JP2015038864A - マイクロヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】熱応力を抑制することができるマイクロヒータを提供する。【解決手段】互いに平行になるように配置された一対の配線20と、前記一対の配線20の一端同士を接続する折り返し部22とを有するヒータ配線部18を複数備え、前記複数のヒータ配線部18は前記配線20の他端同士が接続部24において接続されており、前記折り返し部22が自由端であることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、マイクロヒータに関するものである。
マイクロヒータは、ガスセンサ、流量センサ、湿度センサ、熱式加速度センサ、アクチュエータなどの各種デバイスに用いられている。例えば、ガスセンサは、検知部に付着したガスを揮発させるため、マイクロヒータを備える。このようなマイクロヒータとしては、矩形状の貫通穴が形成された基板に、ジグザグ形状を有する白金膜の連続部の裏面が露出するように設けられたマイクロヒータが開示されている(例えば、特許文献1)。また、支持体の表面に形成された絶縁膜に設けられたマイクロヒータが開示されている(例えば、特許文献2)。さらに、基板上に凹部と凸部とが互い違いに配置された矩形波状に形成されたマイクロヒータが開示されている(例えば、特許文献3)。
特開2007-64865号公報 特開2011-80809号公報 特開2012-107999号公報
しかしながら、上記特許文献1に係るマイクロヒータは、連続部の両端が基板に接続されているため、熱変化が加わった時に生じる変形を妨げるように熱応力が発生する。したがって上記熱応力が白金膜の許容応力を超えた場合、マイクロヒータは、破壊してしまうという問題がある。同様に、上記特許文献2及び3に係るマイクロヒータは、熱変化が加わった時に、自由膨張あるいは自由収縮し得るように形成されていないため、熱応力が発生する。したがってこれらマイクロヒータは、熱応力により破壊してしまうという問題がある。
そこで本発明は、熱応力を抑制することができるマイクロヒータを提供することを目的とする。
本発明に係るマイクロヒータは、互いに平行になるように基板上に配置された一対の配線と、前記一対の配線の一端同士を接続する折り返し部とを有するヒータ配線部を複数備え、前記配線は、前記折り返し部を自由端とする片持ち梁構造であることを特徴とする。
本発明によれば、マイクロヒータは、熱変化によって生じる変形を拘束しないように配線を片持ち梁構造としたので、熱応力を抑制することができる。
第1実施形態に係るマイクロヒータの全体構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係るヒータ層の構成を示す平面図である。 図3Aは図2におけるA−A端面図、図3Bは図2におけるB−B端面図である。 第1実施形態に係る配線の製造方法を段階的に示す縦断面図であり、図4Aは基板を用意した段階、図4Bはホトレジストを形成した段階、図4Cは金属膜を形成した段階、図4Dホトレジストを除去した段階、図4Eは基板の一部を除去した段階を示す図である。 第2実施形態に係る配線の構成を示す縦断面図である。 第2実施形態に係る配線の製造方法を段階的に示す縦断面図であり、図6Aは基板にホトレジストを形成した段階、図6Bは基板の一部を除去した段階、図6Cは基板に酸化膜を形成した段階、図6Dは酸化膜上にホトレジストを形成した段階、図6Eは金属膜を形成した段階、図6Fはホトレジストを除去した段階、図6Gは基板の一部を除去した段階を示す図である。 第3実施形態に係るヒータ層の構成を示す平面図である。 第4実施形態に係るヒータ層の構成を示す平面図である。 第4実施形態に係る配線の製造方法を段階的に示す縦断面図であり、図9Aは基板表面に酸化膜を形成した段階、図9Bは酸化膜上にホトレジストを形成した段階、図9Cは金属膜を形成した段階、図9Dはホトレジストを除去した段階、図9Eは基板の一部を残し基板をハーフダイシングした段階、図9Fは酸化膜をエッチングにより除去した段階、図9Gは基板の一部をエッチングにより除去した段階、図9Hは回路基板に実装した段階を示す図である。 第4実施形態に係るヒータ層の熱分布を示す図である。 熱分布の測定に用いた第1実施形態に係るヒータ層の構成を示す平面図である。 図11に示すヒータ層の熱分布を示す図である。 第4実施形態に係るヒータ層の消費電力特性を示すグラフである。 図11に示すヒータ層の消費電力特性を示すグラフである。 変形例に係る接続部の構成を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
