JP2015012784A - 電力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】V2H機能を有する急速充電装置と普通充電装置とを組み合わせて充電とV2Hとを調停することにより、電力系統からの電力が契約電力を越えないようにすることが可能な電力制御装置を提供する。
【解決手段】制御部10は、電流検出器で検出された電力系統6からの電流が第1電流より少ない場合、V2H装置2の充放電器30に交流電力を直流電力に変換させる制御を開始し、電力系統6からの電流が第1電流より多い第2電流以上の場合、充放電器30に直流電力を交流電力に変換させる制御を開始する。また、電力系統6からの電流が第1電流より多く且つ第2電流より少ない第3電流以上の場合、V2H装置2の充放電器30によってEV51に送給する直流電流の大きさと、普通充電装置4,4夫々によってEV52,52に通知する送給可能な交流電流の大きさとを低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、交流電力を直流電力に変換して第1蓄電装置に送給するか又は該第1蓄電装置から送給された直流電力を交流電力に変換するかが制御部による制御によって切り替わる変換部と、1又は複数の第2蓄電装置に交流電力を送給する送給部とを備える電力制御装置に関する。
近年、環境に優しい低燃費の車両としてHV(Hybrid Vehicle ;ハイブリッド車)、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle :プラグインハイブリッド車)、EV(Electric Vehicle ;電気自動車)等の蓄電池を搭載した車両が急速に普及している。これらのうち、充電インタフェースを有するPHV及びEVでは、車外の充電装置から充電ケーブルを介して蓄電池が充電される。
充電装置には、車両に交流電力を送給して車両側で直流電力に変換させる普通充電装置と、車両に直流電力を大電力で送給する急速充電装置とがある。急速充電装置の中でも双方向の電力変換部を有するものは、蓄電池からの直流電力を交流電力に変換して商用電源の電力負荷に送給できるように構成されており、いわゆるV2H、即ちVtoH(Vehicle to Home )を実現している(例えば特許文献1に記載の電力供給システム参照)。
さて、公共機関、集合住宅、事業所の駐車場等に複数の充電装置が設置されている場合、2以上の充電装置が一斉に使用されてブレーカの契約電力を越えることがないように留意しなければならない。例えば、特許文献2には、充電電力を供給する充電対象車両を切り換える切換部を備え、充電の優先予約が行われた車両を、順次予約が行われた車両に割り込ませて、先に電力供給が行われるようにスケジューリングする充電スタンドが開示されている、
特開2010−154637号公報 特開2013−42579号公報
しかしながら、特許文献1及び2には、V2H機能を有する急速充電装置と普通充電装置とを組み合わせた場合の充電とV2Hとの調停方法については記載も示唆もされておらず、単にこれらを組み合わせただけでは、ブレーカの通過電力が契約電力を越える虞があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、V2H機能を有する急速充電装置と普通充電装置とを組み合わせて充電とV2Hとを調停することにより、電力系統からの電力が契約電力を越えないようにすることが可能な電力制御装置を提供することにある。
本発明に係る電力制御装置は、電力系統からの電流が電流検出器で検出されて供給される電力負荷に並列的に接続されており、交流電力を直流電力に変換して第1蓄電装置に送給するか又は該第1蓄電装置から送給された直流電力を交流電力に変換して前記電力負荷に送給する変換部と、該変換部による電力の送給を制御する制御部と、前記電力負荷に並列的に接続されており、整流器を有する1又は複数の第2蓄電装置に交流電力を送給する送給部とを備える電力制御装置であって、前記制御部は、前記電流検出器で検出された電流が第1電流より少ない場合、前記変換部によって前記第1蓄電装置に直流電力を送給する制御を開始し、前記電流検出器で検出された電流が前記第1電流より多い第2電流以上の場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給する制御を開始するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記変換部は、前記第1蓄電装置に送給する直流電流の大きさを前記制御部の制御によって変更可能にしてあり、前記送給部は、送給可能な交流電流の大きさを前記制御部の制御によって前記第2蓄電装置に通知するようにしてあり、前記制御部は、前記電流検出器で検出された電流が前記第2電流より少ない第3電流以上の場合、前記変換部によって前記第1蓄電装置に送給する直流電流の大きさ、及び/又は前記送給部によって前記第2蓄電装置に通知する交流電流の大きさを低減するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、電力系統からの電流が電流検出器で検出されて供給される電力負荷に並列的に接続されており、交流電力を直流電力に変換して第1蓄電装置に送給するか又は該第1蓄電装置から送給された直流電力を交流電力に変換して前記電力負荷に送給する変換部と、該変換部による電力の送給を制御する制御部と、前記電力負荷に並列的に接続されており、整流器を有する1又は複数の第2蓄電装置に交流電力を送給する送給部とを備える電力制御装置であって、前記変換部に供給される交流電流を検出する第2の電流検出器と、前記送給部に供給される交流電流を検出する第3の電流検出器とを備え、前記制御部は、前記電流検出器で検出された電流から、前記第2及び第3の電流検出器が検出した電流を減じて前記電力負荷の消費電流を算出する算出手段を有し、該算出手段が算出した消費電流が第1電流より少ない場合、前記変換部によって前記第1蓄電装置に直流電力を送給し、前記算出手段が算出した消費電流が前記第1電流より多い第2電流以上の場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記制御部は、前記算出手段で前記消費電流を時系列的に算出するようにしてあり、前記算出手段が算出した消費電流に応じた消費電力の統計値を算出する統計手段と、現在の時刻から所定の時刻までの間における前記第1又は第2蓄電装置の蓄電量を、前記統計手段が算出した統計値に基づいて算出する手段とを有し、該手段が算出した蓄電量を表示部に表示させるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、時刻の設定を受け付ける第1受付手段を備え、設定された時刻を前記所定の時刻としてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記変換部は、前記第1蓄電装置に送給した直流電力及び前記第1蓄電装置から送給された直流電力を積算するようにしてあり、前記制御部は、前記変換部による積算結果を取得する手段を有し、該手段が取得した積算結果により、前記第1蓄電装置に送給された積算電力が、前記第1蓄電装置から送給された積算電力より少ない場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給する制御を禁止するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記変換部によって交流電力を前記電力負荷に送給するか否かの設定を受け付ける第2受付手段を備え、前記制御部は、前記第2受付手段が送給する設定を受け付けた場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記電力系統からの電流を遮断する遮断器の開閉状態を示す接点信号を取り込む取込部を備え、前記制御部は、前記取込部が取り込んだ接点信号が開状態を示す場合、前記変換部によって交流電力を前記電力負荷に送給するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記制御部は、前記第1蓄電装置(又は前記第2蓄電装置)への直流電力(又は交流電力)の送給を促進すべき第1時間帯と、現在の時刻から所定の時刻までの第2時間帯とが重なる場合、重なった時間帯に前記変換部(又は前記送給部)によって前記第1蓄電装置(又は前記第2蓄電装置)に直流電力(又は交流電力)を送給し、前記第1時間帯以外の時間帯に前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記第1蓄電装置(又は第2蓄電装置)を接続する時間帯の設定を受け付ける第3受付手段を備え、設定された時間帯を前記第2時間帯としてあることを特徴とする。
