JP4820124B2 - 温度分布測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測温対象物表面の複数箇所における温度分布を測定する温度分布測定装置に関する。
半導体ウエハや液晶用ガラス基板等の薄板状精密基板(以下、単に「基板」と称する。)の製造過程では、熱処理炉において基板に対する熱処理が施される。このような熱処理工程では基板に対する熱処理を均一に行う必要がある。そのため従来から実際に製品となる実基板と同形同材であり、かつその表面に形成された多数の凹部に対して熱電対を植設した測温用のダミー基板を用い、実基板を熱処理するのに先立って、実基板を熱処理する際の温度分布をシミュレーションする技術が知られている(例えば、特許文献1)。
ところが、特許文献1に開示されるダミー基板を使用する場合、熱電対の素線や補償用導線が基板表面から浮いた状態で多数配線されるため、熱処理炉内等での配線の引っ掛かりや絡まりが発生し易く、断線等を生じて正確な測温ができなくなるという問題があった。
一方、特許文献2では、熱電対パターン層を支持シート上に形成した転写シートを用いて基板上に熱電対パターンを転写積層することにより、熱電対温度センサを基板上に一体形成することが提案されており、かかる技術を適用すれば熱電対の素線や補償導線を基板表面に一体形成でき、上述した配線の引っ掛かりや絡まり等の問題を解消できる。
特開平11−51776号公報 特開2005−55338号公報
しかしながら、特許文献2のように基板上に熱電対パターンを一体形成した熱電対温度センサは、熱電対パターンの測温接点と終端部との間に温度差がある場合、その温度差に応じた熱起電力を出力するものである。そのため、ダミー基板等のような測温対象物の表面に複数の熱電対パターンを形成したとしても、個々の熱電対温度センサが出力する熱起電力どうしの相対的な関係が不明であることから、測温対象物表面での相対的な温度分布を求めることができないという問題がある。
一方、各熱電対温度センサを構成する熱電対パターンの測温接点若しくは終端部の絶対温度を求めることにより、各熱電対温度センサが出力する熱起電力から測温対象物表面の温度分布を測定することは可能であるが、その場合には、各熱電対温度センサに対して個別に絶対温度を測定する手段を別途設ける必要があり、装置が大型化する等といった問題が生ずる。
本発明は、上述のような従来の課題を解決することを目的としてなされたものであり、測温対象物の表面上で、熱電対を構成する配線が浮いた状態となることを抑制しつつ、比較的簡単な構成で、測温対象物表面の相対的な温度分布を正確に測定できる温度分布測定装置を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明に係る温度分布測定装置が解決手段として採用したところは、測温対象物(1)の表面に異なる材料からなる第1線状パターン(2)と第2線状パターン(3) を成層し、前記線状パターン(2)(3)の互いに接合した先端部の測温接点(PB)と、互いに離間した終端部(2a,3a)との温度差により生じる起電力を該終端部から出力する熱電対温度センサ(7)を構成し、前記測温接点(PB)を測温対象物(1)の表面上で離れた複数箇所の測温対象部(R1,R2,R3,R4)に配置すると共に、前記終端部(2a,3a)を測温対象物(1)の1箇所の測温基準部(R0)に集合させるように、複数の熱電対温度センサ(7)を配設した構成において、前記測温対象物(1)の表面に導電材料を成層することにより、前記熱電対温度センサ(7,…7)の終端部(2a,3a)から起電力を導出する導電パターン(4,5)を形成し、前記導電パターンは、複数の熱電対温度センサ(7,…7)に関して、測温基準部(R0)で接合された一方の終端部(2a又は3a)から延びる少なくとも1本の導電パターン(4)と、他方の終端部(3a又は2a)のそれぞれから延びる複数の導電パターン(5,…5)により構成されており、前記導電パターンの延長端を測温対象物(1)の1箇所に集合させることにより外部接続端子部(6)を構成して成る点にある。これにより、測温対象物がどのような物であっても、配線の引っ掛かりや絡まりが生ずることはなく、しかも測温基準部を基準にして各測温対象部の相対的な温度分布を測定できるようになる。
更に上記温度分布測定装置では、複数の熱電対温度センサ(7,…,7)が測温基準部(R0)から放射方向に配設されることがより好ましい。
