JP2015013965A - チェーン用潤滑剤組成物及びチェーン - Google Patents
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Abstract
【課題】チェーンのべたつきを抑制することの容易なチェーン用潤滑剤組成物及びそれを適用したチェーンを提供する。【解決手段】チェーン用潤滑剤組成物は、基油及び増粘剤を含有する。チェーン用潤滑剤組成物のJIS Z0237に準拠して測定される剥離力は、14mN以下である。この剥離力は、12mN以下であることが好ましい。基油は、ISO VG220以下の基油を含むことが好ましい。チェーン用潤滑剤組成物は、油性剤を含有することが好ましい。油性剤は、脂肪酸エステル及びラノリン脂肪酸アルコールエステルから選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。【選択図】図1
Description
本発明は、チェーン用潤滑剤組成物及びそれを適用したチェーンに関する。
従来、チェーンの潤滑に用いられるチェーン用潤滑剤組成物としては、基油と増粘剤とを含有する構成が知られている。例えば、特許文献1には、増粘剤の一種であるワックスを含有し、ちょう度が60以上475以下であり、滴点が60℃以上、120℃以下であるチェーン用潤滑剤組成物が開示されている。
例えば、チェーンの使用時において、チェーンには塵埃が付着することがある。チェーンに付着した塵埃の大部分は、例えば定期的な給油等のメンテナンスの際に取り除かれる。このとき、塵埃がチェーンに付着し易いほど、塵埃を取り除く作業は困難となる。このようにチェーンを取り扱う際の作業性については未だ改善の余地がある。なお、こうした作業性の改善について、上記特許文献1は何ら教示していない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、チェーンを取り扱う際の作業性を向上させることの容易なチェーン用潤滑剤組成物及びそれを適用したチェーンを提供することにある。
上記課題を解決するチェーン用潤滑剤組成物は、基油及び増粘剤を含有するチェーン用潤滑剤組成物であって、前記組成物のJIS Z0237に準拠して測定される剥離力が14mN以下である。
この構成によれば、チェーン用潤滑剤組成物が上記剥離力を有するため、チェーンのべたつきが抑制される。
上記チェーン用潤滑剤組成物について、前記剥離力は、12mN以下であることが好ましい。
上記チェーン用潤滑剤組成物について、前記剥離力は、12mN以下であることが好ましい。
上記チェーン用潤滑剤組成物について、前記基油は、ISO VG220以下の基油を含むことが好ましい。
上記チェーン用潤滑剤組成物は、さらに、油性剤を含有することが好ましい。
上記チェーン用潤滑剤組成物は、さらに、油性剤を含有することが好ましい。
上記チェーン用潤滑剤組成物について、前記油性剤は、脂肪酸エステル及びラノリン脂肪酸アルコールエステルから選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
上記課題を解決するチェーンは、前記チェーン用潤滑剤組成物を適用したチェーンである。
上記課題を解決するチェーンは、前記チェーン用潤滑剤組成物を適用したチェーンである。
本発明によれば、チェーンを取り扱う際の作業性を向上させることが容易となる。
以下、チェーン用潤滑剤組成物及びチェーンの実施形態について説明する。
チェーン用潤滑剤組成物は、基油及び増粘剤を含有する。チェーン用潤滑剤組成物の剥離力は、14mN以下である。
チェーン用潤滑剤組成物は、基油及び増粘剤を含有する。チェーン用潤滑剤組成物の剥離力は、14mN以下である。
<基油>
基油としては、鉱油及び合成油から選ばれる少なくとも一種が好適に用いられる。鉱油としては、プロセス油として市販されるものを用いることができる。鉱油の成分としては、流動パラフィン等のパラフィン系炭化水素が挙げられる。パラフィン系炭化水素は、n−d−M法の環分析において、パラフィン炭素数(%CP)が50以上のものを示す。
基油としては、鉱油及び合成油から選ばれる少なくとも一種が好適に用いられる。鉱油としては、プロセス油として市販されるものを用いることができる。鉱油の成分としては、流動パラフィン等のパラフィン系炭化水素が挙げられる。パラフィン系炭化水素は、n−d−M法の環分析において、パラフィン炭素数(%CP)が50以上のものを示す。
