JP2015014063A - 紡糸引取機の糸掛け治具、及び、紡糸引取機の糸掛け方法 - Google Patents

紡糸引取機の糸掛け治具、及び、紡糸引取機の糸掛け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】糸掛け作業に必要な時間を短くすること。
【解決手段】糸掛け治具51は、紡糸装置2から紡出される複数の糸Yを、紡糸引取機1の糸ガイド42の複数の糸掛け部44にそれぞれ掛けるためのものである。糸掛け治具51は、複数の糸Yをそれぞれ保持する複数の保持溝53を備える。保持溝53は、先端側の入口部55と、入口部55よりも奥側に位置する保持部56と、を有する。複数の保持溝53の、入口部55の配列間隔W1と保持部56の配列間隔W2とが異なっている(W1≠W2)。
【選択図】図4

Description

本発明は、紡糸装置から紡出される複数の糸を紡糸引取機の糸ガイド等に掛ける紡糸引取機の糸掛け治具、及び、紡糸引取機の糸掛け方法に関する。
紡糸装置から紡出されたポリエステル繊維等の糸を延伸し、熱固定する複数のローラ、複数のローラにより延伸された糸を巻き取ってパッケージを形成する糸巻取装置、などを備える紡糸引取機が知られている。
特許文献1に記載の紡糸引取機は、紡糸装置と、その下方のローラと、の間であって、複数の糸の糸道上に、糸道規制ガイドを備えている。糸道規制ガイドは、複数の糸に対応して、複数の糸の配列方向に並んだ複数の溝を備え、櫛歯状となっている。複数の糸が、それぞれ、複数の溝内を走行することにより、ローラに巻き掛けられる複数の糸の間隔が決められるとともに、配列方向に並ぶ複数の糸の配列方向への移動が規制されている。
特開2013−057148号公報(段落0024、図1、2等)
従来、上記のようなガイドへは、作業員が糸掛け用の治具によって、走行する複数の糸から1本の糸を取り上げ、糸を掛けていた。つまり、ガイドに1本ずつ糸を掛けるのが一般的であった。このため、糸掛け作業に多くの時間を費やしていた。
本発明の目的は、糸掛け作業に必要な時間を短くすることである。
第1の発明の紡糸引取機の糸掛け治具は、紡糸装置から紡出される複数の糸を、紡糸引取機の複数の糸掛け部にそれぞれ掛けるための、紡糸引取機の糸掛け治具であって、前記複数の糸をそれぞれ保持する複数の保持溝を備え、各保持溝は、先端側の入口部と、前記入口部よりも奥側に位置する保持部と、を有し、前記複数の保持溝の、前記入口部の配列間隔と前記保持部の配列間隔とが異なっていることを特徴とする。
本発明では、糸掛け治具は、複数の糸をそれぞれ保持する複数の保持溝を備えているため、走行する複数の糸に対して、糸掛け治具を差し込むことにより、糸掛け治具の複数の保持溝に、複数の糸を一度に保持させることができる。さらに、その状態で、糸掛け治具を複数の糸掛け部に近づけて、複数の糸掛け部に一度に複数の糸を掛けることができる。これにより、従来のように、糸掛け治具に1本ずつ糸を保持させ、1本ずつ糸掛け部に糸を掛ける場合と比べて、糸掛け作業に必要な時間が短くなる。
また、複数の保持溝は、先端側の入口部と、奥側の保持部と、で配列間隔が異なっている。従って、作業のしやすい任意の位置での糸の間隔と、複数の糸掛け部の配列間隔と、が異なっている場合でも、糸掛け治具を差し込んで、糸の間隔を変えつつ糸を保持し、そのまま、糸掛け治具を複数の糸掛け部に近づけることで、スムーズに糸掛けをすることができる。
また、複数の糸に対して糸掛け治具を差し込むだけで、糸の間隔を変えることができるため、熟練者でなくとも、容易に糸の間隔を変えて、複数の糸を複数の糸掛け部に掛けることができる。
第2の発明の紡糸引取機の糸掛け治具は、第1の発明の紡糸引取機の糸掛け治具において、前記保持部の配列間隔は、前記複数の糸掛け部の配列間隔と等しいことを特徴する。
本発明では、保持部の配列間隔は、複数の糸掛け部の配列間隔と等しい。従って、保持部に糸を保持させることにより、複数の糸を、複数の糸掛け部の配列間隔と等しくすることができる。これにより、複数の糸を複数の保持部に保持させて、容易に複数の糸掛け部に掛けることができる。
第3の発明の紡糸引取機の糸掛け治具は、第1又は第2の発明の紡糸引取機の糸掛け治具において、前記複数の保持溝において、前記保持部の配列間隔は、前記入口部の配列間隔よりも大きいことを特徴とする。
本発明では、複数の保持溝において、保持部の配列間隔は、入口部の配列間隔よりも大きい。従って、糸の間隔が狭い位置で糸を保持する方が作業しやすい場合に、走行する複数の糸に対して、糸掛け治具を差し込むだけで、糸の間隔を所定の間隔に広げることができる。そして、その後、糸掛け治具で保持した複数の糸を複数の糸掛け部に掛けることができる。
第4の発明の紡糸引取機の糸掛け治具は、第1又は第2の発明の糸掛け治具において、前記複数の保持溝において、前記保持部の配列間隔は、前記入口部の配列間隔よりも小さいことを特徴とする。
