JP2015035519A - Cmp用研磨液 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度及び分散安定性を得ることができるCMP用研磨液を提供することである。【解決手段】本発明のCMP用研磨液は、研磨材に用いられる研磨材粒子のランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム及びユウロピウムから選ばれる少なくとも1種類の元素と、セリウムとの含有量の合計が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、19mol%以下である球形状の研磨材粒子を含有することを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、CMP用研磨液に関する。より詳しくは、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度及び分散安定性を得ることができるCMP用研磨液に関する。
近年、加工技術の微細化の進歩によって、半導体素子(いわゆるチップ)は、その集積度の向上が図られ、また、多層配線化されている。このようなチップが採用されることにより、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やフラッシュメモリなどのメモリデバイスの記憶容量は、飛躍的に増大している。
しかし、このようなチップの集積度の向上及び多層配線化等にもかかわらず、チップのサイズが大きくなったことと、集積度の向上による微細化に伴い、チップを作製するための工程増えたことから、チップの生産コストが増加している、という問題もある。
しかし、このようなチップの集積度の向上及び多層配線化等にもかかわらず、チップのサイズが大きくなったことと、集積度の向上による微細化に伴い、チップを作製するための工程増えたことから、チップの生産コストが増加している、という問題もある。
現在、上述の問題を解決すべく、更に集積度が向上し、微細化されたチップを製造するための加工技術が研究開発されている。その加工技術の一つとして、研磨材粒子を用いるCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)技術が広く採用されている。このCMPの技術を採用することにより、例えば、チップの製造工程において、層間絶縁層やBPSG層(ボロン、リン等をドープした酸化ケイ素絶縁層)の平坦化等、多くの微細化技術が具体化された。
このような微細化技術としては、例えば、微細化素子分離(Shallow Trench Isolation)、いわゆるSTI技術が知られている。このSTI技術においては、ウェハー基板上に成層された余分な酸化ケイ素絶縁層を除去するためにCMP技術が採用されている。また、このSTI技術では、研磨を停止させるために、酸化ケイ素絶縁層の下層に研磨速度の小さいストッパー層を形成する。このストッパー層は、窒化ケイ素等によって形成され、ストッパー層の研磨速度に対する酸化ケイ素絶縁層の研磨速度の比の値が大きいことが望ましい。
一方、さらに、被研磨面の平坦性を得るために、種々の研磨材が検討されている。
従来より、CMPに用いられる研磨材粒子としてはシリカ粒子が一般的であったが、ストッパー層の研磨速度に対する酸化ケイ素絶縁層の研磨速度の比の値が小さいため、STI工程においては、当該比の値の大きな酸化セリウム粒子が用いられるようになっている。
従来より、CMPに用いられる研磨材粒子としてはシリカ粒子が一般的であったが、ストッパー層の研磨速度に対する酸化ケイ素絶縁層の研磨速度の比の値が小さいため、STI工程においては、当該比の値の大きな酸化セリウム粒子が用いられるようになっている。
例えば、特許第3335667号及び特開平9−270402号公報には、STI技術においてCMP技術が採用された工程に、研磨材粒子として酸化セリウムを使用した水系分散体を用いることにより、研磨速度が速く、しかも研磨傷が比較的少ない被研磨面を得られる研磨材が開示されている。
しかしながら、開示された方法では、例えば、トレンチ溝以外の部分の研磨残りを除去するために過剰研磨を実施すると、トレンチ溝に埋め込まれた酸化ケイ素絶縁層が研磨されて、窪み又はへこみのような構造的欠陥が発生する「ディッシング」と呼ばれる現象により、平坦化が不十分になったり、電気的な性能が劣化したりする場合がある。ディッシングの程度はトレンチ溝の幅に依存し、幅の広いトレンチ溝ではディッシングが大きくなる傾向がある。
また、開示されている酸化セリウム粒子は、従来のシリカ粒子に比べ研磨特性は優れるものの、沈降しやすい。さらに研磨特性改善のために、分散剤等の添加剤を過剰に添加すると凝集が促進され、凝集沈降が著しく分散安定性(耐久性)が低下するという大きな問題がある。
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度及び分散安定性を得ることができるCMP用研磨液を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、研磨材粒子の組成と形状の関係等について検討する過程において、特定の添加剤及び非イオン性界面活性剤、並びに特定の元素組成で球形状の研磨材粒子を含有するCMP用研磨液により、上記課題を解決することができること見出し本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.研磨材と、pKaが4〜9の範囲内の官能基を有する添加剤と、親水性部分及び親油性部分を有し、前記親水性部分が500g/mol以上の数平均分子量を有する非イオン性界面活性剤と、水と、を含むpH7以下のCMP用研磨液であって、
前記研磨材に用いられる研磨材粒子は、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びユウロピウム(Eu)から選ばれる少なくとも1種類の元素と、セリウム(Ce)との含有量の合計が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、かつ、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量の合計が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ、球形状であることを特徴とするCMP用研磨液。
前記研磨材に用いられる研磨材粒子は、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びユウロピウム(Eu)から選ばれる少なくとも1種類の元素と、セリウム(Ce)との含有量の合計が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、かつ、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量の合計が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ、球形状であることを特徴とするCMP用研磨液。
2.前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であることを特徴とする第1項に記載のCMP用研磨液。
3.前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して90mol%以上であり、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して10mol%以下であることを特徴とする第1項又は第2項に記載のCMP用研磨液。
4.研磨材と、pKaが4〜9の範囲内の官能基を有する添加剤と、親水性部分及び親油性部分を有し、前記親水性部分が500g/mol以上の数平均分子量を有する非イオン性界面活性剤と、水と、を含むpH7以下のCMP用研磨液であって、
前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して95〜100mol%の範囲内であり、かつ、球形状であることを特徴とするCMP用研磨液。
前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して95〜100mol%の範囲内であり、かつ、球形状であることを特徴とするCMP用研磨液。
5.前記研磨材粒子の粒子径の単分散度が、20.0%以下であることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載のCMP用研磨液。
本発明の上記手段により、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度及び分散安定性を得ることができるCMP用研磨液を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
すなわち、研磨材は、研磨材粒子にセリウムを含有させることで、高い研磨速度を示すことができるが、研磨材粒子の表面にエッジが存在すると、研磨の際の傷の発生につながる。そこで、研磨材粒子にセリウムを含有させ、かつ、当該研磨材粒子を球形状にすることで、高い研磨速度を維持させつつ、精密に研磨することを可能にし、ひいては、研磨傷の発生とディッシングとを抑制することができることを見出した。
本発明のCMP用研磨液は、研磨材と、pKaが4〜9の範囲内の官能基を有する添加剤と、親水性部分及び親油性部分を有し、前記親水性部分が500g/mol以上の数平均分子量を有する非イオン性界面活性剤と、水と、を含むpH7以下のCMP用研磨液であって、
前記研磨材に用いられる研磨材粒子は、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びユウロピウム(Eu)から選ばれる少なくとも1種類の元素と、セリウム(Ce)との含有量の合計が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、かつ、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量の合計が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ、球形状であることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項5までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。これにより、本発明のCMP用研磨液は、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度及び分散安定性を得ることができる。
前記研磨材に用いられる研磨材粒子は、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びユウロピウム(Eu)から選ばれる少なくとも1種類の元素と、セリウム(Ce)との含有量の合計が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、かつ、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量の合計が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ、球形状であることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項5までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。これにより、本発明のCMP用研磨液は、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度及び分散安定性を得ることができる。
さらに、本発明においては、前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であることが好ましい。これにより、研磨材粒子のセリウム含有量が、多くなり、優れた研磨速度を示す。
さらに、本発明においては、前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して90mol%以上であり、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して10mol%以下であることが好ましい。
これにより、セリウムとともに含有されるイットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量を抑制することで、球形状を維持しながら生産コストを抑えることができる。
これにより、セリウムとともに含有されるイットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量を抑制することで、球形状を維持しながら生産コストを抑えることができる。
さらに、本発明においては、前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して95〜100mol%の範囲内であり、かつ、球形状であることが好ましい。
セリウムの含有量が、95〜100mol%の範囲内である球形状の研磨材粒子を含有する研磨材は、セリウムの割合が高いため、速い研磨速度が得られる。
セリウムの含有量が、95〜100mol%の範囲内である球形状の研磨材粒子を含有する研磨材は、セリウムの割合が高いため、速い研磨速度が得られる。
