JP2015050107A - 導電膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】欠陥の発生が抑制され、導電性に優れた導電膜を製造することができる導電膜の製造方法を提供する。【解決手段】平均粒子径100nm以下の酸化銅粒子を含む分散液を基材上に塗布して、酸化銅粒子を含む前駆体膜を形成する工程と、前駆体膜に対して、波長9〜11μmのレーザ光を照射しつつ相対的に走査し、レーザ光が照射された走査領域における酸化銅粒子を還元して金属銅を含む導電膜を形成する工程とを備え、前駆体膜の膜厚が0.5〜30μmであり、走査の速度が10〜120mm/sであり、基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とが式1の関係を満たし、基材の熱伝導率Aが0.014以上である、導電膜の製造方法。式1 1.39+0.3252Ln(A)≰W≰3.00+0.3252Ln(A)【選択図】なし
Description
本発明は、導電膜の製造方法に係り、特に、所定の条件でレーザ光を照射することにより導電膜を製造する方法に関する。
基材上に金属膜を形成する方法として、金属酸化物粒子の分散体を印刷法により基材に塗布し、光照射処理して焼結させることによって金属膜や回路基板における配線等の電気的導通部位を形成する技術が知られている。
上記方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理による配線作製法に比べて、簡便・省エネ・省資源であることから次世代エレクトロニクス開発において大きな期待を集めている。
上記方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理による配線作製法に比べて、簡便・省エネ・省資源であることから次世代エレクトロニクス開発において大きな期待を集めている。
例えば、特許文献1(特に、実施例)においては、金属または複合金属からなるコロイド粒子を含有する微粒子層に所定の条件(線速、出力など)でレーザ照射を行う導電パターンの形成方法が開示されている。
一方、近年、低コスト化の観点から、酸化銅粒子を含む組成物を用いて導電性に優れる金属を含有する導電膜を形成する方法の開発が要求されている。
また、近年、電子機器の小型化、高機能化の要求に対応するため、プリント配線板などにおいては配線のより一層の微細化および高集積化が進んでいる。それに伴って、形成される導電膜に欠陥がないこと、および、導電膜の導電性のより一層の向上などが要求されている。
また、近年、電子機器の小型化、高機能化の要求に対応するため、プリント配線板などにおいては配線のより一層の微細化および高集積化が進んでいる。それに伴って、形成される導電膜に欠陥がないこと、および、導電膜の導電性のより一層の向上などが要求されている。
本発明者らは、特許文献1を参照して、酸化銅粒子を含む分散液を基材上に塗布して、酸化銅粒子を含む層に対して、レーザ光を走査することにより導電膜の作製を行ったところ、特許文献1で具体的に開示される条件では、得られた導電膜が欠陥を含み、導電性が不足していることを知見した。
本発明は、上記実情に鑑みて、欠陥の発生が抑制され、導電性に優れた導電膜を製造することができる導電膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、レーザ光の走査条件・照射条件などを制御することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 平均粒子径100nm以下の酸化銅粒子を含む分散液を基材上に塗布して、酸化銅粒子を含む前駆体膜を形成する工程と、
前駆体膜に対して、波長9〜11μmのレーザ光を照射しつつ相対的に走査し、レーザ光が照射された走査領域における酸化銅粒子を還元して金属銅を含む導電膜を形成する工程とを備え、
前駆体膜の膜厚が0.5〜30μmであり、
走査の速度が10〜120mm/sであり、
基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とが式1の関係を満たし、基材の熱伝導率Aが0.014以上である、導電膜の製造方法。
式1 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦3.00+0.3252Ln(A)
(2) 基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とが式2の関係を満たす、(1)に記載の導電膜の製造方法。
式2 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦2.40+0.3252Ln(A)
(3) レーザ光を照射した第1の走査領域と隣接した領域をレーザ光で走査する際に、第1の走査領域と一部重複するようにレーザ光を照射し、重複する領域の幅がレーザ光のスポット径の15〜30%の大きさに相当する、(1)または(2)に記載の導電膜の製造方法。
(4) 基材が、ポリエチレンテレフタラート基材、ポリエチレンナフタレート基材、ポリイミド基材、および、ガラスエポキシ樹脂基材からなる群から選択されるいずれかである、(1)〜(3)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(5) 分散液に、ビニル系ポリマー、ポリエーテル、および、糖からなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物が含まれる、(1)〜(4)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(6) 有機化合物が、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および、糖からなる群から選択される少なくとも1種を含む、(5)に記載の導電膜の製造方法。
(7) 有機化合物の含有量が、酸化銅粒子の全質量に対して、8〜20質量%である、(5)または(6)に記載の導電膜の製造方法。
(8) 分散液に、平均粒子径0.4〜3.5μmの銅粒子が含まれ、
走査の速度が10〜80mm/sである、(1)〜(7)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(9) 銅粒子の含有量が、酸化銅粒子の全質量に対して、30〜200質量%である、(8)に記載の導電膜の製造方法。
(10) 走査の速度が10〜60mm/sであり、
基材がポリエチレンテレフタラート基材またはポリエチレンナフタレート基材であり、
分散液にポリエチレングリコールが含まれ、ポリエチレングリコールの含有量が酸化銅粒子の全質量に対して8〜14質量%であり、
分散液に平均粒子径1.0〜3.5μmの銅粒子が含まれ、銅粒子の含有量が酸化銅粒子の全質量に対して30〜70質量%であり、
基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とが式3の関係を満たす、(1)〜(9)のいずれかに導電膜の製造方法。
式3 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦1.75+0.3252Ln(A)
前駆体膜に対して、波長9〜11μmのレーザ光を照射しつつ相対的に走査し、レーザ光が照射された走査領域における酸化銅粒子を還元して金属銅を含む導電膜を形成する工程とを備え、
前駆体膜の膜厚が0.5〜30μmであり、
走査の速度が10〜120mm/sであり、
基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とが式1の関係を満たし、基材の熱伝導率Aが0.014以上である、導電膜の製造方法。
式1 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦3.00+0.3252Ln(A)
(2) 基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とが式2の関係を満たす、(1)に記載の導電膜の製造方法。
式2 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦2.40+0.3252Ln(A)
(3) レーザ光を照射した第1の走査領域と隣接した領域をレーザ光で走査する際に、第1の走査領域と一部重複するようにレーザ光を照射し、重複する領域の幅がレーザ光のスポット径の15〜30%の大きさに相当する、(1)または(2)に記載の導電膜の製造方法。
(4) 基材が、ポリエチレンテレフタラート基材、ポリエチレンナフタレート基材、ポリイミド基材、および、ガラスエポキシ樹脂基材からなる群から選択されるいずれかである、(1)〜(3)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(5) 分散液に、ビニル系ポリマー、ポリエーテル、および、糖からなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物が含まれる、(1)〜(4)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(6) 有機化合物が、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および、糖からなる群から選択される少なくとも1種を含む、(5)に記載の導電膜の製造方法。
(7) 有機化合物の含有量が、酸化銅粒子の全質量に対して、8〜20質量%である、(5)または(6)に記載の導電膜の製造方法。
(8) 分散液に、平均粒子径0.4〜3.5μmの銅粒子が含まれ、
走査の速度が10〜80mm/sである、(1)〜(7)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(9) 銅粒子の含有量が、酸化銅粒子の全質量に対して、30〜200質量%である、(8)に記載の導電膜の製造方法。
(10) 走査の速度が10〜60mm/sであり、
基材がポリエチレンテレフタラート基材またはポリエチレンナフタレート基材であり、
分散液にポリエチレングリコールが含まれ、ポリエチレングリコールの含有量が酸化銅粒子の全質量に対して8〜14質量%であり、
分散液に平均粒子径1.0〜3.5μmの銅粒子が含まれ、銅粒子の含有量が酸化銅粒子の全質量に対して30〜70質量%であり、
基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とが式3の関係を満たす、(1)〜(9)のいずれかに導電膜の製造方法。
式3 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦1.75+0.3252Ln(A)
本発明によれば、酸化銅粒子から金属銅への還元が効率よく進行し、欠陥の発生が抑制され、導電性に優れた導電膜を製造することができる導電膜の製造方法を提供することができる。
以下に、本発明の導電膜の製造方法の好適態様について詳述する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
上述したように、本発明の特徴点は、レーザ光の照射条件、並びに、レーザ光と被照射物(前駆体膜)との走査条件を制御する点が挙げられる。より具体的には、走査速度、および、使用される基材の熱伝導率およびレーザ光の出力の関係を制御することにより、所望の効果が得られることを見出している。このように条件を制御することにより、所望の効果が得られる機構は以下のように説明される。
まず、所定の大きさの酸化銅粒子を含む前駆体膜(被照射物)に対して、レーザ光を照射すると、被照射物で吸収されたレーザ光は熱エネルギーに変換される。変換された熱エネルギーは隣接する基材に一部伝導するが、その際、基材の熱伝導率によって前駆体中の熱エネルギー量が変わってくる。具体的には、基材の熱伝導率が高すぎる場合は、前駆体膜中の熱エネルギーの大部分が基材に移動してしまい酸化銅粒子の還元が十分に進行せず、基材の熱伝導率が低すぎる場合は、前駆体膜中の熱エネルギーが残存して不要な副反応が進行してしまう。本発明は、上記の知見をもとに、酸化銅粒子の還元に適した、基材の熱伝導率とレーザ光の出力との好適関係と、好適な走査速度と、好適な前駆体膜の厚みとを見出している。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
上述したように、本発明の特徴点は、レーザ光の照射条件、並びに、レーザ光と被照射物(前駆体膜)との走査条件を制御する点が挙げられる。より具体的には、走査速度、および、使用される基材の熱伝導率およびレーザ光の出力の関係を制御することにより、所望の効果が得られることを見出している。このように条件を制御することにより、所望の効果が得られる機構は以下のように説明される。