合成油としては、例えば、合成炭化水素(ポリ−α−オレフィン:PAO、エチレンとα−オレフィンとのコオリゴマー、ポリブテン等)、エステル、ポリフェニルエーテル、ポリアルキレングリコール、シリコーン、及びフルオロカーボンが挙げられる。エステルとしては、例えば、ヒンダードエステル(二塩基酸エステル、ポリオールエステル等)、ジエステル、リン酸エステル、及びケイ酸エステルが挙げられる。合成油としては、合成炭化水素及びエステルから選ばれる少なくとも一種が好ましい。なお、基油として、動植物油を用いてもよい。基油は、一種又は二種以上を用いることができる。
基油は、常温(25℃)において液体である。基油の動粘度は、ISO3448(JIS K2001:1993)に規定される粘度グレードで表される。この粘度グレードを表す記号は、“ISO VG(Viscosity Grade)”である。
チェーン用潤滑剤組成物に含有される基油は、ISO VG220以下の基油を含むことが好ましい。チェーン用潤滑剤組成物に含有される基油は、ISO VG22以上の基油を含むことが好ましい。チェーン用潤滑剤組成物に含有される基油は、ISO VG68以上、ISO VG100以下の範囲の基油を含むことがより好ましい。
チェーン用潤滑剤組成物中における基油の含有量は、好ましくは70質量%以上である。チェーン用潤滑剤組成物は、ISO VG220以下の基油を70質量%以上含有することがより好ましい。
<増粘剤>
増粘剤は、常温(25℃)で固体状であり、基油に分散又は溶解することで基油を増粘する働きを有するワックスが挙げられる。
増粘剤は、常温(25℃)で固体状であり、基油に分散又は溶解することで基油を増粘する働きを有するワックスが挙げられる。
ワックスとしては、例えば、石油ワックス、合成ワックス、及び天然ワックスが挙げられる。石油ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、及びペトロラタムが挙げられる。合成ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、及びフィッシャー・トロプシュワックスが挙げられる。天然ワックスとしては、例えば、動物系ワックス、植物系ワックス、及び鉱物系ワックスが挙げられる。動物系ワックスとしては、例えば、蜜ロウ、及びラノリンが挙げられる。植物系ワックスとしては、例えば、カルナウバワックス、及びライスワックスが挙げられる。鉱物系ワックスとしては、例えば、モンタンワックス、及びオゾケライトが挙げられる。
チェーン用潤滑剤組成物に含有される増粘剤は、平均分子量(Mv)が1000以上、8000以下の増粘剤を含むことが好ましく、平均分子量(Mv)が3000以上、4000以下の増粘剤を含むことがより好ましい。なお、平均分子量(Mv)は、粘度平均分子量を表す。
チェーン用潤滑剤組成物中における増粘剤の含有量は、好ましくは1質量%以上である。チェーン用潤滑剤組成物中の増粘剤の含有量は、好ましくは25質量%以下である。チェーン用潤滑剤組成物は、平均分子量(Mv)が3000以上、4000以下の増粘剤を10質量%以上、15質量%以下の範囲で含有することがより好ましい。
<その他の成分>
チェーン用潤滑剤組成物には、必要に応じて、例えば、油性剤、防錆剤、酸化防止剤、極圧剤、及び消泡剤を含有させることができる。
チェーン用潤滑剤組成物には、必要に応じて、例えば、油性剤、防錆剤、酸化防止剤、極圧剤、及び消泡剤を含有させることができる。
油性剤としては、例えば、脂肪酸エステル、ラノリン脂肪酸アルコールエステル、長鎖脂肪酸、及び長鎖脂肪酸塩が挙げられる。
脂肪酸エステルは、例えば、下記一般式(1)で表される。
脂肪酸エステルは、例えば、下記一般式(1)で表される。
R1COOR2 ・・・(1)
一般式(1)中、R1は炭素数7〜18の飽和又は不飽和アルキル基であり、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示す。
一般式(1)中、R1は炭素数7〜18の飽和又は不飽和アルキル基であり、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示す。
ラノリン脂肪酸アルコールエステルとしては、例えば、ラノリン脂肪酸ラノリンアルコールエステル(商品名:Ecolano LY,LC、日本精化株式会社製)、及びラノリン脂肪酸ペンタエリスリトールエステル(商品名:ネオコートEPS−2,EPS−24、日本精化株式会社製)が挙げられる。なお、ラノリン脂肪酸アルコールエステルは、防錆効果も得られ易い。
長鎖脂肪酸としては、炭素数7〜17の飽和又は不飽和脂肪酸が挙げられる。長鎖脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、及びオレイン酸が挙げられる。
