JP2015041926A - 画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴミ検知処理や位置決定処理に必要となる時間を従来よりも短縮する。【解決手段】画像読取装置は、シートSが搬送ローラ4に到着するまでにすべての読取位置候補についてゴミ検知処理を完了できない状態に遷移していることがある。そこで、このような状態では、画像読取装置が、すべての読取位置候補のうちで一部の読取位置候補だけについてゴミ検知処理および位置決定処理を実行する。そして、画像読取装置は、ゴミ検知処理が完了した複数の読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補をシート読取位置として決定する。【選択図】 図1
Description
本発明は、シートを搬送しながら読み取る流し読みモードを有する画像読取装置に関する。
画像読取装置は、プラテンに載置されたシートを読み取る固定読みモードと、自動シート給紙装置(ADF:AutoDocumentFeeder)により搬送されるシートを読み取る流し読みモードとの少なくとも一方を有している。とりわけ、流し読みモードでは、プラテンに付着した埃や付箋等の糊(以下、ゴミと称す)が読み取られると、読取画像に線状のゴミ画像が発生する。特許文献1には、プラテンに付着したゴミを検知すると、ミラー台を移動して読取位置を変更する発明が記載されている。
特許文献1の発明によれば、シートがプラテンに存在しない状態で複数の読取位置の候補のそれぞれについてゴミの有無を調べる必要がある。複数の読取位置の候補のすべてについてゴミの有無を検知するにはある程度の処理時間が必要となる。ところで、近年の画像読取装置は電力を節約するためのスリープモードを備えているが、スリープモードに遷移した状態ではゴミがプラテンに付着してしまっているかどうか不明である。よって、スリープモードから復帰したときはゴミ検知処理の必要性が高い。しかし、スリープモードから復帰するときは、ユーザーが流し読みを実行したいときである。よって、ゴミ検知処理や読取位置の変更処理に長時間を費やせば、流し読みの完了までの時間が長くなり、ユーザビリティーが低下するだろう。とりわけ、従来は、ゴミが検知されない読取位置の候補が見つからなければ、複数の読取位置の候補のすべてについて検知処理が完了するまで流し読みを開始できなかったため、検知処理時間が長くなりやすかった。そこで、本発明は、ゴミ検知処理や読取位置の決定処理に必要となる時間を従来よりも短縮することを目的とする。
本発明は、たとえば、
透光性を有するプラテン上においてシートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により前記プラテン上を搬送されているシートを読み取る読取手段と、
前記プラテン上にシートが存在しないときに前記読取手段により取得された一主走査ラインの読取結果に含まれている画像であってゴミに起因したゴミ画像を検知するゴミ検知手段と、
前記読取手段または前記プラテンを移動させることで前記プラテンに対する前記読取手段の読取位置を変更する移動手段と、
前記シートが搬送路の所定位置に到着するまでに所定数の読取位置の候補のすべてについて前記ゴミ検知手段が検知処理を完了できない場合に、前記ゴミ検知手段による検知処理が完了した読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補を、前記シートを読み取るためのシート読取位置として決定する位置決定手段と
を有することを特徴とする画像読取装置を提供する。
透光性を有するプラテン上においてシートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により前記プラテン上を搬送されているシートを読み取る読取手段と、
前記プラテン上にシートが存在しないときに前記読取手段により取得された一主走査ラインの読取結果に含まれている画像であってゴミに起因したゴミ画像を検知するゴミ検知手段と、
前記読取手段または前記プラテンを移動させることで前記プラテンに対する前記読取手段の読取位置を変更する移動手段と、
前記シートが搬送路の所定位置に到着するまでに所定数の読取位置の候補のすべてについて前記ゴミ検知手段が検知処理を完了できない場合に、前記ゴミ検知手段による検知処理が完了した読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補を、前記シートを読み取るためのシート読取位置として決定する位置決定手段と
を有することを特徴とする画像読取装置を提供する。
本発明によれば、複数の読取位置の候補のうち一部の候補についてだけゴミ検知処理を実行することで、ゴミ検知処理や読取位置の決定処理に必要となる時間を従来よりも短縮できる。
本実施形態では、シートが搬送路の所定位置に到着するまでに所定数の読取位置の候補のすべてについてゴミ検知手段が検知処理を完了できない状態を想定している。このような状態は、たとえば、画像読取装置に対して電源から電力の供給が開始された直後や電力節約モード(スリープモード)から復帰した直後に、流し読みを実行するような状態である。本実施形態では、所定時間内にゴミ検知処理が完了した複数の読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補を、シート読取位置として決定する。なお、所定時間内に、ゴミ画像が検知されなかった読取位置の候補が見つかれば、そこで検知処理を打ち切って、その候補をシート読取位置として決定してもよい。
このように、本実施形態では、所定時間内に検知処理を完了可能な一部の候補だけについてゴミ検知処理を実行することで、ゴミ検知処理やシート読取位置の決定処理に必要となる時間を従来よりも短縮できる。つまり、所定時間または所定の検知処理回数で、ゴミ画像が検知されない読取位置の候補が見つからなければ、検知処理が打ち切られる。なお、流し読みジョブが完了した後であれば、時間的に余裕があるため、すべての読取位置候補についてゴミ検知処理を実行してもよい。
図1(A)に示すように画像読取装置は、ADF100とリーダ200とを備えている。画像読取装置は、さらにプリンタ部を備えた複写機や複合機であってもよい。シートトレイ30は、流し読みモードによって読み取られるシートSを保持する。シートセンサ16は、シートトレイ30上におけるシートSの有無を検知するセンサである。給紙ローラ1は、シートトレイ30からシートSを搬送路へ給紙するローラである。分離ローラ2と分離パッド8はシート束からシートを1枚ずつ分離する分離機構である。搬送路には複数のシートセンサ12、14、15が設けられており、シートSの先端や後端を検知する。搬送路にはシートSを搬送するためのレジストローラ3、搬送ローラ4、プラテンローラ5、搬送ローラ6、排紙ローラ7を備えている。これらのローラは透光性を有するプラテン上においてシートを搬送する搬送手段の一例である。また、レジストローラ3は第1の搬送手段の一例である。搬送ローラ4はレジストローラ3よりも搬送路において下流に配置され、レジストローラ3とは独立して駆動される第2の搬送手段の一例である。プラテンローラ5は、搬送ローラ4よりも搬送路において下流に配置され、搬送ローラ4と連動して駆動される第3の搬送手段の一例である。フラッパ21は、シートSの第2面(裏面)を読み取るときに第1面(表面)の読み取られたシートSを反転パス20へ誘導する。排紙トレイ31には読取が完了したシートSが排紙される。
リーダ200には流し読みモードで使用される流し読みプラテン201と、固定読みモードで使用される固定読みプラテン202とが設けられている。流し読みプラテン201、固定読みプラテン202はそれぞれ透光性を有する材料(例:ガラスなど)で構成されている。スキャナユニット209は、シートSを照明するランプ203とミラー204を有している。スキャナユニット209は、流し読みモードにおいて流し読みプラテン201の下方に静止しているが、固定読みモードでは固定読みプラテン202の真下を矢印方向(副走査方向)に一定速度で移動する。つまり、流し読みモードではシートSが副走査方向に移動し、固定読みモードではスキャナユニット209が副走査方向に移動する。シートSからの反射光はミラー204、205、206によってレンズ207に導かれる。さらに、反射光はレンズ207によってイメージセンサユニット210に結像する。スキャナユニット209およびイメージセンサユニット210は、流し読みプラテン201上を搬送されているシートSを読み取る読取手段として機能する。スキャナユニット209は、モータM1によって図1(A)の左右方向に移動する。モータM1は、スキャナユニット209を移動させることでプラテンに対するスキャナユニット209の読取位置を変更する移動手段として機能する。
