JP2015018862A - 2重螺旋構造電子部品、2重螺旋構造電子部品の製造方法及び多機能シート - Google Patents

2重螺旋構造電子部品、2重螺旋構造電子部品の製造方法及び多機能シート Download PDF

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Abstract

【課題】インダクタやトランス回路の低背化を可能とし、他の部品も一体化した多機能シートを提供する。【解決手段】スリット21、22を設けた第1の絶縁シート11、第2の絶縁シート12、の表面にコイル状配線パターン71、72を形成し、また裏面に同一形状のコイル状配線パターンを形成する。スリット21、22を噛み合わせて、コイル状配線パターン71と第2の絶縁シート12の裏面のコイル状配線パターンを接続して第1のコイル状配線要素とし、コイル状配線パターン72と第2の絶縁シート12の裏面のコイル状配線パターンを接続して第2のコイル状配線要素とすることにより、絶縁物を挟んで積層方向において互いに重なるように積層して2重螺旋構造のコイル状配線を形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、2重螺旋構造電子部品、2重螺旋構造電子部品の製造方法及び多機能シートに関するものであり、例えば、携帯電話などに代表される携帯機器等の筐体に発光表示、給電等の機能を付与する多機能シートに用いられる2重螺旋構造電子部品に関する。
現在、ノート型パソコンやモバイル端末などには、外装の筐体部に装飾用、簡易機能表示用の発光、タッチセンサ、アンテナ、ワイヤレス給電機能等の各機能が要求されている。
例えば、タッチパネルやタッチセンサの機能を持たせるためには、圧電アクチュエータ等のチップ部品を個別に実装している。さらに、機能が多様化すれば、より多くのチップ部品を搭載することになる。
また、多機能化に伴って消費電力が大きくなるため、コイルを主体とするより大型のインダクタ部品、変圧器のトランス回路、或いは、アンテナ等の実装が必要になる。
特開2011−187535号公報
しかし、筐体部にこれらの機能を搭載する場合、下記に示す個別の問題点がある。例えば、筐体部に搭載する機能のためだけに、引出電極、昇圧、降圧回路、インダクタ等の回路部材が必要となるという問題がある。
また、タッチパネルやタッチセンサの機能を持たせるためには、圧電アクチュエータ等のチップ部品を個別に実装する必要があり、厚さが厚くなるという問題がある。さらに、機能が多様化すれば、必然的により多くのチップ部品などの搭載が必要になるため、薄肉軽量化が要求されるスマートフォンなどの筐体側に搭載することは困難であり、筐体への部品実装など工程が増えることになる。
また、特にコイルを主体とするインダクタ部品、変圧器のトランス回路、アンテナ等は巻線構造の関係から必要体積が大きくなり、発熱の集中が生じる。以上、これらの問題点を個別に解決する場合、筐体に特殊な加工及び各々のユニットの実装が必要になり、コストが高くなる。
したがって、2重螺旋構造電子部品において、低背化と各ユニット毎の実装を不要とする多機能シート化を実現することを目的とする。
開示する一観点からは、少なくとも1個の2重螺旋構造のコイル状配線を備えた2重螺旋構造電子部品であって、前記2重螺旋構造のコイル状配線は、第1のコイル状配線要素と第2のコイル状配線要素とが、絶縁物を挟んで積層方向において互いに重なっていることを特徴とする2重螺旋構造電子部品が提供される。
また、開示する別の観点からは、第1の絶縁シートに中心部に達するスリットを形成する工程と、前記第1の絶縁シートの表面に前記スリットの中心部側端部を中心とする半周分と前記半周分の両端部に設けた第1のコイル状配線パターンを形成する工程と、前記第1の絶縁シートの裏面に前記スリットの中心部側端部を中心とする半周分と前記半周分の両端部に設けた第2のコイル状配線パターンを形成する工程と、第2の絶縁シートに中心部に達するスリットを形成する工程と、前記第2の絶縁シートの表面に前記スリットの中心部側端部を中心として前記第2のコイル状配線パターンと同じ形状の第3のコイル状配線パターンを形成する工程と、前記第2の絶縁シートの裏面に前記スリットの中心部側端部を中心として前記第1のコイル状配線パターンと同じ形状の第4のコイル状配線パターンを形成する工程と、前記第1のスリットと前記第2のスリットを互いに噛み合わせて前記第1のコイル状配線パターンと前記第4のコイル状配線パターンが前記接続部において互いに導電的に接続するとともに、前記第2のコイル状配線パターンと前記第3のコイル状配線パターンが前記接続部において互いに導電的に接続するように重ね合せる工程とを備えたことを特徴とする2重螺旋構造電子部品の製造方法が提供される。
また、開示するさらに別の観点からは、上述の2重螺旋構造電子部品と、タッチセンサ或いは発光表示層の少なくとも一方とを積層してシート化したことを特徴とする多機能シートが提供される。
開示の2重螺旋構造電子部品、2重螺旋構造電子部品の製造方法及び多機能シートによれば、低背化と多機能シート化を実現することが可能になる。
