JP2015026661A - 圧粉磁心用粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】コアロス特性に優れる圧粉磁心の作製のための粉末を提供する。【解決手段】圧粉磁心用粉末2は、鉄を主成分とした金属粉末4と、この金属粉末4の表面に付着した絶縁性の皮膜6とからなる。この皮膜6は、チタンアルコキシド類とケイ素アルコキシド類との混合物の重合物からなる。好ましくは、この圧粉磁心用粉末2では、チタンアルコキシド類はチタンアルコキシドのオリゴマーである。好ましくは、この圧粉磁心用粉末2では、皮膜に含まれるケイ素の質量に対するチタンの質量の比は2以上6以下である。好ましくは、この圧粉磁心用粉末2では、皮膜6よる金属粉末4の被覆率は80%以上100%以下である。好ましくは、この圧粉磁心用粉末2では、皮膜6の厚さは1nm以上200nm以下である。この皮膜6は、チタン及びケイ素の酸化物からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、圧粉磁心用粉末に関する。詳細には、本発明は、モーター、インバーター、コンバーター等のリアクトル、スイッチング電源等の電圧制御装置等で使用される圧粉磁心のための粉末に関する。
モーター、インバーター、コンバーター等のリアクトル、スイッチング電源等の電圧制御装置等には、圧粉磁心が使用される。圧粉磁心は、金属粉末とこれを覆う絶縁性の皮膜とから構成された粉末を加圧成形することにより形成される。圧粉磁心には、外部からの磁界変化に対して敏感に反応できる磁気的特性が求められている。
圧粉磁心を交流磁場内で使用した場合、コアロス(鉄損とも称される)と呼ばれるエネルギー損失が発生する。コアロスは、ヒステリシス損失と渦電流損失との和で示される。低周波域では、ヒステリシス損失が支配的となる。高周波域では、渦電流損失が支配的となる。
圧粉磁心のコアロス特性を向上すべく、様々な検討がなされている。圧粉磁心のための粉末に関する検討例が、特開2005−294428公報及び特開2008−305823公報に開示されている。
特開2005−294428公報には、オルガノアルコキシシランから形成された第一皮膜と、アルカリ−ケイ酸系ガラスからなる第二皮膜とを有する、圧粉磁心のための粉末が開示されている。
特開2008−305823公報には、シリコーン樹脂及びシランカップリング剤からなる皮膜を有する、圧粉磁心のための粉末が開示されている。
特開2005−294428公報 特開2008−305823公報
上記特開2005−294428公報に記載の粉末から形成された圧粉磁心では、そのコアロスは10kW/mから30kW/mにある。このコアロスの計測周波数は、1kHzである。このコアロスは、渦電流損失が支配的となる高周波域における磁気的特性を反映するものではない。この圧粉磁心では、高周波域において、絶縁性が不十分となりコアロスが増大する恐れがある。
上記特開2008−305823公報に記載の粉末では、皮膜が十分に形成されない恐れがある。絶縁性の皮膜の形成が不十分な粉末から形成された圧粉磁心では、耐熱性が不足し、コアロスが増大することがある。
本発明の目的は、コアロス特性に優れる圧粉磁心の作製のための粉末の提供にある。
本発明に係る圧粉磁心用粉末は、鉄を主成分とした金属粉末と、この金属粉末の表面に付着した絶縁性の皮膜とからなる。上記皮膜は、チタンアルコキシド類とケイ素アルコキシド類との混合物の重合物からなる。
好ましくは、この圧粉磁心用粉末では、上記チタンアルコキシド類はチタンアルコキシドのオリゴマーである。
好ましくは、この圧粉磁心用粉末では、上記皮膜に含まれるケイ素の質量に対するチタンの質量の比は2以上6以下である。
好ましくは、この圧粉磁心用粉末では、上記皮膜による上記金属粉末の被覆率は80%以上100%以下である。
好ましくは、この圧粉磁心用粉末では、上記皮膜の厚さは1nm以上200nm以下である。この皮膜は、チタン及びケイ素の酸化物からなる。
本発明に係る圧粉磁心は、上記圧粉磁心用粉末から形成されている。
