JP2002180391A - セルロースパルプの漂白助剤および漂白方法 - Google Patents

セルロースパルプの漂白助剤および漂白方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロースパルプの酸素漂白またはオゾン漂
白工程において漂白効果が高く、十分な白色度が得られ
る漂白助剤を提供する。 【解決手段】 溶解度パラメーターが14〜24の水溶
性高分子(A)および/または10時間半減期温度が6
0〜170℃の過酸化物(D)、並びにノニオン性界面
活性剤(B)および/またはアニオン性界面活性剤
(C)を組み合わせてなることを特徴とする漂白助剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースパルプ
の酸素漂白またはオゾン漂白用の漂白助剤およびそれを
用いる漂白方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木材や非木材(草本類等)のリグノセル
ロース物質からパルプを製造する工程における漂白方法
としては、アルカリまたは亜硫酸塩で蒸解した後、酸素
ガスまたはオゾンガス漂白を行う方法が広く知られてい
る(「紙およびパルプ 製紙の化学と技術」(第一巻
分冊)、373〜477頁および640〜671頁、中
外産業調査会編(1986年))。酸素やオゾン漂白工
程においては、使用される酸素やオゾンの量の低減のた
め、および同じラインで行われる他の漂白工程(塩素、
次亜塩素酸塩、二酸化塩素および/または過酸化水素等
を使用する漂白工程)の漂白剤使用量の低減のため、ノ
ニオン性界面活性剤を漂白助剤として使用する方法が知
られている(特開平9−1951191号公報)。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、従来の漂白
助剤は、リグニンの分解が不十分であるため十分な白色
度が得られないか、または分解は十分にされても生成し
たリグニン分解物がセルロースに再付着し易いため十分
な白色度が得られないなどの問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、セルロー
スパルプの酸素漂白またはオゾン漂白工程において、リ
グニンの分解促進を図り、さらにリグニン分解物がセル
ロースに再付着しにくくする漂白助剤を得るべく鋭意研
究を重ねた結果、特定の化合物の組み合わせを漂白助剤
として使用することにより、リグニンの分解促進とリグ
ニン分解物の再付着防止が可能になり、その結果、漂白
効果を大幅に向上することができた。
【0005】すなわち、本発明は、溶解度パラメーター
が14〜24の水溶性高分子(A)および/または10
時間半減期温度が60〜170℃の過酸化物(D)、並
びにノニオン性界面活性剤(B)および/またはアニオ
ン性界面活性剤(C)を組み合わせてなることを特徴と
するセルロースパルプの酸素またはオゾン漂白用の漂白
助剤;および、セルロースパルプを該漂白助剤の存在下
に漂白する方法、である。
【0006】本発明の水溶性高分子(A)の溶解度パラ
メーター(以下SP値という)は式(1)表される。 δ=(ΔH/V)1/2 (1) ただし、(1)式中、δはSP値、ΔHはモル蒸発熱
(cal)、Vはモル体積(cm3)である。ここで、
SP値は、「POLYMER ENGINEERING
AND SCIENCE,1974,Vol.14,
No.2,Robert F.Fedors.(151
〜153頁)」に記載の原子団のモル蒸発熱(Δei
の合計(ΔH)とモル体積(Δvi)の合計(V)から
算出することができる。
【0007】(A)が単独重合体の場合、そのSP値は
(A)の構成単位の組成から算出できる。また、(A)
が共重合体の場合は、そのSP値は、それぞれの構成単
位のそれぞれのSP値を構成単位のモル比(モル比の総
和=1.0)と乗じた和(構成単位に基づく平均値;以
下「平均SP値」と記載する)を算出することで得られ
る。
【0008】本発明において、水溶性高分子(A)の溶
解度パラメーター(SP値)は通常14〜24であり、
16〜22であることが好ましい。SP値が14未満ま
たは24を越えるものは漂白工程で分解したリグニンの
分散性に劣り、十分な再吸着防止効果が得られない。
【0009】水溶性高分子(A)としては、水溶性アニ
オン性ポリマー、水溶性ノニオン性ポリマー、水溶性カ
チオン性ポリマーおよび水溶性両性ポリマーからなる群
から選ばれる1種以上のポリマーが挙げられる。ここ
で、水溶性とは、水100gに対する溶解度が25℃で
20g以上であることである。なお、溶解度は30g以
上であることが好ましい。
【0010】水溶性アニオン性ポリマーとしては、アニ
オン性基を1分子中に少なくとも1個以上有する水溶性
ポリマーであればよく、ラジカル重合系の水溶性アニオ
ン性ポリマー、非ラジカル重合系の水溶性アニオン性ポ
リマー、および天然物系の水溶性アニオン性ポリマー等
が挙げられる。
【0011】ラジカル重合系の水溶性アニオン性ポリマ
ーを構成するアニオン性ビニル単量体(a1)として
は、以下のものが挙げられる。
【0012】(a11)カルボキシル基含有ビニル単量
体 モノカルボン酸基含有ビニル単量体、例えば、不飽和モ
ノカルボン酸[(メタ)アクリル酸(アクリル酸から誘
導される構成単位のSP値:以下<SP値>と略す=1
4.0、{メタクリル酸の<SP値>:以下メチル置換体
の場合の<SP値>を{ }内に示す=11.2}、α−
メチル(メタ)アクリル酸(<SP値>=12.5{1
1.5})、クロトン酸(<SP値>=12.5)、桂皮
酸(<SP値>=12.7)など]、不飽和ジカルボン酸
のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル[マレイン酸
モノアルキルエステル(<SP値>=13.2〜10.
7)、フマル酸モノアルキルエステル(<SP値>=1
3.2〜10.7)、イタコン酸モノアルキルエステル
(<SP値>=12.6〜10.6)など];ジカルボン
酸基含有ビニル単量体、例えば、マレイン酸(<SP値>
=16.4)、フマル酸(<SP値>=16.4)、イタ
コン酸(<SP値>=15.1)、シトラコン酸(<SP
値>=14.9)などが挙げられる。
【0013】(a12)スルホン酸基含有ビニル単量体 例えば、炭素数2〜6のアルケンスルホン酸[ビニルス
ルホン酸(<SP値>=12.3)、(メタ)アリルスル
ホン酸(<SP値>=11.4{10.6})など]、炭
素数6〜12の芳香族ビニル基含有スルホン酸[α−メ
チルスチレンスルホン酸(<SP値>=11.4)な
ど]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル系単
量体[スルホプロピル(メタ)アクリレート(<SP値>
=11.5{11.0})、2−(メタ)アクリロイル
オキシエタンスルホン酸(<SP値>=11.9{11.
3})など]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミ
ド系単量体[2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸(<SP値>=11.8{11.
4})など]、スルホン酸基と水酸基を含有するビニル
単量体[3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシ
プロパンスルホン酸(<SP値>=16.3{15.
3})、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスル
ホン酸(<SP値>=13.5)、3−(メタ)アクリロ
イルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(<S
P値>=14.2{13.3})など]、アルキル(炭
素数3〜18)アリルスルホコハク酸エステル[ドデシ
ルアリルスルホコハク酸エステル(<SP値>=10.
1)など]が挙げられる。
【0014】(a13)硫酸エステル基含有ビニル単量
体 例えば、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチ
レン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロッ
クでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル
(<SP値>=9.0〜12.4{9.0〜12.
2})、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチ
レン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロッ
クでもよい)ビスフェノールAモノ(メタ)アクリレー
トの硫酸エステル(<SP値>=9.4〜13.0{9.
4〜12.7})などが挙げられる。
【0015】(a14)燐酸基含有ビニル単量体 具体的には、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭
素数2〜6)燐酸モノエステル[例えば、(メタ)アク
リロイルオキシエチルホスフェート(<SP値>=12.
6{11.9})]、(メタ)アクリロイルオキシホス
ホン酸類[例えば、2−アクリロイルオキシエチルホス
ホン酸(<SP値>=12.3)]などが挙げられる。
【0016】アニオン性水溶性ポリマーを構成するアニ
オン性ビニル単量体としては、これら(a1)の1価金
属塩、2価金属塩、アミン塩もしくはアンモニウム塩で
もよい。1価金属としては、ナトリウム、カリウム等の
アルカリ金属が挙げられ、2価金属としては、カルシウ
ム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などが
挙げられる。アミンとしては、モノ−、ジ−もしくはト
リ−のアルキル(炭素数1〜8)アミン類、例えば、モ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンな
ど;モノ−、ジ−もしくはトリ−のアルカノール(炭素
数1〜8)アミン類、例えば、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミンなど;
複素環アミン、例えば、ピリジン、モルホリンなどを挙
げることができる。
【0017】アニオン性水溶性ポリマーを構成する単量
体としては、アニオン性ビニル単量体(a1)以外に、
ノニオン性ビニル単量体(n1)から構成されてもよ
い。ノニオン性ビニル単量体としては、水溶性〜親水性
を示すノニオン性ビニル単量体(n11)として、下記
の(n111)〜(n113)、および疎水性ビニル単
量体(n12)として、(n121)〜(n128)の
ビニル単量体が挙げられる。
【0018】(n11)水溶性〜親水性を示すノニオン
性ビニル単量体 (n111)アミド基含有ビニル単量体;非置換もしく
はモノアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリル
アミド、例えば(メタ)アクリルアミド(<SP値>=1
9.2{16.3})、N−メチル(メタ)アクリルア
ミド(<SP値>=13.8{12.7})、N−エチル
(メタ)アクリルアミド(<SP値>=12.9{12.
0})、N−i−プロピル(メタ)アクリルアミド(<
SP値>=12.0{11.4})、N−n−およびi
−ブチル(メタ)アクリルアミド(<SP値>=11.7
および11.6{11.2および11.1}など;ジア
ルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド、
例えばN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド(<S
P値>=12.3{11.5}、N,N−ジエチル(メ
タ)アクリルアミド(<SP値>=11.3{10.
8})、N,N−ジn−ブチル(メタ)アクリルアミド
(<SP値>=10.4{10.1});N−ビニルカル
ボン酸アミド、例えばN−ビニルホルムアミド(<SP
値>=17.2)、N−ビニルアセトアミド(<SP値>
=13.8)、N−ビニル−n−およびi−プロピオニ
ルアミド(<SP値>=12.2および12.0)、N−
ビニルヒドロキシアセトアミド(<SP値>=19.
0);などが挙げられる。
【0019】(n112)ヒドロキシル基含有ビニル単
量体;例えば、ヒドロキシル基含有芳香族ビニル単量体
[p−ヒドロキシスチレン(<SP値>=14.7)な
ど]、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)ア
クリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト(<SP値>=14.5{13.5})、2または3−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(<SP値>=
13.6{12.9})など]、モノ−またはジ−ヒド
ロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリル
アミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリル
アミド(<SP値>=20.8{18.7})、N,N−
ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド(<SP
値>=15.7{14.9})、N,N−ジ−2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリルアミド(<SP値>=1
4.3{13.8})など]、ビニルアルコール(酢酸
ビニル単位の加水分解により形成される)(<SP値>=
19.1)、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)
アリルアルコール(<SP値>=15.8{13.