本発明に係る温度分布測定装置によれば、測温対象物の表面に成層された第1及び第2線状パターンによって熱電対温度センサが構成され、測温対象物の表面に配設した複数の熱電対温度センサの測温接点を測温対象物の表面上で離れた複数箇所の測温対象部に配置すると共に、各熱電対温度センサを構成する線状パターンの終端部を測温対象物の1箇所の測温基準部に集合させているため、配線の引っ掛かりや絡まりが生ずることはなく、断線等の不具合を防止できると共に、線状パターンが集合する測温基準部を基準にして各測温対象部の温度分布を測定できるようになる。よって、絶対温度を測定するための手段を別途設ける必要がなく、極めて簡単な構成で、測温対象物表面の相対的な温度分布を正確に測定できる温度分布測定装置が実現される。
そして複数の熱電対温度センサにおける線状パターンのうち一方の線状パターンの終端部を測温基準部で接合した構成とすることにより、各熱電対温度センサが出力する起電力を取り出すための配線数を少なくすることができ、配線の自由度が増すという利点がある。
また測温対象物の表面に導電材料を成層することにより、複数の熱電対温度センサの起電力を導出する導電パターンを形成すると共に、該導電パターンを、複数の熱電対温度センサに関して、測温基準部で接合された一方の終端部から延びる少なくとも1本の導電パターンと、他方の終端部のそれぞれから延びる複数本の導電パターンとによって構成し、それらの導電パターンの延長端を測温対象物の1箇所に集合させることにより外部接続端子部を構成すれば、測温対象物の表面上には電線が浮いた状態で配線されることがない状態で、複数の熱電対温度センサが生ずる起電力を外部に取り出すことができるようになり、しかも測温対象物表面に形成される導電パターンの本数を少なくできる。
また複数の熱電対温度センサを測温基準部から放射方向に配設すれば、測温対象物における1箇所の測温基準部を中心にしてその周囲の相対的な温度分布を測定できるようになる。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
(温度分布測定装置の原理的構成)
図1は本発明に係る温度分布測定装置の原理的構成を示す図であり、(a)及び(b)はそれぞれ異なるタイプの構成例を示すものである。尚、図1(a)及び(b)はいずれも測温対象物の表面構成を示している。
図1(a)及び(b)に示す何れの原理的構成においても、測温対象物の温度分布を測定するため、測温対象物の表面1aに異なる材料(金属材料若しくは半導体材料)からなる第1線状パターン2と第2線状パターン3を成層配線すると共に、それら2種の線状パターン2,3の先端部を互いに接合させて測温接点PBを形成し、測温対象物の表面1aに熱電対温度センサ7をパターン形成する。これにより、熱電対温度センサ7は各線状パターン2,3の先端部(測温接点PB)と終端部2a,3aとの間に温度差がある場合、その温度差に応じた熱起電力を発生して各線状パターン2,3の終端部2a,3aから出力するように構成される。このような構成によると、測温対象物の表面1aから導線が浮いた状態で配線されることがなく、配線の引っ掛かりや絡まりが生じないという利点がある。
一方、測温対象物の表面1aには、複数の測温対象部R1,R2と、1つの測温基準部R0が設けられる。測温対象部R1,R2は測温対象物の表面温度分布を測定する際の測温接点を含む領域であり、測温対象物表面の互いに離れた位置に設けられる。また測温基準部R0は測温対象物の表面温度分布を測定する際の基準となる領域であり、測温対象物表面において測温対象部R1,R2とは異なる位置の1箇所に設けられる。そして測温対象物の表面1aには複数の熱電対温度センサ7が設けられ、各測温対象部R1,R2に対して少なくとも1個ずつの熱電対温度センサ7が配置される。
図1(a)の構成例では、複数の測温対象部R1,R2が測温対象物の表面1a上で離れた位置に配置され、測温基準部R0は複数の測温対象部R1,R2の中心位置に配置されている。そして測温対象物の表面1aに配設した複数の熱電対温度センサ7,7の測温接点PBをそれぞれ測温対象部R1,R2に配置すると共に、各熱電対温度センサ7,7を構成する線状パターン2,3の終端部2a,3aを1箇所に形成された測温基準部R0に集合させ、複数の熱電対温度センサ7,7における2種の線状パターン2,3のうち一方の線状パターン3の終端部3aを測温基準部R0の一点PAで接合したものとなっている。
