JP2015034475A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィードバック制御と比較して簡易な演算で気筒内の温度を制御できる内燃機関の制御装置の提供。【解決手段】エンジンは、既燃ガスの一部を内部EGRガスとしてシリンダ内に残留させ、このシリンダ内に形成された均質混合気内に火種用の燃料を噴射及び着火し、これを火種として均質混合気を圧縮着火によって燃焼させる火種補助圧縮着火式である。制御装置は、内部EGR率及び実効圧縮比を変更可能なIN側VTC及びEX側VTCと、内部EGR温度Tex、吸入ガス温度TA、火種用混合気の着火時期における筒内温度の目標火種着火時期温度Thidane_trg、及び係数αを変数として含む内部EGR率に対する2次方程式の解を目標内部EGR率rEGR_trgとして設定する目標内部EGR率設定手段と、目標内部EGR率rEGR_trgに基づいてIN側VTCの目標位相角、EX側VTCの目標位相角を設定する制御手段を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。より詳しくは、気筒内に形成された均質混合気を圧縮着火によって燃焼させるものであって、既燃ガスの一部を内部EGRガスとして気筒内に残留させる内部EGR制御と均質混合気内に火種用の燃料を噴射及び着火する火種燃焼制御とを併用した火種補助圧縮着火式の内燃機関の制御装置に関する。
希薄かつ均質な混合気を気筒内に形成し、この均質混合気を圧縮着火によって燃焼させる予混合圧縮着火(HCCI)燃焼が可能な内燃機関が提案されている。このHCCI燃焼は、NOxの排出量が少なくまた実効圧縮比を高めて高効率な運転が可能である。しかしながらこのHCCI燃焼は、例えば、高負荷の運転領域では、適切なタイミングで均質混合気を燃焼させることが困難であり、ノッキングや失火等が生じやすい。このため、HCCI燃焼が困難な高負荷運転領域を補うべく、点火プラグによって混合気を燃焼させる火花点火(SI)燃焼とHCCI燃焼とを、運転領域に応じて切り替えることが行われている。
また近年では、HCCI燃焼をさらに安定して実現するため、気筒内に形成された均質混合気内にさらに局所的に燃料を噴射及び着火し、これを火種として均質混合気の自着火を誘発させる火種補助圧縮着火式の技術が提案されている。このような火種補助圧縮着火式の内燃機関の制御装置では、火種を狙い通りに燃焼させ、圧縮端温度(圧縮工程においてピストンが上死点に位置する時の気筒内の温度)を均質混合気が自着火するような適切な温度に維持するためには、圧縮初期温度(圧縮工程においてピストンが下死点に位置する時の気筒内の温度)から適切に制御する必要がある。
またこの圧縮初期温度は、気筒内に残留する既燃ガスの量、いわゆる内部EGR量を増減することによって制御することができる(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の発明では、圧縮端温度に対する目標となる目標圧縮端温度を設定し、さらに内燃機関に対する要求トルクに応じて、目標圧縮端温度が得られるような内部EGR量を算出し、さらにこの内部EGR量に応じて排気バルブの閉時期を規定するカム位相可変機構のカム位相を設定している。
特開2011−220121号公報
また、上記特許文献1に示された技術の他、圧縮端温度を適切な目標圧縮端温度に維持するため、目標圧縮端温度が実現されるような目標内部EGR率及び目標実効圧縮比を設定し、これらをフィードバック制御によって制御することが考えられる。しかしながら、このようなフィードバック制御に基づく方法を実現しようとした場合、回転数に比例して演算を行うECUにかかる負担が大きくなることから、ECUの性能によっては制御可能な回転数に上限を設けざるを得なくなってしまう場合がある。また、フィードバック制御に基づく方法では、収束するまでの間に意図しない燃焼を起こしてしまう場合がある。
本発明は、フィードバック制御と比較して簡易な演算で気筒内の温度を制御できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の内燃機関(例えば、後述のエンジン1)は、既燃ガスの一部を内部EGRガスとして気筒(例えば、後述のシリンダ11a)内に残留させるとともに、当該気筒内に形成された均質混合気内に火種用の燃料を噴射及び着火し、これを火種として均質混合気を圧縮着火によって燃焼させる火種補助圧縮着火式である。