JP2015048146A - 二重袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】 その目的とするところは簡単に内容物を排出(注出)でき、使用後、ゴミの減容化が図れる二重袋を提供することにある。
【解決手段】 内袋と、外袋とからなり、これらの内袋と外袋とをそれぞれの外辺部に形成されたシール部の少なくとも一部において前記内袋と前記外袋とが接着され、前記内袋の外面と前記外袋の内面で囲まれた空間部に気体が封入され、前記内袋に内容物が封入され、前記外袋にスクイズによる外圧を付与することにより前記内袋に封入された内容物を排出する二重袋であって、前記内袋に内容物が封入される開口部が、前記内袋と前記外袋が接着された外辺部に形成されたシール部側に形成されていることを特徴とする二重袋である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内袋と、外袋とからなり、内袋に液体や粘体の内容物が封入され、内袋に封入された内容物を外袋にスクイズによる外圧を付与することにより排出する二重袋に関する。
従来、マヨネーズ等の粘体の内容物を収納する容器としてスクイズ性プラスチック容器が多用されている。また、マヨネーズ等の粘体の内容物を収容する内部容体を容器本体に収納してなる注出容器において、容器本体のスクイズにより、内部のマヨネーズ等を注出した後、容器本体の底部に設けられた通気孔により、容器本体と内部容体との間に外部の空気が導入され、内部容体は変形したままの形状を保持し、かつ前記容器本体はその復元力により、元の形状に復帰するようにしたブロー成形した二重容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載の容器は容器本体と内部容体を作成し、それを組付ける等の製造工程が必要であり、容器のコストが高くなるという欠点等を有しており、これらの欠点を解消した復元自在な可撓性を有する外部容体を形成する外殻層と、液体や粘体の内容物をその内部に収容し、内圧の減少により、内方に萎み変形自在に、減容変形する内部容体を形成する内層とが剥離可能に積層されたブロー成形された容器本体を備えた注出容器が知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献1、2に記載された容器はいずれもブロー成形や射出成形による成形容器のため、空容器の状態で嵩張るために内容物を充填する場所まで空容器を輸送するためのコストが高くつくという課題があり、また、使用者にとっては使用後の容器は嵩張り、廃棄物が嵩張るという問題があった。
また、注出器と容器と切込みを備えた中蓋が分離可能な構造となった液体注出容器において、内容物が充填された詰め替え用包装袋のヒートシール部を除去した後、中蓋の切込みに詰め替え用包装袋をセットして容器の中に入れ、包装袋の上部に設けた把手用穴を利用して、中蓋を手で押さえて、包装袋を上に引き上げると、包装袋の弱接着部が破れて内容物が容器の中に絞り出される詰め替え容易な液体注出容器も開示されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3の液体注出容器は詰め替え方式のため、内容物を充填する場所へ包装袋を輸送すればよく、嵩張らないので輸送コストの低減ができ、また、使用者にとっても使用後、嵩張ることがないのでゴミの減容化につながるものとなった。しかしながら、内容物を使いきると、その都度、詰め替え用包装袋を液体注出容器にセットしなければならず、煩わしい上記セット手順を繰り返す必要があり、使用者(消費者)にとって、面倒なものである。
実開昭57−44063号公報 特開2003−12050号公報 特開平9−278053号公報
そこで本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは簡単に内容物を排出(注出)でき、使用後、ゴミの減容化が図れる二重袋を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、内袋と外袋の二重構造とし、内袋と外袋で囲まれた空間部に気体を封入することにより、外袋にスクイズによる外圧を付与することにより内袋全体を安定して加圧することができ、内袋に封入された内容物を排出できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、内袋と、外袋とからなり、これらの内袋と外袋とをそれぞれの外辺部に形成されたシール部の少なくとも一部において前記内袋と前記外袋とが接着され、前記内袋の外面と前記外袋の内面で囲まれた空間部に気体が封入され、前記内袋に内容物が封入され、前記外袋にスクイズによる外圧を付与することにより前記内袋に封入された内容物を排出する二重袋であって、前記内袋に内容物が封入される開口部が、前記内袋と前記外袋が接着された外辺部に形成されたシール部側に形成されていることを特徴とする二重袋である。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の二重袋において、前記内袋を前記外袋の表裏積層体で前記内袋の上端および左右の両端に揃えて挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記内袋の外側がそれぞれシールされていることを特徴とするである。
