JP2015011876A - 電極の製法、それにより得られた電極およびそれを用いた蓄電デバイス - Google Patents

電極の製法、それにより得られた電極およびそれを用いた蓄電デバイス Download PDF

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豊 岸井
阿部 正男
Masao Abe
正男 阿部
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Yoshihiro Uetani
慶裕 植谷
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Abstract

【課題】高容量密度,高エネルギー密度を有する電極の製法、それにより得られた電極およびそれを用いた蓄電デバイスを提供する。【解決手段】少なくとも導電性ポリマーと低分子活物質とを混合する工程と、上記導電性ポリマーと上記低分子活物質との混合物を、低分子活物質の揮発温度および昇華温度の少なくとも一方の温度以上に加熱する工程と、上記加熱により上記低分子活物質の揮発および昇華の少なくとも一方の事象を生じさせ、この事象により上記導電性ポリマーの表面に上記低分子活物質を結合させる工程と、を備える電極の製法により得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、電極の製法、それにより得られた電極およびそれを用いた蓄電デバイスに関するものである。
近年、携帯型PC、携帯電話、携帯情報端末(PDA)等における電子技術の進歩、発展に伴い、これら電子機器の蓄電デバイスとして、繰り返し充放電することができる二次電池等が広く用いられている。このような二次電池等の電気化学的蓄電デバイスにおいては、電極として使用する材料の高容量化およびハイレート特性が望まれる。
蓄電デバイスの電極は、イオンの挿入・脱離が可能な機能を有する活物質を含有する。活物質のイオンの挿入・脱離は、いわゆるドーピング・脱ドーピングとも称され、一定の分子構造あたりのドーピング・脱ドーピング量をドープ率(またはドーピング率)と呼び、ドープ率が高い材料ほど、電池としては高容量化が可能となる。
電気化学的には、イオンの挿入・脱離の量が多い材料を電極として使用することにより、電池として高容量化が可能となる。より詳しく述べると、蓄電デバイスとして注目されるリチウム二次電池においては、リチウムイオンを挿入・脱離することができるグラファイト系の負極が用いられ、6つの炭素原子あたり一つ程度のリチウムイオンが挿入・脱離し高容量化がなされている。
このようなリチウム二次電池のなかでも、正極の電極活物質としてマンガン酸リチウムやコバルト酸リチウムのようなリチウム含有遷移金属酸化物を用い、負極にリチウムイオンを挿入・脱離し得る炭素材料を用い、両電極を電解液中で対峙させたリチウム二次電池は、高エネルギー密度を有するようになるため、上述した電子機器の蓄電デバイスとして広く用いられている。
また、近年、更なる高容量化への要求から、電極活物質の重量あたりの容量密度を向上させる検討が行われている。例えば、蓄電デバイスの正極を、リチウム含有遷移金属酸化物を電極活物質として用いたマンガンシリコン系正極としたところ、その蓄電デバイスの容量密度が220mAh/gを示すことが報告されている(非特許文献1参照)。
また、蓄電デバイスの正極の電極活物質として、ジスルフィド系、キノン系、ジアジン系あるいはラジアレン系の有機低分子化合物を用いたところ、その蓄電デバイスの容量密度が最大で500mAh/g程度を発現することも報告されている(非特許文献2参照)。
しかしながら、上記のような有機低分子化合物を電極活物質として用いた場合、放電時の電圧が、リチウム含有遷移金属酸化物を電極活物質として用いた蓄電デバイスよりも著しく小さく、エネルギー密度の点で不利が生じる。そのため、上記のような有機低分子化合物と、より高電圧を見込める有機導電性高分子とを複合化させた電極も提案されている(特許文献1,2参照)。
特開平9−259864号公報 特開平6−20692号公報
GS Yuasa Technical Report、2010年12月第7巻第2号、P.12〜18 日経エレクトロニクス、2010年12月13日号、P.73〜82
本発明は、上述のような事情に鑑みなされたもので、高容量密度,高エネルギー密度を有する電極の製法、それにより得られた電極およびそれを用いた蓄電デバイスの提供をその目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも導電性ポリマーと低分子活物質とを混合する工程と、上記導電性ポリマーと上記低分子活物質との混合物を、低分子活物質の揮発温度および昇華温度の少なくとも一方の温度以上に加熱する工程と、上記加熱により上記低分子活物質の揮発および昇華の少なくとも一方の事象を生じさせ、この事象により上記導電性ポリマーの表面に上記低分子活物質を結合させる工程と、を備える電極の製法を第一の要旨とする。
