JP2015018075A - 位相差素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像表示装置用位相差素子の製造方法を提供すること。【解決手段】光透過性の基材と光配向膜層と固体化液晶層を少なくとも含み、前記固体化液晶層は、液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と同一方向である第1の液晶領域と、液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向である第2の液晶領域を少なくとも有し、(1)R1=Δn〔c1s〕?d〔c1s〕、(2)R2=Δn〔c2s〕?d〔c2s〕としたとき、(3)0.9≰(R2−1)/(R1+1)≰1.1を満たしている。(式中、Δn〔c1s〕は基材の複屈折率に対する第1の液晶領域の複屈折率の比率であり、Δn〔c2s〕は基材の複屈折率に対する第2の液晶領域の複屈折率の比率、d〔c1s〕は基材の膜厚に対する第1の液晶領域の膜厚の比率、d〔c2s〕は基材の膜厚に対する第2の液晶領域の膜厚の比率である。)【選択図】図1

Description

本発明は、画像を形成する画素とストライプ状の位相差パターンを形成した位相差素子と重ね合わせることにより、偏光子で観察した際に画像が切り替わる表示体に関し、特に、画像表示装置の3次元的可視化に必要な位相差素子の構成及び当該位相差素子の製造方法に関する。
位相差素子には延伸フィルムあるいは重合性の液晶を塗布されたフィルム基材等がある。重合性液晶の場合、パターニングすることが可能であり、観察者が偏光メガネを用いて観賞する3次元(以下、3Dと記す。)画像表示装置などに適用できる(特許文献1参照)。
3D画像表示装置に使用されるパターニング位相差素子は、異なる光学異方性を持つ領域が交互に設けられたストライプパターンが形成されており、ディスプレイが発する出射光を左円偏光、右円偏光に分割する役割を持ち、観察者は円偏光メガネを介して左目は左目用の画像を、右目は右目用の画像を見ることで立体映像を観賞することができる。
パターンの奇数ライン領域、偶数ライン領域の液晶分子の遅相軸が、基材の遅相軸に対してそれぞれ同一方向、垂直方向である位相差素子において、基材がプラスチックフィルムなど複屈折を持つ場合、基材の複屈折が原因でクロストーク等が発生するという問題がある。
特許第3796414号公報
本発明の課題は、直線偏光を左右の円偏光成分に分離する2つの位相差素子から、該位相差素子が搭載されている基材が有する複屈折性の影響を除去する技術の提供である。
上記課題を達成するための請求項1に記載の発明は、
光透過性の基材と光配向膜層と固体化液晶層を少なくとも含み、
前記固体化液晶層は、液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と同一方向である第1の液晶領域と、液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向である第2の液晶領域を少なくとも有し、
(1)R=Δn〔c1s〕×d〔c1s〕
(2)R=Δn〔c2s〕×d〔c2s〕
としたとき、
(3)0.9≦(R−1)/(R+1)≦1.1
を満たしていることを特徴とする位相差素子としたものである。
式中、Δn〔c1s〕は基材の複屈折率に対する第1の液晶領域の複屈折率の比率であり、Δn〔c2s〕は基材の複屈折率に対する第2の液晶領域の複屈折率の比率、d〔c1s〕は基材の膜厚に対する第1の液晶領域の膜厚の比率、d〔c2s〕は基材の膜厚に対する第2の液晶領域の膜厚の比率である。
また、請求項2に記載の発明は、前記光配向膜層の形成は、
前記基材上に重合性モノマーまたはポリマーが塗布される成膜工程と、一定の偏光方向の直線偏光の紫外線が照射される露光工程を少なくとも具備しており、
前記露光工程で、第1の液晶領域と第2の液晶領域に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位にそれぞれ異なる露光量を照射することを特徴とする請求項1に記載の位相差素子の製造方法としたものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記光配向膜層の露光工程は、第1および第2を含む複数回の露光工程からなり、
第1の露光工程において、少なくとも第1の液晶領域を含み且つ第2の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
第2の露光工程において、少なくとも第2の液晶領域を含み且つ第1の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
第2の露光工程の露光量が第1の露光工程の露光量より大きいことを特徴とする請求項2に記載の位相差素子の製造方法としたものである。
