JP2015040790A - 放射性管理区域内における油の処理方法及び装置 - Google Patents

放射性管理区域内における油の処理方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放射線管理区域内に保管されている油を無害化する処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】油と水とが接触している状態で、剪断撹拌を行う剪断撹拌槽10と、ダイヤモンド電極を具備する電気分解槽20と、剪断撹拌により形成された油滴を含む被処理液を剪断撹拌槽から電気分解槽に移送する配管30と、を具備する油処理装置。放射線管理区域内で油を処理する方法は、油を水に添加し、剪断撹拌して微細な油滴を形成し、微細な油滴と水滴と導電性ダイヤモンド電極表面とを接触させて電気分解を行い、油を酸化分解することを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性管理区域内に保有されている油をその場で処理する方法及び装置に関する。
一般産業分野における廃油の処理は、当該油に毒性がないものについては廃油として産業廃棄物業者がそのまま回収して以降、焼却処理などがなされる。PCBなどの毒性を有する油の処理は、法的に定められた特定施設内で行われている。
一方、原子力施設内で機器・装置に使用される油(タービン油、シリコン油など)は、放射性物質の汚染が皆無またはほとんどないにもかかわらず、液体のクリアランス法規制が未整備のため、当該施設外へ搬出できない場合が多く、放射線管理区域内に保管される。そのため、定期検査などで交換した使用済の廃油が放射線管理区域内に貯蔵され、その量も増加傾向にある。放射線管理区域内での非放射性汚染物は焼却処理されているが、廃油の焼却処理は進んでいない。
東日本大震災以降、原子力発電所の再稼動については世論が否定的であり、震災前から廃炉が決まっていた原子力プラントを含めて、これから廃炉決定が早まるプラントが増加すると予想される。廃炉工程では大量の油が廃棄される。現状では、大量に発生する廃油も放射線管理区域内に保管しなければならず、保管場所が不足する。放射線で汚染されていない廃油を放射線管理区域内で迅速に無害化処理して減容化することが必要となる。また、廃油を放射線管理区域内で処理する場合には、二次処理物の発生も回避する必要がある。
廃油の無害化処理としては、油水分離して処理水を放流し油分を減容する油水分離方法やゲル化して再利用する方法がある。油水分離方法としては、乳化を破瓜させた後に浮上油分離する方法(公開文献1)が提案されている。しかし、この方法では、油分が残ってしまうことは避けられないため、廃油を完全に無害化することはできない。再利用する方法としては、キトサンゲルに変換して飼料として再利用する方法(公開文献2)がある。しかし、この方法でも、油の形態で残留物が発生する。いずれの方法も、二次廃棄物の観点から放射線管理区域内での処理には向かない。一方、二次廃棄物を発生させない処理方法として、両親性溶媒を使用した電気分解処理方法(公開文献3)がある。しかし、当該処理方法は、溶媒に分散しやすい揮発性油を含むVOCを電気分解する技術であり、低揮発性の油の処理には適していない。電気分解は水溶液中のイオンを利用するため、水不溶性の油は処理できない。このように、原子力施設管理区域での油の適切な処理方法はこれまで提案されていない。
特開H06−142407号公報 特開2004−159624号公報 特開2010−149069号公報
放射線管理区域内に保有されている油は、現状、処理法がないまま増加傾向にある。放射線管理区域内の保管スペースには上限があるため、原子力施設の運転管理上、何らかの処理が必要である。また、廃炉に向けて当該油の無害化が求められる。本発明は、上記課題を解決するべく、その処理方法及び装置を提供することにある。
