JP2020142417A - シャープペンシルユニット及び出没式筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸筒を傾斜させた通常の筆記姿勢において鉛芯に過剰な筆圧が加わった場合でも鉛芯が撓むことにより鉛芯が損傷することがないシャープペンシルユニットを提供する。【解決手段】チャック40をクラッチリング41に嵌脱させて該チャック40に挟持した鉛芯xを繰出す鉛芯繰出し機構において、該クラッチリング41の後方側にクラッチ受け42を設け、該クラッチリング41は、該クラッチ受け42の前端部の環状壁部42aに接して傾動可能に設ける。【選択図】図5

Description

本発明は、シャープペンシル用リフィールやシャープペンシル等を構成するシャープペンシルユニット、及びこのシャープペンシルユニットを具備した出没式筆記具に関するものである。
従来、この種の発明に関連し、例えば特許文献1には、軸筒と、この軸筒内でチャックをクラッチリングに嵌脱させてチャックに挟持した鉛芯を繰出す鉛芯繰出し機構と、軸筒の最前端部に固定されて鉛芯繰出し機構から繰出される鉛芯を挿通して前方へ突出させる芯ガイド管とを備えたシャープペンシルが開示されている。
また、特許文献2には、保持筒と、保持筒の前端開口部に挿通されてこの保持筒の前端から前方へ突出するとともにこの保持筒に対し進退可能に支持されたホルダーと、鉛芯を芯ブレーカに挿通し前記ホルダーへ向けて繰出す鉛芯繰出し機構と、鉛芯からホルダーに加わる径方向の力によりこのホルダーを保持筒及び鉛芯に相対し前進させ傾斜させる運動方向変換機構と、前記ホルダーを前記保持筒に対し後方へ付勢するホルダー付勢部材とを備えたシャープペンシルユニットが記載されている。そして、このシャープペンシルユニットを軸筒に収容すれば、容易に出没式筆記具を構成することができる。
この出没式筆記具によれば、所定の操作によりシャープペンシルユニットを前進させて、このシャープペンシルユニットの前端のホルダーを軸筒の前端開口部から突出させた状態において、ホルダーから突出した鉛芯に径方向の力が加わると、ホルダーが保持筒及び鉛芯に相対して前進するため、このホルダーにより鉛芯を覆い保護することができる。
特開2001−180181号公報 特開2017−159580号公報
ところで、上記した従来のシャープペンシルによれば、軸筒を傾斜させた通常の筆記姿勢にて、鉛芯に過剰な筆圧が加わると、芯ガイド管とチャックにわたる範囲で鉛芯が撓み、鉛芯が損傷してしまうおそれがある。
特に、特許文献2に記載される従来技術では、径方向の力成分によりホルダーが前進して若干傾くため、鉛芯が損傷してしまう可能性が高くなる。
このような課題に鑑みて、本発明は、以下の構成を具備するものである。
チャックをクラッチリングに嵌脱させて該チャックに挟持した鉛芯を繰出す鉛芯繰出し機構を備えたシャープペンシルユニットにおいて、前記クラッチリングの後方側にクラッチ受けを設け、前記クラッチリングは、前記クラッチ受けの前端部に接して傾動するように設けられていることを特徴とするシャープペンシルユニット。
本発明は、以上説明したように構成されているので、鉛芯の撓みに起因して鉛芯が損傷するのを防ぐことができる。
本発明に係るシャープペンシルユニットの一例を示す縦断面図である。 同シャープペンシルユニットにおけるクラッチリングとクラッチ受けの関係を、(a)と(b)にそれぞれ示しており、中心線に沿う切断部片側の端面図である。なお、ハッチングは省略している。 同シャープペンシルユニットを具備した筆記具の一例を示す内部構造図である。 同シャープペンシルユニットの作用を示す縦断面図であり、(a)はホルダーが初期位置にある状態、(b)はホルダーが鉛芯保護位置まで前進した状態を示す。なお、ハッチングは前の状態に対し移動した部分を示す。 鉛芯に径方向の力が加わった際のクラッチリングの作用を示す要部拡大縦断面図であり、二点鎖線は鉛芯が傾動した際の様子を示している。なお、ハッチングは省略している。 クラッチリング及びクラッチ受けの他例を(a)と(b)にそれぞれ示しており、中心線に沿う切断部片側の端面図である。 クラッチリング及びクラッチ受けの他例を(a)と(b)にそれぞれ示しており、中心線に沿う切断部片側の端面図である。 クラッチリング及びクラッチ受けの他例を(a)と(b)と(c)にそれぞれ示しており、中心線に沿う切断部片側の端面図である。 クラッチリング及びクラッチ受けの他例を(a)と(b)にそれぞれ示しており、中心線に沿う切断部片側の端面図である。
