JP2017192216A - 電力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡素な構成でありながら様々な機能に関する操作が可能な電力制御装置を実現する。【解決手段】充放電装置1は、スタートボタン(11a)が押下された場合、分電盤内の遮断器が投入されているかまたは開放されているかの判定結果と、スタートボタン(11a)が規定時間継続して押下されたか否かの判定結果とに基づく運転モードで運転する。【選択図】図1

Description

本発明は、電気自動車等の充電または放電を行う電力制御装置に関する。
近年、排気ガスによる環境負荷が大きい内燃機関を用いた自動車に代わって、電力により駆動する電気自動車が普及し始めている。電気自動車には、走行時に用いられる電力を蓄えるための大容量の蓄電池(バッテリ)が搭載されている。そこで従来、電気自動車の新たな活用方法として、電気自動車の蓄電池内の電力を停電時に家庭内の各負荷(機器)に供給すること、および、電力需要の高い時間帯に商用電力系統の電力を補助する形で電気自動車から家庭内の各負荷に電力を供給することが、提案されている。
電気自動車の充電、および、電気自動車から家庭内への電力供給(放電)には、多くの場合、充電および放電の両機能を兼ね備えた、いわゆる充放電装置が用いられる。特許文献1には、従来の充放電装置の一例が開示されている。
また、従来の充放電装置の例として、特定の機能を選択的に充放電装置に実行させるための専用の操作ボタンが設けられている充放電装置が知られている。
特開2013−27204号公報(2013年2月4日公開)
従来の充放電装置には、様々な機能の実行をユーザから受け付けることができるようにするために、専用の操作ボタンなどの追加の部品を必要とするので、装置の構成が複雑化するという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。そしてその目的は、より簡素な構成でありながら様々な機能に関する操作が可能な電力制御装置に関する。
本発明の態様1に係る電力制御装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、上記電力制御装置の運転を開始するための開始操作部と、上記開始操作部に対する操作を検出する検出部と、上記開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かを判定する押下判定部と、上記開始操作部が押下されたことが検出された場合、上記開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かの判定結果に基づく運転モードで上記電力制御装置を運転させる運転開始部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、開始操作部が押下されたことが検出された場合、開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かの判定結果に基づく運転モードで電力制御装置が運転される。したがってユーザは、開始操作部に対する押下の継続時間を変えることによって、電力制御装置の運転モードを適宜選択することができる。これにより電力制御装置は、運転モードを選択するための専用のボタンを別途必要としない。そのため、運転モードの選択機能を有する電力制御装置を、より簡素な構成で実現することができる。
本発明の態様2に係る電力制御装置は、上記態様1において、上記電力制御装置に接続されている分電盤内の遮断器が投入されているかまたは開放されているかを判定する遮断器判定部をさらに備えており、上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出された場合、上記遮断器が投入されているかまたは開放されているかの判定結果と、上記開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かの判定結果とに基づく運転モードで上記電力制御装置を運転させることを特徴としている。
上記の構成によれば、開始操作部が押下されたことが検出された場合、遮断器が投入されているかまたは開放されているかの判定結果と、開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かの判定結果とに基づく運転モードで電力制御装置が運転される。したがって、遮断器の状態に合致しない不適切な運転モードで運転が開始されることを防止することができる。
本発明の態様3に係る電力制御装置は、上記態様2において、上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出され、上記遮断器が投入されていると判定され、かつ、上記開始操作部が上記規定時間継続して押下されたと判定された場合、上記蓄電池の充電を行うための一連の処理手順を直ちに開始するための充電運転で上記電力制御装置を運転させることを特徴としている。
上記の構成によれば、停止操作部を長押しすることによって、電力制御装置に直ちに充電運転を開始させることできる。
本発明の態様4に係る電力制御装置は、上記態様2または3において、上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出され、上記遮断器が投入されていると判定され、かつ、上記開始操作部が上記規定時間継続して押下されなかったと判定された場合、上記蓄電池の充電または放電を行うための一連の処理手順を開始させる開始条件が成立すると上記一連の処理手順を開始するための予約運転で上記電力制御装置を運転させることを特徴としている。
上記の構成によれば、開始操作部を押下することによって、予約運転を電力制御装置に行わせることができる。
本発明の態様5に係る電力制御装置は、上記態様2〜4のいずれか1項において、上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出され、かつ、上記遮断器が開放されていると判定された場合、上記蓄電池の放電を行うための一連の処理手順を直ちに開始するための自立運転で上記電力制御装置を運転させることを特徴としている。
上記の構成によれば、遮断器が開放されている場合、開始操作部を押下することによって自立運転を電力制御装置に開始させることができる。
本発明の態様6に係る電力制御装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、上記電力制御装置の運転を停止させるための停止操作部と、上記電力制御装置の運転を開始させるための開始操作部と、上記停止操作部または上記開始操作部に対する操作を検出する検出部と、上記電力制御装置の停止中に上記停止操作部または上記開始操作部が規定時間継続して押下されたことが検出されると、上記電力制御装置に設定されている運転モードを、異なる他の運転モードに切り替える切替部と、上記電力制御装置の停止中に上記開始操作部が押下されたことが検出されると、その時点において上記電力制御装置に設定されている運転モードで上記電力制御装置を運転させる運転開始部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、電力制御装置の停止中に停止操作部または開始操作部が長押しされた場合、電力制御装置に設定されている運転モードが他の異なる運転モードに切り替わる。したがって、開始操作部または停止操作部を長押しすることによって、所望の運転モードを電力制御装置に設定することができる。
開始操作部または停止操作部の長押しによって運転モードを事前に設定することができるので、電力制御装置は、運転モードを事前に設定するための専用の設定ボタンを別途必要としない。これにより、運転モードの設定機能を有する電力制御装置を、より簡素な構成で実現することができる。
本発明の態様7に係る電力制御装置は、上記態様6において、上記電力制御装置に接続されている分電盤内の遮断器が投入されているかまたは開放されているかを判定する遮断器判定部をさらに備えており、上記切替部は、上記遮断器が開放されていると判定された場合、上記電力制御装置に設定されている上記運転モードを、上記蓄電池の放電を行うための一連の処理手順を直ちに開始するための自立運転に切り替えることを特徴としている。
上記の構成によれば、遮断器が開放されている場合、運転モードが自動的に自立運転に切り替わる。これにより、車両を充電できない状況で誤って充電運転が開始されることを防止できる。
本発明の態様8に係る電力制御装置は、上記態様1〜7のいずれか1項において、発光部と、現在設定されている上記運転モードに応じた発光パターンで上記発光部を発光させる発光制御部とをさらに備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、発光部の発光パターンを通じて、電力制御装置に設定されている運転モードを運転開始前に把握することができる。
本発明の態様9に係る電力制御装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、上記蓄電池の充電または放電を行うためのケーブルと、上記ケーブルの一端に設けられ、上記車両に接続されるコネクタと、上記コネクタが上記車両にロックされている状態で、上記ケーブルおよび上記コネクタを通じて上記蓄電池の充電または放電を行う電力制御部と、上記電力制御装置の運転を制御するための操作部と、上記操作部に対する操作を検出する検出部と、上記操作部が押下されたことが検出されると、上記充電または放電を行うための一連の処理手順の終了後に、上記車両に対する上記コネクタのロックを解除するロック解除部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、充電の停止後に操作部が明示的に押下された場合に、コネクタのロックが解除される。これにより、充電が停止した後、いたずらでコネクタのロックが車両から外されることを防止することができる。
さらには、操作部を、電力制御装置の運転を制御するために用いることもできるし、コネクタのロックを解除させることに用いることもできる。すなわち電力制御装置は、コネクタのロックを解除するための専用の解除ボタンを必要としない。したがって、明示的な指示に基づくコネクタのロック解除機能を有する電力制御装置を、より簡素な構成で実現することができる。
