JP2018520029A - 三次元的な物体を製造するための装置 - Google Patents

Abstract

【課題】プロセスチャンバの領域における構造領域が各構造ジョブにおいてフレキシブルに形成されることが可能であるように装置を形成すること。
【解決手段】ビームを用いて凝固化可能な構造材料３の層を連続的に凝固化することで三次元的な物体２を製造する装置１であって、内部にプロセスチャンバ８及び構造チャンバ５，６が配置されたハウジング７と、物体２を支持するための支持装置９と、構造材料３を貯蔵するための配量チャンバ４と、積層装置１０と、構造材料３の層を照射する照射装置１１とを有し、積層装置１０が構造チャンバ５，６を越えて往復走行可能に支持されており、このために、積層装置１０がガイド装置において支持されている、前記装置において、ガイド装置が、プロセスチャンバ８の内部で走行可能な別の要素のために、プロセスチャンバ８の天井領域１４に配置された、懸架された横台１５として形成されている。

Description

本発明は、ビーム（照射）又は粒子ビーム（照射）を用いて凝固化可能な粉体状の構造材料の層を連続的に凝固化することで、三次元的な物体の各断面に対応する箇所で当該三次元的な物体を製造するための装置、特に生成的なレーザ焼結装置又はレーザ溶融装置に関するものである。

この種の公知の装置はハウジングを備えており、このハウジング内には、プロセスチャンバ及び構造チャンバが配置されている。構造チャンバの内部には、物体を支持するための高さ調整可能な支持装置が設けられており、そのほか、構造材料の貯蔵のための配量チャンバが多くの場合構造チャンバ近傍に配置されている。積層装置が構造材料の塗布のために用いられ、照射装置は、構造チャンバ内における構造材料の塗布された層の照射に用いられ、積層装置は、少なくとも構造チャンバを越えて往復走行可能に支持されており、このために、積層装置は、少なくとも一方側でガイド装置において支持されている。

このような装置は、例えば特許文献１から知られている。この特許文献１では、塗布装置のためのガイド装置がプロセスチャンバの側方領域に配置されている。

基本的に、例えばレントゲン検査のための空間におけるレントゲン装置のように、技術的な装置及び機器のためのガイド要素を横台として形成すること、及びこのような横台を底部架台として配置するか、又は懸架して空間のカバーの下方に配置することが他の技術分野から知られている。生成的な製造技術の分野では、懸架する横台配置はまだ定着していない。

独国特許出願公開第１０２０１２０１２４１２号明細書

本発明の基礎をなす課題は、請求項１の前提部分の特徴を有する装置を、プロセスチャンバの領域における構造領域が各構造ジョブにおいてフレキシブルに形成されることが可能であるように形成することにある。

上記課題は、ガイド装置が、積層装置又はプロセスチャンバの内部で走行可能な別の要素のために、プロセスチャンバの天井領域に配置された、特に懸架して形成された横台、特に多重横台として形成されていることによって解決される。

ＳＬＭ装置又はＳＬＳ装置のような生成的な構造装置のプロセスチャンバの領域における懸架された横台は、特に、塗布装置、スキャナ、センサ、ダイオードアレイ、粉体供給部、粉体吸引部又は構造チャンバ及びプロセスチャンバのためのその他の洗浄要素、エア噴射部及びこれに類するものが自由に走行可能に配置されることができるガイド要素のプロセスチャンバの構造領域が完全に自由に保持され得る場合に有利である。構造チャンバの天井領域における横台のオーバーヘッド形成によって、下側の構造チャンバ領域が自由にアクセス可能に維持され、プロセスチャンバ底部又は構造チャンバ側部領域における支持、支柱要素又は長く延びたガイド要素を省略することが可能である。ガイド要素は、構造チャンバの上部領域にあり、そのため、保守点検の目的のためにも比較的容易にアクセス可能である。

本発明の有利な形態において、横台は、多重横台として複雑に形成されることができるとともに、互いに関係なく異なって移動可能な要素のための、互いに重なって配置されているか、又は互いに隣り合って配置された複数のガイド領域を有することが可能である。基本的には、１つ、かつ、同一のガイド要素において例えばカメラ及びセンサのような異なる要素を別々に、例えばカメラが横台の左側から横台走行領域全体にわたって走行させ、センサを横台の左側から横台の走行領域全体にわたって走行させることが可能である。

