JP2015044749A - 入浴剤用香料乳化組成物製造方法、ならびに入浴剤用香料乳化組成物を含有する入浴剤 - Google Patents

入浴剤用香料乳化組成物製造方法、ならびに入浴剤用香料乳化組成物を含有する入浴剤 Download PDF

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Abstract

【課題】従来、入浴剤をお湯に溶かした初期の香りは十分であるのに対し、入浴中の香りが弱くなる課題があった。香りの持続性を上げる方法として、香料の膜材に水溶性高分子を配合したり、両親媒性溶媒と非イオン界面活性剤及び/又はカチオン界面活性剤とを混合し、別に調製した水中油型乳化物に混合させる等の工夫がなされているが、お湯の中では香りの持続性は充分とはいえず、さらなる改善が求められる。【解決手段】(B)香料を(A)炭素数12〜24の高級アルコールと(C)非イオン性界面活性剤(及び/又はカチオン界面活性剤)、(D)両親媒性溶媒と混合した後、水/((A)+(B)+(C)+(D))の質量比が0.1〜1.2特定の割合で水を分割して添加、混合することを特徴とする水中油型香料乳化物の製造方法であり、入浴剤用香料乳化物の製造方法によって製造された入浴剤用香料乳化組成物を含有することを特徴とする入浴剤組成物である。【選択図】 なし

