JP2015011206A - 画像形成装置及び制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ユーザの意図に合致した画像形成濃度の調整を容易に行う画像形成装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、複数色の現像剤を用いて媒体に画像形成する画像形成手段を有する画像形成装置に関する。そして、画像形成装置は、基準画像と所定濃度ずつ色を変化させて形成された複数の色見本画像とが配置されたサンプルパターンを保持して媒体に画像形成させる手段と、ユーザに色見本画像を選択させる手段と、選択された色見本画像の濃度配分に応じて画像形成濃度調整量を決定して保持する手段と、保持している画像形成濃度調整量に従って画像形成手段を制御する手段と、保持している画像形成濃度調整量をユーザに提示する手段と、ユーザから保持する画像形成濃度調整量の変更を受付ける手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置及び制御プログラムに関し、例えば、電子写真式の画像形成装置に適用し得る。
シアン、マゼンタ、イエローのトナー剤を用いて画像形成可能な電子写真式のカラープリンタでは、所定の印刷濃度を有する単色の画像(例えば、グレーや黒等の無彩色の色)とほぼ一致するようにシアン、マゼンタ、イエローの画像を重ね印刷した画像(以下、「グレー混色画像」と呼ぶ)を記録用紙に形成することができるものがある。
従来のプリンタで、グレー混色画像の画像形成が可能なものとしては特許文献1に記載されたプリンタがある。
特許文献1に記載されたプリンタでは、グレー混色画像の試し刷りと、黒単色の画像に印刷濃度を所定濃度ずつ増加させたシアン、マゼンタ、イエローの各色の各画像を重ね印刷した色見本とを印刷したカラーサンプルシートを用いて、試し刷りに最も近い色見本が選択され、選択された色見本の濃度配分に応じて、グレー混色画像に係る印刷濃度を増減させた試し刷りが印刷され、試し刷りが色見本の最小配分濃度に合うまで繰り返す。
特開2002−82511号公報
しかしながら、従来のグレー混色画像に対応したプリンタでは、増減されたシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度に対して使用者がさらに微調整を行うこと、あるいは、使用者の趣向に合わせて意図的に色味を変更するためのカラーバランス調整を行うことができないという問題があった。
上述のような問題点に鑑みて、ユーザの意図に合致した画像形成濃度の調整を容易に行うことができる画像形成装置及び制御プログラムが望まれている。
第1の本発明は、複数色の現像剤を用いて媒体に画像形成する画像形成手段を有する画像形成装置において、(1)所定の濃度の前記複数色で表現される基準画像と、前記基準画像の表現に用いられている前記複数色について所定濃度ずつ変化させて形成された複数の色見本画像とが配置されたサンプルパターンを保持し、保持したサンプルパターンを前記画像形成手段に供給して媒体に画像形成させて、サンプルとして出力させるサンプルパターン出力手段と、(2)ユーザに、前記サンプルパターンを構成する色見本画像のいずれかを選択させる選択手段と、(3)ユーザに選択された色見本画像の表現に用いられている前記複数色の濃度配分に応じて、前記画像形成手段が画像形成する際の前記複数色の画像形成濃度を増減させるための画像形成濃度調整量を決定して保持する画像形成濃度調整量保持手段と、(4)前記画像形成濃度調整量保持部に保持されている画像形成濃度調整量に従って、前記画像形成手段による前記複数色の画像形成濃度を調整する画像形成濃度調整手段と、(5)前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量をユーザに提示する提示手段と、(6)ユーザから、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量の変更を受付けて、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持する画像形成濃度調整量を、変更後の画像形成濃度調整量に更新する画像形成濃度調整量変更手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明は、複数色の現像剤を用いて媒体に画像形成する画像形成手段を有する画像形成装置を制御する制御プログラムにおいて、コンピュータを、(1)所定の濃度の前記複数色で表現される基準画像と、前記基準画像の表現に用いられている前記複数色について所定濃度ずつ変化させて形成された複数の色見本画像とが配置されたサンプルパターンを保持し、保持したサンプルパターンを前記画像形成手段に供給して媒体に画像形成させて、サンプルとして出力させるサンプルパターン出力手段と、(2)ユーザに、前記サンプルパターンを構成する色見本画像のいずれかを選択させる選択手段と、(3)ユーザに選択された色見本画像の表現に用いられている前記複数色の濃度配分に応じて、前記画像形成手段が画像形成する際の前記複数色の画像形成濃度を増減させるための画像形成濃度調整量を決定して保持する画像形成濃度調整量保持手段と、(4)前記画像形成濃度調整量保持部に保持されている画像形成濃度調整量に従って、前記画像形成手段による前記複数色の画像形成濃度を調整する画像形成濃度調整手段と、(5)前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量をユーザに提示する提示手段と、(6)ユーザから、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量の変更を受付けて、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持する画像形成濃度調整量を、変更後の画像形成濃度調整量に更新する画像形成濃度調整量変更手段として機能させることを特徴とする。
第3の本発明の画像形成装置は、(1)単色の現像剤で示される基準画像と複数の現像剤の混色で示される色見本画像とを配置する調整シート印刷手段と、(2)前記調整シートの印刷結果に基づく入力を行う入力部と、(3)前記入力部の入力結果に基づき画像データの色補正を行った画像形成を行う画像形成部とを持ち、(4)前記調整シート印刷手段は、前記単色の現像剤は黒色の現像剤像を印刷させ、前記複数の現像剤はシアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の3種類を含み、前記色見本画像は前記シアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の量を、予め設定されている閾値に基づき混色した基準色見本画像と、該基準色見本画像から2色単位で増加した色見本画像または2色単位で減少した色見本画像とを印刷させることを特徴とする。
第4の本発明の画像形成装置は、(1)単色の現像剤で示される基準画像と複数の現像剤の混色で示される色見本画像とを配置する調整シート印刷手段と、(2)前記調整シートの印刷結果に基づく入力を行う入力部と、(3)前記入力部の入力結果に基づき画像データの色補正を行った画像形成を行う画像形成部とを持ち、(4)前記調整シート印刷手段は、前記単色の現像剤は黒色の現像剤像を印刷させ、前記複数の現像剤はシアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の3種類を含み、前記色見本画像は前記シアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の量を、予め設定されている閾値に基づき混色した基準色見本画像と、該基準色見本画像から1色単位で増加した色見本画像または1色単位で減少した色見本画像とを印刷させることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザの意図に合致した画像形成濃度の調整を容易に行う画像形成装置を提供することができる。
第1の実施形態に係るプリンタを構成する印刷濃度調整管理部の機能的構成について示したブロック図である。 第1の実施形態に係るプリンタの機能的構成について示したブロック図である。 第1の実施形態に係るプリンタの概略側断面図である。 第1の実施形態係るプリンタを構成する1つの画像形成ユニット周辺の概略側面図である。 第1の実施形態に係るプリンタで表示されるカラーバランス調整パターン印刷受付画面の構成例について示した説明図である。 第1の実施形態の印刷濃度調整管理部で適用されるカラーバランス調整パターン(カラーバランス調整シート)の構成例について示した説明図である。 第1の実施形態の印刷濃度調整管理部で適用されるカラーバランス調整パターンを構成する基準画像、及び各色見本画像の色値の例について示した説明図である。 第1の実施形態に係るプリンタが表示するサンプル画像選択画面の構成例について示した説明図である。 第1の実施形態に係るプリンタで表示される印刷濃度微調整画面の構成例について示した説明図である。 第1の実施形態に係るプリンタで表示される印刷濃度微調整画面の遷移について示した説明図である。 第1の実施形態に係るプリンタで印刷が行われる場合の動作について示したフローチャートである。 第1の実施形態に係るプリンタで印刷濃度調整が行われる場合の動作について示したフローチャートである。 第1の実施形態の印刷濃度調整管理部の動作について示したフローチャートである。 第2の実施形態に係るプリンタを構成する印刷濃度調整管理部の機能的構成について示したブロック図である。 第2の実施形態に係るプリンタで表示されるブラック印刷濃度調整画面の構成例について示した説明図である。 第2の実施形態に係るプリンタで表示されるブラック印刷濃度調整画面の遷移について示した説明図である。 第2の実施形態に係るプリンタで印刷が行われる場合の動作について示したフローチャートである。 第2の実施形態に係るプリンタで印刷濃度調整が行われる場合の動作について示したフローチャートである。 第3の実施形態に係るプリンタを構成する印刷濃度調整管理部の機能的構成について示したブロック図である。 第3の実施形態の印刷濃度調整管理部で適用されるカラーバランス調整パターン(カラーバランス調整シート)の構成例について示した説明図である。 第3の実施形態の印刷濃度調整管理部で適用されるカラーバランス調整パターンを構成する基準画像、及び各色見本画像の色値の例について示した説明図である。 第3の実施形態に係るプリンタが表示するサンプル画像選択画面の構成例について示した説明図である。 第3の実施形態に係るプリンタで表示される印刷濃度微調整画面の構成例について示した説明図である。 第3の実施形態に係るプリンタで表示される印刷濃度微調整画面の遷移について示した説明図である。 第3の実施形態に係るプリンタで印刷が行われる場合の動作について示したフローチャートである。 第3の実施形態に係るプリンタで印刷濃度調整が行われる場合の動作について示したフローチャートである。 第3の実施形態の印刷濃度調整管理部の動作について示したフローチャートである。 第4の実施形態に係るプリンタを構成する印刷濃度調整管理部の機能的構成について示したブロック図である。 第4の実施形態に係るプリンタで表示されるブラック印刷濃度調整画面の構成例について示した説明図である。 第4の実施形態に係るプリンタで表示されるブラック印刷濃度調整画面の遷移について示した説明図である。 第4の実施形態に係るプリンタで印刷が行われる場合の動作について示したフローチャートである。 第4の実施形態に係るプリンタで印刷濃度調整が行われる場合の動作について示したフローチャートである。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による画像形成装置及び制御プログラムをプリンタに適用した第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(A−1)第1の実施形態の構成
まず、プリンタ1の全体構成について説明する。
図2は、プリンタ1の機能的構成について示したブロック図である。図3は、この実施形態のプリンタ1の概略側断面図である。
図2に示すように、プリンタ1は、大別して、プリンタエンジン100、コントローラ部200、及びプリンタエンジン制御部300を有している。
図3に示すように、プリンタエンジン100は、給紙トレイ101、給紙部106、画像形成部107、定着器108、排出部109、両面印刷ユニット110、及びオペレーションパネル111を有している。
給紙トレイ101は、印刷用紙Pを積層させて収容するトレイである。この給紙トレイ101中の印刷用紙Pは、印刷する際に、給紙トレイ101の積層方向上方の印刷用紙PPを1枚ずつ、給紙部106によって画像形成部107に給紙され、1つの印刷ジョブとしてプリンタ1に送られてきた印刷データにもとづいて画像形成部107で印刷が行われる。給紙部106は、図示しないベルトやローラ等により構成された搬送路である。
画像形成部107は、複数色のトナー剤を用いて画像形成することができる。この実施形態では、例として、画像形成部107は、ブラック(以下、「K」とも表す)、イエロー(以下、「Y」とも表す)、マゼンタ(以下、「M」とも表す)、シアン(以下、「C」とも表す)の4色のトナー剤を用いた画像形成が可能であるものとして説明する。そして、画像形成部107は、トナー色ごとに対応する画像形成ユニット1071(1071K、1071Y、1071M、1071C)、各画像形成ユニット1071に対応する転写ローラ1072(1072K、1072Y、1072M、1072C)、画像形成部107内で印刷用紙Pを搬送する搬送ベルト1073、及び記録光を発光する露光部としてのLED(Light Emitting Diode)ヘッド1074(1074K、1074Y、1074M、1074C)を有している。
4台の画像形成ユニット1071は、LED(Light Emitting Diode)方式のデジタルカラープリンタ(LEDによる記録光に基づくトナー像を現像して印刷用紙Pに転写する電子写真方式のプリンタ)であり、印刷用紙Pの挿入側から排出側に向かって順に並べて配設(搬送ベルト1073に沿って配設)されている。
次に、各色の画像形成ユニット1071の内部構成について図4を用いて説明する。図4は、1つの画像形成ユニット1071周辺の側面図である。なお、各色の画像形成部107は、用いるトナー剤の色が異なること以外は同じ構成となっているものとする。
それぞれの画像形成ユニット1071(1071K、1071Y、1071M、1071C)は、帯電ローラ1071a、感光体ドラム1071b、現像ローラ1071c、現像ブレード1071d、トナー供給ローラ1071e、及びトナーカートリッジ1071fを有している。
帯電ローラ1071aは、感光体ドラム1071bの表面を一様に帯電させるものである。トナーカートリッジ107fは、現像ローラ1071cを介して感光体ドラム1071bに供給する。感光体ドラム1071bは、LEDヘッド1074から照射される記録光に応じたトナー像(静電潜像)を形成するものである。感光体ドラム1071bは、帯電ローラ1071aにより一様に帯電させられた後、LEDヘッド1074の記録光が照射されると表面に静電潜像が形成される。トナーカートリッジ107fのトナー剤は、まずトナー供給ローラ1071eにより、現像ローラ1071cの表面に供給され、現像ブレード1071dにより一定の層厚に規制される。そして、感光体ドラム1071bの表面に形成された静電潜像に現像ローラ1071cからトナー剤が供給されると、トナー像が現像(形成)される。
また、画像形成部107では、各画像形成ユニット1071の各トナー色の感光体ドラム1071bに対向する位置(搬送ベルト1073を挟んで対向する位置)に、転写ローラ1072が配置されている。各トナー色の転写ローラ1072は、対向する感光体ドラム1071bの方向に押圧されている。各色の転写ローラ1072は、対向する感光体ドラム1071bとの間で、搬送ベルト1073上を搬送される印刷用紙Pを挟持し、対向する感光体ドラム1071bに現像されたトナー像を、当該印刷用紙Pに転写する。
