JP2015041456A - 触媒層の製造装置及び触媒層の製造方法並びに固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体 - Google Patents

触媒層の製造装置及び触媒層の製造方法並びに固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体 Download PDF

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Abstract

【課題】高分子電解質膜へダメージを与える突出部のない触媒層、および、電池特性や耐久性の低下を防いだ膜・電極接合体を、低コスト且つ高効率で提供する。【解決手段】本発明に係る固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体1を構成する触媒層12の製造装置は、基材21の一方の面に、少なくとも触媒と高分子電解質とを含む触媒層12を形成する触媒層形成手段22と、その触媒層形成手段22で形成した触媒層12のうち、平坦な正常部よりも突出した突出部13を除去して正常部と同じ膜厚とする除去手段25とを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体を構成する触媒層の製造装置及び触媒層の製造方法並びにそれらを用いて製造した触媒層を備えた固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体に関する。
燃料電池は、水素と酸素を燃料として、水の電気分解の逆反応により電気を生み出す発電システムである。これは、従来の発電方式と比較して高効率、低環境負荷、低騒音といった特徴を持ち、将来のクリーンなエネルギー源として注目されている。なかでも、室温付近で使用可能な固体高分子形燃料電池は、車載用電源や家庭用定置電源などへの使用が有望視されており、近年、様々な研究開発が行われている。
固体高分子形燃料電池は、一般的に、多数の単セルが積層されて構成されている。単セルは、酸化極と還元極の二つの電極で高分子電解質膜を挟んで接合された膜・電極接合体を、ガス流路を有するセパレーターで挟んだ構造をしている。燃料電池の実用化に向けての課題は、電池の性能向上、インフラ整備と共に低コストで効率的な膜・電極接合体の製造技術を見出すことにある。
固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体を形成する方法として、基材フィルム上に触媒層を設けた触媒層シートを高分子電解質膜に熱圧着し、触媒層を転写する方法が知られている。触媒層シートは、触媒、担体、高分子電解質、溶媒などから成る触媒インクを基材フィルムに塗布、乾燥して製造される。
触媒層シートの触媒層には、製造工程で発生する触媒担体や高分子電解質の凝集物が異物として混入することや、気泡が混入することがある。また、触媒層形成時の条件によっては触媒層の厚みが面内で変わってしまい、特に端部が厚くなり過ぎることがある。
異物が付着していたり、面内の厚みが大きく異なるような触媒層を高分子電解質膜に熱圧着すると、高分子電解質膜にダメージを与えてしまい、膜・電極接合体のピンホールとなったり、高分子電解質膜の一部が薄膜化したり、高分子電解質膜と触媒層の密着性が低下したりするおそれがある。
膜・電極接合体に発生したピンホールは、電池性能や耐久性の低下の原因となる。また、製造上の不良率が上がり、コストアップにつながることが懸念される。
ピンホールによる不具合を防ぐ方法としては、例えば特許文献1に記載されているように、高分子電解質膜や膜・電極接合体に発生したピンホールを、シリカゾルのような乾燥後に固化する材料で埋めて補修する方法がある。
また、ピンホールによる不具合を防ぐ別の方法としては、例えば特許文献2に記載されているように、まず触媒層シートの異物を除去してから、そこに出来た欠陥を触媒インクとほぼ同成分の修正インクで埋めて補修する方法がある。
特開2004−214089号公報 特開2013−020753号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、高分子電解質膜や膜・電極接合体のピンホールが発生してしまった後、ピンホール部分を高分子電解質以外の材料で埋める方法である。このため、特許文献1に記載の方法を使用しても、高分子電解質膜に穴が一度開いてしまっているため、電池性能や耐久性に問題の出る恐れがある。