本発明に係る電力制御装置は、前記第1蓄電装置は、整流器を有し、一の送給部に接続されており、前記変換部は、前記第1蓄電装置の蓄電が完了した場合、前記第1蓄電装置への直流電力の送給を停止するようにしてあり、前記制御部は、前記変換部による直流電力の送給が停止した場合、前記送給部によって前記第1蓄電装置に交流電力を送給するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、電力系統から電流が供給される電力負荷に並列的に接続された変換部が、電力系統からの交流電力を直流電力に変換して第1蓄電装置に送給するか或いは第1蓄電装置からの直流電力を交流電力に変換して電力負荷に送給するか、制御部の制御で何れかに切り替わるようにしてあり、その一方で前記電力負荷に並列的に接続された送給部が、交流電力を第2蓄電装置に送給する。
制御部は、電流検出器で検出された電力系統からの電流が第1電流より少ない場合、変換部に交流電力を直流電力に変換させる制御を開始し、電力系統からの電流が第1電流より多い第2電流以上の場合、変換部に直流電力を交流電力に変換させる制御を開始する。
これにより、契約電力に応じた電流よりも第1電流を十分小さく設定した場合は、変換部から第1蓄電装置に直流電力が送給され始める際に、電力系統からの電力が契約電力を超えることがない。また、第2電流が契約電力に応じた電流を越えないように設定した場合は、電力系統からの電力が契約電力を超える前に、変換部から電力負荷に交流電力が送給され始める。
本発明にあっては、電力系統からの電流が第1電流より多く且つ第2電流より少ない第3電流以上の場合、変換部によって第1蓄電装置に送給する直流電流の大きさと、送給部によって第2蓄電装置に通知する送給可能な交流電流の大きさとの何れか又は両方を低減する。
これにより、電力系統からの電流が所定の第3電流以上となった場合に第1及び/又は第2蓄電装置に送給される電流が低減されるため、電力系統からの電力が契約電力を超えないように抑制される。
本発明にあっては、電力系統から電流が供給される電力負荷に並列的に接続された変換部が、電力系統からの交流電力を直流電力に変換して第1蓄電装置に送給するか或いは第1蓄電装置からの直流電力を交流電力に変換して電力負荷に送給するか、制御部の制御で何れかに切り替わるようにしてあり、その一方で前記電力負荷に並列的に接続された送給部が、交流電力を第2蓄電装置に送給する。
制御部は、電力系統から供給される交流の電流から、変換部及び送給部に供給される交流の電流を減じることによって電力負荷での消費電流を算出し、算出した消費電流が第1電流より少ない間、変換部に交流電力を直流電力に変換させ、算出した消費電流が第1電流より多い第2電流以上である間、変換部に直流電力を交流電力に変換させる。
これにより、契約電力に応じた電流よりも第1電流を十分小さく設定した場合は、その分だけ変換部で交流電力から直流電力に変換される電力を大きくすることができる。また、契約電力に応じた電流を越えない範囲で第2電流を大きく設定した場合は、その分だけ変換部で直流電力から交流電力に変換される電力を大きくすることができる。このため、変換部における電力の変換効率が高まる。
本発明にあっては、時系列的に検出した電力負荷の消費電流に応じて消費電力の統計値を算出しておき、現在の時刻から所定の時刻までの間における第1又は第2蓄電装置の蓄電量を、契約電力及び上記統計値に基づいて算出し、算出結果を表示部に表示させる。
これにより、その時から所定の時刻までに第1又は第2蓄電装置に蓄電される容量の目安が表示される。
本発明にあっては、設定された時刻を所定の時刻とする。
これにより、その時から設定された時刻までに第1又は第2蓄電装置に蓄電される容量の目安が表示される。
本発明にあっては、変換部が第1蓄電装置に送給した電力の積算結果が、第1蓄電装置から変換部に送給された電力の積算結果より少ない場合、制御部が変換部に直流電力を交流電力に変換させないようにする。
これにより、第1蓄電装置に対する充電量が放電量より多くなるように制御される。
本発明にあっては、変換部によって交流電力を電力負荷に送給する旨の設定を受け付けた場合、制御部が変換部に直流電力を交流電力に変換させるべき状況になった時に変換を開始させる。
つまり、第1蓄電装置を放電させるか否かが、使用者によって予め設定される。
本発明にあっては、電力系統との接続が遮断器によって遮断された場合、制御部が変換部に直流電力を交流電力に変換させる。
これにより、電力負荷が電力系統から切り離された場合に、変換部から電力負荷に対してバックアップの交流電力が送給される。
本発明にあっては、第1蓄電装置(又は前記第2蓄電装置)への直流電力(又は交流電力)の送給を促進すべき第1時間帯と、現在の時刻から所定の時刻までの第2時間帯とが重なる場合、重なった時間帯に、制御部が変換部に(又は送給部に)第1蓄電装置(又は前記第2蓄電装置)への電力の送給を開始させ、第1時間帯以外の時間帯に、制御部が変換部に直流電力を交流電力に変換させる。
これにより、第1時間帯に第1蓄電装置(又は第2蓄電装置)への充電が優先され、第1時間帯以外の時間帯に充電が保留されて第1蓄電装置の放電電力が電力負荷に供給される。
本発明にあっては、第1蓄電装置(又は第2蓄電装置)について設定された接続時間帯を第2時間帯とする。
これにより、設定された接続時間帯が第1時間帯と重なる場合、駐車中の第1時間帯に第1蓄電装置(又は第2蓄電装置)への充電が優先され、第1時間帯以外で駐車中の時間帯に充電が保留されて第1蓄電装置の放電電力が電力負荷に供給される。
本発明にあっては、第1蓄電装置を変換部及び送給部に接続しておき、変換部による蓄電が完了した後に、送給部による蓄電を行う。
これにより、第1蓄電装置が、充電による劣化から保護され、しかも短時間のうちに満充電となる。
本発明によれば、契約電力に応じた電流よりも第1電流を十分小さく設定した場合は、変換部によって第1蓄電装置への蓄電が開始された際に、電力系統からの電力が契約電力を超えないようにすることができる。また、契約電力に応じた電流よりも第2電流を小さく設定した場合は、電力系統からの電力が契約電力を超える前に、変換部から電力負荷に交流電力が送給され始めるようにすることができる。
従って、V2H機能を有する急速充電装置と普通充電装置とを組み合わせて充電とV2Hとを調停することにより、電力系統からの電力が契約電力を越えないようにすることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る電力制御装置の接続例を示すブロック図である。 充放電器の接続例を示すブロック図である。 充電ケーブルで伝送されるCPLT信号の時間変化を示す波形図である。 本発明の実施の形態1に係る電力制御装置で充放電の開始を制御するCPUの処理手順を示すフローチャートである。 使用者による設定を受け付けるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電力制御装置の接続例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る電力制御装置で電力負荷の消費電流及び該消費電力の統計値を算出するCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電力制御装置で充放電を制御するCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電力制御装置で充放電を制御するCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る電力制御装置で出庫時の蓄電量を表示させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る電力制御装置でV2Hを実行させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る電力制御装置で深夜の充電を優先させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態6に係る電力制御装置で2段階の充電を実行させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力制御装置の接続例を示すブロック図である。図1はいわゆる単線図で示してある。図中1は電力制御装置であり、電力制御装置1には、電力系統6からの交流電力が、分電盤7に収容された主幹ブレーカ(遮断器)72及び漏電ブレーカ73を介して供給される。電力系統6からの交流電力は、主幹ブレーカ72及び分岐ブレーカ74,74を介して電力負荷84,84にも供給される。電力負荷84,84の数は2つに限定されない。