本発明の態様10に係る電力制御装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、上記電力制御装置の運転を制御するための操作部と、上記操作部に対する操作を検出する検出部と、上記電力制御装置が異常状態にあるときに上記操作部が規定時間継続して押下されたことが検出された場合、上記電力制御装置の上記異常状態を解除する解除部とを備えていることを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、操作部を、充放電装置の運転を制御するために用いることもできるし、電力制御装置の異常状態を解除することに用いることもできる。すなわち電力制御装置は、このような異常状態の解除のための専用の解除ボタンを必要としない。したがって、異常状態の解除機能を有する電力制御装置を、より簡素な構成で実現することができる。
本発明の態様11に係る電力制御装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、バッテリと、上記バッテリから供給される電力を用いて上記電力制御装置を動作させる電源回路と、上記電力制御装置の運転を制御するための操作部と、上記操作部に対する操作を検出する検出部と、上記操作部が規定時間継続して押下されたことが検出された場合、上記バッテリから上記電源回路への上記電力の供給を停止させる停止部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、操作部を、電力制御装置の運転を制御させるために用いることもできるし、バッテリから電源回路への電力供給を停止させるために用いることもできる。すなわち電力制御装置には、このような電力供給停止のための専用の供給停止ボタンを別途必要としない。したがって、停電時のバッテリから電源回路への電力供給停止機能を有する電力制御装置をより簡素な構成で実現することができる。
本発明の一態様によれば、より簡素な構成でありながら様々な機能に関する操作が可能な電力制御装置を実現できるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る充放電装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る充放電装置が運転する際の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る充放電装置が運転する際の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る充放電装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態3に係る充放電装置が充電運転を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る充放電装置が予約運転を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態4に係る充放電装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態5に係る充放電装置の構成を示す図である。
〔実施形態1〕
図1および図2を参照して、本発明に係る実施形態1について以下に説明する。
(充放電装置1の構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る充放電装置1の構成を示す図である。この図に示すように、充放電装置1(電力制御装置)は、スタートボタン11a(操作部、開始操作部)、ストップボタン11b(操作部、停止操作部)、入力部12(検出部、運転開始部)、LED13、発光制御部14、制御回路15、トランス16、充放電回路17(電力制御部)、充放電ケーブル18(ケーブル)、充放電コネクタ19(コネクタ)、予約運転制御部20、長押し判定部21(押下判定部)、および運転モード設定部22(遮断器判定部、切替部、運転開始部)を備えている。
充放電装置1は、商用電力系統4から電気自動車2(車両)に搭載される蓄電池への充電、および、電気自動車2の蓄電池から建物3内の各負荷32への電力供給の双方に用いられる。通常、充放電装置1は建物3の外部(ガレージ内等)に設置される。本実施形態では、充放電装置1は、電気自動車2に対する充放電を行うことが可能な、たとえばCHAdeMO(登録商標)規格に対応した装置である。同様に、電気自動車2は、たとえばCHAdeMO規格に対応した電気自動車である。
建物3は、家屋、店舗、オフィスビル、または工場などの、内部で人間が生活または労働などの各種の活動をするために用いられる建設物である。商用電力系統4から建物3内に、規定の電圧(100V/200V)の商用交流電力が供給されている。この交流電力は、建物3内の分電盤31を通じて、建物3内の各負荷32(照明装置、家電装置、および電子機器等)に供給される。各負荷32は供給された電力(またはそれから変換された直流電力)を用いて動作する。
分電盤31内の母線には図示しない遮断器が設けられている。遮断器は、母線を構成する配線(たとえば3相3線、単相3線、または単相単線など)の導通および非導通を切り替えることによって、商用電力系統4から供給される電力を分電盤31の二次側(下流)に供給するか否かを制御するために用いられる。遮断器は、ユーザの操作によって投入(オン)または開放(オフ)を手動で切り替え可能な遮断器でもよく、あるいは、電流または電圧の供給を受けることによって投入(オン)または開放(オフ)が自動的に切り替わるように動作する遮断器であってもよい。したがって、遮断器はたとえば、主幹ブレーカ、漏電ブレーカ、電磁接触器、または電磁開閉器(電磁接触器と過電流継電器との組み合わせ)などであり得る。
接点検出回路33は、遮断器の動作に連動してオンまたはオフされる補助スイッチの接点の状態を検出し、その結果に応じた補助接点信号を生成し、分電盤31と充放電装置1とを結ぶ補助信号線を通じて充放電装置1に供給する。遮断器が投入されると補助接点信号はオン状態になり、一方、遮断器が開放されると補助接点信号はオフ状態になる。充放電装置1は、接点検出回路33から供給される補助接点信号の状態に基づき、遮断器が現在投入されているのかまたは開放されているのかを判定することができる。
充放電装置1は、建物3内の分電盤31の二次側(下流)に交流電力線を介して接続されている。商用交流電力が建物3内に正常に供給されているとき、充放電装置1は分電盤31を通じてこの交流電力の供給を受けることができる。充放電装置1は、商用電力系統4から分電盤31を介して充放電装置1に供給される商用交流電力(以下、系統電源)を、充放電装置1の制御電源として用いる。制御電源とは、充放電装置1の起動およびその後の動作に必要な所定電圧(たとえば12V)の制御電力を得るための電源のことである。
スタートボタン11aは、充放電装置1の運転を制御するためのボタンの一種であり、より具体的には運転を開始させるためのボタンである。充放電装置1の停止中にユーザがスタートボタンを押下すれば、充放電装置1は、設定された種類の運転(充電運転、自立運転、または系統連系運転)を開始する。
ストップボタン11bは、充放電装置1の運転を制御するためのボタンの一種であり、より具体的には充放電装置1に現在の運転を停止させるためのボタンである。ユーザがストップボタンを押下すれば、充放電装置1は、現在実行中の運転を停止し、それから待機状態に移行する。
入力部12は、スタートボタン11aおよびストップボタン11bに対するユーザによる押下操作を受け付ける。
LED13は、発光ダイオード素子(発光素子)を有する発光部である。
発光制御部14は、LED13の発光を制御する。具体的には、LED13を様々な発光パターンで発光させることによって、発光パターンに応じた情報をユーザに通知する。発光パターンは、光の明滅タイミング、光の色、および光量などの光に関する様々なパラメータの組み合わせによって決められる。
制御回路15は、充放電装置1の運転(充電、放電)を統括的に制御する。本実施形態では、制御回路15内に、予約運転制御部20、長押し判定部21、および運転モード設定部22が設けられている。
トランス16は、供給された交流電力を、規定の他の電圧の交流電力に変換する。なお、充放電装置1は、充放電回路17内に交流電力線との絶縁箇所があり、その絶縁箇所がトランスとして機能する構成であってもよい。この場合、充放電装置1にはトランス16は不要である。
充放電回路17は、充放電装置1と電気自動車2との間における規定の手続き(充電シーケンスまたは放電シーケンス)を行うことによって、電気自動車2の蓄電池を充電したり、または、電気自動車2の蓄電池に蓄積された電力を放電したりことによって建物3内に電力を供給する。充放電回路17は、たとえばCHAdeMO規格に対応した充電シーケンスまたは放電シーケンスを実行する。
充放電ケーブル18は、電気自動車2に対する充放電を行うことが可能な、たとえばCHAdeMO規格に対応したケーブルである。図1に示すように、充放電ケーブル18の一端は、充放電装置1の本体に接続されている。充放電ケーブル18は、電力線18aおよび信号線18bを備えている。図中、煩雑さを避けるために電力線18aおよび信号線18bはそれぞれ1つずつしか示していないが、実際には、充放電ケーブル18内には2本の電力線18a(正極用の電力線および負極用の電力線)と、複数の信号線18bとが設けられている。複数の信号線18bのうちの2本は、充放電回路17と電気自動車2との間でCAN(Controller Area Network)通信による各種の信号の送受信を行うための、双方向通信が可能な信号線である。残りは、充電開始信号、充電許可信号、または充電禁止信号などの特定の信号を、充放電回路17から電気自動車2へ送信するか、または電気自動車2から充放電回路17に送信するための、一方向通信のみが可能な信号線(制御線)である。
充放電ケーブル18内には、さらに、充放電コネクタ19と電気自動車2との物理的な接続(嵌合)を確認するための図示しない接続確認線が設けられている。充放電コネクタ19が電気自動車2に正しく接続されている場合、接続確認線は導通している。一方、充放電コネクタ19が電気自動車2に正しく接続されていない場合、接続確認線は導通していない。充放電装置1は、接続確認線の導通の有無を確認することによって、充放電コネクタ19が電気自動車2に接続されているか否かを判定することができる。
