JP2015025057A - アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルおよびその製造方法 - Google Patents

アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルおよびその製造方法 Download PDF

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【課題】アミノ酸イオン性液体が漏出することがなく、CO2分離選択性、自立性、成型性、靭性を有するアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルおよびその製造方法を提供すること。【解決手段】アミノ酸イオン性液体、並びに窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合したポリマーを含有することを特徴とするアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル、並びにアミノ酸イオン性液体の存在下に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合する工程を含むアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、高分子ゲルにアミノ酸イオン性液体を保持してなるアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルおよびその製造方法に関するものである。
近年、環境保全の観点から、工場などから排出されたガスは、分離・排出される。特に、地球温暖化の要因であるCO2は、排出削減が求められており、排出されたガスからCO2を効率よく分離することが求められている。
特許文献1は、例えば、ガス透過性、分離選択性、耐熱性に優れたガス分離膜等を開示する。このガス分離膜は、特に二酸化炭素の透過性に優れ、少なくとも酸性ガスと少なくとも1種の非酸性ガスを含む混合ガスから少なくとも1種の酸性ガスを分離するためのガス分離膜であって、沸点又は分解温度が200℃以上である所定式で表される化合物と、解離性基及びアルキレングリコールに由来する繰り返し単位を含む架橋ポリマーとを含む分離活性膜を有する。かかるガス分離膜は、低分子量あたりのアミノ基の含有量を高めて例えばCO2とH2のガス分離選択性を向上させている。しかしながら、かかるガス分離膜は、アミノ酸イオン性液体の使用を目的としない。
特許文献2は、例えば、目的ガスを分離する多孔質膜を含む気体分離装置を開示する。この多孔質膜は、例えばCO2、SO2、NO2、CO、NO、CH4等の分離膜である高分子ゲル複合膜、高分子ハイドロゲル膜等であり、例えば高分子ゲル膜はガスキャリアーとしてアミノ酸イオン性液体を含有してなる。
しかしながら、特許文献2では、高分子ハイドロゲル複合膜に、CO2キャリアーとしてイオン性液体を含浸させているが、大気圧(1atm)以上で使用した場合、アミノ酸イオン性液体が高分子ハイドロゲル複合膜から漏出する虞がある。
この様に、アミノ酸イオン性液体は、CO2吸収性に優れており、CO2選択分離型含浸易膜への応用が検討されているが含浸液膜は圧力印加による支持体からの含浸液(アミノ酸イオン性液体)の漏出が起こるため、圧力場への応用が制限されていた。
アミノ酸イオン性液体ゲルは、圧力場におけるアミノ酸イオン性液体の漏出を解決する手段として適切であると考えられるが、圧力場で使用するためにはゲルの耐圧性、すなわち優れた機械的強度を有している必要がある。このため、既知のアミノ酸イオン性液体から作製されるCO2分離膜は、例えば大気圧以上の圧力場で使用することができないという問題があった。
そこで、機械的強度を有する高分子網目構造内にアミノ酸イオン性液体が保持された構造、すなわちアミノ酸イオン性液体高分子ゲルが望まれていた。
特開2011−224553号公報 特開2012−210600号公報
本発明は、アミノ酸イオン性液体が漏出することがなく、CO2分離選択性、自立性、成型性、靭性を有するアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルを提供することを課題として掲げた。また、本発明は、かかるアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法を提供することも課題として掲げた。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所定のアミノ酸イオン性液体の存在下で、当該アミノ酸イオン性液体と相溶性を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合すると、アミノ酸イオン性液体が漏出することなく、CO2分離選択性、自立性、成型性、靭性を有するアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1] アミノ酸イオン性液体、並びに窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合したポリマーを含有することを特徴とするアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
[2] アミノ酸イオン性液体の含有量が、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの構成成分100質量%中10質量%以上90質量%以下である[1]に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
[3] アミノ酸イオン性液体が、無機カチオンとしてアルカリ金属、アルカリ土類金属、有機カチオンとしてホスホニウム、ピリジニウム、アンモニウム、グアジニウム、イミダゾリウム、イミダゾリジニウム、及びスルホニウムからなる群より選択されるカチオンと、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンからなる群より選択されるアニオンとを含む化合物である[1]又は[2]に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
[4] 前記ビニル重合性モノマーがエステル結合又はアミド結合を有する[1]〜[3]のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
[5] 前記ビニル重合性モノマーが、N,N−ジメチルアクリルアミド、1−ビニル−2−ピロリドン又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含む[1]〜[4]のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
[6] アミノ酸イオン性液体の存在下に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合する工程を含むアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
