JP2015049952A - 非水電解液を用いた電気化学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラミネート外装体を用いた非水電解液を用いた電気化学素子において、ラミネート外装体のへこみ及び傷を防止しすることにより、製造時の歩留まりが高く、長期信頼性を有する非水電解液を用いた電気化学素子を提供すること。【解決手段】正極と、負極と、セパレータと、電解液とからなる蓄電要素と、発電要素を封入するラミネート外装体とからなり、前記ラミネート外装体は金属層及び前記金属層の外部にポリエチレンテレフタレート層及びハードコート層を有することを特徴とする非水電解液を用いた電気化学素子を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液を用いた電気化学素子に関する。
昨今、電気自動車や自然エネルギーを活かしたスマートグリッドなどによる省エネルギー社会を目指した技術発展が望まれている。その中で、非水電解液を用いた電気化学素子は蓄電装置として大きな役割を持つ。このような目的の電気化学素子は、大容量化と、長期信頼性向上と、の両立が求められている。
電気化学素子の中でも、金属層を有するラミネート外装体を用いた電気化学素子は、従来の金属ケースに比べ軽量化を図ることができ、また電気化学素子の厚みも減少するため、今までにないエネルギー密度の高い電気化学素子を提供することが可能である。
ラミネート外装体は、最外層がポリエチレンテレフタレートやナイロンであり、最内層は熱融着性の材料である。熱融着性材料としては、たとえば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレン系のアイオノマー、ポリプロピレンのようなポリオレフィン樹脂が用いられる。正極と、負極と、セパレータと、非水電解質とをラミネート外装体の内部(最内層側)に封入して、電気化学素子となる。金属層は、電気化学素子外部からの水分の浸入を防止する機能を有し、電気化学素子の長期信頼性を保つのに重要な役割を担っている。最外層のポリエチレンテレフタレート層はこの金属層を保護する目的、すなわち金属層を突き刺しなどの外力から守る役割を果たしている。非水電解液を用いた電気化学素子の多くは、水分が浸透すると劣化が早く、特に、非水電解液を用いた電気化学素子の1つであるリチウムイオン2次電池は水分の浸透によってフッ酸が発生し、さらに金属層を侵してしまう可能性があるため、他の用途の外装体に比べ特に信頼性の高い必要がある。
従来のラミネート外装体では、工程内でのハンドリング時などでのラミネート外装体への負荷により、ラミネート外装体に窪みや凹凸などの傷、いわゆるへこみがつき易い。特に負荷が大きい場合には、ラミネート外装体だけでなく、電気化学素子に封入されている蓄電要素にまでへこみが及ぶ場合がある。また、一般に最外層の樹脂は透明であり、目視にて金属層を確認することができるため、ラミネート外装体のへこみが目立ちやすく、軽度のへこみでもこれを原因とする外観不良により歩留まりの低下を招いていた。
加えて、最外層の樹脂に細かい擦過性の傷が付くと、将来的に傷が金属層にまでに達し、金属層が局所的に薄くなることで、電気化学素子外部からの水分進入量が増加し、長期信頼性を低減させてしまう可能性がある。金属層が局所的に薄くなると、たとえば、リチウムイオン2次電池の場合は、充放電サイクル後での容量劣化が顕著になり、電気二重層キャパシタの場合は、内部インピーダンスの上昇が顕著になる。
特許文献1では、ナイロン層の外側に耐熱保護層と0.5〜3.0μmの電離放射線硬化樹脂または熱硬化性樹脂の塗膜層で形成されることで、各種の機械的強度、水蒸気その他のバリヤー性、電解液や酸などに対する耐性、耐熱性などに優れる電気化学素子用積層フィルムを得ているが、ナイロン層によって機械的強度を得ているため、ラミネート外装体としてへこみ及び擦過性の傷を防止するには不十分であった。
特開2002−56823号公報
本発明は、ラミネート外装体を用いた非水電解液を用いた電気化学素子において、ラミネート外装体のへこみ及び傷を防止することにより、製造時の歩留まりが高く、長期信頼性を有する電気化学素子を提供することを目的とする。
本発明の非水電解液を用いた電気化学素子は、正極と、負極と、セパレータと、非水電解液とからなる蓄電要素と、蓄電要素を封入するラミネート外装体とからなり、ラミネート外装体は金属層及び金属層の外部にポリエチレンテレフタレート層およびハードコート層を有することを特徴とする電気化学素子である。
この構成によれば、ラミネート外装体の全体の機械的強度が増加する。これにより、ラミネート外装体のへこみが低減する。また、金属層より外部のポリエチレンテレフタレート層及びハードコート層の傷が低減し、金属層にダメージが及ぶ可能性が大幅に低減される。つまり、非水電解液を用いた電気化学素子の製造時の歩留まりが高く、かつ、長期信頼性が向上する。
また、本発明の非水電解液を用いた電気化学素子は、ラミネート外装体に絞り加工が施されている電気化学素子が望ましい。
この構成によれば、より大容量の電気化学素子とすることができる。電気化学素子を大容量化するには、使用する活物質の量を増やし、蓄電要素を大きくする必要がある。絞り加工を施すことで、ラミネート外装体にしわ等を有することなく、外観不良が少なく歩留まりの高い、かつ、信頼性の高い電気化学素子を得ることができる。
また、本発明の非水電解液を用いた電気化学素子は、ラミネート外装体の主面及び立ち上がり部におけるハードコート層の厚みが0.5μm以上15μm以下であることが望ましい。
