JP2015020725A - ハイブリッド車両用駆動装置 - Google Patents

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圭佑 大室
Keisuke Omuro
圭佑 大室
田端 淳
Atsushi Tabata
淳 田端
佐藤 功
Isao Sato
功 佐藤
金田 俊樹
Toshiki Kaneda
俊樹 金田
達也 今村
Tatsuya Imamura
達也 今村
弘一 奥田
Koichi Okuda
弘一 奥田
真史 山本
Masashi Yamamoto
真史 山本
恵太 今井
Keita Imai
恵太 今井
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Abstract

【課題】燃費性能を向上することができるハイブリッド車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】機関1と、第一回転機MG1と、第二回転機MG2と、機関1が入力要素14に接続された変速部40と、差動部41と、機械式オイルポンプ80とを備える。差動部41は、変速部40の出力要素13に接続された第一回転要素24と、第一回転機MG1に接続された第二回転要素21と、第二回転機MG2および駆動輪32に接続された第三回転要素23とを有する。機械式オイルポンプ80は、変速部40の出力要素13に接続される。機械式オイルポンプ80は、第一回転機MG1によって駆動可能に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両用駆動装置に関する。
従来、変速部を備えた駆動装置が公知である。例えば、特許文献1には、内燃機関、第1電動機、第2電動機、動力分配機構、変速機を備えたハイブリッド駆動装置が開示されている。このハイブリッド駆動装置では、変速機は、遊星歯車機構を含むと共に内燃機関の出力軸が接続され、かつ、低速側の変速比(直結段)を設定する状態と高速側の変速比(OD段)を設定する状態とに切り替える切替機構を備えている。
特許第5141802号公報
ところで、上述の特許文献1に記載のハイブリッド駆動装置は、例えば、内燃機関出力軸に機械式オイルポンプを備えた構成では、内燃機関停止時に当該機械式オイルポンプを駆動することができないため、電動式オイルポンプ等を別途設ける場合があるが、燃費性能向上の点でさらなる改良の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、燃費性能を向上することができるハイブリッド車両用駆動装置を提供することを目的とする。
本発明のハイブリッド車両用駆動装置は、機関と、第一回転機と、第二回転機と、前記機関が入力要素に接続された変速部と、前記変速部の出力要素に接続された第一回転要素と、前記第一回転機に接続された第二回転要素と、前記第二回転機および駆動輪に接続された第三回転要素とを有する差動部と、前記変速部の出力要素に接続された機械式オイルポンプとを備え、前記機械式オイルポンプは、前記第一回転機によって駆動可能に接続されることを特徴とする。
本発明に係るハイブリッド車両用駆動装置は、例えば、内燃機関が停止し第二回転機からの動力によって走行している状態で第一回転機の回転数が制御されることで、変速部の出力要素によって機械式オイルポンプを駆動することができるので、燃費性能を向上することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る車両のスケルトン図である。 図2は、実施形態1に係る車両の入出力関係図である。 図3は、実施形態1に係るハイブリッド車両用駆動装置の作動係合表を示す図である。 図4は、単独モータEVモードに係る共線図である。 図5は、両モータEVモードに係る共線図である。 図6は、HVローモードに係る共線図である。 図7は、HVハイモードに係る共線図である。 図8は、実施形態1のモード選択に係るマップを示す図である。 図9は、実施形態1のハイブリッド車両用駆動装置における制御の一例を表すフローチャートである。 図10は、実施形態1の連続使用時間に係るマップの一例を示す図である。 図11は、実施形態2に係る車両のスケルトン図である。
以下に、本発明の実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る車両のスケルトン図である。図2は、実施形態に係る車両の入出力関係図である。図3は、実施形態1に係るハイブリッド車両用駆動装置の作動係合表を示す図である。図4は、単独モータEVモードに係る共線図である。図5は、両モータEVモードに係る共線図である。図6は、HVローモードに係る共線図である。図7は、HVハイモードに係る共線図である。図8は、実施形態1のモード選択に係るマップの一例を示す図である。図9は、実施形態1のハイブリッド車両用駆動装置における制御の一例を表すフローチャートである。図10は、実施形態1の連続使用時間に係るマップの一例を示す図である。
本実施形態に係る車両100は、図1に示すように、動力源としてエンジン1、第一回転機MG1および第二回転機MG2を有するハイブリッド(HV)車両である。車両100は、外部電源により充電可能なプラグインハイブリッド(PHV)車両であってもよい。図1および図2に示すように、車両100は、エンジン1、第一遊星歯車機構10、第二遊星歯車機構20、第一回転機MG1、第二回転機MG2、クラッチCL1、ブレーキBK1、HV_ECU50、MG_ECU60およびエンジン_ECU70を含んで構成されている。
また、本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1は、エンジン1、第一遊星歯車機構10、第二遊星歯車機構20、クラッチCL1およびブレーキBK1を含んで構成されている。ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、更に、各ECU50,60,70等の制御装置を含んで構成されてもよい。また、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、第一回転機MG1および第二回転機MG2を含んで構成されてもよい。ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、FF(前置きエンジン前輪駆動)車両あるいはRR(後置きエンジン後輪駆動)車両等に適用可能である。ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、例えば、軸方向が車幅方向となるように車両100に搭載される。