[シートの搬送方法]
シートトレイ30に保持された複数のシートSは、給紙ローラ1によって搬送路へ給紙される。複数のシートSは、分離ローラ2と分離パッド8とによって1枚のシートSに分離され、さらに搬送路の下流方向に搬送される。シートトレイ30にはシートSの有無を検知するシートセンサ16が設けられている。また、分離ローラ2の下流にもシートセンサ12が設けられている。
シートトレイ30に保持された複数のシートSは、給紙ローラ1によって搬送路へ給紙される。複数のシートSは、分離ローラ2と分離パッド8とによって1枚のシートSに分離され、さらに搬送路の下流方向に搬送される。シートトレイ30にはシートSの有無を検知するシートセンサ16が設けられている。また、分離ローラ2の下流にもシートセンサ12が設けられている。
図1(B)が示すように、分離ローラ2と分離パッド8によって分離されたシートSは、レジストローラ3へ搬送されてレジストローラ3に突き当てられる。これによりシートSの斜行が補正される。図1(C)が示すように、レジストローラ3が回転を開始すると、シートSは搬送方向でさらに下流へ搬送される。レジストローラ3の下流側には、搬送ローラ4が設けられている。搬送ローラ4は流し読みプラテン201の近傍方向へシートSをさらに搬送する。なお、搬送ローラ4の上流側にはシートセンサ14が設けられている。シートセンサ14がシートSの先端を検知すると、搬送ローラ4およびプラテンローラ5の駆動源となるモータ(図示せず)のクロックがカウントされる。カウントされたクロック数は、シートSの先端位置(シートセンサ14からの距離)を示している。よって、クロック数から、シートSの先端がシート読取位置を通過するタイミングを正確に把握できる。このように、シートSの先端を基準として、スキャナユニット209およびイメージセンサユニット210はシートSの第1面を読み取る。
図2(A)が示すように、シートセンサ12がシートSの後端を検知すると、シートトレイ30上に次のシートSがあるかどうかをシートセンサ16が検知する。シートセンサ16の検知結果は制御ユニットに通知される。シートセンサ15がシートSの後端を検知したタイミングから所定時間が経過したときに、排紙ローラ7が排紙トレイ31へシートSを排出する。シートトレイ30にシートSがなくなるまで、シートSの給紙、取り込みおよび排出が繰り返される。図2(A)が示すように、シートSの後端をシートセンサ12が検知したときにシートセンサ16がシートSを検知していなければ、制御ユニットは、搬送中のシートSを最終シートと判定する。図2(B)が示すように、最終シートが排紙トレイ31に排出されると、制御ユニットは各ローラの駆動源となるモータを停止させる。
[両面シート読取処理]
シートSの第1面の読取が終了すると、図3(A)が示すように、シートSの後端が排紙ローラ7の近傍まで搬送される。シートSの後端が排紙ローラ7の近傍(例:排紙ローラ7の手前18mmのところ)に到達すると、シートSの搬送が停止される。次に、第2面を読み取るためにシートSを反転させる。図3(B)が示すように、排紙ローラ7にシートSを噛ませた状態で、制御ユニットは、フラッパ21を切り替え、排紙ローラ7を逆転させる。これにより、反転パス20へシートSが搬送される。シートSの先端は反転パス20を通過してレジストローラ3へ突き当たり、斜行が補正される。その後、制御ユニットは、レジストローラ3を駆動する。図3(C)が示すように、シートSの先端が搬送ローラ4を通過し、プラテンローラ5により再びシートSを流し読みプラテン201へ搬送させる。これにより、流し読みプラテン201上のシート読取位置で第2面のシートの読取が実行される。
シートSの第1面の読取が終了すると、図3(A)が示すように、シートSの後端が排紙ローラ7の近傍まで搬送される。シートSの後端が排紙ローラ7の近傍(例:排紙ローラ7の手前18mmのところ)に到達すると、シートSの搬送が停止される。次に、第2面を読み取るためにシートSを反転させる。図3(B)が示すように、排紙ローラ7にシートSを噛ませた状態で、制御ユニットは、フラッパ21を切り替え、排紙ローラ7を逆転させる。これにより、反転パス20へシートSが搬送される。シートSの先端は反転パス20を通過してレジストローラ3へ突き当たり、斜行が補正される。その後、制御ユニットは、レジストローラ3を駆動する。図3(C)が示すように、シートSの先端が搬送ローラ4を通過し、プラテンローラ5により再びシートSを流し読みプラテン201へ搬送させる。これにより、流し読みプラテン201上のシート読取位置で第2面のシートの読取が実行される。
[ブロック図の説明]
図4は、ADF100およびリーダ200の制御ユニットを示すブロック図である。ADF100は、CPU300によって制御される。ROM301は、ADF100の制御用プログラムを格納している。RAM302は、プログラム制御用の入力データや作業用データを記憶する。CPU300の入力ポートには、シートセンサ12、14、15、16が接続されている。CPU300の出力ポートには、不図示のドライバ回路を介して、モータM2、M3、M4、M5、および、ソレノイドSL1が接続されている。モータM2は、給紙ローラ1と分離ローラ2を駆動する駆動源である。モータM3は、レジストローラ3を駆動する駆動源である。モータM4は、搬送ローラ4、プラテンローラ5、搬送ローラ6を駆動する駆動源である。モータM5は、排紙ローラ7を駆動する駆動源である。ソレノイドSL1はフラッパ21を駆動する駆動源である。CPU300は、バスラインを介して接続されるROM301に格納されている制御プログラムにしたがってシートSの搬送を制御する。
図4は、ADF100およびリーダ200の制御ユニットを示すブロック図である。ADF100は、CPU300によって制御される。ROM301は、ADF100の制御用プログラムを格納している。RAM302は、プログラム制御用の入力データや作業用データを記憶する。CPU300の入力ポートには、シートセンサ12、14、15、16が接続されている。CPU300の出力ポートには、不図示のドライバ回路を介して、モータM2、M3、M4、M5、および、ソレノイドSL1が接続されている。モータM2は、給紙ローラ1と分離ローラ2を駆動する駆動源である。モータM3は、レジストローラ3を駆動する駆動源である。モータM4は、搬送ローラ4、プラテンローラ5、搬送ローラ6を駆動する駆動源である。モータM5は、排紙ローラ7を駆動する駆動源である。ソレノイドSL1はフラッパ21を駆動する駆動源である。CPU300は、バスラインを介して接続されるROM301に格納されている制御プログラムにしたがってシートSの搬送を制御する。
リーダ200はCPU321によって制御される。CPU321は、ADF100のCPU300と通信線351を介してシリアル通信を行い、制御データやコマンドの送受信を行う。シートセンサ14が出力するシート先端信号も通信線351を介してリーダ200のCPU321に通知される。ROM322は、制御用プログラムを格納している。RAM323は、プログラム制御用の入力データや作業用データが記憶される。バックアップ記憶部330は、制御プログラムの作業用データや入力データの一部を記憶する。バックアップ記憶部330は、外部電源からの電力の供給が停止しても、記憶内容を保持することができる記憶装置である。モータM1はスキャナユニット209を移動させるための駆動源である。モータM1とCPU321は、不図示のドライバ回路などを通じて接続されている。CPU321には、シートSに光を照射するランプ203、シートSを読み取るイメージセンサユニット210が接続されている。イメージセンサユニット210は、CCDセンサ211とCCD制御部212とを有している。CCD制御部212は、CCDセンサ211を制御するとともに画像信号を生成して出力する。画像信号は、画像処理部325の画像メモリ329に格納される。CPU321は、通信線354を介してイメージセンサユニット210を制御する。画像処理部325のゴミ検知部324は、ゴミ検知手段の一例であり、流し読みプラテン201上にシートSが存在しないときにゴミ画像を検知する。たとえば、ゴミ検知部324は、イメージセンサユニット210により取得された一主走査ラインの読取結果に含まれている画像(ゴミに起因したゴミ画像)を検知する。ゴミ補正部327は、イメージセンサユニット210により取得された画像に含まれているゴミ画像を公知のアルゴリズムにしたがって補正する。ゴミ検知部324やゴミ補正部327はCPU321によって実現されてもよいし、ASIC(特定用途集積回路)などの論理回路によって実現されてもよい。