油性剤は、一種又は二種以上を用いることができる。
油性剤は、一種又は二種以上を用いることができる。
チェーン用潤滑剤組成物は、油性剤を含有することが好ましく、その油性剤は脂肪酸エステル及びラノリン脂肪酸アルコールエステルから選ばれる少なくとも一種を含むことがより好ましい。
チェーン用潤滑剤組成物中の油性剤の含有量は、好ましくは1質量%以上、10質量%以下の範囲である。チェーン用潤滑剤組成物は、脂肪酸エステルを1質量%以上、10質量%以下の範囲で含有することがより好ましい。
防錆剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、カルボン酸、カルボン酸塩、スルホン酸塩、及びリン酸エステル類が挙げられる。ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ソルビタンモノオレエート及びソルビタントリステアレートが挙げられる。
防錆剤は、一種又は二種以上を用いることができる。防錆剤の中でも、ソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。
チェーン用潤滑剤組成物中の防錆剤の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、5質量%以下の範囲である。チェーン用潤滑剤組成物は、ソルビタン脂肪酸エステルを0.1質量%以上、5質量%以下の範囲で含有することがより好ましい。
チェーン用潤滑剤組成物中の防錆剤の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、5質量%以下の範囲である。チェーン用潤滑剤組成物は、ソルビタン脂肪酸エステルを0.1質量%以上、5質量%以下の範囲で含有することがより好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、DBPC(2,6−ジ−t−ブチルパラクレゾール)、フェニル−α−ナフチルアミン、ジアリルジチオリン酸亜鉛、及びベンゾトリアゾールが挙げられる。
極圧剤としては、例えば、ジアルキルポリスルフィド、アルキルリン酸エステル、及びアルキルチオリン酸亜鉛が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサンが挙げられる。
消泡剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサンが挙げられる。
<チェーン用潤滑剤組成物の剥離力>
チェーン用潤滑剤組成物の剥離力は、JIS Z0237:2009に準拠して測定される。剥離力の測定は、チェーン用潤滑剤組成物を鋼板(縦25mm×横50mm×厚み3mm)に塗布量が1g/m2となるように塗布することで塗布層を形成する。この試験片に、前記塗布層に重ねて、シート(PVAシート、縦10mm×横60mm)を配置し、50Nの荷重で押圧する。その後、フォースゲージを用いて前記シートを剥離したときの剥離力を測定する。
チェーン用潤滑剤組成物の剥離力は、JIS Z0237:2009に準拠して測定される。剥離力の測定は、チェーン用潤滑剤組成物を鋼板(縦25mm×横50mm×厚み3mm)に塗布量が1g/m2となるように塗布することで塗布層を形成する。この試験片に、前記塗布層に重ねて、シート(PVAシート、縦10mm×横60mm)を配置し、50Nの荷重で押圧する。その後、フォースゲージを用いて前記シートを剥離したときの剥離力を測定する。
チェーン用潤滑剤組成物の剥離力の値は、14mN以下であり、好ましくは12mN以下である。また、チェーン用潤滑剤組成物の剥離力の値は、好ましくは1mN以上であり、より好ましくは4mN以上である。チェーン用潤滑剤組成物の剥離力の値は、さらに好ましくは4mN以上、12mN以下の範囲である。
<チェーン用潤滑剤組成物の調製>
チェーン用潤滑剤組成物は、基油及び増粘剤を周知の撹拌機で撹拌することで調製される。このとき、必要に応じて油性剤、防錆剤等を含有させる。チェーン用潤滑剤組成物の調製の際には、増粘剤の溶融温度以上に加熱されることが好ましい。
チェーン用潤滑剤組成物は、基油及び増粘剤を周知の撹拌機で撹拌することで調製される。このとき、必要に応じて油性剤、防錆剤等を含有させる。チェーン用潤滑剤組成物の調製の際には、増粘剤の溶融温度以上に加熱されることが好ましい。
<チェーンの構成>
図1に示すように、本実施形態のチェーン11は、ローラチェーンであり、隣り合って配置される内リンク21と外リンク31が回動自在に連結された構成を有する。