本発明の実施の形態の2重螺旋構造電子部品の説明図である。 本発明の実施の形態の2重螺旋構造電子部品の製造工程の途中までの説明図である。 本発明の実施の形態の2重螺旋構造電子部品の製造工程の図2以降の説明図である。 本発明の実施例1の2重螺旋構造コイルの製造工程の途中までの説明図である。 本発明の実施例1の2重螺旋構造コイルの製造工程の図4以降の説明図である。 本発明の実施例2の2重螺旋構造トランス回路の製造工程の途中までの説明図である。 本発明の実施例2の2重螺旋構造トランス回路の製造工程の図6以降の途中までの説明図である。 本発明の実施例2の2重螺旋構造トランス回路の製造工程の図7以降の説明図である。 本発明の実施例3の2重螺旋構造トランス回路の説明図である。 本発明の実施例4の2重螺旋構造トランス回路の平面図である。 本発明の実施例5の2重螺旋構造圧電アクチュエータの製造工程の途中までの説明図である。 本発明の実施例5の2重螺旋構造圧電アクチュエータの製造工程の図11以降の説明図である。 本発明の実施例6の多機能シートの概念的分解斜視図である。 本発明の実施例6の多機能シートの搭載例の説明図である。 多機能シートを筐体の表裏に露出するようにした搭載例の説明図である。 ワイヤレス給電機能の説明図である。 本発明の実施例7の多機能シートの実装構造の説明図である。 本発明の実施例8の2重螺旋構造アンテナの使用形態の説明図である。
ここで、図1乃至図3を参照して、本発明の実施の形態の2重螺旋構造電子部品を説明する。図1は本発明の実施の形態の2重螺旋構造電子部品の説明図であり、図1(a)は2重螺旋構造電子部品要素の平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った断面図である。また、図1(c)は、複数個の2重螺旋構造電子部品要素を積層したのち、上面絶縁シート及び底面絶縁シートを積層して焼成したのちの断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、第1のコイル状配線要素(7,8)と第2のコイル状配線要素(7,8)とを絶縁物(1,1)を挟んで積層方向において中心軸を一致させて互いに重なるよう積層して2重螺旋構造のコイル状配線を形成する。この2重螺旋構造のコイル状配線を備えた2重螺旋構造電子部品は、インダクタ、トランス回路或いはアンテナの内の少なくとも一つを形成する。なお、半周分のコイル状配線パターン7と半周分のコイル状配線パターン8とが交互に接続して第1のコイル状配線要素を形成し、半周分のコイル状配線パターン8と半周分のコイル状配線パターン7とが交互に接続して第2のコイル状配線要素を形成する。なお、図における貫通プラグ5,5はA−A′を結ぶ線上には存在しないが、便宜的に断面図に図示している。
図1においては、第1のコイル状配線要素(7,8)の巻き数と、第2のコイル状配線要素(7,8)の巻き数を同じに(図においては3)にしているが、異なった数にしても良く、一致する巻き数のコイル状配線要素同士が投影的に重なるように設ける。
次に、図1(c)を参照して、電流の流れる状態を説明する。まず、引出電極16から流入した電流は、一番外側の接続電極14、中継プラグ10を介して第1のコイル状お配線要素を形成する一番外側の第1のコイル状配線パターン7から右側において2段目のコイル状配線パターン8を流れ、さらに、左側において、3段目のコイル状配線パターン7を流れる。このような電流の流れを巻回数分繰り返して左側の最下層の一番外側のコイル状配線パターン8の端部に達する。この端部に達した電流は、中継プラグ11から接続配線14を介して一番外側の貫通プラグ18から上方に伝達される。
次いで、貫通プラグ18の上端から上面絶縁シート9の表面において接続配線15及び中継プラグ10を介して右側の一番内側の第2のコイル状配線要素を形成するコイル状配線パターン7に達する。次いで、電流は一番内側の第2のコイル状配線要素を流れて最下層に達し、一番内側の中継プラグ11から接続配線15を介して、一番外側の貫通プラグ18から上方に伝達される。
次いで、貫通プラグ18の上端から上面絶縁シート9の表面において接続配線14及び中継プラグ10を介して左側の真ん中の第1のコイル状配線要素を形成するコイル状配線パターン7に達する。次いで、電流は真ん中の第1のコイル状配線要素を流れて最下層に達し、真ん中の中継プラグ11から接続配線14を介して、真ん中の貫通プラグ18から上方に伝達される。
次いで、貫通プラグ18の上端から上面絶縁シート9の表面において接続配線15及び中継プラグ10を介して右側の真ん中の第2のコイル状配線要素を形成するコイル状配線パターン7に達する。次いで、電流は真ん中の第2のコイル状配線要素を流れて最下層に達し、真ん中の中継プラグ11から接続配線15を介して、真ん中の貫通プラグ18から上方に伝達される。
次いで、貫通プラグ18の上端から上面絶縁シート9の表面において接続配線14及び中継プラグ10を介して左側の一番内側の第1のコイル状配線要素を形成するコイル状配線パターン7に達する。次いで、電流は一番内側の第1のコイル状配線要素を流れて最下層に達し、一番内側の中継プラグ11から接続配線14を介して、一番外側の貫通プラグ18から上方に伝達される。
次いで、貫通プラグ18の上端から上面絶縁シート9の表面において接続配線15及び中継プラグ10を介して右側の一番外側の第2のコイル状配線要素を形成するコイル状配線パターン7に達する。次いで、電流は一番外側の第2のコイル状配線要素を流れて最下層に達し、真ん中の中継プラグ11から接続配線15を介して、一番内側の貫通プラグ18から上方に伝達される。次いで、貫通プラグ18の上端から引出電極17によって取り出される。
