JP2015016242A - 入浴用機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】リクライニング操作の安全性と操作性を改善し、介助者の負担を軽減できる入浴用機器を提供する。
【解決手段】人体を載置する載置部が基体および可動載置部で構成され、前記可動載置部が前記基体に対し起立倒伏可能に設けられる入浴用機器において、前記可動載置部の起立倒伏を規制する起立倒伏規制部を備え、前記起立倒伏規制部は、前記可動載置部の起立倒伏に係る回転軸から所定の距離をおいて単体で設けられ、前記可動載置部の起立倒伏操作により規制と規制解除が行われる、ことを特徴とする入浴用機器。
【選択図】図5

Description

本発明は、リクライニング機構を有する入浴用機器に関するものである。
従来、上半身側の載置部と、下半身側の載置部とを長手方向両側に備え、上半身側の載置部は背凭れとしてリクライニングして人体の上半身を起こすことができるようになっている担架が知られている。かかる担架においては、前記上半身側の載置部をリクライニングさせる機構は、当該載置部を片手で支持しながらもう一方の手でロック/ロック解除レバーを手動操作してロックとその解除をするものが主流である(特許文献1参照)。また、ロックとその解除の操作を省くために、ラチェット機構によりリクライニングを可能としている従来技術もある(特許文献2、特許文献3)
特開2003−10520号公報 実開昭62−61225号公報 実開昭61−39532号公報
特許文献1の担架により、手動でリクライニング操作を行う際には、介助者は、担架に載置された被介助者を片手で支えつつ、もう片方の手ではロック解除レバーを操作して、背凭れである上半身側の載置部を起立させたり倒伏させたりする。さらに、背凭れである上半身側の載置部のロックを解除する際には、一度、背凭れ等のロックを外すために、一度背凭れ等を持ち上げ保持した状態で、ロック解除レバーを操作する必要があり、操作が面倒で煩雑であった。特に、介助者が女性であると、被介助者と背凭れの重量を片手で支えることは負担が大きく、安全性確保や介助負担軽減の観点からも問題がある。
特許文献2や3の従来技術は、ラチェット機構によりリクライニングするが、かかるラチェット機構は、大型化とコストアップとを回避するため、一般的には、ロック対象の回転軸付近にコンパクトに内蔵される。しかし、背凭れ等の比較的長尺の回転物の軸に近い位置で回転を規制すると、長さの差が大きければ大きいほど、寸法精度が要求されると同時に、モーメントの増大により強度確保が困難となる。また、担架は、一般的な椅子とは異なって寝位での使用を主としており、ラチェット機構には恒常的に過大な負荷がかかり続けるため、ラチェット機構の歯の摩耗や座屈によるロック性能の低下も懸念される。更に、従来のラチェット機構は、通常回転軸の両端に2つ設ける必要があり、この2つの機構を同期させることが技術的に困難であった。そのため、動作不良により片側しかロックされず担架の載置面が大きく傾いて転落事故の原因になったり、上記同期を確保するために担架のフレームの剛性が強く要求され、担架のフレーム構造が複雑化すると共に、重量が嵩んで更に操作性が損なわれる、といった問題点がある。そのうえ、上記従来の入浴装置は、被介助者の上半身及び下半身のいずれにも対応できるようにするために、リクライニング機構を上半身側と下半身側それぞれの載置部に設けられているので、構造が複雑になると、清掃がしづらくなるばかりでなく、コストや故障頻度、清掃などの作業負担もリクライニング機構を2つ設けている分増大する、といった問題があった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、被介助者や、患者、その他をより安全に移送ないし運搬でき、その運搬に際して介助者等の使用者の負担を軽減できる入浴用機器を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、人体を載置する載置部が基体および可動載置部で構成され、前記可動載置部が前記基体に対し起立倒伏可能に設けられる入浴用機器において、前記可動載置部の起立倒伏を規制する起立倒伏規制部材を備え、前記起立倒伏規制部材は、前記可動載置部の起立倒伏に係る回転軸から所定の距離をおいて単体で設けられ、前記可動載置部の起立倒伏操作により規制と規制解除が行われる。