本実施の形態では、以下の特徴を開示している。
第1の特徴は、チャックをクラッチリングに嵌脱させて該チャックに挟持した鉛芯を繰出す鉛芯繰出し機構を備えたシャープペンシルユニットにおいて、前記クラッチリングの後方側にクラッチ受けを設け、前記クラッチリングは、前記クラッチ受けの前端部に接して傾動するように設けられている(図1,図2,図4〜図9参照)。
ここでの「シャープペンシルユニット」には、多機能出没式筆記具に用いられるシャープペンシル用リフィールや、鉛芯繰出し機構を軸筒内に直接備えた一般的なシャープペンシル等を含む。
第2の特徴として、前記鉛芯繰出し機構から繰出される鉛芯を挿通するホルダーと、前記ホルダーを前端開口部から突出させて支持する保持筒と、前記ホルダーに加わる径方向の力成分により前記保持筒に相対し前記ホルダーを前進させ傾斜させる運動方向変換機構とを備えた(図1及び図4参照)。
第3の特徴として、前記クラッチリングには、その外周後端側に、後方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面が設けられている(図2,図6参照)。
第4の特徴として、前記クラッチリングには、その内周後端側に、後方へ向かって徐々に拡径する環状傾斜面が設けられている(図6参照)。
第5の特徴として、前記クラッチ受けには、その内周前端側に、前方へ向かって拡径する環状傾斜面が設けられている(図7参照)。
第6の特徴として、前記クラッチ受けには、前記クラッチリングの後端部に対し部分的に接触する突起が設けられている(図8参照)。
第7の特徴として、前記突起には、その外周前端側に、前方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面が設けられている(図8参照)。
第8の特徴として、前記環状傾斜面が、凸曲面状に形成されている(図2(b),図6(b),図8(c),図9(a)(b)参照)。
第9の特徴として、半断面視において、前記環状傾斜面の径方向寸法が、前記クラッチリングと前記クラッチ受けの接触部分の径方向寸法よりも大きく設定されている(図2参照)。
第10の特徴として、前記クラッチリングには、その内周後端側に、後方へ向かって徐々に拡径する環状傾斜面が設けられ、前記クラッチ受けには、前記環状傾斜面に接触する突起が設けられている(図9参照)。
第11の特徴として、前記環状傾斜面が平坦状に形成され、前記突起が前記環状傾斜面に線接触する凸曲面状に形成されている(図9(a)参照)。
第12の特徴として、前記環状傾斜面が凹曲面状に形成され、前記突起が前記環状傾斜面に面接触する凸曲面状に形成されている(図9(b)参照)。
第13の特徴は、上記シャープペンシルユニットを具備して出没式筆記具を構成した(図3参照)。
<第1の実施態様>
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。本明細書中、軸方向とは、保持筒10の中心線の延びる方向を意味する。また、「前」とは、前記軸方向の一方側であって鉛芯が繰り出される方向を意味する。また、「後」とは、前記一方側に対する逆方向側を意味する。
図1に示すシャープペンシルユニット1は、保持筒10と、チャック40を後側のクラッチリング41に嵌脱させて鉛芯xを繰出す鉛芯繰出し機構M1と、鉛芯繰出し機構M1から繰出される鉛芯xを挿通するホルダー20と、ホルダー20を前端開口部から突出させて支持する保持筒10と、ホルダー20に加わる径方向の力成分により保持筒10に相対しホルダー20を初期位置から鉛芯保護位置まで前進させながら傾ける運動方向変換機構M2とを備えている。
ここで、前記初期位置とは、ホルダー20に過剰な径方向の力が加わっていない状態(図4(a)参照)の位置である。この初期位置では、ホルダー20がカム斜面21aを略全周にわたって保持筒10の前端開口部に接触している。
また、前記鉛芯保護位置とは、ホルダー20が過剰な径方向の力成分により、保持筒10に相対し前進して鉛芯xの先端側を覆った状態(図4(b)参照)の位置である。
保持筒10は、第1の筒部11と、この第1の筒部11の後端側に同芯状に接続された第2の筒部12と、第2の筒部12の後端側に同芯状に接続された第3の筒部13とを一体的に具備し長尺筒状に構成される。これら第1〜第3の筒部11,12,13は、その一部又は全部を一体の部材とすることが可能である。
第1〜第3の筒部11,12,13は、それぞれ、金属等の硬質材料からなる。
