JP2015014024A - スパッタリング装置及びスパッタリング成膜方法 - Google Patents

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【課題】成膜される薄膜パターンの高精細化及び膜厚分布を基板全面に亘って均一にする。【解決手段】真空室7内で、対向配置されたターゲット10と基板11との間にプラズマを発生させ、メタルマスク13を介して成膜するスパッタリング装置であって、前記基板11の裏面側に設置された磁石12により吸引して、複数の貫通孔を設けた磁性金属材料からなるメタルマスク13を前記基板11の成膜表面に密着させた状態で前記基板11を保持する基板ホルダー3と、前記メタルマスク13に通電可能に設けられた直流電源6と、を備えたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、メタルマスクを介して成膜するスパッタリング装置に関し、特に成膜される薄膜パターンの高精細化及び膜厚分布を基板全面に亘って均一にし得るスパッタリング装置及びスパッタリング成膜方法に係るものである。
従来のこの種のスパッタリング装置は、液晶パネルの対向基板における表示領域を覆う透明電極パターンと、パネル組み立ての位置合わせに用いるアライメントマーカーパターンを打ち抜いたメタルマスクを基板表面に設置し、基板裏面から磁石を用いて吸引固定した状態でスパッタリングを行い、基板表面に表示領域透明電極とアライメントマーカーを形成するものとなっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−350888号公報
しかし、このような従来のスパッタリング装置においては、基板表面に設置したメタルマスクを基板裏面から吸引固定する磁石を、メタルマスクの周縁領域に設けたアライメントマーカー打ち抜き部分に対応する位置に設置しているだけであるため、メタルマスクのアライメントマーカー打ち抜き部分は基板表面に密着させることができ、アライメントマーカーの輪郭のぼやけを抑制することができるものの、メタルマスクの中央領域に薄膜パターン形成用の複数の貫通孔が設けられている場合、メタルマスクの中央領域は、基板表面に密着させることができないため、基板表面とメタルマスクの裏面との間の隙間にスパッタ粒子が侵入し、薄膜パターンの輪郭がぼやけるという問題があった。したがって、従来のスパッタリング装置においては、高精細な薄膜パターンの形成が困難であった。
このような問題に対しては、基板の少なくとも成膜領域に対応した裏面側に磁石を配置し、該磁石によりメタルマスクを吸引してメタルマスクを基板の成膜領域の全体に亘って密着させることも考えられる。
しかしながら、この場合、メタルマスクの表面近傍部では、スパッタガスが電離して生成された陽イオンがメタルマスクの表面側に漏れ出た磁力線にまつわりつくようにして互いに反対方向の旋回運動、即ちサイクロトロン運動を起し、ターゲットから基板に向かって飛翔するスパッタ粒子の軌道を乱すおそれがある。そのため、成膜される薄膜パターンの膜厚にムラが発生するおそれがある。特に、上記磁力線の強度分布が不均一であったり、又は磁力線の強度分布とメタルマスクの開口パターンの配置との関係が不一致であったりしたときには、薄膜パターンの膜厚ムラはより顕著に現れるおそれがある。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、成膜される薄膜パターンの高精細化及び膜厚分布を基板全面に亘って均一にし得るスパッタリング装置及びスパッタリング成膜方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明によるスパッタリング装置は、真空室内で、対向配置されたターゲットと基板との間にプラズマを発生させ、メタルマスクを介して成膜するスパッタリング装置であって、前記基板の裏面側に設置された磁石により吸引して、複数の貫通孔を設けた磁性金属材料からなるメタルマスクを前記基板の成膜表面に密着させた状態で前記基板を保持する基板ホルダーと、前記メタルマスクに通電可能に設けられた電源と、を備えたものである。
