JP2015023089A - 太陽電池モジュール用積層体の製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール用積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 工程1にて、封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、一体品を製造し、続いて、押出コーティングやドライラミネート工程を経ず、工程2にて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着することで太陽電池モジュール用積層体を製造することにより、経済的に有利になる太陽電池モジュール用積層体の製造方法の提供が可能となる。
【解決手段】 太陽電池モジュール用積層体の製造方法であって、
封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、封止材・裏側保護基材用部材1の一体品を製造する工程1を有し、
続いて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程2を有することを特徴とする、太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用積層体の製造方法に関するものであり、更に詳しくは、
封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、封止材・裏側保護基材用部材1の一体品(以下、単に一体品という)を製造する工程1を有し、続いて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程2を有することを特徴とする、太陽電池モジュール用積層体の製造方法に関するものである。
太陽電池モジュールは、一般に、表面(受光面)側から、ガラスが一般的である表側保護基材、エチレン−ビニルアセテート共重合体を主成分とするものが一般的である表面側の封止材、太陽電池セル、裏面側の封止材、及び裏側保護基材が順に積層された構成となっており、それぞれの構成部材を積層させて、圧着して一体化する工程、例えば真空ラミネート工程を経て、太陽電池モジュールが製造される。
一方、太陽電池モジュールの部材の一つである裏側保護基材は、現在までに各種多様な構成のものが考案されているが、その一例として、基材と熱可塑性樹脂を備えた太陽電池用裏側保護基材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、基材との密着性を確保するべく熱可塑性樹脂は、エチレンとアクリル酸などの変性樹脂からなる構成となっている。また、真空ラミネートでの圧着工程において、熱可塑性樹脂は、裏面側の封止材との接着性を確保するべく作用する。
しかしながら、上述の裏側保護基材を得るために基材と熱可塑性樹脂とを一体化する場合、特許文献1では熱可塑性樹脂をPETフィルムからなる基材上に押出しコーティングすることで一体化し、裏側保護基材としている。この押出しコーティングは、費用が高く、経済的に相当不利になる。
また、裏側保護基材として、基材と熱可塑性樹脂を一体化する場合、公知の技術として、接着剤を介して基材と熱可塑性樹脂をドライラミネートする場合もあるが、本裏側保護基材はドライラミネート工程を経て製造されるため、やはりコスト高になる課題がある。
特開2012−209462号公報
上述した問題を解決するために本発明では、工程1にて、封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、一体品を製造し、続いて、押出コーティングやドライラミネート工程を経ず、工程2にて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着することで製造することにより、経済的に有利になる太陽電池モジュール用積層体の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明は、以下(1)〜(6)である。
1) 封止材と裏側保護基材とを積層した、太陽電池モジュール用積層体の製造方法であって、
封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、封止材・裏側保護基材用部材1の一体品(以下、単に一体品という)を製造する工程1を有し、
続いて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程2を有することを特徴とする、太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
2) 前記工程1における封止材と裏側保護基材用部材1との積層が、共押出により行われることを特徴とする、1)に記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
3) 裏側保護基材用部材1が、オレフィン樹脂を主成分とする層を有することを特徴とする、1)又は2)に記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
4) 裏側保護基材用部材1が、オレフィン樹脂を主成分とする層を2層有することを特徴とする、1)〜3)のいずれかに記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
5) 裏側保護基材用部材1中の、裏側保護基材用部材2と接する側の面を構成する層が、オレフィン樹脂を主成分とする層(以下、オレフィン層1という)であって、
オレフィン層1が、接着性を有することを特徴とする、1)〜4)のいずれかに記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
