JP2015016734A - 空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ランフラット耐久性能の低下を抑制しつつ、通常走行時の乗り心地性能を改善した空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体を提供する。
【解決手段】本発明は、一対のビード部2間に延在する本体部6aと、本体部6aからビード部2に埋設されたビードコア5の周りに折り返された折り返し部6bとからなるカーカス層6を備えるとともに、カーカス層6の本体部6aのタイヤ幅方向内側に、補強ゴム層11を備える空気入りタイヤ1において、補強ゴム層11のタイヤ内腔面に、タイヤ周方向に延在する少なくとも1本の溝12が設けられており、タイヤ子午断面視で、溝12の上壁面に凹部13a及び凸部13bが形成されているとともに、溝の12下壁面に凹部13a及び凸部13bに対応する凸部14a及び凹部14bが形成されている、空気入りタイヤ1を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、一対のビード部2間に延在する本体部6aと、本体部6aからビード部2に埋設されたビードコア5の周りに折り返された折り返し部6bとからなるカーカス層6を備えるとともに、カーカス層6の本体部6aのタイヤ幅方向内側に、補強ゴム層11を備える空気入りタイヤ1において、補強ゴム層11のタイヤ内腔面に、タイヤ周方向に延在する少なくとも1本の溝12が設けられており、タイヤ子午断面視で、溝12の上壁面に凹部13a及び凸部13bが形成されているとともに、溝の12下壁面に凹部13a及び凸部13bに対応する凸部14a及び凹部14bが形成されている、空気入りタイヤ1を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ランフラット耐久性能の低下を抑制しつつ、通常走行時の乗り心地性能を改善した空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体に関する。
従来、タイヤがパンクしたときでも、所定の条件下で所定の距離を走行することができるランフラットタイヤが知られている(例えば、特許文献1から3参照)。ランフラットタイヤを使用する場合、スペアタイヤを車両に積載する必要がない。このため、近年、車両全体の軽量化のためや広い居住空間及びラゲッジスペースを確保するために、ランフラットタイヤが注目されている。
現在のところ、ランフラットタイヤの多くは、いわゆるサイド補強型ランフラットタイヤである。斯かるランフラットタイヤでは、サイドウォール部にサイド補強ゴムを設けることによってパンク時に車両を支持するため、サイドウォール部の剛性が高くなりすぎ、通常走行時の乗り心地が悪化するという課題がある。
そこで、特許文献1及び特許文献2に開示された技術では、補強ゴム層のタイヤ内腔側に溝を設けることによってサイドウォール部の剛性を低下させて、乗り心地性能を改善している。また、特許文献3に開示された技術では、補強ゴム層に設けられた溝に補強ゴム層よりも硬度の低いゴムを埋設することによってサイドウォール部の剛性を低下させて、乗り心地性能を改善している。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された技術では、パンク後のランフラット走行時に、溝の上壁面と下壁面とが擦れ合うことで補強ゴムが発熱して補強ゴムにクラックが発生し、ランフラット耐久性能が大きく低下するおそれがある。また、特許文献3に開示された技術では、溝にゴムを埋設しない場合に比べて、サイドウォール部の剛性の増大を抑制する効果が小さいため、乗り心地性能を十分に改善することができないおそれがある。なお、ランフラット耐久性能とは、ランフラット走行時のタイヤの耐久性能であって、所定の条件下でランフラット走行が可能な距離によって定量的に評価される性能を意味する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ランフラット耐久性能の低下を抑制しつつ、通常走行時の乗り心地性能を改善した空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体を提供することを目的とする。
本発明の第1態様では、一対のビード部間に延在する本体部と、本体部からビード部に埋設されたビードコアの周りに折り返された折り返し部とからなるカーカス層を備えるとともに、カーカス層の本体部のタイヤ幅方向内側に、補強ゴム層を備える空気入りタイヤにおいて、補強ゴム層のタイヤ内腔面に、タイヤ周方向に延在する少なくとも1本の溝が設けられており、タイヤ子午断面視で、溝の上壁面に凹部及び凸部が形成されているとともに、溝の下壁面に凹部及び凸部に対応する凸部及び凹部が形成されており、溝が、タイヤ周方向全周に亘って交互に配設される第1延在部と第2延在部とを有し、第1延在部における開口寸法が第2延在部における開口寸法よりも大きいことを特徴とする、空気入りタイヤが提供される。
本発明の第2態様では、溝のタイヤ径方向配設位置が、ビード底面からタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さの30%離間した位置から、ビード底面からタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さの70%離間した位置までの範囲である。