図1に示すように、本実施形態のチェーン11は、ローラチェーンであり、隣り合って配置される内リンク21と外リンク31が回動自在に連結された構成を有する。
内リンク21は、対向して配置される2つの内プレート22,23と、内プレート22,23を支持する円筒状のブシュ24,25と、ブシュ24,25に回転自在に支持される円筒状のローラ26,27とを備えている。
内プレート22,23は、ブシュ24,25により連結されることで、互いに離間した状態で保持されている。
内プレート22において、チェーン11の連なる方向に沿って位置する一端部及び他端部は、貫通孔22a,22bを有している。内プレート23においても、一端部及び他端部は、貫通孔23a,23bを有している。ブシュ24の有する孔は、貫通孔22a,23aを通じて内プレート22,23の対向する面とは反対側となる外面に開口している。ブシュ25の有する孔についても、貫通孔22b,23bを通じて内プレート22,23の対向する面とは反対側となる外面に開口している。
内プレート22において、チェーン11の連なる方向に沿って位置する一端部及び他端部は、貫通孔22a,22bを有している。内プレート23においても、一端部及び他端部は、貫通孔23a,23bを有している。ブシュ24の有する孔は、貫通孔22a,23aを通じて内プレート22,23の対向する面とは反対側となる外面に開口している。ブシュ25の有する孔についても、貫通孔22b,23bを通じて内プレート22,23の対向する面とは反対側となる外面に開口している。
外リンク31は、対向して配置される2つの外プレート32,33と、外プレート32,33を連結する2つの円柱状のピン34,35を有している。外プレート32,33は、ピン34,35により連結されることで、互いに離間した状態で保持されている。
ピン34,35は、内リンク21の有するブシュ25と、その内リンク21に隣り合って配置される内リンク21の有するブシュ24とにそれぞれ挿入されている。これにより、隣り合う内リンク21,21は、外リンク31を介して連結される。
図2に示すように、ピン34,35の外周面とブシュ24,25の内周面との間には隙間が形成されている。チェーン11は、例えば、鋼材から形成することができる。
<チェーン用潤滑剤組成物の使用方法及び作用>
チェーン用潤滑剤組成物のチェーン11への適用は、例えば、チェーン用潤滑剤組成物にチェーン11を浸漬することで、ピン34,35の外周面とブシュ24,25の内周面との間にチェーン用潤滑剤組成物を供給する。この浸漬において、チェーン用潤滑剤組成物は、増粘剤の融点以上の温度で維持されることが好ましい。
<チェーン用潤滑剤組成物の使用方法及び作用>
チェーン用潤滑剤組成物のチェーン11への適用は、例えば、チェーン用潤滑剤組成物にチェーン11を浸漬することで、ピン34,35の外周面とブシュ24,25の内周面との間にチェーン用潤滑剤組成物を供給する。この浸漬において、チェーン用潤滑剤組成物は、増粘剤の融点以上の温度で維持されることが好ましい。
このようにチェーン11に適用されるチェーン用潤滑剤組成物は、上記の剥離力を有するため、この組成物を要因としたチェーン11のべたつきが抑制される。
チェーン11は、例えば、物品の搬送又は動力の伝達に用いられる。チェーン11は、例えば、複数のスプロケットに巻回されて用いられる。このとき、ピン34,35の外周面とブシュ24,25の内周面との間などがチェーン用潤滑剤組成物によって潤滑される。
チェーン11は、例えば、物品の搬送又は動力の伝達に用いられる。チェーン11は、例えば、複数のスプロケットに巻回されて用いられる。このとき、ピン34,35の外周面とブシュ24,25の内周面との間などがチェーン用潤滑剤組成物によって潤滑される。
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)基油及び増粘剤を含有するチェーン用潤滑剤組成物における剥離力は、14mN以下であるため、この組成物が適用されたチェーン11のべたつきが抑制される。これにより、例えば、チェーン11に付着した塵埃を取り除く作業が容易となる。また例えば、チェーン用潤滑剤組成物がチェーン11から周囲に飛散した場合、その周囲に付着したチェーン用潤滑剤組成物の除去が容易となる。また例えば、チェーン11の切り継ぎの際に、その作業性を改善することができる。従って、上記の剥離力を有するチェーン用潤滑剤組成物によれば、チェーン11を取り扱う際の作業性を向上させることが容易となる。