また、請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載の二重袋において、前記内袋に二室に区画する区画接着部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室の上端にそれぞれの開口部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室に別種の内容物が封入されることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の本発明は、請求項1に記載の二重袋において、前記内袋が二つ設けられ、当該二つの内袋を重ねて前記外袋の表裏積層体で重ねた前記二つの内袋の上端および左右の両端に揃えて挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記二つの内袋の外側と重ねられ相互に接する二つの内袋の外側がそれぞれシールされてなり、それぞれの二つの内袋に別種の内容物が封入されることを特徴とするものである。
また、請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の二重袋において、前記内袋の左右の長さおよび上下の長さが、前記外袋の左右の長さおよび上下の長さより短くされており、前記内袋の上端側を前記外袋の表裏積層体で挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記内袋の外側がそれぞれシールされていると共に、前記内袋の開口部が前記外袋の上端より外方に突出して設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項6記載の本発明は、請求項5に記載の二重袋において、前記内袋に二室に区画する区画接着部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室の上端にそれぞれの開口部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室に別種の内容物が封入されることを特徴とするものである。
また、請求項7記載の本発明は、請求項5に記載の二重袋において、前記内袋が二つ設けられ、当該二つの内袋を揃えて重ね、前記外袋の表裏積層体で重ねた前記二つの内袋を挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記二つの内袋の外側と重ねられ相互に接する二つの内袋の外側がそれぞれシールされてなり、それぞれの二つの内袋に別種の内容物が封入されることを特徴とするものである。
本発明の二重袋は、内袋と、外袋とからなり、これらの内袋と外袋とをそれぞれの外辺部に形成されたシール部の少なくとも一部において前記内袋と前記外袋とが接着され、前記内袋の外面と前記外袋の内面で囲まれた空間部に気体が封入され、前記内袋に内容物が封入され、前記外袋にスクイズによる外圧を付与することにより前記内袋に封入された内容物を排出する二重袋であって、前記内袋に内容物が封入される開口部が、前記内袋と前記外袋が接着された外辺部に形成されたシール部側に形成され、内袋と外袋の二重構造とすることにより、内袋と外袋で囲まれた空間部に気体を封入し、内袋に内容物を封入し、内袋を開封し、外袋にスクイズによる外圧を付与すると空間部の気体を介して内袋全体を加圧することができるので内袋に封入された内容物を容易に安定して排出できる。また、使用後、外袋に切込みを入れることにより、簡単に気体を排出でき、二重袋を丸めると嵩張ることがなくゴミの減容化が図れる。
請求項2〜4に記載の本発明は、上記効果に加え、公知の製袋機あるいは公知の製袋機の改造により製造可能であり、設備投資が少なくてすむ。請求項3に記載の本発明は、内袋が二室あるので同時に2種類の内容物を相互に独立して収容できる。請求項4に記載の本発明は、二つの内袋に同時に2種類の内容物を相互に独立して収容できる。
請求項5〜7に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の上記効果に加え、開口部が外方に突出して設けられているので内袋に封入された内容物を外袋にスクイズによる外圧を付与することにより例えば容器等に注出しやすい。
