JP2015009509A - 三次元造形装置及び三次元造形物の造形方法 - Google Patents

三次元造形装置及び三次元造形物の造形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】三次元造形物を製造するに際して、粉体材料の供給と、粉体材料へのバインダ液の吐出とを効率的に行って、できるだけ短時間で粉体材料の層の形成及び積層を行う。【解決手段】テーブル2と、粉体材料供給装置6,7、及びバインダ液供給装置8,9とを備えた造形ユニット4とを有し、該造形ユニット4の粉体材料供給装置6,7は、前記テーブル2に近接した状態で一方向に移動自在に形成され、移動しながら前記粉体材料5を所定の供給幅でテーブル2に供給自在であり、前記バインダ液供給装置8,9は、前記テーブル2に近接した状態で前記粉体材料供給装置6,7と同じ方向に移動自在に形成され、前記バインダ液を、最大で前記粉体材料供給装置6,7の粉体材料5の供給幅と同じ吐出幅でテーブル2に吐出可能に構成されていて、該粉体材料供給装置6,7の移動に追随して移動しながら前記バインダ液を粉体材料5に吐出自在である構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、層状の粉体材料に該粉体材料を接合するバインダ液を吐出して形成した粉体材料の層を複数層積層することにより、造形対象となる三次元造形物を造形する三次元造形装置及び三次元造形物の造形方法に関する。
従来から、造形対象となる三次元の造形物を、水平な複数の断面により切断した断面形状を有する層を積層して造形する、いわゆるラピッドプロトタイピングと呼ばれる技術は広く知られている。
このラピッドプロトタイピングとしては、光可塑性樹脂にレーザを照射する光造形や、薄膜状のシートを接着して積層するシート積層造形、熱可塑性樹脂を押し出して積層する方式、粉体材料をバインダ液で接合する粉体による造形等、種々の技術が存在する。
このうち、粉体による造形は、他の技術に比べて取り扱いが比較的容易であり、また比較的安価に造形物を形成することができるという利点がある。
この粉体のよる造形としては、例えば特許文献1及び特許文献2に示すように、粉体材料を所定の層厚の層状としてテーブルの上面に供給し、その層に対してインクジェットヘッド等によってバインダ液を吐出することにより造形物の層の一部を形成し、その層を順次積層していくことにより三次元の造形物を造形することが行われている。
このような粉体による造形を行う三次元造形装置においては、前記粉体材料のテーブルの上面への供給は粉体材料供給装置によって行い、またテーブルの上面に供給された粉体材料へのバインダ液の吐出はバインダ液供給装置によって行うのが通常である。
このような構成の三次元装置によって造形物の造形を行うに際しては、一般に次のような動作が造形物の完成まで繰り返される。
即ち、まず粉体材料供給装置を直線状に移動させてテーブルの上面に粉体材料を所定の層厚に一様に拡げた後、該粉体材料供給装置をテーブルの上面から離脱させて原点位置に戻す。
次に、前記バインダ液供給装置を移動させて、バインダ液をテーブルの上面の粉体材料に向けて吐出させることにより、造形物の一部の層部分を含む粉体材料の層を形成する。
そして、バインダ液の吐出完了後は、バインダ液供給装置をテーブルの上面から離脱させて原点位置に戻すと共に、前記粉体材料供給装置を移動させて新たな粉体材料を、テーブルの上面、より具体的には直前に形成された粉体材料の層の上に供給し、所定の層厚に一様に拡げ、次の粉体材料の層を形成する。
しかしながら、このように粉体材料供給装置による粉体材料の供給に係る動作とバインダ液供給装置によるバインダ液の吐出に係る動作とを切り替える度に、これらの粉体材料供給装置あるいはバインダ液供給装置をそれぞれ原点位置まで戻すと、それぞれの移動に時間がかかるという問題がある。
一般に、粉体による造形を含むラピッドプロトタイピングによる造形物の造形は、造形対象となる三次元造形物の大きさにもよるが、小さな層厚の粉体材料の層を積層していく関係上、造形物の完成までには時間がかかる傾向にある。そのため、より高速で造形物を造形して造形時間を短縮することが望まれているが、上述のような粉体材料供給装置やバインダ液供給装置の移動時間は、造形物完成までの造形時間をさらに増大させる大きな原因の1つとなっているのが実情である。
特開平6−218712号公報 特表平7−507508号公報
本発明の技術的課題は、粉体材料によって三次元造形物を製造するに際して、粉体材料のテーブルの上面への供給と、該テーブルの上面に供給された粉体材料へのバインダ液の吐出とを効率的に行って、できるだけ短時間で粉体材料の層の形成及び積層を行うことが可能な技術を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の三次元造形装置は、粉体材料が層状に積層されるテーブルと、該テーブルの上面に前記粉体材料を所定の層厚ごとに供給する粉体材料供給装置、及び前記テーブルの上面に供給された粉体材料に該粉体材料を結合させるバインダ液を吐出するバインダ液供給装置とを備えた造形ユニットとを有し、前記造形ユニットの粉体材料供給装置は、前記テーブルの上面に近接した状態で一方向に移動自在に形成されていて、移動しながら前記粉体材料を所定の供給幅で該テーブルの上面に供給自在であると共に、前記バインダ液供給装置は、前記テーブルの上面に近接した状態で前記粉体材料供給装置と同じ方向に移動自在に形成されていると共に、前記バインダ液を、最大で前記粉体材料供給装置の粉体材料の供給幅と同じ吐出幅で該テーブルの上面に吐出可能に構成されていて、該粉体材料供給装置の移動に追随して移動しながら前記バインダ液を前記テーブルの上面に供給された粉体材料に吐出自在であることを特徴とするものである。
本発明においては、前記バインダ液供給装置は、該バインダ液供給装置の移動方向と交差する方向に水平に延びて、前記バインダ液をテーブルの上面に供給された粉体材料に向けて吐出するインクジェットヘッドを備えていることが好ましい。
本発明においては、前記造形ユニットは、複数の前記粉体材料供給装置と複数の前記バインダ液供給装置とが、移動方向に沿って交互に且つ直列的に配設された構成を備えていて、移動方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置及び該先頭側に位置する粉体材料供給装置の後続側に隣接するバインダ液供給装置を1組として、各組の粉体材料供給装置が前記テーブルの上面に供給した粉体材料に対して同じ組のバインダ液供給装置がバインダ液を吐出することにより、前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成自在とし、移動方向の先頭側に位置する前記粉体材料供給装置とバインダ液供給装置の組が形成した粉体材料の層の上に、該組の後続側に隣接する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が形成した新たな粉体材料の層を順次積層可能であるものとすることができる。
この場合においては、 前記造形ユニットは、前進方向の最先頭側に前記粉体材料供給装置を位置させ、予め定めた一定の移動方向の最後尾に前記バインダ液供給装置を位置させた構成を備えていて、該造形ユニットが前記予め定めた一定の移動方向に移動するときにのみ前記粉体材料の層を形成するものとすることができる。
さらに、前記造形ユニットの前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置の組は、移動方向の最先頭に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高く設定されているものとすることができる。
また、本発明においては、前記造形ユニットの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、いずれも平面視角丸長方形状に周回するように移動自在に形成されていて、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の周回中に前記粉体材料の層が形成されるものとすることができる。
または、前記造形ユニットの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、前記粉体材料の層を形成する際にはいずれも前記テーブルの上面に近接した状態で一直線状に移動すると共に、形成すべき1層の粉体材料の層に対して粉体材料の供給が終了した粉体材料供給装置及びバインダ液の吐出が終了したバインダ液供給装置は、前記テーブルの上面と近接した状態から脱して順次原点位置に復帰するものとすることができる。
あるいは、本発明においては、前記造形ユニットの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、いずれも一直線状に往復動自在に形成されていて、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置が往復動を繰り返すことにより前記粉体材料の層の積層が行われるものとすることができる。
この場合においては、前記造形ユニットの前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置は、それぞれ鉛直方向に昇降自在となっていて、これらの各粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、移動方向に応じて、移動方向の最先頭に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高くなり、且つ最後尾に位置する粉体材料供給装置の位置が最も高くなるようにそれぞれ昇降するものとすることが好ましい。
さらに、前記造形ユニットは、前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置の配列方向の少なくとも一端側に粉体材料供給装置を位置させた構成を備えていて、その端側の粉体材料供給装置が移動方向の最後尾に位置する場合には、該端側の粉体材料供給装置を、粉体材料を前記テーブルの上面に供給することなく移動させるものとすることができる。
または、前記造形ユニットは、前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置の配列方向の少なくとも一端側にバインダ液供給装置を位置させた構成を備えていて、その端側のバインダ液供給装置が移動方向の最先頭に位置する場合には、該端側のバインダ液供給装置を、バインダ液を吐出することなく移動させるものとすることができる。
あるいは、本発明においては、前記造形ユニットは、鉛直方向に延びる軸部材の軸線周りに回転自在に取付けられた回転部材を備えていて、該回転部材に前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置が取付けられて、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置がその回転部材と共に前記軸部材を軸線周りに回転することにより前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成可能であるものとすることができる。
この場合、前記軸部材は、下端側が前記テーブルの上面に固定されていて、前記回転部材は該軸部材を一方向に軸線周りに回転することにより、前記前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置と共に回転するものとすることができる。
または、前記回転部材は前記軸部材の下端側に固定されていて、該軸部材を回転させながら次第に上昇させることにより該回転部材が同期して回転するものとしてもよい。
さらに、本発明においては、前記回転部材は、前記軸部材の軸線周りに回転しながら次第に上昇可能に構成されていると共に、該回転部材が連続的に回転することにより、前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置が連続的に粉体材料の層を連続的に形成しながら該粉体材料の層の積層を行うものとすることが好ましい。
一方、前記課題を解決するため、本発明の三次元造形物の造形方法は、粉体材料が層状に積層されるテーブルの上面に、前記粉体材料を粉体材料供給装置により所定の層厚で供給する工程と、テーブルの上面に供給された粉体材料に対して、該粉体材料を結合させるバインダ液をバインダ液供給装置から塗布して造形対象の三次元造形物の一部の層を形成する工程とを順次繰り返すことにより粉体材料の層を積層して造形物を造形する三次元造形物の造形方法であって、前記粉体材料供給装置を前記テーブルの上面に近接した状態で一方向に移動させて、前記粉体材料を所定の供給幅で該テーブルの上面に供給する一方で、前記バインダ液供給装置を前記テーブルの上面に近接した状態で、前記粉体材料供給装置の移動に追随させながら該粉体材料供給装置と同じ方向に移動させると同時に、テーブルの上面に供給された粉体材料に対して前記バインダ液を、最大で前記粉体材料供給装置の粉体材料の供給幅と同じ吐出幅で吐出することにより前記粉体材料の層を形成することを特徴とする。
この場合においては、複数の前記粉体材料供給装置と複数の前記バインダ液供給装置とを、移動方向に向かって交互に且つ直列的に配設し、移動方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置及び該先頭側に位置する粉体材料供給装置の後続側に隣接するバインダ液供給装置を1組として、各組の粉体材料供給装置が前記テーブルの上面に供給した粉体材料に対して同じ組のバインダ液供給装置がバインダ液を吐出することにより、前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成すると同時に、移動方向の先頭側に位置する前記粉体材料供給装置とバインダ液供給装置の組によって形成したその粉体材料の層の上に、該組の後続側に隣接する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が粉体材料の供給及びバインダ液の供給を行って新たな粉体材料の層を形成することが好ましい。
さらに、前記粉体材料供給装置を移動方向を各々鉛直方向に昇降自在とし、これらの各粉体材料供給装置及び各バインダ液供給装置を、移動方向に応じて、移動方向の最先頭に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高くなり、且つ最後尾に位置する粉体材料供給装置の位置が最も高くなるようにそれぞれ昇降させて、これらの各粉体材料供給装置及び各バインダ液供給装置の往復動により粉体材料の層を形成して順次積層するようにしてもよい。
あるいは、本発明の造形方法においては、鉛直方向に延びる軸部材の軸線周りに回転自在の回転部材に取付けた前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置が、該回転部材と共に軸部材の軸線周りに回転することにより前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成することができる。
この場合、前記回転部材が軸部材の軸線周りに連続的に回転して前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置と共に次第に上昇することにより、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置が連続的に粉体材料の層を形成しながら該粉体材料の層の積層を連続的に行うようにすることができる。
また、本発明の造形方法においては、前記粉体材料を粉体材料供給装置により所定の層厚で前記テーブルの上面に供給するに際して、該粉体材料に添加剤を前記テーブルの上面への供給前に混入することができる。
本発明によれば、バインダ液を吐出するバインダ液供給装置を、粉体材料をテーブルの上面に供給する粉体材料供給装置の移動に追随させながら該粉体材料供給装置と同じ方向に移動させると同時に、テーブルの上面に供給された粉体材料に対して前記バインダ液を吐出する。したがって、粉体材料がテーブルの上面への供給を行いながらバインダ液の吐出をわずかな時間差で行うことができる。そのため、従来のように、粉体材料供給装置による粉体材料の供給に係る動作とバインダ液供給装置によるバインダ液の吐出に係る動作とを切り替える度に、これらの粉体材料供給装置あるいはバインダ液供給装置をそれぞれ原点位置まで戻す場合に比べて、粉体材料の供給とバインダ液の吐出を効率良く行うことができる。