1.第1実施形態
(全体構成)
本発明の第1実施形態に係るマイクロヒータについて説明する。図1に示すように、マイクロヒータ10Aは、基板12Aと、基板12A上に形成されたヒータ層14Aとを備える。基板12Aは、絶縁体で形成され、特に限定されないが、例えば平面視矩形状のSiO基板を用いることができる。
ヒータ層14Aは、発熱体材料で形成されている。本実施形態の場合、ヒータ層14Aは、金や白金などの金属膜で形成され、電極16と、ヒータ部17とを有する。ヒータ層14Aは、2個の電極16の間に配置された1個のヒータ部17の組み合わせを2個備える。電極16は、基板12Aの四隅にそれぞれ各1個(合計4個)形成されている。ヒータ部17は基板12Aのほぼ中央に配置されており、端部において電極16と接続されている。ヒータ部17は、複数(本図の場合5個)のヒータ配線部18が一体に形成されている。基板12Aは、ヒータ配線部18同士が向き合う部分を中心として、ヒータ配線部18と基板12A表面との間に隙間を形成し得るように溝(本図には図示しない)が形成されている。
ヒータ配線部18は、図2に示すように、一対の配線20と、一対の配線20同士を一端において接続する折り返し部22と、配線20の他端に形成された接続部24とを有する。配線20は、直線状に形成されている。一対の配線20は、2本の配線20が所定の間隔を空けて平行に配置されている。折り返し部22は、一対の配線20に対し直交する線材で形成されており、一対の配線20の一端において配線20と一体に形成されている。本図の場合、折り返し部22は直線状に形成されているが、これに限られず、半円弧状に形成されていてもよい。
隣り合うヒータ配線部18同士は、配線20が平行になるように配置されている。接続部24は、配線20の他端において隣り合うヒータ配線部18同士を接続する。接続部24は、配線20と一体に形成されている。これにより、ヒータ部17は、隣り合うヒータ配線部18同士が接続部24で接続されている。ヒータ部17の幅方向の両端に配置されたヒータ配線部18の外側の配線20の他端は、それぞれ電極16と一体に接続されている。
ヒータ部17は、折り返し部22の方が接続部24に比べ電気抵抗が大きくなるように形成されている。本実施形態の場合、折り返し部22は、接続部24に比べ線幅が狭くなるように形成されている。マイクロヒータ10Aは、折り返し部22同士を突き合わせるように2個のヒータ部17を配置して形成されている。
図3に示すように、配線20は基板12A表面との間に所定の間隔を空けて形成されている(図3A)。折り返し部22は、配線20と同様に基板12A表面との間に所定の間隔を空けて形成されている。基板12Aは、ヒータ配線部18の接続部24を支持する支持部26Aが形成されている(図3B)。このようにヒータ配線部18は、折り返し部22が自由端であり、接続部24が支持部26Aによって支持される支持端である。したがって配線20は、片持ち梁構造を有する。
(配線の製造方法)
次に配線20の製造方法を、図4を参照して説明する。なお、説明の便宜上、配線20を1個作製する場合について説明する。まず、SiOで形成された基板12Aを用意する(図4A)。次いで図4Bに示すようにホトレジスト28を選択的に形成する。その後、図4Cに示すように、例えばスパッタ法により金属膜30を形成する。次いで、ホトレジスト28をアセトンなどの有機溶媒を用いて除去する。同時にホトレジスト28上に形成された金属膜30もリフトオフにより除去される(図4D)。これによりヒータ層14Aが形成される。次いで形成された開口部31の基板12Aを例えばフッ酸によるエッチングにより除去して溝32を形成する(図4E)。これにより本実施形態に係る片持ち梁構造の配線20を形成することができる。
(作用及び効果)