さらに、本発明においては、前記研磨材粒子の粒子径の単分散度が、20.0%以下であることが好ましい。高い単分散度を示す研磨材粒子を含有する研磨材は、研磨傷の発生を抑制できるため、精密研磨に適している。ここで、研磨傷の発生の有無については、ウェハー基板上に成層した酸化ケイ素絶縁層の表面状態を観察することにより求めることができる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
<研磨材>
一般的な研磨材には、ベンガラ(αFe2O3)、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等の研磨材粒子を水や油に分散させてスラリー状にしたものなどがある。本発明は、半導体デバイスやガラスの研磨加工において、高精度に平坦性を維持しつつ、十分な研磨速度を得るために物理的な作用と化学的な作用の両方で研磨を行う、化学機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)が可能な酸化セリウムを含有する研磨材を含有するCMP用研磨液に関するものであり、以下にその詳細を説明する。
一般的な研磨材には、ベンガラ(αFe2O3)、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等の研磨材粒子を水や油に分散させてスラリー状にしたものなどがある。本発明は、半導体デバイスやガラスの研磨加工において、高精度に平坦性を維持しつつ、十分な研磨速度を得るために物理的な作用と化学的な作用の両方で研磨を行う、化学機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)が可能な酸化セリウムを含有する研磨材を含有するCMP用研磨液に関するものであり、以下にその詳細を説明する。
<研磨材粒子>
本発明に係る研磨材粒子は、セリウム(Ce)と、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びユウロピウム(Eu)から選ばれる少なくとも1種類の元素との、含有量の合計が、含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ球形状であることを特徴とする。
本発明に係る研磨材粒子は、セリウム(Ce)と、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びユウロピウム(Eu)から選ばれる少なくとも1種類の元素との、含有量の合計が、含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ球形状であることを特徴とする。
具体的には、研磨材粒子は、セリウムを必ず含み、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム及びユウロピウムから選ばれる少なくとも1種類の元素との、含有量の合計が希土類元素全体に対して81mol%以上であり、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ球形状である。
研磨材粒子には、セリウムが必ず含まれており、さらに、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム及びユウロピウムから選ばれる少なくとも1種類含まれていることが好ましく、目的とする研磨材の性能に合わせて適宜数種類の元素を含めてもよい。
研磨材粒子に含まれるセリウムとランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム及びユウロピウムから選ばれる少なくとも1種類の元素との、含有量の合計が希土類元素全体に対して81mol%以上であり、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ球形状であることで、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量を抑制しながら、高い研磨性能を示す研磨材を得ることができる。
研磨材粒子に含まれるセリウムとランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム及びユウロピウムから選ばれる少なくとも1種類の元素との、含有量の合計が希土類元素全体に対して81mol%以上であり、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ球形状であることで、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量を抑制しながら、高い研磨性能を示す研磨材を得ることができる。
ここで、研磨材に含有されている研磨材粒子の各希土類元素の含有量は、元素分析により求めることができる。例えば、1gを硝酸水溶液10mlと過酸化水素水1.0mlの混合溶液に溶解させ、(株)日立ハイテクサイエンス社製のICP発光分光プラズマ装置(ICP−AES)を使用して元素分析を行う。研磨材粒子の各希土類元素の含有量から組成比(mol%)として求めることができる。
なお、研磨材粒子の組成分布については、研磨材粒子の断面の元素分析を行うことにより求めてもよい。例えば、研磨材粒子について、(株)日立ハイテクノロジーズ社製 集束イオンビーム(FB−2000A)により断面加工を行い、粒子中心付近を通る面を切り出す。そして、切断面より、(株)日立ハイテクノロジーズ社製 STEM−EDX(HD−2000)を使用して元素分析を行い、研磨材粒子の各希土類元素の組成分布を求めることもできる。ここで、球形状とは、研磨材粒子の走査型顕微鏡写真(SEM像)に基づいて規定する。
なお、研磨材粒子の組成分布については、研磨材粒子の断面の元素分析を行うことにより求めてもよい。例えば、研磨材粒子について、(株)日立ハイテクノロジーズ社製 集束イオンビーム(FB−2000A)により断面加工を行い、粒子中心付近を通る面を切り出す。そして、切断面より、(株)日立ハイテクノロジーズ社製 STEM−EDX(HD−2000)を使用して元素分析を行い、研磨材粒子の各希土類元素の組成分布を求めることもできる。ここで、球形状とは、研磨材粒子の走査型顕微鏡写真(SEM像)に基づいて規定する。
具体的には、研磨材粒子について、走査型顕微鏡写真の撮影を行い、研磨材粒子100個を無作為に選択する。選択された研磨材粒子の長径をa、短径をbとしたとき、a/bの値の平均値をアスペクト比の値として求める。なお、各粒子について外接する長方形(「外接長方形」という。)を描いたとき、外接長方形の短辺及び長辺うち、最短の短辺の長さを短径とし、最長の長辺の長さを長径とする。アスペクト比の値が、1.00〜1.15の範囲内、より好ましくは1.00〜1.05の範囲内である場合に球形状として分類する。1.00〜1.15の範囲外である場合は不定形として分類する。
アスペクト比の値が1に近づくほど、球形度が高いことを表している。高い球形度を有する本発明に係る研磨材粒子を含有する研磨材は、精密研磨に適しており、研磨速度も速いため、生産性も高い点で優れている。本発明に係る研磨材粒子の走査型顕微鏡写真(拡大率1000倍)を図1に示す。また、図1のSEM像をさらに拡大した、拡大率30000倍にものを図2に示す。球形状であり、高い単分散度であることがわかる。
アスペクト比の値が1に近づくほど、球形度が高いことを表している。高い球形度を有する本発明に係る研磨材粒子を含有する研磨材は、精密研磨に適しており、研磨速度も速いため、生産性も高い点で優れている。本発明に係る研磨材粒子の走査型顕微鏡写真(拡大率1000倍)を図1に示す。また、図1のSEM像をさらに拡大した、拡大率30000倍にものを図2に示す。球形状であり、高い単分散度であることがわかる。
ここで、単分散度は、所定の個数の研磨材粒子の走査型顕微鏡写真(SEM像)から求めることができる粒子径分布の変動係数(CV値)により規定することができる。
例えば、研磨材粒子100個のSEM像から粒子径分布の変動係数(「CV値」又は「単分散度」ともいう。)を求め、単分散性を評価することができる。なお、粒子径は、上記SEM像から得られる各研磨材粒子の面積に基づき、面積円相当粒子径を求め、これを各研磨材粒子の粒子径とする。
粒子径分布の変動係数は下記の式で求める。
CV値(%)=(粒子径分布の標準偏差/平均粒子径)×100
なお、上記粒子径、粒子径分布等の測定は、画像処理測定装置(例えば、ルーゼックス AP;株式会社ニレコ製)を用いて行うことができる。
例えば、研磨材粒子100個のSEM像から粒子径分布の変動係数(「CV値」又は「単分散度」ともいう。)を求め、単分散性を評価することができる。なお、粒子径は、上記SEM像から得られる各研磨材粒子の面積に基づき、面積円相当粒子径を求め、これを各研磨材粒子の粒子径とする。
粒子径分布の変動係数は下記の式で求める。
CV値(%)=(粒子径分布の標準偏差/平均粒子径)×100
なお、上記粒子径、粒子径分布等の測定は、画像処理測定装置(例えば、ルーゼックス AP;株式会社ニレコ製)を用いて行うことができる。
また、本発明に係る研磨材粒子は、セリウムの含有量が、希土類元素全体に対して81mol%以上であり、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、希土類元素全体に対して19mol%以下である球形状の研磨材粒子であることが好ましい。
研磨材粒子のセリウム含有量は、多くなるほど優れた研磨速度を示す。
研磨材粒子のセリウム含有量は、多くなるほど優れた研磨速度を示す。
ここで、研磨速度は、研磨材粒子を含有する研磨材の粉体を水等の溶媒に分散させた研磨材スラリーを、研磨機の研磨対象面に供給しながら、研磨対象面を研磨布で研磨することで測定できる。
さらに、本発明に係る研磨材粒子は、セリウムの含有量が、希土類元素全体に対して90mol%以上であり、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量が、希土類元素全体に対して10mol%以下である球形状の研磨材粒子であることが好ましい。
これにより、セリウムとともに含有されるイットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量を抑制することで、球形状を維持しながら生産コストを抑えることができる。
これにより、セリウムとともに含有されるイットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種類の元素の含有量を抑制することで、球形状を維持しながら生産コストを抑えることができる。
また、本発明に係る研磨材粒子は、セリウムの含有量が、希土類元素全体に対して95〜100mol%の範囲内である球形状であってもよい。
セリウムの含有量が、希土類元素全体に対して95〜100mol%の範囲内である球形状の研磨材粒子を含有する研磨材は、セリウムの割合が高いため、速い研磨速度が得られる。
セリウムの含有量が、希土類元素全体に対して95〜100mol%の範囲内である球形状の研磨材粒子を含有する研磨材は、セリウムの割合が高いため、速い研磨速度が得られる。
また、本発明に係る研磨材粒子の粒子径の単分散度が、20.0%以下であることが好ましい。高い単分散度を示す研磨材粒子を含有する研磨材は、研磨傷の発生を抑制できるため、精密研磨に適している。ここで、研磨傷の発生の有無については、ウェハー基板上に成層した酸化ケイ素絶縁層の表面状態を観察することにより求めることができる。
また、研磨材粒子の粒子径の単分散度が20.0%以下であると、凝集を促進するような、平均よりも著しく大きな粒子径の研磨材粒子を含まないことになり、分散安定性が向上するため、好ましい。
また、研磨材粒子の粒子径の単分散度が20.0%以下であると、凝集を促進するような、平均よりも著しく大きな粒子径の研磨材粒子を含まないことになり、分散安定性が向上するため、好ましい。
<研磨材の製造方法>
以下に研磨材の製造方法を示す。
本発明の研磨材の製造方法はおおむね以下の五つの工程からなる(図3参照)。
以下に研磨材の製造方法を示す。
本発明の研磨材の製造方法はおおむね以下の五つの工程からなる(図3参照)。
1.尿素水溶液調製工程A
尿素水溶液調製工程Aは、所定の濃度の尿素水溶液を調製し、密閉容器内で加熱することにより、添加する尿素水溶液を調製する。
例えば、5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L調製し、密閉容器内で100℃、6時間加熱する。その後、20〜25℃の範囲内まで冷ました尿素水溶液を添加する尿素水溶液とすることができる。
尿素水溶液を密閉容器内で加熱することにより、溶媒を保持したまま加水分解を進めることができる。これにより、当該尿素水溶液中には、尿素の加水分解により生じた二酸化炭素及びアンモニアに加え、尿素の三成分が溶存している。
なお、尿素水溶液の代わりに、尿素の塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩等)、N,N′−ジメチルアセチル尿素、N,N′−ジベンゾイル尿素、ベンゼンスルホニル尿素、p−トルエンスルホニル尿素、トリメチル尿素、テトラエチル尿素、テトラメチル尿素、トリフェニル尿素、テトラフェニル尿素、N−ベンゾイル尿素、メチルイソ尿素、エチルイソ尿素等を使用することもできる。なお、以下の実施例において、尿素水溶液を用いて塩基性炭酸塩を形成させる場合について示すが、一例であって、これに限定されるものではない。