この結果、粉体材料の層の形成及び積層を効率良く且つ可及的に短い時間で行うことができるため、三次元造形物の造形時間を大幅に短縮することが可能となる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る三次元造形装置を模式的に示す横断面図である。 図2は同縦断面図である。ただし、三次元造形装置の背面側から見た図である。 図3は本発明の第1の実施の形態に係る三次元造形装置における造形ユニットを模式的に示す要部拡大側面図である。ただし、移動部材は省略している。 図4は本発明の第1の実施の形態に係る三次元造形装置において、三次元造形物を形成する方法を説明する説明図である。ただし、(a)は三次元造形物の造形開始直後の状態、(b)は粉体材料の層を形成している状態、(c)は造形ユニットが原点位置に戻った状態をそれぞれ示す。 図5は本発明の第2の実施の形態に係る三次元造形装置を模式的に示す横断面図である。 図6は本発明の第2の実施の形態に係る三次元造形装置において、三次元造形物を形成する方法の一部を説明する説明図である。ただし、(a)は三次元造形物の造形開始する前の状態、(b)は紛体材料供給装置及びバインダ液供給装置の第1の組が粉体材料の層の形成を開始した状態、(c)は(b)の状態から粉体材料の層の形成が進んだ状態をそれぞれ示す。 図7は図6よりもさらに三次元造形物の造形が進んだ状態において、三次元造形物を形成する方法の一部を説明する説明図である。ただし、(a)は紛体材料供給装置及びバインダ液供給装置の第2の組が紛体材料の層の形成を開始した状態、(b)は(a)の状態から粉体材料の層の形成が進んだ状態、(c)造形ユニットが1回目の前進を終了した状態をそれぞれ示す。 図8は本発明の第3の実施の形態に係る三次元造形装置を模式的に示す横断面図である。 図9は本発明の第3の実施の形態に係る三次元造形装置における造形ユニットを模式的に示す要部拡大側面図である。ただし、移動部材は省略している。 図10は本発明の第3の実施の形態に係る三次元造形装置において、造形ユニットが前進する場合を説明する説明図である。ただし、(a)は三次元造形物の造形開始する前の状態、(b)は造形ユニットが前進した状態、(c)造形ユニットの前進が終了した状態をそれぞれ示す。 図11は本発明の第3の実施の形態に係る三次元造形装置において、造形ユニットが後進する場合を説明する説明図である。ただし、(a)は造形ユニットが後進の準備を行っている状態、(b)は造形ユニットが後進した状態、(c)造形ユニットの後進が終了して前進の準備を行っている状態をそれぞれ示す。 図12は本発明の第4の実施の形態に係る三次元造形装置において、造形ユニットが前進する場合を説明する説明図である。ただし、(a)は三次元造形物の造形開始する前の状態、(b)は造形ユニットが前進した状態、(c)は(b)の状態から粉体材料の層の形成が進んだ状態をそれぞれ示す。 図13は本発明の第5の実施の形態に係る三次元造形装置を模式的に示す横断面図である。ただし、筐体は省略している。 図14は同縦断面図である。ただし、三次元造形装置の正面側から見た図である。 図15は図13及び図15とは異なる形態の三次元造形装置を模式的に示す横断面図である。ただし、筐体は省略している。 図16は同縦断面図である。 図17は本発明の第6の実施の形態に係る三次元造形装置を模式的に示す平面図である。 図18は同正面図である。 図19は本発明の第6の実施の形態に係る三次元造形装置における回転部材を模式的に示す底面図である。 図20は本発明の第6の実施の形態に係る三次元造形装置において、三次元造形物を形成する方法を説明する正面図である。 図21は図20よりもさらに三次元造形物の造形が進んだ状態を説明する正面図である。 図22は本発明の第6の実施の形態に係る三次元造形装置において、三次元造形物を形成する方法を説明する平面図である。 図23は同断面図である。 図24は図17〜図23とは異なる形態の三次元造形装置を模式的に示す平面図である。 図25は同正面図である。 図26は図8の造形ユニットとは粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の配列が一部異なっている構成の造形ユニットを模式的に示す要部拡大側面図である。 図27は、図26の構成の造形ユニットが粉体材料の層前進する場合を説明する説明図である。ただし、(a)は造形ユニットが前進している状態、(b)は造形ユニットが後進している状態をそれぞれ示す。
図1〜図4は、本発明の三次元造形装置の第1の実施の形態を示すもので、この実施の形態の三次元造形装置1Aは、粉体による造形を行うもので、三次元造形物(以下、「造形物」という。)を形成する粉体材料が層状に積層される単一のテーブル2と、該テーブル2の上面2aに粉体材料の層3を形成する造形ユニット4とを備えている。
また、前記造形ユニット4は、前記テーブル2の上面2aに前記粉体材料5を所定の層厚ごとに供給する複数の粉体材料供給装置6,7と、該テーブル2の上面2aに供給された粉体材料5に該粉体材料5を結合させるバインダ液を吐出する複数のバインダ液供給装置8,9とを有している。これにより、前記粉体材料5を各粉体材料供給装置6,7により所定の層厚でテーブル2の上面2aに供給して、そのテーブル2の上面2aに供給された粉体材料5に対して、前記各バインダ液供給装置8,9からバインダ液を吐出して、粉体材料5内に造形対象の造形物の一部の層10が造形された前記粉体材料の層3を形成することができる構成となっている。
そして、前記造形ユニット4が形成する粉体材料の層3を順次積層していくことにより、前記造形物の造形することが可能となっている。この実施の形態においては、前記粉体材料供給装置6,7及びバインダ液供給装置8,9を有する前記造形ユニット4が、予め定めた一定の移動方向、具体的には三次元造形装置1Aの前後方向に一直線状に前進するときのみ前記粉体材料の層3を形成するようになっている。
なお、この実施の形態においては、前記造形ユニット4は、第1及び第2の粉体材料供給装置6,7の2つと、第1及び第2バインダ液供給装置8,9の2つとにより構成されていて、前記テーブル2と共に筐体11内に収容されている。
また、前記造形ユニット4による、造形対象の造形物の一部の層10が造形された前記粉体材料の層3の形成は、図示しない電子計算機に入力された造形対象となる造形物のデータ(例えば、STL(Standard Triangulated Language)ファイル形式のデータ)に基づいて制御され、造形物の形状に合わせて粉体材料のテーブルの上面2aへの供給及びバインダ液の吐出が行われる。
前記テーブル2は、平坦且つ水平な上面2aを有していて、該上面2aが前記粉体材料の層3の形成及び積層高さに応じて、水平な状態を維持したまま鉛直方向に降下自在となっている。
また、このテーブル2の上面2aは、前記粉体材料供給装置6,7及びバインダ液供給装置8,9の後述する移動方向と直交する方向(この実施の形態の場合、三次元造形装置1Aの左右方向)に長い、平面視略矩形状に形成されている。
さらに、前記テーブル2は、該テーブル2の上面2aの正面側(手前側)及び背面側(奥側)、並びに左右両面側の四方を取り囲む平面視矩形枠状に形成された、鉛直方向に延びる筒状部材12内に収容されている。そして、前記テーブル2の上面2aに前記粉体材料の層3が形成、積層されるたびに、該テーブル2がこの筒状部材12内を降下する構成となっている。
したがって、造形対象となる造形物は、最終的には、バインダ液によって結合されていない粉体材料5と共にこの筒状部材12内に収容された状態で造形が完了することとなる。
なお、前記テーブルには該テーブルを鉛直方向に昇降させる図示しないテーブル用昇降装置が取付けられている。
このテーブル用昇降装置としては、安定的な昇降及び精密な位置制御を行うことができる構成であれば任意の構成を用いることができる。例えば、鉛直方向に延びるねじ軸と、該ねじ軸の回転によりそのねじ軸の外周面を軸線方向に移動するナットを有するボールねじを用いることができる。即ち、前記ねじ軸の上端部を前記テーブル2の下面に連結すると共に、前記ナットを位置不動の基台に固定し、電動モータ等で該ねじ軸を回転させることにより、そのねじ軸を昇降させて前記テーブル2を昇降させる構成とすることができる。
あるいは、鉛直方向にチェーンが移動するチェーンコンベアを設けて、該チェーンコンベアのチェーンの移動によって前記テーブル2を昇降させる構造であってもよい。
さらには、ピストンが鉛直方向に上下動する流体圧シリンダを用いて、該流体圧シリンダのピストンロッドの先端をテーブルの下面に連結し、前記ピストンを移動させることによりテーブル2を昇降させることができる。
また、前記テーブル2の昇降は、ガイドレールによって鉛直方向に案内させた状態で行わせることが好ましく、この場合においては、テーブル2を滑らかに昇降させるため、円柱状や球状の転動子を有するリニアガイドを用いることができる。
前記造形ユニットの第1及び第2の粉体材料供給装置6,7は、前記テーブル2の上面2aに近接した状態で一方向(この実施の形態の場合は三次元造形装置1Aの前後方向(前記テーブル2の上面2aの短手方向と略平行な方向))に直線的に移動自在に形成されたもので、移動しながら前記粉体材料5を所定の供給幅で該テーブル2の上面2aに供給自在にとなっている。
具体的に、図3に示すように、前記第1及び第2の粉体材料供給装置6,7は、それぞれ、移動方向と直交する方向(即ち、三次元造形装置1Aの左右方向(前記テーブル2の上面2aの長手方向と略平行な方向))に延びる、前記粉体材料5を収容するための収容部6a,7aを備えている。さらに、この収容部6a,7aにそれぞれ設けられて該収容部6a,7a内の粉体材料をテーブル2の上面2aに落下させる、これらの粉体材料供給装置6,7の移動方向と直交する方向に延びる排出口6b,7bを有している。
これにより、これらの第1及び第2の粉体材料供給装置6,7は、前記テーブル2の上面2aの短手方向に移動しながら、図示しないホッパーから収容部6a,7a内に供給された粉体材料を、排出口6b,7bを通じて前記テーブル2の上面2aに所定の層厚で供給することがそれぞれ可能となっている。
また、前記第1及び第2の粉体材料供給装置6,7は、前記テーブル2の上面2aの長手方向の長さと同じ幅で粉体材料5を供給することが可能となっていて、したがって、これらの第1及び第2の粉体材料供給装置6,7がテーブル2の上面2aの短手方向に直線的に1回移動することにより、該テーブル2の上面2aの全面に粉体材料5を供給することができる。
さらに、前記第1及び第2の粉体材料供給装置6,7には、テーブル2の上面2aに供給した粉体材料5を平坦にならすための平坦化部材が設けられている。この実施の形態においては、第1及び第2の粉体材料供給装置6,7のそれぞれの下端側に鉛直下方向きに突出し、これらの第1及び第2粉の体材料供給装置6,7の長手方向に延びる板状の平坦化部材6c,7cが設けられて、該平坦化部材6c,7cがテーブル2の上面2aに供給された粉体材料5の上面に接触して、平坦にならすようになっている。
なお、本発明において使用される粉体材料としては、例えば有機樹脂、金属、セラミック、澱粉、ガラス粉末などが挙げられる。
具体的には、ポリスチレン樹脂、ナイロン(ポリアミド)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル(PMMA(ポリメタクリル酸メチル))樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、ガラスフィラーの入った有機樹脂、カーボンファイバーの入った有機樹脂、微粒状ワックス、鋳物砂、珪酸アルミニウム、石膏、澱粉、石英、Ti6Al4V、AlSi12、AlSi10Mg、コバルトクロム合金、ニッケル合金、ステンレス合金、鉄、鋼等を用いることができる。
また、前記粉体材料の粒径は、形成される粉体材料の層の層厚より小さければ制限はないが、1μm〜300μm程度とすることができ、さらに好ましくは10μm〜200μm、より好ましくは50〜150μmである。
一方、前記第1及び第2のバインダ液供給装置8,9は、前記テーブル2の上面2aに近接した状態で前記第1及び第2の粉体材料供給装置6,7と同じ方向、即ち、前後方向(前記テーブル2の上面2aの短手方向と略平行な方向)に直線的に移動自在に形成されている。
そして、前記バインダ液を、最大で前記粉体材料供給装置6,7の粉体材料の供給幅と同じ吐出幅で該テーブル2の上面2aに吐出可能に構成となっている。
具体的に、図3に示すように、前記第1及び第2のバインダ液供給装置8,9は、これらのバインダ液供給装置8,9の移動方向と交差する方向(この実施の形態の場合、三次元造形装置1Aの左右方向(前記テーブル2の上面2aの長手方向と略平行な方向))に水平に延びて、前記バインダ液をテーブル2の上面2aに供給された粉体材料5に向けて吐出するインクジェットヘッド8a,9aをそれぞれ備えている。
前記各インクジェットヘッド8a,9aは、三次元造形装置1Aの左右方向に長いいわゆるライン型ヘッドであり、バインダ吐出用のノズルから、最大で前記粉体材料供給装置6,7の粉体材料の供給幅と同じ吐出幅でバインダ液を一度に吐出することができる構成となっている。そして、造形対象となる造形物の形状に応じてその吐出幅を拡縮させながら粉体材料5にバインダ液を吐出させることが可能となっている。
したがって、前記第1及び第2のバインダ液供給装置8,9は、三次元造形装置1Aの左右方向に全く移動することなく、前記テーブル2の短手方向に直線的に1回移動することにより、該テーブル2の上面2aに供給されている1層の粉体材料5全体に対してバインダ液を吐出することができる。
なお、前記前記第1及び第2のバインダ液供給装置8,9におけるバインダ液の吐出量は、バインダ液の種類や、1回の吐出でどの程度の大きさの粉体材料を固めるかによって異なるが、1pl〜200plとすることができ、さらに好ましくは10pl〜150pl、より好ましくは30pl〜100plである。
さらに、前記インジェットヘッド8a,9aにおける吐出機構としては、ピエゾ型やサーマル型等の公知の機構を用いることができる。
また、本発明において使用される前記バインダ液は、粉体材料の種類に応じて自由に変えることが可能であるが、例えば粉体材料が石膏や澱粉の場合には水を主にした液体を用いることができ、また、通常のインクジェットプリンタで使われる種々のバインダ液を使うこともできる。この時、染料や顔料を使用してバインダを染色することもできる。
前記バインダ液として使用するものとしては、例えば、有機エステル、フルフリルアルコール、ポリイソシアネート、あるいはポリイソシアネートと3級アミン類とを混ぜたもの等が挙げられる。また、フルフリルアルコールとホルムアルデヒドとを混ぜたもの、場合によってはこれらのフルフリルアルコールとホルムアルデヒドとに尿素を混ぜたものを用いることができる。
さらに、前記バインダ液供給装置8,9において使用するバインダ液の特性や、該バインダ液による前記粉体材料の接合速度等を考慮して、前記粉体材料を粉体材料供給装置6,7により所定の層厚で前記テーブル2の上面2aに供給するに際して、該粉体材料対して添加剤を前記テーブル2の上面2aへの供給前に混入することができる。
前記添加剤については、前記バインダ液の種類によって選択される。
例えば、バインダ液が有機エステルである場合には、珪酸ソーダやアルカリフェノールを用いることできる。
また、バインダ液がフルフリルアルコールの場合は、リン酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の酸を触媒として添加剤に用いることができ、場合によってはこれらの酸に加えてフェノール樹脂を添加することができる。
さらに、バインダ液がフリフリルアルコールとホルムアルデヒドを混ぜたものである場合、尿素や前記酸を触媒として添加剤に使ってもよい。
前記バインダ液がポリイソシアネートである場合、アルキド樹脂と金属石鹸とを混ぜたものやアミンポリオール樹脂と金属石鹸を混ぜたものを添加剤に用いることができる。また、バインダ液がポリイソシアネートと3級アミン類とを混ぜたものである場合は、添加剤としてベンジリックエーテル型フェノール樹脂を用いることができる。
ところで、図1及び図3、図4に示すように、この実施の形態における前記造形ユニット4は、前記第1及び第2の粉体材料供給装置6,7と、第1及び第2のバインダ液供給装置8,9が、移動方向に向かって交互且つ直列的に配設され、且つ、原点位置から前進する場合における最先頭側が第1の粉体材料供給装置6となっている。したがって、この造形ユニット4は、前進方向の先頭側から、第1の粉体材料供給装置6、第1のバインダ液供給装置8、第2の粉体材料供給装置7、第2のバインダ液供給装置9の順に直列的に配設された構成となっている。