充放電コネクタ19は、電気自動車2に対する充放電を行うことが可能な、たとえばCHAdeMO規格に対応したコネクタである。図1に示すように、充放電コネクタ19は、充放電ケーブル18の他端に取り付けられている。充放電コネクタ19は、電気自動車2に設けられる充放電ポートに接続される。充放電コネクタ19が充放電ポートに接続され、充放電装置1と電気自動車2との間における規定の手続き(充電シーケンスまたは放電シーケンス)が完了すると、充放電装置1を用いて電気自動車2の蓄電池を充電したり、または停電時に電気自動車2の蓄電池に蓄積された電力を建物3内に供給したりすることができるようになる。
以下では、電気自動車2に搭載される蓄電池の充電または放電を、単に、電気自動車2の充電または放電と表記することもある。
充放電コネクタ19にはロック機構が備えられており、電気自動車2の充電または電気自動車2からの放電時には、安全確保のために充放電コネクタ19はこのロック機構によって電気自動車2にロックされる。これにより、電気自動車2の充電または放電中に誤って充放電コネクタ19が電気自動車2から取り外されることを防ぐことができる。
予約運転制御部20は、充放電装置1における予約運転を制御する。予約運転の詳細は後述する。
長押し判定部21は、ユーザがスタートボタン11aまたはストップボタン11bを長押ししたか否かを判定する。長押しとは、ユーザがスタートボタン11aまたはストップボタン11bを規定時間継続して押下したことを意味する。この規定時間は充放電装置1に予め設定されており、必要に応じてユーザがその設定値を変更することもできる。
運転モード設定部22は、充放電装置1の運転モードを設定する。設定方法の詳細は後述する。
なお、充放電装置1による充放電の対象となり得るのは、電気自動車2に限らず、駆動用の蓄電池が搭載され、蓄電池内の電力を駆動力に変換して走行可能な各種の車両(ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車等)も挙げられる。
充放電装置1は、電気自動車2の充電または放電に関する各種の運転(充電運転、自立運転、系統連系運転、予約運転等)を実行することができる。以下に、充放電装置1が実行可能な各運転の概略について、説明する。
(充電運転)
充電運転とは、充放電装置1が電気自動車2の蓄電池を充電する際の運転モードである。充電運転時、建物3から充放電装置1のトランス16に交流電力が供給される。トランス16は、供給された交流電力を、規定の他の電圧の交流電力に変換し、変換後の交流電力を充放電回路17に供給する。充放電回路17は、トランス16から供給された交流電力を、電気自動車2の充電に適した規定の電圧(たとえば400V)の直流電力に変換し、変換後の直流電力を、電気自動車2に接続された充放電ケーブル18内の電力線18aおよび充放電コネクタ19を通じて、電気自動車2に供給する。これにより電気自動車2内の蓄電池が充電される。
(自立運転)
自立運転とは、停電時に、充放電装置1が電気自動車2の蓄電池から直流電力を取り出し、これを交流電力に変換して建物3に供給する運転モードである。停電が起こると、商用電力系統4から建物3内に交流電力が供給されなくなる。充放電装置1は、停電時に商用電力系統4以外の電力供給源から建物3内に電力を供給するために、電気自動車2内の蓄電池に蓄積された電力を取り出し、これを建物3用の交流電力に変換して建物3に供給することができる。充放電装置1の自立運転時、分電盤内の遮断機は充放電装置を商用電力系統4から電気的に切り離す(混色を防ぐ)役割を有する。
充放電装置1は、充放電装置1内の図示しないバッテリの電力を用いて図示しない電源回路を駆動することによって、自立運転を開始する。その後、蓄電池から取り出した電力を交流電力に変換して建物3内の電力系統に供給し始めると、当該交流電力で電源回路を駆動することによって、自立運転を継続する。
自立運転時、充放電回路17は、充放電ケーブル18を通じて、電気自動車2内の蓄電池から規定電圧(たとえば400V)の直流電力を取り出す。充放電回路17は、電気自動車2から取り出した直流電力を、所定電圧の交流電力に変換して、トランス16に供給する。トランス16は、供給された交流電力を、建物3内で使用可能な規定電圧(たとえば100Vまたは200V)の交流電力に変換し、トランス16と分電盤31とを結ぶ交流電力用の電力線を介して建物3内の分電盤31の二次側に供給する。こうして充放電装置1から建物3に供給された交流電力は、分電盤31の二次側を介して各負荷32に供給される。各負荷32は、充放電装置1から供給された交流電力を用いて動作する。
(系統連系運転)
充放電装置1は、非停電時にも、電気自動車2の蓄電池に蓄積された電力を規定の交流電力に変換し、分電盤31が設けられる建物内に供給することができる。このとき、分電盤31には、商用電力系統4および充放電装置1の双方から、交流電力が供給される。このような態様の交流電力供給が建物3に対して行われるときの充放電装置1の運転状況は、特に系統連系運転と呼ばれる。
(予約運転)
充放電装置1は、運転開始指示をユーザから受けた場合に直ちに充電運転または系統連系運転を開始することができる。一方、そうではなく、充放電装置1に予め設定された規定の開始条件が成立した場合に、充放電回路17に充電シーケンスまたは放電シーケンスを開始させると共に、充放電装置1に予め設定された規定の終了条件が成立した場合に、充放電回路17に充電シーケンスまたは放電シーケンスを停止させるための充電運転または系統連系運転を実行することもできる。このような開始条件および終了条件の成立に基づき充電シーケンスまたは放電シーケンスの開始および終了が制御される運転モードを、以下では予約運転と呼ぶ。
たとえばユーザは、放電装置1に予約運転を実行させたるために、予約運転を実行する時間帯を予め充放電装置1に設定することができる。この設定がある場合、充放電装置1は設定された時間帯において、指定された種類の運転(充電運転または系統連系運転)を、自動的に実行する。
このような予約運転の実行によって、充放電装置1のユーザは次の利益を享受する。たとえばユーザは、就寝中の深夜に電気自動車2の予約運転を充放電装置1に実行させることによって、起床時後、充分に充電された電気自動車2を直ちに利用することができる。したがってユーザは、起床後、電気自動車2の充電が完了するまで待機する必要がない。
また、電力契約の内容次第では、予約運転によって次のような利点も得られる。すなわちユーザは、電気料金の安い時間帯である深夜に電気自動車2の充電を充放電装置1に行わせる一方で、電気料金の高い時間帯である昼間に充放電装置1に系統連系運転を実行させることができる。これにより、ユーザが負担する家庭の電気料金を削減することができる。
なお、予約運転の態様は上述した時間帯の設定に基づくものに限られない。他にも、たとえば充放電装置1が複数の充放電ケーブル18および充放電コネクタ19を備えており、これらを通じて充放電装置1に複数の異なる電気自動車2を充電のために接続できる場合、充放電装置1が各電気自動車2を充電するための順番を設定し、その充電順番が到来した電気自動車2を順次充電する態様も、予約運転の範疇に含まれる。この態様では、ある電気自動車2に対して設定された充電順番が到来することが、予約運転を開始するための開始条件が成立することに相当する。
(運転の処理の流れ)
図2は、本発明の実施形態1に係る充放電装置1が運転する際の処理の流れを示すフローチャートである。以下では、遮断器が主幹ブレーカである場合を例に挙げて、説明する。
ユーザは、充放電装置1を何らかの運転モードで運転させたい場合、まず、充放電装置1の充放電コネクタ19を、電気自動車2に備えられる専用の充電ポートに接続する(S1)。その後、運転モード設定部22は、充放電装置1の停止中に接点検出回路33から供給される信号に基づき、分電盤31内の主幹ブレーカが投入されているか否かを判定する(S2)。
S2がYESの場合、すなわち、主幹ブレーカが投入されていると判定された場合、発光制御部14は、予約運転を示すパターンでLED13を発光させる(S3)。ユーザは、この発光パターンを視認することにより、スタートボタン11aを押下すれば予約運転が開始されることを把握する。なお、この時点ではまだ運転モードは充放電装置1に設定されない。
一方、S2がNOの場合、すなわち、主幹ブレーカが開放されていると判定された場合、発光制御部14は、自立運転を示すパターンでLED13を発光させる(S4)。ユーザは、この発光パターンを視認することにより、スタートボタン11aを押下すれば自立運転が開始されることを把握する。なお、この時点ではまだ運転モードは充放電装置1に設定されない。
S3またはS4の後、入力部12は、充放電装置1の停止中におけるユーザによるスタートボタン11aの押下の有無を検出し、その結果を長押し判定部21に通知する。長押し判定部21は、この通知に基づき、充放電装置1の停止中にユーザがスタートボタン11aを押下したか否かを判定する(S5)。
S5がNOの場合、図2の処理はS2に戻る。したがって、ユーザがスタートボタン11aを押下しない限り、充放電装置1は、主幹ブレーカの状態に応じた発光パターンでLED13を発光し続ける。
一方、S5がYESの場合、運転モード設定部22は、充放電装置1の停止中に接点検出回路33から供給される信号に基づき、分電盤31内の主幹ブレーカが投入されているか否かを判定する(S6)。S6がNOの場合、運転モード設定部22は、充放電装置1の運転モードを自立運転に設定する(S7)。主幹ブレーカが開放されている場合は、商用電力系統4から分電盤31を通じて充放電装置1に交流電力が供給されないので、充放電装置1は電気自動車2を充電できない。言い換えると、充放電装置1が自立運転のみを実行することができる状況であるので、運転モード設定部22は、主幹ブレーカが開放されている場合は充放電装置1の運転モードを強制的に自立運転に設定するのである。
一方、S6がYESの場合、長押し判定部21は、制御回路15に通知された検出結果に基づき、ユーザがスタートボタン11aの押下操作時にスタートボタン11aを長押ししたか否かを判定する(S8)。S8がYESの場合、運転モード設定部22は、充放電装置1の運転モードを充電運転に設定する(S9)。一方、S8がNOの場合、運転モード設定部22は、充放電装置1の運転モードを予約運転に設定する(S10)。
(充電運転の実行)
S9の後、制御回路15は、充電シーケンスを直ちに開始するように、充放電回路17に指示する。これにより充放電装置1は、設定された運転モード(充電運転)での運転を直ちに開始する。運転開始後、充放電回路17は、直ちに、充電シーケンスを開始する(S11)。
(充電シーケンスの流れ)
