JP6319291B2 - 感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、感放射線性酸発生剤及び化合物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、感放射線性酸発生剤及び化合物 Download PDF

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Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、感放射線性酸発生剤及び化合物に関する。
リソグラフィーによる微細加工に用いられる感放射線性樹脂組成物は、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光等の遠紫外線、電子線等の荷電粒子線などの照射により露光部に酸を発生させ、この酸を触媒とする化学反応により、露光部と未露光部との現像液に対する溶解速度に差を生じさせ、基板上にレジストパターンを形成する。
かかる感放射線性樹脂組成物は、微細加工技術の進歩に伴って、解像性がさらに向上することが要求される。このような要求に対し、組成物に用いられる酸発生剤について、種々の構造を有するものが検討されている(特開2002−131897号公報、特開2003−140331号公報及び特開2009−80474号公報参照)。
しかし最近では、感放射線性樹脂組成物は、単に解像性に優れるだけでなく、パターン線幅の均一性を示すLWR(Line Width Roughness)性能、パターン線幅のマスク寸法忠実性を示すMEEF(Mask Error Enhancement Factor)性能に優れることも要求され、高精度のレジストパターンを、プロセス安定性を確保しつつ形成できることも求められる。しかし、上記従来の感放射線性樹脂組成物ではこれらの要求を満足させることはできていない。さらに、上記従来の酸発生剤を用いたのでは、形成されるレジストパターンがトップロス等になる傾向があるため、その断面形状の矩形性を向上させることも求められている。
特開2002−131897号公報 特開2003−140331号公報 特開2009−80474号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、LWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性に優れる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、
酸解離性基を含む構造単位を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、及び
感放射線性酸発生剤(以下、「[B]酸発生剤」ともいう)
を含有し、
上記感放射線性酸発生剤が、下記式(1)で表される化合物(以下、「化合物(I)」ともいう)を含む感放射線性樹脂組成物である。
Figure 0006319291
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の有機基である。R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。R〜Rは、これらのうちの2つ以上が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数1〜20の環構造の一部を表してもよい。nは、1〜4の整数である。Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。)
本発明のレジストパターン形成方法は、
レジスト膜を形成する工程、
上記レジスト膜を露光する工程、及び
上記露光されたレジスト膜を現像する工程
を有し、
上記レジスト膜を当該感放射線性樹脂組成物により形成する。
本発明の感放射線性酸発生剤は、化合物(I)を含む。
本発明の化合物は、化合物(I)である。
ここで、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターンによれば、優れたMEEF性能を発揮しつつ、LWRが小さく、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。本発明の感放射線性酸発生剤は、感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。本発明の化合物は、当該感放射線性酸発生剤として好適に用いることができる。従って、これらは、今後ますます微細化が進行すると予想される半導体製造プロセス等のリソグラフィー工程において好適に用いることができる。
<感放射線性樹脂組成物>
当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体及び[B]酸発生剤を含有する。当該感放射線性樹脂組成物は、好適成分として、[C]酸拡散制御剤、[D]フッ素原子含有重合体(以下、「[D]重合体」ともいう)及び[E]溶媒を含有していてもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、酸解離性基を含む構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)を有する重合体である。「酸解離性基」とは、カルボキシ基、フェノール性水酸基等が有する水素原子を置換する基であって、酸の作用により解離する基をいう。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体が構造単位(I)を有することで、パターン形成性に優れる。
[A]重合体は、構造単位(I)以外にも、後述するラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位(II)を有することが好ましく、構造単位(I)及び(II)以外のその他の構造単位を有していてもよい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、酸解離性基を含む構造単位である。構造単位(I)としては、酸解離性基を含む限り特に限定されず、例えば、不飽和カルボン酸の酸解離性基エステルに由来する構造単位、ヒドロキシスチレンの酸解離性基エステルに由来する構造単位等が挙げられるが、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性の向上の観点から、下記式(2)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1)」ともいう)が好ましい。
Figure 0006319291
上記式(2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数3〜20の脂環構造を表す。
上記Rとしては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記R〜Rで表される炭素数1〜10の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記R〜Rで表される炭素数3〜20の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記R〜Rで表される鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成され表す炭素数3〜20の脂環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造等の単環のシクロアルカン構造;
シクロペンテン構造、シクロヘキセン構造等の単環のシクロアルケン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環のシクロアルカン構造;
ノルボルネン構造、トリシクロデセン構造等の多環のシクロアルケン構造などが挙げられる。
これらの中で、単環のシクロアルカン構造、多環のシクロアルカン構造が好ましく、シクロペンタン構造、アダマンタン構造がより好ましい。
これらの中で、酸解離性基の解離容易性の観点から、Rが炭素数1〜4のアルキル基であり、R及びRが互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に多環又は単環のシクロアルカン構造を表すことが好ましく、Rがメチル基、エチル基、i−プロピル基、かつR及びRが互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共にアダマンタン構造、シクロペンタン構造を表すことがより好ましい。
構造単位(I−1)としては、例えば、下記式(2−1)〜(2−4)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1−1)〜(I−1−4)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006319291
上記式(2−1)〜(2−4)中、R〜Rは、上記式(2)と同義である。i及びjは、それぞれ独立して、1〜4の整数である。
i及びjとしては、1が好ましい。
構造単位(I−1)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006319291
Figure 0006319291
上記式中、Rは、上記式(2)と同義である。
構造単位(I)としては、これらの中で、構造単位(I−1−1)、構造単位(I−1−2)が好ましく、シクロペンタン構造を有する構造単位、アダマンタン構造を有する構造単位がより好ましく、1−アルキルシクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−アルキルアダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましく、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−メチルアダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−i−プロピルアダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が特に好ましい。
構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、5モル%〜95モル%が好ましく、20モル%〜90モル%がより好ましく、30モル%〜80モル%がさらに好ましく、35モル%〜75モル%が特に好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性をより向上させることができる。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位である。[A]重合体は、構造単位(II)をさらに有することで、現像液への溶解性を調整することができ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物は、解像性等のリソグラフィー性能を向上させることができる。また、[A]重合体から形成されるレジストパターンと基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(II)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006319291
Figure 0006319291