この構成によれば、より良好な絞り加工を施したラミネート外装体とすることができる。ハードコート層を有するラミネート外装体は、絞り加工時に伸び性を考慮して加工することが必要であるが、ハードコート層を0.5μm以上で且つ15μm以下とすることで、ラミネート外装体の絞り加工の容易性と強度を両立させることができ、より高容量で長期信頼性を両立させた電気化学素子を歩留まりよく生産できる。ここで、電気化学素子における絞り加工とは、金型とプレス機を用いて、所定の形状にラミネート外装体を成型することをいい、一般的には、ラミネート外装体の外側へ凸状に成型する。また、さらに、ラミネート型外装体に絞り加工を施すことで、主面と立ち上がり部が形成される。
また、本発明の非水電解液を用いた電気化学素子は、絞り加工された部分の絞り深さが、5mm以上のラミネート外装体を用いることが望ましい。
この構成によれば、より厚い蓄電要素を封入することができ、また、より体積効率を向上させることができるため、体積エネルギー密度を向上させることができるうえ、ハードコート層を有することで、深い絞り加工を施しても長期信頼性が下がることがなく、望ましい。
また、本発明の非水電解液を用いた電気化学素子は、ラミネート外装体の立ち上がり部のハードコート層の厚みが、ラミネート外装体の主面のハードコート層の厚みよりも薄いこと電気化学素子望ましい。
この構成によれば、非水電解液を用いた電気化学素子の長期信頼性をさらに向上させることができる。主面よりも立ち上がり部の強度を低く設定することができ、電気化学素子を長期間使用してガス発生してしまった際に、主面よりも立ち上がり部が先に膨らむようにでき、主面の変形を抑えることができる。主面の変形を抑えることで、電気化学素子全体の変形を抑えることができ、内部短絡などの不良を低減でき、長期信頼性が向上する。
本発明によれば、ラミネート外装体を用いた非水電解液を用いた電気化学素子において、ラミネート外装体のへこみ及び傷を防止することにより、製造時の歩留まりが高く、長期信頼性を有する電気化学素子を提供することが可能になる。
実施形態1のラミネート外装体を模式的に示した断面図である。 実施形態1の非水電解液を用いた電気化学素子を模式的に示した断面図である。 実施形態2の絞り加工を施したラミネート外装体を模式的に示した断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握されうる。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
(実施形態1)
(非水電解液を用いた電気化学素子の構成)
本実施形態のラミネート外装体10の層構成を図1に模式的に示し、本実施形態の電気化学素子の構造について、図2に模式的に断面図を示す。
本実施形態の電気化学素子80は、正極30、負極20、非水電解質(図示せず)、正極30と負極20との間にあって非水電解質を保持するセパレータ40、およびラミネート外装体10を有する。ラミネート外装体10は、熱融着性樹脂層14と、金属層13と、金属層13の外側にポリエチレンテレフタレート層12とハードコート層11とをこの順に有する。
ここで、「ハードコート層」或いは「ハード性を有する」とは、JIS K5400で示される鉛筆硬度試験でH以上の硬度を示すものをいう。
硬度がH以上のハードコート層11を金属層13の外側に設けることで、機械的強度が増し、ラミネート外装体10のへこみが低減する。また、金属層13より外側の樹脂、つまり本実施形態においては、ハードコート層11及びポリエチレンテレフタレート層12の傷が低減し、製造時の歩留まりが高くなる。また、金属層13にいたる深い傷が入る可能性は大きく低減されて、非水電解液を用いた電気化学素子80の長期信頼性を大幅に向上させることができる。また、ポリエチレンテレフタレート層12の外側にハードコート層11があることで、非水電解液を用いた電気化学素子80の製造時に非水電解質がラミネート外装体10の外側に付着しても、非水電解質による白化現象をより抑えることができ望ましい。
熱融着性樹脂層14、金属層13、ポリエチレンテレフタレート層12、ハードコート層11の各層の間には、別途接着層を設けてもよい。また、ハードコート層11の外側には、必要に応じて、ポリエチレンテレフタレートやナイロンなどを用いた層を有していてもよい。
次に、本実施形態で用いる樹脂材料について述べる。ハードコート層11を形成する材料は活性エネルギー線硬化型と熱硬化型に大別される。活性エネルギー線硬化型樹脂には活性エネルギー線としては、紫外線や、電子線などを用いることで、熱硬化型樹脂には指定の熱量を与えることで、各々の樹脂を硬化することができる。非水電解液を用いた電気化学素子80用のラミネート外装体10は内側に熱融着樹脂層14を有しており、熱硬化工程での不具合が懸念されるため、活性エネルギー線硬化型の樹脂材料を使用することが望ましい。
ハードコート層11を形成するのに好適な活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等が好適な例として挙げることができる。また、上記材料はアクリレート系の官能基を有している。
更に、上記の活性エネルギー線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として取扱うには、この中に光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類を混合し、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリーn−ブチルホスフィン等を混合して用いることができる。