本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1は、第一遊星歯車機構10、クラッチCL1およびブレーキBK1を含んで変速部(変速機構)40が構成されている。また、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、第二遊星歯車機構20を含んで差動部41が構成されている。クラッチCL1およびブレーキBK1は、第一遊星歯車機構10を変速させる係合装置である。ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、これらエンジン1、変速部40、差動部41、クラッチCL1およびブレーキBK1を備え、クラッチCL1およびブレーキBK1により電気的無段変速状態を形成する。このハイブリッド車両用駆動装置1−1は、エンジン1の出力軸と同時軸に変速部40および第一回転機MG1が配置され、第二回転機MG2の複軸配置となっている。
機関であるエンジン1は、燃料の燃焼エネルギーを出力軸の回転運動に変換して出力する。エンジン1の出力軸は、入力軸2と接続されている。入力軸2は、動力伝達装置の入力軸である。動力伝達装置は、第一回転機MG1、第二回転機MG2、クラッチCL1、ブレーキBK1、差動装置30等を含んで構成されている。入力軸2は、エンジン1の出力軸と同軸上かつ出力軸の延長線上に配置されている。入力軸2は、第一遊星歯車機構10の第一キャリア14と接続されている。
第一遊星歯車機構10を含む変速部40は、エンジン1と接続され、係合装置(クラッチCL1、ブレーキBK1)によって変速する。変速部40は、エンジン1が入力要素としての第一キャリア14に接続される。変速部40は、エンジン1の回転を変速して出力可能である。変速部40を構成する第一遊星歯車機構10は、第二遊星歯車機構20よりもエンジン1側に配置された入力側差動機構である。ここでは、第一遊星歯車機構10は、シングルピニオン式であり、第一サンギア11、第一ピニオンギア12、第一リングギア13および第一キャリア14を有する。
第一リングギア13は、第一サンギア11と同軸上であってかつ第一サンギア11の径方向外側に配置されている。第一ピニオンギア12は、第一サンギア11と第一リングギア13との間に配置されており、第一サンギア11および第一リングギア13とそれぞれ噛み合っている。第一ピニオンギア12は、第一キャリア14によって回転自在に支持されている。変速部40の入力要素をなす第一キャリア14は、入力軸2と連結されており、入力軸2と一体回転する。従って、第一ピニオンギア12は、入力軸2と共に入力軸2の中心軸線周りに回転(公転)可能であり、かつ第一キャリア14によって支持されて第一ピニオンギア12の中心軸線周りに回転(自転)可能である。
クラッチCL1は、第一サンギア11と第一キャリア14とを連結可能なクラッチ装置である。クラッチCL1は、例えば、摩擦係合式のクラッチとすることができるが、これに限らず、噛合い式のクラッチ等の公知のクラッチ装置がクラッチCL1として用いられてもよい。クラッチCL1は、例えば、油圧によって制御されて係合あるいは開放する。完全係合状態のクラッチCL1は、第一サンギア11と第一キャリア14とを連結し、第一サンギア11と第一キャリア14とを一体回転させることができる。完全係合状態のクラッチCL1は、第一遊星歯車機構10の差動を規制する。一方、開放状態のクラッチCL1は、第一サンギア11と第一キャリア14とを切り離し、第一サンギア11と第一キャリア14との相対回転を許容する。つまり、開放状態のクラッチCL1は、第一遊星歯車機構10の差動を許容する。なお、クラッチCL1は、半係合状態に制御可能である。半係合状態のクラッチCL1は、第一遊星歯車機構10の差動を許容する。
ブレーキBK1は、第一サンギア11の回転を規制することができるブレーキ装置である。ブレーキBK1は、第一サンギア11に接続された係合要素と、車体側、例えば動力伝達装置のケースと接続された係合要素とを有する。ブレーキBK1は、クラッチCL1と同様の摩擦係合式のクラッチ装置とすることができるが、これに限らず、噛合い式のクラッチ等の公知のクラッチ装置がブレーキBK1として用いられてもよい。ブレーキBK1は、例えば、油圧によって制御されて係合あるいは開放する。完全係合状態のブレーキBK1は、第一サンギア11と車体側とを連結し、第一サンギア11の回転を規制することができる。一方、開放状態のブレーキBK1は、第一サンギア11と車体側とを切り離し、第一サンギア11の回転を許容する。なお、ブレーキBK1は、半係合状態に制御可能である。半係合状態のブレーキBK1は、第一サンギア11の回転を許容する。
本実施形態の第二遊星歯車機構20は、第一遊星歯車機構10を含む変速部40と駆動輪32とを接続する差動部41として車両100に搭載されている。第二遊星歯車機構20は、第一遊星歯車機構10よりも駆動輪32側に配置された出力側差動機構である。第二遊星歯車機構20は、シングルピニオン式であり、第二サンギア21、第二ピニオンギア22、第二リングギア23および第二キャリア24を有する。第二遊星歯車機構20は、第一遊星歯車機構10と同軸上に配置され、第一遊星歯車機構10を挟んでエンジン1と互いに対向している。