また、本発明は、集電体上に、上記第一の要旨である製法により得られた電極層を有する電極を第二の要旨とし、さらに、その電極を正極とし、負極がイオンを挿入・脱離し得る化合物および金属よりなる群から選ばれる少なくとも一方を含む蓄電デバイスをそれぞれ第三の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、本発明者らは、低分子活物質の揮発および昇華の少なくとも一方の事象により、表面に低分子活物質が結合した導電性ポリマーから、蓄電デバイスの電極(特に正極)を構成すると、その蓄電デバイスが高容量密度,高エネルギー密度を示すようになることを見いだし、本発明に到達した。
なお、このような効果が得られるのは、低分子活物質が揮発、昇華した状態であると、低分子活物質がラジカル種となり、導電性ポリマーの表面に効率よく反応するためであると推測される。
このように、本発明の電極の製法は、少なくとも導電性ポリマーと低分子活物質とを混合する工程と、上記導電性ポリマーと上記低分子活物質との混合物を、低分子活物質の揮発温度および昇華温度の少なくとも一方の温度以上に加熱する工程と、上記加熱により上記低分子活物質の揮発および昇華の少なくとも一方の事象を生じさせ、この事象により上記導電性ポリマーの表面に上記低分子活物質を結合させる工程と、を備えることから、得られる電極を用いた蓄電デバイスは、高容量密度,高エネルギー密度を有するようになる。
また、上記導電性ポリマーが、ポリアニリン、ポリアニリン誘導体、ポリピロールおよびポリピロール誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも一つであると、得られる蓄電デバイスは、より高容量密度、高エネルギー密度を有するようになる。
さらに、上記低分子活物質が、チオール基、チオラート基、キノン基、アゾ基およびニトロキシル基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの官能基を含む化合物、テトラシアノキノジメタン類、またはそれらの混合物であると、導電性ポリマー表面との結合がより均一になり、より高容量密度、高エネルギー密度を有する蓄電デバイスが得られるようになる。
そして、上記導電性ポリマーに対する上記低分子活物質の重量比(低分子活物質/導電性ポリマー)が1/10〜10/1であると、上記低分子活物質が導電性ポリマー表面により均一に結合するため、より一層高容量密度、高エネルギー密度を有する蓄電デバイスが得られるようになる。
本発明の電極の構造を示す断面図である。 本発明の蓄電デバイスの構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する説明は、本発明の実施態様の一例であり、本発明は、以下の内容に限定されない。
<電極について>
本発明の電極は、図1に示すように、電極層7と、集電体6とが積層されてなるものであり、上記電極層7は、表面に低分子活物質が結合している導電性ポリマーを含有する。なお、本発明の電極において、この表面に低分子活物質が結合した導電性ポリマーは、電極活物質として機能する。また、電極形成材料には、上記導電性ポリマーおよび低分子活物質以外に、例えば、バインダーや導電助剤等が添加されてもよい。上記集電体6としては、カーボンペーパー、カーボン不織布、カーボンクロス、ニッケル,アルミ,ステンレス,銅等の金属箔やメッシュが適宜用いられる。
なお、本発明において、電極活物質とは、イオンの挿入・脱離により導電性が変化する物質をいう。また、図1は、電極の構造を模式的に示したものであり、各層の厚み等は実際とは異なっている。
上記のように、本発明の電極形成材料(電極層7の材料)は、表面に低分子活物質が結合した導電性ポリマーを含有する。
本発明における導電性ポリマーとは、ポリマー主鎖の酸化反応または還元反応によって生成し、または消失する電荷の変化を補償するために、イオン種がポリマーに挿入し、またはポリマーから脱離することによって、ポリマー自身の導電性が変化する一群のポリマーをいう。
このようなポリマーにおいて、導電性が高い状態をドープ状態といい、低い状態を脱ドープ状態という。導電性を有するポリマーが酸化反応または還元反応によって導電性を失い、絶縁性(すなわち、脱ドープ状態)となっても、そのようなポリマーは、酸化還元反応によって再度、可逆的に導電性を有することができるので、このように脱ドープ状態にある絶縁性のポリマーも、本発明においては、導電性ポリマーの範疇に入れることとする。
