JP2015043079A - 感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、重合体、化合物及び化合物の製造方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、重合体、化合物及び化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び膜収縮抑制性に優れる感放射線性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】アセタール結合の部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位を有する重合体、感放射線性酸発生体及び溶媒を含有する感放射線性樹脂組成物である。当該感放射線性樹脂組成物でレジスト膜を形成する工程、上記レジスト膜を露光する工程、及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程を有するレジストパターン形成方法を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、重合体、化合物及び化合物の製造方法に関する。
化学増幅型の感放射線性樹脂組成物は、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)やArFエキシマレーザー光(波長193nm)等に代表される遠紫外線や電子線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする化学反応により露光部及び未露光部の現像液に対する溶解速度を変化させることで、基板上にレジストパターンを形成させるものである。
微細化加工技術の発展に伴い、感放射線性樹脂組成物には、より高い解像性、より広い焦点深度が要求され、加えて、形成されるレジストパターンの断面形状の矩形性に優れていることが要求される。この要求に対し、感放射線性樹脂組成物に含有される酸発生体が種々検討されており、例えば嵩高い基を有するスルホン酸塩等が開発されている(特開2004−307387号公報及び特開2007−145797号公報参照)。
しかし、上記従来の感放射線性樹脂組成物では、上述の解像性等の性能、ライン幅のばらつきを表す値であるLWR(Line Width Roughness)性能を十分に満足させることができておらず、また、露光後の処理におけるレジスト膜の収縮を十分に抑制することができていない。
特開2004−307387号公報 特開2007−145797号公報
本発明は上述のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び膜収縮抑制性に優れる感放射線性樹脂組成物を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
下記式(i)〜(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位を有する重合体、
感放射線性酸発生体、及び
溶媒
を含有する感放射線性樹脂組成物である。
Figure 2015043079
(式(i)中、Rは、環員数3〜15の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。
式(ii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。
式(iii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
式(iv)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。
式(v)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。
式(i)〜(v)中、*1及び*2は、上記構造単位における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
本発明のレジストパターン形成方法は、
当該感放射線性樹脂組成物でレジスト膜を形成する工程、
上記レジスト膜を露光する工程、及び
上記露光されたレジスト膜を現像する工程
を有する。
本発明の重合体は、
下記式(A1)又は(A2)で表される構造単位を有する。
Figure 2015043079
(式(A1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び下記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。
式(A2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、複数のRは同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される部分構造を含む2価の基である。)
Figure 2015043079
(式(i)中、Rは、環員数3〜15の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。
式(ii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。
式(iii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
式(iv)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。
式(v)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。
式(i)〜(v)中、*1及び*2は、上記式(A1)又は(A2)で表される構造単位における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
本発明の化合物は、
下記式(a1)又は(a2)で表される。
Figure 2015043079
(式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び下記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。
式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される部分構造を含む2価の基である。)
Figure 2015043079
(式(i)中、Rは、環員数3〜15の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。
式(ii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。
式(iii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
式(iv)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。
式(v)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。
式(i)〜(v)中、*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
本発明の化合物の製造方法は、
下記式(i−a)で表されるケトン化合物と、下記式(i−b)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(i)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法である。
Figure 2015043079
(式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(i)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(i)で表される部分構造を含む2価の基である。)
Figure 2015043079
(式(i−a)中、Rは、環員数3〜10の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。
式(i−b)中、RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
Figure 2015043079
(式(i)中、Rは、上記式(i−a)と同義である。RX1、RX2、n1、n2、m1、*1及び*2は、上記式(i−b)と同義である。)
本発明の化合物の別の製造方法は、
下記式(ii−a)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるケトン化合物と、下記式(ii−b)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(ii)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法である。
Figure 2015043079
(式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(ii)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(ii)で表される部分構造を含む2価の基である。)
Figure 2015043079
(式(ii−a)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
式(ii−b)中、X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。)
Figure 2015043079
(式(ii)中、R、*1及び*2は、上記式(ii−a)と同義である。X、X、Z、及びm2〜m3は、上記式(ii−b)と同義である。)
本発明の化合物の別の製造方法は、
下記式(iii−a)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるケトン化合物と、下記式(iii−b)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(iii)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法である。
Figure 2015043079
(式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(iii)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(iii)で表される部分構造を含む2価の基である。)
Figure 2015043079
(式(iii−a)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
式(iii−b)中、R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。)
Figure 2015043079
(式(iii)中、R、*1及び*2は、上記式(iii−a)と同義である。R10及びpは、上記式(iii−b)と同義である。)
本発明の化合物の別の製造方法は、
下記式(iv−a)で表されるケトン化合物と、下記式(iv−b)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(iv)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法。
Figure 2015043079
(式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(iv)で表される部分構造を含む2価の基である。)
Figure 2015043079
(式(iv−a)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。
式(iv−b)中、RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
Figure 2015043079
(式(iv)中、RY1及びRY2は、上記式(iv−a)と同義である。RX3、RX4、n3、n4及びm5、*1、*2は、上記式(iv−b)と同義である。)
下記式(v−a)で表されるケトン化合物と、下記式(v−b)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(v)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法。
Figure 2015043079
(式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(v)で表される部分構造を含む1価の基である。
式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(v)で表される部分構造を含む2価の基である。)
Figure 2015043079
(式(v−a)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。
式(v−b)中、RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。*1は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
Figure 2015043079
(式(v)中、R、R10’、tは、上記式(v−a)と同義である。RX5、RX6、n5、*1は、上記式(v−b)と同義である。)
ここで、「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいう。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、広い焦点深度及び高い膜収縮抑制性を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。本発明の化合物及び重合体は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。従って、当該化合物及び当該重合体は、更なる微細化が求められるリソグラフィー工程において好適に用いることができる。本発明の化合物の製造方法によれば、当該化合物を好適に提供することができる。
<感放射線性樹脂組成物>
本発明の感放射線性樹脂組成物は、後述する下記式(i)〜(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう)及び溶媒(以下、「[C]溶媒」ともいう)を含有する。
当該感放射線性樹脂組成物によれば、広い焦点深度及び高い膜収縮抑制性を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、当該感放射線性樹脂組成物は、更なる微細化が求められるリソグラフィー工程において好適に用いることができる。