尿素水溶液調製工程Aは、所定の濃度の尿素水溶液を調製し、密閉容器内で加熱することにより、添加する尿素水溶液を調製する。
例えば、5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L調製し、密閉容器内で100℃、6時間加熱する。その後、20〜25℃の範囲内まで冷ました尿素水溶液を添加する尿素水溶液とすることができる。
尿素水溶液を密閉容器内で加熱することにより、溶媒を保持したまま加水分解を進めることができる。これにより、当該尿素水溶液中には、尿素の加水分解により生じた二酸化炭素及びアンモニアに加え、尿素の三成分が溶存している。
なお、尿素水溶液の代わりに、尿素の塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩等)、N,N′−ジメチルアセチル尿素、N,N′−ジベンゾイル尿素、ベンゼンスルホニル尿素、p−トルエンスルホニル尿素、トリメチル尿素、テトラエチル尿素、テトラメチル尿素、トリフェニル尿素、テトラフェニル尿素、N−ベンゾイル尿素、メチルイソ尿素、エチルイソ尿素等を使用することもできる。なお、以下の実施例において、尿素水溶液を用いて塩基性炭酸塩を形成させる場合について示すが、一例であって、これに限定されるものではない。
2.希土類塩水溶液調製工程B
希土類塩水溶液調製工程Bは、セリウムの含有量が95〜100mol%の範囲内である水溶液又はセリウムを必ず含み、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種の元素を含有する水溶液を調製する。
セリウムの含有量が95〜100mol%の範囲内である水溶液又はセリウムを必ず含み、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種の元素を含有する水溶液中でのイオン濃度は、0.001mol/Lから0.1mol/Lで、尿素は前記イオン濃度の5〜50倍の範囲内の濃度が好ましい。
これは、セリウムのみ又はセリウムを必ず含み、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度及び尿素のイオン濃度を、当該範囲内とすることで、単分散性を示す球状の研磨材粒子を合成することができると考えられるためである。
当該水溶液を調製するために用いることができるこれらの元素の塩として、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩等を用いることができるが、硝酸塩を使用することが好ましい。これにより、不純物の少ない研磨材を製造することができる。
希土類塩水溶液調製工程Bは、セリウムの含有量が95〜100mol%の範囲内である水溶液又はセリウムを必ず含み、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種の元素を含有する水溶液を調製する。
セリウムの含有量が95〜100mol%の範囲内である水溶液又はセリウムを必ず含み、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種の元素を含有する水溶液中でのイオン濃度は、0.001mol/Lから0.1mol/Lで、尿素は前記イオン濃度の5〜50倍の範囲内の濃度が好ましい。
これは、セリウムのみ又はセリウムを必ず含み、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度及び尿素のイオン濃度を、当該範囲内とすることで、単分散性を示す球状の研磨材粒子を合成することができると考えられるためである。
当該水溶液を調製するために用いることができるこれらの元素の塩として、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩等を用いることができるが、硝酸塩を使用することが好ましい。これにより、不純物の少ない研磨材を製造することができる。
3.尿素水溶液の添加・加熱撹拌工程C
尿素水溶液調製工程Aで調製した尿素水溶液を希土類塩水溶液調製工程Bで加熱した溶液に添加する。そして、当該混合した溶液を加熱しながら撹拌する。
尿素水溶液と希土類塩水溶液を混合することで、研磨材粒子の核が生成し、当該混合溶液に分散する。研磨材粒子の核が分散する混合溶液を加熱撹拌することにより、当該研磨材の核が成長し、研磨材粒子の前駆体が得られる。
ここでの、尿素水溶液の添加は、添加速度が速い方が好ましい。具体的には、尿素水溶液の添加速度が、0.5L/min以上が好ましく、特に1.0L/min以上が好ましい。尿素水溶液の添加速度を速めることで、尿素水溶液により生成した研磨材粒子の核が異方成長することなく球形状に成長することができると考えられる。
尿素水溶液調製工程Aで調製した尿素水溶液を希土類塩水溶液調製工程Bで加熱した溶液に添加する。そして、当該混合した溶液を加熱しながら撹拌する。
尿素水溶液と希土類塩水溶液を混合することで、研磨材粒子の核が生成し、当該混合溶液に分散する。研磨材粒子の核が分散する混合溶液を加熱撹拌することにより、当該研磨材の核が成長し、研磨材粒子の前駆体が得られる。
ここでの、尿素水溶液の添加は、添加速度が速い方が好ましい。具体的には、尿素水溶液の添加速度が、0.5L/min以上が好ましく、特に1.0L/min以上が好ましい。尿素水溶液の添加速度を速めることで、尿素水溶液により生成した研磨材粒子の核が異方成長することなく球形状に成長することができると考えられる。
当該研磨材粒子の前駆体は、希土類塩水溶液と尿素水溶液とが反応することで、塩基性炭酸塩として生成する。
加熱する際の加熱温度は、80℃以上が好ましく、90℃以上が特に好ましい。また、撹拌時間は1時間以上10時間以下が好ましく、1時間以上3時間以下が特に好ましい。
なお、加熱温度及び撹拌時間は、目的とする粒子径に合わせて適宜調整することができる。
また、加熱撹拌の際には、十分な撹拌効率を得られれば、特に撹拌機の形状等は指定しないが、より高い撹拌効率を得るためには、ローター・ステータータイプの撹拌機を使用することが好ましい。
加熱する際の加熱温度は、80℃以上が好ましく、90℃以上が特に好ましい。また、撹拌時間は1時間以上10時間以下が好ましく、1時間以上3時間以下が特に好ましい。
なお、加熱温度及び撹拌時間は、目的とする粒子径に合わせて適宜調整することができる。
また、加熱撹拌の際には、十分な撹拌効率を得られれば、特に撹拌機の形状等は指定しないが、より高い撹拌効率を得るためには、ローター・ステータータイプの撹拌機を使用することが好ましい。
4.固液分離工程D
加熱撹拌した後、生成した沈殿(研磨材微粒子の前駆体)を溶液と分離する固液分離を行う。固液分離の方法は、一般的な方法でよく、例えば、フィルター等を使用して濾過により研磨材粒子の前駆体を得ることができる。
加熱撹拌した後、生成した沈殿(研磨材微粒子の前駆体)を溶液と分離する固液分離を行う。固液分離の方法は、一般的な方法でよく、例えば、フィルター等を使用して濾過により研磨材粒子の前駆体を得ることができる。
5.焼成工程E
焼成工程Eは、固液分離工程Dにより得られた研磨材粒子の前駆体を空気中若しくは酸化性雰囲気中で、400℃以上で焼成する。焼成された研磨材粒子の前駆体は、酸化物となり、酸化セリウムを含有する研磨材粒子となる。
なお、必要に応じて焼成する前に水又はアルコール等で洗浄、乾燥を行ってから焼成してもよい。
焼成を経て冷却することにより、研磨材粒子を安定させた後、当該研磨材粒子を含有する研磨材として回収することができる。
当該研磨材の製造方法を使用して研磨材を製造することで、異方成長した研磨材粒子をほとんど含まない、球形状の研磨材粒子を含有する研磨材を得ることができる。
本発明の研磨材は、当該研磨材粒子を50質量%以上含有し、好ましくは70質量%以上含有し、90質量%以上含有することが特に好ましい。これにより、研磨による表面粗さが小さい研磨材を得ることができる。
焼成工程Eは、固液分離工程Dにより得られた研磨材粒子の前駆体を空気中若しくは酸化性雰囲気中で、400℃以上で焼成する。焼成された研磨材粒子の前駆体は、酸化物となり、酸化セリウムを含有する研磨材粒子となる。
なお、必要に応じて焼成する前に水又はアルコール等で洗浄、乾燥を行ってから焼成してもよい。
焼成を経て冷却することにより、研磨材粒子を安定させた後、当該研磨材粒子を含有する研磨材として回収することができる。
当該研磨材の製造方法を使用して研磨材を製造することで、異方成長した研磨材粒子をほとんど含まない、球形状の研磨材粒子を含有する研磨材を得ることができる。
本発明の研磨材は、当該研磨材粒子を50質量%以上含有し、好ましくは70質量%以上含有し、90質量%以上含有することが特に好ましい。これにより、研磨による表面粗さが小さい研磨材を得ることができる。
<研磨材の粒子径と研磨速度、表面精度>
研磨材粒子は、その使用用途によって粒子径に対する要求レベルは異なるが、研磨傷の減少及び平坦性の向上など、研磨後の仕上がり表面精度が高くなるにつれて、使用される研磨材に含まれる研磨材粒子の微粒子化が必要になり、例えば、半導体デバイスの製造工程で使用するには平均粒子径が2.0μm以下である必要がある。研磨材の粒子径が小さくなるほど、研磨後の仕上がり表面精度が高くなるのに対して、研磨速度は粒子径が小さいほど遅くなる傾向があるので、0.02μm未満の粒子径では、セリウム系研磨材の研磨速度が、コロイダルシリカ等の研磨材に比べて速いという優位性が失われてしまう。したがって、研磨材粒子の平均粒子径としては0.02〜2.0μmの範囲内が好ましく、さらに0.05〜1.5μmの範囲内がより好ましい。
また、研磨加工後の平面精度を高めるためには、できるだけ粒子径が揃っており、粒子径分布変動係数が小さい研磨材を使用することが望ましい。
研磨材粒子は、その使用用途によって粒子径に対する要求レベルは異なるが、研磨傷の減少及び平坦性の向上など、研磨後の仕上がり表面精度が高くなるにつれて、使用される研磨材に含まれる研磨材粒子の微粒子化が必要になり、例えば、半導体デバイスの製造工程で使用するには平均粒子径が2.0μm以下である必要がある。研磨材の粒子径が小さくなるほど、研磨後の仕上がり表面精度が高くなるのに対して、研磨速度は粒子径が小さいほど遅くなる傾向があるので、0.02μm未満の粒子径では、セリウム系研磨材の研磨速度が、コロイダルシリカ等の研磨材に比べて速いという優位性が失われてしまう。したがって、研磨材粒子の平均粒子径としては0.02〜2.0μmの範囲内が好ましく、さらに0.05〜1.5μmの範囲内がより好ましい。
また、研磨加工後の平面精度を高めるためには、できるだけ粒子径が揃っており、粒子径分布変動係数が小さい研磨材を使用することが望ましい。
<研磨材スラリー>
本発明における研磨材スラリーは、例えば、上記の特徴を有する研磨材粒子Aと研磨材粒子Aの水への分散剤と水からなる組成物を分散させることによって得られる。ここで、研磨材粒子Aの含有量に制限はないが、分散液の取り扱いやすさから0.1〜40質量%の範囲内が好ましく、0.5〜20質量%の範囲内がより好ましい。この濃度が0.1質量%以上であると、研磨速度が低下するおそれを回避でき、40質量%以下であると、研磨材粒子Aが凝集するおそれを回避できる。また、研磨材スラリーと添加液を混合したときのCMP用研磨液中の研磨材粒子Aの含有量は、0.01〜10質量%の範囲内が好ましく、0.1〜5質量%の範囲内がより好ましい。
本発明における研磨材スラリーは、例えば、上記の特徴を有する研磨材粒子Aと研磨材粒子Aの水への分散剤と水からなる組成物を分散させることによって得られる。ここで、研磨材粒子Aの含有量に制限はないが、分散液の取り扱いやすさから0.1〜40質量%の範囲内が好ましく、0.5〜20質量%の範囲内がより好ましい。この濃度が0.1質量%以上であると、研磨速度が低下するおそれを回避でき、40質量%以下であると、研磨材粒子Aが凝集するおそれを回避できる。また、研磨材スラリーと添加液を混合したときのCMP用研磨液中の研磨材粒子Aの含有量は、0.01〜10質量%の範囲内が好ましく、0.1〜5質量%の範囲内がより好ましい。
<pKa4〜9の範囲内の官能基を有する添加剤>
本発明におけるCMP用研磨液に含有される添加剤は、表面を研磨材粒子Aとの相互作用に対してより受容し、研磨されているシリコン含有誘電層の表面特性を改変するために、CMP用研磨液に含まれる。
CMP用研磨液のpHは、添加剤とシリコン含有誘電層の表面との間の相互作用を決定するのに重要な役割を果たす。本発明のCMP用研磨液のpHは、液温25℃にて7以下、好ましくは6.5以下(例えば、5.5以下)である。CMP用研磨液は、典型的には少なくとも2、好ましくは少なくとも3(例えば、少なくとも3.5)のpHを有する。
本発明におけるCMP用研磨液に含有される添加剤は、表面を研磨材粒子Aとの相互作用に対してより受容し、研磨されているシリコン含有誘電層の表面特性を改変するために、CMP用研磨液に含まれる。
CMP用研磨液のpHは、添加剤とシリコン含有誘電層の表面との間の相互作用を決定するのに重要な役割を果たす。本発明のCMP用研磨液のpHは、液温25℃にて7以下、好ましくは6.5以下(例えば、5.5以下)である。CMP用研磨液は、典型的には少なくとも2、好ましくは少なくとも3(例えば、少なくとも3.5)のpHを有する。
