JP2015042449A - シャープペンシル用中芯及びその製造方法 - Google Patents

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敏夫 中山
Toshio Nakayama
敏夫 中山
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Abstract

【課題】 生産性及び作動性に優れたシャープペンシル用中芯及びその製造方法を提供する。【解決手段】 チャック20を前進させてチャックリング30から外したり、チャック20を後退させてチャックリング30に嵌め合せたりすることで、チャック20の前端側を開閉させて、チャック20内に挿通される鉛芯を繰出すようにしたシャープペンシル用中芯において、チャックリング30を受ける受部材40を、本体筒10に後方から挿入するように形成し、本体筒10の内周面と受部材40の外周面とのうち、その一方に凸部12を設けるとともに、その他方には、受部材40を本体筒10に挿入して前方へ移動した後に嵌り合うように凹部42を設けた。【選択図】 図2

Description

本発明は、例えばボールペンやシャープペンシル等の複数種類の筆記具機能を具備した多機能筆記具に用いられるシャープペンシル用中芯及びその製造方法に関するものである。
従来、この種の発明には、特許文献1に記載されるもののように、長尺筒状の外パイプ(9)と、該外パイプ(9)の前端側に嵌合接続された連結具(4)と、該連結具(4)の前端側に螺合接続された口金(7)と、前記連結具(4)から前記口金(7)へわたる内部に挿入されたチャック(1)と、該チャック(1)に対し後方側から環状に嵌り合うチャックリング(締具2)とを備えたシャープペンシル用中芯がある。
この従来技術によれば、チャックリング(締具2)は、前記連結具(4)の前端との当接によって後方への移動が規制されている。そして、チャック(1)を前進させてチャックリング(締具2)から外せば、該チャック(1)の前端側が開いて内部に挿通された鉛芯を解放し、チャック(1)を後退させてチャックリング(締具2)に嵌め合せれば、該チャックの前端側が閉じて鉛芯を挟持する。
ところで、前記従来のシャープペンシル用中芯によれば、連結具(4)の前端側に口金(7)を螺合接続した構造であるため、運搬時や使用時の振動、落下衝撃等に起因して口金(7)が緩んでしまうおそれがある。
そこで、外パイプ(9)と口金(7)とを一体筒状に構成し、その内部に、チャックリング(締具2)を受けるための筒状の受部材を圧入固定した構造が提案される。このような構造にする場合には、前記受部材を圧入するための圧入装置のストローク調整により前記受部材を位置決めすることが考えられるが、前記圧入装置の調整が適正に行われないと、前記ストロークがばらつくおそれがある。例えば、前記ストロークのばらつきにより、前記受部材の位置が前すぎると、チャックに相対するチャックリングの移動距離が短くなり、チャックの開放が不十分で鉛芯を解放し切れないおそれがある。逆に、チャックリングの位置が後すぎると、チャックに相対するチャックリングの移動距離が長くなりチャックリングの締りが緩くなり、筆圧を受けた際に鉛芯が後退してしまうおそれがある。
特許第4906657号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、生産性及び作動性に優れたシャープペンシル用中芯及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための一手段は、後方から挿入される鉛芯を前端側の先口部から送出するようにした本体筒と、該本体筒内で進退可能に支持されたチャックと、該チャックの外周に嵌脱可能なチャックリングと、前記本体筒内で後退した際の前記チャックリングを受けて前記チャックリングの後方への移動を規制する受部材とを備え、前記チャックを前進させて前記チャックリングから外したり、前記チャックを後退させて前記チャックリングに嵌め合せたりすることで、前記チャックの前端側を開閉させて、前記チャック内に挿通される鉛芯を繰出すようにしたシャープペンシル用中芯において、前記受部材を、前記本体筒に後方から挿入するように形成し、前記本体筒の内周面と前記受部材の外周面とのうち、その一方に凸部を設けるとともに、その他方には、前記受部材を前記本体筒に挿入して前方へ移動した後に嵌り合うように凹部を設けたことを特徴とする。
