JP2015047874A - 車体のセンターピラーの構造 - Google Patents

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慎太郎 安田
Shintaro Yasuda
慎太郎 安田
慎二 久田
Shinji Hisada
慎二 久田
悟 高橋
Satoru Takahashi
悟 高橋
大樹 荒井
Daiki Arai
大樹 荒井
井上 博之
Hiroyuki Inoue
博之 井上
宗昭 加藤
Muneaki Kato
宗昭 加藤
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Abstract

【課題】車体のセンターピラーが自動車の車両幅方向においてシートに着座した乗員と重なる場合であっても、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位量を低減できる車体のセンターピラーの構造を提供する。【解決手段】車外側に配置されるアウタパネル31と車室側に配設されるインナパネル32とをフランジ部同士を接合することにより閉断面に形成し構成される車体のセンターピラー3の構造であって、インナパネル32は、車室内側に臨み、シートベルトの一端を固定するショルダーアンカーと、シートベルトの他端を固定するフロアアンカーとの間の領域に衝突緩和手段を有する。【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車を構成する車体のセンターピラーの構造に関するもので、特に、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる車体のセンターピラーの構造に関する。
自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位は、乗員の傷害に大きな影響を与えるので、自動車が側面衝突された際の胸部肋骨変位を低減することが望まれている。胸部肋骨変位は、胸部肋骨と脊髄の間隔が狭まることにより生じるので、胸部肋骨変位を小さくするには、胸部肋骨が押される量を少なくすること、胸部肋骨と脊髄の間隔を確保すること、等の方法がある。
特許文献1には、車体のセンターピラーの側面部の前端又は後端に凹部を形成し、該凹部内に高圧パイプを配管するとともに、低圧パイプを高圧パイプに対して車室内側に位置させた車体のセンターピラーの構造が開示されている。
特許第3903648号公報
ところで、自動車の車両幅方向においてシートに着座した乗員と車体のセンターピラーとが重なると、自動車が側面衝突された際に乗員の胸部肋骨が車体のセンターピラーにより押されるので、胸部肋骨と脊髄との間隔が狭くなり、乗員の胸部肋骨変位が増大する。
しかしながら、上述した特許文献1に記載された車体のセンターピラーの構造は、自動車の車両幅方向においてシートに着座した乗員と重なるものではないので、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減するものではない。
本発明は、上記実情に鑑みて、車体のセンターピラーが自動車の車両幅方向においてシートに着座した乗員と重なる場合であっても、自動車が側面衝突された際における乗員の胸部肋骨変位を低減できる車体のセンターピラー構造を提供することを目的とする。
本発明は、車外側に配置されるアウタパネルと車室側に配設されるインナパネルとをフランジ部同士を接合することにより閉断面に形成し構成される車体のセンターピラーの構造であって、前記インナパネルは、車室内側に臨み、シートベルトの一端を固定するショルダーアンカーと前記シートベルトの他端を固定するフロアアンカーとの間の領域に衝突緩和手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、車体のセンターピラーが自動車の車両幅方向においてシートに着座した乗員と重なる場合であっても、自動車が側面衝突された際の衝突を緩和するので、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
本発明の一態様では、前記衝突緩和手段は、車室内側から車室外側に向けて凹んだ凹部で構成されることが好ましい。