印刷用紙Pは、画像形成部107トナー像が転写された後、定着器108に搬送される。定着器108は、定着用のローラ108a、及び加圧用のローラ108bとを有している。定着器108は、例えば、ヒータ等による熱とローラ同士による圧力とによって、画像形成部107で形成されたトナー像を有する印刷用紙P上のトナーを定着させる。そして、定着器108によりトナー像が定着処理した印刷用紙Pは、排出部109によって装置外に排出される。排出部109は、図示しないベルトやローラ等により構成された搬送路である。
両面印刷ユニット110は、定着器108よりも印刷用紙Pの搬送路下流側(排出部109の搬送路上)に備えられている。具体的には、両面印刷ユニット110は、排出部109により構成される搬送路上の分岐点(例えば、図示しないブレード等により分岐された搬送路の分岐点)から、印刷用紙Pを受入れることができる。
この両面印刷ユニット110は、トナー像が定着した面を有する印刷用紙Pを反転させて、トナー像が定着していない面にトナー像を付着させるように、再度画像形成部107に印刷用紙Pを搬送させる(給紙部106に印刷用紙Pを還流させる)。
オペレーションパネル111は、プリンタ1の状況の表示やユーザへのメッセージの表示を行うとともに、プリンタ1に対するユーザからの入力を受け付けるものである。オペレーションパネル111には、ユーザへの情報出力(操作画面の出力を含む)及び操作受付を行うためのタッチパネル方式のディスプレイ209aと、ユーザからの操作を受付けるための操作キー209b(複数のキーとしてもよい)が設けられているものとする。
次に、プリンタ1の機能的構成について図2を用いて説明する。
コントローラ部200は、印刷データ受信部201、印刷データバッファ202、編集処理部203、ページバッファ204、展開処理部205、中間ラスタバッファ206、画像信号変換部207、ラスタバッファ208、及び印刷濃度調整管理部210を有している。
印刷データ受信部201は、外部装置(例えば、図示しないホスト装置としてのPC等)と接続するインタフェース(例えば、図示しないネットワーク回線やUSB等のインタフェース手段)であり、外部装置から画像形成のためのデータ(以下、「印刷データ」と呼ぶ)を受信する。
印刷データバッファ202は、印刷データ受信部201で受信した印刷データを一時的に格納するバッファである。
編集処理部203は、印刷データバッファ202、あるいは、印刷濃度調整管理部210から印刷データを読み込み、ページごとにコマンド解析や描画データの作成を行い、コマンド解析の結果をプリンタ1内部で処理可能な形式のコードデータ(以下では、このデータを「ディスプレイコード(DisplayCode)」と呼ぶものとする)に変換して、ページバッファ204に格納する。なお、この実施形態では印刷データに含まれる画像信号はRGB、あるいは、CMYK各色8ビットの値で表現されるものとし、RGBで表現される画像については、所定の処理(例えば、既存のプリンタで用いられるものと同様の変換処理方式)により事前にCMYK各色8ビット表現の画像信号に変換してディスプレイコード化するものとする。なお、以下では、レッド、グリーン、ブルーをそれぞれ「R」、「G」、「B」とも呼ぶものとする。
展開処理部205は、ページバッファ204から1ページ分のディスプレイコードを読み出し、ページ全体の印刷内容をラスタイメージに変換して中間ラスタバッファ206に格納する。
画像信号変換部207は、中間ラスタバッファ206から1ページ分のラスタイメージを読み込み、CMYK各色8ビットの画像信号値をプリンタエンジンで印刷可能なCMYK各色1ビットの画像信号値に変換し、変換後のラスタイメージをラスタバッファ208に格納する。ただし、CMYK各色8ビットの画像信号値を読み込んだ際に、後述する印刷濃度調整管理部210に格納されているシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量を入力し、その印刷濃度調整量にもとづいてC、M、Yの画像信号値を変換(印刷濃度の調整を実行)する。
印刷濃度調整管理部210は、カラーバランス調整パターン、および、印刷濃度調整量を保持しており、オペレーションパネル111を介したユーザからの要求に従って、カラーバランス調整パターンの印刷起動、印刷濃度調整量の決定、および、印刷濃度調整量の微調整等を行う。
プリンタエンジン制御部300は、ラスタバッファ208から1ページ分のラスタイメージを読み込み、プリンタエンジン100を動作させて、入力したラスタイメージの印刷を行う。
次に、印刷濃度調整管理部210の構成について図1を用いて説明する。
まず、印刷濃度調整管理部210の概要について説明する。印刷濃度調整管理部210は、オペレーションパネル209等と協働して(連携して)印刷濃度調整に関わる以下の3つの機能(役割)を担っている。
印刷濃度調整管理部210の第1の機能は、オペレーションパネル111を介したユーザからの操作に基づいて、印刷濃度調整に係る複数のサンプル画像(試し刷り画像)のパターン(以下、「カラーバランス調整パターン」と呼ぶ)の印刷(以下、カラーバランス調整パターンが印刷された印刷用紙Pを「カラーバランス調整シート」と呼ぶ)を起動する機能(以下、「カラーバランス調整パターン出力機能」と呼ぶ)である。
また、印刷濃度調整管理部210の第2の機能は、カラーバランス調整パターンに基づいて印刷されたカラー調整シートに基づいて、ユーザからオペレーションパネル209を用いて、最も無彩色に見えるサンプル画像(又は、黒単色の画像に最も近似した色のサンプル画像)の選択(例えば、サンプル画像に付記された番号入力等)を受付け、その選択されたサンプル画像に基づいて、シアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量を決定する機能(以下、「印刷濃度調整量決定機能」と呼ぶ)である。
さらに、印刷濃度調整管理部210の第3の機能は、オペレーションパネル111を介したユーザからの操作によりシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量を微調整する機能(以下、「印刷濃度微調整機能」と呼ぶ)である。
まず、印刷濃度調整管理部210のカラーバランス調整パターン出力機能(第1の機能)に係る処理について詳細説明する。
印刷濃度調整管理部210は、オペレーションパネル209のディスプレイ209aにカラーバランス調整パターンの印刷開始をユーザから受付けるための操作画面(以下、「カラーバランス調整パターン印刷受付画面」と呼ぶ)を表示させることができる。
カラーバランス調整パターン印刷受付画面としては、例えば、例えば、図5に示すように、「カラーバランス調整パターンを印刷しますか?」というメッセージとともに、印刷を開始するためのボタン(「はい」と付記されたボタン)と、印刷を行わずに処理を終了するためのボタン(「いいえ」と付記されたボタン)とが配置された操作画面を適用することができる。印刷濃度調整管理部210は、図5の操作画面で「はい」と付記されたボタンがユーザに押下された場合に、プリンタエンジン制御部300を制御して、プリンタエンジン100にカラーバランス調整パターンの印刷(カラーバランス調整シートの出力)を実行させる。プリンタ1では、例えば、オペレーションパネル111を用いた図示しないメニュー画面の操作(例えば、階層構造のメニュー画面)等により、図5に示すような操作画面を呼び出すことができる。
そして、印刷濃度調整管理部210は、ユーザからの操作に応じて、例えば、図6に示すような複数のサンプル画像で構成されるカラーバランス調整パターンが印刷されたカラーバランス調整シートを出力する。
図6に示すカラーバランス調整シートでは、矩形の基準サンプル画像BSPと、複数の矩形のサンプル画像SPとがされている。そして、各サンプル画像SPには、シアン、マゼンタ、イエローのトナー剤による混色の画像(矩形の画像、以下この混色の画像を「色見本画像SCP」と呼ぶ)の中心部に、ブラック単色の画像(円形の画像、以下この単色の画像を「目標画像TP」と呼ぶ)が配置されている。基準サンプル画像BSPも同様に、矩形で混色の基準画像BCPと、円形のブラック単色の目標画像TPとが配置されている。
なお、図6では、図示の都合上、基準画像BCP、目標画像TP、及び、色見本画像SCPにそれぞれ異なるハッチ(パターン)を付して図示している。また、図6では、図示の都合上、全ての色見本画像SCPについて同一のハッチを付して図示しているが、実際には、後述するように、各色見本画像SCPについては各色の濃度が異なっている。
目標画像TPは、ユーザが最も無彩色に見える画像を選択する際に指標とすべき目標のサンプルであり、全てのサンプル画像SP及び基準サンプル画像BSPで同じ色値(パラメータ)に基づく色が設定されている。この画像は印刷プロセスの変動があっても色味に変化を起こさないブラック単色で印刷するのが好ましい。そのため、この実施形態では、目標画像TPにブラック単色の色値を設定している。また、この実施形態ではブラック単色の50%印刷濃度をシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整の基準とするため、目標画像TPに対する色値には(C,M,Y,K)=(0,0,0,128)を設定するものとする。なお、この実施形態において、色値は全て8bit値(10進数で0〜255の値)で表現するため、0は0%、128は50%、255は100%を意味するものとする。
基準画像BCPとしては、正しく校正された状態において目標画像TPと測色的に一致するシアン、マゼンタ、イエローの混色で表現される色の画像が適用される。この実施形態では、基準画像BCPとして、シアン、マゼンタ、イエローをそれぞれ40%で混色した場合に目標画像TPと測色的に一致する色を適用するものとする。具体的には、基準画像BCPには、(C,M,Y,K)=(102,102,102,0)の色値を設定するものとする。
カラーバランス調整パターンでは、基準サンプル画像BSP及びサンプル画像SPがマトリクス状(行列状)に整列して配置されている。図6に示すように、カラーバランス調整パターンには、7行×4列(縦7セル×横4セル)のマトリクス状に基準サンプル画像BSP及びサンプル画像SPの配置可能な領域が設定されている。以下では、このカラーバランス調整パターンを示すマトリクスにおいて、各行には上から順に行番号1〜7が付与されており、各列には左から順に列番号1〜4が設定されているものとする。また、以下では、このマトリクスを構成する各領域(セル)を示す識別番号として、行番号と列番号の組合せにより表される番号(以下、「画像番号」又は「行列番号」と呼ぶ)を用いるものとする。例えば、行番号1、列番号1の領域(セル)の画像番号(行列番号)は11となる。なお、カラーバランス調整パターンを構成するマトリクスのサンプル画像SPの数や配列については限定されないものである。
この実施形態のカラーバランス調整パターンでは、画像番号11の領域には、基準サンプル画像BSPが配置されている。また、行番号1の行には、基準サンプル画像BSPだけが配置されている。そして、行番号2〜7の各行には、それぞれ列番号1〜4のサンプル画像SPが配置されている。なお、以下では、各サンプル画像SPを「サンプル画像SPYX」(Y:行番号、X:列番号)という符号を付して説明するものとする。例えば、行番号2、列番号2のサンプル画像SPの符号は、「SP22」となる。また、各サンプル画像SPの色見本画像SCPについても同様に、「色見本画像SCPYX」(Y:行番号、X:列番号)という符号を付して説明するものとする。
各サンプル画像SPを構成する色見本画像SCPは、基準サンプル画像BSPの基準画像BCPに対して、シアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度を所定濃度ずつ変化させた色の画像となっている。
行番号2〜7の色見本画像SCPには、それぞれ、基準画像BCPに対して各行に対応する色の色味をシフトさせた画像が設定されている。なお、以下では、上述の各行に対応する色を「シフト対象色」と呼ぶものとする。
行番号2〜7の行には、それぞれ、レッド、イエロー、グリーン、シアン、ブルー、マゼンタがシフト対象色として設定されている。そして、各行の色見本画像SCPでは、シフト対象色の方向に色味がシフトするように、シアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度を所定濃度ずつ変化された画像が色見本画像SCPに適用されている。
そして、各行では、列番号1〜4の順に、シフト対象色の色味が濃くなる色の画像が色見本画像SCPに適用されている。具体的には、各行では、列番号1の列の色見本画像SCPは基準画像BCPに対してシフト対象色の色味がより「薄い」方向、列番号2の列の色見本画像SCPは基準画像BCPに対してシフト対象色の色味が「やや薄い」方向、列番号3の列の色見本画像SCPはシフト対象色の色味が「やや濃い」方向、列番号4の列の色見本画像SCPはシフト対象色の色味がより「濃い」方向に色味がシフトするようにシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度を所定濃度ずつ変化させている。そして、この実施形態では、基準画像BCPのシアン、マゼンタ、イエローの色値のうち、1色又は複数色(この実施形態では1色又は2色)の色値を所定の量ずつシフト(以下、このシフトさせる量を「シフト量」と呼ぶ)させることによりシフト対象色の色味を変化させ、各色見本画像SCPの色値が設定されているものとする。なお、この実施形態では、基準画像BCPの色値に対するシフト量として、「薄い」方向の印刷濃度調整量に「−10」、「やや薄い」方向の印刷濃度調整量に「−5」、「やや濃い」方向の印刷濃度調整量に「+5」、「濃い」方向の印刷濃度調整量に+10を、それぞれ設定している。
図7は、カラーバランス調整パターンの基準画像BCP及び各色見本画像SCPの色値をCMY色空間で表した場合の各色の色値の例である。
図7では、基準画像BCPの色値を、(C,M,Y,K)=(102,102,102,0)とし、各列(列番号1〜4の各列)のシフト量に上述の例「−10、−5、+5、又は+10を適用した場合の、各色見本画像SCPの色値の例となっている。
なお、以下では、各色見本画像SCPについて、基準画像BCPの色値(CMYKの各色値)との差分を「印刷濃度調整量」と呼ぶものとする。以下では、シアン、マゼンタ、イエローに係る印刷濃度調整量をそれぞれ、Δc、Δm、Δyと表すものとする。例えば、図7で行番号2、列番号4に対応する色見本画像SCP24では、基準画像BCPの色値「(C,M,Y,K)=(102,102,102,0)」から、「(C,M,Y,K)=(102,112,112,0)」に調整されているため、印刷濃度調整量は、Δc=0、Δm=+10、Δy=+10となる。
プリンタ1で、カラーバランス調整パターンを印刷した場合、正しく校正された状態であれば基準画像BCPが最も無彩色に見えるため、基準画像BCPが目標画像と一致しているように見える。しかし、校正状態からずれていると色見本画像の何れかが最も無彩色に見える、つまり、色見本画像の何れかが目標画像TPと一致しているように見える状況となる。
次に、印刷濃度調整管理部210の印刷濃度調整量決定機能(第2の機能)に係る処理について詳細説明する。
印刷濃度調整管理部210は、カラーバランス調整パターンが印刷されたカラーバランス調整シートを出力し、さらに、カラーバランス調整パターンでもっとも無彩色に見えるサンプル画像SP(色見本画像SCP)をユーザに選択させるための画面(以下、「サンプル画像選択画面」と呼ぶ)をオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示させる。サンプル画像選択画面としては、例えば、図8に示すように、「カラー調整シートの中で最も無彩色に見える画像の番号を指定してください」というメッセージと、ユーザから画像番号(行番号及び列番号)の入力を受付けることができる入力フィールドを配置した画面を適用することができる。印刷濃度調整管理部210は印刷濃度調整量決定機能により表示されたサンプル画像選択画面で選択された色見本画像SCPの色値を、当該プリンタ1でコンポジットブラックとして用いる色値のパラメータとして一旦保持する。