また、請求項4に記載の発明は、前記光配向膜層の露光工程は、第1および第2を含む複数回の露光工程からなり、
第1の露光工程において、少なくとも第2の液晶領域を含み且つ第1の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
第2の露光工程において、少なくとも第1の液晶領域を含み且つ第2の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
第1の露光工程の露光量が第2の露光工程の露光量より大きいことを特徴とする請求項2に記載の位相差素子の製造方法としたものである。
また、請求項5に記載の発明は、前記固体化液晶層の形成は、
前記基材上に形成した光配向膜層上に、光重合性または光架橋性のサーモトロピック液晶化合物を含み、前記サーモトロピック液晶化合物のメソゲンが配向構造をなしている液晶材料層を形成する成膜工程と、前記液晶層に所定の量の光を照射する露光工程を少なくとも具備することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の位相差素子の製造方法としたものである。
本発明により基材の複屈折率の影響を低減した位相差素子が得られる。したがって、この位相差素子を使用すれば優れた表示性能を有する3次元画像表示装置を実現できる。
本発明の一態様に係る位相差素子の断面図である。 本発明の一態様に係る位相差素子の平面図である。 本発明の一態様に係る位相差素子の製造方法の概略図である。 光配向膜露光工程の第1実施形態における配向規制軸の概略図である。 光配向膜露光工程の第2実施形態における配向規制軸の概略図である。 実施例で使用する配向膜材料の露光量と位相差値の関係データである。 偏光板単独の分光透過率である。 2枚の偏光板を平行配置した場合の分光透過率である。 2枚の偏光板を直交配置した場合の分光透過率である。 光透過性の基材の複屈折率の波長分散である。 固体化液晶層の複屈折率の波長分散である。 延伸フィルムの複屈折率の波長分散である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一態様に係る位相差素子の断面図であり、位相差素子10は光透過性の基材11と光配向膜層12と固体化液晶層13から構成される。光透過性の基材11と光配向膜層12の間にアンカー層等を設けても良い。
固体化液晶層13は光学異方性を有する領域を有し、例えば図2に示すようにストライプパターンが形成され、パターンの奇数ライン領域、偶数ライン領域で異なる異方性を有する。奇数ライン領域を第1の液晶領域13aとし、偶数ライン領域を第2の液晶領域13bとすると、第1の液晶領域13aでは液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と同一方向であり、第2の液晶領域13bでは液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向であり、(1)R=Δn〔c1s〕×d〔c1s〕、(2)R=Δn〔c2s〕×d〔c2s〕としたとき、(3)0.9≦(R−1)/(R+1)≦1.1を満たしている。
式中、Δn〔c1s〕は基材の複屈折率に対する第1の液晶領域の複屈折率の比率であり、Δn〔c2s〕は基材の複屈折率に対する第2の液晶領域の複屈折率の比率、d〔c1s〕は基材の膜厚に対する第1の液晶領域の膜厚の比率、d〔c2s〕は基材の膜厚に対する第2の液晶領域の膜厚の比率である。この式を満たす光の波長は当該位相差素子の設計によりどのような値も取りうるが、典型的には、視感度の高い緑の波長域、例えば550nm付近とする。
以下、図3から図9を参照しながら位相差素子10の製造方法について説明する。
図3は、本発明の一態様に係る位相差素子の製造工程の概略図である。
図3に示すように位相差素子10の製造方法は、光透過性の基材11に重合性モノマーまたはポリマーを含む光配向膜化合物を塗布する成膜工程30、一定の偏光方向の直線偏光の紫外線が照射する第1および第2を含む複数回の露光工程31と、光配向膜層上にサーモトロピック液晶化合物を塗布して光学異方性を持つ液晶材料層を形成する成膜工程40、所定の量の光を照射する露光工程41を少なくとも具備する。
光配向膜層の成膜工程30について説明する。
まず、光透過性の基材11を準備する。
光透過性の基材11は、柔軟性を有する長尺状のプラスチックフィルム、枚葉のプラスチック基板、ガラス基板である。柔軟性を有する長尺状のプラスチックフィルム、枚葉のプラスチック基板は、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、環状ポリオレフィン、セルロースエステル、ポリエチレンテレフタラート等を使用することができる。ガラス板は、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラスまたは無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスを使用することができる。
