JP2015021116A - 粘着剤層付きマイクロレンズフイルム - Google Patents

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Abstract

【課題】光の取り出し効率を上げるとともに、取り出した光の角度依存性を小さくして、発光素子を斜め方向から見ても均一な白色光が得られ、かつ、耐久性試験にも耐えられる特性を有する粘着剤層を設けた粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを提供すること。【解決手段】粘着剤層3と、マイクロレンズフイルム4とを備える粘着剤層付きマイクロレンズフイルムであって、該粘着剤層が、アクリルポリマー、および該アクリルポリマー100重量部に対して、粒径が0.5〜3μmのスチレン系の光拡散粒子20〜40重量部を含有する粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層である、粘着剤層付きマイクロレンズフイルム。【選択図】図2

Description

本発明は、粘着剤層と、マイクロレンズフイルムとを備える粘着剤層付きマイクロレンズフイルムに関する。さらに、本発明は、発光素子として有機EL素子やLEDなどに本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを装着した照明装置に関する。
照明装置や画像表示装置のバックライトなどは、光が均一かつ効率よく出射されることが求められ、発光素子の光出射面にプリズム形状やレンズ形状を設けたりする工夫がなされたり、拡散フイルムやマイクロレンズフイルムを光出射面に装着する方法が提案されている。一般に、マイクロレンズフイルム(あるいはマイクロレンズアレイ)は、直径が10〜300μmの円形状で、突出高さが0.5〜150μm程度の凸レンズ(マイクロレンズ)を、透明基材フイルム上に2次元平面的に複数配置したものである。このようなフイルムを発光素子に装着する際、光出射面との界面の光の乱反射を防止するため、また装着時の作業性向上のために、粘着剤を用いて装着する方法が考案されている。
例えば、特許文献1では、粘着剤層に無着色粒子を分散させて光拡散率が10%以内となるように粘着剤層を形成し、取り出し効率を上げようとの試みがなされている。
しかしながら、このような方法で発光素子からの光の取り出し効率は大きく改善されるが、発光素子の正面輝度は増加しても、斜め方向から見ると色目が変化して、必ずしも均一な白色光にはならないという問題点が存在している。
また、特許文献2では、光拡散粒子として2μmのシリコーン微粒子を含有したアクリル系粘着剤が開示されている。光取り出し効率は向上し、耐久性、リワーク性などは改善するが、光拡散粒子としてシリコーン微粒子を用いた場合は、依然として斜め方向から見ると色目が変化し、均一な白色光を得ることが難しい。
特開2008−243803号公報 特開2010−205506号公報
上記の従来技術により、粘着剤層に光拡散粒子を含有させることで光取り出し効率を向上させることは可能となったが、出射光を斜め方向から見た場合に色目が変化し、均一な白色光を得ることが難しいという問題点がある。また、粘着剤層に光拡散剤を添加すると、接着力が低下したり、高温高湿での耐久試験時に浮いたり剥がれたりするという問題が発生する場合が多かった。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、上述したような光の取り出し効率を上げるとともに、取り出した光の角度依存性を小さくして、発光素子を斜め方向から見ても均一な白色光が得られ、かつ、耐久性試験にも耐えられる特性を有する粘着剤層を設けた粘着剤層付きマイクロレンズフイルムおよびそれを装着した照明装置に関する。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、粘着剤層と、マイクロレンズフイルムとを備える粘着剤層付きマイクロレンズフイルムであって、
該粘着剤層が、アクリルポリマー、および該アクリルポリマー100重量部に対して、粒径が0.5〜3μmのスチレン系の光拡散粒子20〜40重量部を含有する粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層である、粘着剤層付きマイクロレンズフイルム、に関する。
前記アクリルポリマーは、イソシアネート基と反応する官能基を有するアクリルポリマーであることが好ましく、前記粘着剤組成物は、前記アクリルポリマー100重量部に対して、脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤0.1〜3.0重量部を含有することが好ましい。
前記粘着剤層付きマイクロレンズフイルムにおいて、前記粘着剤層のヘイズは88%以上、全光線透過率は95%以下であることが好ましい。
前記マイクロレンズフイルムは、アクリル系樹脂である直径10〜40μmの半球状のマイクロレンズが設けられたフイルムであり得る。
また本発明は、発光素子に前記粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを装着した照明装置に関する。
本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムは、発光素子に貼り付けた場合、発光素子からの光を効率良く取り出し、かつ角度依存性が少なく、光を均一に出射することができる。光を均一に出射できることにより、斜めから目視しても白色光として観察される。