まず、所定の大きさの酸化銅粒子を含む前駆体膜(被照射物)に対して、レーザ光を照射すると、被照射物で吸収されたレーザ光は熱エネルギーに変換される。変換された熱エネルギーは隣接する基材に一部伝導するが、その際、基材の熱伝導率によって前駆体中の熱エネルギー量が変わってくる。具体的には、基材の熱伝導率が高すぎる場合は、前駆体膜中の熱エネルギーの大部分が基材に移動してしまい酸化銅粒子の還元が十分に進行せず、基材の熱伝導率が低すぎる場合は、前駆体膜中の熱エネルギーが残存して不要な副反応が進行してしまう。本発明は、上記の知見をもとに、酸化銅粒子の還元に適した、基材の熱伝導率とレーザ光の出力との好適関係と、好適な走査速度と、好適な前駆体膜の厚みとを見出している。
本発明の導電膜の製造方法の好適態様は、前駆体膜を形成する工程(前駆体膜形成工程)と、前駆体膜にレーザ光を照射する工程(照射工程)との少なくとも2つを有する。
以下に、各工程で使用される材料・手順についてそれぞれ詳述する。
以下に、各工程で使用される材料・手順についてそれぞれ詳述する。
[前駆体膜形成工程]
前駆体膜形成工程は、平均粒子径100nm以下の酸化銅粒子を含む分散液を基材上に塗布して、酸化銅粒子を含む前駆体膜を形成する工程である。本工程を実施することにより、後述するレーザ光が照射される前駆体膜が形成される。
以下では、まず、本工程で使用される材料について詳述し、その後、工程の手順について詳述する。
前駆体膜形成工程は、平均粒子径100nm以下の酸化銅粒子を含む分散液を基材上に塗布して、酸化銅粒子を含む前駆体膜を形成する工程である。本工程を実施することにより、後述するレーザ光が照射される前駆体膜が形成される。
以下では、まず、本工程で使用される材料について詳述し、その後、工程の手順について詳述する。
(酸化銅粒子)
分散液には、酸化銅粒子が含まれる。酸化銅粒子は、後述するレーザ光照射処理によって還元され、導電膜中の金属銅を構成する。
本発明における「酸化銅」とは、酸化されていない銅を実質的に含まない化合物であり、具体的には、X線回折による結晶解析において、酸化銅由来のピークが検出され、かつ金属由来のピークが検出されない化合物のことを指す。銅を実質的に含まないとは、限定的ではないが、銅の含有量が酸化銅粒子に対して1質量%以下であることをいう。
分散液には、酸化銅粒子が含まれる。酸化銅粒子は、後述するレーザ光照射処理によって還元され、導電膜中の金属銅を構成する。
本発明における「酸化銅」とは、酸化されていない銅を実質的に含まない化合物であり、具体的には、X線回折による結晶解析において、酸化銅由来のピークが検出され、かつ金属由来のピークが検出されない化合物のことを指す。銅を実質的に含まないとは、限定的ではないが、銅の含有量が酸化銅粒子に対して1質量%以下であることをいう。
酸化銅としては、酸化銅(I)または酸化銅(II)が好ましく、安価に入手可能であること、安定であることから酸化銅(II)であることがさらに好ましい。
酸化銅粒子の平均粒子径は、100nm以下である。平均粒子径が100nm以下であれば、酸化銅から金属銅への還元が良好に進行し、所望の導電膜が得られる。なかでも、より効果が優れる点で、50nm以下がより好ましい。下限も特に制限されないが、粒子表面の活性が高くなりすぎず、取扱い性に優れる点から、10nm以上が好ましい。
酸化銅粒子の平均粒子径が100nm超の場合、得られる導電膜に欠陥が生じやすくなり、また、銅への還元性が悪化するため、導電膜の導電性が劣る。
なお、平均粒子径は、平均1次粒子径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察または走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、少なくとも50個以上の酸化銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、酸化銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
酸化銅粒子の平均粒子径が100nm超の場合、得られる導電膜に欠陥が生じやすくなり、また、銅への還元性が悪化するため、導電膜の導電性が劣る。
なお、平均粒子径は、平均1次粒子径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察または走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、少なくとも50個以上の酸化銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、酸化銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
(酸化銅粒子を含む分散液)
分散液には、上記酸化銅粒子が含まれる。また、必要に応じて、溶媒が含まれていてもよい。溶媒は、酸化銅粒子の分散媒として機能する。
溶媒の種類は特に制限されないが、例えば、水や、アルコール類、エーテル類、エステル類などの有機溶媒などを使用することができる。なお、アルコールとしては、多価アルコール(ヒドロキシル基を2つ以上する化合物)が挙げられ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール等のジオール類、1,2,3−プロパントリオール(グリセリン)、1,2,4−ブタントリオール等のトリオール類などが挙げられる。
また、なかでも、酸化銅粒子の分散性がより優れる点から、水、1〜3価のヒドロキシル基を有する脂肪族アルコール、この脂肪族アルコール由来のアルキルエーテル、この脂肪族アルコール由来のアルキルエステル、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。より具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール等のジオール類、1,2,3−プロパントリオール(グリセリン)、1,2,4−ブタントリオール等のトリオール類が好ましく挙げられる。
なお、分散液には、必要に応じて、他の成分(例えば、有機化合物、金属粒子など)が含まれていてもよい。以下、他の成分について詳述する。
分散液には、上記酸化銅粒子が含まれる。また、必要に応じて、溶媒が含まれていてもよい。溶媒は、酸化銅粒子の分散媒として機能する。
溶媒の種類は特に制限されないが、例えば、水や、アルコール類、エーテル類、エステル類などの有機溶媒などを使用することができる。なお、アルコールとしては、多価アルコール(ヒドロキシル基を2つ以上する化合物)が挙げられ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール等のジオール類、1,2,3−プロパントリオール(グリセリン)、1,2,4−ブタントリオール等のトリオール類などが挙げられる。
また、なかでも、酸化銅粒子の分散性がより優れる点から、水、1〜3価のヒドロキシル基を有する脂肪族アルコール、この脂肪族アルコール由来のアルキルエーテル、この脂肪族アルコール由来のアルキルエステル、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。より具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール等のジオール類、1,2,3−プロパントリオール(グリセリン)、1,2,4−ブタントリオール等のトリオール類が好ましく挙げられる。
なお、分散液には、必要に応じて、他の成分(例えば、有機化合物、金属粒子など)が含まれていてもよい。以下、他の成分について詳述する。
(有機化合物)
分散液には、ビニル系ポリマー、ポリエーテル、および、糖からなる群から選択される1種の有機化合物が含まれていてもよい。該有機化合物は、前駆体膜のバインダー材として機能すると共に、後述するレーザ光照射の際に酸化銅粒子の還元剤としても作用する。
分散液には、ビニル系ポリマー、ポリエーテル、および、糖からなる群から選択される1種の有機化合物が含まれていてもよい。該有機化合物は、前駆体膜のバインダー材として機能すると共に、後述するレーザ光照射の際に酸化銅粒子の還元剤としても作用する。
ビニル系ポリマーとしては、例えば、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸等)などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましく、ポリビニルピロリドンがより好ましい。
ポリエーテルとしては、繰り返し単位が炭素数2〜6のアルキレン基である直鎖状脂肪族ポリエーテル化合物であることが好ましい。直鎖状脂肪族ポリエーテル化合物は、2元以上のポリエーテルコポリマーやポリエーテルブロックコポリマーであってもよい。
直鎖状ポリエーテル化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールのようなポリエーテルホモポリマーのほかに、エチレングリコール/プロピレングリコール、エチレングリコール/ブチレングリコールの2元コポリマー、エチレングリコール/プロピレングリコール/エチレングリコール、プロピレングリコール/エチレングリコール/プロピレングリコール、エチレングリコール/ブチレングリコール/エチレングリコール等の直鎖状の3元コポリマーが挙げられるがこれらに限定されるものではない。ブロックコポリマーとしては、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールのような2元ブロックコポリマー、さらにポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールポリエチレングリコール等の直鎖状の3元ブロックコポリマーのようなポリエーテルブロックコポリマーが挙げられる。
直鎖状ポリエーテル化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールのようなポリエーテルホモポリマーのほかに、エチレングリコール/プロピレングリコール、エチレングリコール/ブチレングリコールの2元コポリマー、エチレングリコール/プロピレングリコール/エチレングリコール、プロピレングリコール/エチレングリコール/プロピレングリコール、エチレングリコール/ブチレングリコール/エチレングリコール等の直鎖状の3元コポリマーが挙げられるがこれらに限定されるものではない。ブロックコポリマーとしては、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールのような2元ブロックコポリマー、さらにポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールポリエチレングリコール等の直鎖状の3元ブロックコポリマーのようなポリエーテルブロックコポリマーが挙げられる。
糖の種類は特に制限されないが、例えば、リブロース、キシルロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、デオキシリボース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、フコース、フクロース、ラムノース、ヘプトースセドヘプツロース等が挙げられる。
分散液中における有機化合物の含有量は特に制限されないが、得られる導電膜の欠陥がより少なく、導電性により優れる点で、酸化銅粒子の全質量に対して、6〜40質量%が好ましく、8〜20質量%がより好ましく、8〜14質量%がさらに好ましい。
(銅粒子)
分散液には、さらに銅粒子が含まれていてもよい。銅粒子は、後述するレーザ光照射処理によって、酸化銅が還元されて生成する金属銅とともに、導電膜中の金属銅を構成する。酸化銅粒子と共に銅粒子が含まれることにより、形成される導電膜の導電性がさらに優れたものとなる。
分散液には、さらに銅粒子が含まれていてもよい。銅粒子は、後述するレーザ光照射処理によって、酸化銅が還元されて生成する金属銅とともに、導電膜中の金属銅を構成する。酸化銅粒子と共に銅粒子が含まれることにより、形成される導電膜の導電性がさらに優れたものとなる。
銅粒子の平均粒子径は特に制限されないが、得られる導電膜の欠陥がより少なく、導電性により優れる点で、0.3〜10μmが好ましく、0.40〜3.5μmがより好ましく、1.0〜3.5μmがさらに好ましい。
