JP2015022168A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着装置の加圧部材のニップ部の圧力むらにより、無端ベルトに働く寄り力を調整して、記録媒体の寄りや蛇行等の搬送不良を防止することができるようにする。【解決手段】本発明の定着装置は、現像剤画像が形成された記録媒体を加熱及び加圧して現像剤画像を記録媒体に定着させる定着装置において、加熱部材と、回動可能な無端ベルトと、加圧ローラと、加圧ローラと対向して配設されており、加熱部材により加熱された回動可能な無端ベルトを挟んで加圧ローラに対して押圧して、搬送される記録媒体を加圧する加圧部材と、接触する無端ベルトの内周面側で揺動して、加圧ローラと加圧部材との接触部に進入する無端ベルトの進入角度を変化させる補助ローラとを備えることを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来の電子写真記録装置等で使用される定着装置は、記録媒体上の現像剤画像を加熱及び加圧して定着させる装置である(特許文献1参照)。この定着装置は、加熱されて回転駆動される無端状の定着ベルトと、その定着ベルトを張架する張架部材とを備えている。定着ベルト内には、駆動源と接続され回動する定着ローラ、加圧部材としての加圧パッド、及び、定着ベルトの搬送ガイド部材が配設されている。加圧パッドは、定着ベルトをその内周面から外周面方向へ加圧する。搬送ガイド部材は、定着ベルトの内周面に接触して、定着ベルトの回転方向を案内する。定着ベルトの外周面には、定着ベルトを挟んで定着ローラと加圧パッドを加圧ローラにより圧接することでニップ部を形成しており、このニップ部を記録媒体が通過することにより定着を行うという構成である。
しかしながら、従来の定着装置の構成において、加圧パッドを用いたニップ部の圧力には、圧力むら(特に加圧パッドの長手方向の圧力むら)があり、その圧力むらによって定着ベルト回動時の摩擦力むらが生じ、摩擦力むらによって定着ベルトに寄り力が働き、寄りや蛇行の搬送不良を引き起こすという問題があった。
そのため、定着装置の加圧部材のニップ部の圧力むらにより、無端ベルトに働く寄り力を調整して、記録媒体の寄りや蛇行等の搬送不良を防止することができる定着装置及び画像形成装置が求められている。
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、現像剤画像が形成された記録媒体を加熱及び加圧して現像剤画像を記録媒体に定着させる定着装置において、(1)加熱部材と、(2)回動可能な無端ベルトと、(3)加圧ローラと、(4)加圧ローラと対向して配設されており、加熱部材により加熱された回動可能な無端ベルトを挟んで加圧ローラに対して押圧して、搬送される記録媒体を加圧する加圧部材と、(5)接触する無端ベルトの内周面側で揺動して、加圧ローラと加圧部材との接触部に進入する無端ベルトの進入角度を変化させる補助ローラとを備えることを特徴とする定着装置である。
第2の本発明は、現像剤画像を記録媒体上に形成し、定着装置が加熱及び加圧して現像剤画像を記録媒体に定着させて画像を形成する画像形成装置において、定着装置が、(1)加熱部材と、(2)回動可能な無端ベルトと、(3)加圧ローラと、(4)加圧ローラと対向して配設されており、加熱部材により加熱された回動可能な無端ベルトを挟んで加圧ローラに対して押圧して、搬送される記録媒体を加圧する加圧部材と、(5)接触する無端ベルトの内周面側で揺動して、加圧ローラと加圧部材との接触部に進入する無端ベルトの進入角度を変化させる補助ローラとを備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、定着装置の加圧部材のニップ部の圧力むらにより、無端ベルトに働く寄り力を調整して、記録媒体の寄りや蛇行等の搬送不良を防止することができる。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明の定着装置及び画像形成装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下では、本発明の定着装置及び画像形成装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施形態は、例えば、電子写真プリンタに本発明を適用する場合の実施形態を例示するが、本発明の画像形成装置は電子写真プリンタに限定されるものではない。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態の画像形成装置10の内部構成を示す内部構成図である。図1において、第1の実施形態の画像形成装置10は、記録媒体カセット2、記録媒体搬送部3a、3b、3c、3d、現像剤像形成部4、露光装置としての発光ダイオードヘッド(以下、LEDヘッド)5、定着装置100、記録媒体反転ユニット6を有する。
図1は、第1の実施形態の画像形成装置10の内部構成を示す内部構成図である。図1において、第1の実施形態の画像形成装置10は、記録媒体カセット2、記録媒体搬送部3a、3b、3c、3d、現像剤像形成部4、露光装置としての発光ダイオードヘッド(以下、LEDヘッド)5、定着装置100、記録媒体反転ユニット6を有する。
記録媒体カセット2は、例えば用紙等の記録媒体1を収納するものである。記録媒体カセット2は、例えば画像形成装置10の下部に着脱自在に設けられている。記録媒体カセット2に収納されている記録媒体1は画像形成時に繰り出され、画像形成装置10内部に設けられている搬送路上を図1の矢印方向に搬送される。ここで、記録媒体カセット2を上流側とし、媒体排出側を下流側とすると、記録媒体1は上流側から下流側に向けて搬送される。
記録媒体搬送部3a、3b、3c、3dは、例えば記録媒体1を搬送する搬送ローラ対であり、上流側の記録媒体カセット2から下流側に向けて、記録媒体搬送部3a、3b、3c、3dが順に配設されている。
