JP2015008639A - 食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法 - Google Patents

食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高純度結晶マルチトール微粒子の有する優れた崩壊性を生かした上で、従来欠点とされていた弱い結合能・結着能を向上させた賦形剤と特定の崩壊剤との組み合わせを用いた食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法を提供すること。【解決手段】98%以上のマルチトール純度を有する、粒径75μm以下の粒子を70%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を50%以下含む平均粒径15〜45μmの結晶マルチトール微粉末を含む賦形剤成分に、食品用活性成分を添加、又は添加することなく造粒して、平均粒径(メジアン径)80〜350μmの造粒物を調製し、寒天、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、及び澱粉グリコール酸ナトリウムから選ばれる崩壊剤を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、硬度が3.5kgf以上で崩壊時間45秒以下の食品用口腔内崩壊錠剤に打錠する。【選択図】なし

Description

本発明は、食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法、より詳しくは、98%以上のマルチトール純度を有する特定の結晶マルチトール微粉末を主成分として造粒した賦形剤と、特定の崩壊剤と、食品用活性成分とを含む硬度が3.5kgf以上で崩壊時間45秒以下の食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法に関する。
現在、医薬品業界では、その機能面から口腔内崩壊錠剤が錠剤剤形の主流となっているが、食品業界においても健康食品やサプリメントの分野で錠剤が用いられており、口腔内崩壊錠のニーズが高まっている。しかしながら、食品業界においては、医薬品口腔内崩壊錠において使用できる成分について制限があり、医薬品口腔内崩壊錠と同等の強度・崩壊性を併せ持つ食品用口腔内崩壊錠について、具体的な検討は殆どなされていないのが現状である。例えば、錠剤に配合する賦形剤として、医薬品との反応性が低く吸湿性が低いなどの高い安定性を有し、賦形剤として汎用性の高いマンニトールや、高い崩壊性をもたらす崩壊剤のうち、クロスポピドンやヒドロキシプロピルセルロース、内部架橋したカルボキシメチルセルロースなどの成分は食品用錠剤での使用が認められておらず、カルボキシメチルセルロースカルシウムや澱粉グリコール酸ナトリウムは使用量に制限のある崩壊剤である。さらには、高崩壊性を達成するために配合する導水剤のうち、ケイ酸アルミン酸マグネシウムも使用が認められておらず、また、二酸化珪素は使用量に制限がある。なお、日本の健康食品業界やサプリメント業界には崩壊時間の規定が無いが、一般的に米国の基準を適用し、食品業界での口腔内崩壊錠の錠剤崩壊時間は一般物性として通常30分以内を目標としている現状である。
従来、マルチトール等の糖アルコールを利用した食品用等の口腔内崩壊錠剤として、(a)部分α化デンプン、(b)非膨潤性水難溶性無機塩及び(c)水溶性賦形剤を含有する口腔内崩壊錠であって、(b)/(a)(質量比)=3〜7、(c)/(a)(質量比)=7〜15、かつ(a)、(b)及び(c)成分の合計量が崩壊錠全体の60質量%以上である、崩壊剤の吸水による粉っぽさを低減し、しかも適度な強度と口腔内での速やかな崩壊性を有する、舌触りが良好な口腔内崩壊錠(特許文献1参照)や、平均粒子径30μm以下の糖アルコール又は糖類を主成分として60〜95重量%、活性成分、並びに、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの群から選択される崩壊剤を1〜10重量%含有する、圧縮成形された口腔内崩壊錠(特許文献2参照)や、a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μm〜90μm未満の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μm〜500μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有し、上記範囲外の平均粒子径を有する糖または糖アルコールは含有しないことを特徴とする速崩壊性固形製剤(特許文献3参照)が報告されている。
特開2007−269789号公報 特許第3797387号公報 特開2006−70046号公報
