JP2015039523A - ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン - Google Patents

ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン Download PDF

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Abstract

【課題】ミルクラインの洗浄時でもミルクをそのまま同じ冷蔵室で保管することを前提としながら、且つ人手による洗浄作業を極力減らし、ミルクラインの自動洗浄性を高めるようにした新規なコーヒーマシンを提供する。
【解決手段】コーヒーマシンは、コーヒー液の抽出を担うブリュワー部と、ミルクを冷蔵室で保存するとともに、ここから取り出したミルクを飲料メニューに応じて適宜の状態に仕立てるミルク生成部3とを具えて成り、ミルクを冷蔵室からカップ側に移送するミルク供給経路L7には、当該経路の途中から洗剤原液または/および湯を送り込んで洗浄する洗浄経路L9を合流させるものであり、また洗浄経路L9は、ミルク供給経路L7に洗剤原液を送る原液供給経路L9aと、洗浄用の湯を送る洗浄湯供給経路L9bとを具えて成る。
【選択図】図8

Description

本発明は、ミルクの添加を要するコーヒー飲料が淹れられるようにしたコーヒーマシンに関するものであり、特にミルク供給経路(ミルクライン)の洗浄にあたり、極力人手に依存する作業をなくし、ヒューマンエラーの可能性を激減させ得るようにした新規なコーヒーマシンに係るものである。
コーヒーマシンのなかには、カフェラテやカプチーノ等のミルクメニュー(コーヒー飲料)を本格的に淹れられるようにしたものがあり、このようなコーヒーマシンは、コーヒー豆からコーヒー液を抽出するブリュワー部に対し、ミルク(生乳)を冷蔵するミルククーラ(ミルク生成部)を併設するのが一般的である。
そして、この種のコーヒーマシンにあっては、ミルククーラ(冷蔵室)に保存されるミルクは常に低温貯蔵されるため衛生管理上、格別な問題はないもの、ミルクラインに残留するミルクについては外気温や高温雰囲気にさらされると雑菌の繁殖が懸念されるため、ミルクラインは定期的に洗浄剤で洗浄されている(例えば特許文献1参照)。
ここで従来のミルクラインの洗浄態様は、例えば冷蔵状態のミルクから汲み上げチューブを取り出してオペレータが手洗いと消毒をする程度である。また、汲み上げ用のポンプが付設されている場合には、まず洗浄前に冷蔵室に残ったミルクを、別の冷蔵庫に移し替えて保管し、その後、ミルクラインを形成するチューブや継手を取り外し、これらを手洗いした後、全て元通りに再装着・再接続するものである。次いで、洗浄ボトルに洗剤原液を薄めた洗浄剤を準備し、汲み上げ用のポンプを使って、再装着したミルクラインに洗浄剤を送り込み、自動洗浄するものである。またこの洗浄剤での洗浄後、1.5リットル程のすすぎ水を同じくボトルに準備してポンプでミルクラインに送り込み、ラインに付着残留する洗浄剤を洗い流すのが一般的である。
しかし、これら一連の洗浄作業は、洗浄前に冷蔵室に残ったミルクの安全な移動と、洗浄剤及びすすぎ液の都合2回のボトル液の準備作業が付きまとい、結果として作業間違いや異物混入(いわゆるヒューマンエラー)を生じる可能性があった。また別置きしたミルクの保管が正しく行われない場合もあって安全衛生上の確実さに疑問が残ることがあった。
このようなことから本発明者は、ミルクラインの洗浄中も引き続き、冷蔵室に残ったミルクを同じ冷蔵室で保管できるコーヒーマシンを案出し、特許出願に至っている(例えば特許文献2参照)。この特許文献2では、ミルクラインの洗浄中、冷蔵室に残ったミルクを移動させる必要がないため、当該ミルクの安全衛生管理が極めて高いレベルで確保できるものであった。
すなわち、特許文献2では、冷蔵室の底部に洗浄ボトル貯留部を形成して成り、ここにミルクラインを洗浄する洗浄液(洗剤と水)を生成・貯留するボトルを収容するものである。
そしてミルクラインの洗浄時には、ミルク吸い上げ部分を分解して手洗いし、その後、アルコールで消毒するものであり、次いで、再度、組み付け、ミルク汲み上げ管をミルクパックではなく、上述した洗浄ボトルに差し込むようにしていた。そして、洗浄ボトルに洗剤原液のみを規定量(例えば約30cc程度)投入して、洗浄ボタンを押すと、自動的に湯(水)がボトル内に供給され、ミルク汲み上げ管を通して吸い上げられ、ミルクラインを洗浄し、すすぎまで自動で行うものであった。
このような洗浄態様を採ることで、特許文献2では、冷蔵室に残ったミルクを別途移し替えなくて済むようにしたものである。
しかし、特許文献2でもミルクラインの洗浄時にオペレータによる作業間違え(ヒューマンエラー)が発生したため、本発明者は更に人手に頼る作業を減らすことを鋭意研究した。
なお、この種のコーヒーマシンは、コンビニエンスストアへの設置が徐々に普及しつつあるが、特にコンビニエンスストアでは、店員がアルバイトであることが多く、また勤務期間も比較的短期間であること等から、全ての店員にコーヒーマシンの衛生管理やメンテナンスの訓練(教育)を徹底することが難しい環境にある。このためコンビニエンスストアではコーヒー専門店とは異なり、可能な限り省人オペレーションを図ることと、設備やメンテナンスコストを小さくすることが求められており、衛生管理、特にミルクの衛生管理において作業者の負担を軽減することが望まれていた。
特公表2008−531162号公報 特開2012−157507号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、ミルクラインの洗浄時でも冷蔵室に残ったミルクをそのまま同じ冷蔵室に保管することを前提としながら、且つ人手による洗浄作業を極力減らし、ミルクラインの自動洗浄性を高めるようにした新規なコーヒーマシンの開発を試みたものである。
まず請求項1記載の、ミルクラインの自動洗浄性を高めたコーヒーマシンは、
主にコーヒー液の抽出を担うブリュワー部と、
ミルクを冷蔵室で保存するとともに、ここから取り出したミルクを飲料メニューに応じて適宜の状態に仕立てるミルク生成部とを具え、
ミルクの添加を要するコーヒー飲料が淹れられるようにしたコーヒーマシンにおいて、
前記ミルクを冷蔵室からカップ側に移送するミルク供給経路には、当該経路の途中から洗剤原液または/および湯を送り込んで洗浄する洗浄経路が合流するように形成され、
この洗浄経路は、ミルク供給経路に洗剤原液を送る原液供給経路と、洗浄用の湯を送る洗浄湯供給経路とを具えて成ることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の、ミルクラインの自動洗浄性を高めたコーヒーマシンは、前記請求項1記載の要件に加え、
前記ミルク供給経路の洗浄にあたっては、当該経路への洗剤原液の供給と湯の供給とを交互に行って、当該経路中で洗剤原液と湯の混合を図るものであり、この混合によって当該経路中に付着したミルクカスの剥離・除去を図るようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項3記載の、ミルクラインの自動洗浄性を高めたコーヒーマシンは、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記原液供給経路には、洗剤原液を貯留する原液タンクが設けられることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の、ミルクラインの自動洗浄性を高めたコーヒーマシンは、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、
前記洗浄湯供給経路には、洗浄用の湯を貯留する洗浄湯貯留タンクが設けられることを特徴として成るものである。
また請求項5記載の、ミルクラインの自動洗浄性を高めたコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、
前記ミルク供給経路と洗浄経路との接続部には切替弁が設けられ、この切替弁の切り替え操作によってミルク供給経路の洗浄時にはミルク供給経路の注出部〜切替弁の区間が洗浄経路に接続される一方、ミルク供給時には当該区間が、ミルクを低温貯蔵する冷蔵室側に接続されることを特徴として成るものである。
また請求項6記載の、ミルクラインの自動洗浄性を高めたコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加え、
前記ミルク供給経路には、当該経路の途中から蒸気を送り込んでミルクと接触させる蒸気接触経路が形成され、また両経路の接続部にはベンチュリバルブが設けられるものであり、このベンチュリバルブに送り込む蒸気の作用でミルクを冷蔵室から注出部に向けて移送するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項7記載の、ミルクラインの自動洗浄性を高めたコーヒーマシンは、前記請求項6記載の要件に加え、
前記ミルク供給経路に洗剤原液を移送する際には、前記ベンチュリバルブの吸引作用によって送り込むようにしたことを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、ミルク供給経路を洗浄する洗浄経路が、洗剤原液を移送する原液供給経路と、洗浄用の湯を移送する洗浄湯供給経路とを別々に具えるため、洗剤原液を希釈するための湯(水)を溜めるタンク(ボトル)が不要となり、原液タンク自体を小型化することができる。このため、例えば冷蔵室の下部に当該原液タンクを設けても、冷蔵室(ミルククーラ)やコーヒーマシンを小型化することができる。因みに、従来は、タンク(ボトル)内に洗剤原液を投入した後、ここに水を加えて洗浄液を作る形式であったため、タンクも比較的大容量のものを要していたが、本発明ではこのような大容量のタンクは不要である。
