JP2015043372A - ウェハ加工用テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレードダイシング工程において、高速でダイシングしてもバリの発生頻度が低いウェハ加工用テープを提供すること。【解決手段】基材層、粘着剤層及び接着剤層を有し、これらが順次積層されているウェハ加工用テープが開示される。基材層が熱可塑性樹脂フィルムであり、該熱可塑性樹脂フィルムの融解に伴う30℃〜200℃の範囲における総吸熱量が80J/g以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、ウェハ加工用テープに関する。
半導体チップの製造工程として、半導体ウェハを個々のチップに分離するダイシング工程、及び分離したチップをリードフレームやパッケージ基板等に接着するダイボンディング工程がある。スタックドパッケージでは、ダイボンディング工程において半導体チップ同士を積層・接着する場合もある。このような半導体チップの製造工程では、近年、半導体チップとリードフレームや基板、半導体チップとの接着に用いられるダイボンディングフィルムの機能と、ダイシング工程における半導体ウェハの固定に用いられるダイシングテープとを組み合わせたダイシング・ダイボンディング一体型テープが主に用いられている。
近年半導体メモリにおけるは更なる生産性向上が求められている。その中でも特にダイシング工程でのスループット向上が求められている。しかし世の中で最も用いられているブレードダイシングプロセスにおいては、ダイシング速度を上昇にともない、バリと呼ばれる糸状の切削屑の発生頻度が上昇する傾向がある。その結果、ワイヤーボンディング工程においてワイヤーパッドを汚染する結果、パッケージ歩留まりを低下させてしまう問題がある。そこで、ブレードダイシングにおいてバリの発生しにくい材料が現在検討されている。
たとえば特許文献1では融点が120℃以上170℃以下であるオレフィン系樹脂を基材として用いることで、ブレードダイシング時のバリの発生を抑制することが提案されている。また特許文献2では、粘着剤層と基材層との間に硬い中間層を設けることでバリを提言する方法が提案されている。
特開2003−237893号公報 特開2009−158503号公報
しかし特許文献1の方法では、高速でダイシングするような状況においては、基材フィルムに高せん断力が発生し、更にブレードと基材との摩擦の影響がより顕著になるため、高速ダイシングなどの用途においては、まだ特性が不十分である。特許文献2の方法も有効であると思われるが、基材層の上に、中間層、粘着剤層を形成する必要があるため、生産工程が複雑となり、また材料コストが大幅にあがる問題を有する。
本発明は、ブレードダイシング工程において、高速でダイシングしてもバリの発生頻度が低いウェハ加工用テープを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、基材層、粘着剤層、接着剤層が順次積層されたウェハ加工用テープにおいて、基材層が熱可塑性樹脂フィルムであり、基材層の融解に伴う30℃〜200℃の範囲での総吸熱量が80J/g以下であるウェハ加工用テープを用いることで、ブレードダイシング工程において、高速でダイシングしてもバリの発生頻度が低いウェハ加工用テープを提供することができることを見出した。
本発明によれば、ブレードダイシング工程において、高速でダイシングしてもバリの発生頻度が低いウェハ加工用テープを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係るウェハ加工用テープは、主として、基材層、粘着剤層及び接着剤層から構成される。基材層、粘着剤層及び接着剤層は順次積層されている。
基材層は、熱可塑性樹脂から構成される熱可塑性樹脂フィルムであることが好ましい。熱可塑性樹脂は、成形性に優れており、たとえば押出法、インフレーション法、カレンダー法等によって、連続的にかつ容易に加工することができる。熱硬化性樹脂の場合、加工方法が極めて制限される。
基材層(熱可塑性樹脂フィルム)は、30℃〜200℃の範囲内に1個又は2個以上の融点を有している。基材層(熱可塑性樹脂フィルム)の融点での融解に伴う30℃〜200℃の範囲での総吸熱量は、80J/g以下であるのが好ましい。この総吸熱量が80J/gよりも大きい場合、ブレードダイシング時の摩擦熱によって樹脂が急激に粘度低下をおこし、ブレードによって容易に引き伸ばされやすくなる結果、バリが発生しやすくなる傾向がある。また、総吸熱量が20J/g未満の場合、材料の入手が困難であり、コストが非常に高くなる傾向がある。以上より、基材層の融解に伴う30℃〜200℃における総吸熱量は、20J/g以上60J/g以下であるのがより好ましい。なお、融解にともなう吸熱量は、例えばDSC(示差走査熱量計)で測定することが可能である。
このような特徴を有する樹脂を具体的に例示するのであれば、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体のイオン架橋物、無水マレイン酸変性ポリプロピレンなどの酸変性オレフィン樹脂、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体などに代表される熱可塑性エラストマー、並びに、ポリプロピレン又はポリエチレン樹脂と上述熱可塑性エラストマーとの混合物などが挙げられる。
基材層の厚みが70μm以上150μm以下であるのが好ましい。このような厚みにすることで、固片化された半導体チップをわずかな力でピックアップすることができる。基材層が70μmよりも薄いと、ブレードダイシング工程のあと、ダイボンディング工程においてフィルムをエキスパンドする際にフィルムが破れ、半導体ウェハ全体を損なってしまう可能性が発生する。基材層が150μmよりも厚いとダイボンディング工程において、突き上げツールの追随性が低下する結果、ピックアップ性が低下する傾向がある。以上より、基材層の厚みは80μm以上120μm以下であるのが更に好ましい。
粘着剤層の厚みが5μm以上20μm以下であるのが好ましい。このような厚みにすることで、固片化された半導体チップをわずかな力でピックアップすることができるため好ましい。粘着剤層が5μmよりも薄いと、安定した生産がしにくく、UV照射後に接着剤層との剥離性が低下する傾向がある。粘着剤層が20μmより厚いと粘着剤層の材料費が高くなる傾向がある。
粘着剤層で用いる材料については特に制限がなく、一般に既知の材料を使用することができる。また粘着剤層は、感圧型、紫外線硬化型、熱硬化型、紫外線発泡型、熱発泡型などを任意に選択することができる。その中でも、感圧型、紫外線硬化型は材料が安価であるため好ましく、紫外線硬化型は紫外線照射によって任意に粘着力を制御できるため、例えばブレードダイシング工程では高い粘着力にしてチップ飛びや接着剤層剥がれなどの不具合を防ぎ、かつピックアップ工程においては紫外線照射によって粘着力を低くすることで、接着剤層付きチップを容易に剥離可能になるため、更に好ましい。