添加剤がこのpHの範囲内でシリコン含有誘電層と相互作用するために、添加剤は、液温25℃において4〜9の範囲内、好ましくは4〜7(例えば、4〜6)の範囲内のpKa(水中)を有する官能基を保持することが望ましい。更に、添加剤が、約−1より正(例えば、正味電荷=0、+1、+2等)の全体的な正味電荷を有することが望ましい。正味電荷は、4〜9の範囲内のpKaを有する官能基がプロトン化される場合に、添加剤の電荷であると決定される。
添加剤の官能基は、任意の好適な官能基であってもよく、典型的には、アミン、カルボン酸、アルコール、チオール、スルホンアミド、イミド、ヒドロキサム酸、バルビツール酸、ヒドラジン、アミドキシム(amidoxine)、それらの塩及びそれらの組合せから選択される。これら官能基を保持し、4〜9の範囲内のpKaを有する添加剤には、アリールアミン、アミノアルコール、脂肪族アミン、複素環式アミン、ヒドロキサム酸、アミノカルボン酸、環式モノカルボン酸、不飽和モノカルボン酸、置換フェノール、スルホンアミド、チオール及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物が含まれる。好ましくは、添加剤は、アリールアミン、複素環式アミン、アミノカルボン酸及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。先述の添加剤はいずれも、塩、例えば塩酸塩、ヒドロブロミド塩、硫酸塩、スルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ピクリン酸塩、ペルフルオロ酪酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩又はハロゲン化物塩等からなる群から選択される塩の形態で存在してもよい。
アリールアミンは、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適なアリールアミンであり得る。好ましくは、アリールアミンは、一級アリールアミンである。アリールアミンは、C1〜12アルキル、C1〜12アルコキシ、C6〜12アリール、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ヒドロキシル、チオール、スルホンアミド、アセトアミド、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の置換基で随意に置換されていてもよい。例えば、アリールアミンは、アニリン、4−クロロアニリン、3−メトキシアニリン、N−メチルアニリン、4−メトキシアニリン、p−トルイジン、アントラニル酸、3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、アミノベンジルアルコール、アミノベンジルアミン、1−(2−アミノフェニル)ピロール、1−(3−アミノフェニル)エタノール、2−アミノフェニルエーテル、2,5−ビス−(4−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(2−アミノフェニル)−1H−1,3,4−トリアゾール、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、ジメチルアミノフェノール、2−アミノチオールフェノール、3−アミノチオールフェノール、4−アミノチオールフェノール、4−アミノフェニルメチルスルフィド、2−アミノベンゼンスルホンアミド、オルタニル酸、3−アミノベンゼンボロン酸、5−アミノイソフタル酸、スルファセタミド、スルファニル酸、o−アルサニル酸、p−アルサニル酸、(3R)−3−(4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)ペンタン酸アミド、それらの塩及びそれらの組合せであり得る。
アミノアルコールは、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適なアミノアルコールであり得る。例えば、アミノアルコールは、トリエタノールアミン、ベンジルジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ヒドロキシルアミン、テトラサイクリン、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択してもよい。好ましくは、アミノアルコールは、三級アミノアルコールである。
脂肪族アミンは、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適な脂肪族アミンであり得る。好適な脂肪族アミンには、メトキシアミン、ヒドロキシルアミン、N−メチルヒドロキシルアミン、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン、β−ジフルオロエチルアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ジエチルブチルアミノ−(2−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスホネート、イミノエタン、イミノブタン、トリアリルアミン、シアノアミン(例えば、アミノアセトニトリル、ジエチルアミノアセトニトリル、2−アミノ−2−シアノプロパン、(イソプロピルアミノ)プロピオニトリル、(ジエチルアミノ)プロピオニトリル、アミノプロピオニトリル、ジシアノジエチルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピオニトリル、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。また、脂肪族アミンはヒドラジンであってもよい。好ましくは、ヒドラジンは、ヒドラジン、メチルヒドラジン、テトラメチルヒドラジン、N,N−ジエチルヒドラジン、フェニルヒドラジン、N,N−ジメチルヒドラジン、トリメチルヒドラジン、エチルヒドラジン、それらの塩(例えば、塩酸塩)及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。
複素環式アミンは、単環式、二環式及び三環式アミンを含む、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適な複素環式アミンであってもよい。典型的には、環状アミンは、一つ又は複数の窒素原子、並びに炭素、炭素及び酸素、並びに炭素及び硫黄等の一つ又は複数のほかの原子を含む3員、4員、5員又は6員環式構造である。好ましくは、環状アミンは、5員又は6員環式構造である。複素環式アミンは、H、OH、COOH、SO3H、PO3H、Br、Cl、I、F、NO2、ヒドラジン、C1〜8アルキル(随意にOH、COOH、Br、Cl、I又はNO2で置換されている)、C6〜12アリール(随意にOH、COOH、Br、I又はNO2で置換されている)、C(O)H、C(O)R(ここでRは、C1〜8アルキル又はC6〜12アリール)及びC1〜8アルケニルからなる群から選択される一つ又は複数の置換基により随意に置換されている。望ましくは、複素環式アミンは、少なくとも一つの非置換ヘテロ環窒素を含有する。例えば、複素環式アミンは、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−メチル−2−ヒドロキシメチルイミダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、ヒドロキシキノリン、メラミン、ピリジン、ビピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、5−ブチル−2−ピリジンカルボン酸、4−ヒドロキシ−2−ピリジンカルボン酸、3−ヒドロキシ−2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボン酸、3−ベンゾイル−2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、3−メチル−2−ピリジンカルボン酸、6−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸、6−クロロ−2−ピリジンカルボン酸、3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸、4−ヒドラジノ−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジンカルボン酸、キノリン、イソキノリン、2−キノリンカルボン酸、4−メトキシ−2−キノリンカルボン酸、8−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、4,8−ジヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、5,7−ジクロロ−4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、5−ニトロ−2−キノリンカルボン酸、1−イソキノリンカルボン酸、3−イソキノリンカルボン酸、アクリジン、ベンゾキノリン、ベンゾアクリジン、クロニジン、アナバシン、ノミコチン(nomicotine)、トリアゾロピリジン、ピリドキシン、セロトニン、ヒスタミン、ベンゾジアゼピン、アジリジン、モルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DABCO)、ヘキサメチレンテトラミン、ピペラジン、N−ベンゾイルピペラジン、1−トシルピペラジン、N−カルボエトキシピペラジン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、2−アミノチアゾール、ピロール、ピロール−2−カルボン酸及びそのアルキル、ハロ又はカルボン酸置換誘導体、3−ピロリン−2−カルボン酸、エチルピロリン、ベンジルピロリン、シクロヘキシルピロリン、トリルピロリン、テトラゾール、5−シクロプロピルテトラゾール、5−メチルテトラゾール、5−ヒドロキシテトラゾール、5−フェノキシテトラゾール、5−フェニルテトラゾール、それらの塩、並びにそれらの組合せであってもよい。また、複素環式アミンは、イミド、アミニジン又はバルビツール酸化合物であってもよい。例えば、好適なイミドには、フルオロウラシル、メチルチオウラシル、5,5−ジフェニルヒダントイン、5,5−ジメチル−2,4−オキサゾリジンジオン、フタルイミド、スクシンイミド、3,3−メチルフェニルグルタルイミド、3,3−ジメチルスクシンイミド、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。好適なアミニジンには、イミダゾ[2,3−b]チオキサゾール(thioxazole)、ヒドロキシイミドアゾ[2,3−a]イソインドール、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。好適なバルビツール酸には、5,5−メチルフェニルバルビツール酸、1,5,5−トリメチルバルビツール酸、ヘキソバルビタール、5,5−ジメチルバルビツール酸、1,5−ジメチル−5−フェニルバルビツール酸、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。
ヒドロキサム酸は、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適なヒドロキサム酸であり得る。好適なヒドロキサム酸には、ホルモヒドロキサム酸(formohydroxamic acid)、アセトヒドロキサム酸、ベンゾヒドロキサム酸、サリチルヒドロキサム酸、2−アミノベンゾヒドロキサム酸、2−クロロベンゾヒドロキサム酸、2−フルオロベンゾヒドロキサム酸、2−ニトロベンゾヒドロキサム酸、3−ニトロベンゾヒドロキサム酸、4−アミノベンゾヒドロキサム酸、4−クロロベンゾヒドロキサム酸、4−フルオロベンゾヒドロキサム酸、4−ニトロベンゾヒドロキサム酸、4−ヒドロキシベンゾヒドロキサム酸、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。
アミノカルボン酸は、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適なアミノカルボン酸であり得る。プロリン、グリシン及びフェニルグリシン等のある一般的なアミノカルボン酸化合物は、カルボン酸部分については2〜2.5の範囲内及びアミノ部分については9〜10の範囲内のpKaを有し、本発明の状況で使用するには好適ではない。対照的に、グルタミン酸、ベータ−ヒドロキシグルタミン酸、アスパラギン酸、アスパラギン、アザセリン、システイン、ヒスチジン、3−メチルヒスチジン、シトシン、7−アミノセファロスポラン酸及びカモシン(camosine)等のアミノカルボン酸は、各々4〜9の範囲内の範囲のpKaを有する官能基を含有している。