6) 封止材が、オレフィン樹脂を主成分とすることを特徴とする、1)〜5)のいずれかに記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
本発明によれば、工程1にて、封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、一体品を製造し、続いて、押出コーティングやドライラミネート工程を経ず、工程2にて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着することで太陽電池モジュール用積層体を製造することにより、経済的に有利になる太陽電池モジュール用積層体の製造方法の提供が可能となる。より詳しく経済的に有利となる効果を説明すると、前記工程2で製造されると太陽電池モジュール用積層体と太陽電池モジュールはともに、同じ工程を経て製造される。つまり、それぞれの構成部材を積層させて、圧着して一体化する工程、例えば真空ラミネート工程を経て製造されるため、同一の場所で製造が可能となることから、経済的に有利なものになる。
太陽電池モジュール用積層体の製造前における、本発明の封止材と裏側保護基材用部材1とを積層した一体品と、裏側保護基材用部材2の一例を模式的に示す断面図である。 太陽電池モジュール用積層体の製造前における、本発明の封止材と裏側保護基材用部材1とを積層した一体品と、裏側保護基材用部材2の別例を模式的に示す断面図である。 本発明で製造された太陽電池モジュール用積層体を用いて得られた太陽電池モジュールの一例(圧着前)を模式的に示す断面図である。 本発明で製造された太陽電池モジュール用積層体を用いて得られた太陽電池モジュールの別例(圧着前)を模式的に示す断面図である。 本発明の封止材と裏側保護基材用部材1とを積層した一体品を製造する工程1について、共押出装置の主要部分を側面からみた概略断面図である。 本発明の一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程2について、太陽電池モジュール用積層体を製造する際に用いる、真空ラミネート装置を側面からみた概略断面図である。 表側保護基材、封止材、セル、本発明で製造された太陽電池モジュール用積層体を、この順序に重ねて、圧着して得られる、太陽電池モジュールについて、太陽電池モジュールを製造する際に用いる、真空ラミネート装置を側面からみた概略断面図である。
本発明は、太陽電池モジュール用積層体の製造方法であって、封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、封止材・裏側保護基材用部材1の一体品(以下、単に一体品という)を製造する工程1を有し、続いて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程2を有することを特徴とする。以下に本発明を詳細に説明する。なお、以降の括弧( )内に単独で記載される数字は、各図面の符号と対応している。

[太陽電池モジュール用積層体の製造方法:工程1]
図1ならびに図2は、太陽電池モジュール用積層体の製造前における、本発明の封止材と裏側保護基材用部材1とを積層した一体品と、裏側保護基材用部材2の一例を模式的に示す断面図である。
工程1は、封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、封止材・裏側保護基材用部材1の一体品を製造する工程である。この工程1について、封止材と裏側保護基材用部材1との積層方法は、特に限定されないが、工程1における封止材と裏側保護基材用部材1との積層が、共押出により行われることが好ましい。つまり、図5に示すようなTダイ(14)による共押出装置(13)により、封止材と裏側保護基材用部材1とをニップロール(15)とキャストロール(16)間に共押出し、剥離ロール(17)を経る方法によって、工程1において封止材と裏側保護基材用部材1とを好適に積層することが可能である。工程1における封止材と裏側保護基材用部材1との積層を共押出により行う場合には、表面に格子柄や梨地柄等のエンボス模様が彫刻されたキャストロール(16)を用いることで、一体品の表面にエンボス模様を転写させることができ、巻き上げ時のブロッキングなどを防ぐことも可能となるために好ましい。
その他、工程1において封止材と裏側保護基材用部材1とを積層する方法としては、エクストリュージョンラミネート(押出ラミネート)、ドライラミネートなどの方法があるが、それぞれ後述する理由で、共押出による一体品積層が最も好適である。
工程1をエクストリュージョンラミネート(押出ラミネート)により行った場合:封止材と裏側保護基材用部材1のどちらか一方を、溶融押出やカレンダー等により製造し、それを基材とする。そして、Tダイ押出し機により加熱溶融した他方の樹脂(封止材の原料である樹脂、又は、裏側保護基材用部材1の原料である樹脂)をスリット状に押し出し、前記基材の上に流し込み、ニップロールとキャストロールで圧着することで積層する方法を言う。この方法では、多数の工程を必要とするため、経済的に不利なものとなることがある。
工程1をドライラミネートにより行った場合:封止材と裏側保護基材用部材1をそれぞれ溶融押出やカレンダー等により別々に製造し、その後、別工程にて接着剤を用いて積層するため、多数の工程を必要とし、さらに接着剤等の材料費が加算されるため、経済的に相当不利なものとなることがある。
次に、工程1にて用いられる封止材と裏側保護基材用部材1(3)について説明する。
本発明の太陽電池モジュール用積層体の製造方法にて用いられる裏側保護基材用部材1(3)とは、太陽電池モジュールの裏側保護基材の一部である。