活性エネルギー線硬化型樹脂形成用組成物に、非反応性樹脂を組成物全体中で約50重量%を占める量までの範囲で混合することで、ハードコート層11の硬化時の架橋密度を低く設定することができ、ハードコート層11の可撓性が向上し、ハードコート層11でのクラックの発生を低減することができ好ましい。
上記非反応性樹脂としては主として熱可塑性樹脂が用いられる。特に、活性エネルギー線硬化型樹脂にポリエステルアクリレートとポリウレタンアクリレートの混合物を使用した場合には、使用する熱可塑性樹脂にはポリメタクリル酸メチルアクリレート又はポリメタクリル酸ブチルアクリレートが塗膜の硬度を高く保つことができる。
熱融着樹脂層14には、ポリプロピレンなどのポリオレフィン材料を用いることができる。ポリオレフィン材料は、酸変性されたものを用いてもよい。
ラミネート外装体10の金属層13の金属には、一般にアルミニウムやその合金の箔、ステンレス箔などを用いることができる。特に、アルミニウムおよびアルミニウム合金は軽いためアルミニウム箔を用いたアルミラミネート外装体は、非水電解液を用いた電気化学素子80のラミネート外装体10として望ましい。
次に外側にハードコート層11を有するラミネート外装体10の作製方法について述べる。
熱融着樹脂層14と金属層13とポリエチレンテレフタレート層12とを積層する方法は、予めフィルム状に成膜された熱融着樹脂層14のフィルムと、金属層13の金属箔と、ポリエチレンテレフタレート製のフィルムとを、公知のドライラミネーション法を用い、容易に行うことができる。
その後、ポリエチレンテレフタレート層12上にハードコート層11材料を塗布し、電離放射線を用いて硬化させることで、ハードコート層11を得ることができる。
ハードコート層11材料の塗布方法としては、一般にメタルマスク印刷法、スプレー法、ディップ法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などを使用することができる。ドクターブレード法、グラビアコート法は量産性に優れ、スプレー法、ディップ法は絞り工程を行い変形したラミネート外装体10にでも適合でき、望ましい。また、塗布の条件や、同じ場所を2度塗るなどすることにより、ハードコート層11の膜厚のパターニングを行うこともできる。
本実施形態の非水電解液を用いた電気化学素子80は、上述工程を経ていられたラミネート外装体10のほかに、正極30と、負極20と、セパレータ40と、非水電解液と、からなる蓄電要素15と電流取り出し用のリード51からなる。以下に、図2に本実施形態の電気化素子80を模式的に示すとともに、正極30と、負極20と、セパレータ40と、非水電解液と、電流取り出し用のリード51について説明する。
正極30及び負極20は、正極集電箔32と負極集電箔22上にそれぞれ形成された正極合剤層31と負極合剤層21から形成される。
リチウムイオン二次電池の場合は、正極合剤層31には、広く一般に用いられているリチウムイオンを放出可能な正極活物質を使用することができる。負極合剤層21には、炭素材料などの広く一般に用いられているリチウムイオンを吸脱着できる負極活物質を用いることができる。
電気二重層キャパシタの場合は、正極合剤層31、負極合剤層21には、電気二重層キャパシタように広く一般に用いられている活性炭を用いることができ、前記活性炭の全比表面積は、1,000〜2,500m/g程度であることが望ましい。
また、正極30、負極20共に適宜、ポリフッ化ビリニデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などのバインダーと導電助剤を混合させるとよい。また、バインダーは、N−メチル−2−ピロリドンや、水などを溶媒として、バインダー溶液として使用することが望ましい。
また、正極集電箔32と負極集電箔22は、非水電解液を用いた電気化学素子80の使用する素子の形状やラミネート外装体内への集電体の配置方法などに応じて、適宜一般の集電箔から選択すればよい。たとえば、リチウムイオン二次電池の正極集電箔32にはアルミニウムやその合金が、負極集電箔22には銅、ニッケル等が広く一般に使用される。電気二重層キャパシタの場合には、正極集電箔32、負極集電箔22ともに、電解エッチングされたアルミ箔を用いることができる。
非水電解液は、広く使用されている非水電解液を用いることができる。また、非水電解質に代えて、ゲル状の電解質及び無機物あるいは有機物の固体電解質を広く用いることができる。
非水電解液は、例えば溶媒と塩を含む物を用いることができ、これは適宜添加物を含んでいてもよい。
リチウムイオン二次電池の、非水電解液の溶媒には、リチウムイオン伝導性のある溶媒が望ましい。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状炭酸エステルを単体または適宜組み合わせて使用することができる。電気伝導度を高くし、かつ適切な粘度を有する非水電解液を得るため、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジフルオロカーボネート(FEC)、アセトニトリル等を併用してもよい。非水電解液中の塩には、LiPF、LiBF、LiClOるなどを用いることができる。