もちろんミルク供給経路の洗浄中は、冷蔵室に残ったミルクをそのまま同じ冷蔵室(ミルククーラ)に保存でき、ミルクの衛生管理が正しく行えるものである。また洗浄前に残ったミルクを別の冷蔵庫等に移し替える手間が掛からないため、洗浄作業を行うオペレータの作業負担も軽減でき、これが更なる衛生管理の向上に寄与する。
また請求項2記載の発明によれば、ミルク供給経路の洗浄時には、当該経路に洗剤原液と湯を交互に移送するため、原液供給経路と洗浄湯供給経路とが別々であっても、洗剤原液と湯をミルク供給経路内で充分に混合させ、ミルク供給経路を綺麗に洗浄することができる。
また請求項3記載の発明によれば、原液供給経路に原液タンクが設けられるため、例えば原液タンクの容量を200〜300cc程とし、一回(一日)の洗浄に使用する洗剤量を20cc程度とすれば、一旦、原液タンクに洗剤原液を満タンに補充すると10日〜15日程度(つまり約2週間程)、補充なしでミルク供給経路の自動洗浄が行える。
また請求項4記載の発明によれば、洗浄湯供給経路に洗浄湯貯留タンクを設けるため、洗剤原液と混合させる洗浄湯の温度を適宜下げてから洗剤原液と混合させることができる。このため洗浄湯の温度を、洗剤原液の洗浄効果として適切な湯温に調整することができ、洗剤原液の最適な洗浄効果を発揮させることができる。
また請求項5記載の発明によれば、ミルク供給経路の洗浄時とミルク供給時の流路切り替えは、切替弁の操作によって行うため、この操作を電気制御で行えば、洗浄時にオペレータに依存する作業を減らすことができ、人による間違い(ヒューマンエラー)を一層減少させることができる。
また請求項6記載の発明によれば、ベンチュリの吸引作用を利用して、冷蔵室からミルクを吸い上げカップ側に移送するため、ミルク吸い上げ用のポンプが不要となる。また、ベンチュリバルブの基本構造はシンプルな管路であるため、洗剤原液や湯を流すことで簡便に且つ綺麗に内部を洗浄することができ、ミルク供給経路の自動洗浄性の向上に大きく寄与する。因みに、従来のコーヒーマシンでは、例えば機械的なチュービングポンプを用いてミルクの供給を行うこともあったが、この場合には、ミルク供給経路の洗浄は、チュービングポンプからポンピングチューブを取り外し、手洗いもしくは交換する必要があり、多大な手間が掛かるが、ベンチュリバルブでは、このような手間が掛からないものである。
また請求項7記載の発明によれば、ミルク供給経路に洗剤原液を移送する際にも、ミルク吸引用のベンチュリバルブを流用するため、洗剤原液を移送するためのポンプは不要となり、洗浄経路をシンプルに構成することができる。
本発明のコーヒーマシンの一例を示す斜視図(a)、並びに正面図(b)である。 本発明のコーヒーマシンの系統図である。 本発明のコーヒーマシンにおける抽出シリンダ周辺(カス排出機構やコーヒー粉供給機構)を示す分解斜視図(a)、並びに本図(a)におけるIII 方向から視た正面図(b)である。 下部ピストンにおけるフィルタの構成を骨格的に示す分解斜視図と各々の目開きを平面視状態で併せ示す説明図(a)、並びに該フィルタの構成を縦断面視状態で二種示す説明図(b)である。 スクリーンを三層積層する場合の各スクリーンの組み合わせ方を四種示す表である。 本発明のコーヒーマシンにより本格的なエスプレッソコーヒーを抽出する際の作動状況を段階的に示す骨格的説明図である。 本発明のコーヒーマシンにより本格的なドリップコーヒーを抽出する際の作動状況を段階的に示す骨格的説明図である。 ミルク供給経路や洗浄経路等を拡大して示す系統図である。 洗浄経路の改変例を拡大して示す系統図である。 洗浄経路の更なる改変例を拡大して示す系統図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
本発明のコーヒーマシンAは、一例として図2に示すように、抽出原料となるコーヒー粉からコーヒー液を実質的に抽出するブリュワー部1と、抽出用の湯や蒸気を生成するための湯/蒸気生成部2と、ミルクを低温状態で保存するとともに、ここから取り出したミルクを飲料メニューに応じて適宜の状態に仕立てるミルク生成部3と、コーヒー液や所望の状態に仕立てたミルクをカップCに注ぐ注出部4とを具えて成るものである。
ここで、本明細書に記載する「コーヒー液」とは、原料となるコーヒー粉Wから湯を溶媒としてコーヒーのエキス分を抽出(溶出)した状態のものを言い、抽出手法としてはエスプレッソ抽出(エスプレッソコーヒー)とドリップ抽出(ドリップコーヒー)とに分けられる。また、飲料メニューによってはミルクの添加を要するものもあるが、「コーヒー液」と称した場合には、主としてミルクを添加する以前のものを指すものとする。
因みに、コーヒー液にミルクの添加を要する飲料メニューとしてはカフェラテやカプチーノ等が挙げられ、特にカプチーノはエスプレッソコーヒーに、キメ細かいフォームドミルクを添加した飲料である。もちろん、「飲料メニュー」としては、ミルクを添加していないコーヒー液、例えばエスプレッソ抽出した状態のコーヒー液(つまりエスプレッソコーヒー)なども含まれるものであり、通常、飲料メニューの選択は、コーヒーマシンAに設けられたメニューボタンを押して選択する形式が一般的である。
ここで本実施例のコーヒーマシンAは、同一のブリュワー部1を用いながらも、エスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとを共に本格的に抽出できるようにしたものである。
なお、コーヒー豆の焙煎度合いは、一般に8段階に分類されており、煎りの浅いものから4種類がドリップコーヒーに適すると言われ、煎りの深いものから4種類がエスプレッソコーヒーに適すると言われている。このため本実施例においても、エスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとを共に本格的に淹れるには、エスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとで、焙煎度合いの異なったコーヒー豆を基本的に適用するものであるが、例えばドリップコーヒーでもアイスコーヒー用に抽出する場合には、比較的、強めに煎ったコーヒー豆を使用することもあり得る(実際行われている)。従って、エスプレッソ抽出だからといって必ずしも深煎り豆の使用が限定されるものではなく、またドリップ抽出だからといって必ずしも浅煎り豆の使用が限定されるものではない。
以下、コーヒーマシンAを構成する各構成部材について説明する。なお、説明にあたってはブリュワー部1の説明に先立ち、湯/蒸気生成部2から説明する。
湯/蒸気生成部2は、上述したように例えば抽出用の湯を生成する部位であるが、ここで生成された湯は、実質的な抽出の前にコーヒー粉Wを蒸らすためにも使用される。また湯/蒸気生成部2は、ミルクを所望の状態に仕立てるための蒸気も生成する部位でもある。
湯/蒸気生成部2は、一例として図2に示すように、給水タンク21と、蒸気ボイラ22と、湯ボイラ(メインボイラ)23とを具えて成るものである。
このうち給水タンク21は、湯や蒸気を生成する水を貯留する部位である。また蒸気ボイラ22は、この給水タンク21より供給された水から蒸気を生成する部位である。更に湯ボイラ23は、水から湯(Hot Water)を生成する部位である。
また蒸気ボイラ22は、水を加熱し蒸気を生成するためのヒータ(スチームヒータ)221と、蒸気の温度を計測するための温度センサ222と、水位を計測するためのレベルセンサ223と、ボイラ内の圧力を規定値以上に上げないための安全弁224とを具えて成るものである。
更に湯ボイラ23は、給水タンク21から供給された水を加熱するためのヒータ(メインヒータ)231と、温水(湯)の温度を計測するための温度センサ232とを具えて成るものである。
ここで、給水タンク21から湯ボイラ23に水を送る給水経路L1には、給水ポンプM1と、送水量(流量)を計測するための流量計(フローメータ)24とが設けられている。
また、上記給水経路L1から蒸気ボイラ22の貯水底部に枝分かれ状に給水経路L1′が形成され、この経路中には給水バルブV1が設けられる。このバルブは主にコーヒーマシンAの初期稼働時に、給水タンク21から蒸気ボイラ22に水を供給するためのバルブ(ソレノイドバルブ)であり、バルブの開放(オン)で上記枝分かれ状の給水経路L1′が連通して通水状態となり、バルブの閉鎖(オフ)で当該経路が非連通となり通水停止となる。
次に、ブリュワー部1について説明する。
ブリュワー部1は、上述したようにコーヒー粉Wからコーヒー液を実質的に抽出する部位であり、抽出シリンダ11と、コーヒー粉供給機構12(図1参照)と、カス排出機構13(図3参照)とを具えて成るものである。
ここでコーヒー粉供給機構12は、原料となるコーヒー粉Wを抽出シリンダ11に供給する機構である。因みに、エスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとを共に本格的に淹れるには、上述したように、本来、コーヒー豆の焙煎度合いや、豆からコーヒー粉Wを挽く際の粒度等から異なるものであり、このため本実施例でも、このような本来の抽出形態に則り、エスプレッソ抽出とドリップ抽出とでは別々のコーヒー粉Wを抽出シリンダ11に供給できるようにしている。
また、カス排出機構13は、抽出後(濾過後)のコーヒーカスを抽出シリンダ11から排出する機構である。
以下、抽出シリンダ11、コーヒー粉供給機構12、カス排出機構13について詳細に説明する。
抽出シリンダ11は、一例として図2に示すように、シリンダ本体15と、このシリンダ本体15を密閉可能とする上部ピストン16及び下部ピストン17とを具えて成るものである。