さらに、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズにおける粘着剤層は、発光素子からの浮きや発泡なども観察されず、発光素子への貼り付けミスなどによるリワーク性にも優れる。
また、発光素子として有機EL素子やLEDなどに本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを装着した照明装置は、斜め方向から目視しても白色光として観察される効果があり、さらには省エネルギーの面からも有効である。
マイクロレンズの電子顕微鏡(SEM)写真である。左側は、マイクロレンズを正面から撮影した写真であり、右側は、マイクロレンズを斜めから撮影した写真である。 本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムの一態様を示す断面図である。
本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムは、図2に示すように、粘着剤層3と、マイクロレンズフイルム4とを備えるものである。前記粘着剤層は、アクリルポリマー、およびスチレン系の光拡散粒子を含有する粘着剤組成物を架橋してなるものである。
本発明で用いられるアクリルポリマーは、例えば、平均炭素数が4以上のアルキル基を有するアクリルエステルの単量体を主骨格として、架橋剤と反応する単量体および必要に応じて他の単量体を含有するポリマーを主材料とするものである。
平均炭素数が4以上のアルキル基を有するアクリルエステルとしては、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、イソアミルアクリレート、2エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソミリスチルアクリレートなどが具体的に挙げられる。これらのアクリルエステルは、単独で使用して単独重合体としても良いし、2種以上を併用した共重合体としても良い。
架橋剤と反応する単量体としては、例えばイソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と反応するものとして、不飽和カルボン酸や水酸基を有する単量体などが好ましい。
不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などが挙げられ、特にアクリル酸とメタクリル酸が好ましく用いられる。
水酸基を有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
他の単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレートなどの官能基がない単量体や、アクリルアミド、ジメチルアミノメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、グリシジルアクリレートなどが挙げられる。
本発明において、前記アクリルポリマーの市販品としては、例えば、コーポニールN−6593(日本合成化学社製)、コーポニールN−9110(日本合成化学社製)などを用いることが可能である。
本発明において、前記アクリルポリマーは、溶液重合、塊状重合、乳化重合、各種ラジカル重合などの公知の製法により製造することができる。反応温度は通常50〜80℃程度、反応時間は1〜8時間とすることができる。アクリル系ポリマーの溶媒としては一般に酢酸エチル、トルエンなどが用いられる。溶液濃度は通常20〜80重量%程度とすることができる。重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤などは特に限定されず適宜選択して使用することができる。例えば、溶液重合では、アゾビスイソブチロニトリルなどの重合開始剤を0.01〜0.2重量部使用し、酢酸エチルなどの重合溶媒を使用して、窒素気流下で50〜70℃で8〜30時間反応させることによりポリマーが得られる。
本発明において、粘着剤層に用いる粘着剤組成物は、前記の主材料となるアクリルポリマーに、スチレン系の光拡散粒子を含有する。
本発明において、スチレン系の光拡散粒子としては、スチレン系樹脂が用いられ、例えば、スチレン系単量体の単独重合体、スチレン系単量体の部分架橋重合体、スチレン系単量体の共重合体、スチレン系単量体に共重合可能な単量体を共重合して得た共重合体及びそれらの混合物であって光散乱機能を有するものが挙げられる。具体的には、例えばp−メチルスチレン、p−tブチルスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体単独又はそれらの混合物を重合して得られる樹脂、スチレン系単量体とアクリロニトリル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などを共重合したスチレン系共重合体樹脂、それらの樹脂とゴム状弾性体とを混合した樹脂、ジビニルベンゼンなどの架橋性単量体を含有した架橋スチレンなどが挙げられる。アクリルポリマーとの相溶性及びアクリルポリマーとの屈折率差の観点から、架橋スチレン系樹脂が好ましく用いられる。
本発明において、スチレン系の光拡散粒子は市販品を用いることも可能である。スチレン系の光拡散粒子の市販品としては、例えば、架橋スチレン粒子としてテクポリマー(登録商標)SSX−302ABE(積水化成品工業社製)、テクポリマー(登録商標)XX−2750Z(積水化成品工業社製)、テクポリマー(登録商標)XX−2761Z(積水化成品工業社製)、高架橋粒子(JSR株式会社製)を用いることができる。
