以下に、添付図面を参照して、本発明に係る遊技システム及び遊技媒体異常判定方法の好適な実施例を詳細に説明する。以下に示す実施例1では、遊技媒体の持ち込みがされた場合について説明し、実施例2及び3では、遊技媒体の持ち出しがされる場合について説明する。なお、実施例1、2及び3では、遊技媒体をメダルとし、各台装置を台間メダル貸機として、本発明を適用した場合を示すこととするが、遊技媒体がメダル以外の玉である場合にも同様に適用することができる。
まず、本実施例1に係るメダル持ち込み検知とメダル計数の禁止の概念について説明する。図1は、本実施例1に係るメダル持ち込み検知とメダル計数の禁止の概念を説明するための説明図である。図1(a)に示すように、遊技店には遊技機20と、遊技機20に対応して設けられた台間メダル貸機10とが設置される。
台間メダル貸機10は、メダルを遊技媒体として使用するパチスロ機と呼ばれる遊技機20に併設され、遊技機20の遊技に使用可能なメダルの貸出を行う装置である。また、台間メダル貸機10は、遊技客が遊技において獲得したメダルを計数し、計数結果を累積した値を持メダル数として記憶する。この持メダル数は、持メダル払出操作に応答して払い出される。また、所定のカード排出操作がなされたならば、その時点の持メダル数をカードに関連付けた後にカードを排出することになる。なお、この持メダル数は、会員が遊技店に預け入れる翌日に持ち越し可能な貯メダル数とは異なり、原則として当日のみ有効であり、会員だけでなく非会員であっても利用することができる。
遊技客は、台間メダル貸機10から払い出されたメダルを遊技機20に投入して遊技を行う。この遊技によって入賞が発生したならば、遊技機20は、所定数のメダルを払い出す。ここでは、入賞により払い出されるメダルの数を「賞出メダル数」と言う。また、遊技客が遊技機20に投入して遊技に使用したメダルの数を「使用メダル数」と言う。使用メダル数よりも賞出メダル数が多ければ、遊技機20の受け皿にはメダルが貯まっていくことになる。
ここで、従来のように台間メダル貸機がメダルを計数する計数ユニットを有しない場合には、遊技客が受け皿に貯まったメダルをメダル箱に移す作業を行うこととなるが、本実施例1のように台間メダル貸機10が計数ユニットを有する場合には、遊技客が受け皿に貯まったメダルを計数ユニットに投入してメダルを計数して持メダル数にする。そして、受け皿のメダルが不足した場合には、遊技客は、持メダルの再プレイ操作を行って、持メダル数のうちの所定数(例えば50枚)が受け皿に払い出される。なお、遊技客がカード返却操作を行うと、カードに持メダル数を関連付けた後に該カードが排出される。
このように、台間メダル貸機10が計数ユニットを有する場合には、遊技中にメダルを計数して持メダルとすることができるため、メダル箱を用いることなく、円滑に遊技及び景品交換を行うことが可能となる。
その反面で、台間メダル貸機10が計数ユニットを有する場合には、このメダル計数部を用いて他店から持ち込まれたメダルや偽造メダルが計数され、本来、遊技客が遊技を通じて獲得していないメダル分についても持メダル数として記憶され、この不正な持メダルを景品交換された際には、遊技店が損害を被る結果となる。
また、最近では、例えば「5円メダルコーナー」と「20円メダルコーナー」のように、異なる複数の貸出単価(以下、「レート」と言う)の専用区画を設ける遊技店が増加してきたため、遊技客が5円メダルコーナーで獲得した5円レートのメダルを20円メダルコーナーに持ち込んで不正に計数し、景品交換する可能性がある。かかる場合にも、遊技店が損害を被る結果となる。
これらの問題を解消するために、本実施例1に係る台間メダル貸機10では、他店メダル、偽造メダル又は他レートメダル等の持ち込みにより不正計数を検知した場合に、メダルの計数を禁止するように制御し、もって遊技店が不利益を被らないようにしている。
この点を具体的に説明すると、台間メダル貸機10は、まず、受け皿に所在するであろうと推定されるメダル数を「推定メダル数」として算出し、算出した推定メダル数を閾値と比較して報知並びにメダル計数を禁止するよう制御する。具体的には、台間メダル貸機10は、貸出又は持メダルの払出により払い出したメダルの数を「払出メダル数」とし、計数したメダルの数を「計数メダル数」として、
推定メダル数=払出メダル数―使用メダル数+賞出メダル数―計数メダル数
の式により推定メダル数を算出する。なお、ここでは、貸出により払い出したメダルの数と持メダル再プレイにより払い出したメダルの数との和を払出メダル数とした場合を示すこととするが、貯メダル再プレイにより払い出したメダル数を加算することもできる。
ここで、台間メダル貸機10において推定メダル数を算出するための情報の取得について説明する。遊技機20から台間メダル貸機10へは、使用メダル数に対応する「イン(IN)」信号、賞出メダル数に対応する「アウト(OUT)」信号、レギュラーボーナス信号及びビッグボーナス信号の4つ信号が送信される。台間メダル貸機10は、このうち「IN」と「OUT」の2つの信号を推定メダル数算出に利用する。
また、台間メダル貸機10は、払出メダル数と計数メダル数を自装置で取得する。計数メダル数は、遊技客が台間メダル貸機10のメダル投入口からメダルを投入することにより、内蔵された計数ユニットが投入されたメダルを計数することで取得する。
このようにして、払出メダル数、使用メダル数、賞出メダル数及び計数メダル数の情報を取得して推定メダル数が算出される。この推定メダルの算出式から、計数メダル数が増えるとその分だけ推定メダル数が小さくなる。ここで、本来であれば、推定メダル数が負となることはないが、不正に持ち込まれたメダルが存在すると、このメダル数だけ計数メダル数が増加するため、推定メダル数が負となる。なお、残留メダル等によって推定メダル数が負の小さな値となることはあり得るが、不正なメダルを持ち込んで計数されない限り、所定値以上の負の値となることはない。この点を利用して、本実施例1では、不正なメダルの持ち込みの有無を判定している。具体的には、図1(a)に示すように、台間メダル貸機10には、他店メダル等が持ち込まれたか否かを判定する際に用いられる持込検知閾値が設定されており、推定メダル数が持込検知閾値以下となると、他店メダル等の持ち込みが発生したものとして、メダルの計数を禁止するとともに、店員へ報知する。
次に、他店メダル等が持ち込まれた場合の推定メダル数の時間推移の一例について説明する。図1(b)は、遊技客が他店メダル等を持ち込んだ場合の推定メダル数の時間推移の一例を示した図である。ここでは、メダルの貸し出しを行っていないものとする。
遊技客が他店メダル等を用いて遊技を開始すると、遊技を行う都度使用メダル数が増加するため、賞出メダル数が少なければ推定メダル数は負の値に下降し、時間t11で持込検知閾値(例えば−30枚)を下回る。このため、この時点で、台間メダル貸機10は、メダルの不正な持ち込みが発生したものと判定し、それ以上のメダルの計数を制限し、これにより他店メダル等が大量に計数される事態を事前に防止するとともに、その旨を店員に報知する。
このように、台間メダル貸機10は、受け皿に所在するメダルの数を推定メダル数として算出し、算出した推定メダル数と持込検知閾値との比較の結果に応じてメダル計数の制限及び店員への報知を行うので、他店メダル等の持ち込みに伴う遊技店の損失を効率的に防止できる。
次に、本実施例1に係る遊技システムのシステム構成について説明する。図2は、本実施例1に係る遊技システムのシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間メダル貸機10とが設置される。台間メダル貸機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、景品管理装置60と、精算機80とが接続される。なお、本システム構成は、後述する実施例2及び3も同様である。
遊技機20は、遊技媒体であるメダルを投入して、3個のドラムを回転させるとともに、ストップボタンを順次押して絵柄を揃えることにより遊技を行うスロットマシンである。3つのドラムの有効ラインに一定の絵柄が揃うと、遊技機20は、絵柄の種類に応じた枚数のメダルを賞出メダルとして払い出す。
台間メダル貸機10は、入金の受付、メダルの貸し出し並びにカード管理装置40との通信を行う。台間メダル貸機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置40に送信することで、プリペイド価値をカード管理装置40が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、台間メダル貸機10は、所定のメダル貸操作がなされたならば、メダル貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数のメダルを払い出す。
また、台間メダル貸機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知を送信する。また、台間メダル貸機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持メダル口座又は貯メダル口座の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持メダル口座の残高を受信し、持メダル数として記憶した場合には、カード管理装置40に対して持メダル減算要求を送信することで、カード管理装置40が管理する持メダル口座の残高をゼロにクリアする。
また、台間メダル貸機10は、持メダル再プレイ操作を受け付けると、自装置に記憶する持メダル数を所定数減算し、減算した数に相当する数のメダルを払い出す。また、台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯メダル再プレイ要求を送信することで、会員管理装置50が管理する貯メダル口座の残高を所定数減算させ、減算させた数に相当する数のメダルを払い出す。