また、好ましい本発明の導電性ポリマーの一つとしては、無機酸アニオン、脂肪酸スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、ポリマースルホン酸アニオンおよびポリビニル硫酸アニオンからなる群から選ばれた少なくとも一つのプロトン酸アニオンをドーパントとして有するポリマーである。また、本発明において好ましい別の導電性ポリマーとしては、上記導電性ポリマーを脱ドープした脱ドープ状態のポリマーである。
上記導電性ポリマーの具体例としては、例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリセレノフェン、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリアズレン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)等や、これらの種々の誘導体があげられる。なかでも、電気化学的容量の大きなポリアニリン、ポリアニリン誘導体、ポリピロール、およびポリピロール誘導体が好ましく用いられ、ポリアニリンおよびポリアニリン誘導体がさらに好ましく用いられる。
本発明において、上記ポリアニリンとは、アニリンを電解重合させ、または化学酸化重合させて得られるポリマーをいい、ポリアニリンの誘導体とは、例えば、アニリンの誘導体を電解重合させ、または化学酸化重合させて得られるポリマーをいう。
ここでアニリンの誘導体としてより詳しくは、アニリンの4位以外の位置にアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基等の置換基を少なくとも一つ有するものを例示することができる。好ましい具体例としては、例えば、o−メチルアニリン、o−エチルアニリン、o−フェニルアニリン、o−メトキシアニリン、o−エトキシアニリン等のo−置換アニリン、m−メチルアニリン、m−エチルアニリン、m−メトキシアニリン、m−エトキシアニリン、m−フェニルアニリン等のm−置換アニリンがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また本発明においては、4位に置換基を有するものでも、p−フェニルアミノアニリンは、酸化重合によってポリアニリンが得られるので、アニリン誘導体として好適に用いることができる。
本発明における低分子活物質とは、電極活物質であって、加熱により揮発または昇華すると共に上記導電性ポリマーと結合可能な低分子量の化合物をいう。上記結合には、化学的結合、物理的結合等があげられるが、得られる蓄電デバイスの高容量化を図る点から、共有結合、水素結合、イオン結合等の化学的結合が好ましい。
上記低分子活物質の具体例としては、例えば、チオール基、チオラート基、キノン基、アゾ基およびニトロキシル基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの官能基を含む化合物、ルベアン酸類、テトラシアノキノジメタン類、ラジアレン類、またはそれらの混合物等があげられる。なお、ここで、チオール基を含む化合物の具体例としては、例えば、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ベンゼンチオール、1,2−エタンジチオールがあげられる。チオラート基を含む化合物の具体例としては、例えば、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ベンゼンチオール、1,2−エタンジチオールのチオラート体があげられる。キノン基を含む化合物の具体例としては、例えば、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノンがあげられる。ラジアレン類の具体例としては、例えば、トリキノキサリニレンがあげられる。
また、上記導電性ポリマーと上記低分子活物質との化学的結合としては、−N−S−、−C−S−、−N−O−、−N−C−および−N−O−N−等が好ましくあげられ、物理的結合としては、分子間力結合や付着等があげられる。
上記低分子活物質の分子量は100〜1000であることが揮発性または昇華性の観点から好ましく、さらに100〜500であることが好ましい。上記分子量は一般に文献値を示し、より詳細には質量分析計により測定することができる。
上記導電性ポリマーに対する上記低分子活物質の重量比(低分子活物質/導電性ポリマー)は、1/10〜10/1であることが蓄電デバイスの容量密度を向上させる点から好ましく、さらに1/4〜4/1であることが好ましい。