本発明に係る圧粉磁心用粉末では、金属粉末が絶縁性の皮膜で覆われている。この皮膜は、チタンアルコキシド類とケイ素アルコキシド類との混合物の重合物からなる。チタンアルコキシド類とケイ素アルコキシド類との混合物は適切な反応速度で重合するので、クラックが少ない上に厚さが薄い絶縁性の皮膜が形成される。この絶縁性の皮膜を有する粉末は、コアロス特性に寄与しうる。本発明の粉末によれば、コアロス特性に優れる圧粉磁心が得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る圧粉磁心用粉末の断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に示されているのは、本発明の粉末2の断面図である。圧粉磁心は、この粉末2から形成される。圧粉磁心の製造では、無数の粉末2からなる基材粉体が準備される。この基材粉体が、金型に投入される。金型内で、基材粉体が加圧される。これにより、成形体が得られる。加圧の際、潤滑剤やバインダー等を使用してもよい。その後、成形体が熱処理され、圧粉磁心が得られる。
粉末2は、金属粉末4と、皮膜6とを備えている。この粉末2は、金属粉末4と皮膜6とからなる。皮膜6は、金属粉末4の表面に付着している。
金属粉末4は、例えば、ガスアトマイズ法又は水アトマイズ法により得られる金属の粒子である。粉砕等の機械的プロセスにより得られた金属の粒子が、金属粉末4として用いられてもよい。酸化物の還元等の化学的プロセスにより得られた金属の粒子が、金属粉末4として用いられてもよい。
この粉末2では、金属粉末4は鉄を主成分とする軟磁性材料である。この金属粉末4としては、あらかじめ合金成分を添加した合金鋼からなる合金粉末、この合金粉末を純鉄粉又は合金粉末の表面に部分的に拡散付着させたもの等を用いることができる。この合金成分としては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)及びクロム(Cr)が例示される。金属粉末4に含まれる合金成分の量は、鉄の量に対して1mass%以上30mass%以下とされるのが好ましい。なお、「mass%」は質量%と同義である。
高周波用途でのコアロス特性低減が望まれる場合、金属粉末4は、鉄以外に、ケイ素及び/又はアルミニウムを含むのが好ましい。このような金属粉末4として、Fe−3mass%Si粉末、Fe−6.5mass%Si粉末、Fe−5mass%Al粉末及びFe−9.5mass%Si−5.5mass%Al粉末が挙げられる。
皮膜6は、絶縁性である。図示されているように、皮膜6は金属粉末4に積層している。言い換えれば、皮膜6は金属粉末4を覆っている。この粉末2では、皮膜6は金属粉末4の全体又はこの金属粉末4の一部を覆っている。コアロス特性の観点から、金属粉末4の全体がこの皮膜6で覆われているのが好ましい。
この粉末2では、皮膜6はチタンアルコキシド類とケイ素アルコキシド類との混合物の重合物からなる。本発明では、チタンアルコキシド類とは1分子中にあるチタン原子に少なくとも1つのアルコキシド基が結合している化合物のことである。ケイ素アルコキシド類とは、1分子中にあるケイ素原子に少なくとも1つのアルコキシド基が結合している化合物のことである。また本発明では、アルコキシド基とは有機基が負の電荷を持つ酸素と結合した化合物のことである。有機基とは、有機化合物からなる基のことである。チタンアルコキシド類という概念には、チタンアルコキシドのモノマー、このモノマーが複数重合されて形成されたオリゴマー、及び、チタンアルコキシドが生成する前の段階の化合物(以下、前駆体とも称される。)が含まれる。ケイ素アルコキシド類という概念には、ケイ素アルコキシドのモノマー、このモノマーが複数重合されて形成されたオリゴマー、及び、ケイ素アルコキシドが生成する前の段階の化合物(以下、前駆体とも称される。)が含まれる。なお、この粉末2では、皮膜6がチタンアルコキシド類及びケイ素アルコキシド類に加えてさらに別の成分を含む混合物の重合物から構成されてもよい。
チタンアルコキシドの具体例として、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド及びイソプロピルトリドデシルベンゼンスフォニルチタネートが挙げられる。
ケイ素アルコキシドの具体例として、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる
以上説明された粉末2については、種々のコーティング方法で作製が可能である。コーティング方法としては、混合法、ゾル・ゲル法、スプレードライヤー法及び転動流動層法が挙げられる。
本発明で用いるチタンアルコキシド類及びケイ素アルコキシド類は溶剤で希釈して用いることができる。この溶剤としては、チタンアルコキシド類又はケイ素アルコキシド類を溶解又は分散させうるものであればよく、この溶剤に特に制限はない。溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、酢酸エチル、プロピオン酸エチル及びテトラヒドロフランが挙げられる。
この粉末2では、皮膜6の形成にはチタンアルコキシド類及びケイ素アルコキシド類の混合物が用いられる。この混合物は、チタンアルコキシド類、ケイ素アルコキシド類、アルミニウムアルコキシド類、ジルコニウムアルコキシド類等のアルコキシド類単体と比較して、適切な反応速度で金属粉末4の表面で重合していく。チタンアルコキシド類及びケイ素アルコキシド類を含む混合物から形成された皮膜6では、クラックが少ない。しかもこの皮膜6は薄い。この皮膜6は、この粉末2から形成された圧粉磁心の磁気特性の向上に寄与しうる。本発明によれば、磁気特性に優れる圧粉磁心が得られる。
チタンアルコキシド類としてチタンアルコキシドのオリゴマーを皮膜6の形成に用いた場合、このチタンアルコキシド類としてチタンアルコキシドのモノマーをこの皮膜6の形成に用いた場合に比して、このチタンアルコキシド類がより適切な反応速度で重合する。このため、この皮膜6ではクラックの発生がより効果的に抑えられる上に、より薄い皮膜6が得られる。この皮膜6は、コアロス特性の低減及び磁気特性の向上に寄与しうる。したがって、本発明では、適切な反応速度及び磁気特性の向上の観点から、チタンアルコキシド類としてはチタンアルコキシドのオリゴマーが好ましい。
チタンアルコキシドのオリゴマーは、チタンアルコキシドのモノマーを複数重合することにより得られる。換言すれば、チタンアルコキシドのオリゴマーはチタンアルコキシドのモノマーから形成されたものである。オリゴマーをなすモノマーの数は、皮膜6の形成時におけるチタンアルコキシド類の反応速度に影響する。適切な反応速度の観点から、チタンアルコキシドのオリゴマーをなすモノマーの数は、4以上が好ましく、50以下が好ましい。
前述の通り、この粉末2では、皮膜6はチタンアルコキシド類とケイ素アルコキシドとの混合物の重合物からなる。この場合、皮膜6はチタン及びケイ素の酸化物からなる。チタンアルコキシド類だけでなくケイ素アルコキシド類を含んでいるので、より適切な反応速度で重合が可能となる。ケイ素は、高周波用途でのコアロス低減に寄与しうる。このケイ素の添加により、金属粉末4と皮膜6との密着性が向上する。皮膜6自体の脆性も改善される。これにより、圧縮成形時における皮膜6の金属粉末4からの剥離が低減されるので、コアロス特性に優れる圧粉磁心が得られる。
コアロス特性に優れる圧粉磁心が得られるとの観点から、皮膜6に含まれるケイ素の質量に対するチタンの質量の比Aは2以上6以下が好ましい。この比Aが6よりも大きくなると皮膜6に含まれるTi成分が過剰となり、皮膜6の密着性が劣化する。皮膜6の密着性が劣化すると圧縮成形時に皮膜6が剥離するため、圧粉磁心の渦電流損失が増大し、コアロスが増加してしまう。安定した皮膜6の形成の観点から、この比Aは5.5以下がより好ましい。この比Aが2よりも小さくなると皮膜6に含まれるSi成分が過剰となり、皮膜6の耐熱性が劣化する。皮膜6の耐熱性が劣化すると熱処理により皮膜6が破壊されるため、圧粉磁心の渦電流損失が増大し、コアロスが増加してしまう。安定した皮膜6の形成の観点から、この比Aは3.5以上がより好ましい。
この粉末2では、皮膜6による金属粉末4の被覆率Cは80%以上100%以下が好ましい。前述したように、皮膜6は粉末2から形成された圧粉磁心のコアロス特性に寄与しうる。コアロス特性の観点から、皮膜6による金属粉末4の被覆率Cは90%以上がより好ましい。特に好ましくは、この被覆率Cは100%である。図1に示された粉末2において、皮膜6による金属粉末4の被覆率Cは100%である。この皮膜6は、金属粉末4の全体を覆っている。