台間メダル貸機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置に記憶する持メダル数を含む持メダル加算要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理する該当する持メダル口座の残高に持メダル数を加算させた後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
この台間メダル貸機10は、他店メダルの持ち込みが行われたか否かを判定し、持ち込みが行われたと判定した場合には、計数ユニットによるメダル計数を禁止するとともに、店員に対して報知する。具体的には、受け皿に所在するメダルの数を推定メダル数として算出し、算出した推定メダル数と持込検知閾値との比較の結果に応じてメダル計数の制限及び店員への報知を行う。これにより、他店メダル等の持ち込みに伴う遊技店の損失を効率的に防止できる。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間メダル貸機10を束ねる中継装置である。カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持メダル数等をカードデータとして管理する管理装置である。
カード管理装置40は、台間メダル貸機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのIDと台間メダル貸機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持メダル口座の残高を台間メダル貸機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード挿入通知を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から受信した貯メダル再プレイデータを台間メダル貸機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間メダル貸機10から持メダル減算要求を受信した場合には、持メダル口座の残高をゼロにクリアし、台間メダル貸機10から持メダル加算要求を受信した場合には、持メダル加算要求に示された持メダル数を持メダル口座に加算する。
また、カード管理装置40は、台間メダル貸機10からメダル貸要求を受信した場合には、対応するプリペイド価値を所定値減算し、メダル貸許可を台間メダル貸機10に送信する。そして、貯メダル再プレイ要求を受信した場合には、該貯メダル再プレイ要求を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯メダル再プレイ許可を出力した場合には、貯メダル再プレイ許可を台間メダル貸機10に送信する。
また、カード管理装置40は、景品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持メダル口座の残高を景品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。なお、台間メダル貸機10からメダル計数を禁止した旨の通知を受けた場合には、その履歴を記憶する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯メダル数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置50は、カード管理装置40から貯メダル口座残高の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯メダル口座の残高をカード管理装置40に通知する。また、会員管理装置50は、カード管理装置40を介して貯メダル再プレイ要求を受信したならば、貯メダル再プレイ要求に示されたカードIDに関連付けられた貯メダル口座の残高を所定数減算し、貯メダル再プレイ許可を出力する。
また、会員管理装置50は、景品管理装置60から貯メダル口座の残高の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯メダル口座の残高を景品管理装置60に通知する。
景品管理装置60は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり獲得メダル、貯メダル及び持メダルの景品交換処理を行う。この景品管理装置60には、カードのカードIDを読み取るリーダライタ及び景品を払い出す景品払出装置が接続されている。景品管理装置60は、リーダライタがカードを受け付けた場合には、リーダライタで読み出したカードのカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードの持メダル口座残高を要求する。また、貯メダルを景品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯メダル口座残高を要求する。
精算機80は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
図2に示した台間メダル貸機10がメダル貸しを行う場合のメダル貸処理について説明する。遊技客が台間メダル貸機10に対してメダル貸操作を行うと、台間メダル貸機10は、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、メダル貸要求とを含む。
カード管理装置40は、メダル貸要求を含む電文を受信すると、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、100円)減算してカード管理データを更新し、メダル貸許可を送信元の台間メダル貸機10に送信する。メダル貸許可を受信した台間メダル貸機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば5枚)のメダルを払い出す。
次に、図2に示したシステムで持メダルの再プレイを行う場合の持メダル再プレイ処理について説明する。台間メダル貸機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、台間メダル貸機10からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた各レートの持メダル口座の残高を台間メダル貸機10に通知する。
台間メダル貸機10は、カード管理装置40から受信した持メダルの残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持メダル減算要求とを含む電文をカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持メダル減算要求を受信した場合には、カードIDにより特定される各レートの持メダル口座の残高をゼロにクリアする。台間メダル貸機10は、持メダル再プレイ操作を受け付けた場合には、記憶した持メダルの残高を所定数減算し、対応する数のメダルを払い出す。
台間メダル貸機10は、カード返却操作を受け付けた場合には、カード管理装置40に対して持メダル加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、各レートの持メダルの残高と持メダル加算要求とを含む。
カード管理装置40は、持メダル加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた各レートの持メダル口座の残高を受信した残高の値に更新する。その後、台間メダル貸機10は、カード管理装置40にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示したシステムで貯メダルの再プレイを行う場合の貯メダル再プレイ処理について説明する。台間メダル貸機10は、会員カードが挿入された場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報。以降、カードIDという)と、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、カード挿入通知の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの貯メダル口座の残高とを含む貯メダル再プレイデータを台間メダル貸機10に送信する。
台間メダル貸機10は、受信した貯メダル再プレイデータを記憶し、貯メダル再プレイデータに示された貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイにおけるメダルの払出単位数(貯メダル再プレイ単位数。例えば25枚)以上である場合には貯メダル再プレイ操作を受け付け可能とする。なお、ここでは、貯メダル口座の残高が払出単位数以上である場合に貯メダル再プレイ操作を受け付け可能とする場合について説明を行なったが、貯メダル再プレイデータに貯メダル再プレイ可能回数が示されているならば、貯メダル再プレイ可能回数が1以上である場合に貯メダル再プレイ操作を受け付け可能としてもよい。
台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイデータの記憶後、最初に貯メダル再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯メダル再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
台間メダル貸機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、貯メダル再プレイ要求とを含む。
カード管理装置40は、貯メダル再プレイ要求の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯メダル再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた貯メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの貯メダル口座の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯メダル再プレイデータを台間メダル貸機10に送信する。