Description

本発明は、水中油型乳化物組成物の製造方法、ならびに該水中油型乳化物組成物を含有する入浴剤用香料乳化組成物に関する。
従来、衣料等や化粧品、食品等の各種製品に香りを付与することが行われている。香料の付与する方法としては、たとえば化粧品、食品等に対しては、香料を直接配合することが一般的であり、また、衣料等の繊維製品に対しては、香料を配合した処理剤で処理することが一般的である。
処理剤等への香料の配合方法としては、香料をそのまま配合する方法、香料を乳化して配合する方法等が知られている。
これらの製品においては、付与した香りの持続性が望まれる。
香りの持続性を高める方法としては、たとえば、(1)香料の配合量を増量する方法、(2)香料の前駆体を使用する方法、(3)香料をマイクロカプセルに封入して配合する方法等があり、これらの方法について種々の検討がなされている。
これらのうち、(1)の方法は、配合直後の初期の香りが強すぎる問題があり、さらにはコストアップの問題もある。また、(2)の方法は、前駆体を使用するためその香調が限定され、汎用性が低い。また、(3)の方法は、残香性を得るには、配合後、カプセルを破壊するほどの力を加える必要がある。
このような問題に対し、たとえば特許文献1では、膜形成成分を含有する油相と非水溶性物質とを混合し、これに水とカチオン性官能基を有する水溶性高分子化合物を添加し製造する方法が提案されている。また、特許文献2では、香気の劣化が防止された水中油型乳化物の製造方法として、非水溶性香料と、両親媒性溶媒と、非イオン界面活性剤及び/又はカチオン界面活性剤とを混合し、得られた混合物を、別に調製した水中油型乳化物に混合させる方法が記載されている。
特開2010−248370号公報 特開2007−270135号公報
しかしながら、特許文献1〜2の方法によれば、繊維製品に対する香りの付与を良好に行うことができるものの、お湯の中では香りの持続性は充分とはいえず、さらなる改善が求められる。また、これらの方法では、処理量に比して、付与される香りが弱い問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、香りの付与を良好に行うことができ、付与した香りの持続性にも優れた水中油型乳化物及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第一の態様は、前記第一の態様の水中油型香料乳化物の製造方法であって、
(A)成分:炭素数12〜24の高級アルコールと(B)成分:香料と(C)成分:非イオン性界面活性剤(及び/又はカチオン界面活性剤と)(D)成分:両親媒性溶媒と、(E)水を含有し、
工程(I):(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分を混合(混合物1)する工程。
工程(II):次いで前記混合物1に(E)成分の一部(E1)を添加、混合する工程(混合物2)
工程(III):次いで、混合物2に(E)成分の残り(E2)を添加、混合する工程。
を含むことを特徴とする香料乳化組成物の製造方法。
但し、工程(II)の(E1)の添加量は(E1)/((A)+(B)+(C)+(D))の質量比が0.1〜1.2である。
本発明はまた、上記入浴剤用香料乳化物の製造方法によって製造された入浴剤用香料乳化組成物を含有することを特徴とする入浴剤組成物。
本発明によれば、入浴場面において香りの付与を良好に行うことができ、該香りの持続性にも優れた水中油型香料乳化物及びその製造方法、ならびに該水中油型香料乳化物を含有する入浴剤組成物を提供できる。
本発明の水中油型香料乳化物(以下、単に香料乳化物ということがある。)は、(A)炭素数12〜24の高級アルコール(以下、(A)成分という。)と、(B)香料(以下、(B)成分という。)と、(C)非イオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤のいずれか一方または両方(以下、(C)成分という。)と、(D)両親媒性溶媒(以下、(D)成分という。)と、(E)水(以下、(E)成分という。)とを含有する。
(A)成分:炭素数12〜24の高級アルコール
(A)成分としては、炭素数が12〜24のアルコールが挙げられる。該アルコールは、室温(10〜30℃)において固形状であることが好ましい。
(A)成分は、炭素数が16〜24であることが好ましい。
(A)成分が有する水酸基の数は、1または2が好ましく、1が最も好ましい。
(A)成分を構成する炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。該炭化水素基は、直鎖状または分岐鎖状であることが好ましく、直鎖状であることがより好ましい。また、該炭化水素基は、飽和であってもよく、不飽和であってもよく、飽和であることが好ましい。
該炭化水素基は、その構造中に酸素原子(−O−)を有していてもよい。また、該炭化水素基は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、たとえば、アリール基が挙げられる。該アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
(A)成分として、具体的には、ラウリルアルコール、セチルアルコール、イソセチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール(1−ドコサノール)、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール、グリセリルモノステアリルエーテル(バチルアルコール)、グリセリルモノセチルエーテル(キミルアルコール)等が挙げられる。アラルキルアルコールとしては、たとえば、4−ベンジルオキシベンジルアルコール等が挙げられる。これらのなかでも、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、テトラコサノールが好ましく、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが最も好ましい。
これらの(A)成分は、2種以上で、平均炭素数として17.5−20.6であり、18.5−20が好ましい。この範囲とすることで、香りの持続性が良好となる。(上限は香りの持続性、下限は安定性が低下)
好ましい高級アルコールの組合せとしては、ステアリルアルコール/ベヘニルアルコールやセチルアルコール/ステアリルアルコール/ベヘニルアルコール、セチルアルコール/ステアリルアルコール/ベヘニルアルコール/テトラコサノールが挙げられ、ステアリルアルコール/ベヘニルアルコールの比率は、90/10-35/65が好ましく、80/20-50/50がより好ましい。セチルアルコール/ステアリルアルコール/ベヘニルアルコールの割合は、セチルアルコールが1−50%、ステアリルアルコール20−80%、ベヘニルアルコール5−80%が好ましく、セチルアルコール5−30%、ステアリルアルコール35−60%、ベヘニルアルコール10−60%がより好ましい。セチルアルコール/ステアリルアルコール/ベヘニルアルコールの好ましい比率は、セチルアルコール/(ステアリルアルコール+ベヘニルアルコール)=5/95−20/80である。セチルアルコール/ステアリルアルコール/ベヘニルアルコール/テトラコサノールの割合は、セチルアルコール1−50%、ステアリルアルコール20−80%、ベヘニルアルコール5−80%、テトラコサノール0.5-10が好ましく、セチルアルコール5−30%、ステアリルアルコール35−60%、ベヘニルアルコール10−60%、テトラコサノール1-5%がより好ましい。セチルアルコール/ステアリルアルコール/ベヘニルアルコール/テトラコサノールの好ましい比率は、(セチルアルコール+テトラコサノール)/(ステアリルアルコール+ベヘニルアルコール)=5/95−20/80である。
(A)成分の含有量は、香料乳化物の総質量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜12質量%がより好ましく、4〜8質量%がさらに好ましい。上記範囲内であると、本発明の効果に優れる。一方、下限未満であると残香性が低下するおそれがあり、上限を超えると香料乳化物の安定性が低下する恐れがある。
(B)成分:香料
(B)成分としては、特に限定されず、当該香料乳化物の用途に応じ、公知の香料成分及び香料組成物のなかから適宜選択すれば良い。たとえば入浴剤組成物として用いる場合は、入浴剤に一般的に使用される香料成分を1種以上含む香料組成物が挙げられる。