記録媒体搬送部3bと3cとの間には、上流から順に、現像剤画像形成部4と、この下流側に位置する定着装置100とが設けられている。また、現像剤画像形成部4に隣接して、露光装置としてのLEDヘッド5が設けられている。
LEDヘッド5は、印刷データに基づく印刷光を現像剤画像形成部4に出射して露光するものである。なお、この実施形態では、露光装置としてLEDヘッド5を例示するが、露光装置はLEDヘッドに限定されるものではない。既存の画像形成装置に利用される露光装置を広く適用することができる。
現像剤画像形成部4は、LEDヘッド5により露光された露光部に現像剤(例えばトナーなど)を吸着させて得た像を記録媒体1上に転写し、記録媒体1上に現像剤画像1t(図2参照)を形成するものである。現像剤画像形成部4により現像剤画像が形成された記録媒体1は、その下流に配設された定着装置100に搬送される。
定着装置100は、記録媒体1上に付着した現像剤画像1tを加熱及び加圧によって記録媒体1上に定着させるものである。定着装置100は、記録媒体1上で現像剤画像1tを定着させた後、下流の記録媒体搬送部3cに記録媒体1を搬送させて排出させるものである。
なお、図1に例示する画像形成装置10は、片面印刷、両面印刷の両方に対応可能なものである場合を例示している。そのため、画像形成装置10は記録媒体反転ユニット6を有するが、記録媒体反転ユニット6は必須構成ではない。なお、本発明に係る画像形成装置は、片面印刷、両面印刷のいずれか又は両方に対応可能である。
片面印刷を行う場合、記録媒体1は、そのまま記録媒体搬送部3dに送られ、画像形成装置10の外に排出される。両面印刷を行う場合、記録媒体1は記録媒体反転ユニット6に送られ、記録媒体反転ユニット6が記録媒体1の面を反転させ、すなわち現像剤画像1t形成面が裏面になるように反転され、記録媒体1が記録媒体搬送部3aに送られる。そして、再び前述した現像剤画像1t形成の工程を経た後に、記録媒体1は記録媒体搬送部3dに送られ、画像形成装置10の外に記録媒体1が排出される。なお、画像形成装置10内には、内部機構を制御するための図示しない印刷制御部が設けられている。
図2は、第1の実施形態に係る定着装置100の側面から長手方向を見たときの定着装置100の主要部材を示す構造図である。図2において、定着装置100の右側が搬送路の上流側であり、左側が搬送路の下流側である。現像剤画像1tが付着した記録媒体1は、図2の右側から左側の方向(矢印C)に搬送される。
図2において、第1の実施形態に係る定着装置100は、定着ローラ102及び加圧パッド103と加圧ローラ107との間のニップ部Nにおいて、回動可能な加熱された定着ベルト1と搬送された記録媒体1とを接触させ、記録媒体1上の現像剤画像1tを加圧及び加熱して記録媒体1に定着させる。
図2において、第1の実施形態に係る定着装置100は、主要部材として、無端ベルトである定着ベルト101、定着ローラ102、加圧部材としての加圧パッド103、補助ローラ104、搬送ガイド部材としてのガイド部材105、熱拡散部材106、加圧ローラ107、面状ヒータ108、金属板109、弾性体110、軸受保持部材112を有する。
ここで、張架部材は、定着ベルト101に対して内側から外側に力を加えて定着ベルト101を張架させるものである。図2の場合、定着ベルト101の内側に配設されている、弾性体110からの弾性力を受けて定着ベルト101に力を加える加圧パッド103及び熱拡散部材106、定着ローラ102、補助ローラ104、ガイド部材105が、張架部材として機能している。
定着ベルト101の内周面に接する定着ローラ102が、例えばモータ等の駆動源から回転力を受けて、定着ベルト101を矢印Rb方向に回動させる。また、加圧ローラ107は、定着ベルト101を挟んで定着ローラ102の回動に従動して、矢印Rp方向に回動する。
無端ベルトである定着ベルト101の内側には、前述の定着ローラ102と、定着ベルト101における矢印Rbの回転方向に対して、定着ローラ102の上流側に配置される加圧パッド103と、加圧パッド103の上流側に配置される補助ローラ104と、補助ローラ104の上流側に配置される定着ベルト101の回動を規制及び案内する部材としてのガイド部材105と、ガイド部材105の上流側に配置される定着ベルト101を張架すると共に熱源の熱を定着ベルト101に拡散させながら伝熱するための熱拡散部材106とが配設されている。
定着ベルト101の外周面には、加圧ローラ107が配設されている。加圧ローラ107は、定着ベルト101を挟んで、定着ローラ102及び加圧パッド103と対向する位置に配設されている。
加圧ローラ107は、図示しない弾性体(例えば圧縮ばね等)により、定着ベルト101を挟んで、加圧パッド103と定着ローラ102に対向するように押圧されており、定着ベルト101により従動する。加圧ローラ107は、定着ベルト101を挟んで、定着ローラ102及び加圧パッド103と当接する当接範囲(ニップ部)Nを形成している。このニップ部Nを記録媒体1が通過することで、記録媒体1上の現像剤画像1tが加圧及び加熱を受けて記録媒体1に定着し、記録媒体1が定着装置100の下流へと搬送される。加圧ローラ107の内部には、ローラ表面の温度上昇を加速させるために、例えばハロゲンヒータ等の熱源を有していてもよい。加圧ローラ107は、例えば、アルミニウム、鉄等の金属製芯金の外周に、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性体層と、フッ素系樹脂からなる表面離型層とが形成されるようにしても良い。
定着ベルト101は、無端ベルトであり、その内周面で接する定着ローラ102から回転力を受けて矢印Rbの方向に回動するものである。定着ベルト101は、その内周面を、熱拡散部材106、定着ローラ102、補助ローラ104、加圧パッド103、ガイド部材105により張架されている。定着ベルト101は、例えば、ポリイミド等の耐熱樹脂、又はニッケル、ステンレス等の金属からなる基体上に、シリコーンゴム等からなる弾性層が形成され、更にその弾性層の表面に、記録媒体1及び現像剤画像1tと圧接した際の離型性、耐熱性に優れた材料、例えばフッ素系樹脂等を用いた表面離型層が被膜されるようにしても良い。
