JP2015026312A - 鉱山車両 - Google Patents

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啓之 小林
Noriyuki Kobayashi
啓之 小林
坂本 博史
Hiroshi Sakamoto
博史 坂本
知彦 安田
Tomohiko Yasuda
知彦 安田
佐藤 隆之
Takayuki Sato
隆之 佐藤
真二郎 齋藤
Shinjiro Saito
真二郎 齋藤
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Abstract

【課題】より適切な走行性の確保が可能なダンプトラックの提供。【解決手段】本発明は、車体1aと、車体1aに取り付けられ、前方視界を遮る粉塵の存在を検出する粉塵センサ17,18と、粉塵センサ17,18にて検出した粉塵情報が入力され、粉塵情報に基づき所定の処理を行う電動機制御器13と、を備えた構成にしてある。【選択図】図2

Description

本発明は、例えばダンプトラック等の鉱山車両に関する。
この種の鉱山車両が用いられる鉱山では、鉱山の運行管理を向上させる観点から、鉱山車両の走行性の確保が問題とされている。特に、鉱山では、採掘現場から土砂を運搬するダンプトラックや掘削を行うショベルの他、ダンプトラックの走行路に散水を行う散水車や、運行を管理するパトロールカー等の種々の車両が行き来している。したがって、乾燥した走行路をダンプトラック等の車両が走行した場合には、前方視界を遮る粉塵が大量に撒き上がってしまうおそれがある。そして、大量に粉塵が撒き上がった場合は、散水車を出動させ走行路に水を撒いて粉塵の発生を抑える等している。
ところが、鉱山は作業範囲が広いため、鉱山を運行する各車両を管理する管制センタにおいて、鉱山のどの場所で粉塵が発生しているかの把握が容易でない。したがって、散水車による走行面への散水が行き届かない場合には、走行時に粉塵が撒き上がることにより、車両を操作するオペレータの視界や、車両に搭載された各種のセンサ等の検出精度が悪化してしまう等し、車両の走行性の確保が低下してしまうおそれがある。
一方、この種の粉塵の検知に関する従来技術が、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1にて開示されたアスベスト処理システムは、アスベストを含むアスベスト廃材の無害化処理システムであって、密閉型シュレッターが配設された粉砕化室内にセンサが配設されている。そして、このセンサにて、粉塵化されて飛散、浮遊するアスベスト廃材の粉塵能動を検出、測定して、常時モニター管理する構成とされている。
特開2009−604号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来技術においては、粉砕化室という、予め定められたスペースの粉塵をセンサにて検出、測定するものに過ぎず、車両等が行き来する際に撒き上がる粉塵等について考慮されていない。一方、上述した鉱山においては、ダンプトラック等の鉱山車両の走行時に粉塵が撒き上がるおそれがあり、この撒き上がった粉塵によって、ダンプトラックその他の車両の前方視界が低下してしまい、走行性が損なわれてしまう。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、より適切な走行性の確保が可能な鉱山車両を提供することにある。
この目的を達成するために、車体と、この車体に取り付けられ、前方視界を遮る微小浮遊物の存在を検出する浮遊物検出部と、この浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報が入力され、この浮遊物情報に基づき所定の処理を行う制御部と、を備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、車体に取り付けられた浮遊物検出部によって、前方視界を遮る微小浮遊物の存在を検出することができる。したがって、この浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報が入力される処理部にて、この浮遊物情報に基づく所定の処理が可能となるため、例えば走行路上の微小浮遊物の濃度に基づいて、制御部にて車両の走行性を確保させる所定の処理を行うことにより、車両の走行性の確保が可能となる。
また本発明は、上記発明において、前記浮遊物検出部は、第1および第2の検出部の2つであって、前記車体の走行方向前側および後側のそれぞれに取り付けられ、前記車体の走行方向前側に取り付けられた前記浮遊物検出部にて検出した情報と、前記車体の走行方向後側に取り付けられた前記浮遊物検出部にて検出した情報とを出力し、
前記制御部は、前記各浮遊物検出部から出力される情報の差分が所定値より大きい場合に、所定の処理を行うことを特徴としている。
このように構成した本発明は、例えば、車体の走行方向後側に取り付けられた浮遊物検出部にて検出した情報と、この車体の走行方向前側に取り付けられた浮遊物検出にて検出した情報とを比べ、走行方向後側の浮遊物検出部の検出情報が走行方向前側の浮遊物検出部の検出情報より微小浮遊物の濃度が高い場合においては、車体自身の走行時に微小浮遊物を撒き上げた可能性が高い。そこで、車体の走行方向前側に取り付けられた浮遊物検出部にて検出した情報と、車体の走行方向後側に取り付けられた浮遊物検出部にて検出した情報とを出力させ、これら各浮遊物検出部から出力される情報の差分が所定値より大きい場合に、所定の処理を行うことにより、例えば、車体自身が走行時に微小浮遊物を撒き上げている状態での処理が可能となるため、より適切な走行性の確保が可能となる。
また本発明は、上記発明において、前記車体の走行方向の傾きを検出する傾き検出部を備え、前記制御部は、前記浮遊物情報に基づく浮遊物量が閾値以上の場合に、所定の処理を行うものであって、前記傾き検出部にて検出した傾き情報に基づき前記車体の傾きが所定値以上になった場合に、所定時間を経過するまでの間、または前記車体が所定距離を走行するまでの間、前記閾値を変化させることを特徴としている。