本発明の第3態様では、第1延在部における開口寸法が1.5mm以上3.0mm以下であり、第2延在部における開口寸法が1.0mm以上2.0mm以下である。
本発明の第4態様では、溝が配設された部分の補強ゴム層の厚さの20%以上50%以下である。
本発明の第5態様では、溝の全ての凹凸の振幅が、溝のタイヤ幅方向最外部と溝のタイヤ径方向外側の開口端とを結んだ直線又は溝のタイヤ幅方向最外部と溝のタイヤ径方向内側の開口端とを結んだ直線により定義される仮想基準面に垂直な方向に0.5mm以上1.5mm以下である。
本発明の第6態様では、第1延在部における開口寸法が、タイヤ周方向において、最小寸法から最大寸法まで漸増して最大寸法から最小寸法まで漸減している。
本発明の第7態様では、サイドウォール部に少なくとも一つの表示マークが形成されている。
本発明の第8態様では、本発明の第1態様から第7態様のいずれかの空気入りタイヤと、その空気入りタイヤが組み付けられたホイールであって、スポークを有するホイールとを備える、タイヤホイール組立体であって、スポークの幅をWとすると、第1延在部がタイヤ周方向においてスポークの幅の中心から±0.4W以上±0.6W以下の範囲に配設されている、タイヤホイール組立体が提供される。
本発明によれば、補強ゴム層に溝を設けることでサイドウォール部の剛性を低下させつつ、ランフラット走行時には溝の上壁面及び下壁面の凹部と凸部とが嵌合することで溝の上壁面と下壁面との擦れ合いによる補強ゴムの発熱を低減することができる。この結果、ランフラット耐久性能の低下を抑制しつつ、通常走行時の乗り心地性能を改善した空気入りタイヤが提供される。また、本発明に係る空気入りタイヤをホイールに組み付けるとき、タイヤ周方向において、開口寸法が大きな第1延在部の位置をホイールのスポークの位置に合わせることによって、タイヤホイール組立体のタイヤ周方向における剛性の変動を低減することができる。この結果、通常走行時の乗り心地性能をより一層改善することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態(以下の空気入りタイヤについての基本形態及び付加的形態1から6並びにタイヤホイール組立体についての一形態)を詳細に説明する。なお、これら実施形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施形態の構成要素には、当業者が置換可能且つ置換容易なもの、及び実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施形態に含まれる各種形態は、任意に組み合わせて実施されることができる。
最初に、実施形態の説明において使用する用語を以下のように定義する。タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向を意味する。タイヤ径方向内側とは、タイヤ径方向において回転軸に向かう側を意味する。タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸から離れる側を意味する。タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向を意味する。タイヤ幅方向とは上記回転軸と平行な方向を意味する。タイヤ幅方向内側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側を意味する。タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側を意味する。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面を意味する。
<空気入りタイヤ>
[基本形態]
以下、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1のビード部2からトレッド部3にかけての領域を示すタイヤ子午断面図である。
[基本形態]
以下、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1のビード部2からトレッド部3にかけての領域を示すタイヤ子午断面図である。
空気入りタイヤ1は、リム(図示せず)と接触して内圧を保持する一対のビード部2と、溝状のトレッドパターン3aが刻まれて路面と接触するトレッド部3と、ビード部2とトレッド部3との間に延在する一対のサイドウォール部4とを備える。
ビード部2には、タイヤ周方向に延在してリング形状をなすビードコア5が埋設されている。ビードコア5は、例えば、高炭素鋼からなるビードワイヤを束ねることによって形成されている。ビードコア5のタイヤ子午断面形状は、四角形、六角形及び円形等の形状から選択される。
一対のビード部2間には、タイヤの骨格を形成するカーカス層6が配設されている。カーカス層6は、一対のビード部2間に延在する本体部6aと、本体部6aからビードコア5の周りにタイヤ幅方向内側から外側に向かって折り返された折り返し部6bとからなる。カーカス層6の構成要素であるプライコードは、例えば、アラミド、ポリエチレン若しくはナイロン等の有機繊維、ガラス繊維、スチール、又はこれらと同等の剛性を有する材料から構成される。なお、本実施形態では、カーカス層6は隣接する2層のカーカスからなる。図1に示すように、ビードコア5に接触しているカーカスは、その折り返し部6bがビード部2で終端し、他のカーカスは、その折り返し部6bがビード部2を超えてサイドウォール部4で終端している。