このようにすれば、センターピラー(凹部底面)と乗員の胸部肋骨との間隔が広くなるので、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
本発明の一態様では、前記凹部は、前記領域の車両前後方向前側部分に形成されることが好ましい。
このようにすれば、乗員の胸部肋骨と重なる部分(車両前後方向前側部分)が凹部となる。これにより、センターピラー(凹部底面)と乗員の胸部肋骨との間隔が広くなるので、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
本発明の一態様では、前記凹部は、その底面が前記インナパネルのフランジの外表面と面一であることが好ましい。
このようにすれば、アウタパネルの支持強度を損なうことなく、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
本発明の一態様では、前記凹部に胸部肋骨への衝突を緩和する胸部肋骨緩衝材を設置することが好ましい。
このようにすれば、凹部に設置した胸部肋骨緩衝材が自動車の側面衝突による衝撃を緩和する。これにより、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
本発明の一態様では、前記衝突緩和手段は、胸部肋骨への衝突を緩和する胸部肋骨緩衝材であることが好ましい。
このようにすれば、胸部肋骨緩衝材が潰れることにより、自動車が側面衝突された際の衝撃を緩和するので、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
本発明の一態様では、前記乗員の腰部と車両幅方向において対向する腰部対向領域に腰部への衝突を緩和する腰部緩衝材を設けることが好ましい。
このようにすれば、衝突緩和手段(凹部、胸部肋骨緩衝材)と腰部緩衝材とが相俟って、自動車が側面衝突された際の衝撃を緩和するので、自動車の側面衝突時における乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
以上説明したように、本発明によれば、自動車が側面衝突された際の衝突を緩和するので、自動車が側面衝突された際の乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
本発明の実施の形態1であるセンターピラーを示す側面図である。 図1に示したセンターピラーのII−II線断面図である。 本発明の実施の形態1であるセンターピラーの形状を示す模式図である。 自動車の側面衝突により、比較する形態であるセンターピラーが車室内側に進入した状態を示す図である。 自動車の側面衝突により、本発明の実施の形態1であるセンターピラーが車室内側に進入した状態を示す図である。 自動車の側面衝突実験の結果を示す図であって、衝突後の時間と胸部肋骨変位との関係を示す図である。 本発明の実施の形態2であるセンターピラーを示す側面斜視図である。 自動車の側面衝突実験の結果を示す図であって、衝突後t1msec経過後の胸部肋骨の状態を示す平断面図である。 自動車の側面衝突実験の結果を示す図であって、衝突後t2msec経過後の胸部肋骨の状態を示す平断面図である。 自動車の側面衝突実験の結果を示す図であって、衝突後の時間と胸部肋骨変位との関係を示す図である。 本発明の実施の形態3であるセンターピラーを示す側面図である。
以下に本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する本実施の形態は、特許請求の範囲に記載した本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施の形態で説明する構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
[実施の形態1]
まず、図1〜図3に基づいて、本発明の実施の形態1であるセンターピラーについて説明する。図1は、本発明の実施の形態1であるセンターピラーを示す側面図であり、図2は、図1に示したセンターピラーのII−II線断面図である。また、図3は、本発明の実施の形態1であるセンターピラーの形状を示す模式図である。