このように構成した本発明は、傾き検出部にて検出した傾き情報に基づき、車体の傾きが所定値以上になった場合は、例えば、上り坂の走行を開始してから所定距離において、浮遊物検出部が車体の前側に取り付けられていると、より低い位置の粉塵を検出してしまう。そこで、所定時間を経過するまでの間、または車体が所定距離を走行するまでの間、所定の処理を行う閾値を変化させることにより、走行路の傾斜に応じた処理が可能となり、より適切な走行性の確保が可能となる。
また本発明は、上記発明において、前記制御部は、前記傾き検出部にて検出した傾き情報に基づき前記車体の傾きが所定値以上になった場合に、前記車体の位置情報に基づいて、所定時間を経過するまでの間、または前記車体が所定距離を走行するまでの間、前記閾値を変化させることを特徴としている。
このように構成した本発明は、傾き検出部にて検出した傾き情報に基づき、車体の傾きが所定値以上になった場合は、例えば、平坦な走行路から上り坂に差し掛かる手前位置において、浮遊物検出部が車体の前側に取り付けられていると、より低い位置の粉塵を検出してしまう。そこで、車体の位置情報に基づいて、所定時間を経過するまでの間、または車体が所定距離を走行するまでの間、所定の処理を行う閾値を変化させることにより、走行路の傾斜に応じた処理が可能となり、より適切な走行性の確保が可能となる。
また本発明は、上記発明において、前記制御部は、前記浮遊物情報に基づく浮遊物量が閾値以上の場合に、所定の処理を行うものであって、前記車体の走行速度に応じて前記閾値を変化させることを特徴としている。
このように構成した本発明は、例えば、車体の走行速度が低い場合に比べ走行速度が速い場合は、所定の処理を行った後の走行距離が大きいことから、所定の処理を行う閾値を変化させることにより、走行速度に応じた処理が可能となるため、より適切な走行性の確保が可能となる。
また本発明は、上記発明において、前記制御部は、前記浮遊物情報に基づく浮遊物量が閾値以上の場合に、所定の処理を行うものであって、前記車体の走行時刻に応じて前記閾値を変化させることを特徴としている。
このように構成した本発明は、例えば、車体の走行時刻が夜間の場合は、前方視界が狭くなる。そこで、例えば、有人車両やカメラ等を用いた明暗に左右される場合において、車体の走行時刻に応じて、所定の処理を行う閾値を変化させることにより、車体の走行時刻に応じた処理が可能となるため、より適切な走行性の確保が可能となる。
また本発明は、車体、およびこの車体に取り付けられ、前方視界を遮る微小浮遊物の存在を検出する浮遊物検出部を備えた鉱山車両と、前記浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報が入力され、この浮遊物情報に基づき所定の処理を行う制御部と、を具備し、前記制御部での少なくとも一部の処理を、前記鉱山車両とは異なる箇所で行うことを特徴としている。
このように構成した本発明は、鉱山車両の車体に取り付けられた浮遊物検出部によって、前方視界を遮る微小浮遊物の存在を検出でき、この浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報が入力される処理部での少なくとも一部の処理を、鉱山車両とは異なる箇所で行うことにより、この浮遊物情報に基づく所定の処理が可能となる。したがって、例えば走行路上の微小浮遊物の濃度に基づいて、制御部にて車両の走行性を確保させる所定の処理を行うことにより、車両の走行性の確保が可能となる。
また本発明は、上記発明において、前記制御部は、前記浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報に基づく浮遊物量に関する情報を、前記鉱山車両とは異なる他の車両へ伝達することを特徴としている。
このように構成した本発明は、浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報に基づく浮遊物量に関する情報を、制御部にて、鉱山車両とは異なる他の車両へ伝達する。この結果、例えば、前方を走行する鉱山車両にて検出した浮遊物量に関する情報を、後方を走行する他の車両に伝達することにより、前方の浮遊物量に関する情報を予め取得することができる。また、浮遊物量を検出する機能を有しない他の車両であっても、前方の浮遊物量に関する情報を取得することができる。
本発明は、前方視界を遮る微小浮遊物の存在を検出する浮遊物検出部が車体に取り付けられ、浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報が処理部に入力され、この浮遊物情報に基づき所定の処理を行う構成にしてある。この構成により本発明は、例えば走行路上の微小浮遊物の濃度に基づいて、制御部に車両の走行性を確保させる処理を行うことにより、車両の走行性の確保が可能となる。そして、前述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明より明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係る鉱山車両を示す概略右側面図である。 上記鉱山車両を示す概略構成図である。 上記鉱山車両を用いた粉塵判定システムを示す概略図である。 上記鉱山車両の車々間および管制センタ間の通信を示す概略図である。 上記鉱山車両にて上り坂走行時の粉塵判定フローを示す説明図である。 上記鉱山車両にて下り坂走行時の粉塵判定フローを示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る鉱山車両を用いた粉塵判定システムを示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係る鉱山車両を用いた粉塵判定システムを示す概略図である。