本発明では、複数の保持溝において、保持部の配列間隔は、入口部の配列間隔よりも小さい。従って、糸の間隔が広い位置において、糸掛け治具で糸を保持する方が作業しやすい場合に、走行する複数の糸に対して、糸掛け治具を差し込むだけで、糸の間隔を所定の間隔に狭めることができる。そして、その後、糸掛け治具で保持した複数の糸を複数の糸掛け部に掛けることができる。
第5の発明の紡糸引取機の糸掛け治具は、第3又は第4の発明の糸掛け治具において、前記保持溝は、前記入口部から前記保持部に向けて直線的に延びていることを特徴とする。
本発明では、保持溝は、入口部から保持部に向けて直線的に延びている。すなわち、複数の保持溝は、扇形となっている。従って、保持溝の途中部分にひっかかることなく、糸を入口部から保持部まで移動させることができる。
第6の発明の紡糸引取機の糸掛け方法は、紡糸装置から紡出される複数の糸を、紡糸引取機の複数の糸掛け部にそれぞれ糸掛け治具で掛ける、紡糸引取機の糸掛け方法であって、前記糸掛け治具は、前記複数の糸をそれぞれ保持する複数の保持溝を備え、走行する前記複数の糸に対して前記糸分け治具を差し込み、前記複数の保持溝に前記複数の糸を保持させる糸分け工程と、前記複数の糸を保持した前記糸掛け治具を、前記複数の糸掛け部に近づけて、前記複数の糸掛け部に前記複数の糸を掛ける糸掛け工程と、を備えることを特徴とする。
本発明では、走行する複数の糸に対して、糸掛け治具を差し込むことにより、糸掛け治具の複数の保持溝に、複数の糸を一度に保持させる。そして、複数の糸を保持した糸掛け治具を複数の糸掛け部に近づけて、複数の糸掛け部に一度に複数の糸を掛ける。これにより、従来のように、糸掛け治具に1本ずつ糸を保持させ、1本ずつ糸掛け部に糸を掛ける場合と比べて、糸掛け作業に必要な時間が短くなる。
第7の発明の紡糸引取機の糸掛け方法は、第6の発明の紡糸引取機の糸掛け方法において、前記複数の糸掛け部の配列間隔と、前記複数の糸の配列間隔と、が異なっており、前記糸分け工程において、前記複数の糸に対して、前記糸掛け治具を傾かせることにより、前記複数の保持溝の、糸配列方向における間隔を変化させて、前記糸分け治具を差し込み、前記複数の保持溝に前記複数の糸を保持させ、前記複数の保持溝に前記複数の糸を保持させた後、前記糸掛け治具を傾かせて前記複数の糸の糸配列方向の間隔を変化させることを特徴とする。
複数の糸を糸吸引装置で吸引し、糸の流れを固定した上で、糸掛け作業を行う場合、複数の糸掛け部の配列間隔と、複数の糸の配列間隔と、が異なっていることがある。この場合、糸掛け部への糸掛け時には、糸の間隔を変化させて、糸掛け部に糸を掛ける必要がある。本発明によれば、そのような場合でも、糸吸引装置で吸引されている複数の糸に糸掛け治具を差し込み、糸掛け治具を用いて複数の糸の間隔を変えて、複数の糸掛け部に、複数の糸を簡単に掛けることができる。
第8の発明の紡糸引取機の糸掛け方法は、第6の発明の紡糸引取機の糸掛け方法において、前記複数の糸掛け部の配列間隔と、前記複数の糸の配列間隔と、が異なっており、前記複数の保持溝は、それぞれ、先端側の入口部と、前記入口部よりも奥側に位置する保持部と、をさらに有し、前記複数の保持溝の、前記保持部の配列間隔と前記入口部の配列間隔とが異なっており、前記糸分け工程において、前記複数の糸に対して前記糸掛け治具を差し込み、さらに、前記入口部よりも奥側に位置する前記保持部に前記複数の糸が保持されるように、前記糸掛け治具を押し込むことで、前記複数の糸の糸配列方向の間隔を変化させることを特徴とする。
本発明によれば、複数の糸掛け部の配列間隔と、複数の糸の配列間隔と、が異なっている場合でも、糸吸引装置で吸引されている複数の糸に糸掛け治具を差し込み、糸掛け治具を用いて複数の糸の間隔を変えて、複数の糸掛け部に、複数の糸を簡単に掛けることができる。
本発明によれば、従来と比べて、糸掛け作業に必要な時間が短くなる。
紡糸引取機の構成を示す正面図である。 複数の支点ガイドが糸掛位置にある状態の、糸巻取装置の側面図である。 複数の支点ガイドが綾振り支点位置にある状態の、糸巻取装置の側面図である。 本発明の第1実施形態に係る糸掛け治具の斜視図である。 複数の保持溝に複数の糸を保持させる糸分け工程を説明するための図である。 糸分け工程を説明するための図である。 糸分け工程を説明するための図である。 糸ガイドの複数の糸掛け部に複数の糸を掛ける糸掛け工程を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る糸掛け治具の斜視図である。 糸分け工程を説明するための図である。 糸分け工程を説明するための図である。 糸分け工程を説明するための図である。 糸分け工程を説明するための図である。 第1実施形態の変形例に係る糸掛け治具の斜視図である。 変形例に係る糸ガイドの上面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明に係る紡糸引取機の糸掛け治具は、紡糸装置から紡出される複数の糸を、紡糸引取機の糸ガイド等に掛けるためのものである。まず、紡糸引取機について説明する。なお、以下、図面において示す各方向を、上下方向、左右方向等として説明する。図1は、紡糸引取機の構成を示す正面図である。図1に示すように、紡糸引取機1は、紡糸装置2から紡出された複数の糸Yをそれぞれ延伸して巻き取り、複数のパッケージPを形成する。紡糸引取機1は、糸処理装置3、ゴデットローラ4、5、セパレートローラ6、7、保温箱8、9、案内ローラ10、交絡装置11、糸巻取装置12、糸ガイド41〜43等を備えている。