香料成分として、具体的には、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.I and II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)及び「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に開示されている香料成分のいずれか1種を単独で、又は複数を混合して用いることができる。
香料組成物は、香料成分を2種以上含むことが好ましい。
香料組成物は、香料成分を、当該香料組成物から香料用溶剤を除いた量に対して30質量%以上含有することが好ましい。
香料用溶剤としては、一般的に用いられるものが利用でき、たとえばアセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート)、スクロースジアセテートヘキサイソブチレート、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、ジプロピレングリコールDPG−FC(ジプロピレングリコール)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト−5(1,2−ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA−2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA−4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で、又は複数を混合して用いることができる。
香料組成物中、香料用溶剤の配合量は、0.1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
香料組成物には、香料成分及び香料用溶剤以外に、本発明の効果を妨げない限り、必要に応じて、酸化防止剤、防腐剤等の添加剤を通常の使用量の範囲内で配合することも可能である。
(B)成分としては、特に、非水溶性の香料が好ましい。
「非水溶性」は、常温(25℃)における水への溶解度が30質量%以下の香料をいう。該香料の水への溶解度は、25質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
(B)成分が非水溶性ではない場合、すなわち(B)成分の水への溶解度が30質量%を超える場合、香料乳化物を入浴剤組成物として使用した時、香気が充分に得られないおそれがある。
香料の水への溶解度は、水と香料とをそれぞれ10g量り取り、50mL分液ロートにて混合し、2層に分離するまで静置後、香料相と水相を取り分け、香料相の質量を測定して、もとの香料成分質量から減少した量が水に溶解したと見なして下記式より算出する。
溶解度=香料相の質量減少量÷香料と混合する前の水の質量×100(質量%)
(B)成分としては、用途や嗜好性にもよるが、特に、フローラル調香料、グリーン調香料、フルーティ調香料、シトラス調香料が好ましい。
(B)成分は、これらのなかでも、フローラル調香料又はフルーティ調香料を含有することが好ましく、特に、これらの香料を(B)成分全体の1〜100質量%含有することが好ましい。
本発明の香料乳化物中、(B)成分の含有量は、香料乳化物の全量を基準として、1.5〜75質量%が好ましく、3〜45質量%がより好ましく、5〜20質量%が最も好ましい。
さらに、(B)成分は(A)成分との質量比(A)/(B)が0.1〜30が好ましく、0.3〜10がさらに好ましく0.4〜1.5がより好ましい。0.1未満の場合、香りの持続性が低下する場合があり、30を超えると香り立ちが弱くなる場合がある。
(C)成分:非イオン性界面活性剤及び/又はカチオン界面活性剤
[非イオン界面活性剤]
非イオン界面活性剤としては、公知のものが利用でき、たとえば、アルコール、アミン、油脂又は脂肪酸から誘導される非イオン界面活性剤が挙げられる。
ここで、該非イオン界面活性剤を誘導するアルコール、アミン、油脂、脂肪酸としては、それぞれ、炭素数8〜22の炭素鎖を有するものが挙げられ、好ましくは12〜22である。
このような非イオン界面活性剤として、具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドにおける「オキシアルキレン」は、アルキレンオキシド付加物であることを示す。アルキレンオキシドの平均付加モル数は、10〜100モルが好ましく、より好ましくは20〜80モル、さらに好ましくは20〜40モルである。
アルキレンオキシドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドがより好ましく、エチレンオキシドが特に好ましい。
たとえばポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、アルコールのアルキレンオキシド付加物であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等が挙げられる。
上記非イオン界面活性剤の具体例としては、たとえば、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸POE(15)グリセリル、モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、トリオレイン酸POE(20)ソルビタン、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット、POE(40)ひまし油、POE(50)ひまし油、POE(40)硬化ひまし油、POE(60)硬化ひまし油、POE(100)硬化ひまし油、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40EO)、POE(20)セチルエーテル、POE(30)セチルエーテル、POE(40)セチルエーテル、POE(20)オレイルエーテル、POE(20)イソデシルエーテル、POE(60)イソヘキサデシルエーテル、POE(40)イソトリデシルエーテル、POE(60)イソトリデシルエーテル、POE(45)トリデシルエーテル、POE(60)トリデシルエーテル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(30)ステアリルエーテル、POE(10)ベヘニルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(30)ベヘニルエーテル、POE(25)オクチルドデシルエーテル、POE(20)POP(4)セチルエーテル、POE(7.5)ノニルフェニルエーテル、POE(15)ノニルフェニルエーテル、POE(15)ステアリルアミン、POE(15)ステアリン酸アミドなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、「POE」はポリオキシエチレンを示し、「POP」はポリオキシプロピレンを示し、それらの後の( )内の数値は付加モル数を示す。また、EOはエチレンオキシドを示し、その前の数値はEOの付加モル数を示す。
非イオン界面活性剤としては、上記のなかでも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、特に、アルコールとして炭素数12〜22のものを用いたものが好ましい。また、該ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるアルキレンオキシドの付加モル数は、10〜100モルが好ましく、20〜80モルがより好ましく、20〜40が更に好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、特に、POE(20)ステアリルエーテル、POE(30)ステアリルエーテル、POE(30)ベヘニルエーテルが好ましい。
これらのノニオン性界面活性剤の含有量は、香料乳化組成物に対して、0.1質量%〜5質量%である。好ましくは、1質量%〜4質量%、より好ましくは1.5質量%〜3質量%である。0.1質量%未満であると、乳化が困難となる場合があり、5質量%を超えると、香料乳化組成物の粘度が上昇する場合がありハンドリング性が低下する場合がある。
カチオン性界面活性剤