次に、印刷濃度調整管理部210の印刷濃度微調整機能(第3の機能)に係る処理について詳細説明する。
印刷濃度調整管理部210は、その時点で印刷濃度調整管理部210に保持されている印刷濃度調整量を表示すると共に、当該印刷濃度調整量の微調整が可能な操作画面(以下、「印刷濃度微調整画面」と呼ぶ)をオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示させる。サンプル画像選択画面としては、例えば、図9に示すように、シアン、マゼンタ、イエローについてそれぞれ印刷濃度調整量を表示するとともに、表示された各印刷濃度調整量を変更(数値を変更)可能なフィールドを配置した画面を適用することができる。図10では、印刷濃度調整管理部210に保持されている印刷濃度調整量、又は微調整後の印刷濃度調整量がΔc=−5、Δm+10、Δy=+5となっている状態について示している。
次に、印刷濃度調整管理部210の各構成要素について説明する。
印刷濃度調整管理部210は、カラーバランス調整パターン格納部301、印刷濃度調整量保持部302、印刷濃度調整量決定部303、印刷濃度調整量変換テーブル保持部304、及び印刷濃度調整量微調整部305を有している。
印刷濃度調整管理部210を含むコントローラ部200ついては、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータに実施形態の制御プログラム(制御プログラム)等をインストールすることによりソフトウェア的に実現するようにしてもよいし、一部又は全部をハードウェア的に実現(例えば、専用チップ等を用いて実現)するようにしてもよい。
カラーバランス調整パターン格納部301は、カラーバランス調整パターン(上述の図6参照)の全体の画像データを格納する記憶手段である。印刷濃度調整管理部210は、印刷濃度調整量決定機能により、オペレーションパネル111からの操作に応じて、カラーバランス調整パターンの画像データを、編集処理部203に供給して印刷(印刷用紙Pへの印刷)を開始させる。
印刷濃度調整量保持部302は、シアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量を保持する機能を担っている。印刷濃度調整量保持部302は、印刷濃度調整量決定機能(サンプル画像選択画面)により決定された印刷濃度調整量(基準画像BCPのシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの色値に対する色値の増減量)を保持し、その後、印刷濃度微調整機能(印刷濃度微調整画面)により微調整された場合にはその微調整後の印刷濃度調整量を保持する。
印刷濃度調整量変換テーブル保持部304は、カラーバランス調整パターンに配置されている各種画像(基準画像BCP及び各色見本画像SCPを含む)の色値(シアン、マゼンタ、イエローの各色値)を保持(例えば、図7に示すようなテーブル情報を印刷濃度調整量変換テーブルとして保持)している。
印刷濃度調整量決定部303は、サンプル画像選択画面をオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示して、ユーザから画像番号の選択(印刷濃度調整量の選択)を受付け、受付けた画像番号に対応する色見本画像SCPの色値を印刷濃度調整量変換テーブル保持部304から取得する。そして、印刷濃度調整量決定部303は、印刷濃度調整量変換テーブル保持部304から基準画像BCPの色値と、選択された色見本画像SCPの色値との差分を印刷濃度調整量として取得する。そして、印刷濃度調整量決定部303は、取得した印刷濃度調整量を印刷濃度調整量保持部302に供給して保持させる。
印刷濃度調整量微調整部305は、印刷濃度微調整画面をオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示(印刷濃度調整量保持部302が保持している印刷濃度調整量を表示)して、ユーザから印刷濃度調整量保持部302が保持している印刷濃度調整量の微調整(増減)を受付けるものである。そして、印刷濃度調整量微調整部305は、微調整後の、印刷濃度調整量を、印刷濃度調整量保持部302に供給して保持させる。
次に、印刷濃度調整管理部210B(印刷濃度調整量決定部303)における印刷濃度調整量の決定方法の詳細について図9も用いて説明する。
図10は、印刷濃度微調整機能(印刷濃度微調整画面)により微調整(更新)される印刷濃度調整量(印刷濃度調整量保持部302で保持される印刷濃度調整量)の遷移について示している。図10(a)では、現在の印刷濃度調整量がΔc=−5、Δm+10、Δy=+5となっている状態について示している。また、図10(b)では、印刷濃度調整量がΔc=−5、Δm+20、Δy=+15に調整された状態について示している。さらに、図10(c)では、印刷濃度調整量がΔc=−2、Δm+20、Δy=+15に微調整された状態について示している。
この実施形態の画像信号変換部207における印刷濃度の調整はべき関数により行われるものとする。このため、印刷濃度調整量決定部303では、その時点で設定されているシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量に基づいて、画像信号変換部207の印刷濃度の調整に適用されるべき数を算出する。
シアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度の調整に適用される「べき数」をそれぞれNc,Nm,Ny、その時点で設定されているシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量をΔc、Δm、Δyとした場合、以下の(1)〜(3)式により「べき数Nc,Nm,Ny」が算出される。
Nc=log((Δc+102)/255)/log(102/255)…(1)
Nm=log((Δm+102)/255)/log(102/255)…(2)
Ny=log((Δy+102)/255)/log(102/255)…(3)
なお、上記(1)式〜(3)式の「102」は、それぞれ基準画像BCPに設定されているシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの色値である。また、Δc、Δm、Δyは、その時点で印刷濃度調整量保持部302に保持されているシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量である。例えば、印刷濃度調整量保持部302に保持されているシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量が、Δc=−5、Δm=+10、Δy=+5であった場合、シアン、マゼンタ、イエローに対応するそれぞれのべき数は、Nc=1.055、Nm=0.898、Ny=0.948となる。つまり、その時点で印刷される画像の色値は、画像信号変換部207において、以下の(4)式〜(6)式により変換されることになる。
C’=power(C/255,Nc)*255 …(4)
M’=power(M/255,Nm)*255 …(5)
Y’=power(Y/255,Ym)*255 …(6)
このとき、カラー調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーション時にオペレーションパネル209から入力された画像番号が24であった場合、その時点で最も無彩色に見える色見本画像SCPの色値は、印刷濃度調整量変換テーブルの画像番号24に対応する(C,M,Y,K)=(102,112,112,0)となる。ただし、その色値が印刷される際には、その時点における印刷濃度調整量にもとづいて色値の変換が行われるため、実際に印刷される色値は以下の(7)式〜(9)式に示す値となる。
C’=power(102/255,1.055)=97 …(7)
M’=power(112/255,0.898)=122 …(8)
Y’=power(112/255,0.948)=117 …(9)
つまり、本来、無彩色に見えるはずの基準画像BCPの色値である(C,M,Y,K)=(102,102,102,0)と、印刷濃度調整のオペレーションで選択された最も無彩色に見える画像に対して、その時点における印刷濃度調整量にもとづいて変換された色値との差分が、今回のカラー調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーションにより決定された印刷濃度調整量となる。具体的には、選択された最も無彩色に見える画像の印刷濃度調整後の色値は(C,M,Y,K)=(97,122,117,0)となるため、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量は、以下の(10)式〜(12)式のような値となる。
Δc’=97−102=−5 …(10)
Δm’=122−102=+20 …(11)
Δy’=117−102=+15 …(12)
そして、算出されたΔc’、Δm’、Δy’の値は、新たな印刷濃度調整量として、印刷濃度調整量保持部302で保持される。
その後、ユーザにより印刷濃度の微調整が行われる場合、オペレーションパネル209(ディスプレイ209a)の表示は図10(b)のような表示となる。このとき、ユーザにより微調整が必要と判断された場合は、ユーザはオペレーションパネル209を介して、オペレーションパネル209に表示されている印刷濃度の調整量を微調整することが可能である。例えば、ユーザが、もう少しシアンの色味を強くすべきと判断した場合は、シアンの印刷濃度調整量を+方向に変更、例えば、−5を−2に変更することによって、シアンの色味を強くすることが可能である。前記の微調整が行われた後のオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)の表示は図10(c)のような表示となる。
以上のように、プリンタ1では、印刷濃度調整管理部210(カラーバランス調整パターン格納部301)及びプリンタエンジン制御部300により、カラーバランス調整パターン(サンプルパターン)を印刷したカラーバランス調整シート(サンプル、調整シート)を出力するためのサンプルパターン出力手段が構成されている。また、プリンタ1では、オペレーションパネル209及び印刷濃度調整管理部210(印刷濃度調整量保持部302及び印刷濃度調整量決定部303)により選択手段が構成されている。さらに、プリンタ1では、印刷濃度調整管理部210(印刷濃度調整量保持部302)により、画像形成濃度調整量保持手段が構成されている。さらにまた、プリンタ1では、オペレーションパネル209及び印刷濃度調整管理部210(印刷濃度調整量保持部302及び印刷濃度調整量微調整部305)により、画像形成濃度調整量変更手段及び提示手段が構成されている。また、プリンタ1では、画像信号変換部207により、画像形成濃度調整手段が構成されている。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のプリンタ1の動作を説明する。
まず、プリンタ1における印刷時の動作について図11のフローチャートを用いて説明する。
まず、印刷データ受信部201が外部から印刷データを受信し、受信した印刷データを印刷データバッファ202に一時的に格納したものとする(S100)。
次に、編集処理部203が、印刷データバッファ202から印刷データを読み込み、ページごとにコマンド解析、描画データの作成を行い(S101)、描画データの画像信号の形式を確認し(S102)、描画データの画像信号の形式がRGB画像信号の場合は、編集処理部203当該描画データをCMYK画像信号に変換して保持する(S103)。なお、編集処理部203は、描画データの画像信号の形式がCMYK画像信号の場合にはそのCMYK画像信号を保持する。
そして、編集処理部203は、保持したCMYK画像信号をディスプレイコード化してページバッファ204に格納する(S104)。
次に、展開処理部205が、ページバッファ204から1ページ分のディスプレイコードを読み出し、ページ全体の印刷内容をラスタイメージに変換して中間ラスタバッファ206に格納する(S105)。
そして、画像信号変換部207が、最初に、印刷濃度調整量保持部302からシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量を入力し、印刷濃度調整係数の算出(上記の(1)式〜(3)式を適用)を行う(S106)。そして、画像信号変換部207が、中間ラスタバッファ206からCMYK画像信号のラスタイメージを読み込み(S107)、シアン、マゼンタ、イエローの画像信号に対して濃度調整(上記の(4)〜(6)式を適用)を行う(S108)。
最後に、プリンタエンジン100で現像可能なCMYK1ビットの画像信号値に変換してラスタバッファ208に格納する(S109)。
プリンタエンジン制御部300は、ラスタバッファ208から1ページ分のラスタイメージを読み込み、プリンタエンジン100を動作させて、入力したラスタイメージの印刷を行う(S110)。
次に、印刷濃度調整管理部210が行う濃度調整処理について図12のフローチャートを用いて説明する。
印刷濃度調整管理部210において、印刷濃度調整処理は、カラーバランス調整パターンの印刷、印刷濃度調整、印刷濃度微調整の順序で行われる。
まず、ユーザの操作(オペレーションパネル209に対する操作)において、印刷濃度調整管理部210により、カラーバランス調整パターン印刷受付画面がオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示され、ユーザにより印刷指示(「はい」のボタンの押下)が行われたものとする(S201)。
ユーザにより印刷指示が行われると、印刷濃度調整管理部210は、カラーバランス調整パターン格納部301からカラーバランス調整パターンを読み出し、カラーバランス調整パターンを編集処理部203に供給することによって、カラーバランス調整パターンの印刷処理を起動する(S202)。なお、カラーバランス調整パターンの印刷処理フローは、上述の図11の外部から受信した印刷データに対する印刷処理フローと同様であるため、詳細な説明は省略する。
次に、印刷濃度調整管理部210は、オペレーションパネル209のディスプレイ209aに、サンプル画像選択画面を表示して、ユーザから該当する色見本画像SCPの画像番号(カラーバランス調整シートを目視したユーザが選択した最も無彩色に見える画像の画像番号)の入力を受付ける(S203)。
次に、印刷濃度調整管理部210は、S203により入力された画像番号をもとに、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量を算出し(S204)、印刷濃度調整量保持部302に算出した印刷濃度調整量を保持する(S205)。
次に、印刷濃度調整管理部210は、ユーザから、印刷濃度調整量に対する微調整の要否の入力を受付ける(S206)。例えば、印刷濃度調整管理部210は、「印刷濃度調整量の微調整を行いますか?」というメッセージと、要否を選択可能なボタン(「はい」と表示されたボタン、及び「いいえ」と表示されたボタン)を配置した操作画面により、印刷濃度調整管理部210は、ユーザから、印刷濃度調整量に対する微調整が不要である旨の入力を受けた場合(例えば、上述の操作画面で「いいえ」と表示されたボタンが押下された場合)は、印刷濃度調整の処理を終了するようにしてもよい。
一方、印刷濃度調整管理部210は、ユーザから、印刷濃度調整量に対する微調整が必要である旨の入力を受けた場合(例えば、上述の操作画面で「はい」と表示されたボタンが押下された場合)は、後述するステップS207の処理から動作し、印刷濃度の微調整を行うことになる。具体的には、印刷濃度調整量微調整部305は、印刷濃度微調整画面を表示し、さらに印刷濃度微調整画面のシアン、マゼンタ、イエローの各値のフィールドに、印刷濃度調整量保持部302に格納されている印刷濃度調整量の値を表示する(S207)。