本発明は、放射線管理区域内にて油を酸化分解して無害化する方法を提供する。本発明の放射線管理区域内で油を処理する方法は、油と水とが接触している状態で、剪断撹拌を行うことによって、油を微細な油滴に剪断破壊し、微細な油滴と、水と、ダイヤモンド電極表面と、を接触させ、電気分解により油を酸化分解することを特徴とする。
本発明は、タービン油、潤滑油、軽油、リン酸エステル油、シリコン油、重油の少なくとも1種を含む水不溶性の油の処理に好適である。
電気分解開始時もしくは電気分解中に、油を含む被処理液のpHを12以上に調整することが好ましい。
油の酸化分解処理の進捗管理は、被処理液のpH測定により行うことができる。
本発明は、油と水とが接触している状態で剪断撹拌を行う剪断撹拌槽と、ダイヤモンド電極を具備する電気分解槽と、剪断撹拌により形成された油滴を含む被処理液を剪断撹拌槽から電気分解槽に移送する配管と、を具備する油処理装置も提供する。
本発明によれば、処理方法が見出せずに放射性管理区域内に保有されている新品及び原子炉施設内で使用された油を、水を介したせん断撹拌により通電できる分散状態とし、ダイヤモンド電極による強力な酸化作用の下で電気分解することで、二酸化炭素と水にまで酸化分解され、油由来の二次廃棄物の発生を防止し、効率よく無害化、水溶液化することができる。このため、放射性管理区域内での油の蓄積量増加を回避して、廃油の減容化が可能となり、原子力プラント運転上又は廃炉処理上の問題を解決することができる。
油を通電させる方法としては、乳化剤を添加してエマルションとして通電する方法があるが、乳化剤費用追加の問題、界面活性剤を含む場合の発泡の問題、また、初期のCOD負荷の問題等がある。本発明は、これらの問題を全て解決することができる。
本発明の放射性管理区域内での油の処理を実施するための処理装置の一実施形態を示す概略図である。 図1に示す剪断撹拌槽に設けられている剪断撹拌手段の一例を示す拡大図である。 実施例1及び比較例1で求めたCODMnの経時変化を示すグラフである。 実施例2で求めたCODMn及びCODCrの経時変化を示すグラフである。 実施例2で求めたCODの分解率とpHの経時変化を示すグラフである。
好ましい実施形態
以下、添付図面を参照しながら、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の処理方法を実施するための装置の一実施形態を図1に示す。
本発明の処理装置は、油と水とを混合し剪断撹拌する剪断撹拌槽10と、ダイヤモンド電極を具備する電気分解槽20と、剪断撹拌槽10にて調製された被処理液を電気分解槽20に送る配管30と、を具備する。配管30は、剪断撹拌槽10にて調製された被処理液が剪断撹拌槽10の下部から配管30に流出させるように、剪断撹拌槽10に連結されている。
剪断撹拌槽10、配管30及び電気分解槽20において、被処理液中の油を微細な油滴の状態に維持する。図示した実施形態においては、剪断撹拌槽10には、剪断撹拌手段15及び超音波発生器25が設けられており、配管30には渦巻きポンプ35が設けられている。剪断撹拌手段15は、剪断撹拌羽根16と、剪断撹拌羽根16を囲包する囲包体の壁面との間にクリアランスが設けられており、剪断撹拌羽根16と壁面との間で流体に剪断力を付与する構成であることが好ましい。
剪断撹拌手段15の一例の拡大図を図2に示す。剪断撹拌手段15は、モーターMにより駆動される駆動軸19に連結されている撹拌羽根16と、撹拌羽根16を囲包する多孔性の外筒17と、外筒17よりも大径で、上部からの流れを外筒17の内部に取り込まないように外筒17の上端部に設けられている上蓋部18と、を具備する。撹拌羽根16と外筒17の壁面との間には、0.1〜0.3mmの隙間(クリアランス)が設けられている。撹拌羽根16と外筒17の壁面との隙間に被処理液を通過させることで、被処理液に剪断力を付与して、微細な油滴を維持する。上蓋部18によって上部から被処理液が外筒17内部の撹拌羽根16に流れ込まないようにすることによって、空気の巻き込みを防止する。空気が巻き込まれると、微細空気が発生し、微細空気が電極へ導入されると反応効率が低下する。