光拡散粒子の粒径としては、粘着剤層の厚さ、光拡散粒子の種類などにより適宜選択されるが、出射光の角度依存性を小さくする観点から、好ましくは0.5〜3μm、より好ましくは0.8〜2.5μm、さらに好ましくは1.0〜2.0μmとすることができる。
光拡散粒子の含有量は、均一な出射光により斜め方向から見ても白色光を得る観点および接着性の観点から、前記アクリルポリマー100重量部に対して、好ましくは20〜40重量部、より好ましくは20〜30重量部とすることができる。光拡散粒子の含有量を前記アクリルポリマー100重量部に対して、20重量部以上とすることで、均一な出射光を得ることができるため、斜め方向から見ても白色光を得ることができ、40重量部以下とすることにより、十分な接着性を得ることができる。
本発明において、前記アクリルポリマーと反応する架橋剤は、限定されるものではないが、例えば、有機系架橋剤や多官能性金属キレートがあげられる。有機系架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤などがあげられる。多官能性金属キレートとは、多価金属が有機化合物と共有結合または配位結合しているものである。多価金属原子としては、Al、Cr、Zr、Co、Cu、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Ti等があげられる。共有結合または配位結合する有機化合物中の原子としては酸素原子等があげられ、有機化合物としてはアルキルエステル、アルコール化合物、カルボン酸化合物、エーテル化合物、ケトン化合物等があげられる。
本発明において、前記粘着剤組成物には、長期の保存や高温高湿などの過酷な使用条件においても粘着剤の着色を生じないことの観点から、脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤を配合させることが好ましい。
本発明において、脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどのジイソシアネート類、各種のポリオールとの付加物、イソシアヌレート結合やビューレット結合、アロファネート結合などで多官能化したポリイソシアネートなどが挙げられる。
イソシアネート基の反応性が均一であることの観点から、イソシアヌレート環や、ビューレット結合、アロファネート結合、トリメチロールプロパンへの付加物などのトリイソシアネートが好ましく用いられる。
本発明において、脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤は市販品を用いることも可能である。脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤の市販品としては、例えば、イソホロンジイソシアネートとしてタケネート(登録商標)D−140N(三井化学社製)、水添キシリレンジイソシアネートとして、タケネート(登録商標)D−120N(三井化学社製)、ヘキサメチレンジイソシアネートとしてコロネート(登録商標)HL(日本ポリウレタン工業社製)を用いることができる。
脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤の含有量は、適切な架橋反応による耐久性および接着性の観点から、前記アクリルポリマー100重量部に対して、好ましくは0.1〜3.0重量部、より好ましくは0.3〜2重量部とすることができる。
本発明において、前記粘着剤組成物には、被着体との接着力を高める観点から、シランカップリング剤を配合させることが好ましい。
シランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリルーN−(1,3−ジメチルーブチリデン)プロピルアミンなどのアミノ基含有シランカップリング剤、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基含有シランカップリング剤、などが挙げられる。
シランカップリング剤は市販品を用いることも可能である。シランカップリング剤の市販品としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとしてKBM−403(信越化学工業社製)、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランとしてKBM−402(信越化学工業社製)、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランとしてKBE−403(信越化学工業社製)などを用いることができる。
シランカップリング剤の含有量は、発光素子への接着力、リワーク性、および耐久性の観点から、前記アクリルポリマー100重量部に対して、好ましくは0、01〜1重量部、より好ましくは0.02〜0.6重量部とすることができる。
本発明において、前記粘着剤組成物には、長期の高温保存での着色防止の観点から、老化防止剤を配合させることが好ましい。
老化防止剤としては、例えば、アミン系、イミダゾール系、フェノール系などの老化防止剤が挙げられる。着色性の観点から、ヒンダードフェノール系が好ましく用いられる。
老化防止剤は市販品を用いることも可能である。老化防止剤の市販品としては、例えば、イルガノックス(登録商標)1010(BASF社製)、イルガノックス(登録商標)1076などを用いることができる。