そして、移動方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置及び該先頭側に位置する粉体材料供給装置の後続側に隣接するバインダ液供給装置を1組として、各組の粉体材料供給装置がテーブルに供給した粉体材料に対して、同じ組のバインダ液供給装置がバインダ液を吐出するようになっている。即ち、この実施の形態の場合、第1の粉体材料供給装置6及び第1のバインダ液供給装置8からなる第1の組15と、第2の粉体材料供給装置7及び第2のバインダ液供給装置9からなる第2の組16とを有し、これらの各組15,16が、粉体材料5のテーブル2への供給及びその粉体材料5へのバインダ液の吐出を、それぞれ独立して行うことが可能となっている。
さらに、前記粉体材料供給装置とバインダ液供給装置とからなる第1及び第2の組15,16は、移動方向(前進方向)の最先頭に位置する第1の組15の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の第2の組16は、粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層3の1層の層厚分高く設定されている。
これにより、前記第1の組15と第2の組16とが、粉体材料の層3を1層の層厚分だけずらして形成することができるため、造形ユニット4が前進した際には、先頭側の第1の組15が粉体材料の層3を形成するのと共に、わずかな時間差で後続の第2の組16が、第1の組15によって形成された直後の粉体材料の層3の上に、新たに粉体材料の層3を形成しながら積層していくことができる。
したがって、前記造形ユニット4は、1回の前進によって2層の粉体材料の層3,3を積層した状態で形成することができることとなる。
また、この造形ユニット4は、これらの2つの粉体材料供給装置6,7及び2つバインダ液供給装置8,9が、上述した配設の順ですべて一体に形成された構成となっている。
したがって、前記造形ユニット4が全体として移動することにより、これらのすべての粉体材料供給装置6,7及びバインダ液供給装置8,9が一緒に同じ方向に移動するようになっている。
この結果、前記第1の組15においては、第1の粉体材料供給装置6の移動に第1のバインダ液供給装置8が追随して移動すると共に、第2の組16においては、第2の粉体材料供給装置7の移動に第2のバインダ液供給装置9が追随して移動し、さらに第1の組15の移動に第2の組16が追随して移動することになる。
さらに、前記造形ユニット4には、該造形ユニット4を前後方向に移動させるための造形ユニット用の移動装置20が取付けられていて、この移動装置20により前記各粉体材料供給装置6,7及び各バインダ液供給装置6,9を水平に移動させることが可能となっている。
この実施の形態においては、上述のように、すべての粉体材料供給装置6,7及びバインダ液供給装置8,9が一体に形成されているため、造形ユニット4全体を単一の移動装置20により移動させている。
前記造形ユニット用の移動装置としては、図1及び図2に示すものの場合、三次元造形装置1Aの前後方向に一直線状且つ水平に延びる、相互に平行な左右一対ガイドレール21,22、及びこれらの一対のガイドレール21,22上を移動自在の左右一対の移動部材23,24を有するガイド機構と、これらの一対の移動部材23,24をガイドレール21,22に沿って移動させる駆動部材(図示せず)とを備えている。前記一対の移動部材23,24は、前記造形ユニット4の長手方向の両端部にそれぞれ連結されていて、該造形ユニット4と一体に移動自在となっている。
そして、前記駆動部材を駆動させて、前記各移動部材23,24を、それぞれガイドレール21,22上を移動させることにより、前記造形ユニット4がガイドレール21,22に沿って、三次元造形装置1Aの前後方向に一直線状且つ水平に移動する構成となっている。
ここで、前記ガイド機構は、移動部材を滑らかに移動させることができるように、ガイドレール21,22と移動部材23,24との間に球状または円柱状の転動子が配設されたリニアガイドであることが好ましい。
なお、前記駆動部材としては、前記造形ユニット4を安定的に移動させることができ且つ精密な位置制御が可能である構成であれば任意の構成のものを用いることができるが、例えば、ボールねじ及び電動モータを用いた構成とすることができる。即ち、前記ガイドレール21,22の長さ方向と平行な方向に延びるねじ軸、及び前記移動部材23,24あるいは造形ユニット4に直接と連結され、そのねじ軸の回転により該ねじ軸の外周面を軸線方向に移動するナットを備えた前記ボールねじと、このボールねじのねじ軸を回転させる前記電動モータとで構成されたものを用いることができる。そして、前記ボールねじのねじ軸を前記電動モータにより回転させることにより、前記造形ユニット4を移動させるようにすることができる。
あるいは、前記ガイドレール21,22の長さ方向に沿ってチェーンが回転するチェーンコンベアを設けて、該チェーンコンベアによって前記移動部材23,24、延いては前記造形ユニット4を移動させる構造であってもよい。
さらには、駆動部材として、ピストンがガイドレール21,22の長さ方向に前後進する流体圧シリンダを用いてもよく、該流体圧シリンダのピストンロッドの先端を前記移動部材23,24あるいは造形ユニット4に連結して、前記ピストンを移動させることにより、造形ユニット4全体を移動自在とすることができる。
前記構成を有する三次元造形装置1Aを用いて造形物を造形する方法について説明する。
造形対象となる造形物を形成するに際しては、準備段階として、前記テーブル2を前記筒状部材12内における上端位置まで上昇させる。また、前記造形ユニット4は、原点位置(この実施の形態の場合、テーブル2の手前側)に戻した状態で、各粉体材料供給装置6,7に粉体材料5を、各バインダ液供給装置8,9にバインダ液を充填しておく。
そして、図4(a)に示すように、前記造形ユニット4を直線的に前進させると共に、その前進中に、前記テーブル2の上面2aに、第1の組15である第1の粉体材料供給装置6により粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、該テーブル2の上面2aに供給された直後の粉体材料5に対して、該第1の粉体材料供給装置6に追随する、隣接した後続の第1のバインダ液供給装置8から、バインダ液を造形対象となる造形物の最下層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の一部の層10の部分を含む粉体材料の層3である、第1の粉体材料の層26が連続的に形成されることとなる。
さらに、図4(b)に示すように、前記第1の粉体材料の層26の形成中において、造形ユニット4の前進に伴って、前記第2の組で16ある第2の粉体材料供給装置7が前記第1の組15が形成した第1の粉体材料の層26に差し掛かった場合には、テーブル2の上面2a、さらに具体的には該第1の粉体材料の層26の上に、該第2の粉体材料供給装置7から新たな粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、前記第1の粉体材料の層26の上に供給された直後の新たな粉体材料5に対して、該第2の粉体材料供給装置7に追随する、隣接した後続の第2のバインダ液供給装置9から、バインダ液を造形対象となる造形物の下から2番目の層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。これにより、第1の粉体材料の層26の上に、造形対象となる造形物の一部の層10の部分を含む粉体材料の層3である、第2の粉体材料の層27が積層された状態で形成されることとなる。
前記造形ユニット4の前進によって、前記第1の組15の第1の粉体材料供給装置6及び第1のバインダ液供給装置8が、テーブル2の上面2aから脱した場合には、該第1の組15による第1の粉体材料の層26の形成は終了する。そして、造形ユニット4がさらに前進させて、前記第2の組16の第2の粉体材料供給装置7及び第2のバインダ液供給装置8が、テーブル2の上面2a、さらに具体的には第1の粉体材料の層26の上面から脱した場合には、該第2の組16による第2の粉体材料の層27の形成も終了する。
その後、図4(c)に示すように、前記テーブル2を、粉体材料の層の層厚の2層分だけ鉛直方向に降下させて、第2の粉体材料の層27の上面を前記筒状部材12内の上端に位置させる一方で、前記造形ユニット4を、既に形成された第1及び第2の粉体材料の層26,27に接触することなく原点位置(テーブル2の正面側の位置)に移動させる。
そして、前記造形ユニット4を再び前進させて、第2の粉体材料の層27の上に、2層の新たな粉体材料の層3,3を形成しながら移動させ、以降、前記テーブル2の上面2aを粉体材料の層厚の2層分ずつ下降させながら、粉体材料の層を2層ずつ形成して順次積層していくことにより、結合された粉体材料の層内の造形物の一部の層10が積層され、最終的に造形対象となる造形物が完成することとなる。
なお、前記筒状部材12内には、造形された造形物が、結合してない粉体材料5と共に収容された状態となるため、結合してない粉体材料5を除去することにより、造形物を取り出すことができる。
このように、前記構成を有する三次元造形装置1Aによれば、バインダ液を吐出するバインダ液供給装置8,9を、粉体材料5をテーブル2の上面2aに供給する粉体材料供給装置6,7の移動にそれぞれ追随させながら該粉体材料供給装置6,7と同じ方向に各々移動させると同時に、テーブル2の上面2aに供給された粉体材料5に対して前記バインダ液を吐出させる。
これにより、テーブル2の上面2aへの粉体材料5の供給とその後のバインダ液の吐出とをわずかな時間差で行うことができるため、従来のように、粉体材料供給装置による粉体材料の供給に係る動作とバインダ液供給装置によるバインダ液の吐出に係る動作とを切り替える度に、これらの粉体材料供給装置やバインダ液供給装置を原点位置まで戻す場合に比べて、粉体材料の供給とバインダ液の吐出を効率良く行うことができる。
この結果、粉体材料の層3の形成及び積層を効率良く且つ可及的に短い時間で行うこと可能となるため、造形対象となる造形物の造形時間を大幅に短縮することができる。
さらに、この実施の形態の場合、前記造形ユニット4が、第1の粉体材料供給装置6及び第1のバインダ液供給装置8からなる第1の組15と、第2の粉体材料供給装置7及び第2のバインダ液供給装置9からなる第2の組16とで構成されている。
これにより、この造形ユニット4の1回の前進によって、複数層(この場合は2層)の粉体材料の層3,3が積層された状態で形成されるため、造形の効率を著しく向上させて、造形物の造形をさらに大幅に短縮することができるという利点がある。
図5〜図7は、本発明の三次元造形装置の第2の実施の形態を示すもので、この第2の実施の形態の三次元造形装置1Bは、前記第1の実施の形態に係る造形ユニット4が、粉体材料供給装置6,7及びバインダ液供給装置8,9をすべて一体に形成した構成となっているのに対して、造形ユニットが、各粉体材料供給装置及び各バインダ液供給装置を全く別体に形成した構成となっている。
即ち、図6及び図7に示すように、この実施の形態においては、前記造形ユニット30は、2つの粉体材料供給装置31,32と2つのバインダ液供給装置33,34とを備えていて、これらの粉体材料供給装置31,32及びバインダ液供給装置33,34はそれぞれ別体に形成されていると共に、いずれも分離独立して移動可能となっている。
具体的に、前記造形ユニット30は、テーブル2の上面2aに粉体材料5を所定の層厚ごとに供給する第1及び第2の粉体材料供給装置31,32と、該テーブル2の上面2aに供給された粉体材料5に該粉体材料5を結合させるバインダ液を吐出する第1及び第2のバインダ液供給装置33,34とを有している。
これらの第1及び第2の粉体材料供給装置31,32と、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34とは、いずれも同じ方向(この実施の形態の場合は三次元造形装置1Bの前後方向(テーブル2の上面2aの短手方向と略平行な方向))に水平且つ一直線状に移動可能となっている。
なお、この実施の形態においては、前記造形ユニット30が、さらに具体的には前記粉体材料供給装置31,32及びバインダ液供給装置33,34が予め定めた一定の移動方向、即ち三次元造形装置1Bの前後方向に一直線状に前進するときのみ前記粉体材料の層3を形成するようになっている。
また、前記造形ユニット30は、前記第1及び第2の粉体材料供給装置31,32と、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34とが、移動方向に向かって交互且つ直列的に配設され、且つ、原点位置(テーブル2の手前側の位置)から前進する場合における最先頭側が第1の粉体材料供給装置31となっている。したがって、この造形ユニット30は、前進方向の先頭側から、第1の粉体材料供給装置31、第1のバインダ液供給装置33、第2の粉体材料供給装置32、第2のバインダ液供給装置34の順に直列的に配設された構成となっている。
そして、前記第1の粉体材料供給装置31及び第1のバインダ液供給装置33を第1の組35、第2の粉体材料供給装置32及び第2のバインダ液供給装置34を第2の組36としている。これにより、第1の組35においては第1の粉体材料供給装置31の移動に追随して第1のバインダ液供給装置33が移動し、また第2の組36においては第2の粉体材料供給装置32の移動に追随して第2のバインダ液供給装置34が移動して、各組35,36で粉体材料5のテーブル2への供給及びその粉体材料5へのバインダ液の吐出を、それぞれ独立して行うことが可能となっている。
さらに、前記第1及び第2の粉体材料供給装置31,32と、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34には、各々が別々に移動可能なように移動装置がそれぞれ取付けられている。
この実施の形態における前記移動装置は、図5に示すものの場合、三次元造形装置1B前後方向に一直線状且つ水平に延びる、相互に平行な左右一対ガイドレール及びこれらの一対のガイドレール上を移動自在の左右一対の移動部材を有するガイド機構と、これらの一対の移動部材をガイドレールに沿って移動させる駆動部材(図示せず)とを、第1及び第2の粉体材料供給装置31,32毎に、また第1及び第2のバインダ液供給装置33,34毎に個別に備えている。前記一対の移動部材は、前記第1及び第2の粉体材料供給装置31,32と、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34の各長手方向の両端部にそれぞれ連結されていて、該造形ユニット4と一体に移動自在となっている。
より具体的に、前記第1の粉体材料供給装置31には、左右一対のガイドレール41,42と左右一対の移動部材43,44とを備えたガイド機構及び駆動部材が、前記第2の粉体材料供給装置32には、左右一対のガイドレール45,46と左右一対の移動部材47,48とを備えたガイド機構及び駆動部材が、それぞれ個別に取付けられている。
また、前記第1のバインダ液供給装置33には、左右一対のガイドレール51,52と左右一対の移動部材53,54とを備えたガイド機構及び駆動部材が、前記第2のバインダ液供給装置34には、左右一対のガイドレール55,56と左右一対の移動部材57,58とを備えたガイド機構及び駆動部材がそれぞれ個別に取付けられている。
前記第1及び第2の粉体材料供給装置31,32、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34の各ガイド機構のガイドレールは、他のガイド機構のガイドレールと干渉しない位置に配置されている。また、各移動部材も、移動中においては他のガイド機構の移動部材に接触せず、各々の移動を妨げない構成となっている。
なお、前記各移動装置の構成、即ちガイド機構及び駆動部材の構成については、基本的に前記第1の実施の形態と同様の構成であり、同様の効果を奏するため、詳細な説明は省略する。
このように、前記造形ユニット30を、各粉体材料供給装置31,32及び各バインダ液供給装置33,34をそれぞれ別体に形成して、いずれも分離独立して移動可能な構成としたのは次の理由からである。