従来、錠剤の賦形剤としてマルチトールを用いる場合、結合能・結着能に優れた含蜜マルチトールが用いられていたが、この含蜜マルチトールは結合能・結着能に優れる反面、口腔内崩壊錠の賦形剤としては崩壊性に問題があった。他方、純度98%程度の結晶マルチトールはアモルファスが少なく、結合能・結着能が弱く、平均粒子径181μmの結晶マルチトールを賦形剤として用いた場合(特許文献3)、結合能・結着能や崩壊性の面で十分とはいえなかった。本発明の課題は、純度98%以上の結晶マルチトール微粒子の有する優れた崩壊性を生かした上で、従来欠点とされていた弱い結合能・結着能を向上させた賦形剤と特定の崩壊剤との組み合わせを用いた食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、崩壊性に優れた純度98%以上の結晶マルチトールの特長を生かし、かつ、結合能・結着能が弱いという欠点を克服しうる食品用口腔内崩壊錠剤の製法について種々検討し、純度98%以上の結晶マルチトールの微粉末を造粒して賦形剤とし、特定の崩壊剤と組み合わせて用いることにより、硬度に優れ、かつ崩壊性にも優れた食品用口腔内崩壊錠剤を製造できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は(1)1)98%以上のマルチトール純度を有する、粒径75μm以下の粒子を70%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を50%以下含む平均粒径(メジアン径)15〜45μmの結晶マルチトール微粉末と、98%以上のマルチトール純度を有する、粒径400μm以下の粒子を70%以上、かつ粒径150μm以下の粒子を50%以下含む平均粒径(メジアン径)150〜300μmの結晶マルチトール粗粉末とを100:0〜70:30の割合で含有する結晶マルチトール粉末原料を準備する工程(a);2)工程(a)で準備した結晶マルチトール粉末原料を賦形剤の主成分とする賦形剤成分に、食品用活性成分を添加、又は添加することなく造粒して、平均粒径(メジアン径)80〜350μmの食品用活性成分含有造粒物、又は食品用活性成分不含の賦形剤造粒物を調製する工程(b);3)工程(b)で調製した食品用活性成分含有造粒物に、寒天、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、及び澱粉グリコール酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の崩壊剤を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、前記食品用活性成分含有造粒物と崩壊剤とを含む錠剤用原料を準備する工程(c−1);又は、工程(b)で調製した賦形剤造粒物に、前記崩壊剤及び食品用活性成分を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、食品用活性成分造粒物、崩壊剤及び食品用活性成分を含む錠剤用原料を調製する工程(c−2);又は、工程(b)で調製した食品用活性成分含有造粒物と賦形剤造粒物との混合物に、前記崩壊剤、又は崩壊剤及び食品用活性成分を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、食品用活性成分含有造粒物、賦形剤造粒物及び崩壊剤、又は、これらに加えて食品用活性成分を含む錠剤用原料を調製する工程(c−3);4)工程(c−1)、工程(c−2)、又は工程(c−3)で準備したいずれかの錠剤用原料を、打錠圧2.5〜8.0kNで打錠する工程(d);の工程(a)〜(d)を備えたことを特徴とする硬度が3.5kgf以上で崩壊時間45秒以下の食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法に関する。
さらに、本発明は、(2)工程(a)における結晶マルチトール粉末原料が、結晶マルチトール微粉末からなることを特徴とする前記(1)記載の製造方法や、(3)工程(a)における結晶マルチトール微粉末として、純度99%以上で、粒径75μm以下の粒子を88%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を35%以下含む平均粒径(メジアン径)20〜30μmの結晶マルチトール微粉末を用いることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の製造方法や、(4)工程(b)において、流動層造粒装置又は攪拌造粒装置を用いて、造粒物を湿式造粒により調製することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか記載の製造方法や、(5)バインダーとして還元イソマルツロースを用いることを特徴とする前記(4)記載の製造方法や、(6)工程(b)において、食品用活性成分を添加することなく造粒することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか記載の製造方法や、(7)工程(c−1)、工程(c−2)、又は工程(c−3)における錠剤用原料として、崩壊剤に加えて崩壊助剤として結晶セルロースを用いることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか記載の製造方法に関する。
