JP2015017153A - 後硬化テープ及び接合部材の接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱硬化して構造部材の接着に充分な極めて強固な接着力を発揮することのできる後硬化テープを提供する。また、該後硬化テープを用いた接合部材の接合方法を提供する。
【解決手段】イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、エポキシ樹脂とを含有する粘着剤層を有する後硬化テープ。該後硬化テープを用いた接合部材の接合方法であって、前記後硬化テープと前記接合部材とを貼り合わせて集成体を得る工程と、前記集成体を加熱する工程とを有する接合部材の接合方法。
【選択図】なし
【解決手段】イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、エポキシ樹脂とを含有する粘着剤層を有する後硬化テープ。該後硬化テープを用いた接合部材の接合方法であって、前記後硬化テープと前記接合部材とを貼り合わせて集成体を得る工程と、前記集成体を加熱する工程とを有する接合部材の接合方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱硬化して構造部材の接着に充分な極めて強固な接着力を発揮することのできる後硬化テープに関する。また、本発明は、該後硬化テープを用いた接合部材の接合方法に関する。
エポキシ樹脂接着剤は、エポキシ樹脂と硬化剤とが加熱により反応して硬化する接着剤であり、例えば、一液型若しくは二液型の液状、又は、フィルム状の形態をとる。エポキシ樹脂接着剤は、その硬化物が優れた接着性、耐熱性、耐薬品性、電気的性質等を有することから、各分野で広く用いられている。
エポキシ樹脂接着剤として、粘着性を有するフィルムに、エポキシ樹脂等の硬化性成分が取り込まれた構造を有する接着剤が提案されている。このような接着剤として、例えば、エポキシ−アクリル系樹脂組成物からなるフィルム状接着剤が挙げられる。
エポキシ−アクリル系樹脂組成物は、例えば、主成分として、エポキシ樹脂、硬化剤、活性エネルギー線照射により重合することのできるアクリレート化合物及び光重合開始剤を含有する組成物であり、基材上に塗工された後、活性エネルギー線照射により、粘着性を有するフィルムに成形される。エポキシ−アクリル系樹脂組成物からなるフィルム状接着剤は、その粘着性を利用して接合部材表面に仮止めした後、加熱によって硬化性成分を硬化させることにより、強固な接着力を発揮することができる。
エポキシ−アクリル系樹脂組成物は、例えば、主成分として、エポキシ樹脂、硬化剤、活性エネルギー線照射により重合することのできるアクリレート化合物及び光重合開始剤を含有する組成物であり、基材上に塗工された後、活性エネルギー線照射により、粘着性を有するフィルムに成形される。エポキシ−アクリル系樹脂組成物からなるフィルム状接着剤は、その粘着性を利用して接合部材表面に仮止めした後、加熱によって硬化性成分を硬化させることにより、強固な接着力を発揮することができる。
エポキシ−アクリル系樹脂組成物からなるフィルム状接着剤として、例えば、特許文献1には、a.エポキシ化合物、b.所定の粒子状のエポキシの硬化剤、c.所定のガラス転移点を有し、紫外線重合可能なアクロイル基又はメタアクロイル基を分子内に少なくとも1つ有する化合物、d.紫外線重合可能なアクロイル基又はメタアクロイル基と、エポキシ化合物又はエポキシの硬化剤と反応可能な官能基とをそれぞれ分子内に少なくとも1つ有する化合物、e.光開始剤を含有するエポキシ−アクリル系樹脂組成物を紫外線重合して得られた、所定の厚みを有するフィルム状接着剤が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のフィルム状接着剤では、用途によっては熱硬化後の接着力が不充分である場合があり、例えば、極めて強固な接着力が求められる構造部材の接着等にも用いることのできる、高い接着力が求められている。
しかしながら、特許文献1に記載のフィルム状接着剤では、用途によっては熱硬化後の接着力が不充分である場合があり、例えば、極めて強固な接着力が求められる構造部材の接着等にも用いることのできる、高い接着力が求められている。
本発明は、熱硬化して構造部材の接着に充分な極めて強固な接着力を発揮することのできる後硬化テープを提供することを目的とする。また、本発明は、該後硬化テープを用いた接合部材の接合方法を提供することを目的とする。
本発明は、イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、エポキシ樹脂とを含有する粘着剤層を有する後硬化テープである。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、(メタ)アクリル系ポリマーと、エポキシ樹脂とを含有する粘着剤層を有する後硬化テープにおいて(メタ)アクリル系ポリマーにイミダゾール基を導入することにより、熱硬化後の接着力を著しく向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の後硬化テープは、イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、エポキシ樹脂とを含有する粘着剤層を有する。このような粘着剤層は、その粘着性を利用して接合部材へ貼り合わせた後、加熱によって硬化性成分を硬化させることにより、極めて強固な接着力を発揮することができる。
なお、本明細書中、粘着性を有し、かつ、エポキシ樹脂等の硬化性成分が取り込まれた構造を有する粘着剤層が、その粘着性を利用して接合部材へ貼り合わせた後、加熱によって硬化性成分を硬化させることにより強固な接着力を発現することを「後硬化」という。
なお、本明細書中、粘着性を有し、かつ、エポキシ樹脂等の硬化性成分が取り込まれた構造を有する粘着剤層が、その粘着性を利用して接合部材へ貼り合わせた後、加熱によって硬化性成分を硬化させることにより強固な接着力を発現することを「後硬化」という。
上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーは、造膜性があって、後硬化テープに粘着性を付与するものである。