充放電回路17と電気自動車2との間で行われる充電シーケンスの流れについて説明する。充電シーケンスの開始後、まず充放電回路17が、充電開始を伝えるための専用の信号線18bを通じて、充電開始信号を電気自動車2に送信する。電気自動車2は、充電開始信号を受信すると、充放電装置1による充電操作が開始されたことを認識して、蓄電池の最大電圧および容量などのパラメータを、CAN通信用の信号線18bを通じてCAN通信によって充放電回路17に送信する。
充放電回路17は、電気自動車2から受信したパラメータに基づき、この電気自動車2が充放電装置1によって充電可能な電気自動車2であるか否かを確認する。確認できたら、充放電回路17は、充放電装置1の最大出力電圧および最大出力電流などのパラメータを、CAN通信によって電気自動車2に送信する。電気自動車2は、受信したパラメータに基づき自身との適合性の有無を判定し、問題がなければ、充電の許可を伝えるための専用の信号線18bを通じて、充電許可信号を充放電装置1に送信する。
充放電装置1は、充電開始信号を受信すると、電気自動車2が充電を許可したことを了解し、充放電コネクタ19をロックさせた後、電気自動車2に電流を供給するための図示しない出口回路に短絡または地絡などの異常がないことをテストする。異常がなければ、充放電回路17は、充放電装置1側のすべての準備が整ったことを通知するための専用の信号線18bを通じて、充電開始信号を電気自動車2に送信する。これにより、充電準備が完了する。この後、電気自動車2側の制御による蓄電池の充電が開始される。
S11の後、充放電回路17は、充電シーケンスに含まれる一連の処理手順を順次実行する。そして、電気自動車2から充電許可信号を受信すると、充放電コネクタ19を電気自動車2にロックする(S12)。この後、充放電回路17は、充電シーケンスに含まれる残りの処理手順を順次進める。充放電回路17は、充放電装置1のすべての準備が整ったことを伝えるための充電開始信号を電気自動車2に送信すると、充電準備を完了する(S13)。これにより充放電回路17は、電気自動車2を充電できる状態になる。この後、充放電回路17は、電気自動車2の蓄電池の充電(電流供給)を開始する(S14)。これにより図2に示す処理は終了する。
(自立運転の実行)
一方、S7の後、運転モード設定部22は、放電シーケンスを直ちに開始するように、充放電回路17に指示する。これにより充放電装置1は、設定された運転モード(自立運転)での運転を直ちに開始する。運転開始後、充放電回路17は、直ちに、放電シーケンスを開始する(S15)。放電シーケンスの流れは、充電が放電に変わるだけで、充電シーケンスの流れと基本的に同一であるため、詳細な説明を省略する。S15の後、充放電回路17は、放電シーケンスに含まれる一連の処理手順を順次実行する。そして、電気自動車2から放電許可信号を受信すると、充放電コネクタ19を電気自動車2にロックする(S16)。この後、充放電回路17は、放電シーケンスに含まれる残りの処理手順を順次進める。充放電回路17は、充放電装置1のすべての準備が整ったことを伝えるための放電開始信号を電気自動車2に送信すると、放電準備を完了する(S17)。これにより充放電回路17は、電気自動車2を放電できる状態になる。この後、充放電回路17は、電気自動車2の蓄電池の放電(電流の取り出し)を開始する(S18)。これにより図2に示す処理は終了する。
(予約運転の実行)
一方、S10の後、運転モード設定部22は、予約運転の制御を開始するように予約運転制御部20に指示する。予約運転制御部20は、この通知に基づき、充放電コネクタ19のロックを充放電回路17に指示する。この指示を受けて、充放電回路17は、電気自動車2に関する情報を電気自動車2から取得する(S19)。ここでいう電気自動車2に関する情報の取得とは、充放電回路17が充電シーケンスを開始し、それから電気自動車2から送信された充電許可信号を充放電回路17が取得する段階までの処理を実行し、その後、充電シーケンスを終了することを意味する。充放電回路17は、電気自動車2に関する情報を正常に取得できた場合、充放電コネクタ19を電気自動車2にロックする(S20)。
この後、充放電装置1は、予約運転の開始時刻まで、待機処理を継続する。具体的には、入力部12は、ストップボタン11bの押下の有無を検出し、その結果に基づき、ストップボタが押下されたか否かを判定する(S19)。S19がYESの場合、入力部12は、その旨を制御回路15に通知する。予約運転制御部20は、この通知を受けて、充放電装置1の予約運転を停止する。この後、図2の処理はS2に戻る。
一方、S21がNOの場合、予約運転制御部20は、現在の時刻が、充放電装置1に設定された予約運転時間帯内であるか否かを判定する(S22)。たとえば現在の時刻が予約運転開始時刻に一致した時点で、S22はYESとなる。S22がNOの場合、図2に示す処理はS21に戻る。したがって、S22がYESになるまで、S21およびS22の処理が繰り返される。すなわち充放電装置1は、スタートボタン11aが押下された後、設定された予約運転開始時刻が到来するまで待機する。
S22がYESの場合、予約運転制御部20は、現在の予約運転を行う時間帯が充電用の時間帯か否かを判定する(S23)。S23がYESの場合、予約運転制御部20は、充電シーケンスの開始を充放電回路17に指示する。充放電装置1は、この指示を受けて、予約された充電運転を開始する。この後、充放電回路17は、充電シーケンスを開始し(S24)、充電準備を完了した(S25)後、電気自動車2の充電を開始する(S26)。これにより図2に示す処理は終了する。
ユーザがスタートボタン11aを押下した時点での時刻が、すでに予約運転時間帯内の場合、S22の後にS23における判定結果が直ちにYESとなる。そのため充放電装置1は、スタートボタン11aが押下された後、予約運転開始時刻の到来まで待機することなく直ちに予約運転を開始する。
S23がNOの場合、予約運転制御部20は、放電シーケンスの開始を充放電回路17に指示する。充放電装置1は、この指示を受けて、予約された系統連係運転を開始する。この後、充放電回路17は、放電シーケンスを開始し(S27)、放電準備を完了した(S28)後、電気自動車2の放電を開始する(S29)。これにより図2に示す処理は終了する。
充放電装置1が予約運転を実行することによって、たとえば深夜の時間帯に充電運転が行われ、一方、昼間の時間帯には系統連系運転が行われることが、可能となる。
以上のように、充放電装置1は、スタートボタン11aが押下された場合、主幹ブレーカが投入されているか開放されているかの判定結果と、スタートボタン11aが長押しされたか否かの判定結果とに応じた運転モードで運転を開始する。したがってユーザは、スタートボタン11aに対する押下の継続時間を変えることによって、充放電装置1の運転モードを適宜選択することができる。
スタートボタン11aの操作によって運転モードを選択することができるので、充放電装置1は、運転モードを選択するための専用の選択ボタンを別途必要としない。これにより、運転モードの選択機能を有する充放電装置1を、より簡素な構成で実現することができる。そのため充放電装置1のコストダウンも実現される。また、運転モードの選択が、スタートボタン11aの操作のみによって実現されるので、充放電装置1に対するユーザの操作をより簡素にすることもできる。
(HEMS運転の選択)
充放電装置1は、建物3内のHEMS(Home Energy Management System)に接続されている場合、HEMSからの指示に基づき充電または放電を開始することができる。このような運転をHEMS運転と呼ぶ。運転モード設定部22は、充放電装置1がHEMSに接続されている状態でユーザがスタートボタン11aを長押しせずに押下した(瞬間的に押下した)場合、運転モードを予約運転ではなくHEMS運転に設定してもよい。スタートボタン11aの長押しではない押下によって運転モードが予約運転またはHEMS運転のいずれに設定されるのかは、充放電装置1において予め設定されている。ユーザは、この設定を自ら変更することができる。
スタートボタン11aの長押しではない押下によってHEMS運転が設定された場合、充放電装置1はその後、HEMSからの指示を受けるまで待機状態を維持する。そして、HEMSから指示を受けると、その内容に基づき電気自動車2の運転を開始する。
〔実施形態2〕
図3を参照して、本発明に係る実施形態2を以下に説明する。上述した実施形態1と共通する各部材には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。以下では、遮断器が主幹ブレーカである場合を例に挙げて、説明する。
本実施形態に係る充放電装置1の構成は、実施形態1と同一である。ただし、本実施形態に係る充放電装置1は、スタートボタン11aが押下される前に運転モードを予め設定しておく。そして、スタートボタン11aが押下されると、設定済みの運転モードで運転する。特に本実施形態は、充放電装置1の停止中にユーザがストップボタン11bを長押しすると、現在設定されている運転モードが、異なる他の運転モードに切り替わる点に特徴がある。
(運転の処理の流れ)
図3は、本発明の実施形態2に係る充放電装置1が運転する際の処理の流れを示すフローチャートである。
ユーザは、充放電装置1を何らかの運転モードで運転させたい場合、まず、充放電装置1の充放電コネクタ19を、電気自動車2に備えられる専用の充電ポートに接続する(S31)。その後、運転モード設定部22は、充放電装置1の停止中に分電盤31から供給される信号に基づき、主幹ブレーカが投入されているか否かを判定する(S32)。
S32がNOの場合、すなわち、主幹ブレーカが開放されていると判定された場合、運転モード設定部22は、充放電装置1の運転モードを自立運転に設定する(S33)。主幹ブレーカが開放されている場合は、商用電力系統4から分電盤31を通じて充放電装置1に交流電力が供給されないので、充放電装置1は電気自動車2を充電できない。言い換えると、充放電装置1が自立運転のみを実行することができる状況であるので、運転モード設定部22は、主幹ブレーカが開放されている場合は充放電装置1の運転モードを強制的に自立運転に設定するのである。
S33の後、発光制御部14は、現在の運転モードを示すパターンでLED13を発光させる(S38)。ここでは、自立運転を表すパターンでLED13が発光する。ユーザは、この発光パターンを視認することにより、充放電装置1に運転モードとして自立運転が現在設定されていることを把握する。