糸処理装置3は、紡糸装置2から紡出され、図示しない給油ガイドで油剤を付与された複数の糸Yに、図示しないマイグレーションノズルにより圧空を吹き付けて油剤を均一に拡散するものである。マイグレーションノズルは、複数の糸Yと対応して複数設けられている。また、マイグレーションノズルの上下には、糸ガイド41が設けられている。糸ガイド41には、複数の糸Yが掛けられており、マイグレーションノズルを通過する複数の糸Yを糸毎に分けている。また、糸ガイド41は、複数の糸Yの配列方向の間隔を決めるとともに、配列方向に並ぶ複数の糸Yの配列方向への移動を規制している。
ゴデットローラ4、5は、紡糸装置2から紡出された糸Yを延伸するためのものである。ゴデットローラ4、5は、それぞれ、図示しないフレームによって片持ち支持された図示しないモータにより回転される駆動ローラである。ゴデットローラ4、5は、それぞれ、内部に図示しないヒータを備えた加熱ローラである。また、ゴデットローラ4、5は、それぞれの軸芯が互いに平行であって、回転軸は、図1の紙面奥行方向に向かって延びている。また、ゴデットローラ4、5は、略同じ直径となっている。
ゴデットローラ4は、延伸前の糸Yが走行する、延伸前の糸Yを加熱するための予備加熱用のゴデットローラである。ゴデットローラ4は、上方に配置されたセパレートローラ6と一対となっている。糸Yを延伸するにはガラス転移点以上の温度までの加熱が必要となる。糸Yがポリエステル繊維である場合、予備加熱用のゴデットローラ4は、通常、80〜100℃の温度に設定される。なお、ガラス転移点は、高分子によって異なる。
ゴデットローラ5は、延伸された糸Yを熱固定するための熱固定用のゴデットローラである。ゴデットローラ5は、下方に配置されたセパレートローラ7と一対となっている。糸Yがポリエステル繊維である場合、熱固定用のゴデットローラ5は、通常、120〜150℃の温度に設定される。このように、熱固定用のゴデットローラ5は、予備加熱用のゴデットローラ4よりも設定温度が高い。
セパレートローラ6、7は、図示しないモータによって回転される駆動ローラである。セパレートローラ6、7の直径は、例えば、対となっているゴデットローラ4、5の約1/2となっている。複数の糸Yは、上流の予備加熱用のゴデットローラ4及びセパレートローラ6に複数回巻き掛けられた後、下流の熱固定用のゴデットローラ5及びセパレートローラ7に複数回巻き掛けられる。なお、セパレートローラ6、7は、モータによって回転されない従動ローラであってもよい。
一対のゴデットローラ4及びセパレートローラ6の上方には、糸ガイド42が設けられている。糸ガイド42には、一対のゴデットローラ4及びセパレートローラ6に巻き掛けられる前の複数の糸Yが掛けられている。糸ガイド42は、一対のゴデットローラ4及びセパレートローラ6に送られる複数の糸Yを糸毎に分けている。また、糸ガイド42は、複数の糸Yの配列方向の間隔を決めるとともに、配列方向に並ぶ複数の糸Yの配列方向への移動を規制している。
一対のゴデットローラ5及びセパレートローラ7の上方には、糸ガイド43が設けられている。糸ガイド43には、一対のゴデットローラ5及びセパレートローラ7に巻き掛けられた複数の糸Yが掛けられている。糸ガイド43は、一対のゴデットローラ5及びセパレートローラ7から送られてくる複数の糸Yを糸毎に分けている。また、糸ガイド43は、複数の糸Yの配列方向の間隔を決めるとともに、配列方向に並ぶ複数の糸Yの配列方向への移動を規制している。
保温箱8、9は、それぞれ、一対となったゴデットローラ4及びセパレートローラ6、ゴデットローラ5及びセパレートローラ7を収容する断熱材からなる略直方体形状の箱である。保温箱8、9により、ゴデットローラ4、5から発せられる熱が外部に逃げないようになっており、内部が保温されている。保温箱8の上面の左端には、糸Yを保温箱8内に導入するためのスリット13が設けられている。また、保温箱8の上面の右端には、糸Yを保温箱8から外部へ導出するためのスリット14が設けられている。保温箱9の下面の左端には、糸Yを保温箱9内に導入するためのスリット15が設けられている。また、保温箱9の上面の中央付近には、糸Yを保温箱9から外部へ導出するためのスリット16が設けられている。