本発明によると、賦形剤主成分として高純度結晶マルチトール微粒子の造粒物を用いたことから、低い打錠圧であっても、硬度と崩壊性に優れた口腔内崩壊錠剤を提供することができる。また、本発明により得られる食品用口腔内崩壊錠剤は、賦形剤の含量が少なくてもよいことから、錠剤中の食品用活性成分の含有割合を高めることができる。
本発明における「98%以上のマルチトール純度を有する、粒径75μm以下の粒子を70%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を50%以下含む平均粒径(メジアン径)15〜45μmの結晶マルチトール微粉末」としては、純度98.5%以上、特に純度99%以上で、粒径75μm以下の粒子を85%以上、特に90%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を40%以下、特に35%以下含む平均粒径(メジアン径)20〜40μm、特に20〜30μmの結晶マルチトール微粉末が好ましく、中でも純度99%以上で、粒径75μm以下の粒子を88%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を35%以下含む平均粒径(メジアン径)20〜30μmの結晶マルチトール微粉末がより好ましい。また、高純度マルチトール結晶の平均粒径は、粉末の結晶粒子径を測定できる方法であれば特に制限されないが、特に微粉末の場合は、その粒子の小ささから凝集しやすいため、粒子が凝集せず分散した状態で測定できる条件で行なうことが望ましい。
本発明における「98%以上のマルチトール純度を有する、粒径400μm以下の粒子を70%以上、かつ粒径150μm以下の粒子を50%以下含む平均粒径(メジアン径)150〜300μmの結晶マルチトール粗粉末」としては、純度98.5%以上、特に純度99%以上で、粒径400μm以下の粒子を80%以上、特に90%以上、かつ粒径150μm以下の粒子を45%以下含む平均粒径(メジアン径)150〜220μmの結晶マルチトール粗粉末が好ましく、中でも純度99%、粒径400μm以下の粒子を97%、かつ粒径150μm以下の粒子を45%含む平均粒径(メジアン径)157μmの結晶マルチトールを好適に例示することができる。
結晶マルチトール粉末原料を準備する工程(a)における、結晶マルチトール微粉末と結晶マルチトール粗粉末とを100:0〜70:30の割合で含有する結晶マルチトール粉末原料としては、結晶マルチトール微粉末のみからなる粉末原料や、結晶マルチトール微粉末と結晶マルチトール粗粉末とを3:1の割合で含有する粉末原料を好適に例示することができるが、かかる結晶マルチトール粉末原料を賦形剤の主成分とする賦形剤成分としては、結晶マルチトール粉末原料を賦形剤の60質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含む賦形剤成分を例示することができ、具体的には、結晶マルチトール粉末原料を賦形剤の85質量%、98質量%、100質量%含む賦形剤成分を挙げることができる。また、結晶マルチトール粉末原料以外の賦形剤成分としては、乳糖、トレハロース、エリスリトール、ラクチトール、キシリトール、還元イソマルツロース、マルトース、グルコース、イソマルツロースなどの各種糖類や、米澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ等の各種澱粉を挙げることができる。
本発明における食品用活性成分としては、栄養補助食品等と呼ばれる食品サプリメントの活性成分や、特定保健用食品、栄養機能食品等の保健機能食品の活性成分などであれば特に制限されず、例えば、アスコルビン酸、葉酸、カルニチン、ヘスペリジン等の各種ビタミン類、グルタミン、オルニチン、5−アミノレブリン酸等の各種アミノ酸類、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン等の各種アミノ糖類、コラーゲン、エラスチン等の各種タンパク質、コンドロイチン等のムコ多糖類、DNA等の各種核酸類、ミネラル類、カテキン、ポリフェノール等の各種フラボノイド類、アスタキサンチン、リコピン、リコペン等の各種カロテノイド類、ホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン等の各種リン脂質類、EPA、DHA等の各種脂肪酸類、コエンザイムQ10等のユビキノン類、各種酵素類、食物繊維類、ハーブ類、果実・植物体およびその抽出物、魚油、乳酸菌等のプロバイオティックス菌類、システインペプチド含有酵母エキス等の酵母エキス類などを挙げることができる。