老化防止剤の含有量は、長期の高温保存での着色防止の観点および接着性の観点から、好ましくは0.2〜3.0重量部、より好ましくは0.3〜2.0重量部とすることができる。
本発明において、粘着剤層を形成する粘着剤組成物には、必要に応じて、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂など)、充填剤、安定剤、軟化剤、酸化防止剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などの公知の添加剤や、アクリルポリマーの重合の際に使用可能な溶剤が含まれていてもよい。これらの添加剤は、必要に応じて2種類以上を併用して用いられてもよい。前記粘着剤層を形成する粘着剤組成物には、必要に応じて、さらに紫外線吸収剤で処理したり、紫外線吸収剤を練りこんだりして、紫外線吸収性を持たせることも可能である。
本発明においては、粘着剤組成物を、剥離処理した支持体上に乾燥時の厚さが好ましくは10〜50μmとなるように塗布し、乾燥させて粘着剤層とすることができる。必要に応じて、エージング処理を行い、イソシアネート系架橋剤による架橋が終了する。乾燥温度や処理温度は、生産性や作業性を考慮して適宜設定することができる。
支持体としては、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、アセテート樹脂などのフイルム状などを用いることができる。耐候性、加工性などの観点から、ポリエステルフイルムが好ましい。支持体がフイルム状の場合は、前記フイルムの厚さは、好ましくは4〜100μm、より好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは20〜60μmとすることができる。支持体表面には、例えば、シリコーンによる剥離処理を施してあり、塗布乾燥後に、粘着剤層面にマイクロレンズフイルムの平滑面が貼り付けられ、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムとなる。
粘着剤層の厚さは、適宜選択され限定はされないが、好ましくは乾燥時の厚さが10〜50μm、より好ましくは15〜45μm、さらに好ましくは20〜40μmとすることができる。
塗布方法は、粘着剤組成物の組成や、厚さなどにより適宜選択されるが、例えば、ロールコーター法、スプレー法、ディッピング法、カーテンフロー法、印刷法などの公知の方法を用いることができる。
表面に粘着剤層が露出する場合には、実用に供されるまで、塗布時に支持体として用いた剥離処理したシート(剥離シート、セパレーター、剥離ライナー)などで粘着剤層を保護することが可能である。
本発明の粘着剤層は、発光素子を斜め方向から見ても均一な白色光が得られるとの観点から、粘着剤層のヘイズが88%以上、全光線透過率95%以下であることが好ましく、より好ましくは、粘着剤層のヘイズが89〜99%、全光線透過率が78〜94%とすることができる。粘着剤層のヘイズおよび全光線透過率は、主に光拡散粒子の材質、粒径、含有量によって調整することができる。例えば、粘着剤層の厚さが小さいと相対的にヘイズが小さくなり、かつ全光線透過率が上がる傾向にあるため、光拡散粒子の粒径を小さくしたり、配合量を増加させるなどの調整が必要である。
本明細書において、粘着剤層のヘイズは、全光線透過率に対する拡散透過率の比であり(ヘイズ値(%)=拡散透過率/全光線透過率×100)、散乱光の程度を評価する目安である。全光線透過率は、入射光に対する、拡散した透過光を含めた透過光(全光線)の比であり、透過されない光の程度を評価する目安になる。ヘイズおよび全光線透過率は、各々JIS K7105準拠の試験方法により測定される。本明細書において、ヘイズおよび全光線透過率は、測定の作業性の理由から、剥離処理したポリエステルフイルムに粘着剤を塗布乾燥して粘着剤層を形成し、厚さ75μmのアクリルフイルムを粘着剤層面に積層した状態で測定される。
本発明において、粘着剤層のヘイズおよび全光線透過率を、上記の範囲にすることで、どの方向から見ても均一な白色光になるという効果が発現する理由は明確ではないが、直線方向の光束をある程度抑制して、拡散光中心の透過光とすることで出射光の均一性が発現したものと推察する。
本発明において、マイクロレンズフイルム4とは、図2に示すように、透明基材フイルム2の表面にマイクロレンズ1が形成されたものである。好ましくは、透明基材フイルムの片方の表面に直径1〜50μmの均一な砲弾状、球状、半球状、ピラミッド状、カマボコ状、またはプリズム状の加工処理がなされた複数のマイクロレンズが、規則正しく形成されたものである。このようなマイクロレンズは均一な構造であることから空気層への均一な光の出射が可能となる。
本発明において、マイクロレンズの直径は、用途に応じて適宜選択されるが、出射光の均一拡散の観点から、好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜45μm、さらに好ましくは、10〜40μmとすることができる。
本発明において、マイクロレンズの突出高さは、用途に応じて適宜選択されるが、出射光の均一拡散の観点から、好ましくは1〜100μm、より好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは5〜30μm、さらにより好ましくは5〜20μmとすることができる。ここで、マイクロレンズの突出高さとは、マイクロレンズの頂上部と透明基材フイルム表面との長さをいう。