本発明は、以上説明したように構成されているので、生産性及び作動性を向上することができる。
本発明に係るシャープペンシル用中芯の一例を示す要部断面図である。 同シャープペンシル用中芯の製造途中の状態を(a)と(b)に順次に示す断面図である。 同シャープペンシル用中芯の要部拡大図である。 前端側構造の他例を示す断面図である。 図4の(V)-(V)線に沿う断面図である。 図4の(VI)-(VI)線に沿う断面図である。
本実施の形態の第一の特徴は、後方から挿入される鉛芯を前端側の先口部から送出するようにした本体筒と、該本体筒内で進退可能に支持されたチャックと、該チャックの外周に嵌脱可能なチャックリングと、前記本体筒内で後退した際の前記チャックリングを受けて前記チャックリングの後方への移動を規制する受部材とを備え、前記チャックを前進させて前記チャックリングから外したり、前記チャックを後退させて前記チャックリングに嵌め合せたりすることで、前記チャックの前端側を開閉させて、前記チャック内に挿通される鉛芯を繰出すようにしたシャープペンシル用中芯において、前記受部材を、前記本体筒に後方から挿入するように形成し、前記本体筒の内周面と前記受部材の外周面とのうち、その一方に凸部を設けるとともに、その他方には、前記受部材を前記本体筒に挿入して前方へ移動した後に嵌り合うように凹部を設けた。
この構成によれば、本体筒内に後方側から受部材を挿入し、該受部材を前方へ移動すれば、凹部と凸部が嵌り合って、受部材が位置決めされる。よって、受部材を精度良く位置決めして、チャック及びチャックリングの作動性を良好に維持することができる。
第二の特徴としては、前記凸部を前記本体筒側に設けるとともに、前記凹部を前記受部材側に設け、これら凸部と凹部を前記本体筒の全周にわたる環状に形成した。
この構成によれば、本体筒と受部材を、環状の凸部及び凹部により頑強に固定することができる。
第三の特徴としては、前記受部材の外周面の前端側に、前方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面を設け、前記本体筒に対し後方から前記受部材を挿入する際に、前記環状傾斜面を前記凸部に摺接させるようにした。
この構成によれば、本体筒内で受部材が環状傾斜面を凸部に摺接させてスムーズに前進する。よって、より生産性を向上することができる。
第四の特徴としては、前記本体筒内には、前記チャックの後部側に環状に嵌り合うようにコイルスプリングが設けられ、このコイルスプリングは、前記受部材の後端に受けられるとともに前記チャックを後方へ付勢している。
この構成によれば、単一の受部材に、チャックリングを受ける機能と、コイルスプリングを受ける機能とを持たせることができ、ひいては、生産性の良好な簡素構造のシャープペンシル用中芯を得ることができる。
第五の特徴としては、前記本体筒内に後方から挿入される棒状治具により前記受部材が所定位置まで押し動かされるようにしたシャープペンシル用中芯であって、前記本体筒の内周面に、前方へ向かって縮径された段部を設け、前記受部材を押し動かした際の前記棒状部材が前記段部に当接した時点で、前記受部材が前記所定位置となって、前記凹部と前記凸部が嵌り合うようにした。
この構成によれば、本体筒内に挿入した棒状治具が段部に当接した時点で、受部材が所定位置に位置決めされ、凹部と凸部が嵌り合う。したがって、例えば、前記段部がない場合のように、棒状治具により受部材を押動しすぎて、受部材が所定位置を通り越し、凹部と凸部の嵌合が外れてしまうようなことを防ぐことができる。
第六の特徴としては、シャープペンシル用中芯の製造方法であって、前記本体筒内に後方から前記受部材を挿入した後に、同本体筒内に後方から挿入される前記棒状治具によって前記受部材を押し動かし、前記棒状治具を前記段部に当接させることで、前記凹部と前記凸部を嵌め合せるようにした。
この製造方法によれば、受部材を棒状治具により押動する作業により精度良く位置決めでき、その生産性が良好である。
また、以下に示す実施例では、以下の発明も開示している。
すなわち、この発明は、本体筒の前端側の内周面に周方向へ間隔を置いて弾性材料からなる複数の突条を備え、挿通される鉛芯の外周面を複数の前記突条によって保持しながら、この鉛芯を前記本体筒の前端開口から送出するようにしたシャープペンシル用中芯であって、前記本体筒の前端側の内周面を前記突条よりも硬い硬質材料から形成するとともに、隣り合う前記突条の間に、前記本体筒の硬質面を露出させ、この硬質面を、挿通される鉛芯の外周面に近接又は接触させるようにした。