電気二重層キャパシタの、非水電解液の溶媒には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、アセトニトリルなどが用いられる。また、非水電解液中の塩には、前記溶媒に溶解する公知のものを何ら制限なく使用できる。例えば、四フッ化ホウ酸トリエチルメチルアンモニウム、四フッ化ホウ酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウムなどが挙げられる。但し、正極には電解質アニオンが、負極には電解質カチオンが吸着するため、電極活物質の細孔直径よりも僅かに小さいサイズの電解質アニオンと電解質カチオンを選択することが好ましい。特に、電解質アニオンと比べて電解質カチオンの方が一般に大きいサイズであることが多く、したがって電解質カチオンは相対的に小さいサイズのものを選択する方がより好ましい。
非水電解液を保持するセパレータ40は、多孔性を有する膜であり、ポリオレフィンやセルロースの材質のものを使用することができる。
電流取出し用のリード51は、アルミニウム、ニッケル、銅などの金属を広く用いることができ、電流を低抵抗にて取り出せるようにするために、0.1mm以上の厚さがあることが望ましい。電流取り出し用リード51には、ポリオレフィン等を用いたシーラント50を用いることができる。
(非水電解液を用いた電気化学素子の製造方法)
正極30および、負極20の製造は、まず、活物質と、必要に応じて導電助剤とを加えて、バインダー溶液に分散し塗布液を調製する。そして、この電極塗布液をそれぞれ塗布し、正極合剤層31を正極集電箔32上に、負極合剤層21を負極集電箔22上に作製する。塗布する手段は、特に限定されず、集電箔の材質や形状などに応じて適宜決定すればよい。その後、必要に応じ圧延処理を行うことができる。
作製された、正極30および負極20を所定の大きさにしたのちに、セパレータ40を介して正極30と負極20とが対向するように、捲回もしくは交互に積層する。
その後、正極集電箔32および負極集電箔22から、電流取り出し用のリード51を超音波融着等の手法を用いて取り付ける。
ラミネート外装体10に、所定の形状に絞り加工を施したのちに、セパレータ40を介して正極30と負極20を対抗させた状態で挿入した後、非水電解液が加えられる。
非水電解液を加え、注液に用いたラミネート外装体10の開口部を真空シールすることで完全に密閉する。対向するように配置された熱融着樹脂層14が、互いに熱融着することによって容易に袋状にでき、密閉状態を形成することができ、本実施形態の非水電解液を用いた電気化学素子80を得ることができる。
このとき、一辺を折り返すことで、袋状の構成をとる場合は、折り返し辺の周囲はハードコート層の膜厚が1μm以下であることが望ましい。
(実施形態2)
以下に、実施形態2を説明する。特に、実施形態1と異なる点のみを説明する。本実施形態の非水電解液を用いた電気化学素子(図示せず)は、外側にハードコート層104を有し、絞り加工されたラミネート外装体を用いている。本実施形態のラミネート外装体100の一部を図3に模式的した。
本実施形態のラミネート外装体100は、絞り加工が施されている。一般にラミネート外装体100への絞り加工は、大容量の電気化学素子を外装体内に封入することができるため、望ましい。
本実施形態のラミネート外装体100は、絞り加工を行うことで、主面101と、立ち上がり部102と、熱融着領域103との3つの領域に分けることができる。外力によって、傷が付きやすい部分は、主面101と、主面101と立ち上がり部102の境界の角部であり、特にこの部分にハードコート層104を有することで、外力によって目視できる傷や、金属層105まで達する傷となる可能性が大幅に低下する。
次に、ハードコート層104の膜厚構成について述べる。ハードコート層104の膜厚は、0.5μm以上であることが望ましい。また、ハードコート層104の膜厚15μm以下であれば、ポリエチレンテレフタレート105と一緒に伸びるため、支障なく絞り加工を行えるうえ、高い硬度を得ることができる。
ハードコート層104の膜厚を15μm程度以上の膜厚とする場合は、絞り加工後にスプレー法などを用いてハードコート層104を塗布しUV硬化処理を行うことで、ひび割れを抑えることができ、15μm以上の膜厚を有するラミネート外装体100を得ることができる。
また、ラミネート外装体100の立ち上がり部102のハードコート層104を30μm以下とすることで、非水電解液を用いた電気化学素子の長期信頼性を向上させることができる。
この要因については、定かではないが、ラミネート外装体は電気化学素子を充電放電すると、電極の膨張収縮によって、電気化学素子も膨張収縮を繰り返す。その際、立ち上がり部102のハードコート層104を30μm以下とすることによって、硬さと柔軟性が両立でき破損する可能性が低減するためと考えられる。
また、ハードコート層104のパターニングを行うことで、長期信頼性のよい非水電解液を用いた電気化学素子を得ることができる。
ハードコート層104のパターニングを行うことで、立ち上がり部102のハードコート層104の厚みを主面101の厚みより小さく設定でき、立ち上がり部102の強度を主面101よりも低く設定することができる。このことにより、非水電解液を用いた電気化学素子を長期間使用した場合などでガス発生してしまった際に、強度の関係から主面101よりも先に立ち上がり部102が先に膨らむようにでき、主面101の変形を抑えることができる。主面101の変形を抑えることで、非水電解液を用いた電気化学素子全体の変形を抑えることができ、内部短絡などの不良を低減でき、非水電解液を用いた電気化学素子の長期信頼性をさらに向上させることができる。
