JP6425222B2 - 三次元造形装置の粉体材料供給装置 - Google Patents

三次元造形装置の粉体材料供給装置 Download PDF

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Description

本発明は、テーブル上に供給された層状の粉体材料に、該粉体材料を接合するバインダ液を吐出して形成した粉体材料の層を複数層積層することにより、造形対象となる三次元造形物を造形する三次元造形装置の、前記テーブルに粉体材料を層状に供給する粉体材料供給装置に関するものである。
従来から、造形対象となる三次元の造形物を、水平な複数の断面により切断した断面形状を有する層を積層して造形する、いわゆるラピッドプロトタイピングと呼ばれる技術は広く知られている。
このラピッドプロトタイピングとしては、光硬化性樹脂にレーザを照射する光造形や、薄膜状のシートを接着して積層するシート積層造形、熱可塑性樹脂を押し出して積層する方式、粉体材料を赤外線レーザや電子線ビーム、サーマルヘッドなどにより焼結又は溶融する粉末焼結(溶融)造形、粉体材料をバインダ液で接合する粉体による造形等、種々の技術が存在する。
このうち、粉体による造形は、他の技術に比べて取り扱いが比較的容易であり、また比較的安価に三次元造形物を形成することができるという利点がある。
この粉体よる造形としては、例えば特許文献1及び特許文献2に示すように、粉体材料を所定の層厚の層状としてテーブルの上面に供給し、その層に対してインクジェットヘッド等によってバインダ液を吐出することにより三次元造形物の層の一部を形成し、その層を順次積層していくことにより三次元造形物を造形することが行われている。
あるいは、特許文献3〜7に示すように、粉体材料を所定の層厚の層状としてテーブルの上面に供給し、その層に対して、レーザや電子線ビーム、赤外線ランプ等を照射して加熱したり、またはサーマルヘッドによって加熱したりするなどして焼結あるいは溶融することにより三次元造形物の層の一部を形成し、その層を順次積層していくことにより三次元造形物を造形することも行われている。
このような粉体による造形を行う三次元造形装置においては、前記テーブルへの粉体材料の供給は粉体材料供給装置(いわゆるリコーター)によって行う一方、テーブル上に供給された粉体材料に対して、バインダ液吐出する場合はバインダ液供給装置によって、焼結あるいは溶融する場合はレーザや電子線ビーム等を照射する照射装置やサーマルヘッドによってそれぞれ行うのが通常である。
このような構成の三次元造形装置によって三次元造形物の造形を行うに際しては、まず粉体材料供給装置を直線状に移動させてテーブル上に粉体材料を所定の層厚に一様に拡げた後、前記バインダ液供給装置を移動させる。その後、バインダ液をテーブル上の粉体材料に向けて吐出させることにより、あるいは、粉体材料を焼結または溶融することにより、その層において三次元造形物に合わせた形状に粉体材料を結合させた、該三次元造形物の一部の層部分を含む粉体材料の層を形成する。
そして、前記三次元造形物の一部の層部分を含む粉体材料の層を一層形成した後、前記粉体材料供給装置を再度移動させて新たな粉体材料を、テーブル上、より具体的には直前に形成された粉体材料の層の上に供給して、所定の層厚に一様に拡げ、次の粉体材料の層の形成を開始する。
ここで、前記粉体材料をテーブルに供給する粉体材料供給装置は、粉体材料をテーブルに対して円滑且つ均一に供給する必要がある。このような粉体材料供給装置としては、種々の構成のものが存在するが、例えば、特許文献1及び特許文献2に示すように、粉体材料を収容するタンクの一部を振動させることにより該粉体材料をタンクから排出させる構成となっている。
しかしながら、この種の粉体材料供給装置は、使用する粉体材料の粒度がほぼ一定の場合には粉体材料をテーブルに円滑に供給することができるが、粒度によってタンク内を移動する速度やタンクからテーブルに対して排出される量が異なる傾向がある。そのため、粉体材料の粒度が揃っていない場合には、粉体材料をテーブルに対して円滑且つ均一に供給することが難しい場合が考えられる。
一方で、前記三次元造形装置において、造形される三次元造形物の強度を確保したり、三次元造形物の表面粗度を小さくしてその表面を滑らかにしたりするためには、テーブル上の粉体材料の層が密に詰まった状態として、該層中の空隙をできるだけ少なくする必要がある。
このように粉体材料の層の層中の空隙を少なくするための手段の一つとして、粒度の大きい粉体材料と、その粉体材料よりも粒度が十分に小さい粉体材料とを用い、大きい粒度の粉体材料同士の間の隙間に粒度の小さい粉体材料を入り込ませることにより、各粉体材料間の隙間をできるだけ小さく、且つ少なくすることが考えられる。
このように粒度の大きい粉体材料と粒度の小さい粉体材料とを混在させて使用する場合に、前述のような、タンクの一部を振動させることにより粉体材料をテーブルに供給する構成の粉体材料供給装置を用いると、比重が等しい場合であっても、いわゆるブラジルナッツ現象により、粒度の大きい粉体材料と粒度の小さい粉体材料とが分離してしまうため、各粒度の粉体材料を均一にテーブルに供給することが困難となる。そうすると、粉体材料の層内の粒度分布に偏りができるため、粉体材料の層全体として、粉体材料同士の間の隙間を少なくすることができず、結果として造形された三次元造形物の強度を確保することができないという問題がある。
特開平6−218712号公報 特表平7−507508号公報 特開平8−281807号公報 特表平11−508322号公報 特表2003−531034号公報 特表2013−507275号公報 特表2007−533480号公報
本発明の技術的課題は、粉体材料によって三次元造形物を製造する三次元造形装置の粉体材料供給装置において、粉体材料粒度に関わらず該粉体材料をテーブルに均一に供給することができるものを提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の三次元造形装置の粉体材料供給装置は、 層状に供給された粉体材料を、造形対象となる三次元造形物の形状に合わせて結合させる動作を繰り返し、その粉体材料の層を順次積層することにより三次元造形物を造形する三次元造形装置における、前記粉体材料の層を積層するテーブルに粉体材料を層状に供給する粉体材料供給装置であって、粉体材料供給装置は、前記粉体材料を貯蔵するタンク部と、該タンク部の下端側に設けられ、タンク部内の粉体材料を該タンク部外に排出する排出孔と、該排出孔から排出された粉体材料をテーブルに一定量ずつ供給する定量供給機構とを備え、該粉体材料供給装置全体として一方向に移動自在に形成されていて、前記定量供給機構は、前記粉体材料供給装置の移動方向と直交し且つ前記テーブルの上面と平行な方向に延びる、軸線まわりに回転自在の基体部と、該基体部の外周面に一定の間隔で形成され、その基体部の外方向けに突出し且つ該基体部の軸線と平行な方向に延びる複数の突出部とを備えた供給用ローラを有し、該供給用ローラを回転させながら、前記基体部の外周面上における隣接する突出部の間の空間内に前記排出孔から排出された粉体材料を充填すると共に、各空間内に充填された粉体材料をそれぞれの空間ごとに順次落下させることにより、前記粉体材料を前記テーブルに一定量ずつ供給可能であるものである。
本発明においては、前記定量供給機構の供給用ローラは、前記複数の突出部が基体部に放射状に突出するように配置されているものとすることができる。
また、本発明においては、前記排出孔に、該排出孔から排出される前記粉体材料の流通を制御する制御弁が取付けられているものとすることができる。
さらに、本発明においては、前記定量供給機構は、前記排出孔から前記定量供給機構に向けて排出される前記粉体材料の排出方向を制御する排出方向制御手段を備えているものとすることができる。