この構成によれば、挿通される鉛芯の外周面に複数の突条が弾性的に接触するため、該鉛芯の回転を阻むことができる。しかも、本体筒の先端側の内周面における隣り合う突条の間の硬質面が、挿通される鉛芯の外周面に近接又は接触するため、挿通される鉛芯に曲げ荷重が加わって該鉛芯が折れてしまうのを防ぐことができる。
次に、上記特徴を有する好ましい実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るシャープペンシル用中芯の一例を示す。
このシャープペンシル用中芯1は、後方から挿入される鉛芯を前端側の先口部11から送出するようにした本体筒10と、該本体筒10内で進退可能に支持されたチャック20と、該チャック20の外周に嵌脱可能なチャックリング30と、本体筒10内で後退した際のチャックリング30を受けてチャックリング30の後方への移動を規制する受部材40と、本体筒10内にてチャック20の後部側に環状に嵌り合うコイルスプリング50と、チャック20の後端側に接続されて該チャック20を芯タンク80等に接続する接続部材60と、本体筒10の先端側に設けられて挿通される鉛芯を弾性的に保持する弾性保持体70とを備え、チャック20を前進させてチャックリング30から外したり、チャック20を後退させてチャックリング30に嵌め合せたりすることで、チャック20の前端側を開閉させて、チャック20内に挿通される鉛芯を繰出す。
本体筒10は、鉛芯を一本づつ挿通可能な長尺筒状の部材であり、図示例によれば、真鍮等の塑性変形可能な金属材料から形成される。
この本体筒10の前半部側には、その後部側よりも縮径された筒状の先口部11を有し、該先口部11内に弾性保持体70が挿入されている。
また、本体筒10の先口部11よりも後側には、チャック20、チャックリング30、受部材40及びコイルスプリング50等が挿入される。
そして、本体筒10の内周面には、受部材40に嵌り合うように凸部12と、チャックリング30の前方への移動を規制する段部14と、製造時に棒状治具を当接させるための段部15とが設けられる。
凸部12は、本体筒10内周面の全周にわたって連続する環状の突起であり、図示例によれば、本体筒10の外周部にローラを押圧して本体筒10周壁を径内方向へ塑性変形させるようにした絞り加工によって形成される。図1〜図3中の符号13は、前記絞り加工によって凸部12の径外方向側に形成される環状の凹部である。
段部14は、後述するチャックリング30の前後移動範囲の前端に位置するように配置され、本体筒10内周面を前方へ向かって階段状に縮径することで形成される。この段部14の内径は、チャックリング30の外径よりも小さく設定される。この段部14によれば、チャック20及びチャックリング30が前進した際、チャックリング30が段部14に当接して、チャック20が更に前進してチャックリング30から外れ開放することになる。
段部15は、製造時において棒状治具aによって受部材40を本体筒10内に挿入する際に、受部材40が所定位置で凸部12に嵌り合った時点で、棒状治具aの前端部を当接させるように設けられる。
この段部15は、本体筒10内周面を前方へ向かって縮径する段部であり、より詳細に説明すれば、図3に示すように、本体筒10内周面において受部材40後端部よりも若干後側の部分を前方へ向かって面取り状に縮径した傾斜面15aを有する。この傾斜面15aは、本体筒10の全周にわたって連続しており、後述する棒状治具aの前端側を受ける。
また、チャック20は、弾性的に撓むことが可能な合成樹脂材料又は金属材料から略長尺筒状に形成され、その前端側には、本体筒10の中心部に挿通される鉛芯(図示せず)の周囲に位置するように同芯状に配置されるとともに周方向に分離した複数(例えば2〜4程度)の爪部21を有する。そして、このチャック20は、その後端側部分が、後縦する接続部材60の前端側内周面に固定され、本体筒10内にて接続部材60と一体的に進退動作する。
各爪部21の後部側の外周面は、後方へ向かって径内方向へ傾斜しており、この傾斜面には、チャックリング30が後方から嵌り合う。
複数の爪部21は、チャックリング30に嵌り合う際に径内方向へ撓んで鉛芯を回転不能且つ後退不能に把持し、チャックリング30から前方へ抜け出た際に弾性的に復元し開動することで鉛芯を解放する。
チャックリング30は、受部材40前端側の爪部21に、後方側から環状に嵌り合う略円筒状の部材であり、その内周面の前半部側が、爪部21後部側に嵌り合う傾斜状に形成される。