なお、主面101及び立ち上がり部102の厚みについては、主面101及び立ち上がり部102それぞれの部分で極端な厚みの差がなければ、測定方法等は特に制限されず、平均膜厚が異なればよい。
ラミネート外装体100の絞り加工については、特に手法は限定されないが、平板状のラミネート外装体100を金型とプレス機を用いて行うことで、ラミネート外装体100を所定の形状に変形することができる。
絞り加工の深さが深くなるほど、加工が難しくなり、立ち上がり部102周辺にピンホールなどの不具合が発生し液漏れや長期信頼性につながりやすくなる。一般的には、非水電解液を用いた電気化学素子の長期信頼性を保つには、3mm程度の絞り深さが上限であるが、本実施形態のラミネート外装体100を併用することで、さらに絞り深さを増加させても長期信頼性を損なう可能性を減らすことができ、長期信頼性を有した高容量の非水電解液を用いた電気化学素子を得ることができる。この時、深絞りの上限値は、基材のラミネート外装体100の伸びに依存してしまうが、一般に20mm程度である。
また、10Ah以上の高容量の非水電解液を用いた電気化学素子を得る場合は、本実施形態のラミネート外装体100を用い、5mm以上の絞り深さとすることで、非水電解液を用いた電気化学素子を小さくすることができ好適である。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、ハードコート層(厚さ30μm)を金属層の外側に有するラミネート外装体を作製し、ラミネート外装体としての評価と、非水電解液を用いた電気化学素子としてリチウムイオン2次電池を例にとり長期信頼性試験を行った。
(ハードコート層を有するラミネート外装体の作製)
ポリエチレンテレフタレート(厚み30μm)のシートと、金属層としてアルミニウム(厚み30μm)のシートと、熱融着性樹脂としてポリプロピレンのシート(厚み30μm)を用意し、接着剤を用いてこの順に張り合わせ、アルミラミネートを得た。その後、ポリエチレンテレフタレート層上にドクターブレード法を用いてアクリル樹脂の紫外線/電子線硬化型ハードコート剤(JSR社製、デソライトZ7503)を塗布した後に、紫外線を照射し硬化させ、外側にハードコート層(30μm)を有するラミネート外装体を得た。
(ラミネート外装体としての評価)
得られたラミネート外装体の鉛筆硬度試験(JIS K5600−5−4)および剥離試験(JIS−K5600、碁盤の目試験)を行った。この時の鉛筆硬度は、3Hを示した。剥離試験は、95/100(100マス中95マスが欠落しなかったことを示す。以下剥離試験の結果について、同様に示す。)を示した。欠落率が5%以下となり、良好なハードコート層を有するラミネート外装体を得ることができた。結果を表1に示す。
(非水電解液を用いた電気化学素子の作製)
正極活物質としてとして、LiMnを用い、導電助剤およびバインダーと混合して、正極塗料を作製した。ドクターブレード法にて正極塗料を正極集電箔(アルミニウム20μm)上に塗布し、その後圧延することで、正極を得た。
負極活物質として、グラファイトを用い、導電助剤およびバインダーと混合して、負極塗料を作製した。ドクターブレード法にて負極塗料を負極集電箔(銅12μm)上に塗布し、その後圧延することで、負極を得た。
正極と負極を所定の大きさにカットした後に、セパレータを介して交互に積層し、積層体を得た。積層体には、電流を取り出す目的で、正極にはポリプロピレンのシーラントを有するアルミニウムリードを、負極にはポリプロピレンのシーラントを有するニッケルを取り付けた。
四角形状のハードコート層(30μm)を有するラミネート外装体を2枚用意し、熱融着性樹脂同士の3辺を張り付け袋状とした後に、積層体を収納し、電解液(EC:DEC=3:7(vol)、LiPF:1.0M)をいれ、蓄電要素としてから、残った1辺を真空シールし封止した。その後所定の初期充電を行うことで、リチウムイオン二次電池を得た。満充電状態から1C(1時間率)での放電容量は、1Ahであることを確認した。また、このリチウムイオン2次電池を1000個作製した際の、外観不良率は0.1%であった。
(リチウムイオン2次電池の長期信頼性試験)
40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験を行った。400サイクル後での容量を測定した。100個のリチウムイオン2次電池を試験した際に、容量が80%以上保持率されているリチウムイオン2次電池を合格とすると、合格率は、83%であった。結果を表1に示す。なお、表1には、金属層より外側の層構成を併せて示した。その際ハードコート層はHC層と、ポリエチレンテレフタレート層はPET層と、ナイロン層はNY層と略した。
(実施例2)
実施例2では、ハードコート層の厚さを45μmとし絞り加工を施したこと以外は実施例1と同様にラミネート外装体を作製し、各評価を行った。その際の、ラミネート外装体のハードコート層側の鉛筆硬度は3Hを示した。剥離試験は、剥離試験は、93/100を示した。