第1の筒部11は、進退可能なホルダー20と、このホルダー20を後方へ付勢するホルダー付勢部材23とを内在して、運動方向変換機構M2を構成している。
第2の筒部12及び第3の筒部13は、弾性材料からなる芯ブレーカ30、チャック40、クラッチリング41及びクラッチ受け42等を内在して鉛芯繰出し機構M1を構成している。図1中、符号12aは、クラッチリング41の前方へ移動を規制する段部であり、符号12bは、クラッチ受け42の前端部を受ける段部である。
ホルダー20は、カム斜面21aを有するホルダー本体部21と、ホルダー本体部21の後側に接続されてホルダー付勢部材23(図示例によれば圧縮コイルスプリング)の後端を受ける筒状の受け部22とから一体的に構成され、保持筒10に対し進退可能に支持される。
ホルダー本体部21は、第1の筒部11内に挿通されるとともに第1の筒部11の前端開口部から前方へ突出する略円筒状の部材である。このホルダー本体部21の外周部には、第1の筒部11の前端開口部に摺接する環状のカム斜面21aが全周にわたって設けられている。
カム斜面21aは、前方へ向かって拡径する円錐面状に形成される。このカム斜面21aは、ホルダー20に加わる径方向の力成分によりホルダー20を保持筒10に相対し前進させる。
運動方向変換機構M2は、第1の筒部11、ホルダー20のカム斜面21a、ホルダー20を後方へ付勢するホルダー付勢部材23等によって構成される。この運動方向変換機構M2は、鉛芯xを介してホルダー20に過剰な径方向の力が加わった際に、この径方向の力成分によりカム斜面21aを第1の筒部11の前端開口部に押し付けて滑らせ、ホルダー20を、初期位置(図4(a)参照)から前進させて、所定の鉛芯保護位置(図4(b)参照)にする。ホルダー20は、前記前進に伴って若干傾く。
この鉛芯繰出し機構M1の基本構造には、特許文献1のものを適用することが可能である。
また、鉛芯繰出し機構M1は、第2の筒部12内の前端側に保持された芯ブレーカ30と、芯ブレーカ30よりも後側で進退運動するチャック40と、チャック40に対し後側から環状に嵌り合うクラッチリング41と、クラッチリング41をその後方側から受ける略筒状のクラッチ受け42と、チャック40の後端側を支持する支持部材43と、支持部材43の後端側に接続されて芯タンク部60の進退を案内するガイド筒部44と、第1〜第3の付勢部材51〜53とを備える。
この鉛芯繰出し機構M1は、芯タンク部60から伝達される進退運動により、チャック40に挟持した鉛芯xを繰り出す。また、この鉛芯繰出し機構M1は、チャック40に挟持した鉛芯xに予め設定された筆圧よりも強い後向きの付勢力が加わった際に、鉛芯xと共にチャック40等を後退させる。これらの基本動作は、特許文献1の発明と略同様である。
芯ブレーカ30は、エラストマー樹脂や合成ゴム等の弾性材料によって略円筒状に形成され、前端部を第2の筒部12前端から突出させるようにして、第2の筒部12の前端開口部に進退不能に嵌り合っている(図1及び図4参照)。この芯ブレーカ30は、挿通される鉛芯xの外周面に緩圧接される。
チャック40は、弾性的に撓むことが可能な硬質材料(例えば、合成樹脂や金属等)から形成され、その内径側の面により、鉛芯xを挟持したり放したりする。
クラッチリング41は、第2の筒部12内周面との間に隙間を確保した略円筒状の部材であり、その後端部をクラッチ受け42の前端部に接して傾動可能である。
このクラッチリング41は、チャック40に対し後方側から環状に嵌り合い、鉛芯挟持状態に保持し、チャック40と共に前進した際に、第2の筒部12内の段部12aに係止されてチャック40から後方へ外れて、前記鉛芯挟持状態を解除する。また、このクラッチリング41は、後退した際に、環状の後端部をクラッチ受け42の前端面に当接する。
クラッチリング41の外周後端側には、後方へ向かって徐々に縮径する平坦状の環状傾斜面41aが形成されている(図2参照)。
環状傾斜面41aは、クラッチリング41の外径面と後端面との交差部分に設けられる。
図2(a)に例示するように、半断面視において、環状傾斜面41aの径方向寸法aは、クラッチリング41とクラッチ受け42の接触部分の径方向寸法bよりも大きく設定される。
この構成によれば、クラッチリング41とクラッチ受け42の接触抵抗を軽減し、クラッチリング41のフレキシブルな移動(例えば、傾動や径方向の移動等)を容易にすることができる。
なお、クラッチリング41後端側の環状傾斜面41aは、図2(b)のクラッチリング41’のように、凸曲面状の環状傾斜面41a’に置換してもよい。