第二リングギア23は、第二サンギア21と同軸上であってかつ第二サンギア21の径方向外側に配置されている。第二ピニオンギア22は、第二サンギア21と第二リングギア23との間に配置されており、第二サンギア21および第二リングギア23とそれぞれ噛み合っている。第二ピニオンギア22は、第二キャリア24によって回転自在に支持されている。第二キャリア24は、第一リングギア13と接続されており、第一リングギア13と一体回転する。第二ピニオンギア22は、第二キャリア24と共に入力軸2の中心軸線周りに回転(公転)可能であり、かつ第二キャリア24によって支持されて第二ピニオンギア22の中心軸線周りに回転(自転)可能である。上述の第一リングギア13は、変速部40を構成する第一遊星歯車機構10の出力要素であり、エンジン1から第一遊星歯車機構10に入力された回転を第二キャリア24に出力することができる。第二キャリア24は、第一遊星歯車機構10の出力要素に接続された第一回転要素に対応している。
第二サンギア21には第一回転機MG1の回転軸33が接続されている。第一回転機MG1の回転軸33は、入力軸2と同軸上に配置されており、第二サンギア21と一体回転する。第二サンギア21は、第一回転機MG1に接続された第二回転要素に対応している。第二リングギア23には、カウンタドライブギア25が接続されている。カウンタドライブギア25は、第二リングギア23と一体回転する出力ギアである。第二リングギア23は、第二回転機MG2および駆動輪32に接続された第三回転要素に対応している。第二リングギア23は、第一回転機MG1あるいは第一遊星歯車機構10から入力された回転を駆動輪32に出力することができる出力要素である。
カウンタドライブギア25は、カウンタドリブンギア26と噛み合っている。カウンタドリブンギア26は、カウンタシャフト27を介してドライブピニオンギア28と接続されている。カウンタドリブンギア26とドライブピニオンギア28とは一体回転する。また、カウンタドリブンギア26には、リダクションギア35が噛み合っている。リダクションギア35は、第二回転機MG2の回転軸34に接続されている。つまり、第二回転機MG2の回転は、リダクションギア35を介してカウンタドリブンギア26に伝達される。リダクションギア35は、カウンタドリブンギア26よりも小径であり、第二回転機MG2の回転を減速してカウンタドリブンギア26に伝達する。
ドライブピニオンギア28は、差動装置30のデフリングギア29と噛み合っている。差動装置30は、左右の駆動軸31を介して駆動輪32と接続されている。第二リングギア23は、カウンタドライブギア25、カウンタドリブンギア26、ドライブピニオンギア28、差動装置30および駆動軸31を介して駆動輪32と接続されている。また、第二回転機MG2は、第二リングギア23と駆動輪32との動力伝達経路に対して接続されており、第二リングギア23および駆動輪32に対してそれぞれ動力を伝達可能である。
第一回転機MG1および第二回転機MG2は、それぞれモータ(電動機)としての機能と、発電機としての機能とを備えている。第一回転機MG1および第二回転機MG2は、インバータを介してバッテリと接続されている。第一回転機MG1および第二回転機MG2は、バッテリから供給される電力を機械的な動力に変換して出力することができると共に、入力される動力によって駆動されて機械的な動力を電力に変換することができる。回転機MG1,MG2によって発電された電力は、バッテリに蓄電可能である。第一回転機MG1および第二回転機MG2としては、例えば、3相交流同期型のモータジェネレータを用いることができる。
本実施形態の車両100では、エンジン1と同軸上に、エンジン1から近い側から順に、ブレーキBK1、クラッチCL1、第一遊星歯車機構10、カウンタドライブギア25、第二遊星歯車機構20および第一回転機MG1が配置されている。また、本実施形態のハイブリッド車両用駆動装置1−1は、入力軸2と、第二回転機MG2の回転軸34とが異なる軸上に配置された複軸式とされている。
図2に示すように、車両100は、HV_ECU50、MG_ECU60およびエンジン_ECU70を有する。各ECU50,60,70は、コンピュータを有する電子制御ユニットである。HV_ECU50は、車両100全体を統合制御する機能を有している。MG_ECU60およびエンジン_ECU70は、HV_ECU50と電気的に接続されている。
MG_ECU60は、第一回転機MG1および第二回転機MG2を制御することができる。MG_ECU60は、例えば、第一回転機MG1に対して供給する電流値(以下、「MG1電流」とも記載する。)を調節し、第一回転機MG1の出力トルクを制御すること、および第二回転機MG2に対して供給する電流値(以下、「MG2電流」とも記載する。)を調節し、第二回転機MG2の出力トルクを制御することができる。
エンジン_ECU70は、エンジン1を制御することができる。エンジン_ECU70は、例えば、エンジン1の電子スロットル弁の開度を制御すること、点火信号を出力してエンジン1の点火制御を行うこと、エンジン1に対する燃料の噴射制御等を行うことができる。エンジン_ECU70は、電子スロットル弁の開度制御、噴射制御、点火制御等によりエンジン1の出力トルクを制御することができる。
HV_ECU50には、車速センサ、アクセル開度センサ、MG1回転数センサ、MG2回転数センサ、出力軸回転数センサ、バッテリセンサ等が接続されている。これらのセンサにより、HV_ECU50は、車速、アクセル開度、第一回転機MG1の回転数(以下、「MG1回転数」とも記載する。)、第二回転機MG2の回転数(以下、「MG2回転数」とも記載する。)、動力伝達装置の出力軸の回転数、バッテリ状態SOC等を取得することができる。
HV_ECU50は、取得する情報に基づいて、車両100に対する要求駆動力や要求パワー、要求トルク等を算出することができる。HV_ECU50は、算出した要求値に基づいて、第一回転機MG1の出力トルク(以下、「MG1トルク」とも記載する。)、第二回転機MG2の出力トルク(以下、「MG2トルク」とも記載する。)およびエンジン1の出力トルク(以下、「エンジントルク」とも記載する。)を決定する。HV_ECU50は、MG1トルクの指令値およびMG2トルクの指令値をMG_ECU60に対して出力する。また、HV_ECU50は、エンジントルクの指令値をエンジン_ECU70に対して出力する。
