JP2015026463A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】集電体と活物質層との剥離が生じ難く、電池特性に優れる非水電解液二次電池を提供すること。【解決手段】本発明により、正極と負極と非水電解液とを備えた非水電解液二次電池が提供される。上記負極は、負極活物質とカルボキシメチルセルロースとを含む負極活物質層を備えている。上記負極活物質は、フロー式画像解析法に基づく個数基準の粒度分布において、3μm以下の微粒子の累積頻度αが5個数%以上50個数%以下であり、且つ、レーザー回折・光散乱法に基づく体積基準の粒度分布において、粒径が小さい微粒子側からの累積頻度50体積%に相当する粒径D50(平均粒径)が5μm以上20μm以下である。また、上記カルボキシメチルセルロースは、1%水溶液の25℃における粘度βが3820mPa・s以上8500mPa・s以下である。また、上記負極活物質層は未プレス状態である。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。より詳しくは、未プレス状態の負極活物質層を備えた該電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、いわゆるポータブル電源や車両搭載用の高出力電源等に好ましく利用されている。
一般に、非水電解液二次電池の電極は、活物質を含むスラリー状の組成物を集電体表面に付与(塗布)した後、乾燥し、プレスすることで作製される。これに関連する技術として、特許文献1が挙げられる。特許文献1の段落[0047]には、負極集電体上に負極活物質とバインダとを用いて調製されたスラリーを塗布し、乾燥、プレスすることで、非水系電池用負極を成形することが記載されている。
特開2012−033376号公報
特許文献1に記載されるように、乾燥後の活物質層にプレス処理を施すことで、当該活物質層と集電体との密着性を向上することができる。また、活物質層内の導電性を向上することもでき、内部抵抗を低減することができる。このため、耐久性の高い電池を実現することができる。しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記技術をハイレート充放電(急速充放電)を繰り返す態様で使用される電池に対して適用する場合に、未だ改善の余地が認められた。具体的には、活物質層をプレス処理することで、活物質層内の空隙率が小さくおよび/または(厚み方向に)不均質となり、上記効果の背反として、ハイレート特性やハイレートサイクル特性が低下することがあった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、集電体と活物質層との剥離が生じ難く、且つ、電池特性に優れる(例えばハイレート特性と耐久性とを高いレベルで両立可能な)非水電解液二次電池を提供することである。
ここに開示される非水電解液二次電池は、正極と負極と非水電解液とを備えている。上記負極は、負極活物質とカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose;CMC)とを含む負極活物質層を備えている。ここで、上記負極活物質は、以下の条件:(1)個数基準の粒度分布において、3μm以下の微粒子の累積頻度αが5個数%以上50個数%以下である;(2)体積基準の粒度分布において、粒径が小さい微粒子側からの累積頻度50体積%に相当する粒径D50(平均粒径)が5μm以上20μm以下である;を満たしている。また、上記カルボキシメチルセルロースは、1%水溶液の粘度βが3820mPa・s以上8500mPa・s以下である。また、上記負極活物質層は未プレス状態である。
負極活物質層を未プレス状態とすることで、活物質層内に好適な空隙を確保することができる。また、負極活物質の粒度分布をα≧5個数%、且つ、D50≦20μmとし、CMCの粘度をβ≦8500mPa・sとすることで、未プレスの状態であっても、電池の内部抵抗を低く抑えることができる。このため、高いハイレート特性を実現することができる。さらに、負極活物質の粒度分布をα≦50個数%、且つ、D50≧5μmとし、CMCの粘度を従来に比べて高くする(すなわちβ≧3820mPa・sとする)ことで、負極活物質層と集電体との密着性が良好となり、未プレスの状態であっても、高い耐久性(形状保持性)を実現することができる。したがって、上記構成によれば、ハイレートサイクル特性に優れた非水電解液二次電池を実現することができる。
なお、本明細書において「累積頻度α」とは、フロー式画像解析法に基づく個数基準の粒度分布において、3μm以下の微粒子の累積頻度をいう。また、本明細書において「D50(平均粒径)」とは、レーザー回折・光散乱法に基づく体積基準の粒度分布において、粒径が小さい微粒子側からの累積頻度50体積%に相当する粒径をいう。また、本明細書において「粘度β」とは、25℃の温度環境下において、一般的なレオメータによって、せん断速度100s−1の条件で測定した粘度をいう。また、負極活物質層が未プレス状態であることは、例えば一般的な電子顕微鏡(例えば走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM))を用いた断面観察によって確認することができる。具体的には、先ずクロスセクションポリッシャ加工等で負極活物質層の断面出しを行い、かかる断面構造をSEMで観察する。得られたSEM観察画像において、厚み方向に空隙率や密度に差がない場合、当該負極活物質層を「未プレスの状態」と評価し得る。