一方、S32がYESなら、入力部12は、充放電装置1の停止中におけるユーザによるストップボタン11bの押下の有無を検出し、その結果を長押し判定部21に通知する。長押し判定部21は、この通知に基づき、充放電装置1の停止中にユーザがストップボタン11bを長押ししたか否かを判定する(S34)。
(運転モードの切り替え)
S34がYESの場合、運転モード設定部22は、現在設定されている運転モードを、異なる他の運転モードに切り替える(S35)。運転モードの切り替えは、たとえば、充電運転、系統連系運転、そして予約運転へと、順々に行われる。すなわち、現在の運転モードが充電運転なら系統連系運転に切り替わり、現在の運転モードが系統連系運転なら予約運転に切り替わり、そして現在の運転モードが予約運転なら充電運転に切り替わる。
一方、S34がNOの場合、すなわちユーザがストップボタン11bを押下しなかったか、あるいは、ストップボタン11bを長押しせずに押下した(瞬間的に押下した)場合、運転モード設定部22は、現在の運転モードが自立運転であるか否かを判定する(S36)。S36がYESの場合、運転モード設定部22は、現在設定されている運転モードを強制的に充電運転に切り替える(S37)。この後、発光制御部14は、現在の運転モードを示すパターンでLED13を発光させる(S38)。ここでは、充電を表すパターンでLED13が発光する。ユーザは、この発光パターンを視認することにより、充放電装置1の運転モードが、自立運転から充電運転に切り替わったことを把握する。
一方、S36がNOの場合、図3の処理はS38に進み、発光制御部14は、現在の運転モードを示すパターンでLED13を発光させる(S38)。すなわち、ユーザがストップボタン11bを長押ししなかった場合、運転モードが充電運転または予約運転に設定されていれば、その設定が維持される。
S38の後、入力部12が、スタートボタン11aの押下の有無を検出し、その結果に基づきスタートボタン11aが押下されたか否かを判定する(S39)。S39がNOの場合、図3の処理はS32に戻る。したがって、ユーザがスタートボタン11aを押下するまで、充放電装置1の運転は開始されない。
一方、S39がYESの場合、入力部12は、その旨を制御回路15に通知する。制御回路15は、この通知に基づき、充放電装置1に現在設定されている運転モードが、予約運転か否かを判定する(S40)。S40がNOの場合、制御回路15は、充放電装置1に現在設定されている運転モードが、充電運転か否かを判定する(S41)。
S41がYESの場合、制御回路15は、充電シーケンスを直ちに開始するように、充放電回路17に指示する。これにより充放電装置1は、設定された運転モード(充電運転)での運転を直ちに開始する。運転開始後、充放電回路17は、直ちに、充電シーケンスを開始する(S42)。この後行われるS43〜S45は、図2のS12〜S14と同一であるため、詳細な説明を省略する。
S41がNOの場合、制御回路15は、放電シーケンスを直ちに開始するように、充放電回路17に指示する。これにより充放電装置1は、設定された運転モード(自立運転)での運転を直ちに開始する。運転開始後、充放電回路17は、直ちに、放電シーケンスを開始する(S46)。この後行われるS47〜S49は、図2のS16〜S18と同一であるため、詳細な説明を省略する。
一方、S40がYESの場合、予約運転制御部20は、予約運転の制御を開始する。この後に行われるS50〜S60の処理は、図2のS19〜S29の処理と同一であるため、詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施形態では、充放電装置1の停止中にストップボタン11bが長押しされた場合、充放電装置1に設定されている運転モードが、他の異なる運転モードに切り替わる。したがってユーザは、ストップボタン11bを長押しすることによって、所望の運転モードを充放電装置1に設定することができる。
ストップボタン11bの長押しによって運転モードを事前に設定することができるので、充放電装置1は、運転モードを事前に設定するための専用の設定ボタンを別途必要としない。これにより、運転モードの設定機能を有する充放電装置1を、より簡素な構成で実現することができる。そのため充放電装置1のコストダウンも実現される。また、運転モードの設定が、ストップボタン11bの操作のみによって実現されるので、充放電装置1に対するユーザの操作をより簡素にすることもできる。
なお、充放電装置1の運転モードを切り替えさせるためのボタンは、スタートボタン11aであってもよい。すなわち運転モード設定部22は、充放電装置1の停止中にスタートボタン11aが長押しされた場合に、設定されている運転モードを異なる他の運転モードに切り替えても良い。この場合、ユーザがスタートボタン11aを長押しすれば運転モードが切り替わり、ユーザがスタートボタン11aを長押しせずに単に押下すれば、設定された運転モードでの運転が開始される。
(HEMS運転への切り替え)
本実施形態では、充放電装置1がHEMSに接続されている場合、ストップボタン11bの長押しによって切り替え可能な運転モードとして、予約運転の代わりにHEMS運転が含まれていても良い。この場合、運転モードの切り替えは、たとえば、充電運転、系統連系運転、そしてHEMS運転へと、順々に行われる。すなわち、現在の運転モードが充電運転なら系統連系運転に切り替わり、現在の運転モードが系統連系運転ならHEMS運転に切り替わり、そして現在の運転モードがHEMS運転なら充電運転に切り替わる。
あるいは、充放電装置1がHEMSに接続されている場合、ストップボタン11bの長押しによって切り替え可能な運転モードとして、予約運転に加えてHEMS運転が含まれていても良い。この場合、運転モードの切り替えは、たとえば、充電運転、系統連系運転、予約運転、そしてHEMS運転へと、順々に行われる。すなわち、現在の運転モードが充電運転なら系統連系運転に切り替わり、現在の運転モードが系統連系運転なら予約運転に切り替わり、現在の運転モードが予約運転ならHEMS運転に切り替わり、そして現在の運転モードがHEMS運転なら充電運転に切り替わる。
ストップボタン11bの長押しによって切り替え可能な運転モードに、予約運転およびHEMS運転のうち一方のみが含まれるか、あるいは両方とも含まれるかは、充放電装置1において予め設定されている。ユーザは、この設定を自ら変更することができる。
ストップボタン11bの長押しではない押下によってHEMS運転が設定された場合、充放電装置1は、スタートボタン11aが押下されると、HEMSからの指示を受けるまで待機状態を維持する。そして、HEMSから指示を受けると、その内容に基づき、電気自動車2を充電または放電する。
〔実施形態3〕
図4〜図6を参照して、本発明に係る実施形態3を以下に説明する。上述した実施形態1または2と共通する各部材には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図4は、本発明の実施形態3に係る充放電装置1Aの構成を示す図である。この図に示すように、充放電装置1A(電力制御装置)は、スタートボタン11a、ストップボタン11b、入力部12、制御回路15A、トランス16、充放電回路17、充放電ケーブル18、充放電コネクタ19、予約運転制御部20、ストップボタン判定部23(押下判定部)、およびコネクタロック制御部24(ロック解除部)を備えている。
充放電装置1Aが備える制御回路15A、ストップボタン判定部23、およびコネクタロック制御部24以外の部材は、いずれも図1に示すものと同じであるため、詳細な説明は省略する。制御回路15A内に、ストップボタン判定部23およびコネクタロック制御部24が設けられている。ストップボタン判定部23は、ストップボタン11bが押下されたか否かを判定し、その結果をコネクタロック制御部24に通知する。コネクタロック制御部24は、この通知に基づき充放電コネクタ19のロックを制御する。
(充電運転の処理の流れ)
図5は、本発明の実施形態3に係る充放電装置1Aが充電運転を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。以下では、充放電装置1Aが充電運転を実行する場合を例に挙げて説明するが、放電運転(すなわち自立運転または系統連系運転)を実行する際も、充電が放電に変わるだけで、処理の流れに本質的な違いはない。
本実施形態では、充放電装置1Aが充電運転モードで運転することが予め設定されている。また、電気自動車2の蓄電池に到達させたい目標の充電率も、充放電装置1Aに予め設定されている。ユーザは、充放電装置1Aに充電運転を実行させたい場合、まず、充放電装置1Aの充放電コネクタ19を、電気自動車2に備えられる専用の充電ポートに接続する(S61)。その後、ユーザは、スタートボタン11aを押下する(S62)。この押下操作を入力部12が検出する。入力部12は、この検出に基づき、充放電装置1Aに対する充電運転の開始指示をユーザから受け付ける。
入力部12は、充電運転の開始指示が受け付けられたことを、制御回路15Aに通知する。この通知を受けて、制御回路15Aは、充電シーケンスを開始するように充放電回路17に指示する。この指示を受けて、充放電回路17は、直ちに、充電シーケンスを開始する(S63)。充放電回路17は、充電シーケンスの開始後、充電シーケンスに含まれる一連の処理手順を順次実行する。そして、電気自動車2から充電許可信号を受信すると、充放電コネクタ19を電気自動車2にロックする(S64)。この後、充放電回路17は、充電シーケンスに含まれる残りの処理手順を順次進める。充放電回路17は、充放電装置1Aのすべての準備が整ったことを伝えるための充電開始信号を電気自動車2に送信すると、充電準備を完了する(S65)。これにより充放電回路17は、電気自動車2を充電できる状態になる。この後、充放電回路17は、電気自動車2の蓄電池の充電(電流供給)を開始する(S66)。
その後、入力部12が、ストップボタン11bの押下の有無を検出し、その結果をストップボタン判定部23に通知する。ストップボタン判定部23は、この通知に基づき、ストップボタン11bが押下されたか否かを判定する(S67)。
S67がYESの場合、ストップボタン判定部23は、その旨を充放電回路17およびコネクタロック制御部24に通知する。この通知を受けて、コネクタロック制御部24は、充放電コネクタ19のロックを解除するように充放電回路17に指示する。