ポリカーボネートやポリエチレンテレフタラート等押出製法等により作製されるプラスチックフィルムは、一定方向に樹脂が配向することからΔn〔s〕=2.0×10−4〜3.0×10−4程度の複屈折を生じる。位相差素子用の光透過性のフィルム基材には、複屈折率が小さい基材であるトリアセチルセルロースやシクロオレフィンポリマーが一般的に用いられる。トリアセチルセルロースは分子構造上複屈折が生じにくく、また溶液製膜法によって製造されることによって、複屈折の発生が抑制される傾向ではあるが、Δn〔s〕=3.0×10−5〜1.8×10−4程度とわずかであるが複屈折を生じる。
一方、シクロオレフィンポリマーや低屈折率トリアセチルセルロース等複屈折率がほぼゼロである基材として展開されている。しかしながら、シクロオレフィンポリマーや低屈折率トリアセチルセルロース等は、高価であり、物理的強度や表面処理適性に課題がある。
光透過性の基材11には光配向膜層12との密着性等向上を目的として、コロナ処理、ケン化処理、プラズマ処理等表面処理を行っても良い。また、アンカー層等を付与しても良い。
光配向膜層12は、光透過性の基材11上に形成される。光配向膜は、光によって異方的に変性される材料である。光配向膜は一定の偏光方向の直線偏光の紫外線が照射されると、分子が規則的に配向され、光配向膜上に塗布する液晶分子を特定方向に配向させる機能を有する。したがって、液晶分子の配向方向は、光配向膜への直線偏光の角度によって定まる。光配向膜層はコーティング液を塗布し、熱乾燥工程および後述する露光工程を経て形成される。
光配向膜にはアゾベンゼン、桂皮酸エステル、カルコン、クマリン、ベンゾフェノン、ポリイミド等、あるいはその誘導体、もしくはこれらの官能基を測鎖に有する高分子等を使用することができる。
アゾベンゼン等の光異性化反応により異方性を付与するものは、比較的高感度で、繰り返しの偏光露光で異方性を変化させることができる、すなわち可逆的あることが特徴である。桂皮酸エステル、カルコン、クマリン、ベンゾフェノン等の光二量化、架橋反応によるものは、配向規制力は小さいが、配向の安定性が高いことが特徴である。ポリイミド等の光分解反応によるものは、比較的低感度であるが、熱安定性が高いことが特徴である。
溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トルエン、アニソール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤、またはそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
その他塗膜に必要な性能に応じて、光重合開始剤、熱重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマーおよび/またはオリゴマー、樹脂、界面活性剤、重合禁止剤、貯蔵安定剤および密着向上剤などの成分を、この光配向膜化合物を含んだ組成物が配向規制力を失わない範囲で加える。これらの材料、および前述の光配向膜化合物、溶剤は、例えば特開2011−232537に記載の材料が使用できる。
コーティング液の塗布には、例えば、スピンコート法、スリットコート法、インクジェット法、バーコート法、また凸版印刷、スクリーン印刷、平版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの印刷法や、およびこれらを組み合わせた方法を利用することができる。
光配向膜層12の厚さは配向規制力を有する範囲内で調整を行い、5〜1000nmであり、コストの点から好ましくは5〜100nmであり、配向規制力、塗工適正等考慮して選択する。
コーティング後、熱乾燥を行い、塗工膜の乾燥を行う。熱乾燥には、例えば、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブンまたはホットプレート等にて行う。
続いて露光工程31を行う。一定の偏光方向の直線偏光の紫外線が照射する第1および第2を含む複数回の露光工程を施す。
露光工程については図4から図5を用いて詳細を説明する。
<第1実施形態>
以下、第1の液晶領域に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位を第1の配向領域と記す。また、第2の液晶領域に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位を第2の配向領域と記す。
第1の露光工程32では、図4に示すように、少なくとも第1の配向領域12aを含み、且つ第2の配向領域12bを含まない範囲を、固体化液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光の紫外線を照射する。