このうちシリンダ本体15は、上下が開放された円筒状等を成し、その全長寸法(全高さ寸法)は一例として約80mmであり、また内径は一例として約55mmである。
そして、このシリンダ本体15内で、上部ピストン16と下部ピストン17とが各々独立して上下動できるように構成されており、エスプレッソ抽出時には、上部ピストン16及び下部ピストン17を相対的に接近させて、これらの間に形成される抽出空間を狭める一方、ドリップ抽出時には、上部ピストン16及び下部ピストン17を離開させて、上記抽出空間を大きく獲得するものである。
ここで、図中符号M2が、上部ピストン16を上下動させる昇降モータであり、図中符号M3が、下部ピストン17を上下動させる昇降モータである。
次に、上部ピストン16について説明する。
上部ピストン16は、上述したようにシリンダ本体15内において上下動自在に構成され、抽出時にはシリンダ本体15内の上部を密閉するものである。ここで図中符号161が、そのため(抽出空間を密閉するため)に上部ピストン16に外嵌めされたOリングであり、これにより抽出空間からの湯やコーヒー液等の漏出が防止され、また当該空間を適宜の加圧状態に維持することができるものである。
もちろん、コーヒー粉Wをシリンダ本体15内に投入する際には、当該上部ピストン16は、シリンダ本体15よりも充分上方に退去し、シリンダ本体15の上端開口部を開放するものであり、これによりコーヒー粉Wの投入(下部ピストン17上への投入)を妨げないものである。なお、上述した上部ピストン16の上方退去位置を、以下「上端開放位置」と称するものである。
また前記湯ボイラ23から上部ピストン16までの間には、湯(高温湯)を供給するための湯供給経路L2が形成されており、この経路中には、湯供給バルブV2が設けられている。ここで湯供給バルブV2は、湯ボイラ23からシリンダ本体15内、つまり上部ピストン16と下部ピストン17との間の抽出空間に湯を供給する際に、バルブ開放(オン)で上記湯供給経路L2が連通して給湯状態となり、バルブ閉鎖(オフ)で当該経路が遮断され給湯停止となる。
また上部ピストン16には、シリンダ本体15内(抽出空間)を加圧状態に設定したり、大気開放状態に設定したりする圧力調整経路L3が接続されており、この経路中には、エアポンプM4とエア開放バルブV3が設けられている。ここでエアポンプM4及びエア開放バルブV3は、抽出空間を加圧状態とするときに、エアポンプM4を作動(オン)させるとともにエア開放バルブV3を閉鎖(オフ)するものであり、抽出空間を大気開放状態とするときに、エアポンプM4を停止(オフ)させるとともにエア開放バルブV3を開放(オン)するものである。
また上部ピストン16には抽出空間(シリンダ本体15内に収容したコーヒー粉W)に面してフィルタ162が設けられる。つまり、当該フィルタ162は、上部ピストン16の下面に設けられ、フィルタ径は一例として54.6mmである。
このフィルタ162は、抽出空間に収容したコーヒー粉Wに湯を散布することが主目的であり、濾過作用は必要ないため、例えば従来のエスプレッソマシンで用いられているフィルタを使用することが可能である。なお、このような構造上、上部ピストン16内は、当然、湯供給経路L2から供給される湯を下面のフィルタ162(散湯孔)に通すように形成されるものである。
次に、下部ピストン17について説明する。
下部ピストン17も、上述したように、上部ピストン16と同様、シリンダ本体15内において上下動自在に構成され、抽出時にはシリンダ本体15内の下部を密閉するものである。ここで図中符号171が、そのために下部ピストン17に外嵌めされたOリングであり、これにより密閉状態のシリンダ本体15内(抽出空間)からの湯やコーヒー液等の漏出が防止され、また抽出空間内を適宜の加圧状態に維持することができるものである。
なお、下部ピストン17が上部ピストン16と異なる点は、抽出作動中、下部ピストン17は、常にシリンダ本体15内の下部を密閉しながら、適宜上下動し得る点である。
また、下部ピストン17は、通常、シリンダ本体15のほぼ中央位置に待機しており(これを「(下部ピストン17の)原点位置」とする)、エスプレッソ抽出時には、下部ピストン17が当該原点位置を維持しつつ、上部ピストン16が下降してきて、抽出空間を狭める一方、ドリップ抽出時には下部ピストン17がシリンダ本体15の下端開口部付近まで下降するとともに上部ピストン16がシリンダ本体15の上端開口部付近に位置して、上部ピストン16と下部ピストン17との間の抽出空間を広く獲得するものである。このように、本実施例ではドリップ抽出時にはシリンダ本体15内の空間(全長)をほぼ最大限に利用した抽出を行うものである。
また、上記下部ピストン17から注出部4(ノズル41)までの間には、抽出経路L4が形成されており、当該経路によってシリンダ本体15(抽出空間)で抽出したコーヒー液を注出部4に移送し、ここからカップCに注ぎ入れるものである。なお、当該経路中には、抽出バルブV4が設けられており、この抽出バルブV4は、カップCにコーヒー液を注ぐ際に(送る際に)、バルブ開放(オン)で抽出経路L4を連通させるものである。一方、コーヒー液の移送(吐出)を停止するには、バルブ閉鎖(オフ)で当該経路を遮断するものである。
また、この抽出経路L4には抽出バルブV4の設置部分からドレン経路L5が枝分かれ状に形成されており、この枝分かれ部分(抽出バルブV4の設置部分)にドレンバルブV5が設けられている。
ドレン経路L5は、シリンダ本体15内で抽出したコーヒー液が、注出部4への移送により、徐々に少なくなってきて、液中に雑味分が多く含まれるようになってきた段階(これを残液とする)で、この残液をドレン経路L5から外部に放出(排出)するものである。このためドレンバルブV5の作動は、コーヒー液を注出部4に移送している状態からドレン排出に切り換える際に、ドレンバルブV5を開放(オン)するとともに抽出バルブV4を閉鎖(オフ)するものである。もちろん、コーヒー液をシリンダ本体15から注出部4に移送している間は、ドレンバルブV5は閉鎖(オフ)しておき、ドレン経路L5からコーヒー液が排出されることがないようにするものである。
更に下部ピストン17には、シリンダ本体15内(抽出空間内)にエアを供給するためのエア供給経路L6が接続されており、この経路にはエアポンプM5と逆止弁V6とが設けられている。なお、このエアポンプM5から抽出空間にエアを供給するのは、特にドリップ抽出時においてコーヒー粉Wと湯を撹拌するためである。
また下部ピストン17には抽出空間(シリンダ本体15内に収容したコーヒー粉W)に面してフィルタ172が設けられる。つまり、当該フィルタ172は、下部ピストン17の上面に設けられ、シリンダ本体15内に投入されたコーヒー粉Wが接触する部位であり、フィルタ径としては上記フィルタ162と同様に一例として54.6mmである。
ただし、当該フィルタ172は、コーヒー粉Wから抽出したコーヒー液を通過させる一方、コーヒー粉Wの通過は阻止する濾過作用を具えるものである。しかも、本実施例においては、エスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとを共に本格的に淹れられるようにしたフィルタ172である。
以下、上記フィルタ172について更に詳細に説明する。
当該フィルタ172は、一例として図4に示すように、目開き(開口サイズ)の異なる複数のスクリーンSCを積層して成り、この積層したスクリーンSCを更に下方から補強部材HCで支持して成るものである。ここで各スクリーンSCに開口される孔(目)を、通過孔hとする(「通過孔h」は各スクリーンSCや補強部材HCで共通的に使用する)。
なお、本実施例では図4に併せ示すように、各々のスクリーンSCをステンレス製の平織金網で形成し、これを三層、積層するものである(補強部材HCを除いて三層)。またスクリーンSCの積層は、各スクリーンSCの通過孔hが、抽出方向となる下方に向かって順次広がるように(これを「下広がり」とする)積層するものである。
ここで、上記三層のスクリーンSCを各々区別して示す場合には、最も上に位置し、コーヒー粉Wと直接接触するスクリーンを一層目スクリーンSC1とする。また真ん中に位置するスクリーンを二層目スクリーンSC2とし、最も下に位置し、補強部材HCと接触するスクリーンを三層目スクリーンSC3とする。なお、各スクリーンSCの通過孔hのサイズ等については後述する。
次に、補強部材HCについて説明する。
補強部材HCは、上述したようにスクリーンSCを支持するものであり、より詳細には抽出時の圧力等によってスクリーンSCが変形や破損しないように支持するものである。特にエスプレッソ抽出時には、シリンダ本体15内(抽出空間)を一例として10バール程度の高圧状態に設定することから、スクリーンSCにも相応の高圧が作用するものであり、このため補強部材HCにも、この高圧に耐えられるような強度や耐久性が要求される。
このようなことから本実施例の補強部材HCは、比較的厚いステンレス製の板材が適用され(例えば厚さ約1mmほど)、ここにほぼ正六角形の通過孔hを開口するものである(いわゆるハニカム状)。
なお、補強部材HCの通過孔hをほぼ正六角形としたのは(平面視状態でハニカム状に形成したのは)、補強部材HCとしての強度アップと開口率の向上を同時に達成するためである。すなわち、通過孔hをほぼ正六角形とすれば、通過孔h同士の境界部分が一定の幅寸法となり、スクリーンSCを支持する強度として優れた性能を発揮するとともに、コーヒー液をスムーズに通過させる開口率としても高く確保でき(一例として20%以上の開口率)、限られたフィルタ面積を有効に利用できるものである。