図1に示すように、センターピラー3は、Bピラーとも称されるもので、自動車1の前席乗降口21と後席乗降口22とを区切る強度部材として車体2を構成する。本発明の実施の形態1で説明するセンターピラー3は、車室の天井が通常のものよりも高い、軽ハイトワゴン、軽トールワゴンと称される軽自動車の前席乗降口21と後席乗降口22との間に設けられる。また、本発明の実施の形態1であるセンターピラー3は、自動車1の車両幅方向において、標準着座位置に調整されたシート11に着座し、標準着座姿勢に調整されたシートバッグ12に支持された標準体型の乗員と重なる。
標準着座位置は、車体2の設計の際に定まる位置で、標準体型の乗員が着座することを想定して定まる。これにより、シート11の車両前後方向位置、車両高さ方向位置が定まる。同様に、標準着座姿勢は、車体2の設計の際に定まる姿勢で、標準体型の乗員がとる姿勢を想定して定まる。これにより、シートバッグ12の傾きが定まる。標準体型の乗員は、平均的な成人男性の体格を有する乗員を想定したもので、本実施の形態1では、標準体型の乗員は、標準化された「型式:Hybrid−III AM50」の人体ダミー人形Dによって客観的に特定される。「型式:Hybrid−III AM50」の人体ダミー人形Dは、平均的な米国成人男性相当の体格を有する。具体的には、身長175cm、体重78kgの体格を有する。
センターピラー3は、サイドシル23とルーフ24とに架設されている。センターピラー3は、サイドシル23側(以下「基部側」という)からルーフ24側(以下「先端側」という)に向けて車両前後方向に漸次幅狭、かつ、車両幅方向に漸次薄くなる態様で形成されている。これにより、センターピラー3は、基部側で車両前後方向に幅広かつ車両幅方向に厚くなり、先端側で基部側よりも車両前後方向に幅狭かつ車両幅方向に薄くなる。
また、図2に示すように、センターピラー3は、アウタパネル31とインナパネル32とを有する。アウタパネル31は、センターピラー3の主要部分(部材)をなすもので、断面の開口縁に開口外側に延びる一対のフランジ31a,31bを有している。インナパネル32は、センターピラー3の補助部分(部材)をなすもので、アウタパネル31を補強する。インナパネル32は、アウタパネル31のフランジ31a,31bに接合されるフランジ32a,32bを有する。これらフランジ同士、フランジ31aとフランジ32a、フランジ31bとフランジ32bを接合することにより閉断面に形成し構成されるセンターピラー3が形成される。また、インナパネル32の車室に臨む領域は、トリム33で覆われている。トリム33は、柔らかい材料で形成され、乗員が衝突した場合にトリム33が潰れ、衝撃を緩和する。
また、図1に示すように、本発明の実施の形態1であるセンターピラー3は、標準着座位置に調整されたシート11に着座し、標準着座姿勢に調整されたシートバッグ12に支持された標準体型の乗員の胸部肋骨と重なる車室内側に臨む領域に凹部32f(図2参照)が設けられている。標準体型の乗員の胸部肋骨は、平均的な成人男性の体格を有する乗員の胸部肋骨を想定したもので、標準体型の乗員と同様、標準化された「型式:Hybrid−III AM50」の人体ダミー人形Dの胸部肋骨によって客観的に特定される。具体的には、図1において二点鎖線で囲む領域が標準体型の乗員の胸部肋骨が占める領域として客観的に特定される。これにより、標準体型の乗員の胸部肋骨と重なる車室内側に臨む領域も客観的に特定される。
凹部32fは、標準体型の乗員の胸部肋骨と重なる車室内側に臨む領域を含めばよい。したがって、シートベルト4の一端を固定するショルダーアンカー41とシートベルト4の他端を固定するフロアアンカー42との間に設ければよい。ショルダーアンカー41は、センターピラー3において、シート11に着座した乗員の肩よりも上方となる位置に設けられたアンカーであり、フロアアンカー42は、センターピラー3の基部に設けられたアンカーである。
また、凹部32fは、ショルダーアンカー41とフロアアンカー42との間、全域に亘り設ける必要はなく、ショルダーアンカー41とフロアアンカー42との間で上半分の領域に設ければよい。より好ましくは、標準体型の乗員の胸部肋骨を含む余裕を持った領域に凹部32fを設ければよい。
