JP5040772B2 - エンジンの吸気弁制御方法及び吸気弁制御装置 - Google Patents

エンジンの吸気弁制御方法及び吸気弁制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの気筒内の予混合気を圧縮して自己着火により燃焼させるための制御技術に関し、特に、所定の運転域において気筒の排気行程ないし吸気行程で吸排気弁の双方を閉じる負のオーバーラップ期間を設けるようにしたものに係る。
近年、エンジンのさらなる燃費改善や排気の清浄化を図るために、気筒内の予混合気を圧縮して自己着火により燃焼させるという燃焼形態が提案されており、一般的には予混合圧縮着火燃焼(Premixed Charge Compression Ignition:PCCI、Homogeneous Charge Compression Ignition:HCCI、以下まとめてHCCI燃焼という)と呼ばれている。このような自己着火による燃焼では、従来一般的な火花点火による燃焼(Spark Ignition:以下SI燃焼という)とは異なり、気筒内の多数の箇所で予混合気が一斉に自己着火して燃焼を始めることから、熱効率が極めて高くなる。
また、従来のSI燃焼を実現できない非常にリーンな予混合気や多量のEGRによって希釈した予混合気であっても、ピストンにより圧縮された気筒内の温度が所定以上に高くなれば自己着火するようになり、燃焼期間そのものは短いものの激しい燃焼にはならないことから、窒素酸化物の生成も格段に少なくなる。
但し、低負荷側の運転領域では圧縮上死点(TDC)近傍においても予混合気の温度が自己着火温度に至らない可能性があるので、従来より、気筒の排気行程から吸気行程にかけて吸気弁及び排気弁の双方を閉じる負のオーバーラップ(Negative Valve Ovealap:NVO)期間を設けて、高温の既燃ガスを残留させることにより(以下、内部EGRともいう)気筒内の温度を高めることが行われている。
一方で高負荷側の運転領域では安定なHCCI燃焼を実現できず、SI燃焼を行うことになるが、このときにはHCCI燃焼のように多量の内部EGRガスがあってはならないから、二つの運転状態を切り替えるときには吸排気弁のオーバーラップ状態を変更して、内部EGRガス量を大幅に変化させなくてはならず、その際に急なトルク変動(トルク段差)の発生する虞れがあった。
この点について特許文献1に記載のエンジンでは、例えばSI燃焼からHCCI燃焼に切り替えるときに、まず空燃比のリーンな均一混合気のSI燃焼とし、その後は点火プラグ周りに混合気を成層化させてSI燃焼させるようにしている。すなわち、SI燃焼からHCCI燃焼への移行前に予め吸気量を増加させて、できる限り空燃比をリーンにすることにより、トルク段差を抑えるものである。
特開2007−16685号公報
ところで、一般的にエンジンの吸気弁は、排気弁とのオーバーラップを考慮して気筒の上死点(TDC)前の適切な時期に開くとともに、吸気流の慣性による充填効率を考慮して下死点(BDC)後に閉じるように設定されるが、そのリフト量や作動時期を変更する可変機構を設けたものでは、SI燃焼を行う運転領域の比較的低負荷側において吸気弁を、吸気流の慣性によって充填効率の最も高くなる所定時期よりも早めに(進角側で)閉じることが多い。
一方で、HCCI燃焼の際には、NVO期間を設けるために吸気弁の作動時期が全体として大きく遅角側に変更され、しかも、リフト量ないし開弁期間が大きくなることから、その閉時期は前記の所定時期よりも遅角側になることが多い。このため、HCCI燃焼とSI燃焼との切り替えの際には、進角側又は遅角側のいずれかに変化する吸気弁の閉時期が前記の所定時期を通過することになり、このときに一時的に充填効率が高くなって、エンジントルクや空燃比の変動を生じる虞れがある。
斯かる点に鑑みて本発明の目的は、HCCI燃焼(自己着火モード)とSI燃焼(火花点火モード)との切り替えの際に、進角側又は遅角側に変更される吸気弁の閉時期が前記の所定時期を通過するときの一時的な充填効率の上昇を抑えて、トルクや空燃比の変動を緩和することにある。
前記の目的を達成するために本発明では、エンジンの燃焼モード切替の際に吸気弁の閉時期が所定の吸気弁閉時期を通過するとき、そのリフト量ないし開弁期間の調整によって一時的な充填効率の上昇を抑えるようにしたものである。
具体的に請求項1の発明は、吸気弁及び排気弁の作動時期及びリフト量ないし開弁期間を変更可能な可変機構を備え、気筒の排気行程ないし吸気行程において吸気弁及び排気弁の双方を閉じる負のオーバーラップ期間を設けて既燃ガスを残留させて、圧縮行程の後期以降で予混合気を自己着火させる自己着火モードと、前記気筒内の混合気に点火する火花点火モードと、のいずれかに切り替えるようにしたエンジンの吸気弁制御方法を対象とする。