[7] アミノ酸イオン性液体の含有量が、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの構成成分100質量%中10質量%以上90質量%以下である[6]に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
[8] アミノ酸イオン性液体が、無機カチオンとしてアルカリ金属、アルカリ土類金属、有機カチオンとしてホスホニウム、ピリジニウム、アンモニウム、グアジニウム、イミダゾリウム、イミダゾリジニウム、及びスルホニウムからなる群より選択されるカチオンと、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンからなる群より選択されるアニオンとを含む化合物である[6]又は[7]に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
[9] 前記ビニル重合性モノマーが、エステル結合又はアミド結合を有する[6]〜[8]のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
[10] 前記ビニル重合性モノマーが、N,N−ジメチルアクリルアミド、1−ビニル−2−ピロリドン又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含む[6]〜[9]のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
本発明によれば、特定のアミノ酸イオン性液体と高分子ゲルを形成するためのビニル重合性モノマーとの相溶性が良好なため、結果として、高分子網目構造にアミノ酸イオン性液体を保持することが可能となり、大気圧以上の加圧下でもアミノ酸イオン性液体の漏出がなく、CO2分離選択性、自立性、成型性、靭性に優れたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルを提供することができた。
図1は、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル(PDMAA−[P4444][Pro])の靭性を示す写真である。 図2は、アミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムセリン([P4444][Ser])、テトラブチルホスホニウムリシン([P4444][Lys])、テトラブチルホスホニウムプロリン([P4444][Pro])、テトラブチルホスホニウムグリシン([P4444][Gly])のそれぞれ、ビニル重合性モノマーとしてN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)を使用したアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル(PDMAA−[P4444][Ser]、PDMAA−[P4444][Lys]、PDMAA−[P4444][Pro]、PDMAA−[P4444][Gly])を示す写真である。 図3は、アミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムプロリン([P4444][Pro])、ビニル重合性モノマーとして1−ビニル−2−ピロリドン(PVP)を使用したアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルフィルム(PVP−[P4444][Pro]ゲルフィルム)を示す写真である。 図4は、ゲルフィルム作製に用いた反応容器、および実験手法を示す概念図である。
1.アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、アミノ酸イオン性液体、並びに窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合したポリマーを含有することを特徴とする。
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、ビニル重合性モノマーを含むモノマーから重合されたポリマーが網目構造を形成し、この網目構造の間に特定のアミノ酸イオン性液体が含有されてなる。かかるアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、CO2分離選択性、成型性、自立性、靭性を有する。以下、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルについて具体的に詳述する。
A.ビニル重合性モノマーを含むモノマー
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルに使用されるモノマーは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーである。
特に、モノマーとしてビニル重合性モノマーを使用すると、アミノ酸イオン性液体との相溶性に優れると共に、CO2分離選択性、自立性、成型性、靭性を有するアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルを形成することができる。
ビニル重合性モノマーは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1である。ビニル重合性モノマーは、アミノ酸イオン性液体との相溶性の観点から、好ましくは窒素原子及び酸素原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1である。
前記ビニル重合性モノマーは、負のe値を有するものであり、二重結合部位の電子密度が比較的高くなり電子供与体として機能して単独で重合しやすくなる。
前記ビニル重合性モノマーは、エステル結合又はアミド結合を有することが好ましい。
エステル結合を有する前記ビニル重合性モノマーとしては、アルキル基、ヒドロキシ基、ナフチル基、およびピペリジニル基からなる群より選択される1種以上で置換されていてもよい、メタアクリレート又はアクリレートが好ましい。
前記ビニル重合性モノマーは、N,N−ジメチルアクリルアミド、1−ビニル−2−ピロリドン又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含むことが更に好ましい。中でも、前記ビニル重合性モノマーは、CO2分離選択性の観点から、N,N−ジメチルアクリルアミドが特に好ましい。
前記ビニル重合性モノマー以外に、アミノ酸イオン性液体との相溶性を呈し、高分子ゲルを形成するものであれば、任意のモノマーを併用してもよい。
前記ビニル重合性モノマーを含むモノマー成分が重合されたポリマーは、例えばラジカル重合で形成されることが好ましい。ラジカル重合における重合方法は、バルク(塊状)重合、溶液重合、沈殿(分散)重合、懸濁重合、乳化重合、固相重合などを使用することができるが、モノマーや用途などに応じた重合法を用いてもよい。本発明において、ラジカル重合は、熱重合、光重合(紫外線照射)のいずれかを採用することが好ましい。
B.アミノ酸イオン性液体