電力制御装置1は、供給された交流電力を直流電力に変換してEV(第1蓄電装置)51に送給するか又はEV51から送給された直流電力を交流電力に変換して電力負荷84,84に送給するV2H装置(変換部)2と、供給された交流電力をEV(第2蓄電装置)52,52夫々に送給する普通充電装置(送給部)4,4とを備える。電力負荷84,84、V2H装置2及び普通充電装置4,4は並列的に接続されているため、V2H装置2が直流電力から変換した交流電力は、普通充電装置4,4にも送給される。V2H装置2及び普通充電装置4,4の数は、夫々1つ及び2つに限定されない。各EVに代えて、PHVや固定型の蓄電装置が接続されていてもよい。
電力制御装置1は、また、V2H装置2及び普通充電装置4,4による電力の送給を制御する制御部10と、使用者による各種操作を受け付けるためのタッチパネル及び制御部10の処理結果を表示するLCDからなる操作表示部16とを備える。
V2H装置2は、交流電力及び直流電力を双方向に変換してEV51が有する蓄電池(図示せず)に対する充放電を行う充放電器30と、該充放電器30及び漏電ブレーカ73間に介装された漏電ブレーカ21及び解列リレー22と、端部に充電コネクタ230が配されており充放電器30及びEV51間を接続する充電ケーブル23とを備える。V2H装置2は、急速充電装置の機能を兼ね備えている。
以下では、特に断りのない限り電力系統6が停電しておらず、充放電器30が放電を行うときに系統連系運転を行うものとする。
解列リレー22は、充放電器30の制御回路31(図2参照)からの制御によって制御コイル22cの励磁が停止した場合、及び電力系統6が停電して励磁が停止した場合等にリレー接点22aがオフするようになっている。充電ケーブル23は、直流電力を伝送する給電線と、後述する各種の信号線とを内包している。充電コネクタ230は、EV51のインレット(図示せず)に装着される。EV51は、充放電器30からインレットを介して送給された直流電力で蓄電池を充電するか又は蓄電池が放電した直流電力を充放電器30に送給する。
普通充電装置4は、充電制御に要するコントロールパイロット信号(以下、CPLT信号という)を生成するCPLT回路40と、EV52への交流電力の送給をオン/オフするための充電リレー42と、該充電リレー42及び漏電ブレーカ73間に介装された漏電ブレーカ41と、端部に充電コネクタ430が配されており前記充電リレー42及びEV52間を接続する充電ケーブル43とを備える。
充電リレー42は、充電開始に際し、CPLT回路40からの制御によって制御コイル42cが励磁されることにより、リレー接点42aがオンするようになっている。充電ケーブル43は、交流電力を伝送する給電線と、CPLT回路40が生成したCPLT信号を伝送する信号線とを内包している。充電コネクタ430は、EV52のインレット(図示せず)に装着される。EV52は、普通充電装置4からインレットを介して送給された交流電力を整流器で整流し、充電器で充電電圧及び充電電流を制御しつつ蓄電池を充電する。
制御部10はCPU11を有しており、CPU11は、プログラム等の情報を記憶するROM12、一時的に発生した情報を記憶するRAM13、制御信号及び監視信号を含む各種信号の入出力を行う複数のI/Oポート14、及び時間を計時するタイマ15と互いにバス接続されている。
各I/Oポート14は、操作表示部16、充放電器30の制御回路31(図2参照)及びCPLT回路40,40に接続されている他、電力系統6から主幹ブレーカ72に流入する電流を検出する電流トランス(電流検出器)71の検出端子、及び主幹ブレーカ72の開閉状態を示す接点信号を出力する接点72aの両端に接続されている。
CPU11は、ROM12に予め格納されている制御プログラムに従い、I/Oポート(取込部)14を介して電流トランス71からの検出信号及び接点72aからの接点信号取り込みつつ、操作表示部16、充放電器2及びCPLT回路40,40の動作を制御する。CPU11は、また、電流トランス71からの検出信号によって逆潮流を検出した場合等に、充放電器30を制御して解列リレー22のリレー接点22aをオフさせることにより、充放電器30を電力系統6から確実に解列させる。
次に、充放電器30による基本的な充電制御の例について説明する。
図2は、充放電器30の接続例を示すブロック図である。充放電器30は、交流電力及び直流電力を双方向に変換するAC/DCコンバータ32と、直流電力を双方向に変換する絶縁型のDC/DCコンバータ33と、EV51と通信するためのCAN通信回路34と、これらの動作を制御する制御回路31と、12Vの直流電圧を生成する12V電源35とを備える。AC/DCコンバータ32及びDC/DCコンバータ33を、1つの双方向AC/DCコンバータで構成してもよい。
充電ケーブル23は、直流電力が伝送される給電線pと、直流のループ電流が伝送される信号線g,h,f,kと、接地電位間を接続する接地線FGと、CAN通信の信号が伝送される信号線cとを内包する。
AC/DCコンバータ32は、解列リレー22のリレー接点22aを介して供給された交流電力を直流電力に変換してDC/DCコンバータ33に送給するか、又はDC/DCコンバータ33から送給された直流電力を交流電力に変換してリレー接点22aに送給するかが、制御回路31からの制御によって切り替わる。
DC/DCコンバータ33は、AC/DCコンバータ32から送給された直流電力を電圧変換して給電線pに送給するか、又は給電線pを介して送給された直流電力を電圧変換してAC/DCコンバータ32に送給するかが、制御回路31からの制御によって切り替わる。
12V電源35は、リレー接点22aを介して印加された交流電圧から12Vの直流電圧を生成してリレー接点36の一端に印加する。12Vの直流電圧は、充放電器30全体の電源(図示せず)から供給されるようにしてもよい。
信号線fは、リレー接点36の他端に接続されている。信号線gは、制御回路31によってオン/オフが制御されるリレー接点37の一端に接続されている。リレー接点37の他端は、接地電位に接続されている。信号線hは、接地電位に接続されている。信号線kは、制御回路31に接続されている。信号線cは、CAN通信回路34に接続されている。
ここで、充電コネクタ230がEV51のインレットに装着された場合、EV51から信号線hに直流のループ電流が流れることにより、EV51側で充電ケーブル23の接続が認識される。その後、制御回路31が、使用者による充電開始の指示を受け付けた時にリレー接点36をオンさせる。これにより、信号線fにループ電流が流れて充電開始がEV51に認識され、CAN通信回路34及び信号線cを介して制御回路31及びEV51間で各種情報が授受される。具体的には、EV51から蓄電池の最大電圧、電池容量等の情報が送信され、制御回路31から充電器の最大電圧、最大電流等の情報が送信される。
EV51側で適合性が判定されて信号線kにループ電流が流された場合、これを検出した制御回路31がリレー接点37をオンさせる。これにより、信号線gにループ電流が流れて充電開始がEV51に認識され、実際の充電が開始される。充電中は、EV51からCAN信号によって充電電流(直流電流)の指令値が送信され、これを受信した制御回路31が、受信した指令値に応じた充電電流又はそれより小さな充電電流をDC/DCコンバータ33から給電線pに送給させる。EV51における電池容量が例えば80%となるまで充電された場合、EV51から充電停止要求が送信され、これを受信した制御回路31が充電を停止させて充電が完了する。
充放電器30によって放電制御を行う場合は、制御回路31がEV51との間でCAN通信によって必要な情報を交換しておき、AC/DCコンバータ32及びDC/DCコンバータ33における電力の送給方向を充電制御の場合と逆にすればよいため、詳細な説明を省略する。