裏側保護基材用部材1の組成は特に限定されないが、オレフィン樹脂を主成分とする層を有することが好ましい。ここでオレフィン樹脂を主成分とする層とは、着目した層の全成分100質量%において、オレフィン樹脂を50質量%以上100質量%以下含むことを意味し、以下同様である。
オレフィン樹脂とは、ホモポリプロピレンやブロックポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン系樹脂、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)、ならびに2種以上のオレフィン樹脂の共重合体、例えばプロピレンとエチレンの共重合樹脂(EPC:thylene−ropylene−opolymer)や、エチレンとプロピレンとブテンの3元共重合樹脂などが好適に使用される。裏側保護基材用部材1中のオレフィン樹脂を主成分とする層として好適に用いられるオレフィン樹脂は、耐クリープ性や工程2後の厚みの減少を防ぐための耐熱性、ならびに封止材との密着性を加味して、ポリエチレンとポリプロピレンの共重合樹脂(EPC)が特に好適に使用される。
裏側保護基材用部材1(3)には、太陽電池モジュールのセルとセルの間をすり抜けた光を再度反射させてセルに戻すべく、二酸化チタンや硫酸バリウム等の白色顔料を適宜含有させたり、耐光性をはじめとする耐久性、強度、および裏側保護基材用部材2との密着性を向上させるべく、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤、光安定剤、シランカップリング剤などを適宜含有させることができる。
裏側保護基材用部材1(3)の厚みは、絶縁性を確保するための最低厚みとして、50μm以上が好ましく、経済性を考慮して300μm以下が好ましい。
また、裏側保護基材用部材1(3)は、図1に示すように単層であっても、図2に示すように2層構成であっても良い。さらに2層以上の多層であっても構わないが、共押出装置の口金が複雑となり、初期投資額がアップし、生産管理も困難になるため、単層または2層であることが好ましい。
裏側保護基材用部材1(3)が2層構成の場合、裏側保護基材用部材1はオレフィン樹脂を主成分とする層を2層有することが好ましい。ここでオレフィン樹脂を主成分とする層とは、前述の通り、着目した層の全成分100質量%において、オレフィン樹脂を50質量%以上100質量%以下含むことを意味する。
裏側保護基材用部材1(3)が2層構成の場合、裏側保護基材用部材1中の裏側保護基材用部材2と接する側の面を構成する層が、オレフィン樹脂を主成分とする層(以下、オレフィン層1という)であって、工程2において、裏側保護基材用部材2(4)と圧着される際の密着性を上げるため、該オレフィン層1(6)が接着性を有することが好ましい。
ここでオレフィン層1が接着性を有するとは、オレフィン層1が接着性樹脂を含有することを意味する。
ここで接着性樹脂とは、例えば、エポキシ変性オレフィン樹脂、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂、アミド変性オレフィン樹脂、シラン変性オレフィン樹脂があげられる。これらの中でも、裏側保護基材用部材2との密着性の点から、オレフィン層1が含有する接着性樹脂としては、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体が好適に使用される。エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体としては、例えば、住友化学株式会社製の型番ボンドファーストEがあげられる。
一方、裏側保護基材用部材1中の裏側保護基材用部材2と接する側の面を構成する層がオレフィン層1であって、該オレフィン層1が接着性を有する場合には、裏側保護基材用部材1中の他方の面を構成する層も、オレフィンを主成分とする層(以下、オレフィン層2という)であることが好ましい。そしてこの場合には、裏側保護基材用部材1(3)がオレフィン層1とオレフィン層2の2層構成であって、該オレフィン層2(5)が二酸化チタンや硫酸バリウム等の白色顔料を適宜含有していてもよい。この場合のオレフィン層1とオレフィン層2の厚みについては、その厚みの合計が、絶縁性の観点から50μm以上が好ましく、経済性を考慮して300μm以下が好ましい。
続いて、本発明の太陽電池モジュール用積層体の製造方法の工程1にて用いられる封止材(2)について説明する。本発明の工程2では、一体品における裏側保護基材用部材1側が、裏側保護基材用部材2に向くよう配置されて圧着される。
本発明で用いられる封止材は、その組成は特に限定されないが、オレフィン樹脂を主成分とすることが好ましい。ここで、封止材がオレフィン樹脂を主成分とするとは、封止材の全成分100質量%において、オレフィン樹脂を50質量%以上100質量%以下含むことを意味する。封止材の全成分100質量%において、オレフィン樹脂が50質量%未満となる場合は、オレフィン樹脂の特性が十分発揮できないことがある。
そして封止材を構成するオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン系樹脂、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)、ならびに2種以上のオレフィン樹脂の共重合体、例えばポリプロピレンとポリエチレンの共重合樹脂などが好適に使用されるが、セル(10)の裏面との密着性やセルの包埋性などを加味して、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が特に好適に使用される。直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)としては、例えば、住友化学株式会社製の型番スミカセン−L GA401があげられる。