請求項2に記載の発明は、前記起立倒伏規制部材は、前記可動載置部が倒伏位置から規定した起立位置にあるときは起立倒伏回動を許容し、前記可動載置部が前記規定した起立位置に達すると倒伏回動を規制し、前記可動載置部を前記規定した起立位置から更に起立操作すると、前記倒伏回動の規制を解除する。
請求項3に記載の発明は、前記起立倒伏規制部材が前記基体と前記可動載置部との内の一方にカム部とロック片とを有するロック部材を、また、前記基体と前記可動載置部との内の他方に前記カム部に当接して当該カム部を回転させる段部と前記ロック片が当接するロック片当接部とを具備し、前記可動載置部の倒伏状態から起立状態への回動に伴い、前記カム部が前記段部に当接して一方向に回転され、これにより前記ロック片が回転し、次いで前記可動載置部が前記起立状態から倒伏状態へ回動する途中で前記ロック片が前記ロック片当接部に干渉して当該可動載置部のそれ以上の倒伏が規制されてロックされ、再度、前記規制の状態から前記可動載置部を起立状態へ回動させると前記カム部が前記段部で前記一方向と同方向に回転されて前記ロック片が回転し、これにより前記ロック片による前記ロックの状態が解除されることを特徴とする。
請求項1から3の発明によれば、前記可動載置部を起立させる際に、従来のようにロック解除レバーを操作することなく、前記可動載置部を介助者が両手でしっかり保持した状態で当該可動載置部を起立操作することができ、安全に可動載置部の起立姿勢を調節することができる。したがって、介助者が女性であっても、また、被介助者の体重が重い場合であっても、容易に前記可動載置部を起立倒伏させることができる。
さらに、起立倒伏規制部材は、従来のラチェット機構のように回転軸の両端に2つ設ける必要はなく、可動載置部の回転軸から所定の距離をおいて、可動載置部の起立倒伏の回動を効率的かつ確実に規制でき、かつバランスよく支持できる可動載置部の幅方向の略中央付近に単体で設けることができるので、2つの機構を同期させたり、過大なモーメントが作用するために、高精度、高強度の部品を使用する必要はなく、簡易かつ安価な構成で可動載置部の起立倒伏の回動を効率的かつ確実に規制できる。
請求項4に記載の発明は、前記可動載置部を前記倒伏方向に付勢する。
この発明では、可動載置部が倒伏方向、すなわち、ロック片がロック片当接部に当接してロックする方向に付勢するので、担架運搬中の担架の揺れなどの慣性力や、搬送機器が障害物に衝突することによる衝撃力、或いは担架上の被介助者が担架上で動いて作用する力などが加わっても、前記ロックが外れにくく、安全である。また、可動載置部が背凭れの場合、移動中の振動が低減され、被介助者が快適となるほか、担架を浴槽内の湯水に浸漬させて使用する場合、前記可動載置部が被介助者の下半身側を載置する場合であれば、下半身側の可動載置部が浮力で浮いてしまう不都合も解消することができる。
本発明によれば、被介助者がより安全に使用でき、介助者の負担が軽減できる入浴用機器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る担架を備える入浴用機器の斜視図である。 図1の入浴用機器の側面図である。 入浴用機器が備える担架の正面図であり、可動載置部が水平姿勢状態にある担架を示す。 本発明の実施形態の入浴用機器において、第1可動載置部の起立前の初期状態での要部の拡大正面図である。 本発明の実施形態の入浴用機器において、第1可動載置部が起立状態でかつロック前の要部の拡大正面図である。 本発明の実施形態の入浴用機器において、第1可動載置部の起立前の要部の下面の正面方向からの要部斜視図である。 