JP6765347B2 - シャープペンシル用ユニット及びこのシャープペンシルユニットを用いた筆記具 - Google Patents
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Description
このシャープペンシルでは、鉛芯の先端部分に、筆圧等により径方向の力が加わった際には、ホルダーを前進させて、このホルダーによって鉛芯の前側を覆い、鉛芯の損傷等を防ぐ。
また、突出した鉛芯に対し軸方向に沿う後方への過剰な押圧力が加わった際には、鉛芯を後退させて損傷しないようにしている。
鉛芯繰出し機構によって鉛芯を前方へ繰り出すようにしたシャープペンシルユニットにおいて、前記鉛芯繰出し機構は、鉛芯の外周面に弾性的に緩圧接される芯ブレーカと、該芯ブレーカを内在し保持する保持筒とを備え、前記保持筒の内周面には、径方向の内側へ突出する凸部が設けられ、前記芯ブレーカの外周面には、前記凸部よりも後側で前記保持筒の内周面に圧接される圧接部と、該圧接部よりも前側で前記凸部に嵌り合う凹部と、前記凸部よりも前側で径方向外側へ突出する拡径部とが設けられ、前記凸部の突端と前記凹部の底面との間には、隙間が確保されていることを特徴とするシャープペンシルユニット。
第1の特徴は、鉛芯繰出し機構によって鉛芯を前方へ繰り出すようにしたシャープペンシルユニットにおいて、前記鉛芯繰出し機構は、鉛芯の外周面に弾性的に緩圧接される芯ブレーカと、該芯ブレーカを内在し保持する保持筒とを備え、前記保持筒の内周面には、径方向の内側へ突出する凸部が設けられ、前記芯ブレーカの外周面には、前記凸部よりも後側で前記保持筒の内周面に圧接される圧接部と、該圧接部よりも前側で前記凸部に嵌り合う凹部と、前記凸部よりも前側で径方向外側へ突出する拡径部とが設けられ、前記凸部の突端と前記凹部の底面との間には、隙間が確保されている。
ここで、前記「保持筒」には、例えば、シャープペン用リフィールを構成する円筒状の筒体や、シャープペンシル軸筒の前端側に設けられる円錐筒状の先口等を含む。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、本明細書中、軸方向とは、保持筒10の中心線の延びる方向を意味する。また、「前」とは、前記軸方向の一方側であって鉛芯が繰り出される方向を意味する。また、「後」とは、前記一方側に対する逆方向側を意味する。
拡径部33の後端面33aは、前方へ向かって徐々に拡径する傾斜面であり、保持筒10の凸部12aの前端面との間に隙間s2を確保している。
また、拡径部33の前端側は、ホルダー20と一体の受け部22をその後方側から弾性的に受けている。
受け部43は、後述する第3の付勢部材51bの後端を受けている。
芯タンク案内部44は、受け部43の後端側に接続され、後方へ延設されて芯タンク部60内に挿入されている。
これらチャック部40、受け部43及び芯タンク案内部44は、その一部又は全部を、一体の部材により構成することが可能である。
このクラッチ受け42は、保持筒10内で所定量進退するように設けられ、その中心側にチャック部40を遊挿しており、第2の筒部12内の段部に対し後方から当接している。
この第1の付勢部材51aの付勢力は、芯タンク部60に相対し、チャック部40を、予め設定された通常の筆圧よりも強い付勢力で前方へ付勢するように設定される。
この第2の付勢部材52の付勢力は、芯ブレーカ30と鉛芯xとの間の摩擦等による進退方向の抵抗力よりも大きく設定されている。
ホルダー本体部21は、保持筒10内に挿通されるとともに該保持筒10の前側開口部11aから前方へ突出する略円筒状の部材である。このホルダー本体部21の外周部には、前方へ向かって拡径して前側開口部11aに摺接する環状のカム斜面21aが設けられている。
