JP2015042700A - ゴム用老化防止剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴム用老化防止物質を含むゴム用老化防止剤を提供する。【解決手段】ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤。ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているとは、固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定において、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間が、粒状のポリマーと相溶していないゴム用老化防止物質の1H緩和時間とは異なり、かつ、ゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間と略同一であるゴム用老化防止剤。【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム用老化防止剤に関する。
特許文献1には、ゴム用老化防止物質として、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンが記載されている。
従来のゴム用老化防止物質自体をそのままの状態で含む加硫ゴム組成物では、その老化防止効果が、持続性の面において、必ずしも十分に満足できない場合があった。
本発明は、以下の発明を含む
[1]ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤。
[2]固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定において、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間が、粒状のポリマーと相溶していないゴム用老化防止物質の1H緩和時間とは異なり、かつ、ゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間と略同一である[1]に記載のゴム用老化防止剤。
[3]フェドロス(Fedors)法により算出した粒状のポリマーの溶解パラメーター値とゴム用老化防止物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が3以下である[1]又は[2]に記載のゴム用老化防止剤。
[4]ゴム用老化防止物質が、式(I)で示される化合物である[1]〜[3]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
(式(I)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又はアルキル基を表す。)
[5]ポリマーが、架橋ポリマーである[1]〜[4]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
[6]ポリマーが、ホモポリマーである[1]〜[5]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
[7]粒状のポリマーの1次粒子の平均粒子径が、0.01μm〜20μmである[1]〜[6]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
[8]溶融したゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとを混合し、得られた混合物を冷却させることを特徴とするゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤の製造方法。
[9]ゴム用老化防止物質が溶解した溶液と粒状のポリマーとを混合し、得られた混合物から溶媒を除去することを特徴とするゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤の製造方法。
[1]ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤。
[2]固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定において、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間が、粒状のポリマーと相溶していないゴム用老化防止物質の1H緩和時間とは異なり、かつ、ゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間と略同一である[1]に記載のゴム用老化防止剤。
[3]フェドロス(Fedors)法により算出した粒状のポリマーの溶解パラメーター値とゴム用老化防止物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が3以下である[1]又は[2]に記載のゴム用老化防止剤。
[4]ゴム用老化防止物質が、式(I)で示される化合物である[1]〜[3]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
(式(I)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又はアルキル基を表す。)
[5]ポリマーが、架橋ポリマーである[1]〜[4]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
[6]ポリマーが、ホモポリマーである[1]〜[5]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
[7]粒状のポリマーの1次粒子の平均粒子径が、0.01μm〜20μmである[1]〜[6]のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
[8]溶融したゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとを混合し、得られた混合物を冷却させることを特徴とするゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤の製造方法。
[9]ゴム用老化防止物質が溶解した溶液と粒状のポリマーとを混合し、得られた混合物から溶媒を除去することを特徴とするゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤の製造方法。
本発明のゴム用老化防止剤は、その老化防止効果の持続性が向上する。
本発明における「ゴム用老化防止物質」は、ゴム製品の老化を防ぎ、その寿命を長くする目的で配合される有機物質である。「ゴム用老化防止物質」としては、特に限定されないが、例えば、ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の第436頁〜第443頁に記載されるもの等を挙げることができる。具体的には、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(以下、6PPDと略する場合がある)、アニリンとアセトンとの反応の生成物(以下、TMDQと略する場合がある)、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−)ジヒドロキノリン)(例えば、松原産業社製「アンチオキシダントFR」)、合成ワックス(例えば、パラフィンワックス等)、植物性ワックス、式(I)で示される化合物、式(II)で示される化合物等が挙げられる。中でも、好ましくは、比較的低分子量(例えば、分子量が150〜400程度)の物質である。
より好ましくは、式(I)で示される化合物、又は、式(II)で示される化合物である。
より好ましくは、式(I)で示される化合物、又は、式(II)で示される化合物である。
(式(I)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又はアルキル基を表す。)
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基等の炭素数1〜13のアルキル基が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基である。
(式(II)中、R2は、水素原子又は、アルキル基を表す。R3は、水素原子又はアルコキシ基を表す)
R2で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基等の炭素数1〜13のアルキル基が挙げられる。
R3で表されるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基等の炭素数1〜13のアルコキシ基が挙げられる。
R2で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基等の炭素数1〜13のアルキル基が挙げられる。
R3で表されるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基等の炭素数1〜13のアルコキシ基が挙げられる。
より具体的には、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(以下、IPPDと略する場合がある)、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(以下、ETMDQと略する場合がある)、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン等を挙げることができる。
粒状のポリマーにおける粒状の具体例としては、ペレット状、顆粒状、タブレット状、略球状、略半球状、フレーク状等が挙げられ、略球状又は略半球状が好ましい。粒状のポリマーの一次粒子径の平均粒子径は、通常、0.01μm〜5mmである。ゴムへの分散性の観点から、好ましくは、0.01μm〜20μmであり、より好ましくは0.01μm〜10μmであり、さらに好ましくは0.01μm〜8μmである。
粒状のポリマーにおけるポリマーは、制限されないが、フェドロス法により算出したポリマーの溶解パラメーター値が、ゴム用老化物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が3以下であるポリマーが好ましい。より好ましくは、ゴム用老化物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が2.5以下であるポリマーであり、さらに好ましくは、ゴム用老化物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が2以下であるポリマーである。
