JP2015040364A - 衣服及び布製品の製造方法 - Google Patents

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【課題】
裾や袖の部分で生地を多重に重ねなくとも、裾丈や袖丈を複数段階で調節することが可能な衣服を提供する。
【解決手段】
[1]下端縁Eが仮想線Lに重なるように衣服生地11を仮想線Lで裏面側に折り返す第一折返工程と、[2]衣服生地11の下端縁Eを仮想線Lに対して縫着する第一縫着工程と、[3]仮想線Lが仮想線Lに重なるように、衣服生地11を仮想線Lで持ち上げて折り返し、仮想線Lで衣服生地11を伸ばしながら仮想線Lで衣服生地11を裏面側に折り返す第二折返工程と、[4]衣服生地11の仮想線Lを仮想線Lに対して縫着する第二縫着工程とを経ることによって衣服を製造する。図2(iii)の初期状態から第二縫着工程で縫着された第二縫着部βの縫糸を解くことで、図2(ii)に示すように、裾丈又は袖丈を初期状態よりも長くして着用できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、裾丈又は袖丈を調節することが可能な衣服と、上下丈を調節することが可能な布製品の製造方法とに関する。
衣服を購入した人の体型やその人の身体の成長などに応じて、裾丈や袖丈を調節することができるようにした衣服は、例えば、特許文献1〜5に示すように、各種のものが提案されている。特許文献1〜5の衣服は、所定の糸を適宜切断して除去していくことにより、その裾丈や袖丈を長くしていくことができるものとなっている。
しかし、特許文献1の衣服は、同文献の図面に示されるように、裾の部分で局所的に生地が多数回折り返されて何重にも重なった構造となっているため、その部分の生地が硬くなって、衣服の着用感が悪化するおそれがある。加えて、特許文献1の衣服は、その生地が何重にも重なった部分を糸で互いに縫着する必要があるため、縫着後の生地にシワが形成されるなどして衣服の外観が悪くなるおそれがあるだけでなく、衣服の裾丈を伸ばす際に糸を綺麗に除去するのが難しいという問題がある。
また、特許文献2〜4の衣服は、表地に加えて裏地を有する構造に限定されるという欠点がある。このうち、特許文献3,4の衣服は、裾丈を2段階でしか調節できず、3段階以上とすることができないという欠点もある。さらに、特許文献5の衣服は、同文献の図15などに示されるように、裾の部分で局所的に生地が多数回折り返されて何重にも重なった構造となっているため、その部分の生地が硬くなって、衣服の着用感が悪化するおそれがある。
実公昭34−010492号公報 特公昭40−004110号公報 実公昭51−021842号公報 特開昭63−105103号公報 特開2002−249904号公報
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、裾や袖の部分で生地を多重に重ねなくとも、裾丈や袖丈を複数段階で調節することが可能な衣服を提供するものである。また、着用感や外観が良好な衣服を提供することも本発明の目的である。さらに、裾丈や袖丈を伸ばす際の作業が容易であり、当該作業を糸くずなどを残すことなく綺麗に行うことのできる衣服を提供することも本発明の目的である。さらにまた、裾丈や袖丈を3段階以上で調節することが可能な衣服を提供することも本発明の目的である。そして、裏地を有さない構造の衣服においても、裾丈や袖丈の調節ができるようにすることも本発明の目的である。そしてまた、裾丈又は袖丈を調節することが可能な衣服のほか、上下丈を調節することが可能なカーテンなど、その上下丈を調節することが可能な布製品を好適に製造することのできる布製品の製造方法を提供するものである。
上記課題は、
衣服生地の下縁部に、
衣服生地の裾線又は袖線から裏面側上向きに延びる上向き折返部と、
衣服生地における折り返されていない部分と上向き折返部との隙間に配されて上向き折返部の上端縁から下向きに延びる下向き折返部と
が形成されるとともに、
衣服生地における折り返されていない部分と下向き折返部の下端縁とが該下端縁に沿って互いに縫着された第一縫着部とされて、
衣服生地における折り返されていない部分と上向き折返部の上端縁とが該上端縁に沿って互いに縫着された第二縫着部とされ、
第二縫着部が解かれていない初期状態から第二縫着部を解くことにより、裾丈又は袖丈を初期状態よりも長くして着用できるようにしたことを特徴とする衣服
を提供することによって解決される。
このとき、さらに第一縫着部を解くことにより、裾丈又は袖丈をさらに長くして着用することもできる。
ここで、衣服とは、裾又は袖を有する衣服のことを云う。裾を有する衣服としては、スカート又はズボンなどの下衣のほか、ジャケットなどの上衣が挙げられる。また、袖を有する衣服としては、ジャケットなどの上衣が挙げられる。
本発明の衣服における裾又は袖の部分は、初期状態において、衣服生地における折り返されていない部分と上向き折返部と下向き折返部との3重構造となっている。本発明の衣服においては、その裾丈や袖丈を2段階で調節できるのは勿論のこと、3段階以上で調節できるようにすることも可能である。加えて、3段階以上で調節できるようにした場合であっても、裾又は袖の部分は3重構造で足りるものとなっている。このため、衣服の着用感や外観を良好に保つことが可能となっている。また、裾丈や袖丈を伸ばす際の糸(第二縫着部を形成する糸や第一縫着部を形成する糸)を綺麗に除去することもできる。