もちろん、通過孔hの形状としては、一般的なパンチングメタルに代表されるように、円形にすることも考えられるが、この場合には円形状の孔と孔の境界部分が一定の幅寸法にならず各部で異なる。そのため、境界部分の最も狭い部分で必要最低限の強度を確保しようとすると、補強部材HC全体としての開口率が低下し、限られたフィルタ面積を有効に利用できないことが懸念される。このようなことから、本実施例では、上記図4に示したように、補強部材HCをハニカム状に形成したものである。
なお、補強部材HCに正六角形状の通過孔hを開口するにあたり、本実施例ではエッチング加工により開口するものであり、このため補強部材HCは、特に「六角エッチング」と称することがある。
ここでエッチング加工とは、薬品で金属を溶かす開孔手法であり、開けたい孔(模様)の版を起こして、金属板(ここではステンレス製の板)を溶出(エッチング)させて孔を開けるものであり、このため孔は縦断面視でテーパ状となる(図4(b)参照)。
因みに、通過孔hの開口にあたりエッチング加工を採用するのは、本実施例の場合、プレス打抜きによる開口が極めて困難であるからである。すなわち、ここでは上述したように補強部材HCとして比較的高い開口率が求められるが、厚みが1mm程もあるステンレス板に対しては、このような高い開口率でのプレス打抜きが極めて困難(ほぼ不可能)である。なお、プレス打抜きは、通常、開口径φ0.5程度で板厚0.3〜0.4mm程度が実質的な限界と言われている(それより小さい孔も開口できるが、サイズや板厚に制約が多くなってくる)。これに対し、本実施例において補強部材HCに開口する、正六角形の通過孔hの大きさ(対辺距離)は、一例として図4(b)に示すように、テーパ状の小さい方で3.2mm、大きい方で3.6mmである。
因みに、従来のエスプレッソマシンのフィルタは開口率が低いために(一例として2〜3%程度)プレス加工による開孔が可能であった。すなわち、開口率が低い場合には、開孔のための針状を成す凸型部が分散し、型としての強度が保てるが、開口率が本実施例のように高い場合には、この個々の凸型部が接近し過ぎて型(実際には個々の針状部を端部で接続した剣山のような型となる)としての強度が維持できないものである。
なお、上記図4(b)中の(i)、(ii)は、補強部材HCを天地反転させたものである。すなわち、本図(i)は、縦断面視でテーパ状を成す通過孔hが下広がりとなるように補強部材HCを設けた例であり、本図(ii)は、これとは逆に通過孔hが上広がりとなるように補強部材HCを設けた例である。
次に、積層構造を採る各スクリーンSC1〜SC3の通過孔hの大きさ(目開き)について説明する。
一般にコーヒー粉Wの微粉は、最も小さいもので約20μm程度のものから存在するため、このような微粉の通過を確実に阻止するには、スクリーン(特に一層目スクリーンSC1)の目開きを20μm程度未満にすることが好ましい(メッシュの数値としては大きくなる)。しかしながら、あまりに目を細かくすると(メッシュの数値を大きくすると)、抽出時のコーヒー液の抜けが悪化する(抜けないこともある)。特にドリップ抽出では、エスプレッソ抽出のような高圧を掛けないため、あまりにスクリーンSCの目が細かいと、低い圧力を掛けても多大な抽出時間を要してしまう。因みに、自動機としてのコーヒーマシンAに許容される抽出時間としては約1分程度が限度と言われている。
このようなことから本実施例では、三層の各スクリーンSC1〜SC3の組み合わせとしては、一例として図5に示すように、A〜Dの組み合わせが挙げられ、このうち特に好ましいのはB、C、Dの組み合わせである。
ここで組み合わせAにおける一層目スクリーンSC1の開口率は31%程であり、組み合わせBにおける一層目スクリーンSC1の開口率は26.4%程であり、組み合わせCにおける一層目スクリーンSC1の開口率は27.6%程であり、組み合わせDにおける一層目スクリーンSC1の開口率は26.4%程である。
なお、コーヒー粉Wの微粉は、上述したように最も細かいもので20μm程度であるため、図5に示すスクリーンSCのうち最も開口サイズの小さい400メッシュ(開口サイズ33.5μm)のスクリーンSCを適用しても、単にサイズだけで比較すれば微粉はスクリーンSCの通過孔hを通り抜け、カップCに注がれてしまう。しかしながら、本実施例では特にドリップ抽出時においてコーヒー粉Wと湯を撹拌するものであり、これにより微粉よりも大きい目のスクリーンSCを使用しながらも微粉の通り抜けを防止するようにしており、これについては後述する。
また、各スクリーンSC同士や、三層目スクリーンSC3と補強部材(六角エッチング)HCとは、事前にフィルタ172として一体化しておき、この状態で下部ピストン17に装着することが好ましい。この事前の一体化により、特に高圧が掛かるエスプレッソ抽出においても積層状態のスクリーンSCの横ズレ等が防止でき、更にはフィルタ172としての強度を高めることができ、一層目スクリーンSC1の目詰まり防止も図れるものである。因みに、本実施例のフィルタ172は上述したように金属製であり、このような金属製フィルタは繰り返し使用できることが利点であり(ペーパーフィルタのように使い捨てではない)、この点でスクリーンSCや補強部材HCを一体化することは、フィルタ172の機能を長期にわたって高いレベルで維持することにもなるものである。
なお、従来のドリップ抽出(紙や布製のフィルタを使ったドリップ抽出)では、コーヒーのうま味であるはずの豆のオイルを、紙や布で取り除いてしまうと言われており、エスプレッソコーヒーと味を比較すると、エスプレッソコーヒーを約4〜5倍程度に希釈して飲んだものに近いと言われている。この点、本実施例は、金属製(ステンレス製)のフィルタであるため、うま味成分であるコーヒー豆のオイルを損なうことなく抽出できるものである(できると言える)。
また、スクリーンSCや補強部材HCの一体化にあたっては、熱圧着結合という手法が好ましく、この手法は各スクリーンSCと補強部材HCを積層した後、真空状態で融点以下の高温・高圧下で一定時間保持することにより接触部分に金属間結合を生じさせて強固に固着する結合方法である。
また下部ピストン17内には、フィルタ172(通過孔h)を通り抜けたコーヒー液の回収を図りながら、フィルタ172を下方から支える受け構造が形成される。
このような受け構造としては、下部ピストン17の底部から上方(フィルタ172)に向かって突出するリブ等の突起(例えば合成樹脂製で多重の同心円状に形成)が挙げられる(図示略)。また、この突起と突起で区画された部位が、コーヒー液や残液の通路となり、コーヒー液や残液は、当該通路の一部に形成された吐出口(通常は底部の一カ所)から上記抽出経路L4(残液はドレン経路L5)に吐出されるものである。
次に、コーヒー粉供給機構12について説明する。
コーヒー粉供給機構12は、上述したように、原料となるコーヒー粉Wをシリンダ本体15(抽出空間)に投入する機構であり、本実施例ではエスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとを共に本格的に淹れられるように、別々のコーヒー粉Wをシリンダ本体15に投入するものである。
具体的には、どちらのコーヒーも抽出の都度、豆から挽いてコーヒー粉Wを生成するものであり、一例として図1・図3に示すように、エスプレッソコーヒー用のホッパ121及びグラインダ122と、ドリップコーヒー用のホッパ123及びグラインダ124とを具えて成るものである。
ここでエスプレッソコーヒー用のコーヒー豆としては、上述したように、比較的、焙煎度合いを強めた、いわゆる深煎り豆〜中煎り豆が使用されることが多く、これがエスプレッソ用のホッパ121に予め貯留されている。そして、エスプレッソ抽出時に、このエスプレッソ用のホッパ121からコーヒー豆が適量取り出され、エスプレッソ用のグラインダ122で、「細挽き」や「極細挽き」等と称される状態(細かいパウダー状)に挽かれるものである。
一方、ドリップコーヒー用のコーヒー豆は、比較的、焙煎度合いを弱くした、いわゆる浅煎り豆〜中煎り豆が使用されることが多く、これがドリップ用のホッパ123に予め貯留されている。そして、ドリップ抽出時に、このドリップ用のホッパ123からコーヒー豆が適量取り出され、ドリップ用のグラインダ124で、「中挽き」や「粗挽き」等と称される状態に挽かれるものである。
なお、このようにして生成されたエスプレッソ用のコーヒー粉Wやドリップ用のコーヒー粉Wは、スライダ125等によって滑落させて、各グラインダ122・124からシリンダ本体15(抽出空間)に投入するものである。もちろん、コーヒー粉Wをシリンダ本体15内に投入する際には、上述したように、上部ピストン16が上端開放位置に退去し、シリンダ本体15の上端開口部を開放した状態(コーヒー粉Wの投入を妨げない状態)で行われるものである。
因みに、本実施例では、上述した各グラインダ122・124とも、コニカル式のグラインダを適用するものであり、またグラインダを駆動させるモータは、上方に立ち上げるように設けるのではなく、下向き(下方に突出するように)に設け、モータ(トップ部)の上方への出っ張りを抑えるようにしている。
次に、カス排出機構13について説明する。
カス排出機構13は、上述したように、抽出後のコーヒーカスW1を抽出シリンダ11から除去排出する機構である。ここで本実施例ではコーヒーカスW1の排出作業をシリンダ本体15の上端開口部において行うものであり、このため当該作業中、上部ピストン16は、作業の妨げにならないように、上端開放位置に退去させるものである。
一方、当該作業中、下部ピストン17は、シリンダ本体15の上端開口部まで上昇させ、フィルタ172上に載せたコーヒーカスW1をシリンダ本体15の上端部よりも幾分高い位置に位置させるものである。そして、この状態でフィルタ172表面、つまり一層目スクリーンSC1上をスクレイパー状のプッシュアーム131で払い出して、一層目スクリーンSC1上のコーヒーカスW1を掻き取り(除去し)、抽出シリンダ11外に排出するものである(図3参照)。