以上のようにして充放電器30がEV51(の蓄電池;以下省略)を充電した電力(第1蓄電装置に送給した直流電力)及びEV51に放電させた電力(第1蓄電装置から送給された直流電力)は、充放電器30にて積算されており、積算結果が制御部10から取得可能となっている。
次に、CPLT信号による基本的な充電制御の例について説明する。
図3は、充電ケーブル43で伝送されるCPLT信号の時間変化を示す波形図である。図3の縦軸はCPLT信号の信号電圧を表し、横軸は時間を表す。充電ケーブル43がEV52のインレットに装着される前のCPLT信号の信号電圧はV1であるが、時刻T1で充電ケーブル43がEV52のインレットに装着された場合、CPLT信号の信号電圧はV1より低いV2に低下する。この信号電圧の低下がEV52で検出されることにより、充電ケーブル43の接続が認識される。
一方のCPLT回路40は、CPLT信号の信号電圧がV1からV2に低下した時にEV52への接続を検出し、時刻T2でCPLT信号をV2からV5(負の値)までの振幅を有する1kHzの矩形波信号に変化させる。ここでの矩形波のデューティは、充電ケーブル43を介して送給し得る充電電流(交流電流)の最大値に応じて設定される。
その後、時刻T3でEV52がCPLT信号のプラス側の信号電圧をV3に低下させることにより、EV52側の充電準備完了がCPLT回路40に通知され、これを検出したCPLT回路40が充電リレー42のリレー接点42aをオンさせることにより充電が開始される。充電中は、CPLT回路40がCPLT信号のデューティを小さくすることにより、EV52に送給可能な充電電流の低減が通知されるが、実際に充電電流を低減させるのはEV52側の制御による。
上述したV2H装置2及び普通充電装置4,4夫々による充電制御を個別に行った場合、例えば電力負荷84,84における消費電力が増大し、更にEV51,52,52に対する充電が重なったときに、電力系統6から供給される交流電力が契約電力を越えることが想定される。そこで本実施の形態1では、電流トランス71が検出する交流電流の大きさに応じてV2H装置2による充放電の開始を制御することにより、電力系統6から供給される交流電力のピークを抑制する。V2H装置2による放電は、予め放電許可が設定されていた場合にのみ開始させるが、予め放電許可の設定がデフォルトの設定として記憶されていてもよい。
上述の制御の他、本実施の形態1では、電流トランス71が検出する交流電流の大きさに応じて、EV51に送給する直流電力の大きさを低減すると共にEV52,52に通知する送給可能な交流電流の大きさを低減することにより、電力系統6から供給される交流電力のピークを効果的に抑制する制御も行う。更に、EV51に充電された積算電力が、EV51から放電された積算電力より大きくなるように、充電を優先する制御も行う。
以下では、上述した電力制御装置1の制御部10の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。以下に示す処理は、ROM12に予め格納されている制御プログラムに従って、CPU11により実行される(後述する他の実施の形態においても同様)。なお、主幹ブレーカ72、漏電ブレーカ73、分岐ブレーカ74,74、及び漏電ブレーカ21,41,41は、漏電が検出された場合及び過負荷が検出された場合等の異常時を除いて投入されている。解列リレー22のリレー接点22aは、充放電器30が充電又は放電を開始する直前にオンされ、充電及び放電を停止した後にオフされる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力制御装置1で充放電の開始を制御するCPU11の処理手順を示すフローチャートである。図4の処理は、例えば充電コネクタ230がEV51のインレットに装着されて、充電開始を指示する操作が行われた時に起動される。充電開始の指示なしに起動されるようにしてもよい。V2H装置2及び普通充電装置4,4について充電開始及び充電停止を指示する操作は、操作表示部16で適時受け付けられる(図示せず)。図4に示す処理中は、CPU11と制御回路31及びCPLT回路40,40夫々との間で適時通信が行われて必要な情報が授受される。普通充電装置4,4夫々によるEV52,52への充電は先に開始されていてもよいし、図4の処理中に開始されてもよい。
図4の処理が起動した場合、CPU11は、電流トランス71が検出した電流(以下、検出電流という)が、第1電流より少ないか否かを判定し(S10)、少ない場合(S10:YES)、充放電器30を充電モードに設定して(S11)充電を開始させる。充電モードは、AC/DCコンバータ32及びDC/DCコンバータ33によって電力が給電線p側に送給されるモードをいう。
第1電流の大きさは、充電が開始されることによって増大した検出電流が契約電力を越えないようにするため、小さくしておくことが好ましい。また、充電の開始直後は、充放電器30による充電電流を、EV51からの指令値より少なくしておくことが好ましい。
その後、CPU11は、充放電器30による充電が完了したか又は充電停止の指示が有るか否かを判定し(S12)、完了又は有りと判定した場合(S12:YES)、充放電器30を停止させるために、後述するステップS24に処理を移す。
充電が完了せず、且つ充電停止の指示も無い場合(S12:NO)、CPU11は、検出電流が、第1電流より大きく且つ後述する第2電流より少ない第3電流以上であるか否かを判定し(S13)、以下ではない場合(S13:NO)、処理をステップS12に戻す。この場合、充放電器30による充電電流をEV51からの指令値より少なくしてあったときは、充電電流を多少増加させるようにしてもよい。
検出電流が、第3電流以上である場合(S13:YES)、CPU11は、充放電器30による充電電流を低減させ(S14)、更にCPLT回路40によるCPLT信号のパルス幅を低減させる(S15)。これらの低減により、電力系統6から供給される交流電力が減少することとなり、契約電力を超過することが防止される。
次いで、CPU11は、検出電流が、第1及び第3電流より多い第2電流以上であるか否かを判定し(S16)、以上ではない場合に(S16:NO)処理をステップS12に戻す一方、検出電流が第2電流以上である場合に(S16:YES)先ず充放電器30の動作を停止させる(S17)。つまり、ステップS12からS16までの処理ループ内で、充放電器30が充電モードとなっている。
その後、CPU11は、放電許可が設定されているか否かを判定し(S18)、設定されていない場合に(S18:NO)充放電器30の動作を停止させた状態で処理をステップS10に戻す一方、放電許可が設定されている場合に(S18:YES)充放電器30を放電モードに設定して(S19)、処理をステップS10に戻す。放電モードは、AC/DCコンバータ32及びDC/DCコンバータ33によって電力がリレー接点22a側に送給されるモードをいう。このモードでは、電力負荷84,84及び普通充電装置4,4で消費される電力の一部が、EV51から供給され、他の一部が電力系統6から供給される。
さて、上述の放電許可の設定は、予めデフォルトの設定として記憶されていない場合であっても、使用者によって操作表示部16から設定される。ここで図4の説明を一旦離れて、各種設定の受け付けについて説明する。
図5は、使用者による設定を受け付けるCPU11の処理手順を示すフローチャートである。図5の処理は、使用者による設定を待ち受ける場面で適時起動される。放電許可以外の設定は、後述する他の実施の形態で用いられる。図5の処理では、EV51,52,52の何れについての設定であるかが区別されてRAM13に記憶される。
図5の処理が起動した場合、CPU11は、各種設定を受け付けるための設定画面を操作表示部16に表示させ(S30)、使用者による設定操作が有ったか否かを判定し(S31)、設定操作が無かった場合(S31:NO)、設定操作が有るまで待機する。設定操作が有った場合(S31:YES)、CPU11は、その設定操作が放電許可を設定するものであるか否かを判定し(S32:第2受付手段)、放電許可を設定するものである場合(S32:YES)、放電許可の旨をRAM13に記憶して(S33)図5の処理を終了する。