その制御装置は、内部EGR率及び実効圧縮比を変更可能な排気バルブ(例えば、後述の排気バルブ14e)及び吸気バルブ(例えば、後述の吸気バルブ14i)の可変動弁機構(例えば、後述のIN側VTC18i、及びEX側VTC18e)と、内部EGRガスの温度である内部EGR温度(Tex)を取得する内部EGR温度取得手段(例えば、後述の排気温度センサ67、及びECU5)と、前記気筒内に導入される吸気の温度である吸入ガス温度(TA)を取得する吸入ガス温度取得手段(例えば、後述の吸気センサ66、及びECU5等)と、火種用混合気の着火時期における筒内温度の目標である目標火種着火時期温度(Thidane_trg)を設定する目標火種着火時期温度設定手段(例えば、後述のECU5)と、前記内部EGR温度(Tex)、前記吸入ガス温度(TA)、前記目標火種着火時期温度(Thidane_trg)、及び所定の係数(α)を変数として含む内部EGR率(rEGR)に対する2次方程式の解を目標内部EGR率(rEGR_trg)として設定する目標内部EGR率設定手段(例えば、後述のECU5)と、当該目標内部EGR率に基づいて前記可変動弁機構を制御する制御手段(例えば、後述のECU5)と、を備える。
(2)この場合、前記制御装置は、前記着火時期の目標である目標火種着火時期(AgHidane_trg)と、前記目標火種着火時期温度(Thidane_trg)と、ポンプロスの目標である目標ポンプロス(PMEP_trg)とを入力として、予め設定された統計モデルによって前記所定の係数(α)を算出する係数算出手段(例えば、後述のECU5)をさらに備えることが好ましい。
(3)この場合、前記制御装置は、前記所定の係数(α)及び前記目標内部EGR率(rEGR_trgt)に基づいて前記着火時期における実効圧縮比の目標である目標火種着火時期実効圧縮比(εHidane_trg)を設定する目標実効圧縮比設定手段(例えば、後述のECU5)をさらに備え、前記制御手段は、前記目標内部EGR率(rEGR_trg)及び前記目標火種着火時期実効圧縮比(εHidane_trg)が実現されるように前記可変動弁機構の作動量(INVTC_trg,EXVTC_trg)を設定することが好ましい。
(1)本発明では、内部EGR温度と吸入ガス温度を取得し、さらに火種用混合気の着火時期における筒内温度の目標である目標火種着火時期温度を設定する。また本発明では、これら内部EGR温度、吸入ガス温度、目標火種着火時期温度、及び所定の係数を変数として含む内部EGR率に対する2次方程式の解を目標内部EGR率として設定する。これにより、フィードバック制御と比較して少ない演算回数で目標火種着火時期温度が実現されるような目標内部EGR率を設定できるので、回転数に上限を設ける必要がなくなる。また、フィードバック制御と異なり複数の燃焼サイクルにわたって繰り返し演算することなく、1回の燃焼サイクルごとに閉じた演算によって適切な目標内部EGR率を設定できるので、意図しない燃焼が生じることが無い。
(2)本発明では、上記内部EGR率に対する2次方程式を構築する際に導入される所定の係数を、これと相関のある目標火種着火時期と、目標火種着火時期温度と、目標ポンプロスとの3つの入力に基づいて、予め設定された統計モデルに基づいて算出する。これにより、フィードバック制御と比較して少ない演算回数で目標内部EGR率を設定することができる。また、1回の燃焼サイクルごとに閉じた演算によって適切な目標内部EGR率を設定できるので、意図しない燃焼が生じることも無い。また、目標ポンプロスを入力として含む統計モデルを利用して所定の係数を算出することにより、例えば、ポンプロスが最小となるように目標内部EGR率を設定することができる。
(3)本発明によれば、上述のようにして定めた目標内部EGRに基づいて目標火種着火時期実効圧縮比を設定し、さらにこれら目標内部EGR率及び目標火種着火時期実効圧縮比が実現されるように可変動弁機構の作動量を設定することにより、火種着火時期温度がその目標に一致するように適切に可変動弁機構を制御することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンとその制御装置の構成を示す図である。 SI燃焼モードにおける排気バルブ及び吸気バルブの動作例を示す図である。 自着火誘発温度と、圧縮端温度をこの自着火誘発温度に昇温するための手段の内訳を模式的に示す図である。 火種HCCI燃焼モードにおける排気バルブ及び吸気バルブの動作例を示す図である。 燃焼モードを選択する際に参照される制御マップを模式的に示す図である。 火種着火時期温度制御の具体的な手順を示すフローチャートである。 目標燃焼重心位置を決定するマップの具体例を示す図である。 目標火種着火時期温度を決定するマップの具体例を示す図である。 目標ポンプロスを決定するマップの具体例を示す図である。 IN側VTCの目標位相角を決定するテーブルの具体例を示す図である。 EX側VTCの目標位相角を決定するテーブルの具体例を示す図である。 火種着火時期温度制御のシミュレーションによる結果を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関(以下、単に「エンジン」という)1及びその制御装置の構成を示す図である。