複数の糸Yを延伸する過程について説明する。紡糸装置2から紡出された複数の糸Yは、予備加熱用のゴデットローラ4に接触することによりガラス転移点以上の温度に予備加熱される。予備加熱された複数の糸Yは、予備加熱用のゴデットローラ4の回転駆動により、下流の熱固定用のゴデットローラ5に送られる。ここで、下流の熱固定用のゴデットローラ5は、上流の予備加熱用のゴデットローラ4よりも糸送り速度が速い。従って、予備加熱用のゴデットローラ4と、これよりも糸送り速度の速い熱固定用のゴデットローラ5との間において、複数の糸Yが延伸される。延伸された複数の糸Yは、熱固定用のゴデットローラ5に接触することにより、熱固定され、熱固定用のゴデットローラ5の回転駆動により、案内ローラ10へ送られる。
案内ローラ10は、保温箱9の右上方に設けられている。案内ローラ10は、ゴデットローラ5から送られてくる複数の糸Yの糸道を変更し、下方の交絡装置11の方へ複数の糸Yを導く。なお、案内ローラ10は従動ローラであっても駆動ローラであってもよいが、駆動ローラであれば、糸Yの糸道の変更が容易となる。交絡装置11は、図示しないインターレースノズルにより、ゴデットローラ4、5により延伸された糸Yに交絡を付与するものである。インターレースノズルは、複数の糸Yに対応して複数設けられている。
糸巻取装置12は、紡糸装置2の下方に配置されており、ゴデットローラ4、5で延伸された複数の糸Yを、複数のボビンBにそれぞれ巻き取って複数のパッケージPを形成する。図2は、後述する複数の支点ガイドが糸掛位置にある状態の、糸巻取装置の側面図である。図3は、複数の支点ガイドが綾振り支点位置にある状態の、糸巻取装置の側面図である。図1〜図3に示すように、糸巻取装置12は、複数の支点ガイド21(複数の糸掛け部)と、巻取ユニット22と、を備える。
複数の支点ガイド21は、後述する巻取ユニット22の複数のトラバースガイド29の上方において、ガイド支持部材23に支持されている。ガイド支持部材23は、前後方向に移動可能となっている。具体的には、ガイド支持部材23は、図3に示すように、後述するボビンホルダ28のほぼ全体に亘ってボビンホルダ28に装着された各々のボビンBに対応する位置(図3ではボビンBの上方)と、図2に示すように、前方の一端が糸巻取装置12の操作端面側の位置と、の間で移動可能となっている。
複数の支点ガイド21は、図2に示す巻取ユニット22への初期糸掛け時に複数の糸Yを掛ける糸掛位置と、図3に示すパッケージPの巻き取り時に複数の糸Yを綾振る綾振り支点位置と、の間を移動可能となっている。ガイド支持部材23内には、前方側の端部に設けられたノブ24を前方に引っ張ることによってガイド支持部材23を所定量だけ引き出すことができるスライドロッド25が配置されている。そして、複数の支点ガイド21は、図3に示すように、スライドロッド25が引き出されていない状態では、綾振り支点位置に位置している。このとき、前後方向に関して互いに隣り合う支点ガイド21は、所定の間隔を隔てて離隔している。図3に示すように、綾振り支点位置にある支点ガイド21は、各ボビンBの軸方向の略中央位置のそれぞれに対応する位置(図3では上方)にある。すなわち、複数の支点ガイド21のピッチは、複数のボビンBのピッチに対応している。また、ノブ24を前方に引っ張ってスライドロッド25を所定量だけ引き出すと、ガイド支持部材23が前方に移動することによって、複数の支点ガイド21は、糸掛位置に位置する。複数の支点ガイド21は、図2に示す糸掛位置において複数の糸Yが掛けられた後、図3に示す綾振り支点位置に移動される。
巻取ユニット22は、本体フレーム26、本体フレーム26に回転可能に設けられた円板状のターレット27、ターレット27に片持ち支持され、巻取軸が水平に延びており、複数のボビンBが巻取軸の軸方向に沿って直列に装着される2本のボビンホルダ28、糸Yの綾振りを行うトラバースガイド29、本体フレーム26に対して上下方向に移動可能であり、ボビンホルダ28に装着されたボビンBに対して離接するコンタクトローラ30などを有している。
巻取ユニット22は、ボビンホルダ28が図示しないモータの駆動により回転することで、このボビンホルダ28に装着された複数のボビンBを回転させ、回転する複数のボビンBに複数の糸Yを巻き取る。このとき、ボビンBに巻き取られる糸Yは、複数のボビンBの上方にそれぞれ配置されたトラバースガイド29によって、支点ガイド21を支点としてボビンBの軸方向に綾振りされる。
そして、支点ガイド21を支点としてトラバースガイド29に綾振られた糸Yは、ボビンBに巻き取られてパッケージPを形成する。このとき、コンタクトローラ30は、ボビンBへの巻き取り時に、パッケージPの外周面に接触して、所定の接圧を付与しながら回転して、パッケージPの形状を整える。そして、ボビンホルダ28に装着された複数のボビンB上に巻かれた複数のパッケージPは、満巻きになると図示しないプッシャーで前方へ押し出されてボビンホルダ28から取り外される。