本発明の実施形態の入浴用機器において、第1可動載置部の起立前の要部の下面の裏面方向からの要部斜視図である。 本発明の実施形態の入浴用機器において、可動載置部が起立状態でかつロック状態の要部の正面図である。 図7において、可動載置部が起立状態でかつロック状態にあって、該可動載置部の下面の正面方向からの要部斜視図である。 図7において、可動載置部が起立状態でかつロック状態にあって、該可動載置部の下面の裏面方向からの要部斜視図である。 本発明の実施形態の入浴用機器において、可動載置部がロック状態から解除された状態の要部の拡大正面図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に係る担架及びこれを備える入浴用機器を説明する。
図1〜図3を参照して、入浴用機器1は、ストレッチャー2と、人体を載置する載置部11を有する担架3とから構成される。ストレッチャー2は、台車部4と、担架昇降機構5とを有する。
台車部4は、4つのフレーム6〜9が矩形状に枠組みされると共に、フレーム6〜8の下面に車輪6a,6b,7a,8aが設けられて構成されている。担架昇降機構5は、フレーム6の中央部に垂直に立設された昇降ガイド柱部5aと、該昇降ガイド柱部5aに外挿された昇降筒部5bとを有する。昇降筒部5bは、昇降ガイド柱部5aに沿って昇降することができる。
昇降筒部5bはモータ(図示省略)を含む駆動装置により昇降ガイド柱部5aに沿って昇降駆動される。昇降筒部5bの上端側に取付用部材5cが担架3方向に突出して設けられている。取付用部材5cには水平方向平行に一対の手摺5dが延設されており移動中や入浴中に被介助者が掴まる事ができるようになっている。また、取付用部材5cには担架3方向とは反対方向にL形状の入浴用機器操作部材5eが設けられている。入浴用機器1は、前記操作部材5eを操作することにより、台車部4を任意の方向に移動させることができる。
担架3には、支持フレーム10が固定されている。支持フレーム10は、一対のL形状のフレーム部10a、10bと、水平フレーム部10cとからなる。一対のL形状のフレーム部10a、10bはその上端側が水平フレーム部10cで連結されると共に、その下端側が担架3の下部に入り込むことで、担架3を支持している。
そして、支持フレーム10は、ストレッチャー2の一対の取付用部材5cに固定され、これにより、担架3はストレッチャー2に支持される。担架3は、担架昇降機構5により、図2中矢印A方向に昇降する。位置P1から位置P2に下降することで、位置P2にある浴槽(図示省略)に担架3を浸漬させて被介助者を入浴させることができる。
担架3は、長手方向に延びる載置部11と、載置部11の一方の側部に設けられた第1及び第2サイドガード12a,12bと、載置部11の他方の側部において該他方の側部とは別体とされた第3及び第4サイドガード13a,13bとを具備する。
載置部11は、長手方向両側の第1及び第2可動載置部14a,14bと、両第1及び第2可動載置部14a,14bの長手方向中間の非可動載置部(基体)14cとから構成される。第1、第2可動載置部14a,14bは共に非可動載置部(基体)14cに対して起立倒伏、つまり、リクライニングが可能である。第1、第2可動載置部14a,14bそれぞれの一方の側部には、第1、第2可動載置部14a,14bの起立倒伏のリクライニング動作と共に回転する前記第1及び第2サイドガード12a,12bが設けられている。第1、第2可動載置部14a,14bの他方の側部側には、前記第3及び第4サイドガード13a,13bが設けられている。
第1及び第2可動載置部14a,14bは、それぞれ、非可動載置部(基体)14cの両側に設けられた載置部回転軸14d,14eに回転可能に軸支され、載置部回転軸14d,14eを回転中心として矢印B,C方向に起立倒伏してリクライニングできるようになっている。図示される担架3は、第1可動載置部14aに枕部15が設置されて、被介助者(図示省略)の頭部が枕部15上に載置されると共に、該被介助者の上半身側が第1可動載置部14aに、下半身側が第2可動載置部14bに、また、腰部近傍が非可動載置部(基体)14cに載置され、第1可動載置部14aの起立倒伏により被介助者は上半身がリクライニングされる。