第2の露光工程33では、図4に示すように、少なくとも第2の配向領域12bを含み、且つ第1の配向領域12aを含まない範囲を、固体化液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光の紫外線を照射する。
直線偏光の紫外線の偏光方向については、用いる光配向膜の種類によって、照射光の偏光軸に対して光配向膜の固体化液晶分子の配向規制方向が同一方向になるものと垂直になるものがある。したがって用いる光配向膜の固体化液晶分子の配向規制方向を事前に確認してから、固体化液晶分子の遅相軸方向が所望の方向となるように直線偏光の紫外線を照射する必要がある。
露光工程に使用する光は、光源としては高圧水銀ランプ等を用いた紫外線、偏光素子としてはワイヤーグリッド偏光板やブリュースター角を用いた偏光板を用いて、偏光素子を回転して角度を設定することで、所望の偏光方向の直線偏光を得ることができる。
第1および第2の露光工程ともに所望の領域の選択露光すなわちパターン露光を行うが、その方法としてはフォトマスクを光源と光配向膜層との間に基材に対して水平となるように設置して露光する、あるいは電子ビームなどの放射線または光束の走査等によって行う。あるいはこれらを組み合わせても良い。フォトマスクを使用する際、第1の露光工程と第2の露光工程で照射領域が同形状の場合は、フォトマスクは同じものを用意して用いてもよく、また第1の露光工程と第2の露光工程で照射領域が異なる形状の場合は光透過孔の形状が異なるフォトマスクを少なくとも2種類用意する必要がある。フォトマスクとしては、二値(バイナリ)マスクの他に、ハーフトーンマスクやグレイトーンマスク等特殊なものを用いることができる。
本発明者らは、第1および第2の露光工程において、露光量の増大に伴って、固体化液晶の複屈折率が増大するという知見を得た。第1の液晶領域13aおよび第1の配向領域12aを通る光は、基材の複屈折の正の影響を受け、第2の液晶領域13bおよび第2の配向領域12bを通る光は、基材の複屈折の負の影響を受けるが、前記知見を用いると、第1の配向領域12aおよび第2の配向領域12bの露光量をそれぞれ増減することで、第1の液晶領域13aおよび第2の液晶領域13bの複屈折率をそれぞれ増減できるため、基材の複屈折の影響を低減することができる。
したがって、第2の液晶領域13bの複屈折率を第1の液晶領域13aの複屈折率よりも大きくするため、第2の配向領域12bの露光量を第1の配向領域12aに照射する露光量よりも大きくする、すなわち、第2の露光工程での露光量を、第1の露光工程での露光量よりも大きくする。露光量の下限は配向規制力を有する露光量、上限は配向規制力を失う、または過度の硬化で液晶の密着不良が生じはじめる露光量であり、その範囲内で露光量の調整を行い、位相差素子の複屈折率を制御することができる。一般的に波長313
nmでのピーク照度が1〜200mW/cm、露光量が1〜500mJ/cmとするとよい。
使用する光透過性の基材、光配向膜、液晶材料およびそのコーティング液組成の条件にて、固体化液晶分子の遅相軸を光透過性の基材の遅相軸と同一方向とした時および垂直方向とした時の露光量と位相差値の関係性を予め把握し、第1と第2の露光量を決定すると良い。
<第2実施形態>
第1の露光工程32では、図5に示すように、少なくとも第2の配向領域12bを含み、且つ第1の配向領域12aを含まない範囲を、固体化液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光の紫外線を照射する。
第2の露光工程33では、図5に示すように、少なくとも第1の配向領域12aを含み、且つ第2の配向領域12bを含まない範囲を、固体化液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光の紫外線を照射する。
第1および第2の露光工程においての所望の領域の選択露光については、第1実施形態と同様の方法を用いると良い。
第2の液晶領域13bの複屈折率を第1の液晶領域13aの複屈折率よりも大きくするため、第2の配向領域12bの露光量を第1の配向領域12aに照射する露光量よりも大きくする、すなわち、第1の露光工程での露光量を、第2の露光工程での露光量よりも大きくするとよい。
次に固体化液晶層13の形成について説明する。
形成した光配向膜層12に光重合性または光架橋性のサーモトロピック液晶材料を含んだ固体化液晶層13を形成する。光配向膜層12上にサーモトロピック液晶材料を含んだコーティング液を塗布し液晶材料層を形成する。液晶材料層では、液晶化合物は光配向膜層12の異方性に従って、領域毎に一方向に配向している。そして、この液晶材料層を熱乾燥工程および露光工程を行うことで、領域毎で異なる光学異方性を持った固体化液晶層が得られる。必要に応じて、追加熱乾燥工程や露光工程、検査工程などを行う。
まず、固体化液晶層13の成膜工程40について説明する。