Figure 0006319291
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
構造単位(II)としては、これらの中で、ラクトン構造を含む構造単位が好ましく、ノルボルナンラクトン構造を含む構造単位がより好ましく、ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましい。
構造単位(II)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%〜80モル%が好ましく、20モル%〜70モル%がより好ましく、25モル%〜60モル%がさらに好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は解像性等のリソグラフィー性能及び形成されるレジストパターンの基板との密着性をより向上させることができる。
[その他の構造単位]
[A]重合体は、上記構造単位(I)及び(II)以外にも、その他の構造単位を有していてもよい。上記その他の構造単位としては、例えば、極性基を含む構造単位等が挙げられる(但し、構造単位(II)に該当するものを除く)。[A]重合体は、極性基を含む構造単位をさらに有することで、現像液への溶解性を調整することができ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物の解像性等のリソグラフィー性能を向上させることができる。上記極性基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基等が挙げられる。これらの中で、ヒドロキシ基、カルボキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
この極性基を有する構造単位としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006319291
上記式中、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記極性基を有する構造単位の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜40モル%が好ましく、0モル%〜30モル%がより好ましく、0モル%〜20モル%がさらに好ましい。極性基を有する構造単位の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の解像性等のリソグラフィー性能をさらに向上させることができる。
[A]重合体は、その他の構造単位として、上記極性基を有する構造単位以外の構造単位を有していてもよい。そのような構造単位の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、30モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば、各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤等を用い、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤等が挙げられる。これらの中で、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの重合に使用される溶媒は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間、1時間〜24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、2,500以上15,000以下がさらに好ましく、3,000以上10,000以下が特に好ましい。[A]重合体のMwが上記下限未満だと、得られるレジスト膜の耐熱性が低下する場合がある。[A]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3以下が好ましく、1以上2以下がさらに好ましい。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本(以上、東ソー社)
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン(和光純薬工業社)
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
[A]重合体の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。
<[B]酸発生剤>
[B]酸発生剤は、化合物(I)を含む感放射線性酸発生剤である。当該感放射線性樹脂組成物は、[B]酸発生剤を含有することで、LWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性に優れるものとなる。当該感放射線性樹脂組成物が上記構成を有することで、上記効果を奏する理由については、必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、化合物(I)のスルホン酸塩は、スルホネート基に結合するCF鎖に隣接する炭素原子にR基が結合し、かつこの炭素原子に隣接する炭素原子にR基が結合している。このように、スルホネート基の近傍において、立体的に混み合った構造を有しているので、化合物(I)から生じる酸の拡散が適度に抑制される。その結果、化合物(I)を酸発生剤として含有する感放射線性樹脂組成物は、LWR性能及びMEEF性能が向上する。また、化合物(I)は上記特定構造を有し、CF基の近傍が立体的に混み合った構造を有しているので、フッ素原子を有することによるレジスト膜中における表層への偏在化を抑制することができ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジストパターンの断面形状の矩形性が向上する。
[化合物(I)]
化合物(I)は、下記式(1)で表される。
Figure 0006319291
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の有機基である。R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。R〜Rは、これらのうちの2つ以上が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数1〜20の環構造の一部を表してもよい。nは、1〜4の整数である。Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。
上記R〜Rで表される炭素数1〜20の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間にヘテロ原子を含む基を有するヘテロ原子含有基、このヘテロ原子含有基が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環のシクロアルキル基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記ヘテロ原子を含む基としては、例えば、−O−、−CO−、−NH−、−S−、これらを組み合わせた基等が挙げられる。
上記置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、オキシ炭化水素基、カルボニルオキシ炭化水素基、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ケト基(=O)等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、SO の近傍がより立体的に混み合う等により、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性がより向上する観点から、炭化水素基、カルボニルオキシ炭化水素基、オキシ炭化水素基、脂肪族複素環基が好ましく、化合物(I)の有機溶媒への溶解性を高めることができる観点からは炭化水素基が、化合物(I)の合成容易性の観点からは、カルボニルオキシ炭化水素基がより好ましい。
上記炭化水素基としては、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が好ましく、脂環式炭化水素基がより好ましく、シクロアルキル基がさらに好ましく、多環のシクロアルキル基が特に好ましく、アダマンチル基、アダマンチルメチル基がさらに特に好ましい。
上記カルボニルオキシ炭化水素基としては、カルボニルオキシ脂環式炭化水素基が好ましく、シクロアルキルオキシカルボニル基がより好ましく、多環のシクロアルキルオキシカルボニル基がさらに好ましく、2−アダマンチルオキシカルボニル基が特に好ましい。
のカルボニルオキシ炭化水素基における炭化水素基を、酸解離性基とすると、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性をさらに向上させることができる。これは、例えば、露光部において、化合物(I)にカルボキシ基が生じ、その結果、露光部と未露光部の間のコントラストが向上するため等と考えられる。この酸解離性基としては、例えば、上述の[A]重合体において酸解離性基として例示した基と同様のもの等が挙げられる。これらの中で、3級の炭素原子を結合手とする炭化水素基が好ましく、結合手の炭素原子をアルキルで置換したシクロアルキル基がより好ましく、2−アルキル−2−アダマンチル基がさらに好ましく、2−メチル−2−アダマンチル基が特に好ましい。
上記オキシ炭化水素基としては、オキシ脂環式炭化水素基が好ましく、シクロアルキルオキシ基がより好ましく、アダマンチルオキシ基がさらに好ましい。
上記脂肪族複素環基としては、環構成原子として酸素原子を含む脂肪族複素環基が好ましく、オキサシクロアルキル基がより好ましく、オキサシクロヘキシル基がさらに好ましい。
上記Rとしては、嵩高さ及び/又は極性を有すること等により、化合物(I)から生じる酸の拡散がより適度に抑制される観点から、炭化水素基、オキシ炭化水素基、脂肪族複素環基、β−ジケトン構造含有基が好ましく、化合物(I)の有機溶媒への溶解性を高めることができる観点からは炭化水素基がより好ましい。
上記炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基が好ましく、シクロアルキル基がより好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基がさらに好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が特に好ましい。
上記オキシ炭化水素基としては、シクロアルキルオキシ基が好ましく、シクロヘキシルオキシ基がより好ましい。
上記脂肪族複素環基としては、環構成原子として硫黄原子を含む脂肪族複素環基が好ましく、ジチアシクロアルキル基がより好ましく、ジチアシクロヘキシル基がさらに好ましい。
上記β−ジケトン構造含有基としては、ペンタン−2,4−オン−3−イル基が好ましい。
上記R及びRの少なくともいずれかは環状構造を有する基であることが好ましい。上記R及び/又はRが環状構造を有することで、化合物(I)のスルホネート基の近傍において、立体的により混み合った構造となり、化合物(I)から生じる酸の拡散がより適度に抑制され、また、化合物(I)のレジスト膜中における表層への偏在化をより抑制することができる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能及びMEEF性能並びに形成されるレジストパターンの断面形状の矩形性をより向上させることができる。上記R及びRのいずれもが環状構造を有する基であることがより好ましい。