本発明の衣服においては、第二縫着部における縫着を、衣服生地とは異なる色の縫糸を用いて行うとともに、該縫糸を衣服生地における折り返されていない部分の表面側に露出させない縫い方によって行うと好ましい。これにより、衣服の裾丈や袖丈を伸ばそうとする人は、切断すべき糸を容易に認識することが可能になる。また、その糸が衣服生地における折り返されていない部分の表面側に露出することもないので、その糸が衣服の外観を損ねることもない。第二縫着部だけでなく、第一縫着部も解くことを想定する場合には、第二縫着部における縫着も、衣服生地とは異なる色の縫糸を用いて行うとともに、該縫糸を衣服生地における折り返されていない部分の表面側に露出させない縫い方によって行うと好ましい。
また、上記課題は、
生地の上端縁Lと下端縁Eとの間に位置する仮想線Lに下端縁Eが重なるように、仮想線Lと下端縁Eとの中間に位置する仮想線Lで生地を裏面側に折り返す第一折返工程と、
生地の下端縁Eを仮想線Lに対して縫着する第一縫着工程と、
仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する仮想線Lが上端縁Eと仮想線Lとの間に位置する仮想線Lに重なるように、仮想線Lで衣服生地を持ち上げて裏面側に折り返し、仮想線Lで衣服生地を伸ばしながら、仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する仮想線Lで生地を裏面側に折り返す第二折返工程と、
生地の仮想線Lを仮想線Lに対して縫着する第二縫着工程と
を経ることにより、
第二縫着工程で縫着された部分が解かれていない初期状態から第二縫着工程で縫着された部分を解くことで、その上下丈を初期状態よりも長くすることができる布製品の製造方法
を提供することによって解決される。
この布製品の製造方法は、上記衣服を製造する際に好適に採用することができるほか、カーテンなど、衣服以外の布製品を製造する場合にも好適に採用することができる。
以上のように、本発明によって、裾や袖の部分で生地を多重(4重以上)に重ねなくとも、裾丈や袖丈を複数段階で調節することが可能な衣服を提供することが可能になる。また、着用感や外観が良好な衣服を提供することも可能になる。さらに、裾丈や袖丈を伸ばす際の作業が容易であり、当該作業を糸くずなどを残すことなく綺麗に行うことのできる衣服を提供することも可能になる。さらにまた、裾丈や袖丈を3段階以上で調節することが可能な衣服を提供することも可能になる。そして、裏地を有さない構造の衣服においても、裾丈や袖丈の調節ができるようにすることも可能になる。そしてまた、裾丈又は袖丈を調節することが可能な衣服のほか、上下丈を調節することが可能なカーテンなど、その上下丈を調節することが可能な布製品を好適に製造することのできる布製品の製造方法を提供することも可能になる。
第一実施態様のスカートにおいて、その裾丈を段階的に長くしていく様子を示した図である。 第一実施態様のスカートの製造方法を説明する図である。 第二実施態様のスカートにおいて、そのスカート生地の下縁部を折り返すとともに縫着していく様子をスカート生地に垂直な平面で切断した状態を示した断面図である。
本発明の衣服の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、2つの実施態様(第一実施態様及び第二実施態様)のスカートを例に挙げて本発明の衣服を説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施態様に限定されることなく、発明の主旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。また、以下で述べた構成は、ズボンや上衣など、スカート以外の衣服や、カーテンなど衣服以外の布製品においても、同様の構成を採用することができる。
1. 第一実施態様のスカート
図1は、第一実施態様のスカートにおいて、その裾丈を段階的に長くしていく様子を示した図である。図2は、第一実施態様のスカートの製造方法を説明する図である。図2は、図1のスカート生地11を、スカート生地11に垂直な鉛直面で切断した状態を示した断面図として描いている。また、図2においては、図示の便宜上、スカート生地11における折り返された部分と折り返されていない部分との隙間や、スカート生地11における折り返された部分同士の隙間を実際よりも広く描くなど、実際とは異なる寸法で描いている。
第一実施態様のスカート10は、図1に示すように、スカート生地11と、スカート生地11の上端縁に沿って設けられたウエストベルト12とで構成されている。このスカート10は、図1(a)に示す初期状態から図1(b)に示す第一伸長状態となるまで2段階で、又は、図1(a)に示す初期状態から図1(b)に示す第一伸長状態を経て図1(c)に示す最大伸長状態となるまで3段階で、その裾丈を長くすることが可能なものとなっている。図1(a)に示す初期状態において、スカート生地11の下縁部は、図2(iii)に示す状態となっている。また、図1(b)に示す第一伸長状態において、スカート生地11の下縁部は、図2(ii)に示す状態となっている。さらに、図1(c)に示す最大伸長状態において、スカート生地11の下縁部は、図2(i)に示す状態となっている。以下、スカート10の初期状態、第一伸長状態及び最大伸長状態について順に説明する。
