JP2015022796A - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】「チョイ乗り」モードで使用するアイドリングストップ車に適用しうる、十分な充電受入性、及び耐久性(寿命特性)を併せ持った鉛蓄電池を提供する。
【解決手段】複数の正極板及び負極板がセパレータを介して積層された極板群が、電解液と共にセル室に収容された鉛蓄電池であって、正極板は、アンチモンを含有しない鉛または鉛合金からなる正極格子と、正極格子に充填された正極活物質とを備え、負極板は、アンチモンを含有しない鉛または鉛合金からなる負極格子と、負極格子の表面に形成されたアンチモンを含有する鉛合金からなる表面層と、負極格子に充填された負極活物質とを備え、電解液の液面は少なくとも極板群の最上部よりも上にあり、正極格子の耳部と負極格子の耳部とを、それぞれキャストオン方式により、アンチモンを含まない鉛または鉛合金からなるストラップで集合させた。
【選択図】図2

Description

本発明は、アイドリングストップ車に使用される鉛蓄電池に関する。
アイドリングストップ車は、停車中にエンジンを停止することで燃費を向上することができる。しかしながら、鉛蓄電池は、アイドリングストップ中に、エアコンやファンなどの全ての電力を供給するため、鉛蓄電池は充電不足になりやすい。そのため、鉛蓄電池は、充電不足を解消するために、短時間でより多くの充電ができる、高い充電受入性が要求される。また、アイドリングストップ車は、頻繁にエンジンのオン・オフを繰り返すため、放電によって生成された硫酸鉛を、充電によって二酸化鉛と鉛とに回復する間もなく、次の放電が行われるため、鉛蓄電池の寿命が低下しやすくなる。そのため、鉛蓄電池は、寿命の低下を解消するために、高い耐久性も併せ要求される。
鉛蓄電池の充電受入性を向上させるために、特許文献1には、電解液にアルミニウムイオンを含有させた鉛蓄電池が記載されている。アルミニウムイオンは、放電時に、正極及び負極に生成される硫酸鉛の結晶の粗大化を抑制する効果を有し、これにより、鉛蓄電池の充電受入性能を向上させることができる。
また、鉛蓄電池の耐久性を向上させるために、特許文献2には、アンチモンを含まない負極格子の表面に、アンチモンを含む鉛合金層を設けた鉛蓄電池が記載されている。アンチモンを含む鉛合金層は、負極板を効率的に充電回復させる効果を有し、これにより、鉛蓄電池の耐久性を向上させることができる。
また、特許文献3には、アンチモンを含まない負極格子に、アンチモンを添加した負極活物質を充填し、かつ、正極活物質に対する負極活物質の質量比を、0.7〜1.3の範囲にした鉛蓄電池が記載されている。負極活物質に添加されたアンチモンは、負極の水素過電圧を低下させる効果を有し、これにより、負極活物質の充電受入性を向上させることができる。さらに、正極活物質に対する負極活物質の質量比を、0.7〜1.3の範囲にすることにより、鉛蓄電池が過放電されたときに、負極活物質からアンチモンが電解液に溶出し、負極耳に析出するのを抑制でき、これにより、負極耳の腐食を抑制することができる。
特開2006−4636号公報 特開2006−156371号公報 特開2006−114417号公報
アイドリングストップ車に使用される鉛蓄電池は、充電不足になりやすい。そのため、鉛蓄電池の過放電を防止する目的で、アイドリングストップ車には、充電状態(SOC)が所定値(例えば60%)以下になると鉛蓄電池を放電させないフェールセーフ機構が設けられている場合がある。
図1は、アイドリングストップ車において、鉛蓄電池の放電と充電を繰り返したときの充電状態(SOC)を模式的に示したグラフである。図1に示した折れ線グラフは、車が停止中に鉛蓄電池が放電されて、SOCが低下し、再び、車が走行して鉛蓄電池が充電されて、SOCが回復され、これが繰り返されるパターンを示したものである。
鉛蓄電池の充電受入性が高ければ、車の走行中に、鉛蓄電池はSOCが約100%まで回復するため、図1中の折れ線グラフAに示すように、アイドリングストップ車を長く走行させても、鉛蓄電池の充放電を繰り返すことができる。
しかしながら、鉛蓄電池の充電受入性が高くないと、図1中の折れ線グラフBに示すように、走行中に充電が十分にできず、SOCが100%まで回復しない状態で、車が停止すると、放電によるSOCの低下が大きくなる。このような充放電が繰り返されると、SOCが徐々に下がり続けることになる。この場合、アイドリングストップ車にフェールセーフ機構が設けられていると、SOCが所定値(例えば60%)以下になった時点で、フェールセーフ機構が働き、放電がストップする事態が生じる。
