JP2015017879A - 電子装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出精度の低下を抑制する。【解決手段】被搭載部材10の一面11aのうちセンサ部40と対向する部分に第1凹部13を形成する。そして、第1凹部13内にも配置される接合部材60として、被搭載部材10よりも弾性率が小さい接着剤60aを有するものを用いる。これによれば、被搭載部材10の熱応力を第1凹部13によって緩和、開放でき、熱応力がセンサ部40に印加されることを抑制できる。【選択図】図2
Description
本発明は、物理量に応じたセンサ信号を出力するセンサ部を被搭載部材に接合部材を介して搭載した電子装置およびその製造方法に関するものである。
従来より、この種の電子装置として、センサ部を被搭載部材としてのコネクタケースに搭載し、コネクタケースとハウジングとをかしめ固定によって一体に組み付けた圧力センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、この圧力センサでは、コネクタケースのうちハウジング側に平坦な底面を有する窪み部が形成されており、この窪み部の底面にセンサ部が接合部材を介して接合されている。
なお、通常、センサ部は、センシング部が形成されたセンサチップにシリコン基板やガラス等の台座が接合されて構成され、コネクタケースは樹脂等で構成される。
しかしながら、このような電子装置では、センサ部とコネクタケースとを構成する材料(材質)が異なるため、センサ部とコネクタケースとの熱膨張係数が異なる。このため、センサ部とコネクタケースとの間に熱応力が発生し、当該熱応力がセンサ部に印加されることによって検出精度が低下するという問題がある。
なお、ここでは電子装置としての圧力センサを例に挙げて説明したが、このような問題はセンサ部がケース等の被搭載部材に接合部材を介して接合される加速度センサや角速度センサ等においても同様に発生する。
本発明は上記点に鑑みて、検出精度の低下を抑制できる電子装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、物理量に応じたセンサ信号を出力するセンサ部(40)と、一面(11a)を有し、一面にセンサ部が搭載され、センサ部の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有する被搭載部材(10)と、センサ部と被搭載部材との間に配置される接合部材(60)とを備え、以下の点を特徴としている。
すなわち、被搭載部材の一面には、センサ部と対向する部分に第1凹部(13)が形成され、接合部材は、被搭載部材を構成する材料よりも弾性率が小さい材料で構成された接着剤(60a)を有し、第1凹部内にも配置されていることを特徴としている。
これによれば、被搭載部材に熱応力(熱膨張または熱収縮)が発生した場合、当該熱応力を第1凹部によって緩和、開放でき、当該熱応力がセンサ部に印加されることを抑制できる。このため、検出精度が低下することを抑制できる。
例えば、請求項2に記載の発明のように、被搭載部材の一面のうちセンサ部と対向する部分の外側には第2凹部(15)が形成されており、第1凹部は、被搭載部材の一面のうちセンサ部と対向する部分から当該対向する部分の外側まで延設されて第2凹部と連通されており、接合部材は、第2凹部にも配置されているものとすることができる。
このような電子装置を製造する方法として、請求項8に記載の発明では、第1、第2凹部が形成された被搭載部材を用意する工程と、被搭載部材における一面のセンサ部と対向する部分のうち、第1凹部が形成された部分と異なる部分に熱硬化性の接合部材を塗布する工程と、接合部材にセンサ部を押し付けることにより、当該接合部材を第1凹部に流動させると共に第1凹部を介して第2凹部まで行き渡らせる工程と、センサ部への押し付けを停止した後、接合部材を熱硬化することにより、センサ部を被搭載部材の一面に接合部材を介して搭載する工程とを行うことを特徴としている。
これら、請求項2および8に記載の発明では、センサ部と被搭載部材の一面との間に気泡が形成されることを抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、本発明の電子装置を圧力センサに適用した例を説明するが、この圧力センサは、例えば、エアコン冷媒の圧力を検出するのに用いられると好適である。
本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、本発明の電子装置を圧力センサに適用した例を説明するが、この圧力センサは、例えば、エアコン冷媒の圧力を検出するのに用いられると好適である。