定着ローラ102は、その回転軸が軸受されており、軸受を介して回転自在に保持されており、例えばモータ等の駆動源から回転力を受けて回転するものである。定着ローラ102は、定着ベルト101を挟んで加圧ローラ107が押し付けられおり、定着ベルト101及び加圧ローラ107を従動させる。定着ローラ102は、例えば、アルミニウム、鉄等の金属製芯金の外周に、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性体層と、フッ素系樹脂からなる表面離型層とが形成されるようにしても良い。
熱拡散部材106は、定着ベルト101を張架すると共に、定着ベルト101に熱を伝導するものである。熱拡散部材106は、定着ベルト101の回動を安定にするために、定着ベルト101の接触面が例えば円弧状としても良い。熱拡散部材106は、熱拡散部材106自体を過熱するための面状ヒータ108が当接されており、更に面状ヒータ108には金属板109が当接している。金属板109は弾性体110(例えば圧縮ばね等)が当接しており、弾性体110から弾性力を受けている。これにより、熱拡散部材106は、定着ベルト101の内側から外側に向けて力を与えることで定着ベルト101を張架すると共に、面状ヒータ108からの熱を定着ベルト101に伝える。熱拡散部材106と金属板109は、例えば、アルミニウム、銅等の熱伝導性、加工性の高い金属、又はそれらを主成分とする合金、あるいは耐熱性、剛性の高い鉄、鉄系の合金類、ステンレス等で構成されている。なお、熱拡散部材106と面状ヒータ108との間には、熱伝導牲を高め、導電性を持たせるために、例えば、導電性のグリース、例えばシリコングリース、フルオロエーテルグリース等が充填されていてもよい。また、熱拡散部材106と定着ベルト101の接動面には、摺動性を高めるために、例えば、フッ素系の樹脂コーティング等を形成していてもよい。面状ヒータ108は、電流を流すことで発熱する発熱体であり、平面形状であることが望ましい。面状ヒータ108は、例えば、セラミックヒータ、ステンレスヒータ等が用いられる。面状ヒータ108の基材としてステンレス(SUS430)等の基体上に、電気絶縁層として薄くガラス膜を介して銀等による抵抗発熱体が形成され、その抵抗発熱体の端部に、銀等の化学的に安定で電気抵抗の低い金属やタングステン等の高融点金属によって電極が形成され、その上に、ガラス、あるいはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、FEP(パーフルオロエチレン・プロペンコポリマー)等の代表的なフッ素系樹脂による保護層で保護されたものが用いられる。
ガイド部材105は、定着ベルト101の内周面と接しており、回動する定着ベルト101の回動を規制及び案内をするものである。ガイド部材105は、定着ベルト101の回動を安定的に案内するため、定着ベルト101との接触面が円弧状の形状としても良い。また、ガイド部材105は、フレーム等により固定されるようにしても良い。ガイド部材105は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PAI(ポリアミドイド)、PI(ポリイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、LCP(液晶ポリマ)等の高い耐熱性樹脂や、それらの耐熱性樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料で構成されている。なお、定着ベルト101の接触面には、摺動性を高めるために、フッ素系の樹脂や摺動性の高いグレードの耐熱性樹脂が形成されていてもよい。
加圧パッド103は、加圧ローラ107に対向するように弾性体110(例えば圧縮ばね等)によって、定着ベルト101を挟んで加圧ローラ107に押し付けられている。加圧パッド103は、例えば、アルミニウム、鉄等の金属製の基材に、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性体層が一体化されて形成され、更にその弾性体層における定着ベルト101と対向する面に、例えばフッ素系材料やガラス繊維のシート等を用いた表面摩擦抵抗が低い表層が形成されている。
補助ローラ104は、定着ベルト101の内周面と接触し、定着ベルト101を張架するものである。また、補助ローラ104は、回動可能なのであり、回動する定着ベルト101に従動する。さらに、補助ローラ104は、無端ベルトである定着ベルト101の内側において、加圧パッド103とガイド部材105との間に配設されており、ニップ部Nの上流側接触点(すなわち、加圧パッド103と加圧ローラ107との上流側の接触点)とガイド部材105との間を移動する。
つまり、補助ローラ104は、加圧パッド103とガイド部材105の間に定着ベルト101を張架するために配設され、補助ローラ104が揺動することにより、補助ローラ104と定着ベルト101との接触位置(以下では、張架位置ともいう。)が移動して、定着ベルト101のニップ部Nへの進入角度を変化させるものである。
図3は、第1の実施形態に係る補助ローラ104の一方の端部周辺の構造を説明する説明図である。図3は、補助ローラ104の揺動機構の一例を例示する。
なお、補助ローラ104は、少なくとも一方の端部が図3に例示するような構造であれば良い。また補助ローラ104の両軸の端部が図3に例示する構造であっても良い。
図3において、補助ローラ104の回転軸の端部は軸受111に保持されており、補助ローラ104の回転軸は、軸受111を中心に回転自在に保持されている。また、軸受111は、軸受保持部材112を介してフレーム113に保持されている。