造粒物を調製する工程(b)は、工程(a)で準備した結晶マルチトール粉末原料を賦形剤の主成分とする賦形剤成分に、食品用活性成分を添加、又は添加することなく造粒して、平均粒径(メジアン径)80〜350μm、好ましくは90〜250μmの食品用活性成分含有造粒物、又は食品用活性成分不含の賦形剤造粒物を調製する工程であり、かかる工程(b)における造粒方法や造粒条件は特に制限されないが、精製水、エタノール水溶液、結合剤等をバインダーとして用いる湿式造粒が好ましく、例えば一般的な流動層造粒機、攪拌造粒機、押し出し造粒機、転動流動層造粒機等を用いることができる。造粒後は、必要に応じて、篩別、乾燥を行うことができ、使用用途に応じ粒径の選別を行うこともできる。上記結合剤としては、還元イソマルツロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等を挙げることができるが、中でも還元イソマルツロースを好適に例示することができる。バインダーは、通常、賦形剤成分100質量部に対して3〜20質量部用いることが好ましく、バインダーとして結合剤を用いる場合は5〜20質量%の水溶液や懸濁液として用いることが好ましい。また、造粒物の平均粒径は、その粒子径を測定できる方法であれば特に制限されないが、造粒粒子が測定中に崩壊しない条件で行なうことが望ましい。
上記のように、工程(b)においては、食品用活性成分を添加、又は添加することなく造粒して食品用活性成分含有造粒物又は食品用活性成分不含の賦形剤造粒物を調製するが、食品用活性成分の成形性が悪かったり、粒径が細かすぎる場合は添加して造粒することが好ましく、食品用活性成分の成形性が良かったり、打錠可能な粒径の場合は添加することなく造粒することが好ましいが、一般的には薬効成分の含量均一性の点で、食品用活性成分を添加して造粒することが好ましい。なお造粒に際しては、賦形剤成分に、水分を錠剤全体に行きわたらせる、二酸化ケイ素、微粒二酸化ケイ素等の導水剤を任意成分として添加して造粒することもできるが、任意成分としての導水剤は錠剤用原料として添加することもできる。
工程(c−1)、工程(c−2)又は工程(c−3)からなる工程(c)において用いられる崩壊剤は、素材が膨潤して錠剤を崩壊させる作用を有し、かかる崩壊剤としては、寒天、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、及び澱粉グリコール酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の崩壊剤を挙げることができる。上記工程(c−1)は、工程(b)で調製した食品用活性成分含有造粒物に、前記崩壊剤を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、前記食品用活性成分含有造粒物と崩壊剤とを含む錠剤用原料を準備する工程であり、工程(c−2)は、工程(b)で調製した賦形剤造粒物に、前記崩壊剤及び食品用活性成分を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、食品用活性成分造粒物、崩壊剤及び食品用活性成分を含む錠剤用原料を調製する工程であり、工程(c−3)は、工程(b)で調製した食品用活性成分含有造粒物と賦形剤造粒物との混合物に、前記崩壊剤、又は崩壊剤及び食品用活性成分を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、食品用活性成分含有造粒物、賦形剤造粒物及び崩壊剤、又は、これらに加えて食品用活性成分を含む錠剤用原料を調製する工程である。上記錠剤用原料には、必要に応じて、滑沢剤、崩壊助剤、導水剤、酸味剤、発砲剤、甘味剤、香料、着色料等を添加・配合することができる。
上記滑沢剤としては、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルク等を挙げることができ、滑沢剤は通常外割で0.5質量%程度用いられるが、滑沢剤を錠剤用原料に混合することなく、打錠時の杵の表面にのみ添加する外部滑沢法を採用し、滑沢剤の使用量を減ずることもできる。
上記崩壊助剤は、素材が膨潤して錠剤を崩壊させる効果をもつ崩壊剤以外の、錠剤の空隙を保持し、崩壊剤の崩壊性を助けて錠剤の崩壊を助長する成分であって、かかる崩壊助剤としては、結晶セルロース、粉末セルロース、無水リン酸水素カルシウム、リン酸一水素カルシウム、炭酸カルシウム、ミルクカルシウム、卵殻カルシウム、貝殻カルシウム等を挙げることができるが、中でも結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウムを好適に例示することができる。かかる崩壊助剤は、滑沢剤を除く錠剤用原料の5〜10質量%程度用いることができる。なお、錠剤用原料としての導水剤としては、前記の微粒二酸化ケイ素の他、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉、小麦澱粉を挙げることができる。
打錠工程(d)においては、工程(c)で調製した錠剤用原料を単発式打錠機、ロータリー式打錠機等を用いて、打錠圧2.5〜8.0kN、好ましくは2.9〜7.5kNで打錠する。錠剤の形状は特に制限されず、円形錠、平錠、普通R錠、スミ角錠、スミ丸錠、糖衣錠、二段R錠を例示することができ、また錠剤に割線を入れた分割錠とすることもできる。また錠剤重量としては100〜500mg、円形錠の場合、φ5〜15mmのものを例示することができる。