また、第2の発明によるスパッタリング成膜方法は、真空室内で、対向配置されたターゲットと基板間にプラズマを発生させ、メタルマスクを介して成膜するスパッタリング成膜方法であって、前記基板の裏面側に設置された磁石により吸引して、複数の貫通孔を設けた磁性金属材料からなる前記メタルマスクを前記基板の成膜表面に密着させた状態で、該メタルマスクが前記ターゲット側となるようにして前記基板を保持し、通電して前記メタルマスクに正電位を付与した状態で、前記ターゲットと前記基板間にプラズマを発生させて成膜するものである。
本発明によれば、基板の裏面側に設置された磁石の磁力線がメタルマスクの表面側に漏れ出しても、電離したスパッタガスの陽イオンが磁力線に捕捉されるのを抑制することができる。したがって、磁力線に捕捉された陽イオンによってスパッタ粒子の軌道が乱されるというおそれがなく、基板の成膜面全体に亘って均一な膜厚で成膜することができる。
さらに、スパッタリング成膜が上記のように基板の裏面側に設置された磁石の磁力線の影響を受けないため、磁石によりメタルマスクを吸引してメタルマスクを基板の成膜面に密着させた状態でスパッタリング成膜をすることができる。したがって、メタルマスクを介して成膜するとき、薄膜パターンの輪郭がぼやけるという従来技術の問題も解消することができる。それ故、高精細な薄膜パターンの作成が可能となる。
本発明によるスパッタリング装置の実施形態の概略構成を示す正面図である。 本発明のスパッタリング装置において使用する複合マスクの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のO−O線断面矢視図である。 基板裏面に配置した磁石によりメタルマスクを基板面に吸引固定しただけで行うスパッタリング成膜における問題を説明する図である。 本発明によるスパッタリング成膜について説明する図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるスパッタリング装置の実施形態の概略構成を示す正面図である。このスパッタリング装置は、真空室内で、対向配置されたターゲットと基板との間にプラズマを発生させ、メタルマスクを介して成膜するもので、真空チャンバー1と、ターゲットホルダー2と、基板ホルダー3と、シャッター4と、高周波電源5と、直流電源6と、を備えて構成されている。
上記真空チャンバー1は、内部に真空室7を形成する密閉容器であり、ガス導入口8と排気口9とを備えている。そして、排気口9に接続して備えた真空ポンプ(図示省略)により真空室7内の空気又はスパッタガスを排気して真空室7内を一定の真空度に保つことができるようになっている。さらに、ガス導入口8には、アルゴン(Ar)ガス等の希ガスのガスボンベ(図示省略)が配管により接続され、真空室7内にスパッタガスを導入することができるようになっている。
上記真空チャンバー1の真空室7内には、ターゲットホルダー2が配設されている。このターゲットホルダー2は、ターゲット10を固定して保持するものであり、真空チャンバー1と電気的に絶縁された状態で金属材料により形成されている。なお、ターゲットホルダー2は、必要に応じて、内部にターゲット10を冷却するための冷却水を外部から導入可能に水路を設けてもよい。
上記真空チャンバー1の真空室7内には、ターゲットホルダー2と対向させて基板ホルダー3が配設されている。この基板ホルダー3は、被成膜基板(以下、単に「基板」という)11の裏面側に配置された磁石12により吸引して、複数の貫通孔を設けた磁性金属材料からなるメタルマスク13を基板11の成膜表面に密着させた状態で基板11を保持するものであり、金属材料で形成されている。なお、基板ホルダー3は、必要に応じて、真空チャンバー1の外側面に備えたモータにより基板11を回転可能に構成されてもよい。
好ましくは、上記基板11と上記メタルマスク13との間には、基板11の表面に成膜形成される複数の薄膜パターンに対応して貫通する複数の開口パターンを形成した樹脂製のフィルムが、上記複数の開口パターンのうち少なくとも一つの開口パターンを上記各貫通孔内に位置させた状態で配置されているのが望ましい。より好ましくは、メタルマスク13とフィルムとは、互いに密接されて一体的に形成されているのが望ましい。
ここで、上記メタルマスク13と上記フィルムとを一体化した複合マスクの構造について詳細に説明する。
図2は本発明のスパッタリング装置において使用する複合マスクの概略構成を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のO−O線断面矢視図である。