すなわち、補助ローラ104は、その回転軸が軸受111を介して回転自在に保持されており、更に軸受111は、別の軸受保持部材112を介してフレーム113に保持されている。
軸受保持部材112は、フレーム113にて回転自在に保持されている。軸受保持部材112は、例えば円筒形状部を有しており、フレーム113に保持されて回動可能なものである。例えば、軸保持部材112は、偏心軸受を適用することができる。軸受保持部材112は、自身の回転中心(点)とは異なる位置に軸受111を保持する。そのため、軸受111に保持されて回動する補助ローラ104の回転中心と、フレーム113に保持されて回転する軸受保持部材112の回転中心とが異なる。
図4は、第1の実施形態に係る定着装置100の回転部材である定着ローラ102、加圧ローラ107及び補助ローラ104の回転中心を示す図である。
図4において、定着ローラ102の回転中心は図4の点102aであり、加圧ローラ107の回転中心は図4の点107aである。
これに対して、補助ローラ104は、補助ローラ104の回転軸の回転中心が点104aとなり、軸受保持部材112の回転中心が点112aとなる。すなわち、補助ローラ104の回転軸を、軸受111を介して軸受保持部材112で保持することにより、補助ローラ104の回転中心と軸受保持部材112の回転中心とを一致せず、軸受保持部材112の回転により、軸受保持部材112の回転中心を中心として、補助ローラ104の回転軸を保持する軸受111は移動可能となる。
図5は、図4のM1部分の拡大図である。ここでは、補助ローラ104の回転中心104aと軸受保持部材112の回転中心112aとの間の軸間距離Eとする場合、軸受保持部材112の回転により、軸受保持部材112が保持する軸受111の回転中心111aは、図5に示すよう移動軌跡T104を移動可能となる。
つまり、補助ローラ104が移動することにより、定着ベルト101の内周面と接している補助ローラ104の接触位置(張架位置)が移動することになる。この補助ローラ104の張架位置の移動が、後述するように、ニップ部Nにおける定着ベルト101の進入角度が変わるため、加圧パッド103の押圧力を調整することができる。
ここで、補助ローラ104が過大な力で定着ベルト101を張架してしまうと、定着ベルト101の張力が大きくなりすぎてしまい、定着ベルト101を回動する定着ローラ102等の負荷が大きくなってしまう。そこで、定着ベルト101の張力をほぼ一定とした状態で、補助ローラ104を移動させて、加圧パッド103の押圧力を調整する。
なお、補助ローラ104は、例えば、アルミニウム、鉄等の金属製芯金の外周に、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性体層と、フッ素系樹脂からなる表面離型層とが形成することができる。
また、軸受保持部材112は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PAI(ポリアミドイド)、PI(ポリイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、LCP(液晶ポリマ)等の高い耐熱性樹脂や、それらの耐熱性樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料で構成することができる。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の定着装置100における補助ローラ104の動作を説明する。
次に、第1の実施形態の定着装置100における補助ローラ104の動作を説明する。
まず、補助ローラ104による定着ベルト101の張架位置の移動によって、ニップ部Nにおいて加圧パッド103の押圧力を調整する動作を、図面を用いて説明する。
図6は、第1の実施形態に係る補助ローラ104による定着ベルト101の張架位置の関係と、定着ベルト101の張力との関係を説明する説明図である。
図6では、説明便宜上、図5に対応する補助ローラ104や定着ベルト101等の部材の位置や、定着ベルト101と各部材との間の接触点等を、仮想の線や点で抽象化して図示している。
図6において、補助ローラ104の定着ベルト101の張架位置は、軸受保持部材112の回転中心と軸受111の回転中心とを通る直線と、定着ベルト101との交点とし、点P1とする。ガイド部材105と定着ベルト101とが分離する位置を点P2とし、定着ベルト101が加圧パッド103へ進入する位置を点P3とする。点P1と点P3の2点間の定着ベルト101の外周長をL1とし、点P1と点P2の2点間の定着ベルト101の外周長をL2とする。定着ベルト101の加圧パッド103への進入角度θは、外周長L1と、点P3を通る図6に示すX方向の直線のなす角度とする。
定着ベルト101の張力Tと、定着ベルト101の張力Tの影響を受けて点P3に作用する力を考える。加圧パッド103は、定着ベルト101を挟んで加圧ローラ107と対向しており、加圧パッド103は加圧ローラ107への押圧によってニップ部Nが形成されている。特に、ニップ部Nの上流側の部分は、定着ベルト101の張力Tの影響を受けて、加圧パッド103から加圧ローラ107への押圧力Fに対して逆向きに働く力(以下、対向力f)が作用する。点P3に作用する対向力fは、定着ベルトの張力Tとし、又、点P3における定着ベルト101の進入角度θとすると、f=Tsinθで求められる。
ここで、補助ローラ104が過大に外側に向けた力を加えて定着ベルト101を張架すると、定着ベルト101の張力が増大する。そうすると、定着ベルト101を回動させる定着ローラ102等の負荷が大きくなってしまう。そのため、定着ベルト101の張力を一定若しくはほぼ一定に保ったまま、補助ローラ104による定着ベルト101の張架位置を移動させることが望まれる。
図7は、第1の実施形態において、定着ベルト101の張力Tを一定に保ったまま、補助ローラ104による定着ベルト101の張架位置を移動させる軌跡と、実用的な軌跡の領域の一例を示す図である。