特に、1回の走行距離が短い車の乗り方(以下、「チョイ乗り」という)をする場合、走行中の充電が十分にできず、SOCが100%まで回復しないため、フェールセーフ機構が頻繁に作動する事態を招く。さらに、週末しか「チョイ乗り」をしないような場合には、停車中の自己放電や暗電流によるSOCの低下がさらに進むため、フェールセーフ機構が作動する事態がより顕著になる。しかしながら、従来、このような「チョイ乗り」モードで使用するアイドリングストップ車にも適用しうる、十分な充電受入性、及び耐久性(寿命特性)を併せ持った鉛蓄電池はなかった。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたもので、その主な目的は、「チョイ乗り」モードで使用するアイドリングストップ車に適用しうる、十分な充電受入性、及び耐久性(寿命特性)を併せ持った鉛蓄電池を提供することにある。
本発明に係る鉛蓄電池は、複数の正極板及び負極板がセパレータを介して積層された極板群が、電解液と共にセル室に収容されており、正極板は、アンチモンを含有しない鉛または鉛合金からなる正極格子と、正極格子に充填された正極活物質とを備え、負極板は、アンチモンを含有しない鉛または鉛合金からなる負極格子と、負極格子の表面に形成されたアンチモンを含有する鉛合金からなる表面層と、負極格子に充填された負極活物質とを備え、電解液の液面は少なくとも極板群の最上部よりも上にあり、正極格子の耳部と、負極格子の耳部とを、それぞれキャストオン方式により、アンチモンを含まない鉛または鉛合金からなるストラップで集合させたことを特徴とする。
あるいは本発明に係る鉛蓄電池は、複数の正極板及び負極板がセパレータを介して積層された極板群が、電解液と共にセル室に収容されており、正極板は、鉛または鉛合金からなる正極格子と、正極格子に充填された正極活物質とを備え、負極板は、鉛または鉛合金からなる負極格子と、負極格子に充填された負極活物質とを備え、負極板は極板群の少なくとも片側に配置されており、負極板は袋状のセパレータに収容されており、電解液の液面は少なくとも極板群の最上部よりも上にあり、正極格子の耳部と、負極格子の耳部とを、それぞれキャストオン方式により、アンチモンを含まない鉛または鉛合金からなるストラップで集合させたことを特徴とする。
ある好的な実施形態において、少なくとも極板群の両側に配置された負極板において、セパレータの内側に、負極板とセパレータとの間に一定の隙間を形成する複数のリブが設けられている。
本発明によれば、「チョイ乗り」モードで使用するアイドリングストップ車に適用しうる、十分な充電受入性、及び耐久性(寿命特性)を併せ持った鉛蓄電池を提供することができる。
アイドリングストップ車における鉛蓄電池の放電と充電を繰り返したときの充電状態(SOC)を模式的に示したグラフ 本発明の一実施形態における鉛蓄電池の構成を模式的に示した概観図 セル室に収容された極板群の構成を示した断面図 従来の形態における鉛蓄電池の構成を模式的に示した概観図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、他の実施形態との組み合わせも可能である。
図2は、本発明の一実施形態における鉛蓄電池1の構成を模式的に示した概観図である。鉛蓄電池1は、複数の正極板2及び負極板3がセパレータ4を介して積層された極板群5が、電解液と共にセル室6に収容されている。
ここで、正極板2は、正極格子と、正極格子に充填された正極活物質とを備え、負極板3は、負極格子と、負極格子に充填された負極活物質とを備えている。なお、本実施形態における正極格子及び負極格子は、共に、鉛または鉛合金からなる。
複数の正極板2は、正極格子の耳部9同士が正極ストラップ7によって、互いに並列接続されており、複数の負極板3は、負極格子の耳部10同士が負極ストラップ8によって、互いに並列接続されている。さらに、各セル室6内に収容された複数の極板群5は、接続体11によって直列接続されている。両端のセル室6における正極ストラップ7及び負極ストラップ8には、それぞれ極柱12が溶接されており、各極柱は、蓋14に配設された端子13に溶接されている。
本実施形態はアイドリングストップ車に適用しうる、電解液が豊富な鉛蓄電池1(換言すれば、電解液の液面が少なくとも極板群5の最上部よりも上にある鉛蓄電池1)であり、詳細な実施形態は2つに大別できる。その各々を説明する前に、2つの実施形態に共通な特徴について、先に説明する。