本発明に係る二重袋の第一実施形態を示す正面図と断面図である。 本発明に係る二重袋の第二実施形態を示す正面図と断面図である。 本発明に係る二重袋の第三実施形態を示す正面図と断面図である。 本発明に係る二重袋の第四実施形態を示す正面図と断面図である。 本発明に係る二重袋の第五実施形態を示す正面図と断面図である。 本発明に係る二重袋の第六実施形態を示す正面図と断面図である。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明に係る二重袋の第一実施形態を示す正面図と断面図、図2は本発明に係る二重袋の第二実施形態を示す正面図と断面図、図3は本発明に係る二重袋の第三実施形態を示す正面図と断面図、図4は本発明に係る二重袋の第四実施形態を示す正面図と断面図、図5は本発明に係る二重袋の第五実施形態を示す正面図と断面図、図6は本発明に係る二重袋の第六実施形態を示す正面図と断面図であり、図中の101、102、103、104、105、106は二重袋、1、1’、1a、1’aは内袋、2、2’は外袋、3、3’は上端シール部、4は左側端シール部、5は右側端シール部、6は下端シール部、7は空間部、8、8’は内容物、9、9’は切込み、10、10’は開封予定線、11、11’は注出口部、12は開口部、13は内袋用積層体、14は区画接着部、15は傾斜シール部、16は内袋の上端シール部、17は内袋の左側端シール部、18は内袋の右側端シール部、19は内袋の下端シール部、20は気体封入口、21は外袋用積層体、aは内袋の左右の長さ、bは内袋の上下の長さ、cは外袋の左右の長さ、dは外袋の上下の長さをそれぞれ示す。
図1は本発明に係る二重袋の第一実施形態を示し、(イ)は正面図、(ロ)はA−A線断面図、(ハ)はB−B線断面図であって、本発明の二重袋101は、内袋用積層体13からなる内袋1と、外袋用積層体21からなる外袋2で構成されている。内袋1の左右寸法と外袋2の左右寸法は同じであり、内袋1の上下寸法は外袋2の上下寸法より小さく、内袋1と外袋2とを外辺部に形成された上端シール部3、左側端シール部4および右側端シール部5で接着されており、内袋1が外袋2の中に内包されている。
内袋1を外袋2の表裏の外袋用積層体21で内袋1の上端および左右の両端に揃えて挟み込み、外袋2の表裏の外袋用積層体21と内袋1の内袋用積層体13の外側がそれぞれヒートシールされている。上端シール部3は略中央に注出口部11を備え、注出口部11の下端より左側端シール部4および右側端シール部5に向かってそれぞれ下る傾斜部を有するベタシールで形成されている。注出口部11の上端は開口部12となっており、開口部12より液体または粘体の内容物8を充填した後、ヒートシールされ密封され、上端シール部3と一体化される。図1〜図6はいずれも二重袋101に内容物8を開口部12より充填し密封した状態を示す。図1は内袋と、外袋とが外辺部の上端シール部3、左側端シール部4、右側端シール部5で接着された例を示したが、内袋と外袋とはそれぞれの外辺部に形成されたシール部の少なくとも一部において接着されていればよい。
内袋1は内袋用積層体13を二つ折りし、上端シール部16、左側端シール部17、右側端シール部18でシールされ開口部12より内容物8を充填後、密封シールされる。図は開口部12が密封シールされ上端シール部3と一体化された状態を示しており、密封シールする前は未シールの状態であったことを表すために(12)と記載している。外袋2は、左側端シール部4と右側端シール部5の上部側、および上端シール部3は内袋1の上端シール部16、左側端シール部17、右側端シール部18と共有し、内袋1の内袋用積層体13の外面とヒートシールされており、左側端シール部4、右側端シール部5の下部側、および下端シール部6は外袋2の外袋用積層体21同士でヒートシールされている。
内袋1の外面と外袋2の内面で囲まれた空間部7には、空気、窒素ガス、炭酸ガス等の気体が封入され、内袋1に内容物8が封入される。なお、外袋2には例えば、右側端シール部5の下部の一部に未シールとされた気体封入口20を設け、内袋1に内容物8を封入後、気体封入口20より気体を吹き込み密封されるものである。図1には開口部12と同様に密封シールする前は未シールの状態であったことを表すために(20)と記載した。
外袋2は四方シール袋の例を示したが、自立袋の形態でもよく、また、図1のように2枚の表裏の外袋用積層体21で外袋2を形成したが、1枚の外袋用積層体21を折り返して表裏の外袋用積層体21としてもよい。内袋1と外袋2は上端で揃えた例を示したが、内袋1の上端が外袋2の上端より外方に飛び出していてもよい。
二重袋1の上部に上縁に沿って、注出口部11を横断する位置に開封予定線10が設けられ、左右両端には切込み9が設けられている。
内袋1を形成する内袋用積層体13としては、内面同士がヒートシール可能で外面が外袋2を形成する外袋用積層体21の内面とヒートシール可能な積層体が使用でき、基材層の単層、熱接着性樹脂層の単層、基材層の片面に熱接着性樹脂層を積層した多層、または基材層の両面に熱接着性樹脂層を積層した多層の積層体が使用できる。