環式モノカルボン酸は、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適な環式モノカルボン酸であり得る。シリコン含有誘電層の研磨に使用することが以前に示唆されているジカルボン酸及びポリカルボン酸は、所望の範囲のpKaを有し得るが、無機研磨材の望ましくない凝集、接着又は急速沈殿に結び付く総電荷を有する。望ましくは、環式カルボン酸化合物は、C4〜12の環式アルキル又はC6〜12アリール基を含む。環式カルボン酸化合物は、H、OH、COOH、Br、Cl、I、F、NO2、ヒドラジン、C1〜8アルキル(随意にOH、COOH、Br、Cl、I又はNO2で置換されている)、C6〜12アリール(随意にOH、COOH、Br、I又はNO2で置換されている)、C(O)H、C(O)R(ここでRは、C1〜8アルキル又はC6〜12アリール)及びC1〜8アルケニルからなる群から選択される一つ又は複数の置換基により随意に置換されている。好ましくは、環式カルボン酸化合物は、ジヒドロキシ安息香酸又はポリヒドロキシ安息香酸ではない。好適な環式モノカルボン酸化合物には、安息香酸、C1〜12アルキル置換安息香酸、C1〜12アルコキシ置換安息香酸、ナフタレン2−カルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキシル酢酸、2−フェニル酢酸、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、2−ピペリジンカルボン酸、シクロプロパンカルボン酸(例えば、cis−及びtrans−2−メチルシクロプロパンカルボン酸)、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。特に好ましい研磨添加剤は、4−ヒドロキシ安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、それらの塩及びそれらの組合せである。
不飽和モノカルボン酸は、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適な不飽和モノカルボン酸(例えば、アルケンカルボン酸)であり得る。典型的には、不飽和モノカルボン酸は、C3〜6アルカ−2−エン酸である。好ましくは、不飽和モノカルボン酸は、ケイ皮酸、プロペン酸(例えば、アクリル酸、3−クロロプロプ−2−エンカルボン酸)、ブテン酸(例えば、クロトン酸、3−クロロブタ−2−エンカルボン酸、4−クロロブタ−2−エンカルボン酸)、ペンテン酸(例えばcis−又はtrans−2−ペンテン酸、2−メチル−2−ペンテン酸)、ヘキセン酸(例えば、2−ヘキセン酸、3−エチル−2−ヘキセン酸)、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。
置換フェノールは、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適な置換フェノールであり得る。好ましくは、置換フェノールは、ニトロ、クロロ、ブロモ、フルオロ、シアノ、アルコキシカルボニル、アルカノイル、アシル、アルキルスルホニル及びそれらの組合せから選択される置換基を含有する。好適なニトロフェノールには、ニトロフェノール、2,6−ジハロ−4−ニトロフェノール、2,6−ジ−C1〜12アルキル−4−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,6−ジニトロフェノール、3,4−ジニトロフェノール、2−C1〜12アルキル−4,6−ジニトロフェノール、2−ハロ−4,6−ジニトロフェノール、ジニトロ−o−クレゾール、ピクリン酸等のトリニトロフェノール、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。
スルホンアミドは、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適なスルホンアミドであり得る。好適なスルホンアミドには、N−クロロトリルスルホンアミド、ジクロロフェナミド、マフェナイド、ニメスリド、スルファメチゾール、スルファペリン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファメタジン、スルファピリジン、スルファキノキサリン、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。
チオールは、4〜9の範囲内のpKaを有する任意の好適なチオールであり得る。好適なチオールには、硫化水素、システアミン、システイニルシステイン、メチステイン、チオフェノール、p−クロロチオフェノール(p−cholorthiophenol)、o−アミノチオフェノール、o−メルカプトフェニル酢酸、p−ニトロベンゼンチオール、2−メルカプトエタンスルホナート、N−ジメチルシステアミン、ジプロピルシステアミン、ジエチルシステアミン、メルカプトエチルモルホリン、メチルチオグリコラート、メルカプトエチルアミン、N−トリメチルシステイン、グルタチオン、メルカプトエチルピペリジン(mercaptoethylepiperidine)、ジエチルアミノプロパンチオール、それらの塩及びそれらの組合せが含まれる。
添加剤がアリールアミンである場合、添加剤は、好ましくは、アニリン、アントラニル酸、アミノフェノール、オルタニル酸、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。添加剤が複素環式アミン化合物である場合、添加剤は、好ましくは、イミダゾール、キノリン、ピリジン、2−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、ピリジンジカルボン酸、2−キノリンカルボン酸、モルホリン、ピペラジン、トリアゾール、ピロール、ピロール−2−カルボン酸、テトラゾール、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。添加剤がアミノカルボン酸化合物である場合、添加剤は、好ましくは、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、ヒスチジン、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。添加剤が環式モノカルボン酸化合物である場合、添加剤は、好ましくは、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキシル酢酸、2−フェニル酢酸、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。
CMP用研磨液は、典型的には5質量%以下の添加剤(例えば、2質量%以下の研磨添加剤)を含む。CMP用研磨液は、典型的には0.005質量%以上の添加剤(例えば、0.01質量%以上の研磨添加剤)を含む。好ましくは、CMP用研磨液は、1質量%以下(例えば、0.5質量%以下又は0.2質量%以下)の添加剤を含む。好ましくは、添加剤は、アリールアミン、アミノアルコール、脂肪族アミン、複素環式アミン、ヒドロキサム酸、アミノカルボン酸、環式モノカルボン酸、不飽和モノカルボン酸、置換フェノール、スルホンアミド、チオール、それらの塩及びそれらの組合せからなる群から選択される一つ又は複数の化合物を含む。
(非イオン性界面活性剤)
界面活性剤の親水性部分は、オキシエチレン(−O−CH2−CH2−)反復単位、ビニルアルコール[−CH2−CH2(OH)−]反復単位、ソルビタン基、高度に置換された飽和又は部分的不飽和C6〜30アルキル又はそれらの組合せ(例えば、ポリオキシエチレンソルビタン)を含むか、から本質的になるか又はからなる。高度に置換された飽和又は部分的不飽和C6〜30アルキルは、好ましくは、一つ又は複数の親水性官能基、例えばヒドロキシ基で置換されている。非イオン性界面活性剤の親水性部分は、典型的には少なくとも500g/mol(例えば、1000g/mol以上、1500g/mol以上又は3000g/mol以上)の分子量を有する。500g/molを超える数平均分子量を有する非イオン性界面活性剤を用いると、ディッシングを低減することができ、好ましい。
ポリマー性又はオリゴマー性の親水性物質の場合、分子量は、好ましくは数平均分子量である。非常に高い数平均分子量を有する化合物は、スラリーの取扱い、研磨性能及びスラリー安定性に弊害のある粘性増加をもたらす場合がある。したがって、1000000g/mol未満(つまり、100000g/mol未満、50000g/mol未満又は10000g/mol未満)の数平均分子量を有する親水性部分を有する界面活性剤を使用することが好ましい。
界面活性剤の親水性部分は、オキシエチレン(−O−CH2−CH2−)反復単位、ビニルアルコール[−CH2−CH2(OH)−]反復単位、ソルビタン基、高度に置換された飽和又は部分的不飽和C6〜30アルキル又はそれらの組合せ(例えば、ポリオキシエチレンソルビタン)を含むか、から本質的になるか又はからなる。高度に置換された飽和又は部分的不飽和C6〜30アルキルは、好ましくは、一つ又は複数の親水性官能基、例えばヒドロキシ基で置換されている。非イオン性界面活性剤の親水性部分は、典型的には少なくとも500g/mol(例えば、1000g/mol以上、1500g/mol以上又は3000g/mol以上)の分子量を有する。500g/molを超える数平均分子量を有する非イオン性界面活性剤を用いると、ディッシングを低減することができ、好ましい。
ポリマー性又はオリゴマー性の親水性物質の場合、分子量は、好ましくは数平均分子量である。非常に高い数平均分子量を有する化合物は、スラリーの取扱い、研磨性能及びスラリー安定性に弊害のある粘性増加をもたらす場合がある。したがって、1000000g/mol未満(つまり、100000g/mol未満、50000g/mol未満又は10000g/mol未満)の数平均分子量を有する親水性部分を有する界面活性剤を使用することが好ましい。
界面活性剤の親油性部分は、6〜30個の炭化水素単位(例えば、10〜20個の炭化水素単位)が存在する炭化水素部分を含有するシリコン非含有断片であってもよい。好ましくは、炭化水素部分は、アルキル基、アルキル置換アリール基、アルコキシ置換アリール基及びアリール基置換アルキル基又はアリール基である。
加えて、界面活性剤は、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールエトキシレート等のテトラアルキルデシン頭部基及びオキシエチレン尾部基を含むか、から本質的になるか又はからなる任意のアセチレングリコール界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルカン酸エステル等の両親媒性非イオン性界面活性剤であってもよく、そのアルキル部分は、飽和されているか又は部分的に不飽和であってもよく、随意に分岐しているC6〜30アルキルである。例えば、両親媒性非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート又はポリオキシエチレンモノオレアートを含んでいてもよい。同様に、界面活性剤は、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル又はポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル(polyoxyethylene dinonyphenyl ether)等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルシクロヘキシルエーテルであってもよく、そのアルキル基は、C6〜30アルキルであり、飽和されているか又は部分的に不飽和であってもよく、随意に分岐していてもよい。
また、両親媒性非イオン性界面活性剤は、ソルビタンアルカン酸エーテル又はポリオキシエチレンソルビタンアルカン酸エステルを含んでいてもよく、そのアルキル部分は、飽和されていてもよく又は部分的に不飽和であってもよく、随意に分岐していてもよいC6〜30アルキルである。例えば、両親媒性非イオン性界面活性剤は、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンセスキオレアート(sorbitan sequioleate)、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセキオレアート、ソルビタントリオレアート又はソルビタントリステアレート、並びにポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレアート又はポリオキシエチレンソルビタンテトラオレアートを含んでいてもよい。
あるいは、界面活性剤は、ポリジメチコン部分及び親水性酸素含有部分(例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレン又はポリオキシエチレン及びポリエチレン又はアルキルポリグルコース、アルキルグルコースのエトキシ化エステル若しくはジエステル)を含むか、から本質的になるか又はからなるポリジメチコンブロック又はグラフトコポリマーを含んでいてもよい。このブロック又はグラフトコポリマーは、上記の親水性部分の組合せ、例えば、ポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンコポリマー等に結合されたポリジメチコン部分を含んでいてもよい。
界面活性剤は、好ましくは、界面活性剤の親水性親油性バランス(HLB)値により決定することができるような親水性である。HLB値は、界面活性剤の水中溶解度の指標であり、従って、界面活性剤の親水性部分の質量%量(例えば、エチレンオキシドの質量%量)と関連している。界面活性剤HLB値は、ある場合、エチレンオキシド基を含有する非イオン性界面活性剤の場合には、界面活性剤のエチレンオキシド基の質量パーセント(質量%)量に20を掛けた値と等しい値で近似することができ、0〜20の範囲内の間の値を示す。低HLB値は、親油性界面活性剤(つまり、少量の親水基を有する)を示し、高HLB値は、親水性界面活性剤(多量の疎水基を有する)を示す。10以上のHLBを有する非イオン性界面活性剤は、「親水性」非イオン性界面活性剤であると分類されており、10未満のHLBを有する非イオン性界面活性剤は、「親油性」と分類されている(The HLB System、ICI United States, Inc社から出版、1976年を参照)。好ましい実施形態では、非イオン性界面活性剤は、親水性非イオン性界面活性剤であり、従って少なくとも10(例えば、少なくとも12)のHLBを有する。好ましい実施形態では、非イオン性界面活性剤は、19未満(例えば、18未満)のHLBを有する親水性界面活性剤である。