図2及び図3に示すように、中央部32c、平面部32d、凹部32fは、インナパネル32に設けられている。本実施の形態では、凹部32fは、インナパネル32において車両前後方向前方側となる領域に設けられている。これは、かかる領域が、標準着座位置に調整されたシート11に着座し、標準着座姿勢に調整されたシートバッグ12に支持された標準体型の乗員の胸部肋骨と車両幅方向において重なるからである。したがって、標準体型の乗員の胸部肋骨が車両幅方向において重なる領域が車両前後方向に大きい場合には、かかる領域を広くとる。これにより、インナパネル32の車両幅方向全幅に凹部32fを設けることもある。
本実施の形態では、図2及び図3に示すように、凹部32fの底面がインナパネル32のフランジ32aの外表面と面一とし、そして中央部32cが車両幅方向内側に傾斜、そして平面部32d、凸部32eが形成されているが、これに限られるものではなく、図3に示すように、乗員の胸部肋骨を押す量が減少するように、車室内側に臨む面よりも車両幅方向外側に凹んでいればよい。尚、図3に示す例では、インナパネル32において車室内側に最も突出した面から車両幅方向外側にAmm凹んでいる。
また、図1に示すように、ドア(図示せず)の内部には、腰部緩衝材8を備えている。腰部緩衝材8は、自動車1が側面衝突した時に乗員の腰部への衝撃を緩和するもので、硬質ポリウレタンフォーム等により形成されている。
次に、図4〜図6に基づいて、本発明の実施の形態1であるセンターピラー3を有する自動車1が側面衝突した時におけるセンターピラー3と乗員との位置関係を説明する。図4は、自動車の側面衝突により、比較する形態であるセンターピラーが車室内側に進入した状態を示す図であり、図5は、自動車の側面衝突により、本発明の実施の形態1であるセンターピラーが車室内側に進出した状態を示す図である。
図4に示すように、比較する形態であるセンターピラー103のインナパネル132は、本発明の実施の形態1と異なり、凹部を有していない。これにより、比較する形態であるセンターピラー103のインナパネル132は、車室内側に凸となり車室外側に凹となる溝形断面を有するとともに、アウタパネル131のフランジ131a,131bに接合されるフランジ132a,132bを有する。溝形断面は、車室内側に凸となる部分の車両前後方向中央部132cが車両幅方向外側に少し凹み、車室内側で車両前後方向前側となる部分と後側となる部分とに堅い部分132d,132eが形成される。
図4に示すように、比較する形態であるセンターピラー103を有する自動車1が側面衝突した場合には、センターピラー103が車室内に侵入する。車室内に侵入したセンターピラー103のインナパネル132の車室内側で車両前後方向前側となる部分に形成された堅い部分132dが乗員の胸部肋骨を強く押すことになる。これにより、胸部肋骨と脊髄との間隔が大きく狭まり、乗員に胸部肋骨変位を生じさせる。
図5に示すように、本発明の実施の形態1であるセンターピラー3のインナパネル32は、比較する形態と異なり、凹部32fを有している。これにより、本発明の実施の形態であるセンターピラー3のインナパネル32は、車室内側で車両前後方向後側となる部分に堅い部分を有していない。
図5に示すように、本発明の実施の形態1であるセンターピラー3を有する自動車1が側面衝突した場合には、センターピラー3が車室内に進入する。車室の進入したセンターピラー3のインナパネル32の車室内側で車両前後方向前側には凹部32fが形成され堅い部分がないので、上述した比較例のように、堅い部分が乗員の胸部肋骨を強く押すことはない。これにより、センターピラー3が乗員の胸部肋骨を押すにしても、胸部肋骨と脊髄との間隔は比較例のように大きく狭まることはない。
次に、図6に基づいて、自動車1の側面衝突の実験結果について説明する。図6は、自動車の側面衝突実験の結果を示す図であって、衝突後の時間と胸部肋骨変位との関係を示す図である。
図6に示すように、上述した比較する形態であるセンターピラー103を有する自動車1が側面衝突した場合には、F1mm程度の胸部肋骨変位が生じる。一方、本発明の実施の形態1であるセンターピラー3を有する自動車1が側面衝突した場合には、F2mm程度の胸部肋骨変位が生じる。したがって、本発明の実施の形態1であるセンターピラー3を有する自動車1が側面衝突した場合には、比較する形態であるセンターピラー103を有する自動車1が側面衝突した場合よりも胸部肋骨変位がF1−F2mm程度少なくて済む。