エンジン1は、複数、例えば4つのシリンダ11aを備えた4気筒エンジンであり、図1にはこのうちの1つを代表的に示す。エンジン1は、シリンダ11aが形成されたシリンダブロック11と、シリンダヘッド12とを組み合わせて構成される。このエンジン1には、吸気が通流する吸気管2と、排気が通流する排気管3と、排気管3内の排気の一部を吸気管2に還流するEGR管4と、が設けられている。
シリンダ11a内にはピストン13aが摺動可能に設けられており、このピストン13aの頂面とシリンダヘッド12のシリンダ11a側の面により、エンジン1の燃焼室12aが形成される。ピストン13aは、コンロッド13bを介してクランクシャフト13cに連結されている。すなわち、シリンダ11a内におけるピストン13aの往復動に応じてクランクシャフト13cが回転する。
シリンダヘッド12には、燃焼室12aと吸気管2とを接続する吸気ポート12iと、燃焼室12aと排気管3とを接続する排気ポート12eとが形成されている。また、シリンダヘッド12には、吸気ポート12iのうち燃焼室12aに臨む吸気開口を開閉するは吸気バルブ14iと、排気ポート12eのうち燃焼室12aに臨む排気開口を開閉する排気バルブ14eとが設けられている。
シリンダヘッド12には、燃焼室12a内に臨む点火プラグ15が設けられている。点火プラグ15は、図示しないイグナイタ及びドライバを介してその電子制御ユニット(以下、「ECU」という)5に接続される。点火プラグ15は、ECU5によって実行される図示しない点火制御によって定められたタイミングで火花を発生し、シリンダ11a内に形成された混合気に着火する。
また、シリンダヘッド12には、図示しないタイミングベルトを介してクランクシャフト13cと連結され、クランクシャフト13cの回転に従って回転する吸気カムシャフト16i及び排気カムシャフト16eが設けられている。より具体的には、クランクシャフト13cが2回転すると、カムシャフト16i,16eは1回転するようになっている。吸気カムシャフト16iには、吸気バルブ14iを開閉駆動する吸気カム17iが設けられ、排気カムシャフト16eには、排気バルブ14eを開閉駆動する排気カム17eが設けられている。これにより、カムシャフト16i,16eが回転すると、バルブ14i,14eはカム17i,17eのプロファイルに応じた態様で進退する。
吸気カムシャフト16iの一端部には、クランクシャフト13cに対する吸気カム17iのカム位相を変更する吸気側のカム位相可変機構(以下、「IN側VTC」という)18iと、吸気バルブ14iの最大開度(すなわち、最大リフト量)と開弁期間(すなわち、開弁角度幅)を変更する吸気側のバルブリフト可変機構(いわゆる、VTEC(登録商標)19iと呼称される機構であり、以下では「IN側VTEC」という)とが設けられている。また、排気カムシャフト16eの一端部にも同様に、クランクシャフト13cに対する排気カム17eのカム位相を変更する排気側のカム位相可変機構(以下、「EX側VTC」という)18eと、排気バルブ14eの最大リフト量と開弁角度幅を変更する排気側のバルブリフト可変機構(以下、「EX側VTEC」という)とが設けられている。
IN側VTC18iは、吸気カムシャフト16iのカム位相を無段階に進角又は遅角させることにより、吸気バルブ14iの開閉タイミング(すなわち開時期(IVO)及び閉時期(IVC))を早めたり遅らせたりできる。本実施形態の制御装置では、このようなIN側VTC18iによってエンジン1の燃焼室12aの実効圧縮比を可変的に制御可能なアトキンソンサイクル(ミラーサイクル)での運転が実現される。すなわち、IN側VTC18iによって吸気バルブ14iの閉時期を下死点に対し進角側又は遅角側に補正し、吸気量を減少させることにより、実効圧縮比を下げることができる。
EX側VTC18eは、IN側VTC18iとほぼ同じ機構によって、排気バルブ14eの開閉タイミング(すなわち開時期(EVO)及び閉時期(EVC))を早めたり遅らせたりする。本実施形態の制御装置では、このようなEX側VTC18iによって排気バルブ14eの閉時期を変更することによって内部EGR率(吸気バルブが閉弁した後に燃焼室12a内に存在する総ガス量(新気と既燃ガスとを合わせたガスの量)に対する既燃ガス量の割合))を制御する。より具体的には、排気バルブ14eの閉時期を上死点に対し進角側に補正すると、燃焼室12a内に閉じ込められる既燃ガスの量が増加するので、内部EGR率は増加する。