ここで測温基準部R0の温度をT0、各測温対象部R1,R2の温度をそれぞれT1,T2とすると、測温対象部R1に配置された熱電対温度センサ7は温度差(T1−T0)に応じた熱起電力を発生し、測温対象部R2に配置された熱電対温度センサ7は温度差(T2−T0)に応じた熱起電力を発生する。そのため、各熱電対温度センサ7が発生する熱起電力を測定すれば、測温基準部R0の温度T0を基準にした各測温対象部R1,R2の相対的な温度を検出することができる。この際、絶対温度を測定する手段等を別途に設ける必要はない。
そして図1(a)の構成例では、複数の熱電対温度センサ7の熱起電力を外部に導出するために、測温対象物の表面1aに導電材料を成層して導電パターン4,5を形成している。導電パターン4は、各測温対象部R1,R2から導かれ、測温基準部R0の一点PAで接合された一方の終端部3aに接続して延設されたパターンであり、各測温対象部R1,R2に共通の導電パターンとして形成される。また導電パターン5は他方の線状パターン2の終端部2aに接続して延設されたパターンであり、各熱電対温度センサ7に対して個別に形成される導電パターンである。このような導電パターン4,5の形成により、測温対象物の表面1aから配線が浮くことのない状態で、各熱電対温度センサ7が生ずる起電力を外部に出力できる構成となっている。
一方、図1(b)の構成例では、測温基準部R0が複数の測温対象部R1,R2の中心位置には配置されず、測温対象部R1,R2を結ぶ直線上から離れた位置に設けられる。そしてこの場合も図1(a)と同様に、測温対象物の表面1aに配設した複数の熱電対温度センサ7,7の測温接点PBをそれぞれ測温対象部R1,R2に配置すると共に、各熱電対温度センサ7,7を構成する線状パターン2,3の終端部2a,3aを1箇所に形成された測温基準部R0に集合させた構成となっている。
また図1(b)の構成例では、複数の熱電対温度センサ7,7における2種の線状パターン2,3のうち一方の線状パターン3(31と32)が測温基準部R0外の一点PAで接合し、該一点PAから1本の結合線状パターン33として測温基準部R0に配線されている。それに対して、複数の熱電対温度センサ7,7における他方の線状パターン2はそれぞれL字状に屈曲配線されて個別に測温基準部R0へと配線されている。このような配線パターンであっても、測温基準部R0の温度T0を基準にした各測温対象部R1,R2の相対的な温度を測定することができる。
以上のように図1(a)及び(b)のいずれの構成例でも、測温対象物の表面1aに配設した複数の熱電対温度センサ7,7の測温接点PBを測温対象物の表面上で離れた複数箇所の測温対象部R1,R2に配置すると共に、各熱電対温度センサ7,7を構成する線状パターン2,3の終端部2a,3aを測温対象物表面1aの1箇所の測温基準部R0に集合させた構成であるので、測温基準部R0の温度T0を基準にした各測温対象部R1,R2の相対的な温度を測定することができ、これに基づいて測温対象物表面1aの温度分布を直ちに求めることが可能である。
(実施例)
本発明は、上述した原理的構成のうち、図1(a)に示す構成を採用しており、以下に、 本発明の温度分布測定装置の実施例について説明する。但し、以下の実施例では、測温対象物として、主に、基板の製造過程において実基板を熱処理する際の温度分布をシミュレーションするために用いられるダミー基板を使用した温度分布測定装置を例示する。
図2は、実基板が角形液晶用ガラス基板である場合に対応して形成されるダミー基板1を使用した温度分布測定装置8の平面構成を示す図であり、ダミー基板1は実基板(実際に製品となる真正な液晶用ガラス基板)と同材質で、かつ同一形状(同一肉厚、同一輪郭形状)に形成される。
測温対象物であるダミー基板1の表面1aには、複数の測温対象部R1,R2,R3,R4と、1つの測温基準部R0が設けられる。測温対象部R1,R2,R3,R4はダミー基板1の表面温度分布を測定する際の測温点を含む領域であり、ダミー基板1の表面上の互いに離れた位置に点在して設けられる。また測温基準部R0はダミー基板1の表面温度分布を測定する際に基準となる領域であり、例えばダミー基板1の表面中央の1箇所に設けられる。尚、図1では測温対象部がダミー基板周縁部の4箇所に設けられる場合を例示しているが、測温対象部はダミー基板上の複数箇所に設けられるものであればよく、その数や位置は特に限定されるものではない。また測温基準部についてもダミー基板上の少なくとも1箇所に設けられたものであればよく、その位置は特に限定されない。