本実施形態に共通な特徴とは、正極格子の耳部9を集合させる正極ストラップ7と、負極格子の耳部10を集合させる負極ストラップ8とが、それぞれアンチモンを含まない鉛または鉛合金を用いてキャストオン方式により構成されたことである。
セル室6内の同極性の極板を並列接続しつつ、隣り合うセル室6間を直列接続する工法には、耳部9(耳部10)の一部を溶融させて正極ストラップ7(負極ストラップ8)と接合させるバーニング方式と、正極ストラップ7(負極ストラップ8)の鋳型に溶融した鉛または鉛合金を注いで耳部9(耳部10)を浸漬させることで接合させるキャストオン方式(以下、COSと称する)の2つがある。COSはバーニング方式よりも鉛を多く用いる(鉛蓄電池が重くなる)という課題はあるものの、比較的容易に耳部9(耳部10)を集合させ一体化させることができる。さらにバーニング方式では、融点が低い鉛または鉛合金からなる部材に直接に炎を浴びせるため、接合時にこれら部材が溶断しないように、正極ストラップ7(負極ストラップ8)と接続体11とを、屈曲箇所が多くなるように接続せざるを得ない。しかしCOSでは、正極ストラップ7(負極ストラップ8)と接続体11とを同時に鋳造できるので、これらの接続における屈曲箇所は相対的に少なくなる上に、接続箇所の断面積も大きくできる。その結果、この箇所での電気抵抗が小さくなり、相対的に充電受入性が向上する。
そしてこの正極ストラップ7及び負極ストラップ8を、アンチモンを含まない鉛または鉛合金を用いて構成することで、電解液による腐食を抑制できるので、耐久性(寿命特性)が向上する。
(実施形態1)
実施形態1では、正極格子及び負極格子は、共に、アンチモン(Sb)を含有しない鉛または鉛合金からなり、例えば、Pb−Ca合金、Pb−Sn合金、Pb−Sn−Ca合金からなる。そして負極格子の表面には、アンチモンを含有する鉛合金からなる表面層(不図示)が形成されている。アンチモンを含む鉛合金は、水素過電圧を下げる効果を有し、これにより、耐久性を高めつつ、鉛蓄電池1の充電受入性を向上させることができる。なお、表面層は、アンチモンの含有量が1.0〜5.0質量%のPb−Sb系合金からなることが好ましい。
(実施形態2)
図3に示すように実施形態2では、負極板3は、極板群5の少なくとも片側に配置されており、かつ、負極板3は、袋状のセパレータ4に収容されており、セパレータ4の内側には、負極板3とセパレータ4との間に一定の隙間を形成する複数のリブ15が設けられていることが好ましい。これにより、極板群5の両側に配置された負極板3にも、電解液が回り込むことができるため、鉛蓄電池1の充電受入性がさらに向上し、「チョイ乗り」モードで使用するアイドリングストップ車に適用しても、フェールセーフ機構の作動をより効果的に抑制することができる。
なお、少なくとも極板群5の両側に配置された負極板3を収容するセパレータ4に複数のリブ15が設けられていれば、上記効果を向上しうるが、勿論、全ての負極板3を収容するセパレータ4に、複数のリブ15を設けておいても構わない。また、鉛蓄電池1が1つのセル室6しか有さない場合には、鉛蓄電池1の電槽が当該セル室6を兼ねていてもよい。
以下、本発明の実施例を挙げて、本発明の構成及び効果をさらに説明する。なお、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
(1)鉛蓄電池の作製
本実施例で作製した鉛蓄電池1は、JISD5301に規定するD23Lタイプの大きさの液式鉛蓄電池である。各セル室6には、7枚の正極板2と8枚の負極板3とが、セパレータ4を介して積層された形で収容されている。
正極板2は、酸化鉛粉を硫酸と精製水とで混練してペーストを作成し、これをカルシウム系鉛合金の組成からなるエキスパンド格子に充填して作製した。
負極板3は、酸化鉛粉に対し、有機添加剤等を添加して、硫酸と精製水とで混練してペーストを作成し、これをカルシウム系鉛合金の組成からなるエキスパンド格子に充填して作製した。
作製した正極板2及び負極板3を熟成乾燥した後、ポリエチレンのセパレータ4を介して対峙させ、7枚の正極板2と8枚の負極板3とがセパレータ4を介して積層された極板群5を作製した。この極板群5を、6つに仕切られたセル室6にそれぞれ収容し、6つのセルを直接接続した鉛蓄電池1を作製した。