CPU321は、読取位置決定部328として機能してもよい。読取位置決定部328は、位置決定手段の一例である。読取位置決定部328は、ゴミ検知処理が完了した複数の読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補(例:ゴミ画像が検知されなかった読取位置の候補)をシート読取位置として決定する。読取位置決定部328も画像処理部325を構成するASICなどで実現されてもよい。
シート搬送を実現するために、リーダ200のCPU321はADF100のCPU300に通信線351を介してシート搬送制御についてのコマンドを送信する。CPU300は、搬送路上に設置されているシートセンサ12〜16の検知結果をモニタし、モータM2〜M5やソレノイドSL1を駆動することで、シート搬送を実現する。このように、マスターCPUとしてのCPU321は、スレーブCPUとしてのCPU300にコマンドを送信することでシート搬送を実行する。
画像処理部325の画像メモリ329は、イメージセンサユニット210からの画像データを一時的に格納する記憶装置である。ゴミ検知部324は、一主走査ラインの画像データからスジ等のゴミ画像を検知する。なお、ゴミ検知部324は、シート読取位置を決定するときだけでなく、シート読取中にもゴミ検知を実行する。これは、シート搬送中に新たなゴミが読取位置に付着する可能性があること、読取位置の移動によってはゴミ画像をゼロにできないことがあることが理由である。ゴミ補正部327は、たとえば、シート読取中に、ゴミ検知部324が検知したゴミ画像を周辺画素データで線形補間する。シートは主走査方向に延びる一主走査ラインごとに読み取られる。一主走査ラインは複数の画素から構成されている。よって、1つの画素がゴミ画像となると、副走査方向に延びるスジ画像が発生する。ゴミ補正部327によって、ゴミ画像がスジ画像となって出力されにくくなる。
読取ジョブが開始されると、CPU321は、画像読取準備のために画像処理部325によりシェーディング補正係数を作成させる。レンズ207により結像した画像はイメージセンサユニット210により画像データに変換される。画像データは、順次、画像通信線353を介してコントローラ部400の制御部401へ送信される。
固定読みモードでは、CPU321がタイミングを調整して画像先端信号を、通信線352を介して制御部401へ通知する。また、流し読みモードでは、シートセンサ14が出力するシート先端検知信号をトリガとして、CPU321が通信線352を介して画像先端信号を制御部401へ通知する。画像先端信号は、シートから得られた画像データの先端の基準となる。
コントローラ部400は、リーダ200およびADF100を含む画像読取システムを統括的に制御するユニットである。コントローラ部400は、制御部401と画像メモリ404を備えている。リーダ200で読取られた画像データがコントローラ部400へ送信されると、制御部401は、画像データを画像メモリ404に書き込む。画像メモリ404に書き込まれた画像データは、たとえば、不図示のプリンタ部に出力されてもよい。
[ゴミ検知処理]
ADF100がシートSを流し読みプラテン201まで搬送する際にシートSに付着してゴミ(小さな埃や髪の毛など)が一緒に搬送されてしまうことがある。流し読みプラテン201にゴミが貼りついてしまうと、ゴミも画像として読み込まれてしまい、その結果、ゴミの部分が色のついたスジとして画像データに出てきてしまう。このようなゴミ画像がシートから取得した画像に含まれないようにするために、流し読みプラテン201のどこにゴミが存在するかを検知する必要がある。これをゴミ検知処理と呼ぶ。ゴミ検知処理では、シートSが流し読みプラテン201に存在しない状況で、シート読取位置の近傍に位置する、回転しているプラテンローラ5の表面をイメージセンサユニット210が読み取る。ゴミは一般に黒いため、プラテンローラ5は白色のローラで構成される。ゴミ検知部324は、イメージセンサユニット210が出力する一主走査ラインの画像データからゴミ画像を検知する。たとえば、ゴミ検知部324は、一主走査ラインの画像データを構成している各画素の輝度レベルを閾値と比較する。ゴミ検知部324は、閾値よりも輝度レベルが低ければ、その画素にゴミが付着していると判定する。スキャナユニット209が複数ある読取位置候補の間を移動することで、複数ある読取位置候補のそれぞれの一主走査ライン分の画像データが取得される。本実施形態のゴミ検知部324は、時間的に余裕があるときは、複数ある読取位置候補のすべてについてゴミ検知を実行するが、時間的に余裕がないときは、複数ある読取位置候補のうち一部についてのみゴミ検知を実行する。こうしてゴミ検知部324は、読取位置候補となる主走査ラインごとにゴミに関連する情報を作成する。ゴミに関連する情報には、たとえば、ゴミ画像の個数、ゴミ画像(ゴミ画素)の位置、主走査方向に連続して並んでいるゴミ画像の数(ゴミ幅)などが含まれる。読取位置決定部328は、ゴミ画像の個数やゴミ幅から、ゴミ補正部327でゴミ画像を補正できるかどうかを判定する。ゴミ補正部327が採用するアルゴリズムの性能によって、補正可能な最大個数や最大幅は異なるからである。よって、ゴミ画像が含まれていてもその個数や幅が最大個数や最大幅以下であれば、その読取位置候補をシート読取位置として決定してもよい。これは、完全にゴミがゼロである読取位置候補を発見するよりも、早期に、シート読取位置を決定できる利点がある。
ADF100がシートSを流し読みプラテン201まで搬送する際にシートSに付着してゴミ(小さな埃や髪の毛など)が一緒に搬送されてしまうことがある。流し読みプラテン201にゴミが貼りついてしまうと、ゴミも画像として読み込まれてしまい、その結果、ゴミの部分が色のついたスジとして画像データに出てきてしまう。このようなゴミ画像がシートから取得した画像に含まれないようにするために、流し読みプラテン201のどこにゴミが存在するかを検知する必要がある。これをゴミ検知処理と呼ぶ。ゴミ検知処理では、シートSが流し読みプラテン201に存在しない状況で、シート読取位置の近傍に位置する、回転しているプラテンローラ5の表面をイメージセンサユニット210が読み取る。ゴミは一般に黒いため、プラテンローラ5は白色のローラで構成される。ゴミ検知部324は、イメージセンサユニット210が出力する一主走査ラインの画像データからゴミ画像を検知する。たとえば、ゴミ検知部324は、一主走査ラインの画像データを構成している各画素の輝度レベルを閾値と比較する。ゴミ検知部324は、閾値よりも輝度レベルが低ければ、その画素にゴミが付着していると判定する。スキャナユニット209が複数ある読取位置候補の間を移動することで、複数ある読取位置候補のそれぞれの一主走査ライン分の画像データが取得される。本実施形態のゴミ検知部324は、時間的に余裕があるときは、複数ある読取位置候補のすべてについてゴミ検知を実行するが、時間的に余裕がないときは、複数ある読取位置候補のうち一部についてのみゴミ検知を実行する。こうしてゴミ検知部324は、読取位置候補となる主走査ラインごとにゴミに関連する情報を作成する。ゴミに関連する情報には、たとえば、ゴミ画像の個数、ゴミ画像(ゴミ画素)の位置、主走査方向に連続して並んでいるゴミ画像の数(ゴミ幅)などが含まれる。読取位置決定部328は、ゴミ画像の個数やゴミ幅から、ゴミ補正部327でゴミ画像を補正できるかどうかを判定する。ゴミ補正部327が採用するアルゴリズムの性能によって、補正可能な最大個数や最大幅は異なるからである。よって、ゴミ画像が含まれていてもその個数や幅が最大個数や最大幅以下であれば、その読取位置候補をシート読取位置として決定してもよい。これは、完全にゴミがゼロである読取位置候補を発見するよりも、早期に、シート読取位置を決定できる利点がある。
[ゴミ補正処理]