また、特許文献2に記載の方法は、触媒層シートの欠陥を修正する方法であるが、欠陥部分の除去、修正インクの塗布、修正インクの乾燥の工程が増えることとなり、製造設備の複雑化やコストアップといった課題がある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高分子電解質膜へダメージを与える突出部のない触媒層、および、電池特性や耐久性の低下を防いだ膜・電極接合体を、低コスト且つ高効率で提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体を構成する触媒層の製造装置は、基材の一方の面に、少なくとも触媒と高分子電解質とを含む前記触媒層を形成する触媒層形成手段と、前記触媒層形成手段で形成した前記触媒層のうち、平坦な正常部よりも突出した突出部を除去して前記正常部と同じ膜厚とする除去手段と、を備えることを特徴とする。
また、上記触媒層の製造装置は、前記除去手段に至る前記触媒層を冷却する冷却手段を、さらに備えることとしてもよい。
また、上記触媒層の製造装置は、前記突出部が除去された前記触媒層の表面を清浄する清浄手段を、さらに備えることとしてもよい。
また、上記触媒層の製造装置は、前記触媒層の形成と、前記突出部の除去とを、前記基材を搬送しながら順次行なうための搬送手段を、さらに備えることとしてもよい。
また、本発明の一態様に係る固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体は、上記製造装置で製造した触媒層を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体を構成する触媒層の製造方法は、基材の一方の面に、少なくとも触媒と高分子電解質とを含む前記触媒層を形成する触媒層形成工程と、前記触媒層形成工程で形成した前記触媒層のうち、平坦な正常部よりも突出した突出部を除去して前記正常部と同じ膜厚とする除去工程と、を備えることを特徴とする。
また、上記触媒層の製造方法の前記除去工程では、前記触媒層を冷却しながら、前記突出部を除去することとしてもよい。
また、上記触媒層の製造方法の前記除去工程では、前記突出部が除去された前記触媒層の表面を清浄することとしてもよい。
また、上記触媒層の製造方法は、前記触媒層形成工程と、前記除去工程とを、前記基材を搬送しながら順次行なうこととしてもよい。
また、本発明の一態様に係る固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体は、上記製造方法で製造した触媒層を備えることを特徴とする。
本発明によれば、触媒層シートの触媒層中の触媒担体や高分子電解質の凝集異物、気泡、触媒層形成条件に起因する触媒層の突出部による高分子電解質膜へのダメージを与えることなく触媒層の高分子電解質膜への転写を行うことができる。このため、本発明であれば、電池特性および耐久性の低下を防いだ膜・電極接合体を提供することができる。
また、本発明によれば、修正インク等を用いて触媒層シートに生じた欠陥を修正する必要が生じないため、新たに修正工程を加える必要がない。このため、本発明であれば、製造設備の複雑化を要しないので、低コストかつ高効率で膜・電極接合体を提供することができる。
また、冷却手段を備えた場合には、除去した凝集異物中の高分子電解質が熱により軟化して触媒層に再付着することを防ぐことができる。
また、清浄手段を備えた場合にが、除去した凝集異物が触媒層上に留まり触媒層に再付着することを防ぐことができる。
また、基材を搬送しながら順次各工程を行なうための搬送手段を備えた場合には、低コストかつ高効率で膜・電極接合体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る膜・電極接合体の模式断面図である。 従来技術に係る膜・電極接合体の模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る触媒層製造装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る触媒層形成工程の説明図である。 本発明の一実施形態に係る除去工程の説明図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態は本発明の一例であり、本発明を限定するものではない。
まず、本発明の一実施形態に係る膜・電極接合体について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る膜・電極接合体1の模式断面図である。膜・電極接合体1は、アノード側およびカソード側の触媒層12が高分子電解質膜11を挟んで配置され、接合しているものである。触媒層12には、少なくとも高分子電解質、触媒、担体が含まれている。
図2(a)、(b)はそれぞれ、従来技術に係る膜・電極接合体2の模式断面図である。本発明の一実施形態に係る膜・電極接合体1と同様に、膜・電極接合体2は、アノード側およびカソード側の触媒層12が高分子電解質膜11を挟んで配置され、接合しているものである。しかしながら、膜・電極接合体2では、触媒層12の高分子電解質膜11に接する側に突出部13が突出しているため、高分子電解質膜11にめり込んで高分子電解質膜11がダメージを受けている。