この場合において、前記排出方向制御手段は、前記排出孔側から前記定量供給機構の供給用ローラの方向に延びる板体状の方向制御板と、基端側が該方向制御板における供給用ローラ側の端部に取付けられ、先端側が、回転している供給用ローラの前記突出部に接触する位置まで延びる、可撓性を有する板体状に形成された補助板部材とを備えているものとすることが好ましい。
また、本発明においては、前記タンク部は、前記粉体材料供給装置の移動方向と直交する水平方向に延びる、前記粉体材料を収容する収容空間を備えていて、該収容空間は、下方に行くに従って次第に短手方向の中心側に向かって先細る構成を有しているものとすることができる。
あるいは、前記タンク部は、前記粉体材料供給装置の移動方向と直交する水平方向に延びる、前記粉体材料を収容する収容空間を備えていて、該収容空間は、下方に行くに従って次第に短手方向の一端側に向かって先細る構成を有しているものとすることができる。
さらに、本発明においては、前記粉体材料供給装置は、テーブルに供給された粉体材料の上面を平坦化する平坦化部材を備えているものとすることができる。
本発明によれば、粉体材料供給装置が、定量供給機構の供給用ローラを回転させながら、前記基体部の外周面上における隣接する突出部の間の空間内に前記排出孔から排出された粉体材料を充填すると共に、各空間内に充填された粉体材料をそれぞれの空間ごとに順次落下させる構成であるため、粉体材料の粒度に関係なく該粉体材料をテーブルに一定量均一に供給することができる。
これにより、例えば粒度の異なる粉体材料を用いた場合であっても、粉体材料の層中において、大きい粒度の粉体材料同士の間の隙間に粒度の小さい粉体材料を入り込ませることにより、各粉体材料間の隙間をできるだけ小さく、且つ少なくすることができるため、造形される三次元造形物の強度や密度、表面粗度を安定的に確保することが可能となる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る粉体材料供給装置を用いた三次元造形装置を模式的に示す横断面図である。 図2は同縦断面図である。ただし、三次元造形装置の背面側から見た図である。 図3は本発明の第1の実施の形態に係る粉体材料供給装置を有する造形ユニットを模式的に示す要部拡大側面図である。ただし、移動部材は省略している。 図4は本発明の第1の実施の形態に係る粉体材料供給装置の断面図である。ただし、背面側から見た状態を示す。 図5は図4とは異なる位置での要部拡大断面図である。 図6は本発明の第1の実施の形態に係る粉体材料供給装置を有する造形ユニットが前進して粉体材料の層を形成している状態を示す図である。 図7は本発明の第2の実施の形態に係る粉体材料供給装置を有する造形ユニットを模式的に示す要部拡大断面図である。ただし、移動部材及びバインダ液供給装置は省略している。 図6は本発明の第2の実施の形態に係る粉体材料供給装置が前進して、テーブルに粉体材料を供給している状態を示す図である。
図1〜は、本発明に係る三次元造形装置の粉体材料供給装置の第1の実施の形態を示すもので、図1及び図2はこの第1の実施の形態の粉体材料供給装置を用いた三次元造形装置の一例を示している。
この三次元造形装置1は、層状に供給された粉体材料2に、該粉体材料2を結合させるバインダ液3を供給すると共に、該バインダ液3が供給された部分の粉体材料2を結合させる動作を繰り返して、その粉体材料の層4を順次積層することにより三次元造形物を造形するものである。
具体的に、前記三次元造形装置1は、三次元造形物(以下、「造形物」という。)を形成する粉体材料2が層状に積層される単一のテーブル5と、該テーブル5の上面5aに前記粉体材料の層4を形成する造形ユニット6とを備えている。
また、前記造形ユニット6は、前記テーブル5の上面5aに前記粉体材料2を所定の層厚ごとに供給する粉体材料供給装置7と、該テーブル5の上面5aに供給された粉体材料2に対して該粉体材料2を結合させる前記バインダ液3を吐出するバインダ液供給装置8とをそれぞれ有している。
なお、図1及び図2中の符号16は、三次元造形装置1の筐体である。
前記テーブル5は、平坦且つ水平な上面5aを有していて、該上面5aが前記粉体材料の層4の積層高さに応じて、水平な状態を維持したまま鉛直方向に昇降自在となっている。
また、このテーブル5の上面5aは、前記造形ユニット6、さらに具体的には前記粉体材料供給装置7及びバインダ液供給装置8の後述する移動方向と直交する方向(この実施の形態の場合、三次元造形装置1の左右方向)に長い、平面視略矩形状に形成されている。
さらに、前記テーブル5は、該テーブル5の正面側(手前側)及び背面側(奥側)、左右両面側の四方を取り囲む平面視矩形枠状に形成された、鉛直方向に延びる筒状部材9内に収容されている。そして、前記テーブル5の上面5aに前記粉体材料の層4が形成、積層されるたびに、該テーブル5がこの筒状部材9内を降下する構成となっている。
したがって、造形対象となる造形物は、最終的には、この筒状部材9内に、前記バインダ液3によって結合されていない粉体材料2と共に収容された状態で造形が完了することとなる。
なお、前記テーブル5には、該テーブル5を鉛直方向に昇降させる図示しないテーブル用昇降装置が取付けられている。
このテーブル用昇降装置としては、安定的な昇降及び精密な位置制御を行うことができる構成であれば任意の構成を用いることができる。例えば、鉛直方向に延びるねじ軸と、該ねじ軸の回転によりそのねじ軸の外周面を軸線方向に移動するナットを有するボールねじを用いることができる。即ち、前記ねじ軸の上端部を前記テーブル5の下面に連結すると共に、前記ナットを位置不動の基台に固定し、電動モータ等で該ねじ軸を回転させることにより、そのねじ軸を昇降させて前記テーブル5を昇降させる構成とすることができる。
あるいは、鉛直方向にチェーンが移動するチェーンコンベアを設けて、該チェーンコンベアのチェーンの移動によって前記テーブル5を昇降させる構造であってもよい。
さらには、ピストンが鉛直方向に上下動する流体圧シリンダを用いて、該流体圧シリンダのピストンロッドの先端をテーブルの下面に連結し、前記ピストンを移動させることによりテーブル5を昇降させることができる。
また、前記テーブル5の昇降は、ガイドレールによって鉛直方向に案内させた状態で行わせることが好ましく、この場合においては、テーブル5を滑らかに昇降させるため、円柱状や球状の転動子を有するリニアガイドを用いることができる。
また、前記造形ユニット6は、前記粉体材料供給装置により粉体材料2を所定の層厚でテーブル5の上面5aに供給すると共に、そのテーブル5の上面5aに供給された粉体材料2に対して、前記バインダ液供給装置8からバインダ液3を吐出することにより、粉体材料2内に造形対象の造形物の一部の層部分10が造形された前記粉体材料の層4を形成する構成となっている。
そして、前記造形ユニット6が形成する粉体材料の層4を順次積層していくことにより、前記造形物の造形することが可能となっている。
なお、前記造形ユニット6による、造形対象の造形物の一部の層部分10が造形された前記粉体材料の層4の形成は、図示しない電子計算機に入力された造形対象となる造形物のデータ(例えば、STL(Standard Triangulated Language)ファイル形式のデータ)に基づいて制御され、造形物の形状に合わせて粉体材料のテーブルの上面5aへの供給及びバインダ液の吐出が行われる。
この実施の形態における前記造形ユニット6は、前記粉体材料供給装置7及びバインダ液供給装置8が一体的に移動する構成となっていて、この造形ユニット6全体として、予め定めた一定の移動方向、具体的には三次元造形装置1の前後方向(さらに具体的には、前記テーブル5の上面5aの短手方向と略平行な方向)に一直線状に移動自在となっている。