なお、平均粒子径は、平均1次粒子径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察または走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、少なくとも50個以上の銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
なお、平均粒子径は、平均1次粒子径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察または走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、少なくとも50個以上の銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
分散液中における銅粒子の含有量は特に制限されないが、得られる導電膜の欠陥がより少なく、導電性により優れる点で、酸化銅粒子の全質量に対して、30〜500質量%が好ましく、30〜200質量%がより好ましい。なお、基材がポリエチレンナフタレート基材である場合には、30〜70質量%が最も好ましい。
(基材)
本工程で使用される基材としては、レーザ光の出力Wと後述する式1の関係を満たす基材であれば特に制限されない。基材に使用される材料としては、例えば、樹脂、紙、ガラス、シリコン系半導体、化合物半導体、金属酸化物、金属窒化物、木材、またはこれらの複合物が挙げられる。
より具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート)、ポリアセタール樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、セルロース誘導体等の樹脂基材;非塗工印刷用紙、微塗工印刷用紙、塗工印刷用紙(アート紙、コート紙)、特殊印刷用紙、コピー用紙(PPC用紙)、未晒包装紙(重袋用両更クラフト紙、両更クラフト紙)、晒包装紙(晒クラフト紙、純白ロール紙)、コートボール、チップボール、段ボール等の紙基材;ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス、石英ガラス等のガラス基材;アモルファスシリコン、ポリシリコン等のシリコン系半導体基材;CdS、CdTe、GaAs等の化合物半導体基材;銅板、鉄板、アルミ板等の金属基材;アルミナ、サファイア、ジルコニア、チタニア、酸化イットリウム、酸化インジウム、ITO(インジウム錫酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、ネサ(酸化錫)、ATO(アンチモンドープ酸化錫)、フッ素ドープ酸化錫、酸化亜鉛、AZO(アルミドープ酸化亜鉛)、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化アルミニウム基材、炭化ケイ素等のその他無機基材;紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、紙−ポリエステル樹脂等の紙−樹脂複合物、ガラス布−エポキシ樹脂、ガラス布−ポリイミド系樹脂、ガラス布−フッ素樹脂等のガラス−樹脂複合物等の複合基材等が挙げられる。
本工程で使用される基材としては、レーザ光の出力Wと後述する式1の関係を満たす基材であれば特に制限されない。基材に使用される材料としては、例えば、樹脂、紙、ガラス、シリコン系半導体、化合物半導体、金属酸化物、金属窒化物、木材、またはこれらの複合物が挙げられる。
より具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート)、ポリアセタール樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、セルロース誘導体等の樹脂基材;非塗工印刷用紙、微塗工印刷用紙、塗工印刷用紙(アート紙、コート紙)、特殊印刷用紙、コピー用紙(PPC用紙)、未晒包装紙(重袋用両更クラフト紙、両更クラフト紙)、晒包装紙(晒クラフト紙、純白ロール紙)、コートボール、チップボール、段ボール等の紙基材;ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス、石英ガラス等のガラス基材;アモルファスシリコン、ポリシリコン等のシリコン系半導体基材;CdS、CdTe、GaAs等の化合物半導体基材;銅板、鉄板、アルミ板等の金属基材;アルミナ、サファイア、ジルコニア、チタニア、酸化イットリウム、酸化インジウム、ITO(インジウム錫酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、ネサ(酸化錫)、ATO(アンチモンドープ酸化錫)、フッ素ドープ酸化錫、酸化亜鉛、AZO(アルミドープ酸化亜鉛)、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化アルミニウム基材、炭化ケイ素等のその他無機基材;紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、紙−ポリエステル樹脂等の紙−樹脂複合物、ガラス布−エポキシ樹脂、ガラス布−ポリイミド系樹脂、ガラス布−フッ素樹脂等のガラス−樹脂複合物等の複合基材等が挙げられる。
なかでも、基材としては、例えば、ポリイミド基材、ポリエチレンテレフタレート基材、ポリエチレンナフタレート基材、ポリカーボネート基材、セルロースエステル基材、ポリ塩化ビニル基材、ポリ酢酸ビニル基材、ポリウレタン基材、シリコーン基材、ポリビニルエチルエーテル基材、ポリサルファイド基材、ポリオレフィン基材、ポリアクリレート基材、および、ガラスエポキシ基材からなる群から選択される少なくとも一つが好ましい。さらに、好ましくは、ポリエチレンテレフタラート基材、ポリエチレンナフタレート基材、ポリイミド基材、およびガラスエポキシ基材からなる群から選択されるいずれかである。
基材の熱伝導率A[W/(m・K)]は0.014以上であり、後述する式1の関係を満たせばよいが、取扱い性に優れ、得られる導電膜の欠陥がより少なく、導電性により優れる点で、0.1〜1.0W/(m・K)が好ましく、0.1〜0.6W/(m・K)がより好ましい。
(工程の手順)
上記分散液を基材上に付与する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、インクジェット法などの塗布法が挙げられる。
塗布の形状は特に制限されず、基材全面を覆う面状であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
上記分散液を基材上に付与する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、インクジェット法などの塗布法が挙げられる。
塗布の形状は特に制限されず、基材全面を覆う面状であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
本工程においては、必要に応じて、分散液を基材へ塗布した後に乾燥処理を行い、溶媒を除去してもよい。残存する溶媒を除去することにより、後述する照射工程において、溶媒の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を抑制することができ、導電膜の導電性および導電膜と基材との密着性の点で好ましい。
乾燥処理の方法としては温風乾燥機、ホットプレートなどによる基材の加熱などを用いることができ、温度としては、酸化銅粒子の還元が生じないような温度が好ましく、40℃〜200℃で加熱処理を行なうことが好ましく、50℃以上150℃未満で加熱処理を行なうことがより好ましく、70℃〜120℃で加熱処理を行うことがさらに好ましい。
乾燥処理の方法としては温風乾燥機、ホットプレートなどによる基材の加熱などを用いることができ、温度としては、酸化銅粒子の還元が生じないような温度が好ましく、40℃〜200℃で加熱処理を行なうことが好ましく、50℃以上150℃未満で加熱処理を行なうことがより好ましく、70℃〜120℃で加熱処理を行うことがさらに好ましい。
(前駆体膜)
前駆体膜は、酸化銅粒子を含み、後述する光照射により酸化銅粒子が金属銅に還元され、導電膜になる。
前駆体膜には酸化銅粒子が含まれ、特に、主成分として含まれることが好ましい。ここで主成分とは、前駆体膜全質量中、酸化銅粒子の占める質量が20質量%以上であることを意図し、50質量%以上が好ましい。上限は特に制限されないが、100質量%が挙げられる。
前駆体膜には、酸化銅粒子以外の成分(例えば、有機化合物、銅粒子)が含まれていてもよい。
前駆体膜は、酸化銅粒子を含み、後述する光照射により酸化銅粒子が金属銅に還元され、導電膜になる。
前駆体膜には酸化銅粒子が含まれ、特に、主成分として含まれることが好ましい。ここで主成分とは、前駆体膜全質量中、酸化銅粒子の占める質量が20質量%以上であることを意図し、50質量%以上が好ましい。上限は特に制限されないが、100質量%が挙げられる。
前駆体膜には、酸化銅粒子以外の成分(例えば、有機化合物、銅粒子)が含まれていてもよい。
前駆体膜の厚みは0.5〜30μmである。なかでも、後述する光照射による酸化銅粒子の還元効率がより優れる点で、1.0〜30μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。
前駆体膜の厚みが0.5μm未満の場合、導電膜に欠陥が生じやすく、導電性に劣り、前駆体膜の厚みが30μm超の場合、導電膜の導電性に劣る。
なお、上記前駆体膜の厚みは平均厚みであり、任意の10点の厚みを測定し、それらを算術平均したものである。
また、前駆体膜は基材全面に設けられていてもよく、パターン状に設けられていてもよい。
前駆体膜の厚みが0.5μm未満の場合、導電膜に欠陥が生じやすく、導電性に劣り、前駆体膜の厚みが30μm超の場合、導電膜の導電性に劣る。
なお、上記前駆体膜の厚みは平均厚みであり、任意の10点の厚みを測定し、それらを算術平均したものである。
また、前駆体膜は基材全面に設けられていてもよく、パターン状に設けられていてもよい。
[照射工程]
照射工程は、上記工程で得られた前駆体膜に対して、レーザ光を照射しつつ相対的に走査し、レーザ光が照射された走査領域における酸化銅粒子を還元して金属銅を含有する導電膜を形成する工程である。レーザ光照射を行うことにより、酸化銅粒子、有機化合物、溶媒が光を吸収し、吸収された光が熱に変換され、前駆体膜内部に熱が浸透することにより、内部においても酸化銅から金属銅への還元反応が進行する。つまり、上記処理を施すことにより、酸化銅の粒子が還元されて得られる金属銅粒子同士が互いに融着してグレインを形成し、さらにグレイン同士が接着・融着して導電膜を形成する。
照射工程は、上記工程で得られた前駆体膜に対して、レーザ光を照射しつつ相対的に走査し、レーザ光が照射された走査領域における酸化銅粒子を還元して金属銅を含有する導電膜を形成する工程である。レーザ光照射を行うことにより、酸化銅粒子、有機化合物、溶媒が光を吸収し、吸収された光が熱に変換され、前駆体膜内部に熱が浸透することにより、内部においても酸化銅から金属銅への還元反応が進行する。つまり、上記処理を施すことにより、酸化銅の粒子が還元されて得られる金属銅粒子同士が互いに融着してグレインを形成し、さらにグレイン同士が接着・融着して導電膜を形成する。
以下に、本工程に関して、図面を参照してより詳細に説明する。
図1では、基材10上に配置された前駆体膜12に対して、レーザ光源14からレーザ光16を照射する態様を示す。図1においては、図示しない走査機構によりレーザ光源14を矢印の方向に移動させ、前駆体膜12表面を走査させつつ、所定の領域に照射を行う。レーザ光16が照射された領域(レーザ光16の走査領域)では、酸化銅粒子から金属銅への還元反応が進行し、金属銅を含む導電膜18が形成される。
図1において、導電膜18は直線状のパターンであるが、その形状は図1の態様に限定されない。例えば、曲線状であってもよく、基材全面に渡って導電膜が形成されてもよい。
図1では、基材10上に配置された前駆体膜12に対して、レーザ光源14からレーザ光16を照射する態様を示す。図1においては、図示しない走査機構によりレーザ光源14を矢印の方向に移動させ、前駆体膜12表面を走査させつつ、所定の領域に照射を行う。レーザ光16が照射された領域(レーザ光16の走査領域)では、酸化銅粒子から金属銅への還元反応が進行し、金属銅を含む導電膜18が形成される。
図1において、導電膜18は直線状のパターンであるが、その形状は図1の態様に限定されない。例えば、曲線状であってもよく、基材全面に渡って導電膜が形成されてもよい。
図1においては、走査機構によりレーザ光源14が移動する態様が例示されているが、本態様に限定されず、レーザ光と被照射物である前駆体膜とが相対的に走査されればよい。例えば、被照射物である前駆体膜付き基材を走査面に対して水平方向に移動可能なX−Y軸ステージ上に載置して、レーザ光を固定した状態でステージを移動させることにより、レーザ光を前駆体膜表面に走査させる方法が挙げられる。もちろん、レーザ光と、被照射物である前駆体膜とが共に移動する態様であってもよい。