そして、前記自己着火モードと火花点火モードとのモード切替の際に、前記可変機構により吸気弁の閉時期を進角側又は遅角側のいずれか一方に変更しながら、そのリフト量ないし開弁期間を吸気の充填効率が低くなるように変化させる第1の工程と、前記可変機構により吸気弁の閉時期を前記一方に変更しながら、そのリフト量ないし開弁期間を充填効率が高くなるように変化させる第2の工程と、を有し、前記第1の工程では、吸気流の慣性によって充填効率が最も高くなる所定の吸気弁閉時期になるまで、その閉時期に近づくほどリフト量ないし開弁期間を減少させ、前記第2の工程では、前記所定の吸気弁閉時期を通過してそこから離れるほど、リフト量ないし開弁期間を増大させる、ものとする。
前記の方法により、まず、エンジンが自己着火モードにあれば、気筒の排気行程ないし吸気行程において所定期間(NVO期間)、吸気弁及び排気弁の双方が閉じられて、気筒内に多量の既燃ガス(内部EGRガス)が残留するようになり、これにより気筒の温度状態が高められて安定したHCCI燃焼が実現可能になる。一方で、エンジンが火花点火モードにあれば、吸排気弁が所定のオーバーラップを有するように制御される。
そして、前記二つの燃焼モードの切り替えの際、例えば自己着火モードから火花点火モードへ切り替わるときには、可変機構により吸気弁の作動時期が進角側に変更されて、その閉時期が上述の所定時期(吸気流の慣性によって充填効率の最も高くなる所定の吸気弁閉時期)を通過することになるが、この時期に吸気弁の閉時期が近づくときには、そのリフト量ないし開弁期間を充填効率が低くなるように変化させる(第1の工程)一方、その時期から離れるときにはリフト量ないし開弁期間を充填効率が高くなるように変化させることで(第2の工程)、一時的な充填効率の上昇を抑えることができる。
すなわち、前記第1の工程では、吸気流の慣性によって充填効率が最も高くなる所定の吸気弁閉時期になるまで、その閉時期に近づくほどリフト量ないし開弁期間を減少させるようにし、前記第2の工程では、前記所定吸気弁閉時期を通過してそこから離れるほど、リフト量ないし開弁期間を増大させる。こうすることで、燃焼モード切替の際に吸気弁の閉時期が前記所定の吸気弁閉時期を通過するときにも、充填効率を概ね一定の割合で変化させることができ、トルクや空燃比の変動を解消することもできる。
特に自己着火モードから火花点火モードへの切り替えの場合は、前記第1の工程において前記可変機構により吸気弁の閉時期を進角させる一方、その開時期は変化させずに開弁期間を減少させるのがよい(請求項)。自己着火モードから火花点火モードへの切り替えの場合は吸気弁の作動時期を全体として進角側に変更することになるので、その開時期、閉時期のいずれについても反対の遅角側への変化を生じさせないのが好ましいからである。
別な観点から本発明は、吸気弁及び排気弁のリフト量ないし開弁期間及びその時期を変更可能な可変機構を備え、気筒の排気行程ないし吸気行程において吸気弁及び排気弁の双方を閉じる負のオーバーラップ期間を設けて既燃ガスを残留させて、圧縮行程の後期以降で予混合気を自己着火させる自己着火モードと、前記気筒内の混合気に点火する火花点火モードと、のいずれかに切り替えるようにしたエンジンの吸気弁制御装置であって、前記自己着火モードと火花点火モードとのモード切替の際に、前記可変機構により吸気弁の作動時期を変更し、吸気流の慣性によって充填効率が最も高くなる所定の時期を通過するように、当該吸気弁の閉時期を進角側又は遅角側のいずれか一方に変化させる作動時期制御手段と、前記モード切替の際に吸気弁の閉時期が前記所定時期に近づくとき、それに連れてリフト量ないし開弁期間を減少させる一方、該所定時期を通過してそこから離れるときには、それに連れてリフト量ないし開弁期間を増大させるリフト制御手段と、を備えるものである(請求項の発明)。
斯かる制御装置によれば、上述した請求項1の発明に係る吸気弁の制御方法が容易に実行可能であり、その発明の作用が容易且つ確実に得られる。そして、前記リフト制御手段を、自己着火モードから火花点火モードへのモード切替の際、吸気弁の閉時期が進角して所定時期に近づくときに、その開時期が変化しないように開弁期間を減少させるものとすれば(請求項)、上述した請求項に係る発明の作用が得られる。
尚、上述した発明に係る吸気弁制御方法等は、前記可変機構が吸気弁のリフト量及び開弁期間の双方を関連づけて変更するものであって、構造上の制約により吸気弁の閉時期を自由に変更できない場合に特に有効である(請求項)。