粒状のポリマーにおけるポリマーは、ホモポリマーであってもよいし、コポリマーであってもよく、ホモポリマーが好ましい。
コポリマーの構成単位の配列は制限されず、例えば、ランダム、ブロック、交互等が挙げられる。
コポリマーの構成単位の配列は制限されず、例えば、ランダム、ブロック、交互等が挙げられる。
粒状のポリマーにおけるポリマーは、架橋していてもよいし、架橋していなくてもよく、架橋していることが好ましい。
ポリマーとしては、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと略する場合がある)、ポリスチレン(以下、PSと略する場合がある)、ポリカプロラクトン、ポリブチルアクリレート(以下、PBAと略する場合がある)、ポリブタジエン等が挙げられる。
コポリマーとしては、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート共重合体、ブチルアクリレート−(2−エチルヘキシル)アクリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体(以下、MS樹脂と略する場合がある)、スチレン−ブタジエン共重合体(以下、SBRと略する場合がある)、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素化物、スチレン−イソプレンのブロック共重合体、スチレン−イソプレンのブロック共重合体の水素化物等が挙げられる。
コポリマーとしては、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート共重合体、ブチルアクリレート−(2−エチルヘキシル)アクリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体(以下、MS樹脂と略する場合がある)、スチレン−ブタジエン共重合体(以下、SBRと略する場合がある)、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素化物、スチレン−イソプレンのブロック共重合体、スチレン−イソプレンのブロック共重合体の水素化物等が挙げられる。
本発明における溶解パラメーターは、Polymer Engineering and Science, Vol. 14, No.2, P.147-P.154に記載されているR. F. Ferorsによる溶解パラメーターの算出方法(フェドロス法)により算出されたものであって、粒状のポリマーに関する溶解パラメーター値とゴム用老化防止剤を構成するゴム用老化防止物質の溶解パラメーター値が近いことが好ましい。さらに好ましくはフェドロス法により算出した粒状のポリマーの溶解パラメーター値とゴム用老化防止剤を構成するゴム用老化防止物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が3以下である。
例えば、ゴム用老化防止物質が6PPDの場合、フェドロス法により算出した溶解パラメーター値は20.1である。したがって、ポリメチルメタクリレート(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値20.3)、ポリスチレン(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値20.9)、ポリカプロラクトン(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値21.8)、ポリブチルアクリレート、(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値20.0)、ポリイソプロピレン(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値17.4)、ポリブタジエン等(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値17.7)が好ましい。
さらに、市販のポリメチルメタクリレートとしては、例えば、住友化学株式会社製「スミペックス(登録商標)LG」等の熱可塑性樹脂が挙げられる。また、粒状の架橋ポリメチルメタクリレートの市販品としては、例えば、SUNJIN Chemical社製「SUNPMMA-COCO170」、「SUNPMMA-P」、アイカ工業株式会社製「Ganz Pearl(登録商標)PM-030S」等が挙げられる。
さらに、コアシェル構造を有する粒状のポリマーの市販品としては、例えば、ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社製「Paraloid(登録商標)KM-365」「Paraloid(登録商標)KM-355」「Paraloid(登録商標)KM-357P」「Paraloid(登録商標)EXL-2313」等が挙げられる。
例えば、ゴム用老化防止物質が6PPDの場合、フェドロス法により算出した溶解パラメーター値は20.1である。したがって、ポリメチルメタクリレート(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値20.3)、ポリスチレン(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値20.9)、ポリカプロラクトン(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値21.8)、ポリブチルアクリレート、(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値20.0)、ポリイソプロピレン(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値17.4)、ポリブタジエン等(フェドロス法により算出した溶解パラメーター値17.7)が好ましい。
さらに、市販のポリメチルメタクリレートとしては、例えば、住友化学株式会社製「スミペックス(登録商標)LG」等の熱可塑性樹脂が挙げられる。また、粒状の架橋ポリメチルメタクリレートの市販品としては、例えば、SUNJIN Chemical社製「SUNPMMA-COCO170」、「SUNPMMA-P」、アイカ工業株式会社製「Ganz Pearl(登録商標)PM-030S」等が挙げられる。
さらに、コアシェル構造を有する粒状のポリマーの市販品としては、例えば、ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社製「Paraloid(登録商標)KM-365」「Paraloid(登録商標)KM-355」「Paraloid(登録商標)KM-357P」「Paraloid(登録商標)EXL-2313」等が挙げられる。
本発明のゴム用老化防止剤は、ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶している。このようなゴム用老化防止物質とポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤は、従来知られておらず、新規である。
2種類以上のポリマーが混合している場合、フェドロス法により算出したゴム用老化物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が、より小さいポリマーとゴム用老化防止物質とが相溶する傾向にある。
本発明のゴム用老化防止剤における粒状のポリマーの相溶量としては、通常、ゴム用老化防止物質6質量部に対して、粒状のポリマー0.1〜20質量部であり、好ましくは、粒状のポリマー0.1〜12質量部であり、さらに好ましくは、粒状のポリマー0.1〜6質量部である。
本発明のゴム用老化防止剤は、下記(1)または(2)の方法により製造することができる。
(1)ゴム用老化防止物質を溶融し、溶融したゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとを混合し、該混合物を固化することで本発明のゴム用老化防止剤を得ることができる。また、ゴム用老化防止剤を粉砕することで、望ましいサイズのゴム用老化防止剤を得ることができる。
ゴム用老化物質を溶融させる温度は制限されないが、ゴム用老化物質の融点以上の温度とすることが好ましい。
(2)ゴム用老化防止物質を溶媒に溶解した後、得られた溶液と粒状のポリマーとを混合し、該混合物から溶媒を除去して、固形分を固化することで本発明のゴム用老化防止剤を得ることができる。また、ゴム用老化防止剤を粉砕することで、望ましいサイズのゴム用老化防止剤を得ることができる。
溶媒としては、ゴム用老化防止物質を溶解でき、且つ、除去が可能であるものであれば、限定されないが、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール溶媒等を挙げることができる。
ゴム用老化物質を溶融させる温度は制限されないが、ゴム用老化物質の融点以上の温度とすることが好ましい。
(2)ゴム用老化防止物質を溶媒に溶解した後、得られた溶液と粒状のポリマーとを混合し、該混合物から溶媒を除去して、固形分を固化することで本発明のゴム用老化防止剤を得ることができる。また、ゴム用老化防止剤を粉砕することで、望ましいサイズのゴム用老化防止剤を得ることができる。
溶媒としては、ゴム用老化防止物質を溶解でき、且つ、除去が可能であるものであれば、限定されないが、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール溶媒等を挙げることができる。
ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶していることは、固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定により、容易に確認することができる。具体的には以下のように確認する。
(i)ゴム用老化防止物質の1H緩和時間と、粒状のポリマーの1H緩和時間を測定する。
(ii)ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間及びゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間を測定する。