レーザ光の波長は、9〜11μmである。該波長のレーザ光であれば、前駆体膜の内部にも侵入することができ、前駆体膜内部の有機化合物、溶媒、酸化銅粒子が光を吸収し熱に変換することで酸化銅粒子を効率よく金属銅へ還元することができる。
上記レーザとしては、CO2レーザ(炭酸ガスレーザ)が好ましい。
上記レーザとしては、CO2レーザ(炭酸ガスレーザ)が好ましい。
本工程において、走査の速度は10〜120mm/sである。なかでも、前駆体膜中において酸化銅から銅への還元がより効率よく進行すると共に、導電膜の欠陥をより抑制できる点で、10〜80mm/sが好ましく、10〜60mm/sがより好ましい。
走査の速度が10m/s未満の場合、導電性に劣る導電膜が得られる。また、走査の速度が120mm/s超の場合、導電膜に欠陥が生じやすい。
走査の速度が10m/s未満の場合、導電性に劣る導電膜が得られる。また、走査の速度が120mm/s超の場合、導電膜に欠陥が生じやすい。
本工程において、基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、レーザ光の出力W[W]とは、以下の式1の関係を満たす。
式1 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦3.00+0.3252Ln(A)
前駆体膜にレーザ光を照射すると、前駆体膜中の酸化銅粒子、有機化合物、溶媒がレーザ光を吸収し、熱エネルギーに変換される。生成された熱エネルギーは前駆体膜中に伝導し、酸化銅粒子の還元を引き起こす。一方、前駆体膜中の熱エネルギーは、前駆体膜に隣接する基材にも伝導する。その際、基材の熱伝導率が高い場合は、前駆体膜中の熱エネルギーが基材側により多く伝導してしまうため、酸化銅粒子の還元が進行しにくくなる。一方、基材の熱伝導率が低い場合は、前駆体膜中に熱エネルギーが滞留しやすく、不要な副反応が生じる場合がある。そのため、レーザ光の出力と基材の熱伝導率とによって、前駆体膜中での酸化銅粒子の還元の進行しやすさが異なる。上記式1は、基材が所定の熱伝導率Aを有する場合、前駆体膜中にて酸化銅粒子の還元が効率よく進行するための必要なレーザ光の出力を示している。
式1の関係を、図2に具体的に示す。レーザ光の出力Wを縦軸に、基材の熱伝導率AのLn(A)(なお、Lnは自然対数を示す)を横軸とした二次元座標において、式1の関係を満たすとは、図2に示すように、WおよびLn(A)が以下の式(A)〜(B)で表される直線で囲まれた範囲内にあればよい。
式(A):W=0.3252Ln(A)+1.39
式(B):W=0.3252Ln(A)+3.00
式1 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦3.00+0.3252Ln(A)
前駆体膜にレーザ光を照射すると、前駆体膜中の酸化銅粒子、有機化合物、溶媒がレーザ光を吸収し、熱エネルギーに変換される。生成された熱エネルギーは前駆体膜中に伝導し、酸化銅粒子の還元を引き起こす。一方、前駆体膜中の熱エネルギーは、前駆体膜に隣接する基材にも伝導する。その際、基材の熱伝導率が高い場合は、前駆体膜中の熱エネルギーが基材側により多く伝導してしまうため、酸化銅粒子の還元が進行しにくくなる。一方、基材の熱伝導率が低い場合は、前駆体膜中に熱エネルギーが滞留しやすく、不要な副反応が生じる場合がある。そのため、レーザ光の出力と基材の熱伝導率とによって、前駆体膜中での酸化銅粒子の還元の進行しやすさが異なる。上記式1は、基材が所定の熱伝導率Aを有する場合、前駆体膜中にて酸化銅粒子の還元が効率よく進行するための必要なレーザ光の出力を示している。
式1の関係を、図2に具体的に示す。レーザ光の出力Wを縦軸に、基材の熱伝導率AのLn(A)(なお、Lnは自然対数を示す)を横軸とした二次元座標において、式1の関係を満たすとは、図2に示すように、WおよびLn(A)が以下の式(A)〜(B)で表される直線で囲まれた範囲内にあればよい。
式(A):W=0.3252Ln(A)+1.39
式(B):W=0.3252Ln(A)+3.00
なかでも、前駆体膜中において酸化銅粒子から金属銅への還元がより効率よく進行すると共に、得られる導電膜の欠陥が少なく、導電性がより優れる点で、以下の式2の関係を満たすことが好ましく、式3の関係を満たすことがより好ましい。
式2 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦2.40+0.3252Ln(A)
式3 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦1.75+0.3252Ln(A)
なお、式2の関係を言い換えると、図2において、WおよびLn(A)が以下の式(A)で表される直線、および、式(C)で表される直線で囲まれた範囲内にあればよい。
式(A):W=0.3252Ln(A)+1.39
式(C):W=0.3252Ln(A)+2.40
また、式3の関係を言い換えると、図2において、WおよびLn(A)が以下の式(A)で表される直線、および、式(D)で表される直線で囲まれた範囲内にあればよい。
式(A):W=0.3252Ln(A)+1.39
式(D):W=0.3252Ln(A)+1.75
式2 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦2.40+0.3252Ln(A)
式3 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦1.75+0.3252Ln(A)
なお、式2の関係を言い換えると、図2において、WおよびLn(A)が以下の式(A)で表される直線、および、式(C)で表される直線で囲まれた範囲内にあればよい。
式(A):W=0.3252Ln(A)+1.39
式(C):W=0.3252Ln(A)+2.40
また、式3の関係を言い換えると、図2において、WおよびLn(A)が以下の式(A)で表される直線、および、式(D)で表される直線で囲まれた範囲内にあればよい。
式(A):W=0.3252Ln(A)+1.39
式(D):W=0.3252Ln(A)+1.75
なお、上述したように、基材の熱伝導率Aの好適範囲としては、0.1〜0.6W/(m・K)が挙げられるが、該好適範囲のLn(A)は−2.303〜−0.511と表される。
本工程において、レーザ光の出力(レーザパワー)は上記式1の関係を満たしていれば特に制限されないが、導電膜の欠陥がより少なく、導電性により優れる点で、0.6〜2.9Wが好ましく、0.8〜2.4Wがより好ましい。
前駆体膜表面に照射されるレーザ光のスポット径は特に制限されず、形成される導電膜の幅に応じて適宜調整される。例えば、導電膜をプリント配線基板の配線として用いる場合、細線な配線を形成できる点で、スポット径は5〜200μmが好ましく、9〜150μmがより好ましく、25〜150μmがさらに好ましい。
本工程において前駆体膜表面の一地点あたりの照射時間は特に制限されないが、導電膜の欠陥がより少なく、導電性により優れる点で、1000〜9000μsが好ましく、1500〜8000μsがより好ましい。
ここで、照射時間は、レーザ光が照射される前駆体膜表面上の任意の一地点におけるレーザ光が照射される時間を意味する。照射時間は、走査速度とスポット径より計算できる。例えば、前駆体膜表面上に照射される連続発振レーザ光の走査する方向におけるスポット径(直径)が60μmで、その走査速度が10m/sである場合、照射時間は6μsと計算される。
ここで、照射時間は、レーザ光が照射される前駆体膜表面上の任意の一地点におけるレーザ光が照射される時間を意味する。照射時間は、走査速度とスポット径より計算できる。例えば、前駆体膜表面上に照射される連続発振レーザ光の走査する方向におけるスポット径(直径)が60μmで、その走査速度が10m/sである場合、照射時間は6μsと計算される。
上記レーザ光照射処理を実施する雰囲気は特に制限されず、大気雰囲気下、不活性雰囲気下、または還元性雰囲気下などが挙げられる。なお、不活性雰囲気とは、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素等の不活性ガスで満たされた雰囲気であり、また、還元性雰囲気とは、水素、一酸化炭素等の還元性ガスが存在する雰囲気を指す。
レーザ光の走査条件の好適態様としては、レーザ光を照射した第1の走査領域と隣接した領域をレーザ光で走査する際に、第1の走査領域と一部重複するようにレーザ光を照射し、重複する領域の幅がレーザ光のスポット径の15〜30%の大きさである態様が挙げられる。
図3を用いて、上記態様を説明する。図3に示すように、基材10上に配置された前駆体膜12に対して、レーザ光源14からレーザ光16を照射した第1の走査領域20と隣接した隣接領域22をレーザ光16で走査する際に、第1の走査領域20と隣接領域22とが一部重複するようにレーザ光16を照射する。その際、重複領域24(斜線部)の幅Wがレーザ光16のスポット径Dの15〜30%の大きさに相当するように、レーザ光16を照射する。言い換えると、重複領域24の幅Wのレーザ光16のスポット径Dに対する割合{(W/D)×100}(重なり率)が15〜30%となるように、レーザ光を照射する。該走査方法を実施することにより、欠陥がより少なく、導電性に優れる導電膜が得られる。
なお、図3においては、第1の走査領域20は直線状のパターンであるが、この態様に限定されない。
図3を用いて、上記態様を説明する。図3に示すように、基材10上に配置された前駆体膜12に対して、レーザ光源14からレーザ光16を照射した第1の走査領域20と隣接した隣接領域22をレーザ光16で走査する際に、第1の走査領域20と隣接領域22とが一部重複するようにレーザ光16を照射する。その際、重複領域24(斜線部)の幅Wがレーザ光16のスポット径Dの15〜30%の大きさに相当するように、レーザ光16を照射する。言い換えると、重複領域24の幅Wのレーザ光16のスポット径Dに対する割合{(W/D)×100}(重なり率)が15〜30%となるように、レーザ光を照射する。該走査方法を実施することにより、欠陥がより少なく、導電性に優れる導電膜が得られる。
なお、図3においては、第1の走査領域20は直線状のパターンであるが、この態様に限定されない。
(導電膜)
上記工程を実施することにより、金属銅を含有する導電膜(金属膜)が得られる。
導電膜の膜厚は、0.5〜30μmが好ましい。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、1〜30μmがより好ましく、5〜30μmがさらに好ましい。
なお、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均率)である。
導電膜の体積抵抗率は、導電性の点から、3×10-4Ωcm未満が好ましく、5×10-5Ωcm未満がより好ましい。
体積抵抗率は、導電膜の表面抵抗値を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗値に膜厚を乗算することで算出することができる。
上記工程を実施することにより、金属銅を含有する導電膜(金属膜)が得られる。
導電膜の膜厚は、0.5〜30μmが好ましい。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、1〜30μmがより好ましく、5〜30μmがさらに好ましい。
なお、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均率)である。
導電膜の体積抵抗率は、導電性の点から、3×10-4Ωcm未満が好ましく、5×10-5Ωcm未満がより好ましい。
体積抵抗率は、導電膜の表面抵抗値を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗値に膜厚を乗算することで算出することができる。
導電膜は基材の全面、または、パターン状に設けられてもよい。パターン状の導電膜は、プリント配線基板などの導体配線(配線)として有用である。
パターン状の導電膜を得る方法としては、上記分散液をパターン状に基材に付与して、上記レーザ光照射処理を行う方法や、基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法や、基材全面に設けられた前駆体膜にパターン状にレーザ光を照射する方法などが挙げられる。
なお、エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