平均粒径D50とハイレート劣化率との関係を示すグラフである。 つぶし率とハイレート劣化率との関係を示すグラフである。 平均粒径D50とCMC粘度との関係を示すグラフである。 CMC粘度とハイレート劣化率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない構成要素や電池の一般的な製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池は、正極と負極と非水電解液とを備えている。以下では先ず、本発明の特徴的部分である負極の構成について詳細に説明し、その後、他の構成要素について説明する。
負極は、負極活物質とカルボキシメチルセルロース(CMC)とを含む負極活物質層を備えるものであれば特に限定されないが、典型的には、負極集電体上に当該負極活物質層が固着された形態である。このような負極は、例えば、負極活物質とバインダ(結着剤)とを適当な溶媒(例えば水)に分散させてなる負極スラリーを負極集電体の表面に付与した後、乾燥して溶媒を除去することにより作製することができる。負極集電体としては、導電性の良好な金属(例えば、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)からなる導電性部材を採用し得る。
ここに開示される非水電解液二次電池の負極は、負極活物質層が未プレス状態であることを特徴とする。換言すれば、実質的にプレス圧をかけずに負極を作製(負極活物質層を成形)することを特徴とする。これによって、負極活物質層内に適度な空隙(非水電解液の侵入経路)を確保することができ、高いハイレート特性を実現することができる。
ここに開示される技術では、負極活物質として、以下の粒度を満たすものを用いる。
(1)フロー式画像解析法に基づく個数基準の粒度分布において、3μm以下の微粒子の累積頻度αが5個数%以上50個数%以下である。
(2)レーザー回折・光散乱法に基づく体積基準の粒度分布において、粒径が小さい微粒子側からの累積頻度50体積%に相当する粒径D50(平均粒径)が5μm以上20μm以下である。
負極活物質の粒度分布をかかる範囲とすることで、負極活物質層に含まれる微粒子の割合を制御することができる。
より詳しくは、3μm以下の微粒子の個数基準の累積頻度αを5個数%以上とし、且つ、体積基準の平均粒径D50を20μm以下とすることで、適度な量の微粒子を確保する。これによって、非水電解液との接触面積を増やすことができ、未プレスの状態であっても、抵抗を低く抑えることができる。
また、3μm以下の微粒子の個数基準の累積頻度αを50個数%以下とし、且つ、体積基準の平均粒径D50を5μm以上とすることで、微粒子の量が増えすぎることを抑制する。これによって、負極活物質の表面に吸着(付着)するCMCの量を低く抑えることができ、未プレスの状態であっても、負極活物質層と集電体との密着性を良好に保つことができる。したがって、高い耐久性(剥離強度、密着強度)を実現することができる。
なお、負極活物質の粒度分布は、粉砕や篩分け等によって調整することができる。
負極活物質は上記粒度分布を満たすものであればよく、黒鉛(グラファイト)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)等の各種炭素材料を用いることができる。好適な一態様では、黒鉛(例えば天然黒鉛)の表面に非晶質な炭素材料からなる被膜が形成された形態の非晶質炭素被覆黒鉛を採用し得る。
CMCとしては、1%水溶液の25℃における粘度βが3820mPa・s以上8500mPa・s以下のものを採用し得る。粘度βを3820mPa・s以上とすることで、負極作製時(典型的にはスリット時)における負極活物質層の剥離を防止することができる。粘度βを8500mPa・s以下とすることで、負極スラリーの調製時にダマや溶け残りが発生することを抑制し得、均質且つ低抵抗な負極活物質層を実現することができる。なお、当該粘度βは、例えば、CMCの重量平均分子量等によって調整し得る。
また、負極活物質層には、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上記材料に加えてバインダや各種添加剤(例えば、増粘剤、分散剤、導電材等)を使用することもできる。バインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のポリマー材料を用い得る。
正極は、典型的には、正極集電体上に正極活物質と導電材とバインダとを含む正極活物質層が固着された形態である。正極集電体としては、導電性の良好な金属(例えばアルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)からなる導電性部材を採用し得る。正極活物質としては、層状系、スピネル系等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Mn1.5,LiCrMnO、LiFePO等)を好適に採用し得る。導電材としては、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)等の炭素材料を採用し得る。バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリエチレンオキサイド(PEO)等の各種のポリマー材料を採用し得る。