そして、印刷濃度調整量微調整部305は、印刷濃度微調整画面により各色の印刷濃度調整量に対する微調整(更新入力)を受付ける(S208)。
次に、印刷濃度調整量微調整部305は、入力された値に基づく印刷濃度調整量を算出して、印刷濃度調整量保持部302に保持させる(S209)。これにより、印刷濃度調整管理部210による印刷濃度調整処理が終了する。
その後、外部から受信した印刷データを印刷する際には、画像信号変換部207において、ステップS205、あるいは、ステップS209により保持されている印刷濃度調整量が参照される。
次に、印刷濃度調整管理部210における印刷濃度調整量の算出処理(上述のステップS209の処理)の詳細について図13のフローチャートを用いて説明する。
まず、印刷濃度調整量決定部303は、上述のステップS204のサンプル画像選択画面でユーザから入力(選択)された画像番号を取得する(S301)。
次に、印刷濃度調整量決定部303は、印刷濃度調整量保持部302から、その時点に設定されている印刷濃度調整量(シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量)を読み出す(S302)。
次に、印刷濃度調整量決定部303は、上述のステップS302で読み出した印刷濃度調整量にもとづいて、カラーバランス調整パターン印刷時(上述のステップS202の印刷時)に適用された印刷濃度調整係数Nc、Nm、Nyを算出(例えば、上記の(1)〜(3)式を用いて算出)する(S303)。
次に、印刷濃度調整量決定部303は、上述のステップS301で取得した画像番号、及び、カラーバランス調整パターン格納部301のカラーバランス調整パターンに設定されている色値にもとづいて、上述のステップS204でユーザが選択した色見本画像SCP(ユーザにより最も無彩色に見えるものとして選択された色見本画像SCP)のオリジナル色値(印刷濃度調整前の色値)取得する(S304)。
次に、印刷濃度調整量決定部303は、上述のステップS303で算出した印刷濃度調整係数にもとづいて、カラーバランス調整パターン印刷時(上述のステップS202の印刷時)に、上述のステップS204でユーザが選択した色見本画像SCPに適用された実際の色値C’、M’、Y’を算出(例えば、上記の(4)式〜(6)式を適用して算出)する(S305)。
次に、印刷濃度調整量決定部303は、S305で算出された色値C’、M’、Y’から、基準画像BCPの色値を差し引くことによって、新たに適用すべき印刷濃度調整量を算出する(S306)。
最後に印刷濃度調整量決定部303は、S306で算出された新たに適用すべき印刷濃度調整量を印刷濃度調整量保持部302に保持させる(S307)。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
プリンタ1では、カラーバランス調整パターン出力機能により目標画像TP(黒単色の画像)と、基準画像BCP(CMYを所定濃度ずつ混色したCMYグレー混色画像)、及び複数の色見本画像SCP(基準画像BCPに対してCMYを所定濃度ずつ変化させたCMYグレー混色画像)のカラーバランス調整パターンを印刷用紙Pに印刷している。また、プリンタ1では、印刷濃度調整量決定機能により、ユーザに、最も無彩色に見える色見本画像SCP(目標画像TPと見た目が最も一致する色見本画像SCP)を選択させ、選択された色見本画像SCPに基づく印刷濃度調整量を保持している。さらに、プリンタ1では、印刷濃度微調整機能により、保持している印刷濃度調整量をユーザに提示すると共に、保持する印刷濃度調整量の微調整(更新)をユーザから受付けることが可能となっている。プリンタ1では、印刷濃度調整量決定機能により決定した印刷濃度調整量を、印刷濃度微調整機能により調整する構成となっているため、よりグレーバランスの整った画像(ユーザの見た目上よりグレーバランスの整った画像)を再現するという効果が得られる。
また、プリンタ1では、印刷濃度調整量決定機能により決定した印刷濃度調整量を、印刷濃度微調整機能により調整する構成となっているため、印刷濃度調整量と印刷濃度微調整機能とを独立した機能として実現した場合と比較して、各々の調整が各々の調整結果を打ち消してしまうことがないため、ユーザの意図通りに調整ができるという効果を奏する。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による画像形成装置及び制御プログラムをプリンタに適用した第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態のプリンタ1Aのハードウェア的な構成及び全体の機能的構成については、第1の実施形態と同様の図面(図1〜図4)を用いて説明することができる。以下では、第2の実施形態いついて第1の実施形態との差異のみを説明する。
第2の実施形態のプリンタ1Aでは、画像信号変換部207、及び印刷濃度調整管理部210が、画像信号変換部207A及び印刷濃度調整管理部210Aに置き換わっている点で、第1の実施形態と異なっている。
図14は、第2の実施形態の印刷濃度調整管理部210Aの機能的構成について示しており、上述の図1と同一又は対応する部分には、同一又は対応する符号を付している。
第2の実施形態の、印刷濃度調整管理部210Aでは、カラー(CMY)のトナー剤に係る濃度調整だけでなく、ブラック(K)のトナー剤単体に係る濃度調整も行う点で、第1の実施形態と異なっている。
図14に示すように、第2の実施形態の印刷濃度調整管理部210Aでは、ブラック(K)に係る印刷濃度を調整する処理を行うブラック印刷濃度調整量保持部306及びブラック印刷濃度調整量調整部307が追加されている点で第1の実施形態と異なっている。
また、第2の実施形態の印刷濃度調整管理部210Aでは、画像信号変換部207Aの動作が第1の実施形態と異なっている。第2の実施形態の画像信号変換部207Aは、中間ラスタバッファ206から1ページ分のラスタイメージを読み込み、CMYK各色8ビットの画像信号値をプリンタエンジンで印刷可能なCMYK各色1ビットの画像信号値に変換し、変換後のラスタイメージをラスタバッファ208に格納する。ただし、第2の実施形態の画像信号変換部207Aは、CMYK各色8ビットの画像信号値を読み込んだ際に、印刷濃度調整管理部210に格納されているシアン、マゼンタ、イエロー、および、ブラックそれぞれの印刷濃度調整量を入力し、その印刷濃度調整量にもとづいてC、M、Y、および、Kの画像信号値を変換する。
ブラック印刷濃度調整量保持部306は、ブラックの印刷濃度の調整量を保持する機能を担っている。この実施形態では、ブラック印刷濃度調整量保持部306は、カラーバランス調整パターンに配置されているブラック単色で表現される目標画像TPのブラックの色値に対する色値の増減量を「ブラック印刷濃度調整量」として保持する。以下では、ブラックに係る印刷濃度調整量を、Δkと表すものとする。
ブラック印刷濃度調整量調整部307は、ユーザの操作に応じて、ブラック印刷濃度調整量保持部306に保持させているブラック印刷濃度調整量の調整(更新)を受付ける。具体的には、ブラック印刷濃度調整量調整部307は、その時点でブラック印刷濃度調整量保持部306に保持されているブラック印刷濃度調整量を表示すると共に、当該ブラック印刷濃度調整量の調整が可能な操作画面(以下、「ブラック印刷濃度調整画面」と呼ぶ)をオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示させる。サンプル画像選択画面としては、例えば、図15、図16に示すように、ブラック印刷濃度調整量を表示するとともに、表示されたブラック印刷濃度調整量を変更(数値を変更)可能なフィールドを配置した画面を適用することができる。また、図16(a)では、ブラック印刷濃度調整量保持部306に保持されているブラック印刷濃度調整量がΔk=0となっている状態について示している。さらに、図16(b)では、ブラック印刷濃度調整量がΔk=+5に変更された状態について示している。
次に、プリンタ1A(印刷濃度調整管理部210A)が、カラーバランス調整パターンを含む印刷データを印刷する際の、ブラックの印刷濃度の調整方法を説明する。
第2の実施形態の画像信号変換部207Aにおけるブラックの印刷濃度の調整は、シアン、マゼンタ、イエローと同様の「べき関数」により行われる。このため、画像信号変換部207Aでは、その時点でブラック印刷濃度調整量保持部306に設定されているブラックの印刷濃度調整量に基づいて、印刷濃度の調整に適用する「べき数」を算出する。
ブラックの印刷濃度の調整に適用される「べき数」をNkとした場合、以下の(13)式により「べき数」が算出される。
Nk=log((Δk+128)/255)
/log(128/255) …(13)
なお、上記(1)式の128は、目標画像TPに設定されているブラックの色値(印刷濃度調整前の色値)である。また、Δkは、その時点でブラック印刷濃度調整量保持部306に保持されているブラックの印刷濃度調整量である。例えば、ブラック印刷濃度調整量保持部306に保持されているブラックの印刷濃度調整量が、Δk=+5であった場合、べき数はNk=0.944となる。つまり、その時点で印刷される画像の色値は、画像信号変換部207Aにおいて、以下の(14)式により変換されることになる。
K’=power(K/255,Nk)*255…(14)
具体的に、印刷濃度調整管理部210Aにおいて、Δk=+5に設定されている状況において、カラーバランス調整パターンを印刷した場合、実際に印刷される目標画像TPの色値は以下の(15)式に示す値となる。
K’=power(128/255,0.944)=133…(15)
この状態で、印刷濃度調整管理部210Aが、カラーバランス調整の処理を行うと、カラーバランス調整シートの目標画像TPが標準よりも濃い状態で再現されているため、結果的に、その時に選択される色見本画像SCPのシアン、マゼンタ、イエローの色値は標準時(Δk=0の場合)のカラーバランス調整シートと比べて大きな値になる。つまり、印刷濃度調整管理部210Aでは、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量も標準時よりも濃い方向の値に設定されることになる。逆に、印刷濃度調整管理部210Aでは、Δkがマイナスの値に設定されると、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量は標準時より薄い方向の値に設定されることになる。
第2の実施形態のプリンタ1Aでは、印刷濃度調整管理部210A(ブラック印刷濃度調整量保持部306及びブラック印刷濃度調整量調整部307)により、黒色画像形成濃度調整量保持手段が構成されている。また、プリンタ1Aでは、ブラック印刷濃度調整量調整部307も、ブラックに係る画像形成濃度調整量変更手段として機能している。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態のプリンタ1Aの動作を説明する。
(B−2−1)プリンタ1Aの印刷時の動作
まず、プリンタ1Aにおける印刷時の動作について図17のフローチャートを用いて説明する。なお、図17では、上述の図11と同様の動作については同一のステップ番号(符号)を付記している。
第2の実施形態のプリンタ1Aでは、ステップS401、S402の処理が追加されている点で第1の実施形態と異なっている。
第2の実施形態の画像信号変換部207Aは、上述のステップS106の処理によりシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整係数Nc、Nm、Nyを求める際に、ステップS401により、ブラックの印刷濃度調整計数Nkも求める(例えば、上記の(13)式を用いて求める)点で第1の実施形態と異なっている。
また、第2の実施形態の画像信号変換部207Aは、上述のステップS108の処理により、シアン、マゼンタ、イエローの画像信号に対して濃度調整を行う際に、ステップS402の処理により、ブラックの画像信号に対する濃度調整値を算出(例えば、上記の(14)式を用いて求める)点で第1の実施形態と異なっている。
そして、第2の実施形態の画像信号変換部207Aは、上述のステップS109で、変換しCMYKの画像信号について、プリンタエンジン100で現像可能なCMYK1ビットの画像信号値に変換してラスタバッファ208に格納して、プリンタエンジン100に印刷動作を実行させる。
次に、印刷濃度調整管理部210Aが行う濃度調整処理について図18のフローチャートを用いて説明する。なお、図18では、上述の図12と同様の動作については同一のステップ番号(符号)を付記している。
第2の実施形態の印刷濃度調整管理部210Aでは、ブラック印刷濃度調整に係る処理(ステップS501〜S503の処理)が追加されている点で第1の実施形態と異なっている。なお、図18では、ステップS501〜S503の処理は、フローチャートの先頭(ステップS201よりも前のタイミング)に配置されている。
印刷濃度調整管理部210A(ブラック印刷濃度調整量調整部307)は、ブラック印刷濃度調整の処理を開始すると、まず、ブラック印刷濃度調整画面を、オペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示して(S501)、ユーザにブラック印刷濃度調整量保持部306が保持しているブラックの印刷濃度調整量を提示すると共に、ブラックの印刷濃度調整量の更新を受付ける(S502)。例えば、ブラック印刷濃度調整量保持部306が当初保持していたブラックの印刷濃度調整量Δk=0だった場合、ブラック印刷濃度調整画面の初期状態は図16(a)のようになる。そして、ユーザによりブラックの印刷濃度調整量が+5に更新されると、ブラック印刷濃度調整画面の初期状態は図16(b)のようになる。
そして、ブラック印刷濃度調整量調整部307は、ブラック印刷濃度調整画面でブラックの印刷濃度調整量の値が変更された場合、その値を、ブラック印刷濃度調整量保持部306に保持させる(S503)。なお、このとき、ブラック印刷濃度調整量調整部307は、ブラック印刷濃度調整画面で印刷濃度調整量が変更されない場合には、Δkの変更を行わない。
その後、プリンタ1Aで外部から受信した印刷データを印刷する際には、画像信号変換部207Aにおいて、ステップS503により保持されているブラックの印刷濃度調整量が参照されることになる。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
第2の実施形態のプリンタ1Aでは、ブラックの印刷濃度を調整する構成を追加したため、カラーバランス調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーションの際に目標画像TPとなるブラック単色の濃さを変更することができる。つまり、第2の実施形態のプリンタ1Aでは、カラーバランス調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーション(上述のステップS201からの処理)の前に、ブラックの印刷濃度調整量を調整(上述のステップS501〜S503の処理を実行)している。これにより、第2の実施形態のプリンタ1Aでは、カラー調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーション時において、ユーザによる明示的な指定を受けることなく、自動的にシアン、マゼンタ、イエローの濃度を標準よりも濃い方向、あるいは、薄い方向に調整し、よりユーザの意図に合致したカラーバランスを実現することができる。
(C)第3の実施形態
以下、本発明による画像形成装置及び制御プログラムをプリンタに適用した第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(C−1)第3の実施形態の構成
第3の実施形態のプリンタ1Bのハードウェア的な構成及び全体の機能的構成については、第1の実施形態と同様の図面(図1〜図4)を用いて説明することができる。以下では、第3の実施形態いついて第1の実施形態との差異を中心に説明する。