好ましい界面活性剤には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル及びポリオキシエチレン(polyoxyetheylene)ジノニルフェニルエーテル(例えば、Rhone−Poulenc社製のIGEPAL(登録商標)界面活性剤、BASF社製ICANOL(登録商標)界面活性剤及びBASF社製のLutensol(登録商標)界面活性剤)、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー(例えば、BASF社製のPluronic(登録商標)界面活性剤)及びポリジメチコンコポリマー(compolymer)(例えば、GE Silicons社製Silwet(登録商標)界面活性剤)が含まれる。
典型的には、界面活性剤は、少なくとも10ppm、好ましくは少なくとも20ppm(例えば、少なくとも50ppm、少なくとも約100ppm、少なくとも150ppm又は少なくとも200ppm)の濃度で、研磨組成物中に存在する。典型的には、界面活性剤は、多くても10000ppm、好ましくは多くても1000ppm(例えば、多くても750ppm又は多くても500ppm)の濃度で存在する。
(無機絶縁層作製方法)
本発明のCMP用研磨液が使用される無機絶縁層の作製方法として、低圧CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。低圧CVD法による酸化ケイ素絶縁層の形成は、ケイ素(Si)源としてモノシラン:SiH4、酸素源として酸素:O2を用いる。このSiH4−O2系酸化反応を400℃以下の低温で行わせることにより得られる。場合によっては、CVD後1000℃又はそれ以下の温度で熱処理される。高温リフローによる表面平坦化を図るためにリン:Pをドープするときには、SiH4−O2−PH3系反応ガスを用いることが好ましい。プラズマCVD法は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低温でできる利点を有する。プラズマ発生法には、容量結合型と誘導結合型の二つが挙げられる。反応ガスとしては、Si源としてSiH4、酸素源として一酸化二窒素(N2O)を用いたSiH4−N2O系ガスとテトラエトキシシラン(TEOS)をSi源に用いたTEOS−O2系ガス(TEOS−プラズマCVD法)が挙げられる。基板温度は250〜400℃の範囲内、反応圧力は67〜400Paの範囲内が好ましい。このように、本発明の酸化ケイ素絶縁層にはリン、ホウ素等の元素がドープされていても良い。
本発明のCMP用研磨液が使用される無機絶縁層の作製方法として、低圧CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。低圧CVD法による酸化ケイ素絶縁層の形成は、ケイ素(Si)源としてモノシラン:SiH4、酸素源として酸素:O2を用いる。このSiH4−O2系酸化反応を400℃以下の低温で行わせることにより得られる。場合によっては、CVD後1000℃又はそれ以下の温度で熱処理される。高温リフローによる表面平坦化を図るためにリン:Pをドープするときには、SiH4−O2−PH3系反応ガスを用いることが好ましい。プラズマCVD法は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低温でできる利点を有する。プラズマ発生法には、容量結合型と誘導結合型の二つが挙げられる。反応ガスとしては、Si源としてSiH4、酸素源として一酸化二窒素(N2O)を用いたSiH4−N2O系ガスとテトラエトキシシラン(TEOS)をSi源に用いたTEOS−O2系ガス(TEOS−プラズマCVD法)が挙げられる。基板温度は250〜400℃の範囲内、反応圧力は67〜400Paの範囲内が好ましい。このように、本発明の酸化ケイ素絶縁層にはリン、ホウ素等の元素がドープされていても良い。
同様に、低圧CVD法による窒化ケイ素層の形成は、Si源としてジクロルシラン:SiH2Cl2、窒素源としてアンモニア:NH3を用いる。このSiH2Cl2−NH3系酸化反応を900℃の高温で行わせることにより得られる。プラズマCVD法は、反応ガスとしては、Si源としてSiH4、窒素源としてNH3を用いたSiH4−NH3系ガスが挙げられる。基板温度は300〜400℃の範囲内が好ましい。
基板として、半導体基板すなわち回路素子と配線パターンが形成された段階の半導体基板、回路素子が形成された段階の半導体基板等の半導体基板上に酸化ケイ素絶縁層あるいは窒化ケイ素層が形成された基板が使用できる。このような半導体基板上に形成された酸化ケイ素絶縁層あるいは窒化ケイ素層を上記CMP用研磨液で研磨することによって、酸化ケイ素絶縁層の表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とすることができる。また、シャロー・トレンチ分離にも使用できる。シャロー・トレンチ分離に使用するためには、酸化ケイ素絶縁層を研磨する速度と窒化ケイ素層を研磨する速度の比の値である「酸化ケイ素絶縁層研磨速度/窒化ケイ素層研磨速度」が10以上であることが必要である。この比の値が小さすぎると、酸化ケイ素絶縁層を研磨する速度と窒化ケイ素層を研磨する速度の差が小さくなり、シャロー・トレンチ分離をする際、所定の位置で研磨を停止することができなくなる。また、この比の値が50以上の場合は、特に、窒化ケイ素層を研磨する速度がさらに小さくなって研磨の停止が容易になり、シャロー・トレンチ分離により好適である。
(研磨装置)
研磨する装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッド)を貼り付けた(回転数が変更可能なモーター等を取り付けてある)定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。また、研磨布にはCMP用研磨液がたまるような溝加工を施すことが好ましい。研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は半導体基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力は研磨後に傷が発生しないように1kg/cm2以下が好ましい。シャロー・トレンチ分離に使用するためには、研磨時に傷の発生が少ないことが必要である。研磨している間、研磨布にはスラリーをポンプ等で連続的に供給する。この供給量には制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われていることが好ましい。
研磨する装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッド)を貼り付けた(回転数が変更可能なモーター等を取り付けてある)定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。また、研磨布にはCMP用研磨液がたまるような溝加工を施すことが好ましい。研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は半導体基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力は研磨後に傷が発生しないように1kg/cm2以下が好ましい。シャロー・トレンチ分離に使用するためには、研磨時に傷の発生が少ないことが必要である。研磨している間、研磨布にはスラリーをポンプ等で連続的に供給する。この供給量には制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われていることが好ましい。
(洗浄)
研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤー等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。このようにして平坦化されたシャロー・トレンチを形成したあと、酸化ケイ素絶縁層の上に、アルミニウム配線を形成し、その配線間及び配線上に再度上記方法により酸化ケイ素絶縁層を形成後、上記CMP用研磨液を用いて研磨することによって、絶縁層表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の層数の半導体を製造する。
研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤー等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。このようにして平坦化されたシャロー・トレンチを形成したあと、酸化ケイ素絶縁層の上に、アルミニウム配線を形成し、その配線間及び配線上に再度上記方法により酸化ケイ素絶縁層を形成後、上記CMP用研磨液を用いて研磨することによって、絶縁層表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の層数の半導体を製造する。
(その他)
本発明のCMP用研磨液は、半導体基板に形成された酸化ケイ素絶縁層だけでなく、所定の配線を有する配線板に形成された酸化ケイ素絶縁層、ガラス、窒化ケイ素等の無機絶縁層、フォトマスク・レンズ・プリズムなどの光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバーの端面、シンチレーター等の光学用単結晶、固体レーザー単結晶、青色レーザーLED用サファイヤ基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体単結晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等を研磨することができる。
本発明のCMP用研磨液は、半導体基板に形成された酸化ケイ素絶縁層だけでなく、所定の配線を有する配線板に形成された酸化ケイ素絶縁層、ガラス、窒化ケイ素等の無機絶縁層、フォトマスク・レンズ・プリズムなどの光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバーの端面、シンチレーター等の光学用単結晶、固体レーザー単結晶、青色レーザーLED用サファイヤ基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体単結晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等を研磨することができる。
(研磨材粒子の作製)
以下、実施例及び比較例を挙げて研磨材の製造方法を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、表1に示す研磨材粒子の合成方法のうち、「分解尿素」とは、あらかじめ加熱した尿素水溶液を、あらかじめ加熱した希土類塩水溶液に添加する合成方法を表す。一方、「加熱尿素」とは、尿素水溶液と希土類塩水溶液を混合した後に加熱する合成方法を表す。また、「−」とは、「分解尿素」及び「加熱尿素」のいずれにも該当しない合成方法を表す。
また、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
以下、実施例及び比較例を挙げて研磨材の製造方法を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、表1に示す研磨材粒子の合成方法のうち、「分解尿素」とは、あらかじめ加熱した尿素水溶液を、あらかじめ加熱した希土類塩水溶液に添加する合成方法を表す。一方、「加熱尿素」とは、尿素水溶液と希土類塩水溶液を混合した後に加熱する合成方法を表す。また、「−」とは、「分解尿素」及び「加熱尿素」のいずれにも該当しない合成方法を表す。
また、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
<研磨材粒子1>
(1) 5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L用意し、密閉容器内で、100℃で6時間加熱した。その後、当該尿素水溶液を室温(25℃)まで冷却した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液200mLに純水を加えて9.5Lとし、この水溶液を90℃に加熱した。
(3) 前記(2)で90℃に加熱した硝酸セリウム水溶液に前記(1)で調製した尿素水溶液を、1L/minの添加速度で添加した。
(4) 前記(3)で硝酸セリウム水溶液に尿素水溶液を添加した混合液を90℃で2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子1を得た。