そして測温基準部R0から各測温対象部R1,R2,R3,R4に対して、異なる材料からなる第1線状パターン2及び第2線状パターン3の2種類の線状パターンが配線され、それらの線状パターン2,3の先端部は各測温対象部R1,R2,R3,R4において接合し、熱電対温度センサ7を構成する。例えば、本実施形態では線状パターン2はMnを約10%ドープしたβ−FeSi2からなるケイ化鉄系P型半導体層によって形成される一方、線状パターン3はCoを約5%ドープしたβ−FeSi2からなるケイ化鉄系N型半導体層によって形成され、P型半導体パターン2及びN型半導体パターン3は測温基準部R0から各測温対象部R1,R2,R3,R4に向かってほぼ平行に配線される。これらP型半導体パターン2及びN型半導体パターン3は例えば20〜100μm程度の厚膜層としてダミー基板1の表面に成層された状態として固定される。
図3は各測温対象部R1,R2,R3,R4におけるP型半導体パターン2とN型半導体パターン3との接合状態を示す図である。図3に示す如く、測温基準部R0から導かれるP型半導体パターン2及びN型半導体パターン3の先端部は各測温対象部において一点PBで接合し、N型半導体層の上にP型半導体層が積層された状態となっている。但し、P型半導体層の上にN型半導体層を積層したものであっても構わない。これにより、接合点PBはP型半導体パターン2とN型半導体パターン3のPN接合となり、熱電対温度センサ7の測温接点を構成する。
一方、測温基準部R0においては、図2に示す如く、P型半導体パターン2の終端部2aとN型半導体パターン3の終端部3aは互いに離間した状態に配置され、非接合である。但し、これら終端部2a,3aは、熱電対温度センサ7が測温接点PBの温度を測定する際の基準部位を形成することから、終端部2aと終端部3aは互いに近接した位置に配置されることが好ましい。そして各測温対象部R1,R2,R3,R4から導かれて1箇所の測温基準部R0に集合する2種の配線パターン2,3のうちのいずれか一方の同一材料で形成された線状パターンの終端部(2a若しくは3a)が測温基準部R0の一点PAで接合した状態となる。図2においては、4本のN型半導体パターン3の終端部3aが測温基準部R0のほぼ中央の一点PAで接合する場合を例示している。そして接合点PAに対して各測温対象部R1,R2,R3,R4に共通となる導線パターン4が接続される。また測温基準部R0において、各測温対象部R1,R2,R3,R4から導かれるP型半導体パターン2の終端部2aには個別に導線パターン5が接続される。
各測温対象部R1,R2,R3,R4に配置された熱電対温度センサ7は、測温基準部R0における温度T0と、各測温対象部R1,R2,R3,R4における測温接点PBの温度T1,T2,T3,T4との間に温度差がある場合、その温度差に応じた熱起電力をそれぞれに発生して、各半導体パターン2,3に電流が流れる。導電パターン4,5は、この起電力を取り出すためにダミー基板1の表面に導電材料を成層することによって形成された導線パターンであり、ダミー基板1の周縁部の少なくとも1箇所に形成される外部接続端子部6に向けて配線される。外部接続端子部6は導電パターン4,5の延長端が1箇所に集合して形成されたものである。そして外部接続端子部6には例えば図示を省略する導線ケーブル等が配線接続され、温度分布測定装置8は外部の演算装置等に対して、各測温対象部R1,R2,R3,R4の温度と測温基準部R0の温度との温度差に基づく起電力を出力する。尚、外部接続端子部6は一般的なコネクタ等によって構成してもよい。
尚、上述の熱電対温度センサ7の構成において、P型半導体パターン2とN型半導体パターン3はそれぞれの配置を入れ替えて構成したものであってもよい。
このように温度分布測定装置8は、測温対象物となるダミー基板1の表面に熱電対パターンが成層形成されたものであるので、ダミー基板1の表面上には電線が浮いた状態で配線されることがなく、ダミー基板1を熱処理炉の内部に配置した際に、ダミー基板1に形成された配線の引っ掛かりや断線等が生じないように構成されている。
また温度分布測定装置8は、複数の熱電対温度センサ7が測温する際の基準部位をダミー基板1の1箇所の測温基準部R0に集合させており、各測温対象部R1,R2,R3,R4から測温基準部R0に配線される2種の配線パターン2,3のうちのいずれか一方が測温基準部R0の一点PAで接合する構造であるので、測温基準部R0の温度T0を基準にして各測温対象部R1,R2,R3,R4の温度T1,T2,T3,T4を測定することができ、各部の出力起電力を参照すれば、直ちにダミー基板表面上の相対的な温度分布を正確に把握できるように形成されている。そのため、各測温対象部R1,R2,R3,R4に対して設けられた熱電対温度センサ7に対して個別に絶対温度を測定するための手段を設ける必要がなく、極めて簡単な構成でダミー基板1の温度分布を測定できるものとなっている。