本実施形態の固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体に用いられる高分子電解質膜11中、触媒層12中の高分子電解質は、プロトン伝導性を有するものであればよく、例えば、フッ素系高分子電解質、炭化水素系高分子電解質などである。
この場合、フッ素系高分子電解質としては、例えば、デュポン社製Nafion(登録商標)、旭硝子(株)製Flemion(登録商標)、旭化成(株)製Aciplex(登録商標)、ゴア社製Gore Select(登録商標)などを用いることが可能である。
また、炭化水素系高分子電解質としては、例えば、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレンなどを用いることが可能である。
特に、高分子電解質膜としてデュポン社製Nafion(登録商標)系材料を好適に用いることが可能である。
上述のように、本実施形態における高分子電解質膜11中、触媒層12中の高分子電解質には、様々なものが用いられるが、高分子電解質膜11と触媒層12の界面抵抗や、湿度変化時の触媒層12と高分子電解質膜11における寸法変化率の点から考慮すると、使用する触媒層12中と高分子電解質膜11中の高分子電解質は、同じ成分であることが好適である。
本実施形態における触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属、およびこれらの合金、酸化物、複酸化物、炭化物などを用いることが可能である。
また、本実施形態で用いるこれらの触媒を担持する担体は、微粉末状で導電性を有し、触媒に侵されないものであれば良く、例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、フラーレンなどを好ましく用いることが可能である。なお、本実施形態で用いる触媒の担体は、導電性を有し、触媒に侵されないものであれば、カーボンでなくても良い。
図3から図5は、本実施形態に係る、触媒層12の製造装置および製造工程の一例を示す説明図である。本実施形態に係る固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体1を構成する触媒層12の製造装置では、図3中に示すように、まず、触媒、担体、高分子電解質、溶媒などを含んだ触媒インク14を触媒層形成手段22により基材21に塗布し、次いで、塗布された触媒インク14を乾燥手段23で乾燥する触媒層形成工程を経て、基材21の一方の面に、少なくとも触媒と高分子電解質とを含む触媒層12が形成された触媒層シートを得る。基材21を搬送しながら順次各工程を経るロールトゥロールの方式を用いる場合には、基材巻き出し手段28によってロールに巻かれた基材21を巻き出し、搬送する。
触媒層形成工程により得られた触媒層シートには、触媒層12の正常部(つまり、予め設定した膜厚を有する平坦部分)よりも突出した突出部13が存在することがある(図4参照)。突出部13とは、例えば、触媒層形成工程で混入する触媒担体や高分子電解質の凝集物、触媒層12の内部や基材21と触媒層12の間に気泡が入ることで生じる触媒層12の微小な突出部分、または、触媒インク14の塗布の条件により生じる端部の厚膜部分などのことをいう。
本実施形態で触媒インク14の分散媒として使用される溶媒は、触媒粒子や高分子電解質を浸食することがなく、流動性の高い状態で高分子電解質を溶解または微細ゲルとして分散できるものあれば特に制限はない。溶媒には高分子電解質と馴染みがよい水が含まれていても良い。水の添加量は、高分子電解質が分離して白濁を生じたり、ゲル化したりしない程度であれば特に制限はない。
また、揮発性の液体有機溶媒が少なくとも含まれることが望ましいが、溶剤として低級アルコールを用いたものは発火の危険性が高く、このような溶媒を用いる際は水との混合溶媒にするのが好ましい。
本実施形態で基材21に触媒インク14を塗布する触媒層形成手段としては、例えば、ダイコート、ロールコート、カーテンコート、スプレーコート、スキージー、スピンコートなど様々な公知の方法を用いることが可能である。
また、塗布した触媒インク14を乾燥する乾燥手段としては、例えば、温風オーブン、IR乾燥、減圧乾燥などを用いることが可能である。