以上説明した紡糸引取機1の糸ガイド41〜43、複数の支点ガイド21には、糸掛け治具を用いて、作業員により複数の糸Yが掛けられる。このとき、複数の糸Yをサクションガン35(図5参照)で吸引し、糸Yの流れを固定した上で、糸掛け作業が行われる。以下では、図4に示す糸掛け治具51を用いて、糸ガイド42に複数の糸Yを掛ける場合について説明する。
図4は、本発明の第1実施形態に係る糸掛け治具の斜視図である。糸掛け治具51は、本体52と、複数の保持溝53と、握り部54と、を備えている。本体52は、扁平な板状に形成されている。複数の保持溝53は、複数の糸Yをそれぞれ保持するものであり、板状の本体52の縁から切り欠かれたスリット状となっている。各保持溝53は、先端側の入口部55と、入口部55よりも奥側に位置する保持部56と、を有している。また、複数の保持溝53において、保持部56の配列間隔W2は、入口部55の配列間隔W1よりも大きい(W2>W1)。また、保持部56の配列間隔W2は、例えば、糸ガイド42の糸掛け部44の配列間隔W6(図5参照)と等しく設定されている(W2=W6)。また、複数の保持溝53は、扇形となっており、各保持溝53は、入口部55から保持部56に向けて直線的に延びている。従って、保持溝53は、配列方向の端側にあるものほど、傾きが大きくなっている。
握り部54は、本体52に直交する2つの部分と、本体52と平行に延びる部分と、によって、略U字状となっている。作業員は、握り部54を握って、糸掛け治具51を操作することが可能である。
次に、複数の糸Yを、糸ガイド42に糸掛け治具51で掛ける糸掛け方法について説明する。図5は、複数の糸Yが掛けられる前の糸ガイド42等の斜視図である。図5に示すように、糸ガイド42は、例えば、複数の糸Yに対応して、複数の糸Yの配列方向に並んだ溝状の複数の糸掛け部44を備え、櫛歯状となっている。複数の糸Yが、それぞれ、複数の糸掛け部44内を走行することにより、ゴデットローラ4、5に巻き掛けられる複数の糸Yの配列方向の間隔が決められるとともに、配列方向に並ぶ複数の糸Yの配列方向への移動が規制される。また、糸ガイド42は、例えば、セラミックスや接糸部表面がセラミックコーティングや硬質クロムめっきが施された金属から形成されている。なお、複数の糸Yは、図1における紙面奥行方向(前後方向)に並んでおり、複数の糸掛け部44は、これに対応し、図1における紙面奥行方向に並んでいる。また、図5等で示す「配列方向」は、複数の糸Yの配列方向である。また、複数の糸Yの配列方向は、複数の糸Yの走行方向と直交している。
糸ガイド42に複数の糸Yを掛ける場合、まず、図5に示すように、複数の糸Yが糸ガイド42に近い位置となるように、複数の糸Yを吸引しているサクションガン35を床の適所に置き、複数の糸Yの流れを固定する。次に、図6に示すように、保持溝53の配列間隔W1と、複数の糸Yの配列方向の間隔W5(図5参照)と、が等しい位置において、複数の糸Yに対して、糸掛け治具51を差し込む。このとき、糸掛け治具51を、複数の糸Yの配列方向と平行な姿勢として、複数の糸Yに対して糸掛け治具51を差し込む。複数の糸Yに対して糸掛け治具51を差し込んだ状態では、糸Yは、入口部55付近に位置している。
次に、糸Yが入口部55から保持部56まで移動するように、糸掛け治具51を移動させる。言い換えれば、入口部55よりも奥側に位置する保持部56に複数の糸Yが保持されるように、糸掛け治具51を押し込む。そうすると、糸Yは、保持溝53に沿って、入口部55から保持部56まで移動する。そして、図7に示すように、糸Yは、保持部56により保持される。このとき、糸Yが入口部55から保持部56まで移動することによって、糸Yの配列間隔は、入口部の配列間隔W1(=W5)から、保持部56の配列間隔W2(=W6)に広げられる。このようにして、走行する複数の糸Yに対して糸分け治具51を差し込み、複数の保持溝53に一度に複数の糸Yを保持させる(糸分け工程)。
次に、複数の糸Yを保持している糸掛け治具51を、糸ガイド42の複数の糸掛け部44に近づける。そうすると、図8に示すように、糸掛け部44の配列間隔W6と等しい配列間隔の糸Yが糸掛け部44に入り込み、複数の糸掛け部44に複数の糸Yが掛けられる。このようにして、複数の糸Yを保持した糸掛け治具51を、複数の糸掛け部44に近づけて、複数の糸掛け部44に一度に複数の糸Yを掛ける(糸掛け工程)。
以上説明したように、本実施形態では、糸掛け治具51は、複数の糸Yをそれぞれ保持する複数の保持溝53を備えているため、走行する複数の糸Yに対して、糸掛け治具51を差し込むことにより、糸掛け治具51の複数の保持溝53に、複数の糸Yを一度に保持させることができる(図6、図7参照)。さらに、その状態で、糸掛け治具51を糸ガイド42の複数の糸掛け部44に近づけて、複数の糸掛け部44に一度に複数の糸Yを掛けることができる(図8参照)。これにより、従来のように、糸掛け治具に1本ずつ糸を保持させ、糸掛け部に1本ずつ糸を掛ける場合と比べて、糸掛け作業に必要な時間が短くなる。