以上、説明したように本発明に係る吸気弁制御方法等によると、エンジンの燃焼状態を自己着火モードと火花点火モードとの間で切り替える際に、吸気弁の作動時期の変更に伴いその閉時期が、吸気流の慣性によって充填効率の最も高くなる所定の吸気弁閉時期を通過するとき、これに対応づけてリフト量等を調整することで、一時的な充填効率の上昇を抑えるようにしたから、モード切替の過渡時におけるトルクや空燃比の変動を十分に緩和することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(全体構成)
図1は本発明に係るエンジン制御装置Aの全体構成を示し、符号1は、車両に搭載された多気筒ガソリンエンジンである。このエンジン1の本体は、複数の気筒2,2,…(1つのみ図示する)が設けられたシリンダブロック3上にシリンダヘッド4が配置されてなり、各気筒2内にはピストン5が嵌挿されて、その頂面とシリンダヘッド4の下面との間に燃焼室6が形成されている。ピストン5はコネクティングロッドによってクランク軸7に連結されており、クランク軸7の一端側にはその回転角(クランク角)を検出するためのクランク角センサ8が配設されている。
前記シリンダヘッド4には、各気筒2毎に燃焼室6の天井部に開口するように吸気ポート9及び排気ポート10が形成されている。吸気ポート9は燃焼室6の天井部から斜め上方に向かって延びて、シリンダヘッド4の一側面に開口しており、排気ポート10は反対側の他側面に開口している。吸気ポート9及び排気ポート10は、それぞれ吸気弁11及び排気弁12によって開閉されるようになっており、これら吸排気弁11,12は、シリンダヘッド4に配設された動弁機構13のカム軸(図示せず)によりクランク軸7の回転に同期して駆動されるようになっている。
前記動弁機構13には、吸気側及び排気側にそれぞれ、弁リフト量を連続的に変更可能な公知のリフト可変機構14(以下、VVLと略称する)と、弁リフトのクランク回転に対する位相角を連続的に変更可能な公知の位相可変機構15(以下、VVTと略称する)と、が組み込まれており、それらの作動によって吸排気弁11,12のリフト特性を変更し、気筒2への吸気の充填量や残留既燃ガス(内部EGRガス)の量を調整することができる。尚、VVL14、VVT15の構成について詳しい説明は省略する。
また、各気筒2の燃焼室6の天井部に電極を臨ませて点火プラグ16が配設され、点火回路17によって所定の点火タイミングにて通電されるようになっている。一方、燃焼室6の吸気側の周縁部に先端を臨ませて気筒2内に燃料を直接、噴射するインジェクタ18(燃料噴射弁)が配設されている。このインジェクタ18により気筒2の吸気行程において燃料が噴射されると、その燃料噴霧は吸気と混ざり合いながら、ピストン5の下降に伴い容積の拡大する気筒2内に広く分散して、概ね均一な予混合気を形成する。
図においてエンジン1の右側に位置するシリンダヘッド4の一側には吸気系が配設され、各気筒2の吸気ポート9には吸気通路20が連通している。この吸気通路20は、エンジン1の各気筒2の燃焼室6に対して図外のエアクリーナにより濾過した空気を供給するためのものであり、サージタンク21の上流の共通通路には電気式のスロットル弁22が配設されている。サージタンク21の下流で吸気通路20は各気筒2毎に分岐して、それぞれ吸気ポート9に連通している。
一方、シリンダヘッド4の他側には排気系が配設され、各気筒2の排気ポート10にはそれぞれ、各気筒2毎に分岐した排気通路25(排気マニホルド)が接続されている。この排気マニホルドの集合部には排気中の酸素濃度を検出するセンサ26が配設されている。また、排気マニホルドよりも下流側には、排気中の有害成分を浄化するための触媒27が配設されている。
上述の如く構成されたエンジン1の運転制御を行うために、パワートレインコントロールモジュール30(以下、PCMという)が設けられている。これは、周知の如くCPU、メモリ、I/Oインターフェース回路等を備えており、図2にも示すように、クランク角センサ8等からの信号を入力するとともに、吸気通路20における空気の流量を計測するエアフローセンサ31からの信号と、図示しないアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ32からの信号と、車両の走行速度を検出する車速センサ33からの信号と、を少なくとも受け入れる。
そして、PCM30は、前記各種センサからの信号等に基づいて、エンジン1の運転状態(例えば負荷状態及びエンジン回転数)を判定し、これに応じてVVL14、VVT15、点火回路17、インジェクタ18等を少なくとも制御する。すなわち、PCM30は、主にVVL14の作動によって吸排気弁11,12のリフト量及び作用角を調整するとともに、主にVVT15の作動によって吸排気弁11,12のそれぞれの開閉作動タイミングを調整して、気筒2への吸気の充填量や内部EGRガス量を制御するようになっている。