以下、本発明に係る鉱山車両を用いた粉塵量判定システムを実施するための形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本第1実施形態は、鉱山車両であるダンプトラック1側で、走行路面上に堆積等しており強風や車両の走行によって撒き上がる微小浮遊物、例えば粉塵を検出する。ここで、この微小浮遊物としては、砂埃・砂塵等の前方視界を遮る種々の微小浮遊物が含まれる。そして、検出した検出情報を、粉塵量、すなわち検知度合いに応じ、監視局としての管制センタ2、このダンプトラック1の後方を走行する他の車両3、および、ダンプトラック1が走行する走行路面への散水を行う散水車4等に送信する。ここで、図1は、本発明の第1実施形態に係る鉱山車両を示す概略右側面図である。図2は、鉱山車両を示す概略構成図である。図3は、鉱山車両を用いた粉塵判定システムを示す概略図である。図4は、鉱山車両の車々間および管制センタ間の通信を示す概略図である。
<基本構成>
本発明に係る鉱山車両の第1実施形態が適用されるダンプトラック1は、鉱山で採掘された砕石等を運搬する無人走行可能に構成された電気駆動ダンプトラックである。ダンプトラック1は、図1に示すように、車体1aと、この車体1aの前側上方に設けられたキャビンとしての運転席1bと、車体1a上に起伏可能に設けられた作業部としての荷台であるベッセル1cと、このベッセル1cを上下動させるホイストシリンダ1dと、車体1aを走行可能に支持する左右の前輪1eおよび後輪1fとを備えて構成されている。
図2に示すように、各前輪1eは、従動輪とされている。各後輪1fは、駆動輪とされ、車体1aに搭載された電動機11にてギア12を介して駆動され、これら電動機11にてギア12を介して対応する後輪1fを駆動することによってダンプトラック1が前進または後進する。電動機11は、処理部としての電動機制御器13にて制御される。電動機制御器13は、いわゆるコントローラであって、電力変換器13a、電流検出器13b、速度検出器13cおよび粉塵量判定器13gを備え、後述する粉塵センサ17,18にて検出した粉塵情報が入力され、この粉塵情報に基づき所定の処理を行う。さらに、電動機制御器13は、記憶部(図示せず)を備えており、この記憶部には、ダンプトラック1を走行させる鉱山の走行路面情報を含む地図情報が記憶されている。
電流検出器13bは、電力変換器13aと電動機11との間に設けられ、これら電力変換器13aと電動機11との間に流れる電力値を検出する。速度検出器13cは、各電動機11に取り付けられ、対応する電動機11の回転速度を検出する。また、速度検出器13cは、各前輪1eの車軸1gにも取り付けられており、これら前輪1eの回転速度を検出する。
さらに、電力変換器13aには、トルク制御器13dが接続されている。このトルク制御器13dには、トルク指令演算器13eが接続されている。トルク指令演算器13eには、アクセル開度検出器14、ブレーキ開度検出器15およびステアリング角度検出器16がそれぞれ接続されている。アクセル開度検出器14は、ダンプトラック1を運転する運転者のアクセル操作に応じたアクセルペダル(図示せず)の操作量、すなわちアクセル開度を検出する。ブレーキ開度検出器17は、運転者のブレーキ操作に応じたブレーキペダル(図示せず)の操作量、すなわちブレーキ踏込量を検出する。ステアリング角度検出器16は、運転者のステアリング操作に応じたステアリング(図示せず)の操作角度を検出する。
さらに、トルク指令演算器13には、スリップ判定器13fが接続され、このスリップ判定器13fは、各速度検出器13cにて検出されて出力されてくる回転速度検出値が入力され、前輪1eおよび後輪1fのいずれかにスリップ現象が生じているかを判定する。具体的に、スリップ判定器13fは、前輪1eおよび後輪1fのいずれか1つ以上にスリップ現象が生じていると判定した場合に、対応する電動機11へ出力されるトルクを低減させるためのトルク低減指令をトルク指令演算器13dへ出力する。
また、車体1aの走行方向前側および走行方向後側のそれぞれには、浮遊物検出部としての粉塵センサ17,18が取り付けられている。これら粉塵センサ17、18は、第1および第2の検出部であって、走行方向前方または走行方向後方に向けて光を照射し、照射した光の反射程度、すなわち反射比率に基づいて、走行方向前方または走行方向後方に存在する粉塵の存在、すなわち粉塵の濃度(粉塵量)を検出し検出情報として出力する。また、これら粉塵センサ17,18としては、前方を浮遊する粉塵の濃度を検出できればどのような構成であっても良く、例えば、ステレオカメラ等のイメージセンサや、赤外線LED等が用いられ赤外線を照射する構成等であってもよい。
ここで、各粉塵センサ17,18は、ダンプトラック1が有人車両の場合においては、このダンプトラック1を運転する運転者の目線の高さの粉塵量を検出する構成とされており、乾燥や強風等によって走行路付近に粉塵が撒き上がることによる運転者の視界の悪化を検出する。一方、各粉塵センサ17,18は、ダンプトラック1が無人車両の場合においては、このダンプトラック1の走行方向前側または走行方向後側において障害物の有無を検知するためのセンサ(図示せず)の検出高さ、すなわちこのセンサの精度が粉塵によって損なわれるかどうかが確認可能な高さの粉塵量を検出する構成とされている。
さらに、各粉塵センサ17,18は、粉塵判定器13gに接続され、粉塵判定器13gは、粉塵センサ17,18にて検出した粉塵情報である検出情報が入力され、この入力される検出情報に基づいて粉塵状態を判定する。ここで、車体1aの前側に取り付けられた粉塵センサ17は、主として、強風等によってダンプトラック1の走行方向である前方に粉塵が発生しているかを判定し、このダンプトラック1に搭載されたリターダブレーキ(図示せず)に供給される空気を浄化するエアクリーナが粉塵にて詰まってしまうことを防止する。一方、車体1aの後側に取り付けられた粉塵センサ18は、主として、ダンプトラック1自体(自車両)が走行中に走行路面から粉塵を撒き上げているかどうかを判定し、例えば、他のダンプトラック1、パトロールカー等の後方車両3に粉塵が撒き上がっていることを伝える。そして、粉塵判定器13gは、後側の粉塵センサ18から出力される検出情報に基づいて、自車両が粉塵を撒き上げていると判定した場合に、走行している走行路面が乾燥していると判定する。
さらに、粉塵判定器13gは、前側の粉塵センサ17から出力されてくる検出情報に基づく粉塵検出量が、予め定めた所定の閾値である粉塵量以下の場合においては、粉塵による前方視界の低下が許容範囲内であるとし、トルク指令演算器13eへのトルク低減指令をゼロ(0)とする。一方、前側の粉塵センサ17から出力されてくる検出情報に基づく粉塵検出量が、所定の粉塵量より大きい場合には、粉塵による前方視界の低下が許容範囲外であって、粉塵にて前方視界が遮られているとし、電動機11から出力されるトルクが低下するようにトルク指令演算器13eに対し所定のトルク低減指令を出力する。