また更に、温度分布測定装置8では、接合点PAに各測温対象部R1,R2,R3,R4に共通となる一本の導線パターン4が接続されることから、ダミー基板1の表面上に形成される導電パターンの数を削減できるという利点もある。
そして温度分布測定装置8においては、複数の測温対象部と1つの測温基準部との間にP型半導体パターン2とN型半導体パターン3が配線されるものであればよく、その配線パターンは自由に設計することができる。また、導電パターン4,5についてもダミー基板上を自由に配線設計して外部接続端子部6まで導電パターンを延設すればよい。したがって、本実施形態の温度分布測定装置8によれば、自由なパターン形成によってダミー基板上の任意の位置を測温対象部として温度分布を測定することができ、しかもダミー基板上に電線が浮いた状態で配線されることがない。特に、測温基準部R0において複数のN型半導体パターン3に対して共通となる一本の導電パターン4が接続されるだけであるから、配線パターンを設計する際の自由度は極めて高いものとなっており、ダミー基板上に多数の測温対象部を設ける場合にも各パターンを配線し易い構成である。
また図2に示す如く、複数の熱電対温度センサ7が測温基準部R0から放射方向に配設されたパターン構造とすれば、測温基準部R0を中心にしてその周囲に同様の熱電対パターンを複数形成でき、ダミー基板1における測温基準部R0を中心にしてその周囲の相対的な温度分布を測定できるようになる。
更に本実施形態の温度分布測定装置8は、熱電対温度センサ7を上述の如く半導体温度センサとしてダミー基板1上に形成することにより、各測温対象部R1,R2,R3,R4の温度分布を測定するように構成されており、K型熱電対等の従来タイプの熱電対を使用する場合と比較すれば、より高精度に温度分布を測定できるものとなっている。図4はこれを説明するための図であり、半導体温度センサ及びK型熱電対が温度差に応じて発生する起電力の特性を示している。図4において特性曲線V1は上述の熱電対温度センサ7(半導体温度センサ)が温度差に応じて発生する起電力の特性を示しており、特性曲線V2はK型熱電対が温度差に応じて発生する起電力の特性を示している。図4から明らかなように、上述のような半導体温度センサとして構成した熱電対温度センサ7を利用すれば、温度差の変化に対する起電力の変化が極めて大きいので、測温対象部と測温基準部との温度差を高い分解能で検出することができ、高精度な温度分布測定が可能である。
このような温度分布測定装置8を製造する手法としては、例えば母材となるダミー基板1の表面に対し、P型半導体パターン2、N型半導体パターン3及び導電パターン4,5のそれぞれを転写することによって形成する手法やスクリーン印刷等によって形成する手法を採用できる。そしてダミー基板上に各パターンを厚膜形成した後、焼成・熱処理を行うことにより、温度分布測定装置8に上述の熱電対温度センサ7が形成される。したがって、温度分布測定装置8は平板状のダミー基板1の表面上に熱電対パターンを直接形成して得られるので、その製造過程においてダミー基板に多数の凹部を形成して、各凹部に熱電対を1個ずつ植設する必要がなくなり、極めて効率的に製造できるという利点がある。
尚、上記においては、半導体材料を用いて熱電対温度センサ7を構成する場合を例示したが、それに限定されるものではなく、異なる2種の金属材料を用いて熱電対パターンを形成したものであっても構わない。
以上のように、測温対象物としてダミー基板1を利用する場合には、温度分布測定装置8は熱処理炉でのダミー基板1の温度分布を高感度で正確に測定できると共に、ダミー基板1上に浮いた状態の電線が存在しないため、配線の引っ掛かりや絡まりが発生せず、各部の相対的な温度分布を正確に測定できるものである。したがってダミー基板1を用いて測定される温度分布に基づいて熱処理炉を調整することにより、ダミー基板の表面を均等な温度分布とすることができ、その後、実基板に対する熱処理を行う際、均質で良好な熱処理を行うことが可能になる。
上記においては測温対象物の一例として、実基板が角形液晶用ガラス基板である場合に対応して形成されるダミー基板を使用した場合を例示したが、例えば実基板が円盤状の半導体ウエハである場合にはそのようなは実基板(実際に製品となる真正な半導体ウエハ)と同材質で、かつ同一形状(同一肉厚、同一輪郭形状)に形成されたダミー基板が使用される。