さらに粘着剤層が、紫外線によって反応しうる官能基が化学的に結合されたアクリル樹脂を含むことが好ましい。このようなアクリル樹脂を用いることで、良好なピックアップ性を有する一体型テープ(ウェハ加工用テープ)を得ることができる。上述樹脂を用いない手法として、紫外線によって反応する官能基が化学的に結合していないアクリル樹脂に、紫外線によって反応しうる官能基を有するモノマー類を混ぜて用いる手法もあるが、このような材料では、モノマー類が接着剤層に移行しやすくなる結果、接着剤層の信頼性を損なう可能性がある。
ここで紫外線によって反応しうる官能基が化学的に結合されたアクリル樹脂とは、一般に既知の材料を使用することができる。具体的に例示するのであれば、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)スクシネート等の脂肪族(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)ヘキサヒドロフタレート等の脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−N−カルバゾール等の複素環式(メタ)アクリレート、これらのカプロラクトン変性体、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α−ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α−エチル−6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等のエチレン性不飽和基とエポキシ基を有する化合物;(2−エチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、2−(2−エチル−2−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−メチル−2−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、3−(2−エチル−2−オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート、3−(2−メチル−2−オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基とオキセタニル基を有する化合物;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのエチレン性不飽和基とイソシアネート基を有する化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基とヒドロキシル基を有する化合物、スチレン、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミド、N−2−メチル−2−プロピルマレイミド、N−ペンチルマレイミド、N−2−ペンチルマレイミド、N−3−ペンチルマレイミド、N−2−メチル−1−ブチルマレイミド、N−2−メチル−2−ブチルマレイミド、N−3−メチル−1−ブチルマレイミド、N−3−メチル−2−ブチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−2−ヘキシルマレイミド、N−3−ヘキシルマレイミド、N−2−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−2−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−2−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−3−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−3−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−3−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−4−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−4−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−2,2−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−3,3−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−3,3−ジメチル−2−ブチルマレイミド、N−2,3−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−2,3−ジメチル−2−ブチルマレイミド、N−ヒドロキシメチルマレイミド、N−1−ヒドロキシエチルマレイミド、N−2−ヒドロキシエチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−1−プロピルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−1−プロピルマレイミド、N−3―ヒドロキシ−1−プロピルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−プロピルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−プロピルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−1−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−1−ブチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−1−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−1−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−ブチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−2−ブチルマレイミド、N−2−メチル−3−ヒドロキシ−1−プロピルマレイミド、N−2−メチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルマレイミド、N−2−メチル−2−ヒドロキシ−1−プロピルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−1−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−1−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