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルに使用されるアミノ酸イオン性液体は、熱安定性、低蒸気圧を有し、大気環境下でも揮発することなく安定に存在することができるものである。アミノ酸イオン性液体は、無機カチオンとしてアルカリ金属、アルカリ土類金属、有機カチオンとしてホスホニウム、ピリジニウム、アンモニウム、グアジニウム、イミダゾリウム、イミダゾリジニウム、及びスルホニウムからなる群より選択されるカチオンと、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンからなる群より選択されるアニオンとを含む化合物であることが好ましい。
無機カチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属等が挙げられる。
有機カチオンとしては、炭素数3以上の置換基で置換されてもよいホスホニウム、ピリジニウム、アンモニウム、グアジニウム、イミダゾリウム、イミダゾリジニウム、スルホニウム等が挙げられる。中でも、カチオンは、好ましくは高分子を形成するモノマー溶液との良好な相溶性の観点から、炭素数3以上の置換基で置換されたホスホニウムである。
アニオンとしては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンが挙げられるが、中でもグリシン、セリン、プロリン、リシンが特に好ましい。アミノ酸イオン性液体は、高分子ゲルを形成するためのモノマーの溶媒として機能すると共に、高分子ゲルが形成された後はこれらの網目構造内に包含される。
炭素数3以上の置換基としては、炭素数3以上20以下のアルキル基、炭素数3以上8以下のシクロアルキル基、炭素数6以上20以下のアリール基等が挙げられる。
炭素数3以上20以下のアルキル基としては、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコサデシル基、i−プロピル基、sec−ブチル基、i−ブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、t−ペンチル基、2−エチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロドデシル基、ノルボルニル基、ボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
炭素数3以上8以下のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
炭素数6以上20以下のアリール基としては、フェニル基、トルイル基、キシリル基、メシチル基、アニシル基、ナフチル基、ベンジル基等が挙げられる。
アミノ酸イオン性液体は、好ましくはホスホニウム及び炭素数3以上の置換基を有する化合物である。
ホスホニウム及び炭素数3以上の置換基を有する化合物としては、具体的には、テトラプロピルホスホニウムプロリン、テトラプロピルホスホニウムセリン、テトラプロピルホスホニウムリシン、テトラプロピルホスホニウムグリシン、テトラブチルホスホニウムプロリン、テトラブチルホスホニウムセリン、テトラブチルホスホニウムリシン、テトラブチルホスホニウムグリシン等が挙げられる。
中でも、高分子ゲルを形成するモノマーとの良好な相溶性の観点から、テトラブチルホスホニウムプロリン、テトラブチルホスホニウムセリン、テトラブチルホスホニウムリシン、テトラブチルホスホニウムグリシン([P4444][Pro]、[P4444][Ser]、[P4444][Lys]、[P4444][Gly])が特に好ましい。
かかるアミノ酸イオン性液体は、従来公知の方法によって製造することができる。
例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヒドロキシド1モルと、グリシン1.05モルとを混合し、アセトニトリル、メタノール(90:10体積%)を添加しながら、水、過剰なグリシンをアセトニトリル、メタノールと共に排出しながら、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムグリシン(収率54.6%)を調製することができる(J.Amer.Chem.Soc.2005,127,2398−2399参照)。
前記アミノ酸イオン性液体の含有量は、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの構成成分100質量%中10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、より好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは30〜70質量%である。上記含有量が10質量%未満であると、ゲル化しない虞があり、90質量%を超えると、成形体の自立性を確保できない虞がある。
C.架橋剤
架橋剤は、特に限定されず、架橋重合すべきモノマーに対応して種々のものが選択される。例えば、ラジカル重合の際のモノマーとしてN,N−ジメチルアクリルアミド、1−ビニル−2−ピロリドン又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートを用いた場合には、多官能(メタ)アクリレート等を架橋モノマーとして共重合させることができる。
多官能(メタ)アクリレート(すなわち、一分子内に二以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー)としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
この他、ラジカル重合の際に共重合されなくともよい架橋剤としては、特に限定されないが、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、過酸化物系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、尿素系架橋剤、アミノ系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、カップリング剤系架橋剤(例えばシランカップリング剤)等を用いることができる。これらのうち一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
イソシアネート系架橋剤の例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート等の芳香脂肪族ポリイソシアネート;等が挙げられる。
エポキシ系架橋剤の例としては、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン,ジグリシジルアニリン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール S ジグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)トルエン、1,3,5−トリグリシジルイソシアヌル酸、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパングリシジルエーテル等の、1分子内にエポキシ基を2個以上または3個以上有するエポキシ系化合物が挙げられる。例えば、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンを好ましく用いることができる。