図1に示されるように、圧力センサには、本発明の被搭載部材に相当するコネクタケース10が備えられている。このコネクタケース10は、例えば、弾性率が数十GPaであるPPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂を型成形することにより作られ、本実施形態では円柱状とされている。そして、このコネクタケース10には、一端部に窪み部11が形成されていると共に、他端部に開口部12が形成されており、窪み部11にセンサチップ20および台座30を有するセンサ部40が搭載されている。
センサチップ20は、矩形板状のシリコン基板等を用いて構成され、図2に示されるように、当該シリコン基板の裏面から凹部21が形成されることによって構成されるダイヤフラム22を有している。そして、ダイヤフラム22には、ブリッジ回路を構成するように図示しない4個のゲージ抵抗が形成されている。すなわち、本実施形態のセンサチップ20は、ダイヤフラム22に圧力が印加されるとゲージ抵抗の抵抗値が変化してブリッジ回路の電圧が変化し、この電圧の変化に応じてセンサ信号を出力する半導体ダイヤフラム式のものである。
また、センサチップ20には、シリコン基板のうちダイヤフラム22となる部分よりも外側に、ゲージ抵抗と図示しない配線を介して電気的に接続されるパッド23が形成されている。
台座30は、シリコン基板やガラス等で構成され、センサチップ20と同じ平面形状とされており、センサチップ20と接合されることによってダイヤフラム22との間に基準室50を構成している。本実施形態では、この基準室50は真空圧とされているが、大気圧とされていてもよい。
そして、このようなセンサ部40が本発明の被搭載部材の一面に相当する窪み部11の底面11aに接合部材60を介して接合されている。なお、コネクタケース10は樹脂で構成され、センサチップ20はシリコン基板等で構成され、台座30はシリコン基板やガラス等で構成されているため、コネクタケース10とセンサ部40との熱膨張係数は異なっている。
ここで、窪み部11の構成について説明する。窪み部11は、図2および図3に示されるように、底面11aのうちセンサ部40と対向する部分に十字状の第1凹部13が形成され、底面11aが凹凸形状とされている。さらに詳述すると、第1凹部13は、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40対向する部分の中心点Kを基準として、点対称に形成されている。言い換えると、第1凹部13は、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40と対向する部分の中心点Kと第1凹部13の中心とが一致するように形成されている。また、第1凹部13は、断面矩形状とされており、窪み部11の底面11aのうち、パッド23と対向する部分と異なる部分に形成されている。
なお、図3中の点線で囲まれた部分は、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40と対向する部分である。
そして、センサ部40は、台座30におけるセンサチップ20と反対側の裏面の全面が接合部材60を介して窪み部11に固定されている。なお、接合部材60は、第1凹部13内にも配置されている。
接合部材60は、コネクタケース10を構成する樹脂よりも弾性率が低い接着剤60aに間隔保持材としての球状のビーズ60bが混入された構成とされている。本実施形態では、接着剤60aとしては、弾性率が数MPaである熱硬化性のシリコーン系接着剤が用いられ、ビーズ60bとしては、接着剤60aの熱膨張係数に近いアクリル等が用いられる。
なお、窪み部11の底面11aとセンサ部40との間隔は、これらに当接するビーズ60bによって規定される。
また、図1に示されるように、コネクタケース10には、センサチップ20と外部回路等とを電気的に接続するための複数の金属製棒状のターミナル70(図1中では1本のみ図示)が備えられている。これら各ターミナル70は、インサートモールドによりコネクタケース10と一体に成形されることによってコネクタケース10内に保持されている。
具体的には、各ターミナル70は、それぞれコネクタケース10を貫通しており、一端部がコネクタケース10から窪み部11内に突出し、他端部がコネクタケース10から開口部12内に突出している。
窪み部11内に突出する各ターミナル70の一端部は、銅にメッキ等が施され、ボンディングワイヤ80を介してセンサチップ20に形成されたパッド23と電気的に接続されている。そして、窪み部11には、窪み部11に突出するターミナル70とコネクタケース10との隙間を封止するシール材90が配置されている。