なお、プッシュアーム131がフィルタ172表面上のコーヒーカスW1を掻き取る一回の動作(1ストローク)は、一例として図3に示すように、プッシュアーム131にリンク接続された回動アーム132の作動によって行うものである。また、この回動アーム132の作動(回動)は、カス排出モータM6の駆動によって行われるが、両者の間にはカム機構が設けられており、このカム機構を介してカス排出モータM6による回転が、回動アーム132の回動として伝達されるものである。
因みに、下部ピストン17(フィルタ172)から除去されたコーヒーカスW1は、例えば図3に併せ示すように、カス排出用のシュート133を介して適宜の回収ボックス134に落下・回収されるものである。
次にミルク生成部3について説明する。
ミルク生成部3は、上述したようにミルクを低温貯蔵(冷蔵)するとともに、ミルクの添加を要する飲料メニュー(カフェラテ、カプチーノ等)が選択された場合に、その飲料メニューに応じて冷蔵室からミルクを適量取り出し、所望の状態に仕立てる部位である。なお、本明細書に記載する「冷蔵室」とは、ミルクを低温貯蔵する実質的な空間(ミルク貯留部)を主として示すものである。
ここでミルクの仕立て方としては、フォームドミルク、ホットミルク、コールドミルク等が挙げられ、このうち例えばフォームドミルクは、冷蔵状態のミルク(コールドミルク)に蒸気を接触させてキメ細かく泡立てたミルク(高温)であり、上述したようにカプチーノに適したミルクである。
このようなことから、上記ミルク生成部3は、一例として図2・図8に示すように、冷蔵室から低温状態のミルクを取り出し、注出部4(ノズル41)に供給するミルク供給経路L7を主要経路とし、これに蒸気接触経路L8・洗浄経路L9を接続して成るものである。
なお、ミルクは、一例として市販のゲーブルトップ型の1リットルミルクパック入りのものが適用され、このパック状態のまま冷蔵されるものであり、冷蔵室には適宜の数(ここでは図8に示すように二本)のミルクパックがストックされ得るものである。そして本実施例では、このミルクパックにミルク汲み上げ管を差し込み、ここから後述するベンチュリの吸引作用によってミルクを定量取り出すものである。
もちろん、ミルクは必ずしも市販のミルクパックの状態で貯留される必要はなく、例えばミルクを一旦、大容量のタンク(米国での1ガロンや1/2ガロン入りプラ容器)やピッチャー等に移し替えて貯留し、ここからカップCに供給する形態も採り得る。しかし、市販のミルクパックは製造段階で極めて高い衛生管理の下で充填や密閉等の作業が行われるため、この商品形態を活かして、そのままパック状態で使用するのが、本コーヒーマシンAの衛生管理上、最も現実的で且つ有効な手法と考えられる。
因みに本コーヒーマシンAは、コンビニエンスストアへの設置を主に想定しており、特にコンビニエンスストアでは、店員がアルバイトであることが多く、また勤務期間も比較的短期間であること等から、全ての店員にメンテナンスの訓練(教育)を徹底することが難しい環境にある。従って、市販のミルクパックの状態でミルクを冷蔵する上記形態は、店員の作業負担を極力減らし、手間の掛からない衛生管理手法であり、極めて実情に即した形態である。
以下、ミルク供給経路L7、蒸気接触経路L8、洗浄経路L9について説明する。
まずミルク供給経路L7の途中から蒸気接触経路L8を合流させるものであり、この蒸気接触経路L8によって、蒸気ボイラ22で生成された蒸気を、当該合流部からミルク供給経路L7(ノズル41に向けて)に送り込むものである。なお、この合流部にはベンチュリバルブVVが設けられ、このベンチュリの吸引作用により、格別、ミルク供給用のポンプを用いなくても、冷蔵室からミルクを吸引し(吸い上げ)、ノズル41に向けて移送することができるものである。
また、前記蒸気接触経路L8には蒸気供給バルブV8が設けられており、この蒸気供給バルブV8は、蒸気ボイラ22からミルク供給経路L7(ベンチュリバルブVV)に蒸気を送り込む際にバルブ開放(オン)となり、バルブ閉鎖(オフ)で当該蒸気の供給が停止となる。
また、前記ミルク供給経路L7における上記ベンチュリバルブVVの前段には、ミルクの吸引量(移送量)を制御するための例えばロータリー式の制御バルブを設けるものであり(図8では泡立てバルブFV)、この制御バルブの開閉量(回動量)を調整するものが図2中の調整モータM7である。因みに、当該制御バルブの弁体(ディスク)の表面には、外部からミルク供給経路L7に連通するエア導入溝が形成され、ミルクの吸引と同時に外部からエアも導入するように形成されている。しかも、このエア導入溝は、弁体がミルク供給経路L7と連通している間(吸引中)は、弁体の姿勢(角度)に係わらず一定量のエアを導入するように形成される。このため当該制御バルブは、ミルクの流量を制御するだけでなく、ミルクの仕立て方(泡立て状態)を調整するものでもあり、その意味で図8では泡立てバルブFVと示したものである。またこのため上記調整モータM7もミルクの泡立て調整用と言える。なお、このような制御バルブ(泡立てバルブFV)については、特開2013−116215号に詳細に開示されている。
因みに、ミルクをカップCに注ぎ入れるタイミングは、必ずしも一定ではなく、例えばコーヒー液をカップCに注ぎ入れてからミルクを入れる「後添加」、コーヒー液をカップCに注ぎ入れる前にミルクを入れる「前添加」、コーヒー液をカップCに注ぎ入れるのとほぼ同時にミルクを入れる「同時添加」などがあり、これらは飲料メニューの選択によって適宜設定(調整)され得るものである。
次に、洗浄経路L9について説明する。
ミルク供給経路L7における蒸気泡立てバルブFV(調整モータM7)の前段には、三方弁などの切替弁CVが設けられ、ここに洗浄経路L9が接続される。すなわち、ミルク供給経路L7の全てが、洗浄経路L9による洗浄(自動洗浄)を受けるわけではなく、ミルク供給経路L7において冷蔵室(ミルクパック)〜切替弁CVまでの区間が、自動洗浄されない区間となり、当該区間(非自動洗浄区間)をL7aとする一方、ミルク供給経路L7において洗浄経路L9の接続部以降、つまり切替弁CV〜ノズル41までの区間が自動洗浄の対象区間となり、当該区間(自動洗浄区間)をL7bとして区別する。
また、このため本実施例では一例として図8に示すように、ミルク供給経路(非自動洗浄区間)L7aと、洗浄経路L9とが並列状に形成され、上記切替弁CVの切り替え設定により、ミルク移送時にはミルク供給経路L7aをノズル41側(ベンチュリバルブVV側)に接続し、冷蔵室(ミルクパック)から吸い上げたミルクをノズル41に向けて移送するものである。一方、ミルクラインの洗浄時には、洗浄経路L9をミルク供給経路(自動洗浄区間)L7bに接続し、この区間を洗浄するものである。
また上記洗浄経路L9は、図8に併せ示すように、ミルク供給経路L7bに洗剤原液を送り込む原液供給経路L9aと、ミルク供給経路L7bに湯を送り込む洗浄湯供給経路L9bとが途中から合流するように形成されるものであり、その合流点を、洗浄経路L9における切替弁CVの前段に形成された原液/湯合流部31とする。このため、この原液/湯合流部31〜切替弁CVまでの区間は、洗剤原液または/および湯(洗浄湯)が流れる経路となる。
また原液供給経路L9aの端部(供給源端部)には、洗剤原液を貯留する原液タンクTが設けられ、当該経路中に原液供給バルブV9aが設けられる。この原液供給バルブV9aは、バルブオンで原液タンクTから原液を供給し、バルブオフでこの供給が停止となる。なお、当該バルブは、洗剤原液と接触するため、劣化防止を考慮して、内部が耐腐食性や耐久性に優れた合成樹脂素材で形成されることが好ましい。
また原液タンクTの容量は、一例として200〜300cc程であり、一回(一日)の洗浄に使用する洗剤量は一例として20cc程度である。このため一旦、原液タンクTに洗剤原液を満タンに補充すると10日〜15日程度(つまり約2週間程)、補充なしでミルク供給経路L7bの自動洗浄が行えるものである。
因みに、ミルク供給経路L7bは一日に一回洗浄すれば充分であるが、適宜の時間間隔で一日に数回洗浄するというプログラムも自動的に組み込めるものである。
また、洗浄湯供給経路L9bは、蒸気ボイラ22の底部から原液/湯合流部31(切替弁CV)に接続される経路であり、当該経路中に湯供給バルブV9bが設けられる。この湯供給バルブV9bは、バルブオンで蒸気ボイラ22の底部から湯を供給し、バルブオフでこの供給が停止となる。
なお、ミルク供給経路L7bを洗浄するための湯を蒸気ボイラ22の底部から取り出すようにしたのは、蒸気ボイラ22内に沈降物があった場合(例えば水中の鉄分など)、これをミルク供給経路L7bを洗浄する際に同時に排出するようにしたためである。
因みに図8〜図10中に示す破線は、ミルククーラにおける冷却範囲を示すものであり、このためベンチュリバルブVVの吐出口〜ノズル41までは、冷却範囲外となるが、この区間には高温蒸気が流れること等からコーヒーマシンAの内部に収めることが好ましい。
次に注出部4について説明する。
注出部4は、上述したように、シリンダ本体15で抽出したコーヒー液や、ミルク生成部3において所望の状態に仕立てたミルク等を、最終的にカップCに注ぎ込む部位であり、ノズル41を主要部材とする。
なお、図1に示す実施例では、上記ノズル41を有するベンドステージを大気開放状態に形成しているが、当該ベンドステージは、適宜、開閉扉などで区画された室内として形成することも可能である。
またノズル41は、図1・図2に示すようにコーヒー液注出口411、湯注出口412、ミルク注出口413を別々に具える構造が好ましく、ブリュワー部1(抽出シリンダ11)で抽出されたコーヒー液と、ミルク生成部3で仕立てられたミルクとを別々にカップCに注ぐことができるように構成される。