(iii)ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶していなければ、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間は変化しない。ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶すれば、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間が、粒状のポリマーと相溶していないゴム用老化防止物質の1H緩和時間とは異なり、かつ、ゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間と略同一である。略同一とは、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとの1H緩和時間の差の絶対値が0.1以下を意味する。
(i)ゴム用老化防止物質の1H緩和時間と、粒状のポリマーの1H緩和時間を測定する。
(ii)ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間及びゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間を測定する。
(iii)ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶していなければ、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間は変化しない。ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶すれば、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間が、粒状のポリマーと相溶していないゴム用老化防止物質の1H緩和時間とは異なり、かつ、ゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間と略同一である。略同一とは、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとの1H緩和時間の差の絶対値が0.1以下を意味する。
本発明のゴム用老化防止剤は、本発明のゴム用老化防止剤とゴム成分とを混合させることにより利用することができる。本発明のゴム用老化防止剤とゴム成分との混合方法は、本発明のゴム用老化防止剤とゴム成分とを混錬することが好ましい。混練は公知の手法で行なうことができる。本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物は、より一定の品質であり、より均一な加硫ゴム組成物を製造するために用いられるようなマスターバッチ(通常、加硫ゴム組成物を製造する前の、ゴム成分と多量の本発明のゴム用老化防止剤とが予備混練された粉粒体である、高濃度のゴム用老化防止物質を含有するゴム組成物等を挙げることができる。)であってもよい。本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物は、更に、充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、架橋剤、加硫促進剤成分等を含む混練したゴム組成物であってもよい。
本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物中の本発明のゴム用老化防止剤の含有量としては、ゴム成分100質量部に対して、通常、0.1質量部〜990質量部である。
本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物が更に、充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、架橋剤、加硫促進剤成分等を含む混練したゴム組成物である場合、本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物中の本発明のゴム用老化防止剤の含有量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して、0.1質量部〜50質量部であり、好ましくは、1質量部〜30質量部、より好ましくは、2質量部〜20質量部である。
本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物が加硫ゴム組成物を製造するために用いられるようなマスターバッチである場合、本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物中の本発明のゴム用老化防止剤の含有量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して、11質量部〜990質量部であり、好ましくは、31質量部〜990質量部であり、より好ましくは、51質量部〜600量部であり、特に好ましくは、60質量部〜500質量部である。
本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物が更に、充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、架橋剤、加硫促進剤成分等を含む混練したゴム組成物である場合、本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物中の本発明のゴム用老化防止剤の含有量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して、0.1質量部〜50質量部であり、好ましくは、1質量部〜30質量部、より好ましくは、2質量部〜20質量部である。
本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物が加硫ゴム組成物を製造するために用いられるようなマスターバッチである場合、本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物中の本発明のゴム用老化防止剤の含有量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して、11質量部〜990質量部であり、好ましくは、31質量部〜990質量部であり、より好ましくは、51質量部〜600量部であり、特に好ましくは、60質量部〜500質量部である。
ゴム成分としては、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、脱蛋白天然ゴム及びその他の変性天然ゴム、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、イソプレン・イソブチレン共重合ゴム(IIR)、エチレン・プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、ハロゲン化ブチルゴム(HR)等の各種の合成ゴム等を挙げることができる。好ましくは、天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム等の高不飽和性ゴム等である。より好ましくは、天然ゴム等である。また、天然ゴムとスチレン・ブタジエン共重合ゴムとの併用、天然ゴムとポリブタジエンゴムとの併用等、数種のゴム成分を組み合わせることも有効である。
天然ゴムとしては、RSS#1、RSS#3、TSR20、SIR20等のグレードの天然ゴム等を挙げることができる。
エポキシ化天然ゴムとしては、エポキシ化度10モル%〜60モル%のもの(具体的には、クンプーラン ガスリー社製ENR25、ENR50等)等を挙げることができる。
脱蛋白天然ゴムとしては、例えば、総窒素含有率が0.3質量%以下である脱蛋白天然ゴム等を挙げることができる。
変性天然ゴムとしては、天然ゴムに予め4−ビニルピリジン、N,N−ジアルキルアミノエチルアクリレート(具体的には、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート等)、2−ヒドロキシアクリレート等を反応させた極性基を含有する変性天然ゴム等を挙げることができる。
エポキシ化天然ゴムとしては、エポキシ化度10モル%〜60モル%のもの(具体的には、クンプーラン ガスリー社製ENR25、ENR50等)等を挙げることができる。
脱蛋白天然ゴムとしては、例えば、総窒素含有率が0.3質量%以下である脱蛋白天然ゴム等を挙げることができる。
変性天然ゴムとしては、天然ゴムに予め4−ビニルピリジン、N,N−ジアルキルアミノエチルアクリレート(具体的には、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート等)、2−ヒドロキシアクリレート等を反応させた極性基を含有する変性天然ゴム等を挙げることができる。
スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)としては、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の第210頁〜第211頁に記載されている乳化重合SBR及び溶液重合SBR等を挙げることができる。トレッド用ゴム組成物としては、溶液重合SBRが好ましい。更には、日本ゼオン社製「ニッポール(登録商標)NS116」等の4,4’−ビス−(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノンを用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、JSR社製「SL574」等のハロゲン化スズ化合物を用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、旭化成社製「E10」、「E15」等のシラン変性溶液重合SBRの市販品、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)及びアミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、又は、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等、の異なった複数の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、又は、それら複数の元素を有する溶液重合SBR等がより好ましい。
また、乳化重合SBR及び溶液重合SBRに重合した後、プロセスオイルやアロマオイル等のオイルを添加した油展SBRも、トレッド用ゴム組成物としては好ましくい。
また、乳化重合SBR及び溶液重合SBRに重合した後、プロセスオイルやアロマオイル等のオイルを添加した油展SBRも、トレッド用ゴム組成物としては好ましくい。