また、開口部12内に突出している各ターミナル70の他端部は、図示しないワイヤハーネス等の外部配線部材を介して外部回路と電気的に接続されるようになっている。
そして、このようなコネクタケース10にはハウジング100が組みつけられている。具体的には、ハウジング100には収容凹部101が形成されている。そして、この収容凹部101内にコネクタケース10のうち窪み部11が形成されている一端部側が挿入され、ハウジング100の端部102がコネクタケース10にかしめられることでコネクタケース10とハウジング100とが組みつけられている。
ハウジング100は、例えば、ステンレス、SUS、アルミニウム等の金属材料より構成されるものである。そして、測定媒体を導入するための圧力導入孔103が形成されていると共に、圧力センサを測定対象物に固定するためのネジ部104が圧力導入孔103の外周壁面に形成されている。
また、コネクタケース10の一端部と、ハウジング100の収容凹部101の底面との間には、SUS等から成る円形のメタルダイヤフラム110とメタルダイヤフラム110の外縁部分に配置されるSUS等から成る環状のリングウェルド111とが備えられている。
具体的には、メタルダイヤフラム110およびリングウェルド111は、ハウジング100に対してレーザ溶接等されて固定されている。そして、ハウジング100には、ハウジング100、メタルダイヤフラム110およびリングウェルド111が溶け合った溶接部112が形成されている。
なお、メタルダイヤフラム110は、後述する圧力伝達媒体130の熱膨張を緩和するため、圧力導入孔103側に突出する複数の凸部を有する断面波形状とされている。また、メタルダイヤフラム110のうち外縁部分はリングウェルド111と共にハウジング100に対して固定される部分であり、メタルダイヤフラム110のうち窪み部11を閉塞する部分は測定媒体の圧力に応じて変位するダイヤフラム部として機能する部分である。
そして、このようにコネクタケース10にハウジング100が組み付けられることにより、窪み部11、メタルダイヤフラム110、リングウェルド111にて囲まれる空間にて圧力検出室120が構成されている。この圧力検出室120には、フッ素オイル等の圧力伝達媒体130が充填されており、メタルダイヤフラム110に圧力が印加されると圧力伝達媒体130を介してセンサ部40に圧力が印加されるようになっている。
また、コネクタケース10のうち窪み部11が形成される一端部には、窪み部11を囲むように環状の溝14が形成されており、この環状の溝14には、例えば、シリコーンゴム等から成るOリング140が備えられている。このOリング140は、コネクタケース10とハウジング100とのかしめによるかしめ圧で押し潰されることで圧力検出室120を封止するものである。
以上が本実施形態における圧力センサの構成である。次に上記圧力センサの製造方法について説明する。
まず、ターミナル70がインサート成形されると共に窪み部11に第1凹部13が形成されたコネクタケース10および上記センサ部40を用意する。そして、センサ部40が第1凹部13と対向するように、接合部材60を介してセンサ部40を窪み部11に搭載する。
具体的には、図4(a)に示されるように、窪み部11の底面11aにおけるセンサ部40と対向する部分のうち第1凹部13が形成されている部分と異なる部分に接合部材60を塗布する。なお、接合部材60は、この状態では硬化されずに流動性を有している。また、このとき、第1凹部13内には接合部材60が配置されていない。
次に、図4(b)に示されるように、センサ部40を接合部材60に押し付けることにより、窪み部11の底面11aのうち第1凹部13を含むセンサ部40と対向する部分に接合部材60を流動させる。このとき、センサ部40と窪み部11の底面11aとの間隔は、センサ部40および窪み部11の底面11aの両方に当接するビーズ60bによって規定される。そして、接合部材60(接着剤60a)を熱硬化することにより、センサ部40と窪み部11の底面11aとを接合する。
次に、コネクタケース10のうち窪み部11が形成された一端部側を上方に向けた状態で窪み部11内へシール材90を注入して硬化する。続いて、ワイヤボンディングを行い、センサ部40(センサチップ20)と各ターミナル70の一端部とをボンディングワイヤ80を介して電気的に接続する。具体的には、一般的なワイヤボンディング装置を用い、一定の周波数の超音波振動を付与してワイヤボンディングを行う。
このとき、本実施形態では、接合部材60として弾性率の低い接着剤60aを用いているが、第1凹部13は、窪み部11の底面11aのうちパッド23と対向する部分と異なる部分に形成されている。このため、第1凹部13が窪み部11の底面11aのうちパッド23と対向する部分に形成されている場合と比較して、センサ部40と窪み部11の底面11aとの間隔(接着剤60aの厚み)が小さくなり、ワイヤボンディング時にセンサ部40がぐらつくことを抑制できる。