9})、クロチルアルコール(<SP値>=13.9)、
イソクロチルアルコール(<SP値>=13.9)、1−
オクテノール(<SP値>=11.4)、1−ウンデセノ
ール(<SP値>=10.7)など]、炭素数4〜12の
アルケンジオール[1−ブテン−3−オール(<SP値>
=16.3)、2−ブテン−1−オール(<SP値>=1
5.4)、2−ブテン−1,4−ジオール(<SP値>=
19.1)など]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜
6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル[2−ヒド
ロキシエチルプロペニルエーテル(<SP値>=14.
8)など]、多価(3〜8価)アルコール(アルカンポ
リオール、その分子内もしくは分子間脱水物、糖類、例
えばグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ソルビタン、ジグリセリン、蔗糖)のアルケニル
(炭素数3〜10)エーテルもしくは(メタ)アクリレ
ート[蔗糖(メタ)アリルエーテル(<SP値>=20.
2{18.7})]等が挙げられる。
【0020】(n113)ポリオキシアルキレン鎖含有
ビニル単量体;ポリアルキレングリコール(アルキレン
基の炭素数2〜4、重合度2〜50)、もしくはポリオ
キシアルキレンポリオール[上記3〜8価のアルコール
のポリオキシアルキレンエーテル(アルキル基の炭素数
2〜4、重合度2〜100)]、またはそれらのアルキ
ル(炭素数1〜6)エーテルの(メタ)アクリレート、
例えば、ポリエチレングリコール(分子量100〜30
0)モノ(メタ)アクリレート(<SP値>=11.1〜
13.2{10.9〜12.6})、ポリプロピレング
リコール(分子量130〜500)モノ(メタ)アクリ
レート(<SP値>=9.8〜12.0{9.8〜11.
6})、メトキシポリエチレングリコール(分子量11
0〜310)(メタ)アクリレート(<SP値>=9.8
〜10.4{9.7〜10.0})、ラウリルアルコー
ルエチレンオキシド付加物(2〜30モル)(メタ)ア
クリレート(<SP値>=9.4{9.3})、モノ(メ
タ)アクリル酸ポリオキシエチレン(分子量150〜2
30)ソルビタン(<SP値>=14.2〜15.8{1
4.0〜15.5})等が挙げられる。
【0021】(n12)疎水性ビニル単量体 (n121)エポキシ基含有ビニル単量体;例えば、グ
リシジル(メタ)アクリレート(<SP値>=13.0
{11.5})、グリシジル(メタ)アリルエーテル
(<SP値>=10.0{9.5})等が挙げられる。
【0022】(n122)ハロゲン元素含有ビニル単量
体;例えば、塩化ビニル(<SP値>=11.0)、臭化
ビニル(<SP値>=11.2)、塩化ビニリデン(<S
P値>=9.9)、塩化(メタ)アリル(<SP値>=1
0.4{9.7})、ハロゲン化スチレン(ジクロルス
チレン(<SP値>=12.5)など)等が挙げられる。
【0023】(n123)ビニルエステル、ビニルエー
テル、ビニルケトン類;炭素数2〜12の飽和脂肪酸の
ビニルエステル、例えば酢酸ビニル(<SP値>=10.
6)、プロピオン酸ビニル(<SP値>=10.2)、酪
酸ビニル(<SP値>=10.0)、オクタン酸ビニル
(<SP値>=9.4)など;炭素数1〜12のアルキ
ル、アリールもしくはアルコキシアルキルのビニルエー
テル、例えば、メチルビニルエーテル(<SP値>=8.
7)、エチルビニルエーテル(<SP値>=8.6)、プ
ロピルビニルエーテル(<SP値>=8.6)、ブチルビ
ニルエーテル(<SP値>=8.6)、2−エチルヘキシ
ルビニルエーテル(<SP値>=8.4)、ビニルフェニ
ルエーテル(<SP値>=10.8)、ビニル2−メトキ
シエチルエーテル(<SP値>=9.0)、ビニル2−ブ
トキシエチルエーテル(<SP値>=8.8)など;炭素
数1〜8のアルキルもしくはアリールのビニルケトン、
例えば、ビニルメチルケトン(<SP値>=11.1)、
ビニルエチルケトン(<SP値>=9.4)、ビニルフェ
ニルケトン(<SP値>=11.9)などが挙げられる。
【0024】(n124)不飽和カルボン酸のエステ
ル;不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸、クロ
トン酸など]の炭素数1〜30のアルキル、シクロアル
キルもしくはアラルキルエステル、例えば、炭素数1〜
30のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレー
ト[メチル(メタ)アクリレート(<SP値>=10.6
{9.9})、エチル(メタ)アクリレート(<SP値>
=10.2{9.7})、n−およびi−プロピル(メ
タ)アクリレート(<SP値>=10.0および9.7
{9.6および9.4})、n−、i−およびt−ブチ
ル(メタ)アクリレート(<SP値>=9.8、9.6お
よび9.4{9.5、9.3および9.1})、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート(<SP値>=9.2
{9.0})、ヘプタデシル(メタ)アクリレート(<
SP値>=9.0{8.9})、エイコシル(メタ)ア
クリレート(<SP値>=9.0{8.9})など]、不
飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸、イタコン
酸など)の炭素数1〜8のアルキルジエステル[ジメチ
ルマレエート(<SP値>=11.1)、ジメチルフマレ
ート(<SP値>=11.1)、ジエチルマレエート(<
SP値>=10.6)、ジオクチルマレエート(<SP値
>=9.4)など]が挙げられる。
【0025】(n125)脂肪族炭化水素系ビニル単量
体;炭素数2〜20のアルケン[エチレン(<SP値>=
8.6)、プロピレン(<SP値>=8.0)、ブテン
(<SP値>=8.2)、イソブチレン(<SP値>=7.
7)、ペンテン(<SP値>=8.3)、ヘプテン(<S
P値>=8.3)、ジイソブチレン(<SP値>=7.
7)、オクテン(<SP値>=8.4)、ドデセン(<S
P値>=8.4)、オクタデセン(<SP値>=8.5)
など]、並びに炭素数4〜12のアルカジエン[ブタジ
エン(<SP値>=8.6)、イソプレン(<SP値>=
8.2)、1,4−ペンタジエン(<SP値>=10.
6)、1,6ヘプタジエン(<SP値>=9.8)、1,
7−オクタジエン(<SP値>=9.6)など]が挙げら
れる。 (n126)脂環式炭化水素系ビニル単量体;シクロヘ
キセン(<SP値>=10.1)、(ジ)シクロペンタジ
エン(<SP値>=19.2)、ピネン(<SP値>=1
1.3)、リモネン(<SP値>=9.6)、インデン
(<SP値>=12.3)、ビニルシクロヘキセン(<S
P値>=11.5)、エチリデンビシクロヘプテン(<S
P値>=11.5)などが挙げられる。 (n127)芳香族炭化水素系ビニル単量体;例えば、
スチレン(<SP値>=10.6)、α−メチルスチレン
(<SP値>=10.1)、ビニルトルエン(<SP値>=
10.3)、2,4−ジメチルスチレン(<SP値>=1
0.1)、4−エチルスチレン(<SP値>=10.
1)、4−イソプロピルスチレン(<SP値>=9.
8)、4−ブチルスチレン(<SP値>=9.8)、4−
フェニルスチレン(<SP値>=11.1)、4−シクロ
ヘキシルスチレン(<SP値>=10.6)、4−ベンジ
ルスチレン(<SP値>=10.9)、4−クロチルベン
ゼン(<SP値>=9.9)、2−ビニルナフタレン(<
SP値>=12.0)などが挙げられる。 (n128)ニトリル基またはニトロ基含有ビニル単量
体;(メタ)アクリロニトリル(<SP値>=14.4
{12.7})、シアノスチレン(<SP値>=13.
1)、4−ニトロスチレン(<SP値>=11.6)など
が挙げられる。
【0026】ラジカル重合系の水溶性アニオン性ポリマ
ーで、SP値が14〜24の重合体の具体例としては、 前述のアニオン性ビニル単量体(a1)に属する単量
体のうちSP値が14〜24の単量体一種類のみからな
る単独重合体;ポリマレイン酸ジナトリウム(SP値=
16.2)、ポリイタコン酸ジナトリウム(SP値=1
5.1)、ポリ3−アクリルアミド−2−ヒドロキシプ
ロパンスルホン酸(SP値=16.3)など、 (a1)に属する二種類以上の単量体からなる共重合
体であって、平均SP値が14〜24のもの;ポリマレ
イン酸ジナトリウム/アクリル酸ナトリウム(モル比5
0/50)共重合体(SP値=15.2)、ポリマレイ
ン酸ジナトリウム/ビニルスルホン酸ナトリウム(モル
比50/50)(SP値=14.7)など、 (a1)に属する一種もしくは二種以上の単量体、並
びに(n1)および(n2)に属する一種もしくは二種
以上の単量体からなる共重合体であって、平均SP値が
14〜24のもの;アクリル酸ナトリウム/アクリルア
ミド(モル比40/60)共重合体(SP値=17.