サーモトロピック液晶化合物としては、例えば、アルキルシアノビフェニル、アルコキシビフェニル、アルキルターフェニル、フェニルシクロヘキサン、ビフェニルシクロヘキサン、フェニルビシクロヘキサン、ピリミジン、シクロヘキサンカルボン酸エステル、ハロゲン化シアノフェノールエステル、アルキル安息香酸エステル、アルキルシアノトラン、ジアルコキシトラン、アルキルアルコキシトラン、アルキルシクロヘキシルトラン、アルキルビシクロヘキサン、シクロヘキシルフェニルエチレン、アルキルシクロヘキシルシクロヘキセン、アルキルベンズアルデヒドアジン、アルケニルベンズアルデヒドアジン、フェニルナフタレン、フェニルテトラヒドロナフタレン、フェニルデカヒドロナフタレン、これらの誘導体、またはそれら化合物のアクリレートを使用することができる。
溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トルエン、アニソール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤、またはそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
その他塗膜に必要な性能に応じて、キラル剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマーおよび/またはオリゴマー、樹脂、界面活性剤、重合禁止剤、貯蔵安定剤および密着向上剤などの成分を、この液晶化合物を含んだ組成物の液晶性、および光配向膜層の異方性を失わない範囲で加える。これらの材料、および前述のサーモトロピック液晶化合物、溶剤は、例えば特開2011−232537に記載の材料が使用できる。
コーティング液の塗布には、例えば、スピンコート法、スリットコート法、インクジェット法、バーコート法、また凸版印刷、スクリーン印刷、平版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの印刷法や、およびこれらを組み合わせた方法を利用することができる。
液晶材料層の厚さは所望の位相差値を呈する厚さとなるよう設定する。
コーティング後、熱乾燥を行い、塗工膜の乾燥を行う。熱乾燥には、例えば、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブンまたはホットプレート等にて行う。
次に露光工程41について説明する。液晶材料の重合度、および光配向膜層との密着、表面硬度等を考慮して最適な量の露光量を考慮して行う。
なお、露光工程に使用する光は、紫外線、可視光線および赤外線などの電磁波である。電磁波の代わりに、電子線を使用してもよい。それらの1つのみを使用してもよく、それらの2つ以上を使用してもよい。
露光工程は、それぞれ所望の領域に光を照射できるのであれば、どのような方法で行なってもよい。また、全面領域照射やフォトマスクの使用、電子ビームなどの放射線または光束を液晶材料層上で走査させてもよい。あるいは、これらを組み合わせてもよい。
以下、本発明の実施の形態について具体的な例を挙げて記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明で用いる材料は光に対して極めて敏感であるため、自然光などの不要な光による感光を防ぐ必要があり、全ての作業を黄色、または赤色灯下で行なうことは言うまでもない。
<実施例1>
本発明の位相差素子の製造方法における光配向膜露光工程の第1実施形態の方法を用いた場合の具体的な実施例を以下で説明する。
(被照射基材の準備)
光配向膜が塗工された基材を用意する。前記基材の光透過性の基材は幅1330mmの長尺状のトリアセチルセルロースフィルム(Δn〔s〕=1.00×10−4、d〔s〕=80μm、富士フィルム製「フジタックTD80UL」)が使用される。
(光配向膜第1の露光工程)
光透過孔の幅が245μmであるストライプパターンフォトマスクを用意する。光透過性の基材の流れ方向に対してパターンが平行となるように、当該フォトマスクを光源と光配向膜層との間に、基材に対して水平となるように設置する。本実施例で使用する光透過性の基材、光配向膜、液晶材料およびそのコーティング液組成の条件にて、固体化液晶分子の遅相軸を光透過性の基材の遅相軸と同一方向とした時および垂直方向とした時の露光量と位相差値の関係性については図6のデータが得られていることより、第1の露光工程で
は波長313nmでのピーク照度100mW/cmの光を露光量130mJ/cmとなるように、第1の配向領域に固体化液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光紫外線の照射を行った。
(光配向膜第2の露光工程)
光透過孔の幅が245μmであるストライプパターンであって、第1の露光工程と同様の方法でフォトマスクを設置した際、光透過部が第2の配向領域になるように設計されているフォトマスクを用意する。図6のデータより、第2の露光工程では波長313nmでのピーク照度100mW/cmの光を露光量260mJ/cmとなるよう、第1の配向領域に固体化液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光紫外線の照射を行った。