また、ビードコア5とカーカス層6とによって囲まれた領域には、ビードフィラ7が配設されている。ビードフィラ7は、サイドウォール部4の撓みによるビード部2の倒れこみを抑えるべく、その周囲のゴム部材よりもゴム硬度が高い材料で形成されている。
さらに、カーカス層6の本体部6aのタイヤ径方向外側には、トレッド部3の補強のために、2層のベルト層8及び2層のベルトカバー層9がタイヤ径方向内側から外側に向かって順次配設されている。また、タイヤ幅方向外側のベルト層8の両端部をタイヤ径方向外側から覆うように、エッジカバー層10が配設されている。
空気入りタイヤ1は、パンク時の走行(ランフラット走行)を可能とするランフラットタイヤであり、カーカス層6の本体部6aのタイヤ幅方向内側に補強ゴム層11が設けられている。このタイプのランフラットタイヤはサイド補強型ランフラットタイヤと呼ばれる。補強ゴム層11のタイヤ子午断面形状は、例えば略三日月形状又は略三角形状である。また、補強ゴム層11は、硬質なゴムからなり、パンク時に車両の荷重を支持する役割を果たす。補強ゴム層11によって、パンク時のサイドウォール部4の変形が抑制され、ランフラット走行が可能となる。
しかしながら、ランフラットタイヤでは、補強ゴム層11を設けたことよってサイドウォール部4の剛性が高いので、通常走行時において優れた乗り心地性能が発揮されない傾向にある。
そこで、図1に示されるように、補強ゴム層11の内腔面には、タイヤ周方向全周に亘って延在する一本の溝12が設けられている。補強ゴム層11に溝12を設けることによって、サイドウォール部4の剛性を低下させることができる。したがって、空気入りタイヤ1によれば、通常走行時の乗り心地性能を改善することができる。なお、図1に示す例では、補強ゴム層11の内腔面には、一本の溝12が設けられているが、該溝は異なるタイヤ径方向位置において二本以上設けられてもよい。
図2は、通常走行時のサイドウォール部4の拡大模式図である。図2に示されるように、溝12は、補強ゴム層11の内腔面からタイヤ幅方向外側に向かって所定の深さ(タイヤ幅方向長さ)を有しており、タイヤ径方向外側の上壁面とタイヤ径方向内側の下壁面とにより画定される。上壁面とは、溝12のタイヤ幅方向最外部と溝12のタイヤ径方向外側の開口端との間の面を意味する。下壁面とは、溝12のタイヤ幅方向最外部と溝12のタイヤ径方向内側の開口端との間の面を意味する。
図3及び図4は、補強ゴム層11に設けられた溝12の拡大模式図である。図3及び図4に示されるように、タイヤ子午断面視で、溝12の上壁面には凹部13a及び凸部13bが形成されている。一方、タイヤ子午断面視で、溝12の下壁面には、上壁面の凹部13a及び凸部13bに対応する凸部14a及び凹部14bが形成されている。上壁面及び下壁面の凹部13a、14b及び凸部13b、14aのタイヤ子午断面形状は、例えば略V字形状又は略U字形状である。また、上壁面及び下壁面の凹部13a、14b及び凸部13b、14aはタイヤ周方向全周に亘って延在している。
図5は、ランフラット走行時のサイドウォール部4の拡大模式図である。図5に示されるように、空気入りタイヤ1がパンクすると、サイドウォール部4が変形し、図3及び図4に示される溝12の上壁面の凹部13a及び凸部13bは、溝12の下壁面の対応する凸部14a及び凹部14bとそれぞれ嵌合する。このとき、上壁面及び下壁面の凹部13a、14b及び凸部13b、14aの界面は、図5に示される嵌合状態において、タイヤ径方向成分だけでなくタイヤ幅方向成分も十分に有する。このため、コーナーリング時などにタイヤ幅方向の外力が加わった場合にも、上記界面で、タイヤ幅方向において上記外力とは反対側の抗力を十分に発生させることができ、ひいては上壁面と下壁面との擦れ合いを抑制することができる。このため、ランフラット走行時に、上壁面と下壁面との擦れ合いによる補強ゴム層11の発熱が低減され、ひいてはクラックの発生が抑制される。したがって、空気入りタイヤ1は、通常走行時の乗り心地性能を改善するとともに、ランフラット耐久性能の低下を抑制することもできる。
また、溝12は、開口寸法Hが異なる第1延在部20と第2延在部30とを有する。ここで、溝12の開口寸法Hとは、図3に示されるように、溝12のタイヤ径方向外側の開口端と溝12のタイヤ径方向内側の開口端との間のタイヤ径方向高さを意味する。
図6は、空気入りタイヤ1の側面図である。図6では、溝12のタイヤ径方向外側の開口端と溝12のタイヤ径方向内側の開口端とが破線で示される。図6に示されるように、第1延在部20と第2延在部30とはタイヤ周方向全周に亘って交互に配設され、第1延在部20における開口寸法H1は第2延在部30における開口寸法H2よりも大きい。なお、空気入りタイヤ1の内腔面を見ることによって第1延在部20及び第2延在部30の位置を外観上確認することができる。
空気入りタイヤがホイールに組み付けられたタイヤホイール組立体では、通常、タイヤ周方向において、ホイールのスポークが配設される部分の剛性が、スポークが配設されない部分の剛性よりも高くなる。言い換えれば、タイヤホイール組立体はタイヤ周方向において剛性が変動する。このため、タイヤホイール組立体では、通常走行時において優れた乗り心地性能が発揮されない傾向にある。
空気入りタイヤ1は、第1延在部20の開口寸法H1が第2延在部30の開口寸法H2よりも大きいので、タイヤ周方向において、第1延在部20が配設される部分の剛性が、第2延在部30が配設される部分の剛性よりも低くなる。したがって、空気入りタイヤ1をホイールに組み付けるとき、タイヤ周方向において、剛性が低い第1延在部20の位置を剛性が高いスポークの位置に合わせることによって、タイヤホイール組立体のタイヤ周方向における剛性の変動を低減することができる。この結果、通常走行時の乗り心地性能をより一層改善することができる。