また、複数の保持溝53において、奥側の保持部56の配列間隔W2は、先端側の入口部55の配列間隔W1よりも大きい(W2>W1)。従って、複数の糸Yの間隔が狭い位置で糸Yを保持した方が作業しやすい場合に、走行する複数の糸Yに対して、糸掛け治具51を差し込むだけで、複数の糸Yの間隔を所定の間隔に広げることができる。そして、その後、糸掛け治具51で保持した複数の糸Yを複数の糸掛け部44に掛けることができる。
また、複数の糸Yに対して糸掛け治具51を差し込むだけで、糸Yの間隔をW1からW2に広げることができるため、熟練者でなくとも、容易に糸Yの間隔を広げ、複数の糸Yを複数の糸掛け部44に掛けることができる。
また、本実施形態では、保持部56の配列間隔W2は、糸ガイド42の複数の糸掛け部44の配列間隔W6と等しい(W2=W6)。従って、保持部56に糸Yを保持させることにより、複数の糸Yを、複数の糸掛け部44の配列間隔W6と等しくすることができる。これにより、複数の糸Yを複数の保持部56に保持させて、容易に複数の糸掛け部44に掛けることができる。
また、本実施形態では、保持溝53は、入口部55から保持部56に向けて直線的に延び、複数の保持溝53は、入口部55から保持部56に向かって扇形となっている。従って、保持溝53の途中部分にひっかかることなく、糸Yを入口部55から保持部56まで移動させることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係る糸掛け治具の斜視図である。第2実施形態に係る糸掛け治具61は、本体62と、複数の保持溝63と、握り部64と、を備える。第2実施形態に係る糸掛け治具61は、複数の保持溝63の構成が、第1実施形態に係る糸掛け治具51の、複数の保持溝53と異なる。このため、本体62、握り部64の説明は省略する。
各保持溝63は、先端側の入口部65と、入口部65よりも奥側に位置する保持部66と、を有している。複数の保持溝63は、互いに平行に、配列間隔W3で並んでいる。ここで、保持部66の配列間隔W3は、例えば、糸ガイド42の糸掛け部44の配列間隔W6と等しく設定されている(W3=W6)。また、各保持溝63は、入口部65から保持部66に向けて直線的に延びている。このように、糸掛け治具61は、互いに平行な複数の保持溝63が配列方向に並ぶことによって、櫛歯状となっている。
次に、糸掛け治具61を用いた糸分け工程について説明する。まず、図10に示すように、糸掛け治具61を、複数の保持溝63の配列方向が、複数の糸Yの配列方向に対して傾いた姿勢とする。糸掛け治具61を傾けることによって、複数の保持溝63の、糸Yの配列方向における間隔W3´が、保持溝63の配列間隔W3よりも小さくなる。このとき、複数の保持溝63の、糸Yの配列方向における間隔W3´が、糸掛け治具61を差し込む位置での複数の糸Yの配列間隔W5と等しくなるように、糸掛け治具61を傾ける。
次に、図11に示すように、保持溝63の、複数の糸Yの配列方向における間隔W3´と、複数の糸Yの配列方向の間隔W5(図10参照)と、が等しい位置において、複数の糸Yに対して、糸掛け治具61を差し込む。複数の糸Yに対して糸掛け治具61を差し込んだ状態では、糸Yは、入口部65付近に位置している。次に、糸Yが入口部65から保持部66まで移動するように、糸掛け治具61を移動させる。言い換えれば、入口部65よりも奥側に位置する保持部66に複数の糸Yが保持されるように、糸掛け治具61を押し込む。そうすると、糸Yは、保持溝63に沿って、入口部65から保持部66まで移動する。そして、図12に示すように、糸Yは、保持部66により保持される。
次に、複数の糸Yを保持している糸掛け治具61を傾かせて、図13に示すように、複数の保持溝63の配列方向が、複数の糸Yの配列方向に対して平行な姿勢とする。このとき、糸Yの配列間隔は、複数の糸掛け部44の配列間隔W6と等しい、保持部66の配列間隔W3に広げられる。
このように、第2実施形態では、複数の糸Yに対して、糸掛け治具61を傾かせることにより、複数の保持溝63の、糸配列方向における間隔W3´を変化させて、糸分け治具61を差し込み、複数の保持溝63に複数の糸Yを保持させる。そして、複数の保持溝63に複数の糸Yを保持させた後、糸掛け治具61を傾かせて複数の糸Yの糸配列方向の間隔を変化させる(大きくする)。これにより、複数の糸掛け部44の配列間隔W6と、複数の糸Yの配列間隔W5と、が異なっている場合でも、複数の糸Yに糸掛け治具61を差し込み、糸掛け治具61を用いて複数の糸Yの間隔を変えて、複数の糸掛け部44に、複数の糸Yを簡単に掛けることができる。なお、糸分け工程後は、第1実施形態と同様に、糸ガイド42に複数の糸Yを掛ける糸掛け工程を実行する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態に限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