ポリブタジエンゴム(BR)としては、シス1,4結合が90%以上の高シスBR、シス結合が35%前後の低シスBR等の溶液重合BR等を挙げることができる。好ましくは、高ビニル含量の低シスBRである。更には、日本ゼオン製「Nipol(登録商標)BR 1250H」等スズ変性BRや、4,4’−ビス−(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、ハロゲン化スズ化合物、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)、アミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、又は、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等の異なった複数の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、又は、それら複数の元素を有する溶液重合BR等がより好ましい。
これらBRは、トレッド用ゴム組成物やサイドウォール用ゴム組成物として好ましい。尚、通常は、SBR及び/又は天然ゴムのブレンドで使用される。ブレンド比率としては、トレッド用ゴム組成物の場合には、総ゴム質量に対して、通常、SBR及び/又は天然ゴムが60質量%〜100質量%、BRが0質量%〜40質量%である。また、サイドウォール用ゴム組成物の場合には、通常、総ゴム質量に対して、SBR及び/又は天然ゴムが10質量%〜70質量%、BRが90質量%〜30質量%である。好ましくは、総ゴム質量に対して、天然ゴム40質量%〜60質量%と、BR60質量%〜40質量%とのブレンドである。この場合、変性SBRと非変性SBRとのブレンドや、変性BRと非変性BRとのブレンドも好ましい。
これらBRは、トレッド用ゴム組成物やサイドウォール用ゴム組成物として好ましい。尚、通常は、SBR及び/又は天然ゴムのブレンドで使用される。ブレンド比率としては、トレッド用ゴム組成物の場合には、総ゴム質量に対して、通常、SBR及び/又は天然ゴムが60質量%〜100質量%、BRが0質量%〜40質量%である。また、サイドウォール用ゴム組成物の場合には、通常、総ゴム質量に対して、SBR及び/又は天然ゴムが10質量%〜70質量%、BRが90質量%〜30質量%である。好ましくは、総ゴム質量に対して、天然ゴム40質量%〜60質量%と、BR60質量%〜40質量%とのブレンドである。この場合、変性SBRと非変性SBRとのブレンドや、変性BRと非変性BRとのブレンドも好ましい。
充填剤としては、ゴム分野で通常使用されているカーボンブラック、シリカ、タルク、クレイ、酸化チタン等を挙げることができる。好ましくは、カーボンブラック、シリカである。より好ましくは、カーボンブラックである。
カーボンブラックとしては、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の第494頁に記載されるものを挙げることができる。好ましくは、HAF(High Abrasion Furnace)、SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、FEF(Fast Extrusion Furnace)、MAF、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcing Furnace)等のカーボンブラックである。
タイヤトレッド用ゴム組成物の場合には、CTAB(Cetyl Tri-methyl Ammonium Bromide)表面積40m2/g〜250m2/g、窒素吸着比表面積20m2/g〜200m2/g、粒子径10nm〜50nmのカーボンブラックが好ましい。より好ましくは、CTAB表面積70m2/g〜180m2/gであるカーボンブラックである。具体的には、ASTMの規格において、N110、N220、N234、N299、N326、N330、N330T、N339、N343、N351等を挙げることができる。
また、カーボンブラックの表面にシリカを0.1質量%〜50質量%付着させた表面処理カーボンブラックも好ましく、カーボンブラックとシリカとの併用等、数種の充填剤の組み合わせたものがより好ましい。
タイヤトレッド用ゴム組成物の場合には、カーボンブラック単独又はカーボンブラックとシリカとの両方を好ましい。
カーカス用ゴム組成物・サイドウォール用ゴム組成物の場合には、CTAB表面積20m2/g〜60m2/g、粒子径40nm〜100nmのカーボンブラックが好ましい。具体的にはASTMの規格において、N330、N339、N343、N351,N550、N568、N582、N630、N642、N660、N662、N754、N762等を挙げることができる。
カーボンブラックとしては、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の第494頁に記載されるものを挙げることができる。好ましくは、HAF(High Abrasion Furnace)、SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、FEF(Fast Extrusion Furnace)、MAF、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcing Furnace)等のカーボンブラックである。
タイヤトレッド用ゴム組成物の場合には、CTAB(Cetyl Tri-methyl Ammonium Bromide)表面積40m2/g〜250m2/g、窒素吸着比表面積20m2/g〜200m2/g、粒子径10nm〜50nmのカーボンブラックが好ましい。より好ましくは、CTAB表面積70m2/g〜180m2/gであるカーボンブラックである。具体的には、ASTMの規格において、N110、N220、N234、N299、N326、N330、N330T、N339、N343、N351等を挙げることができる。
また、カーボンブラックの表面にシリカを0.1質量%〜50質量%付着させた表面処理カーボンブラックも好ましく、カーボンブラックとシリカとの併用等、数種の充填剤の組み合わせたものがより好ましい。
タイヤトレッド用ゴム組成物の場合には、カーボンブラック単独又はカーボンブラックとシリカとの両方を好ましい。
カーカス用ゴム組成物・サイドウォール用ゴム組成物の場合には、CTAB表面積20m2/g〜60m2/g、粒子径40nm〜100nmのカーボンブラックが好ましい。具体的にはASTMの規格において、N330、N339、N343、N351,N550、N568、N582、N630、N642、N660、N662、N754、N762等を挙げることができる。
かかる充填剤の使用量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して5質量部〜100質量部である。カーボンブラックのみを充填剤として使用する場合には、ゴム成分100質量部に対して30質量部〜80質量部が好ましい。またトレッド部材用途においてカーボンブラックとシリカとを充填剤として併用する場合には、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック5質量部〜60質量部が好ましい。
充填剤として使用するシリカとしては、例えば、CTAB比表面積50m2/g〜180m2/gのシリカ、窒素吸着比表面積50m2/g〜300m2/gのシリカ等を挙げることができる。具体的には、東ソー・シリカ社製「AQ」、「AQ−N」、デグッサ社製「ウルトラジル(登録商標)VN3」、「ウルトラジル(登録商標)360」、「ウルトラジル(登録商標)7000」、ローディア社製「ゼオシル(登録商標)115GR」、「ゼオシル(登録商標)1115MP」、「ゼオシル(登録商標)1205MP」、「ゼオシル(登録商標)Z85MP」等の市販品等を挙げることができる。また、pHが6〜8であるシリカやナトリウムを0.2質量%〜1.5質量%含むシリカ、真円度が1〜1.3の真球状シリカ、ジメチルシリコーンオイル等のシリコーンオイル、エトキシシリル基を含有する有機ケイ素化合物、エタノールやポリエチレングリコール等のアルコールで表面処理したシリカ、二種類以上の異なった窒素吸着比表面面積を有するシリカ等を配合することが好ましい。
かかる充填剤の使用量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して10質量部〜120質量部である。
また、シリカを配合する場合には、ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラック5質量部〜50質量部を配合することがよい。シリカ/カーボンブラックの配合比率としては、通常、0.7/1〜1/0.1である。
また、充填剤としてシリカを用いる場合には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステルフェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン及び3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランからなる群から選択される1種以上のシランカップリング剤等、シリカと結合可能なケイ素等の元素又はアルコシキシラン等の官能基を有する化合物を添加することが好ましい。具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)等を挙げることができる。
これらの化合物の添加時期は特に限定されないが、シリカと同時期にゴムに配合することが好ましい。配合量としては、通常、シリカの質量に対して2質量%〜10質量%であり、好ましくは、7質量%〜9質量%である。
前記の化合物をゴムに配合する際の配合温度としては、通常、80℃〜200℃であり、好ましくは、110℃〜180℃である。
尚、充填剤としてシリカを用いる場合には、シリカ、シリカと結合可能なケイ素等の元素又はアルコシキシラン等の官能基を有する化合物に加えて、エタノール、ブタノール、オクタノール等の1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ポリエーテルポリオール等の2価以上のアルコール、N−アルキルアミン、アミノ酸、分子末端がカルボキシル変性又はアミン変性された液状ポリブタジエン、等を配合してもよい。
また、シリカを配合する場合には、ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラック5質量部〜50質量部を配合することがよい。シリカ/カーボンブラックの配合比率としては、通常、0.7/1〜1/0.1である。