また、前記造形ユニット6は、前進方向の前側に前記粉体材料供給装置7が、後側に前記バインダ液供給装置8が直列的に配置されていて、実質的に粉体材料供給装置7の移動にバインダ液供給装置8が追随して移動し、該粉体材料供給装置7がテーブル5に供給した粉体材料2に対して、バインダ液供給装置8がバインダ液3を吐出する構成となっている。
したがって、この実施の形態の場合、前記造形ユニット6が三次元造形装置1の前方側から後方側に移動するときを前進とし、この造形ユニット6が前進する場合にのみ前記粉体材料の層4を形成することが可能となっている。
さらに、前記造形ユニット6には、該造形ユニット6を前後方向に移動させるための造形ユニット用の移動装置11が取付けられていて、この移動装置11により前記各粉体材料供給装置7及びバインダ液供給装置8を水平に移動させることが可能となっている。
前記造形ユニット用の移動装置11としては、図1及び図2に示すものの場合、三次元造形装置1の前後方向に一直線状且つ水平に延びる、相互に平行な左右一対ガイドレール12,13、及びこれらの一対のガイドレール12,13上を移動自在の左右一対の移動部材14,15を有するガイド機構と、これらの一対の移動部材14,15をガイドレール12,13に沿って移動させる駆動部材(図示せず)とを備えている。前記一対の移動部材14,15は、前記造形ユニット6の左右の両端部にそれぞれ連結されていて、該造形ユニット6と一体に移動自在となっている。
そして、前記駆動部材を駆動させて、前記各移動部材14,15を、それぞれガイドレール12,13上を移動させることにより、前記造形ユニット6がガイドレール12,13に沿って、三次元造形装置1の前後方向に一直線状且つ水平に移動する構成となっている。
ここで、前記ガイド機構は、移動部材14,15を滑らかに移動させることができるように、ガイドレール12,13と移動部材14,15との間に球状または円柱状の転動子が配設されたリニアガイドであることが好ましい。
前記バインダ液供給装置8は、前記造形ユニット6の移動に伴って、三次元造形装置1の前後方向(前記テーブル5の上面5aの短手方向と略平行な方向)に直線的に前後進自在となっている。そして、前記バインダ液3を、最大で前記テーブル5の長手方向の長さとほぼ同じ吐出幅で該テーブル5の上面5aに吐出可能に構成となっている。
具体的に、前記バインダ液供給装置8は、該バインダ液供給装置8の移動方向と交差する方向(この実施の形態の場合、三次元造形装置1の左右方向(前記テーブル5の上面5aの長手方向と略平行な方向))に水平に延びて、前記バインダ液3をテーブル5の上面5aに供給された粉体材料3に向けて吐出するインクジェットヘッド8aをそれぞれ備えている。
前記インクジェットヘッド8aは、三次元造形装置1の左右方向に長いいわゆるライン型ヘッドであり、バインダ吐出用のノズルから、最大で前記テーブル5の長手方向の長さとほぼ同じ吐出幅でバインダ液3を一度に吐出することができる構成となっている。そして、造形対象となる造形物の形状に応じてその吐出幅を拡縮させながら、テーブル5の上面5aの粉体材料2にバインダ液を吐出させることが可能となっている。
したがって、前記バインダ液供給装置8は、三次元造形装置1の左右方向に全く移動することなく、前記テーブル5の短手方向に直線的に1回移動することにより1層の粉体材料2全体に対してバインダ液3を吐出することができる。
なお、前記バインダ液供給装置8におけるバインダ液3の吐出量は、バインダ液の種類や、1回の吐出でどの程度の大きさの粉体材料を固めるかによって異なるが、1pl〜200plとすることができ、さらに好ましくは10pl〜150pl、より好ましくは30pl〜100plである。
さらに、前記インジェットヘッドにおける吐出機構としては、ピエゾ型やサーマル型等の公知の機構を用いることができる。
また、本発明において使用される前記バインダ液は、粉体材料の種類に応じて自由に変えることが可能であるが、例えば粉体材料が石膏や澱粉の場合には水を主にした液体を用いることができ、また、通常のインクジェットプリンタで使われる種々のバインダ液を使うこともできる。この時、染料や顔料を使用してバインダを染色することもできる。
前記バインダ液として使用するものとしては、例えば、有機エステル、フルフリルアルコール、ポリイソシアネート、あるいはポリイソシアネートと3級アミン類とを混ぜたもの等が挙げられる。また、フルフリルアルコールとホルムアルデヒドとを混ぜたもの、場合によってはこれらのフルフリルアルコールとホルムアルデヒドとに尿素を混ぜたものを用いることができる。
一方、前記粉体材料供給装置7は、前記造形ユニット6の移動に伴って、一方向(この実施の形態の場合は三次元造形装置1の前後方向(前記テーブル5の上面5aの短手方向と略平行な方向))に直線的に前後進自在に形成されたものである。そして、移動しながら前記粉体材料2を所定の供給幅で該テーブル5の上面5aに供給自在にとなっている。
この粉体材料供給装置7は、前記テーブル5の上面5aの長手方向の長さとほぼ同じ幅で粉体材料2を供給することが可能となっていて、この粉体材料供給装置7がテーブル5の上面5aの短手方向に直線的に1回移動することにより、該テーブル5の上面5aのほぼ全面に粉体材料2を供給することが可能となっている。
なお、本発明において、前記粉体材料供給装置によりテーブルに供給する粉体材料としては、例えば有機樹脂、金属、セラミック、澱粉、ガラス粉末などが挙げられる。
具体的には、ポリスチレン樹脂、ナイロン(ポリアミド)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル(PMMA(ポリメタクリル酸メチル))樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、ガラスフィラーの入った有機樹脂、カーボンファイバーの入った有機樹脂、微粒状ワックス、鋳物砂、珪酸アルミニウム、石膏、澱粉、石英、Ti6Al4V、AlSi12、AlSi10Mg、コバルトクロム合金、ニッケル合金、ステンレス合金、鉄、鋼等を用いることができる。
また、前記粉体材料の粒径は、形成される粉体材料の層の層厚より小さければ制限はないが、1μm〜300μm程度とすることができ、さらに好ましくは10μm〜200μm、より好ましくは50〜150μmである。このとき、粉体材料については、複数の異なる粒径のものを用いることができ、それらの粒径が異なる粉体材料を混在させて使用してもよい。例えば、150〜300μmの粉体材料と、10〜50μmの粉体材料とを混在させた状態で用いることができる。
さらに、本発明において、前記粉体材料供給装置が、前記テーブルの上面に供給する粉体材料の層厚については、造形対象となる造形物に応じて異なる。その造形物が鋳造や大型のケース備品のような非常に大きなものであればが、0.15〜0.5mm程度とすることができ、さらに好ましくは0.2〜0.4mm、より好ましくは0.25〜0.35mmである。前記造形物が一般的な工業製品であれば、0.05〜0.2mm程度とすることができ、さらに好ましくは0.075〜0.15mm程度とすることができる。小型の工業製品、例えばコネクタ等の小さなものであれば、0,01〜0.1mm程度とすることができ、さらに好ましくは0.025〜0.075mm程度とすることができる。
具体的に、前記粉体材料供給装置7は、前記粉体材料2を貯蔵するタンク部21と、該タンク部21の下端側に設けられ、タンク部21内の粉体材料2を該タンク部21外に排出する排出孔22と、該排出孔22から排出された粉体材料2をテーブル5に一定量ずつ供給する定量供給機構23とを備えている。
前記タンク部21は、前記粉体材料供給装置7の移動方向と直交する水平方向(前記テーブル5の上面5aの短手方向と略平行な方向)に長く延びるもので、長手及び短手の四方を取り囲む正面側及び背面側、左右両側の周壁24と、該周壁24の内周面側に形成された粉体材料2を収容する収容空間25とを有している。