その設定操作が放電許可を設定するものではない場合(S32:NO)、CPU11は、それが出庫時刻を設定するものであるか否かを判定し(S34:第1受付手段)、出庫時刻を設定するものである場合(S34:YES)、設定された出庫時刻をRAM13に記憶して(S35)図5の処理を終了する。
その設定操作が出庫時刻を設定するものでもない場合(S34:NO)、CPU11は、それが駐車時間帯(接続する時間帯)を設定するものであるか否かを判定する(S36:第3受付手段)。駐車時間帯を設定するものでもない場合(S36:NO)、CPU11は、図5の処理を終了する一方、駐車時間帯を設定するものである場合(S36:YES)、設定された駐車時間帯をRAM13に記憶する(S37)。
その後、CPU11は、設定された駐車時間帯と、深夜時間帯(第1時間帯)との重なりが有るか否かを判定し(S38)、重なりが無い場合に(S38:NO)図5の処理を終了する一方、重なりが有る場合に(S38:YES)充電保留の旨をRAM13に記憶して(S39)図5の処理を終了する。
なお、入庫時刻(例えば現在時刻)から、設定された出庫時刻までを駐車時間帯とする場合は、ステップS35の実行後に、ステップS37に処理を移せばよい。また、ステップS38で駐車時間帯との重なりが判定される時間帯は、深夜時間帯に限定されず、例えば電力負荷84,84における消費電力、EV51,52,52の充電に伴う消費電力等の種々の要因によって別途決定されるような充電を保留すべき時間帯を除く時間帯(即ち充電を促進すべき時間帯)であってもよい。
図4に戻って、ステップS10で、検出電流が第1電流より少なくない場合(S10:NO)、CPU11は、充放電器30からEV51に対する充放電の積算電力を取得し(S20:積算結果を取得する手段)、充電電力が放電電力より大きいか否かを判定する(S21)。充電電力が放電電力より大きくない場合(S21:NO)、このステップでは充放電器30が放電モードである可能性があるため、CPU11は充放電器30を停止させる(S22)。
ステップS22の処理を終えた場合、又はステップS21で充電電力が放電電力より大きい場合(S21:YES)、CPU11は、充電停止の指示が有るか否かを判定し(S23)、無いと判定した場合に(S23:NO)処理をステップS10に戻す一方、有ると判定した場合に(S23:YES)充放電器30を停止させて(S24)、図4の処理を終了する。つまり、ステップS10及びステップS20からS23までの処理ループ内では、充放電器30が放電モードとなっているか又は停止しているかの何れかである。
以上のように本実施の形態1によれば、電力系統6から電流が供給される電力負荷84,84に並列的に接続されたV2H装置2が、電力系統6からの交流電力を直流電力に変換してEV51に送給するか或いはEV51からの直流電力を交流電力に変換して電力負荷84,84に送給するか、制御部10の制御で何れかに切り替わるようにしてあり、その一方で電力負荷84,84に並列的に接続された普通充電装置4,4が、交流電力をEV52,52に送給する。
制御部10は、電流トランス71で検出された電力系統6からの電流が第1電流より少ない場合、V2H装置2の充放電器30に交流電力を直流電力に変換させる制御を開始し、電力系統6からの電流が第1電流より多い第2電流以上の場合、充放電器30に直流電力を交流電力に変換させる制御を開始する。
これにより、契約電力に応じた電流よりも第1電流を十分小さく設定した場合は、V2H装置2からEV51に直流電力が送給され始める際に、電力系統6からの電力が契約電力を超えることがない。また、第2電流が契約電力に応じた電流を越えないように設定した場合は、電力系統6からの電力が契約電力を超える前に、V2H装置2から電力負荷84,84に交流電力が送給され始める。
従って、V2H機能を有する急速充電装置と普通充電装置4とを組み合わせて充電とV2Hとを調停することにより、電力系統6からの電力が契約電力を越えないようにすることが可能となる。
また、本実施の形態1によれば、電力系統6からの電流が、第1電流より多く且つ第2電流より少ない第3電流以上の場合、V2H装置2の充放電器30によってEV51に送給する直流電流の大きさと、普通充電装置4,4夫々によってEV52,52に通知する送給可能な交流電流の大きさとを低減する。
これにより、電力系統6からの電流が所定の第3電流以上となった場合にEV51及びEV52,52に送給される電流が低減されるため、電力系統6からの電力が契約電力を超えないように抑制することが可能となる。
更に、本実施の形態1によれば、V2H装置2の充放電器30がEV51に送給した電力の積算結果が、EV51から充放電器30に送給された電力の積算結果より少ない場合、制御部10が充放電器30に直流電力を交流電力に変換させないようにする。
従って、EV51に対する充電量が放電量より多くなるように制御することが可能となる。
更にまた、本実施の形態1によれば、V2H装置2によって交流電力を電力負荷84,84に送給する旨(放電許可)の設定を受け付けた場合、制御部10が充放電器30に直流電力を交流電力に変換させる状況になった時に変換を開始させる。
従って、EV51を放電させるか否かを、使用者が予め設定することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態1が、電流トランス71による検出電流の大きさに応じて、充放電器30による充放電の開始が制御される形態であるのに対し、実施の形態2は、電力負荷84,84における消費電流の大きさに応じて、充放電器30による充放電の有無が制御される形態である。
図6は、本発明の実施の形態2に係る電力制御装置1の接続例を示すブロック図である。このブロック図では、実施の形態1における図1のブロック図に対して、漏電ブレーカ21及び解列リレー22間の電流を検出する第2電流トランス(第2の電流検出器)24と、漏電ブレーカ41,41及び充電リレー42,42間の電流を夫々検出する第3,第4電流トランス(第3の電流検出器)44a,44bとが追加されている。
追加された各電流トランスの検出端子の夫々は、制御部10のI/Oポート14に接続されている。以下では、実施の形態1の図1における電流トランス71を第1電流トランス71と読み替える。第2電流トランス24は、充放電器30に内蔵されていてもよい。
実施の形態1では、充放電器30における充電モード及び放電モードを切り替える際の基準となる検出電流に、V2H装置2及び普通充電装置4,4が消費する電流が含まれているため、閾値となる第1電流より第2電流を十分大きくしておく必要があった。これに対し本実施の形態2では、電力負荷84,84における消費電流の大きさに応じて充放電器30における充電モード及び放電モードを切り替えるため、閾値となる第1電流及び第2電流の差分が比較的自由に選択される。
そこで、先ず上記の消費電流の算出について、フローチャートを用いて説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る電力制御装置1で電力負荷84,84の消費電流及び該消費電力の統計値を算出するCPU11の処理手順を示すフローチャートである。消費電力の統計値は、後述する他の実施の形態で用いられる。図7の処理は、定周期(例えば1秒周期)で起動される。
図7の処理が起動した場合、CPU11は、第1電流トランス71の検出電流I1を取得し(S40)、第2電流トランス24の検出電流I2を取得し(S41)、第3電流トランス44aの検出電流I3を取得し(S42)、第4電流トランス44bの検出電流I4を取得する(S43)。次いで、CPU11は、式(1)により電力負荷84,84の消費電流Idを算出する(S44:算出手段)。
Id=I1−I2−I3−I4・・・・・・・・・・・・(1)
その後、CPU11は、消費電流Idに電力系統6からの交流電圧(100V又は200V)を乗じて得た消費電力の統計値を算出して(S45:統計手段)RAM13に記憶し、図7の処理を終了する。電力系統6からの交流電圧は、実際の電圧を検出するようにしてもよい。消費電力の統計値は、例えば時間帯毎に消費電力の平均値、ピーク値の平均値、最大値等を算出する。
次に、図7に処理で算出された消費電流の大きさに応じて実行される充放電の制御について、フローチャートを用いて説明する。
図8及び9は、本発明の実施の形態2に係る電力制御装置1で充放電を制御するCPU11の処理手順を示すフローチャートである。
図8の処理は、例えば充電コネクタ230がEV51のインレットに装着された後、充電開始を指示する操作が行われた時に起動される。