そして、トルク指令演算器13eは、アクセル開度検出器14にて検出されて出力されてくるアクセル開度検出値と、ブレーキ開度検出器15にて検出されて出力されてくるブレーキ踏込量検出値と、ステアリング角度検出器16にて検出されて出力される操作角度検出値と、粉塵判定器13gから出力されるトルク低減指令とのそれぞれが入力され、各電動機11へのトルク指令をトルク制御器13dへ出力する。トルク制御器13dは、トルク指令演算器13eから出力されるトルク指令と、電流検出器13bにて検出されて出力される電流検出値と、速度検出器13cにて検出されて出力される回転速度検出値とに基づいて、トルク指令演算器13eから出力されてくるトルク指令に従うトルクが電動機11から出力されるように、制御したPWM信号を電力変換器13aへ出力する。電力変換器13aは、トルク制御器13dから出力されていくPWM信号に応じた電力を出力し、この電力変換器13aから出力する電力にて電動機11の駆動がトルク制御される。
<粉塵判定システム>
次いで、粉塵判定器13gは、図3に示すように、粉塵密度演算部21、粉塵レベル判定部22、粉塵情報記憶部23、粉塵情報通信部24、および車両挙動判定部25とを備えている。粉塵密度演算部21は、粉塵センサ20にて検出されて出力された粉塵の分布状況、分布具合等の検出情報に基づいて、粉塵センサ17、18の前方の粉塵の密度を演算して数値化する。粉塵レベル判定部22は、粉塵密度演算部21から出力されてくる数値化された粉塵密度情報と、後述する走行条件とが入力され、粉塵レベルを判定し、この粉塵レベルに関する情報を、粉塵レベル情報として出力する。
ここで、粉塵レベルとしては、粉塵センサ17,18から出力される検出情報に基づいて決定される。具体的に、粉塵レベルは、粉塵レベル判定部22へ入力される粉塵密度情報中の粉塵密度(粉塵量)が、予め定めた所定量(閾値)以上かどうかで決定される。そして、この所定量としては、例えば、運転者の前方視界が確保されている程度の上限の粉塵量を警報閾値である第1所定量a1とし、前方視界は悪いものの運転者が前方を目視できる程度の上限の粉塵量を減速指令閾値である第2所定量a2とし、運転者が前方を目視できない程度の粉塵量を停止指令閾値である第3所定量a3としている。
さらに、粉塵レベル判定部22は、粉塵量が、例えば、走行路面が乾燥していると判断できる所定量A1より多いかどうかを判定した上で、第1ないし第3所定量a1,a2,a3との関係を判定する。すなわち、第1ないし第3所定量a1,a2,a3および所定量A1は、A1<a1<a2<a3の関係とされている。なお、ダンプトラックの走行路面の傾斜等に応じて、第1ないし第3所定量a1,a2,a3および所定量A1を変化させる場合の補正処理については、後述する。
具体的に、粉塵レベル判定部22は、ダンプトラック1の走行条件として、このダンプトラック1の走行速度、走行時刻、および、一定の低速度で自動運転させるオートクルーズモードが選択されているかどうかに関する情報が入力される。ダンプトラック1の走行速度が高い場合は、粉塵密度演算部21にて演算される粉塵密度情報中の粉塵量が同じであっても、警報、減速、停止等の所定の処理を行った後の走行距離が大きくなるため、粉塵の先を走行する他の車両3や、走行の妨げとなる障害物が粉塵の先にあった際に、減速や停止が遅れて衝突等するおそれがある。このため、粉塵レベル判定部22は、ダンプトラック1の走行速度が予め定めた所定値より高い場合には、ダンプトラック1の走行速度が所定値より低い場合に比べ、第1ないし第3所定値a1,a2,a3をそれぞれ低くし、より粉塵レベルが低い段階で、警報、減速、停止等の所定の処理を行い、これら処理のタイミングを早める。
また、粉塵レベル判定部22に入力される走行条件のうちの、ダンプトラック1の走行時刻としては、ダンプトラック1の走行時刻が日中か夜間かに関する時間帯に関する時刻情報である。ここで、オペレータが操舵する有人走行式の有人車両や、無人走行式のカメラ画像等の検出精度に明暗が影響するセンサを用いた無人走行式の無人車両の場合において、夜間走行時は、日中に比べ、運転者の視野が狭くなるため、粉塵密度演算部21にて演算される粉塵密度情報中の粉塵量が同じであっても、粉塵の先を走行する他の車両3や障害物が見えにくく、減速や停止が遅れて衝突等するおそれがある。このため、粉塵レベル判定部22は、ダンプトラック1の走行時刻が、例えば午後5時〜午前5時までといった所定の時間帯(夜間)の場合には、ダンプトラック1の走行時刻が、例えば午前5時から午後5時までといった所定の時間帯以外(日中)の場合に比べ、第1ないし第3所定値a1,a2,a3をそれぞれ低くし、より粉塵レベルが低い段階で、警報、減速、停止等の所定の処理を行う。
さらに、粉塵レベル判定部22に入力される走行条件のうちの、オートクルーズモードは、ダンプトラック1の走行速度を自動的に予め定めた所定の目標値に制御する自動操縦モードである。このため、オートクルーズモードが選択されている場合は、運転者の負担を軽減させる一方、運転者の注意力が散漫になるため、粉塵の見落としや、粉塵を見つけてもオートクルーズモードを解除せず自動操縦モードを継続させてしまい、粉塵の先を走行する他の車両や障害物に気が付くのが遅れるおそれがある。このため、粉塵レベル判定部22は、オートクルーズモードが選択されている場合に、オートクルーズモードが選択されていない場合に比べ、第1ないし第3所定量a1,a2,a3をそれぞれ低くし、より粉塵レベルが低い段階で、警報、減速、停止等の所定の処理を行う。
次いで、粉塵情報記憶部23には、ダンプトラック1の走行位置を検出するための位置検出部であるGPS装置26からの自走位置に関する位置情報と、所定の計時部27から出力された時刻情報と、粉塵密度演算部21から出力される粉塵密度情報とが入力される。さらに、粉塵情報記憶部23には、粉塵レベル判定部33から出力される粉塵レベル情報が入力され、この粉塵レベル情報、位置情報、および時刻情報に基づき、粉塵レベルが第1ないし第3所定値a1,a2,a3を超えたと判定した時刻を、粉塵レベル情報と関連付けて記憶するとともに、この時刻における走行位置(粉塵の発生位置)と、この時刻に対応した粉塵密度情報とをそれぞれ記憶する。