また、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーは、イミダゾール基を有するため、該イミダゾール基と上記エポキシ樹脂とが反応し、得られる硬化物は上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと上記エポキシ樹脂とが強固に結合した極めて硬い硬化物となり、その結果、極めて強固な接着力が得られる。一方、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーの代わりに、エポキシ樹脂と反応可能な官能基としてエポキシ構造を含む官能基(例えば、グリシジル基等)を有する従来公知の(メタ)アクリル系ポリマーを用いた場合には、得られる硬化物の硬さが不充分であり、その結果、充分な接着力が得られない。
また、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーは、イミダゾール基を有するため、該イミダゾール基と上記エポキシ樹脂とが反応し、得られる硬化物は上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと上記エポキシ樹脂とが強固に結合した極めて硬い硬化物となり、その結果、極めて強固な接着力が得られる。一方、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーの代わりに、エポキシ樹脂と反応可能な官能基としてエポキシ構造を含む官能基(例えば、グリシジル基等)を有する従来公知の(メタ)アクリル系ポリマーを用いた場合には、得られる硬化物の硬さが不充分であり、その結果、充分な接着力が得られない。
上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物とを共重合することにより得られたポリマーや、カルボキシル基、イソシアナート基等の官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマーに対して該官能基と反応可能な官能基(例えば、水酸基等)を有するイミダゾール化合物を反応させることにより得られたポリマー等が挙げられる。
なかでも、製造時の副反応が少なく、より効率的にイミダゾール基を導入できることから、(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物とを共重合することにより得られたポリマーが好ましい。
なかでも、製造時の副反応が少なく、より効率的にイミダゾール基を導入できることから、(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物とを共重合することにより得られたポリマーが好ましい。
上記共重合する方法は特に限定されず、例えば、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合等が挙げられる。上記共重合する方法における重合反応は特に限定されず、例えば、フリーラジカル重合反応、リビングラジカル重合反応、リビングアニオン重合反応等が挙げられる。上記共重合反応は、例えば、熱、紫外線、電子線等のエネルギーを与えることにより開始させることができる。また、共重合させる際に反応開始剤を用いてもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルは特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の1分子中に(メタ)アクリロイル基を1つ有する化合物等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、エポキシ樹脂との相溶性に優れ、後硬化テープの硬化物の接着力が向上することから、エチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチルアクリレートが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物は特に限定されず、例えば、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、1−ビニル−2,4−ジメチルイミダゾール、1−ビニル−2−ニトロ−5−メチルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、1−メチル−2−ビニルイミダゾール、1−メチル−5−ビニルイミダゾール、1−エチル−5−ビニルイミダゾール、1−プロピル−5−ビニルイミダゾール、1−ブチル−5−ビニルイミダゾール、1−(4−ビニルベンジル)イミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられる。これらのイミダゾール化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、(メタ)アクリル酸エステルと共重合しやすいことから、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、1−メチル−2−ビニルイミダゾール、1−(4−ビニルベンジル)イミダゾールが好ましく、1−ビニルイミダゾールがより好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物とを共重合することにより得られたポリマーにおいては、更に、上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能なビニル化合物が共重合されていてもよい。
上記ビニル化合物は特に限定されず、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル等が挙げられる。これらのビニル化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミドが好ましい。
上記ビニル化合物は特に限定されず、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル等が挙げられる。これらのビニル化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミドが好ましい。