即ち、電流は、引出電極16→外側の第1のコイル状配線要素→貫通プラグ18→内側の第2のコイル状配線要素→貫通プラグ18→真ん中の第1のコイル状配線要素→貫通プラグ18→真ん中の第2のコイル状配線要素→貫通プラグ18→内側の第1のコイル状配線要素→貫通プラグ18→外側の第2のコイル状配線要素→貫通プラグ18→引出電極17の順に流れる。
このような2重螺旋構造のコイル状配線を用いてトランス回路を形成する場合には、第1のコイル状配線要素(7,8)の巻き数と、第2のコイル状配線要素(7,8)の巻き数が異なるようにして、互いに異なった引出配線を備えれば良い。
或いは、互いに巻き数の異なる第1の2重螺旋構造のコイル状配線と第2の2重螺旋構造のコイル状配線とを異なった位置に設け、両者の中心軸を通るように鉄心を設けてトランス回路を形成しても良い。また、このような互いに巻き数の異なる第1の2重螺旋構造のコイル状配線と第2の2重螺旋構造のコイル状配線の対を並列に配置しても良い。
次に、図2及び図3を参照して、本発明の実施の形態の2重螺旋構造電子部品の製造工程を説明する。まず、図2(a)に示すように、第1の絶縁シート1に中心部に達するスリット2とビア3,4を形成する。一方、第2の絶縁シート1にも中心に達するスリット2とビア3,4を形成する。なお、後述するように、ビア3とビア4は投影的に重なって第1のコイル状配線要素に接続される接続プラグを形成するビアである。また、ビア3とビア4は投影的に重なって第2のコイル状配線要素に接続される接続プラグを形成するビアである。なお、第1の絶縁シート1及び第2の絶縁シート1はグリーンシートでも良いし、ペットフィルム等の有機樹脂フィルムでも良く、グリーンシートの場合には焼成してセラミック化し、有機樹脂フィルムの場合には加圧加熱によりラミネート化すれば良い。
次いで、図2(b)に示すように、第1の絶縁シート1の表面にスリット2の端部を中心とする半周分とその両端の接続部からなるコイル状配線パターン7を形成するとともに、ビア3,4を表面側から埋め込んで接続プラグ5,6を形成する。また、第2の絶縁シート1の表面にスリット2の端部を中心とする半周分とその両端の接続部からなるコイル状配線パターン7を形成するとともに、ビア3,4を表面側から埋め込んで接続プラグ5,6を形成する。なお、コイル状配線パターン7とコイル状配線パターン7は同じ形状でも良いし異なった形状でも良く、本数は使用目的に応じて互いに異なるようにしても良い。
次いで、図2(c)に示すように、第1の絶縁シート1の裏面にスリット2の端部を中心とする半周分とその両端の接続部からなるコイル状配線パターン8を形成するとともに、ビア3,4を裏面側から完全に埋め込んで接続プラグ5,6を形成する。また、第2の絶縁シート1の裏面にスリット2の端部を中心とする半周分とその両端の接続部からなるコイル状配線パターン8を形成するとともに、ビア3,4を裏面側から完全に埋め込んで接続プラグ5,6を形成する。なお、コイル状配線パターン8はコイル状配線パターン7と同じ形状であることが望ましく、少なくとも重ね合せた場合に両者が電気的に接続される必要がある。また、コイル状配線パターン8はコイル状配線パターン7と同じ形状であることが望ましく、少なくとも重ね合せた場合に両者が電気的に接続される必要がある。
次いで、図3(d)に示すように、第1の絶縁シート1と第2の絶縁シート1をスリット2とスリット2とが対向するように配置する。次いで、図3(e)に示すように、スリット2とスリット2を噛み合わせるために、例えば、第1の絶縁シート1のスリット2により分断された上部を下向きに下げ、分断された下部を上側にめくり上げるようにする。逆に、第2の絶縁シート1のスリット2により分断された上部を上側にめくり上げ、分断された下部を下側に押し下げる。
図3(e)は、噛み合わせたのちの一部透視平面図であり、コイル状配線パターン7は図1(b)に示すように、コイル状配線パターン7の直下においてコイル状配線パターン8と接続する。また、コイル状配線パターン7もコイル状配線パターン7の直下においてコイル状配線パターン8と接続して2重螺旋構造を形成する。この時、接続プラグ5と接続プラグ6が投影的に重なり、また、接続プラグ5と接続プラグ6が投影的に重なる。次いで、この積層構造物を必要とする巻き数分だけ積層する。
図3(f)は上面絶縁シート9と底面絶縁シート9の平面図であり、底面絶縁シート9については、情報から透視した状態を示している。この上面絶縁シート9及び底面絶縁シート9には、図1(c)に関して説明した電流の流れが形成されるように中継プラグ10〜13及び接続配線14〜15を形成する。この上面絶縁シート9と底面絶縁シート9の間に図3(e)に示した積層構造物を複数枚は挟み込んだのち、押圧した状態で焼成することによって、図1(c)に示した構成が得られる。この時、接続プラグ5と接続プラグ6と中継プラグ11,11が投影的に重なって一方の貫通プラグ18を形成する。また、接続プラグ5と接続プラグ6と中継プラグ13,13が投影的に重なって他方の貫通プラグ18を形成する。なお、図1(c)における引出電極16,17と接続配線14〜15の配置は実際の配置状態とは異なっている。
このように、本発明の実施の形態においては、シート状の形成したコイル状配線パターンを組み合わせて2重螺旋構造を形成しているので、インダクタやトランス回路の低背化が可能になり、また、他のユニットとシート上に配置して多機能シート化が可能になる。