第3の実施形態のプリンタ1Bでは、印刷濃度調整管理部210が印刷濃度調整管理部210Bに置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。第3の実施形態の印刷濃度調整管理部210Bでは、印刷する領域の印刷濃度に応じた濃度調整を行う点で、第1の実施形態と異なっている。なお、この実施形態の印刷濃度調整管理部210Bでは例として、3段階の印刷濃度領域(低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域)ごとに異なる印刷濃度調整を行うものとして説明する。また、それに伴って、第3の実施形態では、画像信号変換部207が画像信号変換部207Bに置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。
第3の実施形態の印刷濃度調整管理部210Bの機能的構成について図19を用いて説明する。
第3の実施形態の印刷濃度調整管理部210Bでは、カラーバランス調整パターン格納部301、印刷濃度調整量決定部303、印刷濃度調整量変換テーブル保持部304、及び印刷濃度調整量微調整部305が、カラーバランス調整パターン格納部301B、印刷濃度調整量決定部303B、印刷濃度調整量変換テーブル保持部304B、及び印刷濃度調整量微調整部305Bに置き換わっている。また、第3の実施形態の印刷濃度調整管理部210Bでは、第1の実施形態の印刷濃度調整量保持部302が、3段階の印刷濃度領域(低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域)ごとの印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に置き換わっている点で異なっている。
上述の通り、第3の実施形態の印刷濃度調整管理部210Bでは、3段階の印刷濃度(低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域)ごとに異なる印刷濃度調整を行う。そのため、印刷濃度調整管理部210Bでは、カラーバランス調整パターン格納部301Bに、印刷濃度ごとのカラーバランス調整パターンを格納している。以下では、低濃度のカラーバランス調整パターンを、「カラーバランス調整パターンCBP−L」、中間濃度のカラーバランス調整パターンを、「カラーバランス調整パターンCBP−M」、高濃度のカラーバランス調整パターンを、「カラーバランス調整パターンCBP−H」とそれぞれ呼ぶものとする。
図20は、3つのカラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hを印刷用紙Pに印刷したカラーバランス調整シートの平面図である。それぞれのカラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hの基本的な構成について第1の実施形態のカラーバランス調整パターン(上述の図6)と同様であるため詳しい説明は省略する。カラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hは、それぞれ低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域の印刷濃度調整に最適化されたパラメータに基づく色の画像で構成されたパターンとなっている。
具体的には、例えば、各カラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hを構成する基準画像BCP及び各色見本画像SCPの色値としては、図21に示すテーブルの値を適用することができる。図21(a)〜図21(c)は、それぞれ、カラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hを構成する基準画像BCP及び各色見本画像SCPの色値を示している。図21の各テーブルの構成は、第1の実施形態の例(上述の図6)と同様であるため詳しい説明は省略する。
また、この実施形態では、カラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hを構成する目標画像TPについては、それぞれブラック単色の25%印刷濃度((C,M,Y,K)=(0,0,0,64))、50%印刷濃度((C,M,Y,K)=(0,0,0,64))、75%印刷濃度((C,M,Y,K)=(0,0,0,192))を適用するものとして説明する。
さらに、この実施形態では、カラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hを構成する基準画像BCPについては、それぞれ、(C,M,Y,K)=(51,51,51,0)、(C,M,Y,K)=(102,102,102,0)、(C,M,Y,K)=(153,153,153,0)の値を設定するものとして説明する。
さらにまた、この実施形態の各カラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hでは、基準画像BCPに対する各色見本画像SCPのシフト量(各列の色味のシフト量)は、第1の実施形態と同様の値であるものとして説明する。
以上のように、カラーバランス調整パターン格納部301Bは、図20に示すカラーバランス調整パターン(図21の色値を適用したもの)を格納しており、ユーザの操作(カラーバランス調整パターン印刷受付画面の操作)に基づいて、編集処理部203に供給されて印刷が行われる。
印刷濃度調整量変換テーブル保持部304Bは、カラーバランス調整パターンCBP−L、CBP−M、CBP−Hに配置されている各種画像(基準画像BCP及び各色見本画像SCPを含む)の色値(シアン、マゼンタ、イエローの各色値)を保持(例えば、図21に示すようなテーブル情報を印刷濃度調整量変換テーブルとして保持)している。
低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302Hは、それぞれ、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域に対応する印刷濃度調整量(この実施形態の例では、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの色値に対する色値の増減量)を保持するものである。以下では、低濃度領域印刷濃度調整量保持部302Lが保持するシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量を、それぞれ、ΔLc、ΔLm、ΔLyと表すものとする。また、以下では、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302Mが保持するシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量を、それぞれ、ΔMc、ΔMm、ΔMyと表すものとする。さらにまた、以下では、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302Hが保持するシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量を、それぞれ、ΔHc、ΔHm、ΔHyと表すものとする。
第3の実施形態の印刷濃度調整量決定部303Bは、サンプル画像選択画面として、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域のそれぞれについて、画像番号(行番号及び列番号)の入力を受付ける構成の画面をユーザに提示(出力する点で、第1の実施形態と異なっている。
第3の実施形態のサンプル画像選択画面としては、例えば、図22に示すように、「カラーバランス調整シートの中で最も無彩色に見える画像の番号を指定してください」というメッセージと、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域のそれぞれについて、画像番号(行番号及び列番号)の入力を受付けることができる入力フィールドを配置した画面を適用することができる。印刷濃度調整量決定部303Bは印刷濃度調整量決定機能により表示されたサンプル画像選択画面で選択された画像番号に係る色値(各濃度領域の色値)を、印刷濃度調整量変換テーブル保持部304Bから取得して、それぞれの濃度領域に対応する印刷濃度調整量を算出し、それぞれの濃度領域に対応する印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に保持させる。
第3の印刷濃度調整量微調整部305Bは、印刷濃度微調整画面として、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域のそれぞれについて、印刷濃度調整量の微調整(更新)が可能な構成となっている点で、第1の実施形態と異なっている。
第3の実施形態の印刷濃度微調整画面としては、例えば、図23に示すように、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域のそれぞれについて、シアン、マゼンタ及びイエローの印刷濃度調整量を微調整(更新)可能な入力フィールドを配置した画面を適用することができる。印刷濃度調整量微調整部305Bは、印刷濃度微調整画面で微調整(更新)された印刷濃度調整量を、それぞれの濃度領域に対応する印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に保持させる。
また、図24は、印刷濃度微調整画面の遷移について示した説明図である。例えば、その時点で低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302Hに保持されているシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量がそれぞれ(−5、+10、+5)、(+5、−10、−5)、(−5、+10、+5)であった場合、印刷濃度微調整画面の内容は図24(a)のような表示となる。
次に、画像信号変換部207Bによる印刷濃度調整処理(印刷濃度調整管理部210Bに保持されている印刷濃度調整量に基づく印刷濃度調整処理)の詳細について説明する。
第3の実施形態の画像信号変換部207Bにおける印刷濃度の調整はそれぞれの濃度領域(低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域)における各印刷濃度調整量、および、入力された色値を係数とした補間演算により行われる。画像信号変換部207Bに入力される各画素のシアン、マゼンタ、イエローの色値をC、M、Yとした場合、画像信号変換部207Bで各色値C、M、Yに適用される印刷濃度調整量f(C)、f(M)、f(Y)を求める式(以下、「印刷濃度調整式」とも呼ぶ)は、例えば、以下の(16)式〜(27)式により示すことができる。なお、以下の(16)式〜(27)式において、「51」、「102」、「153」はそれぞれ、低濃度領域の基準画像BCP、中間濃度領域の基準画像BCP、及び高濃度領域の基準画像BCPに設定されている各色(シアン、マゼンタ、イエロー)の色値である。
画像信号変換部207Bにおいて、印刷濃度調整後のシアンの印刷濃度調整量f(C)は、入力されたシアンの色値Cの値に応じて、以下の(16)式〜(19)式のいずれかを適用して算出される。また、画像信号変換部207Bにおいて、印刷濃度調整後のマゼンタの印刷濃度調整量f(m)は、入力されたマゼンタの色値Mの値に応じて、以下の(20)式〜(23)式のいずれかを適用して算出される。さらに、画像信号変換部207Bにおいて、印刷濃度調整後のイエローの印刷濃度調整量f(Y)は、入力されたイエローの色値Yの値に応じて、以下の(24)式〜(27)式のいずれかを適用して算出される。
[0≦C≦51の場合]
f(C)=(C/51)*ΔLc…(16)
[51≦C≦102の場合]
f(C)=(1−(C−51)/51)*ΔLc
+((C−51)/51)*ΔMc…(17)
[102≦C≦153の場合]
f(C)=(1−(C−102)/51)*ΔMc
+((C−102)/51)*ΔHc …(18)
[153≦C≦255の場合]
f(C)=(1−(C−153)/102)*ΔHc …(19)
[0≦M≦51の場合]
f(M)=(M/51)*ΔLm …(20)
[51≦M≦102の場合]
f(M)=(1−(M−51)/51)*ΔLm
+((M−51)/51)*ΔMm…(21)
[102≦M≦153の場合]
f(M)=(1−(M−102)/51)*ΔMm
+((M−102)/51)*ΔHm…(22)
[153≦M≦255の場合]
f(M)=(1−(M−153)/102)*ΔHm…(23)
[0≦Y≦51の場合]
f(Y)=(Y/51)*ΔLy…(24)
[51≦Y≦102の場合]
f(Y)=(1−(Y−51)/51)*ΔLy
+((Y−51)/51)*ΔMy…(25)
[102≦Y≦153の場合]
f(Y)=(1−(Y−102)/51)*ΔMy
+((Y−102)/51)*ΔHy…(26)
[153≦Y≦255の場合]
f(Y)=(1−(Y−153)/102)*ΔHy…(27)
例えば、低濃度領域印刷濃度調整量保持部302Lに保持されているシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量がΔLc=−5、ΔLm=+10、ΔLy=+5、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302Mに保持されているシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量がΔMc=+5、ΔMm=−10、ΔMy=−5、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302Hに保持されているシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量がΔHc=−5、ΔHm=+10、ΔHy=+5であった場合、その時点で印刷される画像の色値は、画像信号変換部207において、以下の(28)式〜(39)式のように変換されることになる。
画像信号変換部207Bにおいて、印刷濃度調整後のシアンの色値C’は、入力されたシアンの色値Cの値に応じて、以下の(28)式〜(31)式のいずれかのように算出される。また、画像信号変換部207Bにおいて、印刷濃度調整後のマゼンタの色値M’は、入力されたマゼンタの色値Mの値に応じて、以下の(32)式〜(35)式のいずれかのように算出される。さらに、画像信号変換部207Bにおいて、印刷濃度調整後のイエローの色値Y’は、入力されたイエローの色値Yの値に応じて、以下の(36)式〜(39)式のいずれかのように算出される。
[0≦C≦51の場合]
C’=C+(C/51)*(−5) …(28)
[51≦C≦102の場合]
C’=C+(1−(C−51)/51)*(−5)
+((C−51)/51)*(+5) …(29)
[102≦C≦153の場合]
C’=C+(1−(C−102)/51)*(+5)
+((C−102)/51)*(−5) …(30)
[153≦C≦255の場合]
C’=C+(1−(C−153)/102)*(−5) …(31)
[0≦M≦51の場合]
M’=M+(M/51)*(+10) …(32)
[51≦M≦102の場合]
M’=M+(1−(M−51)/51)*(+10)
+((M−51)/51)*(−10) …(33)
[102≦M≦153の場合]
M’=M+(1−(M−102)/51)*(−10)
+((M−102)/51)*(+10) …(34)
[153≦M≦255の場合]
M’=M+(1−(M−153)/102)*(+10) …(35)
[0≦Y≦51の場合]
Y’=Y+(Y/51)*(+5) …(36)
[51≦Y≦102の場合]
Y’=Y+(1−(Y−51)/51)*(+5)
+((Y−51)/51)*(−5) …(37)
[102≦Y≦153の場合]
Y’=Y+(1−(Y−102)/51)*(−5)
+((Y−102)/51)*(+5) …(38)
[153≦Y≦255の場合]
Y’=Y+(1−(Y−153)/102)*(+5) …(39)