剪断撹拌手段15を具備する剪断撹拌槽10として、インラインミキサを用いることもできる。インラインミキサを用いる場合には、装置全体を小型化できるので、より好ましい。
剪断撹拌羽根の回転数は装置規模により異なるが、2000〜8000rpmの範囲で撹拌羽根外周の流速を10m/秒以上に保持することが好ましい。インラインミキサの場合には、より高速の回転が可能である。
ポンプは、電極部への液の供給のためにも必須であるが、撹拌効果を発揮させるためには混合効果の高い渦巻きポンプが好ましい。超音波照射は撹拌効果の他に発生ガスによる発泡を緩和する追加効果がある。特にキャビテーションによる混合力の高い低周波数の15〜40kHzの超音波を使用することが好ましい。
電気分解槽20には、陽極及び陰極としてダイヤモンド電極が設けられている。ダイヤモンド電極としては、一般のダイヤモンド電極、たとえばNb、Ta、Ti、Mo,W、Zrなどの導電性金属を基板とし、基板表面に導電性ダイヤモンド薄膜を析出させたもの、シリコンウェハなどの半導体材料を基板とし、基板表面に導電性ダイヤモンド薄膜を合成したもの、あるいは基板を使用せずに板状に析出させた導電性多結晶ダイヤモンドを用いることができる。また、導電性ダイヤモンド薄膜には、一般にボロン又は窒素がドープされている。
図示した実施形態では、さらに、電気分解槽20からの処理水を剪断撹拌槽10に戻す循環配管40を具備する。循環配管40は、処理水を剪断撹拌槽10内の被処理液の上層に添加するように、剪断撹拌槽10の上部に連結されている。
図示していないが、電気分解槽20には、処理水を放流するための処理水配管が設けられていてもよい。
次に、図1に示す処理装置を用いた本発明の油の処理方法を説明する。
放射線管理区域内に本発明の処理装置を設置し、剪断撹拌槽10に、水を充填し、撹拌しながら、油を添加する。水中にて油は、剪断撹拌槽10の剪断撹拌羽根16及び外筒17により付与される剪断力によって、微細な油滴に剪断される。
微細な油滴は、電気分解槽20内での電気分解時に、ダイヤモンド電極及び水滴の両者に接触できる大きさであればよい。剪断撹拌槽10において、油と水との混合物に付与される剪断力は、水中で油を微細な油滴に剪断して、微細な油滴状態を維持することができればよく、剪断撹拌槽10内で、剪断撹拌羽根16を2000〜8000rpm、好ましくは3000〜7000rpm、より好ましくは4000〜6000rpmで回転させる。
次いで、微細な油滴と水とを含む被処理液は、配管30を介して電気分解槽20に送られる。移送される間及び電気分解時に、微細な油滴状態を維持するために、中継ポンプとして渦巻きポンプなどを経由するとより好ましい。
電気分解槽20内に送られた被処理液は、微細な油滴と水滴とを含んでいる、微細な油滴と水滴とダイヤモンド電極表面との3者が接触することにより、水が電気分解されて発生するヒドロキシラジカルが水滴と接触している油滴に移動して、油滴をより低分子化し、最終的には炭酸ガスと水にまで酸化分解する。強力な酸化剤であるヒドロキシラジカルを効率よく発生させるために、電気分解時のダイヤモンド電極の電流密度は、10〜1000mA/cm、好ましくは30〜500mA/cm、より好ましくは50〜300mA/cmとする。
油分濃度が低下した処理水は、循環配管40を介して剪断撹拌槽10に戻され、再利用される。処理水中の油分、CODCrおよび、またはCODMnを測定し、油分解進捗の指標とし、環境基準値を下回っており、非汚染であれば系外の水域に放流できる場合もある。