このような効果を当該感放射線性樹脂組成物が奏する理由は明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、下記式(i)〜(iii)で表される部分構造(以下、それぞれ「部分構造(i)〜(iii)」ともいう)は、結合手(*1及び*2)を有する環構造(以下、「環構造1」ともいう)、アセタール結合を有する環構造(以下、「環構造2」ともいう)、並びに末端側の環構造(以下、「環構造3」ともいう)を含む。下記式(iv)で表される部分構造(以下、「部分構造(iv)」ともいう)は、結合手(*1及び*2)を有する環構造(以下、「環構造1」ともいう)、アセタール結合を有する環構造(以下、「環構造2」ともいう)、並びに末端側の鎖状構造を含む。下記式(v)で表される部分構造(以下、「部分構造(v)」ともいう)は、結合手(*1)を有する環構造(以下、「環構造1」ともいう)、アセタール結合を有する環構造(以下、「環構造2」ともいう)、及び末端側の環構造(以下、「環構造3」ともいう)を含む。部分構造(i)〜(v)は、環構造1〜3、又は環構造1及び環構造2が繋がった剛直な構造を有する極性基である。このような部分構造(i)〜(v)は、結合手(*1)又は結合手(*1及び*2)において[A]重合体の主鎖に対して側鎖として結合する。このように[A]重合体では、剛直な構造を有する極性基が主鎖から一定距離離れて存在するため、[A]重合体の溶解性及び酸の拡散を適度なものに制御できる。その結果、[A]重合体を含む当該感放射線性樹脂組成物によれば、広い焦点深度を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。
加えて、部分構造(i)〜(v)の有する上述のアセタール結合は、[B]酸発生体から発生する酸の作用により加水分解する。部分構造(i)及び部分構造(iii)〜(v)は、上記加水分解により重合体から解離する基がヒドロキシ基等の極性基を有している。また、部分構造(ii)は、上記加水分解により重合体から解離する基が2つのヒドロキシ基を有している。このように、[A]重合体から解離する上記基は、極性が高いため解離後もレジスト膜中に留まり易い。その結果、膜収縮が抑制されると考えられる。
当該感放射線性樹脂組成物は、好適成分として酸拡散制御体(以下、「[D]酸拡散制御体」ともいう)、フッ素原子含有重合体(以下、「[E]フッ素原子含有重合体」ともいう)及び偏在化促進剤(以下、「[F]偏在化促進剤」ともいう)を含有することができる。また、本発明の効果を損なわない限り、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、下記式(i)〜(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位を有する。
Figure 2015043079
上記式(i)中、Rは、環員数3〜15の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。
上記式(ii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。
上記式(iii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
上記式(iv)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。
上記式(v)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。
上記式(i)〜(v)中、*1及び*2は、上記構造単位における部分構造(i)〜(v)以外の部分への結合部位を示す。
で表される環員数3〜10の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基、ノルボルナンジイル基、アダマンダンジイル基等が挙げられる。
n1〜n5としては、0〜3の整数が好ましく、0、1がより好ましい。
X1〜RX6で表される炭素数1〜5の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基等が挙げられる。
X1及びRX2、RX3及びRX4、並びにRX5及びRX6が互いに合わせられ構成してもよい炭素数3〜20の脂環構造としては、例えば、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基等の多環のシクロアルキル基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルネニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
で表される環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等から水素原子を4個取り除いた基等が挙げられる。
qとしては、1〜3の整数が好ましく、1、2がより好ましい。
R’で表される炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等の直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソアミル基等の分岐鎖状のアルキル基などが挙げられる。
R’で表される炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
で表される環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基としては、上記Rの環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基と同様のものが挙げられる。
pとしては、1〜3の整数が好ましく、1がさらに好ましい。
Y1及びRY2で表される炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基等の鎖状炭化水素基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などの脂環式炭化水素基、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基等の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
tとしては、1〜3の整数が好ましく、1がさらに好ましい。
上記式(i)〜(v)で表される部分構造がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有することが好ましい。これらの中で、上述の重合体から解離する基の極性を高める観点から、ヒドロキシ基がより好ましい。
これらの部分構造の中で、上記式(ii)で表される部分構造(ii)が好ましい。部分構造(ii)としては、下記式(ii−1)で表される部分構造が好ましい。
Figure 2015043079
上記式(ii−1)中、X、X、Z、m2、m3、m4は、上記式(ii)と同義である。*1は、上記式(A1)においてRと酸素原子との結合部位を示す。*2は、上記式(A1)においてRと水素原子との結合部位を示す。
<構造単位>
[A]重合体の構造単位としては、上記式(i)〜(v)で表される部分構造を有することを条件に、下記式(A1)で表される構造単位(以下、「構造単位(A−1)」ともいう)、(A2)で表される構造単位(以下、「構造単位(A−2)」ともいう)が好ましい。[A]重合体は、酸解離性基を有する構造単位(以下、「構造単位(A−3)」ともいう)を有しているとよい。また、[A]重合体は、構造単位(A−1)〜(A−3)以外の構造単位として、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含む構造単位(以下、「構造単位(A−4)」ともいう)を有することが好ましい。さらに、[A]重合体は、本発明の効果を損なわない限り他の構造単位を有してもよく、[A]重合体は、各構造単位を2種以上有していてもよい。以下、各構造単位を詳述する。
[構造単位(A−1)]
構造単位(A−1)は、下記式(A1)で表される。
Figure 2015043079
上記式(A1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。中でも、単量体の合成の容易性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
は、上記式(i)〜(iv)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基、又は上記式(v)で表される部分構造を含む1価の基である。
としては、下記式(a−1)で表される基、下記式(a−2)で表される1基が好ましい。
Figure 2015043079
上記式(a−1)中、Lは、炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、若しくは上記鎖状炭化水素基及び上記脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−O−若しくは−COO−を含む基、又は単結合である。Wは、上記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び上記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。
で表される炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基等のアルカンジイル基;
エテンジイル基、プロペンジイル基、ブテンジイル基、ペンテンジイル基等のアルケンジイル基;
エチンジイル基、プロピンジイル基、ブチンジイル基、ペンテンジイル基等のアルキンジイル基等が挙げられる。
で表される炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基等の単環のシクロアルカンジイル基;
ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基等の多環のシクロアルカンジイル基;
シクロプロペンジイル基、シクロブテンジイル基、シクロペンテンジイル基、シクロヘキセンジイル基等の単環のシクロアルケンジイル基;
ノルボルネンジイル基等の多環のシクロアルケンジイル基等が挙げられる。
Figure 2015043079
上記式(a−2)中、Lは、炭素数3〜9の3価の鎖状炭化水素基である。Wは、上記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む2価の基である。
で表される炭素数3〜9の3価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
プロパントリイル基、ブタントリイル基、ペンタントリイル基、ヘキサントリイル基等のアルカントリイル基;
プロペントリイル基、ブテントリイル基、ペンテントリイル基、ヘキセントリイル基等のアルケントリイル基;
プロピントリイル基、ブチントリイル基、ペンチントリイル基、ヘキシントリイル基等のアルキントリイル基等が挙げられる。
これらの中で、ブタントリイル基、ペンタントリイル基、ヘキサントリイル基が好ましく、ブタントリイル基、ペンタントリイル基がより好ましい。
上記構造単位(A−1)としては、例えば、下記式で表される構造単位を挙げることができる。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
Figure 2015043079
上記式中、Rは、上記式(A1)のRと同義である。
[A]重合体における構造単位(A−1)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して5モル%以上90モル%以下が好ましく、10モル%以上40モル%以下がより好ましい。[A]重合体における構造単位(A−1)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び膜収縮抑制性を向上させることができる。
[構造単位(A−2)]
構造単位(A−2)は、下記式(A2)で表される。
Figure 2015043079
式(A2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、上記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される部分構造を含む2価の基である。
としては、単量体の合成の容易性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
及びRの炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、これらの基の炭素−炭素間にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基が有する水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基等が挙げられる。
上記鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基等が挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
これらの基の炭素−炭素間に含まれるヘテロ原子含有基としては、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含む基等が挙げられ、−CO−、−CS−、−O−、−S−、−NR’−等から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせた基等が挙げられる。R’は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
これらの基が有する水素原子を置換する置換基としては、例えば、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、アダマンタンカルボニル基等のアシル基;
アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、アダマンタンカルボニルオキシ基等のアシロキシ基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;
ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基、オキソ基(同一炭素原子に結合する2個の水素原子を置換する酸素原子をいう)等が挙げられる。
これらの中で、ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基が好ましい。
及びRとしては、単量体の合成の容易性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
としては、下記式(a−3)で表される基、下記式(a−4)で表される基が好ましい。
Figure 2015043079
上記式(a−3)中、Lは、炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、若しくは上記鎖状炭化水素基及び上記脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−O−若しくは−COO−を含む基、又は単結合である。rは、1又は2である。Wは、上記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び上記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。rが2の場合、複数のLは同一でも異なっていてもよく、複数のWは同一でも異なっていてもよい。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基である。
で表される炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、Lで例示した2価の鎖状炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
で表される炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、Lで例示した2価の脂環式炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