次いで、粉塵情報通信部24は、粉塵に関する種々のデータを送信するための粉塵データ通信部であって、粉塵レベル判定部22から出力されてくる粉塵レベル情報と、粉塵情報記憶部23から出力されてくる粉塵情報とが入力される。この粉塵情報通信部24は、入力される各情報を送信情報として、この粉塵情報通信部24が搭載されたダンプトラック1の後方を走行している、他のダンプトラック等の車両3、管制センタ2および散水車4等に送信する。
具体的に、粉塵情報通信部24は、図4に示すように、ダンプトラック1間の送受信を行うための車両相互間通信装置24aと、管制センタ2との間で送受信を行うための管制センタ車両間通信装置24bとで構成されている。これら車両相互間通信装置24aおよび管制センタ車両間通信装置24bは、送信部24cと受信部24dとをそれぞれ備えている。一方、管制センタ2は、管制センタ2とダンプトラック1および他の車両3との情報の送受信を行うための管制センタ車両間通信装置2aを備えている。管制センタ車両間通信装置2aもまた、ダンプトラック1に搭載された管制センタ車両間通信装置24aと同様に、送信部2bと受信部2cとを備えている。
そして、粉塵情報通信部24は、車両相互間通信装置24aおよび管制センタ車両間通信装置24bを用い、ダンプトラック1間、およびダンプトラック1と管制センタ2との間で、GPS装置26から入力される自車の位置情報や、自車付近の粉塵情報を送受信し合う。特に、粉塵情報通信部24は、粉塵情報記憶部23から出力される粉塵情報に基づき、所定の粉塵量、例えば第1所定値a1以上の粉塵量と粉塵レベル判定部22にて判定された場合に、粉塵密度演算部21にて演算された粉塵密度情報を含む粉塵情報を、後方を走行するダンプトラック等の他の車両3や管制センタ2へ送信する。
さらに、車両挙動判定部25には、粉塵レベル判定部22から出力される粉塵レベル情報が入力され、この入力される粉塵レベル情報が、第1所定量a1より少ない粉塵量と判定した場合は、ダンプトラック1の走行を継続させる。そして、車両挙動判定部25は、入力される粉塵レベル情報が、第1所定量a1から第2所定量a2までの間の粉塵量と判定した場合は、例えばダンプトラック1の運転席1bに取り付けられた警報器(図示せず)を動作させ、運転者に警報を行う。また、第2所定量a2から第3所定量a3までの間の粉塵量と判定した場合は、トルク指令演算器13eに対し所定のトルク低減指令を出力し、ダンプトラック1の走行速度を減速処理させる。さらに、第3所定量a3を超える粉塵量と判定した場合は、トルク指令演算器13eに対し電動機11の駆動を停止させる停止指令を出力し、ダンプトラック1の走行を停止処理させる。
このとき、粉塵情報通信部24は、車両挙動判定部25にて減速処理または停止処理させた判定結果を示す判定情報が入力され、この判定情報に基づき、後方の車両3および管制センタ2の少なくともいずれか一方に送信情報を送信する。そして、送信情報を受信した後方車両3は、この受信した送信情報中の粉塵密度情報に応じ、前方を走行するダンプトラック1に対する処理内容に応じた減速処理または停止処理を行う。
さらに、粉塵情報通信部24は、粉塵レベル判定部22にて粉塵量が所定量A1より大きいと判定した場合に、管制センタ2および散水車4の少なくとも一方に送信情報を送信する。そして、送信情報を受信した管制センタ2は、この送信情報とともに散水指令を送信部2bにて散水車4へ送信する。散水車4は、受信した送信情報および散水指令に基づいて、所定量の粉塵が発生している粉塵発生地点へ向かい散水処理を行う。また、散水車4は、散水処理の終了を示す終了情報を管制センタ2へ送信し、この終了情報を管制センタ2の受信部2cにて受信した後、粉塵の発生が解消されたことを示す解消情報を管制センタ2の送信部2bからダンプトラック1および他の車両3へ送信する。
さらに、ダンプトラック1の車体1aには、図2に示すように、車体1aの走行方向である前後方向の傾き、すなわち水平路面(平坦路)に対する前後傾きを検出するための傾斜センサ28が取り付けられている。この傾斜センサ28は、例えば、インクリネーションセンサ等の、ダンプトラック1の前後方向の傾きを検出するための傾き検出部であって、ダンプトラック1にて平坦路を走行しているか、上り坂を走行しているか、下り坂を走行しているか、すなわち走行路の勾配を検出する。そして、傾斜センサ28にて検出された傾斜情報は、電動機制御器13等へ出力され、この電動機制御器13にてダンプトラック1の走行状態が判定される。
<上り坂走行時>
次に、上記第1実施形態に係るダンプトラック1が平坦な箇所から上り坂を走行するまでの上り坂走行時における粉塵の検出方法について、図5を参照しながら説明する。
まず、平坦な走行路を走行している間においては、各粉塵センサ17,18により、走行路面からh[m]の高さ位置の粉塵を検出している。この場合に、これら各粉塵センサ17,18にて検出される検出情報に基づく粉塵量を比較する第1所定量をa1、第2所定量をa2、第3所定量をa3とし、走行路面が乾燥していると判断するための所定値をA1とする(S1)。
そして、平坦な走行路から上り坂に差し掛かる手前L1[m]の位置においては、前側の粉塵センサ17は、その上り坂の傾斜面に向けて光を照射することから、走行路面からh[m]より低い位置の粉塵を検出してしまうため、粉塵量の誤検出のおそれがある。そこで、傾斜センサ28にて検出される傾斜情報と、電動機制御器13に予め記憶させた地図情報(位置情報)とに基づいて、上り坂に差し掛かる手前L1[m]の位置においては、前側の粉塵センサ17にて検出される検出情報に基づく粉塵量を比較する第1ないし第3所定量をb1(>a1),b2(>a2),b3(>a3)と上げる補正処理を行い(S2)、前側の粉塵センサ17による粉塵量の誤検出を防止する。