前記収容空間25は、前記粉体材料供給装置7の移動方向と直交する水平方向に延びていると共に、下半部分に、下方に行くに従って次第に短手方向の中心側に向かって先細る構成を有している。
したがって、前記周壁24のうち、正面側及び背面側に位置する壁部材24a,24bの内方側(周壁24の内周面側)には、下方に行くに従って収容空間の短手方向の中心側に向かって傾斜する傾斜面26,27がそれぞれ形成された態様となっている。
なお、この実施の形態においては、前記周壁24のうち、左右両側に位置する壁部材24c,24dについては、各内方側は傾斜することなくほぼ鉛直方向に延びた態様となっている。
前記排出孔22は、前記収容空間25内の粉体材料2を該収容空間25の底部側からタンク部21外に排出させるもので、前記タンク部21の短手方向の略中心部分に設けられ、該タンク部21の長手方向に延び且つそのタンク部21の底部を鉛直方向に貫通する長孔状に形成されている。
しがって、前記収容空間25内に収容されている粉体材料2は、該収容空間25内の前記傾斜面26,27に沿ってこの排出孔22の方向に集められて、該排出孔22を通してタンク部21外に排出されることとなる。
なお、この排出孔22は、前記テーブル5の上面5aの長手方向の長さとほぼ同じ程度の長手方向長さを有していて、粉体材料2を該テーブル5の上面5aの長手方向の長さに相当する幅でタンク部21外に落下、排出させることができるようになっている。
また、前記排出孔22には、該排出孔22から排出される前記粉体材料2の流通を制御する制御弁28が取付けられていて、この制御弁28の弁体(図示せず)を動かして流通路28aを開閉させることにより排出孔22を開放又は閉塞し、該排出孔22からの粉体材料2の排出と、その排出の停止を適宜行うことが可能となっている。
これにより、粉体材料供給装置7がテーブル5に対して粉体材料2を供給する場合には、前記排出孔22を開放してタンク部21の収容空間27内の粉体材料2をタンク部21外に排出させる一方で、粉体材料供給装置7がテーブル5に粉体材料2を供給する必要がない場合には、排出孔22をしっかりと閉塞して粉体材料2が該排出孔22から排出されないようにしている。この制御弁28、例えば粉体材料供給装置7が前進してテーブル5に対する粉体材料2の供給が一旦完了した後、後進して原点位置(三次元造形装置1におけるテーブル5の手前側の位置)に戻る場合等、粉体材料2をテーブルに落とさないようにする必要がある場合等には特に有効に機能する。
なお、制御弁28としては、例えば、弁体が略水平方向に移動して粉体材料の流通路を開閉するゲートバルブ(仕切弁)やチョークバルブ、バタフライバルブ等を用いることができる。
前記定量供給機構23は、軸線まわりに回転自在の基体部31と、該基体部31の外周面に設けられた複数の板体状の突出部32とを備えた供給用ローラ33を有している。
さらに、前記タンク部21の下端側に設けられて、前記供給用ローラ33を該供給用ローラ33の正面側及び背面側、左右両側の四方を取り囲んだ状態で収容するケーシング部材34と、前記供給用ローラ33の軸線方向の両端を回転自在に保持する一対の軸受部材35,35と、該供給用ローラ33を回転駆動させる図示しない駆動装置とを備えている。
前記供給用ローラ33の基体部31は、前記粉体材料供給装置7の移動方向と直交し且つ前記テーブル5の上面5aと平行な方向、即ち該粉体材料供給装置7の長手方向に延びるものである。そして、この基体部31は、該基体部31の軸線が前記排出孔22の短手方向の中心の直下に位置した状態で、該排出孔22との間に一定の間隔を空けて配設されている。
また、前記基体部31は、前記排出孔22の長手方向の長さ、即ち前記テーブル5の長手方向の長さとほぼ同じ軸線方向の長さを有している。
さらに、この基体部31は、軸線方向に延びる回転軸36を備えていて、該回転軸36の両端が、前記一対の軸受部材35,35に回転自在に保持されている。
なお、この実施の形態においては、前記基体部は、中実又は中空の円柱状に形成されたものとなっている。
また、前記供給用ローラ33の各突出部32は、いずれも、前記基体部31の軸線と平行な方向に延びる略矩形状の板面を有する、相互に同形同大に形成された平板状もので、該基体部31の外周面に等間隔に配設されている。そして、前記基体部31上のおける隣接する突出部32,32の間の空間、即ち、隣接する突出部32,32の間と基体部31の外周面とで囲まれた空間のそれぞれが、前記排出孔22から排出された粉体材料2が充填される充填空間37となっている。
したがって、前記定量供給機構23は、前記供給用ローラ33を回転させながら、前記充填空間37内に前記排出孔22から排出された粉体材料2を充填させると共に、各充填空間37内に充填された粉体材料2をそれぞれの充填空間37ごとに順次落下させることにより、粉体材料2を前記テーブル5に一定量ずつ供給することが可能である。
さらに具体的に、前記各突出部32は、前記基体部31の外周面の各部位における法線方向に立ち上がるように形成されていて、供給用ローラ33の軸線方向の端部側から見て、これらの突出部32が基体部31から放射状に突出するように該基体部31に配置された態様となっている。
また、前記各突出部32は、長手方向の長さが前記基体部31の軸線方向の長さ、即ち前記排出孔22の長手方向の長さとほぼ同じ長さとなっていて、前記排出孔22から排出された粉体材料2が、確実に前記充填空間37に落下、充填されるようになっている。
一方、各突出部32の前記基体部31からの突出長さ(突出部32の短手方向の長さ)は、前記ケーシング部材34や制御弁28、排出孔22等の部材に接触しない程度の長さに設定されている。そして、各充填空間37は、最大で、各突出部32の先端部の位置まで粉体材料2を充填することができると共に、いずれの充填空間37も同量の粉体材料2を充填することが可能となっている。
なお、前記各突出部32は、前記充填空間37内に粉体材料2を充填した際に容易に変形しない程度の剛性と、仮に突出部32と前記ケーシング部材34との間に粉体材料2が挟まった際にはそれらの突出部32やケーシング部材34を傷つけることなく撓む程度の柔軟性を合わせ持つ、例えば硬質のゴム等の素材により形成されている。
また、各突出部32における前記基体部31からの突出高さや突出部32の数等については、例えば、粉体材料2の粒度や種類、形成すべき粉体材料の層4の層厚、あるいは粉体材料供給装置7の大きさや前進速度(即ち造形ユニット6の前進速度)、供給用ローラ33の大きさや回転速度、各突出部32自体の大きさ等に基づいて総合的に決定される。
ただし、突出部32の枚数については、大量の粉体材料が前記各充填空間37から一度に落下しないような枚数に設定し、少量の粉体材料を順次落下させるようにすることが好ましい。例えば、0.3mm程度の粉体材料を用いるとき、12〜36枚程度とすることができる。この実施の形態においては、前記突出部32は20枚設けられていて、粉体材料2の充填空間37が20個形成された態様となっている。
前記ケーシング部材34は、前記タンク部21の下端側に取り付けられたもので、該タンク部21の下端側における長手及び短手の端面側に設けられた周壁41と、前記タンク部21の底面21aとで構成されている。このケーシング部材34は、て、前記排出孔22からの粉体材料が前記供給用ローラ33に落下するようにガイドする機能を有する一方、供給用ローラ33の回転によって充填空間37内に充填されていた粉体材料2が落下する際に、その粉体材料2が色々な方向に飛び散ることなくテーブル5に落下するようにガイドする機能を有している。
具体的に、前記ケーシング部材34は、前記供給用ローラ33を収容する中空状の内部空間42を備えていて、この内部空間42内に、前記供給用ローラ33が、該供給用ローラ33の正面側及び背面側、左右両側、上方側のそれぞれを覆った状態で収容されている。したがって、前記供給用ローラ33は粉体材料供給装置7の前後左右からは視認することができない。