パターン状の導電膜を得る方法としては、上記分散液をパターン状に基材に付与して、上記レーザ光照射処理を行う方法や、基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法や、基材全面に設けられた前駆体膜にパターン状にレーザ光を照射する方法などが挙げられる。
なお、エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
導電膜をパターン状に設けた場合、必要に応じて、レーザ光が照射されていない前駆体膜の未照射領域を除去してもよい。未照射領域の除去方法は特に制限されず、酸などのエッチング溶液を使用してエッチングする方法が挙げられる。
パターン状の導電膜をプリント配線基板として構成する場合、パターン状の導電膜の表面に、さらに絶縁層(絶縁樹脂層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト)を積層して、その表面にさらなる配線(金属パターン)を形成してもよい。
絶縁膜の材料は特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、アラミド樹脂、結晶性ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂、フッ素含有樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、全フッ素化ポリイミド、全フッ素化アモルファス樹脂など)、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶樹脂など挙げられる。
これらの中でも、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、または液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ(株)製、ABF GX−13などが挙げられる。
これらの中でも、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、または液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ(株)製、ABF GX−13などが挙げられる。
また、配線保護のために用いられる絶縁層の材料の一種であるソルダーレジストについては、例えば、特開平10−204150号公報や、特開2003−222993号公報等に詳細に記載され、ここに記載の材料を所望により本発明にも適用することができる。ソルダーレジストは市販品を用いてもよく、具体的には、例えば、太陽インキ製造(株)製PFR800、PSR4000(商品名)、日立化成工業(株)製 SR7200G、などが挙げられる。
上記で得られた導電膜を有する基材(導電膜付き基材)は、種々の用途に使用することができる。例えば、プリント配線基板、TFT、FPC、RFIDなどが挙げられる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、後述する実施例欄の記載において、酸化銅粒子および銅粒子の「平均粒子径」は、「平均1次粒子径」を意図する。
なお、後述する実施例欄の記載において、酸化銅粒子および銅粒子の「平均粒子径」は、「平均1次粒子径」を意図する。
<実施例1>
(酸化銅分散液1の調製)
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)58質量部と、ポリビニルピロリドンK15(東京化成(株)社製)8.1質量部と、グリセリン11.6質量部と、イオン交換水22.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE-310)で3分間処理することで酸化銅分散液1を得た。
(酸化銅分散液1の調製)
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)58質量部と、ポリビニルピロリドンK15(東京化成(株)社製)8.1質量部と、グリセリン11.6質量部と、イオン交換水22.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE-310)で3分間処理することで酸化銅分散液1を得た。
(前駆体膜の作製)
バー塗布により酸化銅分散液1をガラスエポキシ樹脂基材(基材の熱伝導率0.3W/(m・K))上に付与して厚さ12μmの塗膜を形成し、その後、ホットプレートを用いて塗膜を有する基材を100℃で60分乾燥処理を行い、前駆体膜付き基材を作製した。
次に、キーエンス社製ML−Z9550T(炭酸ガスレーザー、波長9.3μm)を用いて、スポット径が90μmの炭酸ガスレーザを線速(走査速度)10mm/s、出力1.8Wで前駆体膜上に1回走査して、導電膜を作製した。得られたサンプルを、サンプル1と称する。
また、別に用意した前駆体膜付き基材の前駆体膜に対して、炭酸ガスレーザを65μmピッチで交互に走査し、導電性評価用の6mm角の正方形の導電膜を作製した。この時の重なり率は28%である。得られたサンプルを、サンプル2と称する。
なお、重なり率とは、図3で説明した第1の走査領域20と隣接領域22との重複領域24の幅Wのレーザ光16のスポット径Dに対する割合{(W/D)×100}を意図する。以後、同様の規定である。
バー塗布により酸化銅分散液1をガラスエポキシ樹脂基材(基材の熱伝導率0.3W/(m・K))上に付与して厚さ12μmの塗膜を形成し、その後、ホットプレートを用いて塗膜を有する基材を100℃で60分乾燥処理を行い、前駆体膜付き基材を作製した。
次に、キーエンス社製ML−Z9550T(炭酸ガスレーザー、波長9.3μm)を用いて、スポット径が90μmの炭酸ガスレーザを線速(走査速度)10mm/s、出力1.8Wで前駆体膜上に1回走査して、導電膜を作製した。得られたサンプルを、サンプル1と称する。
また、別に用意した前駆体膜付き基材の前駆体膜に対して、炭酸ガスレーザを65μmピッチで交互に走査し、導電性評価用の6mm角の正方形の導電膜を作製した。この時の重なり率は28%である。得られたサンプルを、サンプル2と称する。
なお、重なり率とは、図3で説明した第1の走査領域20と隣接領域22との重複領域24の幅Wのレーザ光16のスポット径Dに対する割合{(W/D)×100}を意図する。以後、同様の規定である。
<評価>
(導電膜の外観評価(導体の形成状態))
光学顕微鏡を用いて、得られたサンプル1中の導電膜の横方向3mmを倍率200倍で観察し、以下の基準に沿って評価した。結果を表1に示す。なお、実用上、A〜Cが好ましい。
A:欠損がない
B:10μm角以下の大きさの欠損が1〜5箇所ある
C:10μm角以下の大きさの欠損が6箇所以上ある
D:10μm角より大きな欠損がある
E:導電膜が断裂している/導電膜が形成できない
なお、10μm角以下の大きさの欠損とは、縦10μm×横10μmの範囲内に収まる大きさの欠損を意図する。
(導電膜の外観評価(導体の形成状態))
光学顕微鏡を用いて、得られたサンプル1中の導電膜の横方向3mmを倍率200倍で観察し、以下の基準に沿って評価した。結果を表1に示す。なお、実用上、A〜Cが好ましい。
A:欠損がない
B:10μm角以下の大きさの欠損が1〜5箇所ある
C:10μm角以下の大きさの欠損が6箇所以上ある
D:10μm角より大きな欠損がある
E:導電膜が断裂している/導電膜が形成できない
なお、10μm角以下の大きさの欠損とは、縦10μm×横10μmの範囲内に収まる大きさの欠損を意図する。
(導電性評価)
導電性は、4端子法により測定し、算出した体積抵抗率(Ω・cm)として求めた。
導電膜の厚さはSEM(電子顕微鏡S800:日立製作所製)を用いて導電膜断面から導電膜の厚さを計測した(なお、導電膜の厚さは、任意の3か所の厚みを算術平均したものである)。比抵抗測定器(ロレスタ:三菱化学(株)社製)を用い、この測定器に上記実測した導電膜の厚さを入力して測定した。結果を表1に示す。なお、実用上、A〜Cが好ましい。
A:5×10-5Ωcm未満
B:5×10-5Ωcm以上1×10-4Ωcm未満
C:1×10-4Ωcm以上3×10-4Ωcm未満
D:3×10-4Ωcm以上
E:導電膜に損傷がある。
導電性は、4端子法により測定し、算出した体積抵抗率(Ω・cm)として求めた。
導電膜の厚さはSEM(電子顕微鏡S800:日立製作所製)を用いて導電膜断面から導電膜の厚さを計測した(なお、導電膜の厚さは、任意の3か所の厚みを算術平均したものである)。比抵抗測定器(ロレスタ:三菱化学(株)社製)を用い、この測定器に上記実測した導電膜の厚さを入力して測定した。結果を表1に示す。なお、実用上、A〜Cが好ましい。
A:5×10-5Ωcm未満
B:5×10-5Ωcm以上1×10-4Ωcm未満
C:1×10-4Ωcm以上3×10-4Ωcm未満
D:3×10-4Ωcm以上
E:導電膜に損傷がある。
<比較例1>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)の代わりに、平均粒子径1μmの酸化銅粒子を用いた以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)の代わりに、平均粒子径1μmの酸化銅粒子を用いた以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<比較例2>
キーエンス社製ML−Z9550Tの代わりに、ファインデバイス社製半導体レーザー(波長940nm)を用い、出力3W、スポット径1.5mmとした以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
キーエンス社製ML−Z9550Tの代わりに、ファインデバイス社製半導体レーザー(波長940nm)を用い、出力3W、スポット径1.5mmとした以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<実施例2〜8および比較例3〜9>
使用する基材、線速、前駆体膜の厚み、および出力などを表1のとおりに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
使用する基材、線速、前駆体膜の厚み、および出力などを表1のとおりに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<実施例9〜12>
重なり率が表1のようになるよう、スキャンピッチを76.5μm(実施例8)、63μm(実施例9)、81μm(実施例10)、58.5μm(実施例11)に変えた以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
重なり率が表1のようになるよう、スキャンピッチを76.5μm(実施例8)、63μm(実施例9)、81μm(実施例10)、58.5μm(実施例11)に変えた以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<実施例13〜15>
ガラスエポキシ樹脂基材の代わりに、PEN基材(ポリエチレンナフタレート基材、基材の熱伝導率0.1W/(m・K))、PET基材(ポリエチレンテレフタラート基材、基材の熱伝導率0.15W/(m・K))、またはPI基材(ポリイミド基材、基材の熱伝導率0.16W/(m・K))を使用し、表2のように出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表2にまとめて示す。
ガラスエポキシ樹脂基材の代わりに、PEN基材(ポリエチレンナフタレート基材、基材の熱伝導率0.1W/(m・K))、PET基材(ポリエチレンテレフタラート基材、基材の熱伝導率0.15W/(m・K))、またはPI基材(ポリイミド基材、基材の熱伝導率0.16W/(m・K))を使用し、表2のように出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表2にまとめて示す。