次いで、上り坂の走行を開始してからL1[m]までの所定距離においては、後側の粉塵センサ18は、走行路面に向けて光を照射するため、走行路面からh[m]より低い位置の粉塵を検出してしまい、粉塵量の誤検出のおそれがある。そこで、後側の粉塵センサ18にて検出される検出情報に基づく粉塵量を比較する第1ないし第3所定量をb1(>a1),b2(>a2),b3(>a3)とし、所定量をB1(>A1)と上げる補正処理を行い(S3)、後側の粉塵センサ18による粉塵量の誤検出を防止する。このとき、前側の粉塵センサ17側の第1ないし第3所定量が、初期値であるa1、a2、a3へ戻される。ここで、上り坂の走行を開始してからL1[m]までの所定距離については、例えばオートクルーズモードが選択され、ダンプトラック1の走行速度が一定の場合には、上り坂の走行を開始してから所定時間が経過するまでの間として算出することもできる。
さらに、上り坂の走行を開始してから距離L1[m]以降の位置においては、前側および後側の粉塵センサ17,18による誤検出のおそれがないことから、これら粉塵センサ17,18にて検出される検出情報に基づく粉塵量と比較する第1ないし第3所定量が、初期値であるa1、a2、a3へ戻される(S4)。
<下り坂走行時>
次に、上記第1実施形態に係るダンプトラック1が平坦な箇所から下り坂を走行するまでの下り坂走行時における粉塵の検出方法について、図6を参照しながら説明する。
まず、平坦な走行路を走行している間においては、上述した上り坂走行時と同様に、各粉塵センサ17,18により、走行路面からh[m]の高さ位置の粉塵を検出する(S5)。
この後、平坦な走行路から下り坂に差し掛かる手前L1[m]の位置においては、前側の粉塵センサ17は、その下り坂の上方に光を照射することから、走行路面からh[m]より高い位置の粉塵を検出してしまうため、前側の粉塵センサ17にて検出される検出情報に基づく粉塵量を比較する第1ないし第3所定量をc1(<a1),c2(<a2),c3(<a3)とし、所定量をC1(<A1)と下げる補正処理を行い(S6)、前側の粉塵センサ17による粉塵量の誤検出を防止する。
次いで、上り坂の走行を開始してからL1[m]までの位置においては、後側の粉塵センサ18は、走行路面の上方に光を照射することから、走行路面からh[m]より高い位置の粉塵を検出してしまうため、後側の粉塵センサ18にて検出される検出情報に基づく粉塵量を比較する第1ないし第3所定量をc1(<a1),c2(<a2),c3(<a3)と下げる補正処理を行い(S7)、後側の粉塵センサ18による粉塵量の誤検出を防止する。このとき、前側の粉塵センサ17側の第1ないし第3所定量は、初期値a1、a2、a3へ戻される。
さらに、上り坂の走行を開始してから距離L1[m]以降の位置においては、前側および後側の粉塵センサ17,18による誤検出のおそれがないため、これら粉塵センサ17,18にて検出される検出情報に基づく粉塵量と比較する第1ないし第3所定量が、初期値であるa1、a2、a3へ戻される(S8)。
<作用効果>
以上の結果、上記第1実施形態に係るダンプトラック1によれば、ダンプトラック1に取り付けられた粉塵センサ17,18にて、所定量以上の粉塵量が検出された場合に、この粉塵量に基づいてダンプトラック1の運転者に対し警報を与えたり、ダンプトラック1の走行を減速処理したり、停止処理させたりするため、粉塵度合やダンプトラック1の走行条件に応じた処理を行うことができる。したがって、ダンプトラック1の運転者の負担を軽減でき、運転者の運転支援ができるため、ダンプトラック1の走行性の確保が容易にできる。
また、このダンプトラック1にて検出した粉塵レベル情報や粉塵情報を、このダンプトラック1とは異なる後方車両3に送信することにより、ダンプトラック1自身が撒き上げた粉塵による、後方車両3の走行性の低下を未然に認識できるから、この後方車両3の運転支援ができ、走行性の確保が容易にできる。また同時に、前方を走行するダンプトラック1にて検出した粉塵レベル情報や粉塵情報を後方車両3に送信して伝達することにより、この後方車両3の前方の粉塵レベル情報や粉塵情報を予め取得することができる。また、粉塵を検出する機能を有しない後方車両3であっても、前方の粉塵レベル情報や粉塵情報を取得することができる。
さらに、ダンプトラック1にて検出した粉塵レベル情報や粉塵情報を、管制センタ2に送信することにより、管理する鉱山内のどの位置でどの程度の粉塵が発生しているかを把握できる。このため、管制センタ2を管理する管理者の負担を軽減できるとともに、粉塵の発生をより早期に発見できるため、散水車4を用いて早期に粉塵を解消させることもできる。よって、粉塵センサ17,18が取り付けられていない他のダンプトラックや、その他の車両3の走行性をより確実かつ早期に確保できるとともに、これらダンプトラック1やその他の車両3の内部に粉塵が混入することによって生じる故障等をより確実に防止できる。また、散水車4の管理も容易に行うことができる。
また、ダンプトラック1が、このダンプトラック1に土砂等を積み込む積込場の入り口から、この積込場内の積込位置にダンプトラック1を停車させるまで間においては、走行速度は十分に低いことから、このダンプトラック1に搭載されている粉塵センサ17,18にて検出される検出情報に基づいて演算された粉塵量が第1所定量a1を超えた場合にのみ警報が行われるとともに、粉塵情報通信部24から管制センタ2および散水車4のみに送信情報が送信される。
このため、例えば、積込場の入り口を通過する際に、ダンプトラック1の前側に取り付けられた粉塵センサ17にて検出された検出情報に基づく粉塵レベル情報が、第1所定量a1以上と判定された場合に、ダンプトラック1の運転者へ警報が行われる。この結果、積込場の入り口において積込場での粉塵量が多いことを運転者に確実に気付かせることができ、運転するダンプトラック1の停止位置をずらす等の対策を取らせることが可能となる。
さらに、積込場にて土砂等がベッセル1cに積み込まれ、この積込場の積込位置から発進する際に、ダンプトラック1の後側に取り付けられた粉塵センサ18にて検出された検出情報に基づく粉塵レベル情報が、例えば第1所定量a1以上と判定された場合においても、ダンプトラック1の運転者へ警告が行われるとともに、管制センタ2および散水車4へ送信情報が送信される。この結果、第1所定量a1以上の粉塵量が発生していることから、この積込位置での走行路が乾燥しており粉塵が発生しやすい状態であることが分かるため、この積込位置に散水車4を送って散水させ、この積込位置での粉塵の発生を効率良く抑制することができる。