このとき、サンプル画像選択画面で入力された低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域の画像番号がそれぞれ、51、24、33であった場合を想定する。この場合、その時点で最も無彩色に見える低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域それぞれの画像の色値は、低濃度領域のカラーバランス調整パターンCBP−Lの画像番号51に対応する(C,M,Y,K)=(51,41,41,0)、中間濃度領域のカラーバランス調整パターンCBP−Mの画像番号24に対応する(C,M,Y,K)=(102,112,112,0)、高濃度領域のカラーバランス調整パターンCBP−Hの画像番号33に対応する(C,M,Y,K)=(153,153,158,0)となる。ただし、プリンタ1Bで、その色値が印刷される際には、その時点における印刷濃度調整量にもとづいて色値の変換が行われるため、実際に印刷される低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域それぞれの色値は以下の(40)式〜(48)式のような値となる。
[低濃度領域の色値;C=51、M=41、Y=41]
C’=51+(51/51)*(−5)=46 …(40)
M’=41+(41/51)*(+10)=49 …(41)
Y’=41+(41/51)*(+5)=45 …(42)
[中間濃度領域の色値;C=102、M=112、Y=112]
C’=51+(1−(102−51)/51)*(−5)
+((102−51)/51)*(+5)=107 …(43)
M’=112+(1−(112−102)/51)*(+10)
+((112−102)/51)*(−10)=106 …(44)
Y’=112+(1−(112−102)/51)*(−5)
+((112−102)/51)*(+5)=109 …(45)
[高濃度領域の色値;C=153、M=153、Y=158]
C’=153+(1−(153−102)/51)*(+5)
+((153−102)/51)*(−5)=148 …(46)
M’=153+(1−(153−102)/51)*(+10)
+((153−102)/51)*(−10)=163 …(47)
Y’=158+(1−(158−153)/102)
*(+5)=163 …(48)
以上のように、印刷濃度調整管理部210Bでは、本来、各濃度領域で無彩色に見えるはずの基準画像BCPの色値と、サンプル画像選択画面で選択された色見本画像SCP(ユーザにより最も無彩色に見える画像)に対して、その時点における印刷濃度調整量にもとづいて変換された色値との差分が、今回のカラーバランス調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーションにより決定された印刷濃度調整量となる。具体的には、印刷濃度調整管理部210Bでは、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域それぞれの濃度領域において選択された色見本画像SCPの印刷濃度調整後の色値は、それぞれ、(C,M,Y,K)=(46,49,45,0)、(107,106,109,0)、(148,163,163,0)となるため、各濃度領域おけるシアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量は、以下の(49)式〜(57)式のように求めることができる。
[低濃度領域の印刷濃度調整量]
ΔLc’=46−51=−5 …(49)
ΔLm’=49−51=−2 …(50)
ΔLy’=45−51=−6 …(51)
[中間度領域の印刷濃度調整量]
ΔMc’=107−102=+5 …(52)
ΔMm’=106−102=+4 …(53)
ΔMy’=109−102=+7 …(54)
[高濃度領域の印刷濃度調整量]
ΔHc’=148−153=−5 …(55)
ΔHm’=163−153=+10 …(56)
ΔHy’=163−153=+10 …(57)
そして、印刷濃度調整量決定部303Bは、算出したΔLc’、ΔMm’、ΔLy’の値を、新たな低濃度領域の印刷濃度調整量として、低濃度領域印刷濃度調整量保持部302Lに保持させる。また、印刷濃度調整量決定部303Bは、算出したΔMc’、ΔMm’、ΔMy’の値を、新たな中間濃度領域の印刷濃度調整量として、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302Mに保持させる。さらに、印刷濃度調整量決定部303Bは、算出したΔHc’、ΔHm’、ΔHy’の値を、新たな高濃度領域の印刷濃度調整量として、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302Hに保持させる。
印刷濃度調整管理部210Bは、その後、印刷濃度微調整機能(印刷濃度微調整画面)により印刷濃度の微調整を受付けた場合(例えば、印刷濃度微調整画面に図24(b)、図24(c)のような値が入力された場合)には、その受付けた微調整後の印刷濃度調整量を、新たな印刷濃度調整量として保持することができる。例えば、カラーバランス調整シートを目視したユーザが、もう少しシアンの色味を強くすべきと判断した場合は、シアンの印刷濃度調整量を+方向に変更(例えば、低濃度領域の調整量−5を−2に、中間濃度領域の調整量+5を+8に、高濃度領域の調整量−5を−2に変更)することによって、シアンの色味を強くすることが可能である(図24(c)参照)。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第3の実施形態のプリンタ1Bの動作を説明する。
以下では、第3の実施形態のプリンタ1Bの動作について、第1の実施形態との差異を中心に説明する。
第3の実施形態のプリンタ1Bの動作は、印刷時における画像信号変換部207B、および、印刷濃度調整時における印刷濃度調整管理部210Bの動作が第1の実施形態と異なる。
まず、プリンタ1Bにおける印刷時の動作について図25のフローチャートを用いて説明する。なお、図25では、上述の図11と同様の動作については同一のステップ番号(符号)を付記している。
第3の実施形態のプリンタ1Bでは、ステップS106、S108の処理が、後述するステップS601、S602の処理に置き換わっている点で異なっている。
ステップS601において、画像信号変換部207Bは、低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、及び高濃度領域印刷濃度調整量保持部302Hに保持された印刷濃度調整量に基づいて、低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域に係る印刷濃度調整式(入力された色値に対する印刷濃度調整量を算出する式)を求める具体的には、画像信号変換部207Bは、上述の(16)式〜(27)式に、低濃度領域の印刷濃度調整量(ΔLc、ΔLm、ΔLy)、中間濃度領域の印刷濃度調整量(ΔMc、ΔMm、ΔMy)、及び高濃度領域の印刷濃度調整量(ΔHc、ΔHm、ΔHy)を適用して、必要な印刷濃度調整式を求める。
また、ステップS602において、画像信号変換部207Bは、中間ラスタバッファ206から読み込んだCMYK画像信号のラスタイメージの画像信号のうち、カラーの画像信号(シアン、マゼンタ、イエローの画像信号)に対して、上述のステップS601で求めた印刷濃度調整式を用いて印刷濃度調整(例えば、上記の(40)式〜(48)式と同様の式を用いた印刷濃度調整)を実行する。
次に、印刷濃度調整管理部210Bが行う濃度調整処理について図26のフローチャートを用いて説明する。なお、図26では、上述の図12と同様の動作については同一のステップ番号(符号)を付記している。
まず、ユーザの操作(オペレーションパネル209に対する操作)に応じて、プリンタ1B(濃度調整管理部210B)により、カラーバランス調整パターンが印刷されたものとする(S201、S202)。なお、プリンタ1Bにおけるカラーバランス調整パターンの印刷処理フローは、上述の図25の外部から受信した印刷データに対する印刷処理フローと同様であるため、詳細な説明は省略する。
次に、印刷濃度調整管理部210Bは、オペレーションパネル209のディスプレイ209aに、サンプル画像選択画面を表示する。そして、印刷濃度調整管理部210Bは、低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域のそれぞれについてユーザから該当する色見本画像SCPの画像番号(カラーバランス調整シートを目視したユーザが選択した最も無彩色に見える画像の画像番号)の入力を受付ける(S701)。
次に、印刷濃度調整管理部210Bは、S701により入力された画像番号をもとに、中間濃度領域、及び高濃度領域のそれぞれの印刷濃度調整量(シアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量)を算出し(S702)、それぞれの印刷濃度調整量を、対応する印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に保持させる(S703)。
次に、印刷濃度調整管理部210Bは、ユーザから、印刷濃度調整量に対する微調整の要否の入力を受付ける(S704)。なお、ステップS704の処理は、第1の実施形態の処理(上述のステップS206の処理)と同様であるため詳しい説明を省略する。
上述のステップS704で、印刷濃度調整量に対する微調整が不要である旨の入力を受けた場合は、印刷濃度調整の処理を終了する。
また、印刷濃度調整管理部210Bは、ユーザから、印刷濃度調整量に対する微調整が必要である旨の入力を受けた場合は、後述するステップS705の処理から動作し、印刷濃度の微調整を行うことになる。具体的には、印刷濃度調整量微調整部305Bは、印刷濃度微調整画面を表示し、さらに印刷濃度微調整画面の低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域の各フィールド(それぞれの濃度領域のシアン、マゼンタ、イエローの各値のフィールド)に、対応する印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に格納されている印刷濃度調整量の値を表示する(S705)。
そして、印刷濃度調整量微調整部305Bは、印刷濃度微調整画面により低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域の印刷濃度調整量(それぞれの濃度領域のシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整量)に対する微調整(更新入力)を受付ける(S706)。
次に、印刷濃度調整量微調整部305Bは、入力された値に基づく印刷濃度調整量を算出して、対応する印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に保持させる(S707)。これにより、印刷濃度調整管理部210Bによる印刷濃度調整処理が終了する。
その後、プリンタ1Bで、外部から受信した印刷データを印刷する際には、画像信号変換部207Bにおいて、ステップS703、あるいは、ステップS707により保持されている印刷濃度調整量が参照される。
次に、印刷濃度調整管理部210Bにおける印刷濃度調整量の算出処理(上述のステップS702の処理)の詳細について図27のフローチャートを用いて説明する。
まず、印刷濃度調整量決定部303Bは、上述のステップS701のサンプル画像選択画面でユーザから入力(選択)された、低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域に係る画像番号を取得する(S801)。
次に、印刷濃度調整量決定部303Bは、印刷濃度調整量保持部302から、その時点に各印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に設定されている印刷濃度調整量(シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量)を読み出す(S802)。
次に、印刷濃度調整量決定部303Bは、上述のステップS802で読み出した印刷濃度調整量にもとづいて、低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域に係る印刷濃度調整式を求める(S803)。具体的には、印刷濃度調整量決定部303Bは、上述の(16)式〜(27)式に、低濃度領域の印刷濃度調整量(ΔLc、ΔLm、ΔLy)、中間濃度領域の印刷濃度調整量(ΔMc、ΔMm、ΔMy)、及び高濃度領域の印刷濃度調整量(ΔHc、ΔHm、ΔHy)を適用して、必要な印刷濃度調整式を求める
次に、印刷濃度調整量決定部303Bは、上述のステップS801で取得した画像番号、及び、カラーバランス調整パターン格納部301のカラーバランス調整パターンに設定されている色値にもとづいて、上述のステップS701でユーザが選択した色見本画像SCP(ユーザにより最も無彩色に見えるものとして選択された低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域に係る色見本画像SCP)のオリジナル色値(濃度調整前の色値)取得する(S804)。
次に、印刷濃度調整量決定部303Bは、上述のステップS803で算出した印刷濃度調整式にもとづいて、S804で求めたオリジナルの色値に対して、カラーバランス調整パターン印刷時において、ユーザに選択された色見本画像SCP(ユーザに最も無彩色に見えるとされた低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域に係る色見本画像SCP)に適用された実際の色値を以下の(58)式〜(66)式を用いて算出する(S805)。
以下の(58)式〜(66)式では、CL、ML、YLは、それぞれ低濃度領域においてユーザに選択された色見本画像SCPのオリジナルの色値を示している。また、CL’、ML’、YL’は、それぞれカラーバランス調整パターン印刷時において、低濃度領域でユーザに選択された色見本画像SCPに適用された実際の色値を示している。さらに、CM、MM、YMは、それぞれ中間濃度領域においてユーザに選択された色見本画像SCPのオリジナルの色値を示している。さらにまた、CM’、MM’、YM’は、それぞれカラーバランス調整パターン印刷時において、中間濃度領域でユーザに選択された色見本画像SCPに適用された実際の色値を示している。また、CH、MH、YHは、それぞれ高濃度領域においてユーザに選択された色見本画像SCPのオリジナルの色値を示している。さらに、CH’、MH’、YH’は、それぞれカラーバランス調整パターン印刷時において、高濃度領域でユーザに選択された色見本画像SCPに適用された実際の色値を示している。
CL’=CL+f(CL) …(58)
ML’=ML+f(ML) …(59)
YL’=YL+f(YL) …(60)
CM’=CM+f(CM) …(61)
MM’=MM+f(MM) …(62)
YM’=YM+f(YM) …(63)
CH’=CH+f(CH) …(64)
MH’=MH+f(MH) …(65)
YH’=YH+f(YH) …(66)
次に、印刷濃度調整量決定部303Bは、S805で算出された低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域のそれぞれの領域においてユーザに選択された色見本画像SCPに適用された実際の色値から、各濃度領域の基準画像BCPの色値を差し引くことによって、低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域に対応する新たに適用すべき印刷濃度調整量を算出する(S806)。具体的には、印刷濃度調整量決定部303Bは、以下の(67)式〜(75)式を用いて、新たに適用すべき印刷濃度調整量を算出する。
なお、以下の(67)式〜(75)式において、51、102、153は、それぞれ、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域における印刷濃度調整の基準となる色値(基準画像BCPの色値)を示す。