ゴミ補正部327は、ゴミ検知部324が検知したゴミ画像を補正することで、ゴミ位置でスジ(原稿には存在しない線画像)が読取画像に発生することを抑制する。図5(A)は、一主走査ライン分の画像データD1において、2つのゴミ画素が発生していることを示している。図5(B)が示すように、ゴミ補正部327は、ゴミ画素に隣接した画素のデータを用いることで、ゴミ画素が補正される。ゴミ画素を挟む左右の画素の濃度がほとんど“白”の濃度であれば、図5(B)に示すようにゴミ画素も“白”に補正される。ゴミ補正アルゴリズムとしては、隣接する画素のデータを用いて線形補間するアルゴリズムなどがある。ゴミ画像の幅が所定幅以内であれば、このゴミ補正により、ゴミ画像は目立たなくなる。このようにゴミ補正部327はシートSから読み取った画像からゴミ画像を補正する補正手段として機能する。
ゴミ補正部327は、ゴミ検知部324が検知したゴミ画像を補正することで、ゴミ位置でスジ(原稿には存在しない線画像)が読取画像に発生することを抑制する。図5(A)は、一主走査ライン分の画像データD1において、2つのゴミ画素が発生していることを示している。図5(B)が示すように、ゴミ補正部327は、ゴミ画素に隣接した画素のデータを用いることで、ゴミ画素が補正される。ゴミ画素を挟む左右の画素の濃度がほとんど“白”の濃度であれば、図5(B)に示すようにゴミ画素も“白”に補正される。ゴミ補正アルゴリズムとしては、隣接する画素のデータを用いて線形補間するアルゴリズムなどがある。ゴミ画像の幅が所定幅以内であれば、このゴミ補正により、ゴミ画像は目立たなくなる。このようにゴミ補正部327はシートSから読み取った画像からゴミ画像を補正する補正手段として機能する。
[通常ゴミ回避制御]
図6(A)、図6(B)が示すように、流し読みプラテン201の読取位置候補としてはNa個の複数の読取位置候補が存在する。この例では、P1〜P5の読取位置候補が例示されている。CPU321は、Na個の読取位置候補から1つを選択し、選択した読取位置候補と光軸とが一致するようにモータM1を駆動してスキャナユニット209を移動させる。読取位置決定部328は、Na個の読取位置候補のうちでゴミが最も少なかった候補(例:ゴミが検知されなかった候補)をシート読取位置として決定する。さらに、読取位置決定部328は、決定した候補の位置情報をバックアップ記憶部330に記憶させる。これを通常ゴミ回避制御と呼んでいる。通常ゴミ回避制御は、すべての読取位置候補を検知処理の対象とする第1モードの一例である。通常ゴミ回避制御では、ゴミ未検知の読取位置候補が見つからない限り、Na個の読取位置候補のすべてについてゴミ検知が実行される。つまり、ゴミ未検知の読取位置候補が見つかれば、位置決定処理はその時点で終了してもよい。このように、通常ゴミ回避制御ではすべての候補についてゴミ検知処理を実行する可能性があるため、ゴミ検知処理および位置決定処理に必要となる時間は長くなるであろう。しかし、ゴミ画像の影響が最も少ない読取位置候補をシート読取位置に決定できる利点もある。通常ゴミ回避制御は、多少時間がかかっても影響の少ないことが想定されるタイミング、たとえば、流し読みモード(シート読取ジョブ)が終了したことで、画像読取装置が停止するタイミングに実行される。
図6(A)、図6(B)が示すように、流し読みプラテン201の読取位置候補としてはNa個の複数の読取位置候補が存在する。この例では、P1〜P5の読取位置候補が例示されている。CPU321は、Na個の読取位置候補から1つを選択し、選択した読取位置候補と光軸とが一致するようにモータM1を駆動してスキャナユニット209を移動させる。読取位置決定部328は、Na個の読取位置候補のうちでゴミが最も少なかった候補(例:ゴミが検知されなかった候補)をシート読取位置として決定する。さらに、読取位置決定部328は、決定した候補の位置情報をバックアップ記憶部330に記憶させる。これを通常ゴミ回避制御と呼んでいる。通常ゴミ回避制御は、すべての読取位置候補を検知処理の対象とする第1モードの一例である。通常ゴミ回避制御では、ゴミ未検知の読取位置候補が見つからない限り、Na個の読取位置候補のすべてについてゴミ検知が実行される。つまり、ゴミ未検知の読取位置候補が見つかれば、位置決定処理はその時点で終了してもよい。このように、通常ゴミ回避制御ではすべての候補についてゴミ検知処理を実行する可能性があるため、ゴミ検知処理および位置決定処理に必要となる時間は長くなるであろう。しかし、ゴミ画像の影響が最も少ない読取位置候補をシート読取位置に決定できる利点もある。通常ゴミ回避制御は、多少時間がかかっても影響の少ないことが想定されるタイミング、たとえば、流し読みモード(シート読取ジョブ)が終了したことで、画像読取装置が停止するタイミングに実行される。
図7はリーダ200のCPU321が実行する通常ゴミ回避制御を示したフローチャートである。CPU321(読取位置決定部328)は、たとえば、シート読取ジョブが終了すると、通常ゴミ回避制御を開始する。
S701で、CPU321は、直前まで実行されていたシート読取ジョブで使用されていたシート読取位置からゴミ検知を開始する。これにより、スキャナユニット209を移動させる必要がないため、時間と電力とを節約できる。なお、ある特定の読取位置候補(例:P1やP5などの端にある候補)からゴミ検知を開始してもよい。CPU321は、プラテンローラ5を駆動するモータM4を回転させるようCPU300に指示する。CPU321は、ランプ203を点灯させるとともに、イメージセンサユニット210に一主走査ライン分の画像データを出力するよう指示する。CPU321は、イメージセンサユニット210が出力した一主走査ライン分の画像データについてゴミ検知を実行するようゴミ検知部324に指示する。ゴミ検知部324は、画像メモリから一主走査ライン分の画像データを読み出してゴミ検知処理を実行する。なお、隣接した複数の主走査ライン分の画像データを考慮して、注目している主走査ラインのゴミ検知を実行してもよい。隣接した複数の主走査ライン分の画像データを考慮することで、ゴミに起因したスジなのかどうかを判別できる。ゴミはプラテンローラ5の回転中にプラテンローラ5の回転に伴い移動し検出されたり検出されなかったりする。そのため、結果的には画像にはスジとして残らない移動するゴミなのか、流し読みプラテン201に付着したことが想定されるゴミなのかを判別できる。ゴミ検知部324は、ゴミ検知結果(ゴミ画像の個数、ゴミ幅、ゴミ画像の位置(アドレス)を示す情報)をCPU321に渡す。S702で、CPU321は、ゴミ検知処理の完了した読取位置候補の数をカウントするカウンタの値を1つインクリメントする。カウント値は、Na個のすべての読取位置候補についてゴミ検知が終了したか否かを判断するために使用される。なお、カウンタの初期値は1である。
S703で、CPU321は、現在の読取位置候補においてゴミ検知部324がゴミ画像を検知したかどうかを判定する。CPU321は、ゴミ画像の個数がゼロであれば、S706に進む。S706で、CPU321は、現在の読取位置候補をシート読取位置として決定する。S709で、CPU321は、シート読取位置として決定された読取位置候補を示す位置情報をバックアップ記憶部330に記憶させる。このように、ゴミ画像の個数がゼロの読取位置候補が見つかれば、通常ゴミ回避制御は途中で打ち切られて終了してもよい。
S703でゴミ画像が検出されると、S704に進む。S704で、CPU321は、現在の読取位置候補でのゴミ個数を一時的にRAM323に記憶させる。読取位置候補ごとのゴミ個数は、すべての読取位置候補についてゴミ検知が完了したときに、最少ゴミ個数の候補を特定するために使用される。
S705で、CPU321は、すべての読取位置候補についてゴミ検知が完了したかどうかを判定する。たとえば、CPU321は、ゴミ検知が完了した候補の数(カウント値)がNaを超えたかどうかを判定する。すべての候補についてゴミ検知が完了していれば、S707に進む。S707で、CPU321は、ゴミ検知が完了したすべての読取位置候補のうちでゴミ個数が最少となる候補を次のシート読取位置として決定する。CPU321は、モータM1を制御し、スキャナユニット209をシート読取位置へ移動させる。S709で、CPU321は、シート読取位置の位置情報をバックアップ記憶部330に記憶させ、通常ゴミ回避制御を終了する。
一方で、S705で、すべての候補についてゴミ検知が完了していないと判定した場合は、S708に進む。S708で、CPU321は、モータM1を制御し、次の読取位置候補へスキャナユニット209を移動させ、S701に戻る。S701で、CPU321は、ゴミ検知部324を制御し、次の候補についてゴミ検知を実行させる。S702以降の処理についてはすでに説明したとおりである。