同図に示すように、上記複合マスク14は、基板11に成膜形成される複数の薄膜パターンに対応して該薄膜パターンと形状寸法の同じ貫通する複数の開口パターン15を形成した可視光を透過する、例えば厚みが10μm〜30μm程度の、例えばポリイミド等の樹脂製フィルム16と、上記複数の開口パターン15のうち、少なくとも一つの開口パターン15を内包する大きさの貫通孔17を設けた、例えば厚みが30μm〜50μm程度の、例えばインバー、スーパーインバー、ニッケル又はニッケル合金等の磁性金属材料からなるメタルマスク13とを、上記少なくとも一つの開口パターン15が上記各貫通孔17内に位置する状態で互いに密接した構造を有している。さらに、同図に示すように、インバー等の磁性金属材料からなる枠状の金属フレーム18の端面にメタルマスク13の周縁部を接合してもよい。以下の説明においては、金属フレーム付きの複合マスク14を使用する場合について述べる。
このような複合マスク14は、次のようにして形成することができる。
即ち、樹脂製フィルム16の一面にシード層を形成する段階と、該シード層上に感光性樹脂液を塗布し、これを露光現像して貫通孔17の形成位置に対応して島パターンを形成する段階と、該島パターンの外側のシード層上に磁性金属材料をめっきしてメタル層を形成する段階と、上記島パターン、及び該島パターンの下部に位置するシード層を共に除去してメタル層に貫通孔17を設けてメタルマスク13を形成する段階と、枠状の金属フレーム18の端面に張架して金属フレーム18とメタルマスク13とをスポット溶接する段階と、上記貫通孔17内のフィルム16の部分にレーザ光を照射して開口パターン15を形成する段階と、を実行する。
又は、磁性金属材料のシートの一面に樹脂液を塗布した後、乾燥させてフィルム16を形成する段階と、上記磁性金属材料のシートの他面にレジストを塗布し、これを露光現像して貫通孔17の形成位置に対応して開口を有するレジストマスクを形成する段階と、該レジストマスクを使用してメタルシートをエッチングし貫通孔17を設けてメタルマスク13を形成する段階と、枠状の金属フレーム18の端面に張架して金属フレーム18とメタルマスク13とをスポット溶接する段階と、貫通孔17内のフィルム16の部分にレーザ光を照射して開口パターン15を形成する段階と、を実行してもよい。
上記ターゲットホルダー2と基板ホルダー3とは、いずれが上側に配置されてもよい。例えば、ターゲットホルダー2が上側に配置され、対向して下側に基板ホルダー3が配置された場合には、スパッタダウンとなる。一方、基板ホルダー3が上側に配置され、対向して下側にターゲットホルダー2が配置されたときには、スパッタアップとなる。
上記ターゲットホルダー2と基板ホルダー3との間には、シャッター4が設けられている。このシャッター4は、成膜の開始と終了のタイミングを制御するためのもので、ターゲット10から基板11に向かって飛翔するスパッタ粒子の通路を開閉自在に設けられている。即ち、シャッター4が図1に示す矢印A方向に移動されてスパッタ粒子の通路が開かれると成膜が開始し、シャッター4が同図に示す矢印B方向に移動されてスパッタ粒子の通路が閉じられると成膜が終了する。これにより、成膜される薄膜パターンの膜厚を制御することができる。なお、スパッタ粒子の通路がシャッター4によって閉じられた状態を「シャッター4が閉じられている」と言い、スパッタ粒子の通路が開かれた状態を「シャッター4が開かれている」と言う。
上記ターゲットホルダー2に電気的に接続して高周波電源5が備えられている。この高周波電源5は、ターゲット10に13.56MHzの高周波電力を印加してターゲット10と基板11との間にプラズマを発生させるためのもので、高周波電力を調整する図示省略の高周波整合器を備えている。この場合、ターゲットホルダー2側がカソード電極で、基板ホルダー3側がアース電極となる。なお、図1において符号19は、ターゲットホルダー2に直列に接続されたカップリングコンデンサであり、符号20は、陽極イオンが基板11に対向したターゲット10の部分以外の、例えばターゲットホルダー2の部分には衝突しないようにするためのシールド部材であり、ターゲット10の中央領域に対応して開口21が設けられている。
上記基板ホルダー3に基板11と一体的に保持された複合マスク14の金属フレーム18に電気的に接続可能に直流電源6が備えられている。この直流電源6は、金属フレーム18に通電してメタルマスク13に正の電位を付与するもので、電離した陽イオンをメタルマスク13の正電位と反発させてメタルマスク13表面近傍からターゲット10側に遠ざけ、メタルマスク13の表面側に漏れ出た磁力線に陽イオンが捕捉されるのを抑制するためのものである。