(液晶成膜工程)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合し、0.6μmのフィルターで濾過して液晶組成物を調製した。得られた液晶組成物を、前述の基板の配向膜の上に、スリットダイコーターで乾燥膜厚が1.0μmになるように塗布し、コンベクションオーブンにて100℃で5分間加熱乾燥して液晶材料層を形成した。
水平配向重合性液晶 19.5質量部
(BASFジャパン製「Paliocolor LC−242」)
光重合開始剤 0.5質量部
(BASFジャパン製「イルガキュアーOXE01」)
界面活性剤 0.7質量部
(ビックケミー社製「BYK330」3%酢酸ブチル溶液)
酢酸ブチル 79.3質量部
(液晶露光工程)
超高圧水銀灯を用いて、液晶材料層全領域を波長365nmでのピーク照度100mW/cmの光を露光量1000mJ/cmとなるよう照射した。
(表示装置作製)
得られた位相差素子を液晶セル上に貼合した。得られた表示装置について円偏光メガネを介して観察を行ったところ、左目側画像、右目側画像、共に鮮明な画像が観察され、立体画像を観察することができた。
<比較例>
(被照射基材の準備)
実施例1と同じ被照射基材を用意する。
(光配向膜第1の露光工程)
実施例1の第1の露光工程と同じストライプパターンフォトマスクを用意し、同じ手順でフォトマスクを設置し、第1の露光工程では波長313nmでのピーク照度100mW/cmの光を露光量130mJ/cmとなるよう、第1の配向領域に固体化液晶分子の遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光紫外線の照射を行った。
(光配向膜第2の露光工程)
実施例1の第2の露光工程と同じストライプパターンフォトマスクを用意し、同じ手順でフォトマスクを設置し、第2の露光工程では波長313nmでのピーク照度100mW/cmの光を露光量130mJ/cmとなるよう、第2の配向領域に固体化液晶分子の
遅相軸が光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光紫外線の照射を行った。
(液晶露光工程)
実施例1と同様、超高圧水銀灯を用いて、液晶材料層全領域を波長365nmでのピーク照度120mW/cmの光を露光量1000mJ/cmとなるよう照射した。
(表示装置作製)
得られた位相差素子を液晶セル上に貼合した。得られた表示装置について円偏光メガネを介して観察を行ったところ、立体画像が観察されたが、左目には左目用の画像と共にわずかに右目用の画像が、また右目には右目用の画像と共に左目用の画像が観察されるクロストークが生じることが確認された。
<実施例結果>
実施例1では、クロストークのない鮮明な立体画像が観察され、このとき(R−1)/(R+1)=1.006であった。
比較例では、クロストークが確認され、このとき(R−1)/(R+1)=0.858であった。
したがって、0.9≦(R−1)/(R+1)≦1.1を満たす位相差素子がより高い光学特性を示すことが確認された。表1に(R−1)/(R+1)と各領域の位相差、およびクロストークの有無の関係を示す。
Figure 2015018075
<シミュレーション例>
以下、本発明の効果について光学計算結果の例を挙げて記載するが、本発明の望ましい構成はこれらに限られるものではない。
まず、計算にあたって共通に設定した条件について説明する。
(共通条件−偏光板)
偏光板は、単体での透過率が、波長450nmにおいて40.24%、波長535nmにおいて43.52%、波長630nmにおいて43.95%、2枚の透過軸平行配置時の透過率が、波長450nmにおいて32.19%、波長535nmにおいて37.57%、波長630nmにおいて38.28%、2枚の透過軸直交配置時の透過率が、波長450nmにおいて0.015%、波長535nmにおいて0.004%、波長630nmにおいて0.001%のものを仮定した。屈折率は波長によらず1.51、厚みは180μmとした。偏光板の分光透過率について図7〜9に示す。
(共通条件−ガラス基板)
ガラス基板は、波長によらず屈折率を1.5、透過率を100%であると仮定した。厚みは0.7mmとした。
(共通条件−カラーフィルタ)
カラーフィルタ層は、波長450nm、535nm、630nmでの色度および分光透過率がそれぞれ表2となるものを仮定した。赤色着色組成物・緑色着色組成物・青色着色組成物の厚みはすべて2.0μm、屈折率はいずれも波長によらず1.7とした。カラーフィルタの色特性を表2に示す。
Figure 2015018075
(共通条件−駆動液晶層)