このように、通常ゴミ回避制御によりゴミが未検知またはゴミ個数が一番少ない読取位置候補がシート読取位置に決定され、その位置情報がバックアップ記憶部330に記憶される。よって、バックアップ記憶部330に記憶された位置情報が示すシート読取位置を用いてシートSを読み取ることで、ゴミ画像の影響を低減できる。なお、通常ゴミ回避制御をジョブ開始直前に実施することも可能である。しかし、通常ゴミ回避制御では最大でNa個ある読取位置候補のすべてについてゴミ検知を実行するため、シートの読取を開始するまでの待ち時間が長くなってしまう。また、通常ゴミ回避制御の実行中は、シートSを搬送路の途中で停止させておかねばならない。そこで、ジョブ開始直前にゴミ回避制御を実施する場合には、後述の高速ゴミ回避制御を実施することで、待ち時間を短縮できるようになる。
[高速ゴミ回避制御]
高速ゴミ回避制御は、所定数の読取位置の候補のうち一部の読取位置の候補を検知処理の対象とする第2モードの一例である。画像読取装置がスリープモードから復帰したり、電源から電力を供給されて起動したりするような場合、流し読みプラテン201にゴミが有るかどうか不明となる。たとえば、スリープモードに遷移している状態でユーザーがADF100のカバーを開放したままにすると、流し読みプラテン201にゴミが付着することがある。しかし、スリープモードにおいては、基本的にリーダ200やADF100への電力供給が遮断されているため、ゴミの有無を検知できない。
高速ゴミ回避制御は、所定数の読取位置の候補のうち一部の読取位置の候補を検知処理の対象とする第2モードの一例である。画像読取装置がスリープモードから復帰したり、電源から電力を供給されて起動したりするような場合、流し読みプラテン201にゴミが有るかどうか不明となる。たとえば、スリープモードに遷移している状態でユーザーがADF100のカバーを開放したままにすると、流し読みプラテン201にゴミが付着することがある。しかし、スリープモードにおいては、基本的にリーダ200やADF100への電力供給が遮断されているため、ゴミの有無を検知できない。
そこで、通常ゴミ回避制御によってNa個の読取位置候補のすべてについてゴミ検知を実行して、ゴミ未検知の候補をシート読取位置として決定することが考えられる。しかし、すべてについてゴミ検知を実行すると、たとえば、数100msec程度の時間が必要となる。よって、スリープモードからの復帰した直後の流し読みモードの終了時間が遅くなってしまう。上述したように、ゴミ検知はプラテンローラ5の回転中にローラ表面を読取る必要がある。よって、ゴミ検知の実行中はシートSをシート読取位置の近傍まで搬送することが不可能となる。つまり、ゴミ回避制御が終了するのを待ってからシート読取位置の近傍までシートSを搬送しなければならない。また、プラテンローラ5と搬送ローラ4とが同一の駆動源によって駆動されるため、プラテンローラ5が回転すれば、搬送ローラ4も回転してしまう。よって、ゴミ検知が終了するまで、搬送ローラ4より上流位置までしかシートSを搬送することができない。
そこで、本実施形態では、一部の候補についてゴミ検知を実行し、ゴミ検知が完了した複数の読取位置候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置候補を、シート読取位置として決定する。これにより、待機時間を短縮することができる。一部の候補についてしかゴミ検知を実行しないため、ゴミ画像がゼロとならない読取位置候補が選択される可能性がある。しかし、ゴミ補正部327によってゴミ画像を減らすことができるため、最終的には、待機時間の短縮とゴミ画像の削減とを両立できるようになろう。ここでは、一部の候補についてしかゴミ検知を実行しない制御を、便宜上、高速ゴミ回避制御と呼ぶことにする。
図8は、CPU321が実行する流し読みモードを示すフローチャートである。ここでは、スリープモードから復帰したときに実行される流し読みモードであり、高速ゴミ回避制御を含む。S800で、CPU321は、高速ゴミ回避制御を実行する条件が満たされているかどうかを判定する。たとえば、CPU321は、ADF100がスリープモードから復帰したかどうかを判定する。制御部401から復帰指示を受信すると、ADF100がスリープモードから復帰するタイミングであると判定する。スリープモードから復帰すべきタイミングであれば、S801に進む。
S801で、CPU321は、スリープモードからの復帰処理を実行する。復帰処理としては、たとえば、ランプ203の光量を調整するためのゲインオフセット調整などがある。S802で、CPU321は、復帰処理が完了したかどうかを判定する。復帰処理が完了したときは、S803に進む。S803で、CPU321は、制御部401に“READY”ステータスを通知する。“READY”ステータスは、リーダ200およびADF100が読取の準備が完了したことを示すステータスである。
S804で、CPU321は、コントローラ部400の制御部401から流し読みモードの開始指示を受信したかどうかを判定する。流し読みモードの開始指示を受信すると、S805に進む。S805で、CPU321は、ADF100にシート搬送を開始させる。たとえば、CPU321がADF用のCPU300にシート搬送要求を発行することで、CPU300がシート搬送を開始する。CPU300は、モータM2を駆動してシートSをレジストローラ3まで搬送する。シートセンサ12がシートSの先端を検知してから所定時間が経過すると、モータM2を停止させる。これにより、シートSはレジストローラ3に突き当たり、ループ(たわみ)がシートSに形成される。なお、制御部401がシート読取要求を発行すると、CPU321は、CPU300を通じてモータM2、M3を回転させることになる。
S806で、CPU321は、モータM1を駆動し、予め設定されているシート読取位置へスキャナユニット209を移動させる。たとえば、CPU321は、バックアップ記憶部330に記憶されている位置情報を読み出し、位置情報が指示しているシート読取位置へスキャナユニット209を移動させる。位置情報は、前回実行した通常ゴミ回避制御においてゴミ無しまたはゴミが最少と判定された読取位置候補の位置を示している。スキャナユニット209がシート読取位置に到着すると、S807に進む。
S807で、CPU321は、高速ゴミ回避制御を開始する。高速ゴミ回避制御については、別のフローチャートである図9を用いて説明する。図9はリーダ200のCPU321(読取位置決定部328)が実行する高速ゴミ回避制御を示している。上述したようにNa個の読取位置候補のすべてについてゴミ検知を実行してしまうと、待機時間を短縮できない。そこで、以下の方法を考える。
図10は、図1に示した搬送路の一部を拡大した図である。レジストローラ3から搬送ローラ4までの搬送路に沿った距離(搬送路長)をLとする。レジストローラ3から搬送ローラ4までの区間でシートSを搬送している間に実行可能なゴミ検知回数(上限回数)をNとする。検知回数が上限回数N以下であれば、待機時間が延長されることはない。つまり、レジストローラ3の駆動を開始した後は、シートSの搬送を停止することなく、シート読取を開始できる。
上限回数Nは、搬送路長Lと、シートSの搬送速度Vと、1回のゴミ検知にかかる検知処理時間Tgとに依存する:
N = L / V / Tg
(ただし、N < Na)
この算出式からもわかるように、上限回数Nは、搬送速度Vに依存している。よって、この区間での搬送速度が変化する場合(たとえば、読取速度が多色読取モードと白黒読取モードで異なる場合や静音対策等で搬送速度を変化させる場合)には、上限回数Nの値が変化する。そこで、ジョブに設定されたモードに応じて、CPU321は、上限回数Nを決定してもよい。なお、本実施形態では、上限数Nは、読取位置候補の総数Naよりも少ないことを想定している。
N = L / V / Tg
(ただし、N < Na)
この算出式からもわかるように、上限回数Nは、搬送速度Vに依存している。よって、この区間での搬送速度が変化する場合(たとえば、読取速度が多色読取モードと白黒読取モードで異なる場合や静音対策等で搬送速度を変化させる場合)には、上限回数Nの値が変化する。そこで、ジョブに設定されたモードに応じて、CPU321は、上限回数Nを決定してもよい。なお、本実施形態では、上限数Nは、読取位置候補の総数Naよりも少ないことを想定している。