次に、このように構成されたスパッタリング装置の動作、及びスパッタリング成膜方法について説明する。
先ず、真空チャンバー1の真空室7の真空を破って、真空室7内のターゲットホルダー2に成膜材料のターゲット10が取り付けられる。
次いで、基板11に対してアライメントされた複合マスク14のメタルマスク13が基板11の裏面に設置された磁石12により吸引され、基板11とメタルマスク13との間に挟まれたフィルム16が基板11の成膜面に密着される。さらに、複合マスク14と一体化された基板11は、複合マスク14側をターゲット10に対向させた状態で真空室7内の基板ホルダー3に取り付けられる。
基板ホルダー3への基板11の取り付けが終了すると、真空チャンバー1は閉じられる。そして、真空チャンバー1の排気口9側に備えられた排気バルブ(図示省略)が徐々に開かれ、真空ポンプにより真空室7内の空気が排気される。なお、このときガス導入口8側に備えられたガス導入バルブ(図示省略)は閉じられている。また、シャッター4も閉じられた状態にある。
真空室7内の真空度が予め定められた所定の値に達すると、ガス導入バルブが開かれて、例えばマスフローコントローラにより一定流量に調整されたArガスが導入される。続いて、排気バルブを調節することにより排気ポンプの排気量が調整され、真空室7内の全ガス圧力が予め定められた所定値に調節される。
真空室7内のガス圧力が所定値となると高周波電源5が起動され、ターゲット10に予め定められた所定値の高周波電力が印加される。この高周波電力は、高周波整合器により調整される。
ターゲット10に所定の高周波電力が印加されると真空室7内のArガスが電離して、ターゲット10とシャッター4との間にプラズマが生成される。そして、一定時間のプリスパッタリングの実行によりターゲット10の表面の不純物が除去されたところでシャッター4が開かれ、基板11に対するスパッタリング成膜が開始される。
以上は、通常のスパッタリングである。この場合、前述したように、基板11の裏面に設置された磁石12の複合マスク14のメタルマスク13表面側に漏れる磁力線にプラズマ化したArガスの陽イオンが捕捉され、ターゲット10から基板11に向かって飛翔するスパッタ粒子の軌道が乱されるおそれがある。特に、例えば図3に示すように、メタルマスク13表面側に漏れる磁力線22の強度分布と複合マスク14の開口パターン15の配置との関係が不一致であったときには、磁力線22の強い部分を通過するスパッタ粒子24は、その軌道が磁力線22に捕捉された陽イオン23により乱され、該磁力線22の強い部分に対応して位置する開口パターン15を通過するスパッタ粒子24が減ることになる。したがって、該開口パターン15を介して成膜される薄膜パターンの膜厚が、磁力線22の影響を受けない開口パターン15を介して成膜される薄膜パターンの膜厚よりも薄くなるおそれがある。それ故、成膜される膜厚にムラが発生するおそれがある。
そこで、本発明においては、図4に示すように、直流電源6により複合マスク14のメタルマスク13に正の電位を印加して、陽イオン23をメタルマスク13の正電位と反発させてメタルマスク13表面近傍からターゲット10側に遠ざけ、メタルマスク13の表面側に漏れ出た磁力線22に陽イオン23が捕捉されるのを抑制する。これにより、上述のようなスパッタ粒子24の軌道が磁力線22に捕捉された陽イオン23により乱される、という問題を回避することができ、複合マスク14の開口パターン15を介して基板11上に成膜される薄膜パターンの膜厚のムラを低減することができる。
なお、メタルマスク13に印加する電位Vmは、磁石12の磁界強度やメタルマスク13の貫通孔17の大きさ等によって変わるが、メタルマスク13の正電位による反発力により、陽イオン23をメタルマスク13の表面側に漏れ出た磁力線22の影響力が及ばないところまで遠ざけることができる程度に設定すればよく、実験又は計算により決められる。具体的には、0V<Vm<300Vの範囲内に設定され、おおよそ30V程度である。
そして、予め定められた所定時間が経過すると、シャッター4を閉じ成膜を終了する。さらに、高周波電源5及び直流電源6を停止すると共に、ガス導入バルブ及び排気バルブを閉じる。次いで、図示省略のリークバルブをゆっくりと開き、真空チャンバー1の真空室7内に大気を導入して真空室7内の真空を破り、成膜された基板11を取り出す。このようにして、スパッタリング成膜の全ての手順が終了する。