(1)基油及び増粘剤を含有するチェーン用潤滑剤組成物における剥離力は、14mN以下であるため、この組成物が適用されたチェーン11のべたつきが抑制される。これにより、例えば、チェーン11に付着した塵埃を取り除く作業が容易となる。また例えば、チェーン用潤滑剤組成物がチェーン11から周囲に飛散した場合、その周囲に付着したチェーン用潤滑剤組成物の除去が容易となる。また例えば、チェーン11の切り継ぎの際に、その作業性を改善することができる。従って、上記の剥離力を有するチェーン用潤滑剤組成物によれば、チェーン11を取り扱う際の作業性を向上させることが容易となる。
(2)チェーン用潤滑剤組成物の剥離力が12mN以下である場合、チェーン11のべたつきがさらに抑制される。これにより、チェーン11を取り扱う際の作業性を向上させることがさらに容易となる。
(3)本発明者は、チェーン11のべたつきは、チェーン用潤滑剤組成物に用いる基油の動粘度に依存していることを見いだした。こうした観点から、チェーン用潤滑剤組成物に含有される基油は、ISO VG220以下の基油を含むことで、上記の剥離力を有するチェーン用潤滑剤組成物が容易に得られる。
(4)チェーン用潤滑剤組成物は、油性剤を含有することで、チェーン摩耗寿命を改善することが容易となる。
(5)チェーン用潤滑剤組成物に含有される油性剤は、脂肪酸エステル及びラノリン脂肪酸アルコールエステルから選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。こうした油性剤は、低粘度の基油を用いてチェーン用潤滑剤組成物の剥離力を低下させる際に、その低下を阻害し難い化合物である。このため、チェーン11のべたつきの抑制と、チェーン摩耗寿命の改善とを両立することが容易となる。
(5)チェーン用潤滑剤組成物に含有される油性剤は、脂肪酸エステル及びラノリン脂肪酸アルコールエステルから選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。こうした油性剤は、低粘度の基油を用いてチェーン用潤滑剤組成物の剥離力を低下させる際に、その低下を阻害し難い化合物である。このため、チェーン11のべたつきの抑制と、チェーン摩耗寿命の改善とを両立することが容易となる。
また、脂肪酸エステルは、チェーン用潤滑剤組成物が加熱された際の黒色化の要因となり難いため、チェーン11の外観が良好となる。
(6)チェーン用潤滑剤組成物に防錆剤を含有させる場合、その防錆剤は、ソルビタン脂肪酸エステルを含むことが好ましい。ソルビタン脂肪酸エステルは、低粘度の基油を用いてチェーン用潤滑剤組成物の剥離力を低下させる際に、その低下を阻害し難い化合物である。このため、チェーン11のべたつきの抑制と、チェーン摩耗寿命の改善とを両立することが容易となる。
(6)チェーン用潤滑剤組成物に防錆剤を含有させる場合、その防錆剤は、ソルビタン脂肪酸エステルを含むことが好ましい。ソルビタン脂肪酸エステルは、低粘度の基油を用いてチェーン用潤滑剤組成物の剥離力を低下させる際に、その低下を阻害し難い化合物である。このため、チェーン11のべたつきの抑制と、チェーン摩耗寿命の改善とを両立することが容易となる。
(7)ソルビタン脂肪酸エステル又はラノリン脂肪酸アルコールエステルは、チェーン用潤滑剤組成物中に含まれる増粘剤の結晶化を妨げる働きを有する。このため、チェーン用潤滑剤組成物中で増粘剤の一部が固化したとしても、その状態が視認され難くなることで、チェーン11の外観が改善される。
(8)本実施形態のチェーン11、すなわちローラチェーンでは、ブシュ24,25とローラ26,27との間に塵埃が付着すると、ローラ26,27の回転が妨げられるおそれがある。この点、チェーン用潤滑剤組成物は、チェーン11への塵埃の付着を抑制することが容易となるため、ブシュ24,25の外周面やローラ26,27の内周面においても塵埃の付着を抑制することが容易となる。従って、チェーン用潤滑剤組成物は、ローラ26,27の好適な回転を維持するという観点から、チェーン11、すなわちローラチェーンに適用されることが好ましい。
(9)チェーン用潤滑剤組成物に含有される基油は、ISO VG68以上、100以下の基油を含み、かつ、チェーン用潤滑剤組成物に含有される増粘剤は、平均分子量3000以上、4000以下の増粘剤を含むことが好ましい。この場合、チェーンのべたつきを抑制し、かつ、チェーン摩耗寿命を延ばすことがさらに容易となる。
(変更例)