本実施形態で使用される基材21には、例えば、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの転写性に優れたフッ素系樹脂を用いることができる。また、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリアミド(ナイロン)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレートなどの高分子フィルムも用いることができる。また、これらの基材に、離形層などの処理をしたものを用いても良い。
触媒層形成工程を経た触媒層シートは、次いで、観察手段24により触媒層12の表面に突出部13が存在していないか観察される(図5参照)。この観察工程において、突出部13があると認められた場合には、次の除去工程で、突出部13の除去が行われる。除去工程では、触媒層形成工程により得られた触媒層シートの触媒層12の正常部よりも突出した突出部13を除去手段25によって除去する。この際、除去した触媒層の細かい欠片が発生するが、除去と同時に清浄手段26を動作させることにより、散乱して周辺を汚染するのを防ぐことができる。
また、除去の際の熱によって触媒層12および突出部13に含まれる高分子電解質が軟化して形状が変わったり、除去した触媒層の細かい欠片が触媒層12に再付着したりするのを防ぐ目的で、冷却手段27を備えていることが好ましい。この除去工程により、表面に触媒層12の正常部よりも突出した部分が存在しない触媒層シートが得られる。
本実施形態における除去手段25としては、例えば、研磨ヘッドが回転または往復する研磨機やレーザーなどを用いることができる。
また、本実施形態における清浄手段26としては、例えば、空気を吸い込んで塵埃を捕集するファンを備えたノズル、空気を噴出するノズル、微粘着質のローラーなどを用いることができる。特に、空気を吸い込んで塵埃を捕集するファンを備えたノズルを用いた場合、触媒層12と清浄手段26とが接触することなく突出部13の欠片を捕集することができ、好ましい。
また、本実施形態における冷却手段27としては、基材21を設置するステージや除去手段25に冷却機構を設けたり、触媒層シートを冷却雰囲気に置いたりすることができる。
上述した工程によってアノード用触媒層シートとカソード用触媒層シートを各々形成した後に、基材表面同士を対向させるようにして、アノード用触媒層シートとカソード用触媒層シートとで高分子電解質膜11を挟み、位置合わせを行った積層体を加熱・加圧する。こうして、高分子電解質膜11とアノード触媒層およびカソード触媒層を接合する。最後に、基材21を剥離することにより、図1に示すような膜・電極接合体1が得られる。
なお、接合工程で電極触媒層(アノード用触媒層およびカソード用触媒層)にかかる圧力は、膜・電極接合体1の電池性能に影響する。このため、電池性能の良い膜・電極接合体1を得るには、積層体にかかる圧力は、0.5MPa以上20MPa以下の範囲内であることが望ましく、より望ましくは2MP以上15MPa以下の範囲内である。20MPaを超える圧力では触媒層12が圧縮されすぎ、また0.5MPa未満の圧力では触媒層12と高分子電解質膜11の接合性が低下して、電池性能が低下する。
また、接合時の温度は、触媒層12中の高分子電解質のガラス転移点付近に設定するのが、高分子電解質膜11と触媒層12の界面の接合性が向上し、界面抵抗を抑えられる点で効果的であり、望ましい。
[実施例]
白金担持カーボン触媒(商品名:TEC10E50E、田中貴金属工業製)と水、エタノールの混合溶媒と高分子電解質(ナフィオン:Nafion、デュポン社の登録商標)溶液を混合し、遊星型ボールミルで分散処理を行い、触媒インクを調製した。そして、調整した触媒インクを、PTFEフィルムの表面にスリットダイコーターを用いて矩形に塗布した。続いて、触媒インクが塗布されたPTFEフィルムを80度の温風オーブンに入れて乾燥させ、カソード側触媒層シートを作製した。また、同様の方法により、アノード側触媒層シート作製した。
次に、カソード側触媒層およびアノード側触媒層の表面を、非接触式表面形状測定装置(Veeco社製Wyco NT8000 3次元表面粗さ計VM−0156)を用いて観察した。平均触媒層表面よりも突出した部分を小型グラインダーを用いて除去し、同時に小型吸引機にて除去した破片を吸入した。
そして、アノード触媒層とカソード触媒層を、高分子電解質膜(ナフィオン212:登録商標、Dupont社製)の両面に対面するように配置し、この積層体をホットプレスした後にPTFEフィルムを剥離することで、実施例の膜・電極接合体を得た。
[比較例]
白金担持カーボン触媒(商品名:TEC10E50E、田中貴金属工業製)と水、エタノールの混合溶媒と高分子電解質(ナフィオン:Nafion、デュポン社の登録商標)溶液を混合し、遊星型ボールミルで分散処理を行い、触媒インクを調製した。そして、調整した触媒インクを、PTFEフィルムの表面にスリットダイコーターを用いて矩形に塗布した。続いて、触媒インクが塗布されたPTFEフィルムを80度の温風オーブンに入れて乾燥させ、カソード側触媒層シートを作製した。また、同様の方法により、アノード側触媒層シート作製した。