本発明において、透明基材フイルム表面に占めるマイクロレンズの密度は、用途に応じて適宜選択されるが、出射光の均一拡散の観点から、1cm当り、好ましくは1〜100万個、より好ましくは2〜35万個、さらに好ましくは、3〜20万個とすることができる。
本発明において、マイクロレンズフイルムの全体の厚さは、用途に応じて適宜選択されるが、出射光の均一拡散の観点から、好ましくは10〜500μm、より好ましくは15〜150μm、さらに好ましくは20〜100μmとすることができる。
このようなマイクロレンズの製造方法は特に限定されず、均一な金型などでプレス処理して成形加工する方法や、液状樹脂を塗布してUVや熱で硬化させる方法も可能である。
マイクロレンズの製造における具体的な材料としては、透明であれば使用可能であり、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂などを用いることができる。また、複数の樹脂を積層して用いることも可能である。
マイクロレンズフイルムに直接粘着剤層を設けることも可能であるが、強度の付与などの必要に応じて、マイクロレンズフイルムの透明基材フイルムと粘着剤層との間に別の基材層を設けることも可能である。
透明基材フイルムには、限定はされないが、例えば、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂などの透明樹脂が用いられ得る。マイクロレンズフイルムにおける透明基材フイルムの材料は、マイクロレンズの材料と同じものを用いてもよい。出射光の反射損失を低減することの観点から、アクリル系樹脂が好適に用いられる。透明基材フイルムの厚みとしては、限定はされないが、例えば8〜450μmとすることが好ましく、15〜90μmとすることがより好ましい。
別の基材層を設ける場合、基材層には、限定はされないが、例えば、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂などの透明樹脂が用いられ得る。強度を付与することの観点から、アクリル系樹脂またはポリエステル系樹脂が好適に用いられる。基材層の厚みとしては、限定はされないが、例えば5〜300μmとすることが好ましく、10〜100μmとすることがより好ましい。
本発明においては、アクリル系樹脂である直径10〜40μmの半球状のマイクロレンズが規則正しく設けられたマイクロレンズフイルムが好ましく用いられる。マイクロレンズの形状は、用途に合わせて適宜選択されるが、出射光の均一性の観点から半球状が好ましい。
限定はされないが、例えば、発光素子表面に貼り付けられる粘着剤層がアクリル系粘着剤で屈折率が1.46、光が出射されるマイクロレンズの屈折率が1.49であることが、粘着剤層とマイクロレンズフイルムとの間での光の損失が少なくなるため有効と推定される。マイクロレンズフイルムと粘着剤層との間に、機械的強度面や投錨性の面で、他の樹脂層が存在しても、この配置であれば問題なく光の出射効率が向上し、斜めから見ても色目が付くこともない均一な白色光が得られる。
本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムは、上記の光拡散粒子を含有する粘着剤層をマイクロレンズが設けられたアクリルフイルムの平坦な側に積層して形成され得る。本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムは、発光素子に貼り付けるまでは、剥離処理したフイルムで粘着層面が保護されていることが好ましい。
本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムは、粘着剤層を介して発光素子に貼り付けられて、照明装置になるが、そのような発光素子としては、各種のバックライトや有機EL素子などが挙げられる。
一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体などからなる正孔注入層と、アントラセンなどの蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体などからなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体など、種々の組み合わせをもった構成が知られている。
有機EL表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物資を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。
有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。しかし、透明電極から空気中へ光を出射するさいには、全反射により大きくロスすることが知られている。
本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを、これらの発光素子の表面に貼ることにより、発光素子からの光を効率よく取り出し、かつ角度依存性が少なく均一に出射することができる。よって、発光素子として有機EL素子やLEDなどに本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを装着した照明装置は、斜め方向から目視しても白色光として観察される効果があり、さらには省エネルギーの面からも有効である。また、長期の保存や高温高湿などの過酷な使用条件においても、発光素子からの浮きや発泡なども観察されず、発光素子への貼り付けミスなどによるリワーク性にも優れるという効果も発揮できる。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