また、このケーシング部材34の前記内部空間42は、前記供給用ローラ33の基体部31及び突出部32が接触しない程度の大きさを有して、該供給用ローラ33の軸線まわりの回転を妨げないようになっている。
さらに、前記ケーシング部材34は、下方側に開口した形状となっていて、前記供給用ローラ33の充填空間37内に充填されている粉体材料2が、該供給用ローラ33の回転に伴って該充填空間37から排出される際に、その排出された粉体材料2をテーブル5に落下させることが可能となっている。
この実施の形態においては、前記ケーシング部材34の周壁41は、前記タンク部21と一体的に形成されている。
また、前記ケーシング部材の周壁41のうち、正面側及び背面側に位置する壁部材41a,41bは、図3及び図5、図6に示すように、内方側(周壁41の内周面側)におけるタンク部側(上方側)の内方側が、上方側行くに従って次第に厚みが増すように湾曲する形状となっていて、前記供給用ローラ33の回転を妨げることなく、前記排出孔22から排出される粉体材料2が該供給用ローラ33に落下させることができるようになっている。なお、前記ケーシング部材の周壁41のうち、左右両側に位置する壁部材41c,41dについては、内方側は傾斜することなくほぼ鉛直方向に延びた態様となっている。
前記一対の軸受部材35,35は、前記ケーシング部材34の周壁41における短手の壁部材、即ち左右側の壁部材41c、41dの内方側の壁面に設けられていて、前記供給用ローラ33の基体部31に設けられた回転軸36を、その軸線まわりに回転自在に保持している。なお、これらの一対の軸受部材35,35としては、例えば球状の転動子を有するボールベアリングや、円柱状の転動子を有するローラベアリング等の各種軸受を用いることができる。
また、前記駆動手段は、前記供給用ローラ33を軸線回りに回転させるものであり、例えば前記供給用ローラ33の基体部31の回転軸36に回転力を付与する電動モータ等が用いられる。
なお、前記供給用ローラ33の回転方向としては、前記粉体材料供給装置7の背面側方向(前進方向側)から粉体材料2を落下させる方向(図3及び図5、図6における右回り。以下、正方向という。)、あるいは前記粉体材料供給装置7の正面側の方向(前進方向と反対側の方向)から粉体材料2を落下させる方向(図3及び図5、図6における左回り。以下、逆方向という。)のどちらの方向であってもよい。
ここで、前記供給用ローラ33が正方向に回転する場合には、供給用ローラ33の回転方向が粉体材料供給装置7の移動方向と等しくなるため、前記ケーシング部材34の内部空間42内において、表面を荒らすことなく粉体材料を積層することができる。逆に、前記供給用ローラ33が逆方向に回転する場合には、供給用ローラ33の回転方向が粉体材料供給装置7の移動方向と逆向きになるため、前記ケーシング部材34の内部空間42内において、表面を軽くならすように粉体材料を積層することができ、これにより、仮に粉体材料がだまになった状態でテーブル上に落下したとしても、粉体材料を一様にならすように積層することができる。
また、前記供給用ローラ33の回転速度については、前記紛体材料供給装置7全体の移動速度にもよるが、5〜30回転/分程度とすることができる。
さらに、前記粉体材料供給装置7は、テーブル5に供給された粉体材料2の上面を平坦化する平坦化部材45を備えている。この平坦化部材45は、前記粉体材料供給装置7からテーブル5に供給された直後の粉体材料2を一定の層厚に調整するものである。
通常、粉体材料を用いた三次元造形の場合、一定の層厚の粉体材料の層を積層していく必要があるが、粉体材料供給装置からテーブルに供給された直後の粉体材料は層厚が一定ではなく、供給過多の部分があるため、この平坦化部材によりテーブルの上面を平坦にならすことにより、該テーブル上の粉体材料をあらかじめ定めた層厚とするようにしている。
この実施の形態においては、前記粉体材料供給装置7における前記ケーシング部材34の下端部に、板体状の平坦化部材45が設けられている。
この平坦化部材45は、前記ケーシング部材34の周壁41における正面側及び背面側の壁部材41a,41bのそれぞれの下端側に下方向きに突出し、該ケーシング部材34の長手方向に延びるもので、先端側(下端側)がテーブル5の上面5aに供給された粉体材料2の上面に接触して、略水平となるようにその粉体材料2の上面を平坦にならすようになっている。
また、前記平坦化部材45は、前記粉体材料供給装置7の長手方向の長さとほぼ同じ程度の長さ(即ち、テーブル5の長手方向の長さとほぼ同じ長さ)となっていて、粉体材料供給装置7の前進の際にテーブル5上の粉体材料2の上面を確実に平坦化することができるようになっている。
なお、前記粉体材料供給装置7が前進する際には、主に正面側の壁部材41aに設けられた平坦化部材45が機能して、テーブル5上の粉体材料2を平坦化する。一方、背面側の壁部材41bに設けられた平坦化部材45は、回転する前記供給用ローラ33の充填空間から落下する粉体材料2が粉体材料供給装置7の進行方向に飛び散らないようにする働きがあり、仮に粉体材料2が粉体材料供給装置の前進方向側まで飛び出して一定の層厚以上になった場合には、その粉体材料の上面を平坦化する。
ところで、前記粉体材料供給装置7の前記定量供給機構23は、排出方向制御手段48を有している。
前記排出方向制御手段48は、前記排出孔22から前記定量供給機構23に向けて排出される前記粉体材料2の排出方向を制御するもので、該排出孔22から排出された粉体材料2の流れを整えて、その粉体材料2が前記供給用ローラ3の所定の充填空間37に充填されるようにしている。
この実施の形態においては、この排出方向制御手段48は、前記排出孔22の長手(即ち排出孔22の正面側及び背面側)の周縁部分にそれぞれ配置されていて、前記排出孔22側から前記供給用ローラ33の方向に延びる板体状の方向制御板48aと、基端側が該方向制御板48aにおける供給用ローラ33側の端部に取付けられ、先端側が供給用ローラ33の前記突出部32に接触する位置まで延びる、可撓性を有する板体状に形成された補助板部材48bとを備えた構成となっている。
前記方向制御板48aは、基端側が前記排出孔22における供給用ローラ33側の直下に設けられ、先端側が前記供給用ローラ33に接触しない位置まで鉛直方向に延びる略矩形状の板体状に形成されていて、その板面によって粉体材料2の排出方向を制御している。
また、この方向制御板48aは、前記排出孔22の長手方向の全長にわたって形成されていて、該排出孔22から排出される粉体材料2のすべての排出方向を制御することが可能となっている。
一方、前記補助板部材48bは、柔軟なゴム等により形成された略矩形状のもので、前記方向制御板48aの両方の板面にそれぞれ取付けられている(したがって、この実施の形態においては、計2枚の補助板部材48bを備えていることになる。)。これらの補助板部材48bは、前記方向制御板48aと同様に、その板面で排出孔22から排出される粉体材料2の排出方向を制御する一方、前記供給用ローラ33の突出部32と接触する度に撓んで、該供給用ローラ33の回転を妨げないようになっている。
前記構成を有する粉体材料供給装置7を備えた三次元造形装置1を用いて造形物を造形するに際しては、準備段階として、前記テーブル5を前記筒状部材9内における上端位置まで上昇させる。また、前記造形ユニット6は、原点位置(この実施の形態の場合、テーブル5の手前側)に戻した状態で、粉体材料供給装置7のタンク部21に粉体材料2を、バインダ液供給装置8にバインダ液3をそれぞれ充填しておく。
そして、前記造形ユニット6を直線的に前進させると共に、その前進中、前記テーブル5の上面5aに、粉体材料供給装置7により粉体材料2を所定の層厚で供給する。