因みに、湯ボイラ23からノズル41の湯注出口412までは、上記湯供給経路L2から枝分かれして湯注出経路L10が形成されており、カップCに注ぐ湯は、この経路を通して送られる。また、この湯注出経路L10中には、湯供給バルブV10が設けられており、この湯供給バルブV10は、湯ボイラ23から湯を送り込む際に、バルブ開放(オン)となり、バルブ閉鎖(オフ)で当該湯の供給が停止となる。
本発明のコーヒーマシンAは、以上のような基本構造を有するものであり、以下、本コーヒーマシンAを適用して、エスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとを本格的に抽出する態様について説明する。
(1)抽出シリンダの初期状態
まず抽出シリンダ11の初期状態、すなわち上部ピストン16と下部ピストン17との初期状態について説明する。
下部ピストン17は、上述したように、シリンダ本体15のほぼ中間地点に当たる原点位置で待機している(図6(a)参照)。
同様に上部ピストン16についても、図6(a)に示すように、当初は上端開放位置(シリンダ本体15の上端開口部よりも高い位置)で待機しており、これはコーヒー粉Wの投入を許容するためである。
なお、コーヒー粉Wは、飲料メニューのボタンが押されてから(飲料メニューが選択されてから)、その都度、豆から挽かれてシリンダ本体15(抽出空間)に投入されることが好ましい。また、このため本実施例では、上述したようにホッパやグラインダが別々、つまりエスプレッソ専用のホッパ121及びグラインダ122と、ドリップ専用のホッパ123及びグラインダ124とが設けられており(図1・図3参照)、メニューボタンが押されてから、そのメニューに応じた専用のコーヒー粉Wが豆から挽かれ、シリンダ本体15内に投入されるものである。
因みに、以下述べるコーヒー豆の焙煎度合いや、コーヒー粉Wの投入量、あるいは抽出量等は、あくまでも標準的な一例であり、種々の変更が可能である。
(2)エスプレッソコーヒーの抽出態様
まずメニューボタンのON操作等によりエスプレッソメニューが選択されると、エスプレッソ用のホッパ121から適量のコーヒー豆が、エスプレッソ用のグラインダ122に供給され、ここで適宜の粒度に挽かれる(エスプレッソ専用のコーヒー粉Wが生成され、通常はパウダー状である)。次いで、このエスプレッソ用のコーヒー粉Wがスライダ125を介してシリンダ本体15内に投入され、図6(a)に示すような状態となる。
ここで、シリンダ本体15内に投入されるコーヒー粉Wの量はカップ一杯分(ひとり分)につき約10〜15g程度である。
コーヒー粉Wの投入後、図6(b)に示すように、上部ピストン16を上端開放位置から自動的に下降させ、これによりコーヒー粉Wは、下部ピストン17と上部ピストン16とにより挟み込まれて圧縮(いわゆるタンピング)を受けるものである。なお、コーヒー粉Wの圧縮度合いは、例えば上部ピストン16の上下動を担う昇降モータM2の電流値で検知(制御)できるため、所定の電流値になるまで上部ピストン16を下降させ、コーヒー粉Wを所定圧で圧縮するものであり、またこの圧縮状態を維持するものである。
因みに、シリンダ本体15内においてコーヒー粉Wを挟み込む下部ピストン17と上部ピストン16との間の空間が実質的な抽出空間(エスプレッソ抽出時におけるシリンダ実容積)となり、一例として30cc程である。
その後、給水ポンプM1オン・湯供給バルブV2オンで、図6(c)に示すように、上部ピストン16のフィルタ162面からシャワー状に注湯(散湯)し、シリンダ本体15内のコーヒー粉Wを蒸らすものである。
ここで、注湯の湯温は一例として90±2℃であり、またその注湯量は約30ccであり、この注湯量は流量計24で計測した後、自動的に注湯を停止するものである(つまり給水ポンプM1オフ・湯供給バルブV2オフ)。
また、注湯停止後は、5〜10秒ほどの時間を掛けてコーヒー粉Wを蒸らすものであるが、このような蒸らし工程においては、コーヒー粉Wを圧縮した上部ピストン16を上方に1mm程度上昇させて(バックさせて)、蒸らしを行い易くする許容空間(蒸らされたコーヒー粉Wは膨らむため、その許容空間)を形成することが可能である。
このようにしてコーヒー粉Wを蒸らした後、再度、給水ポンプM1オン・湯供給バルブV2オンで、図6(d)に示すように、上部ピストン16のフィルタ162面から注湯し、コーヒー液の抽出を実質的に行う。なお、本工程での注湯は、連続で80〜100ccに達するまで行われ、規定量の注湯を流量計24で計測したら、自動的に注湯を終了するものである(給水ポンプM1オフ・湯供給バルブV2オフ)。
また、このような実質的なコーヒー液の抽出に合わせて、抽出経路L4の抽出バルブV4を自動的にオンにして、シリンダ本体15内で抽出したコーヒー液を下部ピストン17から抽出経路L4を通してノズル41(コーヒー液注出口411)に移送し、ここからカップCに注ぎ込むものである。
なお、ノズル41からカップCに注がれるコーヒー液の抽出量は約30〜60cc程である。
また、エスプレッソ抽出時におけるシリンダ本体15の内圧は10バール程度の高圧に設定されるが、下部ピストン17のフィルタ172は、三層のスクリーンSC(平織金網)を補強部材HC(六角エッチング)で支持した構造であるため、スクリーンSCが変形を起こすことなく(つまり濾過性能を維持することができ)、また上記のような高圧にも耐えることができるものである。
なお、当初の飲料メニューの選択がカフェラテやカプチーノ等であれば、コーヒー液をカップCに注ぐことに伴い、フォームドミルクやホットミルク等を、例えば100cc程度カップCに注ぎ込むものである。
その後、このような実質的な抽出作動をタイムアップで停止する。具体的には抽出バルブV4をタイムアップで自動的に閉鎖し、同時にドレンバルブV5を開放して、図6(e)に示すように、シリンダ本体15内に残存する雑味成分の多い残液をドレン経路L5から排出する。
なお、ドレン排出量は、一例として20〜40ccほどである。
そして、このような残液の排出後、ドレンバルブV5を閉鎖して(実際にはタイムアップで自動オフ)、コーヒーカスW1を排出するものである。
これには、一例として図6(f)に示すように、まず上部ピストン16がシリンダ本体15(上端開口部)より上方の上端開放位置まで上昇し、ここで待機する(実際にはリミットスイッチで検知して上部ピストン16の上昇を自動停止させる)。
その後、少し遅れて、下部ピストン17が、シリンダ本体15内を上昇し、コーヒーカスW1をシリンダ本体15の上端開口部まで押し上げるものであり、これがカス払出し位置となる。なお、このカス払出し位置も、実際にはリミットスイッチで検知して下部ピストン17の上昇を自動的に停止させるものである。
次いで、図3に示すように、カス排出モータM6オンで、カス排出機構13のプッシュアーム131を作動させて、コーヒーカスW1を下部ピストン17(フィルタ172)上から除去し、回収ボックス134等に落下・投入するものである。
なお、スクリーンSC(特に一層目スクリーンSC1)が平織金網で形成されるため、畳織金網で形成した場合よりも、カス排出時の目詰まりが減少でき(こびり付きが防止でき)、定期的に行うフィルタ洗浄も行い易いものである。
コーヒーカスW1の排出後、図6(g)に示すように、下部ピストン17が原点位置まで下降し(戻り)、抽出シリンダ11は初期状態に復帰し、次回の抽出に備える待機状態となる。因みに、図6(g)と図6(a)とは、コーヒー粉Wの投入/非投入の相違だけで、コーヒーマシンAの状態としては同じである。
(3)ドリップコーヒーの抽出態様
次に、ドリップコーヒーの抽出態様について説明する。なお、抽出シリンダ11の初期状態は、図7(a)に示すように、エスプレッソ抽出時と同じである(共通である)。
まずメニューボタンのON操作等によりドリップメニューが選択されると、ドリップ用のホッパ123から適量のコーヒー豆がドリップ用のグラインダ124に供給され、ここで適宜の粒度に挽かれる(ドリップ専用のコーヒー粉Wが生成される)。そして、このコーヒー粉Wがスライダ125を介してシリンダ本体15内に投入される(図3参照)。この際、シリンダ本体15内に投入されるコーヒー粉Wの量はカップ一杯分(ひとり分)につき約10〜15g程度である。
また、このようなコーヒー粉Wの投入中に、同図7(b)に併せ示すように、下部ピストン17をシリンダ本体15内の下端開口部まで下降させるものである(実際にはリミットスイッチで検知して下部ピストン17の下降を自動停止させる)。なお、下部ピストン17を原点位置から下降させるのは、ドリップ抽出では、エスプレッソ抽出よりも大きな抽出空間を要するためである。また、コーヒー粉Wの投入と下部ピストン17の下降とを同時並行的に行うことにより、抽出時間の短縮化を図るものである。
その後、一例として図7(c)に示すように、上部ピストン16を上端開放位置からシリンダ本体15の上端開口部まで下降させ(実際にはリミットスイッチで検知して上部ピストン16の下降を自動停止させる)、シリンダ本体15内を密閉状態とし、この密閉空間が抽出空間となる。このようにドリップ抽出ではシリンダ本体15内において上部ピストン16と下部ピストン17とをほぼ最大限まで離開させた状態で抽出を行うものである。因みに、上部ピストン16と下部ピストン17とをほぼ最大限まで離開させた状態の抽出空間(シリンダ実容積)は、約200cc程である。
その後、給水ポンプM1オン・湯供給バルブV2オンで、一例として図7(d)に示すように、上部ピストン16のフィルタ162面からシャワー状に注湯(散湯)して、シリンダ本体15内のコーヒー粉Wを蒸らすものである(注湯停止後5〜10秒ほど掛けてコーヒー粉Wを蒸らす)。
この際、圧力調整経路L3中のエア開放バルブV3を開放して、上部ピストン16からシリンダ本体15内のエアを外部に排出し、湯供給経路L2からの注湯を促進させることが好ましい。因みに、当該蒸らし工程における注湯の湯温も一例として90±2℃であり、その注湯量は約50ccである。また、この注湯量は流量計24で計測するものであり、計測後は自動的に注湯を停止するものである(つまり給水ポンプM1オフ・湯供給バルブV2オフ)。
その後、再度、給水ポンプM1オン・湯供給バルブV2オンで、上部ピストン16のフィルタ162面から注湯し、コーヒー液を実質的に抽出するものである。ここで注湯は、連続で200〜250ccに達するまで行われ、規定量の注湯を流量計24で計測した後、自動的に注湯を終了するものである(給水ポンプM1オフ・湯供給バルブV2オフ)。
また、本ドリップ抽出においては、注湯途中から図7(e)に示すようにエアポンプM5オンで、下部ピストン17(フィルタ172)からエアをシリンダ本体15内に供給し、コーヒー粉Wと湯(抽出液)を充分に撹拌するものである。因みに、エアポンプM5からのエアの送り込みはタイムアップで自動的に停止させるものである。
そして、上記シリンダ本体15への注湯量が200cc近辺に達したら、抽出経路L4の抽出バルブV4オンで、シリンダ本体15内で抽出したコーヒー液を下部ピストン17(フィルタ172)からノズル41(コーヒー液注出口411)に移送し、ここからカップCに注ぎ込むものである(図7(f)参照)。
なお、上述した撹拌により、シリンダ本体15内では、一例として図7(f′)に示すように、液中のコーヒー粉Wの重い大きな粒子から沈降し、軽い微粉はその上部に遅れて沈降または液中に浮遊し、大きい粒子と微粉とが分離するものである。そして撹拌停止でこのような分離状態(層状態)が安定し、雑味分の泡は液(微粉)の上に浮いた状態になる。この状態で上記のように下部ピストン17側の抽出バルブV4を開放してコーヒー液の吐出を開始するため、濁りのない澄んだコーヒー液つまり微粉がほとんど混入しないコーヒー液をカップCに注ぐことができるものである。