次に、実施例2のラミネート外装体2枚を用いて、リチウムイオン2次電池を作製した。その際、実施例2のラミネート外装体の一方を所定の大きさに3mmの深さの絞り加工を施し、その他は実施例1と同様に熱融着性樹脂同士の3辺を張り付けて、一方の面に3mmの高さの凸形状を有する袋状のラミネート外装体とした。正極と負極とセパレータの積層体を袋状のラミネート外装体へ収納した。その際、正極と負極の積層数を調整し、4Ahの電池容量のリチウムイオン2次電池となるようにした。その他は、実施例1と同様にリチウムイオン2次電池を作製した。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は0.1%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、77%であった。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例3では、実施例1のラミネート外装体を2枚を用いて、リチウムイオン2次電池を作製した。その際、実施例1のラミネート外装体の一方を3mmの深さの絞り加工を施し、その他は、実施例2と同様に4Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池を作製した。
同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は0.1%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、80%であった。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例4では、ハードコート層の厚さが20μmのラミネート外装体を用い、リチウムイオン2次電池を作製し各評価を行った。実施例4のラミネート外装体のハードコート層側の鉛筆硬度は3Hを示した。剥離試験は、剥離試験は、95/100を示した。
次に、実施例4のラミネート外装体を2枚用意した他は、実施例2と同様にして、4Ahの電池容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、0.2%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、82%であった。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例5では、ハードコート層の厚さが15μmのラミネート外装体を用い、リチウムイオン2次電池を作製し、各評価を行った。実施例5のラミネート外装体のハードコート層側の鉛筆硬度は3Hを示した。剥離試験は、剥離試験は、100/100を示した。
次に、実施例5のラミネート外装体を2枚用意した他は、実施例2と同様にして、4Ahの電池容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、0.5%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、85%であった。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例6では、ハードコート層の厚さが10μmのラミネート外装体を用い、リチウムイオン2次電池を作製し、各評価を行った。実施例6のラミネート外装体のハードコート層側の鉛筆硬度は2Hを示した。剥離試験は、剥離試験は、100/100を示した。
次に、実施例6のラミネート外装体を2枚用意した他は、実施例2と同様にして、4Ahの電池容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、1.0%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、92%であった。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例7では、ハードコート層の厚さが5μmのラミネート外装体を用い、リチウムイオン2次電池を作製し、各評価を行った。実施例7のラミネート外装体のハードコート層側の鉛筆硬度は2Hを示した。剥離試験は、剥離試験は、100/100を示した。
次に、実施例7のラミネート外装体を2枚用意した他は、実施例2と同様にして、4Ahの電池容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、2.0%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、90%であった。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例8では、ハードコート層の厚さが0.5μmのラミネート外装体を用い、リチ海オン2次電池を作製し、各評価を行った。その際の、ラミネート外装体のハードコート層側の鉛筆硬度はHを示した。剥離試験は、剥離試験は、100/100を示した。
次に、実施例8のラミネート外装体を2枚用意した他は、実施例2と同様にして、4Ahの電池容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、4.0%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、85%であった。結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例9では、実施例5でのラミネート外装体2枚を用い、一方を6mmの深さに絞り加工を施した。その際、正極と負極の積層数を調整して、10Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池となるようにしした。そのほかは、実施例2と同様にリチウムイオン2次電池を作製した。10Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、1.0%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、83%であった。結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例10では、実施例6でのラミネート外装体を2枚を用いた他は、実施例9と同様にして、10Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、2.0%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、90%であった。結果を表1に示す。