カチオン性界面活性剤としては、下記に示す四級アンモニウム塩(式I)、アミンの中和物(式II)、又はイミダゾリンの中和物、イミダゾリニウム塩、アミノ酸系カチオン界面活性剤(式III)等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、式(I)で表される四級アンモニウム塩が好ましい。
(I) 四級アンモニウム塩


〔式中R1〜R4のうち1つ以上3つ以下の基は、炭素数10〜26のアルキル基又はアルケニル基であり、更に無置換であっても、−O−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−等の官能基で分断若しくは−OH等の官能基で置換されていてもよい。このうち、炭素数14〜20のアルキル基、アルケニル基が好ましく、分断の有無および分断する官能基の構造は限定されない。R1〜R4の残りの基は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基若しくは−(CH2−CH(Y)−O)n−H(式中、Yは水素原子又はCH3であり、nは2〜10の数である)で表される基又はベンジル基であり、このうち、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基が好ましい。特に、メチル基又はヒドロキシエチル基が好ましい。Xはハロゲン原子又はモノアルキル硫酸基である。〕
一般式(I)の四級アンモニウム塩の具体例としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、セトステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、牛脂トリメチルアンモニウムクロリド、ヤシ油トリメチルアンモニウムクロリド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアロイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジオレオイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、N−ステアロイルオキシエチル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート、N,N−ジステアロイルオキシエチル−N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート、N−オレオイルオキシエチル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。

II) アミンの中和物


〔式中R5〜R7のうち1つ以上2つ以下の基は、炭素数10〜26のアルキル基又はアルケニル基であり、更に無置換であっても、−O−、−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−等の官能基で分断若しくは−OH等の官能基で置換されていてもよい。R5〜R7の残りの基は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基若しくは−(CH2−CH(Y)−O)n−H(式中、Yは水素原子又はCH3であり、nは2〜10の数である)で表される基である。〕
アミンの中和物としては、例えば、ジステアリルメチルアミン塩酸塩、ジオレイルメチルアミン塩酸塩、ジステアリルメチルアミン硫酸塩、N−(3−オクタデカノイルアミノプロピル)−N−(2−オクタデカノイルオキシエチル−N−メチルアミン塩酸塩等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

(III) イミダゾリンの中和物、イミダゾリニウム塩、アミノ酸系カチオン界面活性剤

〔式中R8は炭素数10〜26のアルキル又はアルケニル基であり、更に無置換であっても、−O−、−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−等の官能基で分断若しくは−OH等の官能基で置換されていてもよい。R9は、R8又は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基或いは−(CH2−CH(Y)−O)n−H(式中、Yは水素原子又はCH3であり、nは2〜10の数である)で表される基である。〕