負極と正極との間には、両者を絶縁する絶縁層として、典型的にはセパレータが介在される。当該セパレータとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂から成る多孔質樹脂シートを好適に採用し得る。
非水電解液としては、典型的には、非水溶媒中に支持塩を溶解または分散させたものを採用し得る。あるいは、液状の非水電解液にポリマーが添加され固体状(典型的には、いわゆるゲル状)となったものでもよい。非水溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒を用い得る。なかでも、カーボネート類、例えば、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等を好適に採用し得る。支持塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等を用いることができ、なかでもLiPF、LiBF等のリチウム塩を好適に採用し得る。非水電解液中の支持塩の濃度は、0.7mol/L〜1.3mol/Lの範囲内となるよう調製することが好ましい。
ここに開示される非水電解液二次電池は、従来品に比べて優れたハイレート特性と高い耐久性(機械的強度)とを兼ね備えることを特徴とする。したがって、かかる特徴を活かして、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車等の車両に搭載される駆動用電源として好適に利用し得る。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<I. 負極活物質の粒度分布とハイレート特性との相関>
先ず、表1に示す5種類の負極活物質C1〜C5を準備し、当該負極活物質の粒度分布を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2015026463
上記負極活物質と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、質量比が98:1:1となるよう秤量して混練機に投入し、イオン交換水と混合して、負極スラリーを調製した。このスラリーを厚さ10μmの銅箔(負極集電体)の表面に両面を合計した目付量が7.4mg/cmとなるよう塗布して、負極集電体上に負極活物質層を有する負極(例1〜例5)を作製した。なお、使用したCMCの1%水溶液の粘度βは、全て4980mPa・sとした。また、負極の作製においてプレス処理は行わなかった。
作製した負極について、負極集電体と負極活物質層との密着性を評価した。ここでは、スリット時の負極活物質層の剥がれと、一般的な引っ張り試験機を用いた90°剥離試験で密着強度を評価した。結果を表1に示す。なお、表1には、後述する例16の剥離強度の値を100%としたときの相対値を示している。
表1に示すように、例1では、剥離強度の低下と、スリット時の負極活物質層剥がれが確認された。これは、相対的に粒径の小さな負極活物質の割合が高かったために、添加したCMCの多くが当該負極活物質の表面に吸着し、負極集電体との密着性が低下したものと考えられる。したがって、活物質層の剥がれを防止する観点からは、負極活物質の粒度分布をα≦50個数%、且つ、D50≧5μmとすることが好ましいとわかった。
次に、正極活物質としてのLi1.14Ni0.34Co0.33Mn0.33(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、これら材料の質量比が90:8:2となるようにN−メチルピロリドン(NMP)と混合して、正極スラリーを調製した。このスラリーを、厚さ15μmの長尺状アルミニウム箔(正極集電体)に、両面を合計した目付量が11.2mg/cmとなるよう塗付して、乾燥後に圧延プレスすることにより、正極集電体上に正極活物質層を有する正極シートを作製した。
上記で作製した負極(例1〜例5)と正極とを、セパレータシート(ここでは、ポリエチレン(PE)の両面にポリプロピレン(PP)が積層された三層構造のものを用いた。)を介して、活物質層同士が対向するよう配置し、それぞれ電極体を作製した。作製した電極体を、電池ケース内に配置し、そこに非水電解液を注入した。非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とをEC:EMC:DMC=30:30:40の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。このようにして、5種類のリチウムイオン二次電池(例1〜例5)を構築した。
そして、構築した電池についてハイレートサイクル試験を行った。具体的には、SOCが50%の状態に調整した電池を−15℃の環境下に移し、5Cの定電流で10秒間のハイレートパルス放電を行った後、1Cの定電流でSOC50%に相当する電圧まで充電し、当該電圧のまま合計充電時間が2時間になるまで定電圧充電を行う充放電パターンを、5000サイクル繰り返した。そして、サイクル試験前のIV抵抗(初期のIV抵抗)と、サイクル試験後のIV抵抗とから、ハイレート劣化率(%)=(サイクル試験後のIV抵抗/サイクル試験前のIV抵抗)×100を算出した。結果を表1および図1に示す。なお、ハイレート劣化率の値が大きいほどハイレート放電の繰り返しにより性能が大きく劣化したことを表している。