クラッチ受け42は、その中心側にチャック40を遊挿した略円筒状の部材であり、第1の付勢部材51によって前方へ付勢されるとともに、前端部の外径側を、第2の筒部12内の段部12bに当接している(図1参照)。
このクラッチ受け42の前端部には、クラッチリング41の後端部を受ける環状壁部42aが設けられる(図2参照)。
環状壁部42aは、中心側に貫通孔を有する円盤状に形成される。この環状壁部42aの内周前端側には、クラッチリング41の後方へ向かって縮径する環状傾斜面42a1が設けられている。
環状傾斜面42a1は、凸状の湾曲面であり、クラッチリング41とクラッチ受け42の接触面積を縮小して、クラッチリング41がフレキシブルに移動する際の抵抗を軽減する。
また、芯タンク部60は、前端部を開口した略筒状に構成され、鉛芯繰出し機構M1に対し後方側から鉛芯xを供給する。この芯タンク部60は、保持筒10の後端側に進退可能に係合したスライド筒部61と、このスライド筒部61に接続されて後方へ延設された円筒状のタンク本体部62とから構成される(図1参照)。これらスライド筒部61とタンク本体部62は、一体の部材から形成することが可能である。
そして、上記構成のシャープペンシルユニット1は、図3に例示するように、多機能出没式筆記具Aに組み込まれる。
多機能出没式筆記具Aは、複数の駒a2,a3を選択的に前進させる操作により、前進した駒a2(又はa3)に接続されたリフィールの前端筆記部を、軸筒a1前端から前方へ突出させる。前記リフィールは、図示例によれば、シャープペンシルユニット1又はボールペンリフィール9である。
例えば、開閉機能付きクリップa6を有する駒a2が、コイルスプリングa4の付勢力に抗して前進操作され、この駒a2に接続されたシャープペンシルユニット1(リフィール)の前端筆記部が、軸筒a1の前端開口部から前方へ突出すると、駒a2が軸筒a1内に設けられる係止部a5に係止され、この突出状態が維持される。
この突出状態において、クリップa6を前進させる操作を行えば、シャープペンシルユニット1の前端から鉛芯xが繰り出される。
この多機能出没式筆記具Aには、例えば特開2014−198439号公報に示される基本構造を適用することが可能である。
次に、上記構成のシャープペンシルユニット1及び多機能出没式筆記具Aについて、その特徴的な作用効果を詳細に説明する。
図4(a)に示す通常の筆記状態では、ホルダー20のカム斜面21aと、保持筒10の前端開口部とが、略全周にわたって接触し、保持筒10からホルダー20にわたって挿通される鉛芯xが略直線状に保持される。この状態で、鉛芯xは、ホルダー20の鉛芯摺接部21bと、芯ブレーカ30の内周面と、チャック40との三か所で接している。
そして、図4(b)に示すように、鉛芯xが強く被筆記面p(例えば紙面等)に押し付けられる等して、鉛芯xに過剰な径方向の力が加わった際には、保持筒10の前端開口部にカム斜面21aが摺接することで、鉛芯x及び保持筒10に相対しホルダー20が前進する。
この前進の際、ホルダー20は、図4(b)に示すように若干傾く。このため、鉛芯xが、鉛芯摺接部21bからチャック40にわたる前後の範囲で、湾曲するようにして傾く。そして、芯ブレーカ30の内周面側が、鉛芯xによって径方向に押圧されて若干弾性変形する。
また、鉛芯xの傾きに追従するようにチャック40が撓み、これに伴い、クラッチリング41が、クラッチ受け42に接触した状態で、軸線に対する傾動及び径方向への微動等、フレキシブルな動きをする(図5参照)。
よって、鉛芯xに部分的な押圧力を受けるのを軽減し、鉛芯xの折損を防ぐことができる。
<第2の実施態様>
次に、本発明に係るシャープペンシルユニットについて、他の実施態様を説明する。なお、以下に示す実施態様は、上述した実施態様に対し、一部を変更したものであるため、主にその変更部分について詳述し、同様に機能する部分については同一の符号を付けて重複する詳細説明を省略する。
図6(a)に示す態様は、上記シャープペンシルユニット1において、クラッチリング41をクラッチリング71に置換したものである。クラッチリング71は、上記クラッチリング41(図2(a))の内周後端側に、後方へ向かって徐々に拡径する平坦状の環状傾斜面41bを追加したものである。
なお、クラッチリング71後端側の平坦状の環状傾斜面41a,41bは、それぞれ、図6(b)に示すクラッチリング71’のように、凸曲面状の環状傾斜面41a’,41b’に置換してもよい。