イミダゾリン塩の具体例としては、1−オクタデカノイルアミノエチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン塩酸塩、1−オクタデセノイルアミノエチル−2−ヘプタデセニルイミダゾリン塩酸塩等が挙げられる。前記イミダゾリニウム塩としては、メチル−1−牛脂アミドエチル−2−牛脂アルキルイミダゾリニウムメチルサルフェート、メチル−1−ヘキサデカノイルアミドエチル−2−ペンタデシルイミダゾリニウムクロライド、エチル−1−オクタデセノイルアミドエチル−2−ヘプタデセニルイミダゾリニウムエチルサルフェート等が挙げられる。
前記一般式(II)のアミン又は一般式(III)のイミダゾリンの中和は、通常の酸を用いることができる。前記酸としては、具体的には、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、安息香酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、アクリル酸等の有機酸などが挙げられる。
これらのカチオン性界面活性剤のうちでも、香料に低温で揮発する成分が含まれる場合は融点の低いものを選択することが好ましい。これらの中でも、16〜22の直鎖アルキル基を有する塩酸塩のものが好ましく、具体的に、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
これらのカチオン性界面活性剤の含有量は、香料乳化組成物に対して、0.1質量%〜5質量%である。好ましくは、1質量%〜4質量%、より好ましくは1.5質量%〜3質量%である。0.4質量%未満であると、乳化が困難となり乳化組成物を得ることができない。0.1質量%未満であると、乳化が困難となる場合があり、5質量%を超えると、香料乳化組成物の粘度が上昇する場合がありハンドリング性が低下する場合がある。
(D)成分:両親媒性溶媒
両親媒性溶媒としては、25℃において(A)高級アルコール、(B)香料、(C)非イオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤と任意の割合で可溶であるものである。
具体的には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコールなどの炭素数1〜4の低級アルコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの炭素数2〜6及びヒドロキシル基数2〜6の多価アルコール等があげられる。中でもエタノール、プロピレングリコールが好ましい。
両親媒性溶媒の香料乳化組成物中に好ましくは3質量%〜50質量%、より好ましくは3質量%〜30質量%、更に好ましくは5質量%〜20質量%である。両親媒性溶媒の配合比率が大きすぎると、両親媒性溶媒の臭気が強くなる場合があり、少なすぎると非水溶性香料が乳化時に分離してしまう場合がある。
(E)成分:水
(E)成分の含有量は、香料乳化物の総質量に対して、50〜90質量%が好ましく、
55〜85質量%がより好ましく、57〜81質量%がさらに好ましい。該範囲の上限を超えると、香料乳化物中の香料濃度が低くなり、生産効率が悪く、経済的でない。下限未満であると、ゲル化が生じるおそれがある。
任意成分
本発明の香料乳化物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記(A)〜(F)成分以外の他の成分を含有してもよい。
該他の成分としては、特に限定されず、従来、香料乳化物に用いられている添加剤が利用でき、たとえば油溶性成分や水溶性添加剤が挙げられる。油溶性成分は、通常、上記(B)成分に溶解して、香料乳化物の油相に含まれる。水溶性添加剤は、通常、上記(E)成分に溶解して、香料乳化物の水相に含まれる。
油溶性成分としては、例えばシリコーンオイル、スクワラン、植物抽出油、ペンタデカン酸、グリセライド、油脂、ワックス等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの油溶性成分は、乳化物の調製時、(B)成分に溶解して添加してもよく、単独で添加してもよい。
水溶性添加剤としては、当該香料乳化物の用途等を考慮し、公知の水溶性添加剤のなかから適宜選択でき、たとえば水溶性塩、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、抗菌剤、水溶性の染料・顔料等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの水溶性添加剤は、乳化物の調製時、(E)成分に溶解して添加してもよく、単独で添加してもよい。
[水溶性塩]
水中油型エマルションの粘度をコントロールする目的で、無機又は有機の水溶性塩類を用いることができる。無機の水溶性塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸もしくは硝酸のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩等があげられる。有機の水溶性塩類としては、p−トルエンスルホン酸、グリコール酸、乳酸などの有機酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。好ましくは、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウムである。塩類の配合量は、水中油型エマルション全量に対し0.001〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.05〜1質量%であるのが好ましい。これら塩類は水中油型乳化物製造のどの工程で添加してもよい。
[金属イオン封鎖剤・酸化防止剤]
水中油型乳化物の香気や色調の安定性を向上することを目的として、金属イオン封鎖剤及び/又は酸化防止剤を含有することができる。
金属イオン封鎖剤の例としては、エチレンジアミン四酢酸塩やジエチレントリアミン五酢酸塩などに代表されるアミノカルボン酸塩、塩酸、クエン酸、コハク酸、ヒドロキシイミノジコハク酸、トリポリリン酸塩に代表される無機リン化合物、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸塩に代表される有機リン化合物などが挙げられる。1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸塩が特に好ましい。これらの化合物は、遊離の酸として配合してもよく、塩として配合してもよい。
金属イオン封鎖剤の配合量は、水中油型乳化物全量に対し、好ましくは0.0001〜1質量%、より好ましくは0.0005〜0.5質量%である。配合量が少なすぎると、水中油型乳化物を液体柔軟剤組成物とした場合その効果が充分でなく、多すぎると相分離を生じたりする場合がある。
酸化防止剤の例としては、没食子酸プロピル、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、p−ヒドロキシアニソール、茶エキスなどが挙げられる。BHTが特に好ましい。酸化防止剤の配合量は、水中油型エマルション全量に対し0〜1質量%、好ましくは0.0001〜0.5質量%、より好ましくは0.001〜0.1質量%であるのが好ましい。
[抗菌剤]