上記R、R及びRとしては、水素原子、1価の炭化水素基が好ましく、水素原子、アルキル基がより好ましく、また、化合物(I)の合成容易性の観点からは、水素原子がさらに好ましい。
上記nとしては、1又は2が好ましく、1がさらに好ましい。
上記Mで表される1価の放射線分解性オニウムカチオンは、放射線の照射により分解するカチオンである。露光部では、この放射線分解性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、上記スルホネートアニオン(A)とからスルホン酸を生じる。上記放射線としては、例えば、紫外線、遠紫外線、極端紫外線(EUV)、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線などが挙げられる。これらの中で、遠紫外線、EUV、電子線が好ましく、遠紫外線がより好ましく、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)がさらに好ましく、ArFエキシマレーザー光が特に好ましい。
上記放射線分解性オニウムカチオンとしては、例えば、S、I、O、N、P、Cl、Br、F、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi等の元素を含む放射線分解性オニウムカチオンが挙げられる。これらの中で、元素としてS(イオウ)を含むスルホニウムカチオン、元素としてI(ヨウ素)を含むヨードニウムカチオンが好ましく、下記式(X−1)で表されるカチオン、下記式(X−2)で表されるカチオン、下記式(X−3)で表されるカチオンがより好ましい。
Figure 0006319291
上記式(X−1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k1、k2及びk3は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Ra1〜Ra3並びにR及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRa1〜Ra3並びにR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(X−2)中、Rb1は、置換若しくは非置換の炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6〜8の芳香族炭化水素基である。k4は0〜7の整数である。Rb1が複数の場合、複数のRb1は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb1は、互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。Rb2は、置換若しくは非置換の炭素数1〜7の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6若しくは7の芳香族炭化水素基である。k5は、0〜6の整数である。Rb2が複数の場合、複数のRb2は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb2は互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。qは、0〜3の整数である。
上記式(X−3)中、Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k6及びk7は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Rc1、Rc2、R及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRc1、Rc2、R及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2で表される非置換の直鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2で表される非置換の分岐状のアルキル基としては、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記Ra1〜Ra3、Rc1及びRc2で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記Rb1及びRb2で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記アルキル基及び芳香族炭化水素基が有する水素原子を置換していてもよい置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
これらの中で、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2としては、非置換の直鎖状又は分岐状のアルキル基、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基、−OSO−R”、−SO−R”が好ましく、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましい。R”は、非置換の1価の脂環式炭化水素基又は非置換の1価の芳香族炭化水素基である。
上記式(X−1)におけるk1、k2及びk3としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−2)におけるk4としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、1がさらに好ましい。k5としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−3)におけるk6及びk7としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記スルホニウムカチオンとしては、例えば、下記式(i−1)〜(i−68)で表されるカチオンが等が挙げられる。
Figure 0006319291
Figure 0006319291
Figure 0006319291
Figure 0006319291
Figure 0006319291
また、上記ヨードニウムカチオンとしては、例えば、下記式(ii−1)〜(ii−39)で表されるカチオン等が挙げられる。
Figure 0006319291
Figure 0006319291
放射線分解性オニウムカチオンとしては、これらの中で、(i−1)で表されるスルホニウムカチオン、(ii−1)で表されるヨードニウムカチオンが好ましく、(i−1)で表されるスルホニウムカチオンがより好ましい。
化合物(I)としては、下記式(1−1)〜(1−24)で表される化合物(以下、「化合物(I−1)〜(I−24)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006319291
Figure 0006319291
上記式(1−1)〜(1−24)中、Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。
これらの中で、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性がより向上する観点から、化合物(I−1)〜(I−17)が好ましく、化合物(I−1)、化合物(I−4)、化合物(I−6)、化合物(I−10)、化合物(I−14)がより好ましく、化合物(I−1)、化合物(I−6)がさらに好ましい。
<化合物(I)の合成方法>
上記化合物(I)は、例えば、上記式(1)におけるRが水素原子、かつnが1である下記式(1’)で表される化合物(I’)の場合、下記スキームに従い、合成することができる。
Figure 0006319291
上記スキーム中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の有機基である。Xは、ハロゲン原子である。Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。Yは、1価のカチオンである。
上記式(a)で表される化合物に、テトラヒドロフラン等の溶媒中で、R基を有するグリニャール試薬を反応させることにより、上記式(b)で表される化合物が得られる。次に、この化合物(b)に、水等の溶媒中、塩基存在下、スルホン化剤を反応させることにより、上記式(c)で表されるスルホン酸塩が得られる。次いで、この化合物(c)に、ジクロロメタン/水等の溶媒中で、上記式Mで表される1価の放射線分解性オニウムカチオンを含む塩化合物を反応させることにより、上記式(1’)で表される化合物が得られる。
上記スルホン化剤としては、例えば、亜硫酸ガス、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸バリウム、亜硫酸アンモニウム等の亜硫酸塩類、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸水素塩類、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム等の亜二チオン酸塩類等が挙げられる。これらの中で、亜硫酸塩類が好ましく、亜硫酸ナトリウムがより好ましい。
上記塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属炭酸塩類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の金属炭酸水素塩類、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム等のリン酸三金属塩類、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム等のリン酸水素二金属塩類、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等のリン酸二水素金属塩類、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基等が挙げられる。これらの中で、金属炭酸水素塩類が好ましく、炭酸水素ナトリウムがより好ましい。
化合物(1’)以外の化合物(1)も、上記同様の方法により合成することができる。
[他の酸発生剤]
[B]酸発生剤は、化合物(I)以外にも、本発明の効果を損なわない範囲において、化合物(I)以外の他の酸発生剤を含有していてもよい。
上記他の酸発生剤としては、上記化合物(I)以外の酸発生剤である限り特に限定されないが、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)ヘキサン−1−スルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1−ジフルオロ−2−(アダマンタン−1−イル)エタン−1−スルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1−ジフルオロ−2−(アダマンタン−1−イルオキシカルボニル)エタン−1−スルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1−ジフルオロ−2−(アダマンタン−イルカルボニルオキシ)エタン−1−スルホネート等が挙げられる。
テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えばジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
[B]酸発生剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部〜30質量部が好ましく、0.5質量部〜25質量部がより好ましく、1質量部〜20質量部がさらに好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、感度を高めることができ、その結果、LWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性を向上させることができる。
[B]酸発生剤における化合物(I)の含有率としては、20質量%〜100質量%が好ましく、50質量%〜100質量%がより好ましく、90質量%〜100質量%がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。化合物(I)の含有率を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、LWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性をより高めることができる。
当該感放射線性樹脂組成物における化合物(I)の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部〜30質量部が好ましく、0.5質量部〜25質量部がより好ましく、1質量部〜20質量部がさらに好ましい。化合物(I)の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、LWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性をさらに高めることができる。
<[C]酸拡散制御剤>
当該感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて、[C]酸拡散制御剤を含有してもよい。
[C]酸拡散制御剤は、露光により[B]酸発生剤から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏し、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上すると共に、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れた感放射線性樹脂組成物が得られる。
[C]酸拡散制御剤としては、例えば、下記式(3)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 0006319291
上記式(3)中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えば、n−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン、2,6−ジ−i−プロピルアニリン等の芳香族アミン類等が挙げられる。これらの中で、トリアルキルアミン類、芳香族アミン類が好ましく、トリ−n−ペンチルアミン、2,6−ジ−i−プロピルアニリンがより好ましい。
含窒素化合物(II)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類;N−プロピルモルホリン、N−(ウンデシルカルボニルオキシエチル)モルホリン等のモルホリン類;2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピラジン、ピラゾール等が挙げられる。これらの中で、N−(ウンデシルカルボニルオキシエチル)モルホリンが好ましい。
また上記含窒素有機化合物として、酸解離性基を有する化合物を用いることもできる。このような酸解離性基を有する含窒素有機化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−アミルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン等が挙げられる。これらの中で、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−アミルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジンが好ましく、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジンがより好ましい。
また、[C]酸拡散制御剤として、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基としては、例えば、露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えば、下記式(4)で表されるスルホニウム塩化合物、下記式(5)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 0006319291
上記式(4)及び式(5)中、R15〜R19は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。E及びQは、それぞれ独立して、OH、Rβ−COO、Rβ−SO 又は下記式(X)で表されるアニオンである。但し、Rβは、アルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Figure 0006319291
上記式(X)中、R20は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基である。uは、0〜2の整数である。
上記光崩壊性塩基としては、例えば、下記式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006319291
上記光崩壊性塩基としては、これらの中で、スルホニウム塩が好ましく、トリアリールスルホニウム塩がより好ましく、トリフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネートがさらに好ましい。
[C]酸拡散制御剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0質量部〜20質量部が好ましく、0.1質量部〜15質量部がより好ましく、0.3質量部〜10質量部がさらに好ましい。[C]酸拡散制御剤の含有量が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物の感度が低下する場合がある。
<[D]重合体>
[D]重合体は、フッ素原子含有重合体である([A]重合体に該当するものを除く)。当該感放射線性樹脂組成物が、[D]重合体を含有することで、レジスト膜を形成した際に、膜中の含フッ素重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表面近傍で偏在化する傾向があり、液浸露光時における酸発生剤や酸拡散制御剤等が液浸媒体に溶出することを抑制することができる。また、この[D]重合体の撥水性的特徴により、レジスト被膜と液浸媒体との前進接触角が所望の範囲に制御でき、バブル欠陥の発生を抑制できる。さらに、レジスト膜と液浸媒体との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる。このように当該感放射線性樹脂組成物が[D]重合体を含有することにより、液浸露光法に好適なレジスト被膜を形成することができる。
[D]重合体としては、フッ素原子を有する重合体である限り、特に限定されないが、当該感放射線性樹脂組成物中の[A]重合体よりも、フッ素原子含有率(質量%)が高いことが好ましい。[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高いことで、上述の偏在化の度合いがより高くなり、得られるレジスト膜の撥水性及び溶出抑制性等の特性が向上する。
[D]重合体のフッ素原子含有率としては、1質量%以上が好ましく、2質量%〜60質量%がより好ましく、4質量%〜40質量%がさらに好ましく、7質量%〜30質量%が特に好ましい。[D]重合体のフッ素原子含有率が上記下限未満だと、レジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。なお重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRスペクトル測定により重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
[D]重合体としては、下記構造単位(Da)及び構造単位(Db)からなる群より選ばれる少なくとも1種を有することが好ましい。[D]重合体は、構造単位(Da)及び構造単位(Db)をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
[構造単位(Da)]
構造単位(Da)は、下記式(6a)で表される構造単位である。[D]重合体は、構造単位(Da)を有することでフッ素原子含有率を調整することができる。
Figure 0006319291
上記式(6a)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。Rは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6の1価の鎖状炭化水素基又は少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂肪族環状炭化水素基である。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6の鎖状炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロi−プロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロi−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の脂肪族環状炭化水素基としては、例えば、モノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記構造単位(Da)を与える単量体としては、例えば、トリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロノルボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロアダマンチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロイソボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロトリシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロテトラシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
これらの中で、2,2,2−トリフルオロエチルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