アクリルポリマーとして、日本合成化学社製コーポニールN−6593(樹脂分:30%、溶媒:酢酸エチル溶液、以下同様)100重量部に、イソシアネート系架橋剤として三井化学社製タケネート(登録商標)D−140N(イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、固形分75%)を0.2重量部、老化防止剤としてBASF社製イルガノックス(登録商標)1010を0.3重量部、シランカップリング剤として信越化学工業社製KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.015重量部、光拡散粒子として積水化成品工業社製テクポリマー(登録商標)SSX−302ABE(架橋スチレン粒子、2μm)9重量部を、配合して均一な酢酸エチル溶液とした(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は30重量部となる)。
この粘着剤ポリマーの酢酸エチル溶液を、剥離処理したポリエステルフイルム(38μm)上に、乾燥厚さが30μmになるように均一に塗布し、110℃で3分間乾燥させて、粘着剤層を作成した。
この粘着剤層を、図1に示した直径30μmの半球状のマイクロレンズが設けられたアクリルフイルム(突出高さ15μm、構造ピッチ30μm、透明基材フイルムの厚み75μm、以下同様)の平坦な側に転写して、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した。
(実施例2)
アクリルポリマーとして、日本合成化学社製コーポニールN−9110(樹脂分:30%、溶媒:酢酸エチル溶液、以下同様)100重量部に、イソシアネート系架橋剤として三井化学社製タケネート(登録商標)D−120N(水添キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、固形分75%)を0.2重量部、老化防止剤としてBASF社製イルガノックス(登録商標)1010を0.3重量部、シランカップリング剤として信越化学工業社製KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.015重量部、光拡散粒子として積水化成品工業社製テクポリマー(登録商標)SSX−302ABE(架橋スチレン粒子、2μm)9重量部を、配合して均一な酢酸エチル溶液とした(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は30重量部となる)。
この粘着剤ポリマーの酢酸エチル溶液を、剥離処理したポリエステルフイルム(38μm)上に、乾燥厚さが30μmになるように均一に塗布し、110℃で3分間乾燥させて、粘着剤層を作成した。
この粘着剤層を、図1に示した直径30μmの半球状のマイクロレンズが設けられたアクリルフイルムの平坦な側に転写して、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した。
(実施例3)
アクリルポリマーとして、日本合成化学社製コーポニールN−9110 100重量部に、イソシアネート系架橋剤として三井化学社製タケネート(登録商標)D−140N(イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、固形分75%)を0.25重量部、老化防止剤としてBASF社製イルガノックス(登録商標)1010を0.3重量部、シランカップリング剤として信越化学工業社製KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.015重量部、光拡散粒子として積水化成品工業社製テクポリマー(登録商標)XX−2750Z(架橋スチレン粒子、1.5μm)6.7重量部を、配合して均一な酢酸エチル溶液とした(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は22重量部となる)。
この粘着剤ポリマーの酢酸エチル溶液を、剥離処理したポリエステルフイルム(38μm)上に、乾燥厚さが30μmになるように均一に塗布し、110℃で3分間乾燥させて、粘着剤層を作成した。
この粘着剤層を、図1に示した直径30μmの半球状のマイクロレンズが設けられたアクリルフイルムの平坦な側に転写して、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した。
(実施例4)
アクリルポリマーとして、日本合成化学社製コーポニールN−9110 100重量部に、イソシアネート系架橋剤として三井化学社製タケネート(登録商標)D−140N(イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、固形分75%)を0.24重量部、老化防止剤としてBASF社製イルガノックス(登録商標)1010を0.3重量部、シランカップリング剤として信越化学工業社製KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.015重量部、光拡散粒子として積水化成品工業社製テクポリマー(登録商標)XX−2761Z(架橋スチレン粒子、1μm)6重量部を、配合して均一な酢酸エチル溶液とした(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は20重量部となる)。