本発明の食品用口腔内崩壊錠は、例えば、錠剤全体100重量部に対して、(a)結晶マルチトール微粉末30〜98重量部、あるいは、結晶マルチトール微粉末22.5〜73.5重量部と結晶マルチトール粗粉末7.25〜24.5重量部、(b)賦形剤35〜98重量部、(c)崩壊剤及び崩壊助剤1〜15重量部、(d)食品用活性成分0.01〜65重量部を含んでいる。
本発明の食品用口腔内崩壊性錠剤は、錠剤硬度が3.5kgf以上、好ましくは4.5kgf以上、より好ましくは6.0kgf以上であって、崩壊時間が45秒以下、好ましくは40秒以下、より好ましくは30秒以下である。例えば、錠剤硬度が4.0kgf以上で崩壊時間が40秒以下の錠剤や、錠剤硬度が4.5kgf以上で崩壊時間が40秒以下の錠剤や、錠剤硬度が6.0kgf以上で崩壊時間が40秒以下の錠剤を好適に例示することができる。なお、ここでの錠剤硬度や崩壊時間の測定は、実施例における錠剤硬度や崩壊時間の測定方法によるものとする。
以下の試験例、実施例等においては、賦形剤、崩壊剤、崩壊助剤、滑沢剤等を混合し、単発式打錠機(ナノシーズ社製「NS−T100」)を用いて、180mg、φ8mm、平杵打錠し、打錠圧は初期硬度3.5kgf以上となるよう打錠時の荷重・厚みを適宜変更して錠剤を製造する打錠条件とした。また、試験例、実施例等における錠剤物性測定のうち、錠剤硬度については錠剤硬度計(富山産業社製、TH−303)を使用し、各錠剤サンプル3個を測定しその平均を錠剤硬度とし、口腔内崩壊時間については、健康な成人により、錠剤1個の溶解にかかる時間を測定し、各錠剤サンプル2回の測定を行ない平均した数値を崩壊時間とした。そしてまた、高純度マルチトール結晶の平均粒径の測定には、レーザー回折式の粒度分布計(日機装株式会社製マイクロトラックMT3000)を用い、イソプロパノールを溶媒として、溶媒中で分散した状態で測定を行なった。造粒粒子の平均粒径の測定には、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製「PT−X型」)を用い、振幅幅1.5mm、振動時間60秒で測定を行なった。
[試験例1−1]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を88%、かつ粒径15μm以下の粒子を23%含む平均粒径(メジアン径)30μmの結晶マルチトールを用いた。この結晶マルチトール微粉末を攪拌造粒装置(岡田精工社製「メカノミルMM20N」)で水を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)95μmの賦形剤造粒物を調製した。造粒条件は、仕込量500g、回転数600rpm、バインダー水20g(対仕込粉末4%)、5.0g/分送液とした。この賦形剤造粒物98質量部と崩壊剤としての寒天(伊那食品工業社製「SATT」)2質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム(太平化学社製)0.5質量部を均一に混合し、混合物を打錠圧4.51kNで打錠し、錠剤硬度4.0kgf、崩壊時間41.5秒の錠剤サンプルを得た。
[試験例1−2]
結晶マルチトール微粉末として、試験例1−1と同じ結晶マルチトール微粉末を用い、試験例1−1と同様に賦形剤造粒物を調製した。この賦形剤造粒物93質量部と崩壊剤としてのカルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC−Ca;五徳薬品社製「ECG−AF」)2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース(旭化成ケミカルズ社製「ST100」)5質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧3.80kNで打錠し、錠剤硬度3.6kgf、崩壊時間32秒の錠剤サンプルを得た。
[試験例2]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトールを用いた。また、結晶マルチトール粗粉末として、純度99%、粒径400μm以下の粒子を97%、かつ粒径150μm以下の粒子を45%含む平均粒径(メジアン径)157μmの結晶マルチトールを用いた。上記結晶マルチトール微粉末と結晶マルチトール粗粉末とを75:25の割合で含有する結晶マルチトール粉末原料を流動層造粒装置(フロイント産業社製「FLO−1」)で水を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)165μmの賦形剤造粒物を調製した。造粒条件は、仕込量400g、設定温度:吸気85℃、排気35〜45℃、バインダー水80g(対仕込粉末20%)、噴霧速度:8g/分(間歇噴霧)とした。この賦形剤造粒物88質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧4.52kNで打錠し、錠剤硬度4.1kgf、崩壊時間37秒の錠剤サンプルを得た。