尚、第1可動載置部14aと第2可動載置部枕部14bは対称構造になっており、枕部15を第2可動載置部14bに取り付ければ、上半身側と下半身側を入れ替えて使用することができるようになっている。
非可動載置部(基体)14cには、支持フレーム10が固定されている。
図3〜図11を参照して本発明の実施形態を説明する。
入浴用機器1は、第1可動載置部14a及び第2可動載置部14bそれぞれを、効率的かつバランスよく支持すると共に、所望の起立倒伏位置でロックでき、また、そのロックを解除できるロック/ロック解除機構(起立倒伏規制部材)を第1可動載置部14a及び第2可動載置部14bそれぞれの幅方向の略中央裏面に有する。また、図3に示すように、第1及び第2可動載置部14a,14bは、それぞれ、非可動載置部(基体)14cに付勢部材14a1,14b1で倒伏方向に付勢され、使用中に何らかの力が可動載置部14a,14bに作用して不用意にロックが解除されることを防止すると共に、移動中の可動載置部14a,14bの振動による不快感や入浴中に浮力で可動載置部14a,14bが浮いてしまうような不都合を解消している。
これらロック/ロック解除機構は第1可動載置部14a及び第2可動載置部14bそれぞれで同様であるので、第1可動載置部14aのロック/ロック解除機構を説明する。
前記ロック/ロック解除機構は、第1可動載置部14aが倒伏位置から規定した起立位置にあるときは起立倒伏回動を許容し、第1可動載置部14aが規定した起立位置に達すると倒伏回動をロックし、第1可動載置部14aを規定した起立位置から更に起立操作すると、倒伏回動のロックが解除されるようになっている。従って、第1可動載置部14aを起立させる際に、従来のロック/ロック解除用の操作レバーを操作する必要がなく、第1可動載置部14aを介助者が両手でしっかり支持しながら起立倒伏させることができるようにしたものであり、介助者が女性であっても、また、被介助者の体重が重い場合であっても、容易に第1可動載置部14aを起立倒伏してリクライニングさせることができるようにしている。
以下、図4〜図11を参照して説明すると、第1可動載置部14aの下面に、下側が開放した断面「コ」の字で一方向に長手の取付部材30が固定されている。
取付部材30の内側に、当該取付部材30を貫通した回転軸31によりガイドレール32の基端側が枢支されている。ガイドレール32は、第1可動載置部14aの起立に伴い、前記基端側を支点にして第1可動載置部14aの下面に対して垂直方向に回転し、第1可動載置部14aをその起立位置で支持する。ガイドレール32の基端側を枢支する位置は、前記ロック/ロック解除機構に過大な負荷が作用しないこと、無駄な湯量が増大しないように浴槽内容積を極力小さくすることなどの制約条件を考慮しつつ、入浴時に浴槽と前記ロック/ロック解除機構が干渉するのを避けるように決定される。具体的には、第1可動載置部14a又は第2可動載置部14bの中央より載置部回転軸14d,14e側の位置が好ましく、第1可動載置部14a又は第2可動載置部14bがロックした状態で第1可動載置部14a又は第2可動載置部14bとガイドレール32が略直角になるように配置される。ガイドレール32は強度上載置部回転軸14d,14eからなるべく離れた位置に設けるのが好ましいが、反面部材が大きく大掛かりとなるためガイドレール32の取付位置は、載置部回転軸14d,14eから200mm以上かつ400mm以下とすると好ましく、100mm以上かつ200mm以下とすると最適である。実施態様のガイドレール32の取付位置は載置部回転軸14d,14eから150mmとなっている。