なお、封止材は、太陽電池モジュールのセルとセルの間をすり抜けた光を再度反射させてセルに戻すべく二酸化チタンや硫酸バリウム等の白色顔料を適宜含有させたり、耐光性をはじめとする耐久性、強度、およびセルとの密着性を向上させるべく、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤、光安定剤、シランカップリング剤などを適宜含有させることができる。
ここで本発明における封止材とは、融点が130℃以下の層であるものと定義する。この定義条件を満たせば、封止材は単層であっても、2層以上からなる多層構成であってもよい。そして、封止材は、二酸化チタンや硫酸バリウム等の白色顔料を始めとする前記添加剤を全層または一部の層に含有させることができる。なお、封止材が多層構成の場合には、全ての層の融点が130℃以下であることが重要である。
なお、本発明では、融点が130℃以下の層が裏側保護基材中に含まれることを排除しているわけではない。つまり、例えば、本発明で言う、裏側保護基材用部材1のオレフィン層1の融点が130℃以下であっても、封止材と該オレフィン層1の間に融点が130℃を超える層が存在すれば、該オレフィン層1は封止材とは言わない。そのため、裏側保護基材用部材1中の少なくとも封止材と接する面を構成する層には、融点が130℃を超える層が配置されることとなる。
なお、ここでいう融点は、JIS K 7121(1987年)に準拠して、示差走査熱量計(DSC)で測定して得られる結晶の融解に基づく主ピークの位置を意味し、着目した層において複数の融点が観測される場合には、該層におけるピークの高さ(熱流)の絶対値が最も大きいものを、層の融点とする。
また、封止材の厚みは、封止材が単層構成の場合であっても、多層構成の場合であっても、200〜600μmの範囲内が好ましく、セルの裏面に付設されている配線(配線厚みは200μm程度が一般的)を覆うための必要な最小厚みとして、200μm以上が好ましく、経済性を考慮して600μm以下が好ましい。

[太陽電池モジュール用積層体の製造方法:工程2]
本発明の太陽電池モジュール用積層体の製造方法であって、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程2について説明する。
図1ならびに図2は、太陽電池モジュール用積層体の製造前における、本発明の封止材と裏側保護基材用部材1とを積層した一体品と、裏側保護基材用部材2の一例を模式的に示す断面図であり、構成は、一体品(裏側保護基材用部材1側が、裏側保護基材用部材2に向くよう配置)、及び、裏側保護基材用部材2がこの順で積層された構成であって、これらをこの順序に重ねて、圧着する工程2、例えば、真空状態でラミネートする工程(真空ラミネート工程)を経て、太陽電池モジュール用積層体が製造される。
なお、圧着する工程2として真空ラミネート工程を採用する場合には、加熱工程を含んで圧着する工程2が好適に採用される。以下加熱工程を含んで圧着する工程2について説明するが、この加熱工程を含んで圧着する工程とは、加熱と同時に圧着する方法や、加熱によって封止材などを十分に軟質化してから、別途圧着する方法などを含む。
図6に、真空ラミネート装置(18)を用いた工程の方法を例示する。真空ラミネート装置(18)を用い、予め130〜180℃に加熱された加熱板(19)の上に、ダミーガラス(例えば、厚み3.2mm、図示せず)や金属板(図示せず)を載置し、その上に、
一体品(1または7)、及び、裏側保護基材用部材2(4)をこの順(または逆でも可)に積層して、静置する(以下、工程2を終える前の積層体(29)という)。
しかる後、真空ラミネート装置(18)の上筐体(20)を閉じて密閉し、下筐体(21)に取り付けられた排気管(22)から排気装置(図示せず)で空間部(23)の空気を排気するとともに、同時に上筐体(20)に取り付けられた給排気管(24)からもゴム製ダイアフラム(25)と上筐体(20)とで形成する空間部(26)の空気を排気し、空間部(23)および空間部(26)を減圧状態とする。この状態を数分間保持した後、給排気管(24)から空気を導入して、空間部(23)と空間部(26)の圧力差(大気圧)によりゴム製ダイアフラム(25)を工程2実施前の積層体に押し当て加圧する。かかる加圧状態は、使用する一体品(1または7)の封止材(2)と裏側保護基材用部材2の目標密着強度にも依存するが、1〜40分間保持することが好ましい。以上のように加熱するとともに真空で圧着する工程2を行うことにより、太陽電池モジュール用積層体を製造することができる。真空ラミネート装置(18)の加熱板(19)の温度は、使用する一体品(1または7)の封止材(2)と裏側保護基材用部材2の目標密着強度にも依存するが、130〜180℃が好ましい。
次に、前記工程2にて使用される裏側保護基材用部材2(4)について説明する。
本発明における裏側保護基材用部材2は、特に限定されないが、環状ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリスチレン系樹脂フィルム、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂フィルム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルムなど多岐に渡る樹脂フィルムを使用することができる。しかし裏側保護基材用部材2としては、経済面を兼ね備えたポリエステルフィルム、特にはポリエチレンテレフタレート樹脂を用いたポリエステルフィルムが好ましい。裏側保護基材用部材2中の裏側保護基材用部材1と接する側とは反対側の面には、光安定剤や紫外線吸収剤などを含むコーティングを別途施すことで、紫外線による耐久性などを好適に向上させることができる。