上記カルボキシル基、イソシアナート基等の官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマーは特に限定されず、例えば、上述したような(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とカルボキシル基、イソシアナート基等の官能基とを1分子中に有する化合物とを共重合させることにより得られたポリマー等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とカルボキシル基、イソシアナート基等の官能基とを1分子中に有する化合物は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とカルボキシル基、イソシアナート基等の官能基とを1分子中に有する化合物は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーにおけるイミダゾール基量は、好ましい下限が3重量%、好ましい上限が30重量%である。上記イミダゾール基量が3重量%未満であると、後硬化テープの硬化時間が長くなり、短時間の加熱では硬化物の充分な接着力が得られないことがある。上記イミダゾール基量が30重量%を超えると、後硬化テープの貯蔵安定性が著しく低下したり、硬化物が脆くなりすぎて接着力が低下したりすることがある。上記イミダゾール基量のより好ましい下限は5重量%、より好ましい上限は20重量%である。
なお、本明細書中、イミダゾール基量とは、イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーにおけるイミダゾール基を有する構成単位の占める比率をいう。
具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物とを共重合することにより得られたポリマーにおいては、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物の共重合比率をいい、カルボキシル基、イソシアナート基等の官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマーに対して該官能基と反応可能な官能基を有するイミダゾール化合物を反応させることにより得られたポリマーにおいては、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とカルボキシル基、イソシアナート基等の官能基とを1分子中に有する化合物の共重合比率をいう。
なお、本明細書中、イミダゾール基量とは、イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーにおけるイミダゾール基を有する構成単位の占める比率をいう。
具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物とを共重合することにより得られたポリマーにおいては、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物の共重合比率をいい、カルボキシル基、イソシアナート基等の官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマーに対して該官能基と反応可能な官能基を有するイミダゾール化合物を反応させることにより得られたポリマーにおいては、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とカルボキシル基、イソシアナート基等の官能基とを1分子中に有する化合物の共重合比率をいう。
上記エポキシ樹脂は特に限定されず、一般的にエポキシ樹脂接着剤に用いられる従来公知のエポキシ樹脂を用いることができる。
上記エポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノールF型、ビスフェノールA型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、シクロヘキサン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、シクロヘキセンオキシド型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、接着強度、耐久性、耐衝撃性、耐熱性等の性能とコストとのバランスに優れることから、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
上記エポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノールF型、ビスフェノールA型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、シクロヘキサン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、シクロヘキセンオキシド型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、接着強度、耐久性、耐衝撃性、耐熱性等の性能とコストとのバランスに優れることから、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
上記エポキシ樹脂の市販品として、例えば、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシオリゴマー等のノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、可撓性エポキシ樹脂(以上、いずれも東都化成社製)、エピコート基本固形タイプ、エピコートビスF固形タイプ(以上、いずれも三菱化学社製)、EHPE脂環式固形エポキシ樹脂、グリシジルメタクリレートのホモポリマー、グリシジルメタクリレートのコポリマー(以上、いずれもダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