−1−ペンチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−1−ペンチルマレイミド、N−5−ヒドロキシ−1−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−ペンチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−2−ペンチルマレイミド、N−5−ヒドロキシ−2−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−3−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−2−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−3−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−4−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−4−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−3−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−2−メチル−2−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−1−プロピルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−1−プロピルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−1−ヘキシルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−ヘキシルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−ヘキシルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−4−ヘキシルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−5−ヘキシルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−6−ヘキシルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−1−ヘキシルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−ヘキシルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−ヘキシルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−4−ヘキシルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−5−ヘキシルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−6−ヘキシルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−1−ヘキシルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−ヘキシルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−3−ヘキシルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−4−ヘキシルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−5−ヘキシルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−6−ヘキシルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−4−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2−メチル−5−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−4−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−メチル−5−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−メチル−5−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−4−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−4−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−4−メチル−4−ペンチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−4−メチル−5−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−4−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−4−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−4−メチル、N−1−ヒドロキシ−3−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−メチル−3−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−メチル−4−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−メチル−5−ペンチルマレイミド、N−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ペンチルマレイミド、N−3−ヒド
ロキシ−3−メチル−2−ペンチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3−エチル−4−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3−エチル−4−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2−エチル−1−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−3−エチル−1−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−3−エチル−2−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−3−エチル−3−ブチルマレイミド、N−4−ヒドロキシ−3−エチル−4−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−2−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−3−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−4−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−3−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−4−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−3−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−4−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−ブチルマレイミド、N−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−4−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−1−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−ブチルマレイミド、N−1−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−4−ブチルマレイミドなどのアルキルマレイミド;N−シクロプロピルマレイミド、N−シクロブチルマレイミド、N−シクロペンチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロヘプチルマレイミド、N−シクロオクチルマレイミド、N−2−メチルシクロヘキシルマレイミド、N−2−エチルシクロヘキシルマレイミド、N−2−クロロシクロヘキシルマレイミドなどのシクロアルキルマレイミド;N−フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド、N−2−エチルフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミドなどのアリールマレイミドなどから少なくとも2種以上を選択して重合することで得られる共重合体と、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α−ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α−エチル−6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどのエチレン性不飽和基とエポキシ基を有する化合物;(2−エチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、2−(2−エチル−2−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−メチル−2−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、3−(2−エチル−2−オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート、3−(2−メチル−2−オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和基とオキセタニル基を有する化合物;メタクリロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートなどのエチレン性不飽和基とイソシアネート基を有する化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和基とヒドロキシル基を有する化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、コハク酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、2−フタロイルエチル(メタ)アクリレート、2−テトラヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート、2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸などのエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物などから選ばれる少なくとも1種を化学的に結合させた樹脂などが挙げられる。
更に粘着力の調整や、紫外線硬化性付与などを目的に、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインケタール;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンなどのα−アミノケトン;1−[(4−フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタジオン−2−(ベンゾイル)オキシムなどのオキシムエステル;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどのホスフィンオキシド;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などの2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン化合物;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノンなどのキノン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタールなどのベンジル化合物;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9、9’−アクリジニルヘプタン)などのアクリジン化合物:N−フェニルグリシン、クマリンなどの光ラジカル重合開始剤や、p−メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのアリールジアゾニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアリールヨードニウム塩;トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムペンタフルオロヒドロキシアンチモネートなどのトリアリールスルホニウム塩;トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルセレノニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのトリアリールセレノニウム塩;ジメチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジエチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキルフェナシルスルホニウム塩;4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキル−4−ヒドロキシ塩;α−ヒドロキシメチルベンゾインスルホン酸エステル、N−ヒドロキシイミドスルホネート、α−スルホニロキシケトン、β−スルホニロキシケトンなどのスルホン酸エステルなどの光カチオン重合開始剤、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどのイソシアネート化合物や、これらイソシアネート化合物とエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオールなどとが反応したイソシアネート基含有ウレタンオリゴマーなどのタック調整剤を使用することもできる。
接着剤層について詳細に説明する。
接着剤層は、特に限定されるものではないが、ダイボンディングフィルムとして一般的に使用されるフィルム状接着剤を好適に使用することができる。具体的に例示すれば、アクリル系粘接着剤、エポキシ樹脂/エポキシ樹脂硬化剤/エポキシ基含有アクリル共重合体/無機フィラーのブレンド系接着剤等が挙げられる。その厚さは適宜設定してよいが、5〜150μm程度が好ましい。このような組成を有する接着剤層は、チップ/基板間、チップ/チップ間の接着性に優れ、また電極埋め込み性やワイヤー埋め込み性なども付与可能で、かつダイボンディング工程では低温で接着でき、短時間で優れた硬化が得られる、封止剤でモールド後は優れた信頼性を有する等の特徴があり好ましい。
ここでエポキシ樹脂とは、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールのジグリシジリエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジリエーテル化物、フェノール類のジグリシジリエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などの二官能エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。また、多官能エポキシ樹脂や複素環含有エポキシ樹脂等、一般に知られているものを適用することもできる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。さらに、特性を損なわない範囲でエポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていてもよい。
またエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、フェノール化合物と2価の連結基であるキシリレン化合物を、無触媒又は酸触媒の存在下に反応させて得ることができるフェノール樹脂のようなものが挙げられる。
フェノール樹脂の製造に用いられるフェノール化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−n−プロピルフェノール、m−n−プロピルフェノール、p−n−プロピルフェノール、o−イソプロピルフェノール、m−イソプロピルフェノール、p−イソプロピルフェノール、o−n−ブチルフェノール、m−n−ブチルフェノール、p−n−ブチルフェノール、o−イソブチルフェノール、m−イソブチルフェノール、p−イソブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、2,4−キシレノール、2,6−キシレノール、3,5−キシレノール、2,4,6−トリメチルフェノール、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、o−アリルフェノール、p−アリルフェノール、o−ベンジルフェノール、p−ベンジルフェノール、o−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール、o−ヨードフェノール、p−ヨードフェノール、o−フルオロフェノール、m−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール等が例示される。これらのフェノール化合物は、単独で用いてもよく、二種類以上を混合して用いてもよい。
フェノール樹脂の製造に用いられる2価の連結基であるキシリレン化合物としては、次に示すキシリレンジハライド、キシリレンジグリコール及びその誘導体が用いることができる。すなわち、α,α′−ジクロロ−p−キシレン、α,α′−ジクロロ−m−キシレン、α,α′−ジクロロ−o−キシレン、α,α′−ジブロモ−p−キシレン、α,α′−ジブロモ−m−キシレン、α,α′−ジブロモ−o−キシレン、α,α′−ジヨード−p−キシレン、α,α′−ジヨード−m−キシレン、α,α′−ジヨード−o−キシレン、α,α′−ジヒドロキシ−p−キシレン、α,α′−ジヒドロキシ−m−キシレン、α,α′−ジヒドロキシ−o−キシレン、α,α′−ジメトキシ−p−キシレン、α,α′−ジメトキシ−m−キシレン、α,α′−ジメトキシ−o−キシレン、α,α′−ジエトキシ−p−キシレン、α,α′−ジエトキシ−m−キシレン、α,α′−ジエトキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−n−プロポキシ−p−キシレン、α,α′−ジ−n−プロポキシ−m−キシレン、α,α′−ジ−n−プロポキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−イソプロポキシ−p−キシレン、α,α′−ジイソプロポキシ−m−キシレン、α,α′−ジイソプロポキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−n−ブトキシ−p−キシレン、α,α′−ジ−n−ブトキシ−m−キシレン、α,α′−ジ−n−ブトキシ−o−キシレン、α,α′−ジイソブトキシ−p−キシレン、α,α′−ジイソブトキシ−m−キシレン、α,α′−ジイソブトキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−tert−ブトキシ−p−キシレン、α,α′−ジ−tert−ブトキシ−m−キシレン、α,α′−ジ−tert−ブトキシ−o−キシレンを挙げることができる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記したフェノール化合物とキシリレン化合物を反応させる際には、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等の鉱酸類;ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機カルボン酸類;トリフロロメタンスルホン酸等の超強酸類;アルカンスルホン酸型イオン交換樹脂のような、強酸性イオン交換樹脂類;パーフルオロアルカンスルホン酸型イオン交換樹脂の様な、超強酸性イオン交換樹脂類(商品名:ナフィオン、Nafion、Du Pont社製);天然及び合成ゼオライト類;活性白土(酸性白土)類等の酸性触媒を用い、50〜250℃において実質的に原料であるキシリレン化合物が消失し、且つ反応組成が一定になるまで反応させて得られる。