2)、アクリル酸ナトリウム/ヒドロキシエチルメタク
リレート(モル比90/10)(SP値=14.2)な
ど、 重合後に変性して新たなアニオン性基を導入した重合
体、例えば、(メタ)アクリルアミドまたは(メタ)ア
クリロニトリル系の重合体を加水分解(過酸化水素水溶
液、または/およびアルカリ性化合物水溶液による加水
分解など)してカルボン酸基を導入したものであって平
均SP値が14〜24のものなど;が挙げられる。
【0027】共重合体の場合のアニオン性ビニル単量体
(a1)とノニオン性ビニル単量体(n1)の割合(重
量%)はポリマーが水溶性である範囲でかつSP値が1
4〜24であればいずれでもよいが、ノニオン性ビニル
単量体が(n11)のみの場合、通常(a1)/(n1
1)=100/0〜5/95であり、ノニオン性ビニル
単量体が(n12)のみの場合は(a1)/(n12)
=100/0〜60/40である。また、(n11)と
(n12)を併用する場合は、通常、(n11)と(n
12)の割合(重量%)は下記式(1)、好ましくは下
記式(2)を満足する範囲にあり、残りが(a1)であ
る。 (n12)≦(−40/95)×(n11)+40 (1) (n12)≦(−25/95)×(n11)+25 (2) また、アニオン性基1個あたりのポリマーの数平均分子
量[GPC(ゲルパーミェーションクロマトグラフィ
ー)測定による]は、通常50,000を越えない。
【0028】非ラジカル重合系の水溶性アニオン性ポリ
マーとしては、アニオン性のホルムアルデヒド樹脂[例
えば、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸(塩)ホルマ
リン縮合物(縮合度2〜20)(SP値=14.6)、
4−ヒドロキシナフタレンスルホン酸(塩)ホルマリン
縮合体(縮合度2〜20)(SP値=15.3)]、ア
ニオン性基含有ポリエステル[ジカルボン酸成分および
/またはジオール成分の少なくとも一部としてスルホン
酸基含有ジカルボン酸(スルホコハク酸、スルホイソフ
タル酸、3,5−カルボメトキシベンゼンスルホン酸な
ど)および/またはスルホン酸基含有ジオール(2,5
−ビスヒドロキシエトキシベンゼンスルホン酸)を用い
て得られる水溶性ポリエステル、例えば1,5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸とエチレングリコールの縮合
物(SP値=15.1)など]、アニオン性基含有ポリ
ウレタン[活性水素原子含有成分の少なくとも一部とし
てアニオン性基含有化合物(例えば特公昭42−241
92号公報に記載の塩形成性の基または塩様の基を有す
る化合物)を用いてアニオン性基を導入した水溶性ポリ
ウレタン、例えばスルホン酸基含有ポリウレタン{1,
3−ジヒドロキシプロパン2−スルホン酸とエチレンジ
イソシアネートの重合体(SP値=14.3)}、カル
ボキシル基含有ポリウレタン{1,3−ジヒドロキシ2
−メチルプロパン2−カルボン酸とジエチレンジイソシ
アネートの重合体(SP値=14.7)}など]等が挙
げられる。
【0029】天然系の水溶性アニオン性ポリマーとして
は、多糖類系のアニオン性ポリマー、例えばカルボキシ
ル基含有ポリマー[カルボキシメチルセルロース(置換
度0.5〜3.0:SP値=20.7〜14.1)、カ
ルボキシエチルセルロース(置換度0.5〜2.4:S
P値=20.6〜14.0)、アルギン酸(SP値=2
2.8)(塩)、カルボキシメチルキチン(SP値=1
5.4)など]、硫酸基含有ポリマー[コンドロイチン
硫酸(SP値=19.2)、硫酸化キトサン(SP値=
18.1)、ヒアルロン酸(SP値=20.1)および
硫酸セルロース(SP値=15.6)など)など]、燐
酸デンプン(SP値=19.2)、セルロースの無機酸
エステル(硝酸セルロース(SP値=17.8);およ
び、タンパク質系のアニオン性ポリマー、例えばポリア
スパラギン酸(SP値=16.5)(塩)等が挙げられ
る。その他、「高分子凝集剤」(大森英三著、高分子刊
行会昭和50年1月10日発行)60〜90頁に記載の
アニオン性凝集剤が使用できる。
【0030】水溶性アニオン性ポリマーのうちで、好ま
しいものはラジカル重合系および天然物系のものであ
る。ラジカル重合系の水溶性アニオン性ポリマーのう
ち、好ましいものは、カルボキシル基、スルホン酸基、
硫酸エステル基もしくは燐酸エステル基のいずれか1種
以上を含有するビニル単量体を必須構成単量体とするポ
リマーである。天然物系の水溶性アニオン性ポリマーの
うち、好ましいものはカルボキシル基または硫酸エステ
ル基を含有するものであり、とりわけ好ましいものはカ
ルボキシメチルセルロースおよびポリアスパラギン酸
(塩)である。
【0031】水溶性ノニオン性ポリマーとしては、ラジ
カル重合系の水溶性ノニオン性ポリマー、非ラジカル系
の水溶性ノニオン性ポリマーおよび天然物系の水溶性ノ
ニオン性ポリマーが挙げられる。
【0032】ラジカル重合系の水溶性ノニオン性ポリマ
ーを構成する単量体としては、前述のノニオン性ビニル
単量体(n1)のうち、水溶性のポリマーが得られる
(n11)より選ばれる1種以上の単量体から構成され
ることが好ましいが、水溶性を保つ範囲で、その他のノ
ニオン性ビニル単量体(n12)から構成されていても
よい。単独重合体の具体例としては、ポリアクリルアミ
ド(SP値=19.2)、ポリN−ビニルホルムアミド
(SP値=17.2)などが挙げられる。共重合体の場
合の(n11)と(n12)の割合(重量%)は通常、
(n11)/(n12)=30/70〜100/0、好
ましくは50/50〜100/0である。また、疎水性
のノニオン性ビニル単量体(n12)を構成単位の一部
または全部とする重合体を、高分子反応、例えばケン化
反応などによって水溶性または親水性の構成単位に変換
して得られる水溶性高分子でもよい。これらの高分子と
しては、ポリビニルアルコール(例えば、ポリ酢酸ビニ
ルのケン化度60〜100%のもの、数平均分子量5,
000〜200,000、SP値=19.1〜14.
2)、およびエチレン/酢酸ビニル共重合体のケン化物
などが挙げられる。
【0033】非ラジカル重合系の水溶性ノニオン性ポリ
マーとしては、水溶性ナイロン樹脂(コハク酸とN,
N’ジヒドロキシメチルエチレンジアミンの縮合体(S
P値=16.4など)、水溶性ポリウレタン樹脂[ポリ
オールの少なくとも一部として水溶性ポリオール、例え
ばエチレングリコール、オキシエチレン基を主体とする
ポリオキシアルキレンポリオール(オキシエチレン基の
含量50重量%以上、重合度2〜100)を用いて得ら
れる水溶性ポリウレタン樹脂、例えばエチレンジイソシ
アネートとエチレングリコールの重合体(SP値=1
4.4)]などが挙げられる。
【0034】天然物系の水溶性ノニオン系ポリマーとし
ては、多糖類系のノニオン性ポリマー、例えば水溶性デ
ンプン(SP値=23.5)、ヒドロキシエチルセルロ
ース(SP値=19.3)、ヒドロキシプロピルセルロ
ース(SP値=18.0)、メチルセルロース(SP値
=17.4)またはエチルセルロース(SP値=16.
2)等のセルロース誘導体が挙げられる。
【0035】水溶性のノニオン性ポリマーのうち、好ま
しいものはラジカル重合系のものであり、さらに好まし
いものは、アミド基、ヒドロキシル基もしくはポリオキ
シアルキレン鎖のいずれか1種以上を含有するビニル単
量体を必須構成単量体とする重合体、特にポリビニルア
ルコールである。
【0036】水溶性カチオン性有機ポリマーとしては、
カチオン性基を1分子中に少なくとも1個以上有する水
溶性ポリマーであればよく、ラジカル重合系の水溶性カ
チオン性ポリマー、非ラジカル重合系の水溶性カチオン
性ポリマー、および水溶性天然物カチオン性ポリマー等
が挙げられる。
【0037】ラジカル重合系の水溶性カチオン性有機ポ
リマーを構成するカチオン性のビニル単量体(c1)と
しては、以下のものが挙げられる。
【0038】(c11)1〜3級アミノ基含有ビニル単
量体;1級アミノ基含有ビニル単量体、例えば、炭素数
3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン(<
SP値>=11.1)、クロチルアミン(<SP値>=1
0.2)など)]、アミノアルキル(炭素数2〜6)
(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレ
ート(<SP値>=11.8{11.1})など]、2級
アミノ基含有ビニル単量体、例えば、アルキル(炭素数
1〜6)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アク
リレート[t−ブチルアミノエチルメタクリレート(<
SP値>=9.8{9.5})、メチルアミノエチル
(メタ)アクリレート(<SP値>=10.1{9.
7})など]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン
[ジ(メタ)アリルアミン(<SP値>=11.2{1
0.0})など]、3級アミノ基含有ビニル単量体、例
えば、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭
素数2〜6)(メタ)アクリレート[ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート(<SP値>=9.8{9.
4})、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート
(<SP値>=9.6{9.4})など、ジアルキル(炭
素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)
アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド(<SP値>=10.9{10.5})、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミド(<SP値>=1
0.4{10.1} )など]、3級アミノ基含有芳香
族ビニル系単量体[N,N−ジメチルアミノスチレン
(<SP値>=9.9)など]、含窒素複素環含有ビニル
系単量体[モルホリノエチル(メタ)アクリレート(<
SP値>=11.0)、4−ビニルピリジン(<SP値>
=12.0)、2−ビニルピリジン(<SP値>=12.
0)、N−ビニルピロール(<SP値>=10.9)、N
−ビニルピロリドン(<SP値>=12.8)、N−ビニ
ルチオピロリドン(<SP値>=13.4)など]、およ
びこれらの塩酸塩、硫酸塩、燐酸塩、低級カルボン酸塩
(炭素数1〜8)が挙げられる。
【0039】(c12)第4級アンモニウム塩基含有ビ
ニル単量体;例えば、前述の(c1)に記載した3級ア
ミノ基含有ビニル単量体を、4級化剤(炭素数1から1
2のアルキルクロライド、ジアルキル硫酸、ジアルキル
カーボネート、およびベンジルクロライド等)を用いて
4級化したものなどが挙げられる。具体的には、アルキ
ル(メタ)アクリレート系第4級アンモニウム塩として
は、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド(<SP値>=9.4{9.
2})、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチル
アンモニウムクロライド(<SP値>=9.2{9.
0})、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド(<SP値>=10.0
{9.9})、(メタ)アクリロイルオキシエチルメチ
ルモルホリノアンモニウムクロライド(<SP値>=1
0.2{10.0})など;アルキル(メタ)アクリル
アミド系第4級アンモニウム塩としては、例えば、(メ
タ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウム
クロライド(<SP値>=10.6{10.4})、(メ
タ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウム
クロライド(<SP値>=10.4{10.0})、(メ
タ)アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド(<SP値>=11.0{10.7})
など;その他の第4級アンモニウム塩基含有ビニル系単
量体としては、例えば、ジメチルジアリルアンモニウム
メチルサルフェート(<SP値>=10.3)、トリメチ
ルビニルフェニルアンモニウムクロライド(<SP値>=
9.6)などが挙げられる。
【0040】ラジカル重合系の水溶性カチオン系有機ポ
リマーは、カチオン性基を有するビニル系単量体(c
1)以外に、前述のノニオン性基を有するビニル系単量
体(n1)から構成されていてもよく、好ましくは(c
1)と(n1)の共重合体である。
【0041】(c1)と(n1)の割合(重量比)は、
通常(c1)/(n1)=5/95〜100/0、好ま
しくは5/95〜30/70である。また、(n11)
と(n12)を併用する場合は、通常、(n11)と
(n12)の割合(重量%)は下記式(1)、好ましく
は下記式(2)を満足する範囲にあり、残りが(c1)
である。 (n12)≦(−40/95)×(n11)+40 (1) (n12)≦(−25/95)×(n11)+25 (2) カチオン性基1個当たりのポリマーの数平均分子量は、
通常50,000を越えない。
【0042】非ラジカル重合系の水溶性カチオン性ポリ
マーとしては、カチオン性のホルムアルデヒド樹脂[例
えばジシアンジアミド−ホルマリン縮合物(縮合度3〜
500)(SP値=19.3)]、カチオン性基含有水
溶性ポリウレタン樹脂[3級アミン塩基もしくは4級ア
ンモニウム塩基を有する水溶性ポリウレタン(1,3−
ジヒドロキシプロパン2−トリヒドロキシメチルアンモ
ニウムクロライドとジエチレンジイソシアネートの重合
体(SP値=14.6)など、あるいは、例えば米国特
許第4,271,217号明細書に記載の4級窒素原子
含有ポリオールを用いて4級アンモニウム塩基を導入し
た水溶性ポリウレタン樹脂、特公昭42−19278号
公報、特公昭48−36958号公報に記載のような3
級アミノ基含有ポリウレタンをカチオン化(中和または
4級化)してなるもの]等が挙げられる。
【0043】また、水溶性天然物カチオン性ポリマーと
しては、多糖類系のカチオン性ポリマー、例えばカチオ
ン化デンプン(<SP値>=21.5)、キトサン(<S
P値>=20.4)が挙げられる。その他、「高分子凝
集剤」(大森英三著、高分子刊行会昭和50年1月10
日発行)35〜59頁に記載のカチオン性凝集剤が使用
できる。
【0044】水溶性両性有機ポリマーとしては、カチオ
ン性基およびアニオン性基を1分子中に少なくとも1個
以上有する水溶性ポリマーであればよい。水溶性両性有
機ポリマーとしては、ラジカル重合系の両性ポリマーお
よび天然系の両性ポリマーが挙げられる。
【0045】ラジカル重合系の水溶性両性ポリマーを構
成するビニル単量体において、カチオン性ビニル単量体
(c1)と、アニオン性ビニル単量体(a1)の割合
(重量比)は、通常(c1)/(a1)=30/70〜
95/5であるが、等電点付近(通常は、当量比60/
40〜40/60)から外れた割合が好ましく、等電点
の割合になると、水溶性両性ポリマーの水溶性が十分で
はないことがある。さらにノニオン性の単量体を使用す
る場合の(n1)の割合(重量%)は、(c1)と(a
1)の合計に対して(n11)を使用する場合は5〜9
0であり、(n12)を使用する場合は1〜20であ
る。カチオン性基1個当たりのポリマーの平均分子量
は、通常50,000を越えない。また、アニオン性基
1個当たりのポリマーの数平均分子量(GPC測定によ
る)は、通常50,000を越えない。
【0046】天然系の両性ポリマーとしてはゼラチン、
ニカワで代表される水溶性タンパク質が挙げられる。
【0047】SP値が14〜24の水溶性高分子(A)
のうち、好ましいものは水溶性アニオン性有機ポリマー
および水溶性ノニオン性有機ポリマーである。さらに好
ましいものは、天然物水溶性アニオン性ポリマー[特
に、アルギン酸(塩)、アスパラギン酸(塩)、および
カルボキシメチルセルロースなど]、ラジカル重合系水
溶性アニオン性ポリマー[特に、ポリマレイン酸
(塩)、ポリイタコン酸(塩)、およびアクリルアミド
とアクリル酸(塩)の共重合物など]、並びにラジカル
重合系水溶性ノニオン性ポリマー[特に、ポリビニルア
ルコールおよびポリアクリルアミドなど]が挙げられ
る。
【0048】本発明における水溶性高分子(A)の数平
均分子量は通常1,500〜10,000,000であ
り、好ましくは、2,000〜5,000,000であ
る。数平均分子量はGPCを用いて求めたものである。
数平均分子量が1,500以上であれば、リグニンの分
散性に優れ、十分な再付着防止効果が得られ、10,0
00,000以下であれば、水溶液の粘度が上昇しない
ためパルプの製造工程で生産速度低下や洗浄効率の悪化
などの不具合を生じることが少ない。
【0049】本発明の水溶性高分子のうち、ラジカル重
合系のポリマーは、通常行われているラジカル重合法に
より製造することができる。ラジカル重合の方法として
は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合いずれの
方法も用いることができる。単量体[例えば、前記の
(a1)および/または(n1)および必要により(n
2)]を有機溶剤(メチルエチルケトン、1,2−ジク
ロロエタン、トルエン、イソプロパノール等)および/
または水中で、重合開始剤を用い、常圧または加圧下に
おいて、200℃以下の温度で重合を行い、必要により
中和剤を用いて、水溶性有機ポリマーを得る方法があ
る。ラジカル重合の開始剤としては、有機過酸化物[過
酸化ベンゾイル、過酸化−t−ジブチル、過酸化アセチ
ル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロペルオキシド、t
−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド
等]、有機アゾ化合物[アゾビスイソブチロニトリル、
アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、4,4’
−アゾビス−(4−シアノ吉草酸)、アゾビスシクロヘ
キサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾ
ビスイソブチルアミジン塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸
等]、およびレドックス系開始剤[クメンヒドロペルオ
キシドとアミン、過酸化水素と過硫酸アンオニウム、過
酸化水素と過硫酸ナトリウム、過酸化水素と塩化第二
鉄、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリン、過硫酸アン
モニウムと亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせ等]が挙
げられる。
【0050】本発明において、(A)に代えて、または
(A)と共に用いられる過酸化物(D)における10時
間半減期温度とは、過酸化物(D)の半量が10時間で
分解する温度を示し、過酸化物の種類によって特定の値
を有する。
【0051】本発明において、過酸化物(D)は10時
間半減期温度が60〜170℃である。好ましくは80
〜150℃である。170℃を超えるとリグニンを分解
する効果が劣り、60℃未満ではパルプ粘度の低下が大
きくなる。
【0052】過酸化物(D)としては、無機系の過酸化
物および/または有機系の過酸化物のいずれでもよい
が、有機系の過酸化物が好ましい。有機系の過酸化物と
しては、以下のものが挙げられる。 (d1)ケトンパーオキサイド類 メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノン
パーオキサイドおよびアセチルイソブチルケトンパーオ
キサイド等。 (d2)パーオキシケタール類 1,1−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2
−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタンおよび2,2−
ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ
ル)プロパン等。 (d3)ハイドロパーオキシケタール類 p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピル
ベンゼンハイドロパーオキサイドおよび1,1,3,3
−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等。 (d4)ジアルキルパーオキサイド類 ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イドおよびジ−t−ブチルパーオキサイド等。 (d5)ジアシルパーオキサイド類 オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ドおよびベンゾイルパーオキサイド等。 (d6)パーオキシエステル類 1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノン、t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ヘキシルパ
ーオキシベンゾエートおよびt−ブチルパーオキシアセ
テート等。 (d7)パーオキシジカーボネート類 t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−
ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネートおよ
び1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニロキ
シ)ヘキサン等。これらのうち好ましいものは、(d
1)、(d2)、(d4)、(d6)、(d7)であ
り、さらに好ましいものは、(d1)、(d4)、(d
6)である。特に好ましいものは、シクロヘキサノンパ
ーオキサイド、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)
ブタン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレ
ート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、とりわけ好ましいものは、シクロヘキサノンパーオ
キサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチ
レートが挙げられる。
【0053】本発明において、ノニオン性界面活性剤
(B)は、通常、アルカリ、酸素ガスおよび/またはオ
ゾンガスのセルロースパルプへの浸透性を高め、蒸解ま
たは漂白を促進するために使用される。
【0054】ノニオン界面活性剤(B)のHLBは、通
常6〜18、好ましくは10〜17である。HLBが6
〜18の範囲でより高い浸透効果が得られる。ここで、
HLBは有機性と無機性のバランスを示し、Hydor
ophile−Liophile Balanceの略
である。HLBは、小田法による数値であり、有機性と
無機性を示す数値(小田、寺村著「界面活性剤の合成と
其応用」501頁、槇書店)を合計することによって計
算できる。
【0055】ノニオン界面活性剤(B)の具体例として
は、アルキレンオキシド付加型ノニオン性界面活性剤
(b1)および多価アルコール型ノニオン性界面活性剤
(b2)等が挙げられる。
【0056】(b1)としては以下の化合物が挙げられ
る。ただし、これらの化合物のオキシアルキレン基の炭
素数は2〜4、オキシアルキレン基の平均付加モル数は
1〜20である。また、(b1)の数平均分子量は通常
1,000未満、好ましくは800以下である。1,0
00未満であれば漂白効果が優れている。(b1)とし
ては例えば、(b11)ポリオキシアルキレンアルキル
(炭素数4〜24)エーテル、(b12)ポリオキシア
ルキレンアルキル(炭素数4〜24)フェニルエーテ