以上のように、本実施形態の制御装置では、内部EGR率及び実効圧縮比を変更可能な吸気バルブ14i及び排気バルブ14eの可変動弁機構は、IN側VTC18i及びEX側VTC18eによって構成される。
これらVTC18i,18eは、例えば油圧によってカム位相を変更するものが用いられる。ECU5は、クランクシャフト13cに対する吸気カム17i及び排気カム17eのカム位相の目標(目標位相角)を燃焼サイクルごとに設定し(例えば、後述の図6参照)、VTC18i,18eは、ECU5によって設定された目標位相角が達成されるように吸気カム17i及び排気カム17eのカム位相を無段階に進角又は遅角させる。
また、吸気カム17i及び排気カム17eは、それぞれカムノーズが異なる低速カムと高速カムとの少なくとも2種類のカムを備える(図示略)。IN側VTEC19iは、吸気カム17iを低速カムと高速カムとの間で選択的に切り替えることによって吸気バルブ14iの最大リフト量と開弁角度幅を低速用と高速用とで切り替える。EX側VTEC19eは、IN側VTEC19iとほぼ同じ機構によって、排気カム17eを低速カムと高速カムとの間で選択的に切り替えることによって排気バルブ14eの最大リフト量と開弁角度幅を低速用と高速用とで切り替えている。これらVTEC19i,19eもVTC18i,18eと同様に、例えば油圧によって上記切換動作を行うものが用いられる。すなわち、これらVTEC19i,19eは、ECU5における図示しない処理によって定められたタイミングでバルブ14i,14eを駆動するカムを低速カムと高速カムとで切り換える。
吸気ポート12iのうち吸気開口よりも上流側には、燃焼室12a側へ向かって燃料を噴射するポートインジェクタPIが設けられ、シリンダヘッド12には、燃焼室12a内へ直接燃料を噴射する直噴インジェクタDI設けられている。これらインジェクタPI,DIからの燃料噴射量(噴射期間)及びその燃料噴射タイミングは、ECU5において実行される図示しない燃料噴射制御によって制御される。
吸気管2には、エンジン1の燃焼室12aに供給される空気の量(すなわち、吸気量)を制御するスロットル弁22が設けられている。スロットル弁22は、図示しないドライバを介してECU5と接続されている。すなわち、このスロットル弁22は、運転者が操作するアクセルペダル(図示せず)と機械的な接続が絶たれた所謂DBW(Drive By Wire)スロットルと呼称されるものである。スロットル弁22は、ECU5において実行される図示しない吸気量制御によって適切な開度に制御される。
排気管3には、排気を浄化する排気浄化触媒31が設けられている。排気浄化触媒31は、例えば三元触媒であり、排気中のHC、CO、NOx等を浄化する。
EGR管4は、排気管3のうち排気浄化触媒31の下流側と、吸気管2のうちスロットル弁22の下流側とを接続し、エンジン1から排出された排気の一部を還流する。このEGR管4には、還流される排気を冷却するEGRクーラ41と、還流する排気の流量を制御するEGR弁42とが設けられている。EGR弁42は、図示しないドライバを介してECU5に接続されている。EGR弁42は、ECU5において実行される図示しない吸気量制御によって適切な開度に制御される。
ECU5は、エンジン1及びその付帯装置を電子的に制御する電子制御ユニットであり、CPU、ROM、RAM、及び各種インターフェースなどの電子回路を含んで構成される。ECU5には、エンジン1の状態及びエンジン1を搭載した車両の状態等を把握するため、複数のセンサ61〜66が接続されている。
筒内圧センサ61は、1つのシリンダ11aに対して1つずつ設けられている。図1には、これら複数の筒内圧センサ61のうちの1つのみを代表的に示す。筒内圧センサ61は、シリンダ11a内の圧力(筒内圧)を検出し、ECU5に送信する。複数のパラメータのうちの1つである燃焼重心位置や筒内最大圧は、この筒内圧センサ61の出力に基づいてECU5における図示しない処理によって算出される。
吸気側カムセンサ62iは、吸気カムシャフト16iの回転に伴い、所定のカム角ごとにパルス信号をECU5に送信する。排気側カムセンサ62eは、排気カムシャフト16eの回転に伴い、所定のカム角ごとにパルス信号をECU5に送信する。ECU5では、これらカムセンサ62i,62eから送信されるパルス信号に基づいて、カムシャフト16i,16eの実際のカム位相を把握する。
クランク角センサ63は、クランクシャフト13cに固定されたパルサの回転に応じて、所定のクランク角ごとにパルス信号をECU5に送信する。ECU5では、このクランク角センサ63からのパルス信号に基づいて実際のエンジンの回転数が把握される。