このように、機能を一体化した多機能シート構造にすることで、薄く、高密度に実装でき、実装工程数が少なくなり、コストを下げ歩留まりが向上する。また、薄い金属・無機系の材料を用いることで、熱に強くなり、射出成型を用いてのインサート成形により樹脂筺体との一体化が可能になる。また、シート形状で多層化及び加工ができるため、シートの面方向に電極が形成でき、引出電極及び他部品との接続が容易である。さらに、引出電極形成用のフレキシブル電極が筐体内部に引き回すことができるため、端子の加工などの工程が削減でき、回路の組み立てが簡易に行える。
例えば、発光表示とマトリクス化したタッチセンサの機能を一体化した多機能シートを、樹脂筺体中に埋設し、カバーに用いることで、両面活用することが可能でスマートフォンなどのモニタを発光させることが省略できるので低消費電力化が可能になる。さらに、加工方法として、面方向の加工が中心となるため、製造工程の自動化を簡易に行うことができる。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施例1の2重螺旋構造インダクタを説明するが、基本的な工程は図2及び図8に示した通りであるが、ここでは、複数の2重螺旋構造インダクタを一括製造する例として説明する。
まず、図4に示すように、インダクタ一個当たり□50mmの厚さが25μmのペットフィルからなる絶縁シート要素21iを複数個配置した絶縁シート21を用意する。ここでは、4×4の16個の絶縁フィルム要素21iを設けた例として説明する。隣接する2個の絶縁シート要素21iを単位として、各絶縁シート要素21iの中心に至る切れ込みを形成するとともに、この切れ込みを接続する切れ込みを形成して図において逆コ字状のスリット22を形成する。このスリット22で囲まれた領域が舌状部23となる。なお、この時、図2において説明したように、外周部に3個のビアからなるビア群を互いに点対称の位置に一対設ける。
次いで、有機樹脂にAg粒子等を分散させた導電性ペーストであるドータイト(熱硬化150℃タイプ)をマスク印刷機により半周分の3本のコイル状配線パターン24を印刷形成する。ここでは、幅が1mmで厚さが5μmで、内側から長い部分の一辺が10mm、20mm、30mmの3本の半周分のコイル状配線パターン24を表裏に投影的に重なるように形成する。この時、ビアがドータイトで埋め込まれてφ50μmの貫通プラグ25,26となる。
次いで、図5に示すように、もう一枚のコイル状配線パターン34及び貫通プラグ35,36を形成した絶縁シート31を用意し、互いに舌状部33(23)を対向させた状態で一方の舌状部(23)を押し下げ、他方の舌状部33を押し上げた状態でスライドさせて重ね合せる。なお、図においては、絶縁シート21と絶縁シート31を異なるハッチングで表しているが、実際には同じものである。
以降は、図3の工程と同様であるので図示を省略するが、図5の構造の積層体を3組重ね合せたのち、中継プラグ、接続配線及び出力電極を形成した上面絶縁シートと、中継プラグ及び接続配線を形成した底面絶縁シートで挟み込む。次いで、150℃の温度で2MPaの圧力で30分間プレスすることにより一体化する。次いで、各インダクタ単位に切断することにより2重螺旋構造インダクタが完成する。
このように、本発明の実施例1においては、ペットフィルムを用いて2重螺旋構造のインダクタとしているので、平面スパイラルコイルよりも小面積で大きなインダクタンスを実現することができるとともに、薄層化・低背化が可能になる。
次に、図6乃至図8を参照して、本発明の実施例2の2重螺旋構造トランス回路の製造工程を説明する。ここでは、1個のトランス回路の製造工程として説明するが、多数のトランス回路を一括して形成するときには、上記の実施例1と同様に、一枚の絶縁シートに複数のトランス回路要素を形成すれば良い。
まず、図6(a)に示すように、□50mmで厚さが25μmのペットフィルからなる絶縁シート41の中心に至るスリット42を形成するとともに、中央に鉄心を通すために貫通孔45を形成する。また、スリット42を設けなかった側の外周部に3個の貫通ビア43を形成するとともに、スリット42を形成した側の外周部に1個の貫通ビア44を形成する。一方、□50mmで厚さが25μmのペットフィルからなる絶縁シート51の中心に至るスリット52を形成するとともに、中央に鉄心を通すために貫通孔55を形成する。また、スリット52を設けなかった側の外周部に1個の貫通ビア54を形成するとともに、スリット52を形成した側の外周部に3個の貫通ビア53を形成する。
次いで、図6(b)に示すように、絶縁シート41の表面側にドータイト(熱硬化150℃タイプ)をマスク印刷機により半周分の3本のコイル状配線パターン46を印刷形成する。ここでは、幅が1mmで厚さが5μmで、内側から長い部分の一辺が10mm、20mm、30mmの3本の半周分のコイル状配線パターン46を形成する。この時、貫通ビアがドータイトで埋め込まれて貫通プラグ47,48となる。一方、絶縁シート51の表面側にドータイト(熱硬化150℃タイプ)をマスク印刷機により半周分の1本のコイル状配線パターン56を印刷形成する。ここでは、幅が1mmで厚さが5μmで、長い部分の一辺が10mmの半周分のコイル状配線パターン56を形成する。この時、貫通ビアがドータイトで埋め込まれて貫通プラグ57,58となる。