ル、(b13)ポリオキシアルキレン脂肪酸(炭素数4
〜24)エステル、(b14)ポリオキシオルキレンア
ルキル(炭素数4〜24)アミド、(b15)ポリオキ
シアルキレンアルキル(炭素数4〜24)アミン、(b
16)ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸(炭素数
12〜18)エステル、(b17)ポリエーテル変性シ
リコーンなど、が挙げられる。
【0057】(b2)としては、例えば(b21)多価
(3〜8価またはそれ以上)アルコール(炭素数2〜3
0)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[グリセリン
モノステアレート、グリセリンモノオレエート、ソルビ
タンモノラウレートまたはソルビタンモノオレエート
等]、(b22)アルキル(炭素数4〜24)ポリ(重
合度1〜10)グリコシド(グリコシドとしては、例え
ばグルコシド、マンノシド、フルクトシド)、等が挙げ
られる。上記の化合物(b11)〜(b22)は単独で
用いても併用して用いてもよい。
【0058】これらのうち、好ましいものは(b1)で
あり、さらに好ましいものは(b11)、(b12)、
(b14)および(b17)である。
【0059】(b11)のアルキル基は炭素数4〜24
の脂肪族炭化水素基であり、好ましいものは炭素数6〜
18の脂肪族炭化水素基である。炭素数6〜18の範囲
であると良好な浸透性が得られる。具体例としては、ブ
チル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシ
ル、オクチル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、イ
ソブチレンのダイマーから得られるアルキル、ノニル、
プロピレンのトリマーから得られるアルキル、デシル、
イソデシル、ドデシル、イソドデシル、プロピレンのテ
トラマーから得られるアルキル、テトラデシル、ヘキサ
デシル、オクタデシル、エイコシル、ベヘニル基等の飽
和脂肪族炭化水素基;アリル、ブテニル、ヘキセニル、
オクテニル、ドデセニル、トリデセニル、ペンタデセニ
ル、オレイル、ガドレイル、リノレイル、2−メチル−
1−ヘキセニル、2−エチル−3−ヘキセニル、2,6
−ジメチル−7−オクテニル、2,5,8−トリメチル
−3,7−ノナジエニル、2,15−ジメチル−9,1
0−ヘキサデカジエニル、4−メチル−1−シクロペン
テニル、6−エチル−1,3−シクロヘキサジエニル、
3,5−ジエチル−1−シクロペンテニル基等の不飽和
脂肪族炭化水素基(アルケニル基、アルカジエニル基、
アルカトリエニル基およびアルカポリエニル基);エチ
ルシクロヘキシル、プロピルシクロヘキシル、オクチル
シクロヘキシル、2−エチルヘキシルシクロヘキシル、
ノニルシクロヘキシル基等の環状脂肪族炭化水素基等が
挙げられる。これら脂肪族炭化水素基は直鎖状でも分岐
状でもよい。
【0060】アルキレン(炭素数2〜4)オキサイドと
しては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
ブチレンオキサイドおよびテトラヒドロフラン等が挙げ
られる。付加モル数が2以上の場合は、単独、ブロッ
ク、ランダムまたはブロックとランダムの組み合わせの
いずれでもよい。また、付加モル数は通常1〜20であ
り、好ましくは4〜20である。付加モル数が1〜20
であると良好な浸透力が得られる。
【0061】(b11)は炭素数4〜24の脂肪族アル
コールにアルキレンオキサイド付加反応を行うことによ
って製造することができる。
【0062】炭素数4〜24の脂肪族アルコールとして
は、飽和または不飽和の一級、二級または三級アルコー
ルが使用できる。これらのうち好ましいものは飽和脂肪
族一級アルコールである。炭素数は6〜18が好まし
い。脂肪族アルコールは1種または2種以上の混合物の
いずれでもよい。
【0063】飽和脂肪族一級アルコールの具体例として
は、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリ
ルアルコール、チーグラー触媒を用いて合成されるアル
コール[例えば、商品名ALFOL 1214(CON
DEA社製)等]、オキソ合成により製造されたアルコ
ール[例えば、商品名ドバノール23、25、45(三
菱化学製)、トリデカノール(協和発酵製)、2−エチ
ルヘキサノール(三菱化学製)、オキソコール121
3、1215、1415(日産化学製)、ダイヤドール
115−L、115H、135(三菱化学製)、カルコ
ール0898、2098、2450、8098(花王
製)]等が挙げられる。飽和脂肪族二級アルコールとし
ては、n−パラフィンを原料とする酸化法により得られ
るもの、油化学第21巻5号第233〜242頁(19
72)に記載されているもの等が挙げられる。不飽和脂
肪族アルコールとしては、オレイルアルコール、還元法
により得られるアルコール[例えば、商品名ハイコール
40、60(共和油脂製)、アンジェコール50A(新
日本理化製)]等が挙げられる。
【0064】炭素数4〜24の脂肪族アルコールにアル
キレンオキサイドを付加する反応方法としては、付加反
応触媒下、70〜200℃で前述のアルコールにアルキ
レンオキサイドを付加する方法が挙げられる。ここで用
いられる反応触媒としては、一般的触媒(リチウム、
ナトリウム、カリウムまたはセシウム等のアルカリ金属
の水酸化物もしくは炭酸化物、またはアミン化合物等の
塩基性触媒)、酸触媒(例えば、BF3 )、分子量
を狭くする触媒[焼成したハイドロタルク石(特開平2
−71841号公報)、酸化マグネシウム含有化合物
(特開平1−16447号公報)、過塩素酸塩(米国特
許明細書4,112,231号)、過ハロゲン酸
(塩)、硫酸(塩)、硝酸(塩)および二価もしくは三
価の金属アルコラートから選ばれる触媒等]が挙げられ
る。アルコールへのアルキレンオキシドの付加反応を行
う際には上記触媒のいずれかを用いて付加した後、中
和、塩交換または濾過等の操作にて前段階の触媒を失活
または除去せしめた後に、上記〜の内の別種の触媒
を用いてアルキレンオキサイドを追加付加してもよい。
【0065】上記の分子量を狭くする触媒を使用する
ことによって、分布定数(Weibull定数)cが3.0以
下であるものが高浸透性を示す点で好ましい。ここで、
分布定数(Weibull定数)cは脂肪族アルコールアルキ
レンオキサイド1モル付加物にアルキレンオキサイドが
1モル反応するときの反応速度定数と脂肪族アルコール
にアルキレンオキサイドが1モル反応するときの反応速
度の比を表し、実験的には下記の式(2)から計算され
る。[「Nonionic surfactants」
28〜34頁、Martin J.Schick著、D
ekker(1967年)]。 c=(v+n0/n00−1)/[Ln(n00/n0)+n0/n00−1] (2) {ただし、vは脂肪族アルコール1モルあたりに付加し
たアルキレンオキサイドの平均付加モル数、n00 は反
応に用いた脂肪族アルコールのモル数、n0は未反応の
脂肪族アルコールのモル数を示す。}
【0066】(b12)のアルキルフェニル基において
アルキル基部分の具体例としては(b11)のアルキル
基と同様のものが挙げられる。また、アルキル基の数は
通常1〜5であり、好ましくは1〜3であり、特に好ま
しくは1および2である。(b12)の製造方法は脂肪
族アルコールの代わりにアルキルフェノールを使用する
以外は上記(b11)と同様である。
【0067】(b13)〜(b15)のアルキル基とし
ては(b11)のアルキル基と同じものが挙げられる。
【0068】(b17)の具体例としては、例えば下記
一般式(3)に示すものが挙げられる。
【0069】
【化1】
【0070】一般式(3)中、3個のRのうち少なくと
も1個は−(CH23−(C24O)p−(C3
6O)q−X(Xは水素原子または炭素数1〜20のア
ルキル基、pとqはp+q=3〜100となるような1
以上の整数を示す)であり、残りはメチル基である。m
およびnは1〜3000の整数を表す。
【0071】本発明において、(B)に代えて、または
(B)と共に用いられるアニオン界面活性剤(C)とし
ては、全訂版「新・界面活性剤入門」(藤本武彦著、三
洋化成工業発行)に示されている化合物等が挙げられ
る。具体的には(c1)脂肪酸(塩)型アニオン界面活
性剤、(c2)硫酸エステル(塩)型アニオン界面活性
剤、(c3)スルホン酸(塩)型アニオン界面活性剤、
(c4)リン酸エステル(塩)型アニオン界面活性剤等
である。
【0072】(c1)脂肪酸(塩)型アニオン界面活性
剤としては、(c11)せっけんおよび(c12)下記
一般式(4)で表されるアルキルエーテルカルボン酸
(塩)等が挙げられる。 R1−O−(A1O)r−R2COOM1 (4) R1 は炭素数4〜24の直鎖または分岐の脂肪族アルキ
ル基で前述と同様のもの、A1は炭素数2〜4のアルキ
レン基、rは0または1〜15の平均付加モル数、R2
は炭素数1〜6のアルキレン基、M1は一価の陽イオン
示す。
【0073】(c2)硫酸エステル(塩)型アニオン界
面活性剤としては、(c21)下記一般式(5)で表さ
れる脂肪族アルコール硫酸エステル(塩)もしくは脂肪
族アルキルエーテル硫酸エステル(塩)、(c22)硫
酸化油、(c23)硫酸化脂肪酸エステル(塩)、(c
24)硫酸化脂肪酸(塩)、および(c25)下記一般
式(6)で表される硫酸化オレフィンなどが挙げられ
る。
【0074】 R1−O−(A1O)s−SO31 (5) R1、A1、M1は前述の一般式(4)におけると同じ、
sは0または1〜15の平均付加モル数を表す。
【0075】 {R3およびR4は直鎖または分岐の脂肪族アルキル基を
表し、合計の炭素数が7〜23である。M3は一価の陽
イオンを表す。}
【0076】(c3)スルホン酸(塩)型アニオン界面
活性剤としては、(c31)アルキルベンゼンスルホン
酸(塩)、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸
(塩)、(c32)アルカンスルホン酸(塩)、α−オ
レフィンスルホン酸(塩)、(c33)アルキルイセチ
オン酸(塩)、(c34)アルキルスルホコハク酸
(塩)等が挙げられる。
【0077】(c4)リン酸エステル(塩)型アニオン
界面活性剤としては、(c41)リン酸モノエステル
(塩)、(c42)リン酸ジエステル(塩)およびこれ
らの混合物等が挙げられる。
【0078】これらのうち、好ましいものは、(c1
2)、(c21)、(c22)、(c23)、(c2
6)、(c32)、(c33)、(c34)および(c
41)である。さらに好ましいものは、(c12)、
(c32)、(c34)および(c41)である。
【0079】本発明における漂白助剤の構成成分の組み
合わせは、 (A)+(B)、(A)+(C)、(A)+(B)+
(C)の組み合わせ; (A)+(D)+(B)、(A)+(D)+(C)、
(A)+(D)+(B)+(C)の組み合わせ; (D)+(B)、(D)+(C)、(D)+(B)+
(C)の組み合わせ;である。
【0080】これらの組み合わせのうち、好ましいもの
はであり、さらに好ましいものは、(A)+(D)+
(B)、および(A)+(D)+(B)+(C)の組み
合わせである。
【0081】本発明の漂白助剤は、上記の組み合わせの
各成分を予め混合しておいてから添加しても、または各
成分を別々に同じ工程で添加してもよく、また別工程で
添加してもよい。添加する工程は蒸解工程、蒸解工程後
の洗浄工程、漂白工程(酸素漂白またはオゾン漂白)、
漂白工程後の洗浄工程(洗浄濾液が回収されて漂白工程
にリサイクルされる)のうちのいずれでもよく、これら
の工程においてパルプスラリーに添加しても、もしくは
洗浄工程の濾液に添加してもよい。また、これらの複数
の工程で添加してもよい。好ましくは、漂白工程直前の
パルプスラリーへの添加を含む添加方法である。
【0082】本発明において、漂白助剤の合計の添加量
(有効成分)は、セルロースパルプの絶乾重量当たり、
通常20〜20,000ppmであり、好ましくは40
〜5,000ppmである。
【0083】漂白助剤のうち、水溶性高分子(A)のセ
ルロースパルプに対する添加量は、セルロースパルプの
絶乾重量当たり、(A)の有効成分として、通常10〜
10,000ppm、好ましくは20〜5,000pp
m、さらに好ましくは30〜3,000ppmである。
添加量が10ppm以上であれば、漂白効果の向上が十
分発揮でき、10,000以下であれば経済的に白色度
が向上できる。
【0084】過酸化物(D)の添加量(有効成分)は、
セルロースパルプの絶乾重量に対して、通常5〜5,0
00ppm、好ましくは10〜3,000ppm、特に
好ましくは15〜1,000ppmである。添加量が5
〜5,000ppmであると、経済的でありながら、カ
ッパー価を低下でき、白色度を向上できる。
【0085】ノニオン性界面活性剤(B)および/また
はアニオン性界面活性剤(C)の添加量の合計量(有効