抗菌剤としては、防腐力、殺菌力を強化する目的で、以下1)〜4)に記載の化合物を1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
1)イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン及びそれらの混合物が挙げられる。具体的には、ローム・アンド・ハース社のケーソンCG/ICP(約1.5質量%水溶液)、純正化学社製のジュンサイド5などジュンサイドシリーズなど市販品を用いることができる。
2)ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどが挙げられ、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用でき、それらを任意の混合比で使用することができる。具体的には、アビシア(株)製のプロキセルシリーズ〔BDN(有効分33質量%)、BD20(有効分20質量%)、XL−2(有効分10質量%)、GXL(有効分20質量%)など〕、デニサイドBIT/NIPAなどの市販品を用いることができる。
3)5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、5−クロロ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、又は2−クロロ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなどを用いることができる。Henkel社製BronidoxL、Inolex社製Bronopol、吉富製薬社製ブロノポール、ブーツ社製マイアサイドBT、BASF社製マイアサイドファーマBPなどの市販品を用いることができる。
4)安息香酸類又はフェノール化合物としては、安息香酸又はその塩、サリチル酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸誘導体、3−メチル−3−イソプロピルフェノール、o−フェニルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、レゾルシン、クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどを使用することができる。
1)〜3)の化合物の配合量は、好適には水中油型乳化物全量に対して0〜0.1質量%、好ましくは0.00001〜0.05質量%、より好ましくは0.0001〜0.01質量%であるのが好ましい。
4)の化合物の配合量は、水中油型乳化物全量に対して0〜3質量%、好ましくは0.01〜1.5質量%であるのが好ましい。この中で、ケーソンCG/ICP、プロキセルシリーズBDN、マイアサイドBT、安息香酸の2種以上を併用することが特に好ましい。
上記1)〜3)の化合物は、安定化のために、亜鉛、銅、カルシウム、マグネシウムなどの金属イオンと共存させるか、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール溶液として組成物に添加されることが好ましい。

染料・顔料
水中油型乳化物の外観を向上する目的で、任意の染料及び/又は顔料を配合することができる。好ましくは、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料から選ばれる。 水中油型乳化物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、分子内に水酸基、スルホン酸基、アミノ基、アミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有する酸性染料、直接染料、反応性染料が好ましく、その配合量は組成物全体に対し、好ましくは1〜50ppm、より好ましくは1〜30ppmである。
上記水中油型乳化物は、工程(I)〜(III)を行うことにより製造できる。
工程(I):(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分とを混合して混合液を調製する工程(混合物1)。
工程(II):前記混合物1に、(E)成分、(好ましくは(E)成分の一部(E1))を添加し、混合する工程(混合物2)。
工程(III):工程(II)において(E)成分の一部(E1)を添加した場合、残りの(E)成分(E2)を混合する工程(混合物3)。
かかる製造方法においては、工程(II)および工程(III)にて、工程(I)で調製した混合物1に(E)成分を添加、混合することにより転相が生じ、(B)成分を含有する粒状の油相(乳化粒子)が(E)成分中に分散した水中油型乳化物が得られる。
工程(I)において、各成分の混合は、公知の方法により行うことができ、たとえばパドル、プロペラ(撹拌翼)等を備えた攪拌機を用いて実施できる。
混合条件は特に限定されないが、(B)成分の安定性、混合液の調製しやすさ、固形成分((A)成分、(C)成分)の融点(溶解性)、(B)成分の香気の劣化、香気の低下等を考慮すると、混合温度が40〜70℃であることが好ましく、45〜60℃がより好ましい。
また、撹拌翼を用いて混合を行う場合、下記数式(1)により求められる「撹拌翼先端速度Ut」が0.7〜3.6[m/s]となるように、翼回転数N[rpm]および翼径d[m]を定めるとともに、下記数式(2)により求められる「単位体積あたりの吐出流量」が20,000〜160,000となるように、撹拌時間θ[s]および混合液の全量(体積V[m])を定めることが好ましい。
単位体積あたりの吐出流量が上記範囲の上限を超えると、撹拌時間が長くなり、香料の揮散し、効果が低下するおそれがある。下限未満であると、混合、溶解が不十分となるおそれがある。
撹拌時間は、好ましくは10〜90分間である。
撹拌速度は、好ましくは100〜350rpmである。
混合後、得られた混合液は、45〜60℃程度の温度に保持することが好ましい。