さらに基材層には内容物により要求される物性に応じて基材にさらに中間材を積層したものも使用できる。また、基材層が外袋用積層体21の内面とのヒートシール性がない場合には、外袋用積層体21の内面とヒートシール性を有する樹脂を含むコート剤を全面コーティング、もしくは少なくともヒートシールされる部分に相当する領域にパートコーティング等により設けることもできる。コート剤に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル−酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポロピレン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル−アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジェンブロック共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリエステル樹脂等などが挙げられ、これらの樹脂を単独もしくは複数混合したものが用いられる。
基材層としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体等フィルム等を用いることができる。あるいは、上記のフィルムにポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール等のガスバリア性樹脂組成物を塗布してガスバリア層を設けたもの、あるいは、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物を蒸着して蒸着層を設けたものを用いることができる。また、これらのフィルムとしては、延伸フィルムの方が好ましい。また、基材層を構成するフィルムの厚さとしては、通常、9〜50μm程度である。また、片面にヒートシール性を有する基材としては、パイレンフィルム−OT P3000、P6000、P8000シリーズ、エステルフィルムE7000シリーズ(東洋紡株式会社)、MFトレファンシリーズ(東レフィルム加工株式会社)、FOH、FOT、FORシリーズ(フタムラ化学株式会社)、HC−OP、WH−OPシリーズ(三井化学東セロ株式会社)等が例示でき、外袋用積層体21の内面とのシール性を考慮して適宜選択される。
また、上記基材層の基材は中間材としても使用できる。
熱接着性樹脂層としては、熱により溶融して相互に溶着し得る熱接着性樹脂から形成された層であればよく、内袋に要求される物性により適宜選択して用いればよいものであるが、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体、非晶性ポリエステル系等の樹脂を用いて形成することができる。
外袋2を形成する外袋用積層体21としては、内面同士がヒートシール可能で且つ内面が内袋1を形成する内袋用積層体13の外面とヒートシール可能な積層体が使用でき、基材層の単層、熱接着性樹脂層の単層、基材層の片面に熱接着性樹脂層を積層した多層の積層体が使用できる。また、基材層には基材にさらに中間材を積層した構成としてもよい。
基材層には内袋用積層体13と同じ基材および中間材が使用できる。また、熱接着性樹脂層も内袋用積層体13と同じ熱接着性樹脂を用いることができ、熱接着性樹脂層同士のヒートシール性および内袋用積層体13の外面とのヒートシール性を考慮して適宜選択される。
次に、本発明の二重袋101の使用方法について説明する。図1に示す上端シール部3に設けられた注出口部11の上端は開口部12となっており、外袋2の右側端シール部26の下部に未シールとされた気体封入口20が設けられており、まず、開口部12より液体または粘体の内容物8を内袋1に充填し、その後、開口部12をヒートシールし密封する。密封シールされた注出口部11の上端は上端シール部3と一体となっている。
内袋1に内容物8を充填し密封後、外袋2に設けられた未シールの気体封入口20から気体吹込み用ノズル(図示しない)を内袋1の外面と外袋2の内面で囲まれた空間部7に挿入し、空気、窒素ガス、炭酸ガス等の気体を空間部7に適量吹き込み、気体が空間部7から漏れないように気体封入口20を押圧しながら気体吹込み用ノズルを引き抜き、気体封入口20をヒートシールし空間部7内に気体が充満した状態で密封する。