液晶は、長軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.5987、波長535nmにおいて1.5809、波長630nmにおいて1.5734、短軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.4939、波長535nmにおいて1.4819、波長630nmにおいて1.4774とした。弾性定数を13.2pN(広がり)・6.5pN(ねじれ)・18.3pN(曲がり)、長軸方向の誘電率を8.3、短軸方向の誘電率を3.1と仮定した。ツイスト角90°、プレツイスト角は45°とした。
(共通条件−光透過性の基材)
光透過性の基材は、長軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.4803、波長535nmにおいて1.4803、波長630nmにおいて1.4804、短軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.4802、波長535nmにおいて1.4802、波長630nmにおいて1.4802とした。厚みは80μmとした。光透過性の基材の複屈折率の波長分散について図10に示す。
(共通条件−固体化液晶層)
固体化液晶層は、面内に位相差を有する1軸性の光学異方性素子とし、長軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.6621、波長535nmにおいて1.6440、波長630nmにおいて1.6323、短軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.5195、波長535nmにおいて1.5091、波長630nmにおいて1.5035とし、透過率を波長によらず100%であると仮定した。固体化液晶層の複屈折率の波長分散について図11に示す。
(共通条件−延伸フィルム)
延伸フィルムは、面内に位相差を有する1軸性の光学異方性素子とし、長軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.5681、波長535nmにおいて1.5552、波長630nmにおいて1.5474、短軸方向の屈折率は、波長450nmにおいて1.5665、波長535nmにおいて1.5536、波長630nmにおいて1.5459とし、透過率を波長によらず100%であると仮定した。厚みは80μmとした。延伸フィルムの複屈折率の波長分散について図12に示す。
(共通条件−表示装置の構成)
層構成は、視認側から光透過性の基材/固体化液晶層/偏光板/ガラス基板/カラーフィルタ層/駆動液晶層/ガラス基板/偏光板とした。駆動液晶の厚みは4.8μmとした。偏光板は視認側の吸収軸を45°、バックライト側の吸収軸を135°とし、駆動液晶層のプレツイスト角度の遅相軸を45°とした。
(共通条件−円偏光メガネの構成)
層構成は、視認側から偏光板/延伸フィルムとし、偏光板の吸収軸を左目用、右目用共に135°、また延伸フィルムの遅相軸を左目用、右目それぞれ0°、90°とした。
(共通条件−駆動・測定条件)
シミュレーションする層構成は、円偏光メガネ+表示装置であり、すなわち視認側から偏光板/延伸フィルム/光透過性の基材/固体化液晶層/偏光板/ガラス基板/カラーフィルタ層/駆動液晶層/ガラス基板/偏光板である。液晶層にかける電圧が0Vのときを白表示、5Vのときを黒表示として、視認者左目側、右目側のそれぞれの正面方向の分光透過率を求め、光源をC光源としてコントラストを算出した。
<シミュレーション例1>
光透過性の基材/固体化液晶層、すなわち位相差素子について、(R−1)/(R
1)=0.908として光学特性を行った。コントラストは左目側にて597、右目側にて545であった。
<シミュレーション例2>
位相差素子について、(R−1)/(R+1)=0.969として光学特性を行った。コントラストは左目側にて1337、右目側にて1580であった。
<シミュレーション例3>
位相差素子について、(R−1)/(R+1)=1.049として光学特性を行った。コントラストは左目側にて891、右目側にて1460であった。
<シミュレーション例4>
位相差素子について、(R−1)/(R+1)=1.083として光学特性を行った。コントラストは左目側にて570、右目側にて846であった。
<シミュレーション比較例>
位相差素子について、(R−1)/(R+1)=0.825として光学特性を行った。コントラストは左目側にて198、右目側にて173であった。
<シミュレーション結果>
以上、シミュレーション例にあるように0.9≦(R−1)/(R+1)≦1.1である場合、コントラストは概ね500以上が得られた。一方、シミュレーション比較例にあるように、(R−1)/(R+1)=0.825の場合、コントラストは左目側にて198、右目側にて173となった。よって、0.9≦((R−1)/(R+1)≦1.1を満たす位相差素子がよりクロストークを生じにくい性能を持つことがシミュレーションからも確認された。(R−1)/(R+1)と左目側および右目側のコントラストの関係を表3に示す。