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・前記チェーン用潤滑剤組成物を適用するチェーンは、特に限定されず、前記チェーン用潤滑剤組成物は、例えば、ローラ26,27を省略したブシュチェーンに適用されてもよい。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・前記チェーン用潤滑剤組成物を適用するチェーンは、特に限定されず、前記チェーン用潤滑剤組成物は、例えば、ローラ26,27を省略したブシュチェーンに適用されてもよい。
・前記チェーン用潤滑剤組成物は、いわゆるプレ給油用としてチェーン11に適用しているが、チェーン11の使用途中に給油するメンテナンス用としてチェーン11に適用することもできる。
次に、実施例及び比較例を説明する。
(実施例A1〜A36)
表1に示すように、ISO VG68の基油(鉱油、商品名:シェルビトリヤオイル68、昭和シェル石油株式会社製)と増粘剤(ワックス)とを混合することで、チェーン用潤滑剤組成物を調製した。
(実施例A1〜A36)
表1に示すように、ISO VG68の基油(鉱油、商品名:シェルビトリヤオイル68、昭和シェル石油株式会社製)と増粘剤(ワックス)とを混合することで、チェーン用潤滑剤組成物を調製した。
表1中の増粘剤(ワックス)の詳細は、以下のとおりである。
分子量(Mv)が1000のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス100P(商品名)を用いた。なお、同ワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス110P(商品名)を用いることもできる。
分子量(Mv)が1000のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス100P(商品名)を用いた。なお、同ワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス110P(商品名)を用いることもできる。
分子量(Mv)が2000のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス200P(商品名)を用いた。なお、同ワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス210P(商品名)及びハイワックス220P(商品名)を用いることもできる。
分子量(Mv)が3000のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス300P(商品名)を用いた。なお、同ワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス320P(商品名)を用いることもできる。
分子量(Mv)が4000のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス400P(商品名)を用いた。なお、同ワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス410P(商品名)及びハイワックス410P(商品名)を用いることもできる。
分子量(Mv)が7200のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス720P(商品名)を用いた。
分子量(Mv)が8000のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス800P(商品名)を用いた。
分子量(Mv)が8000のワックスとしては、三井化学株式会社製のハイワックス800P(商品名)を用いた。
各例のチェーン用潤滑剤組成物には、油性剤として脂肪酸エステルであるパルミチン酸イソプロピルが10質量%、防錆剤としてソルビタンモノオレエートが5質量%の含有量となるように配合した。以下で説明する各例においても同様に油性剤及び防錆剤を配合している。
表2に示すように、ISO VG100の基油(鉱油、商品名:シェルビトリヤオイル100、昭和シェル石油株式会社製)に変更した以外は、実施例A1〜A36と同様にチェーン用潤滑剤組成物を調製した。
表3に示すように、ISO VG220の基油(鉱油、商品名:シェルビトリヤオイル220、昭和シェル石油株式会社製)に変更した以外は、実施例A1〜A36と同様にチェーン用潤滑剤組成物を調製した。
表4に示すように、ISO VG320の基油(鉱油、商品名:シェルビトリヤオイル320、昭和シェル石油株式会社製)に変更した以外は、実施例A1〜A36と同様にチェーン用潤滑剤組成物を調製した。