このとき、図6に示すように、前記制御弁28を開いて排出孔22を開放すると共に、前記供給用ローラ33を軸線まわりに回転させることにより、粉体材料供給装置7のタンク部21内の粉体材料2が、該排出孔22を通じて定量供給機構23、具体的には供給用ローラ33に向けて排出される。そして、その排出孔22から排出された粉体材料2は、回転している供給用ローラ33の外周面に形成された各充填空間37のうち、上方側に開口した状態にある所定の充填空間37に順次収容、充填されることとなる。
さらに、供給用ローラ33の各充填空間37内に充填された粉体材料2は、該供給用ローラ33の回転に伴って開口側が次第に下方側を向くため、開口が下方側に向き始めた充填空間37内の粉体材料2は、テーブル5に向けて順次落下する。その際に、充填空間37内の粉体材料2のほとんどは、前記ケーシング部材36の内部空間42の内方側に落下するため、主に、造形ユニットの前進方向と反対側、即ち正面側に位置する平坦化部材45によって、所定の層厚で平坦化される。
その後、前記テーブル5の上面5aに供給された直後の粉体材料2に対して、粉体材料供給装置7に追随する、隣接した後続のバインダ液供給装置8から、バインダ液3を造形対象となる造形物の最下層の形状に合わせて吐出させ、結合させる。
これにより、造形対象となる造形物の一部の層部分10と、結合されていない粉体材料2とを含む粉体材料の層4が形成される。
一層の粉体材料の層4を形成した後は、前記テーブルを1層分下降させると共に、前記造形ユニット6を原点位置まで移動させる。なお、この造形ユニット6が原点位置まで移動する際には、前記粉体材料供給装置7の制御弁28を閉じて排出孔22を閉塞すると共に、供給用ローラ33の回転を停止し、粉体材料2がテーブル5上に落下しないようにする。また、造形ユニット6が原点位置に戻った際には、必要に応じて、粉体材料供給装置7のタンク部に新たな粉体材料2を補給する。
以降、前記造形ユニット6を前進させて粉体材料の層4を1層ずつ形成して順次積層していくことにより、該粉体材料の層4中の造形物の一部の層部分10が積層され、最終的に造形対象となる造形物が完成することとなる。
なお、前記筒状部材9内には、造形された造形物が、結合されていない粉体材料2と共に収容された状態となるため、結合されていない粉体材料2を除去することにより、造形物を取り出すことができる。
このように、前記構成を有する三次元造形装置1の粉体材料供給装置7は、定量供給機構23の供給用ローラ33を回転させながら各突出部32の間の充填空間37内に、排出孔22を通じて前記タンク部21から排出された粉体材料2を順次充填すると共に、各充填空間37内に充填された粉体材料2をそれぞれの充填空間37ごとに落下させる構成であるため、粉体材料2の粒度に関係なく一定量の粉体材料2を、テーブル5に安定的且つ均一に供給することができる。
これにより、粒度の異なる粉体材料2を全く問題なく使用することができるため、粒度の異なる粉体材料を混在させた状態でテーブル5上に供給して、大きい粒度の粉体材料同士の間の隙間に粒度の小さい粉体材料を入り込ませることにより、各粉体材料間の隙間をできるだけ小さく、且つ少ない粉体材料の層を形成することができる。この結果、造形される造形物の強度を安定的に確保することが可能となる。
図7及び図8は、本発明の粉体材料供給装置の第2の実施の形態を示すもので、この実施の形態の粉体材料供給装置は、前記第1の実施の形態とはタンク部や定量供給機構の構成が異なっている。
即ち、この実施の形態の粉体材料供給装置51は、前記粉体材料2を貯蔵するタンク部52と、該タンク部52の下端側に設けられ、タンク部52内の粉体材料2を該タンク部52外に排出する排出孔53と、該排出孔22から排出された粉体材料2をテーブル5に一定量ずつ供給する定量供給機構54とを備えている。
そして、前記タンク部52は、該粉体材料供給装置51の移動方向と直交する水平方向(前記テーブル5の上面5aの短手方向と略平行な方向)に長く延びる、前記粉体材料2を収容する収容空間55を備えていて、該収容空間55は、下方に行くに従って次第に短手方向の一端側に向かって先細る構成を有している。
また、前記定量供給機構54は、全体として前記粉体材料供給装置51における正面側(該粉体材料供給装置51の前進側とは反対側)に配置された構成となっている。
なお、この第2の実施の形態に係る粉体材料供給装置51が用いられる三次元造形装置について、該粉体材料供給装置51以外の構成は基本的に前記第1の実施の形態と構成と同じ構成であるため、詳細な説明は省略する。
前記タンク部52は、長手方向(左右方向)及び短手方向(前後方向)の四方を取り囲む正面側及び背面側、左右両側の周壁56を備えていて、該周壁56の内周面側に前記収容空間55が形成された構成となっている。
また、前記収容空間55は、前記粉体材料供給装置51の移動方向と直交する水平方向に延びていると共に、この実施の形態においては、下方に行くに従って次第に正面側(粉体材料供給装置51の前進方向とは反対側)の方向に向かって先細る構成となっている。
具体的には、前記タンク部52の周壁56における正面側の壁部材56aが、ほぼ鉛直方向に延びているのに対し、背面側(粉体材料供給装置51の前進側)の壁部材56bは、下方に行くに従って、次第に正面側の壁部材56aの方向に向かって傾斜する傾斜面57が形成された態様となっている。
また、前記排出孔53は、図7に示すように、前記タンク部52の下端側における該タンク部52の正面側に、斜め下方に向けて開口するように設けられている。
この排出孔53は、前記テーブル5の上面5aの長手方向の長さとほぼ同じ程度の長手方向長さを有する長孔状に形成されていて、粉体材料2を該テーブル5の長手方向の長さに相当する幅で排出することができるようになっている。
なお、この排出孔53には、該排出孔53から排出される前記粉体材料2の流通を制御する制御弁58が取付けられている。この制御弁58の構成については、基本的に第1の実施の形態と同様の構成であり、同様作用効果を奏するため、詳細な説明は省略する。
前記定量供給機構54は、軸線まわりに回転自在の基体部61と、該基体部61の外周面に設けられた複数の板体状の突出部62とを備えた供給用ローラ63を有している。
さらに、前記タンク部52の下端側に設けられた、前記供給用ローラ63を該供給用ローラ63の正面側及び背面側、左右両側の四方を取り囲んだ状態で収容するケーシング部材64と、前記供給用ローラ62の軸線方向の両端を回転自在に保持する一対の軸受部材(図示せず)と、該供給用ローラ63を回転駆動させる図示しない駆動装置とを備えている。
また、前記供給用ローラ63には、基体部の外周面における隣接する前記突出部62,62の間に、前記排出孔53から排出された粉体材料2を充填される充填空間65が形成されている。
前記供給用ローラ63は、前記排出孔53の開口方向の延長上、即ち、前記タンク部52の正面側における該排出孔53の斜め下方に、軸線まわりに回転自在に配設されている。そして、その排出孔53から排出された粉体材料2を、該供給用ローラ63における背面側の斜め上方側の一定の範囲において受け取って、その範囲に位置する供給用ローラ63の前記充填空間65に粉体材料2を充填することが可能となっている。
なお、前記供給用ローラ63自体の基本的な構成、即ち、基体部61や突出部62の構成については、前記第1の実施の形態と同様の構成であり、同様の作用効果を奏することから、詳細な説明は省略する。
前記ケーシング部材64は、前記タンク部52の下端側における正面側に取り付けられていて、該タンク部52の下端側における長手及び短手の端面側に設けられた周壁66と、該周壁66の上方側を覆う天板67とにより構成されている。