なお、イソシアネート系架橋剤としては、上記で例示したイソシアネート系化合物の二重体や三量体、反応生成物または重合物(例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの二重体や三量体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート)等も用いることができる。例えば、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物を好ましく用いることができる。
架橋剤の使用量は、例えば、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルを構成する成分100質量部に対して好ましくは0.1〜30質量部とすることができ、1〜20質量部とすることがより好ましい。
架橋剤とビニル重合性モノマーを含むモノマーとのモル比(架橋剤/ビニル重合性モノマーを含むモノマー)は、好ましくは0.01〜2、より好ましくは0.02〜1.5である。かかるモル比が高い場合(例えばモル比が1)、少量のモノマー量(例えばモノマー10質量%)でも高分子ゲル化することができる。一方、かかるモル比が低い場合(例えばモル比が0.3以下)、モノマー量を多くしないと(例えばモノマー20質量%以上)、高分子ゲル化することができない。
D.重合開始剤
ラジカル重合開始剤は、モノマーとしてN,N−ジメチルアクリルアミド、1−ビニル−2−ピロリドン又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートを熱重合する場合には、過硫酸カリウムなどの水溶性熱触媒等を用いることができ、上記モノマーを光重合する場合には、光増感剤としてアセトフェノン系光重合開始剤(例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)を用いることができる。
この他の重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤、過酸化物系開始剤、過酸化物と還元剤との組み合わせによるレドックス系開始剤、置換エタン系開始剤等を使用することができる。光重合には、各種光重合開始剤を使用することができる。
アゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライド等が例示される。
過酸化物系開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーマレエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、過酸化水素等が例示される。
レドックス系開始剤としては、過酸化物とアスコルビン酸との組み合わせ(過酸化水素水とアスコルビン酸との組み合わせ等)、過酸化物と鉄(II)塩との組み合わせ(過酸化水素水と鉄(II)塩との組み合わせ等)、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせ等が例示される。
置換エタン系開始剤としては、フェニル置換エタン等が例示される。
光重合開始剤としては、(1)アセトフェノン系、(2)ケタール系、(3)ベンゾフェノン系、(4)ベンゾイン系・ベンゾイル系、(5)キサントン系、(6)活性ハロゲン化合物〔(6−1)トリアジン系、(6−2)ハロメチルオキサジアゾール系、(6−3)クマリン類系〕、(7)アクリジン類系、(8)ビイミダゾール系、(9)オキシムエステル系等の光重合開始剤が好ましい。
(1)アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−トリル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1などを好適に挙げることができる。
(2)ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタールなどを好適に挙げることができる。
(3)ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−トリル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1等を好適に挙げることができる。
(4)ベンゾイン系又はベンゾイル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソプロピルエーテル、ゼンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチルo−ベンゾイルベゾエート等を好適に挙げることができる。
(5)キサントン系光重合開始剤としては、例えば、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、モノイソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン等を好適に挙げることができる。
(6)活性ハロゲン化合物である(6−1)トリアジン系光重合開始剤としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ビフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メチルビフェニル)−s−トリアジン、p−ヒドロキシエトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル−s−トリアジン、3,4−ジメトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−ベンズオキソラン−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(クロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(クロロメチル)−s−トリアジン等を好適に挙げることができる。
(6−2)ハロメチルオキサジアゾール系光重合開始剤としては、例えば、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾール等を好適に挙げることができる。
(6−3)クマリン類系光重合開始剤としては、例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等を好適に挙げることができる。
(7)アクリジン類系光重合開始剤としては、例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン等を好適に挙げることができる。