より具体的には、図3に吸気弁11について一例を示すように、この実施形態のVVL14は、リフト量の増大とともにその作用角、即ち吸気弁11の開時期から閉時期までのクランク角期間(以下、開弁期間という。尚、緩衝区間は含まない)も増大するようになっている。図の例では吸気弁11のリフト量ないし開弁期間の小さなときほど、この開弁期間全体が進角し、リフト量等の増大とともに遅角する。この結果、リフト量等の変化によらず吸気弁11の開時期は概ね一定になり、その閉時期のみが進角側又は遅角側に変化するようになる。
言い換えると、この実施形態のVVL14によれば吸気弁11は、リフト量の小さなときには燃費改善に有利な所謂早閉じの特性になり、リフト量の増大に連れて開弁期間も増大して、その閉時期が遅角するようになる。このような閉時期の変化は、吸気流の慣性によって充填効率を高め、エンジン出力を確保する上で好ましい。また、そうしてVVL14の制御によって気筒2への吸気の充填量を広範囲に変更することができるので、この実施形態のエンジン1ではスロットル弁22によらず出力を制御するようにしている。
そのようなVVL14の構造的な特性に加えてPCM30は、VVT15の作動により吸気弁11の作動時期をより広範囲に変更する。すなわち、以下に詳しく述べるように、HCCI燃焼とするときには吸気弁11の作動時期を大幅に遅角させるとともに、同様に排気弁12の作動時期を進角させて、気筒2の排気行程から吸気行程にかけて吸排気弁11,12の双方が閉じる負のオーバーラップ(Negative Valve Ovealap:NVO)期間を設け(図5(a)参照)、これにより多量の既燃ガス(内部EGRガス)を気筒2内に残留させるようにしている。
さらに、PCM30は、インジェクタ18を所定のタイミングで作動させることにより、気筒2内の空燃比や混合気の形成状態を切替えるとともに、点火プラグ16による点火の状態も変更し、前記のような内部EGRガス量の大幅な変更と併せて、エンジン1の燃焼状態を以下に述べるHCCI燃焼(自己着火モード)とSI燃焼(火花点火モード)とのいずれかに切替えるようになっている。
(エンジン制御の概要)
具体的には図4に制御マップの一例を示すように、相対的に低負荷且つ低回転側の運転領域(H)においては、気筒2内に形成した予混合気に基本的には点火をすることなく、ピストン5の上昇により圧縮して自己着火させるようにする。この際、図5(a)に示すように、気筒2の排気行程から吸気行程にかけてNVO期間を設け、多量の内部EGRガスによって気筒2内の温度を高めるとともに、この気筒2の主に吸気行程においてインジェクタ18により燃料を噴射させ、吸気や内部EGRガスと十分に混合させて、概ね均一な予混合気を形成した上で燃焼させる。尚、自己着火のタイミングをより精密に制御するために補助的な点火を行うこともある。
そのような予混合気の圧縮による自己着火については従来より知られており、一般的に予混合圧縮着火燃焼(HCCI燃焼)と呼ばれている。気筒2内の燃焼室6に形成された予混合気が圧縮されると、その燃焼室6における多数の箇所で略同時に自己着火温度に到達し、予混合気が概ね一斉に自己着火して燃焼を開始すると考えられており、より一般的な火炎伝播による燃焼(SI燃焼)に比べて燃焼期間が短くなり、熱効率が高くなる。
また、そうして予混合気が自己着火するHCCI燃焼は、SI燃焼の実現が困難な非常にリーンな予混合気や多量の内部EGRガスによって希釈した予混合気であっても実現可能であり、前記のように燃焼期間は短くても燃焼温度は低いことから、窒素酸化物の生成は非常に少なくなる。逆に言えば、あまりリーンでない予混合気や希釈度合いの低い予混合気では自己着火のタイミングが早くなり過ぎて、所謂ノッキングを起こしてしまう。
つまり、HCCI燃焼は非常にリーンな予混合気か、或いは多量のEGRによって希釈した予混合気によって実現されるものであり、あまり高い出力は得られないので、前記の制御マップ(図4)に示すように、相対的に高負荷側ないし高回転側の運転領域(S)においては従来までと同じくSI燃焼が行われる(以下、運転領域(H)をHCCI領域と呼び、運転領域(S)をSI領域と呼ぶ)。
尚、図示の制御マップによれば、アイドルを含む極く低負荷の領域ではHCCI燃焼を行わないようにしているが、この限りではない。また、図の例ではHCCI領域(H)とその高負荷側に隣接するSI領域(S)との間が、低回転側ほど高負荷になるように傾斜した境界によって区分されている。図示しないが、この境界には制御のハンチングを防止するためにヒステリシスが設定されている。