このケーシング部材64は、前記周壁66及び天板67で囲まれた中空状の内部空間68を有していて、この内部空間68内に、前記供給用ローラ63が該供給用ローラ63の正面側及び背面側、左右両側、上方側のそれぞれを覆った状態で収容されている。また、このケーシング部材64の前記内部空間68は、前記供給用ローラ63の基体部61及び突出部62が接触しない程度の大きさを有して、該供給用ローラ63の軸線まわりの回転を妨げないようになっている。なお、前記供給用ローラ63は粉体材料供給装置51の前後左右からは視認することができない。
さらに、前記ケーシング部材64は、下方側に開口した形状となっていて、前記供給用ローラ63の充填空間65内に充填されている粉体材料2を、該供給用ローラ63の回転に伴ってテーブル5に落下させることが可能となっている。
また、このケーシング部材64の下端部には、テーブル5の上面5aに供給された粉体材料2の上面に接触して、略水平となるようにその粉体材料2の上面を平坦化する平坦化部材69が設けられている。
この平坦化部材69は、前記ケーシング部材64の周壁66における正面側及び背面側の壁部材66a,66bのそれぞれの下端側に下方向きに突出する共に、該ケーシング部材64の長手方向に延びている。
なお、前記平坦化部材69は、前記粉体材料供給装置51の長手方向の長さとほぼ同じ程度の長さ(即ち、テーブル5の長手方向の長さとほぼ同じ長さ)となっている。
さらに、前記定量供給機構54は、前記排出孔53から排出される粉体材料の排出方向を制御する排出方向制御手段70を有している。この排出方向制御手段70は、板体状の方向制御板70aと、該方向制御板70aの下端側の両方の板面にそれぞれ取付けられた、可撓性を有する板体状の補助板部材70bとを備えている。
この実施の形態においては、前記ケーシング部材64の天板67における前記排出孔53側の位置に、下方に突出した状態で取付けられていて、排出孔53から排出された粉体材料2が、供給用ローラ63の正面側の方向に飛散しないようになっている。
なお、この排出方向制御手段70の具体的な構成、即ち、方向制御板70a及び補助板部材70bの構成については、基本的に前記第1の実施の形態とほぼ同じ構成であり、同様の作用効果を奏するため、詳細な説明は省略する。
前記構成を有する粉体材料供給装置51は、基本的に前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
しかしながら、前記タンク部52の収容空間55が、下方に行くに従って次第に短手方向の一端側に向かって先細る部分を有したものとし、前記定量供給機構54を、全体として前記粉体材料供給装置51における正面側に配置した構成としたことにより、粉体材料が一気に落下せず、また粉体材料の重みが直接的に供給用ローラ63に作用せず、該供給用ローラ63の負担を軽減できるという利点がある。
前記第1及び第2の実施の形態においては、本発明に係る粉体材料供給装置7,51と、バインダ液供給装置8とを一体化して造形ユニット6とし、該造形ユニット6の移動によってテーブル5への粉体材料2の供給及びバインダ液3の吐出とをそれぞれ行う構成としている。
しかしながら、前記粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置は、必ずしも造形ユニットとして一体に移動するものである必要はなく、粉体材料供給装置とバインダ液供給装置とをそれぞれ別体に形成して、各々独立して移動して動作する構成であってもよい。
また、前記第1及び第2の実施の形態においては、造形ユニット6の構成上、実質的に粉体材料供給装置7,51の移動にバインダ液供給装置8が追随するように同じ方向に移動する構成となっている。
しかしながら、これらの粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の配置は、粉体材料供給装置がテーブルに供給した粉体材料に対してバインダ液供給装置がバインダ液を吐出することができれば、必ずしも粉体材料供給装置にバインダ液供給装置が追随する構成でなくてもよい。例えば、粉体材料供給装置の原点位置をテーブルの手前側、バインダ液供給装置の原点位置をテーブルの奥側とした上で、粉体材料供給装置を移動させながらテーブル上に粉体材料を所定の層厚で供給させて、その供給終了時に一旦原点位置に戻した後、バインダ液供給装置を移動させながらテーブル上の粉体材料に対してバインダ液を吐出させ、吐出終了時に原点位置に戻す、という工程を繰り返すことにより造形を行う構成とすることができる。
また、前記第1及び第2の実施の形態においては、前記バインダ液供給装置8は、三次元造形装置1の左右方向に長いいわゆるライン型ヘッドであり、バインダ吐出用のノズルから、最大で前記テーブルの長手方向の長さとほぼ同じ吐出幅でバインダ液を一度に吐出することができる構成となっている。
しかしながら、バインダ液供給装置は、必ずしもライン型のヘッドである必要はなく、テーブルの長手方向の長さよりも短い吐出幅のヘッドを、該テーブルの短手方向及び長手方向に移動させながらバインダ液を吐出させる構成であってもよい。
さらに、前記第1及び第2の実施の形態では、造形ユニット6が単一の粉体材料供給装置7,51及び単一のバインダ液供給装置8をそれぞれ備えた構成となっているが、造形ユニットは、複数の粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置を移動方向に向かってそれぞれ交互に直列状に配置した構成とすることができる。
このとき、移動方向の先頭側に位置する粉体材料供給装置及び該先頭側に位置する粉体材料供給装置の後続側に隣接するバインダ液供給装置を1組として、各組の粉体材料供給装置が前記テーブルの上面に供給した粉体材料に対して同じ組のバインダ液供給装置がバインダ液を吐出することにより、前記テーブルの上面に粉体材料の層を形成自在とすることができる。さらに、移動方向の先頭側に位置する前記粉体材料供給装置とバインダ液供給装置の組が形成した粉体材料の層の上に、該組の後続側に隣接する粉体材料供給装置及びバインダ液供給装置の組が形成した新たな粉体材料の層を順次積層することができる。
これにより、造形ユニットの1回の移動で複数の粉体材料の層が形成されるため、造形物の造形速度が飛躍的に速くすることができる。なお、この場合においては、各粉体材料供給装置のすべてに本発明の構成を用いることが肝要である。
前記第1及び第2の実施の形態においては、前記粉体材料供給装置7,51が、排出孔22,53の開放又は閉塞を行う制御弁28,58を備えているが、この制御弁については、例えば供給用ローラの回転が停止することにより、粉体材料のテーブルの落下も確実に停止する構成であれば、必ずしも設ける必要はなく、省略することができる。
また、前記第1及び第2の実施の形態においては、前記粉体材料供給装置7,51が、排出孔22,53から排出される粉体材料2の排出方向を制御する排出方向制御手段48,70を備えているが、この排出方向制御手段については、排出孔から排出された粉体材料が供給用ローラの所定の充填空間にしっかり充填できれば、必ずしも設ける必要はない。
さらに、前記第1及び第2の実施の形態における排出方向制御手段48,70は、板体状の方向制御板48a,70aと、該方向制御板48a,70aの供給用ローラ33,63側に設けられた可撓性を有する補助板部材48b,70bとを備えた構成となっている。しかしながら、この排出方向制御手段の構成としては、排出孔から排出される粉体材料の排出方向を制御することができれば、例えば、供給用ローラ側に行くに従って次第に先細り、下端側が可撓性を有するゴム等で形成された断面略三角形状の部材とするなど、任意の構成とすることができる。
前記第1の形態においては、粉体材料供給装置7のタンク部21が、該粉体材料供給装置7の移動方向と直交する水平方向に延びる、前記粉体材料2を収容する収容空間25を備えていて、該収容空間25は、下方に行くに従って次第に短手方向の中心側に向かって先細る構成を有している。さらに、第2の実施の形態においては、収容空間55は、下方に行くに従って次第に短手方向の一端側に向かって先細る構成を有している。