(8)ビイミダゾール系光重合開始剤としては、ロフィンダイマーとして知られる例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体や、2−メルカプトベンズイミダゾール、2,2’−ベンゾチアゾリルジサルファイド等を好適に挙げることができる。
(9)オキシムエステル系光重合開始剤としては、1,2−オクタンジオン 1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン 1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O-アセチルオキシム)等を好適に挙げることができる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、通常の使用量であればよく、例えば、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルを構成する成分100質量部に対して好ましくは0.001〜5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部とすることができる。
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、任意成分として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化ルビジウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ルビジウム等のアルカリ金属の炭酸塩や水酸化物を含んでいてもよい。
2.アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法は、アミノ酸イオン性液体の存在下に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合する工程を含んでなる。
上記の方法を採用することにより、高分子構造が網目状に形成され、しかも高濃度のイオン性液体がこれらの高分子網目構造に包含された、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルを簡便に作製することができる。
上記製造方法の具体例は、高分子ゲルを形成するためのモノマーをアミノ酸イオン性液体に混合し(モノマー溶液の調製)、紫外線照射等のラジカル重合により高分子ゲルを形成することで、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルが作製される。
高分子ゲルを形成するためのモノマーは、ビニル重合性モノマー、架橋モノマー(上記架橋剤)等であることが好適である。これらモノマーは、一括してアミノ酸イオン性液体に添加することができ、後工程で例えば架橋モノマーを添加しなくとも、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルを有利に形成することができる。
前記アミノ酸イオン性液体、ビニル重合性モノマーを含むモノマー、架橋剤、重合開始剤およびそれらの使用量は、上記に例示される通りである。
アミノ酸イオン性液体の存在下に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合する工程において、ビニル重合性モノマーを含むモノマー成分をラジカル重合により重合することが好ましい。
ラジカル重合の温度は、熱重合を採用する場合、例えば、25〜80℃であり、好ましくは30〜70℃、より好ましくは40〜60℃であり、光重合を採用する場合、10〜60℃であり、好ましくは20〜50℃、より好ましくは20〜40℃である。
ラジカル重合の反応時間は、熱重合を採用する場合、例えば0.1〜100時間、好ましくは0.5〜80時間、より好ましくは1〜60時間、さらに好ましくは2〜40時間であり、光重合を採用する場合、例えば0.1〜50時間、好ましくは0.2〜40時間、より好ましくは0.5〜30時間、さらに好ましくは1〜20時間である。
光重合する際、紫外線の波長は、モノマーがラジカル重合を可能とする吸収波長であれば特に限定されないが、好ましくは200〜550nmの波長域から選んで用いることができ、より好ましくは250〜500nm、さらに好ましくは300〜400nmである。また、紫外線の強度は、特に限定されるものではないが、強度が弱すぎると重合時間が長く掛かり、強度が強すぎると発熱や安全性が問題になるため、好ましくは10〜30J/cm2であり、より好ましくは10〜20J/cm2、さらに好ましくは15〜20J/cm2である。
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、例えば少なくとも大気圧下でイオン性液体を内部に保持することが可能であり、少なくとも大気圧下でも使用可能なCO2吸収材、CO2選択透過膜等のCO2吸収媒体として適用可能である。また、本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、例えば導電性材料にも適用可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
1.アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの調製
実施例1
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムプロリン49.75部、ビニル重合性モノマーとしてジメチルアクリルアミド41.46部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート8.29部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液に対して、365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、押しても壊れることなく自立していた。アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液は、所望の型に入れて成型することもできた(図1、2参照)。
実施例2
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムセリン49.75部、ビニル重合性モノマーとしてジメチルアクリルアミド41.46部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート8.29部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液に対して、365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、押しても壊れることなく自立していた。アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液は、所望の型に入れて成型することもできた(図2参照)。
実施例3