HV_ECU50は、後述する走行モード等に基づいて、クラッチCL1およびブレーキBK1をそれぞれ制御する。HV_ECU50は、クラッチCL1に対する供給油圧(PbCL1)の指令値およびブレーキBK1に対する供給油圧(PbBK1)の指令値をそれぞれ出力する。図示しない油圧制御装置は、各供給油圧PbCL1,PbBK1の指令値に応じてクラッチCL1およびブレーキBK1に対する供給油圧を制御する。
図3は、本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1の作動係合表を示す図である。車両100では、ハイブリッド(HV)走行あるいはEV走行を選択的に実行可能である。HV走行とは、エンジン1を動力源として車両100を走行させる走行モードである。HV走行では、エンジン1に加えて、更に第二回転機MG2を動力源としてもよい。
EV走行は、第一回転機MG1あるいは第二回転機MG2の少なくともいずれか一方を動力源として走行する走行モードである。EV走行では、エンジン1を停止して走行することが可能である。本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1は、EV走行モードとして、第二回転機MG2を単独の動力源として車両100を走行させる単独モータEVモード(単独駆動EVモード)と、第一回転機MG1および第二回転機MG2を動力源として車両100を走行させる両モータEVモード(両駆動EVモード)を有する。
図3の係合表において、クラッチCL1の欄およびブレーキBK1の欄の丸印は、係合を示し、空欄は開放を示す。また、三角印は、クラッチCL1あるいはブレーキBK1のいずれかを係合し、他方を開放することを示す。単独モータEVモードは、例えば、クラッチCL1およびブレーキBK1を共に開放して実行される。図4は、単独モータEVモードに係る共線図である。共線図において、符号S1,C1,R1は、それぞれ第一サンギア11、第一キャリア14、第一リングギア13を示し、符号S2,C2,R2は、それぞれ第二サンギア21、第二キャリア24、第二リングギア23を示す。
単独モータEVモードでは、クラッチCL1およびブレーキBK1が開放している。ブレーキBK1が開放していることで、第一サンギア11の回転が許容され、クラッチCL1が開放していることで、第一遊星歯車機構10は差動可能である。HV_ECU50は、MG_ECU60を介して第二回転機MG2に正トルクを出力させて車両100に前進方向の駆動力を発生させる。第二リングギア23は、駆動輪32の回転と連動して正回転する。ここで、正回転とは、車両100の前進時の第二リングギア23の回転方向とする。HV_ECU50は、第一回転機MG1をジェネレータとして作動させて引き摺り損失を低減させる。具体的には、HV_ECU50は、第一回転機MG1にわずかなトルクをかけて発電させ、第一回転機MG1の回転数を0回転とする。これにより、第一回転機MG1の引き摺り損失を低減することができる。また、MG1トルクを0としてもコギングトルクを利用してMG1回転数を0に維持できるときは、MG1トルクを加えないようにしてもよい。あるいは、第一回転機MG1のd軸ロックによってMG1回転数を0としてもよい。
第一リングギア13は、第二キャリア24に連れ回り正回転する。第一遊星歯車機構10では、クラッチCL1およびブレーキBK1が開放されたニュートラルの状態であるため、エンジン1は連れ回されず、第一キャリア14は回転を停止する。よって回生量を大きく取ることが可能である。第一サンギア11は空転して負回転する。なお、第一遊星歯車機構10のニュートラル(中立)状態は、第一リングギア13と第一キャリア14との間で動力が伝達されない状態、すなわちエンジン1と第二遊星歯車機構20とが切り離され、動力の伝達が遮断された状態である。第一遊星歯車機構10は、変速部クラッチCL1あるいは変速部ブレーキBK1の少なくともいずれか一方が係合していると、エンジン1と第二遊星歯車機構20とを接続する接続状態となる。
単独モータEVモードでの走行時に、バッテリの充電状態がフルとなり、回生エネルギーが取れない場合が発生し得る。この場合、エンジンブレーキを併用することが考えられる。クラッチCL1あるいはブレーキBK1を係合することで、エンジン1を駆動輪32と接続し、エンジンブレーキを駆動輪32に作用させることができる。図3に三角印で示すように、単独モータEVモードでクラッチCL1あるいはブレーキBK1を係合すると、エンジン1を連れ回し状態とし、第一回転機MG1でエンジン回転数を上げてエンジンブレーキ状態とすることができる。
両モータEVモード(両駆動EVモード)では、HV_ECU50は、クラッチCL1およびブレーキBK1を係合する。図5は、両モータEVモードに係る共線図である。クラッチCL1が係合することで、第一遊星歯車機構10の差動は規制され、ブレーキBK1が係合することで、第一サンギア11の回転が規制される。従って、第一遊星歯車機構10の全回転要素の回転が停止する。出力要素である第一リングギア13の回転が規制されることで、これと接続された第二キャリア24が0回転にロックされる。
HV_ECU50は、第一回転機MG1および第二回転機MG2にそれぞれ走行駆動用のトルクを出力させる。第二キャリア24は、回転が規制されていることで、第一回転機MG1のトルクに対して反力を取り、第一回転機MG1のトルクを第二リングギア23から出力させることができる。第一回転機MG1は、前進時に負トルクを出力して負回転することで、第二リングギア23から正のトルクを出力させることができる。一方、後進時には、第一回転機MG1は、正トルクを出力して正回転することで、第二リングギア23から負のトルクを出力させることができる。
HV走行では、差動部41としての第二遊星歯車機構20は差動状態を基本とし、変速部40の第一遊星歯車機構10は、ロー/ハイの切り替えがなされる。車両100は、HV走行では、エンジン1が作動し、第一回転機MG1で反力をとりながら直達トルクとMG2トルクで走行する。
HVローモードでは、HV_ECU50は、クラッチCL1を係合し、ブレーキBK1を開放する。図6は、HVローモードに係る共線図である。クラッチCL1が係合することにより、第一遊星歯車機構10は差動が規制され、各回転要素11,13,14が一体回転する。従って、エンジン1の回転は増速も減速もされず、等速で第一リングギア13から第二キャリア24に伝達される。この直結時の第一遊星歯車機構10の変速比は、1となる。