工程(II)において、(E)成分は、一括で添加しても分割で添加しても良いが、工程(III)を加え、(E)成分を工程(I)と工程(II)に分割して添加する方が好ましく、工程(II)で添加する(E)成分(E1)は(E1)/((A)+(B)+(C)+(D))の質量比が0.1〜1.2が好ましく、0.2〜0.5が更に好ましい。入浴剤用香料乳剤剤組成物を浴剤に用いた場合、香りの持続性が良好となる。
また、この時、(E)成分中に、任意成分として挙げた水溶性添加剤を溶解してもよい。(E)成分の添加時、これらの成分は、前記混合液1と同等の温度としておくことが好ましい。
工程(II)および工程(III)の各成分の混合は、工程(I)と同様、公知の方法により行うことができる。混合条件は特に限定されないが、工程(I)で調製した混合液の融点(凝固点)等を考慮すると、混合温度が30〜60℃であることが好ましく、35〜50℃がより好ましい。また、撹拌翼を用いて混合を行う場合、前記数式(1)により求められる「撹拌翼先端速度Ut」が0.7〜3.6[m/s]となるように、翼回転数N[rpm]および翼径d[m]を定めるとともに、前記数式(2)により求められる「単位体積あたりの吐出流量」が200〜1,800となるように、撹拌時間θ[s]および混合液の全量(体積V[m])を定めることが好ましい。
単位体積あたりの吐出流量が上記範囲の上限を超えると、過度に粒子が微細化され、乳化物が壊れるおそれや、撹拌時間が長くなることで残香性が低下するおそれがある。下限未満であると、混合が不十分となり、乳化状態が悪くなるおそれがある。
撹拌時間は、好ましくは 0.1〜5分間である。
撹拌速度は、好ましくは300〜1200rpmである。
混合終了後、得られた混合物は、室温程度にまで冷却する。
該油型乳化物中に含まれる乳化粒子の粒子径は、1〜500μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは、5〜100μm、さらに好ましくは10〜50μmである。該粒子径が500μmを超えると、乳化物の分散安定性が悪くなるおそれがある。1μm未満であると、香り強度が低下するおそれがある。
乳化粒子の粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製 LA−920)を用いて、フロー測定用セルに蒸留水を加え、吸光度が適正濃度範囲になるように試料を蒸留水で希釈して、25℃、相対屈折率1.06にて体積基準のメジアン径(d50)により測定できる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
各実施例および比較例における成分配合量はすべて質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
各実施例および比較例で用いた使用原料を以下に示す。
[使用原料]
・ベヘニルアルコール:コグニスジャパン(株)製
・ステアリルアルコール:コグニスジャパン(株)製
・セチルアルコール:コグニスジャパン(株)製
・テトラコサノール:試薬
・ポリオキシエチレン(30)ステアリルエーテル:
・ポリオキシエチレン(30)ベヘニルエーテル:
・塩化トリメチルベヘニルアンモニウム:ライオンアクゾ株式会社製、商品名:アーカード22−80
・エタノール:関東化学株式会社製、商品名:エタノール(95)特級
・プロピレングリコール:株式会社ADEKA製、商品名:化粧品用プロピレングリコール
・MERQUAT PLUS 3330(商品名):NALCO社製、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体(アクリルアミド/アクリル酸/塩化ジメチルジアリルアンモニウム=35/35/30(モル比))の水溶液
・CMC:第一工業製薬社製、商品名:セロゲンF−815A
・ベントナイト:クニミネ工業社製、商品名:クニピア−G
・コメ胚芽油:一丸ファルコス社製、商品名:オリザオイルS−1
・ソルビット液:ロケットジャパン社製、商品名:NEOSORB 70/02 SB
・流動パラフィン:三光化学工業社製、商品名:流動パラフィン350−S
・ジイソステアリン酸ポリグリセリル:日光ケミカルズ社製、商品名:DECAGLYN 2−ISV
・安息香酸ナトリウム:伏見製薬社製、商品名:安息香酸ソーダ
・カミツレ抽出液:丸善製薬社製
・ユーカリエキス:香栄興業社製、商品名:ユーカリ抽出液
[使用した香料]
香料(a):下記表1に示す香料組成物(フローラル系香料)。
香料(b):下記表2に示す香料組成物(フルーティ系香料)。
香料(c):下記表3に示す香料組成物(グリーン系香料)。
[実施例1〜9]
以下、具体的な実施例を挙げる。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
工程(1):(A)高級アルコール20gを500mLポリビーカー(直径:70mm)に取り、表5記載の比率となるように(B)香料、(C)界面活性剤、(D)両親媒性溶媒、その他任意成分を添加し、50〜70℃の水浴中で、45度4枚傾斜パドル(直径:50mm、羽根幅:10mm、厚さ:1.5mm)を用いて混合溶解し混合液(1)を得た。
工程(2):40〜60℃の水浴中で、工程(1)で得られた混合液(1)に、工程(1)と同一の撹拌翼を用いて混合(700rpm)しながら、40〜60℃に加温した(E)水の第一水を表1〜4記載の比率となるように10秒間かけて添加し、5分間混合した後、第二水を30秒間かけて添加し、25℃まで冷却して水中油型乳化組成物を得た。
[比較例1、2]
実施例と同様に工程(1)を実施した。その後、工程(2)の水の添加を一括で行い、水中油型乳化組成物を得た。
[評価方法]
表5に記載の香りの評価は表4に示す入浴剤組成物100質量部に対し、表5記載の香料乳化組成物を混合して各種の評価に用いた。入浴剤は定法によって製造。
入浴剤組成物
*抽出エキス有り姿で含有