内容物8の使用に際しては、切込み9より開封予定線10に沿って二重袋101の上端シール部3の上部を左右方向に切断し、二重袋101の注出口部11の上部を開封する。外袋2を手でスクイズし外圧を付与すると、内袋1の外面と外袋2の内面で囲まれた空間部7に充満された気体により内袋1の全体が加圧され、内袋1に封入された内容物8を搾り出し排出することができる。従来のブロー容器の場合、容器のスクイズ変形により内容物が注出されるにしたがい、容器の容積が減少し、さらにスクイズしやすくするために容器が元の形状に復元するまで待つ必要があるが、本発明の二重袋によると、空間部7内の気体は内袋1の内容物8が内袋1をスクイズ変形させることにより内容物が排出され内袋1の容積が減少しても空間部7内に充満する気体量は一定で減少することがないので内容物を連続的に排出(注出)できる。さらに、空間部7は内袋1全体を被覆するように形成されるので内袋1の全体を加圧することができるので内容物8の袋内の残留量を少なくできる。また、必要量を排出後、注出口部の開口した先端の開口部をクリップ等で封止すればよい。使用後、二重袋の廃棄に際しては、外袋に切込みを入れることにより、簡単に空間部7に充満した気体を排出することができ、二重袋を丸めると嵩張ることがなくゴミの減容化が図れる。
図2は本発明に係る二重袋の第二実施形態を示し、(イ)は正面図、(ロ)はB−B線断面図であって、第二実施形態の二重袋102は、内袋1aに注出口部11を縦断し内袋を二室に区画する区画接着部14が設けられている形態である。区画接着部14により区画された注出口部11の上端はそれぞれの室の開口部12となっており、開口部12より液体または粘体の内容物を充填した後、ヒートシールされ密封される。
内袋1aの区画接着部14により区画された二室には別種の内容物8、8’が充填され封入される。その他は第一実施形態の二重袋と同じである。第二実施形態の二重袋102は、例えば内容物に毛染め剤A,Bを別々に入れておき、使用時に混合するような内容物を充填する用途に適している。
図3は本発明に係る二重袋の第三実施形態を示し、(イ)は正面図、(ロ)はA−A線断面図、(ハ)はB−B線断面図である。図3に示すように、第三実施形態の二重袋103は、内袋1が二つ設けられ、当該二つの内袋1を重ねて外袋2の表裏の外袋用積層体21で重ねた二つの内袋1の上端および左右の両端に揃えて挟み込み、外袋2の表裏の外袋用積層体21の内側と当該積層体21と対向する二つの内袋1のそれぞれの外側がヒートシールされると共に、重ねられ相互に接する二つの内袋1、1の外側がそれぞれヒートシールされている形態である。重ねられた二つの内袋1、1にはそれぞれ別種の内容物8、8’が充填され封入される。その他は第一実施形態の二重袋と同じである。
図4は本発明に係る二重袋の第四実施形態を示し、(イ)は正面図、(ロ)はA−A線断面図、(ハ)はB−B線断面図である。図4に示すように、第四実施形態の二重袋104は、内袋1’の左右の長さaおよび上下の長さbが、外袋2’の左右の長さcおよび上下の長さdより短くされており(a<c、b<d)、内袋1’の上端側を外袋2’の表裏の外袋用積層体21で挟み込み、外袋2’の表裏の外袋用積層体21と内袋1’の外側がそれぞれ上端シール部3’でヒートシールされている。内袋1’は、内袋1’の左右の長さaよりも狭幅で上方に突出して細長く伸びる注出口部11’を備え、内袋1’の注出口部11’が外袋2’の上端より外方に突出して設けられている。注出口部11’の上端は開口部となっており、開口部より内容物8を充填した後、内袋の上端シール部16でヒートシールして密封されるものである。
内袋1’は狭幅で上方に細長く伸びる注出口部11’の基部より内袋の左側端シール部17、右側端シール部18に向かって下る傾斜シール部15を備え、傾斜シール部15は左側端シール部17、右側端シール部18に連結し、傾斜シール部15、左側端シール部17、右側端シール部18および下端シール部19で囲まれた広い室内を有している。内袋1’と外袋2’は内袋1’の注出口部11’の外面が上端シール部3’で外袋2’の内面とヒートシールされ接着されている。注出口部11’の上端シール部3’に相当部分は内容物が流動する部分であり、もちろん、内袋1’の内袋用積層体13の内面同士は未シールとされている。また、上端シール部3’は直線シールを例示したが、これに限定されるものではない。その他は第一実施形態の二重袋と同じである。
図5は本発明に係る二重袋の第五実施形態を示し、(イ)は正面図、(ロ)はB−B線断面図であって、第五実施形態の二重袋105は、内袋1’aに注出口部11’を縦断し内袋を二室に区画する区画接着部14が設けられている形態である。区画接着部14により区画された注出口部11’の上端はそれぞれの室の開口部12となっており、開口部12より液体または粘体の内容物を充填した後、内袋の上端シール部16でヒートシールされ密封される。内袋1’aの区画接着部14により区画された二室には別種の内容物8、8’が充填され封入される。その他は第四実施形態の二重袋と同じである。