1.1 初期状態
図1(a)に示す初期状態において、スカート生地11の下縁部には、図2(iii)に示すように、上向き折返部と下向き折返部とが形成されている。図2(iii)において、「上向き折返部」とは、同図のスカート生地11における仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する部分のことを指している。第一実施態様のスカートが初期状態にあるときには、「上向き折返部」を「上向き折返部L−L」と表記することがある。一方、図2(iii)において、「下向き折返部」とは、同図のスカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する部分のことを指している。第一実施態様のスカートが初期状態にあるときには、「下向き折返部」を「下向き折返部L−E」と表記することがある。
上向き折返部L−Lは、スカート生地11の裾線(図1(a)及び図2(iii)においては、スカート生地11における仮想線Lに一致。)から裏面側上向きに延びる部分となっている。一方、下向き折返部L−Eは、スカート生地11における折り返されていない部分(図2(iii)のスカート生地11における上端縁Eと仮想線Lとの間に位置する部分。以下、「非折返部E−L」と表記することがある。)と上向き折返部L−Lとの隙間に配されて上向き折返部L−Lの上端縁(図2(iii)のスカート生地11における仮想線Lに一致。)から下向きに延びる部分となっている。下向き折返部L−Eの上下幅は、上向き折返部L−Lの上下幅よりも狭くなっている。
また、図2(iii)に示す初期状態において、スカート生地11における下向き折返部L−Eの下端縁(図2(iii)のスカート生地11における下端縁Eに一致。)は、非折返部E−Lにおける仮想線Lに沿って縫着された第一縫着部αとなっている。一方、スカート生地11における上向き折返部L−Lの上端縁(図2(iii)のスカート生地11における仮想線Lに一致。)は、非折返部E−Lにおける仮想線Lに沿って縫着された第二縫着部βとなっている。スカート10は、この初期状態で出荷及び販売される。初期状態においては、図1(a)及び図2(iii)に示すように、仮想線Lがスカート10の裾線になっており、スカート10の裾丈は短くなっている。
1.2 第一伸長状態
図2(iii)に示す初期状態から、第二縫着部βを解いて(第二縫着部βの縫糸を切断して)、スカート生地11を裾線(仮想線L)付近で下側に引っ張ると、図2(ii)に示すように、仮想線L及び仮想線Lでスカート生地11が伸びる(仮想線L及び仮想線Lでの折り返しが解消される)とともに、新たに仮想線Lでスカート生地11が裏面側に折り返された状態となる。すなわち、スカート10は、図1(b)に示す第一伸長状態となる。第一伸長状態においては、図1(b)及び図2(ii)に示すように、仮想線Lがスカート10の裾線になっており、スカート10の裾丈は、図1(a)及び図2(iii)に示す初期状態よりも長くなっている。この第一伸長状態においては、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する部分が上向き折返部となり、下向き折返部は存在しなくなっている。
初期状態から第一伸長状態への変形作業は、スカート10の販売者など、業者が行ってもよい。しかし、当該変形作業は、第二縫着部βを形成する縫糸を切断するだけでよいので、スカート10の購入者などが自分で行うことができる。ところで、スカート10を初期状態から第一伸長状態とした直後は、仮想線L及び仮想線Lに沿ってスカート生地11に折り目が残っている場合がある。また、スカート生地11における仮想線Lでの折り返しが甘い(仮想線Lで折り返しのクセがついていない)場合がある。このような場合には、スカート10を初期状態から第一伸長状態とした後、スカート生地11の下縁部にアイロンを当てると、スカート生地11の下縁部を綺麗に整えることができる。
1.3 最大伸長状態
図2(ii)に示す第一伸長状態から、第一縫着部αを解いて(第一縫着部αの縫糸を切断して)、スカート生地11の下端縁E付近を下側に引っ張ると、図2(i)に示すように、仮想線Lでスカート生地11が伸び(仮想線Lでの折り返しが解消され)、スカート生地11は、その上端縁Eから下端縁Eまで至る全体が伸びた状態となる。すなわち、スカート10は、図1(a)に示す最大伸長状態となる。最大伸長状態においては、図1(c)及び図2(i)に示すように、下端縁Eがスカート10の裾線になっており、スカート10の裾丈は、図1(b)及び図2(ii)に示す第一伸長状態よりもさらに長くなっている。この最大伸長状態においては、上向き折返部も下向き折返部も存在しなくなっている。
第一伸長状態から最大伸長状態への変形作業は、スカート10の販売者など、業者が行ってもよい。しかし、当該変形作業は、第二縫着部αを形成する縫糸を切断するだけでよいので、スカート10の購入者などが自分で行うことができる。ところで、スカート10を第一伸長状態から最大伸長状態とした直後は、仮想線Lなどに沿ってスカート生地11に折り目が残っている場合がある。このような場合には、スカート10を最大伸長状態とした後、スカート生地11の下縁部にアイロンを当てると、スカート生地11の下縁部を綺麗に整えることができる。