図8の処理が起動した場合、CPU11は、電力負荷84,84の消費電流(以下、単に消費電流という)が、所定の第1電流より少ないか否かを判定し(S50)、少なくない場合に(S50:NO)後述するステップS56に処理を移す一方、少ない場合に(S50:YES)充放電器30を充電モードに設定する(S51)。その後、CPU11は、消費電流が第1電流以上であるか否かを判定し(S52)、第1電流以上である場合(S52:YES)、充放電器30による充電電流を低減させて(S53)、ステップS52に処理を移す。これにより、消費電流の増加に応じて充電電流が低減される。なお、ステップS53では、充放電器30を停止させて、後述するステップS56に処理を移すようにしてもよい。
ステップS52で、消費電流が第1電流以上ではない場合(S52:NO)、CPU11は、充放電器30による充電が完了したか又は充電停止の指示が有るか否かを判定する(S54)。CPU11は、完了又は有りと判定した場合に(S54:YES)充放電器30を停止させて(S55)図8の処理を終了する一方、充電が完了せず且つ充電停止の指示も無い場合に(S54:NO)処理をステップS52に戻す。つまり、ステップS52からS54までの処理ループ内で、充放電器30が充電モードとなっている。
ステップS50(:NO)から図9に処理を移して、CPU11は、消費電流が第1電流より多い第2電流以上であるか否かを判定し(S56)、以上ではない場合(S56:NO)、充電停止の指示が有るか否かを判定する(S57)。CPU11は、充電停止の指示が指示が有る場合に(S57:YES)図9の処理を終了する一方、充電停止の指示が無い場合に(S57:NO)処理をステップS50に戻す。
ステップS56で、消費電流が第2電流以上である場合(S56:YES)、CPU11は、放電許可が設定されているか否かを判定し(S58)、設定されていない場合(S58:NO)、放電の前処理を実行することなくステップS57に処理を移す。
これに対し、放電許可が設定されている場合(S58:YES)、CPU11は、充放電器30からEV51に対する充放電の積算電力を取得し(S59)、充電電力が放電電力より大きいか否かを判定する(S60)。CPU11は、充電電力が放電電力より大きくない場合に(S60:NO)放電の前処理を実行することなくステップS57に処理を移す一方、充電電力が放電電力より大きい場合に(S60:YES)充放電器30を放電モードに設定する(S61)。つまり、ステップS50及びステップS56からS60までの処理ループ内で、充放電器30が停止している。
その後、CPU11は、消費電流が第2電流より少ないか否かを判定し(S62)、第2電流より少ない場合(S62:YES)、充放電器30を停止させて(S63)、図8のステップS50に処理を戻す。なお、ステップS62で、消費電流が第2電流より少ない場合(S62:YES)に、充放電器30による放電電流を低減させて、ステップS62に処理を移すようにしてもよい。これにより、消費電流の減少に応じて放電電流が低減される。
ステップS62で、消費電流が第2電流より少なくない場合(S62:NO)、CPU11は、充放電器30からEV51に対する充放電の積算電力を取得し(S64)、充電電力が放電電力より大きいか否かを判定する(S65)。CPU11は、充電電力が放電電力より大きくない場合に(S65:NO)ステップS63に処理を移して放電を停止させる一方、充電電力が放電電力より大きい場合に(S65:YES)処理をステップS62に戻す。つまり、ステップS62、S64及びS65の処理ループ内で、充放電器30が放電モードとなっている。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上のように本実施の形態2によれば、制御部10は、電力系統6から供給される交流の電流から、V2H装置2及び普通充電装置4,4に供給される交流の電流を減じることによって電力負荷84,84での消費電流を算出し、算出した消費電流が第1電流より少ない間、V2H装置2の充放電器30に交流電力を直流電力に変換させ、算出した消費電流が第1電流より多い第2電流以上である間、充放電器30に直流電力を交流電力に変換させる。
従って、契約電力に応じた電流よりも第1電流を十分小さく設定した場合は、その分だけV2H装置2で交流電力から直流電力に変換される電力を大きくすることができる。また、契約電力に応じた電流を越えない範囲で第2電流を大きく設定した場合は、その分だけV2H装置2で直流電力から交流電力に変換される電力を大きくすることができる。このため、電力の変換効率が高い領域でV2H装置2に電力を変換させることが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1に対して、各EVの出庫時刻における蓄電量の推定結果を操作表示部16に表示させる機能を追加した形態である。
以下では、本実施の形態3における電力制御装置1の制御部10の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図10は、本発明の実施の形態3に係る電力制御装置1で出庫時の蓄電量を表示させるCPU11の処理手順を示すフローチャートである。
図10の処理は、例えばV2H装置2又は普通充電装置4,4夫々について、充電コネクタ230又は430,430がEV51又はEV52,52のインレットに夫々装着され、且つ出庫時刻の設定(図5参照)があった時に起動される。この時点では充電準備が完了している。
図10の処理が起動した場合、CPU11は、出庫時刻の設定がV2H装置2に対する設定であるか否かを判定し(S70)、V2H装置2に対する設定である場合(S70:YES)、充放電器30にEV51の蓄電池のSOCを取得させる(S71)。
次いで、CPU11は、RAM13に記憶されたEV51の出庫時刻を読み出し(S72)、同じくRAM13に記憶されている消費電力の統計値に基づいて、出庫時のSOCを推定し(S73:蓄電量を算出する手段)、推定結果のSOCを操作表示部16に表示させて(S74)図10の処理を終了する。出庫時のSOCは、例えば契約電力から上記統計値を減じた電力に基づいて算出される。
ステップS70で、出庫時刻の設定がV2H装置2に対する設定ではない場合(S70:NO)、CPU11は、出庫時刻の設定が普通充電装置4,4に対する設定であるか否かを判定し(S75)、普通充電装置4,4に対する設定でもない場合(S75:NO)、処理をステップS70に戻す。
出庫時刻の設定が普通充電装置4,4に対する設定である場合(S75:YES)、CPU11は、RAM13に記憶されたEV51の出庫時刻を読み出し(S76)、同じくRAM13に記憶されている消費電力の統計値に基づいて、出庫時までの充電電力を推定し(S77:蓄電量を算出する手段)、推定結果の充電電力を操作表示部16に表示させて(S78)図10の処理を終了する。出庫時の充電電力は、例えば契約電力から上記統計値を減じた電力に基づいて算出される。
なお、本実施の形態3にあっては、出庫時刻におけるSOC又は充電電力を推定して表示させたが、例えば、充電コネクタ230又は430,430がEV51又はEV52,52のインレットに夫々装着された時に、直近の(当日又は翌日の)所定の時刻におけるSOC又は充電電力を推定して表示させてもよい。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上のように本実施の形態3によれば、1秒毎に検出した電力負荷84,84の消費電流Idに応じて消費電力の統計値を算出しておき、当日又は翌日の所定の時刻におけるEV51のSOC又はEV52,52の充電電力(蓄電量)を、契約電力から上記統計値を減じた電力に基づいて算出し、算出結果を操作表示部16に表示させる。
従って、その時から所定の時刻までにEV51又はEV52,52に蓄電される容量の目安を表示させることが可能となる。
また、本実施の形態3によれば、例えば出庫時刻として設定された時刻を所定の時刻とする。
従って、その時から設定された時刻までにEV51又はEV52,52に蓄電される容量の目安を表示させることが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態1に対して、主幹ブレーカ72の開放時にEV51から放電させて電力負荷84,84をバックアップする機能を追加した形態である。この機能により、結果的に普通充電装置4,4もバックアップされる。