アクセルペダルセンサ65は、運転者が操作するアクセルペダルの踏み込み量を検出し、これに応じた検出信号をECU5に送信する。運転者からエンジン1に要求されるトルクに相当する要求トルクは、アクセルペダルセンサ65から送信される検出信号や、エンジン回転数等に基づいて、ECU5における図示しない処理によって算出される。
吸気センサ66は、吸気管2内の吸気の状態を検出するセンサである。より具体的には、この吸気センサ66は、対象箇所の吸気の温度(以下、「吸気温度」という)に略比例した検出信号をECU5に送信する吸気温度センサ、及び対象箇所の吸気の圧力(以下、「吸気圧」という)に略比例した検出信号をECU5に送信する吸気圧センサ等で構成される。
以上のように構成されたエンジン1は、運転状態に応じてその燃焼モードを、火花点火燃焼モード(以下、「SI(Spark Ignition)燃焼モード」という)と、火種補助予混合圧縮着火燃焼モード(以下、「火種HCCI(Homogeneous Charge Compression Ignition)燃焼モード」という)とで切り替えることができる。
SI燃焼モードでは、例えば、吸気工程中にインジェクタPIにより吸気ポート12i内に所定量の燃焼を噴射し、さらに圧縮工程中にインジェクタDIにより所定量の燃料を噴射した後、所定のタイミングで点火プラグ15から火花を発し、シリンダ11a内に形成された混合気を着火燃焼させる。ここで、SI燃焼モードにおける吸気量制御及び燃料噴射制御では、シリンダ11a内に形成される混合気の空燃比は、後述の火種HCCI燃焼モードと異なり、理論空燃比(例えば、A/F=14.7程度)とほぼ等しくなるように調整される。
図2は、SI燃焼モードにおける排気バルブ及び吸気バルブの動作例を示す図である。SI燃焼モードでは、ピストンが下死点から上死点に向かう排気工程にわたって排気バルブを開き、ピストンが上死点から下死点に向かう吸気工程にわたって吸気バルブを開く。また図2に示すように、SI燃焼モードでは、吸気バルブ及び排気バルブは、両者の開弁時期に正の重複が生じるように駆動される。
火種HCCI燃焼モードでは、上記SI燃焼モードと異なり、混合気を圧縮着火によって燃焼させる。このため、筒内温度(特に、ピストンが上死点に達した時の筒内温度である圧縮端温度)については、SI燃焼モードよりも高い自着火誘発温度(約1000[K])まで上昇させる必要がある。圧縮端温度が自着火誘発温度より大きく下回ると失火してしまい、圧縮端温度が自着火誘発温度より大きく上回ると過早着火してしまう。このため、火種HCCI燃焼モードを安定して実現するためには、圧縮端温度を自着火誘発温度の近傍に高い精度で制御することが重要となる。
図3は、自着火誘発温度と、圧縮端温度をこの自着火誘発温度に昇温するための手段の内訳を模式的に示す図である。本実施形態の制御装置では、断熱圧縮と、既燃ガスの一部を内部EGRガスとしてシリンダ内に残留させる内部EGR制御による昇温と、火種発熱による昇温とを組み合わせることによって、圧縮端温度を自着火誘発温度まで上昇させる。
より具体的には、火種HCCI燃焼モードでは、初めに吸気工程中にポートインジェクタPIにより吸気ポート12i内に所定量の燃料を噴射することによって、シリンダ内に希薄かつ均質な混合気を形成する。次に、圧縮工程中に直噴インジェクタDIによりシリンダ内に微量の火種用の燃料を噴射し、先に形成された均質混合気内に局所的に火種用混合気を形成する。次に、例えば点火プラグ15によって適切なタイミングで火花を発生させ、これを契機として火種用混合気に着火し、これを火種として周囲の均質混合気の圧縮自着火を誘発させる。火種HCCI燃焼モードでは、局所的に形成した火種用混合気を燃焼させることにより、圧縮端温度を上昇させるとともに周囲の均質混合気の圧縮自着火を誘発させる。なお、火種HCCI燃焼モードにおける吸気量制御及び燃料噴射制御では、シリンダ11a内に形成される混合気の空燃比は、上記SI燃焼モードと異なり理論空燃比よりもリーン(例えば、A/F=25程度)になるように調整される。なお、火種HCCI燃焼モード時における直噴インジェクタDIからの火種用燃料の噴射量や噴射時期を決定する火種量制御や、後述の目標火種着火時期に火種用混合気が着火するように火花プラグの点火時期を決定する点火制御等の詳細な説明は省略する。
図4は、火種HCCI燃焼モードにおける排気バルブ及び吸気バルブの動作例を示す図である。なお図4には、SI燃焼モードとの相違を明確にするため、SI燃焼モードにおけるこれらバルブの動作例を破線で示す。