−モード切替−
ところで、一般的にSI燃焼の際は吸気弁11を上死点(TDC)前に開くとともに、エンジン1の負荷や回転数の上昇に応じて、前記図3のようにリフト量や開弁期間を増大させることから、HCCI領域(H)との境界に近いSI領域(S)の低負荷側では、図5(d)に示すように、吸気弁11のリフト量及び開弁期間はあまり大きくなくて、それは吸気の下死点(BDC)よりも早く(進角側で)閉じるようになる。
一方で、前記したようにHCCI領域(H)では、図5(a)のように吸気弁11の作動時期(In)を遅角させるとともに、排気弁12の作動時期(Ex)は進角させて、NVO期間を設けるようにしており、SI領域(S)との境界に近い高負荷側ではリフト量や開弁期間も比較的大きくなるから、吸気弁11の閉時期はBDCよりも遅角側になるばかりか、吸気流の慣性によって充填効率が最も高くなる所定の閉時期αよりもさらに遅角側になることが多い。
この所定の閉時期αについて詳しくは、従来より周知のようにエンジンの気筒の吸気行程では、ピストンの下降によって吸入される吸気の流れがその慣性によってBDC後まで継続するので、ピストンが上昇に転じた後も吸気弁は開いておき、吸気流が消失して吹き返しが起きる直前の所定時期αに閉じるようにすれば、充填効率が最も高くなるのである。この閉時期αは吸気流の慣性の大きさによって変化するので、流量が多く流速の高い高負荷側及び高回転側ほど遅角側になる。
そして、そのような所定時期αよりも遅角側で吸気弁11が閉じるHCCIモードと、その時期αよりも進角側で吸気弁11が閉じるSIモードと、の間でエンジン1の燃焼モードが切り替わるときには、吸気弁11の閉時期が前記所定時期αを通過することになり、このとき一時的に充填効率が高くなってエンジントルクや空燃比の変動を生じる虞れがあった。
すなわち、例えば図5(a)〜(d)のようにHCCIモードからSIモードへ移行する場合には、同図(d)の移行後の状態(同図(b),(c)にも破線で示す)に向かって吸気弁11の作動時期全体が進角するとともに、そのリフト量及び開閉期間はやや減少することになるが、その際、図6(a)の破線のように一律に作動時期を進角させるとともに、同図(b)の破線のように一律にリフト量等を減少させると、吸気弁11の閉時期が前記所定時期αを通過するときにはリフト量等の減少による分を差し引いても、同図(c)の破線のように一時的に充填効率ceが高くなってしまう。
このような充填効率ceの変動によって、図6(e)の点線のように空燃比が一時的にリーン側に変動し、小さなトルク変動を生じるとともにエミッションの悪化を招くことになる一方、仮に充填効率ceの上昇に対応して燃料噴射量を増量すれば、大きなトルク変動が起きることは避けられない。
そこで、この実施形態では、以下に詳しく説明するが、前記のようなモード切替の際に進角側又は遅角側のいずれかに変更される吸気弁11の閉時期が、前記の所定時期α(以下、所定の吸気弁閉時期αともいう)を通過するのに対応づけて、そのリフト量等を調整することにより、前記のような充填効率の変動を抑えるようにしたものである。
(具体的な制御手順)
以下にモード切替えの際の具体的な制御手順を、図7及び図8のフローチャートに基づき前記図5、6の他、図9、10も参照して説明する。まず、図7においてスタート後のステップS1では、クランク角センサ8、エアフローセンサ31、アクセル開度センサ32、車速センサ33等からの信号を入力し、続くステップS2ではエンジン1の運転領域を判定する。すなわち、クランク角センサ8からの信号によりエンジン回転数を演算し、例えば車速及びアクセル開度に基づいて、或いはエアフローセンサ31からの信号とエンジン回転数とに基づき内部EGR量を加味して、エンジン1への要求トルク(負荷状態)を演算する。そうして求めたエンジン回転数と要求トルクとに基づき、図4の制御マップを参照してHCCI領域(H)にあるか、SI領域(S)にあるか判定する。
続いてステップS3においてモード切替中かどうか判定する。これは、前記ステップS2にて判定する運転領域が図4のマップの境界を挟んで、HCCI領域(H)とSI領域(S)との間で変化したとき、例えばPCM30のタイマカウントによって規定される所定時間が経過するまでの間は切替中(YES)と判定し、それ以外は切替中でない(NO)と判定する。そして、切替中でなければリターンする一方、切替中であればステップS4に進み、ここでは前記ステップS2の判定結果によってHCCIモードからSIモードへの切り替えかどうか判定する。