即ち、造形物の造形に使用される粉体材料やバインダ液は、造形物の使用目的等に応じて様々な種類のものが選択されるが、使用される粉体材料やバインダ液によっては、粉体材料の供給をある程度時間をかけて行って丁寧に平坦且つ密な層とする必要があったり、バインダ液の粉体材料への浸透や粉体材料の結合にある程度の時間を要したりする場合が考えられる。
また、粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の第1及び第2の組35,36について、第1の組35と第2の組36とでは、使用する粉体材料やバインダ液が異なる場合も考えられる。したがって、第1の組35における粉体材料の接合状況次第では、第1の組35によって粉体材料の層3が形成された直後に、該粉体材料の層3の上に第2の組36によって新たな粉体材料の層3を形成するのが不適等である可能性もある。
そのため、この実施の形態においては、各粉体材料供給装置33,34及び各バインダ液供給装置35,36をそれぞれ別体に形成し、いずれも分離独立して移動可能な構成として、使用する粉体材料やバインダ液に合わせて粉体材料の供給のタイミングやバインダ液の吐出のタイミング、あるいは移動速度を制御できるようにしている。
ここで、各粉体材料供給装置31,32及び各バインダ液供給装置33,34の移動速度については、使用する粉体材料やバインダ液に合わせて任意に設定することができるが、第1の粉体材料供給装置31の前進によってテーブルの上面を離脱する前に、第2のバインダ液供給装置34が移動を開始していることが好ましい。
なお、前記造形ユニット30において、各粉体材料供給装置31,32及び各バインダ液供給装置33,34をそれぞれ別体に形成し、いずれも分離独立して移動可能な構成とした以外は、前記第1の実施の形態と実質的に同じ構成であり、また同様の作用効果を奏するため、同様の符号を付して詳細な説明は省略する。
また、前記第1及び第2の粉体材料供給装置31,32の構成、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34の構成についても、基本的には前記第1の実施の形態と同じであるため、詳細な説明は省略する。
前記構成を有する三次元造形装置1Bを用いて造形対象の造形物を造形するに際しては、前記第1の実施の形態と同様の方法で行う。
基本的には、図6及び図7に示すように、前記造形ユニット30の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の第1及び第2の組35,36をそれぞれ前進させることにより、2層の粉体材料の層3,3を形成する。即ち、前記第1の粉体材料供給装置31及び第1のバインダ液供給装置33からなる第1の組35によって先に粉体材料の層3を形成させながら、前記第2の粉体材料供給装置32及び第2のバインダ液供給装置34からなる第2の組36により、該第1の組35が形成した粉体材料の層3の上に新たな粉体材料の層3を形成、積層させる。
このとき、図6(a)〜(c)にそれぞれ示すように、第1の組35においては、第1の粉体材料供給装置31を、使用する粉体材料に適合した移動速度で単独で前進させる(図6(b)参照)。次に、第1のバインダ液供給装置33を、使用するバインダ液や第1の粉体材料供給装置31で使用している粉体材料に適合した移動速度及びタイミングで、該第1の粉体材料供給装置31の移動に追随しながら単独で前進させる(図6(c)参照)。
さらに、図7(a)〜(c)にそれぞれ示すように、第2の組36においては、前記第1の組35が形成した粉体材料の層3の状態、例えば粉体材料の接合状況等に応じて、第2の粉体材料供給装置32を適切なタイミング及び移動速度で、前記第1のバインダ液供給装置33の移動に追随しながら前進させ(図7(a)参照)。さらに、前記第2のバインダ液供給装置34を、使用するバインダ液や第2の粉体材料供給装置32で使用している粉体材料に適合した移動速度及びタイミングで、該第2の粉体材料供給装置32の移動に追随させながら前進させる(図7(b)参照)。
これにより、前記第1及び第2の粉体材料供給装置31,32、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34の1回の前進により、2層の粉体材料の層3,3が形成されることとなる。
以降、前記テーブル2の上面2aを粉体材料の層厚の2層分ずつ下降させながら、第1及び第2の粉体材料供給装置31,32、第1及び第2のバインダ液供給装置33,34の前進を繰り返し、2層の新たな粉体材料の層3,3を形成して順次積層していくことにより、結合された粉体材料の層内の造形物の一部の層10が積層され、最終的に造形対象となる造形物が完成する。
前記構成を有する三次元造形装置においては、基本的に、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、前記造形ユニット30が、各粉体材料供給装置31,32及び各バインダ液供給装置33,34がそれぞれ別体に形成されて、使用する粉体材料やバインダ液に応じて、これらの各粉体材料供給装置31,32や各バインダ液供給装置33,34の移動速度や移動のタイミングを各々制御可能な構成となっているため、複数層の粉体材料の層を一層安定的に形成し、積層することができる。さらに、使用する粉体材料やバインダ液の選択の幅が広がり、使用用途に適合する性能を有する造形物の造形をより容易に行うことができるという利点がある。
図8〜図11は本発明の三次元造形装置の第3の実施の形態を有するもので、この第3の実施の形態の三次元造形装置1Cは、第1及び第2の実施の形態に係る造形ユニットが前進する際に粉体材料の層を形成するのに対して、造形ユニットが往復動(前進及び後進)することにより、連続して粉体材料の層を形成可能な構成となっている。
即ち、この実施の形態の三次元造形装置1Cにおける前記造形ユニット60は、4つの粉体材料供給装置61〜64と3つのバインダ液供給装置65〜67とを備えていて、これらの粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67はそれぞれ別体に形成されている。
具体的に、前記造形ユニット60は、テーブル2の上面2aに粉体材料5を所定の層厚ごとに供給する第1〜第4の粉体材料供給装置61〜64と、該テーブル2の上面2aに供給された粉体材料5に該粉体材料5を結合させるバインダ液を吐出する第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67とを有している。
そして、これらの第1〜第4の粉体材料供給装置61〜64と、第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67とが、いずれも同じ方向(この実施の形態の場合は三次元造形装置1Cの前後方向(テーブル2の上面2aの短手方向と略平行な方向))に水平且つ一直線状に移動可能となっている。
なお、この実施の形態においては、第1〜第4の粉体材料供給装置61〜64及び第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67は、それぞれ別体に形成されているものの、三次元造形装置1Cの前後方向に対しては、隣接する粉体材料供給装置あるいはバインダ液供給装置と接触した状態で一体的に移動する構成となっている。したがって、前記造形ユニット60は、全体として一体的に一方向に往復動(前後進)することが可能となっている。
前記造形ユニット60の移動は移動装置90によって行われ、該移動装置90は、左右一対のガイドレール91,92と、該造形ユニット60の長手方向の両端部に取付けられ、これら一対のガイドレール上をそれぞれ移動する移動部材93,94と、図示しない電動モータ等の駆動部材とで構成されている。なお、この移動装置90については、基本的に前記第1の実施の形態と同じ構成であるため、詳細な説明は省略する。
さらに、前記造形ユニット60は、前記第1〜第4の粉体材料供給装置61〜64と、第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67とが、移動方向に向かって交互且つ直列的に配設され、且つ、該造形ユニット60の移動方向の両端側に粉体材料供給装置をそれぞれ位置させた構成となっている。
即ち、この造形ユニット60は、これらの粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67が、前進方向の先頭側から、第1の粉体材料供給装置61、第1のバインダ液供給装置65、第2の粉体材料供給装置62、第2のバインダ液供給装置66、第3の粉体材料供給装置63、第3のバインダ液供給装置67、第4の粉体材料供給装置64の順に、直列的に配設された構成となっている。
したがって、この造形ユニット60が前進する場合であっても、あるいは後進する場合であっても、移動方向の最先頭には粉体材料供給装置(前進する場合は第1の粉体材料供給装置61、後進する場合は第4の粉体材料供給装置64)が位置することとなる。そして、移動方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置と、その粉体材料供給装置に隣接する後続のバインダ液供給装置とが1組となって、1層の粉体材料の層3を形成する。
ところで、前記造形ユニット60の第1〜第4の粉体材料供給装置61〜64及び第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67は、それぞれ鉛直方向に昇降自在に形成されていて、これらの第1〜第4の粉体材料供給装置61〜64、及び第1〜第3のバインダ液供給装置が、移動方向に応じて昇降することが可能となっている。
具体的には、移動方向の最先頭に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置バインダ液供給装置の組は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高くなり、且つ最後尾に位置する粉体材料供給装置の位置が最も高くなるようにそれぞれ昇降するようになっている。
したがって、前記造形ユニット60が前進する場合には、移動方向の最先端側に位置する第1の粉体材料供給装置61及び第1のバインダ液供給装置62の組(前進方向の第1の組71)の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も低い位置となる。
また、前記前進方向の第1の組71に続く組である第2の粉体材料供給装置62及び第2のバインダ液供給装置66の組(前進方向の第2の組72)の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置は、該前進方向の第1の組71の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置よりも、粉体材料の層3の1層の層厚分高い位置となる。
さらに、前記前進方向の第2の組72に続く組である第3の粉体材料供給装置63及び第3のバインダ液供給装置67の組(前進方向の第3の組73)の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置は、該前進方向の第2の組72の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置よりも、粉体材料の層3の1層の層厚分高い位置となる。
そして、最後尾に位置する第4の粉体材料供給装置64は、前記前進方向の第3の組73が形成した粉体材料の層3に接触しない高さ、即ち他の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置よりも高い位置となる。
逆に、前記造形ユニット60が後進する場合には、該造形ユニット60における粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67の粉体材料の供給位置及びバインダ液の塗布位置の高さが、前進の場合から変化する。また、1層の粉体材料の層3を形成する粉体材料供給装置とバインダ液供給装置の組も、前進の場合から変更となる。
即ち、後進方向において最先頭側に位置する第4の粉体材料供給装置64及び第3のバインダ液供給装置67が組(後進方向の第1の組75)となり、この後進方向の第1の組75の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も低い位置となる。
さらに、後進方向の第1の組75に続く第3の粉体材料供給装置63及び第2のバインダ液供給装置66が組(後進方向の第2の組76)となり、この後進方向の第2の組76の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置は、前記後進方向の第1の組75の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置よりも、粉体材料の層3の1層の層厚分高い位置となる。
また、後進方向の第1の組75に続く第2の粉体材料供給装置62及び第1のバインダ液供給装置65が組(後進方向の第3の組77)となり、この後進方向の第3の組77の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置は、前記後進方向の第2の組76の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置よりも、粉体材料の層3の1層の層厚分高い位置となる。
最後尾に位置する第1の粉体材料供給装置は、前記後進方向の第3の組77が形成した粉体材料の層に接触しない高さ、即ち他の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置よりも高い位置となる。
なお、この実施の形態においては、前記造形ユニット60の粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67のうち、中央に位置する第2のバインダ液供給装置66は、該造形ユニット60の移動方向が変わった場合でも基本的に昇降を行わず、主に他の粉体材料供給装置65〜67及びバインダ液供給装置65,67が造形ユニット60の移動方向に合わせて昇降する構成となっている。
即ち、第2のバインダ液供給装置66の高さを基準として、前記造形ユニット60の前進時には、この第2のバインダ液供給装置66よりも先頭側となる第1及び第2の粉体材料供給装置61,62と第1のバインダ液供給装置65とが下降する一方、後尾側となる第3及び第4の粉体材料供給装置63,64と第3のバインダ液供給装置67とが上昇するようになっている。
逆に、前記造形ユニット60の後進時には、基準となる前記第2のバインダ液供給装置66よりも先頭側となる第4及び第3の粉体材料供給装置63,64と第3のバインダ液供給装置67とが下降する一方、後尾側となる第2及び第1粉体材料供給装置61,62と第1のバインダ液供給装置65とが上昇するようになっている。
前記第1〜4の粉体材料供給装置61〜64及び第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67のそれぞれの昇降は、図示しない昇降装置を用いて行われる。
前記昇降装置としては、これらの第1〜4の粉体材料供給装置61〜64及び第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67を安定的に昇降させることができ、また精密な位置制御を行うことができるものであれば任意に構成のものを用いることができる。
例えば、鉛直方向に延びるねじ軸と、該ねじ軸を電動モータ等で回転させることによりそのねじ軸の外周面を軸線方向に移動するナットを有するボールねじを用いることができる。
または、鉛直方向にチェーンが移動するチェーンコンベアを設けて、該チェーンコンベアのチェーンの移動によって各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67を昇降させる構造であってもよい。
さらには、ピストンが鉛直方向に上下動する流体圧シリンダにより、各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67を昇降させることができる。
あるいは、各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67に鉛直方向に延びるラックと取付けて、該ラックを電動モータで回転するピニオンで上下方向に移動させることにより、これら各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67を昇降させる構造とすることができる。