<実施例16>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)58質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)6.5質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.6質量部と、グリセリン11.6質量部と、イオン交換水22.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液2を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液2を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表3のように線速、出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表3にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)58質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)6.5質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.6質量部と、グリセリン11.6質量部と、イオン交換水22.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液2を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液2を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表3のように線速、出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表3にまとめて示す。
<実施例17>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)58質量部と、グルコース11.0質量部と、グリセリン11.6質量部と、イオン交換水22.5質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液3を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液3を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表3のように線速、出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表3にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)58質量部と、グルコース11.0質量部と、グリセリン11.6質量部と、イオン交換水22.5質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液3を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液3を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表3のように線速、出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表3にまとめて示す。
<実施例18〜21>
酸化銅分散液1の調製において、ポリビニルピロリドンK15の量を表3に記載の量になるように変更して酸化銅分散液4〜7を作製し、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表3にまとめて示す。
酸化銅分散液1の調製において、ポリビニルピロリドンK15の量を表3に記載の量になるように変更して酸化銅分散液4〜7を作製し、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表3にまとめて示す。
<実施例22>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)29質量部と、銅粒子(1020Y、三井金属鉱業(株)、平均粒子径0.34μm)29質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)3.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.8質量部、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水31.1質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液8を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液8を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表4のように線速、出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)29質量部と、銅粒子(1020Y、三井金属鉱業(株)、平均粒子径0.34μm)29質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)3.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.8質量部、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水31.1質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液8を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液8を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表4のように線速、出力を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例23〜26>
酸化銅分散液8の調製において、銅粒子(1020Y、三井金属鉱業(株)、平均粒子径0.34μm)の代わりに、それぞれ平均粒子径0.49μmの銅粒子(1030Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径1.1μmの銅粒子(1100Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)、または平均粒子径6.3μmの銅粒子(1400Y、三井金属鉱業(株)製)を使用して酸化銅分散液9〜12を作製し、これらを用いた以外は、実施例22と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
酸化銅分散液8の調製において、銅粒子(1020Y、三井金属鉱業(株)、平均粒子径0.34μm)の代わりに、それぞれ平均粒子径0.49μmの銅粒子(1030Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径1.1μmの銅粒子(1100Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)、または平均粒子径6.3μmの銅粒子(1400Y、三井金属鉱業(株)製)を使用して酸化銅分散液9〜12を作製し、これらを用いた以外は、実施例22と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例27〜29>
実施例25において、表4に示すように線速を変更した以外は、実施例25と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
実施例25において、表4に示すように線速を変更した以外は、実施例25と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例30>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)29質量部、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)29質量部と、ポリビニルピロリドンK15(4質量部)と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水31.1質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液13を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液13を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表4のように線速を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)29質量部、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)29質量部と、ポリビニルピロリドンK15(4質量部)と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水31.1質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液13を得た。
酸化銅分散液1の代わりに酸化銅分散液13を用いて、実施例1と同様の手順に従って、前駆体膜を作製し、表4のように線速を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例31>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)48.3質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)9.7質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)5.4質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.4質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水28.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液14を得た。酸化銅分散液14を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)48.3質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)9.7質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)5.4質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.4質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水28.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液14を得た。酸化銅分散液14を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例32>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)44.6質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)13.4質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)5質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.3質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水27.8質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液15を得た。酸化銅分散液15を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)44.6質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)13.4質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)5質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.3質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水27.8質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液15を得た。酸化銅分散液15を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例33>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)19.3質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)38.7質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)2.