そして、表面に低分子活物質が結合している導電性ポリマーは、少なくとも導電性ポリマーと低分子活物質とを混合する工程と、導電性ポリマーと低分子活物質との混合物を、低分子活物質の揮発温度および昇華温度の少なくとも一方の温度以上に加熱する工程を経て製造される。また、上記加熱工程は、導電性ポリマーと低分子活物質の混合物状態のものに対して行ってもよいし、電極形成材料を用いて電極層を形成後のものに対して行ってもよい。
なお、ここで低分子活物質の揮発温度および昇華温度の少なくとも一方の温度とは、低分子活物質が、加熱により、液体および固体の少なくとも一方から気体になる温度のことをいう。かかる温度は、低分子活物質の分子構造,分子量および常圧・減圧により変動するが、減圧下において加熱することが揮発温度・昇華温度を低下させる点から好ましく、真空下であることが更に好ましい。具体的に、減圧度(真空度)としては10〜1000Paであることが好ましく、さらに好ましくは10〜200Paである。かかる減圧度はピラニ真空計や水銀マノメータにより測定することができる。減圧下での温度としては−10〜200℃であることが好ましく、さらに好ましくは60〜160℃である。このような減圧下での加熱方法としては、例えば、真空ポンプを設けた減圧恒温槽を用いる方法、凍結乾燥機等が挙げられる。
本発明の電極形成材料には、前記のように、導電性ポリマーおよび低分子活物質以外に、バインダー、導電助剤等を含んでもよい。
上記バインダーとしては、例えば、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等の鎖状ポリマーやポリフォスファゼン等の櫛型ポリマー等のポリマー材料、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリメチル(メタ)アクリレート、スチレン−ブタジエンゴムがあげられる。また、側鎖にオキシエチレンあるいはオキシプロピレン基を有するポリ(メタ)アクリレート、アクリロニトリルあるいは側鎖にオキシエチレンあるいはオキシプロピレンを有する(メタ)アクリル酸等もあげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記導電助剤としては、蓄電デバイスの放電時に印加する電位によって性状の変化しない導電性材料であればよく、例えば、導電性炭素材料、金属材料等があげられ、なかでもアセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックや、炭素繊維、カーボンナノチューブ等の繊維状炭素材料が好ましく用いられる。特に好ましくは導電性カーボンブラックである。
本発明における電極形成材料(電極層7の材料)中の上記導電助剤の割合は、その全電極活物質100重量部に対して1〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重量部の範囲である。導電助剤の配合量がこの範囲内であると、本発明の電極の特性等に支障を与えることなく、効果的に重量エネルギー密度を向上させることが可能となるからである。
なお、本発明における電極形成材料(電極層7の材料)に、電解質塩を配合する場合、その電解質塩およびそれを溶解せしめる溶媒は、後記に示す電解液と同様のものを用いることができる。
図1に示す本発明における電極は、例えば、つぎのようにして作製される。すなわち、水や有機溶媒といった溶媒や電解液に、バインダーを溶解して溶液とし、この溶液に導電性ポリマーおよび低分子活物質、必要に応じて導電性カーボンブラック等の導電助剤を加え、充分に分散させて、ペーストを調製する。このペーストを集電体6上に塗布した後、溶媒を蒸発させて塗膜を形成し、さらにその塗膜を、減圧下において低分子活物質の揮発温度および昇華温度の少なくとも一方の温度以上に加熱することによって、集電体6上に、電極層7を積層してなるシート状の電極を得ることができる。上記加熱により上記低分子活物質の揮発および昇華の少なくとも一方の事象を生じさせ、この事象により上記導電性ポリマーの表面に上記低分子活物質が結合するようになる。
このような電極を使用することにより高エネルギー密度の蓄電デバイスとなる理由に関しては、未だ充分に解明されていないが、電池充放電反応に必要なイオンおよび電子の供給及び取出しを円滑に行うことができるためと考えられる。
なお、本発明における電極層7の厚みは、1〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは10〜700μmの範囲である。上記電極層7の厚みは、電極を先端形状が直径5mmの平板であるダイヤルゲージ(尾崎製作所社製)を用いて測定し、電極の面に対して10点の測定値の平均を求めた後、集電体6の厚みを差し引いて計算することにより得られる。