このチャックリング30は、本体筒10内周面に対し前後移動自在に嵌り合っており、後述する受部材40の前端と、本体筒10内周面の段部14との間で、所定量移動する。
受部材40は、硬質材料から略円筒状に形成された部材であり、チャック20の爪部21よりも後側の部分に対し遊びを有する状態で環状に嵌り合うとともに、本体筒10に対しては前後不動に嵌り合い、後方へ移動した際の受部材40の後端を受ける。この受部材40の材質は、例えば、金属製材料とすればよいが、硬質合成樹脂材料とすることも可能である。
この受部材40の前端側の外周面には、前方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面41が設けられる。この環状傾斜面41は、受部材40の全周にわたって連続しており、製造時において本体筒10に対し後方から受部材40を挿入する際に、凸部12に摺接して、該凸部12及び本体筒10周壁を径外方向へ若干弾性変形させる。
受部材40における前記環状傾斜面41よりも後側には、本体筒10側の凸部12と嵌り合う環状の凹部42が設けられる。この凹部42は、本体筒10の全周にわたって連続している。
また、受部材40の後端面には、軸方向前方へ向かって凹む環状凹部43が設けられる(図3参照)。
この環状凹部43は、軸方向前方へ徐々に縮径する傾斜面部43aと、軸方向に対し直交する平坦面部43bとを有する。
製造時には、傾斜面部43a及び平坦面部43bが、棒状治具a前端により押圧される。また、製造後には、平坦面部43bが、コイルスプリング50の前端面を受ける。
コイルスプリング50は、本体筒10内にてチャック20の後部側に環状に装着され、受部材40と接続部材60との間で前後方向に圧縮される。
コイルスプリング50の前端は、受部材40後端の平坦面部43bに受けられるとともに、傾斜面部43aにも接触することで芯合せされている。
同コイルスプリング50の後端は、接続部材60の前端に当接している。
接続部材60は、前端部を本体筒10の後端開口部に挿入した略長尺筒状の部材であり、その前端側の内周面にチャック20の後端を嵌合している。この嵌合は、接続部材60前端側の内周面に形成される凸部61と、チャック20後端側の外周面に形成される凹部22との嵌合であり、これら凸部61と凹部22は、接続部材60前端部に対し前方からチャック20を差し込むことにより乗り越え嵌合されている。
また、接続部材60の軸方向中央寄りの外周面には、環状に突出する大径部62が設けられる。この大径部62は、接続部材60を部分的に拡径してなり、本体筒10の後端に当接可能に形成される。
また、接続部材60の大径部62よりも後側は縮径され、その縮径された外周面には、周方向に間隔を置いて複数の突条63が設けられる。これら突条63は、接続部材60の後端に環状に装着される芯タンク80の内周面に圧接される。
なお、接続部材60の材質は、例えば、硬質合成樹脂材料とすればよいが、金属材料等とすることも可能である。
また、弾性保持体70は、ゴムやエラストマー樹脂等の弾性材料から略円筒状に形成され、本体筒10前端側の先口部11内に進退不能に嵌合されている。
この弾性保持体70内周面の後半部側には、鉛芯を前方へ導くための円錐面71が形成され、該円錐面よりも前側には、鉛芯に対し弾性的圧接される円筒面72を有する。
芯タンク80は、鉛芯を貯溜するための長尺円筒状の部材であり、例えば、合成樹脂材料によって形成される。この芯タンク80の前端部には、接続部材60の後端部が圧入固定される。また、芯タンク80の後端部は、図示しない筆記具内の進退機構に接続される。前記筆記具は、例えば、当該シャープペンシル用中芯1及びボールペン用中芯(図示せず)を有する多機能筆記具とすればよい。
次に、上記シャープペンシル用中芯1の製造方法について詳細に説明する。
シャープペンシル用中芯1を製造する際は、先ず、本体筒10に対し、その後方側から弾性保持体70が挿入される。
そして、同本体筒10に対し、その後方側からチャック20及びチャックリング30が挿入される。この際、チャック20を本体筒10内に先に挿入し、その後でチャックリング30を挿入するようにしてもよいし、予めチャックリング30を装着したチャック20を本体筒10内に挿入するようにしてもよい。
次に、図2(a)(b)に示すように、本体筒10内に受部材40が挿入される。この際、受部材40は、その後方側から棒状治具aによって押し込まれる。