ところで、ここでは、初期状態から第一伸長状態を経て最大伸長状態とるまでの3段階でスカートの裾丈を調節できるようにした場合について説明したが、本発明の技術的範囲には、初期状態から第一伸長状態までの2段階のみで裾丈(又は袖丈)を調節できるものも含まれる。すなわち、第一縫着部αを形成する縫糸を切断して最大伸長状態とすることを想定していないものも含まれる。この場合、第一縫着部αは、スカート生地11の端部処理としてのまつり縫い部分などとして機能させる。また、本発明の技術的範囲には、後述する第二実施態様のスカートのように、4段階以上で裾丈(又は袖丈)を調節できるものも含まれる。
2. 第一実施態様のスカートの製造方法
続いて、図1に示した第一実施態様のスカート10の製造方法について説明する。図1に示すスカート10は、その製造方法が一義的に定まるものではないが、以下の製造方法により好適に製造することができる。すなわち、第一実施態様のスカート10は、以下で述べる準備段階と、第一折返工程と、第一縫着工程と、第二折返工程と、第二縫着工程と、所定の後工程とを経て好適に製造することができる。これらの工程について順に詳しく説明する。
2.1 準備段階(第一実施態様のスカート)
まず、図2(i)に示すように、所定形状に裁断されたスカート生地11を用意する。図2において、スカート生地11は、1枚生地として描いてあるが、表地と裏地の2枚生地からなるものなど、複数枚の生地を重ねたものであってもよい。また、図2において、スカート生地11の上端縁E及び下端縁Eは、切れっ放しの状態で描いてあるが、上端縁E及び下端縁Eには、通常、かがり縫いやまつり縫いなど、ほつれ防止のための端部処理が施される。
2.2 第一折返工程(第一実施態様のスカート)
第一折返工程は、スカート生地11を図2(i)に示す状態から図2(ii)に示す状態へと折り返す工程である。すなわち、図2(i)のスカート生地11の下端縁Eが仮想線Lに重なるように(同図の矢印a1で示すように)、仮想線Lでスカート生地11を裏面側に折り返す工程である。ここで、仮想線Lは、スカート生地11の上端縁Lと下端縁Eとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。また、仮想線Lは、スカート生地11の仮想線Lと下端縁Eとの中間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。第一折返工程における仮想線Lでの折り返しが甘い(仮想線Lで折り返しのクセがついていない)と、続く第一縫着工程における縫着を行いにくくなるため、第一折返工程を終えた後には、必要に応じて、スカート生地11の下縁部にアイロンを当てたりスチームプレスをしたりするなどの処理を行うと好ましい。
ところで、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの距離(上下方向での間隔)は、スカートを図1(b)に示す第一伸長状態から図1(c)に示す最大伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅に一致する。仮想線Lと下端縁Eとの距離は、特に限定されないが、短くしすぎると、スカートを第一伸長状態から最大伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅を広く確保することが困難になるだけでなく、必然的に、スカートを初期状態から第一伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅を広く確保することも困難になる。このため、仮想線Lと下端縁Eとの距離は、通常、20mm以上とされる。仮想線Lと下端縁Eとの距離は、30mm以上とすると好ましく、40mm以上とするとより好ましい。
一方、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの距離を長くしすぎると、スカートを第一伸長状態から最大伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅が広くなり過ぎてしまう。また、スカート生地11を上下にわたる広い範囲に折り返された部分が存在するようになり、スカートの通気性が低下するおそれもある。このため、仮想線Lと下端縁Eとの距離は、通常、150mm以下とされる。仮想線Lと下端縁Eとの距離は、120mm以下とすると好ましく、100mm以下とするとより好ましい。第一実施態様のスカートにおいて、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの距離は60mmとしている。
2.3 第一縫着工程(第一実施態様のスカート)
第一縫着工程は、図2(ii)に示すように、スカート生地11の下端縁Eを仮想線Lに対して縫着することにより、第一縫着部αを形成する工程である。第一縫着工程は、手縫いで行ってもよいが、通常、ミシンを用いて行われる。上述したように、スカートを初期状態から第一伸長状態までの2段階のみで裾丈を調節できるもの(第一縫着部αを形成する縫糸を切断して最大伸長状態とすることを想定していないもの)とする場合には、第一縫着部αでは、まつり縫いなどを行い、スカート生地11の端部処理を行う。この場合には、第一縫着部αを形成する縫糸を特に目立たせる必要がないので、スカート生地11と同じ色(若しくは同じ系統の色)の縫糸を使用して第一縫着部αを形成してもよい。