以下では、本実施の形態4における電力制御装置1の制御部10の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図11は、本発明の実施の形態4に係る電力制御装置1でV2Hを実行させるCPU11の処理手順を示すフローチャートである。
図11の処理は、電力制御装置1の稼働中に適時起動される。V2Hの実行中にEV51の蓄電池が放電終止の状態となった場合、その旨が充放電器30に通知されるものとする。
なお、制御部10、充放電器30及びCPLT回路40,40に電源電圧を供給する電源回路(図示せず)には、主幹ブレーカ72とは別のブレーカを介して電力系統6から交流電力が供給される。この電源回路を蓄電池を用いた電源装置でバックアップした場合は、電力系統6が停電した場合であっても、CPU11が図11の処理を実行することができる。停電時は、充放電器30がいわゆる自立運転を行う。
図11の処理が起動した場合、CPU11は、主幹ブレーカ72の開閉状態を示す接点信号を取り込み(S80)、取り込んだ接点信号に基づいて主幹ブレーカ72が開放しているか否かを判定する(S81)。主幹ブレーカ72が開放していない場合(S81:NO)、CPU11は、処理をステップS80に戻す。
主幹ブレーカ72が開放している場合(S81:YES)、CPU11は、充電コネクタ230がEV51のインレットに装着されているか否か、即ちV2H装置2にEV51が接続されているか否かを判定し(S82)、接続されていない場合に(S82:NO)図11の処理を終了する一方、接続されている場合に(S82:YES)充放電器30を強制的に放電モードに設定して(S83)V2Hを実行させる。
その後、CPU11は、主幹ブレーカ72の開閉状態を示す接点信号を取り込み(S84)、取り込んだ接点信号に基づいて主幹ブレーカ72が依然として開放しているか否かを判定する(S85)。主幹ブレーカ72が開放していない場合(S85:NO)、CPU11は、V2Hを停止させるために、後述するステップS87に処理を移す。
主幹ブレーカ72が依然として開放している場合(S85:YES)、CPU11は、充放電器30に放電終止の通知が有るか否かを判定し(S86)、通知が有る場合に(S86:YES)充放電器30を停止させて(S87)図11の処理を終了する一方、通知が無い場合に(S86:NO)ステップS84に処理を戻す。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上のように本実施の形態4によれば、電力系統6との接続が主幹ブレーカ72によって遮断された場合、制御部10がV2H装置2の充放電器30に直流電力を交流電力に変換させる。
従って、電力負荷84,84が電力系統6から切り離された場合に、V2H装置2から電力負荷84,84に対してバックアップの交流電力を送給することが可能となる。
(実施の形態5)
実施の形態5は、実施の形態1に対して、駐車時間帯を考慮して充放電を制御する機能を追加した形態である。具体的には、使用者が設定した駐車時間帯が、所定の深夜時間帯と重なる場合、各EVに対する充電を電力需要が少ない深夜時間帯(例えば0時〜6時)に実行させ、電力需要が多い昼間の時間帯(例えば夏期は11時〜16時、冬期は18時〜21時)にはEV51に放電させて電力負荷84,84に交流電力を供給させる。
図12は、本発明の実施の形態5に係る電力制御装置1で深夜の充電を優先させるCPU11の処理手順を示すフローチャートである。
図12の処理は、一定周期(例えば1分周期)で起動される。充電保留の旨は、駐車時間帯の設定に応じてRAM13に記憶されている(図5参照)。
図12の処理が起動した場合、CPU11は、タイマ15から現在時刻を取得し(S90)、取得した現在時刻と、前回の処理でRAM13に記憶した現在時刻とを比較し(S91)、取得した現在時刻をRAM13に上書きして記憶する(S92)。次いで、CPU11は、ステップS91での比較結果より、時間帯の切り替わりが有ったか否かを判定し(S93)、切り替わりが無かった場合(S93:NO)、図12の処理を終了する。
時間帯の切り替わりが有った場合(S93:YES)、CPU11は、切り替わった時間帯が深夜時間帯に属する時間帯であるか否かを判定し(S94)、深夜時間帯である場合(S94:YES)、充電保留の旨がRAM13に記憶されているEVがあるか否かを判定する(S95)。なお、実施の形態1における図5のステップS38で、充電を促進すべき時間帯との重なりを判定した場合は、図12のステップS94においても、切り替わった時間帯が充電を促進すべき時間帯に属する時間帯であるか否かを判定すればよい。
CPU11は、充電保留のEVが無い場合に(S95:NO)図12の処理を終了する一方、充電保留のEVが有る場合に(S95:YES)、そのEVに応じた充電(充放電器30による充電、又は普通充電装置4,4による充電)を開始させて(S96)図12の処理を終了する。この場合、充電保留の旨はRAM13から消去する(図示せず)。
ステップS94で、深夜時間帯ではない場合(S94:NO)、CPU11は、充電コネクタ230がEV51のインレットに装着されているか否か、即ちV2H装置2にEV51が接続されているか否かを判定し(S97)、接続されていない場合に(S97:NO)図12の処理を終了する一方、接続されている場合に(S97:YES)充放電器30を強制的に放電モードに設定して(S98)図12の処理を終了する。
なお、本実施の形態5にあっては、実施の形態1における図5の処理で出庫時刻又は駐車時間帯が設定された時の判定結果によって充電保留の旨がRAM13に記憶されることを前提にしたが、これに限定されるものではない。例えば、充電コネクタ230又は430,430がEV51又はEV52,52のインレットに夫々装着された時に、その時から直近の(当日又は翌日の)所定の時刻までの時間帯(第2時間帯)と、充電を促進すべき時間帯(第1時間帯)との重なりを判定して充電保留の旨をRAM13に記憶するようにしてもよい。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上のように本実施の形態5によれば、例えば深夜時間帯のような充電を促進すべき第1時間帯と、現在の時刻から所定の時刻までの第2時間帯とが重なる場合、重なった時間帯に、制御部10がV2H装置2の充放電器30に(又は普通充電装置4,4に)EV51(又はEV52,52)への電力の送給を開始させ、第1時間帯以外の時間帯に、制御部10が充放電器30に直流電力を交流電力に変換させる。
従って、第1時間帯にEV51(又はEV52,52)への充電を優先し、第1時間帯以外の時間帯に充電を保留してEV51の放電電力が電力負荷84,84に供給されるようにすることが可能となる。
また、本実施の形態5によれば、EV51(又はEV52,52)について設定された駐車時間帯を第2時間帯とする。
従って、設定された駐車時間帯が第1時間帯と重なる場合、駐車中の第1時間帯にEV51(又はEV52,52)への充電を優先し、第1時間帯以外で駐車中の時間帯に充電を保留してEV51の放電電力が電力負荷84,84に供給されるようにすることが可能となる。
(実施の形態6)
実施の形態6は、実施の形態1に対して、V2H装置2によるEV51の充電完了後に普通充電装置4によるEV51の充電を実行させる機能を追加した形態である。
以下では、本実施の形態6における電力制御装置1の制御部10の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図13は、本発明の実施の形態6に係る電力制御装置1で2段階の充電を実行させるCPU11の処理手順を示すフローチャートである。
図13の処理は、V2H装置2の充電コネクタ230がEV51のインレットに装着され、且つ普通充電装置4の充電コネクタ430がEV51の第2のインレット(図示せず)に装着された後、充電開始を指示する操作が行われた時に起動される。EV51は、第2のインレットを介して送給される交流電力によって普通充電が可能となっている。