この粘着剤ポリマーの酢酸エチル溶液を、剥離処理したポリエステルフイルム(38μm)上に、乾燥厚さが20μmになるように均一に塗布し、110℃で3分間乾燥させて、粘着剤層を作成した。
この粘着剤層を、図1に示した直径30μmの半球状のマイクロレンズが設けられたアクリルフイルムの平坦な側に転写して、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した。
(実施例5)
アクリルポリマーとして、日本合成化学社製コーポニールN−6593 100重量部に、イソシアネート系架橋剤として三井化学社製タケネート(登録商標)D−140N(イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、固形分75%)を0.2重量部、老化防止剤としてBASF社製イルガノックス(登録商標)1010を0.3重量部、シランカップリング剤として信越化学工業社製KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.015重量部、光拡散粒子として積水化成品工業社製テクポリマー(登録商標)SSX−302ABE(架橋スチレン粒子、2μm)6.6重量部を、配合して均一な酢酸エチル溶液とした(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は22重量部となる)。
この粘着剤ポリマーの酢酸エチル溶液を、剥離処理したポリエステルフイルム(38μm)上に、乾燥厚さが40μmになるように均一に塗布し、110℃で3分間乾燥させて、粘着剤層を作成した。
この粘着剤層を、図1に示した直径30μmの半球状のマイクロレンズが設けられたアクリルフイルムの平坦な側に転写して、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した。
(参考例1)
実施例1において、イソシアネート系架橋剤として、芳香族系のイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製コロネートL、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、固形分75%)0.8重量部使用して、それ以外は実施例1と同様にして、参考例1の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は30重量部となる)。
(比較例1)
実施例1において、光拡散粒子を4.5重量部とし、それ以外は実施例1と同様にして、比較例1の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は15重量部となる)。
(比較例2)
実施例1において、光拡散粒子を15重量部とし、それ以外は実施例1と同様にして、比較例2の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は50重量部となる)。
(比較例3)
実施例1において、光拡散粒子として、積水化成品工業社製テクポリマー(登録商標)SBX−4(架橋スチレン粒子、4μm)9重量部とし、それ以外は実施例1と同様にして、比較例3の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は30重量部となる)。
(比較例4)
実施例1において、光拡散粒子を使用しないで、それ以外は実施例1と同様にして、比較例4の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した。
(比較例5)
実施例1において、光拡散粒子として、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製トスパール(登録商標)120(シリコーン樹脂粒子、2μm)9重量部とし、それ以外は実施例1と同様にして、比較例5の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は30重量部となる)。
(比較例6)
実施例1において、光拡散粒子として、積水化成品工業社製テクポリマー(登録商標)MB30X−5(架橋ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子、5μm)9重量部とし、それ以外は実施例1と同様にして、比較例6の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを作成した(アクリルポリマー100重量部に対して光拡散粒子は30重量部となる)。
(評価方法)
(接着力の評価)
実施例・比較例で得た幅25mmの粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを、フロートガラス板に2Kgローラーでロール1往復して貼着した。このガラスに貼着した試験サンプルを、23℃、湿度50%の雰囲気下で3時間放置後、剥離角度90°、剥離速度300mm/分で剥離接着力を測定し、加熱前の接着力とした。また、ガラスに貼着した試験サンプルを、60℃で24時間保存し、23℃、湿度50%の雰囲気下で3時間放置後、剥離角度90°、剥離速度300mm/分で剥離接着力を測定し、加熱後の接着力とした。
(耐久性の評価)
実施例・比較例で得た100mm×100mmサイズの粘着剤層付きマイクロレンズフイルムをフロートガラス板に貼付け、室温で24時間放置後、60℃、湿度90%の雰囲気下で1000時間保存して、粘着剤層付きマイクロレンズフイルムの剥がれや浮きを評価した。評価基準は以下のとおりである。