ΔLc=CL’−51 …(67)
ΔLm=ML’−51 …(68)
ΔLy=YL’−51 …(69)
ΔMc=CM’−102 …(70)
ΔMm=MM’−102 …(71)
ΔMy=YM’−102 …(72)
ΔHc=CH’−153 …(73)
ΔHm=MH’−153 …(74)
ΔHy=YH’−153 …(75)
最後に、印刷濃度調整量決定部303Bは、上述のS806で算出された新たに適用すべき低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域の印刷濃度調整量を、それぞれ、各印刷濃度調整量保持部(低濃度領域印刷濃度調整量保持部302L、中間濃度領域印刷濃度調整量保持部302M、高濃度領域印刷濃度調整量保持部302H)に保持させる(S807)。
(C−3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
第3の実施形態のプリンタ1Bでは、各段階の印刷濃度の領域ごと(低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域)に最適な濃度調整を行える構成を追加したため、第1の実施形態の効果に加えて、より高い精度のグレーバランス調整機能を提供することが可能になる。
(D)第4の実施形態
以下、本発明による画像形成装置及び制御プログラムをプリンタに適用した第4の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(D−1)第4の実施形態の構成
第4の実施形態のプリンタ1Cのハードウェア的な構成及び全体の機能的構成については、第3の実施形態と同様の図面(図1〜図4)を用いて説明することができる。以下では、第4の実施形態いついて第3の実施形態との差異のみを説明する。
第4の実施形態のプリンタ1Cでは、画像信号変換部207B、及び印刷濃度調整管理部210Bが、それぞれ画像信号変換部207C、及び印刷濃度調整管理部210Cに置き換わっている点で、第3の実施形態と異なっている。
次に、第4の実施形態の印刷濃度調整管理部210Cの機能的構成について図28を用いて説明する。
図28は、第4の実施形態の印刷濃度調整管理部210Cの機能的構成について示しており、上述の図19と同一又は対応する部分には、同一又は対応する符号を付している。
第4の実施形態の、印刷濃度調整管理部210Bでは、カラー(CMY)のトナー剤に係る濃度調整だけでなく、ブラック(K)のトナー剤単体に係る印刷濃度調整も、複数段階の印刷濃度領域(この実施形態では低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域の3段階)に応じたパラメータを用いて行う点で、第3の実施形態と異なっている。
図28に示すように、第4の実施形態の印刷濃度調整管理部210Cでは、ブラック(K)に係る印刷濃度を調整する処理を行うブラック印刷濃度調整量微調整部308、及び濃度領域ごとのブラックの印刷濃度調整量を保持するブラック印刷濃度調整量保持部(低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309L、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309M、及び高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Hが追加されている点で第3の実施形態と異なっている。
画像信号変換部207Cは、中間ラスタバッファ206から1ページ分のラスタイメージを読み込み、CMYK各色8ビットの画像信号値をプリンタエンジン100で印刷可能なCMYK各色1ビットの画像信号値に変換し、変換後のラスタイメージをラスタバッファ208に格納する。ただし、画像信号変換部207Cは、CMYK各色8ビットの画像信号値を読み込んだ際に、印刷濃度調整管理部210Cに格納されているシアン、マゼンタ、イエロー、および、ブラックそれぞれの印刷濃度調整量を入力し、その印刷濃度調整量にもとづいてC、M、Y、および、Kの画像信号値を変換する。
この実施形態の印刷濃度調整管理部210Cでは、カラーバランス調整パターンに配置されているブラック単色で表現される各濃度領域に対応した目標画像TPの色値に対する増減量を各濃度領域におけるブラック印刷濃度の調整量として保持する。具体的には、印刷濃度調整管理部210Cでは、低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309L、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309M、及び高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Hにより、各濃度領域に対応するブラックの印刷濃度調整行を保持する。低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Lは、低濃度領域におけるブラックの印刷濃度の調整量を保持するものである。また、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Mは、中間濃度領域におけるブラックの印刷濃度の調整量を保持するものである。さらに、高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Hは、高濃度領域におけるブラックの印刷濃度の調整量を保持するものである。以下では、低濃度領域、中間濃度領域、及び高濃度領域のブラックに係る印刷濃度調整量を、それぞれΔLk、ΔMk、ΔHkと表すものとする。
ブラック印刷濃度調整量微調整部308は、ユーザの操作に応じて、各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部(低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309L、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309M、及び高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309H)に保持させているブラック印刷濃度調整量の調整(更新)を受付ける。具体的には、ブラック印刷濃度調整量微調整部308は、その時点で各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部に保持されているブラック印刷濃度調整量を表示すると共に、当該ブラック印刷濃度調整量の調整が可能なブラック印刷濃度調整画面をオペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示させる。ブラック印刷濃度調整画面としては、例えば、図29、図30に示すように、各濃度領域に係るブラック印刷濃度調整量を表示するとともに、表示されたブラック印刷濃度調整量を変更(数値を変更)可能なフィールドを配置した画面を適用することができる。また、図30(a)では、各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部に保持されているブラック印刷濃度調整量が、それぞれΔLk=0、ΔMk=0、ΔHk=0となっている状態について示している。さらに、図30(b)では、各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部に保持されているブラック印刷濃度調整量が、それぞれΔLk=−5、ΔMk=+5、ΔHk=−5となっている状態について示している。
そして、ブラック印刷濃度調整量微調整部308は、ブラック印刷濃度調整画面で入力された各濃度領域のブラック印刷濃度調整量を、各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部に保持させる。
次に、プリンタ1C(印刷濃度調整管理部210C)が、カラーバランス調整パターンを含む印刷データを印刷する際の、ブラックの印刷濃度の調整方法を説明する。
画像信号変換部207Cにおけるブラックの印刷濃度の調整は、シアン、マゼンタ、イエローと同様に、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域における各印刷濃度調整量、および、入力された色値を係数とした補間演算により調整量の算出を行う。このため、画像信号変換部207Cでは、その時点で設定されている各濃度領域に対応するブラックの印刷濃度調整量に基づいて、印刷濃度の調整に適用する印刷濃度調整式を算出する。
画像信号変換部207Cに入力される各画素のブラックの色値をKとした場合、画像信号変換部207CでKに適用される印刷濃度調整量f(K)を求める印刷濃度調整式は、例えば、以下の(76)式〜(79)式により示すことができる。なお、以下の(76)式〜(79)式において、「64」、「128」、「192」は、それぞれ低濃度領域の目標画像TP、中間濃度領域の目標画像TP、高濃度領域の目標画像TPに設定されているブラックの色値である。
[0≦K≦64の場合]
f(K)=(K/64)*ΔLk …(76)
[64≦K≦128の場合]
f(K)=(1−(K−64)/64)*ΔLk
+((K−64)/64)*ΔMk …(77)
[128≦K≦192の場合]
f(K)=(1−(K−128)/64)*ΔMk
+((K−128)/64)*ΔHk …(78)
[192≦K≦255の場合]
f(K)=(1−(K−192)/63)*ΔHk …(79)
例えば、低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Lに保持されているブラックの印刷濃度調整量がΔLk=−5、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Mに保持されているブラックの印刷濃度調整量がΔMk=+5、高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309Hに保持されているブラックの印刷濃度調整量がΔHk=−5であった場合、その時点で、プリンタ1Cに印刷される画像の色値は、画像信号変換部207Cにおいて、以下の(80)式〜(83)式のいずれかのように算出される。
[0≦K≦64の場合]
K’=K+(K/64)*(−5) …(80)
[64≦K≦128の場合]
K’=K+(1−(K−64)/64)*(−5)
+((K−64)/64)*(+5) …(81)
[128≦K≦192の場合]
K’=K+(1−(K−128)/64)*(+5)
+((K−128)/64)*(−5) …(82)
[192≦K≦255の場合]
K’=K+(1−(K−192)/63)*(−5) …(83)
具体的に、ΔLk=−5、ΔMk=+5、ΔHk=−5に設定されている状況において、カラーバランス調整パターンを印刷した場合、実際に印刷される各濃度領域に対応する目標画像TPの色値は、例えば、以下の(84)式〜(86)式のように求めることができる。なお、以下の(84)式〜(86)式において、KL’、KM’、KH’は、それぞれ、低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域に対応する目標画像TPが、実際に印刷(カラーバランス調整シートとして印刷)されるときの色値である。
[低濃度領域の色値]
KL’=64+(64/64)*−5=59 …(84)
[中間濃度領域の色値]
KM’=128+(1−(128−64)/64)*(−5)
+((128−64)/64)*(+5)=133 …(85)
[高濃度領域の色値]
KH’=192+(1−(192−128)/64)*(+5)
+((192−128)/64)*(−5)=187 …(86)
プリンタ1Cにおいて、上述の状態(ΔLk=−5、ΔMk=+5、ΔHk=−5とした状態)でカラーバランス調整シートを出力すると、カラーバランス調整シートの目標画像TPは、低濃度領域においては標準よりも薄く、中間濃度領域においては標準よりも濃く、高濃度領域においては標準よりも薄い状態で再現されているため、結果的に、その時に選択される色見本画像SCPのシアン、マゼンタ、イエローの色値は、標準時(ΔLk=ΔMk=ΔHk=0の場合)と比べて、ブラックの濃さに応じて増減することになる。つまり、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量は、低濃度領域においては標準時よりも薄い方向、中間濃度領域においては標準時よりも濃い方向、高濃度領域においては標準時よりも薄い方向の値に設定されることになる。逆に、ΔLkをプラス方向、ΔMkをマイナス方向、ΔHkをプラス方向の値にすると、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの印刷濃度調整量は、低濃度領域においては標準時よりも濃い方向、中間濃度領域においては標準時よりも薄い方向、高濃度領域においては標準時よりも濃い方向の値に設定されることになる。
(D−2)第4の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第4の実施形態のプリンタ1Cの動作を説明する。
以下では、第4の実施形態のプリンタ1Cの動作について、第3の実施形態との差異を中心に説明する。
第4の実施形態のプリンタ1Cの動作は、印刷時における画像信号変換部207C、および、印刷濃度調整時における印刷濃度調整管理部210Cの動作が第3の実施形態と異なる。
まず、プリンタ1Cにおける印刷時の動作について図31のフローチャートを用いて説明する。なお、図31では、上述の図25と同様の動作については同一のステップ番号(符号)を付記している。
第4の実施形態のプリンタ1Cでは、後述するステップS901、S902の処理が、追加されている点で印刷時の動作が異なっている。第4の実施形態の画像信号変換部207Cは、上述のステップS601の処理によりシアン、マゼンタ、イエローの印刷濃度調整式を求める際に、ステップS901により、ブラックの印刷濃度調整式も求める(例えば、上記の(76)式〜(79)式を用いて求める)点で第3の実施形態と異なっている。
また、第4の実施形態の画像信号変換部207Cは、上述のステップS602の処理により、シアン、マゼンタ、イエローの画像信号に対して濃度調整を行う際に、ステップS902の処理により、ブラックの画像信号に対する濃度調整を行う(例えば、以下の(87)式を用いて濃度調整を行う)点で第3の実施形態と異なっている。
K’=K+f(K) …(87)
次に、印刷濃度調整管理部210Cが行う濃度調整処理について図32のフローチャートを用いて説明する。なお、図32では、上述の図26と同様の動作については同一のステップ番号(符号)を付記している。
第4の実施形態の印刷濃度調整管理部210Cでは、ブラック印刷濃度調整に係る処理(ステップS1001〜S1003の処理)が追加されている点で第3の実施形態と異なっている。なお、図32では、ステップS1001〜S1003の処理は、フローチャートの先頭(ステップS201よりも前のタイミング)に配置されている。
印刷濃度調整管理部210C(ブラック印刷濃度調整量微調整部308)は、ブラック印刷濃度調整の処理を開始すると、まず、ブラック印刷濃度調整画面を、オペレーションパネル209(ディスプレイ209a)に表示して(S1001)、ユーザに各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部(低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309L、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309M、及び高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309H)が保持している各濃度領域のブラックの印刷濃度調整量を提示すると共に、各濃度領域のブラックの印刷濃度調整量の更新を受付ける(S1002)。例えば、各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部(低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309L、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309M、及び高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309H)が当初保持していた各濃度領域のブラックの印刷濃度調整量が、それぞれΔLk=0、ΔMk=0、ΔHk=0だった場合、ブラック印刷濃度調整画面の初期状態は図30(a)のようになる。そして、ユーザにより各濃度領域のブラックの印刷濃度調整量がそれぞれΔLk=−5、ΔMk=+5、ΔHk=−5に更新されると、ブラック印刷濃度調整画面の状態は図30(b)のようになる。