で表される炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。
Figure 2015043079
上記式(a−4)中、Rは、炭素数3〜10の3価の脂環式炭化水素基である。Lは、炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、若しくは上記鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−O−若しくは−COO−を含む基、又は単結合である。Wは、上記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び上記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。
で表される炭素数3〜10の3価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロパントリイル基、シクロブタントリイル基、シクロペンタントリイル基、シクロヘキサントリイル基等の単環のシクロアルカントリイル基;
ノルボルナントリイル基、アダマンタントリイル基等の多環のシクロアルカントリイル基;
シクロプロペントリイル基、シクロブテントリイル基、シクロペンテントリイル基、シクロヘキセントリイル基等の単環のシクロアルケントリイル基;
ノルボルネントリイル基等の多環のシクロアルケントリイル基等が挙げられる。
上記式(A2)におけるラクトン環とRとが共有する炭素原子数としては、1が好ましい。
で表される炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、Lで例示した2価の鎖状炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
で表される炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、Lで例示した2価の脂環式炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
aとしては、単量体の合成の容易性の観点から、1が好ましい。
構造単位(A−2)としては、例えば下記式で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
[A]重合体における構造単位(A−2)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して5モル%以上90モル%以下が好ましく、10モル%以上70モル%以下がより好ましい。[A]重合体における構造単位(A−2)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び膜収縮抑制性を向上させることができる。
[構造単位(A−3)]
構造単位(A−3)は、酸解離性基を含む構造単位である。当該感放射線性樹脂組成物(A)は、露光部において、構造単位(A−3)中の酸解離性基が[B]酸発生体から発生した酸の作用により解離することにより、[A]重合体の現像液に対する溶解性が変化するので、レジストパターンを形成することができる。構造単位(A−3)における「酸解離性基」とは、例えばカルボキシ基、ヒドロキシ基等の極性基の水素原子を置換する基であって、酸の存在下で解離する基をいう。構造単位(A−3)としては、酸解離性基を含む限り、特に限定されないが、例えば、下記式(A3)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2015043079
式(A3)中、R14は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R15は、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。R16及びR17は、それぞれ独立して炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基、若しくは無置換若しくはヒドロキシ基置換の炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数3〜20の脂環構造を表す。
上記R15〜R17で表される炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。
上記R15で表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記R16及びR17で表される無置換の炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、上記R15と同様なものが挙げられる。
上記R16及びR17で表されるヒドロキシ基置換の炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基等をヒドロキシ置換した基が挙げられる。
上記R16及びR17が互いに合わせられ構成してもよい炭素数3〜20の脂環構造としては、例えば、
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造等の単環のシクロアルカン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環のシクロアルカン構造等が挙げられる。
構造単位(A−3)としては、下記式(A3−1)〜(A3−4)で表される構造単位(以下、「構造単位(A−3−1)〜(A−3−4)」ともいう)が好ましい。
Figure 2015043079
上記式(A3−1)〜(A3−4)中、R14〜R17は、上記式(A3)と同義である。i及びjは、それぞれ独立して、1〜4の整数である。
構造単位(A−3−1)〜(A−3−4)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
上記式中、R14は、上記式(A3)と同義である。
[A]重合体における構造単位(A−3)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して5モル%以上90モル%以下が好ましく、10モル%以上85モル%以下がより好ましい。[A]重合体における構造単位(A−3)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、感度等をより向上させることができ、結果としてLWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び膜収縮抑制性を向上させることができる。
[構造単位(A−4)]
[A]重合体は、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選択される少なくとも1種の構造を含む構造単位(A−4)を有することが好ましい。[A]重合体が構造単位(A−4)を有することで、レジスト膜の基板への密着性等を高めることができる。
構造単位(A−4)としては、例えば下記式で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
Figure 2015043079
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記構造単位のうち、ノルボルナンラクトン構造を有する構造単位、ブチロラクトン構造を有する構造単位が好ましく、(メタ)アクリル酸シアノノルボルナンラクトニルエステルに由来する構造単位、(メタ)アクリル酸オキサノルボルナンラクトニルエステルに由来する構造単位、(メタ)アクリル酸γ−ブチロラクトニルエステルに由来する構造単位がより好ましい。
[A]重合体における構造単位(A−4)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して0モル%以上70モル%以下が好ましく、20モル%以上60モル%以下がより好ましい。構造単位(A−4)の含有割合を上記範囲とすることでレジスト膜の基板への密着性をより高めることができる。
<他の構造単位>
[A]重合体は、上記構造単位(A−1)〜(A−4)以外にも、他の構造単位を有してもよい。上記他の構造単位としては、例えばヒドロキシ基、トリフルオロメチル基を含む構造単位が挙げられる。他の構造単位の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%以上80モル%以下が好ましく、10モル%以上70モル%以下がより好ましい。
[A]重合体の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物の全固形分中、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば、各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤等を用い適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤
などが挙げられる。これらの中で、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、2−ブタノン(メチルエチルケトン)、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間、1時間〜24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、3,000以上10,000以下がさらに好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[A]重合体のMwが上記下限未満だと、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[A]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3.5以下が好ましく、1以上2.5以下がさらに好ましい。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:G2000HXLが2本、G3000HXLが1本、G4000HXLが1本(以上、東ソー製)
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン(和光純薬工業製)
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、露光により酸を発生する物質である。この発生した酸により[A]重合体等が有する酸解離性基が解離してカルボキシ基等が生じ、[A]重合体の現像液への溶解性が変化するため、当該感放射線性樹脂組成物から、レジストパターンを形成することができる、当該感放射線性樹脂組成物における[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような低分子化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた酸発生基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンタンカルボニロキシ)−ヘキサン−1−スルホネート等が挙げられる。
テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えばジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
N−スルホニルイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
[B]酸発生剤としては、下記式(B)で表される化合物が好ましい。[B]酸発生剤が下記構造を有することで[A]重合体の上記部分構造(i)〜(iii)等との相互作用等により、露光により発生する酸のレジスト膜中の拡散長がより適度に短くなると考えられ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物により、より広い焦点深度及びより高い膜収縮抑制性を発揮しつつ、LWRがより小さく、解像度がより高く、断面形状の矩形性により優れるレジストパターンを提供することができる。
Figure 2015043079
上記式(3)中、R11は、環員数7以上の脂環構造を含む1価の基又は環員数7以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基である。R12は、炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基である。Xは、1価の光分解性オニウムカチオンである。
11における「環員数」とは、脂環構造及び脂肪族複素環構造の環を構成する原子数をいい、多環の脂環構造及び多環の脂肪族複素環構造の場合は、この多環を構成する原子数をいう。
上記R11で表される環員数7以上の脂環構造を含む1価の基としては、例えば、
シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロオクテニル基、シクロデセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記R11で表される環員数7以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基としては、例えば、
ノルボルナンラクトン−イル基等のラクトン構造を含む基;
ノルボルナンスルトン−イル基等のスルトン構造を含む基;
オキサシクロヘプチル基、オキサノルボルニル基等の酸素原子含有複素環基;
アザシクロヘプチル基、ジアザビシクロオクタン−イル基等の窒素原子含有複素環基;
チアシクロヘプチル基、チアノルボルニル基等のイオウ原子含有複素環基等が挙げられる。
11で表される基の環員数しては、上述の酸の拡散長がさらに適度になる観点から、8以上が好ましく、9〜15がより好ましく、10〜13がさらに好ましい。
11としては、これらの中で、環員数9以上の脂環構造を含む1価の基、環員数9以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基が好ましく、アダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、ノルボルナンラクトン−イル基、5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−イル基がより好ましく、アダマンチル基がさらに好ましい。
上記R12で表される炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基としては、例えば、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基等の炭素数1〜10のアルカンジイル基が有する水素原子の1個以上をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
これらの中で、SO 基に隣接する炭素原子にフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基が好ましく、SO 基に隣接する炭素原子に2個のフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基がより好ましく、1,1−ジフルオロメタンジイル基、1,1−ジフルオロエタンジイル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1,2−プロパンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロエタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロブタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロヘキサンジイル基がさらに好ましい。