また、前記各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67の昇降は、ガイドレールによって鉛直方向に案内させた状態で行わせることが好ましく、この場合においては、テーブル2を滑らかに昇降させるため、円柱状や球状の転動子を有するリニアガイドを用いることができる。さらに、それぞれのガイドレールにおける各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67の移動端の部分には、これらの各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67の移動を直接的に制限するストッパを設けることが好ましい。
なお、前記造形ユニット60において、前記第1〜第4の粉体材料供給装置61〜64自体の構成、及び第1〜第3のバインダ液供給装置65〜67自体の構成については、基本的に前記第1の実施の形態の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の各構成と同じであるため、詳細な説明は省略する。
また、前記造形ユニット60の移動装置及びテーブル2の構成についても、基本的に前記第1の実施の形態と同じ構成であるため、詳細な説明は省略する。
前記構成を有する三次元造形装置1Cを用いて造形物を造形する方法について説明する。
造形対象となる造形物を形成するに際しては、前記第1の実施の形態と同様に、準備段階として、前記テーブル2を前記筒状部材12内における上端位置まで上昇させる。また、前記造形ユニット60は、原点位置(この実施の形態の場合、テーブル2の手前側)に戻した状態で、各粉体材料供給装置61〜64に粉体材料を、各バインダ液供給装置65〜67にバインダ液を充填しておく。
そして、前記造形ユニット60を前進させるに際しては、前記各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67を昇降させて、該造形ユニット60を事前に前進用の形態にする。
即ち、図10(a)に示すように、この造形ユニット60を、第1の粉体材料供給装置61及び第1のバインダ液供給装置65からなる前進方向の第1の組71の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置の高さを最も低くする。さらに、後続の粉体材料供給装置バインダ液供給装置の前進方向の第2及び第3の組72,73は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、粉体材料供給位置及びバインダ液の吐出位置の高さを粉体材料の層3の1層の層厚分ずつ高くすると共に、最後尾に位置する第4の粉体材料供給装置64の位置を最も高くした形態とする。
その後、図10(b)に示すように、前記造形ユニット60を直線的に前進させると共に、その前進中に、前記テーブル2の上面2aに、前進方向の第1の組71である第1の粉体材料供給装置61から粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、前記テーブル2の上面2aに供給された直後の粉体材料5に対して、該第1の粉体材料供給装置61に追随する、隣接した後続の第1のバインダ液供給装置65から、バインダ液を造形対象となる造形物の最下層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の最下層の部分を含む第1の粉体材料の層81が形成される。
また、前記第1の粉体材料の層81の形成中において、造形ユニット60の前進に伴って、前進方向の第2の組72である第2の粉体材料供給装置62が前記前進方向の第1の組71が形成した第1の粉体材料の層81に差し掛かった場合には、テーブル2の上面2a、さらに具体的には該第1の粉体材料の層81の上に、該第2の粉体材料供給装置から新たな粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、前記第1の粉体材料の層81の上に供給された直後の新たな粉体材料5に対して、該第2の粉体材料供給装置62に追随する、隣接した後続の第2のバインダ液供給装置66から、バインダ液を造形対象となる造形物の下から2番目の層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の下から2段目の層の部分を含む第2の粉体材料の層82が形成される。
さらに、前記第2の粉体材料の層82の形成中において、造形ユニット60のさらなる前進に伴って、前進方向の第3の組73である第3の粉体材料供給装置63が前記第2の組72が形成した第2の粉体材料の層82に差し掛かった場合には、テーブル2の上面2a、さらに具体的には該第2の粉体材料の層82の上に、該第3の粉体材料供給装置から新たな粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、前記第2の粉体材料の層82の上に供給された直後の新たな粉体材料5に対して、前記第3の粉体材料供給装置63に追随する、隣接した後続の第3のバインダ液供給装置67から、バインダ液を造形対象となる造形物の下から3番目の層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の下から3段目の層の部分を含む第3の粉体材料の層83が形成される。
なお、前記第4の粉体材料供給装置64は、粉体材料を供給することなく前進方向に移動する。
図10(c)に示すように、前記造形ユニット60の前進によって前記第4の粉体材料供給装置64がテーブル2の上面2aから脱し、該造形ユニット60が移動端の位置(この実施の形態の場合、テーブル2の奥側の位置)に達した場合には、この造形ユニット60の前進方向の動きは一旦終了する。
そして、前記造形ユニット60に、次の動作、即ち後進方向の移動に備えた準備を行わせる。即ち、図11(a)に示すように、前記各粉体材料供給装置61〜64及びバインダ液供給装置65〜67を昇降させて、前記造形ユニット60を後進用の形態に変更する。
具体的には、この造形ユニット60を、第4の粉体材料供給装置64及び第3のバインダ液供給装置67からなる後進方向の第1の組75の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置の高さを最も低くする。さらに、後続の粉体材料供給装置バインダ液供給装置の後進方向の第2及び第3の組76,77は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、供給位置及びバインダ液の吐出位置の高さを粉体材料の層3の1層の層厚分ずつ高くすると共に、最後尾に位置する第1の粉体材料供給装置61の位置を最も高くした形態に変更する。
その一方で、前記テーブル2を、粉体材料の層3の層厚の3層分だけ降下して、第3の粉体材料の層83の上面を、前記筒状部材12内の上端に位置させる。
その後、図11(b)に示すように、前記造形ユニット60を原点位置に向けて直線的に後進させると共に、その後進中に、前記テーブル2の上面2a、さらに具体的には前進方向の移動の際に最後に形成された第3の粉体材料の層83の上に、後進方向の第1の組75である第4の粉体材料供給装置64から粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、前記第4の粉体材料供給装置64から供給された直後の粉体材料5に対して、該第4の粉体材料供給装置64に追随する、隣接した後続の第3のバインダ液供給装置67から、バインダ液を造形対象となる造形物の下から4段目の層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の下から4段目の層の部分を含む第4の粉体材料の層84が形成される。
また、前記第4の粉体材料層74の形成中において、造形ユニット60の後進に伴って、後進方向の第2の組76である第3の粉体材料供給装置63が前記後進方向の第1の組75が形成した第4の粉体材料の層84に差し掛かった場合には、テーブル2の上面2a、さらに具体的には該第4の粉体材料の層84の上に、該第3の粉体材料供給装置63から新たな粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、前記第4の粉体材料84の層の上に供給された直後の新たな粉体材料5に対して、該第3の粉体材料供給装置63に追随する、隣接した後続の第2のバインダ液供給装置66から、バインダ液を造形対象となる造形物の下から5番目の層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の下から5段目の層の部分を含む第5の粉体材料の層85が形成される。
さらに、前記第5の粉体材料の層65の形成中において、造形ユニット60のさらなる後進に伴って、後進方向の第3の組77である第2の粉体材料供給装置62が前記後進方向の第2の組76が形成した第5の粉体材料の層85に差し掛かった場合には、テーブル2の上面2a、さらに具体的には該第5の粉体材料の層85の上に、該第2の粉体材料供給装置62から新たな粉体材料5を所定の層厚で供給させる。
そして、前記第5の粉体材料の層85の上に供給された直後の新たな粉体材料5に対して、該第2の粉体材料供給装置62に追随する、隣接した後続の第1のバインダ液供給装置65から、バインダ液を造形対象となる造形物の下から6番目の層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の下から6段目の層の部分を含む第6の粉体材料の層86が形成される。
なお、前記第1の粉体材料供給装置61は、粉体材料を供給することなく後進方向に移動する。
前記造形ユニット60が後進によって原点位置まで戻った場合には、図11(c)に示すように、前記テーブル2の上面2aを粉体材料の層厚の3層分だけ降下させる共に、前記造形ユニット60の各粉体材料供給装置61〜64及び各バインダ液供給装置65〜67を昇降させて、該造形ユニット60を再度前進用の形態に変更させる。
その後、そして、前進用の形態となったこの造形ユニット60を再び前進させて、前記第6の粉体材料の層86の上に、3層の新たな粉体材料の層を形成しながら移動させる。また、造形ユニット60の前進が完了した場合には、前記テーブル2の上面2aを粉体材料の層3の層厚の3層分だけ降下させると共に、該造形ユニット60を後進用の形態に変更させて後進を開始させ、3層の新たな粉体材料の層を形成しながら移動させる。
以降、前記造形ユニット60が前進及び後進をする度に、該造形ユニット60を前進及び後進の形態に変形させる一方で、前記テーブル2の上面2aを粉体材料の層3の層厚の3層分ずつ下降させ、該造形ユニット60によって粉体材料の層3を3層ずつ形成して順次積層していくことにより、造形対象となる造形物が完成することとなる。
前記構成を有する三次元造形装置1Cは、基本的に前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、前記造形ユニット60が往復動(前進及び後進)の度に粉体材料の層3を複数層ずつ形成し積層することができるため、前進時のみに粉体材料の層の形成を行って原点位置に復帰する動作を繰り返す前記第1の実施の形態の構成に比べて、造形ユニットの移動の無駄を省くことができ、これにより、造形物の造形速度を著しく向上させることができるという利点がある。
また、この実施の形態の前記造形ユニット60の場合、1回の前進又は後進によって3層の粉体材料の層を形成することができるため、1回の前進で2層の粉体材料を形成する第1の実施の形態に比べて、1回の前進又は後進における粉体材料の層の形成の効率が高く、造形物の造形速度がさらに早い。
図12は、本発明の三次元造形装置の第4の実施の形態を示すもので、この実施の形態の三次元造形装置1Dは、前記第2の実施の形態と同様に、粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置が前進する際に粉体材料の層を形成する構成となっているが、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置を移動させるための構成が異なっている。
具体的に、この実施の形態の三次元造形装置1Dは、前記造形ユニット100が、複数の粉体材料供給装置101〜108と、これらの粉体材料供給装置101〜108と同数のバインダ液供給装置111〜118とを備えていて、この実施の形態においては、これらの粉体材料供給装置101〜108及びバインダ液供給装置111〜118が、三次元造形装置1Dの前後方向(テーブル2の上面2aの短手方向に沿う方向)に原点位置(テーブル2の手前側の位置)から前進することによって粉体材料の層3を順次形成することが可能となっている。
また、これらの粉体材料供給装置101〜108及びバインダ液供給装置111〜118はそれぞれ別体に形成されていて、いずれも独立して移動可能な構成となっている。
さらに、前記造形ユニット100の各粉体材料供給装置101〜108と各バインダ液供給装置111〜118とは、いずれも同じ方向に移動可能となっていて、前記粉体材料の層3を形成する際には、前記テーブル2の上面2aに近接した状態で一直線状に移動(この実施の形態の場合は前進)するようになっている。
さらに、前記造形ユニット100は、前記粉体材料供給装置101〜108とバインダ液供給装置111〜118とが、移動方向に向かって交互且つ直列的に配設され、且つ、該造形ユニット100の移動方向(前進方向)の最先頭側に粉体材料供給装置101を位置させた構成となっている。
また、前進方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置101と、該粉体材料供給装置に隣接する後続側のバインダ液供給装置とを1組として、各粉体材料供給装置101〜108の移動に同じ組のバインダ液供給装置111〜118を追随させて移動させることできるようになっている。そして、各組においてテーブル2の上面2aへの粉体材料5の供給と該テーブル2の上面2aに供給された粉体材料5へのバインダ液の吐出とを行うことにより、それぞれの組が造形対象の造形物の一部の層を含んだ粉体材料の層3を形成することが可能となっている。
さらに、前記造形ユニット100は、前進方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置と、該粉体材料供給装置に隣接する後続側のバインダ液供給装置とからなる組のうち、前進方向の最先頭に位置する組(具体的には粉体材料供給装置101とバインダ液供給装置111からなる組)の粉体材料5の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く設定されている。また、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、前進方向の後尾側に行くにしたがって、粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層3の1層の層厚分ずつ高く設定されている。したがって、最後尾に位置する組(具体的には粉体材料供給装置108とバインダ液供給装置118からなる組)の粉体材料5の供給位置及びバインダ液の吐出位置が、すべての粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の中で最も高く設定されていることとなる。
これにより、これらの粉体材料供給装置101〜108及びバインダ液供給装置111〜118の各組が、粉体材料の層3を1層の層厚分だけずらして形成することができるため、造形ユニット100が前進した際には、先頭側の組が粉体材料の層3の形成を行っている時に、わずかな時間差でその先頭側の組に隣接する後続側の組が、該先頭側の組によって形成された直後の粉体材料の層3の上に、新たに粉体材料の層3を順次形成、積層していくことができる。
この結果、前記造形ユニット100は、1回の前進によって複数層の粉体材料の層3を積層した状態で形成することができることとなる。
なお、この実施の形態の場合、粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が8組形成されるため、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の1回の前進によって8層の粉体材料の層を形成し積層することが可能である。