(1) 5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L用意し、密閉容器内で、100℃で6時間加熱した。その後、当該尿素水溶液を室温(25℃)まで冷却した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液200mLに純水を加えて9.5Lとし、この水溶液を90℃に加熱した。
(3) 前記(2)で90℃に加熱した硝酸セリウム水溶液に前記(1)で調製した尿素水溶液を、1L/minの添加速度で添加した。
(4) 前記(3)で硝酸セリウム水溶液に尿素水溶液を添加した混合液を90℃で2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子1を得た。
<研磨材粒子2>
(1) 5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L用意し、密閉容器内で、100℃で6時間加熱した。その後、当該尿素水溶液を室温(25℃)まで冷却した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液180mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液20mLとを混合した後、純水を加えて9.5Lとし、この混合水溶液を90℃に加熱した。
(3) 前記(2)で90℃に加熱した混合水溶液に前記(1)で調製した尿素水溶液を、1L/minの添加速度で添加した。
(4) 前記(3)で調製した混合水溶液に尿素水溶液を添加した混合液を90℃で2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子2を得た。
(1) 5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L用意し、密閉容器内で、100℃で6時間加熱した。その後、当該尿素水溶液を室温(25℃)まで冷却した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液180mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液20mLとを混合した後、純水を加えて9.5Lとし、この混合水溶液を90℃に加熱した。
(3) 前記(2)で90℃に加熱した混合水溶液に前記(1)で調製した尿素水溶液を、1L/minの添加速度で添加した。
(4) 前記(3)で調製した混合水溶液に尿素水溶液を添加した混合液を90℃で2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子2を得た。
<研磨材粒子3、4>
研磨材粒子3、4の製造方法は、研磨材粒子2の製造方法の(2)の手順を、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLとの混合に変更又は1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸ガドリニウム水溶液38mLとの混合に変更した以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子3及び4を得た。
研磨材粒子3、4の製造方法は、研磨材粒子2の製造方法の(2)の手順を、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLとの混合に変更又は1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸ガドリニウム水溶液38mLとの混合に変更した以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子3及び4を得た。
<研磨材粒子5>
研磨材粒子5の製造方法は、研磨材粒子2の製造方法の(2)の手順を、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液20mLと、1.0mol/Lの硝酸ガドリニウム水溶液18mLとの混合に変更した以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子5を得た。
研磨材粒子5の製造方法は、研磨材粒子2の製造方法の(2)の手順を、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液20mLと、1.0mol/Lの硝酸ガドリニウム水溶液18mLとの混合に変更した以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子5を得た。
<研磨材粒子6>
(1) 5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L用意し、密閉容器内で、100℃で6時間加熱した。その後、当該尿素水溶液を室温(25℃)まで冷却した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液140mLと、1.0mol/Lの硝酸ランタン水溶液60mLを混合した後、純水を加えて9.5Lとし、この混合水溶液を90℃に加熱した。
(3) 前記(2)で90℃に加熱した混合水溶液に前記(1)で調製した尿素水溶液を、1L/minの添加速度で添加した。
(4) 前記(3)で調製した混合水溶液に尿素水溶液を添加した混合液を90℃で2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子を含有する研磨材粒子6を得た。
(1) 5.0mol/Lの尿素水溶液を0.5L用意し、密閉容器内で、100℃で6時間加熱した。その後、当該尿素水溶液を室温(25℃)まで冷却した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液140mLと、1.0mol/Lの硝酸ランタン水溶液60mLを混合した後、純水を加えて9.5Lとし、この混合水溶液を90℃に加熱した。
(3) 前記(2)で90℃に加熱した混合水溶液に前記(1)で調製した尿素水溶液を、1L/minの添加速度で添加した。
(4) 前記(3)で調製した混合水溶液に尿素水溶液を添加した混合液を90℃で2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子を含有する研磨材粒子6を得た。
<研磨材粒子7>
(1) 2.5mol/Lの尿素水溶液を1.0L用意した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液200mLに純水を加えて9.0Lとした。
(3) 前記(2)で調製した硝酸セリウム水溶液に、前記(1)で用意した尿素水溶液を添加し、10分間撹拌した。
(4) 前記(3)で撹拌した混合液を90℃まで加熱し、2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子7を得た。
(1) 2.5mol/Lの尿素水溶液を1.0L用意した。
(2) 1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液200mLに純水を加えて9.0Lとした。
(3) 前記(2)で調製した硝酸セリウム水溶液に、前記(1)で用意した尿素水溶液を添加し、10分間撹拌した。
(4) 前記(3)で撹拌した混合液を90℃まで加熱し、2時間加熱撹拌した。
(5) 前記(4)で加熱撹拌した混合液中に析出した研磨材粒子の前駆体をメンブランフィルターで分離した。
(6) 前記(5)で分離した研磨材粒子の前駆体を600℃で焼成して研磨材粒子7を得た。
<研磨材粒子8>
研磨材粒子8の製造方法は、研磨材粒子7の製造方法の(2)で、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液200mLに代えて、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLとを混合した後、純水を加えて9.0Lとした以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子8を得た。
研磨材粒子8の製造方法は、研磨材粒子7の製造方法の(2)で、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液200mLに代えて、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLとを混合した後、純水を加えて9.0Lとした以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子8を得た。
<研磨材粒子9>
研磨材粒子9の製造方法は、研磨材粒子8の製造方法の(2)で、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLを、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液140mLと、1.0mol/Lの硝酸ランタン水溶液22mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLとに変更した以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子9を得た。
研磨材粒子9の製造方法は、研磨材粒子8の製造方法の(2)で、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液162mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLを、1.0mol/Lの硝酸セリウム水溶液140mLと、1.0mol/Lの硝酸ランタン水溶液22mLと、1.0mol/Lの硝酸イットリウム水溶液38mLとに変更した以外は、同様の手順で調製を行い、研磨材粒子9を得た。
<研磨材粒子10>
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間、空気中で焼成することにより、黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。この酸化セリウム粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉砕して、研磨材粒子10を得た。
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間、空気中で焼成することにより、黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。この酸化セリウム粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉砕して、研磨材粒子10を得た。
<研磨材粒子の評価>
研磨材粒子1から10について、以下の方法に従って、その組成、形状及び研磨性能の評価を行った。
研磨材粒子1から10について、以下の方法に従って、その組成、形状及び研磨性能の評価を行った。
(元素分析)
得られた研磨材粒子1から10に含有されている研磨材粒子1gを硝酸水溶液10mlと過酸化水素水1.0mlの混合溶液に溶解させ、(株)日立ハイテクサイエンス社製のICP発光分光プラズマ装置(ICP−AES)を使用して元素分析を行った。研磨材に含有される研磨材粒子の各希土類元素の平均含有量を組成比(mol%)として求めた。
得られた研磨材粒子1から10に含有されている研磨材粒子1gを硝酸水溶液10mlと過酸化水素水1.0mlの混合溶液に溶解させ、(株)日立ハイテクサイエンス社製のICP発光分光プラズマ装置(ICP−AES)を使用して元素分析を行った。研磨材に含有される研磨材粒子の各希土類元素の平均含有量を組成比(mol%)として求めた。
(粒子形状・アスペクト比の値)
各研磨材粒子について、走査型顕微鏡写真(SEM像)の撮影を行い、粒子100個を無作為に選択し、その長径をa、短径をbとしたとき、a/bの値の平均値をアスペクト比の値として求めた。なお、各粒子について外接する長方形(「外接長方形」という。)を描いたとき、外接長方形の短辺及び長辺うち、最短の短辺の長さを短径とし、最長の長辺の長さを長径とする。
アスペクト比の値が、1.00〜1.15の範囲内である場合を球形状として分類し、1.00〜1.05の範囲内である場合をより好ましい球形状として分類した。1.00〜1.15の範囲外である場合は不定形として分類した。
各研磨材粒子について、走査型顕微鏡写真(SEM像)の撮影を行い、粒子100個を無作為に選択し、その長径をa、短径をbとしたとき、a/bの値の平均値をアスペクト比の値として求めた。なお、各粒子について外接する長方形(「外接長方形」という。)を描いたとき、外接長方形の短辺及び長辺うち、最短の短辺の長さを短径とし、最長の長辺の長さを長径とする。
アスペクト比の値が、1.00〜1.15の範囲内である場合を球形状として分類し、1.00〜1.05の範囲内である場合をより好ましい球形状として分類した。1.00〜1.15の範囲外である場合は不定形として分類した。
(粒子径分布の変動係数(CV値))
研磨材粒子100個のSEM像からCV値を求め、単分散性を評価した。なお、粒子径は、各粒子の写真画像の面積に基づき、面積円相当粒子径を求め、これを各粒子の粒子径とした。
CV値は下記の式で求めた。
CV値(%)=(粒子径分布の標準偏差/平均粒子径)×100
なお、上記粒子径、粒子径分布等の測定は、画像処理測定装置(ルーゼックス AP;株式会社ニレコ製)を用いて行った。