上記Xで表される1価の光分解性オニウムカチオンは、露光光の照射により分解するカチオンである。露光部では、この光分解性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、スルホネートアニオンとからスルホン酸を生じる。上記Xで表される1価の光分解性オニウムカチオンとしては、例えば、S、I、O、N、P、Cl、Br、F、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi等の元素を含む放射線分解性オニウムカチオンが挙げられる。元素としてS(イオウ)を含むカチオンとしては、例えば、スルホニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムカチオン等が挙げられ、元素としてI(ヨウ素)を含むカチオンとしては、ヨードニウムカチオン等が挙げられる。これらの中で、下記式(X−1)で表されるスルホニウムカチオン、下記式(X−2)で表されるテトラヒドロチオフェニウムカチオン、下記式(X−3)で表されるヨードニウムカチオンが好ましい。
Figure 2015043079
上記式(X−1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k1、k2及びk3は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Ra1〜Ra3並びにR及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRa1〜Ra3並びにR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(X−2)中、Rb1は、置換若しくは非置換の炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6〜8の芳香族炭化水素基である。k4は0〜7の整数である。Rb1が複数の場合、複数のRb1は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb1は、互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。Rb2は、置換若しくは非置換の炭素数1〜7の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6若しくは7の芳香族炭化水素基である。k5は、0〜6の整数である。Rb2が複数の場合、複数のRb2は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb2は互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。qは、0〜3の整数である。
上記式(X−3)中、Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k6及びk7は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Rc1、Rc2、R及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRc1、Rc2、R及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2で表される非置換の直鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2で表される非置換の分岐状のアルキル基としては、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記Ra1〜Ra3、Rc1及びRc2で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記Rb1及びRb2で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記アルキル基及び芳香族炭化水素基が有する水素原子を置換していてもよい置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
これらの中で、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2としては、非置換の直鎖状又は分岐状のアルキル基、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基、−OSO−R”、−SO−R”が好ましく、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましい。R”は、非置換の1価の脂環式炭化水素基又は非置換の1価の芳香族炭化水素基である。
上記式(X−1)におけるk1、k2及びk3としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−2)におけるk4としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、1がさらに好ましい。k5としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−3)におけるk6及びk7としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(3)で表される酸発生剤としては、例えば、下記式(3−1)〜(3−10)で表される化合物(以下、「化合物(3−1)〜(3−10)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2015043079
[B]酸発生剤としては、これらの中でも、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩がより好ましく、化合物(3−1)〜(3−5)がさらに好ましい。
[B]酸発生体の含有量としては、[B]酸発生体が[B]酸発生剤の場合、当該感放射線性樹脂組成物の感度及び現像性を確保する観点から、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましく、1質量部以上10質量部以下がさらに好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の感度及び現像性が向上する。[B]酸発生体は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[C]溶媒>
当該感放射線性樹脂組成物は、[C]溶媒を含有する。[C]溶媒は、少なくとも[A]重合体、[B]酸発生体及び所望により含有される[D]酸拡散制御体等を溶解又は分散可能な溶媒であれば特に限定されない。
[C]溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系有機溶媒、アミド系溶媒、エステル系有機溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール(メチルフェニルエーテル)等の芳香環含有エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン(メチル−n−ペンチルケトン)、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒:
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒:
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル等の酢酸エステル系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒;
γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;
ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒、環状ケトン系溶媒、ラクトン系溶媒がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンがさらに好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、[C]溶媒を1種又は2種以上含有していてもよい。
<[D]酸拡散制御体>
当該感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて、[D]酸拡散制御体を含有してもよい。
[D]酸拡散制御体は、露光により[B]酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏し、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上すると共に、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れた感放射線性樹脂組成物が得られる。[D]酸拡散制御体の当該感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、遊離の化合物(以下、適宜「[D]酸拡散制御剤」という)の形態でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[D]酸拡散制御剤としては、例えば、下記式(D)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 2015043079
上記式(D)中、R18、R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えば、n−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン等の芳香族アミン類等が挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類;N−プロピルモルホリン、N−(ウンデシルカルボニルオキシエチル)モルホリン等のモルホリン類;ピラジン、ピラゾール等が挙げられる。
また上記含窒素有機化合物として、酸解離性基を有する化合物を用いることもできる。このような酸解離性基を有する含窒素有機化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−アミルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン等が挙げられる。
また、[D]酸拡散制御剤として、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基としては、例えば、露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えば、下記式(O−1)で表されるスルホニウム塩化合物、下記式(O−2)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 2015043079
上記式(O−1)及び式(O−2)中、R21〜R25は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。E及びQは、それぞれ独立して、OH、Rβ−COO、Rβ−SO 又は下記式(O−3)で表されるアニオンである。但し、Rβは、アルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Figure 2015043079
上記式(O−3)中、R26は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基である。uは、0〜2の整数である。
上記光崩壊性塩基としては、例えば、下記式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2015043079
上記光崩壊性塩基としては、これらの中で、スルホニウム塩が好ましく、トリアリールスルホニウム塩がより好ましく、トリフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネートがさらに好ましく、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネートが特に好ましい。
[D]酸拡散制御体の含有量としては、[D]酸拡散制御体が[D]酸拡散制御剤である場合、[A]重合体100質量部に対して、0〜20質量部が好ましく、0.1質量部〜15質量部がより好ましく、0.3質量部〜10質量部がさらに好ましい。[D]酸拡散制御剤の含有量が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物の感度が低下する場合がある。
<[E]フッ素原子含有重合体>
[E]フッ素原子含有重合体は、フッ素原子を含む有重合体である([A]重合体に該当するものを除く)。当該感放射線性樹脂組成物が、[E]フッ素原子含有重合体を含有することで、レジスト膜を形成した際に、膜中の[E]フッ素原子含有重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表面近傍で偏在化する傾向があり、液浸露光時における酸発生剤や酸拡散制御剤等が液浸媒体に溶出することを抑制することができる。また、この[E]フッ素原子含有重合体の撥水性的特徴により、レジスト膜と液浸媒体との前進接触角が所望の範囲に制御でき、バブル欠陥の発生を抑制できる。さらに、レジスト膜と液浸媒体との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる。このように当該感放射線性樹脂組成物が[E]フッ素原子含有重合体を含有することにより、液浸露光法に好適なレジスト膜を形成することができる。
[E]フッ素原子含有重合体としては、フッ素原子を有する重合体である限り、特に限定されないが、当該感放射線性樹脂組成物中の[A]重合体よりも、フッ素原子含有率(質量%)が高いことが好ましい。[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高いことで、上述の偏在化の度合いがより高くなり、得られるレジスト膜の撥水性及び溶出抑制性等の特性が向上する。
[E]フッ素原子含有重合体のフッ素原子含有率としては、1質量%以上が好ましく、2質量%〜60質量%がより好ましく、4質量%〜40質量%がさらに好ましく、7質量%〜30質量%が特に好ましい。[E]フッ素原子含有重合体のフッ素原子含有率が上記下限未満だと、レジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。なお重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRスペクトル測定により重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
[E]フッ素原子含有重合体としては、下記構造単位(Ea)及び構造単位(Eb)からなる群より選ばれる少なくとも1種を有することが好ましい。[E]フッ素原子含有重合体は、構造単位(Ea)及び構造単位(Eb)をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
[構造単位(Ea)]
構造単位(Ea)は、下記式(E−a)で表される構造単位である。[E]フッ素原子含有重合体は、構造単位(Ea)を有することでフッ素原子含有率を調整することができる。
Figure 2015043079