また、ホルダー本体部21の内周面には、その前端側で鉛芯xの外周面に摺接する鉛芯摺接面21bと、鉛芯摺接面21bよりも後側で鉛芯xの外周面に対し若干の隙間を置いて近接する鉛芯ガイド面21cとが形成されている。
多機能出没式筆記具Aは、複数の駒a2,a3を選択的に前進させる操作により、前進した駒a2(又はa3)に接続されたリフィールの前端筆記部を、軸筒a1前端から前方へ突出させる。前記リフィールは、図示例によれば、シャープペンシルユニット1又はボールペンリフィール2である。
例えば、図2に示すように、開閉機能付きクリップa6を有する駒a2が、コイルスプリングa4の付勢力に抗して前進操作され、この駒a2に接続されたシャープペンシルユニット1(リフィール)の前端筆記部が、軸筒a1の前端開口部から前方へ突出すると、駒a2が軸筒a1周壁の係止部a5に係止され、この突出状態が維持される。
この突出状態において、クリップa6を前進させる操作を行えば、シャープペンシルユニット1の前端から鉛芯xが繰り出される。
なお、この多機能出没式筆記具Aには、例えば特開2014−198439号公報に示される基本構造を適用することが可能である。
図2に示す筆記部の突出状態において、突出した鉛芯xに対し、径方向の力成分を含む過剰な押圧力が加わると、図4(b)に示すように、ホルダー20のカム斜面21aが保持筒10の前側開口部11aに摺接して、ホルダー20がやや傾斜して前進する。このため、前進した際のホルダー20が、鉛芯xの前端側を覆って、鉛芯x前端側の折れや損傷等を防ぐ。
詳細に説明すれば、芯ブレーカ30は、凹部32内の隙間s1や、拡径部33の後端面33a側の隙間s2により柔軟に変形する。このため、鉛芯xが芯ブレーカ30の近傍で局部的に曲げられて折れるようなことを、効果的に防ぐことができる。
10:保持筒
12a:凸部
20:ホルダー
23:ホルダー付勢部材
30:芯ブレーカ
31:圧接部
32:凹部
33:拡径部
s1,s2:隙間
x:鉛芯
A:多機能出没式筆記具
M1:鉛芯繰出し機構
M2:運動方向変換機構
Claims (6)
- 鉛芯繰出し機構によって鉛芯を前方へ繰り出すようにしたシャープペンシルユニットにおいて、
前記鉛芯繰出し機構は、鉛芯の外周面に弾性的に緩圧接される芯ブレーカと、該芯ブレーカを内在し保持する保持筒とを備え、
前記保持筒の内周面には、径方向の内側へ突出する凸部が設けられ、
前記芯ブレーカの外周面には、前記凸部よりも後側で前記保持筒の内周面に圧接される圧接部と、該圧接部よりも前側で前記凸部に嵌り合う凹部と、前記凸部よりも前側で径方向外側へ突出する拡径部とが設けられ、
前記凸部の突端と前記凹部の底面との間には、隙間が確保されていることを特徴とするシャープペンシルユニット。 - 前記保持筒の前記凸部の前端面と、前記芯ブレーカの前記拡径部の後端面との間に隙間を設けたことを特徴とする請求項1記載のシャープペンシル用ユニット。
- 前記拡径部の後端面は、前方へ向かって徐々に拡径する傾斜面であることを特徴とする請求項1又は2記載のシャープペンシル用ユニット。
- 前記保持筒の前側開口部に挿通されて該保持筒の前端から前方へ突出したホルダーを備え、このホルダーを前記保持筒に対し進退可能に支持したシャープペンシルユニットであって、
前記芯ブレーカは、前記拡径部によって前記ホルダーをその後方側から受けていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載のシャープペンシル用ユニット。 - 前記鉛芯から前記ホルダーに加わる径方向の力成分により前記ホルダーを前記保持筒に相対し前進させる運動方向変換機構と、前記ホルダーを前記保持筒に対し後方へ付勢するホルダー付勢部材とを具備していることを特徴とする請求項4記載のシャープペンシルユニット。
- 請求項1乃至5何れか1項記載のシャープペンシルユニットを具備したことを特徴とする筆記具。
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