その判定がNOで、SIモードからHCCIモードへの切り替え中であれば、後述のステップS13に進む一方、判定がYESならばステップS5〜S12へ進んで、HCCIからSIへのモード切替のための吸気弁11の制御を行う。すなわち、まず、現在のエンジン1の負荷及び回転数に基づいて、予め設定してあるマップから所定の吸気弁閉時期αを読み込み(ステップS5)、この閉時期αよりも現在の吸気弁11の閉時期が遅角側かどうか判定する(ステップS6)。
その判定がYESで現在、吸気弁11の閉時期が所定時期αよりも遅角側にあれば、SIモードへの切り替えに伴い進角する吸気弁11の閉時期がその所定時期αを通過することになるから、ステップS7にて制御信号を出力し、VVL14やVVT15の作動によって吸気弁11の作動時期、リフト量及び開閉期間を変更する。具体的には図6(a)に実線で示すように、モード切替の開始から暫くの間(時刻t1〜t2)はVVT15は作動させず、VVL14の作動によって吸気弁11のリフト量及び開弁期間を減少させる。こうすると、図5(b)に示すように吸気弁11の開時期は殆ど変化せず、開弁期間の減少に連れてその閉時期のみが進角する。
つまり、吸気弁11の閉時期が進角して前記所定時期αに近づくとともに、これに連れてリフト量等が急減し、閉時期の変化によって起こり得る図6(c)の点線のような充填効率ceの変動が打ち消されて、同図の実線のように充填効率ceは、略一定の割合で低下するようになる。尚、HCCIモードからSIモードへの切り替えの前後では吸気弁11の作動時期が全体として進角側に変化することになるから、前記のように開弁期間が減少しても開時期が遅角側に変化しないことは制御上、好ましいと言える。
そして、ステップS8では吸気弁11の閉時期が所定時期αを通過したかどうか判定し、通過するまでは(NO)前記ステップS7に戻る一方、通過すれば(YES)ステップS9に進んで、図5(c)や図6(a)のようにVVT15によって作動時期を進角させるとともに、図6(b)に示すように、VVL14によってリフト量及び開閉期間を増大させる。このとき、図5(c)に示すように吸気弁11の閉時期は進角して、所定時期αから離れるようになり、これにより充填効率は急に低下しようとするが、これはリフト量等の増大により補完されるので、図6(c)の実線のように充填効率ceは前記と同じ略一定の割合で低下し続ける。
そうして吸気弁11の作動時期、リフト量及び開弁期間をそれぞれ変化させていって、それらがモード切替後のSIモードにおける制御目標値になったかどうかステップS10にて判定する。この判定がNOの間は前記ステップS9に戻り、判定がYESになれば、即ち吸気弁11のリフト量等がSIモードに適した状態になれば、切替終了でリターンする(図6の時刻t3)。
尚、前記ステップS6においてNOと判定した場合は、モード切替前の吸気弁11の閉時期が所定時期αよりも進角側にあり、切替時にそれを通過することはないので、ステップS11に進んで、ステップS12にて切替終了と判定するまで吸気弁11の作動時期を進角させ、そのリフト量及び開閉期間を減少させるようにする。
次に、エンジン1をSIモードからHCCIモードへ切り替えるときには、前記ステップS4においてNOと判定し、図8のフローに示すステップS13〜S18へ進んで、モード切替のための吸気弁11の制御を行う。すなわち、ステップS13では前記ステップS5と同じく、現在のエンジン1の負荷及び回転数に対応する所定の吸気弁閉時期αを読み込み、続くステップS14では、切替後のHCCIモードにおける吸気弁11の閉時期が前記所定時期αよりも遅角側になるかどうか判定する。
この判定がYESで、モード切替後の吸気弁11の閉時期が所定時期αよりも遅角側になるのであれば、HCCIモードへの切り替えに伴い図9(a)〜(d)のように遅角する吸気弁11の閉時期が所定の吸気弁閉時期αを通過することになる。そこで、ステップS15では、図10(a)のようにVVT15によって吸気弁11の作動時期全体を遅角させるとともに、同図(b)のようにVVL14によって吸気弁11のリフト量及び開閉期間を増大させる(時刻t1〜)。
そうしてVVL14及びVVT15の両方の作動により吸気弁11の閉時期が遅角されて急速に所定時期αに近づくと、図10(c)のように充填効率ceが速やかに上昇する。そして、それが切替後のHCCIモードに相応しい値になる頃に、同図(b)や図9(b)のように吸気弁11のリフト量及び開弁期間を減少させて、それ以上は充填効率ceが上昇しないようにする。つまり、吸気弁11の閉時期が所定時期αに近づくに連れてリフト量や開弁期間を減少させ、図10(c)の点線のような充填効率ceの変動を抑えることができる。