充放電回路17は、ストップボタン判定部23からの通知に基づき、まず、電気自動車2の充電を停止する(S68)。充放電回路17は、充電を停止した後、充電シーケンスを終了させるための終了手順を開始する。充放電回路17は、充放電コネクタ19のロックを解除できる段階まで終了手順を進めた後、充放電コネクタ19のロックを解除する(S69)。その後、充放電回路17は充電シーケンスを終了させる(S70)。これにより図5に示す処理は終了する。
一方、S67がNOの場合、充放電回路17は、電気自動車2の充電中に異常が発生したか否かを判定する(S71)。S71がNOの場合、充放電回路17は、電気自動車2から充電の停止指示を受けたか否かを判定する(S72)。S72がNOの場合、充放電回路17は、電気自動車2から定期的に通知される蓄電池の充電率が、充放電装置1Aに設定された目標の充電率に到達したか否かを判定する(S73)。
S73がNOの場合、図5に示す処理はS67に戻る。したがって、充電中に、ストップボタン11bが押下されず、異常が発生せず、電気自動車2から充電停止指示を受けず、かつ、蓄電池の充電率が目標の充電率に到達しない場合、充放電回路17は電気自動車2の充電を継続する。
一方、S73がYESの場合、充放電回路17は、電気自動車2の充電を停止する(S74)。充電停止後、充放電回路17は、充電シーケンスを終了させるための終了手順を開始する。ただし充放電回路17は、充放電コネクタ19のロックを解除できる段階まで終了手順を進めた後、充放電コネクタ19のロックを解除せずにそのまま維持する(S75)。その後、充放電回路17は、充放電コネクタ19のロックを維持したまま充電シーケンスを終了させる(S76)。これにより充放電装置1Aの充電運転が終了する。
この後、入力部12が、ストップボタン11bの押下の有無を検出し、その結果をストップボタン判定部23に通知する。ストップボタン判定部23は、この通知に基づき、ストップボタン11bが押下されたか否かを判定する(S77)。
S77がNOの場合、図5の処理はS77に戻る。したがって、充電シーケンスの終了後、ストップボタン11bが押下されない限り、充放電装置1Aはそのまま待機し続ける。一方、S77がYESの場合、ストップボタン判定部23はその旨をコネクタロック制御部24に通知する。この通知を受けて、コネクタロック制御部24は、充放電コネクタ19のロックを解除するように充放電回路17に指示する。この通知を受けて、充放電回路17は、充放電コネクタ19のロックを解除する(S78)。これにより図5に示す処理は終了する。
本実施形態では、充放電回路17は、ストップボタン11bの押下操作以外をトリガとして充電シーケンスを終了した(充電を停止した)場合、充放電コネクタ19のロックを自動的には解除しない。言い換えると、充放電コネクタ19のロックを維持したまま充電シーケンスを終了した後、ユーザが明示的にストップボタン11bを押下した場合に、充放電コネクタ19のロックを解除する。これにより、ユーザの不在中に充電が停止した後、いたずらで充放電コネクタ19が電気自動車2から外されることを防止することができる。
本実施形態では、ユーザは、ストップボタン11bを、充放電装置1Aの運転を停止させるために用いることもできるし、充放電コネクタ19のロックを解除させることに用いることもできる。すなわち充放電装置1Aは、充放電コネクタ19のロックを解除するための専用の解除ボタンを必要としない。したがって、ユーザの明示的な指示による充放電コネクタ19のロック解除機能を有する充放電装置1Aを、より簡素な構成で実現することができる。そのため充放電装置1Aのコストダウンも実現される。
(予約運転の処理の流れ)
図6は、本発明の実施形態3に係る充放電装置1Aが予約運転を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。以下では、充放電装置1Aが、充電のための予約運転を実行する場合を例に挙げて説明するが、放電のための予約運転(予約系統連系運転)を実行する際も、充電が放電に変わるだけで、処理の流れに本質的な違いはない。
図6の例では、充放電装置1Aが予約運転モードで運転することが予め設定されている。また、電気自動車2の蓄電池に到達させたい目標の充電率も、充放電装置1Aに予め設定されている。さらには、充電のための予約運転時間帯も充放電装置1Aに予め設定されている。
ユーザは、充放電コネクタ19を電気自動車2に接続し(S61)、それからスタートボタン11aを押下する(S62)。この押下操作を入力部12が検出する。充放電装置1Aに予約運転に関する設定がなされていることから、入力部12は、この検出に基づき、充放電装置1Aに対する予約運転の開始指示をユーザから受け付ける。
入力部12は、予約運転の開始指示が受け付けられたことを、制御回路15Aに通知する。予約運転制御部20は、制御回路15Aに対する通知に基づき、充放電コネクタ19のロックを充放電回路17に指示する。この指示を受けて、充放電回路17は、電気自動車2に関する情報を電気自動車2から取得する(S81)。ここでいう電気自動車2に関する情報の取得とは、充放電回路17が充電シーケンスを開始し、それから電気自動車2から送信された充電許可信号を充放電回路17が取得する段階までの処理を実行し、その後、充電シーケンスを終了することを意味する。充放電回路17は、電気自動車2に関する情報を正常に取得できた場合、充放電コネクタ19を電気自動車2にロックする(S82)。
この後、充放電装置1Aは、予約運転の開始時刻まで、待機処理を継続する。具体的には、入力部12は、ストップボタンの押下の有無を検出し、その結果に基づき、ストップボタンが押下されたか否かを判定する(S83)。S83がYESの場合、入力部12は、その旨を制御回路15Aに通知する。制御回路15Aは、この通知に基づき、充放電コネクタ19のロックを解除するように充放電回路17に指示する。充放電回路17は、この指示に基づき、充放電コネクタ19のロックを解除する(S84)。また、予約運転制御部20は、制御回路15Aに対する通知に基づき、充放電装置1Aに設定された予約運転の設定を取り消す。その結果、図6に示す処理は終了する。したがって、充放電装置1Aは予約運転を実行しない。
一方、S83がNOの場合、予約運転制御部20は、現在の時刻が、充放電装置1Aに設定された予約運転時間帯内であるか否かを判定する(S85)。たとえば現在の時刻が予約運転開始時刻に一致した時点で、S85はYESとなる。S85がNOの場合、図3に示す処理はS23に戻る。したがって、S85がYESになるまで、S83およびS85の処理が繰り返される。すなわち充放電装置1Aは、スタートボタンが押下された後、設定された予約運転開始時刻が到来するまで待機する。
S85がYESの場合、予約運転制御部20は、充電シーケンスを開始するように充放電回路17に指示する。この指示を受けて、充放電回路17は、充電シーケンスを開始する(S63)。なお、ユーザがスタートボタン11aを押下した時点での時刻が、すでに予約運転時間帯内の場合、S83の後、S85における判定結果が直ちにYESとなる。そのため充放電装置1Aは、スタートボタン11aが押下された後、予約運転開始時刻の到来まで待機することなく、直ちに予約運転を開始する。
S63〜S78までの処理は、基本的に図5のS63〜S78と同じであるため、その詳細な説明を省略する。ただし充放電コネクタ19は電気自動車2にロック済みであるので、充放電回路17はS64における充放電コネクタ19のロック処理は、実行してもしなくてもよい。またS73の後の処理は図5とは異なる。さらには、S72がYESの場合、以降の処理が図5とは異なる。
まず、S73がNOの場合、すなわち、電気自動車2の蓄電池の充電率が目標の充電率に到達していないと判定された場合、予約運転制御部20は、現在の時刻が、予約運転時間帯外であるか否かを判定する(S86)。具体的には、予約運転制御部20は、現在の時刻が予約運転開始時刻よりも前であるか、または、予約運転終了時刻以降であるか否かを判定する。たとえば現在の時刻が予約運転終了時刻に一致した時点で、S86はYESとなる。
S86がNOの場合、図6に示す処理はS67に戻り、充放電回路17は電気自動車2の充電を継続する。このように、予約運転の実行時には、充電中に、ストップボタン11bが押下されず、異常が発生せず、電気自動車2から充電停止指示を受けず、蓄電池の充電率が目標の充電率に到達せず、かつ、予約運転終了時刻が到来しない限り、充放電回路17は電気自動車2の充電を継続する。
一方、S73がYESの場合、すなわち、電気自動車2の蓄電池の充電率が目標の充電率に到達したと判定された場合、充放電回路17は、電気自動車2の充電を停止する(S87)。充電停止後、充放電回路17は、充電シーケンスを終了させるための終了手順を開始する。ただし充放電回路17は、充放電コネクタ19のロックを解除できる段階まで終了手順を進めた後、充放電コネクタ19のロックを解除せずにそのまま維持する(S88)。その後、充放電回路17は、充放電コネクタ19のロックを維持したまま充電シーケンスを終了させる(S89)。これにより予約運転がいったん終了する。
S73がYESの場合、充放電回路17は、その旨を予約運転制御部20に通知する。この通知を受けて、予約運転制御部20は、予約運転の設定を維持する。その後、図6に示す処理はS83に戻る。このように、充放電装置1Aは、電気自動車2の蓄電池の充電率が目標の充電率に達したことを理由として予約運転を停止した場合は、次の予約運転開始時刻が到来するまで、充放電コネクタ19のロックを維持したまま再び待機処理を継続する。
同様に、S72がYESの場合も、S87〜S89の工程が実行された後、図6の処理はS83に戻る。このように充放電装置1Aは、電気自動車2から充電の停止指示を受信したことを理由として予約運転を停止した場合も、次の予約運転開始時刻が到来するまで、充放電コネクタ19のロックを維持したまま再び待機処理を継続する。
同様に、S86がYESの場合も、S87〜S89の工程が実行された後、図6の処理はS83に戻る。このように充放電装置1Aは、予約運転の終了時刻が到来したことを理由として予約運転を停止した場合も、次の予約運転開始時刻が到来するまで、充放電コネクタ19のロックを維持したまま再び待機処理を継続する。
以上のように、充放電装置1Aは、予約運転を実行する場合も、ユーザがストップボタン11bを押下しない限り、充放電コネクタ19のロックを解除することはない。したがって、いたずらで充放電コネクタ19が電気自動車2から外されることを防止することができる。