また、前側の粉塵センサ17の検出情報に基づき演算された粉塵量と、後側の粉塵センサ18の検出情報に基づき演算された粉塵量との差分を演算し、この差分が、予め定めた所定値である閾値Xより大きいの場合は、ダンプトラック1自身の走行によって走行路面上の粉塵を撒き上げたと判定して所定の処理を行い、閾値X以下の場合は、走行路面上を通過する風等によって走行路面上の粉塵が撒き上がっていると判定して処理の処理を行うこともできる。
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る鉱山車両を用いた粉塵判定システムを示す概略図である。本第2実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態は、粉塵判定器13gがダンプトラック1の電動機制御器13に搭載されているのに対し、第2実施形態は、粉塵判定器13gの一部の処理が、管制センタ2に設置された情報処理装置31にて行われる。なお、本第2実施形態において、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
<構成>
具体的に、本第2実施形態においては、管制センタ2に設置された情報処理装置31に、粉塵判定器13g中の粉塵レベル判定部22、粉塵情報記憶部23、粉塵情報通信部24および車両挙動判定部25を備えた処理部としての粉塵データ処理部32が搭載されている。さらに、ダンプトラック1には、粉塵密度演算部21に加え、粉塵情報通信部24と同様に構成された情報通信部29を備えた粉塵検出器13hが搭載されている。粉塵検出器13hは、ダンプトラック1の電動機制御器13に備えられている。そして、ダンプトラック1は、このダンプトラック1に搭載された各粉塵センサ17,18にて粉塵の検出を行い、この検出情報に基づいて粉塵密度演算部21にて粉塵密度を演算し、この演算した粉塵密度情報を情報通信部29から粉塵データ処理部32の粉塵情報通信部24へ出力し、この粉塵情報通信部24を介して粉塵レベル判定部22へ入力させる。
そして、粉塵データ処理部32は、車両挙動判定部25での判定により、粉塵レベル情報が第1所定量a1から第2所定量a2までの間の粉塵量と判定した場合に、例えばダンプトラック1の運転席1bに取り付けられた警報器(図示せず)を動作させる警報情報を、粉塵情報通信部24を介して、この粉塵レベル情報を取得したダンプトラック1の情報通信部29へ出力する。また、第2所定量a2から第3所定量a3までの間の粉塵量と判定した場合は、所定のトルク低減指令に基づく低減情報を、粉塵情報通信部24を介してダンプトラック1の情報通信部29へ出力する。さらに、第3所定量a3を超える粉塵量と判定した場合は、停止指令となる停止情報を、粉塵情報通信部24を介してダンプトラック1の情報通信部29へ出力する。そして、ダンプトラック1は、情報通信部29にて受信した警報情報、低減情報または停止情報に応じた制御が行われる。
<作用効果>
以上のように、管制センタ2に設置された情報処理装置31に、粉塵判定器13g中の粉塵レベル判定部22、粉塵情報記憶部23、粉塵情報通信部24および車両挙動判定部25を備えた粉塵データ処理部32を搭載させることにより、各ダンプトラック1の粉塵センサ17,18にて検出した検出情報に基づく粉塵量を管制センタ2にて演算でき、各ダンプトラック1の走行性の確保を管制センタ2で行うことができる。
さらに、粉塵センサ17,18が搭載されていない従前のダンプトラック等においても、粉塵センサ17,18、粉塵密度演算部21および情報通信部29を後付け等して搭載することによって、このダンプトラック周辺の粉塵発生状況を把握することが可能となるから、管制センタ2の管理負担を低減できるとともに、管理するダンプトラック1その他の車両3の運転支援をより容易に行うことができる。
[第3実施形態]
図8は、本発明の第3実施形態に係る鉱山車両を用いた粉塵判定システムを示す概略図である。本第3実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態は、粉塵センサ17,18から出力される検出情報のみに基づいて粉塵レベルを判定しているのに対し、第3実施形態は、粉塵センサ17,18から出力される検出情報に加え、イメージングセンサ41から出力される画像処理情報を加味して粉塵レベルを判定している。なお、本第3実施形態において、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
<構成>
具体的に、本第3実施形態においては、図8に示すように、例えば車体1aの走行方向前側の位置に取り付けられた粉塵センサ17の近傍に並べられて画像取得装置としてのイメージングセンサ41が取り付けられている。さらに、これらイメージングセンサ41にて検出された画像情報と、各粉塵センサ17,18にて検出された検出情報とは、粉塵レベル判定部22へ出力される。粉塵レベル判定部22は、入力してくる画像情報、各検出情報および走行条件に基づいて粉塵レベルを判定し、この判定した粉塵レベル情報を、粉塵情報記憶部23とともに車両挙動判定部25へ出力させる。さらに、車体1aの後側に取り付けられた粉塵センサ18の検出情報は、粉塵レベル判定部22に加えて、粉塵情報記憶部23へ出力され、この粉塵レベル判定部22から出力されてくる粉塵レベル情報に応じて粉塵センサ18の検出情報が記憶される。
<作用効果>
以上のように、粉塵センサ17,18に加えイメージングセンサ41を搭載することにより、粉塵センサ17,18の検出情報に基づいて、これら粉塵センサ17、18前方の粉塵の密度を演算して数値化する必要がなくなり、イメージングセンサ41から出力される画像情報を加味することで、検出した粉塵量に対する粉塵レベルを粉塵レベル判定部22にて容易に判定することが可能となる。
<その他>
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形態様が含まれる。例えば、前述した実施形態は、本発明を分りやすく説明するために説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