上述した本発明の実施の形態1であるセンターピラー3は、シート11に着座し、シートバッグ12に支持された標準体型の乗員の胸部肋骨と車両幅方向において重なる車室内側に臨む領域に凹部32fを設けたので、乗員の胸部肋骨とセンターピラー3との間隔が広くなるので、自動車1の側面衝突時における乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
具体的には、インナパネル32に凹部32fが設けられるので、アウタパネル31の支持強度を損なうことなく、自動車1の側面衝突時における乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
また、これにより、自動車1の側面衝突時における乗員の傷害評価である胸部肋骨変位が小さくなり、自動車1の性能もより好ましいものとなる。
[実施の形態2]
まず、図7に基づいて、本発明の実施の形態2であるセンターピラーについて説明する。図7は、本発明の実施の形態2であるセンターピラーを示す側面斜視図である。尚、上述した本発明の実施の形態1と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、本発明の実施の形態2であるセンターピラー5は、標準着座位置に調整されたシート(図示せず)に着座し、標準着座姿勢に調整されたシートバッグ(図示せず)に支持された標準体型の乗員の胸部肋骨と重なる車室内側に臨む領域に胸部肋骨緩衝材6が設けられている。
胸部肋骨緩衝材6を設ける範囲は、標準体型の乗員の胸部肋骨と重なる車室内側に臨む領域を含めばよい。したがって、シートベルト4の一端を固定するショルダーアンカー41とシートベルト4の他端を肯定するフロアアンカー42との間に設ければよい。また、胸部肋骨緩衝材6を設ける範囲は、ショルダーアンカー41とフロアアンカー42との間、全域に亘り設ける必要はなく、ショルダーアンカー41とフロアアンカー42との間、上半分の領域に設ければよい。より好ましくは、標準体型の乗員の胸部肋骨を含む余裕を持った領域に胸部肋骨緩衝材6を設ければよい。
胸部肋骨緩衝材6は、インナパネル52の貼設されている。本実施の形態では、胸部肋骨緩衝材6は、インナパネル52において車両前後方向前方側となる領域に貼設されている。これは、かかる領域が、標準着座位置に調整されたシート11に着座し、標準着座姿勢に調整されたシートバッグに支持された標準体型の乗員の胸部肋骨と車両幅方向において重なるからである。したがって、標準体型の乗員の胸部肋骨と車両幅方向において重なる領域が車両前後方向に大きい場合には、かかる領域を広くとる。これにより、インナパネル52の車両幅方向全幅に胸部肋骨緩衝材を貼設することもある。
次に、図8〜図10に基づいて、本発明の実施の形態2であるセンターピラーを有する自動車が側面衝突した時におけるセンターピラーと乗員との位置関係を説明する。図8及び図9は、自動車の側面衝突実験の結果を示す図であって、図8は、衝突後t1msec経過後の乗員の胸部肋骨の状態を示す平断面図であり、図9は、衝突後t2msec経過後の乗員の胸部肋骨の状態を示す平断面図である。
図8及び図9に示すように、本発明の実施の形態2であるセンターピラー5を有する自動車が側面衝突した場合には、センターピラー5が車室内に進入する。車室内に侵入したセンターピラー5は、乗員の胸部肋骨に衝突することにより、トリム33と胸部肋骨緩衝材6とが潰れ、その衝突による衝撃を緩和する。t1msecが経過すると、図8に示すように、胸部肋骨緩衝材6がやや潰れる。そして、t2msecが経過すると、図9に示すように、胸部肋骨緩衝材6がほぼ完全に潰れる。
次に、図10に基づいて、自動車の側面衝突の実験結果について説明する。図10は、自動車の側面衝突実験の結果を示す図であって、衝突後の時間と胸部肋骨変位との関係を示す図である。
図10に示すように、本発明の実施の形態1で説明した比較する形態であるセンターピラーを有する自動車が側面衝突した場合には、F1mm程度の胸部肋骨変位が生じる。一方、本発明の実施の形態2であるセンターピラー5を有する自動車が側面衝突した場合には、F2mm程度の胸部肋骨変位が生じる。したがって、本発明の実施の形態2であるセンターピラー5を有する自動車が側面衝突した場合には、比較する形態であるセンターピラー5を有する自動車が側面衝突した場合よりも胸部肋骨変位がF1−F2mm程度少なくて済む。