なお、本実施形態の空気入りタイヤ1は、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られる。本実施形態の空気入りタイヤ1は、例えば、(1)溝12が設けられた補強ゴム層11を用いてグリーンタイヤを成型することによって、(2)溝12の形状に対応した凸部を備えたブラダを用いて加硫を行うことによって、又は(3)加硫後の検査工程の前に溝12をタイヤ内腔面に直接彫ることによって、製造されることができる。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤ1の上記基本形態において、任意選択的に実施可能な付加的形態1から6を説明する。
次に、本発明に係る空気入りタイヤ1の上記基本形態において、任意選択的に実施可能な付加的形態1から6を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、図1に示されるように、溝12のタイヤ径方向配設位置が、ビード底面BSからタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さSHの30%離間した位置から、ビード底面BSからタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さSHの70%離間した位置までの範囲であること(付加的形態1)が好ましい。ここで、断面高さSHとは、空気入りタイヤ1を正規リムに組み付け、正規内圧を付与し且つ無負荷の状態における、空気入りタイヤ1の外径とリム径との差の1/2の寸法である。なお、正規リムとは、JATMAに規定されている「適用リム」、TRAに規定されている「Design Rim」又はETRTOに規定されている「Measuring Rim」を意味する。また、正規内圧とは、JATMAに規定されている「最高空気圧」、TRAに規定されている「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値又はETRTOに規定されている「INFLATION PRESSURES」を意味する。
基本形態においては、図1に示されるように、溝12のタイヤ径方向配設位置が、ビード底面BSからタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さSHの30%離間した位置から、ビード底面BSからタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さSHの70%離間した位置までの範囲であること(付加的形態1)が好ましい。ここで、断面高さSHとは、空気入りタイヤ1を正規リムに組み付け、正規内圧を付与し且つ無負荷の状態における、空気入りタイヤ1の外径とリム径との差の1/2の寸法である。なお、正規リムとは、JATMAに規定されている「適用リム」、TRAに規定されている「Design Rim」又はETRTOに規定されている「Measuring Rim」を意味する。また、正規内圧とは、JATMAに規定されている「最高空気圧」、TRAに規定されている「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値又はETRTOに規定されている「INFLATION PRESSURES」を意味する。
補強ゴム層11については、上記タイヤ径方向範囲内におけるタイヤ幅方向の寸法が、他の範囲におけるタイヤ幅方向の寸法よりも大きいので、上記範囲内における剛性は特に大きい。このため、溝12をタイヤ径方向の上記範囲内に配設することによって、サイドウォール部4の剛性を低下させる効果をより実効あるものとすることができ、ひいては通常走行時の乗り心地性能をより一層改善することができる。
(付加的形態2)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1を組み合わせた形態)においては、第1延在部20における開口寸法H1が1.5mm以上3.0mm以下であり、第2延在部30における開口寸法H2が1.0mm以上2.0mm以下であること(付加的形態2)が好ましい。
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1を組み合わせた形態)においては、第1延在部20における開口寸法H1が1.5mm以上3.0mm以下であり、第2延在部30における開口寸法H2が1.0mm以上2.0mm以下であること(付加的形態2)が好ましい。
開口寸法H1を1.5mm以上とし且つ開口寸法H2を1.0mm以上とすることで、溝12の全体的なタイヤ径方向寸法が大きくなり、サイドウォール部4の剛性をより一層低下させることができ、ひいては通常走行時の乗り心地性能をより一層改善することができる。また、開口寸法H1を3.0mm以下とし且つ開口寸法H2を2.0mm以下とすることで、通常走行時における、タイヤ幅方向最外部の溝底12a(図3及び図4参照)を中心としたタイヤ径方向における変位(撓み)によるクラックの発生をより一層抑制することができる。