また、充填剤としてシリカを用いる場合には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステルフェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン及び3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランからなる群から選択される1種以上のシランカップリング剤等、シリカと結合可能なケイ素等の元素又はアルコシキシラン等の官能基を有する化合物を添加することが好ましい。具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)等を挙げることができる。
これらの化合物の添加時期は特に限定されないが、シリカと同時期にゴムに配合することが好ましい。配合量としては、通常、シリカの質量に対して2質量%〜10質量%であり、好ましくは、7質量%〜9質量%である。
前記の化合物をゴムに配合する際の配合温度としては、通常、80℃〜200℃であり、好ましくは、110℃〜180℃である。
尚、充填剤としてシリカを用いる場合には、シリカ、シリカと結合可能なケイ素等の元素又はアルコシキシラン等の官能基を有する化合物に加えて、エタノール、ブタノール、オクタノール等の1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ポリエーテルポリオール等の2価以上のアルコール、N−アルキルアミン、アミノ酸、分子末端がカルボキシル変性又はアミン変性された液状ポリブタジエン、等を配合してもよい。
酸化亜鉛の使用量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して1質量部〜15質量部であり、好ましくは、1質量部〜8質量部である。
ステアリン酸の使用量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部〜10質量部であり、好ましくは、1質量部〜5質量部が挙げられる。
架橋剤としては、硫黄等を挙げることができる。硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等を挙げることができる。好ましくは、粉末硫黄等が挙げられる。また、ベルト用部材等の硫黄量が多いタイヤ部材に用いる場合には、不溶性硫黄等が好ましい。尚、上記の硫黄には加硫促進剤は含まれないものとする。硫黄の使用量としては、通常、ゴム成分100質量部に対して0.3質量部〜5質量部であり、好ましくは、0.5質量部〜3質量部である。
加硫促進剤としては、例えば、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の第412頁〜第413頁に記載されるチアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤等を挙げることができる。
具体的には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)等を挙げることができる。また、公知の加硫剤であるモルフォリンジスルフィドを用いることもできる。
充填剤としてカーボンブラックを用いる場合には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)のいずれかとジフェニルグアニジン(DPG)とを併用することが好ましい。
充填剤としてシリカとカーボンブラックとを併用する場合には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)のいずれかとジフェニルグアニジン(DPG)とを併用することが好ましい。
充填剤としてカーボンブラックを用いる場合には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)のいずれかとジフェニルグアニジン(DPG)とを併用することが好ましい。
充填剤としてシリカとカーボンブラックとを併用する場合には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)のいずれかとジフェニルグアニジン(DPG)とを併用することが好ましい。
硫黄と加硫促進剤との比率としては、通常、質量比で硫黄/加硫促進剤=2/1〜1/2である。
天然ゴムを主とするゴム部材において耐熱性を向上させる方法である硫黄/加硫促進剤の質量比を1以下にするEV加硫は、耐熱性向上が必要な用途において好ましい。
天然ゴムを主とするゴム部材において耐熱性を向上させる方法である硫黄/加硫促進剤の質量比を1以下にするEV加硫は、耐熱性向上が必要な用途において好ましい。
その他として、ゴム分野で通常用いられている各種の配合剤を配合してもよい。かかる配合剤としては、オイル;ステアリン酸等の脂肪酸類;日塗化学社製のクマロン樹脂G−90(軟化点80℃〜100℃)、神戸油化学工業社製のプロセスレジンAC8(軟化点95℃)等のクマロン・インデン樹脂;テルペン樹脂、テルペン・フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等のテルペン系樹脂;三菱ガス化学社製「ニカノール(登録商標)HP−100」(軟化点105〜125℃)等のキシレン・ホルムアルデヒド樹脂;荒川化学社製の「エステルガム」シリーズ、「ネオトール」シリーズ等のロジン誘導体;水素添加ロジン誘導体;ノボラック型アルキルフェノール系樹脂;レゾール型アルキルフェノール系樹脂;C5系石油樹脂;液状ポリブタジエン;を挙げることができる。
上記のオイルとしては、プロセスオイル、植物油脂等を挙げることができる。
プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等を挙げることができる。
本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物は、通常、本発明のゴム用老化防止剤とゴム成分と架橋剤とを混練して得られるゴム組成物を熱処理して得られる。熱処理における温度は、通常、120℃〜180℃である。熱処理は、通常、常圧又は加圧下で行えばよい。
プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等を挙げることができる。
本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物は、通常、本発明のゴム用老化防止剤とゴム成分と架橋剤とを混練して得られるゴム組成物を熱処理して得られる。熱処理における温度は、通常、120℃〜180℃である。熱処理は、通常、常圧又は加圧下で行えばよい。
本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物は、タイヤ用として好適に用いられる。
タイヤとしては、例えば、空気入りタイヤ、ソリッドタイヤ等を挙げることができる。
また、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物は、タイヤを構成する各部材、即ち、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物で被覆されたスチールコードを含むタイヤ用ベルト、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物で被覆されたカーカス繊維コードを含むタイヤ用カーカス、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物を含むタイヤ用サイドウォール、タイヤ用インナーライナー、タイヤ用キャップトレッド又はタイヤ用アンダートレッドとしても好適に用いられる。
タイヤとしては、例えば、空気入りタイヤ、ソリッドタイヤ等を挙げることができる。
また、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物は、タイヤを構成する各部材、即ち、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物で被覆されたスチールコードを含むタイヤ用ベルト、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物で被覆されたカーカス繊維コードを含むタイヤ用カーカス、本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物を含むタイヤ用サイドウォール、タイヤ用インナーライナー、タイヤ用キャップトレッド又はタイヤ用アンダートレッドとしても好適に用いられる。
本発明のゴム用老化防止剤を含む加硫ゴム組成物は、タイヤ等のゴム材料の長寿命化を図ることができる。また、当該加硫ゴム組成物は、上記のタイヤ用途のみならず、エンジンマウント、ストラットマウント、ブッシュ、エグゾーストハンガー等の自動車用防振ゴムとしても使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例で使用したゴム用老化防止物質および粒状のポリマーは、以下の通りである。
<ゴム用老化防止物質>
6PPD:住友化学社製 アンチゲン(登録商標)6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
<粒状のポリマー>
ポリマー(A):ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)社製 Paraloid(登録商標) KM-365 (コアシェル構造、コア:ブチルアクリレート−スチレン共重合体、シェル:架橋メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体、球状、粒子径:0.1〜0.4μm)
ポリマー(B):ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)社製 Paraloid(登録商標) KM-357P (コアシェル型、コア:PBA、シェル:架橋メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート共重合体、球状、粒子径:0.3〜0.5μm)
ポリマー(C):ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)社製 Paraloid(登録商標) EXL-2313 (コアシェル型、コア:PBA、シェル:架橋メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体、球状、粒子径:0.4〜0.7μm)
ポリマー(D):SUNJIN Chemical社製 SUNPMMA-COCO170 (架橋PMMA、粒子径:8μm)