定着ベルト101の張力Tが一定に保持されることは、少なくとも、点P2と点P3との間の定着ベルト101の外周長が一定であるといえる。例えば、図6において、外周長L1と外周長L2との総和を一定として、補助ローラ104による張架位置(点P1)を移動させる場合、張架位置(点P1)は図7の軌跡T1で示される。
また、図7の理想軌跡T1から実用範囲の理想軌跡を抽出する。例えば次の3本の直線により囲まれる領域内にある軌跡T1が、実用範囲の理想軌跡といえる。まず、点P2と点P3の2点間の直線、次に、ガイド部材105の張架を有効にするために、離間位置である点P2を境界とする図7に示すY軸方向の直線、最後に、記録媒体1がニップ部Nに突入前に、現像剤画像1tが定着ベルト101に接触しないようにするために、図7に示すX軸方向の直線の3つである。
つまり、図7の点P2と点P3の点間の直線と、図7の点P2を通るY軸方向の直線と、図7の点P3を通るX軸方向の直線とで囲まれる領域内における軌跡T1が、実用範囲の理想軌跡となる。実用範囲の理想軌跡は、図7に示すように、円弧状の軌跡と近似することができる。
図8は、第1の実施形態において、補助ローラ104による張架位置を図7の実用範囲の理想軌跡に沿って移動させたときの加圧パッド103の押圧力への影響を説明する説明図である。
図8において、図7の実用範囲の理想軌跡をT10と示し、点P3に作用する加圧パッド103から加圧ローラ107への押圧力をF3とする。
図8において、補助ローラ104が加圧パッド103に近い側に移動し、補助ローラ104による張架位置が点P11の位置に移動した場合、加圧パッド103への定着ベルト101の進入角度はθ11となる。ここで、対向力fは、f=Tsinθであるから、進入角度θ11の場合、対向力f11はf11=Tsinθ11となる。対向力f11は、図8に示すように、点P3における押圧力F3と逆向きに作用する。
また、補助ローラ104がガイド部材105に近い側に移動し、補助ローラ104による張架位置が点P12の位置に移動した場合、加圧パッド103への定着ベルト101の進入角度はθ12となる。この場合、対向力f12はf12=Tsinθ12となり、点P3における押圧力F3と逆向きに作用する。
対向力f11とf12とを比べると、定着ベルト101の張力Tが一定の場合、進入角度θが大きいほど、対向力は大きくなる。
つまり、ニップ部Nの長手方向に亘って加圧パッド103の押圧力にむらがある場合、ニップ部Nの長手方向において加圧パッド103の押圧力が強い箇所に対しては、補助ローラ104をガイド部材105に近い側に移動させることで、進入角度θを大きくすることができ、対向力fを大きくすることができるため、その箇所の加圧パッド103の押圧力を小さくすることができる。逆に、ニップ部Nの長手方向において加圧パッド103の押圧力が弱い箇所に対しては、補助ローラ104を加圧パッド103に近い側に移動させることで、進入角度θを小さくすることができ、対向力fを小さくすることができるため、その箇所の加圧パッド103の押圧力を大きくすることができる。
また、実用範囲の理想軌跡T10は、円弧状に近似することができる。第1の実施形態に係る補助ローラ104は、その回転軸の軸受111の回転中心と、軸受保持部材112の回転中心との軸間距離Eにより、軸受保持部材112を回転させることにより、補助ローラ104の軸受111の回転中心を円弧状に軌跡させることができる。すなわち、軸受保持部材112の回転により補助ローラ104回転するが、実際は、移動する補助ローラ104がガイド部材105及び加圧パッド103に当たるため、円弧状の軌跡となる。
従って、軸受保持部材112を回転させることで、補助ローラ104による張架位置を理想軌跡T10に近似した軌跡で移動させることができる。この張架位置の移動により、定着ベルト101の加圧パッド103への進入角度が変化し、これにより加圧パッド103の加圧ローラ107への押圧力を調整することができる。
次に、第1の実施形態に係る軸受保持部材112を用いて、補助ローラ104による張架位置を移動させたときの、ニップ部Nの長手方向に亘る寄り力を調整する方法を説明する。
ここで、寄りとは、ニップ部Nの長手方向において他の箇所に比べて摩擦力が低くなってしまい、記録媒体1を正常に搬送することができず、搬送の遅れが生じることをいう。寄り力が生じた箇所で搬送の遅れが生じるため、搬送される記録媒体1は搬送方向に対して傾いて搬送されることになる。
図9は、第1の実施形態の補助ローラ104の張架位置の移動による調整前の状態を説明する説明図である。
図9では、補助ローラ104の両端部の構造を図3の構造とし、補助ローラ104が長手方向の両端において、軸受保持部材112で固定されており、補助ローラ104により張架位置が図9の点P1の位置にある場合を示す。定着ベルト101の進入角度θは、長手方向に亘って同じであり、θ1とする。加圧パッド103の押下力F3に対して対向力f1が逆向きに作用する。
図9に例示する状態で、ニップ部Nにおける加圧パッド103の押圧力は、図10に示すような分布となる。図10は、図9の状態でニップ部Nにおける加圧パッド103の押圧力の分布を示す図である。図10のニップ部Nにおける加圧パッド103の押圧力の分布の確認方法は、例えば、製造工程において、シート状の測定センサ(例えば圧力センサ)をニップ部Nの長手方向の全域に挟み、シート状の測定センサからの感知データを用いることで実現できる。従って、製造工程において、図10に例示するニップ部Nにおける加圧パッド103の押圧力の分布をリアルタイムに確認しながら、補助ローラ104の張架位置の調整を行うことができる。なお、図10に示す分布は、色が濃くなるほど加圧パッド103の押圧力が大きいことを示す。
図9に例示する状態の場合、図10に示すように、中央部から左端部にかけて押圧力は比較的高く、中央部から右端部にかけて押圧力が比較的低くなっている。このような状態の場合、中央部から右端部にかけて押圧力が低くなっているため、右端部付近の摩擦力も低くなり、右端部への寄り力が発生することになる。