(付加的形態3)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1、2の少なくとも一方を組み合わせた形態)においては、図2及び図3に示すように、溝12の深さD(図3)が、溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さT(図2)の20%以上50%以下であること(付加的形態3)が好ましい。ここで、溝12の深さDとは、溝12が無いとした場合のタイヤ内腔面のプロファイルラインから当該ラインに垂直な方向に測定した溝12の最大寸法を意味する。同様に、溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さTとは、溝12が無いとした場合のタイヤ内腔面のプロファイルラインから当該ラインに垂直な方向に測定した補強ゴム層11の最大寸法を意味する。
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1、2の少なくとも一方を組み合わせた形態)においては、図2及び図3に示すように、溝12の深さD(図3)が、溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さT(図2)の20%以上50%以下であること(付加的形態3)が好ましい。ここで、溝12の深さDとは、溝12が無いとした場合のタイヤ内腔面のプロファイルラインから当該ラインに垂直な方向に測定した溝12の最大寸法を意味する。同様に、溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さTとは、溝12が無いとした場合のタイヤ内腔面のプロファイルラインから当該ラインに垂直な方向に測定した補強ゴム層11の最大寸法を意味する。
溝12の深さDを、溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さTの20%以上とすることで、タイヤ幅方向の溝12の寸法が大きくなり、サイドウォール部4の剛性をより一層低下させることができ、ひいては通常走行時の乗り心地性能をより一層改善することができる。また、溝12の深さDを、溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さTの50%以下とすることで、ランフラット走行時に、補強ゴム層11で車両の荷重を支持することができなくなることをより確実に防止することができ、ひいてはランフラット耐久性能の低下をより一層抑制することができる。
(付加的形態4)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、溝12の全ての凹凸の振幅、図4に示される例では振幅A1からA4が、溝12のタイヤ幅方向最外部と溝12のタイヤ径方向外側の開口端とを結んだ直線により定義される仮想基準面B1又は溝12のタイヤ幅方向最外部と溝12のタイヤ径方向内側の開口端とを結んだ直線により定義される仮想基準面B2に垂直な方向に0.5mm以上1.5mm以下であること(付加的形態4)が好ましい。
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、溝12の全ての凹凸の振幅、図4に示される例では振幅A1からA4が、溝12のタイヤ幅方向最外部と溝12のタイヤ径方向外側の開口端とを結んだ直線により定義される仮想基準面B1又は溝12のタイヤ幅方向最外部と溝12のタイヤ径方向内側の開口端とを結んだ直線により定義される仮想基準面B2に垂直な方向に0.5mm以上1.5mm以下であること(付加的形態4)が好ましい。
溝12の全ての凹凸の振幅A1からA4を、対応する仮想基準面B1、B2に垂直な方向に0.5mm以上とすることで、溝12の上壁面と下壁面とをより強く嵌合させることができる。このため、溝12の上壁面と下壁面との擦れ合いによる補強ゴム層11の発熱をより一層低減することができ、ひいてはランフラット耐久性能の低下をより一層抑制することができる。また、溝12の全ての凹凸の振幅A1からA4を、対応する仮想基準面B1、B2に垂直な方向に1.5mm以下とすることで、ランフラット走行時に、下壁面の凹部14bの底(上壁面の凸部13bの頂点)に応力が集中することによってクラックが発生することをより一層抑制することができる。
(付加的形態5)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、第1延在部20における開口寸法H1が、タイヤ周方向において、最小寸法から最大寸法まで漸増して最大寸法から最小寸法まで漸減していること(付加的形態5)が好ましい。
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、第1延在部20における開口寸法H1が、タイヤ周方向において、最小寸法から最大寸法まで漸増して最大寸法から最小寸法まで漸減していること(付加的形態5)が好ましい。
第1延在部20における開口寸法H1が、タイヤ周方向において、最小寸法から最大寸法まで漸増して最大寸法から最小寸法まで漸減していることで、通常走行時に、第1延在部と第2延在部との間の境界位置に応力が集中することによってクラックが発生することをより一層抑制することができる。また、第1延在部20における開口寸法H1が、タイヤ周方向において、最小寸法から最大寸法まで漸増して最大寸法から最小寸法まで漸減していることで、空気入りタイヤ1がタイヤ周方向において第1延在部20の位置でより滑らかに撓むようになり、タイヤホイール組立体100のタイヤ周方向における剛性の変動を低減する効果をより実効あるものとすることができ、ひいては通常走行時の乗り心地性能をより一層改善することができる。