ポリマー(E):SUNJIN Chemical社製 SUNPMMA-P (架橋PMMA、粒子径:8μm)
ポリマー(F):住友化学社製 Sumipex LG(PMMA、ペレット状、粒子径5mm)
<ゴム用老化防止物質>
6PPD:住友化学社製 アンチゲン(登録商標)6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
<粒状のポリマー>
ポリマー(A):ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)社製 Paraloid(登録商標) KM-365 (コアシェル構造、コア:ブチルアクリレート−スチレン共重合体、シェル:架橋メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体、球状、粒子径:0.1〜0.4μm)
ポリマー(B):ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)社製 Paraloid(登録商標) KM-357P (コアシェル型、コア:PBA、シェル:架橋メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート共重合体、球状、粒子径:0.3〜0.5μm)
ポリマー(C):ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)社製 Paraloid(登録商標) EXL-2313 (コアシェル型、コア:PBA、シェル:架橋メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体、球状、粒子径:0.4〜0.7μm)
ポリマー(D):SUNJIN Chemical社製 SUNPMMA-COCO170 (架橋PMMA、粒子径:8μm)
ポリマー(E):SUNJIN Chemical社製 SUNPMMA-P (架橋PMMA、粒子径:8μm)
ポリマー(F):住友化学社製 Sumipex LG(PMMA、ペレット状、粒子径5mm)
実施例1(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質1質量部を仕込み、メタノールを4.8質量部加えて溶融させたのち、ポリマー(A) 3質量部を加えた。得られた混合物を室温、窒素下で24時間攪拌した。得られた反応混合物から溶媒を除去し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(1)を得た。
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質1質量部を仕込み、メタノールを4.8質量部加えて溶融させたのち、ポリマー(A) 3質量部を加えた。得られた混合物を室温、窒素下で24時間攪拌した。得られた反応混合物から溶媒を除去し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(1)を得た。
実施例2(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質3質量部を仕込み、70℃に加熱し、溶融させたのち、ポリマー(A) 1.615質量部を加えた。得られた混合物を70℃、窒素下で3時間攪拌した。得られた反応混合物を室温に戻し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(2)を得た。
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質3質量部を仕込み、70℃に加熱し、溶融させたのち、ポリマー(A) 1.615質量部を加えた。得られた混合物を70℃、窒素下で3時間攪拌した。得られた反応混合物を室温に戻し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(2)を得た。
実施例3(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質3質量部を仕込み、メタノールを4.8質量部加えて溶融させたのち、ポリマー(D) 1.615質量部を加えた。得られた混合物を室温、窒素下で24時間攪拌した。得られた反応混合物から溶媒を除去し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(3)を得た。
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質3質量部を仕込み、メタノールを4.8質量部加えて溶融させたのち、ポリマー(D) 1.615質量部を加えた。得られた混合物を室温、窒素下で24時間攪拌した。得られた反応混合物から溶媒を除去し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(3)を得た。
実施例4(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
粒状のポリマー(D)をポリマー(E)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、ゴム用老化防止剤(4)を得た。
粒状のポリマー(D)をポリマー(E)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、ゴム用老化防止剤(4)を得た。
実施例5(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質3質量部を仕込み、メタノールを4.8質量部加えて溶融させたのち、ポリマー(C) 3質量部を加えた。得られた混合物を室温、窒素下で24時間攪拌した。得られた反応混合物から溶媒を除去し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(5)を得た。
300mLの丸底フラスコにゴム用老化防止物質3質量部を仕込み、メタノールを4.8質量部加えて溶融させたのち、ポリマー(C) 3質量部を加えた。得られた混合物を室温、窒素下で24時間攪拌した。得られた反応混合物から溶媒を除去し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(5)を得た。
実施例6(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
ポリマー(C)をポリマー(B)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、ゴム用老化防止剤(6)を得た。
ポリマー(C)をポリマー(B)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、ゴム用老化防止剤(6)を得た。
実施例7(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
ポリマー(C)をポリマー(A)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、ゴム用老化防止剤(7)を得た。
ポリマー(C)をポリマー(A)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、ゴム用老化防止剤(7)を得た。
実施例8(本発明のゴム用老化防止剤の製造)
60mLのラボプラストミルにポリマー(F) 3質量部を仕込み、180℃に加熱し、ゴム用老化防止物質を 1質量部を加えた。得られた混合物を180℃、窒素下で1時間混練した。得られた混合物を室温に戻し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(8)を得た。
60mLのラボプラストミルにポリマー(F) 3質量部を仕込み、180℃に加熱し、ゴム用老化防止物質を 1質量部を加えた。得られた混合物を180℃、窒素下で1時間混練した。得られた混合物を室温に戻し、固化させた後に粉砕し、ゴム用老化防止剤(8)を得た。
<固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定によるゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとの相溶の確認>
それぞれの試料の1H飽和回復時間を、それぞれの試料の相が変化しない温度で、固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法により測定した。測定装置は、日本電子社製JNM−ECA400を用いた。得られたデータに対しては、日本電子社製Delta(ver5)ソフトウェアを用いて、フーリエ/逆ラプラス変換を行うことによりROSYスペクトルを得た。逆ラプラス変換のアルゴリズムにはSPLMODを用いた。
ゴム用老化防止剤(1)を以下の条件で測定した。
Contact time: 5.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ゴム用老化防止剤(1)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図1に示す。
6PPDを以下の条件で測定した。
Contact time: 3.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
6PPDの固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図2に示す。 ポリマー(A)を以下の条件で測定した。
Contact time: 2.5msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ポリマー(A)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測の結果を図3に示す。
ゴム用老化防止剤(8)を以下の条件で測定した。
Contact time: 1.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ゴム用老化防止剤(8)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図4に示す。
ポリマー(F)を以下の条件で測定した。
Contact time: 3.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ポリマー(F)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図5に示す。