上記式(E−a)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。Rは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6の1価の鎖状炭化水素基又は少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂肪族環状炭化水素基である。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6の鎖状炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロi−プロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロi−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の脂肪族環状炭化水素基としては、例えば、モノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記構造単位(Ea)を与える単量体としては、例えば、トリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロノルボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロアダマンチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロイソボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロトリシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロテトラシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
これらの中で、2,2,2−トリフルオロエチルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
構造単位(Ea)の含有割合としては、[E]フッ素原子含有重合体を構成する全構造単位に対して、5モル%〜95モル%が好ましく、10モル%〜90モル%がより好ましく、30モル%〜85モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって液浸露光時においてレジスト膜表面のより高い動的接触角を発現させることができる。
[構造単位(Eb)]
構造単位(Eb)は、下記式(E−b)で表される構造単位である。[E]フッ素原子含有重合体は、構造単位(E−b)を有することで疎水性が上がるため、当該感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト膜表面の動的接触角をさらに向上させることができる。
Figure 2015043079
上記式(E−b)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R27は、炭素数1〜20の(s+1)価の炭化水素基であり、R27のR28側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NRA1−、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。RA1は、水素原子又は1価の有機基である。R28は、単結合、炭素数1〜10の2価の鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基である。Yは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基である。Aは、酸素原子、−NRA2−、−CO−O−*又は−SO−O−*である。RA2は、水素原子又は1価の有機基である。*は、R27に結合する結合部位を示す。R29は、水素原子又は1価の有機基である。sは、1〜3の整数である。但し、sが2又は3の場合、複数のR28、Y、A及びR29はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記R28が水素原子である場合には、[E]フッ素原子含有重合体のアルカリ現像液に対する溶解性を向上させることができる点で好ましい。
上記R28で表される1価の有機基としては、例えば、酸解離性基、アルカリ解離性基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基等が挙げられる。
上記構造単位(Eb)としては、例えば、下記式(E−b1)〜(E−b3)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2015043079
上記式(E−b1)〜(E−b3)中、R27’は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。R、Y、R29及びsは、上記式(Eb)と同義である。sが2又は3である場合、複数のY及びR29はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記構造単位(Eb)の含有割合としては、[E]フッ素原子含有重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜90モル%が好ましく、5モル%〜85モル%がより好ましく、10モル%〜80モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、当該感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト膜表面は、アルカリ現像において動的接触角の低下度を向上させることができる。
[構造単位(Ec)]
[E]フッ素原子含有重合体は、上記構造単位(Ea)及び(Eb)以外にも、酸解離性基を含む構造単位(以下、「構造単位(Ec)」ともいう。)を有してもよい(但し、構造単位(Eb)に該当するものを除く)。[E]フッ素原子含有重合体が構造単位(Ec)を有することで、得られるレジストパターンの形状がより良好になる。構造単位(Ec)としては、上述した[A]重合体における構造単位(A−3)等が挙げられる。
上記構造単位(Ec)の含有割合としては、[E]フッ素原子含有重合体を構成する全構造単位に対し、5モル%〜90モル%が好ましく、10モル%〜70モル%がより好ましく、15モル%〜60モル%がさらに好ましく、15モル%〜50モル%が特に好ましい。構造単位(Ec)の含有割合が上記下限未満だと、レジストパターンにおける現像欠陥の発生を十分に抑制できない場合がある。構造単位(Ec)の含有割合が上記上限を超えると、得られるレジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。
[他の構造単位]
また、[E]フッ素原子含有重合体は、上記構造単位以外にも、例えば、アルカリ可溶性基を含む構造単位、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含む構造単位、脂環式基を含む構造単位等の他の構造単位を有していてもよい。上記アルカリ可溶性基としては、例えば、カルボキシ基、スルホンアミド基、スルホ基等が挙げられる。
上記他の構造単位の含有割合としては、[E]フッ素原子含有重合体を構成する全構造単位に対して、通常、30モル%以下であり、20モル%以下が好ましい。上記他の構造単位の含有割合が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
当該感放射線性樹脂組成物における[E]フッ素原子含有重合体の含有量としては、[A]重合体の100質量部に対して、0〜20質量部が好ましく、0.5質量部〜15質量部がより好ましく、1質量部〜10質量部がさらに好ましい。[E]フッ素原子含有重合体の含有量が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
<[F]偏在化促進剤>
[F]偏在化促進剤は、レジスト膜表面に[E]フッ素原子含有重合体を効率的に偏析させる効果を有するものである。感放射線性樹脂組成物にこの偏在化促進剤を含有させることで、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度、膜収縮抑制性等の感放射線性樹脂組成物の基本特性を損なうことなく、[E]フッ素原子含有重合体の添加量を従来よりも少なくすることが可能となる。
[F]偏在化促進剤としては、例えばラクトン化合物、カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
ラクトン化合物としては、例えばγ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等が挙げられる。
カーボネート化合物としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、例えばスクシノニトリル等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばグリセリン等が挙げられる。
当該感放射線性樹脂組成物における[F]偏在化促進剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して10質量部以上500質量部以下が好ましく、10質量部以上200質量部以下がより好ましい。偏在化促進剤としては、1種類のみを含有させてもよいし、2種以上を含有させてもよい。
<その他の任意成分>
当該感放射線性樹脂組成物は、上記[A]〜[F]以外にも、その他の任意成分を含有していてもよい。上記その他の任意成分としては、例えば、界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤等が挙げられる。これらのその他の任意成分は、それぞれ1種又は2種以上を併用してもよい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤;市販品としては、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、同F173(以上、DIC製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子工業製)等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物における界面活性剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
(増感剤)
増感剤は、[B]酸発生剤等からの酸の生成量を増加する作用を示すものであり、当該感放射線性樹脂組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
増感剤としては、例えばカルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。これらの増感剤は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。当該感放射線性樹脂組成物における増感剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
<感放射線性樹脂組成物の調製方法>
当該感放射線性樹脂組成物は、例えば、[A]重合体、[B]酸発生体、[C]溶媒、必要に応じて[D]酸拡散制御剤、[E]フッ素原子含有重合体、[F]偏在化促進剤等の任意成分、さらに必要に応じてその他の任意成分を所定の割合で混合することにより調製できる。当該感放射線性樹脂組成物は、混合後に、例えば、孔径0.2μm程度のフィルター等でろ過することが好ましい。当該感放射線性樹脂組成物の固形分濃度としては、通常0.1質量%〜50質量%であり、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましい。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、
当該感放射線性樹脂組成物でレジスト膜を形成する工程(以下、「レジスト膜形成工程」という)、
上記レジスト膜を露光する工程(以下、「露光工程」という)、及び
上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」という)
を有する。
当該レジストパターン形成方法によれば、上述した当該感放射線性樹脂組成物を用いているので、広い焦点深度及び高い膜収縮抑制性を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。以下、各工程について説明する。
[レジスト膜形成工程]
本工程では、感放射線性樹脂組成物を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、基板上に塗布することによりレジスト膜を形成する。基板としては、例えばシリコンウェハ、二酸化シリコン、反射防止膜で被覆されたウェハ等が挙げられる。具体的には、得られるレジスト膜が所定の膜厚となるように当該感放射線性樹脂組成物を塗布した後、プレベーク(PB)することにより塗膜中の溶媒を気化させ、レジスト膜を形成する。PBの温度としては、通常60℃〜140℃であり、80℃〜120℃が好ましい。PBの時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。
[露光工程]
本工程では、レジスト膜形成工程で形成したレジスト膜の所望の領域にマスクを介して露光する。また、本工程は必要に応じて液浸液を介して縮小投影することにより露光を行ってもよい。例えば、所望の領域にアイソラインパターンマスクを介して縮小投影露光を行うことにより、アイソトレンチパターンを形成できる。また、露光は2回以上行ってもよい。2回以上露光を行う場合、露光は連続して行うことが好ましい。複数回露光する場合、例えば所望の領域にラインアンドスペースパターンマスクを介して第1の縮小投影露光を行い、続けて第1の露光を行った露光部に対してラインが交差するように第2の縮小投影露光を行う。第1の露光部と第2の露光部とは直交することが好ましい。直交することにより、露光部で囲まれた未露光部において真円状のコンタクトホールパターンが形成しやすくなる。
露光の際に用いられる液浸液としては、例えば水、フッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましい。露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水が好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤を僅かな割合で添加してもよい。この添加剤は、ウェハ上のレジスト層を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
露光に使用される放射線としては、[B]酸発生体の種類に応じて適宜選択されるが、例えば紫外線、遠紫外線、極端紫外線(EUV)、X線、電子線等が挙げられる。これらのうち、ArFエキシマレーザー光やKrFエキシマレーザー光(波長248nm)に代表される遠紫外線及び電子線が好ましく、ArFエキシマレーザー光及び電子線がより好ましい。露光量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選択される。本発明のレジストパターン形成方法においては、露光工程を複数回有してもよく複数回の露光は同じ光源を用いても、異なる光源を用いても良いが、1回目の露光にはArFエキシマレーザー光を用いることが好ましい。