図6(a)(b)に示す実施態様によれば、クラッチリング71(又は71’)とクラッチ受け42との接触面積を小さくし、クラッチリング71(又は71’)をよりフレキシブルに動かして、鉛芯xの損傷を低減することができる。
<第3の実施態様>
図7(a)に示す態様は、上記シャープペンシルユニット1において、クラッチリング41をクラッチリング41”に置換し、クラッチ受け42をクラッチ受け72に置換したものである。
クラッチリング41”は、上記クラッチリング41から環状傾斜面41aを省いたものである。なお、図7中の符号cは、面積の比較的小さい一般的な面取り部cである。
クラッチ受け72は、その前端側に環状壁部72aを有し、この環状壁部72aの内周前端側に、前方へ向かって拡径する平坦状の環状傾斜面72a1を形成している。
なお、クラッチ受け72の平坦状の環状傾斜面72a1は、図7(b)に示すクラッチ受け72’のように、凸曲面状の環状傾斜面72a1’に置換してもよい。
図7(a)(b)に示す各実施態様によれば、クラッチリング41”とクラッチ受け72(又は72’)との接触面積が小さくなるので、クラッチリング41”をフレキシブルに動かして、鉛芯xの損傷を低減することができる。
<第4の実施態様>
図8(a)に示す態様は、上記シャープペンシルユニット1において、クラッチリング41を先に説明したクラッチリング41”に置換し、クラッチ受け42をクラッチ受け73に置換したものである。
クラッチ受け73は、その前端側に環状壁部73aを有する。この環状壁部73aの前端面には、クラッチリング41”の後端部に対し部分的に接触する突起73a1が設けられる。
突起73a1は、前方へ向かって断面積を徐々に縮小する突起であり、クラッチリング41”の後端部に環状に接触する。この突起73a1の外周には、図8(a)に示すように、前方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面73a11が設けられる。
なお、突起73a1は、図8(b)に示すクラッチ受け73’のように、突起73a2に置換したり、あるいは、図8(c)に示すクラッチ受け73”のように、突起73a3に置換したりすることが可能である。
突起73a2は、クラッチリング41”の後端部に接する環状の突起であり、その外周側に、前方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面73a21を有するとともに、その内周側にも、前方へ向かって徐々に拡径する環状傾斜面73a22を有する(図8(b)参照)。
また、突起73a3は、クラッチリング41”の後端部に接する環状の突起であり、図8(c)に示すように、断面半円状に形成される。
図8(a)(b)(c)に示す各実施態様によれば、クラッチリング41”とクラッチ受け73(73’又は73”)との接触面積が小さくなるので、クラッチリング41”をフレキシブルに動かして、鉛芯xの損傷を効果的に低減することができる。
<第5の実施態様>
図9(a)(b)に示す態様は、それぞれ、上記シャープペンシルユニット1において、クラッチリング41をクラッチリング74,74’に置換するとともに、クラッチ受け42をクラッチ受け75,75’に置換したものである。
クラッチリング74は、略円筒状に形成され、その内周の後端側に、後方へ向かって徐々に拡径する平坦状の環状傾斜面74aを有する(図9(a)参照)。
クラッチ受け75は、その前端側に環状壁部75aを有し、この環状壁部75aの前端面に、前方へ突出して環状傾斜面74aに接する突起75a1を有する。
突起75a1は、その外径側の部分を、平坦状の環状傾斜面74aに対し線接触するように、凸曲面状に形成している(図9(a)参照)。
また、クラッチリング74’は、略円筒状に形成され、その内周の後端側に、後方へ向かって徐々に拡径する凹曲面状の環状傾斜面74a’を有する(図9(b)参照)。
クラッチ受け75’は、その前端側に環状壁部75aを有し、この環状壁部75aの前端面に、前方へ突出して環状傾斜面74a’に接する突起75a1’を有する。
突起75a1’は、その外径側の部分を、凸曲面状に形成して、凹曲面状の環状傾斜面74a’に対し面接触している(図9(b)参照)。
図9(a)(b)に示す各態様によれば、環状傾斜面74a(又は74a’)と突起75a1(又は75a1’)との接触により、クラッチリング74(又は74’)の前端側を、鉛芯xの傾動に追従するように首振り運動させることができ、ひいては、鉛芯xの損傷をより効果的に低減することができる。