また、上記エポキシ樹脂の市販品として、例えば、jER828、jER834、jER806、jER807、(以上、いずれも三菱化学社製)、EX−611、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−622、EX−512、EX−521、EX−411、EX−421、EX−313、EX−314、EX−321、EX−201、EX−211、EX−212、EX−252、EX−810、EX−811、EX−850、EX−851、EX−821、EX−830、EX−832、EX−841、EX−861、EX−911、EX−941、EX−920、EX−721、EX−221、EM−150、EM−101、EM−103(以上、いずれもナガセケムテックス社製、デナコールシリーズ)、YD−115、YD−115G、YD−115CA、YD−118T、YD−127(以上、いずれも東都化成社製)、40E、100E、200E、400E、70P、200P、400P、1500NP、1600、80MF、100MF、4000、3002、1500(以上、いずれも共栄社化学社製、エポライトシリーズ)等の液状エポキシ樹脂等も挙げられる。
更に、上記エポキシ樹脂の市販品として、例えば、セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000、エポリードGT300、エポリードGT400、エポリードD−100ET、エポリードD−100OT、エポリードD−100DT、エポリードD−100ST、エポリードD−200HD、エポリードD−200E、エポリードD−204P、エポリードD−210P、エポリードPB3600、エポリードPB4700(以上、いずれもダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ化合物)等の液状エポキシ樹脂等も挙げられる。
上記粘着剤層における上記エポキシ樹脂の配合量は特に限定されないが、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対する好ましい下限が20重量部、好ましい上限が100重量部である。上記エポキシ樹脂の配合量が20重量部未満であると、後硬化テープの硬化物の接着力が低下することがある。上記エポキシ樹脂の配合量が100重量部を超えると、後硬化テープの硬化物が脆くなりすぎて接着力が低下することがある。上記エポキシ樹脂の配合量のより好ましい下限は30重量部、より好ましい上限は80重量部である。
上記粘着剤層は、熱硬化時間を短縮させる目的で、エポキシ熱潜在性硬化剤を含有してもよい。
上記エポキシ熱潜在性硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤であり、常温ではエポキシ樹脂との反応が比較的遅く、一液型の形態であっても貯蔵安定性を確保できる一方で、加熱することによりエポキシ樹脂と速やかに反応して硬化するものである。
上記エポキシ熱潜在性硬化剤は特に限定されず、例えば、アミン化合物とエポキシ樹脂とのアダクト変性物である変性アミン化合物、イミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト変性物である変性イミダゾール化合物、有機酸ヒドラジド化合物、ジシアンジアミド化合物等が挙げられる。なかでも、後硬化テープの硬化物の接着力が向上することから、変性アミン化合物、ジシアンジアミド化合物が好ましい。
上記エポキシ熱潜在性硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤であり、常温ではエポキシ樹脂との反応が比較的遅く、一液型の形態であっても貯蔵安定性を確保できる一方で、加熱することによりエポキシ樹脂と速やかに反応して硬化するものである。
上記エポキシ熱潜在性硬化剤は特に限定されず、例えば、アミン化合物とエポキシ樹脂とのアダクト変性物である変性アミン化合物、イミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト変性物である変性イミダゾール化合物、有機酸ヒドラジド化合物、ジシアンジアミド化合物等が挙げられる。なかでも、後硬化テープの硬化物の接着力が向上することから、変性アミン化合物、ジシアンジアミド化合物が好ましい。
上記エポキシ熱潜在性硬化剤の市販品として、例えば、アミキュアPN−23、PN−31、PN−H、PN−40、PN−50、MY−24、VDH、UDH、AH−123、AH−203(以上、いずれも味の素ファインテクノ社製)、フジキュアーFXR−1020、FXR−1030、FXR−1081、FXR−1121(以上、いずれも富士化成工業社製)等が挙げられる。なかでも、短時間での硬化性に優れることから、アミキュアPN−23、PN−H、フジキュアーFXR−1020、FXR−1121が好ましい。
上記粘着剤層が上記エポキシ熱潜在性硬化剤を含有する場合、上記粘着剤層における上記エポキシ熱潜在性硬化剤の配合量は特に限定されないが、上記エポキシ樹脂100重量部に対する好ましい下限が3重量部、好ましい上限が40重量部である。上記エポキシ熱潜在性硬化剤の配合量が3重量部未満であると、後硬化テープの硬化時間が長くなり、短時間の加熱では硬化物の充分な接着力が得られないことがある。
上記エポキシ熱潜在性硬化剤の配合量が40重量部を超えると、後硬化テープの硬化不良が生じたり、硬化物の接着力が低下したりすることがある。上記エポキシ熱潜在性硬化剤の配合量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記エポキシ熱潜在性硬化剤の配合量が40重量部を超えると、後硬化テープの硬化不良が生じたり、硬化物の接着力が低下したりすることがある。上記エポキシ熱潜在性硬化剤の配合量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記粘着剤層は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、フィラーを含有してもよい。