この鉛蓄電池1に、密度が1.28g/cm3の希硫酸からなる電解液を、液面が極板群5の最上部よりも上となるように入れ、電槽化成を行って、12V48Ahの鉛蓄電池1を得た。
(2)鉛蓄電池の特性評価
(2−1)寿命特性の評価
作製した鉛蓄電池に対して、アイドリングストップを想定した充放電を繰り返して、鉛蓄電池の寿命特性の評価を行った。
寿命特性の試験は、電池工業会規格(SBA S 0101)にほぼ準拠した、下記に示す条件で行った。なお、環境温度は、25℃±2℃で行った。
(A)放電電流45Aで、59秒間放電した後、300Aで、1秒放電する。
(B)その後、14.2Vの充電電圧(制限電流100A)で、60秒間充電する。
(C)(A)、(B)の充放電を1サイクルとして、3600サイクル毎に48時間放置した後、再びサイクルを開始する。
上記のサイクルを繰り返し、放電電圧が7.2V未満になったときのサイクル数を、寿命特性とした。なお、上記試験において、補水は、30000サイクルまで行わなかった。
(2−2)「チョイ乗り」モードの特性評価
作製した鉛蓄電池1に対して、「チョイ乗り」モードを想定した充放電を繰り返して、鉛蓄電池の「チョイ乗り」モードの特性評価を行った。なお、環境温度は、25℃±2℃で行った。
(A)9.6Aにて2.5時間放電し24時間放置する。
(B)放電電流20Aで、40秒間放電する。
(C)14.2Vの充電電圧(制限電流50A)で、60秒間充電する。
(D)(B)、(C)の充放電を18回繰り返した後、放電電流20mAで、83.5時間放電する。
(E)(B)〜(D)の充放電を1サイクルとして、20サイクル繰り返す。
上記の20サイクル後の鉛蓄電池の充電状態(SOC)を測定して、この値を、「チョイ乗り」モードの特性とした。
(電池1)
Pb−4質量%Snからなる鉛合金の溶湯に、正極格子の耳部9を集合させたものを付けて冷却することで、接続体11あるいは極柱12と一体化された正極ストラップ7を鋳造した。一方、Pb−4質量%Snからなる鉛合金の溶湯に、負極格子の耳部10を集合させたものを付けて冷却することで、接続体11あるいは極柱12と一体化された負極ストラップ8を鋳造した。そして図2に示すように、屈曲箇所が少ない態様で隣り合うセル室6の異極性同士を接続した。
また、正極格子はPb−1.6Sn−0.1Caのエキスパンド格子として表面層を設けず、負極格子はPb−1.2Sn−0.1Caのエキスパンド格子としてPb−3質量%Sb箔からなる表面層を設けた。
さらに、リブ15を有するポリエチレンの袋状のセパレータ4に、リブ15が負極板3の側となるように負極板3を収容し、正極板2と交互に重ねた。
(電池2)
電池1に対し、負極格子に表面層を設けなかったこと以外は、電池1と同様に鉛蓄電池1を構成した。
(電池3)
電池2に対し、リブ15が正極板2の側となるようにポリエチレンの袋状のセパレータ4に負極板3を収容したこと以外は、電池1と同様に鉛蓄電池1を構成した。
(電池4)
電池1に対し、板状のセパレータ4を介して正極板2と負極板3とを積層したこと以外は、電池1と同様に鉛蓄電池1を構成した。
(電池5)
電池1に対し、正極ストラップ7及び負極ストラップ8をPb−2.5質量%Sbからなる鉛合金で構成したこと以外は、電池1と同様に鉛蓄電池1を構成した。
(電池6)
電池1に対し、図4に示すように正極ストラップ7及び負極ストラップ8の構成をCOSに変えてバーニング方式とし、屈曲箇所が多い態様で隣り合うセル室6の異極性同士を接続したこと以外は、電池1と同様に鉛蓄電池1を構成した。
(電池7)
電池4に対し、負極格子に表面層を設けなかったこと以外は、電池1と同様に鉛蓄電池1を構成した。
これら各電池の寿命特性、及び「チョイ乗り」モードの特性を評価した。(表1)は、各特性の評価結果を示した表である。
Figure 2015022796
(表1)に示すように、正極ストラップ7及び負極ストラップ10をCOSによりSbを含まない鉛合金で構成し、かつ下記(a)(b)のうち少なくとも1つを採用した電池1〜4では、寿命特性が39600回以上で、「チョイ乗り」モード特性を示すSOCが77%以上であることが分かる。
(a)負極格子の表面に、Sbを含有する鉛合金からなる表面層を設ける。
(b)負極板3を極板群5の少なくとも片側に配置し、かつ負極板3を袋状のセパレータ4に収容する。