一方、スカートを初期状態から第一伸長状態を経て最大伸長状態となるまでの3段階で裾丈を調節できるもの(第一縫着部αを形成する縫糸を切断して最大伸長状態とすることを想定したもの)とする場合には、第一縫着部αは、それを形成する縫糸が事後的に切断される可能性があり、第一縫着部αを形成する縫糸を目立たせた方が好ましい。すなわち、スカート生地11と異なる色(若しくは異なる系統の色)の縫糸を使用して第一縫着部αを形成すると好ましい。これにより、スカートの裾丈を伸ばそうとする人は、切断すべき縫糸を一目で認識することが可能になる。スカート生地11の色(色相、明度及び彩度)と第一縫着部αを形成する縫糸の色(色相、明度及び彩度)との具体的な関係については、後述する第二縫着工程におけるスカート生地11の色(色相、明度及び彩度)と第二縫着部βを形成する縫糸の色(色相、明度及び彩度)についてのものをそのまま採用することができる。
2.4 第二折返工程(第一実施態様のスカート)
第二折返工程は、スカート生地11を図2(ii)に示す状態から図2(iii)に示す状態へと折り返す工程である。すなわち、図2(ii)のスカート生地11の仮想線Lが仮想線Lに重なるように(同図の矢印a2で示すように)、仮想線Lでスカート生地11を持ち上げて裏面側に折り返し、仮想線Lでスカート生地11を伸ばしながら(仮想線Lでの折り返しを解消しながら)、仮想線Lでスカート生地11を裏面側に折り返す工程である。ここで、仮想線Lは、スカート生地11の仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。また、仮想線Lは、スカート生地11の上端縁Eと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。さらに、仮想線Lは、スカート生地11の仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。
このとき、第二折返工程における仮想線L及び仮想線Lでの折り返しが甘かったり(仮想線L及び仮想線Lで折り返しのクセがついていなかったり)、第二折返工程後のスカート生地11に第一折返工程での折り返しのクセ(仮想線Lでの折り返しのクセ)が残っていたりすると、続く第二縫着工程における縫着を行いにくくなるため、第二折返工程を終えた後には、必要に応じて、スカート生地11の下縁部にアイロンを当てたりスチームプレスをしたりするなどの処理を行うと好ましい。
ところで、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの距離(上下方向での間隔)は、スカート生地11における仮想線Lと仮想線Lとの距離(上下方向の間隔)、すなわち、スカートを図1(a)に示す初期状態から図1(b)の第一伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅に一致する。仮想線Lと下端縁Eとの距離は、特に限定されないが、短くしすぎると、スカートを初期状態から第一伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅を広く確保することが困難になる。このため、仮想線Lと下端縁Eとの距離は、通常、10mm以上とされる。仮想線Lと下端縁Eとの距離は、15mm以上とすると好ましく、20mm以上とするとより好ましい。
一方、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの距離を長くしすぎると、スカートを初期状態から第一伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅が広くなり過ぎてしまう。加えて、上述したように、下向き折返部L−Eの上下幅は、上向き折返部L−Lの上下幅よりも短くなっており、仮想線Lと下端縁Eとの距離は、必然的に、仮想線Lと仮想線Lとの距離よりも長くすることができない(仮想線Lと下端縁Eとの距離を、仮想線Lと仮想線Lとの距離に一致させると、図2(ii),(iii)における仮想線Lが仮想線Lに一致し、仮想線Lが仮想線Lに一致することに注意。)。このため、仮想線Lと下端縁Eとの距離は、通常、150mm以下とされる仮想線Lと下端縁Eとの距離は、100mm以下とすると好ましく、50mm以下とするとより好ましい。第一実施態様のスカートにおいて、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの距離は30mmとしている。
第二折返工程を終えると、スカート生地11の下縁部には、図2(iii)に示すように、スカート生地11の裾線(仮想線L)から裏面側上向きに延びる上向き折返部L−Lと、スカート生地11における非折返部E−Lと上向き折返部L−Lとの隙間に配されて上向き折返部L−Lの上端縁(仮想線L)から下向きに延びる下向き折返部L−Eとが形成された状態となっている。
2.5 第二縫着工程(第一実施態様のスカート)
第二縫着工程は、図2(iii)に示すように、スカート生地11の仮想線Lを仮想線Lに対して縫着することにより、第二縫着部βを形成する工程である。第二縫着工程は、手縫いで行ってもよいが、通常、ミシンを用いて行われる。第二縫着部βを形成する縫糸は、スカートを図1(a)に示す初期状態から図1(b)に示す第一伸長状態へと変形する際に、又は、スカートを図1(a)に示す初期状態から図1(c)に示す最大伸長状態へと一気に変形する際に、事後的に切断される。このため、第二縫着部βを形成する縫糸は、できるだけ目立たせた方が好ましい。すなわち、スカート生地11と異なる色(若しくは異なる系統の色)の縫糸を使用して第二縫着部βを形成すると好ましい。これにより、スカートの裾丈を伸ばそうとする人は、切断すべき縫糸を一目で認識することが可能になる。