横台は、プロセスチャンバの天井領域において交換可能に配置されることも可能である。特に、横台−引き出し技術又は懸架技術が考えられ、その結果、横台は、プロセスチャンバの領域において、待機中の構造ジョブの各ガイド要求及び固定要求に適合されることが可能である。横台は、プロセスチャンバの天井領域の下方でスライド可能にも配置されることができる。すなわち、横台は、この横台が一方では保守点検の目的のために自由にアクセス可能であり、他方ではセンサモジュール、塗布装置モジュール及びこれに類するものの取付のために露出するように、必要に応じて左方へ、右方へ、前方へ、又は後方へスライドされることが可能であるか、又はプロセスチャンバの引き出しの態様での開放によって外方へ走出可能に、又はプロセスチャンバのカバーの開放によって上方へ外すことができるように形成されることが可能である。横台が完全にプロセスチャンバから取り出し可能に構成されていれば、横台を、「交換横台」としても他のプロセスチャンバへ組み込むことが可能である。

有利には、横台は、プロセスチャンバの天井領域の下方で、少なくとも部分的に旋回可能に配置されることができるとともに、異なって走行可能な要素のための１つ又は複数の取付モジュール又は走行可能な異なる要素を横台に配置することが可能である。交換取付モジュールは、例えば、横台においてスライド可能に、かつ、自動的に走行可能に配置されることができるものの容易にセンサ、カメラ、スキャナ、洗浄要素、塗布装置及びこれに類するものを取り付けることが可能な孔あきプレートであり得る。

横台全体又は一部が、水平でない位置に配置されているか、又はこのような位置へもたらされることが可能である。換言すれば、構造ジョブにとって有利であると思われる場合には、横台は、特別な目的のために、構造空間のカバーの下方で傾斜して配置されることも可能である。横台は基礎横台を形成することができ、この基礎横台には、１つ又は複数の下方横台又は交換横台が配置されている。これにより、カバーの下方で異なる要素を取り付けるための複雑なスライドシステムが得られ、その結果、構造領域の各箇所は、異なる要素によって、必要に応じて、互いに無関係に走行可能である。少なくとも１つの下方横台又は交換横台は、スライド可能に、旋回可能に、傾動可能及びこれに類するように基礎横台に配置されることができる。

下方横台又は交換横台は、グループで構造空間の面にわたって分配して、又は分配可能に配置されることができる。

複数の横台のガイド要素は、このガイド要素においてガイドされてプロセスチャンバ内で往復走行可能な要素がプロセスチャンバの全領域にわたって走行可能であるように、互いの中へ配置されることが可能である。

さらに、プロセスチャンバの天井領域が横台の上方で回動して開けることが可能であるように、又は取り出すことができるように形成され、その結果、横台が上方から自由にアクセス可能であることは大きな利点である。場合によっては、横台を同様に得られるカバー開放に基づき上方へ回動して開けることが可能に配置することが有意義であり、その結果、横台に、後述のように、新たな又は他のモジュールを備える目的で容易にアクセス可能である。

本発明を、有利な実施例に基づき詳細に説明する。

配量チャンバと、２つの構造チャンバと、オーバーフロー容器と、天井領域の下方に配置され懸架された、複数のガイド領域を有する横台とを有する本発明による装置の概略的な断面図である。 交換可能かつスライド可能に配置され懸架された横台を有する、図１による本発明による装置のプロセスチャンバの天井領域の概略的な部分断面図である。 懸架され、回転可能に配置された横台を有する、図２に類似した天井領域の概略的な部分断面図である。 懸架され、回転可能かつ傾動可能な横台を有する、図２及び図３に類似した天井領域の部分断面図である。 懸架された基礎横台及び複数の下方横台を有する、本発明による装置の天井領域の概略的な部分断面図である。 プロセスチャンバの天井領域が回動して開けることが可能であるとともに回動して開けることが可能な天井領域に献花された横台が配置されている、本発明による装置の概略的な側面図である。 プロセスチャンバの天井領域が回動して開けることが可能であるとともに、個別に上に回動可能な横台がカバーの開放により外方へ回動可能である、図６に類似した図である。

図面に概略的に図示された装置１は、ビーム又は粒子ビームを用いて凝固化可能な、装置１の配量チャンバ４内に用意された粉体状の構造材料３の層の連続的な凝固化によって、三次元的な物体２を製造するために用いられる。構造工程は２つの構造チャンバ５，６において行われ、１つのみの構造チャンバ又は２つ以上の構造チャンバを有する装置も同様に本発明の範囲内にある。