上記のように構成されたマイクロヒータ10Aは、電極16間に電力が供給されると、ヒータ部17が電気抵抗によって加熱される。ヒータ部17は、折り返し部22の方が接続部24に比べ電気抵抗が大きくなるように形成されている。したがってマイクロヒータ10Aは、折り返し部22を中心に温度が高くなる。
このように加熱されると、ヒータ配線部18は熱膨張する。すなわち配線20が長手方向に膨張する。本実施形態の場合、配線20は、片持ち梁構造を有するので、自由膨張する。そうするとヒータ配線部18は、加熱によって熱応力が生じない。
マイクロヒータ10Aは、電極16間に供給される電力を停止すると、ヒータ部17が次第に冷却される。冷却によって、ヒータ部17は熱収縮する。すなわち配線20が長手方向に収縮する。本実施形態の場合、配線20は、片持ち梁構造を有するので、自由収縮する。そうするとヒータ配線部18は、冷却によって熱応力が生じない。
上記のようにマイクロヒータ10Aは、熱変化によって生じる変形を拘束しないように配線20を片持ち梁構造としたので、熱応力を抑制することができる。さらにマイクロヒータ10Aは、配線20を平行に配置し、さらに折り返し部を突き合わせるように2個のヒータ部17を配置したことにより、発熱箇所を集中することができるので、効率的に加熱することができる。このように構成されたマイクロヒータ10Aは、ガスセンサ、流量センサ、湿度センサ、熱式加速度センサ、アクチュエータなどの各種デバイスに用いることができる。
2.第2実施形態
次に第2実施形態に係るマイクロヒータについて説明する。本実施形態に係るマイクロヒータは、配線の形状のみが上記第1実施形態と異なる。本実施形態の場合、図5に示すように配線34の断面がV字状に形成されている。このように構成された配線34の製造方法を、図6を参照して説明する。
まず、図6Aに示すように、Si基板12Bを用意し、基板12B上にホトレジスト36を選択的に形成する。その後、図6Bに示すように、異方性エッチングにより、開口部37の基板12Bの一部を除去し、溝38を形成する。次いで、ホトレジスト36をアセトンなどの有機溶媒を用いて除去した後、熱酸化により基板12B表面に酸化膜40を形成する(図6C)。その後、図6Dに示すように、基板12B上にホトレジスト42を選択的に形成する。次いで、図6Eに示すように、例えばスパッタ法により金属膜44を形成する。次いで、ホトレジスト42をアセトンなどの有機溶媒を用いて除去する。同時にホトレジスト42上に形成された金属膜44もリフトオフにより除去される(図6F)。これによりヒータ層14Bが形成される。次いで形成された開口部45の基板12Bの一部を例えばフッ酸によるエッチングにより除去し、溝46を形成する(図6G)。これにより本実施形態に係る断面がV字形状の配線34を形成することができる。
本実施形態の場合、配線34を片持ち梁構造としたから、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに本実施形態の場合、配線34は、断面がV字形状を有することにより、配線34の曲げ強度を大きくすることができる。
本実施形態では、配線34の断面をV字形状とする場合について説明したが、本発明はこれに限られず、例えば断面をU字形状としてもよい。
3.第3実施形態
次に第3実施形態に係るマイクロヒータについて説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、マイクロヒータ10Cは、基板12Aと、基板12A上に形成されたヒータ層14Cとを備える。ヒータ層14Cは、電極48と、複数のヒータ配線部50を有するヒータ部51とを備える。ヒータ層14Cは、2個の電極48の間に配置された1個のヒータ部51を有する。電極48は、基板12Aの対向する側辺にそれぞれ1個ずつ形成されている。ヒータ部51は基板12Aのほぼ中央に配置されており、端部において電極48と接続されている。ヒータ部51は、複数(本図の場合5個)のヒータ配線部50が一体に形成されている。
ヒータ配線部50は、直線状の複数の配線52と、当該配線52同士を一端で接続する折り返し部56とを有する。隣り合うヒータ配線部50同士は、配線52が平行になるように配置されている。配線52の他端において隣り合うヒータ配線部50同士が折り返し部56で接続されている。これによりヒータ部51は、配線52がジグザグ状に接続されて形成されている。