棒状治具aは、チャック20の後部側を遊挿可能な円筒状の部材であり、その前端面の外径側には、図3に示すように、環状傾斜面a1を有する。この環状傾斜面a1は、受部材40後端の環状凹部43に嵌り合って、受部材40を本体筒10に対し同芯状に保持する。
棒状治具aに押されて前進する受部材40は、環状傾斜面41を凸部12に摺接させることで、本体筒10周壁を径外方向へ若干弾性変形させながら、あるいは該環状傾斜面41が径内方向へ若干弾性変形しながら前進する。そして、この受部材40は、棒状治具a前端の環状傾斜面a1が段部15に当接するのと略同時に、凹部42を本体筒10側の凸部12に嵌め合せて、進退不能に固定される。
よって、上記構成のシャープペンシル用中芯1及び該シャープペンシル用中芯1の製造方法によれば、生産性が良好な上、受部材40の軸方向位置の寸法精度を向上して、チャック及びチャックリングの作動性を向上できる。また、棒状治具aの前進が段部15との当接により停止する構造であるため、受部材40を押し込みすぎて、凹部42と凸部12の嵌合不良を生じることもない。
なお、上記シャープペンシル用中芯1において、先口部11の構造は、図4〜図6に示す先口部11’に置換することが可能である。以下、この内部構造について詳細に説明する。
図4は、シャープペンシル用中芯の他例について要部断面を示すものであり、先口部の内部構造以外の部分は、上記シャープペンシル用中芯1と同構造である。
先口部11’は、比較的大きな内周面を確保した大径部11a’と、該大径部11a’よりも小さな内周面を確保した小径部11b’とを有する(図4参照)。
大径部11a’は、その後半部と前半部の間の段部11a1’によって縮径される段付き円筒状の内周面を有し、該内周面によって後述する弾性保持体70’を、回転不能且つ進退不能に保持している。
小径部11b’は、前後方向へ連続するストレートな円筒状の内周面を有する。この内周面の直径は、挿通される鉛芯xの外径よりも若干大きい径に設定される(図4参照)。
この小径部11b’の内周面には、前後方向へわたる溝11b1’が、該小径部11b’の周方向へ間隔を置いて複数設けられ、これら溝11b1’のそれぞれの内部に、後述する突条72’が進退不能に固定されている。
各溝11b1’は、先口部11’の軸方向に沿う直線状の溝であり、図6に示すように、該溝の底部側の幅Wが、同溝の開口部側の幅wよりも大きく設定される。
これらの溝11b1’は、小径部11b’内周面に対するブローチ加工によって形成されるが、他の切削加工や、成形加工等によって形成することも可能である。
弾性保持体70’は、弾性を有する合成樹脂材料によって先口部11’内の前寄りに一体成形される。
詳細に説明すれば、この弾性保持体70’は、芯ブレーカ71’と、該芯ブレーカ71’の前方へ延設された複数(図示例によれば三つ)の突条72’とによって一体に構成される。
芯ブレーカ71’は、前方へ向かって徐々に縮径した円錐状内周面71a’と、該内周面71a’の前端側に接続された円筒状内周面71b’とを有する(図4参照)。円筒状内周面71b’は、前後方向へ連続する略同径の内周面であり、その内径が鉛芯xの外径よりも若干小さく設定される。
複数の突条72’は、芯ブレーカ71’の前端に接続されるとともに、先口部11’の軸心に平行するとともに、小径部11b’の全長にわたって前後方向へ連続している。
これら複数の突条72’は、図6に示すように。これらに内接する仮想内接円が、挿通される鉛芯xの外径よりも小さくなるように、その突出量が設定されている。したがって、各突条72’は、挿通される鉛芯xに圧接されて、その突端側を若干凹ませるように弾性変形することになる。
なお、前記仮想内接円は、図4に示す一例によれば、芯ブレーカ71’前端側の円筒状内周面71b’と略同径となる。すなわち、各突条72’の突端と、円筒状内周面71b’の内周面とは、略面一になっている。
また、各突条72’は、先口部11’内周面の溝11b1’に嵌り合うようにして、該溝11b1’内に一体成形されている。このため、各突条72’は、図6に示すように、その突端側の幅寸法wよりも、前記突端側に対する反対側の幅寸法Wが大きく成形される。
そして、上記構成の先口部11’は、その内周面の前端側部分においては、周方向に隣り合う突条72’,72’の間に、該本体筒10の硬質面10a’(金属部分)を露出させ、この硬質面10a’を、挿通される鉛芯xの外周面に近接又は接触(図4の例示によれば近接)させる。