(実施例11)
実施例11では、実施例7でのラミネート外装体を2枚用いた他は、実施例9と同様にして、10Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際のリチウムイオン電池を1000個作製した際の外観不良率は、4.0%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、88%であった。結果を表1に示す。
(実施例12)
実施例12では、実施例8でのラミネート外装体を2枚用いた他は、実施例9と同様にして10Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池を得た。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際の外観不良率は、6.0%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、83%であった。結果を表1に示す。
(実施例13)
実施例13では、ハードコート層を塗布する際2度塗りすることで、パターニングを行った。そのほかの点は、実施例1と同様にして、ラミネート外装体を作製した。その後、得られたラミネート外装体を6mmの深さに絞り加工を施した。その際の、ハードコート層の厚さは、主面では平均15μm、立ち上がり部では平均10μmであった。
実施例13のラミネート外装体を2枚を用い、そのほかは、実施例9と同様にして10Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池を作製した。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際のリチウムイオン電池を1000個作製した際の外観不良率は、0.7%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、93%であった。結果を表1に示す。
(実施例14)
実施例14では、実施例13と同様にして、ハードコート層を塗布する際2度塗りすることで、パターニングを行ったほかは、実施例1と同様にして、ラミネート外装体を作製した。その後、得られたラミネート外装体を6mmの深さに絞り加工を施した際の、ハードコート層の厚さは、主面では平均10μm、立ち上がり部では平均5μmであった。
実施例14のラミネート外装体を2枚を用い、そのほかは、実施例9と同様にして10Ahの電気容量のリチウムイオン2次電池を作製した。同様にして、リチウムイオン2次電池を1000個作製した際のリチウムイオン電池を1000個作製した際の外観不良率は、1.2%であった。40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、95%であった。結果を表1に示す。
(実施例15)
実施例15では、実施例1と同様にハードコート層(厚さ30μm)を金属層の外側に有するラミネート外装体を作製した。また、非水電解液を用いた電気化学素子として電気二重層キャパシタを例にとり長期信頼性試験を行った。
まず、実施例3と同様にして、金属層の外側に、30μmのハードコート層を有する4角形の形状をしたラミネート外装体を2枚用意した。その後、一方の所定を大きさに3mmの深さに絞り加工を施した。熱融着樹脂同士の3辺を張り付けて、一方の面に3mmの高さの凸形状を有する袋状のラミネート外装体を得た。った。
(電気二重層キャパシタの作製)
次に、電気二重層キャパシタの活物質として全比表面積が、2000m/g程度の活性炭を用意し、導電助剤およびバインダーと混合して塗料を作製した。混合した塗料をドクターブレード法にて、集電箔(電解エッチングアルミニウム箔(20μm))上に塗布し電極を得た。
得た電極を所定の大きさにカットすることで、正極と負極とした。その後、セパレータを介して、交互に積層し、積層体を得た。積層体には、正極、負極共に、電流を取り出す目的で、ポリプロピレンのシーラントを有するアルミニウムリードを取り付けた。
実施例15の袋状のラミネート外装体に、得られた積層体を収納し、電解液(溶媒:アセトニトリル、塩:四フッ化ホウ酸トリエチルメチルアンモニウムをいれ、真空シールし封入した。その後所定のエージングを行うことで、電気二重層キャパシタを得た。その際の容量は、450Fであることを確認した。また、電気二重層キャパシタを1000個作製した際の、外観不良率は0.1%であった。
(電気二重層キャパシタの長期信頼性試験)
作製したこの電気二重層キャパシタを40℃、75%の環境下にて、4.5Vの電圧を印加し続け、一か月後のちに1kHzでのインピーダンスを測定した。100個の電気二重層キャパシタを試験した際に、インピーダンスが初期値と比較して、200%以下となる電気二重層キャパシタを合格すると、合格率は、85%であった。
(比較例1)
比較例1では、外側から、ナイロン層(30μm)/アルミニウム層(30μm)/ポリプロピレン樹脂層(30μm)からなる、アルミラミネート外装体上に、文献1の樹脂をナイロン層上へ塗布し、3μm程度の最外層を有するラミネート外装体を得た。その他は、実施例1と同様に評価を行った。その際の、ラミネート外装体のハードコート層側の鉛筆硬度はHBをしめした。剥離試験は85/100を示した。