しかしながら、前記タンク部の収容空間の形状については、粉体材料を安定的且つ確実に排出孔から排出することができれば、必ずしも下方に行くに従って先細る形状である必要はなく、任意の形状とすることができる。さらに、前記収容空間については、下方に行くに従って先細る形状とした場合であっても、先細る方向については、排出孔との位置関係で任意に設定することができる。
前記第2の実施の形態においては、粉体材料供給装置51におけるタンク部52の収容空間55が、下方に行くに従って次第に該粉体材料供給装置51の正面側(該粉体材料供給装置51の前進側とは反対側)の方向に向かって先細る構成を有していると共に、定量供給機構54が、全体として前記粉体材料供給装置51における正面側に配置された構成となっている。
しかしながら、前記タンク部の収容空間の先細る方向は、粉体材料供給装置の背面側(該粉体材料供給装置の前進側)の方向とすることができる。この場合においては、前記定量供給機構は、全体として前記粉体材料供給装置における正面側に設けてもよい。
また、第1及び第2の実施の形態のように、タンク部の収容空間が、下方に行くに従って次第に該タンク部の短手方向の一端側に向かって先細る場合においては、前記定量供給機構の位置は、供給用ローラが収容空間内の粉体材料を排出孔を通じて安定的に受け取ることができ、その粉体材料を充填空間に確実に充填することができれば、任意の位置とすることができる。
前記第1及び第2の実施の形態においては、定量供給機構23,54の供給用ローラ33,63の基体部31,61が、中実又は中空状の円柱状に形成されているが、該基体部の形状については、隣接する突出部の間に形成される粉体材料の各充填空間に、略同量の粉体材料を充填することができ、且つ軸線回りに回転させることができれば任意の形状とすることができ、例えば突出部の数に合わせた多角柱状とすることができる。
また、前記第1及び第2の実施の形態においては、供給用ローラ33,63の突出部32,62を平板状としているが、突出部の形状については、隣接する突出部の間に形成される粉体材料の各充填空間に、略同量の粉体材料を充填することができれば、例えば、先端に行くに従って先細る断面略三角形状のもの等、任意の形状とすることができる。
前記第1及び第2の実施の形態においては、粉体材料供給装置7,51が板体状の平坦化部材45,69を備えた構成となっているが、この平坦化部材については、粉体材料供給装置とは別に設けてもよい。また、平坦化部材は、必ずしも板体状である必要はなく、テーブル上に供給した粉体材料を所定の層厚で平坦にならすことができれば、例えば、外周面が滑らかなローラ等であってもよい。
また、前記第1及び第2の実施の形態においては、粉体材料供給装置7,51のタンク部21,52に対する粉体材料2の充填(補給)を、原点位置に戻る度に行うようにしているが、タンク部に、例えば可撓性や伸縮性等を有する柔軟な中空状のホースを連結して、該ホースを通して移動中の粉体材料供給装置におけるタンク部に粉体材料を随時充填できるようにしてもよい。
さらに、前記第1及び第2の実施の形態においては、粉体材料供給装置7,51からテーブル上に供給した粉体材料に対して、バインダ液供給装置8から吐出したバインダ液によって粉体材料を結合して造形物を形成する、いわゆるインクジェット式の三次元造形装置に係るものであった。しかしながら、三次元造形装置としては、粉体材料を任意の手段で結合して造形を行うものであれば、例えば粉体材料を赤外線レーザや電子線ビーム、サーマルヘッドなどにより焼結又は溶融する粉末焼結(溶融)造形に係るものであってもよい。
あるいは、粉体材料供給装置によってテーブル上に粉体材料を供給して、その粉体材料に対して、インクジェットヘッド等によって造形物の形状に合わせて硬化阻害剤を吐出した後、硬化剤や該硬化剤と共に用いる添加剤を粉体材料に吐出することにより、造形物の一部の層を形成する手段を実施するための三次元造形装置であってもよい。
1 三次元造形装置
2 粉体材料
3 バインダ液
4 粉体材料の層
5 テーブル
7,51 粉体材料供給装置
21,52 タンク部
22,53 排出孔
23,54 定量供給機構
25,55 収容空間
28,58 制御弁
31,61 基体部
32,62 突出部
33,63 供給用ローラ
37,65 充填空間
45,69 平坦化部材
48,70 排出方向制御手段
48a,70a 方向制御板
48b,70b 補助板部材

Claims (4)

  1. 層状に供給された粉体材料を、造形対象となる三次元造形物の形状に合わせて結合させる動作を繰り返し、その粉体材料の層を順次積層することにより前記三次元造形物を造形する三次元造形装置における、前記粉体材料の層を積層するテーブルに粉体材料を層状に供給する粉体材料供給装置であって、粒度の大きい粉体材料と粒度の小さい粉体材料を混在使用する三次元造形装置において、
    粉体材料供給装置は、前記粉体材料を貯蔵するタンク部と、該タンク部の下端側に設けられ、制御弁を備えてタンク部内の粉体材料を該タンク部外に流通を制御しながら排出する排出孔と、該排出孔から排出された粉体材料をテーブルに一定量ずつ供給する定量供給機構とを備え、該粉体材料供給装置全体として一方向に移動自在に形成されていて、
    前記定量供給機構は、前記排出孔から前記定量供給機構に向けて排出される前記粉体材料の排出方向を制御する排出方向制御手段と、該排出方向制御手段によって排出方向が制御された前記粉体材料を受け入れて供給する供給用ローラを備え、
    前記供給用ローラは、前記粉体材料供給装置の移動方向と直交し且つ前記テーブルの上面と平行な方向に延びる、軸線まわりに回転自在の基体部と、該基体部の外周面に一定の間隔で形成され、その基体部の外方向けに放射状に突出し且つ該基体部の軸線と平行な方向に延びる複数の突出部とを備えており、
    前記排出方向制御手段は、前記排出孔側から前記定量供給機構の供給用ローラの方向に延びる板体状の方向制御板と、基端側が該方向制御板における供給用ローラ側の端部に取付けられ、先端側が前記供給用ローラの前記突出部に接触する位置まで延び、可撓性を有する板体状に形成されることによって前記突出部と接触する度に撓んで前記供給用ローラの回転を妨げない補助板部材とを備えており、
    前記供給用ローラを回転させながら、前記基体部の外周面上における隣接する突出部の間の空間内に前記排出孔から排出された粉体材料を、前記排出方向制御手段内を落下させて充填すると共に、各空間内に充填された粉体材料をそれぞれの空間ごとに順次前記テーブル方向に落下させることにより、粒度の異なる粉体材料が混在する前記粉体材料を前記テーブルに均一に一定量ずつ供給可能である、三次元造形装置の粉体材料供給装置。
  2. 前記タンク部は、前記粉体材料供給装置の移動方向と直交する水平方向に延びる、前記粉体材料を収容する収容空間を備えていて、該収容空間は、下方に行くに従って次第に短手方向の中心側に向かって先細る構成を有している、請求項1に記載の三次元造形装置の粉体材料供給装置。
  3. 前記タンク部は、前記粉体材料供給装置の移動方向と直交する水平方向に延びる、前記粉体材料を収容する収容空間を備えていて、該収容空間は、下方に行くに従って次第に短手方向の一端側に向かって先細る構成を有している、請求項1又は2に記載の三次元造形装置の粉体材料供給装置。
  4. 前記粉体材料供給装置は、テーブルに供給された粉体材料の上面を平坦化する平坦化部材を備えている、請求項1〜のいずれか1項に記載の三次元造形装置の粉体材料供給装置。
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