本実施形態の場合、ヒータ配線部50は、配線52が基板12Aに形成された支持部(図示しない)によって所定箇所58が支持されている。折り返し部56は、基板12A表面との間に所定の間隔を空けて形成されている。このようにヒータ配線部50は、折り返し部56が自由端である。したがって配線52は、片持ち梁構造を有する。
上記のように本実施形態に係るマイクロヒータは、配線52を片持ち梁構造としたから、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
4.第4実施形態
次に第4実施形態に係るマイクロヒータについて説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、マイクロヒータ10Dは、基板12Cと、基板12C上に形成されたヒータ層14Dとを備える。ヒータ層14Dは、電極62と、複数のヒータ配線部50を有するヒータ部64とを備える。
ヒータ層14Dは、2個の電極62の間に1個のヒータ部64を配置して形成されている。ヒータ部64は、端部において連結部66を介して電極62と接続されている。ヒータ部64は、複数(本図の場合4個)のヒータ配線部50が一体に形成されている。基板12Cは、ヒータ配線部52と基板12C表面との間に隙間を形成し得るように溝(本図には図示しない)が形成されている。
ヒータ配線部50は、直線状の複数の配線52と、当該配線52同士を一端で接続する折り返し部56とを有する。隣り合うヒータ配線部50同士は、配線52が平行になるように配置されている。配線52の他端において隣り合うヒータ配線部50同士が別の折り返し部56で接続されている。これによりヒータ部64は、配線52がジグザグ状に接続されて形成されている。ヒータ部64の幅方向の両端に配置されたヒータ配線部50の外側の配線52の他端は、それぞれ連結部66を介して電極62と一体に接続されている。
連結部66は、ヒータ部64において生じた熱が電極62側へ伝達するのを抑制するため、前記ヒータ部64を前記電極62から所定距離だけ離れた位置に保持するように形成されている。また連結部66は、連結部66自体が発熱するのを抑制するように、電極62からヒータ部64に向かって先細形状に形成されている。
本実施形態の場合、連結部66は、第1連結部68と第2連結部70とで構成されている。連結部66は、第1連結部68の幅が第2連結部70よりも太く形成されている。連結部66は、電極62側から第1連結部68、第2連結部70の順に配置されている。
上記のように構成されたマイクロヒータ10Dは、上記第1実施形態と同様に作製することができる。また、酸化膜を表面に備えたSi基板を用いても作製することができる。以下に酸化膜を表面に備えたSi基板を用いた配線の製造方法を、図9を参照して説明する。なお、説明の便宜上、配線を1個作製する場合について説明する。
まず、表面に酸化膜72を有するSi基板12Cを用意する(図9A)。次いで図9Bに示すようにホトレジスト74を選択的に形成する。その後、図9Cに示すように、例えばスパッタ法により金属膜76を形成する。金属膜76としては、Si基板12C側に形成されるTi膜と、表面側に形成されるPt膜とで構成することができる。膜厚は、特に限定されないが、例えば、Ti:20nm、Pt:300nmとすることができる。
その後、図9Dに示すように、ホトレジスト74をアセトンなどの有機溶媒を用いて除去する。同時にホトレジスト74上に形成された金属膜76もリフトオフにより除去される。これによりヒータ層14D及び開口部77が形成される。次いで、基板12Cの一部を残し、当該基板12Cをダイシングする(図9E)。
次いで、開口部77の酸化膜72をCF4によるドライエッチングにより除去する(図9F)。さらにSF6によるドライエッチングにより開口部77のSi基板12Cを除去して溝78を形成する(図9G)。その後、例えば1000℃、1時間の条件で金属膜76に対し熱処理をする。
最後に基板12Cを分割することにより得られたマイクロヒータ10Dは、ワイヤボンディングにより回路基板80上の電極に接続して、回路基板80に実装する(図9H)。