また、裏側保護基材用部材2の裏側保護基材用部材1と接する側の面には、同部材1との密着性をあげるべく、コロナ処理やプラズマ処理、火炎処理などの各種表面処理を施したり、易接着コーティングを別途施すことができる。
さらに裏側保護基材用部材2自身に二酸化チタンや硫酸バリウム等の白色顔料を適宜含有させたり、耐光性をはじめとする耐久性を向上させるべく、酸化防止剤、光安定剤などの添加剤も適宜含有させることができる。
本発明における裏側保護基材用部材2の厚みは、絶縁性の観点から50μm以上がこのましく、工程2におけるハンドリング性(取り扱い性)を考慮すると、75μmから125μmの厚みが特に好ましい。上限は、経済性から300μm以下が好ましい。

[太陽電池モジュールの製造方法]
本発明の太陽電池モジュール用積層体を用いた太陽電池モジュールの製造方法であって、表側保護基材、封止材、セル、太陽電池モジュール用積層体(積層体の封止材(2)面がセル側に向くように配置)を、この順序に重ねて、圧着する工程について説明する。
なお、以降説明する太陽電池モジュールの製造工程は、前記工程2で説明した、例えば、真空状態でラミネートする同じ工程(真空ラミネート工程)を経て製造される。通常、裏側保護基材と太陽電池モジュールを製造する工程は異なり、別々の場所で製造されることが多い。しかしながら、本発明においては前記通り、同一の場所で製造が可能となることから、経済的に相当有利なものになる。
つまり工程2は、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程であるが、ここで一体品、及び、裏側保護基材用部材2のみをこの順序に重ねて、圧着すれば、太陽電池モジュール用積層体を製造することができる。一方で、工程2において、表側保護基材、受光面側の封止材、セル、一体品、及び、裏側保護基材用部材2をこの順に重ねて圧着すれば、太陽電池モジュール用積層体を得ることができるのと同時に、太陽電池モジュールを得ることもできる。
図3ならびに図4は、本発明の積層体を用いた太陽電池モジュールの製造方法における、圧着前の太陽電池モジュール(11もしくは12)の一例を模式的に示す断面図であり、
構成は、受光面(表面)側から、表側保護基材(ガラスなど)(8)、受光面側の封止材(9)、セル(10)、太陽電池モジュール用積層体(30)(積層体の封止材(2)面がセル側に向くように配置)がこの順で配置された構成であって、これらをこの順序に重ねて、圧着する工程、例えば、真空状態でラミネートする工程(真空ラミネート工程)を経て、太陽電池モジュールが製造される。
なお、前記太陽電池モジュール用積層体の製造方法である工程2と同様に、真空ラミネート工程を採用する場合には、加熱工程を含んで圧着する工程が好適に採用される。以下加熱工程を含んで圧着する工程について説明するが、この加熱工程を含んで圧着する工程とは、加熱と同時に圧着する方法や、加熱によって封止材などを十分に軟質化してから、別途圧着する方法などを含む。
図7に、真空ラミネート装置(18)を用いた工程の方法を例示する。真空ラミネート装置(18)を用い、予め130〜180℃に加熱された加熱板(19)の上に、表側保護基材(ガラスなど)(8)、受光面側の封止材(9)、セル(10)、太陽電池モジュール用積層体(30)(積層体の封止材(2)面がセル側に向くように配置)をこの順に積層して、静置する。
しかる後、真空ラミネート装置(18)の上筐体(20)を閉じて密閉し、下筐体(21)に取り付けられた排気管(22)から排気装置(図示せず)で空間部(23)の空気を排気するとともに、同時に上筐体(20)に取り付けられた給排気管(24)からもゴム製ダイアフラム(25)と上筐体(20)とで形成する空間部(26)の空気を排気し、空間部(23)および空間部(26)を減圧状態とする。この状態を数分間保持した後、給排気管(24)から空気を導入して、空間部(23)と空間部(26)の圧力差(大気圧)によりゴム製ダイアフラム(25)を工程2実施前の積層体に押し当て加圧する。かかる加圧状態は、使用する受光面側の封止材(9)や積層体(30)の封止材(2)のラミネート推奨時間にも依存するが、10〜40分間保持することが好ましい。以上のように加熱するとともに真空で圧着する工程を行うことにより、太陽電池モジュールを製造することができる。真空ラミネート装置(18)の加熱板(19)の温度は使用する受光面側の封止材(9)や積層体(30)の封止材(2)のラミネート推奨温度にも依存するが、130〜180℃が好ましい。
以下、前記太陽電池モジュールの製造工程で使用される、その他部材について説明する。
[表側保護基材(8)]
本発明の積層体を用いた太陽電池モジュールにおいて、好適に用いることができる表側保護基材(8)は、太陽電池モジュールの受光面(表面)側の保護部材として用いられる。表側保護基材の組成は特に限定されないが、一般的にガラスが用いられる。表側保護基材としてガラスを用いる場合には、波長350〜1400nmの光の全光線透過率が80%以上であるガラスが好ましく、より好ましくは90%以上である。表側保護基材として用いられるガラスとしては、赤外部の吸収の少ない白板ガラスを使用するのが一般的であるが、青板ガラスであっても厚さが3mm以下であれば、太陽電池モジュールの出力特性への影響は少ない。また、ガラスの機械的強度を高めるために熱処理により強化ガラスを得ることができるが、熱処理無しのフロート板ガラスを用いてもよい。また、ガラスの受光面側に反射を抑えるために反射防止のコーティングをしても良い。
[受光面(表面)側の封止材(9)]