得られたラミネート外装体を2枚用い、一方を3mmの深さの絞り加工を施した他は、実施例2と同様にして、電池容量4Ahのリチウムイオン2次電池を作製した。このリチウムイオン2次電池を1000個作製した時の外観不良率は、12%であった。また、40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、70%であった。結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例2では、比較例1のラミネート外装体を2枚用い、一方を6mmの深さの絞り加工を施したこと以外は、実施例9と同様にして、電池容量10Ahのリチウムイオン2次電池を作製した。このリチウムイオン2次電池を1000個作製した時の外観不良率は、40%であった。また、40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、50%であった。結果を表1に示す。
(比較例3)
比較例3では、外側から、ポリエチレンテレフタレート層(30μm)/アルミニウム層(30μm)/ポリプロピレン樹脂層(30μm)からなる、アルミラミネート外装体を用いた。その際の、ラミネート外装体の最外層の鉛筆硬度はHBを示した。剥離試験は、評価時にラミネート外装体が破れてしまい評価できなかった。
得られたラミネート外装体2枚用意し、一方に3mmの深さの絞り加工を施したこと以外は、実施例2と同様に4Ahのリチウムイオン2次電池を作製した。このリチウムイオン2次電池を1000個作製した時の外観不良率は、20%であった。また、40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、55%であった。結果を表1に示す。
(比較例4)
比較例4では、比較例3のラミネート外装体を2枚用意し、一方を6mmの深さの絞り加工を施したこと以外、実施例9と同様にして、電池容量10Ahのリチウムイオン2次電池を作製した。このリチウムイオン2次電池を1000個作製した時の外観不良率は、50%であった。また、40℃、75%の環境下にて充放電サイクル試験の合格率は、40%であった。結果を表1に示す。「−」の表示は未測定の意味である。
(比較例5)
比較例5では、比較例3のたラミネート外装体を2枚用意し、一方を3mmの深さの絞り加工を施したほかは、実施例15と同様にして450Fの電気二重層キャパシタを作製した。
この、電気二重層キャパシタを1000個作製した際の外観不良率は、50%であった。また、実施例15と同様に長期信頼性試験を行った際の合格率は、40%であった。
Figure 2015049952
表1より、金属層の外側に、ハードコート層及びポリエチレンテレフタレート層を有するラミネート外装体をリチウムイオン2次電池に用いることで、長期信頼性が得られることが示された。また、ハードコート層の厚みが0.5μm以上15μm以下のラミネート外装体を用いたリチウムイオン2次電池の場合は、さらに長期信頼性が増すことが示された。また、立ち上がり部におけるハードコート層の厚みが、主面におけるハードコート層の厚みよりも薄いラミネート外装体を用いたリチウムイオン2次電池では、10Ah以上の大容量のリチウムイオン2次電池においても、長期信頼性が得られることが示された。
実施例15と比較例5から、電気二重層キャパシタにおいても、ハードコート層及びポリエチレンテレフタレート層を有するラミネート外装体を用いることで、長期信頼性が得られることが示された。
10…本発明のラミネート外装体 11、104…ハードコート層、12、105…ポリエチレンテレフタレート 13…金属層、14、107…熱融着樹脂層、 15…蓄電要素、20…負極、21…負極合剤層、22…負極集電箔、30…正極、31…正極合剤層、32…正極集電箔、40…セパレータ、50…シーラント、51…リード、100…絞り加工されたラミネート外装体、101…絞り加工してできた主面、102…絞り加工してできた立ち上がり部、103…熱融着領域、106…金属層

Claims (5)

  1. 正極と、負極と、セパレータと、非水電解液とからなる蓄電要素と、前記蓄電要素を封入するラミネート外装体とからなり、前記ラミネート外装体は金属層及び前記金属層の外部にポリエチレンテレフタレート層とハードコート層を有することを特徴とする非水電解液を用いた電気化学素子。
  2. 前記ラミネート外装体は絞り加工が施されていることを特徴とする、請求項1に記載の非水電解液を用いた電気化学素子。
  3. 前記ラミネート外装体の主面及び立ち上がり部における前記ハードコート層の厚みが0.5μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の非水電解液を用いた電気化学素子。
  4. 前記ラミネート外装体の絞り深さが5mm以上であることを特徴とする請求項2または3に記載の非水電解液を用いた電気化学素子。
  5. 前記ラミネート外装体の前記立ち上がり部の前記ハードコート層の膜厚が、前記ラミネート外装体の前記主面の前記ハードコート層の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の非水電解液を用いた電気化学素子。
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