上記露光の後、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行なうことが好ましい。PEBを行なうことにより、感放射線性樹脂組成物中の酸解離性基の解離反応を円滑に進行できる。PEBの温度としては、通常30℃以上200℃未満であり、50℃以上150℃未満が好ましい。30℃より低い温度では、上記解離反応が円滑に進行しないおそれがあり、一方、200℃以上の温度では、[B]酸発生体から発生する酸が未露光部にまで広く拡散し、良好なパターンが得られないおそれがある。PEBの時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。
[現像工程]
本工程では、上記露光工程で露光されたレジスト膜を、現像液で現像する。現像後は水で洗浄し、乾燥することが一般的である。
上記現像に用いる現像液としては、
アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液が好ましい。
また、有機溶媒現像の場合、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒、又は有機溶媒を含有する溶媒が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば、上述の感放射線性樹脂組成物の[F]溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2−ヘプタノンがより好ましい。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
<重合体>
本発明の重合体は、上記式(A1)又は(A2)で表される構造単位を有する重合体である。
<化合物>
本発明の化合物は、下記式(a1)又は(a2)で表される化合物(以下、「化合物(I)ともいう」)である。
Figure 2015043079
式(a1)中、R及びRは、上記式(A1)と同義である。
式(a2)中、R〜R及びaは、上記式(A2)と同義である。
<化合物(I)の製造方法>
本発明の化合物(I)の製造方法は、所定構造のケトン化合物と、所定構造のジオール化合物とを反応させる工程を有する。具体的には、化合物(I)は、上記ケトン化合物、上記ジオール化合物、p−トルエンスルホン酸一水和物等の触媒、及びトルエン等の溶媒を混合して加熱還流し、室温まで冷却した後に水洗、無水硫酸ナトリウム等で乾燥し、溶媒を留去することで得られる。
化合物(I)が上記式(i)で表される部分構造を有する場合、上記ケトン化合物と上記ジオール化合物とを反応させる工程は、下記式(i−a)で表されるケトン化合物と、下記式(i−b)で表される部分構造を含む下記式(a1’)又は(a2’)で表されるジオール化合物とを反応させることで行われる。
Figure 2015043079
式(a1’)中、Rは、上記式(A1)と同義である。R’は、上記式(i)又は下記式(i−b)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
式(a2’)中、R〜R、及びaは、上記式(A2)と同義である。R’は、上記式(i)又は下記式(i−b)で表される部分構造を含む2価の基である。
Figure 2015043079
式(i−a)中、Rは、上記式(i)と同義である。
式(i−b)中、n1、n2、RX1、RX2及びm1は、上記式(i)と同義である。*1及び*2は、上記式(a1’)又は(a2’)で表されるジオール化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
上記式(i−a)で表されるケトン化合物としては、例えば、下記式で表されるケトン化合物が挙げられる。
Figure 2015043079
上記式(i−b)で表される部分構造を有するジオール化合物としては、例えば下記式で表されるジオール化合物が挙げられる。
Figure 2015043079
化合物(I)が上記式(ii)で表される部分構造を有する場合、上記ケトン化合物と上記ジオール化合物とを反応させる工程は、下記式(ii−a)で表される部分構造を含む下記式(a1”)又は(a2”)で表されるケトン化合物と、下記式(ii−b)で表されるジオール化合物とを反応させることで行われる。
Figure 2015043079
式(a1”)中、Rは、上記式(A1)と同義である。R”は、下記式(ii−a)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
式(a2”)中、R〜R、及びaは、上記式(A2)と同義である。R”は、下記式(ii−b)で表される部分構造を含む2価の基である。
Figure 2015043079
式(ii−a)中、Rは、上記式(ii)と同義である。*1及び*2は、上記式(a1”)又は(a2”)で表されるケトン化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
式(ii−b)中、X、X、Z及びm2〜m4は、上記式(ii)と同義である。
上記式(ii−a)で表される部分構造を有するケトン化合物としては、例えば、下記式で表されるケトン化合物が挙げられる。
Figure 2015043079
上記式(ii−b)で表されるジオール化合物としては、例えば下記式で表されるジオール化合物が挙げられる。
Figure 2015043079
化合物(I)が上記式(iii)で表される部分構造を有する場合、上記ケトン化合物と上記ジオール化合物とを反応させる工程は、下記式(iii−a)で表される部分構造を含む上記式(a1”)又は(a2”)で表されるケトン化合物と、下記式(iii−b)で表されるジオール化合物とを反応させることで行われる。
Figure 2015043079
式(iii−a)中、Rは、上記式(iii)と同義である。*1及び*2は、上記式(a1”)又は(a2”)で表されるケトン化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
式(iii−b)中、R10及びpは、上記式(iii)と同義である。
上記式(iii−a)で表される部分構造を有するケトン化合物としては、上記(ii−a)で表される部分構造を有するケトン化合物と同様なものを例示することができる。
上記式(iii−b)で表されるジオール化合物としては、例えば、下記式で表されるジオール化合物が挙げられる。
Figure 2015043079
化合物(I)が上記式(iv)で表される部分構造を有する場合、上記ケトン化合物と上記ジオール化合物とを反応させる工程は、下記式(iv−a)で表されるケトン化合物と、下記式(iv−b)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させることで行われる。
Figure 2015043079
式(a1)中、Rは、上記式(A1)と同義である。R2Gは、下記式(iv−b)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
式(a2)中、R〜R、及びaは、上記式(A2)と同義である。R6Gは、下記式(iv−b)で表される部分構造を含む2価の基である。
Figure 2015043079
式(iv−a)中、RY2及びRY2は、上記式(iv)と同義である。
式(iv−b)中、RX3、RX4、n3、n4及びm5は、上記式(iv)と同義である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
上記式(iv−a)で表される部分構造を有するケトン化合物としては、例えば、3−ヒドロキシプロピオンアルデヒド、ジ(ヒドロキシメチル)ケトン、メチル(2−ヒドロキシジ(トリフルオロメチル)エチル)ケトン、4−ヒドロキシアセトフェノン等が挙げられる。
上記式(iv−b)で表されるジオール化合物としては、上記(i−b)で表されるジオール化合物と同様なものを例示することができる。
化合物(I)が上記式(v)で表される部分構造を有する場合、記ケトン化合物と上記ジオール化合物とを反応させる工程は、下記式(iv−a)で表されるケトン化合物と、下記式(iv−b)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させることで行われる。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
式(v−a)中、R、R10及びtは、上記式(v)と同義である。
式(v−b)中、RX5、RX6、n5は、上記式(v)と同義である。*1は、上記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
上記式(v−a)で表される部分構造を有するケトン化合物としては、例えば、2−ヒドロキシシクロへキサノン、4−シクロヘキサノンカルボン酸、3−ヒドロキシシクロペンタノン等が挙げられる。
上記式(v−b)で表されるジオール化合物としては、例えば、3,4−ジヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシメチル−4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
以下、本発明の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に制限されるものではない。なお、実施例及び比較例における各測定は、下記の方法により行った。
[重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]
東ソー製GPCカラム(G2000HXL:2本、G3000HXL:1本、G4000HXL:1本)を用い、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、試料濃度:1.0質量%、試料注入量:100μL、カラム温度:40℃、検出器:示差屈折計の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。また、分散度(Mw/Mn)は、Mw及びMnの測定結果より算出した。
13C−NMR分析]
日本電子製JNM−ECX400を用い、測定溶媒として重クロロホルムを使用して、各重合体における各構造単位の含有割合(モル%)を求める分析を行った。
<化合物の合成>
[実施例1](化合物(P−1)の合成)
4−オキソ−1−アダマンチルメタクリレート10.0g(42.7mmol)、D−エリスロノラクトン5.80g(49.1mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.81g(4.27mmol)及び溶媒としてのトルエン130gを300mLのナスフラスコに入れ、ディーンスターク装置を装着した後、2時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水洗を2回行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に溶媒を留去した。得られた茶色油状物をカラムクロマトグラフィで精製することにより、化合物(P−1)を無色油状物として12.1g(収率84%)得た。
Figure 2015043079
[実施例2〜39](化合物(P−2)〜(P−39)の合成)
カルボニル化合物とジオール化合物を適宜選択し、実施例1と同様の操作を行うことによって、下記式(P−2)〜(P−39)で表される化合物を合成した。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
Figure 2015043079
<[A]重合体及び[E]重合体の合成>
各実施例及び比較例における各重合体の合成で用いた上記(P−1)〜(P−39)で表される化合物以外の単量体を以下に示す。
Figure 2015043079
[実施例40](重合体(A−1)の合成)
化合物(M−1)8.11g(50モル%)、化合物(M−2)5.93g(30モル%)、及び化合物(P−1)5.95g(20モル%)を2−ブタノン40gに溶解し、ラジカル重合開始剤としてAIBN0.73g(全単量体に対して5モル%)を添加して単量体溶液を調製した。次いで20gの2−ブタノンを入れた100mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。400gのメタノール中に冷却した重合溶液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を80gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−1)を合成した(14.9g、収率75%)。重合体(A−1)のMwは7,000であり、Mw/Mnは1.50であった。13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−2)、(P−1)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ50.1モル%、30.1モル%、及び19.8モル%であった。
[実施例41〜78及び合成例1〜4](重合体(A−2)〜(A−23)、及び重合体(A−25)〜(A−44)の合成)
単量体を適宜選択し、実施例40と同様の操作を行うことによって、重合体(A−2)〜(A−23)、及び重合体(A−25)〜(A−44)を合成した。
[合成例5](重合体(A−24)の合成)
化合物(M−5)55.0g(65モル%)及び化合物(M−3)45.0g(35モル%)、開始剤としてAIBN4g、並びにt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間共重合させた。重合反応終了後、重合溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで上記重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応終了後、溶剤及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−24)を得た(65.7g、収率77%)。重合体(A−24)のMwは7500であり、Mw/Mnは1.90であった。13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレン及び(M−3)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ65.4モル%及び34.6モル%であった。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
[合成例6](重合体(E−1)の合成)
化合物(M−1)79.9g(70モル%)及び化合物(M−4)20.91g(30モル%)を、100gの2−ブタノンに溶解し、ラジカル重合開始剤としてジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート4.77gを溶解させて単量体溶液を調製した。次いで100gの2−ブタノンを入れた1,000mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。反応溶液を2L分液漏斗に移液した後、150gのn−ヘキサンで上記重合溶液を均一に希釈し、600gのメタノールを投入して混合した。
次いで30gの蒸留水を投入し、さらに攪拌して30分静置した。その後、下層を回収し、固形分である重合体(E−1)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た(収率60%)。重合体(E−1)のMwは7,200であり、Mw/Mnは2.00であった。13C−NMR分析の結果、(M−1)及び(M−4)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ71.1モル%及び28.9モル%であった。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