反応時間は原料や反応温度にもよるが、おおむね1時間〜15時間程度であり、実際には、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)等により反応組成を追跡しながら決定すればよい。
エポキシ基含有アクリル共重合体とは、エポキシ基含有アクリル共重合体は、エポキシ基を有するグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを0.5〜6重量%含む。高い接着力を得るためには、0.5重量%以上が好ましく、6重量%以下であればゲル化を抑制できる。上記エポキシ基含有アクリル共重合体のガラス転移点(Tg)としては、−50℃以上30℃以下、更には−10℃以上30℃以下であることが好ましい。
官能基モノマーとして用いるグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートの量は0.5〜6重量%の共重合体比である。つまり、本発明においてエポキシ基含有アクリル共重合体は、原料としてグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを、得られる共重合体に対し0.5〜6重量%となる量用いて得られた共重合体をいう。その残部はメチルアクリレート、メチルメタクリレートなどの炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、およびスチレンやアクリロニトリルなどの混合物を用いることができる。これらの中でもエチル(メタ)アクリレート及び/又はブチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。混合比率は、共重合体のTgを考慮して調整することが好ましい。Tgが−10℃未満であるとBステージ状態での接着剤層又はダイシングダイボンドシートのタック性が大きくなる傾向があり、取り扱い性が悪化することがある。重合方法は特に制限が無く、例えば、パール重合、溶液重合等が挙げられ、これらの方法により共重合体が得られる。このようなエポキシ基含有アクリル共重合体としては、例えば、HTR−860P−3(ナガセケムテックス株式会社製、商品名)が挙げられる。
エポキシ基含有アクリル共重合体の重量平均分子量は10万以上であり、この範囲であると接着性及び耐熱性が高く、30万〜300万であることが好ましく、50万〜200万であることがより好ましい。300万以下であると、フロー性が低下することにより、半導体素子を貼付ける支持部材に必要に応じて形成された配線回路への充填性が低下する可能性を減らすことができる。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)で標準ポリスチレンによる検量線を用いたポリスチレン換算値である。
また接着剤層成分には、更に必要に応じて、第三級アミン、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩類などの硬化促進剤を添加しても良い。このような硬化促進剤としては具体的には、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用することもできる。
また更に、接着剤層成分には必要に応じて無機フィラーを添加することができる。具体的には水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶質シリカ、非晶質シリカなどが挙げられ、これらは、1種又は2種以上を併用することもできる。
以下、本発明の実施例をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。なお、特に記述が無い限り、薬品は全て試薬を使用した。
[ダイシングテープ用アクリル樹脂の合成]
スリーワンモータ、撹拌翼、窒素導入管が備え付けられた容量4000mlのオートクレーブに酢酸エチル1000g、2−エチルヘキシルアクリレートを650g、2−ヒドロキシエチルアクリレートを350g、アゾビスイソブチロニトリルを3.0gを配合し、均一になるまで撹拌後、流量100ml/minにて60分間バブリングを実施し、系中の溶存酸素を脱気した。1時間かけて60℃まで昇温し、昇温後4時間重合させた。その後1時間かけて90℃まで昇温し、更に90℃にて1時間保持後、室温に冷却した。
次に酢酸エチルを1000g加えて撹拌し希釈した。そこに重合禁止剤としてメトキノンを0.1g、ウレタン化触媒として、ジオクチルスズジラウレートを0.05g添加したのち、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製カレンズMOI)を100g加え、70℃で6時間反応させたのち室温に冷却した。その後、酢酸エチルを加え、アクリル樹脂溶液中の不揮発分含有量が35質量%となるよう調整し、連鎖重合可能な官能基を有するアクリル樹脂の溶液を得た。
このアクリル樹脂の酸価と水酸基価を、JIS K0070に従って測定したところ、酸価は検出されなかった。水酸基価は121mgKOH/gであった。アクリル樹脂を60℃で一晩真空乾燥し、得られた固形分をエレメンタール社製全自動元素分析装置varioELにて元素分析し、窒素含有量を求めた。窒素含有量から導入された2−メタクリロキシエチルイソシアネートの含有量を算出したところ、0.59mmol/gであった。また東ソー株式会社製SD−8022/DP−8020/RI−8020を使用し、カラムには日立化成工業株式会社製Gelpack GL−A150−S/GL−A160−Sを用い、溶離液にテトラヒドロフランを用いてGPC測定をした結果、アクリル樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は42万であった。
実施例1
[ダイシングテープの作成]