台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイデータを受信して貯メダル口座の残高を更新し、メダルを貯メダル再プレイ単位数だけ払い出す。また、更新後の貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイ単位数未満となったかを判定し、貯メダル再プレイ単位数未満となったならば、貯メダル再プレイ操作を受け付け不能とする。更新後の貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイ単位数以上であれば、再度貯メダル再プレイ操作を受け付け可能であり、貯メダル再プレイ操作を受け付けた場合には貯メダル再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯メダル再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。なお、暗証番号の確認を毎回行なうように設定してもよい。
次に、閉店処理における持メダルからの貯メダルへの移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持メダル口座の残高を確認し、持メダルの残高が「0」より大きい持メダル口座が存在する場合には、該持メダル口座の残高をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯メダル口座の残高に通知された持メダル口座残高を加算して更新する。その後、カード管理装置40は、該持メダル口座の残高をゼロにクリアする。
次に、図2に示した遊技機20及び台間メダル貸機10の外観構成について説明する。図3は、図2に示した遊技機20及び台間メダル貸機10の外観構成を示す図である。なお、紙幣のみを受け付ける台間メダル貸機10を図示したが、硬貨受付用ユニットを設けることもできる。
図3に示すように、遊技機20は、3つのドラムを有するドラム部21と、各種表示を行う表示部22と、メダル投入口23と、ドラムの回転開始操作を受け付けるスタートレバーやドラムに対応して設けられた3つのストップボタン等を有する操作部24と、遊技機20から払い出されたメダルを受け入れる受け皿25とを有する。
遊技機20は、図示していないが、遊技制御を含む全体制御を行う主制御部と、遊技に伴うランプ・液晶表示器等の演出制御を行う副制御部と、外部に向けて信号を送出する端子を有する外部出力端子部とを有しており、副制御部と外部出力端子部とは主制御部に対し通信可能に接続されている。
メダル投入口23からメダルが投入されると、メダル投入口内の図示しないメダル検出センサによってメダルが検出され、メダル検出センサからの検出信号が主制御部に送信される。主制御部は、メダル検出センサによって検出されたメダルのうち、1ゲームへの賭け枚数としてあらかじめ設定されている枚数以下のメダルを賭け枚数として記憶し、この賭け枚数以上のメダルが検出された場合には、内部貯留数(クレジット数)として電子的に記憶する。内部貯留数が記憶されている状態で、遊技者がBET操作(1ゲームへの賭け枚数を設定する操作)を行うと、操作に応じた枚数ずつ内部貯留数が減算され、減算分が賭け枚数として設定記憶される。
主制御部は、賭け枚数が設定されている状態で、スタートレバーが操作されると、主制御部内の乱数発生手段から乱数を取得し、乱数に応じた抽選結果を判定する抽選処理を行うとともに、3つのドラムの回転を指令する。また、同時に設定されていた賭け枚数分のメダル数を特定可能なIN信号を外部端子部に送出し、設定されていた賭け枚数をゼロクリアする処理を行う。
その後、3つのドラムに対応してそれぞれ対応して設けられた3つのストップボタンがそれぞれ操作されると、この操作に基づいてそれぞれのドラムの停止制御処理を行う。このドラムの停止制御処理は、上述した抽選処理の結果に基づき、対応する賞を所定の有効ライン上に表示されるよう、また、抽選処理の結果に対応しない賞を有効ライン上に表示されないように制御される。
上述の停止制御処理の結果、抽選処理の結果に基づいた賞が有効ライン上に表示(以後、入賞と称する)された場合、主制御部は当該賞に対応したメダル数を払出すよう、図示しない遊技機20内のメダルホッパを駆動する。メダルホッパの駆動によって払い出されたメダル数は、メダルホッパの繰出口にある繰出センサで検出され、その信号は主制御部に送信される。繰出センサ出力により払い出されたメダル数を特定した主制御部は、払出し枚数分のメダル数を特定可能なOUT信号を外部出力端子部に送出する。このOUT信号の出力は、入賞があった場合に、入賞のタイミングで賞に対応したメダル数を遊技機20が送出する構成であってもよい。
外部出力端子部は、主制御部からIN信号あるいはOUT信号を受信した場合、当該IN信号あるいはOUT信号に対応するそれぞれの出力端子の信号レベルを所定回数通常状態とは逆の状態(通常Lの場合はH、通常Hの場合はL)に反転させることによって、メダル数を特定可能な信号を外部に向けて送出する。
また、主制御部は、スタートレバーあるいはストップボタンの操作を検出したことに応じて副制御部に向けて所定の信号を送出し、副制御部はこの所定の信号を受けて、状況に応じた演出表示を行う。
また、主制御部は、入賞により各種ボーナス役(特別役物が作動することとなる役)が成立した場合には、ボーナス状態を示す特別役物作動信号を外部出力端子部に送出する。外部出力端子部は、この特別役物作動信号を信号レベルの反転状態を作動中維持することによって外部に向けて送出する。
外部出力端子部から送出されるIN信号、OUT信号、特別役物作動信号は、図示しない遊技場内の遊技機20を管理するホールコンピュータによって検出され、ホールコンピュータはこれらの信号により、各遊技機20の状態を管理する。
台間メダル貸機10は、台間メダル貸機10の装置状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、メダルを貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12aと、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13と、カードを受け付けるカード挿入口14aと、携帯端末等をかざすためのかざし部14bと、メダルを遊技機20に搬出するノズル18aと、計数対象のメダルの投入を受け付けるメダル投入口19aとを有する。
次に、台間メダル貸機10によるメダルの計数について説明する。図4は、台間メダル貸機10の斜視図である。図4に示すメダル投入口19aは、台間メダル貸機10の前面から突出して設けられている。また、台間メダル貸機10には、投入されたメダルを計数する計数ユニット19が内部に設けられている。
遊技客は、受け皿25に遊技機20から払い出されたメダルが貯まった場合には、受け皿25から台間メダル貸機10のメダル投入口19aへメダルを投入することにより、内蔵された計数ユニットによりメダルを計数することができる。そして、台間メダル貸機10は、計数されたメダル数を持メダルに加算する。
ただし、他店メダル等の持ち込みを検知した場合には、メダル投入口19aにメダルが投入されたとしても、このメダル数を計数しないよう制御する。他店メダル等の持ち込みという不正行為に伴う遊技店の損失を未然に防止するためである。
次に、図2に示した台間メダル貸機10の内部構成について説明する。図5は、図2に示した台間メダル貸機10の内部構成を示すブロック図である。図5に示すように、台間メダル貸機10は、紙幣搬送部12と、表示操作部13と、リーダライタ14と、かざし部14bと、カメラ14cと、通信部15と、記憶部16と、制御部17と、ノズルユニット18と、計数ユニット19とを有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、メダル貸操作及び遊技客向けのメッセージ表示を行うためのタッチパネル式の入出力装置である。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、通信回線との間のデータ通信を行うためのインタフェース部である。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、カードID16a、有価価値データ16b、推定メダルデータ16c、閾値データ16d及び遊技客識別データ16eを記憶する。
カードID16aは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からリーダライタ14にカードが搬送された場合には、リーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードID16aが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードID16aが更新される。
有価価値データ16bは、遊技媒体の払い出しを受けるために使用可能な有価価値を示すデータである。この有価価値には、メダル貸しに使用可能なプリペイド価値の残高、持メダル口座の残高並びに貯メダル口座の残高を含む。
推定メダルデータ16cは、受け皿に貯まったメダル数である推定メダル数を示すデータである。推定メダルデータ16cは、払出メダル数、使用メダル数、賞出メダル数及び計数メダル数から算出される。
閾値データ16dは、台間メダル貸機10が報知や制限制御を行うために設定された推定メダル数の閾値のデータである。この閾値データ16dには、持込検知閾値が含まれる。
遊技客識別データ16eは、遊技客を一意に識別するためのデータである。遊技客識別データ16eは、カメラ14cにより撮像された遊技客の顔画像を記憶したデータである。台間メダル貸機10は、遊技客識別データ16eと遊技中の遊技客の顔識別を行い、一致しない場合には遊技客が変わったと判定する。