CODは、油の分解途中に上昇することもある。これは、油の分解で生成する中間生成物が元の油より酸化されやすいためである。その中間生成物もやがて炭酸ガスと水に分解されて減少していくため、COD値の低下傾向が安定してくる。
乳化剤の添加は、液質を均一にしやすくCOD値が安定するが、乳化剤自体にCODを含むため、初期のCOD値は乳化剤無添加の場合と比較して2倍以上になる。また、乳化剤が処理対象油と同容量必要なことから、ランニングコストがかさむことが問題である。
CODCrの方が酸化力が大きく、CODMnと比較して高い値となるのが一般的である。現場では、CODCrとCODMnの相関を出し、何れか一方で経時変化を求めることができる。しかし、EHC油等の難分解性有機物を含む場合は、CODMnの値がとても小さいため、CODCrの分解率を求めることが望ましい。いずれの場合も、放流及び移送においては水質汚濁防止法のCODMnが対象項目になるので、最終水質としてはCODMnを測定することになる。
油の分解中、pHは特徴的に変化をする。分解初期はカルボン酸が中間生成物として発生するため、pHは13から油の濃度にもよるが9.5〜10.5程度まで低下する。95%程度油の分解が進行すると、pHの上昇が始まり、分解がほぼ完了するとpHが11を超える。CODの測定は、Cr法で2時間以上、Mn法で30分以上が必要であり、高温のため危険が伴うため、pH変化によりCOD分解率が予想できるのは現場で管理する上で特に有効である。油を含む被処理液のpHを12以上に調整するためには、固体水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤を5g/L以上添加することが好ましい。
電気分解の効率を向上させるために、さらに電解質を添加することが好ましい。電解質としては、水酸化ナトリウム及び硫酸ナトリウムが好ましい。電解質としては塩化ナトリウムが汎用的だが、塩化物イオンは電気分解時に酸化性物質である次亜塩素酸、塩素酸等の塩素酸類となり、残留する。この残留は最終水質に影響を及ぼすため、塩化ナトリウムは窒素を含有する有機物を処理する場合を除き好ましくない。
電気分解後の処理液を再利用もしくは水域に放流するためには、処理液が中性であることが好ましい。油を電気分解するとカルボン酸が発生して液のpHを低下させる傾向があるため、油を含む被処理液のpHを12以上のアルカリ域とすることが好ましい。また、電気分解の進捗管理のために、電気分解時のpHをモニタリングしてもよい。たとえば、電気分解開始時のpHが12である場合、pHが11未満になった場合には、電気分解が十分に進行していると評価できるが、pHが11〜12の場合には、電気分解が不十分であると評価できる。電気分解が不十分である場合には、電流密度を増加させる、剪断撹拌羽根の回転数を上げる、油の供給量を減少させる、などの対処を行う。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
図1に示す処理装置を用いて、表1に示す運転条件にて、EHC油及び混合油を処理した。
[実施例1]
1Lの脱塩水にリン酸エステル油(コスモルブリガンツ ファイヤクエルEHC)を5ml添加し、水酸化ナトリウムを8g添加して、pHを13に調整した。図1の油分解装置を用いて、図2に示す撹拌剪断羽根16を5000rpmで回転させて、剪断撹拌を行いながら、両極がダイヤモンド電極である電極部20に55mA/cmを通電し、CODMnを測定し、経時変化を追跡した結果、68時間でCODは150mg/Lまで低下した。
[比較例1]
1Lの脱塩水に、予めリン酸エステル油(コスモルブリガンツ ファイヤクエルEHC)と乳化剤(荏原工業洗浄(株)製EBAFOSE−9500)を5mlずつ混合した液を添加し、水酸化ナトリウムを8g添加してpHを13とした。剪断撹拌に代えて、スターラによる撹拌を行いながら、両極がダイヤモンド電極である電極部20に55mA/cmを通電し、CODMnを測定し、経時変化を追跡した結果、64時間でCODは130mg/Lまで低下した。