上述記載の方法で得られた連鎖重合可能な二重結合を有するアクリル樹脂の溶液を固形分として100g、架橋剤として多官能イソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL、固形分75%)を固形分として7.0g、光開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を1.0g、更に総固形分含有量が27質量%となるように酢酸エチルを加え、10分間均一に撹拌してダイシングテープ用の粘着剤層用ワニスを得た。
片面が離型処理された幅350mm、長さ400mm、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートテープ上に、粘着剤用ワニスを、アプリケータを用いて粘着剤層の厚みが10μmとなるよう、ギャップを調整しながら塗工し、80℃で5分間乾燥した。
その後、事前にコロナ処理を行ったハイミラン1652を主成分とするオレフィンフィルム((株)タマポリ製オレフィンフィルムHM−52、厚み100μm)を基材層として用い、コロナ処理面と粘着剤層が接するようにラミネートすることで、基材層上に粘着剤層を転写し、40℃で3日間養生してダイシングテープを得た。
[ダイボンディングテープの作成]
エポキシ樹脂としてYDCN−703(東都化成(株)製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210、分子量1200、軟化点80℃)55重量部、エポキシ樹脂硬化剤としてミレックスXLC−LL(三井化学(株)製商品名、フェノール樹脂、水酸基当量175、吸水率1.8%、350℃における加熱重量減少率4%)45重量部、シランカップリング剤としてNUC A−189(日本ユニカー(株)製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)1.7重量部とNUCA−1160(日本ユニカー(株)製商品名、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)3.2重量部、フィラーとしてアエロジルR972(シリカ表面にジメチルジクロロシランを被覆し、400℃の反応器中で加水分解させた、メチル基などの有機基を表面に有するフィラー、日本アエロジル(株)製商品名、シリカ、平均粒径0.016μm)32重量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて撹拌混合し、更にビーズミルを用いて90分混練した。
混錬物に、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート3重量%を含むアクリルゴムHTR−860P−3(ナガセケムテックス(株)製商品名、重量平均分子量80万)を280重量部、及び硬化促進剤としてキュアゾール2PZ−CN(四国化成(株)製商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)0.5重量部加え、攪拌混合し、真空脱気し、ワニスを得た。ワニスを、厚さ38μmの離型処理したポリエチレンテレフタレートキャリアテープ上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、ポリエチレンカバーフィルムをラミネートすることで、膜厚が20μmのBステージ状態の塗膜を接着剤層として形成し、キャリアテープ及びカバーフィルムとそれらの間に設けられた接着剤層とを備えたダイボンディングテープを作製した。
[ウェハ加工用テープの作成]
前述の手順により得られたダイボンディングテープを直径220mmの円形にカットしカバーフィルムを剥離した。接着剤層の上部に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した300mm角のダイシングテープを、粘着剤層が接着剤層と接するように室温で貼り付けた。その後、ダイシングテープを、接着剤層に貼り付けられている部分を含む直径270mmの円形にカットした。これにより、基材層、粘着剤層、接着剤層及びキャリアテープから構成される実施例1のウェハ加工用テープを得た。
実施例2
ダイシングテープの基材層として、PP(ポリプロピレン)樹脂と、SEBS(スチレン−エチレン―ブチレン―スチレン共重合体)樹脂を70:30質量比でブレンドした軟質オレフィンフィルム(JSRトレーディング(株)製 軟質ダイナソフト、厚み120μm)を用いた以外は実施例1と同様の手順にしたがって、実施例2のウェハ加工用テープを得た。
実施例3
ダイシングテープの基材層として、PP樹脂/EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)樹脂/PP樹脂の多層フィルム((株)オカモト性エコロフィンピュアトーメー、厚み100μm)を用いた以外は実施例1と同様の手順にしたがって、実施例3のウェハ加工用テープを得た。
実施例4
ダイシングテープの基材層として、PP樹脂フィルム(厚み75μm)を用いた以外は実施例1と同様の手順にしたがって、実施例4のウェハ加工用テープを得た。
実施例5
ダイシングテープの基材層として軟質PPフィルム(東洋紡(株)製パイレンフィルム、厚み100μm)を用いた以外は実施例1と同様の手順にしたがって、実施例5のウェハ加工用テープを得た。
実施例6
連鎖重合可能な二重結合を有するアクリル樹脂の溶液を固形分として100g、架橋剤として多官能イソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL、固形分75%)を固形分として7.0g、光開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を1.0g、更に総固形分含有量が27質量%となるように酢酸エチルを加え、10分間均一に撹拌してダイシングテープ用の粘着剤層用ワニスを得た。
片面が離型処理された幅350mm、長さ400mm、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートテープ上に、粘着剤用ワニスを、アプリケータを用いて粘着剤層厚みが5μmとなるよう、ギャップを調整しながら塗工し、80℃で5分間乾燥した。
その後、事前にコロナ処理を行ったハイミラン1652を主成分とするオレフィンフィルム((株)タマポリ製オレフィンフィルムHM−52、厚み100μm)を基材層として用い、コロナ処理面と粘着剤層が接するようにラミネートすることで、基材層上に粘着剤層を転写し、40℃で3日間養生して、ダイシングテープを得た。以後、実施例1と同様の操作を行い、実施例6のウェハ加工用テープを得た。
実施例7
ダイシングテープの基材層として、PP樹脂/EVA樹脂/PP樹脂の多層フィルム((株)オカモト性エコロフィンピュアトーメー、厚み150μm)を用いた以外は実施例1と同様の手順にしたがって、実施例7のウェハ加工用テープを得た。
比較例1
ダイシングテープの基材層として、Tダイ押し出し法により作成したLDPE(低密度ポリエチレン)樹脂フィルム(厚み60μm)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例1のウェハ加工用テープを得た。