下記実施例79〜115及び比較例1〜4の感放射線性樹脂組成物の調製に用いた[B]酸発生剤、[C]溶媒、[D]酸拡散制御剤、及び[F]偏在化促進剤を以下に示す。
[[B]酸発生剤]
Figure 2015043079
[[C]溶媒]
C−1:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
C−2:シクロヘキサノン
[[D]酸拡散制御剤]
d−1:トリフェニルスルホニウム10−カンファ−スルホネート
[[F]偏在化促進剤]
F−1:γ−ブチロラクトン
[実施例79]
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)8.5質量部、[C]溶媒としての(C−1)2,240質量部及び(C−2)960質量部、[D]酸拡散制御剤としての(d−1)2.3質量部、[E]重合体としての(E−1)3質量部、並びに[F]偏在化促進剤としての(F−1)30質量部を配合して感放射線性樹脂組成物(J−1)を調製した。
[実施例80〜117及び比較例1〜4]
下記表3及び下記表4に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例79と同様に操作し、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
<レジストパターンの形成(1)>
12インチのシリコンウエハー表面に、スピンコーター(CLEAN TRACK ACT12、東京エレクトロン製)を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ARC66、ブルワーサイエンス製)を塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより膜厚105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜上に、上記スピンコーターを使用して上記調製した各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NSR−S610C、NIKON製)を用い、NA=1.3、ダイポール(シグマ0.977/0.782)の光学条件にて、40nmラインアンドスペース(1L1S)マスクパターンを介して露光した。露光後、90℃で60秒間PEBを行った。その後、アルカリ現像液として2.38質量%のTMAH水溶液を用いてアルカリ現像し、水で洗浄し、乾燥してポジ型のレジストパターンを形成した。このレジストパターン形成の際、ターゲット寸法が40nmの1対1ラインアンドスペースのマスクを介して形成した線幅が、線幅40nmの1対1ラインアンドスペースに形成される露光量を最適露光量とした。
<レジストパターンの形成(2)>
上記TMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用いて有機溶媒現像し、かつ水での洗浄を行わなかった以外は、上記レジストパターンの形成(1)と同様に操作して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記各感放射線性樹脂組成物を用いて形成したレジストパターンについて、LWR性能、解像性、断面形状及び焦点深度を下記方法に従い評価した。また、上記各感放射線性樹脂組成物を用いて形成したレジスト膜について、膜収縮抑制性を下記方法に従い評価した。その結果を表5及び表6に示す。上記レジストパターンの測長には、走査型電子顕微鏡(S−9380、日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。
[LWR性能]
レジストパターンを、上記走査型電子顕微鏡を用い、パターン上部から観察した。線幅を任意のポイントで計50点測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをLWR性能(nm)とした。LWR性能は、その値が小さいほど良いことを示す。LWR性能の値を比較例1の値(判定基準)と比べたとき、10%以上の向上(LWR性能の値が90%以下)が見られた場合、LWR性能は「良好」と、10%未満(LWR性能の値が90%超)の場合、「不良」と評価できる。
[解像性]
上記最適露光量において解像される最小のレジストパターンの寸法を測定し、この測定結果は解像性(nm)とした。測定値が小さいほど解像性は良いことを示す。得られた測定値を比較例1の測定値(判定基準)と比べたとき、10%以上の向上(最小レジストパターン寸法が90%以下)が見られた場合、解像性は「良好」と、10%未満(最小レジストパターン寸法が90%超)の場合、「不良」と評価できる。
[断面形状]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンの断面形状を観察し、レジストパターンの中間での線幅Lb及び膜の上部での線幅Laを測定し、La/Lbの値を算出し、これを断面形状の良好性の尺度とした。このとき、0.9≦La/Lb≦1.1である場合、断面形状は「良好」と、上記範囲外である場合、「不良」と評価できる。
[焦点深度]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンにおいて、深さ方向にフォーカスを変化させた際の寸法を観測し、ブリッジや残渣が無いままパターン寸法が基準の90%〜110%に入る深さ方向の余裕度を測定し、この測定結果を焦点深度(nm)とした。測定値が大きいほど焦点深度は良いことを示す。得られた測定値を比較例1の測定値(判定基準)と比べたとき、10%以上の向上(焦点深度が110%以上)が見られた場合、焦点深度は「良好」と、10%未満(焦点深度が110%未満)の場合、「不良」と評価できる。
[膜収縮抑制性]
上記レジストパターンの形成(1)と同様に操作して、レジスト膜を形成した。このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NSR−S610C、NIKON製)を用い、70mJで全面露光を行った後に膜厚測定を実施し膜厚Aを求めた。次に、90℃で60秒間PEBを行い、その後、再度膜厚測定を実施し膜厚Bを求めた。そして、(A−B)×100/Aの値(%)を求め、これを膜収縮抑制性とした。膜収縮抑制性は、その値が小さいほど良いことを示す。
Figure 2015043079
Figure 2015043079
表5及び表6の結果から明らかなように、実施例では、いずれもLWR性能、解像性、断面形状、焦点深度及び膜収縮抑制性が良好であったのに対し、比較例では、LWR性能、解像性、断面形状、焦点深度及び膜収縮抑制性の各特性が実施例に比べて劣っていた。
[実施例118]
[A]重合体としての(A−6)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)20質量部、[C]溶媒としての(C−1)4,280質量部及び(C−2)1,830質量部、並びに[D]酸拡散制御剤としての(d−1)3.6質量部を配合して感放射線性樹脂組成物(J−38)を調製した。
[実施例119及び比較例5]
下記表7に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例118と同様に操作して、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 2015043079
<レジストパターンの形成(3)>
8インチのシリコンウエハー表面にスピンコーター(CLEAN TRACK ACT8、東京エレクトロン製)を使用して、表4に記載の各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、膜厚50nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜に、簡易型の電子線描画装置(日立製作所製、型式「HL800D」、出力:50KeV、電流密度:5.0A/cm)を用いて電子線を照射した。照射後、90℃で60秒間PEBを行った。その後、アルカリ現像液として2.38質量%のTMAH水溶液を用いて23℃で30秒間現像し、水で洗浄し、乾燥してポジ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記各感放射線性樹脂組成物を用いて形成したレジストパターンについて、LWR性能、解像性及び断面形状を下記方法に従い評価した。その結果を表8に示す。上記レジストパターンの測長には、走査型電子顕微鏡(S−9380、日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。
[LWR性能]
LWR性能の判定基準を比較例5の値とした以外は、上述のLWR性能の評価と同様の方法で評価を行った。
[解像性]
形成される最小のレジストパターンの寸法を測定し、この測定結果は解像性とした。測定値が小さいほど解像性は良いことを示す。得られた測定値を比較例5の測定値(判定基準)と比べたとき、10%以上の向上(最小レジストパターン寸法が90%以下)が見られた場合、解像性は「良好」と、10%未満(最小レジストパターン寸法が90%超)の場合、「不良」と評価できる。
[断面形状]
形成されるレジストパターンの断面形状を観察し、レジストパターンの中間での線幅Lb及び膜の上部での線幅Laを測定した。このとき、0.9≦La/Lb≦1.1ある場合、断面形状は「良好」と、上記範囲外である場合、「不良」と評価できる。
Figure 2015043079
表8の結果から明らかなように、実施例では、いずれもLWR性能、解像性及び断面形状が良好であったのに対し、比較例では、LWR性能、解像性及び断面形状の各特性が実施例に比べて劣っていた。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、広い焦点深度及び高い膜収縮抑制性を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。本発明の化合物及び重合体は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。従って、これらは、更なる微細化が求められるリソグラフィー工程において好適に用いることができる。

Claims (18)

  1. 下記式(i)〜(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位を有する重合体、
    感放射線性酸発生体、及び
    溶媒
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(i)中、Rは、環員数3〜15の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。
    式(ii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。
    式(iii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
    式(iv)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。
    式(v)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。
    式(i)〜(v)中、*1及び*2は、上記構造単位における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
  2. 上記構造単位が、下記式(A1)及び(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(A1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、上記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び上記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。
    式(A2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、Rは同一でも異なっていてもよい。Rは、上記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される部分構造を含む2価の基である。)
  3. 上記式(A1)におけるRが下記式(a−1)で表される請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(a−1)中、Lは、炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、若しくは上記鎖状炭化水素基及び上記脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−O−若しくは−COO−を含む基、又は単結合である。Wは、上記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び上記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。)
  4. 上記式(A1)におけるRが下記式(a−2)で表される請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(a−2)中、Lは、炭素数3〜9の3価の鎖状炭化水素基である。Wは、上記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む2価の基である。)
  5. 上記式(A2)におけるRが下記式(a−3)で表される請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(a−3)中、Lは、炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、若しくは上記鎖状炭化水素基及び上記脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−O−若しくは−COO−を含む基、又は単結合である。rは、1又は2である。Wは、上記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び上記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。rが2の場合、複数のLは同一でも異なっていてもよく、複数のWは同一でも異なっていてもよい。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基である。)
  6. 上記式(A2)におけるRが、下記式(a−4)で表される請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(a−4)中、Rは、炭素数3〜10の3価の脂環式炭化水素基である。Lは、炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、若しくは上記鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−O−若しくは−COO−を含む基、又は単結合である。Wは、上記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び上記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。)