固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定により得られたデータに対して、日本電子社製Delta(ver5)ソフトウェアを用いて、回帰計算解析(Curve Analysis)を行うことにより、1H緩和時間を得た。
図1〜図5のそれぞれの1H緩和時間を以下の表に示した。
それぞれの試料の1H飽和回復時間を、それぞれの試料の相が変化しない温度で、固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法により測定した。測定装置は、日本電子社製JNM−ECA400を用いた。得られたデータに対しては、日本電子社製Delta(ver5)ソフトウェアを用いて、フーリエ/逆ラプラス変換を行うことによりROSYスペクトルを得た。逆ラプラス変換のアルゴリズムにはSPLMODを用いた。
ゴム用老化防止剤(1)を以下の条件で測定した。
Contact time: 5.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ゴム用老化防止剤(1)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図1に示す。
6PPDを以下の条件で測定した。
Contact time: 3.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
6PPDの固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図2に示す。 ポリマー(A)を以下の条件で測定した。
Contact time: 2.5msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ポリマー(A)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測の結果を図3に示す。
ゴム用老化防止剤(8)を以下の条件で測定した。
Contact time: 1.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ゴム用老化防止剤(8)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図4に示す。
ポリマー(F)を以下の条件で測定した。
Contact time: 3.0msec
d1: 5sec
Interval: 0.1〜10sec(10ステップ)
MAS: 6kHz
ポリマー(F)の固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定の結果を図5に示す。
固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定により得られたデータに対して、日本電子社製Delta(ver5)ソフトウェアを用いて、回帰計算解析(Curve Analysis)を行うことにより、1H緩和時間を得た。
図1〜図5のそれぞれの1H緩和時間を以下の表に示した。
以下、本発明のゴム用老化防止剤を用いたゴム組成物について、具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、ゴム組成物の製造における加硫時間は、JIS K 6300−2に準拠して測定されたゴム組成物の90%加硫時間(tc(90))より5分間延長した時間とした。
参考例1(ゴム組成物の製造)
10Lのニーダーに市販の天然ゴム(製品名:SMR−CV60、標準マレーシアゴム)とブタジエンゴム(製品名:JSR BR01、JSR株式会社製)との両者をそれぞれ50質量部投入し、2分間混練した。得られた混練物に、表2に示す原料を加えた後、更に10分間混練することにより、ゴム組成物(a)を得た。なお、混練機からのゴム組成物(a)の排出温度は95℃であった。
10Lのニーダーに市販の天然ゴム(製品名:SMR−CV60、標準マレーシアゴム)とブタジエンゴム(製品名:JSR BR01、JSR株式会社製)との両者をそれぞれ50質量部投入し、2分間混練した。得られた混練物に、表2に示す原料を加えた後、更に10分間混練することにより、ゴム組成物(a)を得た。なお、混練機からのゴム組成物(a)の排出温度は95℃であった。
参考例2(ゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム組成物(C1)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム組成物(C1)を得た。
参考例3(ゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、6PPD 3質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム組成物(C2)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、6PPD 3質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム組成物(C2)を得た。
実施例9(本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(1)4.5質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(1)を含むゴム組成物(1)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(1)4.5質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(1)を含むゴム組成物(1)を得た。
実施例10(本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(2)4.5質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(2)を含むゴム組成物(2)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(2)4.5質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(2)を含むゴム組成物(2)を得た。
実施例11(本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(3)4.62質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(3)を含むゴム組成物(3)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(3)4.62質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(3)を含むゴム組成物(3)を得た。
実施例12(本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(4)4.62質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(4)を含むゴム組成物(4)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(4)4.62質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(4)を含むゴム組成物(4)を得た。
実施例13本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(5)6質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(5)を含むゴム組成物(5)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(5)6質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(5)を含むゴム組成物(5)を得た。
実施例14(本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(6)6質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(6)を含むゴム組成物(6)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、ゴム用老化防止剤(6)6質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(6)を含むゴム組成物(6)を得た。
実施例15(本発明のゴム用老化防止剤を含むゴム組成物の製造)
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部とゴム用老化防止剤(7)6質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(7)を含むゴム組成物(7)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部とゴム用老化防止剤(7)6質量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム用老化防止剤(7)を含むゴム組成物(7)を得た。
測定方法<ゴム用老化防止物質の移行と引張物性の測定>
ゴム組成物のゴム用老化防止物質の移行量を以下のようにして測定した。
まず、ゴム組成物(C1)から製造されるブランク用シート4枚、およびゴム組成物から製造される測定用シート4枚について、各シートの初期重量を測定した。
ゴム組成物のゴム用老化防止物質の移行量を以下のようにして測定した。
まず、ゴム組成物(C1)から製造されるブランク用シート4枚、およびゴム組成物から製造される測定用シート4枚について、各シートの初期重量を測定した。
図6は、ゴム組成物のゴム用老化防止物質の移行量を測定する方法を説明する図である。重量測定後の8枚のシート(測定用シート1〜4、ブランク用シート5〜8)を積層した後、アルミ板9、10で積層したシートを挟み、当該積層物の全体をアルミラミネート11で包んだ。このようにして得られたアルミホイルおよびアルミラミネート梱包体の上に、約3kgの錘12を載せた。
錘が載せられた梱包体を25℃の恒温室内に6日間放置した後、アルミホイルおよびアルミラミネート梱包を開封して各シートを取り出し、そして各シートの重量を測定した。ゴム用老化防止物質の移行量は、ブランク用シートの初期重量からの重量変化とした。結果を下記表2に示す。