実施例1および比較例1の結果を図3に示す。
実施例1では、CODMnは上下動を繰り返しながら減少した。これは、リン酸エステル油の構造に関係することが考えられる。リン酸エステル油は、構造式(一例):
に示すように、ベンゼン構造(フェニル基3つ)を持っており、難分解性である。ちなみにベンゼンのCODMnの値はほぼ0である。よって、初期においてはベンゼン環の周りのメチル基等の酸化がCODMn値の由来と考えられ、基の数も少ないのでCODMnの値自体も小さい。電気分解が進むにつれ、OHラジカルによるベンゼン環への酸化が進行し、20時間を過ぎた頃に初めて過マンガン酸により酸化される形態となり、CODMn値が急上昇したと推察される。
一方、比較例1では、乳化剤の主成分である炭化水素、グリコール系の溶剤が比較的酸化されやすい単純構造であることから、この因子の影響が大きくCODMnは実施例1と比較して安定した下降線をたどったと考えられる。
[実施例2]
1Lの脱塩水に、タービン油(日鉱FBKタービン32)10容量%、軽油(市販品)65容量%、潤滑油(日鉱マリンT103)20容量%、EHC油(コスモルブリガンツ ファイヤクエルEHC)5容量%を混合させて調製した混合油を50ml添加し、水酸化ナトリウムを8g添加してpHを13とした。電解質として硫酸ナトリウムを30g添加した。5000rpmで、せん断撹拌を行いながら、両極をダイヤモンドとした電極に150mA/cmを通電し、CODMnおよびCODCrを測定し、経時変化を追跡した結果、CODMnは99.9%、CODCrは97.3%の分解率を得た。実施例2の結果を図3に示す。また、CODの分解率とpHの経時変化を図4に示す。
60%程度のCODが分解するまでにpHは9.5程度に低下し、その後安定した。そして95%以上CODが分解するとpHは11以上に上昇した。このpHが11へ急上昇した時点(72時間程度)で油の電気分解がほぼ完了したと考えられるため、次の混合油を追加して電気分解を行うことにより連続的に油を電気分解することができる。すなわち、油を含む被処理液のpHを計測することによって、油を追加するタイミング等、油の連続処理を行うための工程管理を簡単に行うことができる。
本発明の油処理方法は、原子力施設の放射性管理区域内に保有されている現状処分が困難な油の円滑な処理を遂行でき、設置スペースの確保など施設運転管理上の問題点を解決、また廃炉に向けて廃棄物残留の問題点をも解決する手段に成り得るものである。

Claims (6)

  1. 放射線管理区域内で油を処理する方法であって、油と水とが接触している状態で、剪断撹拌を行うことによって、油を微細な油滴に剪断破壊し、
    微細な油滴と、水と、ダイヤモンド電極表面と、を接触させ、電気分解により油を酸化分解する処理方法。
  2. 前記油は、タービン油、潤滑油、軽油、リン酸エステル油、シリコン油、重油の少なくとも1種を含む水不溶性の油である、請求項1に記載の処理方法
  3. 電気分解開始時もしくは電気分解中に、油を含む被処理液のpHを12以上に調整する工程を含む請求項1又は2に記載の油の処理方法。
  4. 油の酸化分解処理の進捗管理をpH測定により行う、請求項1〜3の何れかに記載の処理方法。
  5. 油と水とが接触している状態で、剪断撹拌を行う剪断撹拌槽と、
    ダイヤモンド電極を具備する電気分解槽と、
    剪断撹拌により形成された油滴を含む被処理液を剪断撹拌槽から電気分解槽に移送する配管と、
    を具備する油処理装置。
  6. 前記剪断撹拌槽は、剪断撹拌羽根と、当該剪断撹拌羽根を囲包する囲包体の壁面との間にクリアランスを有する剪断撹拌手段を具備する、請求項5に記載の油処理装置。
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