図9のS901で、CPU321は、ジョブの制御モードがどの制御モードであるかを特定する。制御モードとしては、たとえば、多色読取モードや白黒読取モードがある。S902で、CPU321は、特定された制御モードについての上限回数Nを決定する。たとえば、ROM322には多色読取モードの搬送速度Vc、白黒読取モードの搬送速度Vwbが格納されている。よって、CPU321は、特定された制御モードについての搬送速度VをROM322から読み出し、上述した算出式から上限回数を算出する。なお、搬送路長Lと検知処理時間Tgは定数であり、ROM322に記憶されている。なお、制御モードごとの上限回数Nが予めROM322に記憶されていてもよい。この場合、CPU321は、特定された制御モードに対応する上限回数NをROM322から読み出すことで、決定できる。この場合は、数学的な演算処理を省略できる。このように、CPU321はゴミ検知部324が実行する検知処理の上限回数Nを決定する上限回数決定手段として機能する。
S903で、CPU321は、ゴミ検知を開始する。CPU321は、バックアップ記憶部330に記憶されている位置情報を読み出し、位置情報が示すシート読取位置にスキャナユニット209が配置されるようモータM1を駆動する。CPU321は、プラテンローラ5を駆動するモータM4を回転させるようCPU300に指示する。さらに、CPU321は、ランプ203を点灯させるとともに、イメージセンサユニット210に一主走査ライン分の画像データを出力するよう指示する。CPU321は、イメージセンサユニット210が出力した一主走査ライン分の画像データについてゴミ検知を実行するようゴミ検知部324に指示する。ゴミ検知部324は、ゴミ検知結果(ゴミ画像の個数、ゴミ幅、ゴミ画像の位置を示す情報)をCPU321に渡す。
S904で、CPU321は、ゴミ検知処理の完了した読取位置候補の数をカウントするカウンタの値を1つインクリメントする。カウンタの初期値は1である。カウンタは、論理回路で実現されてもよいし、CPU321によってソフトウエアによって実現されてもよい。このようにカウンタは、ゴミ検知部324が完了した検知処理の回数をカウントするカウント手段として機能する。S905で、CPU321は、現在の読取位置候補においてゴミ検知部324がゴミを検知したかどうかを判定する。CPU321は、ゴミ画像の個数がゼロであれば、S910に進む。S910で、CPU321は、現在の読取位置候補をそのまま次のシート読取位置として決定する。このように、ゴミ画像の個数がゼロの読取位置候補が見つかれば、通常ゴミ回避制御は途中で打ち切られて終了する。
S905でゴミ画像が検出されると、S906に進む。S906で、CPU321は、現在の読取位置候補でのゴミ個数nを一時的にRAM323に記憶させる。一時的に記憶されたゴミ個数nは、すべての読取位置候補についてゴミ検知が完了したときに、最少ゴミ個数の候補を特定するために使用される。このように、CPU321は、一主走査ラインの読取結果からゴミ検知部324が検知したゴミ画像の個数を計数する個数計数手段として機能する。
S907で、CPU321は、現在のゴミ個数nがゴミ補正部327で補正可能な最大ゴミ個数nmax以下であるかどうかを判定する。現在のゴミ個数nが最大ゴミ個数nmax以下であれば、S908に進む。このように、CPU321は、ゴミ画像の個数がゴミ補正部327により補正可能なゴミ画像の最大個数以下かどうかを判定する判定手段として機能する。S908で、CPU321は、その時点で検知されているゴミ画像の幅wが、ゴミ補正部327で補正可能な最大幅wmax以下であるかどうかを判定する。CPU321は、一主走査ラインの読取結果からゴミ検知部324が検知したゴミ画像の個数であって主走査方向に連続して並んだゴミ画像の個数であるゴミ幅を計数するゴミ幅計数手段として機能する。複数のゴミ画像の集団が見つかっているときは、CPU321は、各集団についてゴミ幅を求め、最大幅wmaxと比較する。すべてのゴミ画像の集団についてゴミ幅wが最大幅wmax以下であれば、S909に進む。S909で、CPU321は、ゴミ補正設定を実行する。たとえば、CPU321は、すべてのゴミの位置の情報をゴミ補正部327に渡すことで、ゴミ補正部327がゴミ補正処理を実行できるようにする。S910で、CPU321は、ゴミ補正部327で補正可能なゴミ画像の見つかった読取位置候補をシート読取位置として決定する。このように、ゴミ補正部327で補正可能なゴミ画像が検出されたときに、ゴミ検知処理を打ち切ることで、読取開始までの待機時間を削減できる。
一方で、S907で現在のゴミ個数nが最大ゴミ個数nmaxを超えているか、または、S908でゴミ画像の幅wが最大幅wmaxを超えている場合、S911に進む。S911で、CPU321は、現在までにカウントされた検知回数が上限回数Nを超えたかどうかを判定する。検知回数が上限回数Nを超えていれば、S913に進む。S913で、CPU321は、検知処理が完了した複数の読取位置候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置候補をシート読取位置として決定する。なお、検知処理が完了した複数の読取位置候補のそれぞれのゴミ個数はRAM323から読み出され、比較される。CPU321は、モータM1を制御し、スキャナユニット209をシート読取位置へ移動させる。CPU321は、シート読取位置の位置情報をバックアップ記憶部330に記憶させ、高速ゴミ回避制御を終了する。
一方で、検知回数が上限回数Nを超えていなければ、S912に進む。S912で、CPU321は、モータM1を制御し、次の読取位置候補へスキャナユニット209を移動させ、S903に戻る。S903で、CPU321は、次の候補のゴミ検知を開始する。これ以降の処理はすでに説明したとおりである。
このように、Na個の読取位置候補のすべてについてゴミ検知を実行することなく、搬送路長Lに依存した上限回数N以内で検知処理を実行することで、待機時間を削減できるようになる。その結果、スリープモードから復帰した直後に実行される流れ読みモードであっても、ゴミ画像を削減しつつ、待機時間を短縮できるようになる。
図9に示した高速ゴミ回避制御のサブルーチンが終了すると、図8のフローチャートのS808に進む。S808で、CPU321は、モータM3,M4を制御してシート読取位置にシートSを搬送し、イメージセンサユニット210によりシート読取を実行する。S809で、CPU321は、シートセンサ16の検知結果に基づき、ジョブが終了したかどうかを判定する。CPU321は、シートセンサ16がシートSを検知しなくなると、すべてのシートについて読取が終了したと判定する。すべてのシートについて読取が終了すると、S810に進む。
S810で、CPU321は、通常ゴミ回避制御を実行する。通常ゴミ回避制御は、図7を用いて説明したとおりである。通常ゴミ回避制御では、Na個の読取位置候補のすべてについてゴミ検知が実行され、最もゴミ画像が少ない候補がシート読取位置に決定される。通常ゴミ回避制御によって決定されたシート読取位置の位置情報はバックアップ記憶部330に記憶され、次に高速ゴミ回避制御を実行する際にS903で優先的に(つまり最初に)選択される。たとえば、図6(B)に示したP1からP5の読取位置のうちP3を示す位置情報がバックアップ記憶部330に記憶されている場合、P3が最初に選択される。その後は、たとえば、P4、P5、P1、P2といった順番で読取位置候補が選択される。
本実施形態によれば、読取位置決定部328は、シートSが搬送路の所定位置(搬送ローラ4)に到着するまでに所定数の読取位置の候補のすべてについてゴミ検知部324が検知処理を完了できない場合には、高速ゴミ回避制御を実行する。つまり、読取位置決定部328は、ゴミ検知部324による検知処理が完了した複数の読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補をシート読取位置として決定する。このように、本実施形態では、複数の読取位置候補のうちで一部の候補についてだけゴミ検知処理を実行することで、ゴミ検知処理や位置決定処理に必要となる時間を通常ゴミ回避制御よりも短縮できる。
読取位置決定部328は、すべての読取位置候補についてゴミ検知部324が検知処理を完了できた場合、通常ゴミ回避制御を実行してもよい。すなわち、読取位置決定部328は、所定数の読取位置候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補をシート読取位置として決定してもよい。