そして、ブラック印刷濃度調整量微調整部308は、ブラック印刷濃度調整画面で各濃度領域のブラックの印刷濃度調整量の値が変更された場合、それら値を、各濃度領域のブラック印刷濃度調整量保持部(低濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309L、中間濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309M、及び高濃度領域ブラック印刷濃度調整量保持部309H)に保持させる(S1003)。
その後、プリンタ1Cで外部から受信した印刷データを印刷する際には、画像信号変換部207Cにおいて、ステップS1003により保持されている各濃度領域のブラックの印刷濃度調整量が参照されることになる。
(D−3)第4の実施形態の効果
第4の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
第4の実施形態のプリンタ1Cでは、印刷時におけるブラックの印刷濃度を複数の段階の印刷濃度領域(低濃度領域、中間濃度領域、高濃度領域)において調整する構成、および、第3の実施形態で説明したカラーバランス調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーションの前に、ブラックの印刷濃度調整量を調整するステップを追加したため、カラーバランス調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーションの際に目標画像となるブラック単色の濃さを印刷濃度領域ごとに変更することが可能になった。つまり、第4の実施形態のプリンタ1Cでは、カラーバランス調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーションの前に、各印刷濃度領域のブラックの印刷濃度調整量を調整することによって、カラーバランス調整シートを利用した印刷濃度調整オペレーション時において、ユーザによる明示的な指定を受けることなく、自動的に各印刷濃度領域に対応するシアン、マゼンタ、イエローの濃度を標準よりも濃い方向、あるいは、薄い方向に調整し、よりユーザの意図に合致したカラーバランスを実現することができる。
(E)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(E−1)上記の各実施形態では、本発明の画像形成装置を電子写真式のカラープリンタを例として説明したが、他の画像形成装置にも適用可能である。例えば、本発明の画像形成装置を、電子写真式以外のプリンタ、さらには、印刷データの代わりにスキャン画像データを入力して画像形成を行う複合機やコピー機等の装置(外部より印刷データを入力して画像を形成する機構を有する装置)に適用するようにしてもよい。
(E−2)上記の各実施形態では、コントローラ部(例えば、本発明の制御プログラムをインストールしたコンピュータ)をプリンタ自体に搭載した例について説明したが、コントローラ部と同様の機能を別装置として構築(例えば、プリンタサーバとして構築)して、連動させた動作を実行させるようにしてもよい。
1…プリンタ、100…プリンタエンジン、101…給紙トレイ、106…給紙部、107…画像形成部、1071、1071K、1071Y、1071M、1071C…画像形成ユニット、1071a…帯電ローラ、1071b…感光体ドラム、1071c…現像ローラ、1071d…現像ブレード、1071e…トナー供給ローラ、1071f…トナーカートリッジ、1072…転写ローラ、1073…搬送ベルト、1074…LEDヘッド、108…定着器、109…排出部、110…両面印刷ユニット、200…コントローラ部、201…印刷データ受信部、202…印刷データバッファ、203…編集処理部、204…ページバッファ、205…展開処理部、206…中間ラスタバッファ、207…画像信号変換部、208…ラスタバッファ、209…オペレーションパネル、209a…ディスプレイ、209b…操作キー、210…印刷濃度調整管理部、301…カラーバランス調整パターン格納部、302…印刷濃度調整量保持部、303…印刷濃度調整量決定部、304…印刷濃度調整量変換テーブル保持部、305…印刷濃度調整量微調整部、300…プリンタエンジン制御部。

Claims (12)

  1. 複数色の現像剤を用いて媒体に画像形成する画像形成手段を有する画像形成装置において、
    所定の濃度の前記複数色で表現される基準画像と、前記基準画像の表現に用いられている前記複数色について所定濃度ずつ変化させて形成された複数の色見本画像とが配置されたサンプルパターンを保持し、保持したサンプルパターンを前記画像形成手段に供給して媒体に画像形成させて、サンプルとして出力させるサンプルパターン出力手段と、
    ユーザに、前記サンプルパターンを構成する色見本画像のいずれかを選択させる選択手段と、
    ユーザに選択された色見本画像の表現に用いられている前記複数色の濃度配分に応じて、前記画像形成手段が画像形成する際の前記複数色の画像形成濃度を増減させるための画像形成濃度調整量を決定して保持する画像形成濃度調整量保持手段と、
    前記画像形成濃度調整量保持部に保持されている画像形成濃度調整量に従って、前記画像形成手段による前記複数色の画像形成濃度を調整する画像形成濃度調整手段と、
    前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量をユーザに提示する提示手段と、
    ユーザから、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量の変更を受付けて、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持する画像形成濃度調整量を、変更後の画像形成濃度調整量に更新する画像形成濃度調整量変更手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記選択手段は、ユーザから最も無彩色に見える色見本画像の選択を受付けることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記複数色はシアン、マゼンタ、イエローの3色であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成手段は、さらに黒色の現像剤を用いた画像形成も可能であり、
    前記サンプルパターンに前記基準画像と見た目の明るさがほぼ一致する主に黒色で表現される画像を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記主に黒色で表現される画像は、前記基準画像と複数の色見本画像の中から最も無彩色に見える画像を選択する際に、目標とする目標画像であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成手段が黒色の現像剤を用いて画像形成する際の画像形成濃度を増減させるための黒色画像形成濃度調整量を決定して保持する黒色画像形成濃度調整量保持手段をさらに備え、
    前記画像形成濃度調整手段は、前記黒色画像形成濃度調整量保持部に保持されている黒色画像形成濃度調整量に従って、前記画像形成手段による黒色の画像形成濃度を調整し、
    前記提示手段は、さらに、前記黒色画像形成濃度調整量保持手段が保持している黒色画像形成濃度調整量をユーザに提示し、
    前記画像形成濃度調整量変更手段は、ユーザから、前記黒色画像形成濃度調整量保持手段が保持している黒色画像形成濃度調整量の変更を受付けて、前記黒色画像形成濃度調整量保持手段が保持する黒色画像形成濃度調整量を、変更後の黒色画像形成濃度調整量に更新する
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記サンプルパターン出力手段は、複数段階の画像形成濃度のそれぞれに対応するサンプルパターンを保持し、保持した複数のサンプルパターンを、前記画像形成手段に供給して媒体に画像形成させて、サンプルとして出力させ
    ユーザに、それぞれの画像形成濃度のサンプルパターンについて、色見本画像を選択させる選択手段と、
    前記画像形成濃度調整量保持手段は、ユーザに選択された、それぞれの段階の画像形成濃度に対応する色見本画像の表現に用いられている前記複数色の濃度配分に応じて、それぞれの段階の画像形成濃度に対応する画像形成濃度調整量を決定して保持し、
    前記画像形成濃度調整手段は、前記画像形成手段が画像形成する画像の領域ごとに、いずれかの段階の画像形成濃度に対応する画像形成濃度調整量を選択して、選択した画像形成濃度調整量に従って、前記画像形成手段による前記複数色の画像形成濃度を調整し、
    前記提示手段は、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持しているそれぞれの段階の画像形成濃度に対応する画像形成濃度調整量をユーザに提示し、
    前記画像形成濃度調整量変更手段は、ユーザから、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持しているそれぞれの段階の画像形成濃度に対応する画像形成濃度調整量の変更を受付けて、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持する画像形成濃度調整量を、変更後の画像形成濃度調整量に更新する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記黒色画像形成濃度調整量保持手段は、前記画像形成手段が黒色の現像剤を用いて画像形成する際の画像形成濃度を増減させるための黒色画像形成濃度調整量を、複数段階の黒色画像形成濃度のそれぞれについて決定して保持し、
    前記画像形成濃度調整手段は、前記画像形成手段が画像形成する画像の領域ごとに、いずれかの段階の黒色画像形成濃度に対応する黒色画像形成濃度調整量を選択して、選択した黒色画像形成濃度調整量に従って、前記画像形成手段による黒色の画像形成濃度を調整し、
    前記提示手段は、さらに、前記黒色画像形成濃度調整量保持手段が保持しているそれぞれの段階の黒色画像形成濃度に対応する黒色画像形成濃度調整量を提示し、
    前記画像形成濃度調整量変更手段は、ユーザから、前記黒色画像形成濃度調整量保持手段が保持しているそれぞれの段階の黒色画像形成濃度に対応する黒色画像形成濃度調整量の変更を受付けて、前記黒色画像形成濃度調整量保持手段が保持する黒色画像形成濃度調整量を、変更後の黒色画像形成濃度調整量に更新する
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 複数色の現像剤を用いて媒体に画像形成する画像形成手段を有する画像形成装置を制御する制御プログラムにおいて、
    コンピュータを、
    所定の濃度の前記複数色で表現される基準画像と、前記基準画像の表現に用いられている前記複数色について所定濃度ずつ変化させて形成された複数の色見本画像とが配置されたサンプルパターンを保持し、保持したサンプルパターンを前記画像形成手段に供給して媒体に画像形成させて、サンプルとして出力させるサンプルパターン出力手段と、
    ユーザに、前記サンプルパターンを構成する色見本画像のいずれかを選択させる選択手段と、
    ユーザに選択された色見本画像の表現に用いられている前記複数色の濃度配分に応じて、前記画像形成手段が画像形成する際の前記複数色の画像形成濃度を増減させるための画像形成濃度調整量を決定して保持する画像形成濃度調整量保持手段と、
    前記画像形成濃度調整量保持部に保持されている画像形成濃度調整量に従って、前記画像形成手段による前記複数色の画像形成濃度を調整する画像形成濃度調整手段と、
    前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量をユーザに提示する提示手段と、
    ユーザから、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持している画像形成濃度調整量の変更を受付けて、前記画像形成濃度調整量保持手段が保持する画像形成濃度調整量を、変更後の画像形成濃度調整量に更新する画像形成濃度調整量変更手段
    として機能させることを特徴とする制御プログラム。
  10. 単色の現像剤で示される基準画像と複数の現像剤の混色で示される色見本画像とを配置する調整シート印刷手段と、
    前記調整シートの印刷結果に基づく入力を行う入力部と、
    前記入力部の入力結果に基づき画像データの色補正を行った画像形成を行う画像形成部とを持ち、
    前記調整シート印刷手段は、前記単色の現像剤は黒色の現像剤像を印刷させ、前記複数の現像剤はシアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の3種類を含み、前記色見本画像は前記シアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の量を、予め設定されている閾値に基づき混色した基準色見本画像と、該基準色見本画像から2色単位で増加した色見本画像または2色単位で減少した色見本画像とを印刷させる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記調整シート印刷手段は、前記単色の現像剤は黒色の現像剤像を印刷させ、前記複数の現像剤はシアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の3種類を含み、前記色見本画像は前記シアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の量を、予め設定されている閾値に基づき温色した基準色見本画像と、該基準色見本画像から1色単位で増加した色見本画像と、1色単位で減少した色見本画像と、2色単位で増加した色見本画像と、2色単位で減少した色見本画像とを印刷させ、さらに各々の前記色見本画像に隣接して前記基準画像を複数形成させるとともに、各色見本画像を識別するための記号を印刷させる
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 単色の現像剤で示される基準画像と複数の現像剤の混色で示される色見本画像とを配置する調整シート印刷手段と、
    前記調整シートの印刷結果に基づく入力を行う入力部と、
    前記入力部の入力結果に基づき画像データの色補正を行った画像形成を行う画像形成部とを持ち、
    前記調整シート印刷手段は、前記単色の現像剤は黒色の現像剤像を印刷させ、前記複数の現像剤はシアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の3種類を含み、前記色見本画像は前記シアン色現像剤マゼンタ色現像剤イエロー色現像剤の量を、予め設定されている閾値に基づき混色した基準色見本画像と、該基準色見本画像から1色単位で増加した色見本画像または1色単位で減少した色見本画像とを印刷させる
    ことを特徴とする画像形成装置。
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