その後は、従来と同様の圧力センサの製造方法を行うことにより、上記図1に示す圧力センサが製造される。簡単に説明すると、メタルダイヤフラム110およびリングウェルド111をハウジング100における収容凹部101の底面に配置し、リングウェルド111の上方から溶接等を行ってハウジング100、メタルダイヤフラム110、リングウェルド111を接合して溶接部112を形成する。
続いて、フッ素オイル等の圧力伝達媒体130をディスペンサ等によって窪み部11内へ注入した後、この状態のものを真空室にいれて窪み部11内の余分な空気を除去する。その後、真空室内でハウジング100を上から水平に保ったままハウジング100の収容凹部101にコネクタケース10の一端部が嵌合するように降ろし、窪み部11、メタルダイヤフラム110、リングウェルド111にて圧力検出室120を構成する。これにより、圧力検出室120に圧力伝達媒体130が充填された構造となる。
その後、ハウジング100の端部102をコネクタケース10にかしめ、ハウジング100とコネクタケース10とを一体化することにより、上記図1に示す圧力センサが製造される。
以上説明したように、本実施形態では、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40と対向する部分に第1凹部13が形成されている。そして、接合部材60は、第1凹部13にも配置されているが、コネクタケース10よりも弾性率が小さい接着剤60aを用いて構成されている。
したがって、コネクタケース10に熱応力(熱膨張および熱収縮)が発生した場合、当該熱応力を第1凹部13によって緩和、開放でき、当該熱応力がセンサ部40に印加されることを抑制できる。このため、検出精度が低下することを抑制できる。
また、第1凹部13は、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40対向する部分の中心を基準として、点対称に形成されている。このため、仮にコネクタケース10からセンサ部40に熱応力が印加される場合、センサ部40には当該センサ部40の中心に対して点対称に熱応力が印加される。したがって、センサ部40(センサチップ20)が偏って変形することを抑制でき、さらに検出精度が低下することを抑制できる。
さらに、第1凹部13は、窪み部11の底面11aのうち、パッド23と対向する部分と異なる部分に形成されている。このため、第1凹部13が窪み部11の底面11aのうちパッド23と対向する部分に形成されている場合と比較して、センサ部40と窪み部11の底面11aとの間隔(接着剤60aの厚み)が小さくなり、ワイヤボンディング時にセンサ部40がぐらつくことを抑制できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して窪み部11に第2凹部を形成したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して窪み部11に第2凹部を形成したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図5および図6に示されるように、本実施形態では、窪み部11の底面11aには、十字状の第1凹部13と共に第2凹部15が形成されている。具体的には、第1凹部13は、センサ部40と対向する部分から当該部分の外側まで延設されている。また、第2凹部15は、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40と対向する部分よりも外側に形成され、第1凹部13を囲む枠状とされていると共に第1凹部13と連通されている。つまり、窪み部11の底面11aには、第1、第2凹部13、15によって構成される田の字状の凹部が形成されている。そして、第2凹部15は、第1凹部13よりも深くされている。
このような圧力センサは、次のように製造される。すなわち、まず、窪み部11に第1、第2凹部13、15が形成されたコネクタケース10を用意する。そして、窪み部11の底面11aにおけるセンサ部40と対向する部分のうち第1凹部13が形成されている部分と異なる部分に接合部材60を塗布する。次に、センサ部40を接合部材60に押し付けることにより、窪み部11の底面11aのうち第1凹部13を含むセンサ部40と対向する部分に接合部材60を流動させる共に、第1凹部13から第2凹部15まで接合部材60を行き渡らせる。そして、接合部材60(接着剤60a)を熱硬化することにより、センサ部40と窪み部11の底面11aとを接合する。その後は、上記第1実施形態と同様の工程を行えばよい。