一方、HVハイモードでは、HV_ECU50は、クラッチCL1を開放し、ブレーキBK1を係合する。図7は、HVハイモードに係る共線図である。ブレーキBK1が係合することにより、第一サンギア11の回転が規制される。よって、第一遊星歯車機構10は、第一キャリア14に入力されたエンジン1の回転が増速されて第一リングギア13から出力されるオーバドライブ(OD)状態となる。このように、第一遊星歯車機構10は、エンジン1の回転を増速して出力することができる。オーバドライブ時の第一遊星歯車機構10の変速比は、例えば、0.7とすることができる。
このように、クラッチCL1およびブレーキBK1からなる切替装置は、第一遊星歯車機構10の差動を規制する状態と、第一遊星歯車機構10の差動を許容する状態とを切り替えて第一遊星歯車機構10を変速させる。ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、第一遊星歯車機構10、クラッチCL1およびブレーキBK1を含む変速部40によってHVハイモードとHVローモードとの切り替えが可能であり、車両100の伝達効率を向上させることができる。また、変速部40の後段には、直列に差動部41としての第二遊星歯車機構20が接続されている。第一遊星歯車機構10がオーバドライブであるため、第一回転機MG1を大きく高トルク化しなくてもよいという利点がある。
HV_ECU50は、例えば、高車速ではHVハイモードを選択し、中低車速ではHVローモードを選択する。図8は、本実施形態のモード選択に係るマップを示す図である。図8において、横軸は車速、縦軸は要求駆動力を示す。図8に示すように、低車速かつ要求駆動力が小さい低負荷の領域は、モータ走行域である。モータ走行域では、EV走行が選択される。モータ走行域では、例えば、低負荷時(単駆動領域)は単独モータEVモードが選択され、高負荷時(両駆動領域)は両駆動EVモードが選択される。HV_ECU50は、充電状態SOCがあるとき、すなわち、MG駆動ができる状態では、基本的にはエンジン駆動よりMG駆動を優先する。
モータ走行域よりも高車速や高負荷の領域は、エンジン走行域である。エンジン走行域は、更に、直結(ロー)領域とOD(ハイ)領域に分割されている。直結領域は、HVローモードが選択されるエンジン走行域である。OD領域は、HVハイモードが選択されるエンジン走行域である。OD領域は、高車速の領域であり、直結領域は、中低車速の領域である。直結領域は、OD領域よりも高負荷側に設定されている。高車速かつ低負荷時に変速部40をオーバドライブとすることで、燃費の向上を図ることができる。例えば、矢印Y1に示すようにモータ走行域(単駆動領域)から直結領域に移行した場合、EV走行モードからHVローモードに移行する。また、矢印Y2に示すようにモータ走行域(単駆動領域)からOD領域に移行した場合、EV走行モードからHVハイモードに移行する。
本実施形態では、HVハイモードとHVローモードとの切り替えによりエンジン1の回転を変速して出力することで、メカニカルポイントが2つとなり、燃費を向上させることができる。なお、メカニカルポイントは、遊星歯車機構10,20に入力される動力が電気パスを介さずに機械的な伝達によって全てカウンタドライブギア25に伝達される高効率な動作点である。
本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1は、第一遊星歯車機構10がエンジン1の回転を増速して第一リングギア13から出力することができる。従って、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、第一遊星歯車機構10を備えずに第二キャリア24に対して直接エンジン1が接続されている場合のメカニカルポイントに対して、更にハイギア側にもう一つのメカニカルポイントを有する。つまり、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、ハイギア側に2つのメカニカルポイントを有する。よって、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、高速走行時の伝達効率向上による燃費の向上を図ることができるハイブリッドシステムを実現できる。
また、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、変速部40のクラッチCL1およびブレーキBK1を係合することで、第二遊星歯車機構20の入力要素の回転を規制することができ、両モータEVモードによる走行を可能とできる。このため、両モータEVモードを実現するために別途クラッチ等を設ける必要がなく、構成が簡素化される。本実施形態のレイアウトでは、第二回転機MG2の減速比を大きく取ることができる。また、FFあるいはRRレイアウトによりコンパクトな配置を実現できる。
(後進走行)
後進走行をする場合、エンジン走行中は、第一回転機MG1がジェネレータとして発電を行い、第二回転機MG2がモータとして力行し、負回転して負トルクを出力して走行する。バッテリの充電状態が十分であるときは、単独駆動EVモードで第二回転機MG2が単独で逆回転してモータ走行するようにしてもよい。また、第二キャリア24を固定して両駆動EVモードで後進走行することも可能である。
(協調変速制御)
HV_ECU50は、HVハイモードとHVローモードとの切り替えを行う場合、第一遊星歯車機構10と第二遊星歯車機構20とを同時に変速させる協調変速制御を実行することができる。HV_ECU50は、協調変速制御において、第一遊星歯車機構10および第二遊星歯車機構20の一方の変速比を増加させ、他方の変速比を減少させる。
HV_ECU50は、HVハイモードからHVローモードに切り替える場合、モードの切り替えと同期して第二遊星歯車機構20の変速比をハイギア側に変化させる。これにより、車両100のエンジン1から駆動輪32までの全体での変速比の不連続な変化を抑制または低減し、変速比の変化の度合いを低減することができる。エンジン1から駆動輪32までの変速比の変化が抑制されることで、変速に伴うエンジン回転数の調節量を低減させ、あるいはエンジン回転数の調節を不要とすることができる。HV_ECU50は、例えば、車両100全体での変速比をロー側に連続的に変化させるように、第一遊星歯車機構10および第二遊星歯車機構20を協調して変速させる。