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.7質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水32.2質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液16を得た。酸化銅分散液16を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)19.3質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)38.7質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)2.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.7質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水32.2質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液16を得た。酸化銅分散液16を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例34>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)16.6質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)41.4質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)1.8質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.5質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水32.8質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液17を得た。酸化銅分散液17を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例35>
実施例32において、ガラスエポキシ樹脂基材の代わりに、PEN基材を用いて、表5のように線速、出力を変更した以外は、実施例32と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)16.6質量部と、平均粒子径3.2μmの銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製)41.4質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)1.8質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.5質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水32.8質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液17を得た。酸化銅分散液17を用いて、実施例25と同等の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表4にまとめて示す。
<実施例35>
実施例32において、ガラスエポキシ樹脂基材の代わりに、PEN基材を用いて、表5のように線速、出力を変更した以外は、実施例32と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例36>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)3.8質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水30.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液18を得た。
酸化銅分散液15の代わりに酸化銅分散液18を用いた以外は、実施例35と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)3.8質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水30.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液18を得た。
酸化銅分散液15の代わりに酸化銅分散液18を用いた以外は、実施例35と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例37>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)46.4質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)11.6質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)5.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.3質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水28.6質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液19を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液19を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)46.4質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)11.6質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)5.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.3質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水28.6質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液19を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液19を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例38>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)33.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)24.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)3.7質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.9質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水30.5質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液20を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液20を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)33.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)24.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)3.7質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.9質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水30.5質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液20を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液20を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例39>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)2.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.6質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水32.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液21を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液21を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)2.2質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.6質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水32.3質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液21を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液21を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例40>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)1.6質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.4質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水33.1質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液22を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液22を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)1.6質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)0.4質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水33.1質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液22を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液22を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例41>
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)4.4質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.1質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水29.6質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液23を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液23を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