成分)は、セルロースパルプの絶乾重量当たり、通常、
10〜20,000ppm、好ましくは15〜10,0
00ppm、特に好ましくは20〜5,000ppmで
ある。添加量が10〜20,000ppmであると、経
済的に、カッパー価を低下でき、白色度を向上できる。
また、(B)と(C)を併用する場合は、(B)/
(C)の比率は、通常10/90〜90/10である。
【0086】本発明ににおける漂白助剤が適用されるセ
ルロースパルプとしては、化学パルプ[CGP(ケミグ
ランドパルプ)、SCP(セミケミカルパルプ)、SP
(サルファイドパルプ)、KP(クラフトパルプ)];
機械パルプ[GP(砕木パルプ)、RMP(リファイナ
ーメカニカルパルプ)、TMP(サーモメカニカルパル
プ)など];古紙パルプ等であり、木材(針葉樹、広葉
樹)パルプおよび非木材(草本類)パルプが挙げられ
る。非木材の具体例としては、ケナフ、バガスまたはバ
ンブーフ等がある。
【0087】セルロースパルプのアルカリ性水スラリー
に使用されるアルカリ性物質としては、水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニ
ア、クラフト法白液、酸化白液、緑液、酸化緑液、四ホ
ウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム等が使用できる
が、通常、水酸化ナトリウム、クラフト法白液、酸化白
液を使用する。好ましくは、水酸化ナトリウムまたは/
および酸化白液アルカリ添加量としては、通常、絶乾パ
ルプあたり0.3〜5固形分重量%、好ましくは、0.5
〜3重量%である。
【0088】セルロースパルプアルカリ性水スラリーの
スラリー濃度としては、低濃度(10重量%未満)、中
濃度(10重量%以上〜20重量%未満)、高濃度(2
0重量%以上)のいずれにも適用可能である。好ましく
は、中濃度または高濃度である。
【0089】本発明の漂白助剤の存在下で、処理する場
合に使用される酸素ガスとしては、酸素および酸素富化
空気のいずれもが使用可能であるが、反応容器の容積、
および反応効率を考慮して酸素を使用するのが好まし
い。また酸素の圧力は、高圧(1MPa以上)から低圧
(0.1MPa未満)まで使用できるが、高圧用の特別
な設備を必要とせず、本発明の効果を最大に発揮するた
めには、中圧(0.1〜1MPa)で実施する方が好ま
しい。
【0090】本発明の漂白助剤の存在下で、オゾンガス
で処理する場合に使用されるオゾンガスとしては、オゾ
ン、オゾン富化酸素およびオゾン富化空気のいずれもが
使用可能であるが、反応容器の容積、および反応効率を
考慮してオゾンまたはオゾン富化酸素を使用するのが好
ましい。
【0091】本発明の漂白助剤の存在下で、酸素ガスお
よび/オゾンガスで処理する場合、通常、酸素漂白設備
および/またはオゾン漂白設備を使用して実施される。
これらの設備は連続式またはバッチ式のいずれでもよ
い。連続式の場合はアッフロー式またはダウンフロー式
のいずれでもよい。漂白助剤の添加は、これらの漂白設
備の直前もしくは漂白設備内に直接投入してもよいが、
前後の洗浄機に添加してパルプの流れまたは循環式の洗
浄水の流れに乗せて投入してもよい。また、酸素漂白ま
たはオゾン漂白の前工程である蒸解工程に投入してもよ
い。これらのうち最も好ましくは、漂白設備の直前もし
くは漂白設備内に直接投入する方法である。中濃度にお
ける(1)酸素漂白、(2)オゾン漂白の一般的な漂白
条件を以下に示す。
【0092】(1)酸素漂白 パルプ濃度:10〜14重量%/絶乾パルプ、酸素濃
度:10〜30kg/絶乾パルプトン、アルカリ性媒
体:20〜30kg/絶乾パルプトン、硫酸マグネシウ
ム:0〜2kg/絶乾パルプトン、処理濃度:90〜1
20℃、処理時間:50〜60分、頂部内圧:0.35
〜0.5MPa。 (2)オゾン漂白 パルプ濃度:10〜15重量%/絶乾パルプ、オゾン添
加量:0.4〜2.0重量%/絶乾パルプ、処理温度:
20〜70℃、処理時間:5〜30分
【0093】本発明の漂白助剤は、セルロースの重合度
(分子量)の低下を防止する薬剤(マグネシウム化合物
等のアルカリ土類金属塩、キレート剤、縮合リン酸塩、
珪酸塩等)との併用が可能である。
【0094】本発明の漂白助剤は、必要によりさらに消
泡剤(E)と組み合わせてもよい。消泡剤は漂白助剤と
は別に添加してもよく、漂白助剤と混合してから添加し
てもよい。
【0095】消泡剤(E)としてはポリエーテル系消泡
剤、動植物鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤および
ワックスエマルション系消泡剤等が使用できる。ポリエ
ーテル系消泡剤としては前述のアルキレンオキシド付加
型ノニオン性界面活性剤(b1)と同様の組成であって
数平均分子量が1,000〜100,000のもの(E
1)、さらに脂肪酸でエステル化したもの、ジヘキシル
フェノールにアルキレンオキサイドを付加したものおよ
びプロピレングリコール脂肪酸モノエステル等がある。
動植物鉱物油系消泡剤としては、炭化水素油、アミド化
合物、疎水性シリカ、脂肪酸エステルおよび植物油など
を含有したもの等があげられる。シリコーン系消泡剤と
しては、ジメチルシロキサンを変性したものおよび微粉
末シリカを特種処理したもの等があげられる。ワックス
エマルション系消泡剤としては、高級アルコール、脂肪
酸エステルまたはアルキルコハク酸無水物をエマルショ
ン化したもの等があげられる。
【0096】(E)のうち、好ましいものはポリエーテ
ル系消泡剤、さらに好ましいものは(E1)である。ま
た、(E1)のうち好ましいものは、1〜4個の活性水
素原子を有する炭素数1〜8個の活性水素原子含有化合
物に、エチレンオキサイド並びにプロピレンオキサイド
および/またはブチレンオキサイドをランダム形式で付
加重合させて得られたものであり、該(E1)のポリオ
キシアルキレン部分の全構成単位のうちエチレンオキサ
イドから誘導された構成単位が15〜85重量%であ
り、該(E1)の数平均分子量が1,000〜100,
000のものである。
【0097】活性水素原子の数が4より多いと(E1)
が高粘度となり取り扱いが困難となる。また、活性水素
原子含有化合物の炭素数は、1〜8個であり、好ましく
は1〜4である。6個より多いと(E1)の消泡効果が
低下する。活性水素原子含有化合物の具体例としては以
下のものが挙げられる。
【0098】活性水素原子1個の化合物の具体例とし
て、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、アリルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、
tert−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、n
−ヘキシルアルコール、sec−ヘキシルアルコール、
tert−ヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコ
ール、ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、
2−エチルヘキシルアルコール、フェノール等のモノア
ルコール類、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、イソブタ
ン酸、ヘキサン酸、イソヘキサン酸等のモノカルボン酸
類、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、シクロペンチルアミン等の
1価のアミン類があげられる。
【0099】活性水素原子2個の化合物の具体例として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチルプロパンジオール、カテコール等の2価ア
ルコール類、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マ
ロン酸、コハク酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、
ダイマー酸、乳酸などの2価のカルボン酸、ヒドロキシ
酢酸等のヒドロキシカルボン酸類、エチルアミン、プロ
ピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン等の2価の
アミン類があげられる。
【0100】活性水素原子3個の化合物の具体例として
は、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメタノー
ルプロパン、ヘキサントリオール等の3価のアルコール
類、リンゴ酸、ジメチロールブタン酸等の有機酸、エタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等のアルカノールアミン類があげられる。
【0101】活性水素原子4個の化合物の具体例として
は、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビタン
等の多価アルコール類、クエン酸、酒石酸等のヒドロキ
シカルボン酸、エチレンジアミン等の4価アミンがあげ
られる。
【0102】これらの活性水素原子含有化合物のうち好
ましいものは、活性水素原子1個の化合物(特に、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、アリルアルコール、n−ブチルアルコール、n−
オクチルアルコールなど)、および活性水素原子2〜4
個の化合物(特に、エチレングリコール、プロピレング
リコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール)であり、とりわけ好ましいものは、n−プロピル
アルコール、アリルアルコール、ブチルアルコール、エ
チレングリコール、プロピレングリコールおよびトリメ
チロールプロパンである。
【0103】アルキレンオキサイドの付加形式はランダ
ム形式であり、好ましくは、エチレンオキサイドとプロ
ピレンオキサイドのランダム付加である。
【0104】また、(E1)のポリオキシアルキレン部
分の全構成単位のうちエチレンオキサイドから誘導され
た構成単位は15〜85重量%、好ましくは30〜70
重量%、さらに好ましくは40〜60重量%である。
【0105】また、(E1)は数平均分子量が通常1,
000〜100,000であり、好ましくは1,500
〜50,000、特に好ましくは2,000〜30,0
00の範囲である。1,000未満または100,00
0より大きいと漂白助剤に対する消泡性が低下する。
【0106】消泡剤(E)を使用する場合の漂白助剤に
対する使用比率は、漂白助剤の重量に基づいて、通常
0.1〜30重量%、好ましくは、0.2〜20重量%、
特に好ましくは0.3〜15重量%である。0.1重量%
未満では消泡効果が不充分であり、30重量%を超える
と漂白助剤の漂白促進効果が低減する。
【0107】酸素ガスおよび/またはオゾンガスで処理
する際に、本発明の漂白助剤を含む漂白液のリグニン分
散粒子のゼータ電位は通常−90〜+90mVであり、
好ましくは−70〜+70mVである。−90mV〜+
90mVの場合には、リグニン粒子の凝集が起こりにく
く、漂白液の粘度が増加しにくく操業性が悪化すること
は少ない。
【0108】本発明の漂白助剤を使用することによっ
て、漂白後のカッパー価および白色度の低減が図れると
ともに、漂白後の洗浄工程でのリグニンの再吸着を防ぐ
ことが可能となり、さらに、リグニン以外の着色成分を
除去することが可能となり、通常の漂白工程での脱リグ
ニンによる白色度低下以上に大きな白色度低下を図るこ
とができる。これにより、後工程での漂白薬剤(晒薬
剤)のうち、主にカッパー低下に寄与する塩素が低減で
きるばかりでなく、次亜塩素酸(塩)、二酸化塩素など
の高白色度を得るための晒薬剤も同時に低減できる。後
工程の漂白は塩素漂白、次亜塩素酸(塩)漂白および二
酸化塩素漂白を組み合わせて行われることが一般的であ
り、さらに上記の順序のシーケンスで漂白が行われるこ
とが多い。しかし、後工程の漂白シーケンスには、2つ
以上の漂白剤を混合する場合、順序が異なる場合、上記
の漂白工程の前後または中間に過酸化水素漂白を用いる
場合などもある。本薬剤は後工程漂白のシーケンスの如
何にかかわらず適用可能である。
【0109】[実施例および比較例]以下に実施例およ
び比較例により、本発明をさらに説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。また、部および%は特
に断りのない限り重量部および重量%である。
【0110】<実施例および比較例で用いた化合物> 水溶性高分子(A): (A1)ホ゜リアスハ゜ラキ゛ン酸[市販品:BAYER社製「ホ゜リアスハ゜ラ
キ゛ン酸」]; SP値:16.5 、 数平均分子量:2,500 (A2)アクリルアミト゛/アクリル酸ナトリウム(重量比53/47、モル