次いで、図6(c)に示すように、絶縁シート41の裏面側にドータイト(熱硬化150℃タイプ)をマスク印刷機によりコイル状配線パターン56と同じ形状の半周分のコイル状配線パターン49を形成する。この時、貫通ビアがドータイトで完全に埋め込まれて貫通プラグ47,48となる。一方、絶縁シート51の裏面側にドータイト(熱硬化150℃タイプ)をマスク印刷機によりコイル状配線パターン46と同じ形状の半周分の3本のコイル状配線パターン59を印刷形成する。この時、貫通ビアがドータイトで完全に埋め込まれて貫通プラグ57,58となる。
次いで、図7(d)に示すように、絶縁シート41と絶縁シート51をスリット42とスリット52とが対向するように配置する。次いで、噛み合わせが容易になるように、例えば、絶縁シート41のスリット42により分断された上部を下向きに押し下げ、分断された下部を上側に押し上げる。逆に、絶縁シート51のスリット52により分断された上部を上側に押し上げ、分断された下部を下側に押し下げる。
次いで、図7(e)及び図7(f)に示すように、絶縁シート41と絶縁シート51をスリット42,52を利用して噛み合わせて積層体を形成する。なお、図7(e)は平面図であり、図7(f)は断面図である。コイル状配線パターン46とコイル状配線パターン59は互いに導電的に接続して3本の一巻のコイルを形成する。一方、コイル状配線パターン56とコイル状配線パターン49とが導電的に接続して1本の人巻のコイルを形成する。また、貫通プラグ47と貫通プラグ57が一体になり、貫通プラグ58と貫通プラグ48とが一体になる。なお、断面図においては、貫通プラグ47,57,48,58は便宜上実際とは異なった位置に図示している。
次いで、図8(g)に示すように、積層体を3組重ね合せる。次いで、図8(h)に示す上面用の絶縁シート61と底面用の絶縁シート71で挟み込み、150℃の温度で2MPaの圧力で30分間プレスすることにより一体化する。なお、絶縁シート61には貫通孔62、貫通プラグ63,64、中継プラグ65、接続配線66、入力配線67,68及び出力配線69,70を形成しておく。一方、絶縁シート71には、貫通孔72、貫通プラグ73,74、中継プラグ75及び接続配線76,77を形成しておく。
次いで、図8(i)に示すように、貫通孔に鉄心78を通すことによって、トランス回路が形成される。コイル状配線パターン46とコイル状配線パターン59とで形成される3本の3巻のコイルは1次側コイルとなり、コイル状配線パターン56とコイル状配線パターン49とで形成される1本の3巻のコイルは2次側コイルとなる。
1次側コイルにおいては、入力配線68から入力された電流は、外側のコイルを流れ、底面において、中継プラグ75及び接続配線76を介して内側の貫通プラグ73に接続され、上面の内側の貫通プラグ63に達する。内側の貫通プラグ63から接続配線66及び中継プラグ65を介して真ん中のコイルに電流が流れる。真ん中のコイルの底面において、真ん中の中継プラグ75及び接続配線76を介して真ん中の貫通プラグ73に接続され、上面の真ん中の貫通プラグ63に達する。真ん中の貫通プラグ63からn接続配線66及び内側の中継プラグ65を介して内側のコイルに電流が流れる。底面において、内側のコイルは内側の中継プラグ75及び接続配線76を介して外側の貫通プラグ73に接続され、上面の外側の貫通プラグ63に達し、出力配線70から出力される。一方、2次側のコイルに誘起された電流は、入力配線67と出力配線69との間で電圧を発生させる。
このように、本発明の実施例2においては、2重螺旋構造を利用することにより、表裏に設けるコイル状配線パターンの本数を変えることによって、薄層化・低背化したトランス回路を形成することができる。
次に、図9を参照して、本発明の実施例3の2重螺旋構造トランス回路を説明する。図9は本発明の実施例3の2重螺旋構造トランス回路の説明図であり、図9(a)は要部透視平面図であり、図9(b)は概念的断面図である。製造工程自体は、図4及び図5に示した製造工程と同様に、隣接するコイル単位を1次コイル用及び2次コイル用とし、1次コイルと2次コイルにまたがる舌状部を形成し、互いに食い込むように挿入して積層構造体を形成する。次いで、必要とする巻き数分を積層したのち、上面用絶縁シート及び底面用絶縁シートで挟み込んで一体化すれば良い。
図9(a)は上面用絶縁シート81を透視した平面図であり、1次コイルを表裏に形成した3本の半円周状のコイル状配線パターン82(82),92(92)で形成する。一方、2次コイルを表裏に形成し1本の半円周状のコイル状配線パターン82(82),92(92)で形成する。1次コイル用のコイル状配線パターンの中心に形成した貫通孔と2次コイル用のコイル状配線パターンの中心に形成した貫通孔を接続する環状の心材84を設ける。
1次コイルからの電極の引出しは、上面側からは中継プラグ85に引出電極87を接続し、底面側からは貫通プラグ86により上面側に引き上げたのち引出電極87を接続する。なお、電流の流れる様子は実施の形態に示したのと同じである。一方、2次コイルからの電極の引出しは、上面側からは中継プラグ95に引出電極97を接続し、底面側からは貫通プラグ96により上面側に引き上げたのち引出電極97を接続する。なお、図における符号88は底面用絶縁シートである。
このように、本発明の実施例3においては、1次コイルと2次コイルを平面的に分離して形成しているので、巻き数を多くしても低背化が保たれる。
次に、図10を参照して、本発明の実施例4の2重螺旋構造トランス回路を説明する。図10は本発明の実施例4の2重螺旋構造トランス回路の平面図であり、コイル配置としては図9に示した2重螺旋構造トランス回路を2つ並列配置したもので、電気的接続としては、1次コイル同士を接続電極89で直列接続し、2次コイル同士も接続電極99で直列接続した構造になっている。また、このような構造を製造するためには、図において上側及び下側から図9と同様に舌状部を互いに噛み合わせるように挿入すれば良い。