因みに、このようなエアによる撹拌は、サイフォン式のドリップ抽出に似ている。すなわち、サイフォン式では、上述したように下部チャンバーの沸騰水の力で上部チャンバー内のコーヒー粉を撹拌し、更に人手でのヘラによる追加撹拌で、液中にコーヒー粉の沈殿層を形成するものである。
また、シリンダ本体15内で抽出したコーヒー液をノズル41に送り出す際には、図7(f)に示すように、抽出バルブV4開放から少し遅れて、上部ピストン16からシリンダ本体15内に加圧エアを供給し(エア開放バルブV3オフ・エアポンプM4オン)、コーヒー液のノズル41への移送を促進させることが好ましい(抽出時間の短縮化)。因みに、カップCに注ぎ入れるコーヒー液の量は、一例として150〜180cc程度であるが、コーヒー液の量を少なくしてホットミルク等を加えることもあり得る。
その後、上記実質的な抽出(コーヒー液のノズル41への送り出し)をタイムアップで停止する。具体的には抽出バルブV4をタイムアップで閉鎖するとともに、同時にドレンバルブV5を開放して、図7(g)に示すように、シリンダ本体15内に残存する雑味成分の多い残液をドレン経路L5から排出する。
そして、このような残液の排出後、図7(h)に示すように下部ピストン17をシリンダ本体15内で上昇させてコーヒーカスW1を圧縮し、カス中の液体を絞り出すものである。なお、下部ピストン17の上昇作動は、下部ピストン17を昇降モータM3により圧縮条件まで上昇させるものである。また、コーヒーカスW1の圧縮中は、ドレンバルブV5を開放した状態で行い、カスから絞り出した液体をドレン経路L5から排出するものである。
その後、ドレンバルブV5を閉鎖して(実際にはタイムアップで自動オフ)、コーヒーカスW1を排出するものである。これには、一例として図7(i)に示すように、まず上部ピストン16を上端開放位置まで上昇させ、ここで待機させる(実際にはリミットスイッチで検知して上部ピストン16の上昇を自動停止する)。少し遅れて、下部ピストン17を上昇させ、コーヒーカスW1を載置したままカス払出し位置まで押し上げるものである(実際にはリミットスイッチで当該位置を検知して下部ピストン17の上昇を自動的に停止させる)。
その後、カス排出モータM6オンで、カス排出機構13のプッシュアーム131を作動させて、下部ピストン17(フィルタ172)上のコーヒーカスW1を除去し、回収ボックス134等に落下させるものである(図3参照)。
次いで、図7(j)に示すように、下部ピストン17が原点位置まで下降して(戻って)、抽出シリンダ11が初期状態に復帰し、次回の抽出に備えるものである。
なお、図7(j)は、図7(a)と同じ状態である。
以上述べたように、本実施例では、微粉の混入を防止した本格的なドリップコーヒーが自動抽出できるものである。因みに、微粉の混入を防止するだけであれば、ペーパーフィルタを用いても良いが、その場合にはフィルタの素材である紙、例えばリグニン等の異物の匂いや味がするため、ペーパーフィルタを敬遠する人もいるほどである。もちろん、金属フィルタ自体は従来から存在しているが、従来の金属フィルタは、パンチングで通過孔を開口するため、目開きが比較的大きく、微粉の混入は避けられなかった。
またペーパーフィルタでは、金属フィルタのように繰り返し使用することができず、抽出の都度、フィルタの交換・廃棄を要する点が問題であった。もちろん、金属フィルタであれば、上述したように、うま味成分であるコーヒー豆のオイルを充分にドリップ抽出することができるものである(紙や布製のフィルタを使った従来のドリップ抽出に比べて)。
このように、本実施例では、金属フィルタを用いながらも、微粉の混入を防止し、本格的なドリップコーヒーを抽出できるものである。
次に、ミルク供給経路(自動洗浄区間)L7bの洗浄態様について図2・図8に基づき説明する。
まずミルク供給時には、ミルク供給経路L7bが冷蔵室側(L7a)に接続されており、洗浄経路L9とは接続されていないため、洗浄時には切替弁CVの切り替え操作でミルク供給経路L7bを洗浄経路L9と接続する。
また洗浄経路L9では、湯供給バルブV9bオフ、原液供給バルブV9aオンの操作(設定)が行われる。
その後、蒸気接触経路L8の蒸気供給バルブV8オンで蒸気ボイラ22からベンチュリバルブVVに蒸気を流し、ベンチュリの吸引作用によって洗剤原液をミルク供給経路L7b(つまり切替弁CV〜ノズル41)に導入して、ある程度満たす(例えば5cc程度であり、ミルク供給経路L7b全体を洗剤原液で満たすのではない)。
このように、本実施例においては、ミルクを吸引するベンチュリバルブVVによって洗剤原液の吸引も行うことが特徴の一つである。すなわち、ミルクの吸引のみならず洗剤原液の吸引においても別途、ポンプを要することなく行えるため、極めて合理的であり、メンテナンスも行い易いものとなる。
そして、規定量の洗剤原液をミルク供給経路L7bに導入したら、蒸気供給バルブV8をオフし、蒸気ボイラ22からの蒸気供給を停止する。これによりベンチュリの吸引作用が解除され、洗剤原液の導入も停止する。
次いで、原液供給バルブV9aをオフするとともに湯供給バルブV9bをオンするものであり、これにより蒸気ボイラ22の圧力によって、ボイラ底部から湯がミルク供給経路L7bに送り込まれる(例えば50〜100cc程度であり、ミルク供給経路L7b全体を湯で満たすのではない)。
ミルク供給経路L7bに送り込まれた湯は、事前に導入されていた洗剤原液と混合する。なお、洗剤原液としては水(湯)とほぼ同じ粘性、比重等を有したものが、湯と混合し易く、洗浄効果にも優れ、好ましいものである。
上記のようなミルク供給経路L7bへの洗剤原液の移送(導入)と湯の移送とを、少量ずつ交互に繰り返すことで、ミルク供給経路L7b内で洗剤原液と湯が充分に撹拌・混合される。また、この撹拌・混合によって、ミルク供給経路L7b内が洗浄され、経路内にこびりついたミルクカス等も管路から効果的に剥離・除去されるものである。
そして、このような処理後、最終的に原液供給バルブV9aをオフするとともに湯供給バルブV9bをオンして、ミルク供給経路L7bにすすぎ用の湯を流し(比較的多量)、ミルク供給経路L7b中において除去したミルクカスや洗剤分等をノズル41から排出するものである。
なお、本実施例において洗浄されるミルク供給経路L7bは、上述したように切替弁CV〜ノズル41であり、ミルクパックに差し込んだミルク汲み上げ管〜切替弁CVまでの区間(つまりL7a)は洗剤による自動洗浄はできないため、この区間はミルク(ミルクパック)の補充時にオペレータによる人手の洗浄となる。しかし、以前に比べれば、ミルク汲み上げ管を一度洗った後、洗浄用ボトルに差し込む作業も要らず、また洗浄溶液を作る作業もなく、格段に人手による作業を減少させ、ヒューマンエラーの可能性を極力低減させることができるものである。もちろん、ミルク(ミルクパック)の補充時に、ミルク汲み上げ管〜切替弁CVまでの管路(L7a)を、全て交換するようにすれば(いわゆるバッチ交換)、ヒューマンエラーの可能性は、ほぼ解消することができる。
また、本実施例では、一例として上記図1に併せ示すように、原液タンクTを冷蔵室の下部に設けるようにしており、このタンクには洗剤原液のみを収容するものである。すなわち、本実施例では、このようなタンクに洗剤原液を薄めるための水を収容する必要がないため、原液タンクTの小型化が図れ、冷蔵室やコーヒーマシンA全体の小型化をも達成できるものである。もちろん、原液タンクTは必ずしも、冷蔵室の下部に設ける必要はなく、他の場所に設けることも可能である。
次に、洗浄経路L9や洗浄態様の改変例について説明する。
例えば、上記図8に併せ示すように、原液供給バルブV9aの代わりにチュービングポンプTPを設けることが可能である。この場合、ミルクの吸い上げ(移送)は基本の実施例で述べたようにベンチュリバルブVVで行うが、洗剤原液の吸い上げ(移送)は当該チュービングポンプTPで行うものである。従って洗浄時に、ベンチュリバルブVVは、ただの管路として作用し、このため蒸気供給バルブV8も作動させないものである。
なお、洗浄湯供給経路L9bからミルク供給経路L7bに湯を流す際には、当然、チュービングポンプTPを停止させるが、当該ポンプに嵌められたチュービングチューブ(ポンピングチューブ)は、常にローラで少なくとも一箇所がピンチされているため、原液タンクT側への湯の流入は無いものである(逆流も生じない)。
また、例えば図9に示すように、原液/湯合流部31には、別途ベンチュリバルブVV′を設けることが可能であり、これは蒸気ボイラ22からの湯(圧湯)の供給、つまり湯供給バルブV9bオンで、当該ベンチュリバルブVV′に湯を流すことにより、このベンチュリの吸引作用を利用して原液タンクTから洗剤原液を吸引する態様である。このため、ここでは洗剤原液と湯を交互にミルク供給経路L7bに送り込むのではなく、ベンチュリバルブVV′でこれらを混合し、この混合溶液をミルク供給経路L7bに送り込む態様となる。従って、この場合も洗剤原液の移送時には、ベンチュリバルブVVは、ただの管路として作用し、蒸気供給バルブV8も作用させないものである。
もちろん、この場合もミルクの吸い上げ(移送)はベンチュリバルブVVで行うものであり、この点は上記チュービングポンプTPで洗剤原液を移送する改変例と似ている。
なお、蒸気ボイラ22の底部から得る湯の温度、つまり洗剤原液と混合させる湯の温度は、一例として90〜95℃程度である。一方、洗剤原液の最も洗浄効果の高い効率的な温度は、一例として70〜80℃程度である。このためミルク供給経路L7bの洗浄効果をより高めたい場合には、蒸気ボイラ22の底部から得る湯に、水を加えて湯温を下げることが考えられる(ただし、実使用上は、この程度の温度差なら洗浄効果にほとんど差異がないとも言われている)。
具体的には、上記図9に併せ示すように、給水タンク21から蒸気ボイラ22に水を供給する給水バルブV1を三方弁(切替弁)とし、ミルク供給経路L7bを洗浄する際には当該バルブの切り替え操作で、この三方弁(給水バルブV1)から洗浄湯供給経路L9b(蒸気ボイラ22の底部から湯を得る経路)に水を送り込み(合流させ)、洗剤原液と混合する湯の温度を下げることが可能である。
また蒸気ボイラ22の底部から得る湯の温度を下げてから洗剤原液と混合する他の手法としては、例えば図10に示すように、洗浄湯供給経路L9bに洗浄湯貯留タンクHTを設けることが可能である。
ここで洗浄湯貯留タンクHTは、単に湯冷ましを生成するというものではなく、洗浄時には当該タンクで冷ました湯と、蒸気ボイラ22から送られてくる高温湯とを混ぜ合わせ、ほぼ70℃程度の湯にしてからミルク供給経路L7bに移送するというものである(温度管理手法)。
これにより、洗剤原液と混合させる洗浄湯の温度を、最適な洗浄効果温度に調整する(下げる)ことができるものである。
本発明のコーヒーマシンは、例えば紅茶や緑茶などを生成する装置(言わばティーマシン)等と組み合わせて市場に提供することが可能である。また、他にもココア等、多種多様の飲料メニューを販売する飲料ディスペンサとして市場に提供することも可能である。従って本発明のコーヒーマシンは、エスプレッソコーヒーとドリップコーヒーとを共に本格的な味わいで提供する種々の飲料ディスペンサに適用することができる。
A コーヒーマシン
1 ブリュワー部
2 湯/蒸気生成部
3 ミルク生成部
4 注出部