なお、通常ゴミ回避制御であっても高速ゴミ回避制御であっても、ゴミ検知部324がゴミ画像を検知できなかった読取位置候補が見つかると、読取位置決定部328は、当該読取位置候補をシート読取位置として決定して位置決定処理を打ち切ってもよい。ゴミが付着していない読取位置候補は、すべての読取位置候補のうちで最もゴミ画像が少ない読取位置候補であることは明らかである。さらに、無駄な処理を実行しないことで、消費電力も削減できるであろう。
高速ゴミ回避制御では、読取位置決定部328は、ゴミ画像が検知されなかった読取位置候補が見つからないままカウントタのカウント値が上限回数に達したかどうかを判定している(S911)。カウント値が上限回数に達すると、読取位置決定部328は、位置決定処理を打ち切り、ゴミ検知部324のゴミ検知が完了した複数の読取位置候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置候補をシート読取位置として決定する。このように、シートSがレジストローラ3から搬送ローラ4まで移動する際に必要となる時間は、上限回数に対応している。つまり、読取位置決定部328は、時間を監視してもよいし、検知処理回数を監視してもよい。また、原稿読取モードとして白黒読取モードの方が多色読取モードよりも搬送速度を上げている場合がある。この場合、白黒読取モードについての上限回数は、多色読取モードについての上限回数よりも少なくなる。白黒読取モードでの搬送速度は多色読取モードの搬送速度よりも速いため、白黒読取モードでは多色読取モードよりも時間的な余裕が少なくなる。よって、白黒読取モードについての上限回数は、多色読取モードについての上限回数よりも少なくなる。なお、搬送速度は解像度に依存して決定されてもよい。つまり、上限回数は解像度に比例して決定されてもよい。これは、読取解像度が高くなると搬送速度が低下し、時間的な余裕が増加するからである。
読取位置決定部328は、ゴミ画像が検知されなかったときは、ゴミ画像が検知されなかった読取位置候補をシート読取位置として決定する。(S706,S910)。また、読取位置決定部328は、ゴミ画像が検知されたときは、モータM1によりスキャナユニット209を次の読取位置候補へ移動させる(S708、S912)。そして、読取位置決定部328は、イメージセンサユニット210により一主走査ラインの読取結果を取得させ、次の読取位置候補についてゴミ検知部324に検知処理を実行させる(S701、S903)。このように、ゴミ画像を検知されたときは読取位置候補を変更してゴミ検知処理を継続する。
読取位置決定部328は、ゴミ画像の個数が最大個数以下であれば、位置決定処理を打ち切り、ゴミ画像の個数が最大個数以下となった読取位置の候補をシート読取位置として決定してもよい(S907、S910)。これにより、ゴミ検知処理および位置決定処理を早期に終了させることができ、消費電力も節約できる。また、ゴミ画像の個数が最大個数以下であれば、ゴミ補正部327の補正効果を期待できる。
読取位置決定部328は、ゴミ画像の個数が最大個数以下であり、かつ、ゴミ幅が補正手段により補正可能な最大幅以下であれば、位置決定処理を打ち切ってもよい(S907、S908)。この場合、読取位置決定部328は、ゴミ画像の個数が最大個数以下であり、かつ、ゴミ幅が最大幅以下となった読取位置候補をシート読取位置として決定する(S910)。ゴミ補正部327が採用するアルゴリズムに依存して、補正可能なゴミ画像の個数やゴミ幅は異なる。よって、ゴミ補正部327の性能に依存して位置決定処理を打ち切る条件を変更してもよい。
本実施形態のCPU321は、時間的に余裕がない場合に、高速ゴミ回避制御を選択し、シートSについて読取ジョブが完了した直後の場合に通常ゴミ回避制御を選択する選択手段として機能する。つまり、シートSが搬送路の所定位置に到着するまでにすべての読取位置候補についてゴミ検知部324が検知処理を完了できるかどうかに応じていずれかのゴミ回避制御が選択される。時間的に余裕がない場合とは、たとえば、画像読取装置に対して電源から電力の供給が開始された直後や、画像読取装置が電力節約モードから復帰した直後である。
バックアップ記憶部330は、通常ゴミ回避制御(第1モード)においてシート読取位置として決定された読取位置候補を示す位置情報を記憶する記憶手段として機能する(S709)。CPU321が高速ゴミ回避制御(第2モード)を選択したときに、ゴミ検知部324は、バックアップ記憶部330に記憶されている位置情報が示す読取位置候補から検知処理を開始できるようになる(S903)。通常ゴミ回避制御が実行されてからの経過時間が短ければゴミが新たにプラテンに付着する可能性は低いであろう。よって、通常ゴミ回避制御においてゴミが少ないと判定された読取位置候補から高速ゴミ回避制御を開始すれば、ゴミの少ない読取位置を早期に発見できるようになろう。
図1(A)に示した画像読取装置ではイメージセンサユニット210によってシートの第1面と第2面とを読み取っていた。一方で、図11(A)が示すように、ADF100は、シートSの第2面を読み取るイメージセンサユニット210’を備えていてもよい。本発明は、ADF100がイメージセンサユニット210’を備えている画像読取装置にも適用できる。なお、すでに説明した個所には同一の参照符号を付与することで説明を省略する。
図11(B)が示すように、イメージセンサユニット210’に対向してプラテンローラ5’が配置されている。イメージセンサユニット210’とプラテンローラ5’との間にはプラテン201’が配置されている。プラテン201’は、図11(B)の矢印が示す方向に移動可能である。つまり、プラテン201’を移動することでプラテン201’に付着したゴミをイメージセンサユニット210’が避けることができる。プラテン201’には複数の読取位置候補P1〜P3が存在する。たとえば、複数の読取位置候補P1〜P3のうち最もゴミ画像の少ない読取位置候補P3がシート読み取値位置に決定される。シェーディング補正用の白基準板213’もプラテン201’に設けられており、プラテン201’を移動することで、白基準板213’をイメージセンサユニット210’に読み取らせることができる。
図12は制御ユニットの一例を示している。CPU300は、CPU321から第2面の読取を指示されると、イメージセンサユニット210’を起動する。イメージセンサユニット210’の内部構成や処理の内容はイメージセンサユニット210のものと基本的に同じである。CPU321(読取位置決定部328)は、CPU300を通じてモータM6を駆動し、プラテン201’を第1の読取位置候補に移動させる。モータM6は、プラテン201’を移動させることでプラテンに対するイメージセンサユニット210’の読取位置を変更する移動手段として機能する。バックアップ記憶部330には第1の読取位置候補の位置情報が記憶されている。CPU300は、CPU321により指定された位置情報にしたがってモータM6を駆動し、プラテン201’を第1の読取位置候補に移動する。なお、イメージセンサユニット210’に関する通常ゴミ回避制御と高速ゴミ回避制御は、基本的に第1面用のイメージセンサユニット210のものと同一であってよい。
図7に示したように、通常ゴミ回避制御では、プラテン201’におけるすべての読取位置候補についてゴミ検知が実行される(S701〜S709)。その結果、読取位置決定部328は、ゴミ個数が最少の読取位置候補(例:完全にゴミがない読取位置候補)をシート読取位置として決定する。このシート読取位置の位置情報はバックアップ記憶部330に記憶される。図8および図9に示したように、高速ゴミ回避制御では、プラテン201’における複数の読取位置候補のうち一部についてゴミ検知が実行される。
第2面用のプラテンローラ5’の駆動源は、第1面用のプラテンローラ5の駆動源と同じであり、モータM4が使用される。つまり、ゴミ検知のためにプラテンローラ5’を回転させれば、搬送ローラ4およびプラテンローラ5も回転してしまう。よって、シートSの先端がレジストローラ3を出発してから搬送ローラ4に到着するまでにゴミ検知および読取位置決定を終了しておけばよい。これにより、ゴミ検知および読取位置決定がシートSの読取を開始するまでの待機時間をさらに延長させてしまうことを、抑制できる。
図11(A)に示したように、レジストローラ3から搬送ローラ4までの搬送路長をL2とする。シートSがレジストローラ3から搬送ローラ4まで搬送されている期間において実行可能なゴミ検知回数の上限回数をN2とする。さらに、ゴミ検知部324が1回のゴミ検知処理にかかる時間をTg2とする。VはシートSの搬送速度であり、制御モードによって異なることがある。
N2 = L2 / V / Tg2