このように、本発明の実施例4においては、2つのトランス回路を直列接続した連結トランス回路を一度の工程で低背化を保ったまま実現することができる。
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施例5の2重螺旋構造圧電アクチュエータを説明するが、基本的に製造工程は図2及び図3に示した工程と同様である。なお、ここでは、説明を簡単にするために、一単位の2重螺旋構造圧電アクチュエータの製造工程として説明するが、複数の2重螺旋構造圧電アクチュエータを一括製造する場合には、図4及び図5と同様にすれば良い。
まず、図11(a)に示すように、PMMA(メタクリル酸メチル)系樹脂を20%含むPNN(ニッケル酸ニオブ酸鉛)系の圧電材料グリーンシート110,120の中心に、φ5mmの孔111,121及び中心にいたるスリット112,122を形成する。次いで、図11(b)に示すように、次に、電極ペーストを用いて圧電材料グリーンシート110,120の表面にマスク印刷機により中心からの最短距離が10mm,20mm,30mmで、幅が1mm、厚さが5μmの3本のコ状の電極パターン113,123を形成する。なお、電極ペーストとしては、Pt−Pd(10:90)80wt%、PMMA10wt%、DBP(フタル酸ジブチル)10wt%の組成の電極ペーストを用いる。
次いで、図11(c)に示すように、圧電材料グリーンシート110,120の裏面にも同じ電極ペーストを用いて同じ3本のコ状の電極パターン114,124をマスク印刷により形成する。
次いで、図12(d)に示すように、圧電材料グリーンシート110と圧電材料グリーンシート120をスリット112とスリット122とが対向するように配置する。スリット112とスリット122を噛み合わせるために、例えば、圧電材料グリーンシート110のスリット112により分断された上部を下向きに下げ、分断された下部を上側にめくり上げるようにする。逆に、圧電材料グリーンシート120のスリット122により分断された上部を上側にめくり上げ、分断された下部を下側に押し下げる。
次いで、図12(e)に示すように、スリット112とスリット122を噛み合わせて一体化して積層構造体とする。この時、電極パターン113と電極パターン124とが接続して1週分のコイルパターンとなり、電極パターン123と電極パターン114とが接続して1周分のコイルパターンとなり2重螺旋構造となる。
次いで、図12(f)に示すように、積層構造体を3組積層したのち、プレス(温度80℃、時間30分、圧力2MPa)で一体化する。次いで、温度450℃まで5℃/分で昇温して2時間保持して脱脂したのち、温度950℃まで、昇温25℃/分で昇温し、2時間保持して焼成する。最後に、各電極パターンを配線で接続することにより、圧電アクチュエータとなる。
このように、シート部材として圧電材料グリーンシートを用いることで、上述の2重螺旋構造コイルの製造工程を利用して、2重螺旋構造の圧電アクチュエータを低背性を保って形成することができる。
次に、図13乃至図16を参照して、本発明の実施例6の多機能シートを説明する。図13は、本発明の実施例6の多機能シートの概念的分解斜視図であり、上記の各実施例により形成したトランス回路131、インダクタ回路132及びタッチセンサを構成する圧電アクチュエータ133を配置し、各要素をFPC/引出電極134で接続する。次いで、EL発光層135、ITO透明電極を形成したPETフィルム136及びミラーフィルム137をラミネートして多機能シート130を形成する。
なお、FPC/引出電極134は、EL発光層135及びITO透明電極に対しても接続している。
図14は、多機能シートの搭載例の説明図であり、図14(a)は上面図であり、図14(b)は断面図である。図に示すように、多機能シート130をミラーフィルム側が露出するように、携帯機器の筐体138に取り付けたものであり、例えば、出射成型を用いてインサート形成により樹脂筐体と多機能シート130とを一体化する。
図15は、多機能シートを筐体の表裏に露出するようにした搭載例の説明図であり、スマートフォンのカバー140に多機能シート130を実装して、表面側にEL発光層135が露出するようにする。一方、カバー140の裏側に圧電アクチュエータ133が露出するようにして感圧センサ埋設キーボートとする。この場合、圧電アクチュエータ133を感圧センサ埋設キーボートを構成するように配置する必要がある。なお、図における符号141はスマートフォンの本体部である。
図16は、ワイヤレス給電機能の説明図であり、多機能シート130に設けた2重螺旋構造コイルと送電台144に設けた送信コイルとの間の電磁界通信によりワイヤレス給電を行うことも可能になる。なお、図における符号142は本体部(141)に収容されたバッテリーであり、多機能シートとは接続電極143により電気的に接続される。また、符号145は送信コイル146に電力を供給する送電モジュールである。
このように、本発明の実施例6においては、タッチセンサを含む各種機能を1枚のシートに一体化して多機能化しているので、個別部品の実装工程が不要になるとともに、各要素を2重螺旋構造により低背化しているので、筐体への取り付けが容易になる。また、多機能シートは薄層化されているので、図15に示すように両面活用が可能であり、スマートフォン本体のモニタを発光させることが省略できるので、省エネ化に寄与することができる。