一方、HV_ECU50は、HVローモードからHVハイモードに切り替える場合、モードの切り替えと同期して第二遊星歯車機構20の変速比をローギア側に変化させる。これにより、車両100全体での変速比の不連続な変化を抑制または低減し、変速比の変化の度合いを低減することができる。HV_ECU50は、例えば、車両100全体での変速比をハイ側に連続的に変化させるように、第一遊星歯車機構10および第二遊星歯車機構20を協調して変速させる。
第二遊星歯車機構20の変速比の調節は、例えば、第一回転機MG1の回転数の制御によって行われる。HV_ECU50は、例えば、入力軸2とカウンタドライブギア25との間の変速比を無段階に変化させるように第一回転機MG1を制御する。これにより、遊星歯車機構10,20、第一回転機MG1、クラッチCL1およびブレーキBK1を含む全体、すなわち差動部41と変速部40を含む変速装置が電気的無段変速機として作動する。回生は、主に第二回転機MG2で行う。差動部41と変速部40を含む変速装置の変速比幅がワイドであるため、差動部41から駆動輪32までの変速比を比較的大きく取れる。また、HV走行モードの高車速走行時の動力循環が低減される。
(エンジン始動制御)
HV_ECU50は、例えば、EV走行モードからHV走行モードに移行する場合、停止していたエンジン1を始動する。HV_ECU50は、例えば、エンジン1の始動においては、第二回転機MG2を用いた単独モータEVモードからは、クラッチCL1またはブレーキBK1を係合して第一回転機MG1によってエンジン回転数を上げて点火しエンジン1を始動する。このとき、第二回転機MG2は、反力キャンセリングトルクを追加で出力する。
そして、本実施形態のハイブリッド車両用駆動装置1−1は、図1に示すように、変速部40の出力要素である第一リングギア13に接続された機械式オイルポンプ80を備え、第一リングギア13で当該機械式オイルポンプ80を駆動することで、燃費性能の向上を図っている。ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、フェールセーフの観点からも変速部40の出力要素である第一リングギア13(差動部41の入力要素である第二キャリア24)に機械式オイルポンプ80を配置することが好ましい。また、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、機械式オイルポンプ80と共に、当該機械式オイルポンプ80を駆動するためのギア82、83、モータ84、第一ワンウェイクラッチF1、第二ワンウェイクラッチF2等含んで構成される。
さらに、この機械式オイルポンプ80は、第一回転機MG1によっても駆動可能に接続される。またさらに、機械式オイルポンプ80は、第一回転機MG1、第二回転機MG2とは別に設けられるモータ(M)84によっても選択的に駆動可能に接続される。また、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、例えば、第一回転機MG1、第二回転機MG2、モータ84等の使用が不可であるとき、両モータEVモードを止めて、変速部40の出力要素である第一リングギア13で機械式オイルポンプ80を駆動する。ここでは、機械式オイルポンプ80は、変速部40の第1軸に相当する入力軸2等とは別軸上に設けられることで、幅方向寸法の短縮化を図っている。
具体的には、機械式オイルポンプ80は、駆動軸81を有する。機械式オイルポンプ80は、油圧制御装置の一部をなし、駆動軸81に伝達される動力によって駆動して車両100で用いる作動媒体としての作動油を加圧する機械式のポンプである。機械式オイルポンプ80は、駆動軸81に伝達される動力によって駆動し、吸入した作動油を昇圧後に吐出することができる。駆動軸81は、第一ワンウェイクラッチF1、および、第二ワンウェイクラッチF2が接続される。駆動軸81は、第一ワンウェイクラッチF1を介して、ギア82と接続される。ギア82は、第一リングギア13、および、第二キャリア24と接続されており、第一リングギア13、および、当該第二キャリア24と一体回転する。また、駆動軸81は、第二ワンウェイクラッチF2を介して、ギア83と接続される。ギア83は、モータ84の回転軸85と接続されており、回転軸85と一体回転する。つまり、機械式オイルポンプ80、および、モータ84は、変速部40の出力要素である第一リングギア13、差動部41の入力要素である第二キャリア24に接続される。なお、図4から図7に示した共線図ではC2軸上にMOPと図示している。
第一ワンウェイクラッチF1、および、第二ワンウェイクラッチF2は、一方向のみの回転を許容し他方向の回転を規制する。第一ワンウェイクラッチF1は、変速部40の出力要素である第一リングギア13、言い換えれば、差動部41の入力要素である第二キャリア24にギア82を介して接続されている。第一ワンウェイクラッチF1の内輪は、駆動軸81に接続されており、駆動軸81と一体回転する。第一ワンウェイクラッチF1の外輪は、ギア82と噛み合っている。第二ワンウェイクラッチF2は、モータ84の回転軸85にギア83を介して接続されている。第二ワンウェイクラッチF2の内輪は、駆動軸81に接続されており、駆動軸81と一体回転する。第二ワンウェイクラッチF2の外輪は、ギア83と噛み合っている。第一ワンウェイクラッチF1、および、第二ワンウェイクラッチF2は、それぞれ、外輪の回転数が内輪の回転数以上の場合は外輪と内輪とが一体回転し、外輪の回転数が内輪の回転数未満の場合は外輪と内輪とが別々に回転する。