具体的には、スカート生地11の色相と第二縫着部βを形成する縫糸の色相に差を設けたり(例えば、それぞれの色相として、マンセルの色相環の中心から見て45°以上、好ましくは90°以上離れたものを選択することなどが挙げられる。)、スカート生地11の明度と第二縫着部βを形成する縫糸の明度に差を設けたり(例えば、それぞれの明度として、マンセルカラーシステムで3階調以上、好ましくは5階調以上離れたものを選択することなどが挙げられる。)、スカート生地11の彩度と第二縫着部βを形成する縫糸の彩度に差を設けたり(例えば、それぞれの彩度として、マンセルカラーシステムで3階調以上、好ましくは5階調以上離れたものを選択することなどが挙げられる。)、これらを組み合わせたりすると好ましい。例えば、スカート生地11が黒色や灰色や紺色など、いわゆる地味な色である場合には、黄色や金色や黄緑色や橙色や赤色など、いわゆる派手な色の縫糸で第二縫着部βを形成すると、その縫糸を目立たせることができる。この逆の関係も成立する。
ただし、第二縫着部βを形成する縫糸をスカート生地11から目立つ色のものとすると、第二縫着部βにおける縫糸がスカート生地11における非折返部E−Lの表面側(スカートの外面側)に露出した場合に、スカートの見栄えが悪くなるおそれがある。このため、第二縫着工程では、第二縫着部βを形成する縫着が、スカート生地11における非折返部E−Lの表面側に露出しない縫い方によって行うと好ましい。これにより、縫糸によるスカートの見栄えの悪化を防ぐことができる。縫着がスカート生地11における非折返部E−Lの表面側に露出しないようにした方が好ましいことについては、上述した第一縫着工程において、スカート生地11と異なる色の縫糸を使用して第一縫着部αを形成する場合についても同様である。
2.6 後工程(第一実施態様のスカート)
第二縫着工程を終えると、必要に応じて、スカート生地11にプリーツ加工などの加工を施し、スカート生地11の上端縁E(図2)に沿ってウエストベルト12(図1)を縫着するなど、必要な部材を取り付けた後、スカート生地11を筒状に縫着してスカート10を完成させる。得られたスカート10は、図1に示すように、図1(a)に示す初期状態から図1(b)に示す第一伸長状態へとなるまで2段階で、又は、図1(a)に示す初期状態から図1(b)に示す第一伸長状態を経て図1(c)に示す最大伸長状態へとなるまで3段階で、その裾丈を調節することができるものとなっている。
3. 第二実施態様のスカート
ここまでは、裾丈を2段階又は3段階で調節できるスカートについて説明したが、本発明のスカートでは、さらに多段階でその裾丈を調節できるようにすることもできる。例えば、図3に示す第二実施態様のスカートでは、その裾丈を4段階又は5段階で調節することができる。図3は、第二実施態様のスカートにおいて、そのスカート生地11の下縁部を折り返すとともに縫着していく様子をスカート生地11に垂直な平面で切断した状態を示した断面図である。図3は、スカート生地11を、スカート生地11に垂直な鉛直面で切断した状態を示した断面図として描いている。また、図3においては、図示の便宜上、スカート生地11における折り返された部分と折り返されていない部分との隙間や、スカート生地11における折り返された部分同士の隙間を実際よりも広く描くなど、実際とは異なる寸法で描いている。以下において、特に言及しない構成については、上記の「1. 第一実施態様のスカート」で述べた構成を採用することができる。
第二実施態様のスカートも、図3(v)に示す初期状態においては、上述した第一実施態様のスカートと同様、スカート生地11の下縁部には、上向き折返部と下向き折返部とが形成されている。図3(v)において、「上向き折返部」とは、同図のスカート生地11における仮想線L11と仮想線Lとの間に位置する部分のことを指している。第二実施態様のスカートが初期状態にあるときには、「上向き折返部」を「上向き折返部L11−L」と表記することがある。一方、図3(v)において、「下向き折返部」とは、同図のスカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する部分のことを指している。第二実施態様のスカートが初期状態にあるときには、「下向き折返部」を「下向き折返部L−E」と表記することがある。
第二実施態様のスカートは、図3(v)に示す初期状態から、第四縫着部δを解いて(第四縫着部δの縫糸を切断して)、スカート生地11を裾線(仮想線L11)付近で下側に引っ張ると、図3(iv)に示す第一伸長状態となる。この第一伸長状態においては、スカート生地11における仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する部分が上向き折返部となり、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する部分が下向き折返部となる。続いて、図3(iv)に示す第一伸長状態から、第三縫着部γを解いて(第三縫着部γの縫糸を切断して)、スカート生地11を裾線(仮想線L)付近で下側に引っ張ると、図3(iii)に示す第二伸長状態となる。この第二伸長状態においては、スカート生地11における仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する部分が上向き折返部となり、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する部分が下向き折返部となる。