また、上記電極層7の空孔率は、20〜80%であることが好ましく、より好ましくは40〜60%の範囲である。なお、上記空孔率は、下記の式(1)により求められる値であり、下記の「電極層の見かけ体積」とは、「電極の電面面積×電極厚みから集電体厚みを除いた厚み」を意味する。一方、下記の「電極層の真体積」とは、「集電体を除いた電極構成材料の体積」をいう。具体的には、電極層構成材料の構成重量割合と各構成材料の真密度の値を用いて、電極層構成材料全体の平均密度を算出しておき、電極層構成材料の重量総和をこの平均密度で除することにより求められる。
〔数1〕
電極層の空孔率(%)={(電極層の見かけ体積−電極層の真体積)/電極層の見かけ体積}×100 …(1)
また、上記電極層7に形成される微細孔の孔径の平均値は、0.1〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜5μmの範囲である。なお、上記孔径は、例えば、島津製作所製マイクロメリテックス細孔分測定装置オートポア9520形を用いて測定される。
<蓄電デバイスについて>
ここで、図2は、本発明の蓄電デバイスの一例を示すものであり、電解質層3と、これを挟んで対向して設けられた正極2と負極4とを有している。なお、1は集電体(正極用)、5は集電体(負極用)である。また、図2は、蓄電デバイスの構造を模式的に示したものであり、各層の厚み等は実際とは異なっている。
図1に示す本発明における電極は、正極(上記正極2とその集電体1との積層物)に用いることも、負極(上記負極6とその集電体1との積層物)に用いることも可能である。なかでも、図1に示す本発明の電極を正極に用い、イオンを挿入・脱離し得る化合物および金属から選ばれる少なくとも1種を含む電極を負極に用いると、得られる蓄電デバイスは、より高いエネルギー密度を実現できるようになる。
なお、正極および負極の集電体(図2の1,5)としては、カーボンペーパー、カーボン不織布、カーボンクロス、ニッケル,アルミ,ステンレス,銅等の金属箔やメッシュが適宜用いられる。
また、本発明の蓄電デバイスに係る電解質層3は、電解質により構成されるが、例えば、セパレータに電解液を含浸させてなるシートや、固体電解質からなるシートが好ましく用いられる。固体電解質からなるシートは、それ自体がセパレータを兼ねている。また、本発明の電極は、充放電の繰り返しによる電極活物質の電解液への溶解も抑えられるため、上記のような固形電解質シートや電解液含浸シートに限定されず、電解液をそのまま用いてもよい。
上記のように、電解液をそのまま用いる場合、あるいは電解液をセパレータに含浸させるとともに電極にも含浸させる場合、その電解液を構成する電解質としては、例えば、リチウムイオンなどの金属イオンとこれに対する適宜のカウンターイオン、例えば、スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ素イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン、ハロゲンイオン等を組み合わせてなるものが好ましく用いられる。このような電解質の具体例としては、LiCF3SO3、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、LiCl等があげられる。
また、上記電解液を構成する溶媒としては、カーボネート類、ニトリル類、アミド類、エーテル類等の少なくとも1種の非水溶媒、即ち、有機溶媒が用いられる。このような有機溶媒の具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、アセトニトリル、プロピオニトリル、N,N'−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン等があげられる。
また、前記電解質層3として、上述したように、電解液を含浸させたセパレータを用いる場合、その電解液を構成する電解質としては、上記と同様のもの用いられる。
そして、上記電解液を構成する溶媒としては、水のほか、カーボネート類、アルコール類、ニトリル類、アミド類、エーテル類等の少なくとも1種の有機溶媒が用いられる。
また、本発明の蓄電デバイスにおいて上記のようにセパレータを用いる場合、そのセパレータとしては、これを挟んで対向して配設される正極と負極の間の電気的な短絡を防ぐことができ、さらに、電気化学的に安定であり、イオン透過性が大きく、ある程度の機械強度を有する絶縁性の多孔質シートであればよい。上記セパレータの材料としては、例えば、紙、不織布や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等の樹脂からなる多孔性の多孔質シートが好ましく用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