本願では、皮膜6による金属粉末4の被覆率Cの算出には、透過型電子顕微鏡(TEM)にて撮影された粉末2の断面画像が用いられる。詳細には、TEMにて観察される無数の粉末2の中から、金属粉末4と皮膜6との境界の確認が可能な状態で10視野撮影される。撮影により得た写真において、金属粉末4が皮膜6で被覆されている長さ(以下、被覆長さとも称される。)及び金属粉末4の表面の長さが計測される。本願では、被覆長さを金属粉末4の表面の長さで除したものを百分率で表した数値が、被覆率Cとして表されている。
図1において、両矢印Tは皮膜6の厚さを表している。本願では、厚さTは、粉末2の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)にて10視野撮影し、この撮影された断面の画像から得た計測値の平均値で表される。なお、撮影に際し、試料としての粉末2には、収束イオンビーム(FIB)加工により粉末2の断面が観察可能となるような調整がなされている。
皮膜6の厚さTは、粉末2から形成された圧粉磁心の磁気特性に影響する。この厚さTが1nmよりも小さくなると、成形された圧粉磁心にトンネル電流が発生する。これにより、渦電流損失が増加し磁気特性が劣化してしまう。この観点から、この厚さTは1nm以上が好ましい。この厚さT1が200nmよりも大きくなると、圧粉磁心の密度が低下してしまう。この場合、飽和磁束密度等の磁気特性が悪化する恐れがある。この観点から、この厚さTは200nm以下が好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[圧粉磁心の製作]
圧粉磁心の製作に先だって、下記の表1及び表2に示された各例の粉末を製作した。この粉末の製作では、無数の金属粉末からなる粉体(10kg)が準備された。この金属粉末として、Fe−3mass%Si粉末及びFe−9.5mass%Si−5.5mass%Al粉末が用いられた。
チタンアルコキシド類及びケイ素アルコキシド類を含む処理液を用いて、金属粉末に皮膜を形成させ、図1に示された粉末を作製した。この作製に使用したチタンアルコキシド類及びケイ素アルコキシ類のタイプが、下記の表1及び表2に示されている。皮膜の形成に用いられたチタンアルコキシドのオリゴマーは、このチタンアルコキシドのモノマーに溶剤を適量添加して作製された。なお、表1が金属粉末にFe−3mass%Si粉末を用いた場合を、表2が金属粉末にFe−9.5mass%Si−5.5mass%Al粉末を用いた場合をそれぞれ示している。
作製した無数の粉末からなる基材粉体を圧力1470MPaで加圧成形し、外径30mm、内径18mm、高さ5mmのトロイダル形状の成形体(圧粉体)を作製した。この成形体について、アルゴン雰囲気下で750℃で熱処理を施すことにより、圧粉磁心を得た。
[圧粉磁心の評価]
作製した圧粉磁心について、密度及びコアロスを測定した。なお、金属粉末にFe−3mass%Si粉末を用いた圧粉磁心については、励磁磁束密度0.1T、周波数10kHzの条件でコアロスを測定した。金属粉末にFe−9.5mass%Si−5.5mass%Al粉末を用いた圧粉磁心については、励磁磁束密度0.1T、周波数100kHzの条件でコアロスを測定した。この結果が、下記の表1及び2に示されている。
Figure 2015026661
Figure 2015026661
以下に、各例における粉末について詳細に説明する。
[実施例1−4、9−10、13−14、17、19、21−24,29−30、33−34、37及び39]
実施例1−4、9−10、13−14、17、19、21−24,29−30、33−34、37及び39では、皮膜はチタンアルコキシドのモノマー及びケイ素アルコキシドから形成された。各例の皮膜の厚さT及び皮膜による金属粉末の被覆率Cは、表1及び表2に示されている通りである。
[実施例5−8、11−12、15−16、18、20、25−28、31−32、35−36、38及び40]
実施例5−8、11−12、15−16、18、20、25−28、31−32、35−36、38及び40では、皮膜はチタンアルコキシドのオリゴマー及びケイ素アルコキシドから形成された。各例の皮膜の厚さT及び皮膜による金属粉末の被覆率Cは、表1及び表2に示されている通りである。