酸化銅粒子(シーアイ化成製、NanoTekR CuO、平均粒子径48nm)34.1質量部と、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)23.9質量部と、ポリエチレングリコール20000(和光純薬(株)社製)4.4質量部と、ポリエチレングリコール2000000(和光純薬(株)社製)1.1質量部と、グリセリン6.9質量部と、イオン交換水29.6質量部とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で3分間処理することで酸化銅分散液23を得た。
酸化銅分散液18の代わりに酸化銅分散液23を用いた以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例42〜44>
実施例36の酸化銅分散液18の調製において、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)のかわりに、それぞれ平均粒子径1.1μmの銅粒子(1100Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径0.49μmの銅粒子(1030Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径6.3μmの銅粒子(1400Y、三井金属鉱業(株)製)を使用して酸化銅分散液24〜26を調製し、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
実施例36の酸化銅分散液18の調製において、銅粒子(1200YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒子径3.2μm)のかわりに、それぞれ平均粒子径1.1μmの銅粒子(1100Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径0.49μmの銅粒子(1030Y、三井金属鉱業(株)製)、平均粒子径6.3μmの銅粒子(1400Y、三井金属鉱業(株)製)を使用して酸化銅分散液24〜26を調製し、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例45〜47、比較例10>
実施例36において、出力を表5に示すように変更した以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
実施例36において、出力を表5に示すように変更した以外は、実施例36と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例48〜50>
実施例45において、線速を表5に示すように変更した以外は、実施例45と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
実施例45において、線速を表5に示すように変更した以外は、実施例45と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
<実施例51>
実施例46において、PEN基材の代わりにPET基材を用いた以外は、実施例46と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
実施例46において、PEN基材の代わりにPET基材を用いた以外は、実施例46と同様の手順に従って、導電膜を製造し、各種評価を実施した。結果を表5にまとめて示す。
表1〜3において、「式1の範囲内」「式2の範囲内」「式3の範囲内」欄は、各実施例および比較例の条件が式1〜3の条件を満たしている場合を「A」、満たしていない場合は「B」とする。
表1〜5に示すように、本発明の製造方法によれば、欠陥が少なく、導電性に優れた導電膜が得られる。
なかでも、実施例1、5、6の比較から分かるように、式2の関係を満たす実施例1、5は式2の関係を満たさない実施例6よりも、導電膜の欠陥がより少ないことが確認された。
また、実施例9〜12の比較から分かるように、重なり率が15〜30%の場合、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例18〜21の比較から分かるように、所定の有機化合物の量が8〜20質量%の場合、より欠陥が少なく、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例22〜26の比較から分かるように、銅粒子の平均粒子径が0.4〜3.5μmの場合、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例25、27〜29の比較から分かるように、線速が10〜80mm/sの場合、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例25、31〜34の比較から分かるように、銅粒子の含有量が、酸化銅粒子の全質量に対して30〜200質量%である場合、欠陥がより少なく、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例13、35〜38の比較から分かるように、銅粒子の含有量が酸化銅粒子の全質量に対して30〜70質量%のとき、欠陥がより少なく、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例36、39〜41の比較から分かるように、ポリエチレングリコールの含有量が酸化銅粒子の全質量の8〜14質量%であるとき、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例36、42〜44の比較から分かるように、平均粒子径1.0〜3.5μmの銅粒子が含まれるとき、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例36、45〜47の比較から分かるように、式3の関係を満たす実施例36、45、46は、式3の関係を満たさない実施例47よりも、導電膜の欠陥がより少なく導電性に優れることが確認された。
また、実施例45、48〜50の比較から分かるように、レーザの走査の速度が10〜60mm/sの場合、導電性により優れることが確認された。
なかでも、実施例1、5、6の比較から分かるように、式2の関係を満たす実施例1、5は式2の関係を満たさない実施例6よりも、導電膜の欠陥がより少ないことが確認された。
また、実施例9〜12の比較から分かるように、重なり率が15〜30%の場合、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例18〜21の比較から分かるように、所定の有機化合物の量が8〜20質量%の場合、より欠陥が少なく、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例22〜26の比較から分かるように、銅粒子の平均粒子径が0.4〜3.5μmの場合、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例25、27〜29の比較から分かるように、線速が10〜80mm/sの場合、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例25、31〜34の比較から分かるように、銅粒子の含有量が、酸化銅粒子の全質量に対して30〜200質量%である場合、欠陥がより少なく、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例13、35〜38の比較から分かるように、銅粒子の含有量が酸化銅粒子の全質量に対して30〜70質量%のとき、欠陥がより少なく、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例36、39〜41の比較から分かるように、ポリエチレングリコールの含有量が酸化銅粒子の全質量の8〜14質量%であるとき、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例36、42〜44の比較から分かるように、平均粒子径1.0〜3.5μmの銅粒子が含まれるとき、導電性により優れた導電膜が得られることが確認された。
また、実施例36、45〜47の比較から分かるように、式3の関係を満たす実施例36、45、46は、式3の関係を満たさない実施例47よりも、導電膜の欠陥がより少なく導電性に優れることが確認された。
また、実施例45、48〜50の比較から分かるように、レーザの走査の速度が10〜60mm/sの場合、導電性により優れることが確認された。
一方、本発明の製造方法の要件を満たしていない比較例1〜10においては、導電膜に欠陥が多く存在するか、導電性に劣っていた。
10 基材
12 前駆体膜
14 レーザ光源
16 レーザ光
18 導電膜
20 走査領域
22 隣接領域
12 前駆体膜
14 レーザ光源
16 レーザ光
18 導電膜
20 走査領域
22 隣接領域
Claims (10)
- 平均粒子径100nm以下の酸化銅粒子を含む分散液を基材上に塗布して、前記酸化銅粒子を含む前駆体膜を形成する工程と、
前記前駆体膜に対して、波長9〜11μmのレーザ光を照射しつつ相対的に走査し、前記レーザ光が照射された走査領域における前記酸化銅粒子を還元して金属銅を含む導電膜を形成する工程とを備え、
前記前駆体膜の膜厚が0.5〜30μmであり、
前記走査の速度が10〜120mm/sであり、
前記基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、前記レーザ光の出力W[W]とが式1の関係を満たし、前記基材の熱伝導率Aが0.014以上である、導電膜の製造方法。
式1 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦3.00+0.3252Ln(A) - 前記基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、前記レーザ光の出力W[W]とが式2の関係を満たす、請求項1に記載の導電膜の製造方法。
式2 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦2.40+0.3252Ln(A) - 前記レーザ光を照射した第1の走査領域と隣接した領域を前記レーザ光で走査する際に、前記第1の走査領域と一部重複するようにレーザ光を照射し、前記重複する領域の幅が前記レーザ光のスポット径の15〜30%の大きさに相当する、請求項1または2に記載の導電膜の製造方法。
- 前記基材が、ポリエチレンテレフタラート基材、ポリエチレンナフタレート基材、ポリイミド基材、および、ガラスエポキシ樹脂基材からなる群から選択されるいずれかである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記分散液に、ビニル系ポリマー、ポリエーテル、および、糖からなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物が含まれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記有機化合物が、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および、糖からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の導電膜の製造方法。
- 前記有機化合物の含有量が、前記酸化銅粒子の全質量に対して、8〜20質量%である、請求項5または6に記載の導電膜の製造方法。
- 前記分散液に、平均粒子径0.4〜3.5μmの銅粒子が含まれ、
前記走査の速度が10〜80mm/sである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。 - 前記銅粒子の含有量が、前記酸化銅粒子の全質量に対して、30〜200質量%である、請求項8に記載の導電膜の製造方法。
- 前記走査の速度が10〜60mm/sであり、
前記基材がポリエチレンテレフタラート基材またはポリエチレンナフタレート基材であり、
前記分散液にポリエチレングリコールが含まれ、前記ポリエチレングリコールの含有量が前記酸化銅粒子の全質量に対して8〜14質量%であり、
前記分散液に平均粒子径1.0〜3.5μmの銅粒子が含まれ、前記銅粒子の含有量が前記酸化銅粒子の全質量に対して30〜70質量%であり、
前記基材の熱伝導率A[W/(m・K)]と、前記レーザ光の出力W[W]とが式3の関係を満たす、請求項1〜9のいずれか1項に導電膜の製造方法。
式3 1.39+0.3252Ln(A)≦W≦1.75+0.3252Ln(A)
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