このように、本発明によれば、基板11の裏面側に設置された磁石12の磁力線22がメタルマスク13の表面側に漏れ出しても、電離したArガスの陽イオン23が磁力線22に捕捉されるのを抑制することができる。したがって、磁力線22に捕捉された陽イオン23によってスパッタ粒子24の軌道が乱される、というおそれがなく、基板11の成膜面全体に亘って均一な膜厚で成膜することができる。
さらに、スパッタリング成膜が上記のように基板11の裏面側に設置された磁石12の磁力線22の影響を受けないため、磁石12により複合マスク14のメタルマスク13を吸引して複合マスク14を基板11の成膜面に密着させた状態でスパッタリング成膜をすることができる。したがって、メタルマスク13を介して成膜するとき、薄膜パターンの輪郭がぼやけるという従来技術の問題も解消することができる。それ故、高精細な薄膜パターンの形成が可能となる。
本発明のスパッタリング成膜方法によれば、例えば携帯端末の静電容量式タッチパネルの高精細な透明電極の形成を成膜と同時に行うことができ、従来のように基板11の全面に透明導電膜を成膜した後、エッチングして透明電極を形成する場合に比べて製造工程を短縮することができる。したがって、タッチパネルの製造コストを低減することができる。
以上の説明においては、複合マスク14を使用するスパッタリング成膜について述べたが、本発明はこれに限られず、成膜形成しようとする薄膜パターンに対応した形状寸法の貫通孔17を有するメタルマスク13単体を使用して行うスパッタリング成膜にも適用することができる。
3…基板ホルダー
6…直流電源
7…真空室
10…ターゲット
11…基板
12…磁石
13…メタルマスク
15…開口パターン
16…フィルム
17…貫通孔

Claims (7)

  1. 真空室内で、対向配置されたターゲットと基板との間にプラズマを発生させ、メタルマスクを介して成膜するスパッタリング装置であって、
    前記基板の裏面側に設置された磁石により吸引して、複数の貫通孔を設けた磁性金属材料からなるメタルマスクを前記基板の成膜表面に密着させた状態で前記基板を保持する基板ホルダーと、
    前記メタルマスクに通電可能に設けられた電源と、
    を備えたことを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 前記電源は、直流電源であり、前記メタルマスクに正の電位を付与できるように配置されていることを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
  3. 前記基板と前記メタルマスクとの間には、前記基板の表面に成膜形成される複数の薄膜パターンに対応して貫通する複数の開口パターンを形成した樹脂製のフィルムが、前記複数の開口パターンのうち少なくとも一つの開口パターンを前記各貫通孔内に位置させた状態で配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタリング装置。
  4. 前記メタルマスクと前記フィルムとは、互いに密接されていることを特徴とする請求項3記載のスパッタリング装置。
  5. 真空室内で、対向配置されたターゲットと基板間にプラズマを発生させ、メタルマスクを介して成膜するスパッタリング成膜方法であって、
    前記基板の裏面側に設置された磁石により吸引して、複数の貫通孔を設けた磁性金属材料からなる前記メタルマスクを前記基板の成膜表面に密着させた状態で、該メタルマスクが前記ターゲット側となるようにして前記基板を保持し、
    通電して前記メタルマスクに正電位を付与した状態で、前記ターゲットと前記基板間にプラズマを発生させて成膜する、
    ことを特徴とするスパッタリング成膜方法。
  6. 前記基板と前記メタルマスクとの間には、前記基板の表面に成膜形成される複数の薄膜パターンに対応して貫通する複数の開口パターンを形成した樹脂製のフィルムが、前記複数の開口パターンのうち少なくとも一つの開口パターンを前記各貫通孔内に位置させた状態で配置されていることを特徴とする請求項5記載のスパッタリング成膜方法。
  7. 前記メタルマスクと前記フィルムとは、互いに密接されていることを特徴とする請求項6記載のスパッタリング成膜方法。
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