制御部17は、台間メダル貸機10を全体制御する制御部であり、データ管理部17a、メダル払出処理部17b、メダル計数処理部17c、遊技データ受信部17d、推定メダル数算出部17e、閾値比較部17f、制限処理部17g、報知処理部17h及び遊技客識別部17iを有する。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID16a及び装置IDを含むカード挿入通知をカード管理装置40に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置40から有価価値(プリペイド価値、持メダル及び貯メダルの少なくともいずれか)を受信した場合に、受信した有価価値により有価価値データ16bを更新する。データ管理部17aは、有価価値データ16bに示されたプリペイド価値、持メダル数及び貯メダル数を適宜、表示操作部13に表示制御する。
また、データ管理部17aは、遊技客によりメダル貸操作が行われた場合に、カードID16a及び装置IDを含むメダル貸要求をカード管理装置40に送信する。このメダル貸要求への応答としてメダル貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、メダル払出処理部17bに所定数のメダルを払い出させる。
また、データ管理部17aは、遊技客により持メダル再プレイ操作が行われた場合に、有価価値データ16bに示された持メダル口座の残高を所定数減算し、メダル払出処理部17bに対応する数のメダルを払い出させる。
また、データ管理部17aは、遊技客により貯メダル再プレイ操作が行われた場合に、カードID16a及び装置IDを含む貯メダル再プレイ要求をカード管理装置40に送信する。この貯メダル再プレイ要求への応答として貯メダル再プレイ許可を受信したならば、データ管理部17aは、メダル払出処理部17bに所定数のメダルを払い出させる。
また、データ管理部17aは、遊技客によりカード返却操作が行われた場合に、カードID16a、装置ID並びに持メダル数を含む持メダル加算要求をカード管理装置40に送信して、自装置持メダル口座の残高をゼロにクリアした後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID16a及び装置IDを含む入金通知をカード管理装置40に送信する。
メダル払出処理部17bは、遊技客に対して、メダルの払い出し及び払い出したメダル数の出力を行う処理部である。メダル払出処理部17bは、データ管理部17aに対してメダル貸操作がなされた場合には、データ管理部17aからの指示を受け所定のメダル数を払い出す。また、メダル払出処理部17bは、払い出したメダル数を推定メダル数算出部17eに出力する。
メダル計数処理部17cは、遊技客がメダル投入口19aからメダルを投入した際に計数ユニット19にメダルの計数を行わせ、計数結果を有価価値データ16bの持メダル残高に加算する処理を行う。また、メダル計数処理部17cは、持ち込みメダル数が持込検知閾値を越えた場合において、制限処理部17gからの指示を受け付けて、メダルの計数処理を制限する。
遊技データ受信部17dは、遊技機20の外部出力端子部からのIN信号、OUT信号に基づいた信号出力を受付けて、IN信号、OUT信号により特定されるメダル数を確定する処理を行う。特定されたメダル数は、それぞれ使用メダル数及び賞出メダル数として、後述する推定メダル数の算出に用いられる。
推定メダル数算出部17eは、払出メダル数、使用メダル数、賞出メダル数及び計数メダル数から推定メダル数を算出する処理部である。推定メダル数算出部17eは、推定メダル数を、
推定メダル数=払出メダル数−使用メダル数+賞出メダル数−計数メダル数
の式で算出する。払出メダル数はメダル払出処理部17bから、使用メダル数及び賞出メダル数は遊技データ受信部17dから、そして計数メダル数は、メダル計数処理部17cから出力される。推定メダル数算出部17eは、算出した推定メダル数により推定メダルデータ16cを更新する。また、算出した推定メダル数を閾値比較部17fに出力する。
閾値比較部17fは、推定メダル数算出部17eが算出した推定メダル数と、閾値データ16dに記録されている持込検知閾値のメダル数とを比較する処理部である。閾値比較部17fは、推定メダル数が持込検知閾値よりも小さいか否かを判定し、この判定結果を制限処理部17gに出力する。なお、持込検知閾値は負の値であり、持込検知閾値より小さければ、持ち込みがあったと判定する。
制限処理部17gは、閾値比較部17fの出力結果に応じて、台間メダル貸機10の処理を制限制御する処理部である。具体的には、推定メダル数が持込検知閾値を下回った場合には、制限処理部17gは、報知処理部17hを通じて表示操作部13にメダルの計数を禁止する旨の表示を行わせるとともに、メダル計数処理部17cに対してメダルの計数処理を禁止させる制御を行う。また、制限処理部17gは、カード管理装置40又は店員対して持ち込みがあった旨を報知する。なお、制限処理部17gは、閾値比較部17fの比較結果が正常の範囲である場合には、制限制御を行わない。
また、制限処理部17gは、所定の条件が成立した場合には推定メダル数をクリアし、制限制御をリセットする。具体的には、遊技客の交代検知と店員によるリモコン操作を制限制御のリセット条件として用いる。遊技客の交代については、一定時間メダルの入出がないことを検出した後に、紙幣の挿入、メダル貸出、有価価値が対応付けられたカードの挿入のいずれかが行われた場合に遊技客が交代したことを検知することとすればよい。また、遊技客の顔識別によって遊技客の交代を検知してもよい。制限処理部17gは、リセット後に制限制御の履歴を示すログデータをカード管理装置40に送信する。
報知処理部17hは、遊技客又は店員に対して報知を行う処理部である。報知処理部17hは、持込検知閾値を下回った場合には、報知処理部17hは、制限処理部17gの指示を受け、カード管理装置40に持込検知閾値を超えた旨を通知するとともに、表示操作部13に対してメダルの計数を禁止する旨の表示を行う。
遊技客識別部17iは、カメラ14cにより撮像された遊技客の顔画像を取得し、顔画像から遊技客を識別する処理部である。遊技客識別部17iは、記憶されている遊技客識別データ16eと、遊技を行おうとする遊技客の顔画像を識別して、遊技客が交代したかどうかを判定する。遊技客識別部17iは、遊技客が交代したと判定した場合には、判定結果を制限処理部17gに出力する。
次に、台間メダル貸機10の記憶部16が記憶するデータの具体例について説明する。図6は、台間メダル貸機10の記憶部16に記憶する各種データのデータ構造の一例を示す図である。
図6(a)に示すカードID16aは、台間メダル貸機10に挿入されたカードのIDが「2002」であることを示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードであるとしている。
図6(b)に示す有価価値データ16bは、プリペイド価値が「20度数」、M1の持メダル口座の残高が「1200枚」であり、M2の持メダル口座の残高が「0枚」、M3の持メダル口座の残高が「500枚」であることを示している。また、M1の貯メダル口座の残高が「1000枚」、M2及びM3の貯メダル口座の残高が「0枚」である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数は1度数が100円相当である。また、M1は、例えば1枚20円で貸し出されるメダルに対応し、M2は1枚10円で貸し出されるメダルに対応し、M3は、1枚5円で貸し出されるメダルに対応する。
図6(c)に示す推定メダルデータ16cは、カードIDが「2002」の遊技客の推定メダル数が「−40枚」であり、メダルを持ち込んで遊技している可能性があることを示している。図6(d)に示す閾値データ16dは、制限処理部17gが制限制御を行う持込検知閾値を規定したデータである。閾値データ16dは、持込検知閾値が「−30枚」に設定されていることを示している。
次に、図2に示したカード管理装置40の本実施例に係る内部構成を説明する。図7は、カード管理装置40の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、カード管理装置40は、表示部41及び入力部42と接続され、店舗ネットワーク通信部44、記憶部45及び制御部46を有する。
表示部41は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部42は、キーボードやマウス等である。店舗ネットワーク通信部44は、通信回線を介して台間メダル貸機10、会員管理装置50、景品管理装置60等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部45は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、カード管理データ45a及び制限履歴データ45bを記憶する。
カード管理データ45aは、カードIDに対し、プリペイド価値の残高と、各レートの持メダル口座の残高と、該カードが挿入されている台間メダル貸機10のIDを示す使用先IDとを対応付けたデータである。制限履歴データ45bは、制限処理部17gによる制限制御の履歴を示すログデータである。制限履歴データ45bは、台間メダル貸機10の制限処理部17gの制限制御がリセットされるたびに、台間メダル貸機10からの送信を受けて更新される。
制御部46は、カード管理装置40を全体制御する制御部であり、カード管理部46a及び制限履歴管理部46bを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、カード管理部46a及び制限履歴管理部46bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