本発明の積層体を用いた太陽電池モジュールにおいて、好適に用いることができる受光面側の封止材(9)としては、公知の太陽電池用の封止材シートを使用でき、例えば、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)、オレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられるが、本発明における封止材・裏側保護基材用部材1の一体品における封止材(2)との密着性から、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)やオレフィン系樹脂が好ましい。エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)としては、例えばサンビック株式会社製の型番fastcure PV−45FR00Sがあげられる。また、受光面側の封止材シートの厚みに関しては、太陽電池セル(10)を外部環境から保護する役目からも400μm以上が好ましく、費用面から450μm〜800μmがさらに好ましい。
[太陽電池セル(10)]
本発明の積層体を用いた太陽電池モジュールの一例における太陽電池セル(10)としては、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、アモルファスシリコン型、化合物型など多岐に渡るが、本発明の太陽電池モジュールの製造方法が適用しやすい単結晶シリコン型、多結晶シリコン型が好ましい。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[特性の評価方法]
(1)経済性評価
実施例および比較例の太陽電池モジュール用積層体の製造、ならびに太陽電池モジュールの製造において、経済性を確認した。
経済性は、上記製造における工程の数を基本指標(工程数が少ないほど、経済性が高い)とし、さらに工程数が同じものについては、太陽電池モジュール用積層体の製造工程と太陽電池モジュールの製造工程の製造装置異同によって判断した。
(2)融点測定
実施例及び比較例に使用される非受光面側の封止材の各層、裏側保護基材用部材1(オレフィン層1と2)の各層について、JIS K 7121(1987年)に準拠し、株式会社島津製作所製 型番DSC−60を用いて測定した。

[共通使用材料](下記各種材料の頭に付したアルファベットは、別紙の表1のアルファベットと対応する。)
A.表側保護基材
厚み3.2mm、波長350〜1400nmの全光線透過率が90%以上である白板熱処理ガラスを使用した。
B.受光面側封止材
受光面側の封止材シートとして、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)(サンビック株式会社製の型番fastcure PV−45FR00S 厚み450μm)を使用した。
C.セル
太陽電池セルとして、6インチ-180μm厚みのシリコン多結晶セル SOLARTECH ENERGY CORPORATION製 型番M−156−3を、ストリングス方向2枚×2列(計4枚)を用いた。配線は、公知のセル自動配線装置にて、タブを3本並列にして接続した。
F.裏側保護基材用部材2
裏側保護基材用部材2として、厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム 東レ株式会社製 型番X10Sを用い、E.一体品と接する側の面に、下記計算式で定めたコロナ処理定数が20となるようにコロナ処理を施した。
コロナ処理定数=出力(W)/加工速度(m/分)×コロナ電極幅(m)
(実施例1)
[太陽電池モジュールの構成]
受光面側から、A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/E一体品/F裏側保護基材用部材2(EとFが、本発明の太陽電池モジュール用積層体となる。)
[太陽電池モジュールの製造方法]
[工程1:共押出工程]
工程1について、封止材として、オレフィン樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、住友化学株式会社製の型番スミカセン−L GA401(融点127℃)を用い、裏側保護基材用部材1として、オレフィン樹脂であるエチレンとプロピレンの共重合樹脂(EPC:thylene−ropylene−opolymer)、住友化学株式会社製の型番ノーブレンFL6412(融点142℃)を用いた。
前記、封止材と裏側保護基材用部材1との一体品作成は、Tダイによる共押出装置により、封止材を250μmの厚みで裏側保護基材用部材1を200μmの厚みで共押出した。押出幅は、400mmで実施した。
[工程2:真空ラミネート工程]
E一体品(裏側保護基材用部材1側が裏側保護基材用部材2に向くよう配置)/F裏側保護基材用部材2(コロナ処理面が一体品に向くように配置)を、この順序に重ねて、真空ラミネート装置により、後述する方法にて、圧着し、太陽電池モジュール用積層体を製造した。
具体的な製造方法としては、太陽電池モジュールを製造するものと同じ真空ラミネート装置を用い、予め160℃に加熱された加熱板の上に、E一体品、及び、F裏側保護基材用部材2をこの順に積層して、静置する。
しかる後、真空ラミネート装置の上筐体を閉じて密閉し、下筐体に取り付けられた排気管から排気装置で空間部の空気を排気するとともに、同時に上筐体に取り付けられた給排気管からもゴム製ダイアフラムと上筐体とで形成する空間部の空気を排気し、2カ所の空間部を減圧状態とする。この状態を4分間保持した後、給排気管から空気を導入して、2カ所の空間部の圧力差(大気圧)によりゴム製ダイアフラムを積層体に押し当て加圧する。かかる加圧状態は、16分間保持し、太陽電池モジュール用積層体を製造した。
[太陽電池モジュール工程:真空ラミネート工程]
A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/太陽電池モジュール用積層体(封止材側がセルに向くよう配置)を、この順序に重ねて、真空ラミネート装置により、後述する方法にて、圧着し、太陽電池モジュールを製造した。