図11は、第1の実施形態の補助ローラ104の張架位置の移動による調整後の状態を説明する説明図である。
図11において、T10は実用範囲での理想軌跡であり、T20は、軸受保持部材112を回転させることで、補助ローラ104による張架位置を理想軌跡T10に近似した軌跡である。
図11では、補助ローラ104の両端部の構造が図3の構造であり、補助ローラ104の端部が左右で異なる動きをしており、補助ローラ104が左右で異なる位置で張架している場合を示している。つまり、補助ローラ104の左端側の張架位置は点P1−Lの位置であり、右端側の張架位置は点P1−Rの位置である場合を示している。
左端側の進入角度をθ1−Lとし、右端側の進入角度をθ1−Rとする。このとき、左端側の対向力f1−Lが対向力f1より大きくなり、右端側の対向力f1−Rが対向力f1より小さくなる。
そのため、図11の状態で、ニップ部Nにおける加圧パッド103の押圧力は、図12に示すような分布となる。図12の調整後の押圧力の分布と、図10の調整前の押圧力の分布と比較すると、調整後の押圧力は、調整前の押圧量に比べて、中央部から左端部にかけて押圧力が低くなっており、中央部から右端部にかけて押圧力が高くなっている。このことから、調整後の加圧パッド103の押圧力の分布は、長手方向に亘ってむらが小さくなり、分布バランスが取れており、寄り力が抑えられた状態になっている。
図10や図12のニップ部Nにおける加圧パッド103の押圧力の分布を確認しながら、長手方向に亘って分布バランスがとれるように、補助ローラ104の張架位置を調整する。具体的には、図10や図12の加圧パッド103の押圧力の分布を確認しながら、図3の軸受保持部材112の円弧でない部分を工具(汎用工具又は専用工具)を用いて挟み、軸受111を回転させながら補助ローラの張架位置を調整する。そして、調整後は、軸受111の位置を接着により固定する。
また、補助ローラ104のいずれか一方の端部を図3の構造とするようにしても、一方の片側だけで調整することができ、摩擦力のバランスを変えることができる。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、定着ベルト101の内周面からの張力をほぼ一定のまま、定着ベルト101の加圧パッド103への進入角度を変化させ、押圧力を調整することができる。このため、定着ベルト101の内周面を過度に張架することにより起こる、定着ローラ102の駆動トルク負荷の増大を抑えながら、加圧パッド103の押圧力を調整でき、その調整によって押圧力のバランスむらが寄与して発生する定着ベルト101の長手方向の寄り力を調整することができる。
以上のように、第1の実施形態によれば、定着ベルト101の内周面からの張力をほぼ一定のまま、定着ベルト101の加圧パッド103への進入角度を変化させ、押圧力を調整することができる。このため、定着ベルト101の内周面を過度に張架することにより起こる、定着ローラ102の駆動トルク負荷の増大を抑えながら、加圧パッド103の押圧力を調整でき、その調整によって押圧力のバランスむらが寄与して発生する定着ベルト101の長手方向の寄り力を調整することができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明の定着装置及び画像形成装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
次に、本発明の定着装置及び画像形成装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第2の実施形態も、第1の実施形態と同様に、例えば、電子写真プリンタに本発明を適用する場合の実施形態を例示する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態は、定着装置における補助ローラの構造が第1の実施形態と異なる。そのため、第2の実施形態においても、図1を用いて、第2の実施形態の画像形成装置10を説明する。
第2の実施形態は、定着装置における補助ローラの構造が第1の実施形態と異なる。そのため、第2の実施形態においても、図1を用いて、第2の実施形態の画像形成装置10を説明する。
図13は、第2の実施形態に係る定着装置100の側面から長手方向を見たときの定着装置100の主要部材を示す構造図である。
図13において、第2の実施形態に係る定着装置100は、主要部材として、定着ベルト101、定着ローラ102、加圧パッド103、補助ローラ104、ガイド部材105、熱拡散部材106、加圧ローラ107、面状ヒータ108、金属板109、弾性体110、軸受保持部材112を有する。
図13において、第1の実施形態で説明した同一又は対応する構成要素(部材)については同一の符号を付している。また、ここでは重複説明を避けるため、第1の実施形態で説明した構成要素の詳細な説明は省略し、第2の実施形態に特有の構成要素の説明を中心に行う。
第2の実施形態に係る補助ローラ104は、その端部の構造が、第1の実施形態と異なる。
図14は、第2の実施形態に係る補助ローラ104の端部周辺の構造を説明する説明図である。図14は、補助ローラ104の揺動機構の一例を例示する。図15は、図13のM2部分の拡大図である。
図14に示すように、第2の実施形態の補助ローラ104は、その回転軸が軸受111によって保持されており、更に軸受111は、保持部材としての軸受保持部材114によって保持されている。この軸受保持部材114は、円筒形状の本体部と、その本体部の側面の対向する位置に2個の羽部とを有してなる。
軸受保持部材114は、フレーム115の外側(補助ローラ104がない側)から、円筒形状の本体部を、フレーム115に設けられた長孔115hに通し、フレーム115を介して軸受111を保持する。