ところで、前記造形ユニット100は、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118が各々前進して、形成すべき1層の粉体材料の層に対して粉体材料の供給を終了した場合、あるいはバインダ液の吐出が終了した場合には、その粉体材料の供給が終了した粉体材料供給装置101〜108あるいはバインダ液の吐出が終了したバインダ液供給装置111〜118を、前記テーブル2の上面2aと近接させた状態から離脱させて、順次原点位置に復帰させる構成となっている。
また、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118を原点位置に復帰させるに際しては、これらの各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118における当初の前進方向の順番を崩すことなく原点位置に復帰させると共に、再び前記テーブル2の上面2aに移動させて当初の順番通りに粉体材料の供給及びバインダ液の吐出を行わせるようになっている。
さらに、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118は、原点復帰した場合であっても、粉体材料の供給位置あるいはバインダ液の吐出位置の高さは当初設定された高さが維持されるようになっている。したがって、前記テーブル2の上面2aに粉体材料の層3を形成する場合には、前進方向の最先頭に位置する組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、前進方向の後尾側に行くにしたがって、粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高くなった状態が常に維持される。
この実施の形態においては、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118を、それぞれ次のように移動させている。
即ち、各粉体材料供給装置101〜108又は各バインダ液供給装置111〜118が、前進に伴って、形成すべき粉体材料の層に対する粉体材料の供給やバインダ液の吐出が終了して移動端(この実施の形態の場合、テーブル2の奥側)の位置に達した場合には、これらの粉体材料供給装置101〜108又はバインダ液供給装置101〜108を略鉛直方向に上昇させ、テーブル2の上面2aに近接した状態から離脱させる。さらに、他の粉体材料供給装置やバインダ液供給装置と接触しない高さまで移動させる。
その後、前記原点位置方向に略水平に直線的に後進させ、該原点位置のほぼ直上の位置において下降させることによりその原点位置に復帰させるようになっている。
したがって、これらの各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118は、図11に示すように、側面視において略矩形状の軌跡を描くように移動させて、原点位置からの前進、粉体材料の供給及びバインダ液の吐出が終了した後の上昇、原点位置方向への後進、原点位置のほぼ直上での下降、原点位置への復帰の一連の動作をそれぞれ繰り返すこととなる。
前記各粉体材料供給装置及び各バインダ液供給装置は、各々を個別に移動させる移動装置により移動するようになっている。
前記移動装置は、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118を、前記粉体材料の層を形成する際にはいずれも前記テーブルの上面に近接した状態で一直線状に移動すると共に、形成すべき1層の粉体材料の層に対して粉体材料の供給が終了した場合には前記テーブルの上面と近接した状態から離脱させて順次原点位置に復帰させることができる構成であれば、任意の構成を用いることができる。
例えば、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118の長手方向の両側端側に設けられ、これら粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118の移動方向(側面視略矩形状)に沿うように延びる左右一対のガイドレール120,120(ただし、図12においては一方のガイドレールのみあわらしている。)と、各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118の長手方向の両側端に設けられた、これら一対のガイドレールに沿って走行する左右一対の車輪とを備えたものとすることができる。そして、前記一対の車輪の一方又は両方を電気モータで回転させて、これら一対の車輪を前記ガイドレールに沿って走行させることにより、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118を、前述のような側面視略矩形状の軌跡を描くように移動させる抗し得とすることができる。
または、前記車輪に代えてプーリーを設ける一方で、前記ガイドレールに代えてタイミングベルトやタイミングチェーンを設けてもよい。
なお、前記各粉体材料供給装置101〜108自体の構成、及び各バインダ液供給装置111〜118自体の構成、テーブル2の構成については、基本的には前記第1の実施の形態と同じであるため、詳細な説明は省略する。
前記構成を有する三次元造形装置1Dを用いて造形物を造形する方法について説明する。
造形対象となる造形物を形成するに際しては、前記第1の実施の形態と同様に、準備段階として、前記テーブル2を前記筒状部材12内における上端位置まで上昇させる。また、図12(a)に示すように、前記造形ユニット100は、前記各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118をテーブル2の上面2から離脱させ、且つ最先端側に位置する粉体材料供給装置を原点位置に位置させた状態とする。
そして、図12(b)に示すように、前記造形ユニット100の各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118を、前進方向の先頭側に位置するものから、前記テーブル2の上面2aに近接させた状態で順次直線的に前進させる。
このとき、前進方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置と、該粉体材料供給装置に隣接する後続側のバインダ液供給装置との組により粉体材料の層を形成させるが、前進方向の最先頭側に位置する組は、前記テーブル2の上面2aに直接的に最下層に位置する粉体材料の層3を形成し、後続の組は、テーブル2の上面2a、さらに具体的には隣接する先頭側の組が形成している粉体材料の層3の上に新たな粉体材料の層3を順次形成、積層していく。
さらに、図12(c)に示すように、前進に伴って移動端に達した、粉体材料の供給が終了した粉体材料供給装置あるいはバインダ液の吐出が終了したバインダ液供給装置は、略鉛直方向に順次上昇して該テーブル2の上面2aに近接した状態から離脱する。また、他の粉体材料供給装置やバインダ液供給装置の前進の妨げにならない高さにおいて後進し、原点位置の上方の位置において下降して該原点位置に復帰するように移動を始める。
そして、前記造形ユニット100のうち、最後尾に位置するバインダ液供給装置118によるバインダ液の吐出が終了した場合には、1回目の前進による粉体材料の層3の形成及び積層が完了したものとして、前記テーブル2を降下させて、最後尾に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が形成した粉体材料の層3の上面を、筒状部材12内の上端に位置させる。
その後、原点位置に復帰した前記造形ユニットの最先頭側に位置する粉体材料供給装置101を再び前進を開始させて、前記最後尾に位置する粉体材料供給装置108及びバインダ液供給装置118の組が形成した粉体材料の層3の上に新たな粉体材料を供給させる。
以降、前記造形ユニット100の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が順次前進して粉体材料の層3を形成し、原点復帰のための動作を行うという動作を繰り返し行わせる度に、粉体材料の層を8層ずつ形成、積層させることができ、最終的には造形対象となる造形物が完成することとなる。
前記構成を有する三次元造形装置1Dによれば、基本的に前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
しかしながら、前記造形ユニット100の各粉体材料供給装置101〜108及び各バインダ液供給装置111〜118は、粉体材料の供給及びバインダ液の吐出が終了すると順次原点位置に復帰する動作をそれぞれ開始するため、前記第1の実施の形態のように造形ユニット全体が原点位置に移動する場合、即ち、すべての粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の粉体材料の供給及びバインダ液の吐出が終了した後に原点位置に復帰する動作を開始する場合に比べて、無駄な時間を可及的に省略することができる。つまり、この実施の形態の三次元造形装置1Dの場合は、各粉体材料供給装置101〜108及びバインダ液供給装置111〜118は、すべての粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の粉体材料の供給及びバインダ液の吐出が終了するのを待つことなく、粉体材料の供給及びバインダ液の吐出が終了し次第、順次原点位置への復帰動作を開始するため、次回の前進動作を行うまでの時間を大幅に短縮することが可能となる。これにより、造形物の造形速度を向上させることができる。
図13及び図14は本発明の第5の実施の形態を示すもので、この実施の形態の三次元造形装置1Eは、前記第1の実施の形態に係る三次元造形装置とは、造形ユニットの移動方向が異なっている。
即ち、前記第1の実施の形態においては、造形ユニット4を直線的に移動させる構成となっているが、この第5の実施の形態においては、造形ユニット130の第1及び第2の粉体材料供給装置131,132及び第1及び第2のバインダ液供給装置133,134を、図13に示すように、いずれも平面視略角丸長方形状に周回するように移動自在である構成とし、これらの粉体材料供給装置131,132及びバインダ液供給装置133,134の周回中に前記粉体材料の層3を形成できるようにしている。
具体的に、この実施の形態においては、長手方向の長さ、粉体材料の供給幅、バインダ液の吐出幅以外は前記第1の実施の形態の造形ユニットとほぼ同じ構成(長手方向の長さ、粉体材料の供給幅、バインダ液の吐出幅は、第1の実施の形態の造形ユニットの約2/3程度の大きさ)の造形ユニット130を用いている。
そして、前記造形ユニット130を、テーブル2の上面2aの右半側を通るように、三次元造形装置1Eの奥側方向に向かって、該テーブル2の上面2aの短手方向に略平行に且つ直線的に前進させる一方で、テーブル2の上面2aの左半側を通るように、三次元造形装置1Eの手前側方向に向かって、該テーブルの上面の短手方向に略平行に且つ直線的に前進させる構成となっている。このとき、前記造形ユニット130は、前記テーブル2の上面2aの右半側を移動する際と左半側を移動する際とにそれぞれ2層ずつ粉体材料の層3,3を形成し、該テーブル2の上面2aの右半側及び左半側のそれぞれに造形物を造形することが可能となっている。
また、前記造形ユニット130における前記テーブル2の上面2aの右半側の移動と左半側の移動との切り替えは、粉体材料供給装置131,132及びバインダ液供給装置133,134が形成するべき粉体材料の層3に対する粉体材料の供給及びバインダ液の吐出が終了して、前記造形ユニット130がテーブル2の上面2aを完全に通過しきった位置、即ち該テーブル2の上面2aよりも手前側及び該上面2aよりも奥側の位置で行われる構成となっている。
そして、造形ユニット130を平面視略半円形状を描くように前進させることにより、該造形ユニット130における第1の粉体材料供給装置131が、移動方向である前進方向の最先頭側に常に位置するように造形ユニット130全体の方向を転換させ、これにより、造形ユニット130における前記テーブル2の上面2aの右半側の移動と左半側の移動の切り替えを行っている。
したがって、前記造形ユニット130は第1の粉体材料供給装置131が常に最先頭に位置した状態で、平面視略角丸長方形状に周回するように移動することが可能となるため、該造形ユニット130ほとんど停止させることなく連続的に前進させることができることとなる。
なお、前記造形ユニット130は、該造形ユニット130全体を移動させる図示しない移動装置により平面視略角丸長方形状に周回できるようになっている。
前記移動装置としては、造形ユニット全体を安定的に平面視略角丸長方形状に移動させることができれば任意の構成のものを用いることができる。
例えば、前記造形ユニットの周回の軌跡において、該造形ユニットにおけるその軌跡の外周側に位置する部分に電動モータの回転により回転する歯車を設けると共に、その造形ユニットの外周側に位置する部分の軌跡上に該歯車と噛み合う歯を有するレールを設けて、造形ユニットを自走させるようにする構成としてもよい。なお、このとき、造形ユニットの軌跡の内周側に位置する部分には、ガイドレールを設けて、該造形ユニットが姿勢を保った状態で安定的に移動することができるようにすることが好ましい。
前記構成を有する三次元造形装置1Eは、基本的に前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるが、造形ユニット130を連続的に前進させることができるため、第1の実施の形態のように原点位置へ復帰する場合に比べて、移動時間を無駄にすることなく有効に活用しながら効率的に造形物の造形を行うことができるという利点がある。
なお、図13及び図14に示すものの場合、前記造形ユニット130が前進して周回する際に、前記テーブル2の上面2aにおいて該造形ユニット130が通らない領域が該テーブル2の上面2aの中央に存在し、このテーブル2の上面2a上に造形物の造形が行えない場所が形成される。
そのため、例えば図15及び図16に示すもののように、テーブル2の上面2a上に造形物の造形が行えない場所が形成されない構成としてもよい。
具体的に、図15及び図16に示す例では、造形ユニット130’における各粉体材料供給装置131’,132’及びバインダ液供給装置133’,134’の長手方向長さ、さらに各粉体材料供給装置131’,132’の粉体材料の供給幅及び各バインダ液供給装置133’,134’のバインダ液の吐出幅を、テーブル2の上面2aの長手の辺の長さの半分の大きさ以上とする。且つ、前記造形ユニット130’におけるテーブル2の上面2aの中央側を移動する部分が、テーブル2の上面2aの長手方向の中央部を常に通って前進する構成としている。
また、前記造形ユニット130’におけるテーブル2の上面2aの中央側を移動する端部は、テーブル2の上面2aの長手方向の中央部の上方側を通って、該テーブル2の上面2aの短手方向に延びる中央部レール135に移動自在且つ回転自在に連結されている。
そして、この中央部レール135が、前記造形ユニット130’がテーブル2の上面2aの長手方向の中央を常に通って前進するように該造形ユニット130’の移動をガイドするようにしている。
なお、この造形ユニット130’と中央部レール135とを連結するため、例えば図16に示すような構成を用いることができる。
即ち、前記造形ユニット130’に、上方に立ち上がる棒状部136aと該棒状部136aの上端側に設けられた平面視略円板状に形成されたフランジ部136bとを備えた、断面略T字状の連結部材136を設ける。
一方、中央部レール135を、該中央部レール135の軸線方向に延びて、前記連結部材136のフランジ部136bが移動自在且つ前記棒状部136aの軸線周りに回転自在に収容される下方向きに開口した溝135aと、該溝135aの一対の溝壁の端部(下端部)にその溝135aの内方向けに略直角にそれぞれ突出させた、前記フランジ部136bの抜け止め用の一対の突片135b,135bとを備えた構成とする。
これにより、前記造形ユニット130’の連結部材136のフランジ部136b及び棒状部136aの一部を、前記中央部レール135の溝135内に移動自在に収容させることにより、これらの造形ユニット130’と中央部レール135とを連結させている。さらに、前記中央部レール135は、造形ユニット130’がテーブル2の上面2aの長手方向の中央を常に通って移動するようにガイドすることが可能となる。