上記フィラーは特に限定されず、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリスチレン等の有機物、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム等の無機物等が挙げられる。
上記フィラーは特に限定されず、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリスチレン等の有機物、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム等の無機物等が挙げられる。
上記フィラーは、5μm以上の平均粒子径を有し、かつ、上記エポキシ樹脂と反応する部分を有さないことが好ましい。
上記粘着剤層がこのようなフィラーを含有することで、後硬化テープの接合部に応力が加わった場合に、フィラーの周りにボイドが発生して応力を分散吸収し、接合界面への応力集中を低減させて、硬化物の接着力を向上させることができる。上記フィラーの平均粒子径が5μm未満であると、後硬化テープの硬化物の接着力を向上させる効果が得られないことがある。上記フィラーの平均粒子径の上限は特に限定されないが、上記粘着剤層の厚みより平均粒子径が大きい場合には上記フィラーが上記粘着剤層から露出して密着性が低下することから、上記粘着剤層の厚みより小さいことが好ましい。
上記粘着剤層がこのようなフィラーを含有することで、後硬化テープの接合部に応力が加わった場合に、フィラーの周りにボイドが発生して応力を分散吸収し、接合界面への応力集中を低減させて、硬化物の接着力を向上させることができる。上記フィラーの平均粒子径が5μm未満であると、後硬化テープの硬化物の接着力を向上させる効果が得られないことがある。上記フィラーの平均粒子径の上限は特に限定されないが、上記粘着剤層の厚みより平均粒子径が大きい場合には上記フィラーが上記粘着剤層から露出して密着性が低下することから、上記粘着剤層の厚みより小さいことが好ましい。
上記粘着剤層が上記フィラーを含有する場合、上記粘着剤層における上記フィラーの配合量は特に限定されないが、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、上記エポキシ樹脂と、必要に応じて配合される上記エポキシ熱潜在性硬化剤との合計100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が30重量部である。上記フィラーの配合量が1重量部未満であると、後硬化テープの硬化物における応力分散が不足し、硬化物の接着力が充分に向上しないことがある。上記フィラーの配合量が30重量部を超えると、後硬化テープは、接合界面での有効接着成分が不足して、硬化物の接着力が低下することがある。上記フィラーの配合量のより好ましい下限は3重量部、より好ましい上限は20重量部である。
上記粘着剤層は、更に、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、C5系又はC9系の石油系樹脂、クマロン樹脂等を含有してもよい。
特に、ポリオレフィンからなる接合部材を接合する場合には、硬化物の接着力を向上させることができることから、上記粘着剤層がロジン系樹脂又は石油系樹脂を含有することが好ましい。
特に、ポリオレフィンからなる接合部材を接合する場合には、硬化物の接着力を向上させることができることから、上記粘着剤層がロジン系樹脂又は石油系樹脂を含有することが好ましい。
上記粘着剤層は、更に、シランカップリング剤を含有してもよい。
上記粘着剤層が上記シランカップリング剤を含有することで、後硬化テープの硬化物の界面接着力を向上させることができる。
上記粘着剤層が上記シランカップリング剤を含有することで、後硬化テープの硬化物の界面接着力を向上させることができる。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は25μm、好ましい上限は1000μmである。上記厚みが25μm未満であると、後硬化テープの接合部材への密着性が低下することがある。上記厚みが1000μmを超えると、後硬化テープの熱伝導が遅くなり硬化が遅くなることがある。上記厚みのより好ましい下限は50μm、より好ましい上限は800μmである。
本発明の後硬化テープは、基材を有さない上記粘着剤層のみからなるノンサポートテープであってもよく、基材の片面又は両面に上記粘着剤層を形成したサポートテープであってもよい。
上記基材は特に限定されず、従来公知の基材を用いることができるが、高周波誘導加熱により発熱する発熱シート(以下、単に「発熱シート」ともいう)であってもよい。上記基材として発熱シートを用いることにより、後硬化テープは高周波誘導加熱装置によって容易に誘導加熱され、短時間で硬化して強固な接着力を発揮することができる。
なお、本明細書中、誘導加熱とは、磁界によって発生する渦電流に基づく加熱をいう。更に、本明細書中、「高周波誘導加熱により発熱する」とは、コイルに高周波数の交流を流すことにより交流磁界を発生させ、交流磁界中に置いた導電性物質中を通る磁束線により導電性物質中に渦電流を発生させて、発生した渦電流に基づくジュール熱により、導電性物質が発熱することをいう。
上記基材は特に限定されず、従来公知の基材を用いることができるが、高周波誘導加熱により発熱する発熱シート(以下、単に「発熱シート」ともいう)であってもよい。上記基材として発熱シートを用いることにより、後硬化テープは高周波誘導加熱装置によって容易に誘導加熱され、短時間で硬化して強固な接着力を発揮することができる。
なお、本明細書中、誘導加熱とは、磁界によって発生する渦電流に基づく加熱をいう。更に、本明細書中、「高周波誘導加熱により発熱する」とは、コイルに高周波数の交流を流すことにより交流磁界を発生させ、交流磁界中に置いた導電性物質中を通る磁束線により導電性物質中に渦電流を発生させて、発生した渦電流に基づくジュール熱により、導電性物質が発熱することをいう。
上記発熱シートは、高周波誘導加熱により発熱するシート、即ち、交流磁界中に置かれた場合、発生した渦電流に基づくジュール熱により発熱するシートであれば特に限定されず、例えば、導電性を有する金属シート等が挙げられる。