図13の処理が起動された場合、CPU11は、充放電器30に急速充電を開始させる(S100)。その後、CPU11は、充放電器30による充電が完了したか否かを判定し(S101)、完了していない場合(S101:NO)、完了するまで待機する。充電が完了した場合(S101:YES)、CPU11は、CPLT回路40にリレー接点42aをオンさせて普通充電を開始させ(S102)、図13の処理を終了する。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上のように本実施の形態6によれば、EV51をV2H装置2及び普通充電装置4に接続しておき、V2H装置2による充電(蓄電)が完了した後に、普通充電装置4による充電を行う。
これにより、EV51を充電による劣化から保護すると共に、短時間のうちに満充電にすることが可能となる。
なお、上述の実施の形態1から6の他、EV51,52,53に対する充電の実施態様には、様々なバリエーションがあり得る。例えばEV51,52,53のうちの2つ以上に対する充電が重なる場合、予め各EVについて設定された充電の優先度に基づいて、最も優先度が高いEVに対する充電を優先することとし、優先度が低いEVに対する充電を中断するようにしてもよい。充電が中断されたEVは、それより優先度が高いEVに対する充電が終了したときに、充電の再開の可否が判定されるようにすればよい。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態で記載されている技術的特徴は、お互いに組み合わせることが可能である。
1 電力制御装置
10 制御部
11 CPU
16 操作表示部
2 V2H装置
23 充電ケーブル
230 充電コネクタ
30 充放電器
4 普通充電装置
40 CPLT回路
43 充電ケーブル
430 充電コネクタ
51、52 EV
6 電力系統
71 電流トランス
72 主幹ブレーカ
84 電力負荷

Claims (11)

  1. 電力系統からの電流が電流検出器で検出されて供給される電力負荷に並列的に接続されており、交流電力を直流電力に変換して第1蓄電装置に送給するか又は該第1蓄電装置から送給された直流電力を交流電力に変換して前記電力負荷に送給する変換部と、該変換部による電力の送給を制御する制御部と、前記電力負荷に並列的に接続されており、整流器を有する1又は複数の第2蓄電装置に交流電力を送給する送給部とを備える電力制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記電流検出器で検出された電流が第1電流より少ない場合、前記変換部によって前記第1蓄電装置に直流電力を送給する制御を開始し、
    前記電流検出器で検出された電流が前記第1電流より多い第2電流以上の場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給する制御を開始するようにしてあること
    を特徴とする電力制御装置。
  2. 前記変換部は、前記第1蓄電装置に送給する直流電流の大きさを前記制御部の制御によって変更可能にしてあり、
    前記送給部は、送給可能な交流電流の大きさを前記制御部の制御によって前記第2蓄電装置に通知するようにしてあり、
    前記制御部は、前記電流検出器で検出された電流が前記第2電流より少ない第3電流以上の場合、前記変換部によって前記第1蓄電装置に送給する直流電流の大きさ、及び/又は前記送給部によって前記第2蓄電装置に通知する交流電流の大きさを低減するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
  3. 電力系統からの電流が電流検出器で検出されて供給される電力負荷に並列的に接続されており、交流電力を直流電力に変換して第1蓄電装置に送給するか又は該第1蓄電装置から送給された直流電力を交流電力に変換して前記電力負荷に送給する変換部と、該変換部による電力の送給を制御する制御部と、前記電力負荷に並列的に接続されており、整流器を有する1又は複数の第2蓄電装置に交流電力を送給する送給部とを備える電力制御装置であって、
    前記変換部に供給される交流電流を検出する第2の電流検出器と、
    前記送給部に供給される交流電流を検出する第3の電流検出器とを備え、
    前記制御部は、
    前記電流検出器で検出された電流から、前記第2及び第3の電流検出器が検出した電流を減じて前記電力負荷の消費電流を算出する算出手段を有し、
    該算出手段が算出した消費電流が第1電流より少ない場合、前記変換部によって前記第1蓄電装置に直流電力を送給し、前記算出手段が算出した消費電流が前記第1電流より多い第2電流以上の場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給するようにしてあること
    を特徴とする電力制御装置。
  4. 前記制御部は、
    前記算出手段で前記消費電流を時系列的に算出するようにしてあり、
    前記算出手段が算出した消費電流に応じた消費電力の統計値を算出する統計手段と、
    現在の時刻から所定の時刻までの間における前記第1又は第2蓄電装置の蓄電量を、前記統計手段が算出した統計値に基づいて算出する手段とを有し、
    該手段が算出した蓄電量を表示部に表示させるようにしてあること
    を特徴とする請求項3に記載の電力制御装置。
  5. 時刻の設定を受け付ける第1受付手段を備え、
    設定された時刻を前記所定の時刻としてあること
    を特徴とする請求項4に記載の電力制御装置。
  6. 前記変換部は、前記第1蓄電装置に送給した直流電力及び前記第1蓄電装置から送給された直流電力を積算するようにしてあり、
    前記制御部は、
    前記変換部による積算結果を取得する手段を有し、
    該手段が取得した積算結果により、前記第1蓄電装置に送給された積算電力が、前記第1蓄電装置から送給された積算電力より少ない場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給する制御を禁止するようにしてあること
    を特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電力制御装置。
  7. 前記変換部によって交流電力を前記電力負荷に送給するか否かの設定を受け付ける第2受付手段を備え、
    前記制御部は、前記第2受付手段が送給する設定を受け付けた場合、前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給するようにしてあること
    を特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の電力制御装置。
  8. 前記電力系統からの電流を遮断する遮断器の開閉状態を示す接点信号を取り込む取込部を備え、
    前記制御部は、前記取込部が取り込んだ接点信号が開状態を示す場合、前記変換部によって交流電力を前記電力負荷に送給するようにしてあること
    を特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の電力制御装置。
  9. 前記制御部は、前記第1蓄電装置(又は前記第2蓄電装置)への直流電力(又は交流電力)の送給を促進すべき第1時間帯と、現在の時刻から所定の時刻までの第2時間帯とが重なる場合、重なった時間帯に前記変換部(又は前記送給部)によって前記第1蓄電装置(又は前記第2蓄電装置)に直流電力(又は交流電力)を送給し、前記第1時間帯以外の時間帯に前記変換部によって前記電力負荷に交流電力を送給するようにしてあること
    を特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の電力制御装置。
  10. 前記第1蓄電装置(又は第2蓄電装置)を接続する時間帯の設定を受け付ける第3受付手段を備え、
    設定された時間帯を前記第2時間帯としてあること
    を特徴とする請求項9に記載の電力制御装置。
  11. 前記第1蓄電装置は、整流器を有し、一の送給部に接続されており、
    前記変換部は、前記第1蓄電装置の蓄電が完了した場合、前記第1蓄電装置への直流電力の送給を停止するようにしてあり、
    前記制御部は、前記変換部による直流電力の送給が停止した場合、前記送給部によって前記第1蓄電装置に交流電力を送給するようにしてあること
    を特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の電力制御装置。
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