ところで、先に述べたように、イオンを挿入・脱離し得る化合物および金属から選ばれる少なくとも1種を含む電極を負極に用いる場合、具体的には、金属リチウムや、酸化・還元時にリチウムイオンが挿入、脱離し得る炭素材料や遷移金属酸化物、シリコン、スズなどが好ましく用いられる。また、本発明において、「用いる」とは、その形成材料のみを使用する場合以外に、その形成材料と他の形成材料とを組み合わせて使用する場合も含める趣旨であり、通常、他の形成材料の使用割合は、その形成材料の50重量%未満に設定される。
本発明の蓄電デバイスとしては、ラミネートセル、多孔質シート型、シート型、角型、円筒型、ボタン型、等の種々の形状に形成される。
なお、上記蓄電デバイスの組立ては、グローブボックス中、超高純度アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例,比較例に先立ち、以下の製造例1,2に従い、各ポリマーの製造を行った。
[製造例1:ポリアクリロニトリル−アクリル酸メチル共重合体の合成]
アセトニトリル300mLを入れた500mL3つ口フラスコ中に、アクリロニトリル60g、アクリル酸メチル9.8g及び1−ドデカンチオール1.0gを加え、窒素気流下で、30分撹拌を行った。続いて、アセトニトリル50mL中にアゾイソブチロニトリル0.333gを溶解させたものを、上記3つ口フラスコに加えた。そして、上記3つ口フラスコを、60℃オイルバス中に8時間浸漬し、更に70℃オイルバス中に1時間浸漬した。このようにして得られた上記3つ口フラスコ内の溶液を、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮後、900mLメタノール中に加え再沈殿を行った。そして、沈降した沈殿物をデカンテーションし、新たにジメチルスルホオキシド100mLに溶解させた。この操作を後2回繰り返した後、続けて、再度900mLのメタノール中に再沈殿を行い、得られた沈殿物をメタノールにて洗浄しながら濾過した。得られた固形分は、40℃の真空乾燥機(ヤマト科学社製、ADP200)にて一晩、加熱真空乾燥処理を行った(収量14.6g、収率20.6%)。
上記のようにして得られた固形分(ポリマー)を、トリメチルシランを含んだ重水素化ジメチルスルホオキシド中に溶解させ、1H−NMR測定を行った。その結果、δ=0.846、1.234、1.7−2.1、2.9−3.25、3.684であり、得られた固形分中に、アクリロニトリル、アクリル酸メチル及び1−ドデカンチオール由来成分が含まれていることが確認された。
[製造例2:テトラフルオロホウ酸をドーパントとする導電性ポリアニリン粉末の製造]
イオン交換水138gを入れた300mL容量のガラス製ビーカーに42重量%濃度のテトラフルオロホウ酸水溶液(和光純薬工業社製、特級)84.0g(0.402モル)を加え、磁気スターラーにて撹拌しながら、これにアニリン10.0g(0.107モル)を加えた。テトラフルオロホウ酸水溶液にアニリンを加えた当初は、アニリンは、テトラフルオロホウ酸水溶液に油状の液滴として分散していたが、その後、数分以内に水に溶解して、均一で透明なアニリン水溶液となった。このようにして得られたアニリン水溶液は、低温恒温槽を用いて−4℃以下に冷却した。
次に、酸化剤として二酸化マンガン粉末(和光純薬工業社製、1級)11.63g(0.134モル)を上記アニリン水溶液中に少量ずつ加えて、ビーカー内の混合物の温度が−1℃を超えないようにした。このようにして、アニリン水溶液に酸化剤を加えることにより、アニリン水溶液は直ちに黒緑色に変化した。その後、しばらく撹拌を続けたとき、黒緑色の固体が生成し始めた。
このようにして、80分間かけて酸化剤を加えた後、生成した反応生成物を含む反応混合物を冷却しながら、更に、100分間、撹拌した。その後、ブフナーロートと吸引瓶を用いて、得られた固体をNo.2濾紙(ADVANTEC社製)にて吸引濾過して、粉末を得た。この粉末を約2モル/dm3のテトラフルオロホウ酸水溶液中にて磁気スターラーを用いて撹拌、洗浄し、次いで、アセトンにて数回、撹拌、洗浄し、これを減圧濾過した。得られた粉末を室温で10時間真空乾燥して、テトラフルオロホウ酸アニオンをドーパントとする導電性ポリアニリン(酸化状態のポリアニリン)12.5gを、鮮やかな緑色粉末として得た。