さらに、上記各実施形態においては、ダンプトラック1の車両1aの走行方向前側および後側のそれぞれに粉塵センサ17,18を取り付けたが、これら前側および後側のいずれか一方のみに粉塵センサ17,18を取り付け、この粉塵センサ17,18の検出情報に基づき粉塵レベルを判定する構成とすることもできる。
さらに、ダンプトラック1の走行方向の傾斜については、傾斜センサ28を用いずに、電動機制御器13に予め記憶させた地図情報のみに基づいて判断することもできる。また、この地図情報を予め記憶させず、傾斜センサ28にて検出された傾斜情報のみに基づいて、ダンプトラック1が上り坂走行時か下り坂走行時かを判断する構成とすることもできる。
また、粉塵センサ17,18の検出情報に基づく粉塵量と対する閾値としては、第1ないし第3所定量a1,a2,a3の3つ以外であっても良く、例えば第1所定量a1以上の場合に警報を行うのみでもよい。さらに、第1所定量a1以上の場合に粉塵が発生していると判断したり、第1所定量a1以上の状態が所定時間経過した場合に粉塵が発生していると判断したり、前側および後側の各粉塵センサ17,18の検出情報に基づく粉塵量のそれぞれが第1所定量a1以上となった場合に粉塵が発生していると判断したりする構成とすることもできる。
そして、ダンプトラック1の他、鉱山で用いられるショベル、ホイールローダ、散水車、路面整備者等の種々の鉱山車両においても、本発明に係る粉塵判定システムを用いることもできる。
また、上記第2実施形態においては、上記第1実施形態の粉塵判定器13g中の粉塵レベル判定部22、粉塵情報記憶部23、粉塵情報通信部24および車両挙動判定部25を、管制センタ2の粉塵データ処理部32に備えさせたが、この粉塵判定器13gの処理の少なくとも1つの処理を、例えば管制センタ2や他の車両3等のダンプトラック1とは異なる箇所(遠隔地)で行う構成とすることもできる。
1 ダンプトラック(鉱山車両)
1a 車体
1b 運転席
1c ベッセル
1d ホイストシリンダ
1e 前輪
1f 後輪
1g 車軸
2 管制センタ
2a 管制センタ車両間通信装置
2b 送信部
2c 受信部
3 他の車両
4 散水車
11 電動機
12 ギア
13 電動機制御器(制御部)
13a 電力変換器
13b 電流検出器
13c 速度検出器
13d トルク制御器
13e トルク指令演算器
13f スリップ判定器
13g 粉塵判定器
13h 粉塵検出器
14 アクセル開度検出器
15 ブレーキ開度検出器
16 ステアリング角度検出器
17,18 粉塵センサ(浮遊物検出部)
21 粉塵密度演算部
22 粉塵レベル判定部
23 粉塵情報記憶部
24 粉塵情報通信部
24a 車両相互間通信装置
24b 管制センタ車両通信装置
24c 送信部
24d 受信部
25 車両挙動判定部
26 GPS装置
27 計時部
28 傾斜センサ
29 情報通信部
31 情報処理装置
32 粉塵データ処理部(処理部)
41 イメージングセンサ

Claims (8)

  1. 車体と、
    この車体に取り付けられ、前方視界を遮る微小浮遊物の存在を検出する浮遊物検出部と、
    この浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報が入力され、この浮遊物情報に基づき所定の処理を行う制御部と、
    を備えたことを特徴とする鉱山車両。
  2. 請求項1の鉱山車両において、
    前記浮遊物検出部は、第1および第2の検出部の2つであって、前記車体の走行方向前側および後側のそれぞれに取り付けられ、前記車体の走行方向前側に取り付けられた前記浮遊物検出部にて検出した情報と、前記車体の走行方向後側に取り付けられた前記浮遊物検出部にて検出した情報とを出力し、
    前記制御部は、前記各浮遊物検出部から出力される情報の差分が所定値より大きい場合に、所定の処理を行う
    ことを特徴とする鉱山車両。
  3. 請求項1の鉱山車両において、
    前記車体の走行方向の傾きを検出する傾き検出部を備え、
    前記制御部は、前記浮遊物情報に基づく浮遊物量が閾値以上の場合に、所定の処理を行うものであって、前記傾き検出部にて検出した傾き情報に基づき前記車体の傾きが所定値以上になった場合に、所定時間を経過するまでの間、または前記車体が所定距離を走行するまでの間、前記閾値を変化させる
    ことを特徴とする鉱山車両。
  4. 請求項3の鉱山車両において、
    前記制御部は、前記傾き検出部にて検出した傾き情報に基づき前記車体の傾きが所定値以上になった場合に、前記車体の位置情報に基づいて、所定時間を経過するまでの間、または前記車体が所定距離を走行するまでの間、前記閾値を変化させる
    ことを特徴とする鉱山車両。
  5. 請求項1の鉱山車両において、
    前記制御部は、前記浮遊物情報に基づく浮遊物量が閾値以上の場合に、所定の処理を行うものであって、前記車体の走行速度に応じて前記閾値を変化させる
    ことを特徴とする鉱山車両。
  6. 請求項1の鉱山車両において、
    前記制御部は、前記浮遊物情報に基づく浮遊物量が閾値以上の場合に、所定の処理を行うものであって、前記車体の走行時刻に応じて前記閾値を変化させる
    ことを特徴とする鉱山車両。
  7. 車体、およびこの車体に取り付けられ、前方視界を遮る微小浮遊物の存在を検出する浮遊物検出部を備えた鉱山車両と、
    前記浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報が入力され、この浮遊物情報に基づき所定の処理を行う制御部と、を具備し、
    前記制御部での少なくとも一部の処理を、前記鉱山車両とは異なる箇所で行う
    ことを特徴とする鉱山システム。
  8. 請求項7の鉱山システムにおいて、
    前記制御部は、前記浮遊物検出部にて検出した浮遊物情報に基づく浮遊物量に関する情報を、前記鉱山車両とは異なる他の車両へ伝達する
    ことを特徴とする鉱山システム。
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