比60/40)共重合体(下記製造例1); SP値:17.2、数平均分子量:1,000,000 (A3)ホ゜リマレイン酸シ゛ナトリウム(下記製造例2); SP値:16.2、 数平均分子量:2,000 (A4)ホ゜リアクリルアミト゛(下記製造例3); SP値:19.2、数平均分子量:2,000 (A5)ホ゜リヒ゛ニルアルコール[市販品:(株)クラレ製「PVA2
17」]; ケン化度88%、 SP値:18.7 、数平均分子量:70,000 (A6)カルホ゛キシメチルセルロース[市販品:和光純薬(株)製試薬
「カルホ゛キシメチルセルロース」]置換度1.0、SP値:18.5、数平
均分子量:10,000 (W1)マレイン酸シ゛ナトリウム/シ゛イソフ゛チレン(重量比58/42、
モル比50/50)共重合体(下記比較製造例1); SP値:11.9、 数平均分子量:120,000 (W2)ホ゜リスチレンスルホン酸ナトリウム(下記比較製造例2); SP値:12.2、数平均分子量:40,000
【0111】ノニオン性界面活性剤(B):下記化合物
において、(EO)はオキシエチレン残基、(PO)は
オキシプロピレン残基を示す。 (B1)ノニルフェニル−O−(EO)15−H (B2)2−エチルヘキシル−O−(EO)9−(P
O)1−H (B3)ドデシル−N−{(EO)5−H}2
【0112】アニオン性界面活性剤(C): (C1)テトラデシル−SO3Na(BAYER社製、「メルソラ
ートH-95」) (C2)C715−CO2H・N(CH33817 (C3)ドデシル−O−(EO)3−CH2COONa
【0113】 過酸化物(D) (D1)1,1-ヒ゛ス(t-フ゛チルハ゜ーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン 10時間半減温度:90℃ (日本油脂製、ハ゜ーヘキサ3M) (D2)t-フ゛チルハ゜ーオキシイソフ゜ロヒ゜ルモノカルホ゛ネート 10時間半減温度:98.7℃ (日本油脂製、ハ゜ーフ゛チルI) (D3)t-フ゛チルハ゜ーオキシヘ゛ンソ゛エート 10時間半減温度:104.3℃ (日本油脂製、ハ゜ーフ゛チルZ) (D4)シ゛-t-フ゛チルハ゜ーオキサイト゛ 10時間半減温度:123.7℃ (日本油脂製、ハ゜ーフ゛チルD) (X1)イソフ゛チルハ゜ーオキサイト゛ 10時間半減温度:32.7℃ (日本油脂製、ハ゜ーロイルIB) (X2)t-ヘキシルハ゜ーオキシネオテ゛カノエート 10時間半減温度:44.5℃ (日本油脂製、ハ゜ーヘキシルND) 上記(D)はすべて、市販品を用いた。
【0114】数平均分子量はGPC測定から求めた。測
定条件は以下のとおりである。 <GPC測定条件> 機 種 :Waters510(日本ウォーターズ・リミティッド製) カラム :TSK gel G5000pwXL TSK gel G3000pwXL (いずれも東ソー株式会社製) カラム温度 :40℃ 検出器 :RI 溶 媒 :0.5%酢酸ソーダ・水/メタノール(体積比70/30) 流 速 :1.0ml/分 試料濃度 :0.25重量% 注入量 :200μl 標 準 :ポリオキシエチレングリコール (東ソー株式会社製:;TSK STANDARD POLYETHYLENE OXIDE) データ処理装置:SC−8010(東ソー株式会社製)
【0115】製造例1:(A2)の製造 耐圧反応容器に、水240部およびイソプロピルアルコ
ール80部を仕込み、窒素置換した後、90℃迄昇温
し、攪拌下、アクリルアミド53部とアクリル酸36部
の混合溶液と、過硫酸ナトリウム10%水溶液27部を
別々の容器から同時に5時間かけて滴下し、反応後、同
温度で1時間熟成した。イソプロピルアルコールを留去
した後、中和当量分の水酸化ナトリウム30%水溶液に
て中和した(中和度100%)。その後、有効成分25
%になるよう水を加えて(A2)を得た。
【0116】製造例2:(A3)の製造 製造例1と同様の容器に、トルエン200部と無水マレ
イン酸60部を仕込み、窒素置換後、密閉下に120℃
まで昇温し、撹拌しながらベンゾイルパーオキサイドの
3重量%トルエン溶液50部を2時間かけて滴下した。
その後、5時間120℃で熟成した後、40℃まで冷却
し、30重量%の水酸化ナトリウム水溶液で無水物の加
水分解および中和をおこなった(中和度100%)。再
び昇温して、減圧下にトルエンを水と共弗除去したの
ち、水を加えて有効成分25%に調整し、(A3)を得
た。
【0117】製造例3:(A4)の製造 製造例1と同様の容器に、水180部およびイソプロピ
ルアルコール180部を仕込み、窒素置換した後、90
℃迄昇温し、攪拌下、アクリルアミド60部と、過硫酸
ナトリウム10%水溶液27部を別々の容器から同時に
5時間かけて滴下し、反応後、同温度で1時間熟成し
た。イソプロピルアルコールを留去した後、有効成分2
5%になるよう水を加えて(A4)を得た。
【0118】比較製造例1:(W1)の製造 製造例1と同様の容器に、ジクロルエタン120部およ
び無水マレイン酸49部を仕込み、窒素置換した後、8
0℃迄昇温し、攪拌下、ジイソブチレン55部と、アゾ
ビスイソブチロニトリル6%ジクロルエタン溶液27部
を別々の容器から同時に5時間かけて滴下し、反応後、
同温度で3時間熟成した。その後、40℃まで冷却し、
30重量%の水酸化ナトリウム水溶液で無水物の加水分
解および中和をおこなった(中和度100%)。再び昇
温して、減圧下にジクロルエタンを水と共弗除去したの
ち、水を加えて有効成分25%に調整し、(W1)を得
た。
【0119】比較製造例2:(W2)の製造 製造例1と同様の容器に、水200部およびイソプロピ
ルアルコール50部を仕込み、窒素置換した後、82℃
迄昇温し、攪拌下、スチレンスルホン酸ナトリウムの3
0%水溶液100部と、過硫酸ナトリウム10%水溶液
27部を別々の容器から同時に5時間かけて滴下し、反
応後、同温度で1時間熟成した。イソプロピルアルコー
ルを留去した後、有効成分25%になるよう水を加えて
(W2)を得た。
【0120】製造例4:(B1)の製造 耐圧反応容器にノニルフェノール22部と水酸化カリウ
ム0.4部を仕込み、窒素および減圧にて容器内の酸素
濃度を50ppm以下にした後、攪拌しながら180℃
まで昇温し、反応圧力0.5MPaにてエチレンオキサ
イドを66部滴下して反応を行った。8時間後、容器内
の圧力が滴下開始前の圧力(−0.08MPa)に戻る
のを確認して、室温まで冷却した。
【0121】製造例5:(B2)の製造 耐圧反応容器に2−エチルヘキサノール13部と過塩素
酸アルミニウム9水物0.06部を仕込み、窒素および
減圧にて容器内の酸素濃度を50ppm以下にした後、
攪拌しながら100℃まで昇温し、反応圧力0.2MP
aにてエチレンオキサイドを40.6部滴下した。エチ
レンオキサイドの滴下終了後、引き続きプロピレンオキ
サイドを5.8部を同じ反応圧力にて滴下した。反応圧
力が、滴下開始前の反応圧力(−0.08MPa)に戻
るのを確認して反応終了とした。所要時間は15時間で
あった。反応終了後に室温まで冷却した。
【0122】製造例6:(B3)の製造 耐圧反応容器にドデシルアミン18.5部を仕込み、窒
素と減圧にて容器内の酸素濃度を50ppm以下にした
後、攪拌しながら130℃まで昇温し、反応圧力0.3
MPaにてエチレンオキサイドを44部滴下した。反応
圧力が滴下開始前の圧力(−0,08MPa)に戻るの
を確認して反応終了とし、室温まで冷却した。反応時間
は7時間であった。
【0123】製造例7:(C2)の製造 耐圧反応容器にメタノール191部とジメチルカーボネ
ート350部を仕込み、窒素置換後密閉し、120℃に
昇温した。攪拌下、オクチルジメチルアミン595部を
滴下し、120℃で3時間攪拌し、トリメチルオクチル
アンモニウムメチルカーボネートのメタノール溶液を得
た。次に、40℃に冷却した後、カプリル酸431部を
発泡に注意しながら徐々に滴下した。その後、メタノー
ル、およびジメチルカーボネートを常圧下、100℃で
留去して、個体状のオクチルトリメチルアンモニウムカ
プリレートを得た。
【0124】製造例8:(C3)の製造 耐圧反応容器にドデシルアルコール18.6部と過塩素
酸アルミニウム0.03部を仕込み、窒素と減圧にて容
器内の酸素濃度50ppm以下とした後、攪拌しながら
95℃まで昇温し、反応圧力0.3MPaにてエチレン
オキサイド13.2部を滴下した。仕込み開始時の圧力
(−0.08MPa)に戻ったことを確認して反応終了
とし、室温まで冷却しドデシルアルコールのエチレンオ
キサイド3モル付加物を得た。次に反応容器にドデシル
アルコールのエチレンオキサイド3モル付加物を85部
とモノクロル酢酸を45部仕込み、40〜50℃に温調
しながら攪拌し、苛性ソーダを18部加え反応させた。
次に水を10部加え、塩酸にて酸性(pH1)とし過剰
のモノクロル酢酸を分液によって除去した。最後に水酸
化ナトリウム水溶液でpH7となるように中和を行い目
的とする化合物を得た。
【0125】以下の試験方法および評価方法を用いて実
施例および比較例の試験をおこなった。
【0126】<酸素漂白前パルプスラリーの調製>蒸解
後、洗浄した広葉樹混合パルプに、水酸化ナトリウム水
溶液(添加量は、パルプの絶乾重量当り、Na2 O換算
で2重量%)、及び漂白助剤(表1〜表4記載の化合物
を、表1〜4記載の添加量で;以下同じ)および水を添
加して、パルプ濃度が10重量%のアルカリ性水スラリ
ーとし、これを、室温下、ニーダーにより10分間混練
して、漂白前パルプスラリーを作成した。 <酸素漂白>上記アルカリ性パルプスラリーを漂白試験
用のSUS316製2Lオートクレーブに1700g入
れ、酸素ガスで充分置換した後、酸素圧を0.6MP
a、温度を95℃に保って、60分間酸素ガスによる漂
白を行った。漂白終了後、直ちに酸素圧を解き、オート
クレーブからパルプスラリーを取り出した。このうち一
部をサンプリングし、酸素漂白パルプとした。残りのパ
ルプについては、次の洗浄操作を実施した。 <酸素漂白後の洗浄操作>酸素漂白後に引き続き、以下
の洗浄操作を70℃にて実施した。漂白後のパルプを工
場実機から得た黒液(リグニン濃度2重量%)でパルプ
濃度1.5重量%に希釈し、ヌッチェにてパルプ濃度2
0重量%までろ過した後、さらに、希黒液(リグニン濃
度0.5重量%)でパルプ濃度1.5重量%に再度希釈
し、ヌッチェにてパルプ濃度20重量%までろ過した。
このパルプシートに重量換算で2.5倍量の水道水を注
ぎ置換洗浄を実施し、酸素漂白〜洗浄パルプとした。
【0127】<オゾン漂白前パルプスラリーの調製>蒸
解後、洗浄した広葉樹混合パルプに、漂白助剤および水
を添加して、パルプ濃度が15重量%の水スラリーと
し、これを、室温下、ニーダーにより10分間混練し
て、漂白前パルプスラリーを作成した。 <オゾン漂白>上記パルプスラリーを漂白試験用のSU
S316製2Lオートクレーブに1700g入れ、オゾ
ンガスで充分置換した後、オゾン濃度(対パルプ絶乾重
量)が1.8重量%、オゾン流量が4L/分、漂白温度
が20℃、漂白時間が60分間にてオゾン漂白を行っ
た。漂白終了後、直ちにオートクレーブからパルプスラ
リーを取り出した。このうち一部をサンプリングし、オ
ゾン漂白パルプとした。残りのパルプについては、次の
洗浄操作を実施した。 <オゾン漂白後の洗浄操作>オゾン漂白後に引き続き、
酸素漂白後の洗浄操作と同様の方法にて洗浄を実施し、
オゾン漂白〜洗浄パルプとした。
【0128】<分析用パルプの作成>酸素漂白パルプ、
酸素漂白〜洗浄パルプ、オゾン漂白パルプおよびオゾン
漂白〜洗浄パルプを300メッシュの篩いに入れ、水道
水にて充分に洗浄した後、ヌッチェにて吸引ろ過し、分
析用パルプとした。 <漂白後パルプのカッパー価測定方法>分析用パルプを
用いて、「JIS P 8211」記載の方法により、
カッパー価を測定した。 <漂白後パルプの白色度測定方法>分析用パルプを用い
て、「JIS P 8123」記載の方法により、ハン
ター白色度を測定した。 <漂白後パルプの粘度測定法>分析用パルプを用いて、
「TAPPI T230−SU−66」(米国パルプ協
会の規格)記載の方法により、パルプの粘度を測定し
た。パルプ粘度が高い程、セルロース強度が大であるこ
とを示す。 <塩素削減率>酸素漂白後パルプを水道水にて10重量
%に希釈し、塩酸にてpHが4±0.1となるように調
整した。これを、漂白試験用SUS316製2Lオート
クレーブに1500g仕込み塩素ガスで空気を置換し、
塩素量がパルプの絶乾重量に対して6重量%になるよう
に調整した。その後50℃で、60分間塩素漂白を行
い、含水率45重量%のパンター白色度が52に達する
のに要した塩素使用量(g/絶乾パルプkg)を測定
し、下式により、塩素削減率を求めた。 塩素削減率 = (α−β)/α × 100 α:漂白助剤を使用せずに漂白したパルプの塩素使用量 β:各実施例と各比較例の塩素使用量 <次亜塩素酸ソーダ削減率>上記塩素漂白後パルプを水
洗ろ過後に、水酸化ナトリウム1.7重量%(対パルプ
の絶乾重量)と水を配合し、10重量%(パルプの絶乾
分)として、水にて60℃で60分抽出を行った後、水
洗ろ過した。この水洗後パルプに水酸化ナトリウム1.