構造単位(Da)の含有割合としては、[D]重合体を構成する全構造単位に対して、5モル%〜95モル%が好ましく、10モル%〜90モル%がより好ましく、25モル%〜80モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって液浸露光時においてレジスト膜表面のより高い動的接触角を発現させることができる。
[構造単位(Db)]
構造単位(Db)は、下記式(6b)で表される構造単位である。[D]重合体は、構造単位(Db)を有することで疎水性が上がるため、当該感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト膜表面の動的接触角をさらに向上させることができる。
Figure 0006319291
上記式(6b)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R21は、炭素数1〜20の(s+1)価の炭化水素基であり、R21のR22側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NR’−、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。R’は、水素原子又は1価の有機基である。R22は、単結合、炭素数1〜10の2価の鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基である。Xは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基である。Aは、酸素原子、−NR”−、−CO−O−*又は−SO−O−*である。R”は、水素原子又は1価の有機基である。*は、R21に結合する結合部位を示す。R23は、水素原子又は1価の有機基である。sは、1〜3の整数である。但し、sが2又は3の場合、複数のR22、X、A及びR23はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記R23が水素原子である場合には、[D]重合体のアルカリ現像液に対する溶解性を向上させることができる点で好ましい。
上記R23で表される1価の有機基としては、例えば、酸解離性基、アルカリ解離性基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基等が挙げられる。
上記構造単位(Db)としては、例えば、下記式(6b−1)〜(6b−3)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006319291
上記式(6b−1)〜(6b−3)中、R21’は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。R、X、R23及びsは、上記式(6b)と同義である。sが2又は3である場合、複数のX及びR23はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記構造単位(6b)の含有割合としては、[D]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜90モル%が好ましく、5モル%〜85モル%がより好ましく、10モル%〜80モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、当該感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト膜表面は、アルカリ現像において動的接触角の低下度を向上させることができる。
[構造単位(Dc)]
[D]重合体は、上記構造単位(Da)及び(Db)以外にも、酸解離性基を含む構造単位(以下、「構造単位(Dc)」ともいう。)を有してもよい(但し、構造単位(Db)に該当するものを除く)。[D]重合体が構造単位(Dc)を有することで、得られるレジストパターンの形状がより良好になる。構造単位(Dc)としては、上述した[A]重合体における構造単位(II)等が挙げられる。
上記構造単位(Dc)の含有割合としては、[D]重合体を構成する全構造単位に対し、5モル%〜90モル%が好ましく、10モル%〜80モル%がより好ましく、15モル%〜75モル%がさらに好ましい。構造単位(Dc)の含有割合が上記下限未満だと、レジストパターンにおける現像欠陥の発生を十分に抑制できない場合がある。構造単位(Dc)の含有割合が上記上限を超えると、得られるレジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。
[他の構造単位]
また、[D]重合体は、上記構造単位以外にも、例えば、アルカリ可溶性基を含む構造単位、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含む構造単位、脂環式基を含む構造単位等の他の構造単位を有していてもよい。上記アルカリ可溶性基としては、例えば、カルボキシ基、スルホンアミド基、スルホ基等が挙げられる。ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を有する構造単位としては、上述した[A]重合体における構造単位(III)等が挙げられる。
上記他の構造単位の含有割合としては、[D]重合体を構成する全構造単位に対して、通常、30モル%以下であり、20モル%以下が好ましい。上記他の構造単位の含有割合が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
当該感放射線性樹脂組成物における[D]重合体の含有量としては、[A]重合体の100質量部に対して、0〜20質量部が好ましく、0.5質量部〜15質量部がより好ましく、1質量部〜10質量部がさらに好ましい。[D]重合体の含有量が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
<[E]溶媒>
当該感放射線性樹脂組成物は、通常、[E]溶媒を含有する。[E]溶媒は、少なくとも[A]重合体、[B]酸発生剤及び所望により含有される[C]酸拡散制御剤等を溶解又は分散可能な溶媒であれば特に限定されない。
[E]溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール(メチルフェニルエーテル)等の芳香環含有エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、ブタノン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン(メチル−n−ペンチルケトン)、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒:
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒:
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル等の酢酸エステル系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒;
ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒、環状ケトン系溶媒がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンがさらに好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、[E]溶媒を1種又は2種以上含有していてもよい。
<その他の任意成分>
当該感放射線性樹脂組成物は、上記[A]〜[E]以外にも、その他の任意成分を含有していてもよい。上記その他の任意成分としては、例えば、偏在化促進剤、界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤等が挙げられる。これらのその他の任意成分は、それぞれ1種又は2種以上を併用してもよい。
(偏在化促進剤)
偏在化促進剤は、当該感放射線性樹脂組成物が[D]重合体を含有する場合等に、[D]重合体を、より効率的にレジスト膜表面に偏析させる効果を有するものである。当該感放射線性樹脂組成物にこの偏在化促進剤を含有させることで、[D]重合体の添加量を従来よりも少なくすることができる。従って、LWR、現像欠陥、パターン倒れ耐性等のレジスト基本特性を損なうことなく、レジスト膜から液浸液への成分の溶出をさらに抑制したり、高速スキャンにより液浸露光をより高速に行うことが可能になり、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の疎水性を向上させることができる。このような偏在化促進剤として用いることができるものとしては、比誘電率が30以上200以下で、1気圧における沸点が100℃以上の低分子化合物を挙げることができる。このような化合物としては、具体的には、ラクトン化合物、環状カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
上記ラクトン化合物の具体例としては、例えばγ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等を挙げることができる。
上記環状カーボネート化合物の具体例としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等を挙げることができる。
上記ニトリル化合物の具体例としては、例えばスクシノニトリル等を挙げることができる。上記多価アルコールの具体例としては、例えばグリセリン等を挙げることができる。
偏在化促進剤としては、これらの中で、ラクトン化合物、環状カーボネート化合物が好ましく、ラクトン化合物がより好ましく、γ−ブチロラクトンがさらに好ましい。
偏在化促進剤の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物における重合体の総量100質量部に対して、10質量部〜500質量部が好ましく、10質量部〜300質量部がより好ましく、10質量部〜150質量部がさらに好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤;市販品としては、KP341(信越化学工業社)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学社)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社)、メガファックF171、同F173(以上、DIC社)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム社)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子工業社)等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物における界面活性剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
(脂環式骨格含有化合物)
脂環式骨格含有化合物は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物における脂環式骨格含有化合物の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常5質量部以下である。
(増感剤)
増感剤は、[B]酸発生剤等からの酸の生成量を増加する作用を示すものであり、当該感放射線性樹脂組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