上記のように構成されるハイブリッド車両用駆動装置1−1では、機械式オイルポンプ80は、第一ワンウェイクラッチF1、第二ワンウェイクラッチF2を介して選択駆動され、典型的には、回転数の高い方によって駆動される。ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、エンジン走行中においては、第一ワンウェイクラッチF1を介してエンジン1によって機械式オイルポンプ80を駆動することができる。そして、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、例えば、エンジン1が停止し第二回転機MG2からの動力によって所定以上の車速で走行している状態で第一回転機MG1の回転数が制御されることで、第一ワンウェイクラッチF1を介して変速部40の出力要素である第一リングギア13(差動部41の入力要素である第二キャリア24)によって機械式オイルポンプ80を駆動することができる。この結果、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、燃費性能を向上することができる。また、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、両モータEVモード時等の変速部40の第一リングギア13の回転数が0または低いときには、第二ワンウェイクラッチF2を介してモータ84によって機械式オイルポンプ80を駆動することができる。
次に、図9および図10を参照して、本実施形態のハイブリッド車両用駆動装置1−1における制御の一例について説明する。図9に示す制御フローは、例えば、所定の間隔で繰り返し実行される。
まず、HV_ECU50は、第一回転機MG1および第二回転機MG2の両駆動中であるか否か、すなわち、両モータEVモード中であるか否かを判定する(ステップST1)。このハイブリッド車両用駆動装置1−1では、両モータEVモード中においては、図5でも説明したように、変速部40の出力要素である第一リングギア13は、回転しない。したがって、HV_ECU50は、第一回転機MG1および第二回転機MG2の両駆動中である、すなわち、両モータEVモード中であると判定した場合(ステップST1:Yes)、モータ84を制御し、当該モータ84が出力するトルクによって機械式オイルポンプ80を駆動する。
そして、HV_ECU50は、モータ84による機械式オイルポンプ80の駆動の連続使用時間が所定値Tcより長いか否かを判定する(ステップST2)。所定値Tcは、モータ84の連続使用時間上限値に相当する。所定値Tcは、例えば、図10に示すような連続使用時間に係るマップに基づいて、モータ84の温度に応じて設定されればよい。所定値Tcは、例えば、モータ84の温度が高くなるにしたがって徐々に短くなるように設定される。
HV_ECU50は、モータ84による機械式オイルポンプ80の駆動の連続使用時間が所定値Tc以下であると判定した場合(ステップST2:No)、モータ84の温度Teが予め設定される所定温度Te1より高いか否かを判定する(ステップST3)。所定温度Te1は、例えば、モータ84の性能、仕様等に応じて予め設定される。
HV_ECU50は、ステップST2にて、モータ84による機械式オイルポンプ80の駆動の連続使用時間が所定値Tcより長いと判定した場合(ステップST2:Yes)、ステップST3にて、モータ84の温度Teが所定温度Te1より高いと判定した場合(ステップST3:Yes)、下記の処理を行う。すなわち、HV_ECU50は、第一回転機MG1および第二回転機MG2の両駆動を一旦中止し、すなわち、両モータEVモードを一旦中止する(ステップST4)。この場合、HV_ECU50は、両モータEVモード以外の他のモードに移行する。これにより、HV_ECU50は、モータ84、あるいは、当該モータ84のモータドライバの耐久性を考慮して、これらの使用を一旦取りやめることができる。この結果、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、当該モータ84の長時間の連続使用を回避することができる。
その後、HV_ECU50は、変速部40をニュートラルとする(ステップST5)。この場合、HV_ECU50は、例えば、変速部40のクラッチCL1、ブレーキBK1を共に開放状態とすることで、変速部40をニュートラルとする。なお、HV_ECU50は、変速部40をニュートラルとすることにかえて、変速部40を直結状態としてもよい。
そして、HV_ECU50は、第一回転機MG1を制御し、MG1回転数をアップさせて(ステップST6)、本制御フローを終了する。これにより、ハイブリッド車両用駆動装置1−1は、変速部40の出力要素である第一リングギア13の回転数を上げて機械式オイルポンプ80を駆動することができる。
HV_ECU50は、ステップST1にて、第一回転機MG1および第二回転機MG2の両駆動中でない、すなわち、両モータEVモード中でないと判定した場合(ステップST1:No)、ステップST3にて、モータ84の温度Teが所定温度Te1以下であると判定した場合(ステップST3:No)、本制御フローを終了する。
以上で説明したハイブリッド車両用駆動装置1−1によれば、状況に応じて変速部40の出力要素である第一リングギア13によって機械式オイルポンプ80を駆動することができるので、燃費性能を向上することができる。
[実施形態2]
図11は、実施形態2に係る車両のスケルトン図である。実施形態2に係るハイブリッド車両用駆動装置は、機関、第一回転機、第二回転機、変速部、差動部が単軸式である点で実施形態1に係るハイブリッド車両用駆動装置とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図11に示す本実施形態のハイブリッド車両用駆動装置1−2は、エンジン1、第一遊星歯車機構10、第二遊星歯車機構20、第一回転機MG1、第二回転機MG2が同軸上に配置された単軸式のものである。また、本実施形態のハイブリッド車両用駆動装置1−2は、第二回転機MG2の減速部を構成する第三遊星歯車機構90を備える。ハイブリッド車両用駆動装置1−2は、エンジン1に近い側から順に、ブレーキBK1、第一回転機MG1、第二遊星歯車機構20、クラッチCL1、第一遊星歯車機構10、第二回転機MG2、第三遊星歯車機構90が配置されている。このハイブリッド車両用駆動装置1−2は、例えばFR(前置きエンジン後輪駆動)車両等に適用可能である。ハイブリッド車両用駆動装置1−2は、第二遊星歯車機構20によって構成される差動部41に対し、前置のOD式の変速部40を持つ構成となっている。ここでは、第一回転機MG1の回転軸33、第二回転機MG2の回転軸34は、中空であり、その内部に各種軸が挿入されている。