  7. 上記式(i)〜(v)で表される部分構造がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  8. 上記部分構造が、上記式(ii)で表される請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  9. 上記式(ii)で表される部分構造が、下記式(ii−1)で表される請求項8に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(ii−1)中、X、X、Z、m2、m3、m4、*1及び*2は、上記式(ii)と同義である。)
  10. 上記重合体が、下記式(A3)で表される構造単位をさらに有する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015043079
    (式(A3)中、R14は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R15は、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。R16及びR17は、それぞれ独立して炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基、若しくは無置換若しくはヒドロキシ基置換の炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数3〜20の脂環構造を表す。)
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物でレジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜を露光する工程、及び
    上記露光されたレジスト膜を現像する工程
    を有するレジストパターン形成方法。
  12. 下記式(A1)又は(A2)で表される構造単位を有する重合体。
    Figure 2015043079
    (式(A1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び下記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。
    式(A2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、複数のRは同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される部分構造を含む2価の基である。)
    Figure 2015043079
    (式(i)中、Rは、環員数3〜15の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。
    式(ii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。
    式(iii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
    式(iv)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。
    式(v)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。
    式(i)〜(v)中、*1及び*2は、上記式(A1)又は(A2)で表される構造単位における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
  13. 下記式(a1)又は(a2)で表される化合物。
    Figure 2015043079
    (式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(i)〜(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造及び下記式(v)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の部分構造を含む1価の基である。
    式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(i)〜(v)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される部分構造を含む2価の基である。)
    Figure 2015043079
    (式(i)中、Rは、環員数3〜15の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。
    式(ii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。
    式(iii)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。
    式(iv)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。
    式(v)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。
    式(i)〜(v)中、*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
  14. 下記式(i−a)で表されるケトン化合物と、下記式(i−b)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(i)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2015043079
    (式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(i)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
    式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(i)で表される部分構造を含む2価の基である。)
    Figure 2015043079
    (式(i−a)中、Rは、環員数3〜10の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基、この脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む脂肪族複素環基、又は上記脂環式炭化水素基及び上記脂肪族複素環基が有する水素原子の一部又は全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基である。
    式(i−b)中、RX1及びRX2は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n2が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよく、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX1及びRX2のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m1は、0又は1である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
    Figure 2015043079
    (式(i)中、Rは、上記式(i−a)と同義である。RX1、RX2、n1、n2、m1、*1及び*2は、上記式(i−b)と同義である。)
  15. 下記式(ii−a)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるケトン化合物と、下記式(ii−b)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(ii)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2015043079
    (式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(ii)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
    式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(ii)で表される部分構造を含む2価の基である。)
    Figure 2015043079
    (式(ii−a)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
    式(ii−b)中、X及びXは、それぞれ独立して、−(CH−、−CH(OH)−、−CH(CHOH)−又は−CO−である。qは、1〜5の整数である。Zは、単結合、−O−又は−NR’−である。R’は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数5〜10のシクロアルキル基である。但し、Zが単結合のとき、X及びXが共に−(CH−である場合はない。m2、m3及びm4は、それぞれ独立して、0又は1である。但し、m2及びm3が共に0である場合はない。)
    Figure 2015043079
    (式(ii)中、R、*1及び*2は、上記式(ii−a)と同義である。X、X、Z、及びm2〜m3は、上記式(ii−b)と同義である。)
  16. 下記式(iii−a)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるケトン化合物と、下記式(iii−b)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(iii)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2015043079
    (式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(iii)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
    式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(iii)で表される部分構造を含む2価の基である。)
    Figure 2015043079
    (式(iii−a)中、Rは、環員数3〜20の4価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。
    式(iii−b)中、R10は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。pは、1〜5の整数である。pが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 2015043079
    (式(iii)中、R、*1及び*2は、上記式(iii−a)と同義である。R10及びpは、上記式(iii−b)と同義である。)
  17. 下記式(iv−a)で表されるケトン化合物と、下記式(iv−b)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(iv)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2015043079
    (式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(iv)で表される部分構造において*2に水素原子が結合した部分構造を含む1価の基である。
    式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(iv)で表される部分構造を含む2価の基である。)
    Figure 2015043079
    (式(iv−a)中、RY1及びRY2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のフッ素化炭化水素基、若しくは上記炭化水素基並びにフッ素化炭化水素基の炭素−炭素間に−COO−、−CONH−、−CO−O−CO−及び−CO−NH−CO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であって、これらの基の有する水素原子の一部若しくは全部がヒドロキシ基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換された基、又は水素原子である。但し、RY1及びRY2が共に水素原子である場合はない。
    式(iv−b)中、RX3及びRX4は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜5の整数である。n4が2以上の場合、複数のRX3は同一でも異なっていてもよく、複数のRX4は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX3及びRX4のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。m5は、0又は1である。*1及び*2は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
    Figure 2015043079
    (式(iv)中、RY1及びRY2は、上記式(iv−a)と同義である。RX3、RX4、n3、n4及びm5、*1、*2は、上記式(iv−b)と同義である。)
  18. 下記式(v−a)で表されるケトン化合物と、下記式(v−b)で表される部分構造を有する下記式(a1)又は(a2)で表されるジオール化合物とを反応させる工程を有する下記式(v)で表される部分構造を含む下記式(a1)又は(a2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2015043079
    (式(a1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(v)で表される部分構造を含む1価の基である。
    式(a2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜3の整数である。aが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、下記式(v)で表される部分構造を含む2価の基である。)
    Figure 2015043079
    (式(v−a)中、Rは、環員数3〜20の2価の単環又は多環の脂環式炭化水素基である。R10’は、ヒドロキシ基、シアノ基又はカルボキシ基である。tは、1〜5の整数である。tが2以上の場合、複数のR10’は同一でも異なっていてもよい。
    式(v−b)中、RX5及びRX6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基である。n5は、0〜5の整数である。n5が2以上の場合、複数のRX5は同一でも異なっていてもよく、複数のRX6は同一でも異なっていてもよい。1又は複数のRX5及びRX6のうちの2つ以上は、互いに合わせられこれらが結合する炭素原子又は炭素鎖と共に構成される炭素数3〜10の脂環構造を形成してもよい。*1は、上記式(a1)又は(a2)で表される化合物における上記部分構造以外の部分への結合部位を示す。)
    Figure 2015043079
    (式(v)中、R、R10’、tは、上記式(v−a)と同義である。RX5、RX6、n5、*1は、上記式(v−b)と同義である。)
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