[試験例3]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトールを用いた。この結晶マルチトール微粉末98質量部と二酸化ケイ素(富士シリシア社製「サイロページ720」)2質量部とを均一に混合して流動層造粒装置で水を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)157μmの賦形剤造粒物を調製した。二酸化ケイ素は導水目的をより高めるため添加し、造粒条件は試験例2と同様にした。この賦形剤造粒物88質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧3.85kNで打錠し、錠剤硬度4.9kgf、崩壊時間38秒の錠剤サンプルを得た。
[試験例4−1]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトールを用いた。この結晶マルチトール微粉末を攪拌造粒装置で70%エタノールを噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)91μmの賦形剤造粒物を調製した。造粒条件は、仕込量500g、回転数600rpm、バインダー70%エタノール20g(対仕込粉末4%)、5.0g/分送液とした。この賦形剤造粒物87.8質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部と導水剤としての二酸化ケイ素0.2重量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧6.46kNで打錠し、錠剤硬度6.7kgf、崩壊時間38秒の錠剤サンプルを得た。
[試験例4−2]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を95%、かつ粒径15μm以下の粒子を25%含む平均粒径(メジアン径)27μmの結晶マルチトールを用いた。この結晶マルチトール微粉末100gをビニール袋に入れ、霧吹きにて70%エタノール15gを噴霧しながら混合したのち、20M(目開き864μm)の篩の目から裏ごしを行なうかのごとく粉体を押し出して顆粒を得た。この顆粒を60℃の棚段通風乾燥機で通風乾燥させた後、20M(目開き864μm)の篩にて整粒(=篩上の粗粒を除くように)して、平均粒径(メジアン径)213μmの賦形剤造粒物を調製した。この賦形剤造粒物87.8質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部と導水剤としての二酸化ケイ素0.2重量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧7.12kNで打錠し、錠剤硬度6.3kgf、崩壊時間38秒の錠剤サンプルを得た。
[試験例5]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトールを用いた。この結晶マルチトール微粉末85質量部とコーンスターチ(日本食品化工社製「コーンスターチW」)15質量部とを均一に混合した賦形剤成分を流動層造粒装置で、還元イソマルツロース(三井製糖社製「パラチニット」)を賦形剤成分100質量部に対して5質量部になるように水に溶解した濃度10%のバインダー溶液を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)189μmの賦形剤造粒物を調製した。この賦形剤造粒物88質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧2.75kNで打錠し、錠剤硬度3.6kgf、崩壊時間22秒の錠剤サンプルを得た。
[比較試験例1]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトールを用いた。この結晶マルチトール微粉末35質量部と、粒径75μm以下の粒子を71%、かつ粒径15μm以下の粒子を3%含む平均粒径(メジアン径)47μmのエリスリトール微粉(三菱化学フーズ社製「エリスリト−ル微粉」)50質量部と、米澱粉(日本コーンスターチ社製「米澱粉」)15質量部とを均一に混合した賦形剤成分を流動層造粒装置で水を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)104μmの賦形剤造粒物を調製した。造粒条件は試験例2と同様にした。この賦形剤造粒物88質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧2.77kNで打錠し、錠剤硬度3.2kgf、崩壊時間26秒の比較錠剤サンプルを得た。
[比較試験例2]