さらに図17〜図23は、本発明の三次元造形装置の第6の実施の形態を示すもので、前記第1〜第5の実施の形態が、基本的にテーブルの上面を直線的に移動しながら粉体材料の層を形成していたのに対して、この実施の形態の三次元造形装置は、造形ユニットがテーブルの上面上を一方向に回転しながら粉体材料の層を連続的に形成して積層する点において大きく異なっている。
即ち、この実施の形態の三次元造形装置1Fは、造形物を形成する粉体材料が層状に積層される単一のテーブル150と、該テーブル150の上面150aに粉体材料の層3を形成する前記造形ユニット151とを備えている。
前記造形ユニット151は、鉛直方向に延びる軸部材152と、該軸部材152にこの軸部材152の軸線周りに回転自在に取付けられた回転部材153とを備えている。
さらに、この回転部材153には、前記テーブル150の上面150aに前記粉体材料5を所定の層厚ごとに供給する単一の粉体材料供給装置154と、該テーブル150の上面150aに供給された粉体材料5にバインダ液を吐出する2つのバインダ液供給装置155,156とがそれぞれ配設されている。
そして、前記回転部材153が前記軸部材152を該軸部材152の軸線周りに回転することにより、前記粉体材料供給装置154及びバインダ液供給装置155,156が、その回転部材153と共に前記軸部材152を軸線周りに回転しながら粉体材料の供給とバインダ液の吐出とをそれぞれ行って、前記テーブル150の上面150aに粉体材料の層3を形成する構成となっている。
なお、前記テーブル150は、この実施の形態においては、粉体材料の層3の形成中、造形物の造形が完了するまでは、基本的に昇降することなく高さが一定に維持される構成となっている。
前記回転部材153は、全体として平面視略矩形状の板体状に形成されたもので、長手方向の一端側に板面を上下方向に貫通して前記軸部材152が挿入される貫通孔157が設けられていると共に、該貫通孔157の内周面には、該軸部材152の後述するねじ山と噛み合うねじ溝が形成されている。
前記軸部材152は、下端側が前記テーブル2の上面2aに固定された、断面略円形状の棒状のもので、外周面に前記回転部材153の貫通孔157のねじ溝に噛み合うねじ山が設けられている。
そして、前記回転部材153が軸部材152の軸線周りに一方向に回転することにより、該回転部材153が前記ねじ山及びねじ溝のピッチ分だけ次第に上昇していく構成となっている。このとき、ねじ山及びねじ溝のピッチは、回転部材153が軸部材152を1周すると粉体材料の層3の層厚の1層分だけ上昇するように設定される。
具体的には、z=bθ(ただし、b=積層ピッチ/2π、zは高さ方向の距離)のねじ山及びねじ溝を用いて、回転部材153を軸部材152の軸線まわりに回転させる。
一方、前記テーブルは、この実施の形態においては、粉体材料の層3の形成中、造形物の造形が完了するまでは、基本的に昇降することなく高さが一定に維持される構成となっている。
なお、前記回転部材153を回転させるに際しては、任意の方法を用いることができる。
例えば、前記回転部材153に、前記貫通孔157を回転の中心とするプーリーを固定して、造形ユニット151外に設けられた電動モータの回転力をタイミングベルトやタイミングチェーンで伝導させることにより該回転部材を軸部材の軸線周りに回転させる方法を用いることができる。また、前記回転部材153に電動モータを固定して、該電動モータの回転力をその電動モータの出力軸に取付けた車輪等を介して軸部材152に伝導させることにより、回転部材153を軸部材に対して回転させるようにしてもよい。これらの場合、回転部材153を滑らかに且つ安定的に回転させるため、回転部材153の回転に伴う上昇の度合い合わせたピッチを有する螺旋状に形成されたガイドレールを、前記テーブル150の外周を取り囲むように設けて、円柱状や球状の転動子を有するリニアガイドにより回転部材がガイドレール上を移動する構成を用いることが好ましい。
あるいは、前記テーブル150の外周を取り囲むように、回転部材153の回転に伴う上昇の度合い合わせたピッチを有する螺旋状に形成されたガイドレールを設けると共に、回転部材153における前記貫通孔157と反対側の長手方向の端部に、該ガイドレール上を走行する車輪を設けた構成を用いることができる。そして、その車輪を電動モータで回転させることにより、回転部材153をガイドレールに沿って移動させて、該回転部材153を軸部材152の軸線周りに回転させながら上昇させるようにしてもよい。このとき、回転部材153を滑らかに回転させるため、ガイドレールと回転部材153との間に円柱状や球状の転動子を有するリニアガイドを併用することが好ましい。
また、前記粉体材料供給装置154は、前記回転部材153における、粉体材料の層3の形成時の回転方向の先頭側に設けられていて、該回転部材153における前記貫通孔157が設けられた部分の近傍から、該貫通孔157が設けられた端部とは反対側の端部側の間にわたる粉体材料の供給幅を有している。
ここで、前記粉体材料供給装置154は、基本的に前記第1の実施の形態と同様の構成であるが、テーブル150の上面150aに向けて粉体材料を排出する排出口154aの形状が異なっていて、図19に示すように、前記回転部材153に回転時において外周側に位置する端部側にいくほど、排出口154aの開口面積が大きくなる形状となっている。
前記排出口154aをこのような形状としたのは、前記回転部材153の回転時において外周側に位置する端部側は、内周側に比べて周速が大きいため、内周側と同じ量の粉体材料を排出すると排出量が不足し、テーブル150の上面150aに形成する粉体材料が均一な層厚にならないためである。
そのため、前記回転部材153に回転時において外周側に位置する端部側にいくほど、排出口の開口面積が大きくなる形状として、回転時に外周側に位置する端部側に行くにしたがって粉体材料の排出量を増加させることができるようにして、テーブル150の上面150aに対して、粉体材料を均一な層厚となるように供給可能にしている。
なお、粉体材料供給装置154のその他の構成については、前記第1の実施の形態と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
さらに、前記2つのバインダ液供給装置155,156は、前記回転部材153の回転時において、前記粉体材料供給装置154の後続側に位置する部分に設けられていて、回転時には該粉体材料供給装置154と一緒に回転するようになっている。
これらのバインダ液供給装置155,156のうち、第1のバインダ液供給装置155は回転部材153における前記粉体材料供給装置154とは反対側の短手方向の端部側に設けられ、第2のバインダ供給装置156は、該第1のバインダ液供給装置155と前記粉体材料供給装置154との間の位置に設けられている。
前記第1のバインダ液供給装置155は前記粉体材料供給装置154の粉体材料の供給幅と同じ幅のバインダ液の吐出幅を有している。
一方、第2のバインダ液供給装置156は、前記第1のバインダ液供給装置155を補助するためのものであり、回転時には該粉体材料供給装置154及び該第1のバインダ液供給装置155と一緒に回転し、その第1のバインダ液供給装置155と同期してバインダ液を吐出するようになっている。
この第2のバインダ液供給装置156は、前記第1のバインダ液供給装置155のバインダ液の吐出幅のよりも吐出幅が小さく、図19に示すものの場合、第1のバインダ液供給装置155のバインダ液の吐出幅の約半分程度となっている。また、この第2のバインダ液供給装置156は、前記回転部材153の回転時において該回転部材153外周側となる端部側に寄った位置に設けられている。
このように、第2のバインダ液供給装置156を設けたのは、前記回転部材153の回転時において外周側に位置する端部側は、内周側に比べて周速が大きいため、第1のバインダ供給装置155のみでは該外周側におけるバインダ液の吐出量が不足して、粉体材料の適切な接合が行われない可能性があるためである。そのため、第2のバインダ液供給装置156からのバインダ液の吐出によって、前記回転部材153の回転時において外周側に位置する端部側から吐出されるバインダ液の量を十分に確保し、粉体材料の接合を安定的に行うことができるようにしている。
なお、この第2のバインダ液供給装置156、及び前記第1のバインダ液供給装置155は、バインダ液の吐出幅以外は基本的に同じ構成である。また、これらの第1及び第2のバインダ液供給装置の基本的な構成は前記第1の実施の形態と同じであるため、詳細な説明は省略する。
前記構成を有する三次元造形装置1Fを用いて造形物を造形する方法について説明する。
造形対象となる造形物を形成するに際しては、準備段階として、前記回転部材153を、テーブル150の上面150a上に造形物の最下層の層を形成することが可能な高さまで降下させておく。このとき、前記造形ユニット151の粉体材料供給装置154には粉体材料を、各バインダ液供給装置155,156にはバインダ液をそれぞれ充填しておく。
そして、前記造形ユニット151の回転部材153を軸部材152の軸線周りに一方向(前記粉体材料供給装置154が最先頭となる方向)に回転させると共に、その回転中に、前記テーブル150の上面150aに、粉体材料供給装置154が粉体材料5を所定の層厚で供給する。
そして、該テーブル150の上面150aに供給された直後の粉体材料5に対して、該粉体材料供給装置154に追随する、隣接した後続の第1のバインダ液供給装置155及び第2のバインダ液供給装置156から、バインダ液を造形対象となる造形物の最下層の形状に合わせてそれぞれ吐出し、結合する。
ここで、図20〜図23に示すように、前記粉体材料供給装置154と第1及び第2のバインダ液供給装置155,156は、前記回転部材153の回転中においては、絶えず粉体材料5の供給とバインダ液の吐出を行い、造形対象となる造形物の一部の層を含む粉体材料の層3を連続的に形成する。
このとき、前記回転部材153は、軸部材152の軸線周りに連続的に回転することによって、次第に上昇していくため、前記粉体材料供給装置154と第1及び第2のバインダ液供給装置155,156が回転しながら連続的に粉体材料の層3を形成していくと、この粉体材料の層3は、粉体材料供給装置154と第1及び第2のバインダ液供給装置155,156が1周する毎に自動的に積層されていくこととなる。
したがって、造形対象の造形物の造形が完了するまでの間、前記回転部材153が連続的に回転することにより、前記粉体材料供給装置154と第1及び第2のバインダ液供給装置155,156が粉体材料の層3を連続的に形成、積層し続け、最終的には前記造形物が完成することなる。
このように、前記構成を有する三次元造形装置1Fによれば、前記粉体材料供給装置154と第1及び第2のバインダ液供給装置155,156が、回転部材153によって軸部材152の軸線周りに回転することにより、粉体材料の層3を連続的に形成して積層することができるため、これらの粉体材料供給装置154と各バインダ液供給装置155,156の移動に全く無駄がなく、これにより、造形対象となる造形物の形状によってはきわめて効率的に且つ短時間で造形を行うことができる。
しかも、回転部材154を軸部材152の軸線周りに回転させながら上昇させるだけで粉体材料の層を連続的に形成して積層することができる構成であるため、実質的に高さ方向の制御だけで造形物の造形が可能となり、装置全体としての制御が比較的容易であるという利点がある。
なお、図17〜図23に示すものの場合、前記回転部材153が軸部材152の軸線周りに回転した場合に、該軸部材152の下端側がテーブル150の上面150aに固定されているため、粉体材料供給装置154及び各バインダ液供給装置155,156が粉体材料の供給及びバインダ液の吐出を行えず、該テーブル150の上面150a上に造形物の造形が行えない場所が形成される。また、この場合においては、造形を行えない領域が存在することにより、造形対象となる造形物の形状に制約が生じる可能性がある。
そのため、例えば図24及び図25に示すもののように、テーブル150の上面150a上に造形物の造形が行えない場所が形成されない構成としてもよい。
具体的に、図24及び図25に示す例では、造形ユニット150’の回転部材153’を軸部材152’の下端側に固定して、該軸部材152’を回転部材153’と共に軸線周りに回転させることにより、該回転部材153’全体を実質的に軸部材152’の軸線周りに回転させると共に、軸部材152’はその回転と共に次第に上昇する構成となっている。図23及び図24中の符号158は、前記軸部材152’を回転自在に支持する支持部材であり、この支持部材158には該軸部材152’が挿入される貫通孔158aが形成されていると共に、該貫通孔158a内には、軸部材の外周面に形成されたねじ山と噛み合うねじ溝が形成されている。したがって、軸部材152’は、軸線回りに回転することにより前記支持部材158の貫通孔内を上昇していき、結果として前記回転部材153’も上昇することとなる。
また、前記粉体材料供給装置154の粉体材料の供給幅及び第1のバインダ液供給装置154のバインダ液の吐出幅を、回転部材の長手方向の長さと同じにすることにより、粉体材料の供給及びバインダ液の吐出をテーブル150の上面150aの全域で行えるようにしている。
これにより、粉体材料供給装置154及び各バインダ液供給装置155,156が粉体材料の供給及びバインダ液の吐出が行えない領域が形成されないため、該テーブル150の上面150a全体に造形物の造形を行うことができ、また、造形対象となる造形物の形状の制約も大幅に少なくなる。
なお、この場合においては、前記軸部材152’を回転により該軸部材152’自体を次第に上昇させて回転部材153’を上昇させ、これにより粉体材料の層を積層する構成となっているが、軸部材の高さを一定、即ち回転部材に取付けられている粉体材料供給装置及び各バインダ液供給装置の高さを一定にして、テーブルの上面を次第に降下させる構成であってもよい。
前記第1〜第5の実施の形態においては、粉体材料供給装置とバインダ液供給装置とをそれぞれ2つ以上用いているが、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、粉体材料共有装置の移動にバインダ液供給装置が追随して移動する構成であれば、少なくとも1つずつあればよい。
また、使用する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の数については、三次元造形装置全体の大きさや、造形対象となる造形物の大きさ等によって任意に設定することができる。
また、前記前記第1〜第5の実施の形態においては、基本的にテーブルの上面が降下しながら粉体材料の層を積層させる構成となっているが、造形物の造形中においてはテーブルの上面を昇降させることなく、粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置をそれぞれ粉体材料の層の積層数に応じて上昇させながら粉体材料の層を順次形成して積層する構成であってもよい。
前記第3の実施の形態においては、造形ユニット60が、複数の粉体材料供給装置61〜64と複数のバインダ液供給装置65〜67とを移動方向に向かって交互に且つ直列的に配設されていると共に、移動方向の両端側に粉体材料供給装置61,64を位置させた構成となっていて、該造形ユニットの往復動時、即ち前進時及び後進時の両方において粉体材料の層を形成するようになっている。
しかしながら、造形ユニットの前進時及び後進時の両方において粉体材料の層を形成する構成においては、粉体材料供給装置と前記バインダ液供給装置との配列を必ずしもこのような配列とする必要はなく、粉体材料供給装置とバインダ液供給装置とを交互に且つ直列的に配設させた構成であればよい。
例えば、図26及び図27に示すように、造形ユニット170を、同数(この場合は3つずつ)の第1〜第3の粉体材料供給装置171〜173と第1〜第3のバインダ液供給装置174〜176とを交互に且つ直列的に配設させた構成としてもよい。さらに、これらの各粉体材料供給装置171〜173及び各バインダ液供給装置174〜176をそれぞれ昇降自在として、前記造形ユニット170の前進と後進の各々の移動方向において、複数の粉体材料の層3の形成に適した形態に変形自在である構成とすることができる。
なお、図26及び図27においては、第1〜第3の粉体材料供給装置171〜173と第1〜第3のバインダ液供給装置174〜176の基本的な構成、これらの各粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置を昇降させる昇降装置の構成、テーブルの構成等については、基本的に前記第3の実施の形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