<他の変形例>
なお、上記実施態様では、図2に示す一例のみ径方向寸法aを径方向寸法bよりも大きく設定したが、図6や図8に示す他例についても、それぞれ、環状傾斜面の径方向寸法を、クラッチリングとクラッチ受けの接触部分の径方向寸法よりも大きく設定して、クラッチリングのフレキシブルな移動をより容易にすることが可能である。
なお、本発明は上述した実施態様に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
1:シャープペンシルユニット
10:保持筒
20:ホルダー
40:チャック
41,41’,41”,71,71’,74,74’:クラッチリング
42,72,72’,73,73’,73”,75,75’:クラッチ受け
41a,41b,72a1,74a:環状傾斜面(平坦面状)
41a’,41b’,42a1,72a1’,74a’:環状傾斜面(曲面状)
73a1,73a2:突起(平坦面状)
73a3,75a1,75a1’:突起(曲面状)
x:鉛芯
A:多機能出没式筆記具
M1:鉛芯繰出し機構
M2:運動方向変換機構

Claims (13)

  1. チャックをクラッチリングに嵌脱させて該チャックに挟持した鉛芯を繰出す鉛芯繰出し機構を備えたシャープペンシルユニットにおいて、
    前記クラッチリングの後方側にクラッチ受けを設け、
    前記クラッチリングは、前記クラッチ受けの前端部に接して傾動するように設けられていることを特徴とするシャープペンシルユニット。
  2. 前記鉛芯繰出し機構から繰出される鉛芯を挿通するホルダーと、前記ホルダーを前端開口部から突出させて支持する保持筒と、前記ホルダーに加わる径方向の力成分により前記保持筒に相対し前記ホルダーを前進させ傾斜させる運動方向変換機構とを備えたことを特徴とする請求項1記載のシャープペンシルユニット。
  3. 前記クラッチリングには、その外周後端側に、後方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシャープペンシルユニット。
  4. 前記クラッチリングには、その内周後端側に、後方へ向かって徐々に拡径する環状傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載のシャープペンシルユニット。
  5. 前記クラッチ受けには、その内周前端側に、前方へ向かって拡径する環状傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1〜4何れか1項記載のシャープペンシルユニット。
  6. 前記クラッチ受けには、前記クラッチリングの後端部に対し部分的に接触する突起が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシャープペンシルユニット。
  7. 前記突起には、その外周前端側に、前方へ向かって徐々に縮径する環状傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項6記載のシャープペンシルユニット。
  8. 前記環状傾斜面が、凸曲面状に形成されていることを特徴とする請求項3〜5、7何れか1項記載のシャープペンシルユニット。
  9. 半断面視において、前記環状傾斜面の径方向寸法が、前記クラッチリングと前記クラッチ受けの接触部分の径方向寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項3〜5、7、8何れか1項記載のシャープペンシルユニット。
  10. 前記クラッチリングには、その内周後端側に、後方へ向かって徐々に拡径する環状傾斜面が設けられ、
    前記クラッチ受けには、前記環状傾斜面に接触する突起が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシャープペンシルユニット。
  11. 前記環状傾斜面が平坦状に形成され、前記突起が前記環状傾斜面に線接触する凸曲面状に形成されていることを特徴とする請求項10記載のシャープペンシルユニット。
  12. 前記環状傾斜面が凹曲面状に形成され、前記突起が前記環状傾斜面に面接触する凸曲面状に形成されていることを特徴とする請求項10記載のシャープペンシルユニット。
  13. 請求項1〜12何れか1項記載のシャープペンシルユニットを具備した出没式筆記具。
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