上記導電性ポリアニリン粉末130mgを瑪瑙製乳鉢で粉砕した後、赤外スペクトル測定用KBr錠剤成形器を用い、75MPaの圧力下に10分間真空加圧成形して、厚み720μmの導電性ポリアニリンのディスクを得た。ファン・デル・ポー法による4端子法電導度測定にて測定した上記ディスクの電導度は、19.5S/cmであった。
このようにして得たドープ状態の導電性ポリアニリン粉末を2モル/dm3水酸化ナトリウム水溶液中に投入し、30分間撹拌して、導電性ポリアニリンを中和処理した。これにより、ドーパントであるテトラフルオロホウ酸を、ポリアニリンから脱ドープした。
上記脱ドープしたポリアニリンを、その濾液が中性になるまで水洗した後、アセトン中で撹拌、洗浄し、次いで、ブフナーロートと吸引瓶を用い減圧濾過して、No.2濾紙上に脱ドープしたポリアニリン粉末を得た。これを室温下、10時間真空乾燥して、脱ドープ状態のポリアニリンを茶色粉末として得た。
次に、このようにして得た脱ドープ状態のポリアニリン粉末を、フェニルヒドラジンのメタノール水溶液中に入れ、撹拌下、30分間還元処理を行った。ポリアニリン粉末は、その色が茶色から灰色に変化した。
このような還元処理の後、得られたポリアニリン粉末をメタノール、次いで、アセトンで洗浄し、濾別した後、室温下、真空乾燥して、還元脱ドープ状態のポリアニリン(還元状態のポリアニリン)を得た。なお、アセトンを溶媒として用いた、光散乱法による上記粒子のメディアン径は13μmであった。
上記還元脱ドープ状態のポリアニリン粉末130mgを瑪瑙製乳鉢で粉砕した後、赤外スペクトル測定用KBr錠剤成形器を用い、75MPaの圧力下に10分間真空加圧成形して、厚み720μmの還元脱ドープ状態のポリアニリンのディスクを得た。ファン・デル・ポー法による4端子法電導度測定にて測定した上記ディスクの電導度は、5.8×10-3S/cmであった。
つまり、このポリアニリンは、イオンが挿入されている酸化状態が、イオンが脱離している還元状態より電気導電性が高い。したがって、イオンの挿入・脱離により導電性が変化する電極活物質である。
〔実施例1〕
(電極シートの作製)
テトラフルオロホウ酸リチウム4.6gと、プロピレンカーボネート20.9gと、エチレンカーボネート15.7gとからなる電解質溶液を調製した。この電解質溶液6.88gに、製造例1で調製したポリアクリロニトリル−アクリル酸メチル共重合体1gを140℃にて溶解させた。この溶解液に、製造例2で作製したポリアニリン0.17gと、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール(DMcT)0.67gと、導電性カーボンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)0.084gとを加え、さらに、アセトニトリル10gを加えた後、瑪瑙製乳鉢を用いて混練を行った。このようにして得られた溶液を、カーボンペーパー(東レ社製、TGP−H−030)上に塗工し、60℃にて3時間真空乾燥処理を行い、集電体であるカーボンペーパー上に上記溶液からなる電極層を積層してなる電極シートを得た。なお、上記電極シート中の活物質重量は3.32mg/cm2であった。この値は、電極シート重量からカーボンペーパー重量を差し引いたもの(電極層重量)に、テトラフルオロホウ酸リチウム,エチレンカーボネート,ポリアニリン,DMcT、導電性カーボンブラック、ポリアクリロニトリル−アクリル酸メチル共重合体由来の重量成分を加えた全固形分量中のポリアニリンとDMcTの重量分率を掛けた値である。
次に、このようにして得られた電極シートを、更に、真空ポンプ(ULVAC社製、GLD−051)と組み合わせた真空乾燥機(ヤマト科学社製、ADP200)を用い、120℃にて3時間処理を行なった。なお、この真空乾燥処理後、電極シートが黄色く染まっていることが確認されると共に電極シートの重量減少も確認され、DMcTの揮発が認められた。
(蓄電デバイスの作製)
上記のようにして得られた電極シートを正極とする蓄電デバイス(セル)を、以下のように組み立てた。すなわち、まず、上記作製の電極シートを正極として準備し、コイン型金属リチウム(本城金属社製)を負極として準備し、宝泉社製の不織布(TF40−50)をセパレータとして準備した。つぎに、1モル/Lのテトラフルオロホウ酸リチウムプロピレンカーボネート溶液とエチレンカーボネートとを体積比1対1で混合して電解液を調製した。
その後、超高純度アルゴンガス雰囲気下の、露点が−100℃のグローブボックス内で、以下の組み立てを行った。まず、非水電解液二次電池実験用のステンレス製HSセル(宝泉社製)に、正極と負極とを正しく対向させて配置し、これらがショートしないようにセパレータを位置決めした後、上記電解液を注入した。そして、電解液の注入後、HSセルを密封し、セルを完成した。