ただし、図26及び図27に示すものの場合、前記造形ユニット170が、前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置の配列方向の一端側にバインダ液供給装置が、他端側に粉体材料供給装置が位置する構成となっていて、造形ユニットの移動方向によっては、両端側にあるバインダ液供給装置及び粉体材料供給装置が余ってしまう。
その際には、造形ユニット170全体としての粉体材料の層の形成を止める必要はなく、余っている両端のバインダ液供給装置や粉体材料供給装置については、バインダ液の吐出や粉体材料の供給を行わせることなく、造形ユニット170の移動と共に単に移動させるだけでよい。
具体的には、図27(a)に示すように、前記造形ユニット170が前進する場合には、すべての粉体材料供給装置171〜173とバインダ液供給装置174〜176が機能して粉体材料の層3を3層形成することができる。
しかしながら、図27(b)に示すように、前記造形ユニット170が後進する場合に、該造形ユニット170を後進用の形態に変形させると、移動方向の最先頭に位置する第3のバインダ液供給装置176と最後尾に位置する第1の紛体材料供給装置171とが余ってしまう。
したがって、第3のバインダ液供給装置176及び第1の紛体材料供給装置171については、粉体材料の層3を形成に参加させることなく、粉体材料の層5の形成の妨げにならない高さに昇降させた上で移動(後進)させるようにすれば、造形ユニット170全体としての粉体材料の層の形成は継続することができ、造形物の造形を効率よく行うことが可能である。なお、この場合においては、後進する造形ユニット170は、2層の粉体材料の層3を形成しながら移動することとなる。
なお、造形ユニットが、複数の粉体材料供給装置と複数のバインダ液供給装置とを移動方向に向かって交互に且つ直列的に配列させて、造形ユニットの前進及び後進の両方において粉体材料の層を形成する構成においては、移動方向の両端側にバインダ液供給装置を位置させる場合もある。この場合においても、前記造形ユニットの前進あるいは後進の際に、その移動方向の最先頭に位置するバインダ液供給装置についてはバインダ液を吐出させることなく移動させればよい。
前記第6の実施の形態においては、粉体材料供給装置を1つ、バインダ液供給装置を実質的に2つ用いているが、これらの、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の数は、三次元造形装置全体の大きさや、造形対象となる造形物の大きさ等によって任意に選択することができる。
また、前記第6の実施の形態では、1つの回転部材153に粉体材料供給装置154及びバインダ液供給装置155,156を取付けているが、粉体材料供給装置の移動にバインダ液供給装置が追随して移動し、粉体材料の層を適切に形成、積層することができれば、これらの粉体材料供給装置とバインダ液供給装置とをそれぞれ別の回転材料に取付けた構成としてもよい。
さらに、前記第6の実施の形態において、粉体材料供給装置154及びバインダ液供給装置155,156が取付けられた回転部材153を軸部材の軸線周りに回転させることによって、粉体材料の層を1層ずつ連続的に形成している。
しかしながら、粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置が取付られた回転部材を複数用い、これらの回転部材を、相互に一定の角度を保ちながら軸部材の軸線周りに回転させて、粉炭材料の層を複数層ずつ連続的に形成するようにしてもよい。このとき、各回転部材は、1回転する度に全回転部材が形成する粉体材料の層の数の分だけ上昇しながら粉体材料の層を形成することが肝要である。
1A〜1F 三次元造形装置
2,150 テーブル
2a,150a (テーブルの)上面
3 粉体材料の層
4,30,60,100,130,130’,151,170 造形ユニット
5 粉体材料
6,7,31,32,61〜64,101〜108,131,131’,132,132’,154,171〜173 粉体材料供給装置
8,9,33,34,65〜67,111〜118,132,132’,133,133’,134,134’,155,156,174〜176 バインダ液供給装置
10 三次元造形物の一部の層
15,16,35,36,71〜73,75〜77 粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組
152 軸部材
153 回転部材

Claims (21)

  1. 粉体材料が層状に積層されるテーブルと、該テーブルの上面に前記粉体材料を所定の層厚ごとに供給する粉体材料供給装置、及び前記テーブルの上面に供給された粉体材料に該粉体材料を結合させるバインダ液を吐出するバインダ液供給装置とを備えた造形ユニットとを有し、
    前記造形ユニットの粉体材料供給装置は、前記テーブルの上面に近接した状態で一方向に移動自在に形成されていて、移動しながら前記粉体材料を所定の供給幅で該テーブルの上面に供給自在であると共に、
    前記バインダ液供給装置は、前記テーブルの上面に近接した状態で前記粉体材料供給装置と同じ方向に移動自在に形成されていると共に、前記バインダ液を、最大で前記粉体材料供給装置の粉体材料の供給幅と同じ吐出幅で該テーブルの上面に吐出可能に構成されていて、該粉体材料供給装置の移動に追随して移動しながら前記バインダ液を前記テーブルの上面に供給された粉体材料に吐出自在である、三次元造形装置。
  2. 前記バインダ液供給装置は、該バインダ液供給装置の移動方向と交差する方向に水平に延びて、前記バインダ液をテーブルの上面に供給された粉体材料に向けて吐出するインクジェットヘッドを備えている、請求項1に記載の三次元造形装置。
  3. 前記造形ユニットは、複数の前記粉体材料供給装置と複数の前記バインダ液供給装置とが、移動方向に沿って交互に且つ直列的に配設された構成を備えていて、
    移動方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置及び該先頭側に位置する粉体材料供給装置の後続側に隣接するバインダ液供給装置を1組として、各組の粉体材料供給装置が前記テーブルの上面に供給した粉体材料に対して同じ組のバインダ液供給装置がバインダ液を吐出することにより、前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成自在とし、
    移動方向の先頭側に位置する前記粉体材料供給装置とバインダ液供給装置の組が形成した粉体材料の層の上に、該組の後続側に隣接する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が形成した新たな粉体材料の層を順次積層可能である、請求項1又は請求項2に記載の三次元造形装置。
  4. 前記造形ユニットは、前進方向の最先頭側に前記粉体材料供給装置を位置させ、予め定めた一定の移動方向の最後尾に前記バインダ液供給装置を位置させた構成を備えていて、該造形ユニットが前記予め定めた一定の移動方向に移動するときにのみ前記粉体材料の層を形成する、請求項3に記載の三次元造形装置。
  5. 前記造形ユニットの前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置の組は、移動方向の最先頭に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高く設定されている、請求項4に記載の三次元造形装置。
  6. 前記造形ユニットの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、いずれも平面視角丸長方形状に周回するように移動自在に形成されていて、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の周回中に前記粉体材料の層が形成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の三次元造形装置。
  7. 前記造形ユニットの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、前記粉体材料の層を形成する際にはいずれも前記テーブルの上面に近接した状態で一直線状に移動すると共に、形成すべき1層の粉体材料の層に対して粉体材料の供給が終了した粉体材料供給装置及びバインダ液の吐出が終了したバインダ液供給装置は、前記テーブルの上面と近接した状態から脱して順次原点位置に復帰する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の三次元造形装置。
  8. 前記造形ユニットの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、いずれも一直線状に往復動自在に形成されていて、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置が往復動を繰り返すことにより前記粉体材料の層の積層が行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の三次元造形装置。
  9. 前記造形ユニットの前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置は、それぞれ鉛直方向に昇降自在となっていて、これらの各粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、移動方向に応じて、移動方向の最先頭に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高くなり、且つ最後尾に位置する粉体材料供給装置の位置が最も高くなるようにそれぞれ昇降する、請求項8に記載の三次元造形装置。
  10. 前記造形ユニットは、前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置の配列方向の少なくとも一端側に粉体材料供給装置を位置させた構成を備えていて、該端側の粉体材料供給装置が移動方向の最後尾に位置する場合には、その端側の粉体材料供給装置を、粉体材料を前記テーブルの上面に供給することなく移動させる、請求項8又は請求項9に記載の三次元造形装置。
  11. 前記造形ユニットは、前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置の配列方向の少なくとも一端側にバインダ液供給装置を位置させた構成を備えていて、該端側のバインダ液供給装置が移動方向の最先頭に位置する場合には、その端側のバインダ液供給装置を、バインダ液を吐出させることなく移動させる、請求項8又は請求項9に記載の三次元造形装置。
  12. 前記造形ユニットは、鉛直方向に延びる軸部材の軸線周りに回転自在に取付けられた回転部材を備えていて、該回転部材に前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置が取付けられて、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置がその回転部材と共に前記軸部材を軸線周りに回転することにより前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成可能である、請求項1又は請求項2に記載の三次元造形装置。
  13. 前記軸部材は、下端側が前記テーブルの上面に固定されていて、前記回転部材は該軸部材を一方向に軸線周りに回転することにより、前記前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置と共に回転する、請求項12に記載の三次元造形装置。
  14. 前記回転部材は前記軸部材の下端側に固定されていて、該軸部材を回転させながら次第に上昇させることにより該回転部材が同期して回転する、請求項13に記載の三次元造形装置。
  15. 前記回転部材は、前記軸部材の軸線周りに回転しながら次第に上昇可能に構成されていると共に、該回転部材が連続的に回転することにより、前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置が連続的に粉体材料の層を連続的に形成しながら該粉体材料の層の積層を行う、請求項12〜14のいずれか1項に記載の三次元造形装置。
  16. 粉体材料が層状に積層されるテーブルの上面に、前記粉体材料を粉体材料供給装置により所定の層厚で供給する工程と、テーブルの上面に供給された粉体材料に対して、該粉体材料を結合させるバインダ液をバインダ液供給装置から塗布して造形対象の三次元造形物の一部の層を形成する工程とを順次繰り返すことにより粉体材料の層を積層して造形物を造形する三次元造形物の造形方法であって、
    前記粉体材料供給装置を前記テーブルの上面に近接した状態で一方向に移動させて、前記粉体材料を所定の供給幅で該テーブルの上面に供給する一方で、
    前記バインダ液供給装置を前記テーブルの上面に近接した状態で、前記粉体材料供給装置の移動に追随させながら該粉体材料供給装置と同じ方向に移動させると同時に、テーブルの上面に供給された粉体材料に対して前記バインダ液を、最大で前記粉体材料供給装置の粉体材料の供給幅と同じ吐出幅で吐出することにより前記粉体材料の層を形成する、三次元造形物の造形方法。
  17. 複数の前記粉体材料供給装置と複数の前記バインダ液供給装置とを、移動方向に向かって交互に且つ直列的に配設し、移動方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置及び該先頭側に位置する粉体材料供給装置の後続側に隣接するバインダ液供給装置を1組として、各組の粉体材料供給装置が前記テーブルの上面に供給した粉体材料に対して同じ組のバインダ液供給装置がバインダ液を吐出することにより、前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成すると同時に、移動方向の先頭側に位置する前記粉体材料供給装置とバインダ液供給装置の組によって形成したその粉体材料の層の上に、該組の後続側に隣接する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が粉体材料の供給及びバインダ液の供給を行って新たな粉体材料の層を形成する、請求項16に記載の三次元造形物の造形方法。
  18. 前記粉体材料供給装置を移動方向を各々鉛直方向に昇降自在とし、これらの各粉体材料供給装置及び各バインダ液供給装置を、移動方向に応じて、移動方向の最先頭に位置する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組の粉体材料の供給位置及びバインダ液の吐出位置が最も高さが低く、後続の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組は、移動方向の後尾側に行くにしたがって、供給位置及びバインダ液の吐出位置が粉体材料の層の1層の層厚分ずつ高くなり、且つ最後尾に位置する粉体材料供給装置の位置が最も高くなるようにそれぞれ昇降させて、これらの各粉体材料供給装置及び各バインダ液供給装置の往復動により粉体材料の層を形成して順次積層する、請求項17に記載の三次元造形物の造形方法。
  19. 鉛直方向に延びる軸部材の軸線周りに回転自在の回転部材に取付けた前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置が、該回転部材と共に軸部材の軸線周りに回転することにより前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成する、請求項16に記載の三次元造形物の造形方法。
  20. 前記回転部材が軸部材の軸線周りに連続的に回転して前記粉体材料供給装置及び前記バインダ液供給装置と共に次第に上昇することにより、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置が連続的に粉体材料の層を形成しながら該粉体材料の層の積層を連続的に行う、請求項19に記載の三次元造形物の造形方法。
  21. 前記粉体材料を粉体材料供給装置により所定の層厚で前記テーブルの上面に供給するに際して、該粉体材料に添加剤を前記テーブルの上面への供給前に混入する、請求項16〜20のいずれか1項に記載の三次元造形物の造形方法。
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