(2)香りの持続性の評価
1Lのビーカーに800gの水道水を入れ40℃に調温した。
前記した入浴剤組成物に表1に示した香料乳化組成物との混合物を前記、調温した水道水に0.2g(250質量ppm)投入後混合し、香り立ちの継続性(残香性)の評価液とした。
評価者は20〜30代の女性10人により、評価者の鼻を評価液の上面10cmの位置として、混合直後の香りの強さ、及びその後、2分間隔で香りを評価し、香りを感じなくなるまでの時間を測定し、10名の平均時間を表に記載した。時間が長ければ香りの持続性が良好であり、10名の平均が10分以上を合格とした。
また、直後の香りの強さを以下の方法で評価し○以上を合格とした。
入浴剤投入直後の香りの強さ評価
(評点)
0点:入浴剤として香りが弱すぎる
1点:入浴剤とやや香りが弱い
2点:入浴剤としてちょうど良い香りの強さである
3点:入浴剤として香りがやや強い
4点:入浴剤として香り強すぎる
(評価)
10名の評点の平均点を算出し以下のように表に示した。
◎:1.7〜2.3
○:1.1〜1.6または2.4〜2.9
×:0.0〜1.0または3.0〜4.0



























Claims (2)

  1. (A)成分:炭素数12〜24の高級アルコールと(B)成分:香料と(C)成分:非イオン性界面活性剤(及び/又はカチオン界面活性剤と)(D)成分:両親媒性溶媒と、(E)水を含有し、
    工程(I):(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分を混合(混合物1)する工程。
    工程(II):次いで前記混合物1に(E)成分の一部(E1)を添加、混合する工程(混合物2)
    工程(III):次いで、混合物2に(E)成分の残り(E2)を添加、混合する工程。
    を含むことを特徴とする香料乳化組成物の製造方法。
    但し、工程(II)の(E1)の添加量は(E1)/((A)+(B)+(C)+(D))の質量比が0.1〜1.2である。
  2. 請求項1に記載の入浴剤用香料乳化物の製造方法によって製造された入浴剤用香料乳化組成物を含有することを特徴とする入浴剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018043935A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 玉理化学株式会社 疎水性固形組成物を含有する化粧料及びその製造方法

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