増感剤としては、例えばカルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。これらの増感剤は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。当該感放射線性樹脂組成物における増感剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
<感放射線性樹脂組成物の調製方法>
当該感放射線性樹脂組成物は、例えば、[A]重合体、[B]酸発生剤、必要に応じて[C]酸拡散制御剤、[D]重合体等、及び[E]溶媒を所定の割合で混合することにより調製できる。当該感放射線性樹脂組成物は、混合後に、例えば、孔径0.05μm程度のフィルター等でろ過することが好ましい。当該感放射線性樹脂組成物の固形分濃度としては、通常0.1質量%〜50質量%であり、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましい。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、
当該感放射線性樹脂組成物で、レジスト膜を形成する工程(以下、「レジスト膜形成工程」ともいう)、
上記レジスト膜を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)、及び
上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)
を有する。
当該レジストパターン形成方法によれば、上述の当該感放射線性樹脂組成物を用いているので、LWRが小さいレジストパターンを形成することができる。以下、各工程について説明する。
[レジスト膜形成工程]
本工程では、当該感放射線性樹脂組成物でレジスト膜を形成する。このレジスト膜を形成する基板としては、例えばシリコンウェハ、二酸化シリコン、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知のもの等が挙げられる。また、例えば特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系又は無機系の反射防止膜を基板上に形成してもよい。塗布方法としては、例えば、回転塗布(スピンコーティング)、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。塗布した後に、必要に応じて、塗膜中の溶媒を揮発させるため、プレベーク(PB)を行ってもよい。PB温度としては、通常60℃〜140℃であり、80℃〜120℃が好ましい。PB時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。形成されるレジスト膜の膜厚としては、10nm〜1,000nmが好ましく、10nm〜500nmがより好ましい。
液浸露光を行う場合で、当該感放射線性樹脂組成物が撥水性重合体添加剤を含有していない場合等には、上記形成したレジスト膜上に、液浸液とレジスト膜との直接の接触を避ける目的で、液浸液に不溶性の液浸用保護膜を設けてもよい。液浸用保護膜としては、(3)工程の前に溶媒により剥離する溶媒剥離型保護膜(例えば特開2006−227632号公報参照)、現像工程の現像と同時に剥離する現像液剥離型保護膜(例えばWO2005−069076号公報、WO2006−035790号公報参照)のいずれを用いてもよい。但し、スループットの観点からは、現像液剥離型液浸用保護膜を用いることが好ましい。
[露光工程]
本工程では、上記レジスト膜形成工程で形成されたレジスト膜に、フォトマスクを介して(場合によっては、水等の液浸媒体を介して)、放射線を照射し、露光する。露光に用いる放射線としては、目的とするパターンの線幅に応じて、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線などが挙げられる。これらの中でも、遠紫外線、電子線が好ましく、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、電子線がより好ましく、ArFエキシマレーザー光、電子線がさらに好ましい。
露光を液浸露光により行う場合、用いる液浸液としては、例えば、水、フッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤をわずかな割合で添加しても良い。この添加剤は、ウェハ上のレジスト膜を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
上記露光の後、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行い、レジスト膜の露光された部分において、露光により[B]酸発生剤から発生した酸による[A]重合体等が有する酸解離性基の解離を促進させることが好ましい。このPEBによって、露光部と未露光部とで現像液に対する溶解性に差が生じる。PEB温度としては、通常50℃〜180℃であり、80℃〜130℃が好ましい。PEB時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。
[現像工程]
本工程では、上記露光工程で露光されたレジスト膜を現像する。これにより、所定のレジストパターンを形成することができる。現像後は、水又はアルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。
上記現像に用いる現像液としては、
アルカリ現像の場合、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液等が挙げられる。これらの中でも、TMAH水溶液が好ましく、2.38質量%TMAH水溶液がより好ましい。
また、有機溶媒現像の場合、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒、又は有機溶媒を含有する溶媒が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば、上述の感放射線性樹脂組成物の[E]溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2−ヘプタノンがより好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、99質量%以上が特に好ましい。現像液中の有機溶媒以外の成分としては、例えば、水、シリコンオイル等が挙げられる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
<感放射線性酸発生剤>
当該感放射線性酸発生剤は、化合物(I)を含む。
当該感放射線性酸発生剤は、これを含有する感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性を向上させることができる。従って、当該感放射線性酸発生剤は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。
<化合物>
当該化合物は、上記化合物(I)である。
当該化合物は、上述の性質を有しているので、当該感放射線性酸発生剤として好適に用いることができる。
当該感放射線性酸発生剤及び当該化合物については、当該感放射線性樹脂組成物の[B]酸発生剤の項で上述している。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における各測定は、下記の方法により行った。
H−NMR分析、13C−NMR分析及び19F−NMR分析]
核磁気共鳴装置(日本電子社の「JNM−EX400」)を用い、測定溶媒として重クロロホルムを使用して分析を行った。
[重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]
東ソー社のGPCカラム(G2000HXL:2本、G3000HXL:1本、G4000HXL:1本)を用い、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。また、分散度(Mw/Mn)は、Mw及びMnの測定結果より算出した。
<化合物(I)の合成>
[実施例1](化合物(B−1)の合成)
(1)化合物(S−b)の合成
滴下漏斗を備え乾燥させた300mLの三つ口反応器をアルゴン雰囲気にした後、シクロペンチルマグネシウムブロミド8.91g(51.4mmol)のヘキサン30mL溶液を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しながら、クロロトリメチルシラン3.25mL(25.7mmol)及びテトラヒドロフラン(THF)40mLを加え、0℃で30分間撹拌した。そこへ、下記式(S−a)で表される化合物7.41g(25.7mmol)のTHF30mL溶液を滴下した。ガスクロマトグラフィーにより反応終了を確認した後、塩化アンモニウム水溶液を加えて1時間攪拌し反応を停止した。得られた液をセライトろ過し、不溶物を除去した。次に、酢酸エチルで抽出し、水層と有機層を分離した後、有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。得られた有機層を乾燥し減圧濃縮した後、再結晶精製を行うことにより、白色固体として下記式(S−b)で表される化合物2.00g(収率23%、純度99%)を得た。
Figure 0006319291
(2)化合物(S−c)の合成
コンデンサーを備えた200mLのナス型反応器をアルゴン雰囲気にした後、スルホン化剤である亜硫酸ナトリウム2.80g(17.7mmol)と水20mLとを仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しながら、上記合成した化合物(S−b)2.00g(5.91mmol)のメタノール60mL溶液と、炭酸水素ナトリウム0.60g(7.09mmol)とを加え、60℃〜70℃で2時間撹拌した。19F−NMRにより反応終了を確認した後、ジクロロメタンで抽出し、水層と有機層を分離した。得られた有機層を乾燥し減圧濃縮した後、再結晶精製を行うことにより、白色固体として下記式(S−c)で表される化合物0.92g(収率35%、純度99%)を得た。
Figure 0006319291
(3)化合物(B−1)の合成
100mLのナス型反応器をアルゴン雰囲気にした後、トリフェニルスルホニウムクロリド0.62g(2.07mmol)及び水7mLを仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しながら、上記得られた化合物(S−c)0.92g(2.07mmol)のジクロロメタン20mL溶液を加え、20℃〜30℃で2時間撹拌した。19F−NMRにより反応終了を確認した後、ジクロロメタンで抽出し、水層と有機層を分離した。有機層を乾燥し減圧濃縮した後、再結晶精製を行うことにより、白色固体として下記式(B−1)で表される化合物1.2g(収率85%、純度99%)を得た。
Figure 0006319291
H−NMR分析(測定溶媒:重クロロホルム,基準物質:テトラメチルシラン);δ=7.66−7.80(m,15H),2.75−2.78(t,1H),1.94−1.98(m,1H),1.79−1.83(m,3H),1.58−1.69(m,8H),1.48−1.56(m,10H),1.33−1.43(m,2H),1.16−1.20(m,2H),0.88−0.92(m,2H).