カード管理部46aは、カード管理データ45aの管理を行なう処理部である。具体的には、カード管理部46aは、台間メダル貸機10からカード挿入通知を受信した場合には、カード挿入通知に示されたカードIDの使用先を、同じくカード挿入通知に示された装置IDとする。また、カード挿入通知に示されたカードIDに関連付けられたプリペイド価値と各レートの持メダル口座の残高とを有価価値として台間メダル貸機10に通知する。また、挿入されたカードが会員カードである場合には、会員管理装置50に対してカード挿入通知を転送する。カード管理部46aは、台間メダル貸機10から持メダル減算要求を受信した場合に、持メダル減算要求に示された持メダル口座の残高をゼロにクリアしてカード管理データ45aを更新する。
また、カード管理部46aは、台間メダル貸機10からカードIDを含むメダル貸要求を受信した場合に、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値が所定値以上であるか否かを判定する。プリペイド価値が所定値以上である場合には、カード管理部46aは、プリペイド価値を所定値減算してカード管理データ45aを更新し、台間メダル貸機10に更新後のプリペイド価値を含むメダル貸許可を送信する。一方、プリペイド価値が所定値未満である場合には、カード管理部46aは、台間メダル貸機10にメダル貸不可を通知する。
また、カード管理部46aは、台間メダル貸機10から金額、カードID16aを含む入金通知を受信した場合に、該カードID関連付けられたプリペイド価値を入金通知に示された金額に対応する度数分加算して、カード管理データ45aを更新する。
また、カード管理部46aは、台間メダル貸機10から貯メダル再プレイ要求を受信した場合には、該貯メダル再プレイ要求を会員管理装置50に転送する。また、貯メダル再プレイ要求に対する会員管理装置50からの応答についても、カード管理部46aが転送制御をおこなう。
また、カード管理部46aは、持メダル加算要求を受信した場合には、持メダル加算要求に示された持メダル口座の残高に受信した持メダル数を加算して、カード管理データ45aを更新する。また、カード管理部46aは、カード排出通知を受信した場合には、該カードIDの使用先について値を消去し、カード管理データ45aを更新する。
また、カード管理部46aは、景品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応づけられた各レートの持メダル口座の残高を景品管理装置60に対して通知する。
制限履歴管理部46bは、台間メダル貸機10において制御部17の制限処理部17gが制限制御を行った履歴を管理する処理部である。制限履歴管理部46bは、台間メダル貸機10の制限処理部17gの制限制御がリセットするたびごとに送信してきた制限履歴を示すログデータにより制限履歴データ45bを更新する。
次に、カード管理装置40の記憶部45が記憶するデータの具体例について説明する。図8は、カード管理装置40の記憶部45に記憶する各種データのデータ構造の一例を示す図である。
図8(a)に示すカード管理データ45aでは、カードID「1001」にプリペイド価値「30度数」と、各レートの持メダル口座の残高「0」と、使用先ID「5006」とが関連付けられている。すなわち、カードID「1001」のカードは、装置ID「5006」の台間メダル貸機10に挿入されており、持メダルについては台間メダル貸機10に管理が移っている。このため、各レートの持メダル口座の残高はゼロである。
また、図8(a)に示すカード管理データ45aでは、カードID「2002」にプリペイド価値「20度数」と、M1の持メダル口座の残高「1200」と、M2の持メダル口座の残高「0」と、M3の持メダル口座の残高「500」とが関連付けられている。すなわち、カードID「2002」のカードは、台間メダル貸機10に挿入されておらず、持メダルの管理がカード管理装置40により行われていることを示している。
図8(b)に示す制限履歴データ45bは、日時、遊技機ID、推定メダル数、制御の内容及びリセット操作を行った店員IDが関連付けられて記録されたデータである。日時が「2013年5月5日14時7分」には、「持込検知」の制御が行われている。この理由は、遊技機IDが「5011」の遊技機20において推定メダル数が「−50枚」であり、持込検知閾値を超えために、報知がなされたためである。報知を受けたのは店員ID「9003」の店員である。なお、リセット操作を行う店員IDではなく、リセットの際に使用するリモコン等の店員特定媒体のIDであってもよい。
また、同日の「14時21分」には、「持込検知解除」の報知がなされている。これは、上記と同じ遊技機IDが「5011」の遊技機20で、遊技客が上記の時点から遊技を継続して、推定メダル数が「−70枚」に達し、持込検知閾値を超えていたためにメダルの計数ができず、店員ID「9003」の店員が報知を受けて、確認後に制限をリセットしたことを示している。
次に、台間メダル貸機10による持ち込みに対応するための処理手順について説明する。図9は、本実施例1に係るメダル持ち込みの対処手順を説明するためのフローチャートである。
遊技機20においてメダルの使用がある場合には(ステップS101;Yes)、使用メダル数が推定メダル数算出部17eに出力される。メダルの使用がなく(ステップS101;No)、賞出メダルがある場合には(ステップS102;Yes)、賞出メダル数が推定メダル数算出部17eに出力される。また、賞出メダルがなく(ステップS102;No)、データ管理部17aがメダルの払い出し操作を受け付けた場合には(ステップS103;Yes)、メダル払出処理部17bにメダルの払い出しを行わせる(ステップS104)。そして、メダル払出処理部17bは、払出メダル数を推定メダル数算出部17eに出力する。
メダルの使用がなく(ステップS101;No)、賞出メダルもなく(ステップS102;No)、そしてデータ管理部17aにメダルの払出操作の受け付けもない場合には(ステップS103;No)、メダル計数処理部17cは、計数操作の受け付けがあったかどうかを判定する(ステップS105)。計数操作を受け付けた場合には(ステップS105;Yes)、メダル計数処理部17cは、メダルの計数処理を行い、計数メダル数を推定メダル数算出部17eに出力する(ステップS106)。計数操作の受付がない場合には(ステップS105;No)、ステップS110のカード排出操作受付の判定処理へ移行する。
推定メダル数算出部17eは、使用メダル数、賞出メダル数、払出メダル数及び計数メダル数から推定メダル数を算出し(ステップS107)、算出結果を閾値比較部17fに出力する。閾値比較部17fは、推定メダル数と持込検知閾値との比較を行う(ステップS108)。推定メダル数が持込検知閾値よりも小さいと判定した場合には(ステップS108;Yes)、判定結果を制限処理部17gに渡す。制限処理部17gは、持ち込みがあったことを検知し、報知処理部17hを通じて店員に報知を行う(ステップS109)。その後、ステップS110のカード排出操作受付の判定処理に移行する。
閾値比較部17fが、推定メダル数が持込検知閾値以上であると判定した場合には(ステップS108;No)、制限制御は行わず、ステップS110のカード排出操作受け付けの判定処理に移行する。
データ管理部17aは、カードの排出操作を受け付けた場合には(ステップS110;Yes)、カードの排出処理を行い(ステップS111)、処理を終了する。カード排出操作の受け付けがない場合には(ステップS110;No)、ステップS101に戻る。
次に、図9のフローチャートにおけるステップS106の計数処理手順について説明する。図10は、図9のステップS106の計数処理手順を説明するためのフローチャートである。ステップS106は、遊技客が遊技を終了するか、一旦遊技を中止してメダルの計数を行う場合と、遊技客が持ち込んだメダルを計数しようとした場合との処理である。
推定メダル数が持込検知閾値以上であると閾値比較部17fが判定した場合には(ステップS201;No)、メダル計数処理部17cは、メダルを計数して持メダルに加算し(ステップS205)、処理を終了する。
閾値比較部17fが、推定メダル数が持込検知閾値よりも小さいと判定した場合には(ステップS201;Yes)、制限処理部17gは、推定メダル数が持込検知閾値を超えたことを店員に報知する。そして、報知処理部17hを通じて、表示操作部13に、「メダルの持ち込みを検出しています」等のメダルの計数を禁止する旨の表示を行なう(ステップS202)。また、制限処理部17gは、メダル計数処理部17cに対して制限制御指示を出し、メダルの計数を禁止させる。
店員のリモコン操作等を受け付けてリセット条件が成立した場合には(ステップS203;Yes)、制限処理部17gは、メダル計数処理部17cに対してメダルの計数を可能にさせ、メダル計数処理部17cは、持込検知閾値以上のメダルの計数を受け付け、計数完了後、推定メダル数算出部17eに対して推定メダル数をゼロクリアさせ、制限制御をリセットする(ステップS204)。また、このとき制限履歴情報をカード管理装置40の制限履歴管理部46bに送信して、処理を終了する。この場合に、店員による処理の終わった推定メダル数についてはゼロクリア(無効化)を行うことにより、次に異常が発生した場合に適切に検出可能な状態とすることができる。
リセット条件が成立しなければ(ステップS203;No)、ステップS201に戻る。なお、この状態は、持込検知閾値を越えて遊技を継続しているか、あるいは店員を呼び出し待機している状態である。
上述してきたように、持ち込みの場合には、持込検知閾値を下回るとメダルの計数を禁止し、この制限がリセット処理されるまで計数禁止状態が維持されるため、異レート間のメダルの持ち込みを防止でき、不正に持ち込まれたメダルが大量に計数される計数ゴトの抑制が可能となる。
また、本実施例1では、推定メダル数が持込検知閾値を超えた場合に全て計数禁止と説明したが、持込検知閾値を超えた段階で、計数しようとして投入口19aに入れたメダル数は、暫定持メダルとして暫定持メダルデータ等として記憶し、店員操作を受け付けにより、持メダルとして加算するか否かの選択を受け付けるようにしてもよい。あるいは、持込検知閾値とは別にさらに負の閾値を設け、暫定持メダルとする範囲を設定してもよい。こうすることで、不正行為を意図しない遊技客の不利益を防止することができるからである。