1 ブリュワー部
11 抽出シリンダ
12 コーヒー粉供給機構
13 カス排出機構

11 抽出シリンダ
15 シリンダ本体
16 上部ピストン
17 下部ピストン

16 上部ピストン
161 Oリング
162 フィルタ

17 下部ピストン
171 Oリング
172 フィルタ
SC スクリーン
SC1 一層目スクリーン
SC2 二層目スクリーン
SC3 三層目スクリーン
HC 補強部材
h 通過孔

12 コーヒー粉供給機構
121 ホッパ(エスプレッソ用)
122 グラインダ(エスプレッソ用)
123 ホッパ(ドリップ用)
124 グラインダ(ドリップ用)
125 スライダ

13 カス排出機構
131 プッシュアーム
132 回動アーム
133 シュート
134 回収ボックス

2 湯/蒸気生成部
21 給水タンク
22 蒸気ボイラ
23 湯ボイラ
24 流量計

22 蒸気ボイラ
221 ヒータ
222 温度センサ
223 レベルセンサ
224 安全弁

23 湯ボイラ
231 ヒータ
232 温度センサ

3 ミルク生成部
31 原液/湯合流部

4 注出部
41 ノズル
411 コーヒー液注出口
412 湯注出口
413 ミルク注出口

W コーヒー粉
W1 コーヒーカス
C カップ
T 原液タンク
HT 洗浄湯貯留タンク

L1 給水経路
L1′ 給水経路
L2 湯供給経路
L3 圧力調整経路
L4 抽出経路
L5 ドレン経路
L6 エア供給経路
L7 ミルク供給経路
L7a ミルク供給経路(非自動洗浄区間)
L7b ミルク供給経路(自動洗浄区間)
L8 蒸気接触経路
L9 洗浄経路
L9a 原液供給経路
L9b 洗浄湯供給経路
L10 湯注出経路

V1 給水バルブ
V2 湯供給バルブ
V3 エア開放バルブ
V4 抽出バルブ
V5 ドレンバルブ
V6 逆止弁
V8 蒸気供給バルブ
V9a 原液供給バルブ
V9b 湯供給バルブ
V10 湯供給バルブ
VV ベンチュリバルブ
VV′ ベンチュリバルブ
CV 切替弁
FV 泡立てバルブ
TP チュービングポンプ

M1 給水ポンプ
M2 昇降モータ
M3 昇降モータ
M4 エアポンプ
M5 エアポンプ
M6 カス排出モータ
M7 調整モータ

Claims (7)

  1. 主にコーヒー液の抽出を担うブリュワー部と、
    ミルクを冷蔵室で保存するとともに、ここから取り出したミルクを飲料メニューに応じて適宜の状態に仕立てるミルク生成部とを具え、
    ミルクの添加を要するコーヒー飲料が淹れられるようにしたコーヒーマシンにおいて、
    前記ミルクを冷蔵室からカップ側に移送するミルク供給経路には、当該経路の途中から洗剤原液または/および湯を送り込んで洗浄する洗浄経路が合流するように形成され、
    この洗浄経路は、ミルク供給経路に洗剤原液を送る原液供給経路と、洗浄用の湯を送る洗浄湯供給経路とを具えて成ることを特徴とする、ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン。
  2. 前記ミルク供給経路の洗浄にあたっては、当該経路への洗剤原液の供給と湯の供給とを交互に行って、当該経路中で洗剤原液と湯の混合を図るものであり、この混合によって当該経路中に付着したミルクカスの剥離・除去を図るようにしたことを特徴とする請求項1記載の、ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン。
  3. 前記原液供給経路には、洗剤原液を貯留する原液タンクが設けられることを特徴とする請求項1または2記載の、ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン。
  4. 前記洗浄湯供給経路には、洗浄用の湯を貯留する洗浄湯貯留タンクが設けられることを特徴とする請求項1、2または3記載の、ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン。
  5. 前記ミルク供給経路と洗浄経路との接続部には切替弁が設けられ、この切替弁の切り替え操作によってミルク供給経路の洗浄時にはミルク供給経路の注出部〜切替弁の区間が洗浄経路に接続される一方、ミルク供給時には当該区間が、ミルクを低温貯蔵する冷蔵室側に接続されることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の、ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン。
  6. 前記ミルク供給経路には、当該経路の途中から蒸気を送り込んでミルクと接触させる蒸気接触経路が形成され、また両経路の接続部にはベンチュリバルブが設けられるものであり、このベンチュリバルブに送り込む蒸気の作用でミルクを冷蔵室から注出部に向けて移送するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の、ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン。
  7. 前記ミルク供給経路に洗剤原液を移送する際には、前記ベンチュリバルブの吸引作用によって送り込むようにしたことを特徴とする請求項6記載の、ミルク供給経路の自動洗浄性を高めたコーヒーマシン。
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