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムリシン49.75部、ビニル重合性モノマーとしてジメチルアクリルアミド41.46部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート8.29部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液に対して、365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、押しても壊れることなく自立していた。アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液は、所望の型に入れて成型することもできた(図2参照)。
実施例4
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムグリシン49.75部、ビニル重合性モノマーとしてジメチルアクリルアミド41.46部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート8.29部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液に対して、365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、押しても壊れることなく自立していた。アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液は、所望の型に入れて成型することもできた(図2参照)。
実施例5
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムプロリン49.75部、ビニル重合性モノマーとしてジメチルアクリルアミド31.10部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート18.65部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液を、厚みが300μmのポリエチレンテレフタレート製スペーサーをソーダガラス板と石英ガラス板で挟み込んだ型に流し込み、石英ガラス板側から365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した(図4参照)。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルフィルムは、押しても壊れることなく自立していた。
実施例6
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムプロリン69.79部、ビニル重合性モノマーとしてジメチルアクリルアミド14.96部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート14.95部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.299部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液を、厚みが300μmのポリエチレンテレフタレート製スペーサーをソーダガラス板と石英ガラス板で挟み込んだ型に流し込み、石英ガラス板側から365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した(図4参照)。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルフィルムは、押しても壊れることなく自立していた。
実施例7
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムプロリン49.75部、ビニル重合性モノマーとして1−ビニル−2−ピロリドン32.41部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート17.34部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液を、厚みが300μmのポリエチレンテレフタレート製スペーサーをソーダガラス板と石英ガラス板で挟み込んだ型に流し込み、石英ガラス板側から365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した(図4参照)。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルフィルムは、押しても壊れることなく自立していた。
実施例8
所定容器内にアミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムプロリン69.79部、ビニル重合性モノマーとして1−ビニル−2−ピロリドン15.81部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート14.10部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.30部を混合して、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を調製した。この溶液を、厚みが300μmのポリエチレンテレフタレート製スペーサーをソーダガラス板と石英ガラス板で挟み込んだ型に流し込み、石英ガラス板側から365nmの波長を有する紫外線を19.7J/cm2となるように3時間照射した(図4参照)。
得られたアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルフィルムは、押しても壊れることなく自立していた(図3参照)。
CO2分離選択性試験
実施例9
所定容器内に多孔質PTFE平膜を置き、実施例1で準備したアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル用溶液を入れ、多孔質PTFE平膜に含浸させた。その後、365nmの波長を有する紫外線を、19.7J/cm2となるように3時間照射し、多孔質PTFE内にアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルが含まれる試験体1を調製した。
この試験体1を、恒温槽内に設置し、供給ガスとしてCO2、N2を試験体1の一面に供給し、試験体1の他面に排出ガスとしてHeを供給して、試験体1により分離され、かつ排出ガス中に含まれるCO2量をガスクロマトグラフにより検出した。
なお、恒温槽は、温度100℃、大気圧、水蒸気分圧0kPa、CO2分圧2kPa、N2分圧バランスの条件で行った。
CO2透過係数(バーラー値)は、約10000であり、また、N2透過係数との比、すなわちCO2/N2分離係数は約110であり、高いCO2分離選択性を維持できた。
実施例10
実施例8で作製したアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルフィルム(試験体2)を、恒温槽内に設置し、供給ガスとしてCO2、N2を試験体2の一面に供給し、試験体2の他面に排出ガスとしてHeを供給して、試験体2により分離され、かつ排出ガス中に含まれるCO2量をガスクロマトグラフにより検出した。
なお、恒温槽は、温度100℃、大気圧、水蒸気分圧0kPa、CO2分圧2.5kPa、N2分圧バランスの条件で行った。