5重量%(対パルプの絶乾重量)と水を配合し、10重
量%(パルプの絶乾分)の試験用パルプスラリーを調製
した。これをSUS316製2Lオートクレーブに13
00g仕込み、パルプ絶乾重量に対して1.5重量%の
次亜塩素酸ソーダを投入した。その後40℃で3時間次
亜塩素酸ソーダ漂白を行い、含水率45重量%のパンタ
ー白色度が73に達するのに要した次亜塩素酸ソーダ使
用量(g/絶乾パルプkg)を測定し、下式により、次
亜塩素酸ソーダ削減率を求めた。 次亜塩素酸ソーダ削減率 = (γ−δ)/γ × 1
00 γ:漂白助剤を使用せずに漂白したパルプの次亜塩素酸
ソーダ使用量 δ:各実施例と各比較例の次亜塩素酸ソーダ使用量 <二酸化塩素削減率>上記次亜塩素酸ソーダ漂白後パル
プを水洗ろ過後に、水を配合して10重量%(パルプ絶
乾分)の試験用パルプスラリーに希釈し、塩酸にてpH
を4.0±0.1となるように調製した。これをSUS
316製2Lオートクレーブに1100g仕込み、パル
プ絶乾重量に対して0.3重量%になるように二酸化塩
素を投入した。その後60℃で3時間二酸化塩素漂白を
行い、含水率45重量%のパンター白色度が85に達す
るのに要した二酸化塩素使用量(g/絶乾パルプkg)
を測定し、下式により、二酸化塩素削減率を求めた。 二酸化塩素削減率 = (ε−ζ)/ε × 100 ε:漂白助剤を使用せずに漂白したパルプの二酸化塩素
使用量 ζ:各実施例と各比較例の二酸化塩素使用量 <完成パルプの粘度測定>二酸化塩素漂白が終了したパ
ルプを完成パルプとし、水道水で充分に洗浄した後、漂
白後パルプの粘度測定法と同様の方法にて粘度測定を実
施した。
【0129】酸素漂白試験の結果を、表1(実施例1〜
28)、および表2(比較例1〜11)に示した。比較
例1〜11のうち、比較例1は漂白促進剤無添加の場合
を、本発明の漂白助剤以外を使用した例のうち、比較例
2、3および6はSP値が16未満の高分子を使用した
場合を示し、比較例4、5および7は10時間半減期温
度が60℃未満の過酸化物を使用した場合を示し、比較
例8および9はSP値が16未満の高分子かつ10時間
半減期温度が60℃未満の過酸化物を使用した場合を示
し、比較例10および11は本発明の界面活性剤を使用
しない場合を示した。比較例1の漂白助剤無添加の場合
と比較して、実施例1〜28に示されているように、本
発明の漂白助剤を用いることによって、完成パルプの粘
度を低下させずに酸素漂白が促進され、塩素、次亜塩素
酸ソーダおよび二酸化塩素の使用量を削減することがで
きる。比較例4、5および7〜9では完成パルプの粘度
が著しく低下し、比較例2、3、6、10および11で
は漂白促進効果が小さいことがわかる。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】オゾン漂白試験の結果を、表3(実施例2
9〜56)、および表4(比較例12〜22)に示し
た。比較例12は漂白促進剤無添加の場合を示し、本発
明の漂白助剤以外を使用した比較例のうち、比較例1
3、14および17はSP値が16未満の高分子を使用
した場合を示し、比較例15、16および18は10時
間半減期温度が60℃未満の過酸化物を使用した場合を
示し、19および20はSP値が16未満の高分子かつ
10時間半減期温度が60℃未満の過酸化物を使用した
場合を示し、比較例21および22は本発明の界面活性
剤を使用しない場合を示した。比較例16の漂白助剤無
添加の場合と比較して、実施例29〜56に示されてい
るように、本発明の漂白助剤を用いることによって、完
成パルプの粘度を低下させずに酸素漂白を促進し、塩
素、次亜塩素酸ソーダおよび二酸化塩素の使用量を削減
することができる。比較例15,16、18〜20では
完成パルプの粘度が著しく低下し、比較例13、14、
17、21および22では漂白促進効果が小さいことが
わかる。
【0133】
【表3】
【0134】
【表4】
【0135】
【発明の効果】本発明の漂白助剤は、酸素漂白またはオ
ゾン漂白に使用することにより、最終のパルプの粘度を
低下させずに、酸素漂白またはオゾン漂白を促進し、次
工程までの洗浄工程での分解リグニンの再付着を防止す
ることによって、次工程での漂白剤(塩素、次亜塩素酸
ソーダ、二酸化塩素)の使用量を低減できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶解度パラメーターが14〜24の水溶性
    高分子(A)および/または10時間半減期温度が60
    〜170℃の過酸化物(D)、並びにノニオン性界面活
    性剤(B)および/またはアニオン性界面活性剤(C)
    を組み合わせてなることを特徴とするセルロースパルプ
    の酸素またはオゾン漂白用の漂白助剤。
  2. 【請求項2】水溶性高分子(A)およびノニオン性界面
    活性剤(B)を組み合わせてなる請求項1記載の漂白助
    剤。
  3. 【請求項3】(A)の溶解度パラメーターが16〜22
    である請求項1または2記載の漂白助剤。
  4. 【請求項4】(A)が、下記(A−1)、(A−2)、
    (A−3)および(A−4)からなる群から選ばれるポ
    リマーの1種または2種以上からなる請求項1〜3のい
    ずれか記載の漂白助剤。 (A−1)ラジカル重合系の水溶性アニオン性ポリマ
    ー、アニオン性の水溶性ホルムアルデヒド樹脂、アニオ
    ン性基含有水溶性ポリエステル樹脂、アニオン性基含有
    水溶性ポリウレタン樹脂および天然系の水溶性アニオン
    性ポリマーから選ばれる水溶性アニオン性ポリマー; (A−2)ラジカル重合系の水溶性ノニオン性ポリマ
    ー、水溶性ナイロン樹脂、水溶性ノニオン性ポリウレタ
    ン樹脂、および天然系の水溶性ノニオン性ポリマーから
    選ばれる水溶性ノニオン性ポリマー; (A−3)ラジカル重合系の水溶性カチオン性ポリマ
    ー、カチオン性の水溶性ホルムアルデヒド樹脂、カチオ
    ン性基含有水溶性ポリウレタン樹脂および天然系の水溶
    性カチオン性ポリマーから選ばれる水溶性カチオン性ポ
    リマー; (A−4)ラジカル重合系の水溶性両性ポリマーおよび
    天然系の水溶性両性ポリマーから選ばれる水溶性両性ポ
    リマー。
  5. 【請求項5】(A−1)が、カルボキシル基、スルホン
    酸基、硫酸エステル基もしくは燐酸基を有する、多糖類
    系もしくはタンパク質系ポリマー、および/またはラジ
    カル重合系ポリマーである請求項4記載の漂白助剤。
  6. 【請求項6】(A−2)が、ヒドロキシル基、アミド基
    もしくはポリオキシアルキレン鎖を有する、ラジカル重
    合系ポリマーである請求項4記載の漂白助剤。
  7. 【請求項7】ノニオン性界面活性剤(B)のHLBが6
    〜18である請求項1〜6いずれか記載の漂白助剤。
  8. 【請求項8】さらに消泡剤(E)を組み合わせてなる請
    求項1〜7いずれか記載の漂白助剤。
  9. 【請求項9】(E)が、1〜4個の活性水素原子を有す
    る炭素数1〜8個の活性水素原子含有化合物に、エチレ
    ンオキサイド並びにプロピレンオキサイドおよび/また
    はブチレンオキサイドをランダム形式で付加重合させて
    得られたポリオキシアルキレン化合物の1種以上からな
    り、該ポリオキシアルキレン化合物の全構成単位のうち
    エチレンオキサイドから誘導された構成単位が15〜8
    5重量%であり、該ポリオキシアルキレン化合物の数平
    均分子量が1,000〜100,000である請求項8
    記載の漂白助剤 【請求項9】セルロースパルプを酸素および/またはオ
    ゾンで漂白するに当たり、請求項1〜8のいずれか記載
    の漂白助剤の存在下に漂白を行う方法。
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