これによれば、さらに検出精度の低下を抑制しつつ、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
すなわち、センサ部40を接合部材60に押し付ける(加圧する)ことによって接合部材60を流動させるが、接合部材60への押し付けを停止すると、表面張力によって接着剤60aの外縁部が内縁部側に引き寄せられる。このとき、接着剤60aの外縁部では空気を巻き込む可能性があり、接着剤60a中に気泡が形成される可能性がある。そして、接着剤60aのうちセンサ部40と窪み部11の底面11aとの間に気泡が存在すると、当該気泡によってコネクタケース10からセンサ部40に印加される熱応力の分布がばらつき、センサ部40(センサチップ20)が偏って変形する。このため、検出精度が低下する。
これに対し、本実施形態では、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40と対向する部分より外側に第2凹部15を形成し、センサ部40を搭載する際には当該第2凹部15にも接着剤60aを流動させている。このため、接着剤60a中に気泡が形成されたとしても、当該気泡は接着剤60aの外縁部である第2凹部15に配置されている部分に形成される。したがって、接着剤60aのうちセンサ部40と窪み部11の底面11aとの間の部分に気泡が形成されることを抑制でき、検出精度が低下することを抑制できる。
また、第2凹部15は、第1凹部13よりも深くされている。このため、第2凹部15へ流動した接着剤60aがセンサ部40の側面に付着することを抑制できると共に、センサ部40の側面を這い上がってパッド23やゲージ抵抗に付着することを抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、第1凹部13が断面矩形状である例について説明したが、第1凹部13は断面V字状とされていてもよい。同様に、上記第2実施形態において、第2凹部15は、断面V字状とされていてもよい。
また、上記各実施形態における第1凹部13の形状は適宜変更可能である。例えば、上記第2実施形態の変形例として、上記第1凹部13の平面形状は、図7(a)に示されるように、十字状の中心部の周囲も除去された形状とされていてもよい。また、図7(b)に示されるように、X字状とされていてもよい。なお、このような第1凹部13の形状は、上記第1実施形態においても適用可能である。
さらに、第1凹部13は、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40対向する部分の中心点Kを基準として点対称に形成されていなくてもよい。例えば、窪み部11の底面11aのうちセンサ部40と対向する部分の中心点Kを通り、底面11aの面方向における所定方向に延びる仮想線に対して線対称に形成されていてもよい。このような第1凹部13としても、コネクタケース10からセンサ部40に熱応力が印加された場合、第1凹部13が線対称でない場合と比較して、センサ部40(センサチップ20)が偏って変形することを抑制でき、検出精度が低下することを抑制できる。
そして、第1凹部13は、中心点Kに対して点対称や線対称に形成されていなくてもよい。このような圧力センサとしても、従来と比較して、第1凹部13によって熱応力を緩和、開放でき、検出精度が低下することを抑制できる。
さらに、上記各実施形態では、圧力センサを例に挙げて説明したが、センサ部40がケース10等の被搭載部材に接合部材60を介して接合される加速度センサや角速度センサ等に本発明を適用することもできる。
10 コネクタケース(被搭載部材)
11 窪み部
11a 底面(一面)
13 第1凹部
40 センサ部
60 接合部材
60a 接着剤
11 窪み部
11a 底面(一面)
13 第1凹部
40 センサ部
60 接合部材
60a 接着剤
Claims (8)
- 物理量に応じたセンサ信号を出力するセンサ部(40)と、
一面(11a)を有し、前記一面に前記センサ部が搭載され、前記センサ部の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有する被搭載部材(10)と、
前記センサ部と前記被搭載部材との間に配置される接合部材(60)と、を備え、
前記被搭載部材の一面には、前記センサ部と対向する部分に第1凹部(13)が形成され、
前記接合部材は、前記被搭載部材を構成する材料よりも弾性率が小さい材料で構成された接着剤(60a)を有し、前記第1凹部内にも配置されていることを特徴とする電子装置。 - 前記被搭載部材の一面のうち前記センサ部と対向する部分の外側には第2凹部(15)が形成されており、