そして、ステップS16で吸気弁11の閉時期が所定時期αを通過したかどうか判定し、通過するまでは(NO)前記ステップS13に戻る一方、通過すれば(YES)ステップS17に進んで、今度は図9(c)、図10(b)のように、吸気弁11の作動時期の遅角に連れてリフト量及び開閉期間を増大させる。この開閉期間の増大によっても吸気弁11の閉時期は遅角側に変化することになるが、リフト量及び開閉期間の増大によって充填効率は略一定に維持される(時刻t2〜t3)。
そうして吸気弁11の作動時期、リフト量及び開弁期間をそれぞれ変化させていって、それらがモード切替後のHCCIモードにおける制御目標値になったかどうかステップS18にて判定し、この判定がNOの間は前記ステップS17に戻り、判定がYESになればSIモードに適した状態になったので、切替終了でリターンする(図10の時刻t3)。尚、前記ステップS14においてNOと判定した場合は、モード切替の際に吸気弁11の閉時期が所定時期αを通過することはないので、直ちにステップS17,S18に進むことになる。
前記図7のステップS7と図8のステップS15とが、それぞれ、モード切替の際にVVT15により吸気弁11の閉時期を進角側又は遅角側のいずれか一方に変更しながら、それが所定の吸気弁閉時期αに近づくに連れてVVL14によりリフト量及び開弁期間を減少させる第1の工程に対応する。
また、ステップS9及びステップS17が、それぞれ、モード切替の際にVVT15により吸気弁11の閉時期を前記一方に変更しながら、それが所定の吸気弁閉時期αを通過してそこから離れるに連れて、VVL14によりリフト量及び開弁期間を増大させる第2の工程に対応する。
そして、前記した制御は、PCM30のメモリに電子的に格納されている制御プログラムがCPUにより実行されることによって実現するものであり、その意味でPCM30は、モード切替の際にVVT15を制御して、所定時期αを通過するように吸気弁11の閉時期を進角側又は遅角側のいずれか一方に変化させる作動時期制御手段と、その際、吸気弁11の閉時期が所定時期αに近づくに連れてリフト量ないし開弁期間を減少させる一方、その時期αから離れるに連れてリフト量ないし開弁期間を増大させるリフト制御手段と、をそれぞれソフトウエア・プログラムの形態で備えている。
したがって、この実施形態に係るエンジン制御装置Aによると、まず、エンジン1が相対的に低負荷側のHCCI領域(H)にあるときには、吸排気弁11,12の作動に所謂負のオーバーラップ(NVO)期間を設けて、多量の内部EGRガスにより気筒2内の温度を高めることによって予混合気の圧縮による自己着火を促進することができる。一方、相対的に高負荷側のSI領域(S)では従来一般的なSI燃焼によって十分な出力を確保することができる。
そして、エンジン1が前記HCCI領域(H)とSI領域(S)との間で移行して、その燃焼モードが切り替わるときには、VVL14やVVT15の作動によって吸気弁11の作動時期やリフト量等を変更するのに伴い、その閉時期が所定の吸気弁閉時期αを通過するのに合わせて一時的にリフト量等を減少させることで、充填効率の変動を十分に抑制し、過渡時のトルクや空燃比の変動を概ね解消することができる。
しかも、この実施形態では、図5(b)や図6(a)に示すように、HCCIモードからSIモードへの切り替えに際して制御の開始から暫くの間(時刻t1〜t2)、吸気弁11の開時期を殆ど変化させず、そのリフト量及び開弁期間を減少させて、閉時期のみを進角させるようにしており、これにより制御の簡略化が図られる。
(他の実施形態)
本発明の構成は、前記した実施形態のものに限定されることなく、それ以外の種々の構成を包含する。すなわち、前記の実施形態では、相対的に低負荷側のHCCI領域(H)全体で吸排気弁11,12の動作にNVO期間を設けるようにしているが、これに限らず、HCCI領域(H)の中でも低負荷側でのみNVO期間を設けるようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、HCCIモードからSIモードへの切り替えの際に暫くの間、吸気弁11の開時期を殆ど変化させず、その閉時期のみを進角させるようにしているが、このような期間は設けなくてもよい。
また、前記実施形態のVVL14は、構造的にリフト量の増大に伴い開弁期間も増大し且つ作動時期が遅角するようになっているが、これに限らず、リフト量や開弁期間が変化しても作動時期は変化しないものや、リフト量が変化しても開弁期間や作動時期は変化しないものであってもよい。