結晶マルチトール微粉末として、純度96%、粒径75μm以下の粒子を97%、かつ粒径15μm以下の粒子を44%含む平均粒径(メジアン径)17μmの結晶マルチトール(三菱商事フードテック社製「アマルティMR−100」)を用いた。この結晶マルチトール微粉末99.5質量部と二酸化ケイ素0.5質量部とを均一に混合した賦形剤成分を流動層造粒装置で水を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)327μmの賦形剤造粒物を調製した。造粒条件は試験例2と同様にした。この賦形剤造粒物98質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧3.82kNで打錠し、錠剤硬度3.6kgf、崩壊時間57.6秒の比較錠剤サンプルを得た。
[比較試験例3]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトールを用いた。また、結晶マルチトール粗粉末として、純度99%、粒径400μm以下の粒子を97%、かつ粒径150μm以下の粒子を45%含む平均粒径(メジアン径)157μmの結晶マルチトールを用いた。上記結晶マルチトール微粉末と結晶マルチトール粗粉末とを30:70の割合で含有する結晶マルチトール粉末原料を流動層造粒装置で水を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)150μmの賦形剤造粒物を調製した。造粒条件は試験例2と同様にした。この賦形剤造粒物88質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧6.85kNで打錠し、錠剤硬度2.8kgf、崩壊時間48秒の比較錠剤サンプルを得た。
[比較試験例4]
純度99%、粒径400μm以下の粒子を97%、かつ粒径150μm以下の粒子を45%含む平均粒径(メジアン径)157μmの結晶マルチトール粗粉末を攪拌造粒装置で水を噴霧しながら造粒しようとしたが、結着性に劣り、ほとんど造粒粒子にはならず、その後、打錠したが、成型性が悪く、錠剤の形にならなかった。なお、増粘剤等をバインダーにすれば、造粒することはできるが、粗粉末を結着させて造粒するためのバインダーが、錠剤成型時にも結着性を向上させてしまい、崩壊時間の長い錠剤しかできないだろうと予測される。
[比較試験例5]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトールを用いた。また、結晶マルチトール粗粉末として、純度99%、粒径400μm以下の粒子を97%、かつ粒径150μm以下の粒子を45%含む平均粒径(メジアン径)157μmの結晶マルチトールを用いた。上記結晶マルチトール微粉末と結晶マルチトール粗粉末とを9:1の割合で含有する結晶マルチトール粉末原料を造粒することなく、この結晶マルチトール粉末原料88質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠しようとしたが、非常に流動性が悪く、打錠機への導入が困難であった。また、上記混合物は打錠圧が低いと成型されず、打錠圧を上げ8kNで打錠を行なったところ、錠剤硬度1.9kgfの硬度が低い比較錠剤サンプルを得た。
以上の試験例より、純度99%以上で、粒径75μm以下の粒子を88%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を35%以下含む平均粒径(メジアン径)20〜30μmの結晶マルチトール微粉末を主成分とする造粒物を賦形剤として使用した場合、エリスリトール+米澱粉を賦形剤の主成分とする場合や、純度が98%より低いマルチトールを賦形剤の主成分とする場合や、結晶マルチトール粗粉末を賦形剤の主成分とする場合には得られない、優れた錠剤硬度及び崩壊時間の口腔内崩壊錠が得られることがわかる。
[実施例1]
上記試験例5で調製した賦形剤造粒物83質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部と食品用活性成分としてのビタミンC(BASFジャパン社製「直打用ビタミンC」 )5質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合し、混合物を打錠圧4.57kNで打錠し、錠剤硬度4.6kgf、崩壊時間39秒の食品用口腔内崩壊錠剤を得た。
[実施例2]
試験例5で調製した賦形剤造粒物38質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部と食品用活性成分としてのビタミンC50質量部を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部と混合した後、混合物を打錠圧4.1kNで打錠し、錠剤硬度3.7kgf、崩壊時間42秒の食品用口腔内崩壊錠剤を得た。
[実施例3]