上記セルにおいて、その活物質の重量容量密度を147mAh/gとし、電極単位面積に含まれる活物質量から全容量(mAh)を算出し、この容量を1時間で充電する速さを1C充放電とした。そして、0.05Cの充放電を1回行ったとき、上記セルの重量容量密度は332mAh/g,エネルギー密度は975mWh/gであった。
なお、上記セルの重量容量密度,エネルギー密度は、以下のようにして測定した。
≪セルの重量容量密度とエネルギー密度≫
各セルを、25℃の恒温槽内に静置し、電池充放電装置(北斗電工社製、SD8)を用いて、定電流一定電圧充電/定電流放電モードにて測定を行った。充電電流は活物質の重量容量密度を147mAh/gとし、各セルに含まれる活物質から全容量を算出した。この全容量を20時間で充放電するように充放電電流を設定した。充電終止電圧は3.8Vとし、定電流充電により電圧が3.8Vに到達した後は、3.8Vの定電圧充電を電流値が定電流充電時の電流値に対して20%の値になるまで充電を行った。その後、放電終止電圧2.0Vまで定電流放電を行い、5サイクル目の充電で得られた重量容量密度及びエネルギー密度を測定した。この重量容量密度及びエネルギー密度は、正極活物質の正味重量当たりに換算した値を示す。
なお、電極シートの作製時、バインダーをポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に置き換えても同様の効果を得ることができた。
〔実施例2〕
2回目の真空乾燥処理(電極シート作製後の真空乾燥処理)の温度を120℃から100℃(DMcTの揮発温度以上の温度)に変更した以外は、実施例1と同様にして電極シートを作製した後に、実施例1と同様にしてセルを作製した。そして、そのセルの重量容量密度,エネルギー密度を実施例1と同様にして測定したところ、そのセルの重量容量密度は273mAh/g,エネルギー密度は798mWh/gであった。
〔比較例1〕
2回目の真空乾燥処理(電極シート作製後の真空乾燥処理)の温度を120℃から60℃(DMcTの揮発温度未満の温度)に変更した以外は、実施例1と同様にして電極シートを作製した後に、実施例1と同様にしてセルを作製した。そして、そのセルの重量容量密度,エネルギー密度を実施例1と同様にして測定したところ、そのセルの重量容量密度は192mAh/g,エネルギー密度は546mWh/gであった。
本発明の電極を用いた蓄電デバイスは、リチウム二次電池等の蓄電デバイスや高容量キャパシタとして好適に使用できる。また、上記蓄電デバイスは、従来の二次電池や電気二重層キャパシタと同様の用途に使用でき、例えば、携帯型PC、携帯電話、携帯情報端末(PDA)等の携帯用電子機器や、ハイブリッド電気自動車、電気自動車、燃料電池自動車等の駆動用電源に広く用いられる。
6 集電体
7 電極層

Claims (6)

  1. 少なくとも導電性ポリマーと低分子活物質とを混合する工程と、
    上記導電性ポリマーと上記低分子活物質との混合物を、低分子活物質の揮発温度および昇華温度の少なくとも一方の温度以上に加熱する工程と、
    上記加熱により上記低分子活物質の揮発および昇華の少なくとも一方の事象を生じさせ、この事象により上記導電性ポリマーの表面に上記低分子活物質を結合させる工程と、
    を備えることを特徴とする電極の製法。
  2. 上記導電性ポリマーが、ポリアニリン、ポリアニリン誘導体、ポリピロールおよびポリピロール誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1記載の電極の製法。
  3. 上記低分子活物質が、チオール基、チオラート基、キノン基、アゾ基およびニトロキシル基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの官能基を含む化合物、テトラシアノキノジメタン類、またはそれらの混合物である請求項1または2に記載の電極の製法。
  4. 上記導電性ポリマーに対する上記低分子活物質の重量比(低分子活物質/導電性ポリマー)が1/10〜10/1である請求項1〜3のいずれかに一項に記載の電極の製法。
  5. 集電体上に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電極の製法により得られた電極層を有することを特徴とする電極。
  6. 電解質層と、これを挟んで対向して設けられた電極とを含む蓄電デバイスであって、請求項5記載の電極を正極とし、負極がイオンを挿入・脱離し得る化合物および金属よりなる群から選ばれる少なくとも一方を含むことを特徴とする蓄電デバイス。
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