[比較例1−2及び7−8]
比較例1−2及び7−8では、皮膜はチタンアルコキシドのモノマー又はオリゴマーから形成された。各例の皮膜の厚さT及び皮膜による金属粉末の被覆率Cは、表1及び表2に示されている通りである。
[比較例3−4及び9−10]
比較例3−5及び9−10では、皮膜はケイ素アルコキシドから形成された。各例の皮膜の厚さT及び皮膜による金属粉末の被覆率Cは、表1及び表2に示されている通りである。
[比較例5−6及び11−12]
比較例5−6及び11−12では、皮膜はチタンアルコキシドのモノマーとケイ素アルコキシド以外の金属アルコキシドとから形成された。各例の皮膜の厚さT及び皮膜による金属粉末の被覆率Cは、表1及び表2に示されている通りである。
[総合評価1(Fe−3mass%Si粉末を用いた圧粉磁心)]
コアロス及び密度の値に基づき、下記の格付けを行った。
S:コアロスが80kW/m以下、かつ、密度が7000kg/m以上
A:コアロスが80kW/mより大90kW/m以下、かつ、密度が7000kg/m以上
B:コアロスが90kW/mより大100kW/m以下、かつ、密度が7000kg/m以上
C:コアロスが100kW/mより大、又は、密度が7000kg/m未満
D:測定不能(圧粉磁心が成形できなかった。)
この結果が、下記の表1に示されている。S、A、B、C、Dの順に良好である。
[総合評価2(Fe−9.5mass%Si−5.5mass%Al粉末を用いた圧粉磁心)]
コアロス及び密度の値に基づき、下記の格付けを行った。
S:コアロスが250kW/m以下、かつ、密度が5700kg/m以上
A:コアロスが250kW/mより大300kW/m以下、かつ、密度が5700kg/m以上
B:コアロスが300kW/mより大400kW/m以下、かつ、密度が5700kg/m以上
C:コアロスが400kW/mより大、又は、密度が5700kg/m未満
D:測定不能(圧粉磁心が成形できなかった。)
この結果が、下記の表2に示されている。S、A、B、C、Dの順に良好である。
表1に示されているように、Fe−3mass%Si粉末を金属粉末として用いた場合、実施例の粉末を使用した圧粉磁心では、励磁磁束密度0.1T、周波数10kHzの条件において、200kW/m以下のコアロスが実現された。さらに皮膜の形成にチタンアルコキシドのオリゴマーを使用することで、90kW/m以下のコアロスが実現された。表2に示されているように、Fe−9.5mass%Si−5.5mass%Al粉末を金属粉末として用いた場合、実施例の粉末を使用した圧粉磁心では、励磁磁束密度0.1T、周波数100kHzの条件において、400kW/m以下のコアロスが実現された。さらに皮膜の形成にチタンアルコキシドのオリゴマーを使用することで、250kW/m以下のコアロスが実現された。これらの評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、種々の圧粉磁心のための粉末の製造にも適用されうる。
2・・・粉末
4・・・金属粉末
6・・・皮膜

Claims (6)

  1. 鉄を主成分とした金属粉末と、この金属粉末の表面に付着した絶縁性の皮膜とからなり、
    上記皮膜が、チタンアルコキシド類とケイ素アルコキシド類との混合物の重合物からなる圧粉磁心用粉末。
  2. 上記チタンアルコキシド類がチタンアルコキシドのオリゴマーである請求項1に記載の圧粉磁心用粉末。
  3. 上記皮膜に含まれるケイ素の質量に対するチタンの質量の比が2以上6以下である請求項1又は2に記載の圧粉磁心用粉末。
  4. 上記皮膜による上記金属粉末の被覆率が80%以上100%以下である請求項1から3のいずれかに記載の圧粉磁心用粉末。
  5. 上記皮膜の厚さが1nm以上200nm以下であり、
    この皮膜がチタン及びケイ素の酸化物からなる請求項1から4のいずれかに記載の圧粉磁心用粉末。
  6. 請求項1に記載の圧粉磁心用粉末から形成された圧粉磁心。
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