各例のチェーン用潤滑剤組成物における剥離力をJIS Z0237:2009に準拠して測定した。その測定結果を各表の“剥離力”欄に示す。
さらに、各例のチェーン用潤滑剤組成物について以下の基準で評価した。
基準組成物の剥離力に対して、剥離力が50%未満:優れる(◎)
基準組成物の剥離力に対して、剥離力が50%以上70%未満:良好(○)
基準組成物の剥離力に対して、剥離力が70%以上100%未満:やや不良(△)
基準組成物の剥離力に対して、剥離力100%以上:不良(×)
基準組成物は、ISO VG460の基油(鉱油、商品名:シェルビトリヤオイル460、昭和シェル石油株式会社製)と平均分子量(Mv)が2000のワックスとを組成物中のワックスの含有量が10質量%となるように混合したものである。この基準組成物の剥離力は、21mNであった。
基準組成物の剥離力に対して、剥離力が50%未満:優れる(◎)
基準組成物の剥離力に対して、剥離力が50%以上70%未満:良好(○)
基準組成物の剥離力に対して、剥離力が70%以上100%未満:やや不良(△)
基準組成物の剥離力に対して、剥離力100%以上:不良(×)
基準組成物は、ISO VG460の基油(鉱油、商品名:シェルビトリヤオイル460、昭和シェル石油株式会社製)と平均分子量(Mv)が2000のワックスとを組成物中のワックスの含有量が10質量%となるように混合したものである。この基準組成物の剥離力は、21mNであった。
以上の評価結果を各表の“評価”欄に示す。
<チェーン摩耗寿命>
図1及び図2に示されるチェーン11に実施例1のチェーン用潤滑剤組成物を給油した。この給油は、120℃に加温したチェーン用潤滑剤組成物にチェーン11を5〜10分間浸漬することで行われる。実施例1以外の各例のチェーン用潤滑剤組成物についても、同様にしてチェーンに給油した。
<チェーン摩耗寿命>
図1及び図2に示されるチェーン11に実施例1のチェーン用潤滑剤組成物を給油した。この給油は、120℃に加温したチェーン用潤滑剤組成物にチェーン11を5〜10分間浸漬することで行われる。実施例1以外の各例のチェーン用潤滑剤組成物についても、同様にしてチェーンに給油した。
各チェーン11を2つのスプロケット(歯数:17T)に無端状に巻回した。雰囲気温度を室温とし、一方のスプロケットの中心から、他方のスプロケットに向かう方向と反対の方向に負荷荷重(面圧1.27kN/cm2、すべり速度16.2m/min)をかけた状態で、各チェーン11を毎分650回転で回転させた。各チェーンの摩耗伸び量が1.0%になるまでの運転時間を測定した。
その測定結果を以下の基準で評価した。
基準組成物の運転時間に対して、運転時間が110%以上:優れる(◎)
基準組成物の運転時間に対して、運転時間が90%以上110%未満:良好(○)
基準組成物の運転時間に対して、運転時間が50%以上90%未満:やや不良(△)
基準組成物の運転時間に対して、運転時間50%未満:不良(×)
基準組成物は、べたつきの評価で用いた基準組成物と同じものである。
基準組成物の運転時間に対して、運転時間が110%以上:優れる(◎)
基準組成物の運転時間に対して、運転時間が90%以上110%未満:良好(○)
基準組成物の運転時間に対して、運転時間が50%以上90%未満:やや不良(△)
基準組成物の運転時間に対して、運転時間50%未満:不良(×)
基準組成物は、べたつきの評価で用いた基準組成物と同じものである。
以上の評価結果を各表の“チェーン摩耗寿命”欄に示す。
<流動性>
各例のチェーン用潤滑剤組成物の室温における流動性について目視で確認し、以下の評価基準で評価した。
<流動性>
各例のチェーン用潤滑剤組成物の室温における流動性について目視で確認し、以下の評価基準で評価した。
流動性が良い(◎)
流動性がある(○)
流動性が僅かにある(△)
流動性がない(×)
以上の評価結果を各表の“流動性”欄に示す。
流動性がある(○)
流動性が僅かにある(△)
流動性がない(×)
以上の評価結果を各表の“流動性”欄に示す。
(実施例A37)
実施例A37では、油性剤としての脂肪酸エステル及び防錆剤としてのソルビタンモノオレエートを含有させずに、実施例A15と同様にしてチェーン用潤滑剤組成物を調製した。このチェーン用潤滑剤組成物では、“べたつき”の評価及び“チェーン摩耗寿命”の評価を行った結果、“べたつき”については実施例A15と同様に“優れる(◎)”の評価結果が得られたものの、“チェーン摩耗寿命”については“不良(×)”の評価結果となった。