なお、充放電コネクタ19のロックを解除させるためのボタンは、スタートボタン11aであってもよい。すなわちコネクタロック制御部24は、充放電装置1Aの充電または放電が終了した後にユーザによってスタートボタン11aが押下された場合、充放電回路17に充放電コネクタ19のロックを解除させてもよい。この場合、充放電装置1Aの充電または放電が終了した後にユーザがスタートボタン11aを押下すれば、充放電装置1Aの運転が再開されるのではなく、充放電コネクタ19のロックが解除される。
〔実施形態4〕
図7を参照して、本発明に係る実施形態4を以下に説明する。上述した実施形態1〜3のいずれかと共通する各部材には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図7は、本発明の実施形態4に係る充放電装置1Bの構成を示す図である。この図に示すように、充放電装置1B(電力制御装置)は、スタートボタン11a、ストップボタン11b、入力部12、制御回路15B、トランス16、充放電回路17、充放電ケーブル18、充放電コネクタ19、長押し判定部21(押下判定部)、および異常状態解除部25(解除部)を備えている。充放電装置1Bが備える制御回路15Bおよび異常状態解除部25以外の部材は、いずれも図1に示すものと同じであるため、詳細な説明は省略する。
制御回路15B内に、長押し判定部21および異常状態解除部25が設けられている。異常状態解除部25は、充放電装置1Bの異常状態を解除する。
充放電装置1Bの動作中(運転中または待機中)に何らかの異常が発生すると、充放電装置1Bは異常停止する。その後、充放電装置1Bの異常状態を解除するための操作がユーザからなされない限り、充放電装置1Bは異常状態を取り続ける。本実施形態に係る充放電装置1Bでは、充放電装置1Bが異常状態にあるときにユーザがストップボタン11bを長押しすることが、充放電装置1Bの異常状態を解除するための操作に相当する。
充放電装置1Bの異常状態の解除は、次の手順で行われる。充放電装置1Bが異常状態にあるときに、ユーザは、ストップボタン11bを押下する。この押下操作を入力部12が検出し、検出結果を長押し判定部21に通知する。長押し判定部21は、通知された検出結果に基づき、ユーザがストップボタン11bの押下操作時にストップボタン11bを長押ししたか否かを判定する。
長押し判定部21は、ユーザがストップボタン11bを長押ししたと判定した場合、その旨を異常状態解除部25に通知する。この通知を受けて、異常状態解除部25は、充放電装置1Bの異常状態を解除する。
本実施形態では、ユーザは、ストップボタン11bを、充放電装置1Bの運転を停止させるために用いることもできるし、充放電装置1Bの異常状態を解除することに用いることもできる。すなわち充放電装置1Bは、このような異常状態の解除のための専用の解除ボタンを必要としない。したがって、異常状態の解除機能を有する充放電装置1Bを、より簡素な構成で実現することができる。そのため充放電装置1Bのコストダウンも実現される。
なお、充放電コネクタ19の異常状態を解除するためのボタンは、スタートボタン11aであってもよい。すなわち異常状態解除部25は、充放電装置1Bが異常状態にあるときにユーザによってスタートボタン11aが長押しされた場合、充放電装置1Bの異常状態を解除してもよい。この場合、充放電装置1Bが異常状態にあるときにユーザがスタートボタン11aを長押しすれば、充放電装置1Bの運転が再開されるのではなく、充放電装置1Bの異常状態が解除される。
〔実施形態5〕
図8を参照して、本発明に係る実施形態5を以下に説明する。上述した実施形態1〜4のいずれかと共通する各部材には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図8は、本発明の実施形態5に係る充放電装置1Cの構成を示す図である。この図に示すように、充放電装置1C(電力制御装置)は、スタートボタン11a、ストップボタン11b、入力部12、制御回路15C、トランス16、充放電回路17、充放電ケーブル18、充放電コネクタ19、長押し判定部21(押下判定部)、起動用バッテリ26、電源回路27、および給電停止部28(停止部)を備えている。充放電装置1Cが備える制御回路15C、起動用バッテリ26(バッテリ)、電源回路27、および給電停止部28以外の部材は、いずれも図1に示すものと同じであるため、詳細な説明は省略する。
制御回路15C内に、長押し判定部21および給電停止部28が設けられている。起動用バッテリ26は、停電時に充放電装置1Cを起動させたり動作させたりするための電力源である。電源回路27は、充放電装置1Cを起動させたり動作させたりするための制御電力を充放電装置1C内の各回路および部材に供給する。給電停止部28は、起動用バッテリ26から電源回路27への電力の供給を停止させる。
充放電装置1Cは、分電盤31の二次側(下流)に交流電力線を介して接続されている。商用交流電力が建物内に正常に供給されているとき、充放電装置1Cの電源回路27は、分電盤31を通じてこの交流電力の供給を受けることができる。充放電装置1Cは、商用電力系統4から分電盤31を介して充放電装置1に供給される商用交流電力(以下、系統電源)を、充放電装置1Cの制御電源として用いる。制御電源とは、充放電装置1Cの起動およびその後の動作に必要な所定電圧(たとえば12V)の制御電力を得るための電源のことである。たとえば電源回路27は、供給された交流電力を、充放電装置1Cの動作に用いられる所定電圧(たとえば12V)の制御電力に変換し、充放電回路17等に供給する。これにより充放電回路17等が起動される。
電源回路27が制御電力を充放電回路17等に供給し続けることによって、充放電装置1Cは動作を継続することができる。制御電力は充放電回路17等の他の内部部品にも供給され、これにより充放電装置1C全体の起動および動作継続が実現される。
停電が起こると、商用電力系統4から建物内に交流電力が供給されなくなる。これにより電源回路27にも商用電力系統4の交流電力が供給されなくなるので、電源回路27は、制御電源を商用電力系統4から起動用バッテリ26に切り替える。すなわち電源回路27は、商用電力系統4からの交流電力供給が途絶えると、起動用バッテリ26から電力の供給を受けて、この電力を用いて充放電装置1Cを起動させたり、充放電装置1Cの動作を継続させたりする。
このように、本実施形態に係る充放電装置1Cは、停電時にも動作を継続することができる。そのため、停電時に自立運転を行い、建物3に交流電力を供給することができる。
一方、充放電装置1Cが停電時に自立運転を行わずに待機状態を維持する場合、そのための電力を消費し続けることになる。起動用バッテリ26の容量には限りがあるので、待機状態があまりに長く継続すると、起動用バッテリ26が空になりかねない。これを防止するために、充放電装置1Cには、ユーザの操作に基づき起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給を停止させる機能が用意されている。
停電時の起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給停止は、次の手順で行われる。起動用バッテリ26から電源回路27に電力が供給されているとき、ユーザは、ストップボタン11bを押下する。この押下操作を入力部12が検出し、検出結果を長押し判定部21に通知する。長押し判定部21は、通知された検出結果に基づき、ユーザがストップボタン11bを長押ししたか否かを判定する。
長押し判定部21は、ユーザがストップボタン11bを長押ししたと判定した場合、その旨を給電停止部28に通知する。給電停止部28は、この通知を受けて、起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給を停止させる。これにより、電源回路27が動作しなくなるので、充放電装置1Cはシャットダウンする。この後、起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給が行われない状況が続くので、起動用バッテリ26の電力容量が無駄に消費されることが防止される。
本実施形態では、ユーザは、ストップボタン11bを、充放電装置1Cの運転を停止させるために用いることもできるし、起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給を停止させるために用いることもできる。すなわち充放電装置1Cには、このような電力供給停止のための専用の供給停止ボタンを別途必要としない。したがって、停電時の起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給停止機能を有する充放電装置1Cをより簡素な構成で実現することができる。そのため充放電装置1Cのコストダウンも実現される。
なお、起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給を停止させるためのボタンは、スタートボタン11aであってもよい。すなわち給電停止部28は、停電中にユーザによってスタートボタン11aが長押しされた場合、起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給を停止させてもよい。この場合、停電中にユーザがスタートボタン11aを長押しすれば、充放電装置1の運転が再開されるのではなく、起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給が停止される。
また、充放電装置1Cは、停電後にユーザがストップボタン11bまたはスタートボタン11aを押下した場合、起動用バッテリ26から電源回路27への電力供給を開始させる給電開始部を備えていても良い。この構成では、給電を開始させるための専用の操作部を必要としないので、充放電装置1Cの構成をより簡素にすることができる。
(装置の各種態様)
実施形態1〜4では、電気自動車2の充電および電気自動車2からの放電のいずれも実行可能な充放電装置1〜1Cの例を説明した。しかし本発明の各実施形態はこれに限られない。すなわち本発明は、電気自動車2の充電または放電を行うことが可能な各種の電力変換装置の形態としても実現される。より詳細には、電気自動車2の充電および放電のうち充電のみが可能な充電装置、および、電気自動車2の充電および放電のうち放電のみが可能な放電装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
〔変形例〕