さらに、前記の実施形態では、吸気弁11のリフト特性をVVL14及びVVT15の作動によって連続的に変更するようにしているが、これに限らず、例えば、吸気弁11を個々にアクチュエータによって開閉するような動弁機構を用いてもよい。
以上、説明したように本発明は、HCCIモードとSIモードとに切り替わるエンジンにおいて、そのモード切替の際のトルクや空燃比の変動を十分に緩和することができるものであり、自動車用として好適である。
本発明の実施形態に係る吸気弁制御装置の全体構成を示す図である。 制御の概略を示すブロック図である。 吸気弁のリフト特性の変化を示す説明図である。 燃焼モードを切替える制御マップの一例を示す説明図である。 HCCIモードからSIモードへ切り替えるときの吸気弁のリフト特性の変化を示す説明図である。 同モード切替のときの吸気弁の作動時期、リフト量、充填効率、EGR率、及び空燃比の変化を示すタイムチャート図である。 HCCIモードからSIモードへ切り替えるときの吸気弁の制御手順を示すフローチャート図である。 SIモードからHCCIモードへ切り替えるときの図7相当図である。 SIモードからHCCIモードへ切り替えるときの図5相当図である。 SIモードからHCCIモードへ切り替えるときの図6相当図である。
A エンジン制御装置(吸気弁制御装置)
1 エンジン
2 気筒
11 吸気弁
12 排気弁
14 VVL(可変機構)
15 VVT(可変機構)
30 PCM(作動時期制御手段、リフト制御手段)

Claims (5)

  1. 吸気弁及び排気弁の作動時期及びリフト量ないし開弁期間を変更可能な可変機構を備え、気筒の排気行程ないし吸気行程において吸気弁及び排気弁の双方を閉じる負のオーバーラップ期間を設けて既燃ガスを残留させて、圧縮行程の後期以降で予混合気を自己着火させる自己着火モードと、前記気筒内の混合気に点火する火花点火モードと、のいずれかに切り替えるようにしたエンジンの吸気弁制御方法であって、
    前記自己着火モードと火花点火モードとのモード切替の際に、前記可変機構により吸気弁の閉時期を進角側又は遅角側のいずれか一方に変更しながら、そのリフト量ないし開弁期間を吸気の充填効率が低くなるように変化させる第1の工程と、
    前記モード切替の際に、前記可変機構により吸気弁の閉時期を前記一方に変更しながら、そのリフト量ないし開弁期間を充填効率が高くなるように変化させる第2の工程と、
    を有し、
    前記第1の工程では、吸気流の慣性によって充填効率が最も高くなる所定の吸気弁閉時期になるまで、その閉時期に近づくほどリフト量ないし開弁期間を減少させ、
    前記第2の工程では、前記所定の吸気弁閉時期を通過してそこから離れるほど、リフト量ないし開弁期間を増大させる、ことを特徴とするエンジンの吸気弁制御方法。
  2. 自己着火モードから火花点火モードへのモード切替の場合、前記第1の工程では前記可変機構により吸気弁の閉時期を進角させる一方、その開時期は変化させずに開弁期間を減少させる、ことを特徴とする請求項記載のエンジンの吸気弁制御方法。
  3. 吸気弁及び排気弁の作動時期及びリフト量ないし開弁期間を変更可能な可変機構を備え、気筒の排気行程ないし吸気行程において吸気弁及び排気弁の双方を閉じる負のオーバーラップ期間を設けて既燃ガスを残留させて、圧縮行程の後期以降で予混合気を自己着火させる自己着火モードと、前記気筒内の混合気に点火する火花点火モードと、のいずれかに切り替えるようにしたエンジンの吸気弁制御装置であって、
    前記自己着火モードと火花点火モードとのモード切替の際に、前記可変機構により吸気弁の少なくとも閉時期を進角側又は遅角側のいずれか一方に変更し、吸気流の慣性によって充填効率が最も高くなる所定の時期を通過させる作動時期制御手段と、
    前記モード切替の際に吸気弁の閉時期が前記所定時期に近づくとき、それに連れてリフト量ないし開弁期間を減少させる一方、該所定時期を通過してそこから離れるときには、それに連れてリフト量ないし開弁期間を増大させるリフト制御手段と、
    を備えることを特徴とするエンジンの吸気弁制御装置。
  4. 前記リフト制御手段は、自己着火モードから火花点火モードへのモード切替の際、吸気弁の閉時期が進角して前記所定時期に近づくときに、その開時期が変化しないように開弁期間を減少させる、ことを特徴とする請求項記載のエンジンの吸気弁制御装置。
  5. 前記可変機構は、吸気弁のリフト量及び開弁期間の双方を、リフト量の増大に伴い開弁期間も増大する一方、リフト量の減少に伴い開弁期間も減少するように変更する、ことを特徴とする請求項又はのいずれか記載のエンジンの吸気弁制御装置。
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