・粘着剤層付きマイクロレンズフイルムの剥がれや浮きが生じなかった場合:○
・粘着剤層付きマイクロレンズフイルムの剥がれや浮きが生じた場合:×
(着色の評価)
実施例・比較例で得た100mm×100mmサイズの粘着剤層付きマイクロレンズフイルムをフロートガラス板に貼付け、室温で24時間放置後、100℃の雰囲気下で500時間保存して、粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを初期状態と目視で比較観察することで着色を評価した。評価基準は以下のとおりである。
・粘着剤層付きマイクロレンズフイルムの着色が生じなかった場合:○
・粘着剤層付きマイクロレンズフイルムの着色が生じた場合:×
(ヘイズおよび全光線透過率の評価)
実施例・比較例で得た剥離処理したポリエステルフイルム上で乾燥させた粘着剤層(厚さ30μm)に、厚さ75μmのアクリルフイルムを積層して、ヘイズおよび全光線透過率測定用のサンプルを作成した。スガ試験機製ヘイズメーターHZ−1を使用して、C65光にて、ヘイズおよび全光線透過率を各々JIS K7105に準拠して測定した。
(光の均一出射の評価)
実施例・比較例で得た30mm×30mmサイズの粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを、Novaled社製C−S29有機ELデバイス素子に貼り付け、全光束を、大塚電子社製全光束測定システムMCPD−7700を用いて、1000mmφの積分半球にて測定した。
なお、5mA、9.5Vで発光させたデバイス素子での全光束は、22.5lm/Wであった。
光の均一出射の判断として、発光させた状態で、目視にて、正面から、斜め20度まで観察した場合に、色目に変化がない場合には○、色目が変化する場合には×とした。
なお、上記デバイス素子を発光させると、出射光の均一性が得られていない場合、正面から斜め20度まで観察するに従って、青白色から黄緑、オレンジと色目が変化してくることが観察される。
Figure 2015021116
以上のように、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムは、発光素子に貼り付けた場合に、光の全光束の値から理解されるように光の取り出し効率は大きく増加し、出射光の均一性が上がることで白色光として認識できる。また、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムは、耐久性にも優れ高温高湿条件でも浮きや発泡がなく、接着性は優れるが、貼り付けミスの場合のリワーク性にも優れる。よって、発光素子に貼り付けると優れた照明装置となることが確認できる。
また、本発明の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムにおいて、イソシアネート系架橋剤として、脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤を用いた場合には、高温保存でも着色することがないという効果を奏する。
これに対して、光拡散粒子の含有量が少なすぎる比較例1では、全光線透過率が高すぎて出射光の均一性が悪くなり、光拡散粒子の含有量が多すぎる比較例2では、耐久性が悪くなる。
また、光拡散粒子の粒径が大きすぎる比較例3では、全光線透過率が高すぎて出射光の均一性が悪くなり、耐久性にも劣る。
また、光拡散粒子を含有しない比較例4では、ヘイズが低くなりすぎて出射光の均一性が悪くなり、加熱前の接着力が高くなりリワーク性に劣る。
また、光拡散粒子として、シリコーン樹脂粒子を用いた比較例5では、ヘイズが低くなりすぎ、全光線透過率が高くなりすぎるため、出射光の均一性が悪くなる。
また、光拡散粒子として、架橋PMMA粒子を用いた比較例6では、ヘイズが低くなりすぎるため、出射光の均一性が悪くなる。
1 マイクロレンズ
2 透明基材フイルム
3 粘着剤層
4 マイクロレンズフイルム

Claims (5)

  1. 粘着剤層と、マイクロレンズフイルムとを備える粘着剤層付きマイクロレンズフイルムであって、
    該粘着剤層が、アクリルポリマー、および該アクリルポリマー100重量部に対して、粒径が0.5〜3μmのスチレン系の光拡散粒子20〜40重量部を含有する粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層である、粘着剤層付きマイクロレンズフイルム。
  2. 前記アクリルポリマーが、イソシアネート基と反応する官能基を有するアクリルポリマーであり、
    前記粘着剤組成物が、該アクリルポリマー100重量部に対して、脂肪族または脂環族のイソシアネート系架橋剤0.1〜3.0重量部を含有する、請求項1に記載の粘着剤層付きマイクロレンズフイルム。
  3. 前記粘着剤層のヘイズが88%以上、全光線透過率が95%以下である、請求項1または2に記載の粘着剤層付きマイクロレンズフイルム。
  4. 前記マイクロレンズフイルムが、アクリル系樹脂である直径10〜40μmの半球状のマイクロレンズが設けられたフイルムである、請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロレンズフイルム。
  5. 発光素子に請求項1〜4のいずれか1項記載の粘着剤層付きマイクロレンズフイルムを装着した照明装置。
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