ガイドレール32は、主壁部32aとこれの両側の側壁部32bとで断面「コ」の字形状をなしている。ガイドレール32の主壁部32aの基端側に前記した回転軸31が貫通している。両側壁部32bにおける自由側端部の端面は、ロック片当接面32cをなしている。ガイドレール32の主壁部32aには、基端側から自由端側に長いガイド穴(長穴)33が形成されている。
ガイド穴33は、直線状ガイド穴部33aと、曲線状のガイド穴部33bとからなる。直線状ガイド穴部33aは、幅一定で前記基端側から自由端側に長手状に設けられている。曲線状のガイド穴部33bは、ガイドレール32の自由端側に連成されている。
曲線状のガイド穴部33bは、穴部上部側の直角な段部形状の段部33cと、穴部下部側の曲線状の壁部33dとで形成された穴内壁面形状を有する。
前記ガイドレール32のガイド穴33には、ロック部材34のカム部34aが係入される。ロック部材34は、回転軸35に回転自在に取り付けられている。ロック部材34は、前記カム部34aと、ロック片34bとから構成される。カム部34aは、平面視形状が正方形であり、回転軸35の先端に設けられている。ロック片34bは、ピン形状で正方形のカム部34aの一辺に垂直に、対向して2箇所設けられており回転軸35から突出している。
図4に示すように、第1可動載置部14aが倒伏している状態において、ロック部材34のカム部34aは、ガイドレール32のガイド穴33において、直線状ガイド穴部33aの基端側(図4で左側)に位置している。
図4の状態から第1可動載置部14aが起立されていくと、図5〜図7に示すように、ロック部材34のカム部34aは、ガイドレール32の直線状ガイド穴部33aから曲線状のガイド穴部33bに入り込む。
この際、カム部34aは曲線状のガイド穴部33bを形成する上部側の段形状の段部33cにより、90度分だけ反時計回り方向に回転駆動される。ロック部材34のカム部34aは、回転軸35に固定されているので、回転軸35に固定されているロック部材34のロック片34bも、90度だけ同方向に回転駆動され、その後、カム部34aは、曲線状のガイド穴部33b内に収納される。図4はカム部34aが回転駆動される前のロック片34bの状態を示し、図5〜図7は、カム部34aが90度反時計回り方向に回転駆動された後のロック片34bの状態を示す。
すなわち、ロック片34bは、図4に示すようにカム部34aが直線状長穴33a内にあるときは、その両端は直線状長穴33aの長手方向に向いているが、カム部34aが、曲線状長穴33b内にあるときは、その両端は、ガイドレール32の両側壁部32bのロック片当接面32cに対向している。
そして、図5〜図7に示すように、ロック片34bの両端が、ガイドレール32の両側壁部32bのロック片当接面32cに対向している状態で、第1可動載置部14aの起立操作が解除されると、第1可動載置部14aが自重で倒伏してくるが、この倒伏と共に、ロック片34bの両端は、図8〜図10に示すように、ガイドレール32のロック片当接面32cに当接する。これにより、第1可動載置部14aは、ロック片34bによりロックされて前記起立状態を維持される。
第1可動載置部14aを図8〜図10のロック状態から図4の初期状態に戻すには、第1可動載置部14aを図8〜図10に示す位置から一旦起立操作する。そうすると、ロック部材34のカム部34aが、直線状のガイド穴部33aから曲線状のガイド穴部33b内に戻される。そして、この直線状のガイド穴部33aから曲線状のガイド穴部33b内に戻される際に、曲線状のガイド穴部33b内の上部側の段部形状の段部33cによりカム部34aは前記と同方向にさらに90度回転駆動される。
これにより、ガイドレール32のロック片34bが、同方向に90度回転駆動されて曲線状のガイド穴部33b内に収納される。そして図11に示すように、ロック片34bは、その両端が直線状ガイド穴部33aの長手方向を向いたロック解除状態になっている。