変速部(変速機構)40は、上記実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1の変速部40の構成と同様とすることができ、第一遊星歯車機構10、クラッチCL1およびブレーキBK1を含んで構成される。差動部41は、上記実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1の差動部41の構成と同様とすることができ、第二遊星歯車機構20を含んで構成される。
変速部40を構成する第一遊星歯車機構10の第一キャリア14は、変速部40の入力要素をなす。第一キャリア14は、入力軸2と連結されており、入力軸2と一体回転する。クラッチCL1は、第一サンギア11と第一キャリア14とを連結可能なクラッチ装置である。ブレーキBK1は、第一サンギア11の回転を規制することができるブレーキ装置である。第一リングギア13は、変速部40の出力要素をなす。差動部41を構成する第二遊星歯車機構20の第二キャリア24は、変速部40を構成する第一遊星歯車機構10の出力要素である第一リングギア13に接続された第一回転要素に対応している。第二遊星歯車機構20の第二サンギア21は、第一回転機MG1に接続された第二回転要素に対応している。第二遊星歯車機構20の第二リングギア23は、第二回転機MG2および駆動輪32(図1等参照)に接続された第三回転要素に対応している。
そして、第二回転機MG2の減速部を構成する第三遊星歯車機構90は、シングルピニオン式であり、第三サンギア91、第三ピニオンギア92、第三リングギア93および第三キャリア94を有する。第三サンギア91は、第二回転機MG2の回転軸34が接続されている。第三リングギア93は、第三サンギア91と同軸上であってかつ第三サンギア91の径方向外側に配置されている。第三リングギア93は、ケース等に固定されている。第三ピニオンギア92は、第三サンギア91と第三リングギア93との間に配置されており、第三サンギア91および第三リングギア93とそれぞれ噛み合っている。第三ピニオンギア92は、第三キャリア94によって回転自在に支持されている。第三キャリア94は、第二リングギア23と接続されており、第2リングギア23と一体回転する。第三ピニオンギア92は、第三キャリア94と共に入力軸2の中心軸線周りに回転(公転)可能であり、かつ第三キャリア94によって支持されて第三ピニオンギア92の中心軸線周りに回転(自転)可能である。第三キャリア94には、第二リングギア23とは反対側に回転軸95が接続されている。回転軸95は、入力軸2と同軸で配置され、プロペラシャフトを構成する。回転軸95における第三キャリア94側とは反対側は、図示しない差動装置および駆動軸を介して駆動輪と接続されている。
そして、本実施形態のハイブリッド車両用駆動装置1−2は、実施形態1で説明したハイブリッド車両用駆動装置1−1と同様に、変速部40の出力要素である第一リングギア13に接続された機械式オイルポンプ80を備え、第一リングギア13で当該機械式オイルポンプ80を駆動することで、燃費性能の向上を図っている。機械式オイルポンプ80、ギア82、83、モータ84、第一ワンウェイクラッチF1、第二ワンウェイクラッチF2等の構成は、上記実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−1の機械式オイルポンプ80、ギア82、83、モータ84、第一ワンウェイクラッチF1、第二ワンウェイクラッチF2等の構成と同様とすることができる。
上記のように構成される本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−2は、実施形態1で説明したハイブリッド車両用駆動装置1−1と同様に、図3で例示した作動係合表、図4から図7に示した共線図等に基づいて動作する。そして、本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置1−2によれば、状況に応じて変速部40の出力要素である第一リングギア13によって機械式オイルポンプ80を駆動することができるので、燃費性能を向上することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置は、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1−1、1−2 ハイブリッド車両用駆動装置
1 エンジン(機関)
13 第一リングギア(出力要素)
14 第一キャリア(入力要素)
21 第二サンギア(第2回転要素)
23 第二リングギア(第3回転要素)
24 第二キャリア(第1回転要素)
40 変速部
41 差動部
80 機械式オイルポンプ
MG1 第一回転機
MG2 第二回転機

Claims (1)

  1. 機関と、
    第一回転機と、
    第二回転機と、
    前記機関が入力要素に接続された変速部と、
    前記変速部の出力要素に接続された第一回転要素と、前記第一回転機に接続された第二回転要素と、前記第二回転機および駆動輪に接続された第三回転要素とを有する差動部と、
    前記変速部の出力要素に接続された機械式オイルポンプとを備え、
    前記機械式オイルポンプは、前記第一回転機によって駆動可能に接続されることを特徴とする、
    ハイブリッド車両用駆動装置。
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JP2016168865A (ja) * 2015-03-11 2016-09-23 トヨタ自動車株式会社 車両
JP2016179727A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置

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