比較例2
ダイシングテープの基材層として、LDPE樹脂フィルム(ロンシール工業(株)製POフィルム、厚み100μm)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例2のウェハ加工用テープを得た。
実施例8
ダイシングテープの基材層として、PP樹脂/EVA樹脂/PP樹脂の多層フィルム((株)オカモト性エコロフィンピュアトーメー、厚み200μm)を用いた以外は実施例1と同様の手順にしたがって、実施例8のウェハ加工用テープを得た。
実施例9
連鎖重合可能な二重結合を有するアクリル樹脂の溶液を固形分として100g、架橋剤として多官能イソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL、固形分75%)を固形分として7.0g、光開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を1.0g、更に総固形分含有量が27質量%となるように酢酸エチルを加え、10分間均一に撹拌してダイシングテープ用の粘着剤層用ワニスを得た。
片面が離型処理された幅350mm、長さ400mm、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートテープ上に、粘着剤用ワニスを、アプリケータを用いて粘着剤層厚みが3μmとなるよう、ギャップを調整しながら塗工し、80℃で5分間乾燥した。
その後、事前にコロナ処理を行ったハイミラン1652を主成分とするオレフィンフィルム((株)タマポリ製オレフィンフィルムHM−52、厚み100μm)を用い、コロナ処理面と粘着剤層が接するようにラミネートすることで、基材層上に粘着剤層を転写し、40℃で3日間養生してダイシングテープを得た。以後、実施例1と同様の操作を行い、実施例9のウェハ加工用テープを得た。
[基材層の吸熱量測定]
示差走査熱量計((株)リガク製、Thermo plus DSC-8230)を用いた。アルミニウムパン中に3mm角に切った基材層を4枚入れ、その後精秤した。リファレンスには空のアルミニウムパンを用い、昇温速度5℃/分にて、30℃から200℃まで測定を行った。得られたDSCカーブから、融点での融解による吸熱ピークの吸熱量を算出した。複数の吸熱ピークが得られた場合は、それぞれの吸熱量の総和を吸熱量とした。
[ブレードダイシング性評価]
8インチサイズ、50μmのミラーウェハ上に、上述の実施例又は比較例のウェハ加工用テープ(ダイシング・ダイボンディング一体型テープ)を、70℃にてラミネートした。その後、(株)ディスコ製、フルオートマチックダイシングソー DFD−6361を用い、チップサイズ10mm×10mmにてダイシングを実施した。その際、ブレードにはNBC−ZH−127F−HABBを用い、基材層への切り込み量20μm、ブレード回転数45000rpm、ダイシング速度100mm/secとした。ダイシング後に20個のチップ表面を観察し、50μm以上のバリの数をカウントし、その数から以下の基準にしたがってブレードダイシング性を判定した。
◎:バリの数が0個
○:バリの数が1固
×:バリの数が2個以上
実用上、○であるのが好ましく、◎であればより好ましい。
[ピックアップ性評価]
(株)オーク製作所製無電極紫外線ランプシステムを用いて、ブレードダイシングを行ったサンプルに、ダイシングテープの基材層側から紫外線照射した。光源にはメタルハライドランプを用い、中心波長355nmにおける照度が70mW/cm、照射量が200mJ/cmであった。
その後、キャノンマシナリー(株)製ダイボンダー BESTEM−D02を用い、ピン本数5本、ピン突き上げ高さ350μm、突き上げ速度20mm/secにてピックアップを実施した。50チップのピックアップを行い、そのときのピックアップ成功率から、ピックアップ性を以下のように判定した。
◎:ピックアップ成功率 100%
○:ピックアップ成功率 95%以上100%未満
×:ピックアップ成功率 95%未満
実用上、○であれば好ましく、◎であればより好ましい。
[ピール試験方法]
ウェハ加工用テープからPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを剥がした。接着剤層の粘着剤層と接しない面にサポートテープ(王子タック(株)性粘着テープ)を幅30mm、長さ120mmにわたって貼り付けた。その後、サポートテープを貼り付けた領域から、幅25mm、長さ100mmの試験片を切り出した。同様の試験片を5枚用意した。
次にこれら試験片の基材層側から紫外線照射を実施し、ピール試験用試験片を得た。紫外線は、(株)オーク製作所製無電極紫外線ランプシステムを用いて、365nmにおける照度が70mW/cm、が照射量200mJ/cmになるように、基材層側から照射した。
その後、引っ張り試験装置((株)島津製作所製 AGS−1000)を用い、試験速度300mm/minにて試験を行い、ピール強度を求めた。
Figure 2015043372
表1に評価結果を示す。総吸熱量が80g/J以下である各実施例のウェハ加工用テープは、ブレードダイシングにおいて、高速でダイシングしても長い糸状の切削くず(バリ)は発生しなかった。しかし、総吸熱量が多い比較例1、2では、長い糸状の切削くずがみられた。また基材層の厚みが薄い比較例1では、ピックアップ時のエキスパンド工程においてフィルムの破れが発生した。さらに、粘着剤層の厚みが5μm以上20μm以下で、基材層の厚みが70μm以上150μm以下である実施例1〜7の場合、良好なピックアップ性を示した。基材層の厚みが厚い実施例8ではピックアップ性の低下が見られ、更に粘着剤層を薄くした実施例9では、紫外線照射後におけるピール強度が高くなり、同じくピックアップ性が低下した。

Claims (5)

  1. 基材層、粘着剤層及び接着剤層を有し、これらが順次積層されているウェハ加工用テープにおいて、
    前記基材層が熱可塑性樹脂フィルムであり、該熱可塑性樹脂フィルムの融解に伴う30℃〜200℃の範囲における総吸熱量が80J/g以下である、ウェハ加工用テープ。
  2. 前記粘着剤層の厚みが5μm以上20μm以下である、請求項1に記載のウェハ加工用テープ。
  3. 前記基材層の厚みが70μm以上150μm以下である、請求項1又は2に記載のウェハ加工用テープ。
  4. 前記粘着剤層が、紫外線照射によって反応し得る官能基を有するアクリル樹脂を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のウェハ加工用テープ。
  5. 前記接着剤層が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び無機フィラーを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のウェハ加工用テープ。
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