次に、図17を参照して、本発明の実施例7の多機能シートの実装構造を説明する。図17(a)はカバーの表面図であり、図17(b)がカバーの裏面図であり、図17(c)は、多機能シートの実装構造を示す断面図である。ここでは、多機能シートとして、1個のタッチセンサを搭載した小面積の多機能シートの例を示す。
図17(a)及び図17(b)に示すように、カバー150の表面側では発光マークが現れ且つタッチセンサの機能を有し、裏面側ではFPC/引出電極164が引き出されてカバー150の内部で配線を引き回している。また、図17(c)に示すように、多機能シート160は、カバー150の表面側に設けられた凹部151に接着剤152を介して実装されている。なお、多機能シート160の全周を防湿カバー168で覆っておく。なお、図における符号163,165,166,167は、それぞれ圧電アクチュエータ、EL発光層、ITO透明電極を形成したPETフィルム及びミラーフィルムである。
次に、図18を参照して、本発明の実施例8の2重螺旋構造アンテナの使用形態を説明する。図18(a)は携帯機器に2重螺旋構造アンテナをエンブレムマークと一体化して設けた例であり、2重螺旋構造アンテナ171を携帯機器の筐体172の表面に張り付けるだけで良い。従来の携帯機器にアンテナを組み込む場合には、筐体の一部を樹脂に置き換えてアンテナを組み込んでいたが、2重螺旋構造アンテナ171の場合には、金属製筐体にそのまま張り付ければ良い。なお、2重螺旋構造アンテナ171は2重螺旋コイルと全く同じ工程で製造することができる。
図18(b)は、小型の携帯機器に適用した例であり、この場合も金属製の筐体173の表面に張り付けるだけで良い。スマートフォン等の従来の小型携帯機器においては、樹脂に置き換える場所を確保することができないので、導電性の高い材料で筐体を構成することは困難であったが、2重螺旋構造アンテナ171を用いることで、導電性の高い材料を筐体173に用いることが可能になる。
ここで、実施例1乃至実施例4を含む本発明の実施の形態に関して、以下の付記を付す。
(付記1)少なくとも1個の2重螺旋構造のコイル状配線を備えた2重螺旋構造電子部品であって、前記2重螺旋構造のコイル状配線は、第1のコイル状配線要素と第2のコイル状配線要素とが、絶縁物を挟んで積層方向において互いに重なっていることを特徴とする2重螺旋構造電子部品。
(付記2)前記2重螺旋構造のコイル状配線が、インダクタ、トランス回路或いはアンテナの内の少なくとも一つを形成することを特徴とする付記1に記載の2重螺旋構造電子部品。
(付記3)前記第1のコイル状配線要素の巻き数と、前記第2のコイル状配線要素の巻き数が異なっており、互いに異なった引出配線を備えることによって前記トランス回路を形成することを特徴とする付記2に記載の2重螺旋構造電子部品。
(付記4)前記2重螺旋構造のコイル状配線は、互いに巻き数の異なる第1の2重螺旋構造のコイル状配線と第2の2重螺旋構造のコイル状配線からなり、前記第1の2重螺旋構造のコイル状配線と前記第2の2重螺旋構造のコイル状配線により前記トランス回路を形成することを特徴とする付記2に記載の2重螺旋構造電子部品。
(付記5)前記2重螺旋構造のコイル状配線は、互いに電気的に並列接続された2つの第1の2重螺旋構造のコイル状配線と、前記第1の2重螺旋構造のコイル状配線と巻き数が異なり互いに電気的に並列接続された2つの第2の2重螺旋構造のコイル状配線からなり、前記2つの第1の2重螺旋構造のコイル状配線と前記2つの第2の2重螺旋構造のコイル状配線により前記トランス回路を形成することを特徴とする付記2に記載の2重螺旋構造電子部品。
(付記6)第1の絶縁シートに中心部に達するスリットを形成する工程と、前記第1の絶縁シートの表面に前記スリットの中心部側端部を中心とする半周分と前記半周分の両端部に設けた第1のコイル状配線パターンを形成する工程と、前記第1の絶縁シートの裏面に前記スリットの中心部側端部を中心とする半周分と前記半周分の両端部に設けた第2のコイル状配線パターンを形成する工程と、第2の絶縁シートに中心部に達するスリットを形成する工程と、前記第2の絶縁シートの表面に前記スリットの中心部側端部を中心として前記第2のコイル状配線パターンと同じ形状の第3のコイル状配線パターンを形成する工程と、前記第2の絶縁シートの裏面に前記スリットの中心部側端部を中心として前記第1のコイル状配線パターンと同じ形状の第4のコイル状配線パターンを形成する工程と、前記第1のスリットと前記第2のスリットを互いに噛み合わせて前記第1のコイル状配線パターンと前記第4のコイル状配線パターンが前記接続部において互いに導電的に接続するとともに、前記第2のコイル状配線パターンと前記第3のコイル状配線パターンが前記接続部において互いに導電的に接続するように重ね合せる工程とを備えたことを特徴とする2重螺旋構造電子部品の製造方法。
(付記7)前記第1の絶縁シートと前記第2の絶縁シートを重ね合せた積層体を、下層の積層体の上表面に表われている前記第1のコイル状配線パターンと、上層の積層体の底面に表れている前記第4のコイル状配線パターンが導電的に接続し、且つ、下層の積層体の上表面に表われている前記第3のコイル状配線パターンと、上層の積層体の底面に表れている前記第2のコイル状配線パターンが導電的に接続するように複数個積層する工程を有することを特徴とする付記6に記載の2重螺旋構造電子部品の製造方法。