さらに続いて、図3(iii)に示す第二伸長状態から、第二縫着部βを解いて(第二縫着部βの縫糸を切断して)、スカート生地11を裾線(仮想線L)付近で下側に引っ張ると、第三伸長状態(図2(ii)に相当する状態)となる。この第三伸長状態においては、スカート生地11における仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する部分が上向き折返部となり、下向き折返部は存在しなくなる。そして、第三伸長状態(図2(ii)に相当する状態)から、第一縫着部αを解いて(第一縫着部αの縫糸を切断して)、スカート生地11を裾線(仮想線L)付近で下側に引っ張ると、最大伸長状態(図2(i)に相当する状態)となる。この最大伸長状態においては、上向き折返部も下向き折返部も存在しなくなる。
4. 第二実施態様のスカートの製造方法
第二実施態様のスカートは、その製造方法が一義的に定まるものではないが、以下の製造方法により好適に製造することができる。すなわち、第二実施態様のスカートは、後述する準備段階と、第一折返工程と、第一縫着工程と、第二折返工程と、第二縫着工程と、第三折返工程と、第三縫着工程と、第四折返工程と、第四縫着工程と、所定の後工程とを経て好適に製造することができる。以下、これらの工程について順に説明する。以下において、特に言及しない構成については、上記の「2. 第一実施態様のスカートの製造方法」で述べた構成を採用することができる。
4.1 準備段階〜第二縫着工程(第二実施態様のスカート)
第二実施態様のスカートの製造方法における準備段階と第一折返工程と第一縫着工程と第二折返工程と第二縫着工程は、第一実施態様のスカートとほぼ同様である。すなわち、第二実施態様のスカートの製造方法におけるこれらの工程については、その第一折返工程における仮想線Lと下端縁Eとの距離(上下方向での間隔)を除いて、上記の「2. 第一実施態様のスカートの製造方法」で述べた内容がそのまま当てはまる。ここで、「その第一折返工程における仮想線Lと下端縁Eとの距離(上下方向での間隔)を除いて」という適用除外を設けたのは、第二実施態様のスカートでは、図3(v)に示すように、その下向き折返部L−Eに、第一実施態様のスカートにおける下向き折返部L−E(図2(iii)を参照)には存在しなかった第三縫着部γ及び第四縫着部δが形成されるため、その分だけ、仮想線Lと下端縁Eとの距離を長く(2倍)確保する必要があるからである。
4.2 第三折返工程(第二実施態様のスカート)
第三折返工程は、スカート生地11を図3(iii)に示す状態から図3(iv)に示す状態へと折り返す工程である。すなわち、図3(iii)のスカート生地11の仮想線Lが仮想線Lに重なるように(同図の矢印a3で示すように)、仮想線Lでスカート生地11を持ち上げて裏面側に折り返し、仮想線Lでスカート生地11を伸ばしながら(仮想線Lでの折り返しを解消しながら)、仮想線Lでスカート生地11を裏面側に折り返す工程である。ここで、仮想線Lは、スカート生地11の仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。また、仮想線Lは、スカート生地11の上端縁Eと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。さらに、仮想線Lは、スカート生地11の仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。
ところで、スカート生地11における仮想線Lと仮想線Lとの距離(上下方向での間隔)は、スカート生地11における仮想線Lと仮想線Lとの距離(上下方向の間隔)、すなわち、スカートを第一伸長状態から第二伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅に一致する。仮想線Lと仮想線Lとの距離は、特に限定されないが、上記の「2.4 第二折返工程(第一実施態様のスカート)」で述べたものと同様である。また、第三折返工程を終えた後に、必要に応じて、スカート生地11の下縁部にアイロンを当てたりスチームプレスをしたりするなどの処理を行うと好ましいことについても、上記の「2.4 第二折返工程」と同様である。
4.3 第三縫着工程(第二実施態様のスカート)
第三縫着工程は、図3(iv)に示すように、スカート生地11の仮想線Lを仮想線Lに対して縫着することにより、第三縫着部γを形成する工程である。第三縫着工程は、手縫いで行ってもよいが、通常、ミシンを用いて行われる。第三縫着部γを形成する縫糸や、その第三縫着部γの縫い方については、上記の「2.5 第二縫着工程(第一実施態様のスカート)」で述べたものと同様である。
4.4 第四折返工程(第二実施態様のスカート)