また、本実施例1では、推定メダル数が持込検知閾値を超えた場合に計数禁止と説明したが、計数禁止状態において遊技客が遊技終了時に誤って計数投入口へメダルを投入した場合には、店員のリセット操作の際に、投入したメダルの返却を行うことにしてもよい。
実施例2では、遊技客が遊技店からメダルを持ち出す場合について説明する。まず、持ち出しの場合の遊技媒体異常判定方法の概念について説明する。図11は、メダル持ち出し検知とこの場合のカード排出方法の概念を説明するための説明図である。
図11(a)に示すように、持ち出しの検知の場合も、台間メダル貸機110は、実施例1と同じ推定メダル数の算定式を利用する。ここでは、貸出により払い出したメダルの数と持メダル再プレイにより払い出したメダルの数との和を払出メダル数とした場合を示すこととするが、貯メダル再プレイにより払い出したメダル数を加算することもできる。なお、台間メダル貸機110は、使用メダル数及び賞出メダル数を遊技機20から取得するのは実施例1と同様である。
遊技客が遊技を開始して、使用メダル数よりも賞出メダル数が多ければ、遊技機20の受け皿にはメダルが貯まっていくことになる。遊技機20の受け皿に蓄積できるメダル数には物理的に上限があるので、メダル数がこの上限を超えているならば、少なくともその超過分については持ち出しが行われていると考えられる。
遊技終了時に遊技機20の受け皿に所在するメダルが全て計数されれば、推定メダル数は0か、0に近い正の値となるはずであるが、計数すべきメダルを持ち出している場合には、推定メダル数は、持ち出しているメダル数に相当する正の値になる。この点を利用して、本実施例2では、メダルの不正な持ち出しの有無を判定している。
具体的には、台間メダル貸機110には、メダルが持ち出される可能性があるか否か、及びメダルの持ち出されたか否かを判定する際に用いられる持出警戒閾値と持出検知閾値とが設定されている。推定メダル数が持出警戒閾値以上になり、カード返却ボタンが押下された場合には、持ち出しの可能性が発生したものとして、その時点での持メダルの関連付けを行うことなくカードが排出される。また、持出検知閾値以上になると、持ち出しを検知したとして店員へ報知する。なお、持出検知閾値は、持出警戒閾値より大きな値に設定される。
次に、メダルが持ち出される場合の推定メダル数の時間推移の一例について説明する。図11(b)は、遊技客がメダルを持ち出す場合の推定メダル数の時間推移の一例を示した図である。ここでは、遊技客がメダルを持ち込まず、メダル貸又は持メダルの払い出しを行って遊技を始めるものとする。
図11(b)に示すように、遊技客が遊技を開始し、使用メダル数よりも賞出メダル数が多くなり、メダルの計数がなされなければ、推定メダル数は正の値で増加していく。そして、時間t21で推定メダル数が持出警戒閾値を上回ると、台間メダル貸機110は、持ち出しの可能性があると判定する。持ち出しの可能性があると判定した状態でカード返却ボタンが押下されると、台間メダル貸機110は、カードに持メダルを関連付けることなくカードを排出する。これにより遊技客は排出されたカードを他の遊技機20に挿入したとしても、他の遊技機20で持メダルを使用することはできない。
また、時間t22で推定メダル数が持出検知閾値を上回った場合には、台間メダル貸機110は、メダルの不正な持ち出しが発生したと判定し、店員に報知する。店員が台間メダル貸機110をリセットするか、遊技客が、受け皿に所在するメダルの数が正常な範囲以下となるようメダルの計数を行わなければ、遊技客はカードを取り出すことができてもカードと持メダルは関連付けられない。なお、遊技の途中において推定メダル数が持出警戒閾値を上回ったとしても、カードを排出する行為をしなければ、遊技客の遊技に不都合な制限は発生しない。
検知に関して、持ち込みの場合には持込検知閾値のみであったのは、持ち込みの事実と推定メダル数の推移が対応し、遊技客の持ち込みによる遊技が直接遊技店の損失に繋がる可能性があるためであり、遊技店にとっては、持ち込みに対して迅速な対応に迫られるからである。すなわち、推定メダル数が大きな負の値になるのは明らかに持ち込みがあった状態を示すからでもある。
これに対して、持出の場合には、持出警戒閾値と持出検知閾値の2つの閾値で対応することにしたのは、持ち出しには段階的な判定が必要なためである。すなわち、推定メダル数が持出警戒閾値を超えただけでは、持出の可能性があるという判定しかできず、不正行為とは認知できないので、抑止力としてカードとの持メダルの関連付けを行わず、計数催促及び遊技店の店員への警戒報知という注意喚起レベルに留めて置かざるを得ない。しかし、持出が検知されたと判定する持出検知閾値を越え、受け皿からあふれるほどあるメダルを計数しなければ、持ち出しの意図ありと判定し、店員に通報し、改めて計数を強制するか、計数しても推定メダル数が閾値以上であるならば店員によるリセットを行うようにするのである。
このように、台間メダル貸機110は、受け皿に所在するメダルの数を推定メダル数として算出し、算出した推定メダル数と持出警戒閾値及び持出検知閾値との比較の結果に応じてカードと持メダルの関連付け制限及び店員への報知を行うので、メダルの持ち出しに伴う遊技店の損失を効率的に防止できる。また、遊技客は、推定メダル数が正常の範囲に入るまでメダルを計数すればカードと持メダルの関連付けが可能となるので、遊技客に対してメダルの計数を促進させる効果が期待できる。
次に、本実施例2に係る台間メダル貸機110の内部構成について説明する。図12は、図11に示した台間メダル貸機110の内部構成を示すブロック図である。台間メダル貸機110は、図5に示した実施例1の台間メダル貸機10の機能部と同様の部位については同一符号を付すこととし、詳細な説明は省略する。実施例1と差異のある部分を中心に説明する。なお、実施例2に係るシステム構成は実施例1と同様であり、説明を省略する。
図12に示すように、台間メダル貸機110は、記憶部16、制御部17が実施例1とは異なる。記憶部16には、制限処理部117gが制限制御を行うための閾値である持出警戒閾値及び持出検知閾値を有する閾値データ116dと、未計数のままカードを排出した場合にその時点の持メダル数を記憶した暫定持メダル数データ16fとが記憶される。
制御部17においては、データ管理部117a、閾値比較部117f及び制限処理部117gが、持ち出しがある場合の制限制御に関して実施例1と処理内容が異なる。
データ管理部117aは、遊技客によりカード返却操作が行われた場合に、制限処理部117gの指示を受けた場合には、持メダルを含む持メダル加算要求をカード管理装置140には送信せず、自装置内の記憶部16に持メダル数を暫定持メダル数データ16fとして記憶して、カード排出通知をカード管理装置140に送信してカードを排出する。この場合には、カードと持メダルの関連付けは行われない。また、データ管理部117aは、この場合に排出したカードのカードIDを記憶しておく。
上記の場合、カード管理装置140によるカードIDと持メダルの関連付処理を行わないことに代えて、関連付けを行うが、カード管理装置140にて当該カードIDにロックをかけることにより、他の遊技機20(他の台間メダル貸処理機110)での当該カードIDの持メダル使用を禁止するようにしてもよい。また、データ管理部117aは、前記カードを排出後、上記制限が解除されるまで、排出されたカード以外のカードの挿入、紙幣の受け付け、メダル貸しを不可にしてもよい。
また、データ管理部117aは、遊技客がカードを排出して、その後、台間メダル貸機110の内部に準備されているブランクの一般カードでの遊技を継続し、遊技終了後カード返却操作を受け付けた場合には、制限処理部117gの指示がなければ、暫定持メダル数データ16fとして記憶していた持メダル数と、一般カードで遊技中に獲得したメダル数とを加算して、持メダル加算要求をカード管理装置140に送信し、カードと持メダルを関連付けて、カードを返却する。
なお、遊技客が上記一般カードでの遊技を終了する場合には、データ管理部117aが暫定持メダル数データ16fとして記憶していた持メダル数を、記憶しておいたカードIDに関連付けてカード管理装置140に送信し、記憶されたカードIDの持メダルとするようにしてもよい。
閾値比較部117fは、推定メダル数と持出警戒閾値及び持出検知閾値とを比較する処理部である。閾値比較部117fは、持ち込みの場合とは逆に閾値が正の値であり、持出警戒閾値あるいは持出検知閾値よりも推定メダル数が大きくなれば、この判定結果を制限処理部117gに渡す。
制限処理部117gは、データ管理部117aに対してカードと持メダルの関連付けの制限制御を行う。制限処理部117gは、閾値比較部117fにより推定メダル数が持出警戒閾値よりも大きいと判定された場合には、表示操作部13に計数を促すメッセージを表示させる。また、メダルの計数が行われない状態でデータ管理部117aがカード返却操作を受け付けた場合には、制限処理部117gは、データ管理部117aに対して、カード管理装置140へ持メダルの加算要求を送信させず、自装置内に持メダル数を記憶させ、持メダルをカードに関連付けることなく、カードを排出させる。そして、表示操作部13に持玉が関連付けられていない旨の表示を行う。
また、制限処理部117gは、推定メダル数が持出警戒閾値以上の状態のままデータ管理部117aが遊技客のカード排出操作を受け付けた後、所定時間内に、台間メダル貸機110の内部に準備されている一般カードを利用して遊技が行われた場合には、同一の遊技客が継続して遊技を行ったものと判定する。そして、遊技終了後、推定メダル数が持出警戒閾値以下であれば、データ管理部117aに対して持メダルの関連付けの制限を行わない。なお、推定メダル数が持出警戒閾値以上であれば、制限処理部117gがデータ管理部117aに対して持メダルを関連付けることなく、カードを排出させるのは上記と同様である。