この種の通常の装置はハウジング７を備えており、このハウジング内には、構造チャンバ５，６を有するプロセスチャンバ８が配置されている。構造チャンバ５，６は、それぞれ、高さ調整可能に形成されているとともに構造方法の実行中に下方へ下降され得る支持装置である。配量チャンバ４からの構造材料３は、積層装置１０を介して構造チャンバ５，６内で層ごとに塗布されるとともに、例えばレーザ１２及びスキャナ１３を含む照射装置１１によって溶融され、その結果、溶融物の冷却及び固化後に物体２が得られる。

プロセスチャンバ８の天井領域１４には懸架された横台１５が配置されており、この横台は、例えば積層装置１０、走行可能なスキャナ１３又は例えばセンサ、粉体供給部、ダイオードアレイ、粉体吸引部、エア噴射部などのような走行可能な別の要素のためのガイド装置として、自由に走行可能に配置されることが可能である。

基本的には、上述の種類の異なる可動な要素のための、互いに重ねて配置された、又は互いに隣り合って配置された複数のガイド領域１６を横台１５に設けることが可能である。

図２に図示された実施例から、横台１５がプロセスチャンバ８の天井領域１４において交換可能に配置されていることが分かる。このために、天井領域では、ガイドレール１７がカバー下側に直接固定されており、これらガイドレールへ保持要素１８を挿入することが可能である。この結果、横台１５は、プロセスチャンバ８の天井領域１４の下方で全体としてスライド可能であるか、又は引き出しの形態でのプロセスチャンバ８の開放によって外方へ走出可能である。ガイドレール１７及び横台の保持要素１８は、引き出しガイド部に類似して形成されることが可能である。

図３に図示された実施例では、横台１５がプロセスチャンバの天井領域１４の下方で少なくとも部分的に旋回可能に配置されていることが見て取れる。本発明の範囲では、横台１５には、１つ又は複数の交換取付モジュール１９もスライド可能に設けることが可能であり、交換取付モジュール１９は、例えば孔あきプレート又はスナップ−係合結合を有する要素である。その結果、センサ、スキャナ及びこれに類するものを、容易に交換取付モジュール１９に設けることが可能である。

図４に図示された実施例では、横台１５又はこの横台１５の少なくとも一部が、水平でない位置へ傾動されることができるか、又は最初からこのような傾斜した位置に配置されることができる。

図５には横台１５のより複雑な形成が示されており、この横台は、１つの基礎横台２５と、複数の下方横台又は交換横台２６とで構成されている。基礎横台２５は、この基礎横台側でも基礎横台２５においてスライド可能に配置されることが可能な複数の下方横台又は交換横台２６を支持することができるように形成されている。そして、交換横台又は下方横台２６には、ここでもスライド可能に、例えば上述の取付モジュールと介して、センサ、塗布装置、スキャナ、吸引部及びこれに類するもののような異なる要素が配置されている。少なくとも１つの基礎横台と、複数の交換横台又は下方横台２６とのこの組合せによって、例えばセンサ要素、スキャナ、塗布装置及びこれに類するもののような、互いに無関係に移動可能であるか、又はスライド可能な要素についての複数の取付可能性及び走行可能性が得られる。

図３及び図４に対応して、下方横台又は交換横台２６は、それぞれスライド可能又は傾動可能にも基礎横台２５に取り付けられることが可能である。交換横台又は下方横台２６は、構造空間８又はプロセスチャンバ８の面にわたって分配されて、又は分配可能に配置されることが可能である。基礎横台２５又は複数の横台及び／又は交換横台若しくは下方横台２６は、モータによって調整されることができ、その結果、横台１５，２５及びこれら横台に固定された要素のプロセス制御された自動的な調整が可能である。

図６及び図６には２つの実施形態が示されており、これら実施形態においては、プロセスチャンバ８の天井領域１４が回動して開けることができるように構成されているため、天井領域に固定された横台１５（図６）が、天井領域１４と共に上へ回動され、そして保守点検の目的で、又は適当な要素の新たな取付のために露出されることができるか、又は図７により天井領域１４が別個に回動して開けられ、そして横台１５が別個に上へ回動されることができる。図１、図２、図６及び図７における各横台が、スライド可能に、旋回可能に、傾動可能に、単一の横台又は多重の横台として、下方横台及びこれに類するものを有する基礎横台として形成され得ることが留意されるべきである。簡易化の理由から、例えば図６及び図７において、下方横台を有する基礎横台を図示することを省略している。それでも、このような複雑な横台を回動して開けることが可能なカバーの下方に設けることが本発明の範囲内にあり、この横台の旋回可能性及び傾動可能性も本発明の範囲内にある。