第四折返工程は、スカート生地11を図3(iv)に示す状態から図3(v)に示す状態へと折り返す工程である。すなわち、図3(iv)のスカート生地11の仮想線Lが仮想線L10に重なるように(同図の矢印a4で示すように)、仮想線Lでスカート生地11を持ち上げて裏面側に折り返し、仮想線Lでスカート生地11を伸ばしながら(仮想線Lでの折り返しを解消しながら)、仮想線L11でスカート生地11を裏面側に折り返す工程である。ここで、仮想線Lは、スカート生地11の仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。また、仮想線L10は、スカート生地11の上端縁Eと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。さらに、仮想線L11は、スカート生地11の仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する仮想の線であって、下端縁Eに対して平行な線を意味している。
ところで、スカート生地11における仮想線Lと仮想線Lとの距離(上下方向での間隔)は、スカート生地11における仮想線L11と仮想線Lとの距離(上下方向の間隔)、すなわち、スカートを第二伸長状態から第三伸長状態へと変形する際の裾丈の伸長幅に一致する。仮想線Lと仮想線Lとの距離は、特に限定されないが、上記の「2.4 第二折返工程(第一実施態様のスカート)」で述べたものと同様である。また、第四折返工程を終えた後に、必要に応じて、スカート生地11の下縁部にアイロンを当てたりスチームプレスをしたりするなどの処理を行うと好ましいことについても、上記の「2.4 第二折返工程(第一実施態様のスカート)」と同様である。
3.5 第四縫着工程(第二実施態様のスカート)
第四縫着工程は、図3(v)に示すように、スカート生地11の仮想線Lを仮想線L10に対して縫着することにより、第四縫着部δを形成する工程である。第四縫着工程は、手縫いで行ってもよいが、通常、ミシンを用いて行われる。第四縫着部δを形成する縫糸や、その第四縫着部δの縫い方については、上記の「2.5 第二縫着工程(第一実施態様のスカート)」で述べたものと同様である。
3.6 後工程(第二実施態様のスカート)
第四縫着工程を終えると、必要に応じて、スカート生地11にプリーツ加工などの加工を施し、スカート生地11の上端縁Eに沿ってウエストベルトを縫着するなど、必要な部材を取り付けた後、スカート生地11を筒状に縫着してスカートを完成させる。得られたスカートは、初期状態から第一伸長状態と第二伸長状態とを経て第三伸長状態へとなるまで4段階で、又は、初期状態から第一伸長状態と第二伸長状態と第三伸長状態とを経て最大伸長状態へとなるまで5段階で、その裾丈を調節することができるものとなっている。第二実施態様のスカートは、図3(v)に示すように、その初期状態において、スカート生地11の下縁部が3重にしか折り返されていないにもかかわらず、4段階又は5段階でその裾丈を調節できるものとなっている。このため、スカートを、その裾丈を多段階で調節できるものとしながらも、スカートの裾部が厚くならないようにして、スカートの外観や着用感を良好に保つことができる。
10 スカート(衣類)
11 スカート生地(衣類生地)
12 ウエストベルト
スカート生地(衣類生地)の上端縁
スカート生地(衣類生地)の下端縁
〜L11 スカート生地(衣類生地)の仮想線
α 第一縫着部
β 第二縫着部
γ 第三縫着部
δ 第四縫着部

Claims (3)

  1. 衣服生地の下縁部に、
    衣服生地の裾線又は袖線から裏面側上向きに延びる上向き折返部と、
    衣服生地における折り返されていない部分と上向き折返部との隙間に配されて上向き折返部の上端縁から下向きに延びる下向き折返部と
    が形成されるとともに、
    衣服生地における折り返されていない部分と下向き折返部の下端縁とが該下端縁に沿って互いに縫着された第一縫着部とされて、
    衣服生地における折り返されていない部分と上向き折返部の上端縁とが該上端縁に沿って互いに縫着された第二縫着部とされ、
    第二縫着部が解かれていない初期状態から第二縫着部を解くことにより、裾丈又は袖丈を初期状態よりも長くして着用できるようにしたことを特徴とする衣服。
  2. 第二縫着部における縫着が、衣服生地とは異なる色の縫糸を用いて行われるとともに、該縫糸を衣服生地における折り返されていない部分の表面側に露出させない縫い方によって行われた請求項1記載の衣服。
  3. 生地の上端縁Lと下端縁Eとの間に位置する仮想線Lに下端縁Eが重なるように、仮想線Lと下端縁Eとの中間に位置する仮想線Lで生地を裏面側に折り返す第一折返工程と、
    生地の下端縁Eを仮想線Lに対して縫着する第一縫着工程と、
    仮想線Lと下端縁Eとの間に位置する仮想線Lが上端縁Eと仮想線Lとの間に位置する仮想線Lに重なるように、仮想線Lで衣服生地を持ち上げて裏面側に折り返し、仮想線Lで衣服生地を伸ばしながら、仮想線Lと仮想線Lとの間に位置する仮想線Lで生地を裏面側に折り返す第二折返工程と、
    生地の仮想線Lを仮想線Lに対して縫着する第二縫着工程と
    を経ることにより、
    第二縫着工程で縫着された部分が解かれていない初期状態から第二縫着工程で縫着された部分を解くことで、その上下丈を初期状態よりも長くすることができる布製品の製造方法。
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