また、制限処理部117gは、所定の条件が成立した場合には推定メダル数及び持メダル数をゼロクリアし、制限制御をリセットする。具体的には、遊技客の交代検知と店員によるリモコン操作を制限制御のリセット条件として用いる。遊技客の交代については、一定時間メダルの入出がないことを検出した後に、紙幣の挿入、メダル貸出、有価価値が対応付けられたカードの挿入のいずれかが行われた場合に、遊技客が交代したことを検知することとすればよい。また、遊技客の顔識別によって遊技客の交代を検知してもよい。制限処理部117gは、リセット後に、制限制御の履歴を示すログデータをカード管理装置140に送信する。
次に、台間メダル貸機110の記憶部16が記憶する閾値データ116dについて説明する。図13は、台間メダル貸機110の記憶部16に記憶する閾値データ116dのデータ構造の一例を示す図である。図13に示すように、持出警戒閾値は「50枚」、持出検知閾値が「800枚」に設定されていることを示している。
次に、カード管理装置140について説明する。図14は、カード管理装置140の内部構成を示すブロック図であり、図15は、記憶部45に記憶される制限履歴データのデータ構造の一例を示したものである。なお、図7に示した実施例1のカード管理装置40と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。実施例1と同じ名前であるが、符号番号が異なっている構成要素については、実施例1との差異のある部分を中心に説明する。
カード管理装置140は、実施例1とは、記憶部45の制限履歴データ145及び制御部46の制限履歴管理部146bが異なる。記憶部45には、メダルの持ち出しの場合における制限履歴データ145bが記憶される。
制限履歴管理部146bは、メダルの持ち出しにおいて、台間メダル貸機110が制限制御をリセットするたびごとに送信してくる制限履歴を示すログデータを受信し、記憶部45に記憶された制限履歴データ145bを更新する。
記憶部45に記憶される制限履歴データ145bの具体例について説明する。図15に示すように、「2013年5月5日11時30分」に持出警戒解除の制御が行われている。これは、遊技機IDが「5006」の遊技機20において推定メダル数が「120枚」となり、カードの排出ができなくなったため、店員IDが「9001」の店員によるリセットで持出警戒解除がなされたことを示している。また、同日の「13時5分」には、持出検知の報知がなされている。これは、遊技機IDが「5009」の遊技機20において推定メダル数が「810枚」となり、持出検知閾値の800枚を超過したため報知がなされたことを示している。そして、報知を受けてリセットを担当したのが、店員IDが「9002」の店員である。
次に、持ち出しに対処するための処理手順について説明する。図16は、メダルの持ち出しの対処手順を示したフローチャートである。
遊技機20においてメダルの使用がある場合には(ステップS301;Yes)、使用メダル数が推定メダル数算出部17eに出力される。メダルの使用がなく(ステップS301;No)、賞出メダルがある場合には(ステップS302;Yes)、賞出メダル数が推定メダル数算出部17eに出力される。また、賞出メダルがなく(ステップS302;No)、データ管理部117aがメダルの払い出し操作を受け付けた場合には(ステップS303;Yes)、メダル払出処理部17bにメダルの払い出しを行わせる(ステップS304)。そして、メダル払出処理部17bは、払出メダル数を推定メダル数算出部17eに出力する。
メダルの使用がなく(ステップS301;No)、賞出メダルもなく(ステップS302;No)、そしてデータ管理部117aにメダルの払出操作の受け付けもない場合には(ステップS303;No)、メダル計数処理部17cは、計数操作の受け付けがあったかどうかを判定する(ステップS305)。計数操作を受け付けた場合には(ステップS305;Yes)、メダル計数処理部17cは、メダルの計数を行い、計数したメダル数を推定メダル数算出部17eに出力する(ステップS306)。計数操作の受付がない場合には(ステップS305;No)、ステップS310のカード排出操作受付の判定処理へ移行する。
推定メダル数算出部17eは、使用メダル数、賞出メダル数、払出メダル数及び計数メダル数から推定メダル数を算出し、閾値比較部117fに渡す(ステップS307)。閾値比較部117fは、推定メダル数と持出検知閾値との比較を行う(ステップS308)。推定メダル数が持出検知閾値よりも大きい場合には(ステップS308;Yes)、その結果を制限処理部117gに渡す。制限処理部117gは、報知処理部17hを通じて、持ち出しを検知した旨を店員に報知する(ステップS309)。その後、ステップS310へ移行する。また、推定メダル数が持出検知閾値以下である場合は(ステップS308;No)、ステップS310へ移行する。
データ管理部117aにカード排出操作の受け付けがない場合には(ステップS310;No)、ステップS301にもどる。カードの排出操作を受け付けた場合には(ステップS310;Yes)、カードの排出処理を行う(ステップS311)。
遊技終了後、メダルが全部計数されて持メダルの関連付けが行われ、台間メダル貸機110の持メダル口座がゼロクリアされてカードが排出されている場合には(ステップS312;No)、処理を終了する。
台間メダル貸機110の持メダル口座がゼロクリアされていない場合(ステップS312;Yes)には、リセット条件が成立しているかどうかを判定する(ステップS313)。遊技客が遊技を継続する場合などで、リセット条件が成立していない場合には(ステップS313;No)、ステップS301に戻る。また、店員のリモコン操作等によりリセット条件が成立すれば(ステップS313;Yes)、持メダル数、推定メダル数をゼロクリアして制限を解除し(ステップS314)、処理を終了する。
次に、図16のフローチャートにおけるステップS311のカード排出処理について説明する。図17は、持ち出し対処の場合において、カードを排出させる処理手順を示したフローチャートである。
推定メダル数が持出警戒閾値以下である場合には(ステップS401;No)、データ管理部117aは、カード返却処理によりカードを排出し(ステップS404)、処理を終了する。
閾値比較部117fが、推定メダル数が持出警戒閾値を超えていると判定した場合には(ステップS401;Yes)、制限処理部117gは、推定メダル数が持出警戒閾値を超えたことをカード管理装置140に通知する。
そして、制限処理部117gは、報知処理部17hを通じ、表示操作部13に「持メダルが関連付けられていません」等の表示を行い、未計数のメダルがあることを遊技客に報知する(ステップS402)。そして、制限処理部117gは、データ管理部117aに対して、カード管理装置140への持メダルの関連付けを行わせないように制限制御する(ステップS403)。また、持メダル数もゼロクリアせず保持させる。そして、推定メダル数算出部17eに対して推定メダル数をゼロクリアさせず、カード排出時の状態を保持してカードの返却処理を行い(ステップS404)、処理を終了する。
上述したように、本実施例では、持ち出しに対処する場合に、持メダルをカードに関連付けることなく、排出することとしたので、持ち出しに対する抑止力としての効果を有する。すなわち、遊技中は台間メダル貸機110に持メダルの管理が移行し、カード排出の際にカードに持メダルの関連付けがなされることになるが、推定メダル数が持出警戒閾値以上の場合には、カードを排出する際、カード管理装置140には、台間メダル貸機110から持メダル加算要求が送信されず、カードと持メダルの関連付けが行われない。したがって、遊技客が、返却されたカードで持メダルを利用した遊技はできないことになるからである。
また、本実施例では、遊技客が、会員カードにより遊技を行っている場合に必要に応じて会員カードを抜き、その後は、台間メダル貸機110に格納されているブランクの一般カードにより遊技を円滑に継続することが可能となるので、遊技客とのトラブルの発生を回避しつつ、持ち出しに対する抑止力とすることができる。
実施例2では、遊技客がメダルを持ち出させないための抑止力として、持メダルに関連付けることなくカードを排出する場合について説明したが、カードの排出を禁止することにより、持ち出しを防止することも可能である。本実施例3では、カードの排出を禁止することにより持出を防止する場合について説明する。
まず、本実施例3に係る台間メダル貸機210の内部構成について説明する。図18は、本実施例3に係る台間メダル貸機210の内部構成を示すブロック図である。台間メダル貸機210は、実施例1にあった台間メダル貸機10の機能部と同様の部位については同一符号を付すこととし、詳細な説明は省略する。実施例1と差異のある部分を中心に説明する。なお、実施例3に係るシステム構成は実施例1及び2と同様であり、説明を省略する。
図18に示すように、台間メダル貸機210は、制御部17のデータ管理部217a及び制限処理部217gが、図12に示した実施例2の台間メダル貸機110とは異なる。
データ管理部217aは、制限処理部217gからカード排出不可の指示を受けた場合には、かかる制限が解除されるまで、カードの排出を不可状態にし、紙幣の受入、メダル貸出及び持メダルの払出を不可状態にする。
制限処理部217gは、閾値比較部117fにおいて、推定メダル数が持出警戒閾値を超えたと判定された場合に、データ管理部217aに対してカード排出を禁止する指示を出し、カード管理装置140に対して持出警戒閾値を超えた旨を通知する。そして、データ管理部217aに対して紙幣の受け入れ、メダル貸、メダル払出を不可にさせる。また、制限処理部217gは、閾値比較部117fが持出検知閾値を超えたと判定した場合には、報知処理部17hにより店員に報知を行う。なお、推定メダル数が正常の範囲内であれば、制限処理部217gは、制限制御を行わない。