Figure 2015018075
以上説明したように、本発明によれば、優れた表示性能を有する画像表示装置が得られる位相差素子およびその製造方法が得られる。さらなる利益および変形は、当業者には容易である。それゆえ、本発明は、そのより広い側面において、ここに記載された特定の記載や代表的な態様に限定されるべきではない。したがって、添付の請求の範囲およびその等価物によって規定される本発明の包括的概念の真意または範囲から逸脱しない範囲内で、様々な変形が可能である。
10、位相差素子
11、光透過性の基材
12、光配向膜層
12a、第1の配向領域
12b、第2の配向領域
13、固体化液晶層
13a、第1の液晶領域
13b、第2の液晶領域
30、光配向膜成膜工程
31、光配向膜の露光工程
32、光配向膜第1の露光工程
33、光配向膜第2の露光工程
40、液晶材料成膜工程
41、液晶材料露光工程

Claims (5)

  1. 光透過性の基材と光配向膜層と固体化液晶層を少なくとも含み、
    前記固体化液晶層は、液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と同一方向である第1の液晶領域と、液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向である第2の液晶領域を少なくとも有し、
    (1)R=Δn〔c1s〕×d〔c1s〕
    (2)R=Δn〔c2s〕×d〔c2s〕
    としたとき、
    (3)0.9≦(R−1)/(R+1)≦1.1
    を満たしていることを特徴とする位相差素子。
    (式中、Δn〔c1s〕は基材の複屈折率に対する第1の液晶領域の複屈折率の比率であり、Δn〔c2s〕は基材の複屈折率に対する第2の液晶領域の複屈折率の比率、d〔c1s〕は基材の膜厚に対する第1の液晶領域の膜厚の比率、d〔c2s〕は基材の膜厚に対する第2の液晶領域の膜厚の比率である。)
  2. 前記光配向膜層の形成は、
    前記基材上に重合性モノマーまたはポリマーが塗布される成膜工程と、一定の偏光方向の直線偏光の紫外線が照射される露光工程を少なくとも具備しており、
    前記露光工程で、第1の液晶領域と第2の液晶領域に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位にそれぞれ異なる露光量を照射することを特徴とする請求項1に記載の位相差素子の製造方法。
  3. 前記光配向膜層の露光工程は、第1および第2を含む複数回の露光工程からなり、
    第1の露光工程において、少なくとも第1の液晶領域を含み且つ第2の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
    第2の露光工程において、少なくとも第2の液晶領域を含み且つ第1の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
    第2の露光工程の露光量が第1の露光工程の露光量より大きいことを特徴とする請求項2に記載の位相差素子の製造方法。
  4. 前記光配向膜層の露光工程は、第1および第2を含む複数回の露光工程からなり、
    第1の露光工程において、少なくとも第2の液晶領域を含み且つ第1の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と垂直方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
    第2の露光工程において、少なくとも第1の液晶領域を含み且つ第2の液晶領域を含まない範囲に対応する重合性モノマーまたはポリマー塗布膜の部位に、固体化液晶分子の遅相軸が前記光透過性の基材の遅相軸と同一方向になるような直線偏光の紫外線を照射し、
    第1の露光工程の露光量が第2の露光工程の露光量より大きいことを特徴とする請求項2に記載の位相差素子の製造方法。
  5. 前記固体化液晶層の形成は、
    前記基材上に形成した光配向膜層上に、光重合性または光架橋性のサーモトロピック液晶化合物を含み、前記サーモトロピック液晶化合物のメソゲンが配向構造をなしている液晶材料層を形成する成膜工程と、前記液晶層に所定の量の光を照射する露光工程を少なくとも具備することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の位相差素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110927855A (zh) * 2019-11-15 2020-03-27 浙江怡诚光电科技有限公司 3d显示装置、图样化圆偏光板及制备方法

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