[実施例2〜17](化合物(B−2)〜(B−17)の合成)
実施例1と同様に操作して下記式(B−2)〜(B−17)で表される化合物を得た。
H−NMR分析(測定溶媒:重クロロホルム,基準物質:テトラメチルシラン)データを以下に示す。
化合物(B−2);δ=7.66−7.80(m,15H),2.75−2.78(t,1H),2.00−2.04(m,3H),1.79−1.83(m,3H),1.66−1.77(m,12H),1.48−1.59(m,9H),1.33−1.43(m,2H),1.14−1.21(m,3H),0.90−0.94(m,2H).
化合物(B−3);δ=7.66−7.80(m,15H),2.75−2.78(t,1H),2.29−2.33(m,2H),2.12−2.15(m,2H),1.68−1.88(m,8H),1.59−1.63(m,5H),1.47−1.50(m,3H),1.26−1.33(m,5H),0.81−0.84(t,3H).
化合物(B−4);δ=7.66−7.80(m,15H),4.21−4.25(m,1H),2.75−2.78(t,1H),2.44−2.48(m,2H),1.85−1.89(m,2H),1.71−1.81(m,10H),1.52−1.64(m,10H),1.46−1.50(m,1H).
化合物(B−5);δ=7.66−7.80(m,15H),3.89−3.93(m,1H),2.75−2.78(t,1H),1.78−1.82(m,4H),1.55−1.62(m,10H),1.47−1.54(m,7H).
化合物(B−6);δ=7.66−7.80(m,15H),3.38−3.42(t,1H),3.09−3.13(m,1H),2.17−2.21(m,2H),1.74−1.89(m,12H),1.48−1.62(m,9H),1.36−1.40(m,2H).
化合物(B−7);δ=7.66−7.80(m,15H),1.84−2.02(m,4H),1.69−1.81(m,12H),1.48−1.62(m,9H),1.19−1.23(t,2H).
化合物(B−8);δ=7.66−7.80(m,15H),4.21−4.25(m,1H),3.96−4.00(m,1H),2.75−2.78(t,1H),2.33−2.48(m,4H),1.85−2.03(m,8H),1.72−1.80(m,10H),1.54−1.58(m,4H).
化合物(B−9);δ=7.66−7.80(m,15H),4.21−4.25(m,1H),3.83−3.87(d,2H),3.18−3.22(t,1H),2.77−2.81(m,1H),2.44−2.48(m,2H),1.74−1.89(m,12H),1.68−1.72(m,4H),1.47−1.55(m,6H).
化合物(B−10);δ=7.66−7.80(m,15H),1.98−2.02(m,1H),1.56−1.61(m,8H),1.51−1.55(m,8H),1.41−1.49(m,2H).
化合物(B−11);δ=7.66−7.80(m,15H),1.85−2.15(m,1H),1.45−1.55(m,12H),1.25−1.40(m,10H),1.19−1.23(m,2H).
化合物(B−12);δ=7.66−7.80(m,15H),1.95−2.05(m,1H),1.82−1.92(m,6H),1.67−1.77(m,24H),1.12−1.30(m,6H).
化合物(B−13);δ=7.66−7.80(m,15H),1.85−2.15(m,1H),1.57−1.67(m,1H),1.37−1.55(m,15H),1.16−1.32(m,8H),0.88−0.94(d,6H).
化合物(B−14);δ=7.66−7.80(m,15H),3.50−3.70(m,4H),1.85−2.15(m,1H),1.55−1.74(m,7H),1.29−1.51(m,7H),1.18−1.24(t,2H).
化合物(B−15);δ=7.66−7.80(m,15H),7.22−7.35(m,5H),3.27−3.33(m,1H),1.49−1.55(m,2H),0.73−0.79(t,3H).
化合物(B−16);δ=7.66−7.80(m,15H),3.54−3.60(t,1H),2.34−2.54(m,4H),1.90−2.09(m,5H),1.41−1.65(m,7H),1.29−1.39(m,2H).
化合物(B−17);δ=7.66−7.80(m,15H),3.18−3.24(t,1H),2.31(s,6H),1.85−2.15(m,1H),1.74−1.80(t,2H),1.29−1.65(m,9H).
Figure 0006319291
Figure 0006319291
<重合体の合成>
[A]重合体及び[D]重合体の合成に用いた化合物(単量体)を以下に示す。
Figure 0006319291
[[A]重合体の合成]
[合成例1](重合体(A−1)の合成)
上記化合物(M−1)21.12g(55モル%)、化合物(M−3)3.84g(10モル%)及び化合物(M−5)13.44g(35モル%)を80gの2−ブタノンに溶解し、AIBN3.54gをさらに添加して単量体溶液を調製した。次いで、40gの2−ブタノンを入れた200mLの三口フラスコを30分間窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。次いで重合反応終了後、重合反応液を水冷して30℃以下に冷却した。800gのメタノール中に冷却した重合反応液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を160gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、50℃で17時間乾燥させて、白色粉末状の重合体(A−1)を合成した(収量29.18g、収率76%)。重合体(A−1)のMwは4,500であり、Mw/Mnは1.4であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−3)及び(M−5)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ54モル%、11モル%及び35モル%であった。
[合成例2](重合体(A−2)の合成)
下記表1に示す種類及び使用量の単量体を用いた以外は合成例1と同様に操作して、重合体(A−2)を合成した。用いる単量体の合計質量は合成例1と同じとした。得られた重合体(A−2)の収率、Mw及びMw/Mnの値を表1に合わせて示す。
Figure 0006319291
[[D]重合体の合成]
[合成例3](重合体(D−1)の合成)
上記化合物(M−4)14.3g(30モル%)及び化合物(M−6)45.7g(70モル%)を2−ブタノン60gに溶解し、AIBN3gをさらに添加して単量体溶液を調製した。30gの2−ブタノンを投入した300mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応器を攪拌しながら80℃に加熱し、上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合反応液を水冷することにより30℃以下に冷却し、600gのメタノール:水(8:2(質量比))の混合液へ投入して重合体を沈殿させた。上澄みの溶液を除いた後、沈殿した重合体にメタノール120gを加え、重合体を洗浄した。上澄み液を除いた後、50℃にて17時間乾燥して、重合体(D−1)を合成した。重合体(D−1)のMwは4,200、Mw/Mnは1.3であった。また、13C−NMR分析の結果、フッ素原子含有率は5質量%であり、(M−4)及び(M−6)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ32.0モル%及び68.0モル%であった。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
感放射線性樹脂組成物の調製に用いた[B]酸発生剤、[C]酸拡散制御剤、[E]溶媒及び[F]偏在化促進剤を以下に示す。
[[B]酸発生剤]]
実施例で用いる[B]酸発生剤:上記合成した化合物(B−1)〜(B−17)
比較例で用いる酸発生剤:下記式(b−1)〜(b−3)で表される化合物
Figure 0006319291
[[C]酸拡散制御剤]
C−1〜C−6:下記式(C−1)〜(C−6)で表される化合物
Figure 0006319291
[[E]溶媒]
E−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
E−2:シクロヘキサノン
[[F]偏在化促進剤]
F−1:γ−ブチロラクトン
[実施例18]
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)15質量部、[C]酸拡散制御剤としての(C−1)1.1質量部、[D]重合体としての(D−1)7質量部、[E]溶媒としての(E−1)2,590質量部及び(E−2)1,110質量部、並びに[F]偏在化促進剤としての(F−1)15質量部を混合し、得られた混合液を孔径0.20μmのフィルターでろ過して感放射線性樹脂組成物(J−1)を調製した。
[実施例19〜56及び比較例1〜3]
下記表2に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は、実施例18と同様に操作して、感放射線性樹脂組成物(J−2)〜(J−39)及び(CJ−1)〜(CJ−3)を調製した。