なお、別途、各シートからゴム用老化防止物質を抽出・定量した結果、前記の重量変化はゴム用老化防止物質の移行によるものであることが確認された。
また、ゴム用老化防止物質の拡散係数については、株式会社コロナ社発行の笛木和雄訳「固体内の拡散」の第14項の式(1・19)より求めた。
なお、別途、各シートからゴム用老化防止物質を抽出・定量した結果、前記の重量変化はゴム用老化防止物質の移行によるものであることが確認された。
また、ゴム用老化防止物質の拡散係数については、株式会社コロナ社発行の笛木和雄訳「固体内の拡散」の第14項の式(1・19)より求めた。
また、ゴム組成物の引張物性をJIS K6250及び、K6251-2004に基づき、以下の示す方法で求めた。
老化防止物質を含む加硫ゴム組成物からなるシート1枚(厚み2mm±0.2mm)を、試験室温度23℃±2℃、湿度50%±10%の恒温恒湿試験室に一晩(16時間以上)保管した。保管後JISK6251-2004のダンベル3号の大きさの試験片を各ゴムスラブシートから伸張方向が熱履方向に垂直になるように8個打ち抜き、左から偶数本目の4本のみを試験に用いた。試験温度23℃±2℃の試験室内で引張速度500±50mm/minで引張した。
試験機は島津製作所のAGS-20kNGを用い、解析プログラムTrapeziumXを用いて値を算出した。なおTS(引張強さ)は、試験片を切断するまでに引っ張ったときに記録される最大の引張力を試験片の初期断面積で除した値を示す。
老化防止物質を含む加硫ゴム組成物からなるシート1枚(厚み2mm±0.2mm)を、試験室温度23℃±2℃、湿度50%±10%の恒温恒湿試験室に一晩(16時間以上)保管した。保管後JISK6251-2004のダンベル3号の大きさの試験片を各ゴムスラブシートから伸張方向が熱履方向に垂直になるように8個打ち抜き、左から偶数本目の4本のみを試験に用いた。試験温度23℃±2℃の試験室内で引張速度500±50mm/minで引張した。
試験機は島津製作所のAGS-20kNGを用い、解析プログラムTrapeziumXを用いて値を算出した。なおTS(引張強さ)は、試験片を切断するまでに引っ張ったときに記録される最大の引張力を試験片の初期断面積で除した値を示す。
試験例1
測定方法に基づき、ゴム組成物(C2)の移行速度及び引張物性を測定した。結果を表3に示す。
測定方法に基づき、ゴム組成物(C2)の移行速度及び引張物性を測定した。結果を表3に示す。
実施例16
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(2)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(2)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(2)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(2)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
実施例17
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(3)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(3)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(3)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(3)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
実施例18
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(4)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(4)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(4)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(4)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
実施例19
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(5)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(5)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(5)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(5)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
実施例20
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(6)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(6)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(6)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(6)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
実施例21
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(7)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(7)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(7)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(7)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表2に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1と比較した相対値を表3に示した。
比較例1
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、6PPD3質量部と、ポリマー(A)1.5重量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム組成物(C3)を得た。
ゴム組成物(a)163.5質量部と、酸化亜鉛3質量部と、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS))0.8質量部と、硫黄1.5質量部と、6PPD3質量部と、ポリマー(A)1.5重量部とを、ロール設定温度60℃のオープンロール機で混練することにより、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を145℃で、加熱プレス成形することにより、幅15.5cm、長さ16.0cm、厚さ2mmのシート形状の、ゴム組成物(C3)を得た。
比較例2
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(C3)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(C3)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表4に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1及び実施例16と比較した相対値を表4に示した。
ゴム組成物(C2)をゴム組成物(C3)に変更したこと以外は試験例1と同様にして、ゴム組成物(C3)のゴム用老化防止物質の移行量及び引張物性を測定した。結果を表4に示す。なお、試験例1の移行速度及び引張物性を100%とし、試験例1及び実施例16と比較した相対値を表4に示した。
本発明のゴム用老化防止剤は、その老化防止効果の持続性が向上する。
1,2,3,4 本ゴム用老化防止剤とゴム成分と架橋剤とを含む加硫ゴム組成物から製造されるシート
5,6,7,8 本ゴム用老化防止剤を含まない加硫ゴム組成物から製造されるシート
9,10 アルミ板
11 アルミラミネート
12 錘
5,6,7,8 本ゴム用老化防止剤を含まない加硫ゴム組成物から製造されるシート
9,10 アルミ板
11 アルミラミネート
12 錘
Claims (9)
- ゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤。
- 固体NMRの1H飽和回復13C−CPMAS法測定において、ゴム用老化防止剤中のゴム用老化防止物質の1H緩和時間が、粒状のポリマーと相溶していないゴム用老化防止物質の1H緩和時間とは異なり、かつ、ゴム用老化防止剤中の粒状のポリマーの1H緩和時間と略同一である請求項1に記載のゴム用老化防止剤。
- フェドロス(Fedors)法により算出した粒状のポリマーの溶解パラメーター値とゴム用老化防止物質の溶解パラメーター値との差の絶対値が3以下である請求項1又は2に記載のゴム用老化防止剤。
- ポリマーが、架橋ポリマーである請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
- ポリマーが、ホモポリマーである請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
- 粒状のポリマーの1次粒子の平均粒子径が、0.01μm〜20μmである請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム用老化防止剤。
- 溶融したゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとを混合し、得られた混合物を冷却させることを特徴とするゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤の製造方法。
- ゴム用老化防止物質が溶解した溶液と粒状のポリマーとを混合し、得られた混合物から溶媒を除去することを特徴とするゴム用老化防止物質と粒状のポリマーとが相溶しているゴム用老化防止剤の製造方法。
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