前記ロック解除の状態で第1可動載置部14aの起立操作を停止し第1可動載置部14aを倒伏させると、ロック部材34のロック片34bはロック片当接面32cと当接せず通り抜けて図11の状態から図4の状態に復帰する。また、第1可動載置部14aが急激に倒伏して被介助者に衝撃が加わることを回避するため、第1可動載置部14aと当該入浴用機器の他の部位との間に衝突の衝撃を緩和するゴム等の緩衝材を介装してもよい。
以上の他の実施形態では、両手で第1可動載置部14aを起立倒伏させることで、当該第1可動載置部14aを所望の位置にロックさせたり、ロック解除したりすることができる。これにより、介助者が女性であっても、また、被介助者の体重が重い場合であっても、容易に第1可動載置部14aを起立倒伏させることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々適宜に変更可能である。例えば、入浴用機器は、上述の実施形態で説明をした昇降式のストレッチャーに限定されるものではなく、非昇降式のストレッチャーであっても構わない。また、担架をストレッチャーに載せて搬送し、ストレッチャーを浴槽に横付けした後、担架のみを担架支持台の上方に移動させて、浴槽を昇降機構により上昇させて被介助者を浴湯に浸漬し入浴させる介護用入浴装置の担架であってもよい。
1 入浴用機器
2 ストレッチャー
3 担架
4 台車部
5 担架昇降機構
11 載置部
14a,14b 可動載置部
30 取付部材
31 回転軸
32 ガイドレール
32c ロック片当接面
33 ガイド穴
33a 直線状のガイド穴部
33b 曲線状のガイド穴部
33c 段部
34 ロック部材
34a カム部
34b ロック片

Claims (4)

  1. 人体を載置する載置部が基体および可動載置部で構成され、
    前記可動載置部が前記基体に対し起立倒伏可能に設けられる入浴用機器において、
    前記可動載置部の起立倒伏を規制する起立倒伏規制部材を備え、
    前記起立倒伏規制部材は、前記可動載置部の起立倒伏に係る回転軸から所定の距離をおいて単体で設けられ、前記可動載置部の起立倒伏操作により規制と規制解除が行われる、
    ことを特徴とする入浴用機器。
  2. 前記起立倒伏規制部材は、前記可動載置部が倒伏位置から規定した起立位置にあるときは起立倒伏回動を許容し、
    前記可動載置部が前記規定した起立位置に達すると倒伏回動を規制し、
    前記可動載置部を前記規定した起立位置から更に起立操作すると、前記倒伏回動の規制を解除する、
    請求項1に記載の入浴用搬送機器。
  3. 前記起立倒伏規制部材が前記基体と前記可動載置部との内の一方にカム部とロック片とを有し、また、前記基体と前記可動載置部との内の他方に前記カム部に当接して当該カム部を回転させる段部と前記ロック片が当接するロック片当接部とをそれぞれ具備し、
    前記可動載置部の倒伏状態から起立状態への回動に伴い、前記カム部が前記段部に当接して一方向に回転され、これにより前記ロック片が回転し、
    次いで前記可動載置部が前記起立状態から倒伏状態へ回動する途中で前記ロック片が前記ロック片当接部に干渉して当該可動載置部のそれ以上の倒伏が規制されてロックされ、
    再度、前記規制の状態から前記可動載置部を起立状態へ回動させると前記カム部が前記段部で前記一方向と同方向に回転されて前記ロック片が回転し、これにより前記ロック片による前記ロックの状態が解除される、
    請求項1または2に記載の入浴用搬送機器。
  4. 前記可動載置部を前記倒伏方向に付勢する付勢部材が設けられる、
    請求項3に記載の入浴用搬送機器。
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JP2010162334A (ja) * 2008-12-18 2010-07-29 Aprica Children's Products Kk 座席構造

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