これらのいずれかを満たす鉛蓄電池は、アイドリングストップ車を「チョイ乗り」モードで使用しても、十分な寿命特性を維持しつつ、フェールセーフ機構の作動を抑制することができる。特に、上記(a)(b)のいずれも満たし、かつリブ15が負極板3の側となるようにした電池1は、寿命特性が50400回で、「チョイ乗り」モード特性を示すSOCが81%で、共に優れ、「チョイ乗り」モードでアイドリングストップ車を使用する場合に、好適な性能を有する。
これに対して、正極ストラップ7及び負極ストラップ10をCOSによりSbを含む鉛合金で構成した電池5は、「チョイ乗り」モード特性を示すSOCは82%であるが、寿命特性が28800回と低くなっている。これは、正極ストラップ7及び負極ストラップ8(特に負極ストラップ8)が電解液によって腐食が進行したためと考えられる。
また、正極ストラップ7及び負極ストラップ8の構成をCOSに変えてバーニング方式とした電池6は、寿命特性は50400回であるが、「チョイ乗り」モード特性を示すSOCが72%と低くなっている。これは、バーニング方式としたことで、隣り合うセル室6の正極ストラップ7と負極ストラップ8とを繋ぐ電流経路が屈曲箇所の多い態様となることで、電気抵抗が増して充電受入性が低下したためと考えられる。
一方、正極ストラップ7及び負極ストラップ10をCOSによりSbを含まない鉛合金で構成したものの、上記(a)(b)のいずれも採用しなかった電池7は、寿命特性が36000回とやや低い上に、「チョイ乗り」モード特性を示すSOCが73%と低くなっている。これは、アンチモンを含む鉛合金(表面層)が有する水素過電圧を下げる効果が発揮されないために耐久性や充電受入性が芳しくない上に、セパレータ4に収容された負極板3が極板群5の少なくとも片側に配置される(すなわち、最外側の負極板3の外側の少なくとも一方にもセパレータ4が配置される)ことにより電解液が回り込んで充電受入性が向上するという効果も発揮されなかったためと考えられる。
なお、電池2と電池3との比較から、負極板3(少なくとも最外側の負極板3)に電解液を回り込ませて充電受入性を向上させるには、極板群5の少なくとも片側に配置された負極板3において、リブ15が負極板3の側となるようにすることが好ましいことがわかる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん、種々の改変が可能である。
本発明は、アイドリングストップ車に使用される鉛蓄電池に有用である。
1 鉛蓄電池
2 正極板
3 負極板
4 セパレータ
5 極板群
6 セル室
7 正極ストラップ
8 負極ストラップ
9、10 耳部
11 接続体
12 極柱
13 端子
14 蓋
15 リブ

Claims (3)

  1. 複数の正極板及び負極板がセパレータを介して積層された極板群が、電解液と共にセル室に収容された鉛蓄電池であって、
    前記正極板は、アンチモンを含有しない鉛または鉛合金からなる正極格子と、該正極格子に充填された正極活物質とを備え、
    前記負極板は、アンチモンを含有しない鉛または鉛合金からなる負極格子と、該負極格子の表面に形成されたアンチモンを含有する鉛合金からなる表面層と、前記負極格子に充填された負極活物質とを備え、
    前記電解液の液面は、少なくとも前記極板群の最上部よりも上にあり、
    前記正極格子の耳部と、前記負極格子の耳部とを、それぞれキャストオン方式により、アンチモンを含まない鉛または鉛合金からなるストラップで集合させた、鉛蓄電池。
  2. 複数の正極板及び負極板がセパレータを介して積層された極板群が、電解液と共にセル室に収容された鉛蓄電池であって、
    前記正極板は、鉛または鉛合金からなる正極格子と、該正極格子に充填された正極活物質とを備え、
    前記負極板は、鉛または鉛合金からなる負極格子と、該負極格子に充填された負極活物質とを備え、
    前記負極板は、前記極板群の少なくとも片側に配置されており、
    前記負極板は、袋状の前記セパレータに収容されており、
    前記電解液の液面は、少なくとも前記極板群の最上部よりも上にあり、
    前記正極格子の耳部と、前記負極格子の耳部とを、それぞれキャストオン方式により、アンチモンを含まない鉛または鉛合金からなるストラップで集合させた、鉛蓄電池。
  3. 少なくとも前記極板群の両側に配置された負極板において、前記セパレータの内側に、前記負極板と前記セパレータとの間に一定の隙間を形成する複数のリブが設けられている、請求項2に記載の鉛蓄電池。
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