(付加的形態6)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から5の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、図6に示されるように、サイドウォール部4に少なくとも一つの表示マーク40が形成されていること(付加的形態6)が好ましい。図6では、表示マーク40は、タイヤ周方向において、第1延在部20の中央の位置に配設されている。
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から5の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、図6に示されるように、サイドウォール部4に少なくとも一つの表示マーク40が形成されていること(付加的形態6)が好ましい。図6では、表示マーク40は、タイヤ周方向において、第1延在部20の中央の位置に配設されている。
サイドウォール部4に少なくとも一つの表示マーク40を形成することで、空気入りタイヤ1をホイールに組み付けるとき、タイヤ周方向において、第1延在部20の位置をスポークの位置により容易に合わせることができる。このため、タイヤホイール組立体のタイヤ周方向における剛性の変動を低減する効果をより実効あるものとすることができ、ひいては通常走行時の乗り心地性能をより一層改善することができる。なお、表示マーク40の形状は、三角形の代わりに、円、四角形、S字、矢印等の他の形状であってもよい。また、表示マークの位置は、タイヤ周方向における第1延在部20との位置関係が明らかであれば、タイヤ周方向において、第1延在部20の端部、第2延在部30の中央の位置等の他の位置に配設されてもよい。
<タイヤホイール組立体>
次に、本発明に係るタイヤホイール組立体について、その一形態を説明する。図7は、空気入りタイヤ1がホイール50に組み付けられたタイヤホイール組立体100の模式図である。ここで、同図に示す空気入りタイヤ1とは、上述した空気入りタイヤについての様々な実施形態(基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から6の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)のタイヤを全て含む。
次に、本発明に係るタイヤホイール組立体について、その一形態を説明する。図7は、空気入りタイヤ1がホイール50に組み付けられたタイヤホイール組立体100の模式図である。ここで、同図に示す空気入りタイヤ1とは、上述した空気入りタイヤについての様々な実施形態(基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から6の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)のタイヤを全て含む。
図7において、ホイール50は6本のスポーク52を有する。ここで、スポーク52とは、ホイール50の中心部54から空気入りタイヤ1に向かって延在し、空気入りタイヤ1に接触する外輪部56に至る部分を意味する。なお、同図においては示されていないが、スポーク52から分岐して空気入りタイヤ1に向かって延びる分岐部が存在する場合には、この分岐部はスポーク52に含まれない。
図7に示されるように、タイヤホイール組立体100では、スポーク52の幅をWとすると、第1延在部20がタイヤ周方向においてスポーク52の幅の中心から±0.4W以上±0.6W以下の範囲に配設されている。ここで、スポーク52の幅Wとは、スポーク52のストレート部のタイヤ径方向最外部間のタイヤ周方向距離を意味する。
第1延在部20をタイヤ周方向の上記範囲内に配設することによって、タイヤホイール組立体100のタイヤ周方向における剛性の変動を低減する効果をより実効あるものとすることができ、ひいては通常走行時において優れた乗り心地性能を実現することができる。なお、スポーク52及び第1延在部20の数は、これらの数が一致していれば、3以上8以下の他の数であってもよい。
表1に示す各条件(溝の有無、タイヤ断面高さSHに対するビード底面からの溝のタイヤ径方向配設位置(溝配設位置)、第1延在部における開口寸法(開口寸法H1)、第2延在部における開口寸法(開口寸法H2)、溝が配設された部分の補強ゴムの厚さに対する溝深さの割合(溝深さの割合)、溝の凹凸の最小振幅(凹凸の最小振幅)、第1延在部の開口寸法の変動(開口寸法H1の変動)、及びスポークの幅をWとしたときの第1延在部のタイヤ周方向における配設範囲(第1延在部配設範囲)を変化させて、従来例及び実施例1から実施例10の計11個の空気入りタイヤを作製した。なお、実施例1から実施例9において設けられた溝は、第1延在部と第2延在部とがタイヤ周方向全周に亘って交互に配設された一本の溝であった。また、スポーク及び第1延在部の数は6個ずつであった。
従来例及び実施例1から実施例10のタイヤ(試験タイヤ)について、タイヤサイズは245/40R18 93Yとし、これら全ての試験タイヤについて、通常時の乗り心地性能及びランフラット耐久性能を評価した。これらの結果を表1に併記する。
(通常走行時の乗り心地性能)
各試験タイヤを、4本ずつ18×8.5Jのリムに空気圧230kPaで組み付け、これらを排気量2000CCのセダン型車両に装着した。そして、この車両で乾燥路面を時速120kmで走行した際のパネラーによる官能性評価を実施した。各評価結果を、従来例を100として、指数値で示した。この評価は、指数が大きいほど、乗り心地性能が高いことを示す。