実施例A37では、油性剤としての脂肪酸エステル及び防錆剤としてのソルビタンモノオレエートを含有させずに、実施例A15と同様にしてチェーン用潤滑剤組成物を調製した。このチェーン用潤滑剤組成物では、“べたつき”の評価及び“チェーン摩耗寿命”の評価を行った結果、“べたつき”については実施例A15と同様に“優れる(◎)”の評価結果が得られたものの、“チェーン摩耗寿命”については“不良(×)”の評価結果となった。
(実施例A38)
実施例A38では、防錆剤としてのソルビタンモノオレエートを含有させずに、油性剤としての脂肪酸エステルをラノリン脂肪酸アルコールエステルに変更し、実施例A15と同様にしてチェーン用潤滑剤組成物を調製した。このチェーン用潤滑剤組成物では、“べたつき”の評価及び“チェーン摩耗寿命”の評価を行った結果、“べたつき”については実施例A15と同様に“優れる(◎)”の評価結果が得られたものの、“チェーン摩耗寿命”については“良好(○)”の評価結果となった。
実施例A38では、防錆剤としてのソルビタンモノオレエートを含有させずに、油性剤としての脂肪酸エステルをラノリン脂肪酸アルコールエステルに変更し、実施例A15と同様にしてチェーン用潤滑剤組成物を調製した。このチェーン用潤滑剤組成物では、“べたつき”の評価及び“チェーン摩耗寿命”の評価を行った結果、“べたつき”については実施例A15と同様に“優れる(◎)”の評価結果が得られたものの、“チェーン摩耗寿命”については“良好(○)”の評価結果となった。
(実施例A39)
実施例A39では、油性剤としての脂肪酸エステルを含有させずに、実施例A15と同様にしてチェーン用潤滑剤組成物を調製した。このチェーン用潤滑剤組成物では、“べたつき”の評価及び“チェーン摩耗寿命”の評価を行った結果、“べたつき”については実施例A15と同様に“優れる(◎)”の評価結果が得られたものの、“チェーン摩耗寿命”については“不良(×)”の評価結果となった。
実施例A39では、油性剤としての脂肪酸エステルを含有させずに、実施例A15と同様にしてチェーン用潤滑剤組成物を調製した。このチェーン用潤滑剤組成物では、“べたつき”の評価及び“チェーン摩耗寿命”の評価を行った結果、“べたつき”については実施例A15と同様に“優れる(◎)”の評価結果が得られたものの、“チェーン摩耗寿命”については“不良(×)”の評価結果となった。
(実施例D1〜D36)
表5に示すように、ISO VG68の基油(合成油、商品名:Durasyn170、イネオス(INEOS)社製)に変更した以外は、実施例A1〜A36と同様にチェーン用潤滑剤組成物を調製した。調製した各チェーン用潤滑剤組成物について、上記のべたつき、チェーン摩耗寿命及び流動性の評価を行った。その結果を表5に示す。
表5に示すように、ISO VG68の基油(合成油、商品名:Durasyn170、イネオス(INEOS)社製)に変更した以外は、実施例A1〜A36と同様にチェーン用潤滑剤組成物を調製した。調製した各チェーン用潤滑剤組成物について、上記のべたつき、チェーン摩耗寿命及び流動性の評価を行った。その結果を表5に示す。
表6に示すように、ISO VG400の基油(合成油、商品名:ルーカント40、三井化学株式会社製)に変更した以外は、実施例A1〜A36と同様にチェーン用潤滑剤組成物を調製した。調製した各チェーン用潤滑剤組成物について、上記のべたつき、チェーン摩耗寿命及び流動性の評価を行った。その結果を表6に示す。
11…チェーン、21…内リンク、22,23…内プレート、22a,22b,23a,23b…貫通孔、24,25…ブシュ、26,27…ローラ、31…外リンク、32,33…外プレート、34,35…ピン。
Claims (6)
- 基油及び増粘剤を含有するチェーン用潤滑剤組成物であって、
前記組成物のJIS Z0237に準拠して測定される剥離力が14mN以下であることを特徴とするチェーン用潤滑剤組成物。 - 前記剥離力は、12mN以下である請求項1に記載のチェーン用潤滑剤組成物。
- 前記基油は、ISO VG220以下の基油を含む請求項1又は請求項2に記載のチェーン用潤滑剤組成物。
- さらに、油性剤を含有する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のチェーン用潤滑剤組成物。
- 前記油性剤は、脂肪酸エステル及びラノリン脂肪酸アルコールエステルから選ばれる少なくとも一種を含む請求項4に記載のチェーン用潤滑剤組成物。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のチェーン用潤滑剤組成物を適用したことを特徴とするチェーン。
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