軸受保持部材114は、その本体部が長孔115hに嵌ることで、その本体部が長孔115hの壁に沿って移動可能となる。すなわち、フレーム115の長孔115hは揺動ガイド部の一例であり、保持部材としての軸受保持部材114の動きをガイドするものである。つまり軸受保持部材114が長孔115hに沿って移動することが可能であるため、補助ローラ104も移動可能となる。
なお、この実施形態では、揺動ガイド部がフレーム115に設けられた長孔115hである場合を例示するが、軸受保持部材114をガイドすることができるのであれば、揺動ガイド部は、フレーム114に孔を設けるのではなく、図14の長孔115の長軸の下半分のみの円弧状のガイド部をフレーム114の端部に設けるようにしても良い。
フレーム115の長孔115は、図13に示すように、ニップ部Nの進入部から右肩上がりとなるように傾斜している。すなわち、長孔115hは、図13に示すように、ニップ部Nの進入部から搬送路の上流側に向けて位置が高くなるように傾斜している。
図15では、回転部材である補助ローラ104の回転中心104aと、軸受保持部材114に保持されている軸受111の回転中心111aの長孔115hにおける移動軌跡T104aとを示す。
上述したように、軸受保持部材114は長孔115hの壁に沿って移動可能である。そのため軸受保持部材114に保持されている軸受111も、図15の軌跡T104aのように移動する。この軸受111が軌跡T104で移動可能となることで、補助ローラ104による定着ベルト101の張架位置は移動する。
軸受111の軌跡T104が、第1の実施形態で説明した実用範囲の理想軌跡T10に沿う軌跡となっている。つまり、長孔115hの壁に沿って移動可能な軸受保持部材114により保持される軸受111の軌跡T104が、実用範囲の理想軌跡T10と近似するように、フレーム115に長孔115hを設ける。
また、軸受保持部材114の羽部に孔114pを有し、羽部の孔114pとフレーム115の孔115pとをネジ等で留めるようにしても良い。これにより、長孔115hの壁に沿って移動可能な軸受保持部材114を任意の位置で固定することができる。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態の定着装置100における補助ローラ104の動作を説明する。
次に、第2の実施形態の定着装置100における補助ローラ104の動作を説明する。
図16は、第2の実施形態に係る補助ローラ104による定着ベルト101の張架位置の関係と、定着ベルト101の張力との関係を説明する説明図である。
図16では、説明便宜上、補助ローラ104や定着ベルト101等の部材の位置や、定着ベルト101と各部材との間の接触点等を、仮想の線や点で抽象化して図示している。
図16において、補助ローラ104による定着ベルト101の張架位置は、点104aから補助ローラ101の張架方向に伸ばした線と、補助ローラ104と定着ベルト101との接触位置との交点であり、点P21とする。ガイド部材105の定着ベルト101の離間する位置を点P2とし、定着ベルト101が加圧パッド103へ進入する位置を点P3とする。点P21と点P3の2点間の定着ベルト101の外周長をL1とし、点P1と点P2の2点間の定着ベルト101の外周長をL2とする。定着ベルト101の加圧パッド103への進入角度θは、外周長L1と、点P3を通る図中に示すX方向の直線のなす角度とする。
図17は、第2の実施形態に係る補助ローラ104の張架位置の移動軌跡を説明する説明図である。図17に示すように、第2の実施形態に係る補助ローラ104の張架位置点P21は、移動軌跡T30に沿って移動する。
ここで、移動軌跡T30は、第1の実施形態で説明した実用範囲の理想軌跡T10に沿った軌跡である。つまり、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した実用範囲の理想軌跡T10に沿った軌跡を張架位置が辿るように、長孔115hを設ける。これにより、定着ベルト101の張力Tを一定に保ったまま、加圧パッド103の押圧力を調整することができる。
長孔115hを移動する軸受保持部材114の移動軌跡T104aは、理想軌跡T10と同様の曲線を描くため、点P21の移動軌跡T30も理想軌跡T10に沿う。つまり、移動軌跡T104aに沿って移動する補助ローラ104は、その軌跡104aを移動するため、定着ベルト101の張力を一定に保つことができる。押圧力と対向力とを用いた寄り力の調整は、第1の実施形態と同様なので省略する。
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態は、理想軌跡に沿った張架を可能にしており、第1の実施形態に比べて、移動範囲も長く、加圧パッド103のニップ部の押圧力のバランスを調整できる範囲が増しているため、定着ベルトの張力を一定に保ったまま、寄り力の調整力の向上が期待できる。
以上のように、第2の実施形態は、理想軌跡に沿った張架を可能にしており、第1の実施形態に比べて、移動範囲も長く、加圧パッド103のニップ部の押圧力のバランスを調整できる範囲が増しているため、定着ベルトの張力を一定に保ったまま、寄り力の調整力の向上が期待できる。
(C)他の実施形態
上述した第1及び第2の実施形態においても、本発明の種々の変形実施形態を説明したが、本発明は、他の実施形態も適用することができる。
上述した第1及び第2の実施形態においても、本発明の種々の変形実施形態を説明したが、本発明は、他の実施形態も適用することができる。
(C−1)上述した第1及び第2の実施形態では、本発明の画像形成装置として、電子写真プリンタを例に挙げて説明したが、本発明の画像形成装置は、これに限定されるものではなく、ファクシミリ、複写機、プリンタ、複合機等に利用することができる。