上記導電性を有する金属シートは特に限定されず、例えば、アルミ、鉄、ステンレス鋼、銅、真鍮等からなるシート等が挙げられる。なかでも、比較的柔軟で取り扱いやすく、高価でないことから、アルミからなるシートが好ましい。
上記導電性を有する金属シートは特に限定されず、例えば、アルミ、鉄、ステンレス鋼、銅、真鍮等からなるシート等が挙げられる。なかでも、比較的柔軟で取り扱いやすく、高価でないことから、アルミからなるシートが好ましい。
上記発熱シートの厚みは特に限定されないが、好ましい下限が30μm、好ましい上限が300μmである。上記厚みが30μm未満であると、発熱シートの発熱が不充分となり、後硬化テープの硬化時間が長くなったり、硬化不足のために硬化物の接着力が低下したりすることがある。上記厚みが300μmを超えると、発熱シートのシート腰が強すぎて、後硬化テープの追従性が低下することがある。また、上記厚みが300μmを超えると、発熱シートの断面で手を切りやすく、安全面からも好ましくない。上記発熱シートの厚みのより好ましい下限は50μm、より好ましい上限は200μmである。
上記発熱シートは、粘着剤層との密着性を向上させるために、予めプライマー処理されていることが好ましい。
上記プライマー処理に用いられるプライマーは特に限定されず、例えば、ポリメントNK−350、ポリメントNK−380(以上、いずれも日本触媒社製)等が挙げられる。
上記プライマー処理に用いられるプライマーは特に限定されず、例えば、ポリメントNK−350、ポリメントNK−380(以上、いずれも日本触媒社製)等が挙げられる。
本発明の後硬化テープを製造する方法は特に限定されず、例えば、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマー、上記エポキシ樹脂、及び、必要に応じて上記エポキシ熱潜在性硬化剤等の他の成分を、溶剤を用いて溶解混合し、塗工して乾燥させた後で上記基材上に積層する方法や、上記基材上に直接塗工して乾燥する方法が挙げられる。
また、本発明の後硬化テープを製造する方法として、例えば、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー(例えば、上述したような(メタ)アクリル酸エステル、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物等)、上記エポキシ樹脂、及び、必要に応じて上記エポキシ熱潜在性硬化剤、光ラジカル重合開始剤等の他の成分を、溶剤を用いることなく混合した後、シート状にキャストし、紫外線を照射することにより上記モノマーを共重合させて、上記基材上に積層する方法も挙げられる。この方法によれば、溶剤を用いる必要がないため乾燥等の加熱を伴う工程において硬化反応が進行してしまう可能性が低く、また、厚膜の後硬化テープを製造することができる。
また、本発明の後硬化テープを製造する方法として、例えば、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー(例えば、上述したような(メタ)アクリル酸エステル、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物等)、上記エポキシ樹脂、及び、必要に応じて上記エポキシ熱潜在性硬化剤、光ラジカル重合開始剤等の他の成分を、溶剤を用いることなく混合した後、シート状にキャストし、紫外線を照射することにより上記モノマーを共重合させて、上記基材上に積層する方法も挙げられる。この方法によれば、溶剤を用いる必要がないため乾燥等の加熱を伴う工程において硬化反応が進行してしまう可能性が低く、また、厚膜の後硬化テープを製造することができる。
本発明の後硬化テープの用途は特に限定されず、例えば、本発明の後硬化テープを用いて接合部材同士を接合することができる。本発明の後硬化テープは、熱硬化して極めて強固な接着力を発揮することができるため、例えば、極めて強固な接着力が求められる構造部材の接着等にも用いることができる。
本発明の後硬化テープを硬化させる方法は特に限定されず、オーブン加熱、高周波誘導加熱等の加熱方法が挙げられる。従って、本発明の後硬化テープを用いて接合部材を接合する場合には、本発明の後硬化テープと接合部材とを貼り合わせて集成体を得た後、オーブン加熱、高周波誘導加熱等により、得られた集成体を加熱することが好ましい。
本発明の後硬化テープを硬化させる方法は特に限定されず、オーブン加熱、高周波誘導加熱等の加熱方法が挙げられる。従って、本発明の後硬化テープを用いて接合部材を接合する場合には、本発明の後硬化テープと接合部材とを貼り合わせて集成体を得た後、オーブン加熱、高周波誘導加熱等により、得られた集成体を加熱することが好ましい。
本発明の後硬化テープを用いた接合部材の接合方法であって、本発明の後硬化テープと前記接合部材とを貼り合わせて集成体を得る工程と、前記集成体を加熱する工程とを有する接合部材の接合方法もまた、本発明の1つである。
なお、高周波誘導加熱によれば、本発明の後硬化テープをより短時間で硬化させることができ、生産性が向上する。高周波誘導加熱装置としては、例えば、EASY WELDER SEW−2110(SMART CORPORATION社製)、MU−1700(SKメディカル電子社製)等が用いられる。
なお、高周波誘導加熱によれば、本発明の後硬化テープをより短時間で硬化させることができ、生産性が向上する。高周波誘導加熱装置としては、例えば、EASY WELDER SEW−2110(SMART CORPORATION社製)、MU−1700(SKメディカル電子社製)等が用いられる。
本発明の接合部材の接合方法において、オーブン加熱する時間は特に限定されないが、好ましい下限は1分、好ましい上限は60分である。また、高周波誘導加熱装置を用いて高周波印加する時間は特に限定されないが、好ましい下限は20秒、好ましい上限は100秒である。
上記オーブン加熱する時間が1分未満であるか、又は、上記高周波印加する時間が20秒未満であると、後硬化テープの硬化が不充分となり、硬化物の接着力が低下することがある。上記オーブン加熱する時間が60分を超えるか、又は、上記高周波印加する時間が100秒を超えると、集成体が加熱されすぎて、接合部材又は後硬化テープの粘着剤層の劣化により、硬化物の接着力が低下することがある。