火種HCCI燃焼モードでは、排気バルブの開弁時期と吸気バルブの開弁時期とに負の重複(NOL(Negative OverLap))が生じるように排気バルブの閉弁時期を早めることにより、既燃ガスをシリンダ内に閉じ込め、圧縮端温度を上記自着火誘発温度まで上昇させる。また火種HCCI燃焼モードでは、このように排気バルブの閉弁時期を早めると同時に吸気バルブの閉弁時期を遅らせることにより、ポンプロスを最小限にする。
図5は、ECU5において燃焼モードを選択する際に参照される制御マップを模式的に示す図である。燃焼モードは、エンジンの運転状態を特定する運転状態パラメータに基づいて、ECU5において所定の周期で決定される。ここで、運転状態パラメータとしては、具体的には図5に示すようにエンジン回転数及び要求トルクが挙げられる。図5に示す例によれば、エンジンの運転状態が低回転数かつ低負荷である場合にのみ、火種HCCI燃焼モードが燃焼モードとして決定され、エンジンの運転状態がそれ以外の場合は、SI燃焼モードが燃焼モードとして決定される。
図6は、火種HCCI燃焼モード時における火種着火時期温度制御の具体的な手順を示すフローチャートである。上述のように、火種HCCI燃焼モードでは、圧縮工程中に所定のタイミングで火種用混合気に着火した後に、この火種用混合気の燃焼を利用して均質混合気を圧縮自着火させる。ここで、「火種着火時期温度」とは、火種用混合気が着火する時における筒内温度に相当する。図6に示す一連の処理は、燃焼モードとして火種HCCI燃焼モードが選択されている間に、燃焼サイクルごとにECU5において実行される。
初めにS1では、以下の演算において必要となるエンジン回転数NE(k)及び要求トルクTRQ(k)を取得し、次ステップS2へ移る。なお、以下の説明では、今回の燃焼サイクルにおいて算出又は取得される値については、離散時刻を示す符号”k”を付す。これに対し、前回の燃焼サイクルにおいて算出又は取得された値については符号”k-1”を付す。
S2では、以下の演算において必要となる筒内の状態を示す複数のパラメータ(実内部EGR率rEGR_act(k)、筒内吸入ガス温度推定値TA(k)、内部EGR温度推定値Tex(k)等)を取得し、S4に移る。
ここで、実内部EGR率rEGR_act(k)は、例えば排気バルブの閉弁タイミングにおける筒内容積及び筒内圧に基づいて既知の方法によって推定される。
筒内吸入ガス温度推定値TA(k)は、新たに気筒内に導入されるガスの温度に相当し、例えば、吸気センサによって検出された吸気温度に基づいて既知の方法によって算出される。
内部EGR温度推定値Tex(k)は、内部EGR制御によって気筒内に閉じ込められる既燃ガスの温度に相当し、例えば、排気温度センサによって検出された排気温度に基づいて既知の方法によって算出される。例えば排気温度センサの検出箇所が排気ポートに近い場合、排気温度センサによって検出された排気温度を、気筒内に閉じ込められる既燃ガスの温度として近似できる。
S4では、S1で取得した回転数NE及び要求トルクTRQに基づいて図7に例示するマップを検索することにより、今回の燃焼サイクルにおける燃焼重心位置に対する目標に相当する目標燃焼重心位置MBF50_trg[deg.]を設定する。ここで燃焼重心位置とは、気筒内の混合気全体の質量に対する燃焼した部分の質量の割合が50%となる位置に相当する。なお、本実施形態では、燃焼重心位置に目標を設定する場合について説明するが、本発明はこれに限らない。例えば、燃焼重心位置の代わりに、筒内圧が最大となる位置に相当する筒内最大圧位置(Pmax位置)に目標を設定するようにしてもよい。燃焼重心位置と筒内最大圧位置とは概ね同じになることから、このようにしても同様の効果を奏すると考えられる。
S5では、火種用混合気の着火時期(以下、「火種着火時期」という)に対する目標である目標火種着火時期AgHidane_trg[deg.]を設定する。換言すれば、この目標着火時期AgHidane_trgは、図示しない点火制御において、火種用混合気が着火する時期に相当する。より具体的には、この目標火種着火時期AgHidane_trgは、下記式(1)に示すように、S4で算出した目標MBF50_trgから、火種用混合気が燃焼する時間に相当する火種燃焼期間AngleHidane[deg.]及び所定量の均質混合気が燃焼する時間に相当する主燃焼期間AngleMain[deg.]を減算することによって算出される。ここで、2つの期間AngleHidane,AngleMainは、図示しない処理によって燃焼サイクルごとに算出される。
S6では、S1で取得した回転数NE及び要求トルクTRQに基づいて図8に例示するようなマップを検索することにより、上記目標火種着火時期AgHidane_trgにおける筒内温度の目標である目標火種着火時期温度Thidane_trg[K]を設定する。