具体的な製造方法としては、真空ラミネート装置を用い、予め160℃に加熱された加熱板の上に、A表側保護基材(ガラス:厚み3.2mm)、B受光面側の封止材、Cセル、太陽電池モジュール用積層体をこの順に積層して、静置する。
しかる後、真空ラミネート装置の上筐体を閉じて密閉し、下筐体に取り付けられた排気管から排気装置で空間部の空気を排気するとともに、同時に上筐体に取り付けられた給排気管からもゴム製ダイアフラムと上筐体とで形成する空間部の空気を排気し、2カ所の空間部を減圧状態とする。この状態を4分間保持した後、給排気管から空気を導入して、2カ所の空間部の圧力差(大気圧)によりゴム製ダイアフラムを積層体に押し当て加圧する。かかる加圧状態は、16分間保持し、太陽電池モジュールを製造した。
[製造工程数]
上記工程1、2、太陽電池モジュール工程の計3工程となる。
また、工程2と太陽電池モジュール工程は、同じ真空ラミネート装置を使用している。

(実施例2)
[太陽電池モジュールの構成]
受光面側から、A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/E一体品/F裏側保護基材用部材2(EとFが、本発明の太陽電池モジュール用積層体となる。)
[太陽電池モジュールの製造方法]
[工程1:共押出工程]
工程1について、封止材として、オレフィン樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、住友化学株式会社製の型番スミカセン−L GA401(融点127℃)を用い、裏側保護基材用部材1として、オレフィン層2は、オレフィン樹脂であるエチレンとプロピレンの共重合樹脂(EPC)、住友化学株式会社製の型番ノーブレンFL6412(融点142℃)を用い、オレフィン層1は、接着性樹脂として、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体である住友化学株式会社製の型番ボンドファーストE(融点103℃)を単独で用いた。
なお、上記各原料の融点は、層の融点の測定方法と同様に、JIS K 7121(1987年)に準拠し、株式会社島津製作所製 型番DSC−60を用いて測定した。以下同様である。
前記、封止材と裏側保護基材用部材1(オレフィン層1および2)との一体品作成は、Tダイによる共押出装置により、封止材を250μmの厚みで裏側保護基材用部材1を200μm(オレフィン層1が50μm、オレフィン層2が150μm)の厚みで共押出した。押出幅は、400mmで実施した。
[工程2:真空ラミネート工程]
E一体品(裏側保護基材用部材1のオレフィン層1側が裏側保護基材用部材2に向くよう配置)/F裏側保護基材用部材2(コロナ処理面がE一体品に向くように配置)を、この順序に重ねて、真空ラミネート装置により、実施例1と同様の方法にて、圧着し、太陽電池モジュール用積層体を製造した。なお、ここで使用された真空ラミネート装置は、太陽電池モジュールを製造するものと同じ真空ラミネート装置である。
[太陽電池モジュール工程:真空ラミネート工程]
A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/太陽電池モジュール用積層体(封止材側がセルに向くよう配置)を、この順序に重ねて、真空ラミネート装置により、実施例1と同様の方法にて、圧着し、太陽電池モジュールを製造した。
[製造工程数]
上記工程1、2、太陽電池モジュール工程の計3工程となる。
また、工程2と太陽電池モジュール工程は、同じ真空ラミネート装置を使用している。

(比較例1)
[太陽電池モジュールの構成]
受光面側から、A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/D封止材/E一体品(オレフィン層2側がD封止材に向くよう配置)/F裏側保護基材用部材2(コロナ処理面がE一体品に向くように配置)
[太陽電池モジュールの製造方法]
[工程1:押出コーティング工程]
本比較例におけるE一体品は、封止材を含まない系であり、本比較例における工程1は、F裏側保護基材用部材2のコロナ処理面に、E一体品(裏側保護基材用部材1)を押出コーティングする工程である。
なお、D封止材は、別に押出製造されるもので、ここでは、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)(サンビック株式会社製の型番fastcure PV−45FR00S 厚み450μm、融点70℃)を使用した。
裏側保護基材用部材1として、オレフィン層2は、オレフィン樹脂であるエチレンとプロピレンの共重合樹脂(EPC)、住友化学株式会社製の型番ノーブレンFL6412(融点142℃)を用い、オレフィン層1は、接着性樹脂として、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体である住友化学株式会社製の型番ボンドファーストE(融点103℃)を単独で用いた。
前記、裏側保護基材用部材1(オレフィン層1および2)のオレフィン層1とF裏側保護基材用部材2が接するように、F裏側保護基材用部材2のコロナ処理面に裏側保護基材用部材1を押出コーティングした。
なお、押出コーティング樹脂として、裏側保護基材用部材1を200μm(オレフィン層1が50μm、オレフィン層2が150μm)の厚みで押出コーティングした。押出コーティング幅は、400mmで実施した。
[太陽電池モジュール工程:真空ラミネート工程]
A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/D封止材/工程1で製造した押出コーティング品(オレフィン層2側がD封止材に向くよう配置)を、この順序に重ねて、真空ラミネート装置により、実施例1と同様の方法にて、圧着し、太陽電池モジュールを製造した。
[製造工程数]
上記D封止材押出工程、工程1、太陽電池モジュール工程の計3工程となる。