１ 装置
２ 物体
３ 構造材料
４ 配量チャンバ
５ 構造チャンバ
６ 構造チャンバ
７ ハウジング
８ プロセスチャンバ
９ 支持装置
１０ 積層装置
１１ 照射装置
１２ レーザ
１３ スキャナ
１４ 天井領域
１５ 横台
１６ ガイド領域
１７ ガイドレール
１８ 保持要素
１９ 交換取付モジュール
２５ 基礎横台
２６ 下方横台又は交換横台

Claims (15)

1. 三次元的な物体の各断面に対応する箇所で、ビーム、特に電磁的なビーム又は粒子ビームを用いて凝固化可能な粉体状の構造材料（３）の層を連続的に凝固化することで、当該三次元的な物体（２）を製造するための装置（１）、特にＳＬＭ装置又はＳＬＳ装置であって、内部にプロセスチャンバ（８）及び少なくとも１つの構造チャンバ（５，６）が配置されたハウジング（７）と、前記構造チャンバ（５，６）の内部で前記物体（２）を支持するための支持装置（９）と、前記構造材料（３）を貯蔵するための配量チャンバ（４）と、前記構造材料（３）を塗布するための積層装置（１０）と、塗布された前記構造材料（３）の層を照射するための照射装置（１１）とを有し、前記積層装置（１０）が少なくとも前記構造チャンバ（５，６）の上で往復走行可能に支持されており、このために、前記積層装置（１０）が少なくとも一方側でガイド装置において支持されている、前記装置において、
   前記ガイド装置及び／又は別のガイド装置が、前記プロセスチャンバ（８）の内部で走行可能な別の要素のために、前記プロセスチャンバ（８）の天井領域（１４）に配置された、特に懸架された横台（１５，２５）として形成されていることを特徴とする装置。
2. 前記横台（１５，２５）が、移動する異なる要素のための、互いに重なって配置されているか、又は互いに横方向で隣り合って配置された複数のガイド領域を有していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 前記横台（１５，２５）が、前記プロセスチャンバ（８）の前記天井領域（１４）において交換可能に配置されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の装置。
4. 前記横台（１５，２５）が、前記プロセスチャンバ（８）の前記天井領域（１４）の下方でスライド可能に配置されていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の装置。
5. 前記横台（１５，２５）が、特に前記プロセスチャンバ（８）の開口部を介して引き出しのように外方へ走出可能に形成されていることを特徴とする請求項４に記載の装置。
6. 前記横台（１５，２５）が、前記プロセスチャンバ（８）の前記天井領域（１４）の下方で、少なくとも部分的に旋回可能に配置されていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項に記載の装置。
7. 走行可能な異なる要素のための１つ又は複数の取付モジュール（１５）が前記横台（１５，２５）に配置されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載の装置。
8. 前記横台（１５，２５）全体又は前記横台の一部が、水平でない位置に配置されているか、又はこのような位置へもたらされることが可能であることを特徴とする請求項１〜７のいずれか１項に記載の装置。
9. 前記横台が基礎横台（２５）を形成しており、該基礎横台には、１つ又は複数の下方横台又は交換横台（２６）が配置されていることを特徴とする請求項１〜８のいずれか１項に記載の装置。
10. 前記少なくとも１つの下方横台又は交換横台（２６）が、スライド可能に、旋回可能に、又は傾動可能に前記基礎横台（２５）に配置されていることを特徴とする請求項９に記載の装置。
11. 前記下方横台又は交換横台（２６）が、グループで構造空間の面にわたって分配して、又は分配可能に配置されていることを特徴とする請求項１〜１０のいずれか１項に記載の装置。
12. 複数の横台（１５，２５）の前記ガイド要素が、該ガイド要素においてガイドされて前記プロセスチャンバ（８）内で往復走行可能な要素が前記プロセスチャンバ（８）の全領域にわたって走行可能であるように、互いの中へ配置されていることを特徴とする請求項１〜１１のいずれか１項に記載の装置。
13. 前記横台（１５，２５）及び／又は前記少なくとも１つの交換横台（２６）がモータによって調整可能であることを特徴とする請求項１〜１２のいずれか１項に記載の装置。
14. 前記プロセスチャンバ（８）の前記天井領域（１４）が、前記横台（１５，２５）の上方で回動して開けることができるように、又は取り出すことができるように形成されていることを特徴とする請求項１〜１３のいずれか１項に記載の装置。
15. 前記横台（１５，２５）が、前記プロセスチャンバ（８）の開放された前記天井領域（１４）によって外方へ回動可能に支持されていることを特徴とする請求項１４に記載の装置。

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