結晶マルチトール微粉末として、純度99%、粒径75μm以下の粒子を92%、かつ粒径15μm以下の粒子を35%含む平均粒径(メジアン径)20μmの結晶マルチトール微粉末を用いた。この結晶マルチトール微粉末65質量部とコーンスターチ15質量部と食品用活性成分としてのN−アセチルグルコサミン(フィトファーム社製)20質量部とを均一に混合した後、混合物を流動層造粒装置で、還元イソマルツロースを賦形剤成分100質量部に対して5質量部になるように水に溶解した濃度10%のバインダー溶液を噴霧しながら造粒して、平均粒径(メジアン径)248μmの活性成分含有賦形剤造粒物を調製した。この活性成分含有賦形剤造粒物83.8質量部と崩壊剤としてのCMC−Ca2質量部と崩壊助剤としての結晶セルロース10質量部及び無水リン酸水素カルシウム3質量部と風味調整剤(クエン酸0.5質量部、マンゴーフレーバー0.5質量部、アスパルテーム0.2質量部)を均一混合した後、滑沢剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部を混合し、混合物を打錠圧2.9kNで打錠し、錠剤硬度7.4kgf、崩壊時間30秒の食品用口腔内崩壊錠剤を得た。
本発明の食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法は、食品サプリメントや保健機能食品の分野で有利に利用できる。

Claims (7)

  1. 以下の工程(a)〜(d)を備えたことを特徴とする硬度が3.5kgf以上で崩壊時間45秒以下の食品用口腔内崩壊錠剤の製造方法。
    1)98%以上のマルチトール純度を有する、粒径75μm以下の粒子を70%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を50%以下含む平均粒径(メジアン径)15〜45μmの結晶マルチトール微粉末と、98%以上のマルチトール純度を有する、粒径400μm以下の粒子を70%以上、かつ粒径150μm以下の粒子を50%以下含む平均粒径(メジアン径)150〜300μmの結晶マルチトール粗粉末とを100:0〜70:30の割合で含有する結晶マルチトール粉末原料を準備する工程(a);
    2)工程(a)で準備した結晶マルチトール粉末原料を賦形剤の主成分とする賦形剤成分に、食品用活性成分を添加、又は添加することなく造粒して、平均粒径(メジアン径)80〜350μmの食品用活性成分含有造粒物、又は食品用活性成分不含の賦形剤造粒物を調製する工程(b);
    3)工程(b)で調製した食品用活性成分含有造粒物に、寒天、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、及び澱粉グリコール酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の崩壊剤を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、前記食品用活性成分含有造粒物と崩壊剤とを含む錠剤用原料を準備する工程(c−1);又は、
    工程(b)で調製した賦形剤造粒物に、前記崩壊剤及び食品用活性成分を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、食品用活性成分造粒物、崩壊剤及び食品用活性成分を含む錠剤用原料を調製する工程(c−2);又は、
    工程(b)で調製した食品用活性成分含有造粒物と賦形剤造粒物との混合物に、前記崩壊剤、又は崩壊剤及び食品用活性成分を、錠剤中の賦形剤が35〜98質量%となるように混合し、食品用活性成分含有造粒物、賦形剤造粒物及び崩壊剤、又は、これらに加えて食品用活性成分を含む錠剤用原料を調製する工程(c−3);
    4)工程(c−1)、工程(c−2)、又は工程(c−3)で準備したいずれかの錠剤用原料を、打錠圧2.5〜8.0kNで打錠する工程(d);
  2. 工程(a)における結晶マルチトール粉末原料が、結晶マルチトール微粉末からなることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 工程(a)における結晶マルチトール微粉末として、純度99%以上で、粒径75μm以下の粒子を88%以上、かつ粒径15μm以下の粒子を35%以下含む平均粒径(メジアン径)20〜30μmの結晶マルチトール微粉末を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 工程(b)において、流動層造粒装置又は攪拌造粒装置を用いて、造粒物を湿式造粒により調製することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
  5. バインダーとして還元イソマルツロースを用いることを特徴とする請求項4記載の製造方法。
  6. 工程(b)において、食品用活性成分を添加することなく造粒することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
  7. 工程(c−1)、工程(c−2)、又は工程(c−3)における錠剤用原料として、崩壊剤に加えて崩壊助剤として結晶セルロースを用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の製造方法。
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