また、前記3工程の中で、同じ製造装置はない。

(比較例2)
[太陽電池モジュールの構成]
受光面側から、A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/D封止材/E一体品(オレフィン層2側がD封止材に向くよう配置)/F裏側保護基材用部材2(コロナ処理面がE一体品に向くように配置)
[太陽電池モジュールの製造方法]
本比較例におけるE一体品は、封止材を含まない系で、D封止材は、別に押出製造されるもので、ここでは、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)(サンビック株式会社製の型番fastcure PV−45FR00S 厚み450μm、融点70℃)を使用した。
また、こちらも別に押出製造されるもので、裏側保護基材用部材1として、オレフィン層1と2を事前に共押出したフィルムを使用した。前記の共押出フィルム(裏側保護基材用部材1)は、オレフィン層1が50μm、オレフィン層2が150μmになるように共押出し作成した。
裏側保護基材用部材1として、オレフィン層2は、オレフィン樹脂であるエチレンとプロピレンの共重合樹脂(EPC)、住友化学株式会社製の型番ノーブレンFL6412(融点142℃)を用い、オレフィン層1は、接着性樹脂として、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体である住友化学株式会社製の型番ボンドファーストE(融点103℃)を単独で用いた。
[工程1]
本比較例における工程1は、F裏側保護基材用部材2のコロナ処理面に、接着剤を塗工し、事前に作成した共押出フィルムである、E一体品(裏側保護基材用部材1)をオレフィン層1が接着剤面に向くようにドライラミネートする工程である。
F裏側保護基材用部材2のコロナ処理面に塗工する接着剤は、ポリエステルポリウレタンポリオールなどの主剤とイソシアネート系の硬化剤を使用し、E一体品(裏側保護基材用部材1)とF裏側保護基材用部材2をドライラミネートした。ドライラミネート幅は、400mmで実施した。
[太陽電池モジュール工程:真空ラミネート工程]
A表側保護基材/B受光面側封止材/Cセル/D封止材/工程1で製造したドライラミネート品(オレフィン層2側がD封止材に向くよう配置)を、この順序に重ねて、真空ラミネート装置により、実施例1と同様の方法にて、圧着し、太陽電池モジュールを製造した。
[製造工程数]
上記D封止材押出工程、E裏側保護基材用部材1押出工程、工程1、太陽電池モジュール工程の計4工程となる。
また、前記4工程の中で、同じ製造装置はない。
Figure 2015023089
(実施例と、比較例の比較)
実施例と比較例との比較より、実施例は、製造工程数が3で、且つ積層体を製造する工程2と太陽電池モジュール工程は、同じ真空ラミネート装置を使用している。これは、つまり工程2と太陽電池モジュール工程が同一の場所で実施可能となることが示唆され、経済的に相当有利なものとなる。
一方、比較例1は、製造工程数が3で、実施例と同じ工程数であるものの、前記3工程の中で、同じ製造装置はない。
さらに、比較例2は、製造工程数が4で、前記4工程の中で、同じ製造装置はない。
1 一体品
2 封止材
3 裏側保護基材用部材1
4 裏側保護基材用部材2
5 オレフィン層2
6 オレフィン層1
7 一体品
8 表側保護基材
9 受光面側の封止材
10 セル
11 圧着前の太陽電池モジュール
12 圧着前の太陽電池モジュール
13 共押出装置
14 Tダイ
15 ニップロール
16 キャストロール
17 剥離ロール
18 真空ラミネート装置
19 加熱板
20 上筐体
21 下筐体
22 排気管
23 空間部
24 給排気管
25 ゴム製ダイアフラム
26 空間部
27 内壁面
28 裏側保護基材
29 太陽電池モジュール用積層体(工程2を終える前の積層体)
30 太陽電池モジュール用積層体(工程2を終えた後の積層体)

Claims (6)

  1. 封止材と裏側保護基材とを積層した、太陽電池モジュール用積層体の製造方法であって、
    封止材と裏側保護基材用部材1とを積層して、封止材・裏側保護基材用部材1の一体品(以下、単に一体品という)を製造する工程1を有し、
    続いて、一体品、及び、裏側保護基材用部材2を、この順序に重ねて、圧着する工程2を有することを特徴とする、太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
  2. 前記工程1における封止材と裏側保護基材用部材1との積層が、共押出により行われることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
  3. 裏側保護基材用部材1が、オレフィン樹脂を主成分とする層を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
  4. 裏側保護基材用部材1が、オレフィン樹脂を主成分とする層を2層有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
  5. 裏側保護基材用部材1中の、裏側保護基材用部材2と接する側の面を構成する層が、オレフィン樹脂を主成分とする層(以下、オレフィン層1という)であって、
    オレフィン層1が、接着性を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
  6. 封止材が、オレフィン樹脂を主成分とすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池モジュール用積層体の製造方法。
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