前記第1凹部は、前記被搭載部材の一面のうち前記センサ部と対向する部分から当該対向する部分の外側まで延設されて前記第2凹部と連通されており、
前記接合部材は、前記第2凹部にも配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。 - 前記第2凹部は、前記第1凹部よりも深くされていることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
- 前記センサ部は、前記被搭載部材側と反対側にワイヤ(80)を介して外部回路と接続されるパッド(23)を有し、
前記第1凹部は、前記被搭載部材の一面のうち前記パッドと対向する部分と異なる部分に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電子装置。 - 前記接合部材には、球状のビーズ(60b)が含まれていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電子装置。
- 前記第1凹部は、前記被搭載部材の一面のうち前記センサ部と対向する部分の中心点(K)に対して、点対称に形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電子装置。
- 前記第1凹部は、前記被搭載部材の一面のうち前記センサ部と対向する部分の中心点(K)を通り、面方向における所定方向に延びる仮想線に対して線対称に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電子装置。
- 物理量に応じたセンサ信号を出力するセンサ部(40)と、
一面(11a)を有し、前記一面に前記センサ部が搭載される被搭載部材(10)と、
前記センサ部と前記被搭載部材との間に配置される接合部材(60)と、を備え、
前記被搭載部材の一面には、前記センサ部と対向する部分から当該対向する部分の外側まで第1凹部(13)が形成されていると共に、前記センサ部と対向する部分の外側に前記第1凹部と連通される第2凹部(15)が形成されており、
前記接合部材は、前記被搭載部材を構成する材料よりも弾性率が小さい材料で構成された接着剤(60a)を有し、前記第1、第2凹部内にも配置されている電子装置の製造方法であって、
前記第1、第2凹部が形成された前記被搭載部材を用意する工程と、
前記被搭載部材における一面の前記センサ部と対向する部分のうち、前記第1凹部が形成された部分と異なる部分に熱硬化性の前記接合部材を塗布する工程と、
前記接合部材に前記センサ部を押し付けることにより、当該接合部材を前記第1凹部に流動させると共に前記第1凹部を介して前記第2凹部まで行き渡らせる工程と、
前記センサ部への押し付けを停止した後、前記接合部材を熱硬化することにより、前記センサ部を前記被搭載部材の一面に前記接合部材を介して搭載する工程と、を行うことを特徴とする電子装置の製造方法。
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JP2013144906A JP2015017879A (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 電子装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013144906A JP2015017879A (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 電子装置およびその製造方法 |
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JP (1) | JP2015017879A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017134014A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 株式会社鷺宮製作所 | 圧力センサ |
-
2013
- 2013-07-10 JP JP2013144906A patent/JP2015017879A/ja active Pending
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JP2017134014A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 株式会社鷺宮製作所 | 圧力センサ |
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