上記オーブン加熱する時間が1分未満であるか、又は、上記高周波印加する時間が20秒未満であると、後硬化テープの硬化が不充分となり、硬化物の接着力が低下することがある。上記オーブン加熱する時間が60分を超えるか、又は、上記高周波印加する時間が100秒を超えると、集成体が加熱されすぎて、接合部材又は後硬化テープの粘着剤層の劣化により、硬化物の接着力が低下することがある。
本発明の接合部材の接合方法において、オーブン加熱の温度は特に限定されないが、好ましい下限は120℃、好ましい上限は180℃である。また、高周波誘導加熱装置を用いて高周波印加することにより加熱する温度は特に限定されないが、好ましい下限が100℃、好ましい上限が140℃である。
上記オーブン加熱の温度が120℃未満であるか、又は、上記高周波印加することにより加熱する温度が100℃未満であると、後硬化テープの硬化が不充分となり、硬化物の接着力が低下することがある。上記オーブン加熱の温度が180℃を超えるか、又は、上記高周波印加することにより加熱する温度が140℃を超えると、集成体が加熱されすぎて、接合部材又は後硬化テープの粘着剤層の劣化により、硬化物の接着力が低下することがある。
上記オーブン加熱の温度が120℃未満であるか、又は、上記高周波印加することにより加熱する温度が100℃未満であると、後硬化テープの硬化が不充分となり、硬化物の接着力が低下することがある。上記オーブン加熱の温度が180℃を超えるか、又は、上記高周波印加することにより加熱する温度が140℃を超えると、集成体が加熱されすぎて、接合部材又は後硬化テープの粘着剤層の劣化により、硬化物の接着力が低下することがある。
本発明によれば、熱硬化して構造部材の接着に充分な極めて強固な接着力を発揮することのできる後硬化テープを提供することができる。また、本発明によれば、該後硬化テープを用いた接合部材の接合方法を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1〜57、比較例1〜7、11〜15)
表1〜3、5の配合に従って、光重合によりイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーとなるモノマー、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製「jER828」)、エポキシ熱潜在性硬化剤、光ラジカル重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュア651」)、及び、その他の配合成分を均一に混合して塗液を得た。得られた塗液に窒素を吹き込んで酸素を追い出した後、厚さ38μmのシリコン離型処理PETフィルム2枚を用意して、各々の離型処理面が塗液に接し、かつ、塗液の厚みが0.25mmとなるように2枚のシリコン離型処理PETフィルムの間に塗液を挟み、主波長365nmの蛍光ランプで2mWの紫外線を5分間照射してモノマーを重合し、厚さ0.25mmの粘着剤テープを得た。
表1〜3、5の配合に従って、光重合によりイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーとなるモノマー、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製「jER828」)、エポキシ熱潜在性硬化剤、光ラジカル重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュア651」)、及び、その他の配合成分を均一に混合して塗液を得た。得られた塗液に窒素を吹き込んで酸素を追い出した後、厚さ38μmのシリコン離型処理PETフィルム2枚を用意して、各々の離型処理面が塗液に接し、かつ、塗液の厚みが0.25mmとなるように2枚のシリコン離型処理PETフィルムの間に塗液を挟み、主波長365nmの蛍光ランプで2mWの紫外線を5分間照射してモノマーを重合し、厚さ0.25mmの粘着剤テープを得た。
2枚の粘着剤テープを用意し、それぞれの粘着剤テープの一方の面のシリコン離型処理PETフィルムを剥がし、粘着剤層面同士を貼り合わせて、基材を有さないノンサポートタイプの後硬化テープを得た。
後硬化テープを20mm×20mmの平面形状を有するようにカットした。カットした後硬化テープのシリコン離型処理PETフィルムを剥がし、露出した粘着剤層面がアルミ板に対向するようにして、表面の埃及び油脂をアルコール洗浄により除去したアルミ板(20mm×50mm×2mm)に後硬化テープを貼り合わせた。次いで、後硬化テープの反対面も同様にしてアルミ板(20mm×50mm×2mm)に貼り合わせ、試験片を得た。
<評価1>
実施例1〜57、比較例1〜7、11〜15で得られた試験片について、下記のように評価した。結果を表1〜3、5に示した。
実施例1〜57、比較例1〜7、11〜15で得られた試験片について、下記のように評価した。結果を表1〜3、5に示した。
(1)初期せん断接着力の評価
得られた試験片を23℃で20分間養生した後、引張り試験機を用いて、23℃及びクロスヘッドスピード50mm/分の条件で、せん断引張り試験を行った。最大破壊強度をせん断接着力として評価した。
得られた試験片を23℃で20分間養生した後、引張り試験機を用いて、23℃及びクロスヘッドスピード50mm/分の条件で、せん断引張り試験を行った。最大破壊強度をせん断接着力として評価した。
(2)硬化後せん断接着力の評価
オーブン加熱又は高周波誘導加熱により試験片を加熱して粘着剤層を硬化させた。
高周波誘導加熱では、MU−1700(SKメディカル電子社製)を用いて高周波印加することにより、試験片を加熱して粘着剤層を硬化させた。
硬化に際しては、アルミ板に熱電対を貼り付け、温度を測定しながらフィードバック制御を行い、所定の温度になるように制御した。加熱温度と加熱時間とを表1〜3、5に示した。得られた試験片を、更に、室温で1日養生した後、上記(1)と同様にしてせん断接着力を評価した。
オーブン加熱又は高周波誘導加熱により試験片を加熱して粘着剤層を硬化させた。
高周波誘導加熱では、MU−1700(SKメディカル電子社製)を用いて高周波印加することにより、試験片を加熱して粘着剤層を硬化させた。