S7では、S5で設定した目標火種着火時期AgHidane_trg及びS6で設定した目標火種着火時期温度Thidane_trgに基づいて図9に例示するようなマップを検索することにより、ポンプロスの目標である目標ポンプロスPMEP_trg[kPa]を設定する。なお、この図9に示すマップは、目標火種着火時期及び目標火種着火時期温度が実現され、かつポンプロスが最小になるような制約のもとで所定の試験を行うことによって構築されたマップが用いられる。
S8では、下記式(2)に基づいて目標火種着火時期工程容積Vhidane_trg[cc]を算出する。なお、下記式(2)において、”Offset”は、オフセット長さであり、”Stroke”は、ストローク長さであり、”Boa”は、ボア径であり、”l”は、コンロッド長さであり、”ε”は、理論圧縮比であり、それぞれ固定値である。また、”θ(k)”は、目標火種着火時期AgHidane_trgの単位を[deg.]から[rad.]に変換したものであり、”L(k)”は、上記目標火種着火時期θ(k)を用いて算出したピストン移動量である。
S9では、下記式(3)で定義される係数α[-]を所定の統計モデルに基づいて算出する。この係数αは、理論的には内部EGR率rEGR、圧縮比ε、及び比熱比κを用いて下記式(3)のように定義される係数であり、内部EGR率に対して成立する後述の2次方程式(後述の式(8)参照)を構築する際に補助的に導入されるものである。
S9では、上記式(3)で定義される係数αを、これと相関のあるS5で設定した目標火種着火時期AgHidane_trgと、S6で設定した目標火種着火時期温度Thidane_trgと、S7で設定した目標ポンプロスPMEP_trgとを入力とした、下記式(4)に示すような、例えば2次の統計モデルによって算出する。下記式(4)において、a00,a10,a20,a30,a11,a12,a13,a22,a23,及びa33は、それぞれ定数であり、予め試験を行うことによって同定された値が用いられる。
S10では、S2で算出した内部EGR温度推定値Tex(k)及び筒内吸入ガス温度推定値TA(k)と、S6で設定した目標火種着火時期温度Thidane_trg(k)と、S9で統計モデルに基づいて算出した係数α(k)とに基づいて、下記式(5)によって目標内部EGR率rEGR_trg(k)[-]を設定する。以下、詳細に説明するように、目標内部EGR率の定義式となる下記式(5)は、内部EGR率rEGRに対して成立する2次方程式(下記式(8)参照)の正の実数解として導出される。
内部EGR率に対して成立する2次方程式とその解について説明する。
先ず、筒内ガスの圧縮初期温度を”T1”とし、圧縮比を”ε”とし、比熱比を”κ”とすると、圧縮端温度Tは、下記式(6)で算出される。
また、内部EGR率を”rEGR”とし、新たにシリンダに導入される吸気ガスの温度を”TA”とし、内部EGRガスの温度を”Tex”とすると、上記式(6)における圧縮初期温度T1は、下記式(7−1)で表される。また、式(7−1)で定義される圧縮初期温度T1を上記式(6)に代入すると、内部EGR率rEGRについての式(7−2)が導出される。
さらに、上記式(3)で定義される係数αを用いて上記式(7−2)から圧縮比εを消去すると、下記式(8)に示すような内部EGR率rEGRに対する2次方程式が導出される。
また、上記式(8)の2次方程式の解のうち、正の実数解は下記式(9)となる。そして、上記式(5)は、下記式(9)の内部EGR率rEGRを目標内部EGR率rEGR_trgに置き換え、圧縮端温度Tを目標火種着火時期温度Thidane_trgに置き換えて得られたものである。
S11では、S9で算出された係数α、及びS10で設定された目標内部EGR率rEGR_trgに基づいて、下記式(10)に従って目標火種着火時期実効圧縮比εHidane_trg[-]を設定する。なお、下記式(10)は、係数αの定義式(3)において、内部EGR率rEGRを目標内部EGR率rEGR_trgに置き換え、圧縮比εを目標火種着火時期実効圧縮比εHidane_trgで置き換えて得られたものである。
S12では、S8で算出した目標火種着火時期工程容積VHidane_trg、及びS11で設定した目標火種着火時期実効圧縮比εHidane_trgに基づいて、下記式(11)に従って目標最大工程容積Vmax_trg[cc]を設定する。
S13では、S12で算出した目標最大工程容積Vmax_trgに基づいて、図10に例示するようなテーブルを検索することにより、この目標最大工程容積Vmax_trgが実現されるように、ひいてはこの目標最大工程容積Vmax_trgを決定するのに用いた目標内部EGR率rEGR_trg及び目標火種着火時期実効圧縮比εHidane_trgが実現されるようにIN側VTCの目標位相角INVTC_trg[deg.]を決定する。