上記のように構成されたマイクロヒータ10Dは、配線52を片持ち梁構造としたから、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態に係るマイクロヒータ10Dは、連結部66が、ヒータ部64を電極62から所定距離だけ離れた位置に保持するように形成されているので、ヒータ部64において生じた熱が電極62側へ伝達するのを抑制することができる。
また、連結部66は、電極62からヒータ部64に向かって先細形状に形成されていることにより、連結部66自体が電極62側において発熱するのを抑制する。
したがってマイクロヒータ10Dは、電極62とヒータ部62の間に形成された連結部が、ヒータ部64において生じた熱の逃げを防ぐと共に、連結部66自体が発熱するのを抑制するように形成されているので、より効率的にヒータ部64を加熱することができる。
上述した本実施形態に係るマイクロヒータ10Dの製造方法の手順にしたがって、本実施形態に係るマイクロヒータ10Dを作製した。当該マイクロヒータ10Dのヒータ部64は、約100μmとした。配線部52の太さは6μmとした。第1連結部68は、幅を18μm、長さを50μmとした。第2連結部70は、幅を12μm、長さを50μmとした。このマイクロヒータ10Dの熱分布を測定した結果を図10に示す。本図から、ヒータ部64のみ温度上昇が認められ、電極62は温度上昇が認められない。このことから、マイクロヒータ10Dは、ヒータ部64のみが加熱されており、連結部66が加熱されていないことが確認できる。このことからマイクロヒータ10Dは、連結部66を備えることにより、ヒータ部64で生じた熱が電極62側へ伝達するのを抑制できるといえる。また、連結部66は、電極62からヒータ部64に向かって先細形状に形成されていることにより、連結部66自体が発熱するのを抑制できるといえる。
因みに、図11に示すように、連結部66を備えていないマイクロヒータ10Eも同様の手順で作製した。本図の場合、ヒータ部82を2個備える。本図のマイクロヒータ10Eのヒータ部82は、約200μmとした。このマイクロヒータ10Eの熱分布を測定した結果を図12に示す。本図から、電極83付近の温度が高くなっていることが分かる。このことから、連結部66を備えていないマイクロヒータ10Eは、ヒータ部82の熱が電極83を介して周囲に拡散しているといえる。
次に、本実施形態に係るマイクロヒータ10Dの温度特性を調べた。その結果を図13に示す。図13は、縦軸が温度(℃)、横軸が所費電力(mW)を示す。本図から本実施形態に係るマイクロヒータ10Dは、400℃に達するのに必要な電力が9.9mWであることがわかった。
一方、連結部66を備えていないマイクロヒータ10E(図11)の場合、図14に示すように、400℃に達するのに必要な電力が36mWであることがわかった。
両者は、ヒータ部の面積が異なるので、単純に比較できないものの、本実施形態に係るマイクロヒータ10Dは、連結部66を備えていないマイクロヒータ10Eに比べ、加熱効率が高いといえる。
上記実施形態では、電極が2個の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、3個でもよい。以下に電極の個数、連結部の長さと、消費電力の関係について調べた結果を説明する。
表1に示すように本実施形態に係るマイクロヒータ10Dに相当する4種類の試料を作製した。No.1の試料は、電極が3個、連結部が短いマイクロヒータである。No.2の試料は、上述した熱分布及び温度特性を測定したマイクロヒータと同様であり、電極が2個、連結部が長いマイクロヒータである。No.3の試料は、電極が2個、連結部が短いマイクロヒータである。No.4の試料は、電極が3個、連結部が長いマイクロヒータである。各試料の詳細な仕様は、表1に示す通りである。各試料について400℃に到達するまでの消費電力を測定した。なお表1に示す結果は、No.1の試料が9個、No.2の試料及びNo.3の試料が10個、No.4の試料が8個のマイクロヒータの平均値である。
Figure 2015038864