(付記8)前記第1の絶縁シート及び前記第2の絶縁シートがグリーンシートからなり、前記第1の絶縁シートと前記第2の絶縁シートを重ね合せたのちに焼成する工程を有することを特徴とする付記6または付記7に記載の2重螺旋構造電子部品の製造方法。
(付記9)付記1乃至付記5のいずれか1に記載の2重螺旋構造電子部品と、タッチセンサ或いは発光表示層の少なくとも一方とを積層してシート化したことを特徴とする多機能シート。
(付記10)前記2重螺旋構造部品と前記タッチセンサが同じ積層位置に配置され、前記発光表示層がその上に配置されて多層構造になっていることを特徴とする付記9に記載の多機能シート。
第1の絶縁シート
第2の絶縁シート
,2 スリット
,3,4,4 ビア
,5,6,6接続プラグ
,7,8,8 コイル状配線パターン
上面絶縁シート
底面絶縁シート
10,10,11,11,12,12,13,13 中継プラグ
14,14,15,15 接続配線
16,17 引出電極
18,18 貫通プラグ
21,31 絶縁シート
21 絶縁シート要素
22 スリット
23,33 舌状部
24,34 コイル状配線パターン
25,26,35,36 貫通プラグ
41,51 絶縁シート
42,52 スリット
45,55 貫通孔
43,44,53,54 貫通ビア
46,49,56,59 コイル状配線パターン
47,48,57,58 貫通プラグ
61,71 絶縁シート
62,72 貫通孔
63,64,73,74 貫通プラグ
65,75 中継プラグ
66,76,77 接続配線
67,68 入力配線
69,70 出力配線
78 鉄心
81,91 上面用絶縁シート
82,82,83,83,92,92,93,93コイル状配線パター
84 心材
85,95 中継プラグ
86,96 貫通プラグ
87,87、97,97 引出電極
88,98 底面用絶縁シート
89,99 接続電極
110,120 圧電材料グリーンシート
111,121 孔
112,122 スリット
113,114,123,124 電極パターン
130,160,170 多機能シート
131 トランス回路
132 インダクタ回路
133,163 圧電アクチュエータ
134,164 FPC/引出電極
135,165 EL発光層
136,166 PETフィルム
137,167 ミラーフィルム
138,172,173 筐体
140,150 カバー
141 本体部
142 バッテリー
143 接続電極
144 送電台
145 送電モジュール
146 送信コイル
151 凹部
152 接着剤
168 防湿カバー
171 2重螺旋構造アンテナ

Claims (6)

  1. 少なくとも1個の2重螺旋構造のコイル状配線を備えた2重螺旋構造電子部品であって、
    前記2重螺旋構造のコイル状配線は、第1のコイル状配線要素と第2のコイル状配線要素とが、絶縁物を挟んで積層方向において互いに重なっていることを特徴とする2重螺旋構造電子部品。
  2. 前記2重螺旋構造のコイル状配線が、インダクタ、トランス回路或いはアンテナの内の少なくとも一つを形成することを特徴とする請求項1に記載の2重螺旋構造電子部品。
  3. 前記第1のコイル状配線要素の巻き数と、前記第2のコイル状配線要素の巻き数が異なっており、互いに異なった引出配線を備えることによって前記トランス回路を形成することを特徴とする請求項2に記載の2重螺旋構造電子部品。
  4. 前記2重螺旋構造のコイル状配線は、互いに巻き数の異なる第1の2重螺旋構造のコイル状配線と第2の2重螺旋構造のコイル状配線からなり、前記第1の2重螺旋構造のコイル状配線と前記第2の2重螺旋構造のコイル状配線により前記トランス回路を形成することを特徴とする請求項2に記載の2重螺旋構造電子部品。
  5. 第1の絶縁シートに中心部に達するスリットを形成する工程と、
    前記第1の絶縁シートの表面に前記スリットの中心部側端部を中心とする半周分と前記半周分の両端部に設けた第1のコイル状配線パターンを形成する工程と、
    前記第1の絶縁シートの裏面に前記スリットの中心部側端部を中心とする半周分と前記半周分の両端部に設けた第2のコイル状配線パターンを形成する工程と、
    第2の絶縁シートに中心部に達するスリットを形成する工程と、
    前記第2の絶縁シートの表面に前記スリットの中心部側端部を中心として前記第2のコイル状配線パターンと同じ形状の第3のコイル状配線パターンを形成する工程と、
    前記第2の絶縁シートの裏面に前記スリットの中心部側端部を中心として前記第1のコイル状配線パターンと同じ形状の第4のコイル状配線パターンを形成する工程と、
    前記第1のスリットと前記第2のスリットを互いに噛み合わせて前記第1のコイル状配線パターンと前記第4のコイル状配線パターンが前記接続部において互いに導電的に接続するとともに、前記第2のコイル状配線パターンと前記第3のコイル状配線パターンが前記接続部において互いに導電的に接続するように重ね合せる工程と
    を備えたことを特徴とする2重螺旋構造電子部品の製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の2重螺旋構造電子部品と、
    タッチセンサ或いは発光表示層の少なくとも一方とを積層してシート化したことを特徴とする多機能シート。
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