次に、カソード側触媒層およびアノード側触媒層の表面を、非接触式表面形状測定装置(Veeco社製Wyco NT8000 3次元表面粗さ計VM−0156)を用いて観察し、平均触媒層表面よりも突出した部分が存在することを確認した。
そして、アノード触媒層とカソード触媒層を、高分子電解質膜(ナフィオン212:登録商標、Dupont社製)の両面に対面するように配置し、この積層体をホットプレスした後にPTFEフィルムを剥離することで、比較例の膜・電極接合体を得た。
実施例の膜・電極接合体の断面と、比較例の膜・電極接合体の突出部があった部分における断面とをSEMにより観察した。
その結果、比較例の膜・電極接合体では、触媒インクの凝集異物が平均触媒層表面よりも突出した部分があったため、高分子電解質膜が押しつぶされて他の部分より薄膜化していることを確認した。
一方、実施例の膜・電極接合体では、平均触媒層表面よりも突出した部分がないため、高分子電解質膜が薄膜化していないことを確認した。
本発明の膜・電極接合体は、固体高分子形燃料電池に用いた場合にもピンホールが発生しにくく、長期耐久性が高まる。したがって、本発明は高分子電解質膜を用いた燃料電池、特に定置型コジェネレーションシステムや燃料電池自動車などに好適に用いることができる。
1、2…膜・電極接合体
11…高分子電解質膜
12…触媒層
13…突出部
14…触媒インク
21…基材
22…触媒層形成手段
23…乾燥手段
24…観察手段
25…除去手段
26…清浄手段
27…冷却手段
28…基材巻き出し手段
29…触媒層シート

Claims (10)

  1. 固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体を構成する触媒層の製造装置であって、
    基材の一方の面に、少なくとも触媒と高分子電解質とを含む前記触媒層を形成する触媒層形成手段と、
    前記触媒層形成手段で形成した前記触媒層のうち、平坦な正常部よりも突出した突出部を除去して前記正常部と同じ膜厚とする除去手段と、を備えることを特徴とする触媒層の製造装置。
  2. 前記除去手段に至る前記触媒層を冷却する冷却手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の触媒層の製造装置。
  3. 前記突出部が除去された前記触媒層の表面を清浄する清浄手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の触媒層の製造装置。
  4. 前記触媒層の形成と、前記突出部の除去とを、前記基材を搬送しながら順次行なうための搬送手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の触媒層の製造装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の触媒層の製造装置で製造した触媒層を備えることを特徴とする固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体。
  6. 固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体を構成する触媒層の製造方法であって、
    基材の一方の面に、少なくとも触媒と高分子電解質とを含む前記触媒層を形成する触媒層形成工程と、
    前記触媒層形成工程で形成した前記触媒層のうち、平坦な正常部よりも突出した突出部を除去して前記正常部と同じ膜厚とする除去工程と、を備えることを特徴とする触媒層の製造方法。
  7. 前記除去工程では、前記触媒層を冷却しながら、前記突出部を除去することを特徴とする請求項6に記載の触媒層の製造方法。
  8. 前記除去工程では、前記突出部が除去された前記触媒層の表面を清浄することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の触媒層の製造方法。
  9. 前記触媒層形成工程と、前記除去工程とを、前記基材を搬送しながら順次行なうことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の触媒層の製造方法。
  10. 請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の触媒層の製造方法で製造した触媒層を備えることを特徴とする固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体。
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