Figure 0006319291
<レジストパターンの形成>
12インチのシリコンウエハ表面に、反射防止膜形成用組成物(日産化学工業社の「ARC66」)を用いて、膜厚105nmの反射防止膜を形成した。この反射防止膜上に、上記調製した感放射線性樹脂組成物を塗布し、115℃で45秒間SBを行うことにより、膜厚95nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NIKON社の「NSR S610C」)を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Annularの条件により、40nmライン80nmピッチ形成用のマスクパターンを介して露光した。露光後、100℃で45秒間PEBを行った。その後、2.38質量%のTMAH水溶液により現像し、水で洗浄し、乾燥し、ラインアンドスペースのポジ型のレジストパターンを形成した。このレジストパターン形成の際、ターゲット寸法が40nmの1対1ラインアンドスペースのマスクを介して形成した線幅が、線幅40nmの1対1ラインアンドスペースに形成される露光量を最適露光量とした。なお、レジストパターンの測長は、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「CG4000」)を用いて行った。
<評価>
上記調製した各感放射線性樹脂組成物について、感度、LWR性能、MEEF性能、形成されるレジストパターンの断面形状の矩形性を下記方法に従い評価した。評価結果を表3に示す。
[感度]
上記求めた最適露光量を感度とした。感度は、50mJ/cm以下の場合は「A(良好)」と、50mJ/cmを超えた場合は「B(不良)」と評価できる。
[LWR性能]
上記形成したレジストパターンを、上記走査型電子顕微鏡を用いて、パターン上部から観察した。ライン幅を任意のポイントで計50点測定し、それらの測定値の分布から標準偏差の3倍の値を算出し、その算出値をLWR性能(nm)とした。LWR性能は、5.5nm以下の場合は「A(良好)」と、5.5nmを超える場合は「B(不良)」と評価できる。
[MEEF性能]
上記走査型電子顕微鏡を用い、上記最適露光量において、5種類のマスクサイズ(48.0nmLine/100nmPitch、49.0nmLine/100nmPitch、50.0nmLine/100nmPitch、51.0nmLine/100nmPitch、52.0nmLine/100nmPitch)で解像されるレジストパターンの線幅を測定した。横軸をマスクサイズ、縦軸を各マスクサイズで形成された線幅として、得られた測定値をプロットし、最小二乗法により算出した近似直線の傾きを求め、この傾きをMEEF性能とした。MEEF性能は、その値が1に近いほど良好であることを示す。MEEF性能は、4.7以下の場合は「A(良好)」と、4.7を超える場合は「B(不良)」と評価できる。
[断面形状の矩形性]
上記走査型電子顕微鏡を用いて、レジストパターンを観察し、パターン上部のライン幅xとパターン下部のライン幅yを測定し、これらの比x/yの値を算出した。このx/y値を、レジストパターンの任意のポイントの計10点について測定し、これらの相加平均値([x/y])を求め、断面形状の矩形性の指標とした。断面形状の矩形性は、0.9≦[x/y]≦1.1の場合は「A(良好)」と、[x/y]<0.9又は1.1<[x/y])の場合は「B(不良)」と評価できる。
Figure 0006319291
表3の結果から明らかなように、実施例の感放射線性樹脂組成物によれば、LWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性はいずれも良好であるのに対し、比較例の感放射線性樹脂組成物では、LWR性能、MEEF性能及び断面形状の矩形性はいずれも不良であった。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、優れたMEEF性能を発揮しつつ、LWRが小さく、断面形状の矩形性に優れたレジストパターンを形成することができる。本発明の感放射線性酸発生剤は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。本発明の化合物は、当該感放射線性酸発生剤として好適に用いることができる。従って、これらは、半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイスのリソグラフィ工程のパターンの形成において好適に用いることができる。

Claims (11)

  1. 酸解離性基を含む構造単位を有する重合体、及び
    感放射線性酸発生剤
    を含有し、
    上記感放射線性酸発生剤が、下記式(1)で表される化合物を含む感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006319291
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、環状構造を有する炭素数3〜20の1価の有機基である。R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。環状構造を有する有機基である上記R 及びR 並びに有機基である上記R 、R 及びR は、これらのうちの2つ以上が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数〜20の環構造の一部を表してもよい。nは、1〜4の整数である。Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。)
  2. 上記nが1である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 上記Rが水素原子である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 上記R及びRが水素原子である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. 上記Rが、炭化水素基である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  6. 上記Rが、炭化水素基である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  7. 上記Mの放射線分解性オニウムカチオンが、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンである請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  8. 上記酸解離性基を含む構造単位が、下記式(2)で表される請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006319291
    (式(2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数3〜20の脂環構造を表す。)
  9. レジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜を露光する工程、及び
    上記露光されたレジスト膜を現像する工程
    を有し、
    上記レジスト膜を請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物により形成するレジストパターン形成方法。
  10. 下記式(1)で表される化合物を含む感放射線性酸発生剤。
    Figure 0006319291
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、環状構造を有する炭素数3〜20の1価の有機基である。R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。環状構造を有する有機基である上記R 及びR 並びに有機基である上記R 、R 及びR は、これらのうちの2つ以上が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数〜20の環構造の一部を表してもよい。nは、1〜4の整数である。Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。)
  11. 下記式(1)で表される化合物。
    Figure 0006319291
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、環状構造を有する炭素数3〜20の1価の有機基である。R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。環状構造を有する有機基である上記R 及びR 並びに有機基である上記R 、R 及びR は、これらのうちの2つ以上が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数〜20の環構造の一部を表してもよい。nは、1〜4の整数である。Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。)
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