研磨材粒子100個のSEM像からCV値を求め、単分散性を評価した。なお、粒子径は、各粒子の写真画像の面積に基づき、面積円相当粒子径を求め、これを各粒子の粒子径とした。
CV値は下記の式で求めた。
CV値(%)=(粒子径分布の標準偏差/平均粒子径)×100
なお、上記粒子径、粒子径分布等の測定は、画像処理測定装置(ルーゼックス AP;株式会社ニレコ製)を用いて行った。
得られた研磨材粒子1〜10の合成条件及び評価を表1に示す。
(CMP用研磨液1の調製)
上記研磨材粒子1の10gと、添加剤として2−ピリジンカルボン酸20g、非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(Rhonc−Poulcnc社製「IGEPAL CO−890」、親水性物質数平均分子量1760[g/mol])1.5g及びイオン水978.5gを混合し、撹拌をしながら超音波分散を行いながら、水酸化アンモニウムでpHを5(液温25℃)に調整した。得られたスラリーを0.8ミクロンフィルターで濾過し、さらに脱イオン水を加え、再度pHを5(液温25℃)に調整することにより研磨材粒子0.1質量%のCMP用研磨液1を得た。
上記研磨材粒子1の10gと、添加剤として2−ピリジンカルボン酸20g、非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(Rhonc−Poulcnc社製「IGEPAL CO−890」、親水性物質数平均分子量1760[g/mol])1.5g及びイオン水978.5gを混合し、撹拌をしながら超音波分散を行いながら、水酸化アンモニウムでpHを5(液温25℃)に調整した。得られたスラリーを0.8ミクロンフィルターで濾過し、さらに脱イオン水を加え、再度pHを5(液温25℃)に調整することにより研磨材粒子0.1質量%のCMP用研磨液1を得た。
(CMP用研磨液の調製)
研磨材粒子、非イオン性界面活性剤を表2に示す種類と濃度にする以外は、CMP用研磨液1と同様に調製することで評価に用いるCMP用研磨液を得た。比較目的のために、界面活性剤を含有していないCMP用研磨液も調製した。
研磨材粒子、非イオン性界面活性剤を表2に示す種類と濃度にする以外は、CMP用研磨液1と同様に調製することで評価に用いるCMP用研磨液を得た。比較目的のために、界面活性剤を含有していないCMP用研磨液も調製した。
(研磨速度の評価)
研磨装置(ロジテック社製;製品名「PM5」)の2層タイプの半導体装置研磨用パッド(ニッタ・ハース(株)製;製品名「IC1000/Suba400」)を貼り付けた定盤上に、基板取り付け用の吸着パッドを取り付けたホルダーにTEOS−プラズマCVD法で作製した酸化ケイ素絶縁層を形成した直径125mmのシリコンウェハーを絶縁層面を下にしてセットし、研磨荷重が300g/cm2になるように重りをのせた。定盤上に表2に記載の各CMP用研磨液50ml/minの速度で滴下しながら、定盤を40rpmで2分間回転させ、絶縁層を研磨した。
研磨後ウェハーをホルダーから取り外して、流水で良く洗浄後、超音波洗浄機によりさらに20分間洗浄した。洗浄後、スピンドライヤーで水滴を除去し、120℃の乾燥機で10分間乾燥させた。光干渉式膜厚測定装置((株)チノー製:製品名「IRM8599B」)を用いて、研磨前後の層厚変化を測定し、研磨速度を計算した。結果を表3に示す。
同様にして、TEOS−プラズマCVD法で作製した酸化ケイ素絶縁層の代わりに低圧CVD法で作製した窒化ケイ素層を同じ条件で研磨し、研磨前後の層厚変化を測定し、研磨速度を計算した。また、層厚測定の結果から、TEOS−プラズマCVD法で作製した酸化ケイ素絶縁層及び低圧CVD法で作製した窒化ケイ素層は、ウェハー全面にわたって均一の厚さになっていることがわかった。
結果を表3に示す。
研磨装置(ロジテック社製;製品名「PM5」)の2層タイプの半導体装置研磨用パッド(ニッタ・ハース(株)製;製品名「IC1000/Suba400」)を貼り付けた定盤上に、基板取り付け用の吸着パッドを取り付けたホルダーにTEOS−プラズマCVD法で作製した酸化ケイ素絶縁層を形成した直径125mmのシリコンウェハーを絶縁層面を下にしてセットし、研磨荷重が300g/cm2になるように重りをのせた。定盤上に表2に記載の各CMP用研磨液50ml/minの速度で滴下しながら、定盤を40rpmで2分間回転させ、絶縁層を研磨した。
研磨後ウェハーをホルダーから取り外して、流水で良く洗浄後、超音波洗浄機によりさらに20分間洗浄した。洗浄後、スピンドライヤーで水滴を除去し、120℃の乾燥機で10分間乾燥させた。光干渉式膜厚測定装置((株)チノー製:製品名「IRM8599B」)を用いて、研磨前後の層厚変化を測定し、研磨速度を計算した。結果を表3に示す。
同様にして、TEOS−プラズマCVD法で作製した酸化ケイ素絶縁層の代わりに低圧CVD法で作製した窒化ケイ素層を同じ条件で研磨し、研磨前後の層厚変化を測定し、研磨速度を計算した。また、層厚測定の結果から、TEOS−プラズマCVD法で作製した酸化ケイ素絶縁層及び低圧CVD法で作製した窒化ケイ素層は、ウェハー全面にわたって均一の厚さになっていることがわかった。
結果を表3に示す。
(研磨傷の評価)
また、水銀灯の光源下での目視観察では絶縁層表面に傷は見られなかったが、さらにウェハーの外観検査装置(オリンパス(株)製:製品名「オリンパスAL−2000」)で詳細に観察した。
結果を表3に示す。
また、水銀灯の光源下での目視観察では絶縁層表面に傷は見られなかったが、さらにウェハーの外観検査装置(オリンパス(株)製:製品名「オリンパスAL−2000」)で詳細に観察した。
結果を表3に示す。
(ディッシングの評価)
同様にして、20μm角で高さが5000Åの凸部を100μm間隔で形成した酸化ケイ素絶縁層を研磨し、凸部が研磨されたときの凸部と凹部の中間点のへこみ量を走査型プローブ顕微鏡((株)エポリードサービス製:製品名「SPI3800N/SPA−400」)で求めた。ディッシングは、このへこみ量で評価した。結果を表3に示す。
同様にして、20μm角で高さが5000Åの凸部を100μm間隔で形成した酸化ケイ素絶縁層を研磨し、凸部が研磨されたときの凸部と凹部の中間点のへこみ量を走査型プローブ顕微鏡((株)エポリードサービス製:製品名「SPI3800N/SPA−400」)で求めた。ディッシングは、このへこみ量で評価した。結果を表3に示す。
(分散安定性の評価)
それぞれのCMP用研磨液を調製後、3日間放置してから、この研磨液を用いて研磨速度、研磨傷及びディッシングの評価を上述と同様にして行った。各CMP用研磨液は、研磨前に超音波分散機で5分間分散してから使用した。結果を表3に示す。
それぞれのCMP用研磨液を調製後、3日間放置してから、この研磨液を用いて研磨速度、研磨傷及びディッシングの評価を上述と同様にして行った。各CMP用研磨液は、研磨前に超音波分散機で5分間分散してから使用した。結果を表3に示す。
表3に示した結果より、実施例1〜15は、比較例1〜17に比べて、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度及び分散安定性を得ることが認められた。詳しくは、以下のように考察される。
実施例1〜15は、界面活性剤の親水性物質数平均分子量が500g/mol以上のため、分散剤や界面活性剤の粒子表面への吸着が均一となったことと、研磨材粒子のCV値が小さいことから、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度を実現できたと考えられる。また、実施例1〜15は、研磨材粒子のCV値が小さいことから、凝集を促進するような粒子径の大きな研磨材粒子を含まないため、凝集が促進されず、分散安定性が向上したと考えられる。
比較例1〜7については、界面活性剤の親水性物質数平均分子量が500g/mol未満のため、分散剤や界面活性剤の粒子表面への吸着が不均一となり、研磨傷の発生とディッシングとを抑制できなかったと考えられる。さらに、比較例1〜7は、界面活性剤の親水性物質数平均分子量が500g/mol未満のため、長期放置により、活性剤による研磨材粒子の分散性が悪化し、凝集した研磨材粒子が増えたと考えられる。このため、比較例1〜7では、沈降する研磨材粒子が増え、研磨に関わる研磨材粒子の数が減少し、研磨速度が低下したと考えられる。
比較例8〜17は、CV値が大きいことから、粒子径の大きな粗大粒子を多く含むと考えられる。このため、比較例8〜17では、研磨傷の発生とディッシングとを抑制できず、また、長期放置により粗大粒子が沈降してしまい、研磨に関わる粒子数が減少し、研磨速度が低下したと考えられる。
実施例1〜15は、界面活性剤の親水性物質数平均分子量が500g/mol以上のため、分散剤や界面活性剤の粒子表面への吸着が均一となったことと、研磨材粒子のCV値が小さいことから、研磨傷の発生とディッシングとを抑制しつつ、より高い研磨速度を実現できたと考えられる。また、実施例1〜15は、研磨材粒子のCV値が小さいことから、凝集を促進するような粒子径の大きな研磨材粒子を含まないため、凝集が促進されず、分散安定性が向上したと考えられる。
比較例1〜7については、界面活性剤の親水性物質数平均分子量が500g/mol未満のため、分散剤や界面活性剤の粒子表面への吸着が不均一となり、研磨傷の発生とディッシングとを抑制できなかったと考えられる。さらに、比較例1〜7は、界面活性剤の親水性物質数平均分子量が500g/mol未満のため、長期放置により、活性剤による研磨材粒子の分散性が悪化し、凝集した研磨材粒子が増えたと考えられる。このため、比較例1〜7では、沈降する研磨材粒子が増え、研磨に関わる研磨材粒子の数が減少し、研磨速度が低下したと考えられる。
比較例8〜17は、CV値が大きいことから、粒子径の大きな粗大粒子を多く含むと考えられる。このため、比較例8〜17では、研磨傷の発生とディッシングとを抑制できず、また、長期放置により粗大粒子が沈降してしまい、研磨に関わる粒子数が減少し、研磨速度が低下したと考えられる。
A 尿素水溶液調製工程
B 希土類塩水溶液調製工程
C 尿素水溶液の添加・加熱撹拌工程
D 固液分離工程
E 焼成工程
B 希土類塩水溶液調製工程
C 尿素水溶液の添加・加熱撹拌工程
D 固液分離工程
E 焼成工程
Claims (5)
- 研磨材と、pKaが4〜9の範囲内の官能基を有する添加剤と、親水性部分及び親油性部分を有し、前記親水性部分が500g/mol以上の数平均分子量を有する非イオン性界面活性剤と、水と、を含むpH7以下のCMP用研磨液であって、
前記研磨材に用いられる研磨材粒子は、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びユウロピウム(Eu)から選ばれる少なくとも1種類の元素と、セリウム(Ce)との含有量の合計が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であり、かつ、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量の合計が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して19mol%以下であり、かつ、球形状であることを特徴とするCMP用研磨液。 - 前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して81mol%以上であることを特徴とする請求項1に記載のCMP用研磨液。
- 前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して90mol%以上であり、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種の元素の含有量が、前記研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して10mol%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のCMP用研磨液。
- 研磨材と、pKaが4〜9の範囲内の官能基を有する添加剤と、親水性部分及び親油性部分を有し、前記親水性部分が500g/mol以上の数平均分子量を有する非イオン性界面活性剤と、水と、を含むpH7以下のCMP用研磨液であって、
前記研磨材に用いられる研磨材粒子に含有されるセリウム(Ce)の量が、当該研磨材粒子が含有する希土類元素全体に対して95〜100mol%の範囲内であり、かつ、球形状であることを特徴とするCMP用研磨液。 - 前記研磨材粒子の粒子径の単分散度が、20.0%以下であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のCMP用研磨液。
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Cited By (1)
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CN113004798A (zh) * | 2019-12-19 | 2021-06-22 | 安集微电子(上海)有限公司 | 一种化学机械抛光液 |
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CN113004798A (zh) * | 2019-12-19 | 2021-06-22 | 安集微电子(上海)有限公司 | 一种化学机械抛光液 |
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