よって、図4〜図6に示す先口部11’の構造によれば、軸筒(図示せず)を傾斜させた通常の筆記姿勢での筆記が行われると、鉛芯xには、軸筒軸方向に沿った後方向きの押圧力が加わるとともに軸筒軸方向に対する交差方向の力も作用する。
しかしながら、鉛芯xは、その外周面が、先口部11’内の硬質面10a’に近接又は接触した状態であるため、弾性保持体70’の弾性変形に起因する部分的な曲げ荷重を受け難く、芯折れを生じ難い。
また、鉛芯xが、チャック20によって挟持されない残芯となった場合には、この残芯(鉛芯x)の外周面に、複数の突条72’が弾性的に圧接されるため、該残芯(鉛芯x)が被筆記面から受ける押圧力等により回転するのを防ぐことができ、ひいては、該残芯(鉛芯x)をほとんど最後まで無駄なく使用することができる。
なお、上記実施例によれば、金属製の本体筒10に対し機械加工により凸部12を形成するようにしたが、他例としては、本体筒10を合成樹脂製とし、この本体筒10の成形時に凸部12を同時加工するようにしてもよい。
また、上記実施例によれば、凸部12を周方向に連続する環状に形成したが、他例としては、凸部12及び凹部42を周方向に分割された複数の構成とすることも可能である。さらに、他例としては、凸部12及び凹部42を、本体筒10の軸方向に複数設けるようにすることも可能である。
また、上記実施例によれば、本体筒10側に凸部12を設けるとともに、受部材40側に凹部42を設けたが、その凹凸関係を逆にすることも可能である。
1:シャープペンシル用中芯
10:本体筒
12:凸部
15:段部
20:チャック
30:チャックリング
40:受部材
41:環状傾斜面
42:凹部
50:コイルスプリング
a:棒状治具

Claims (6)

  1. 後方から挿入される鉛芯を前端側の先口部から送出するようにした本体筒と、該本体筒内で進退可能に支持されたチャックと、該チャックの外周に嵌脱可能なチャックリングと、前記本体筒内で後退した際の前記チャックリングを受けて前記チャックリングの後方への移動を規制する受部材とを備え、前記チャックを前進させて前記チャックリングから外したり、前記チャックを後退させて前記チャックリングに嵌め合せたりすることで、前記チャックの前端側を開閉させて、前記チャック内に挿通される鉛芯を繰出すようにしたシャープペンシル用中芯において、
    前記受部材を、前記本体筒に後方から挿入するように形成し、
    前記本体筒の内周面と前記受部材の外周面とのうち、その一方に凸部を設けるとともに、その他方には、前記受部材を前記本体筒に挿入して前方へ移動した後に嵌り合うように凹部を設けたことを特徴とするシャープペンシル用中芯。
  2. 前記凸部を前記本体筒側に設けるとともに、前記凹部を前記受部材側に設け、これら凸部と凹部を前記本体筒の全周にわたる環状に形成したことを特徴とする請求項1記載のシャープペンシル用中芯。
  3. 前記受部材の外周面の前端側に、前方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面を設け、前記本体筒に対し後方から前記受部材を挿入する際に、前記環状傾斜面を前記凸部に摺接させるようにしたことを特徴とする請求項2記載のシャープペンシル用中芯。
  4. 前記本体筒内には、前記チャックの後部側に環状に嵌り合うようにコイルスプリングが設けられ、このコイルスプリングは、前記受部材の後端に受けられるとともに前記チャックを後方へ付勢していることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載のシャープペンシル用中芯。
  5. 前記本体筒内に後方から挿入される棒状治具により前記受部材が所定位置まで押し動かされるようにしたシャープペンシル用中芯であって、
    前記本体筒の内周面に、前方へ向かって縮径された段部を設け、前記受部材を押し動かした際の前記棒状部材が前記段部に当接した時点で、前記受部材が前記所定位置となって、前記凹部と前記凸部が嵌り合うようにしたことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載のシャープペンシル用中芯。
  6. 前記本体筒内に後方から前記受部材を挿入した後に、同本体筒内に後方から挿入される前記棒状治具によって前記受部材を押し動かし、前記棒状治具を前記段部に当接させることで、前記凹部と前記凸部を嵌め合せるようにしたことを特徴とする請求項5記載のシャープペンシル用中芯の製造方法。
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