尚、図10に示すように、本発明の実施の形態2であるセンターピラー5を有する自動車は、インナパネル52に胸部肋骨緩衝材6が貼設されているので、比較する形態であるセンターピラー5を有する自動車よりも早くセンターピラー5(胸部肋骨緩衝材6)が胸部肋骨に衝突する。
上述した本発明の実施の形態2であるセンターピラー5は、胸部肋骨緩衝材6を貼設したので、自動車の側面衝突により、センターピラー5が車室内に進出しても、衝突による衝撃を緩和する。これにより、自動車の側面衝突時における乗員の胸部肋骨変位を低減できる。
また、これにより、自動車の側面衝突時における乗員の傷害評価である胸部肋骨変位が小さくなり、自動車の性能もより好ましいものとなる。
[実施の形態3]
次に、図11に基づいて、本発明の実施の形態3であるセンターピラーについて説明する。図11は、本発明の実施の形態3であるセンターピラーを示す側面図である。図11に示すように、本発明の実施の形態3であるセンターピラー7は、上述した本発明の実施の形態1で説明した凹部32fに、上述した本発明の実施の形態2で説明した胸部肋骨緩衝材6を貼設したものである。
本発明の実施の形態3であるセンターピラー7は、センターピラー7の車室内側に臨む面と乗員の胸部肋骨との間に比較する形態と同じ間隔を確保でき、さらに、自動車の側面衝突により、センターピラー7が車室内に進出しても、衝突による衝撃を緩和する。これにより、本発明の実施の形態3であるセンターピラー7は、実施の形態1であるセンターピラー3、実施の形態2であるセンターピラー5、それぞれが有する効果を相乗的に得ることができる。
本発明は、自動車の車両幅方向においてシートに着座した乗員と重なる場合であっても、自動車の側面衝突時における胸部肋骨変位を低減できるので、自動車の車両幅方向においてシートに着座した乗員と重なる自動車、具体的には、車室の天井が通常のものよりも高い軽ハイトワゴンや軽トールワゴンと称される自動車に好適である。
1 自動車
11 シート
12 シートバッグ
2 車体
23 サイドシル
24 ルーフ
3 センターピラー
31 アウタパネル
31a,31b フランジ
32 インナパネル
32a,32b フランジ
32c 中央部
32d 平面部
32e 凸部
32f 凹部
33 トリム
4 シートベルト
41 ショルダーアンカー
42 フロアアンカー
5 センターピラー
52 インナパネル
6 胸部肋骨緩衝材
7 センターピラー
8 腰部緩衝材
D 人体ダミー人形

Claims (7)

  1. 車外側に配置されるアウタパネルと車室側に配設されるインナパネルとをフランジ部同士を接合することにより閉断面に形成し構成される車体のセンターピラーの構造であって、
    前記インナパネルは、車室内側に臨み、シートベルトの一端を固定するショルダーアンカーと前記シートベルトの他端を固定するフロアアンカーとの間の領域に衝突緩和手段を有することを特徴とする車体のセンターピラーの構造。
  2. 前記衝突緩和手段は、車室内側から車室外側に向けて凹んだ凹部で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車体のセンターピラーの構造。
  3. 前記凹部は、前記領域の車両前後方向前方部分に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の車体のセンターピラーの構造。
  4. 前記凹部は、その底面が前記インナパネルのフランジの外表面と面一であることを特徴とする請求項2又は3に記載の車体のセンターピラーの構造。
  5. 前記凹部に胸部肋骨への衝突を緩和する胸部肋骨緩衝材を設置したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の車体のセンターピラーの構造。
  6. 前記衝突緩和手段は、胸部肋骨への衝突を緩和する胸部肋骨緩衝材であることを特徴とする請求項1に記載の車体のセンターピラーの構造。
  7. 前記乗員の腰部と車両幅方向において対向する腰部対向領域に腰部への衝突を緩和する腰部緩衝材を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の車体のセンターピラーの構造。
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