なお、本実施形態では、プラテン201’における複数の読取位置候補の総数Na2に対して、N2<Na2の関係が成り立つことを想定している。N2>=Na2が成り立つ画像読取装置では、毎回、通常ゴミ回避制御を実行できるからである。このように、S902でN2を決定する。上限回数N2は算出式を用いて決定されてもよいし、予め決定されたN2がROM322から読み出されて決定されてもよい。
なお、本実施形態では、プラテン201’における複数の読取位置候補の総数Na2に対して、N2<Na2の関係が成り立つことを想定している。N2>=Na2が成り立つ画像読取装置では、毎回、通常ゴミ回避制御を実行できるからである。このように、S902でN2を決定する。上限回数N2は算出式を用いて決定されてもよいし、予め決定されたN2がROM322から読み出されて決定されてもよい。
このように、第1面用のイメージセンサユニット210とは独立して第2面用のイメージセンサユニット210’を備える画像読取装置であっても本発明を適用できる。つまり、読取待機時間を増加させることなく、読取画像に対してゴミ画像の影響が少なくなるような読取位置候補をシート読取位置として決定できる。シートSがレジストローラ3から搬送ローラ4まで進むのに必要となる所定時間内に、ゴミ個数がゼロの読取位置候補が見つかれば、その候補がシート読取位置に決定される(S910)。また、所定時間内にゴミ個数やゴミ幅がゴミ補正部327によって補正可能な値の候補が発見されれば、その候補がシート読取位置に決定される(S907〜S909)。あるいは、所定時間内に検知対象となった候補のうちでゴミ個数が最も少ない候補がシート読取位置に決定される(S913)。
Claims (13)
- 透光性を有するプラテン上においてシートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により前記プラテン上を搬送されているシートを読み取る読取手段と、
前記プラテン上にシートが存在しないときに前記読取手段により取得された一主走査ラインの読取結果に含まれている画像であってゴミに起因したゴミ画像を検知するゴミ検知手段と、
前記読取手段または前記プラテンを移動させることで前記プラテンに対する前記読取手段の読取位置を変更する移動手段と、
前記シートが搬送路の所定位置に到着するまでに所定数の読取位置の候補のすべてについて前記ゴミ検知手段が検知処理を完了できない場合に、前記ゴミ検知手段による検知処理が完了した読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補を、前記シートを読み取るためのシート読取位置として決定する位置決定手段と
を有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記位置決定手段は、前記所定数の読取位置の候補のすべてについて前記ゴミ検知手段が検知処理を完了できた場合、前記所定数の読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補を前記シート読取位置として決定することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記ゴミ検知手段がゴミ画像を検知できなかった読取位置の候補が見つかると、前記位置決定手段は、当該読取位置の候補を前記シート読取位置として決定して位置決定処理を打ち切ることを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。
- 前記搬送手段は、
第1の搬送手段と、
前記第1の搬送手段よりも前記搬送路において下流に配置され、前記第1の搬送手段とは独立して駆動される第2の搬送手段と、
前記第2の搬送手段よりも前記搬送路において下流に配置され、前記第2の搬送手段と連動して駆動される第3の搬送手段と
を有し、
前記位置決定手段は、前記シートが前記第2の搬送手段に到着するまでに前記位置決定処理を打ち切って前記シート読取位置を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。 - 前記第1の搬送手段から前記第2の搬送手段までの搬送路長と、前記シートの搬送速度と、1つの読取位置の候補について必要となる前記ゴミ検知手段の検知処理時間とから、前記ゴミ検知手段が実行する検知処理の上限回数を決定する上限回数決定手段と、
前記ゴミ検知手段が完了した検知処理の回数をカウントするカウント手段と
をさらに有し、
前記位置決定手段は、前記ゴミ画像が検知されなかった読取位置の候補が見つからないまま前記カウント手段のカウント値が前記上限回数に達すると、前記位置決定処理を打ち切り、前記ゴミ検知手段のゴミ検知が完了した複数の読取位置の候補のうちで最もゴミ画像が少なかった読取位置の候補を前記シート読取位置として決定することを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。 - 白黒読取モードについての上限回数は、多色読取モードについての上限回数よりも少ないことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
- 前記位置決定手段は、
前記ゴミ画像が検知されなかったときは、当該ゴミ画像が検知されなかった読取位置の候補を前記シート読取位置として決定し、
前記ゴミ画像が検知されたときは、前記移動手段により前記読取手段を次の読取位置の候補へ移動させ、前記読取手段により一主走査ラインの読取結果を取得させ、当該次の読取位置の候補について前記ゴミ検知手段に検知処理を実行させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像読取装置。 - 前記シートから読み取った画像からゴミ画像を補正する補正手段と、
前記一主走査ラインの読取結果から前記ゴミ検知手段が検知したゴミ画像の個数を計数する個数計数手段と、
前記ゴミ画像の個数が前記補正手段により補正可能なゴミ画像の最大個数以下かどうかを判定する判定手段と
をさらに有し、
前記位置決定手段は、前記ゴミ画像の個数が前記最大個数以下であれば、位置決定処理を打ち切り、前記ゴミ画像の個数が前記最大個数以下となった読取位置の候補を前記シート読取位置として決定することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像読取装置。 - 前記一主走査ラインの読取結果から前記ゴミ検知手段が検知したゴミ画像の個数であって主走査方向に連続して並んだゴミ画像の個数であるゴミ幅を計数するゴミ幅計数手段をさらに有し、
前記位置決定手段は、前記ゴミ画像の個数が前記最大個数以下であり、かつ、前記ゴミ幅が前記補正手段により補正可能な最大幅以下であれば、位置決定処理を打ち切り、前記ゴミ画像の個数が前記最大個数以下であり、かつ、前記ゴミ幅が前記最大幅以下となった読取位置の候補を前記シート読取位置として決定することを特徴とする請求項8に記載の画像読取装置。 - 前記所定数の読取位置の候補のすべてを前記検知処理の対象とする第1モードと、前記所定数の読取位置の候補のうち一部の読取位置の候補を前記検知処理の対象とする第2モードとのうち一方のモードを選択する選択手段をさらに有し、
前記選択手段は、
前記画像読取装置に対して電源から電力の供給が開始された直後、または、前記画像読取装置が電力節約モードから復帰した直後の場合に、前記第2モードを選択し、
前記シートについて読取ジョブが完了した直後の場合に第1モードを選択することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像読取装置。 - 前記第1モードにおいて前記シート読取位置として決定された読取位置の候補を示す位置情報を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記選択手段が前記第2モードを選択すると、前記ゴミ検知手段は、前記記憶手段に記憶されている位置情報が示す読取位置の候補から前記検知処理を開始することを特徴とする請求項10に記載の画像読取装置。 - 前記読取手段は、シートの第1面を読み取る読取手段であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記読取手段は、シートの第2面を読み取る読取手段であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の画像読取装置。
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