各試験タイヤを、4本ずつ18×8.5Jのリムに空気圧230kPaで組み付け、これらを排気量2000CCのセダン型車両に装着した。そして、この車両で乾燥路面を時速120kmで走行した際のパネラーによる官能性評価を実施した。各評価結果を、従来例を100として、指数値で示した。この評価は、指数が大きいほど、乗り心地性能が高いことを示す。
(ランフラット耐久性能)
各試験タイヤを、18×8.5Jのリムに空気圧0kPaで組み付け、荷重4.14kNを加えて時速80kmでドラム上を走行させた。そして、外観上目視可能な故障が発生し又はタイヤの撓み量が既定の値を超えるまでの走行距離を測定した。各走行距離を、従来例を100として、指数値で示した。この評価は、指数が大きいほど、ランフラット耐久性能が高いことを示す。
各試験タイヤを、18×8.5Jのリムに空気圧0kPaで組み付け、荷重4.14kNを加えて時速80kmでドラム上を走行させた。そして、外観上目視可能な故障が発生し又はタイヤの撓み量が既定の値を超えるまでの走行距離を測定した。各走行距離を、従来例を100として、指数値で示した。この評価は、指数が大きいほど、ランフラット耐久性能が高いことを示す。
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する実施例1から実施例10の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない従来例の空気入りタイヤに対して、同等のランフラット耐久性能が示されるとともに、通常走行時の乗り心地性能が改善されていることが判る。
本発明は以下の態様を包含する。
(1)一対のビード部間に延在する本体部と、本体部からビード部に埋設されたビードコアの周りに折り返された折り返し部とからなるカーカス層を備えるとともに、カーカス層の本体部のタイヤ幅方向内側に、補強ゴム層を備える空気入りタイヤにおいて、補強ゴム層のタイヤ内腔面に、タイヤ周方向に延在する少なくとも1本の溝が設けられており、タイヤ子午断面視で、溝の上壁面に凹部及び凸部が形成されているとともに、溝の下壁面に凹部及び凸部に対応する凸部及び凹部が形成されており、溝が、タイヤ周方向全周に亘って交互に配設される第1延在部と第2延在部とを有し、第1延在部における開口寸法が第2延在部における開口寸法よりも大きいことを特徴とする、空気入りタイヤ。
(2)溝のタイヤ径方向配設位置が、ビード底面からタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さの30%離間した位置から、ビード底面からタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さの70%離間した位置までの範囲である、上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)第1延在部における開口寸法が1.5mm以上3.0mm以下であり、第2延在部における開口寸法が1.0mm以上2.0mm以下である、上記(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)溝の深さが、溝が配設された部分の補強ゴム層の厚さの20%以上50%以下である、上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(5)溝の全ての凹凸の振幅が、溝のタイヤ幅方向最外部と溝のタイヤ径方向外側の開口端とを結んだ直線又は溝のタイヤ幅方向最外部と溝のタイヤ径方向内側の開口端とを結んだ直線により定義される仮想基準面に垂直な方向に0.5mm以上1.5mm以下である、上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(6)第1延在部における開口寸法が、タイヤ周方向において、最小寸法から最大寸法まで漸増して最大寸法から最小寸法まで漸減している、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(7)サイドウォール部に少なくとも一つの表示マークが形成されている、上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤと、その空気入りタイヤが組み付けられたホイールであって、スポークを有するホイールとを備える、タイヤホイール組立体であって、スポークの幅をWとすると、第1延在部がタイヤ周方向においてスポークの幅の中心から±0.4W以上±0.6W以下の範囲に配設されている、タイヤホイール組立体。
1 空気入りタイヤ
2 ビード部
3 トレッド部
3a トレッドパターン
4 サイドウォール部
5 ビードコア
6 カーカス層
6a 本体部
6b 折り返し部
7 ビードフィラ
8 ベルト層
9 ベルトカバー層
10 エッジカバー層
11 補強ゴム層
12 溝
12a 溝底
13a 凹部(上壁面)
13b 凸部(上壁面)
14a 凸部(下壁面)
14b 凹部(下壁面)
20 第1延在部
30 第2延在部
40 表示マーク
50 ホイール
52 スポーク
54 中心部
56 外輪部
100 タイヤホイール組立体
BS ビード底面
SH タイヤ断面高さ
H 開口寸法
H1 第1延在部における開口寸法
H2 第2延在部における開口寸法
B1、B2 仮想基準面
D 溝12の深さ
T 溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さ
A1、A2、A3、A4 溝12の凹凸の振幅
W スポークの幅
2 ビード部