また上記においてはダミー基板を採り上げて説明したが、上述の温度分布測定装置の基本的構成は、測温対象物がダミー基板以外のものであっても適用可能である。
例えば、熱処理炉内の温度分布を測定する場合、上述のようにダミー基板1を測温対象物として構成することもできるが、炉壁を測温対象物とすることもできる。この場合、熱処理炉の内壁面に、複数の測温対象部と、測温基準部とを設け、各測温対象部と測温基準部との間に異なる材料によって形成される2種の線状パターンを配線して複数の熱電対パターンを形成すると共に、各測温対象部に配線された2種の線状パターンを測温基準部に集合させればよい。また測温基準部において2種の線状パターンのうちいずれか一方の同一材料で形成された線状パターンを一点で接合させた構成とすれば、パターンの配線数を少なくできる。
また測温対象物は、基板の製造過程に用いられる熱処理炉内での温度分布を測定するための物に限られるのではなく、その他の物であっても構わない。即ち、測定対象物がどのような物であっても、その測温対象物の表面に複数の測温対象部と一つの測温基準部を設け、各測温対象部と測温基準部との間に異なる材料によって形成される2種の線状パターンを配線し、各測温対象部において2種の線状パターンを互いに接合させて熱電対の測温接点を形成する一方、各測温対象部に配置された熱電対温度センサの線状パターンを測温基準部に集合させることにより、測定対象物表面の温度分布を測定する温度分布測定装置を形成することができる。したがって、温度分布を測定する目的や用途に適合させた測定対象物を用いれば、その目的や用途に合った正確な温度分布を測定できる温度分布測定装置が実現される。その際、測温基準部において2種の線状パターンのうちいずれか一方の同一材料で形成された線状パターンを一点で接合させることにより、各熱電対温度センサが出力する起電力を取り出すための配線数を少なくすることができ、配線の自由度が増すという利点がある。
本発明に係る温度分布測定装置の原理的構成を示す図である。 実基板が角形液晶用ガラス基板である場合に対応して形成されるダミー基板を測温対象物として使用した温度分布測定装置の平面構成を示す図である。 各測温対象部R1,R2,R3,R4におけるP型半導体パターン(第1線状パターン)とN型半導体パターン(第2線状パターン)との接合状態を示す図である。 本実施形態における半導体温度センサと従来タイプのK型熱電対との温度に対する出力起電力を示す図である。
符号の説明
1 ダミー基板(測温対象物)
2 P型半導体パターン(第1線状パターン)
3 N型半導体パターン(第2線状パターン)
4,5 導電パターン
7 熱電対温度センサ
8 温度分布測定装置
R0 測温基準部
R1,R2,R3,R4 測温対象部
PB 接合部(測温接点)

Claims (2)

  1. 測温対象物(1)の表面に異なる材料からなる第1線状パターン(2)と第2線状パターン(3) を成層し、前記線状パターン(2)(3)の互いに接合した先端部の測温接点(PB)と、互いに離間した終端部(2a,3a)との温度差により生じる起電力を該終端部から出力する熱電対温度センサ(7)を構成し、前記測温接点(PB)を測温対象物(1)の表面上で離れた複数箇所の測温対象部(R1,R2,R3,R4)に配置すると共に、前記終端部(2a,3a)を測温対象物(1)の1箇所の測温基準部(R0)に集合させるように、複数の熱電対温度センサ(7)を配設した構成において、
    前記測温対象物(1)の表面に導電材料を成層することにより、前記熱電対温度センサ(7,…7)の終端部(2a,3a)から起電力を導出する導電パターン(4,5)を形成し、
    前記導電パターンは、複数の熱電対温度センサ(7,…7)に関して、測温基準部(R0)で接合された一方の終端部(2a又は3a)から延びる少なくとも1本の導電パターン(4)と、他方の終端部(3a又は2a)のそれぞれから延びる複数の導電パターン(5,…5)により構成されており、
    前記導電パターンの延長端を測温対象物(1)の1箇所に集合させることにより外部接続端子部(6)を構成して成ることを特徴とする温度分布測定装置。
  2. 複数の熱電対温度センサ(7,…,7)は、測温基準部(R0)から放射方向に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の温度分布測定装置。
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