S14では、S10で設定した目標内部EGR率rEGR_trg、及びS13で決定したIN側VTCの目標位相角INVTC_trgに基づいて、図11に例示するようなマップを検索することにより、目標内部EGR率rEGR_trgt及び目標火種着火時期実効圧縮比εHidane_trgtが実現されるようなEX側VTCの目標位相角EXVTC_trg[deg.]を決定する。
次に、以上のような火種着火時期温度制御の効果について説明する。
図12は、上記火種着火時期温度制御のシミュレーションによる結果を示す図である。図12には、上段から順に、目標火種着火時期温度、係数α、目標内部EGR率、及び目標火種着火時期実効圧縮比の変化を示す。また、図12には、時刻t0からt1にかけて目標火種着火時期温度が一定の割合で増加するように要求トルクTRQを変化させた場合を示す。
図12に示すように、目標火種着火時期温度が上昇すると、実際の火種着火時期温度がこの目標火種着火時期温度に一致するように、係数α、目標内部EGR率、及び目標火種着火時期実効圧縮比が変化する。特に本発明では、上述のようにフィードフォワード制御によって燃焼サイクルごとにその時の目標火種着火時期温度に応じて適した目標内部EGR率及び目標火種着火時期実効圧縮比を設定する。このため、図12に示すようにこれら目標内部EGR率及び目標火種着火時期実効圧縮比は、目標火種着火時期温度の変化に応じて直ちに変化することが検証された。
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、上記実施形態では、火種HCCI燃焼モードでは、火花プラグを利用して火種用混合気に着火する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。火種用混合気は火花プラグを利用せずとも圧縮によって自着火する場合もあり、本発明はこのような場合にも適用できる。
1…エンジン(内燃機関)
14i…吸気バルブ
14e…排気バルブ
18i…IN側VTC(可変動弁機構)
18e…EX側VTC(可変動弁機構)
5…ECU(目標火種着火時期温度設定手段、目標内部EGR率設定手段、係数算出手段、制御手段、内部EGR温度取得手段、吸入ガス温度取得手段)
61…筒内圧センサ
66…吸気センサ(吸入ガス温度取得手段)
67…排気温度センサ(内部EGR温度取得手段)

Claims (3)

  1. 既燃ガスの一部を内部EGRガスとして気筒内に残留させるとともに、当該気筒内に形成された均質混合気内に火種用の燃料を噴射及び着火し、これを火種として均質混合気を圧縮着火によって燃焼させる火種補助圧縮着火式の内燃機関の制御装置であって、
    内部EGR率及び実効圧縮比を変更可能な排気バルブ及び吸気バルブの可変動弁機構と、
    内部EGRガスの温度である内部EGR温度を取得する内部EGR温度取得手段と、
    前記気筒内に導入される吸気の温度である吸入ガス温度を取得する吸入ガス温度取得手段と、
    火種用混合気の着火時期における筒内温度の目標である目標火種着火時期温度を設定する目標火種着火時期温度設定手段と、
    前記内部EGR温度、前記吸入ガス温度、前記目標火種着火時期温度、及び所定の係数を変数として含む内部EGR率に対する2次方程式の解を目標内部EGR率として設定する目標内部EGR率設定手段と、
    当該目標内部EGR率に基づいて前記可変動弁機構を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記着火時期の目標である目標火種着火時期と、前記目標火種着火時期温度と、ポンプロスの目標である目標ポンプロスとを入力として、予め設定された統計モデルによって前記所定の係数を算出する係数算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記所定の係数及び前記目標内部EGR率に基づいて前記着火時期における実効圧縮比の目標である目標火種着火時期実効圧縮比を設定する目標実効圧縮比設定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記目標内部EGR率及び前記目標火種着火時期実効圧縮比が実現されるように前記可変動弁機構の作動量を設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
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