3 トレッド部
3a トレッドパターン
4 サイドウォール部
5 ビードコア
6 カーカス層
6a 本体部
6b 折り返し部
7 ビードフィラ
8 ベルト層
9 ベルトカバー層
10 エッジカバー層
11 補強ゴム層
12 溝
12a 溝底
13a 凹部(上壁面)
13b 凸部(上壁面)
14a 凸部(下壁面)
14b 凹部(下壁面)
20 第1延在部
30 第2延在部
40 表示マーク
50 ホイール
52 スポーク
54 中心部
56 外輪部
100 タイヤホイール組立体
BS ビード底面
SH タイヤ断面高さ
H 開口寸法
H1 第1延在部における開口寸法
H2 第2延在部における開口寸法
B1、B2 仮想基準面
D 溝12の深さ
T 溝12が配設された部分の補強ゴム層11の厚さ
A1、A2、A3、A4 溝12の凹凸の振幅
W スポークの幅
Claims (8)
- 一対のビード部間に延在する本体部と、前記本体部から前記ビード部に埋設されたビードコアの周りに折り返された折り返し部とからなるカーカス層を備えるとともに、前記カーカス層の本体部のタイヤ幅方向内側に、補強ゴム層を備える空気入りタイヤにおいて、
前記補強ゴム層のタイヤ内腔面に、タイヤ周方向に延在する少なくとも1本の溝が設けられており、タイヤ子午断面視で、前記溝の上壁面に凹部及び凸部が形成されているとともに、前記溝の下壁面に前記凹部及び前記凸部に対応する凸部及び凹部が形成されており、
前記溝が、タイヤ周方向全周に亘って交互に配設される第1延在部と第2延在部とを有し、前記第1延在部における開口寸法が前記第2延在部における開口寸法よりも大きいことを特徴とする、空気入りタイヤ。 - 前記溝のタイヤ径方向配設位置が、ビード底面からタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さの30%離間した位置から、ビード底面からタイヤ径方向外側にタイヤ断面高さの70%離間した位置までの範囲である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1延在部における開口寸法が1.5mm以上3.0mm以下であり、前記第2延在部における開口寸法が1.0mm以上2.0mm以下である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記溝の深さが、該溝が配設された部分の前記補強ゴム層の厚さの20%以上50%以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記溝の全ての凹凸の振幅が、前記溝のタイヤ幅方向最外部と前記溝のタイヤ径方向外側の開口端とを結んだ直線又は前記溝のタイヤ幅方向最外部と前記溝のタイヤ径方向内側の開口端とを結んだ直線により定義される仮想基準面に垂直な方向に0.5mm以上1.5mm以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1延在部における開口寸法が、タイヤ周方向において、最小寸法から最大寸法まで漸増して該最大寸法から該最小寸法まで漸減している、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- サイドウォール部に少なくとも一つの表示マークが形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤと、該空気入りタイヤが組み付けられたホイールであって、スポークを有するホイールとを備える、タイヤホイール組立体であって、
前記スポークの幅をWとすると、前記第1延在部がタイヤ周方向において前記スポークの幅の中心から±0.4W以上±0.6W以下の範囲に配設されている、タイヤホイール組立体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013143868A JP2015016734A (ja) | 2013-07-09 | 2013-07-09 | 空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体 |
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JP2013143868A JP2015016734A (ja) | 2013-07-09 | 2013-07-09 | 空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015016734A true JP2015016734A (ja) | 2015-01-29 |
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ID=52438195
Family Applications (1)
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JP2013143868A Pending JP2015016734A (ja) | 2013-07-09 | 2013-07-09 | 空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015016734A (ja) |
-
2013
- 2013-07-09 JP JP2013143868A patent/JP2015016734A/ja active Pending
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