図6は本発明に係る二重袋の第六実施形態を示し、(イ)は正面図、(ロ)はA−A線断面図、(ハ)はB−B線断面図である。図6に示すように、第六実施形態の二重袋106は、内袋1’が二つ設けられ、当該二つの内袋1’を揃えて重ね、外袋2’の表裏の外袋用積層体21で重ねた二つの内袋1’を挟み込み、外袋2’の表裏の外袋用積層体21の内側と当該積層体21と対向する二つの内袋1’のそれぞれの外側が上端シール部3’でヒートシールされ接着されると共に、重ねられ相互に接する二つの内袋1’、1’の外側同士が上端シール部3’でヒートシールされ接着している形態である。重ねられた二つの内袋1’、1’にはそれぞれ別種の内容物8、8’が充填され封入される。その他は第四実施形態の二重袋と同じである。
第四実施形態〜第六実施形態の二重袋は注出口部の上部に開封予定線10’とその両端に切込み9’が設けられており、使用に際し、切込み9’より、内袋の注出口部11’の上部のみ、開封予定線10’に沿って切り取り開封する。
第一実施形態〜第三実施形態の二重袋は従来の自立袋やガセット袋の製袋機に所定の形状の金型を搭載して、あるいは多少の改造を加えることにより、製造できる。
第四実施形態〜第六実施形態の二重袋は従来の製袋機を用いて内袋を製造しておき、内容物を充填する充填機において、内袋を挟み込みながら外袋を製袋し、内袋と外袋を一体化すると共に充填する場合に適する形態である。
101、102、103、104、105、106 二重袋
1、1’、1a、1’a 内袋
2、2’ 外袋
3、3’ 上端シール部
4 左側端シール部
5 右側端シール部
6 下端シール部
7 空間部
8、8’ 内容物
9、9’ 切込み
10、10’ 開封予定線
11、11’ 注出口部
12 開口部
13 内袋用積層体
14 区画接着部
15 傾斜シール部
16 内袋の上端シール部
17 内袋の左側端シール部
18 内袋の右側端シール部
19 内袋の下端シール部
20 気体封入口
21 外袋用積層体
a 内袋の左右の長さ
b 内袋の上下の長さ
c 外袋の左右の長さ
d 外袋の上下の長さ

Claims (7)

  1. 内袋と、外袋とからなり、これらの内袋と外袋とをそれぞれの外辺部に形成されたシール部の少なくとも一部において前記内袋と前記外袋とが接着され、前記内袋の外面と前記外袋の内面で囲まれた空間部に気体が封入され、前記内袋に内容物が封入され、前記外袋にスクイズによる外圧を付与することにより前記内袋に封入された内容物を排出する二重袋であって、前記内袋に内容物が封入される開口部が、前記内袋と前記外袋が接着された外辺部に形成されたシール部側に形成されていることを特徴とする二重袋。
  2. 前記内袋を前記外袋の表裏積層体で前記内袋の上端および左右の両端に揃えて挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記内袋の外側がそれぞれシールされていることを特徴とする請求項1に記載の二重袋。
  3. 前記内袋に二室に区画する区画接着部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室の上端にそれぞれの開口部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室に別種の内容物が封入されることを特徴とする請求項1または2に記載の二重袋。
  4. 前記内袋が二つ設けられ、当該二つの内袋を重ねて前記外袋の表裏積層体で重ねた前記二つの内袋の上端および左右の両端に揃えて挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記二つの内袋の外側と重ねられ相互に接する二つの内袋の外側がそれぞれシールされてなり、それぞれの二つの内袋に別種の内容物が封入されることを特徴とする請求項1に記載の二重袋。
  5. 前記内袋の左右の長さおよび上下の長さが、前記外袋の左右の長さおよび上下の長さより短くされており、前記内袋の上端側を前記外袋の表裏積層体で挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記内袋の外側がそれぞれシールされていると共に、前記内袋の開口部が前記外袋の上端より外方に突出して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の二重袋。
  6. 前記内袋に二室に区画する区画接着部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室の上端にそれぞれの開口部が設けられ、前記区画接着部により区画された二室に別種の内容物が封入されることを特徴とする請求項5に記載の二重袋。
  7. 前記内袋が二つ設けられ、当該二つの内袋を揃えて重ね、前記外袋の表裏積層体で重ねた前記二つの内袋を挟み込み、前記外袋の表裏積層体と前記二つの内袋の外側と重ねられ相互に接する二つの内袋の外側がそれぞれシールされてなり、それぞれの二つの内袋に別種の内容物が封入されることを特徴とする請求項5に記載の二重袋。
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