(C−2)第1及び第2の実施形態の補助ローラ104の端部構造(揺動機構)は、図3及び図14の構造に限定されるものではない。補助ローラ104が移動可能であり、補助ローラ104が揺動することにより、補助ローラ104による定着ベルトの張架位置が、実用範囲の理想軌跡に沿って移動できるようにする構造であれば種々の構造を広く適用できる。例えば、第1の実施形態では、補助ローラ104の回転軸の端部が偏心軸受部とする場合を例示したが、各端部に、1個又は複数個のクラッチ部材の先端に回転軸を保持することで、補助ローラ104の回転軸の回転中心と、クラッチ部材の回転中心とを離間させることができる。揺動機構はこのような構造であっても良い。
10…画像形成装置、4…現像剤画像形成部、5…LEDヘッド、
100…定着装置、101…定着ベルト、102…定着ローラ、103…加圧パッド、104…補助ローラ、105…ガイド部材、106…熱拡散部材、107…加圧ローラ、108…面状ヒータ、109…金属板、110…弾性体。
100…定着装置、101…定着ベルト、102…定着ローラ、103…加圧パッド、104…補助ローラ、105…ガイド部材、106…熱拡散部材、107…加圧ローラ、108…面状ヒータ、109…金属板、110…弾性体。
Claims (9)
- 現像剤画像が形成された記録媒体を加熱及び加圧して前記現像剤画像を記録媒体に定着させる定着装置において、
加熱部材と、
回動可能な無端ベルトと、
加圧ローラと、
前記加圧ローラと対向して配設されており、前記加熱部材により加熱された回動可能な無端ベルトを挟んで前記加圧ローラに対して押圧して、搬送される前記記録媒体を加圧する加圧部材と、
接触する前記無端ベルトの内周面側で揺動して、前記加圧ローラと前記加圧部材との接触部に進入する前記無端ベルトの進入角度を変化させる補助ローラと
を備えることを特徴とする定着装置。 - 回動する前記無端ベルトの回動方向に対して、前記加圧ローラと前記加圧部材との接触部の上流側に配設されて、回動する前記無端ベルトを案内するガイド部材を備え、
前記補助ローラが、前記加圧部材と前記ガイド部材との間に配設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記補助ローラの軸方向に垂直な面における前記補助ローラの前記無端ベルトの内周面に接する位置の軌跡が円弧状となるように、前記補助ローラが揺動するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記補助ローラが、両端部又はいずれか一方の端部に、揺動機構を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置。
- 前記補助ローラの前記揺動機構が、
前記補助ローラの回転軸を保持する軸受部と、
自身の回転中心から離間した位置で前記軸受部を保持する軸受保持部と
を有することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。 - 前記補助ローラの前記揺動機構が、
前記補助ローラの回転軸の端部を保持する保持部材と、
移動する前記保持部材をガイドする揺動ガイド部と
を有することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。 - 前記補助ローラが、前記接触部に進入する前記無端ベルトの張力を略一定に保った状態で、前記無端ベルトの進入角度を変化させるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の定着装置。
- 前記無端ベルト及び前記ガイド部材の分離点と前記無端ベルト及び前記補助ローラの接触点との間の当該無端ベルトの第1の外周長と、前記無端ベルト及び前記補助ローラの接触点と前記接触部への前記無端ベルトの進入点との間の当該無端ベルトの第2の外周長との総和が略一定となるように、
前記補助ローラが、前記無端ベルトの進入角度を変化させるものであることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の定着装置。 - 現像剤画像を記録媒体上に形成し、定着装置が加熱及び加圧して前記現像剤画像を記録媒体に定着させて画像を形成する画像形成装置において、
前記定着装置が、
加熱部材と、
回動可能な無端ベルトと、
加圧ローラと、
前記加圧ローラと対向して配設されており、前記加熱部材により加熱された回動可能な無端ベルトを挟んで前記加圧ローラに対して押圧して、搬送される前記記録媒体を加圧する加圧部材と、
接触する前記無端ベルトの内周面側で揺動して、前記加圧ローラと前記加圧部材との接触部に進入する前記無端ベルトの進入角度を変化させる補助ローラと
を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013150664A JP2015022168A (ja) | 2013-07-19 | 2013-07-19 | 定着装置及び画像形成装置 |
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JP2013150664A JP2015022168A (ja) | 2013-07-19 | 2013-07-19 | 定着装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019211596A (ja) * | 2018-06-04 | 2019-12-12 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
-
2013
- 2013-07-19 JP JP2013150664A patent/JP2015022168A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP7200505B2 (ja) | 2018-06-04 | 2023-01-10 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
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