CO2透過係数(バーラー値)は、約27000であり、また、N2透過係数との比、すなわちCO2/N2分離係数は約50であり、高いCO2分離選択性を維持できた。
比較例1
所定容器に、アミノ酸イオン性液体として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムグリシン87.1部、モノマーとして1−ビニル−3−エチルイミダゾリウムブロミド([veim][Br])12.4部、架橋剤としてN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.3部、重合開始剤として2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(VA−057、和光純薬)を0.2部添加して、混合した。この混合溶液を、オーブン中にて57℃で24時間加熱した。
その結果、アミノ酸イオン性液体を含む溶液は、ゲル化しなかった。
比較例2
所定の容器に、アミノ酸イオン性液体として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムプロリン66.7部、モノマーとして1−ビニル−3−エチルイミダゾリウムブロミド([veim][Br])33.3部、架橋剤としてN,N’−メチレンビスアクリルアミド([veim][Br]400モルに対して)12モル、触媒として臭化銅(II)([veim][Br]400モルに対して)0.01モル、リガンドとして2,2’−ビピリジルを添加し、混合した。この溶液を、窒素でバブリングしながら、重合開始剤としてα−ブロモイソブチリルブロミド([veim][Br]400モルに対して)1モル、還元剤としてL(+)−アスコルビン酸([veim][Br]400モルに対して)0.5モルを添加した。この溶液をオーブンに入れて、60℃で56時間加熱した。その結果、溶液は、ゲル化しなかった。
比較例3
所定の容器に、アミノ酸イオン性液体としてテトラブチルホスホニウムプロリン77部、(後述されるTEOS1モルに対して)水8.87モルを添加して、混合した。モノマーとしてテトラエチルオルトシリケート(TEOS)23部をこの溶液に添加し、混合した後、室温で56時間縮重合反応させた。その結果、混合溶液は、ゲル化したが、ゲル化物は、脆く、自立性が十分ではなかった。
本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、例えば少なくとも大気圧下でアミノ酸イオン性液体を内部に保持することが可能であり、少なくとも大気圧下で使用可能なCO2吸収材、CO2選択透過膜等のCO2吸収媒体として適用可能である。また、本発明のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルは、例えば導電性材料にも適用可能である。

Claims (10)

  1. アミノ酸イオン性液体、並びに
    窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、
    窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、
    負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合したポリマー
    を含有することを特徴とするアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
  2. アミノ酸イオン性液体の含有量が、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの構成成分100質量%中10質量%以上90質量%以下である請求項1に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
  3. アミノ酸イオン性液体が、無機カチオンとしてアルカリ金属、アルカリ土類金属、有機カチオンとしてホスホニウム、ピリジニウム、アンモニウム、グアジニウム、イミダゾリウム、イミダゾリジニウム、及びスルホニウムからなる群より選択されるカチオンと、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンからなる群より選択されるアニオンとを含む化合物である請求項1又は2に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
  4. 前記ビニル重合性モノマーがエステル結合又はアミド結合を有する請求項1〜3のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
  5. 前記ビニル重合性モノマーが、N,N−ジメチルアクリルアミド、1−ビニル−2−ピロリドン又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含む請求項1〜4のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲル。
  6. アミノ酸イオン性液体の存在下に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1つ以上の原子を含有し、窒素原子を含有する場合、窒素原子数は1であり、負のe値を有するビニル重合性モノマーを含むモノマーを重合する工程を含むアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
  7. アミノ酸イオン性液体の含有量が、アミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの構成成分100質量%中10質量%以上90質量%以下である請求項6に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
  8. アミノ酸イオン性液体が、無機カチオンとしてアルカリ金属、アルカリ土類金属、有機カチオンとしてホスホニウム、ピリジニウム、アンモニウム、グアジニウム、イミダゾリウム、イミダゾリジニウム、及びスルホニウムからなる群より選択されるカチオンと、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンからなる群より選択されるアニオンとを含む化合物である請求項6又は7に記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
  9. 前記ビニル重合性モノマーが、エステル結合又はアミド結合を有する請求項6〜8のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
  10. 前記ビニル重合性モノマーが、N,N−ジメチルアクリルアミド、1−ビニル−2−ピロリドン又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含む請求項6〜9のいずれかに記載のアミノ酸イオン性液体含有高分子ゲルの製造方法。
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