上述の第1実施形態では、糸掛け治具51を用いて、第2実施形態では、糸掛け治具61を用いて、糸ガイド42に複数の糸Yを掛ける場合について説明した。糸ガイド42の他、糸ガイド41、43、複数の支点ガイド21にも複数の糸Yが掛けられる。この場合、糸ガイド41、43、複数の支点ガイド21よりも前を走行する複数の糸Yの配列方向の間隔、糸ガイド41、43が有する複数の糸掛け部の配列方向の間隔、複数の支点ガイド21の間隔等に応じて、糸掛け治具51、61の大きさ、保持溝53、63の配列方向の間隔等を変化させた糸掛け治具で、複数の糸Yを糸ガイド41、43、複数の支点ガイド21に掛けることができる。なお、複数の支点ガイド21に複数の糸Yを掛ける場合は、複数の支点ガイド21を図2に示す糸掛位置として、複数の糸Yを複数の支点ガイド21に掛ける。また、交絡装置11のインターレースノズルの上下にも、図示しない糸ガイドが設けられている。これらにも、大きさ等を変化させた糸掛け治具で、複数の糸Yを掛けることができる。
上述の第1実施形態においては、複数の保持溝53において、奥側の保持部56の配列間隔W2は、先端側の入口部55の配列間隔W1よりも大きい(W2>W1)。これに限らず、複数の保持溝53の、入口部55の配列間隔W1と保持部56の配列間隔W2とが異なっていればよい(W2≠W1)。入口部55の配列間隔W1と保持部56の配列間隔W2とが異なっていれば、作業のしやすい任意の位置での複数の糸Yの間隔W5と、複数の糸掛け部44の配列間隔W6が異なっていても、糸掛け治具51を差し込んで、複数の糸Yの間隔を変えつつ保持し、そのまま、糸掛け治具51を複数の糸掛け部44に近づけることで、スムーズに糸掛けをすることができる。
例えば、図14に示すように、複数の保持溝53において、奥側の保持部56の配列間隔W2は、先端側の入口部55の配列間隔W1より小さくてもよい(W1>W2)。この場合、複数の糸Yの間隔が広い位置において、糸掛け治具51で糸を保持した方が作業しやすい場合に、走行する複数の糸Yに対して、糸掛け治具51を差し込むだけで、複数の糸Yの間隔を所定の間隔に狭めることができる。そして、その後、糸掛け治具51で保持した複数の糸Yを複数の糸掛け部44に掛けることができる。なお、保持溝53は、入口部55から保持部56に向けて直線的に延び、複数の保持溝53は、保持部56から入口部55に向かって扇形となっている。
例えば、複数の糸掛け部44の配列間隔W6よりも複数の糸Yの間隔が狭い位置で、複数の糸Yを保持する方が作業をしやすい場合は、図4に示す糸掛け治具51を使用すればよい。また、逆に、複数の糸掛け部44の配列間隔W6よりも複数の糸Yの間隔が広い位置で、複数の糸Yを保持する方が作業をしやすい場合は、図14に示す糸掛け治具51を使用すればよい。
上述の第1実施形態においては、保持部56の配列間隔W2は、糸ガイド42の複数の糸掛け部44の配列間隔W6と等しくなっている(W2=W6)。これに限らず、保持部56の配列間隔W2は、糸ガイド42の複数の糸掛け部44の配列間隔W6より大きくてもよい(W2>W6)。このような場合、糸掛け工程時に、例えば、糸掛け治具51を傾かせることにより、糸掛け治具51の複数の保持部56の、糸掛け部44の配列方向における間隔を小さくし、糸掛け部44の配列間隔W6と等しくすれば、複数の糸Yを複数の糸掛け部44に掛けることができる。
上述の第1実施形態において、保持溝53は、入口部55から保持部56に向けて直線的に延びている。これに限らず、保持溝53は、途中部分が曲線状となっていてもよい。
上述の第1実施形態において、糸Yを保持する保持部56は、保持溝53の底の部分である。これに限らず、例えば、保持溝53の側壁に凹部を設け、保持部としてもよい。
上述の第2実施形態においては、保持部66の配列間隔W3は、糸ガイド42の糸掛け部44の配列間隔W6と等しく設定されている(W3=W6)。これに限らず、保持部66の配列間隔W3は、糸ガイド42の糸掛け部44の配列間隔W6より大きくてもよい(W3>W6)。このような場合、糸掛け工程時に、例えば、糸掛け治具61を傾かせることにより、糸掛け治具61の複数の保持部66の、糸掛け部44の配列方向における間隔を小さくし、糸掛け部44の配列間隔W6と等しくとすれば、複数の糸Yを複数の糸掛け部44に掛けることができる。
上述の第2実施形態においては、複数の保持溝63の配列方向が、複数の糸Yの配列方向に対して平行な姿勢となるように、複数の糸Yを保持している糸掛け治具61を傾かせて、複数の糸Yの配列方向の間隔を広げている。これに限らず、複数の糸掛け部44の配列間隔W6が狭い場合、上述とは逆方向に傾け、複数の糸Yの配列方向の間隔が、狭められるようにしてもよい。