ユーザは、充放電装置1〜1Cに運転を開始するためのトリガ、および、充放電装置1〜1Cの運転を停止させるためのトリガを、それぞれ自ら充放電装置1〜1Cに設定することができる。これらのトリガとして、スタートボタン11aの押下操作およびストップボタン11bの押下操作の組み合わせが、充放電装置1〜1Cに設定される。
具体的には、たとえば、ユーザは、スタートボタン11aの押下操作、ストップボタン11bの押下操作、およびスタートボタン11aの押下操作を所定時間内にこの順で続けて行うことを、充放電装置1〜1Cの運転開始トリガとして充放電装置1〜1Cに設定することができる。また、ユーザは、スタートボタン11aの押下操作、ストップボタン11bの押下操作、およびストップボタン11bの押下操作を所定時間内にこの順で続けて行うことを、充放電装置1〜1Cの運転停止トリガとして充放電装置1〜1Cに設定することができる。
ユーザは、このような設定を充放電装置1〜1Cに行いたい場合、その設定を開始させるための操作をスタートボタン11aおよびストップボタン11bに対して行う。たとえば、ユーザがスタートボタン11aおよびストップボタン11bを同時に押下すれば、充放電装置1〜1Cは、運転開始トリガまたは運転停止トリガをユーザに設定させるための設定モードで動作する。この設定モード開始後、ユーザは、所望の順番でスタートボタン11aおよびストップボタン11bを適宜押下することによって、運転開始トリガまたは運転停止トリガを充放電装置1〜1Cに設定することができる。
充放電装置1〜1Cは、タッチパネルを備えていても良い。
〔ソフトウェアによる実現例〕
充放電装置1の制御ブロック(特に入力部12、発光制御部14、予約運転制御部20、長押し判定部21、および運転モード設定部22)、充放電装置1Aの制御ブロック(特に入力部12、予約運転制御部20、ストップボタン判定部23、コネクタロック制御部24)、充放電装置1Bの制御ブロック(特に入力部12、長押し判定部21、および異常状態解除部25)、および充放電装置1Cの制御ブロック(特に入力部12、長押し判定部21、および給電停止部28)は、いずれも、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、充放電装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、たとえば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることによって、新しい技術的特徴を形成することもできる。
たとえば、充放電装置1は、CHAdeMO規格とは異なる、電気自動車2の蓄電池の充電または放電を行うための他の規格(COMBO規格等)に対応した装置であってもよい。この場合、充放電ケーブル18および充放電コネクタ19は、当該他の規格に対応したケーブルおよびコネクタである。また、充放電回路17は、当該他の規格に対応した充電シーケンス(または放電シーケンス)を実行する。なお、充放電装置1が他の規格に対応した装置である場合、充放電装置1によって充電または放電が行われる電気自動車2も、当該他に規格に対応する必要がある。
電気自動車2は、蓄電池の充電率の代わりに、蓄電池の電池残容量および電池総容量を充放電装置1〜1Cに通知することができる。この場合、充放電回路17は、受信した電池残容量および電池総容量に基づき蓄電池の充電率を算出し、そして、算出した充電率が目標の充電率に到達したか否かを判定する。
1 充放電装置(電力制御装置)
2 電気自動車(車両)
3 建物
4 商用電力系統
11a スタートボタン(操作部、開始操作部)
11b ストップボタン(操作部、停止操作部)
12 入力部(検出部、運転開始部)
13 LED(発光素子)
14 発光制御部
15〜15C 制御回路
16 トランス
17 充放電回路(電力制御部)
18 充放電ケーブル(ケーブル)
18a 電力線
18b 信号線
19 充放電コネクタ(コネクタ)
20 予約運転制御部
21 長押し判定部(押下判定部)
22 運転モード設定部(運転開始部、遮断器判定部、切替部)
23 ストップボタン判定部(押下判定部)
24 コネクタロック制御部(ロック解除部)
25 異常状態解除部(解除部)
26 起動用バッテリ(バッテリ)
27 電源回路
28 給電停止部(停止部)
31 分電盤
32 負荷
33 接点検出回路

Claims (11)

  1. 車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、
    上記電力制御装置の運転を開始するための開始操作部と、
    上記開始操作部に対する操作を検出する検出部と、
    上記開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かを判定する押下判定部と、
    上記開始操作部が押下されたことが検出された場合、上記開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かの判定結果に基づく運転モードで上記電力制御装置を運転させる運転開始部とを備えていることを特徴とすることを電力制御装置。
  2. 上記電力制御装置に接続されている分電盤内の遮断器が投入されているかまたは開放されているかを判定する遮断器判定部をさらに備えており、
    上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出された場合、上記遮断器が投入されているかまたは開放されているかの判定結果と、上記開始操作部が規定時間継続して押下されたか否かの判定結果とに基づく運転モードで上記電力制御装置を運転させることを特徴とすることを請求項1に記載の電力制御装置。
  3. 上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出され、上記遮断器が投入されていると判定され、かつ、上記開始操作部が上記規定時間継続して押下されたと判定された場合、上記蓄電池の充電を行うための一連の処理手順を直ちに開始するための充電運転で上記電力制御装置を運転させることを特徴とする請求項2に記載の電力制御装置。
  4. 上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出され、上記遮断器が投入されていると判定され、かつ、上記開始操作部が上記規定時間継続して押下されなかったと判定された場合、上記蓄電池の充電または放電を行うための一連の処理手順を開始させる開始条件が成立すると上記一連の処理手順を開始するための予約運転で上記電力制御装置を運転させることを特徴とする請求項2または3に記載の電力制御装置。
  5. 上記運転開始部は、上記開始操作部が押下されたことが検出され、かつ、上記遮断器が開放されていると判定された場合、上記蓄電池の放電を行うための一連の処理手順を直ちに開始するための自立運転で上記電力制御装置を運転させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力制御装置。
  6. 車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、
    上記電力制御装置の運転を開始させるための開始操作部と、
    上記電力制御装置の運転を停止させるための停止操作部と、
    上記停止操作部または上記開始操作部に対する操作を検出する検出部と、
    上記電力制御装置の停止中に上記停止操作部または上記開始操作部が規定時間継続して押下されたことが検出されると、上記電力制御装置に設定されている運転モードを、異なる他の運転モードに切り替える切替部と、
    上記開始操作部が押下されたことが検出されると、その時点において上記電力制御装置に設定されている運転モードで上記電力制御装置を運転させる運転開始部とを備えていることを特徴とする電力制御装置。
  7. 上記電力制御装置に接続されている分電盤内の遮断器が投入されているかまたは開放されているかを判定する遮断器判定部をさらに備えており、
    上記切替部は、上記遮断器が開放されていると判定された場合、上記電力制御装置に設定されている上記運転モードを、上記蓄電池の放電を行うための一連の処理手順を直ちに開始するための自立運転に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の電力制御装置。
  8. 発光部と、
    現在設定されている上記運転モードに応じた発光パターンで上記発光部を発光させる発光制御部とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力制御装置。
  9. 車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、
    上記蓄電池の充電または放電を行うためのケーブルと、
    上記ケーブルの一端に設けられ、上記車両に接続されるコネクタと、
    上記コネクタが上記車両にロックされている状態で、上記ケーブルおよび上記コネクタを通じて上記蓄電池の充電または放電を行う電力制御部と、
    上記電力制御装置の運転を制御するための操作部と、
    上記操作部に対する操作を検出する検出部と、
    上記操作部が押下されたことが検出されると、上記充電または放電を行うための一連の処理手順の終了後に、上記車両に対する上記コネクタのロックを解除するロック解除部とを備えていることを特徴とする電力制御装置。
  10. 車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、
    上記電力制御装置の運転を制御するための操作部と、
    上記操作部に対する操作を検出する検出部と、
    上記電力制御装置が異常状態にあるときに上記操作部が規定時間継続して押下されたことが検出された場合、上記電力制御装置の上記異常状態を解除する解除部とを備えていることを備えていることを特徴とする電力制御装置。
  11. 車両に搭載された蓄電池の充電または放電を行う電力制御装置であって、
    バッテリと、
    上記バッテリから供給される電力を用いて上記電力制御装置を動作させる電源回路と、
    上記電力制御装置の運転を制御するための操作部と、
    上記操作部に対する操作を検出する検出部と、
    上記操作部が規定時間継続して押下されたことが検出された場合、上記バッテリから上記電源回路への上記電力の供給を停止させる停止部とを備えていることを特徴とする電力制御装置。
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