表1の結果から、No.1の試料とNo.4の試料、No.2の試料とNo.3の試料を比較すると、連結部が長い方がより消費電力が小さいことが分かる。またNo.1の試料とNo.3の試料、No.2の試料とNo.4の試料を比較すると、電極は少ない方がより消費電力が小さいことが分かる。さらに電極の個数よりも連結部の長さの方が、消費電力を小さくするための寄与率が高いことが分かった。
5.変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、支持部は、ヒータ配線部を支持する場合について説明したが、本発明はこれに限られない。図15に示す基板12Aに形成された支持部26Bは、ヒータ配線部60と接触していない。本変形例の場合、支持部26Bは、ヒータ配線部60が変形したときにはじめてヒータ配線部60と接触し、当該ヒータ配線部60を支持し得るように形成される。これにより支持部26Bは、ヒータ配線部60の変形量を許容範囲に止め、破壊を防止することができる。
上記実施形態では、基板が、SiO基板または、酸化膜を備えたSi基板である場合について説明したが、本発明はこれに限らず樹脂で形成してもよい。基板は樹脂で形成することにより、耐腐食性を向上することができる。また樹脂は、SiO基板または、酸化膜を備えたSi基板に比べ、熱伝導性が低いので、ヒータ部で生じた熱の拡散を抑制することができる。また基板を樹脂で形成することにより、SiO基板または、酸化膜を備えたSi基板にくらべ、製造工程を簡略化することができる。
上記第4実施形態の場合、連結部は、幅が段階的に細くなるように構成した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、連結部は、平面視で三角形状に形成してもよい。
10A マイクロヒータ
12A 基板
18 ヒータ配線部
20 配線
22 折り返し部
24 接続部

Claims (11)

  1. 互いに平行になるように基板上に配置された一対の配線と、
    前記一対の配線の一端同士を接続する折り返し部と
    を有するヒータ配線部を複数備え、
    前記配線は、前記折り返し部を自由端とする片持ち梁構造である
    ことを特徴とするマイクロヒータ。
  2. 前記基板は、前記ヒータ配線部に対向する位置に前記ヒータ配線部を支持し得る支持部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のマイクロヒータ。
  3. 前記配線は、長手方向に直交する縦断面において、中央が凹状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロヒータ。
  4. 前記ヒータ配線部は、隣り合う前記ヒータ配線部と接続する接続部を有し、
    前記基板は、前記接続部を支持し得る支持部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロヒータ。
  5. 前記基板は、前記配線を支持し得る支持部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロヒータ。
  6. 前記支持部は、前記ヒータ配線部と接合していることを特徴とする請求項2記載のマイクロヒータ。
  7. 前記折り返し部が対向するように配置し、前記複数のヒータ配線部が一対形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロヒータ。
  8. 複数の前記ヒータ配線部からなるヒータ部と、
    電極と
    を備え、
    前記ヒータ部と、前記電極とを連結する連結部が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のマイクロヒータ。
  9. 前記連結部は、前記ヒータ部を前記電極から所定距離だけ離れた位置に保持するように形成されていることを特徴とする請求項8記載のマイクロヒータ。
  10. 前記連結部は、前記電極から前記ヒータ部に向かって先細形状に形成されていることを特徴とする請求項8又は9記載のマイクロヒータ。
  11. 前記基板が樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載のマイクロヒータ。
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