上述の第2実施形態においては、複数の入口部65の配列方向と、複数の保持部66の配列方向と、を平行としているが、これらの配列方向は平行でなくてもよい。すなわち、入口部65の配列方向と保持部66の配列方向とを傾斜させることで、入口部65の糸ピッチに対し、保持部66の糸ピッチを広げることができ、図4に示す、糸掛け治具51と同じ機能を持たせることができる。
上述の第1及び第2実施形態においては、糸ガイド41〜43、複数の支点ガイド21に、糸掛け治具51、61で複数の糸Yを掛ける場合について説明したが、複数の糸Yを掛ける対象は上述のものに限られない。
上述の第1及び第2実施形態においては、糸ガイド42は、例えば複数の糸Yに対応して、複数の糸Yの配列方向に並んだ溝状の複数の糸掛け部44を備え、櫛歯状となっているが、糸掛け部の形状は、溝状に限定されない。例えば、図15(a)に示すように、糸ガイド71を構成する複数の糸掛け部72は、豚の尾のような形状をした、いわゆるピッグテール(スネール)ガイドであってもよい。また、例えば、図15(b)に示すように、糸ガイド73を構成する複数の糸掛け部74は、フック形状をした、いわゆるフックガイドやドッグテールガイドであってもよい。また、例えば、糸掛け部は、マイグレーションノズルの上下に、マイグレーションノズルと一体に設けられており、2つの糸掛け部とマイグレーションノズルとが一部材となっていてもよい。
1 紡糸引取機
2 紡糸装置
3 給油装置
11 交絡装置
21 支点ガイド
41〜43 糸ガイド
44 糸掛け部
51、61 糸掛け治具
53、63 保持溝
55、65 入口部
56、66 保持部
Y 糸

Claims (8)

  1. 紡糸装置から紡出される複数の糸を、紡糸引取機の複数の糸掛け部にそれぞれ掛けるための、紡糸引取機の糸掛け治具であって、
    前記複数の糸をそれぞれ保持する複数の保持溝を備え、
    各保持溝は、先端側の入口部と、前記入口部よりも奥側に位置する保持部と、を有し、
    前記複数の保持溝の、前記入口部の配列間隔と前記保持部の配列間隔とが異なっていることを特徴とする、紡糸引取機の糸掛け治具。
  2. 前記保持部の配列間隔は、前記複数の糸掛け部の配列間隔と等しいことを特徴する請求項1に記載の紡糸引取機の糸掛け治具。
  3. 前記複数の保持溝において、前記保持部の配列間隔は、前記入口部の配列間隔よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の紡糸引取機の糸掛け治具。
  4. 前記複数の保持溝において、前記保持部の配列間隔は、前記入口部の配列間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の紡糸引取機の糸掛け治具。
  5. 前記保持溝は、前記入口部から前記保持部に向けて直線的に延びていることを特徴とする請求項3又は4に記載の糸掛け治具。
  6. 紡糸装置から紡出される複数の糸を、紡糸引取機の複数の糸掛け部にそれぞれ糸掛け治具で掛ける、紡糸引取機の糸掛け方法であって、
    前記糸掛け治具は、前記複数の糸をそれぞれ保持する複数の保持溝を備え、
    走行する前記複数の糸に対して前記糸分け治具を差し込み、前記複数の保持溝に前記複数の糸を保持させる糸分け工程と、
    前記複数の糸を保持した前記糸掛け治具を、前記複数の糸掛け部に近づけて、前記複数の糸掛け部に前記複数の糸を掛ける糸掛け工程と、
    を備えることを特徴とする、紡糸引取機の糸掛け方法。
  7. 前記複数の糸掛け部の配列間隔と、前記複数の糸の配列間隔と、が異なっており、
    前記糸分け工程において、
    前記複数の糸に対して、前記糸掛け治具を傾かせることにより、前記複数の保持溝の、糸配列方向における間隔を変化させて、前記糸分け治具を差し込み、前記複数の保持溝に前記複数の糸を保持させ、
    前記複数の保持溝に前記複数の糸を保持させた後、前記糸掛け治具を傾かせて前記複数の糸の糸配列方向の間隔を変化させることを特徴とする請求項6に記載の紡糸引取機の糸掛け方法。
  8. 前記複数の糸掛け部の配列間隔と、前記複数の糸の配列間隔と、が異なっており、
    前記複数の保持溝は、それぞれ、先端側の入口部と、前記入口部よりも奥側に位置する保持部と、をさらに有し、
    前記複数の保持溝の、前記保持部の配列間隔と前記入口部の配列間隔とが異なっており、
    前記糸分け工程において、前記複数の糸に対して前記糸掛け治具を差し込み、さらに、前記入口部よりも奥側に位置する前記保持部に前記複数の糸が保持されるように、前記糸掛け治具を押し込むことで、前記複数の糸の糸配列方向の間隔を変化させることを特徴とする請求項6に記載の紡糸引取機の糸掛け方法。
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