また、制限処理部217gは、所定の条件が成立した場合には推定メダル数をクリアし、制限制御をリセットする。具体的には、遊技客の交代検知と店員によるリモコン操作を制限制御のリセット条件として用いる。遊技客の交代については、一定時間メダルの入出がないことを検出した後に、紙幣の挿入、メダル貸出、有価価値が対応付けられたカードの挿入のいずれかが行われた場合に、遊技客が交代したことを検知することとすればよい。また、遊技客の顔識別によって遊技客の交代を検知してもよい。制限処理部217gは、リセット後に、制限制御の履歴を示すログデータをカード管理装置140に送信する。
次に、持ち出しに対処するための処理手順について説明する。図19は、本実施例3に係るメダルの持ち出しへの対処手順を示したフローチャートである。
遊技機20においてメダルの使用がある場合には(ステップS501;Yes)、使用メダル数が推定メダル数算出部17eに出力される。メダルの使用がなく(ステップS501;No)、賞出メダルがある場合には(ステップS502;Yes)、賞出メダル数が推定メダル数算出部17eに出力される。また、賞出メダルがなく(ステップS502;No)、データ管理部217aがメダルの払出操作を受け付けた場合には(ステップS503;Yes)、メダル払出処理部17bにメダルの払い出しを行わせる(ステップS504)。そして、メダル払出処理部17bは、払出メダル数を推定メダル数算出部17eに出力する。
メダルの使用がなく(ステップS501;No)、賞出メダルもなく(ステップS502;No)、そしてデータ管理部217aにメダルの払出操作の受け付けもない場合には(ステップS503;No)、メダル計数処理部17cは、計数操作の受け付けがあったかどうかを判定する(ステップS505)。計数操作を受け付けた場合には(ステップS505;Yes)、メダル計数処理部17cは、メダルの計数を行い、計数したメダル数を推定メダル数算出部17eに出力する(ステップS506)。計数操作の受付がない場合には(ステップ505;No)、ステップS510のカード排出操作受付の判定処理へ移行する。
推定メダル数算出部17eは、使用メダル数、賞出メダル数、払出メダル数及び計数メダル数から推定メダル数を算出し、閾値比較部117fに渡す(ステップS507)。閾値比較部117fは、推定メダル数と持出検知閾値との比較を行う(ステップS508)。推定メダル数が持出検知閾値よりも大きい場合には(ステップS508;Yes)、その結果を制限処理部217gに渡す。制限処理部217gは、報知処理部17hを通じて、持ち出しを検知した旨を店員に報知する(ステップS509)。その後、ステップS510へ移行する。また、推定メダル数が持出検知閾値以下である場合は(ステップS508;No)、ステップS510へ移行する。
データ管理部217aは、カードの排出操作を受け付けた場合には(ステップS510;Yes)、カードの排出処理を行い(ステップS511)、処理を終了する。カード排出操作の受け付けがない場合には(ステップS510;No)、ステップS501に戻る。
次に、図19に示したステップS511におけるカード排出処理について説明する。図20は、図19に示したステップS511におけるカード排出処理手順を説明するためのフローチャートである。
推定メダル数が持出警戒閾値以下である場合には(ステップS601;No)、データ管理部217aは、カード返却処理によりカードを排出し(ステップS605)、処理を終了する。
閾値比較部117fが、推定メダル数が持出警戒閾値を超えていると判定した場合には(ステップS601;Yes)、制限処理部217gは、推定メダル数が持出警戒閾値を超えたことをカード管理装置140に通知する。
そして、制限処理部217gは、報知処理部17hを通じ、表示操作部13に、「メダルを計数してください」、あるいは「メダルを全て計数してから台移動してください」等のメダルの計数を促す案内表示を行う(ステップS602)。また、データ管理部217aに制限指示を出し、カードの排出を不可にさせる。
店員によるリモコン操作等を受け付けてリセット条件が成立した場合には(ステップS603;Yes)、制限処理部217gは、推定メダル数算出部17eに対して推定メダル数をゼロクリアさせ、制限制御のリセットを行う(ステップS604)。そして制限履歴情報をカード管理装置140の制限履歴管理部146bに送信する。その後、データ管理部217aは、カードの返却処理によりカードを排出し(ステップS605)、処理を終了する。
リセット条件が成立しなければ(ステップS603;No)、メダル計数処理部17cは、計数操作の受け付けがあったかどうかを判定する(ステップS606)。計数操作を受け付けた場合には(ステップS606;Yes)、メダル計数処理部17cは、メダルを計数し(ステップS607)、計数結果を推定メダル数算出部17eに出力する。推定メダル数算出部17eは、計数結果を受けて推定メダル数を更新し(ステップS608)、ステップS601に戻る。また、メダル計数処理部17cで計数操作の受け付けがなかった場合においても(ステップS606;No)、ステップS601に戻る。
上述してきたように、本実施例3では、推定メダル数が持出警戒閾値を越えた場合には、カード返却を不可にすることで、遊技客に対して受け皿にメダルが蓄積されていることを承知させ、遊技客に対してメダルの計数を促すとともに、遊技客がメダルを持ち出すことを早期の段階で注意喚起して防止することができる。また、持出警戒閾値を超えてカード返却が不可となっても、メダルを計数して持出警戒閾値以下になればカード返却が可能になるため、メダル計数のための計数ユニットの利用が促進されることが期待できる。
また、1回ごとにメダルを投入する手間を省くため、ボタン操作でコイン投入が行えるように予め遊技機20に貯めておかれるメダル、いわゆるクレジットは、台間メダル貸機210からは推定メダル数の一部として認識される。このため、本実施例3では、遊技機20の受け皿などにはメダルがない状態であっても、クレジット分の推定メダル数が持出警戒閾値以上となり、カードの排出が禁止される場合がある。これにより、遊技客は未計数のメダルがクレジットであることに気づくため、クレジットの落とし忘れを防止することができる。なお、推定メダル数が持出警戒閾値以上の場合でなくとも、この値に近い場合には、表示操作部13にクレジットの落とし忘れに注意する旨の表示がなされてもよい。これについては実施例2も同様に適用することができる。
また、本実施例3では、推定メダル数が持出検知閾値を超えた場合には、台間メダル貸機210が、持ち出しがあったと判定し、店員へ報知を行い、カードの排出は依然として不可なので、店員等によるリセットがない限り、持出検知閾値を超える大量のメダルが計数されず、持ち出されることを防止できる。
また、上記実施例1〜3では、リセット処理時に推定メダル数をゼロクリアし、持出警戒閾値、持出検知閾値及び持込検知閾値は変えないものとして説明したが、推定メダル数をゼロクリアせずに、持出警戒閾値及び持込検知閾値を変えることもできる。この場合には、リセット処理の際の推定メダル数を持出警戒閾値又は持込検知閾値に加算して、それぞれ新たな閾値として補正することにしてもよい。この場合には、リセット後に、台間メダル貸機10、110、210が制限履歴とともに更新した閾値をカード管理装置40、140に送信する。また、遊技店の状況に応じて閾値を変更してもよい。
また、上記実施例1〜3では、遊技機20の外部出力端子部からの出力信号を直接的に台間メダル貸機10、110、210に入力する例で説明を行ったが、これに限らず、外部出力端子部からの出力信号を、各台に設けられ遊技データを表示するための各台データ表示機あるいは遊技機の情報を管理するホールコンピュータを介して台間メダル貸機10、110、210に入力する構成としてもよい。
また、上記実施例1〜3では、持ち込みあるいは持ち出しの閾値は、台間メダル貸機10、110、210で設定する説明を行ったが、カード管理装置40、140から閾値を台間メダル貸機10、110、210に送信して設定するようにしてもよい。
また、上記実施例1〜3では、制限制御を解除するため、遊技客交代の検知と店員のリモコン操作とにより、リセットして推定メダル数をクリアするので、推定メダル数算出の精度が上がり、次の持ち込み及び持ち出しの検出が容易に可能となる。
また、上記実施例1〜3では、持出検知閾値を超えた場合と、持込検知閾値を下回った場合とに店員に報知すると説明したが、報知は、表示操作部13に警告情報を表示する方法でもよいし、店員にインカム等を装着させて、無線通信により音声で報知しても良い。また、リセット機能を持つ携帯端末を店員に携行させ、該携帯端末に報知することにしてもよい。
また、上記実施例1〜3では、持ち込みと持ち出しへの対応について個別に説明したが、持ち込みと持ち出しへの対応処理を併用させることも可能である。このようにすることで、より確実な持ち込みへの対応が可能となる。
また、実施例3では、持出警戒閾値を超えた場合のみ、カードの返却を不可として説明したが、実施例1の場合でも、持込検知閾値を超えた段階でもカードの返却を不可にしてもよい。これにより持ち込みの場合に店員が持ち込みに対してより迅速な対応を取ることが可能となる。
また、上述の実施例では、遊技媒体数を関連づける媒体であるカードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティック、携帯端末等を用いる場合に本発明を適用することもできる。特に、ICチップ付携帯端末を媒体として用いる場合は、当該携帯端末のICチップから非接触にて取得可能な識別情報を用いて携帯端末を一意に識別できるため、当該識別情報に関連付けて遊技媒体数を管理することができる。
また、上述の実施例では、遊技機として便宜上メダルを遊技媒体とするパチスロ機を例に説明を行ったが、遊技玉を遊技媒体とするパチスロ機であっても本発明を適用することができる。また、遊技玉を盤面に射出することによって遊技を行い、盤面の特定部位への入球によって遊技者に利益を与える弾球遊技機であっても、本発明を適用することができる。
また、上述の実施例1〜3で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の携帯は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。