表1および図1に示すように、例5ではハイレート劣化率が顕著に上昇した。これは、相対的に粒径の大きな負極活物質の割合が高かったために、負極活物質層内の充填率が高くなり(すなわち未プレスの状態でも空隙率が低くなり)、非水電解液の拡散が生じ難くなったためと考えられる。したがって、ハイレート特性の観点からは、負極活物質の粒度分布をα≧5個数%、且つ、D50≦20μmとすることが好ましいとわかった。
<II.目付量とつぶし率、ハイレート特性との相関>
次に、負極スラリーの目付量とプレス処理の強度(すなわちつぶし率)の影響について検討を行った。具体的には、上記負極活物質C3と、1%水溶液の粘度βが4980mPa・sのCMCを用いて上記I.と同様に負極スラリーを調製し、当該スラリーを、表2に示す目付量となるよう負極集電体の両面に塗布して、負極(例6〜例12)を作製した。このとき、表2で「つぶし率>0」と表記される例では、所定の圧力でプレス処理を行った。なお、「つぶし率」とは[(プレス処理前の負極活物質層の平均厚み−プレス処理後の負極活物質層の平均厚み)/プレス処理前の負極活物質層の平均厚み]×100で算出した値である。すなわち、つぶし率が「0」のときはプレス処理を行わなかったことを表し、数値が大きくなるほど強い圧力でプレス処理を行ったことを表している。このようにして得られた負極(例6〜例12)を用いて、上記I.と同様に密着性の評価、電池の構築、ハイレートサイクル試験を行った。結果を表2および図2に示す。
Figure 2015026463
表2および図2に示すように、つぶし率の異なる例3,例6〜例8について比較すると、つぶし率が0の(換言すればプレス処理を施さなかった)例3で最もハイレート劣化率が低かった。換言すれば、優れたハイレートサイクル特性を示していた。この傾向は、目付量を大きくした例9〜例12でより顕著に認められた。この理由としては、目付量が大きくなったことで、非水電解液の浸漬が悪化したことが考えられる。また、電極の厚み方向の拡散距離が長くなったため、負極活物質層内に支持塩(電荷担体)の濃度のムラが生じたためと考えられる。したがって、とりわけ電池容量の大きなおよび/またはエネルギー密度の高い電池においては、ハイレート特性の観点から、負極活物質層が未プレス状態であることが好ましいと分かった。
<III.CMCの粘度と密着性との相関>
次に、負極集電体と負極活物質層との密着性について検討を行った。具体的には、表3に示す性状の負極活物質層を備えた負極(例13〜例23)を作製し、上記I.と同様に密着性の評価、電池の構築、ハイレートサイクル試験を行った。なお、負極作製時のスラリーの目付量は、全て上記I.と同様に7.4mg/cmとした。結果を表3および図3に示す。
Figure 2015026463
表3および図3に示すように、集電体との密着性(活物質層の剥がれを防止する)観点からは、負極活物質の粒度分布をD50≧5μmとし、且つ、CMCの1%水溶液の粘度β≧3820mPa・sとすることが好ましいとわかった。
<IV.CMCの粘度とハイレート特性との相関>
次に、CMCの上限の濃度について検討を行った。具体的には、上記負極活物質C3と表4に示す粘度βのCMCを用いたこと以外は上記I.と同様に負極(例24,例25)を作製し、密着性の評価、電池の構築、ハイレートサイクル試験を行った。結果を表4および図4に示す。
Figure 2015026463
表4および図4に示すように、例25ではハイレート劣化率が顕著に上昇した。これは、CMCの粘度が相対的に高かったために、当該CMCが負極スラリーの調製時にダマになり、負極活物質層中に抵抗成分として残存したためと考えられる。したがって、ハイレート特性の観点からは、CMCの1%水溶液の粘度β≦8500mPa・sとすることが好ましいとわかった。
上述の通り、ここに開示される構成によれば、優れた入出力特性と高い耐久性とを高いレベルで両立可能な非水電解液二次電池を好適に実現することができる。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (1)

  1. 正極と負極と非水電解液とを備えた非水電解液二次電池であって、
    前記負極は、負極活物質とカルボキシメチルセルロースとを含む負極活物質層を備え、
    ここで、前記負極活物質は、以下の条件:
    (1)フロー式画像解析法に基づく個数基準の粒度分布において、3μm以下の微粒子の累積頻度αが5個数%以上50個数%以下である;および、
    (2)レーザー回折・光散乱法に基づく体積基準の粒度分布において、粒径が小さい微粒子側からの累積頻度50体積%に相当する粒径D50(平均粒径)が5μm以上20μm以下である;
    を満たしており、
    前記カルボキシメチルセルロースは、1%水溶液の25℃における粘度βが3820mPa・s以上8500mPa・s以下であり、且つ、
    前記負極活物質層は未プレス状態であることを特徴とする、非水電解液二次電池。
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