硬化に際しては、アルミ板に熱電対を貼り付け、温度を測定しながらフィードバック制御を行い、所定の温度になるように制御した。加熱温度と加熱時間とを表1〜3、5に示した。得られた試験片を、更に、室温で1日養生した後、上記(1)と同様にしてせん断接着力を評価した。
(実施例58〜67、比較例8〜10)
表4、5の配合に従って、光重合によりイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーとなるモノマー、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製「jER828」)、エポキシ熱潜在性硬化剤、光ラジカル重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュア651」)、及び、その他の配合成分を均一に混合して塗液を得た。得られた塗液に窒素を吹き込んで酸素を追い出した後、厚さ38μmのシリコン離型処理PETフィルム2枚を用意して、各々の離型処理面が塗液に接し、かつ、塗液の厚みが0.2mmとなるように2枚のシリコン離型処理PETフィルムの間に塗液を挟み、主波長365nmの蛍光ランプで2mWの紫外線を5分間照射してモノマーを重合し、厚さ0.2mmの粘着剤テープを得た。
表4、5の配合に従って、光重合によりイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーとなるモノマー、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製「jER828」)、エポキシ熱潜在性硬化剤、光ラジカル重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュア651」)、及び、その他の配合成分を均一に混合して塗液を得た。得られた塗液に窒素を吹き込んで酸素を追い出した後、厚さ38μmのシリコン離型処理PETフィルム2枚を用意して、各々の離型処理面が塗液に接し、かつ、塗液の厚みが0.2mmとなるように2枚のシリコン離型処理PETフィルムの間に塗液を挟み、主波長365nmの蛍光ランプで2mWの紫外線を5分間照射してモノマーを重合し、厚さ0.2mmの粘着剤テープを得た。
2枚の粘着剤テープを用意し、それぞれの粘着剤テープの一方の面のシリコン離型処理PETフィルムを剥がし、表4、5に示す材質及び厚みを有する発熱シートの両面に、露出した粘着剤層面が発熱シートに対向するように貼り合わせて、基材として発熱シートを有するサポートタイプの後硬化テープを得た。なお、発熱シートの両面には予めプライマー(日本触媒社製、ポリメントNK−380)を塗布しておいた。
後硬化テープを15mm×15mmの平面形状を有するようにカットした。カットした後硬化テープのシリコン離型処理PETフィルムを剥がし、露出した粘着剤層面がガラス板に対向するようにして、表面の埃及び油脂をアルコール洗浄により除去したガラス板(15mm×50mm×7mm)に後硬化テープを貼り合わせた。次いで、後硬化テープの反対面も同様にしてガラス板に貼り合わせ、試験片を得た。
<評価2>
実施例58〜67、比較例8〜10で得られた試験片について、下記のように評価した。結果を表4、5に示した。
実施例58〜67、比較例8〜10で得られた試験片について、下記のように評価した。結果を表4、5に示した。
(1)初期せん断接着力の評価
得られた試験片を23℃で20分間養生した後、引張り試験機を用いて、23℃及びクロスヘッドスピード50mm/分の条件で、せん断引張り試験を行った。最大破壊強度をせん断接着力として評価した。
得られた試験片を23℃で20分間養生した後、引張り試験機を用いて、23℃及びクロスヘッドスピード50mm/分の条件で、せん断引張り試験を行った。最大破壊強度をせん断接着力として評価した。
(2)硬化後せん断接着力の評価
オーブン加熱により試験片を加熱して粘着剤層を硬化させた。
硬化に際しては、後硬化テープとガラス板との間に熱電対を挟み、加熱温度を測定しながら行った。加熱温度と加熱時間とを表4、5に示した。得られた試験片を、更に、23℃で1日養生した後、上記(1)と同様にしてせん断接着力を評価した。
オーブン加熱により試験片を加熱して粘着剤層を硬化させた。
硬化に際しては、後硬化テープとガラス板との間に熱電対を挟み、加熱温度を測定しながら行った。加熱温度と加熱時間とを表4、5に示した。得られた試験片を、更に、23℃で1日養生した後、上記(1)と同様にしてせん断接着力を評価した。
本発明によれば、熱硬化して構造部材の接着に充分な極めて強固な接着力を発揮することのできる後硬化テープを提供することができる。また、本発明によれば、該後硬化テープを用いた接合部材の接合方法を提供することができる。
Claims (5)
- イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、エポキシ樹脂とを含有する粘着剤層を有することを特徴とする後硬化テープ。
- エポキシ樹脂の配合量が、イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して20〜100重量部であることを特徴とする請求項1記載の後硬化テープ。
- イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルと、該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物とを共重合することにより得られたポリマーであることを特徴とする請求項1又は2記載の後硬化テープ。
- (メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和二重結合とイミダゾール基とを1分子中に有する化合物は、1−ビニルイミダゾールであることを特徴とする請求項3記載の後硬化テープ。
- 請求項1、2、3又は4記載の後硬化テープを用いた接合部材の接合方法であって、
前記後硬化テープと前記接合部材とを貼り合わせて集成体を得る工程と、
前記集成体を加熱する工程とを有する
ことを特徴とする接合部材の接合方法。
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